JP2017001408A - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】電動モータの振動を吸収する部材を追加することなく、電動モータの振動がギヤ機構を収容するハウジングに伝達されることを抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供する。【解決手段】電動パワーステアリング装置は、電動モータと、電動モータの回転力をコラムシャフトに伝達するギヤ機構と、電動モータを収容するモータハウジングと、ギヤ機構を収容するギヤハウジングとを備える。モータハウジング及びギヤハウジングは、それぞれが筒状部61,71とフランジ部62,72とを有し、筒状部61,71同士が突き合わされると共にフランジ部62,72同士がボルトによって締結され、モータハウジング及びギヤハウジングのうち少なくとも何れかのフランジ部62,72には、ボルトが挿通又は螺合する孔部62a,72aの周辺部と筒状部61,71との間に肉盗み部を形成する。【選択図】図5

Description

本発明は、電動モータの回転力を車両のステアリング機構に操舵補助力として付与する電動パワーステアリング装置に関する。
従来、電動モータと、電動モータの回転力を減速して操舵補助力としてステアリング機構に伝達するギヤ機構と、ギヤ機構を収容するギヤハウジングとを有する電動パワーステアリング装置において、電動モータの振動がギヤハウジングに伝達されることを抑制するための振動吸収部材を備えたものがある(特許文献1,2参照)。
特許文献1に記載の電動パワーステアリング装置は、電動モータのフランジ部に形成された貫通孔に振動吸収部材としてのマウントブッシュが嵌着され、電動モータがこのマウントブッシュを介してギヤハウジングに取り付けられている。マウントブッシュは、金属製の円筒部材と、円筒部材の外周に配置された弾性体とを有し、円筒部材を挿通するボルトがギヤハウジングに螺合している。
特許文献2に記載の電動パワーステアリング装置は、電動モータを収容するモータハウジングとギヤハウジングとの間に、振動吸収部材としての金属プレートが挟まれている。金属プレートは、球状黒鉛鋳鉄のように球状黒鉛が形成された鉄系材料や、針状の空隙を有するアルミニウム合金やマグネシウム合金等の金属材料で構成されており、球状黒鉛や針状空隙によって減衰効果を発揮するように構成されている。
特許文献1,2に記載された電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの振動がギヤハウジングに伝達されることが抑制され、電動モータの回転に伴って発生する振動や騒音を低減することが可能となる。
特開平11−198829号公報 特開2006−232062号公報
特許文献1,2に記載された電動パワーステアリング装置では、振動吸収部材によって電動モータの振動がギヤハウジングに伝達されることを抑制しているが、この振動吸収部材を設けるために、電動パワーステアリング装置の部品点数及び組み付け工数の増大を招来してしまう。また、装置の軽量化にも反することとなり、車両の燃費性能向上の妨げにもなり得る。
そこで、本発明は、電動モータの振動を吸収する部材を追加することなく、電動モータの振動がギヤ機構を収容するハウジングに伝達されることを抑制することが可能な電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するため、電動モータと、前記電動モータの回転力を操舵補助力としてステアリング機構を構成するシャフトに伝達するギヤ機構と、前記電動モータを収容する第1ハウジングと、前記ギヤ機構を収容する第2ハウジングとを備え、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは、それぞれが筒状部と前記筒状部の外周面から突出するフランジ部とを有し、前記筒状部同士が突き合わされると共に前記フランジ部同士がボルトによって締結され、前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングのうち少なくとも何れかの前記フランジ部には、前記ボルトが挿通又は螺合する孔部の周辺部と前記筒状部との間に、前記フランジ部を横断する肉盗み部が形成された電動パワーステアリング装置を提供する。
本発明に係る電動パワーステアリング装置によれば、電動モータの振動を吸収する部材を追加することなく、電動モータの振動がギヤ機構を収容するハウジングに伝達されることを抑制することが可能となる。
本発明の第1の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置及びステアリング機構の構成例を示す模式図である。 電動パワーステアリング装置及びその周辺部を示す構成図である。 電動モータ、モータハウジング、ギヤ機構、及びギヤハウジングを示す構成図である。 ギヤハウジングを示す斜視図である。 (a)は、ギヤハウジングの第1収容部を大径円筒部側から見た正面図である。(b)は、(a)のA−A線におけるギヤハウジング及びモータハウジングの断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置のモータハウジング及びギヤハウジングを示す構成図である。 本発明の第2の実施の形態に係るモータハウジング及びギヤハウジングのフランジ部を示す断面図である。
[第1の実施の形態]
本発明の第1の実施の形態について、図1〜図5を参照して説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明の電動パワーステアリング装置を実施する場合の好適な一具体例として示すものであり、技術的に好ましい種々の技術的事項を具体的に例示している部分もあるが、本発明の技術的範囲は、この態様に限定されるものではない。
図1は、本発明の実施の形態に係る電動パワーステアリング装置、及び電動パワーステアリング装置によって操舵補助力が付与されるステアリング機構の構成例を示す模式図である。
ステアリング機構1は、運転者が回転操作するステアリングホイール11と、ステアリングホイール11に連結されたステアリングシャフト12と、車両の車幅方向に延在するラックシャフト13とを有している。ステアリングシャフト12は、ステアリングホイール11が一端部に固定されるコラムシャフト121と、ラックシャフト13のラック歯13aに噛み合うピニオン歯123aを有するピニオンシャフト123と、コラムシャフト121とピニオンシャフト123との間に介在する中間シャフト122とを有している。
コラムシャフト121は、アッパシャフト121a及びロアシャフト121bからなり、アッパシャフト121aとロアシャフト121bとがトルクセンサ14のトーションバー140によって連結されている。トルクセンサ14は、運転者がステアリングホイール11に付与する操舵トルクを、トーションバー140の捩じれによって検出する。
コラムシャフト121と中間シャフト122とは、自在継手124によって連結され、中間シャフト122とピニオンシャフト123とは、自在継手125によって連結されている。コラムシャフト121、中間シャフト122、ピニオンシャフト123、及びラックシャフト13は、それぞれがステアリング機構1を構成するシャフトの一態様である。
ラックシャフト13は、筒状のラックハウジング15に軸方向に移動可能に収容されている。ラックシャフト13には、その軸方向に沿って斜歯からなるラック歯13aが形成され、このラック歯13aがピニオンシャフト123のピニオン歯123aに噛み合っている。ラックシャフト13の両端部には、それぞれボールジョイントソケット16が固定され、これらのボールジョイントソケット16に連結されたタイロッド17が、図示しないナックルアームを介して左右の転舵輪19に連結されている。また、ボールジョイントソケット16の外周側には、蛇腹状のゴムや樹脂等からなるブーツ18が配置されている。
ステアリングホイール11が回転操作されると、ステアリングホイール11にコラムシャフト121及び中間シャフト122を介して連結されたピニオンシャフト123が回転し、ピニオン歯123aとラック歯13aとの噛み合いによってラックシャフト13がその軸方向に直線運動する。このラックシャフト13の直線運動により、タイロッド17を介して左右の転舵輪19が転舵される。
電動パワーステアリング装置10は、電動モータ2と、電動モータ2の回転力を操舵補助力としてステアリング機構1を構成するシャフトに伝達するギヤ機構3と、電動モータ2を収容するモータハウジング(後述)と、ギヤ機構3を収容するギヤハウジング(後述)と、電動モータ2を制御するコントローラ4とを有している。
本実施の形態では、ギヤ機構3が、電動モータ2の出力回転軸に連結されたウォーム31、及びロアシャフト121bと一体に回転するウォームホイール32からなるウォームギヤ機構である。コントローラ4は、車速及びトルクセンサ14によって検出された操舵トルクに基づいて電動モータ2にモータ電流を供給し、電動モータ2を制御する。
図2は、電動パワーステアリング装置10のモータハウジング6及びギヤハウジング7、ならびにその周辺部を示す構成図である。図3は、電動モータ2、モータハウジング6、ギヤ機構3、及びギヤハウジング7のウォームハウジング70を示す構成図である。図4は、ウォームハウジング70を示す斜視図である。モータハウジング6は、本発明の第1ハウジングの一態様であり、ギヤハウジング7は、本発明の第2ハウジングの一態様である。
アッパシャフト121aは、その先端部を除いて円筒状のステアリングコラム5に収容され、回転可能に支持されている。アッパシャフト121aの先端部には、ステアリングホイール11が相対回転不能に固定される。
ステアリングコラム5は、アウタチューブ51及びインナチューブ52を有し、アウタチューブ51は、インナチューブ52に対してその軸線方向に沿って相対移動可能である。アウタチューブ51は、車体(図示せず)にブラケット53を介して支持されている。ブラケット53は、運転者による操作レバー54の操作によって作動するカム機構により、アウタチューブ51を車体に対してロック(位置固定)するロック状態と、アウタチューブ51を上下方向に移動可能かつインナチューブ52に対して軸方向移動可能とするアンロック状態とを切り替え可能である。運転者は、このアンロック状態において、チルト調整及びテレスコピック調整を行うことができる。
電動モータ2は、モータハウジング6に収容されている。モータハウジング6は、ベースハウジング60と、ベースハウジング60の上部を覆う有底円筒状のカバーハウジング600とを有し、ベースハウジング60とカバーハウジング600とを複数のボルト601によって締結して構成されている。ベースハウジング60は、図3に示すように、筒状に形成された筒状部61と、筒状部61の外周面61aから突出する複数(本実施の形態では2つ)のフランジ部62と、カバーハウジング600側とは反対側の開口を覆うように設けられた底部63とを有している。ベースハウジング60及びカバーハウジング600は、アルミダイキャストによって形成されている。
電動モータ2は、出力回転軸であるシャフト20と、シャフト20と一体に回転するロータ21と、カバーハウジング600に固定されたステータ22とを有している。ステータ22は、円筒状のステータコア220と、ステータコア220に挿入されたインシュレータ221と、インシュレータ221に巻き付けられたコイル222とを有している。ステータ22は、ステータコア220がカバーハウジング600に圧入や接着あるいは焼き嵌めによって固定されている。
ロータ21は、ステータコア220の内側に配置され、その軸心をシャフト20が貫通している。ロータ21には、ステータコア220に対向する外周部に複数のセグメント磁石211が配置されている。シャフト20は、カバーハウジング600に外輪が固定された第1軸受231、及びベースハウジング60に外輪が固定された第2軸受232によって回転可能に支持され、ベースハウジング60の底部63の中心部を貫通している。
シャフト20には、ロータ21の回転位置を検出するレゾルバ24のレゾルバロータ241が圧入によって固定されている。レゾルバロータ241の外周を囲むレゾルバステータ242は、ベースハウジング60の底部63に形成された凹部63aに圧入によって固定されている。
また、モータハウジング6には、電動モータ2を制御するコントローラ4が収容されている。コントローラ4は、中心部にシャフト20を挿通させる挿通孔が形成された基板40と、基板40に実装された複数の電子部品41によって構成されている。この複数の電子部品41には、CPU(Central Processing Unit)や、記憶素子等のIC、さらには抵抗器やコンデンサ等の受動素子が含まれる。コントローラ4は、モータハウジング6から露出して配置されたコネクタ42(図2に示す)から電源ならびにトルクセンサ14の出力信号及び車速を示す信号の供給を受け、車速及び操舵トルクに基づき、レゾルバ24によって検出されたロータ21の回転位置を考慮して、電動モータ2にモータ電流を供給する。
なお、本実施の形態ではコントローラ4がモータハウジング6に収容されているが、これに限らず、コントローラ4をモータハウジング6の外部に配置してもよい。
ギヤハウジング7は、ギヤ機構3を収容するウォームハウジング70と、トルクセンサ14(図1に示す)を収容するセンサハウジング700とを有し、ウォームハウジング70とセンサハウジング700とを複数のボルト701によって締結して構成されている。センサハウジング700には、ステアリングコラム5のインナチューブ52が締結されている。ウォームハウジング70は、図4に示すように、ウォーム31を収容する収容空間70aが形成された第1収容部70Aと、ウォームホイール32を収容する収容空間70bが形成された第2収容部70Bとを一体に有している。
第1収容部70Aは、筒状に形成された筒状部71と、筒状部71の外周面71aから突出する複数(本実施の形態では2つ)のフランジ部72と、筒状部71の一端部を閉塞する底部73とを有している。筒状部71は、その内部空間が連通孔70cを介して第2収容部70Bの収容空間70bに連通する小径円筒部711と、モータハウジング6側の大径円筒部713と、小径円筒部711と大径円筒部713との間に設けられ、小径円筒部711側から大径円筒部713側に向かって内外径が徐々に大きくなる円錐形状のテーパ部712とを有している。フランジ部72は、大径円筒部713における筒状部71の外周面71aから突出し、モータハウジング6のフランジ部62と向かい合う。
第2収容部70Bは、ウォームホイール32を収容する円筒部74と、円筒部74の外周面から突出して設けられたフランジ部75と、ロアシャフト121bを挿通させる挿通孔76aが形成された底部76とを有している。フランジ部75には、センサハウジング700を締結するためのボルト701が螺合するネジ孔75aが形成されている。
ウォームホイール32は、円板状の基部320の外周にウォーム31と噛合う歯部321が設けられている。基部320の中心部に形成された嵌合孔320aには、ロアシャフト121bがウォームホイール32と一体回転するように嵌合されている。ウォーム31は、電動モータ2のシャフト20と一体回転するように連結されている。以上の構成により、電動モータ2のシャフト20が回転すると、シャフト20と共にウォーム31が回転し、その回転力が減速されてウォームホイール32に伝達され、操舵補助力としてロアシャフト121bに付与される。
モータハウジング6及びギヤハウジング7は、それぞれが筒状部61,71と、筒状部61,71の外周面61a,71aから突出するフランジ部62,72とを有し、筒状部61,71が突き合わされると共に、フランジ部62,72同士がボルト602によって締結されている。
図5(a)は、ギヤハウジング7の第1収容部70Aを大径円筒部713側から見た正面図である。図5(a)では、モータハウジング6の筒状部61の外周面61aを二点鎖線で示している。図5(b)は、図5(a)のA−A線におけるギヤハウジング7及びモータハウジング6の断面図である。
図5(a)に示すように、ギヤハウジング7の筒状部71とモータハウジング6の筒状部61とは外径が異なり、ギヤハウジング7の筒状部71は、モータハウジング6の筒状部61よりも外径が小さく形成されている。
ギヤハウジング7のフランジ部72は、図5(a)に示す正面視において略三角形状を呈し、筒状部72からの突出方向の先端部には、ボルト601が螺合する孔部72aが形成されている。また、ギヤハウジング7のフランジ部72には、孔部72aの周辺部と筒状部71との間に、フランジ部72を横断する第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成されている。第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成された部分では、フランジ部72の厚みが薄くなっている。以下、第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成されていない孔部72aの周辺部を厚肉部721といい、第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成された部分を薄肉部722という。本実施の形態では、厚肉部721が孔部72aを中心部に有する円筒状に形成されている。
第1及び第2の肉盗み部72b,72cは、ギヤハウジング7の筒状部71の周方向にフランジ部72を横断している。ここで、横断とは、ギヤハウジング7の筒状部71の周方向(フランジ部72の突出方向に直交する方向)におけるフランジ部72の一方の端部から他方の端部まで連続して第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成されていることをいう。第1の肉盗み部72bは薄肉部722のモータハウジング6側に形成され、第2の肉盗み部72cはその裏側に形成されている。
図5(b)に示すように、フランジ部72の厚み方向(孔部72aの中心軸方向)における第1の肉盗み部72bの深さをd、第2の肉盗み部72cの深さをd、薄肉部722の厚みをtとすると、d,d,及びtは、それぞれ例えば2.5〜3.0mmである。ここで、第1の肉盗み部72bの深さdは、厚肉部721におけるモータハウジング6のフランジ部62側の端面721aから、薄肉部722におけるモータハウジング6のフランジ部62側の平面722aまでの距離である。第2の肉盗み部72cの深さdは、厚肉部721におけるモータハウジング6のフランジ部62側とは反対側の端面721bから、薄肉部722におけるモータハウジング6のフランジ部62側とは反対側の平面722bまでの距離である。
また、厚肉部721の厚みをtとすると、薄肉部722の厚みtは、厚肉部721の厚みtの半分以下である。なお、本実施の形態では、第1の肉盗み部72bの深さd、及び第2の肉盗み部72cの深さdが一定であるが、これに限らず、第1及び第2の肉盗み部72b,72cの深さd,dが一定でなくともよい。ただし、フランジ部72の何れの部位においても、薄肉部722の厚みtが厚肉部721の厚みtの半分以下であることが望ましい。
図5(b)に示すように、モータハウジング6の筒状部61とギヤハウジング7の筒状部71とが突き合わされると、モータハウジング6のフランジ部62に形成された孔部62aとギヤハウジング7のフランジ部72に形成された孔部72aとが連通する。モータハウジング6のフランジ部62における孔部62aは、ネジ溝が設けられていないボルト挿通孔として形成され、ギヤハウジング7のフランジ部72における孔部72aは、ボルト602の雄ネジ部が螺合するネジ孔として形成されている。ボルト602は、モータハウジング6のフランジ部62における孔部62aを挿通してギヤハウジング7のフランジ部72における孔部72aに螺合する。
厚肉部721と薄肉部722との厚さの違いは、厚肉部721におけるネジ孔としての孔部72aの長さを確保して、ボルト602の締め付け力によってネジ山が潰れてしまうことを防止しながら、薄肉部722の剛性を低くすることにより、電動モータ2のロータ21の回転によってモータハウジング6が振動しても、その振動がギヤハウジング7側に伝わり難くなるように考慮されたものである。
すなわち、仮に第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成されていないと、モータハウジング6のフランジ部62からギヤハウジング7のフランジ部72に伝達される振動がギヤハウジング7の筒状部71に伝わりやすくなる。ギヤハウジング7の筒状部71に振動が伝わると、その振動がギヤハウジング7からステアリングコラム5を経てコラムシャフト121に伝わり、ステアリングホイール11が振動することによって運転者に不快感を与えてしまうおそれがある。また、ギヤハウジング7の振動がブラケット53等を経て車体に伝わると、共振等によって大きな騒音が発生するおそれがある。
一方、本実施の形態では、第1及び第2の肉盗み部72b,72cを形成することによって厚肉部721とギヤハウジング7の筒状部71との間に剛性が低い薄肉部722を介在させ、モータハウジング6の振動がギヤハウジング7の筒状部71に伝わり難くしている。これにより、モータハウジング6の振動がギヤハウジング7を経てコラムシャフト121や車体に伝わることが抑制され、ステアリングホイール11の振動や、騒音を低減することができる。
(第1の実施の形態の作用及び効果)
以上説明した第1の実施の形態によれば、以下に述べる作用及び効果が得られる。
(1)電動モータ2の振動を吸収する部材を追加することなく、部品点数や組み付け工数が増大することを防ぎながら、電動モータ2の振動がギヤハウジング7に伝達されることを抑制することが可能となる。また、第1及び第2の肉盗み部72b,72cを形成することに伴って、装置の軽量化も可能となる。
(2)第1及び第2の肉盗み部72b,72cは、モータハウジング6の筒状部61よりも外径が小さいギヤハウジング7の筒状部71の外周面71aに設けられたフランジ部72に形成されているので、フランジ部72の突出方向(筒状部71の径方向)における第1及び第2の肉盗み部72b,72cの幅を広くすることができる。これにより、厚肉部721よりも剛性が低い薄肉部722の幅を広くすることができ、より一層、電動モータ2の振動がギヤハウジング7に伝わり難くなる。
(3)モータハウジング6のフランジ部62における孔部62aはボルト挿通孔として形成され、ギヤハウジング7のフランジ部72における孔部72aはネジ孔として形成されているので、ボルト602によるモータハウジング6とギヤハウジング7との締結作業が容易であると共に、ギヤハウジング7のフランジ部72における厚肉部721の厚みを孔部72aのネジ山が潰れてしまわないように確保しながら、薄肉部722によって電動モータ2の振動を吸収することが可能となる。
(4)ギヤハウジング7のフランジ部72における薄肉部722の厚みtは、厚肉部721の厚みtの半分以下であるので、薄肉部722によって電動モータ2の振動を吸収する効果を十分に発揮することが可能となる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態について図6及び図7を参照して説明する。第1の実施の形態では、ギヤハウジング7のフランジ部72に第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成された場合について説明したが、第2の実施の形態では、モータハウジング6のフランジ部62に第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成されている。
図6は、本実施の形態に係る電動パワーステアリング装置10のモータハウジング6及びギヤハウジング7を示す構成図である。図7は、モータハウジング6及びギヤハウジング7のフランジ部62,72を示す断面図である。図6及び図7において、第1の実施の形態について説明した構成要素と共通する構成要素については、第1の実施の形態において用いた符号と同一の符号を付してその重複した説明を省略する。
本実施の形態では、モータハウジング6の筒状部61の外径とギヤハウジング7の筒状部71の外径とが同等である。また、ギヤハウジング7のフランジ部72に肉盗み部が形成されておらず、その厚みが一定である。一方、モータハウジング6のフランジ部62には、孔部62aの周辺部と筒状部61との間に、フランジ部62を横断する第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成されている。第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成された部分では、フランジ部62の厚みが薄くなっている。以下、第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成されていない孔部62aの周辺部を厚肉部621といい、第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成された部分を薄肉部622という。厚肉部621は、孔部62aを中心部に有する円筒状である。第1の肉盗み部62bは薄肉部622のギヤハウジング7側に形成され、第2の肉盗み部62cはその裏側に形成されている。
図7(b)に示すように、フランジ部62の厚み方向(孔部62aの中心軸方向)における第1の肉盗み部62bの深さをd、第2の肉盗み部62cの深さをd、薄肉部622の厚みをtとすると、d,d,及びtは、それぞれ例えば2.5〜3.0mmである。ここで、第1の肉盗み部62bの深さdは、厚肉部621におけるギヤハウジング7のフランジ部72側の端面621aから、薄肉部622におけるギヤハウジング7のフランジ部72側の平面622aまでの距離である。第2の肉盗み部62cの深さdは、厚肉部621におけるギヤハウジング7のフランジ部72側とは反対側の端面621bから、薄肉部622におけるギヤハウジング7のフランジ部72側とは反対側の平面622bまでの距離である。
また、厚肉部621の厚みをtとすると、薄肉部622の厚みtは、厚肉部621の厚みtの半分以下である。本実施の形態では、第1の肉盗み部62bの深さd、及び第2の肉盗み部62cの深さdが一定であるが、これに限らず、第1及び第2の肉盗み部62b,62cの深さd,dが一定でなくともよい。ただし、フランジ部62の何れの部位においても、薄肉部622の厚みtが厚肉部621の厚みtの半分以下であることが望ましい。
本実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。すなわち、モータハウジング6のフランジ部62に第1及び第2の肉盗み部62b,62cを形成することによってモータハウジング6の筒状部61と厚肉部621との間に剛性が低い薄肉部622を介在させ、電動モータ2の振動がギヤハウジング7に伝わり難くすることにより、電動モータ2の振動がギヤハウジング7を経てコラムシャフト121や車体に伝わることが抑制される。これにより、電動モータ2の振動を吸収する部材を追加することなく、電動モータ2の振動がギヤハウジング7に伝達されることを抑制することが可能となり、ステアリングホイール11の振動や騒音を低減することができると共に、第1及び第2の肉盗み部62b,62cを形成することに伴って、装置の軽量化も可能となる。
(付記)
以上、本発明の電動パワーステアリング装置を第1及び第2の実施の形態に基づいて説明したが、本発明はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変形して実施することが可能である。例えば、上記第1の実施の形態では、ギヤハウジング7のフランジ部72に第1及び第2の肉盗み部72b,72cが形成された場合について説明したが、これに限らず、第1の肉盗み部72b及び第2の肉盗み部72cのうち、何れか一方のみが形成されていてもよい。この場合、第1の肉盗み部72bのみが形成された構成の方が、第2の肉盗み部72cのみが形成された構成に比較してフランジ部72が変形しやすいので、より好ましい。
同様に、上記第2の実施の形態では、モータハウジング6のフランジ部62に第1及び第2の肉盗み部62b,62cが形成された場合について説明したが、これに限らず、第1の肉盗み部62b及び第2の肉盗み部62cのうち、何れか一方のみが形成されていてもよい。この場合、第1の肉盗み部62bのみが形成された構成の方が、第2の肉盗み部62cのみが形成された構成に比較してフランジ部62が変形しやすいので、より好ましい。
また、ギヤハウジング7のフランジ部72に第1及び第2の肉盗み部72b,72cの少なくとも何れかが形成されると共に、モータハウジング6のフランジ部62に第1及び第2の肉盗み部62b,62cの少なくとも何れかが形成されていてもよい。この場合、電動モータ2の振動がよりギヤハウジング7に伝わり難くなる。
またさらに、上記第1及び第2の実施の形態では、電動パワーステアリング装置10がコラムシャフト121に操舵補助力を付与する場合について説明したが、これに限らず、ピニオンシャフト123あるいはラックシャフト13に操舵補助力を付与するように構成してもよい。この場合でも、第1及び第2の実施の形態と同様の作用及び効果が得られる。
1…ステアリング機構、10…電動パワーステアリング装置、11…ステアリングホイール、12…ステアリングシャフト、121…コラムシャフト、121a…アッパシャフト、121b…ロアシャフト、122…中間シャフト、123…ピニオンシャフト、123a…ピニオン歯、124,125…自在継手、13…ラックシャフト、13a…ラック歯、14…トルクセンサ、140…トーションバー、15…ラックハウジング、16…ボールジョイントソケット、17…タイロッド、18…ブーツ、19…転舵輪、2…電動モータ、20…シャフト、21…ロータ、211…セグメント磁石、22…ステータ、220…ステータコア、221…インシュレータ、222…コイル、231…第1軸受、232…第2軸受、24…レゾルバ、241…レゾルバロータ、242…レゾルバステータ、3…ギヤ機構、31…ウォーム、32…ウォームホイール、320…基部、320a…嵌合孔、321…歯部、4…コントローラ、40…基板、41…電子部品、42…コネクタ、5…ステアリングコラム、51…アウタチューブ、52…インナチューブ、53…ブラケット、54…操作レバー、6…モータハウジング、60…ベースハウジング、600…カバーハウジング、601,602…ボルト、61,71…筒状部、61a,71a…外周面、62,72…フランジ部、621…厚肉部、621a,621b…端面、622…薄肉部、622a,622b…平面、62a,72a…孔部、62b,72b…第1の肉盗み部、62c,72c…第2の肉盗み部、63…底部、63a…凹部、7…ギヤハウジング、70…ウォームハウジング、700…センサハウジング、701…ボルト、70a,70b…収容空間、70A…第1収容部、70B…第2収容部、70c…連通孔、711…小径円筒部、712…テーパ部、713…大径円筒部、721…厚肉部、721a,721b…端面、722…薄肉部、722a,722b…平面、73…底部、74…円筒部、75…フランジ部、75a…ネジ孔、76…底部、76a…挿通孔

Claims (4)

  1. 電動モータと、前記電動モータの回転力を操舵補助力としてステアリング機構を構成するシャフトに伝達するギヤ機構と、前記電動モータを収容する第1ハウジングと、前記ギヤ機構を収容する第2ハウジングとを備え、
    前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングは、それぞれが筒状部と前記筒状部の外周面から突出するフランジ部とを有し、前記筒状部同士が突き合わされると共に前記フランジ部同士がボルトによって締結され、
    前記第1ハウジング及び前記第2ハウジングのうち少なくとも何れかの前記フランジ部には、前記ボルトが挿通又は螺合する孔部の周辺部と前記筒状部との間に、前記フランジ部を横断する肉盗み部が形成された
    電動パワーステアリング装置。
  2. 前記第1ハウジングの前記筒状部と前記第2ハウジングの前記筒状部とは外径が異なり、
    前記両筒状部のうち外径が小さい方の前記筒状部の外周面に設けられた前記フランジ部に前記肉盗み部が形成された、
    請求項1に記載の電動パワーステアリング装置。
  3. 前記第1ハウジングの前記フランジ部の前記孔部は、前記ボルトを挿通させる挿通孔として形成され、
    前記第2ハウジングの前記フランジ部の前記孔部は、前記ボルトの雄ネジ部が螺合するネジ孔として形成され、
    前記第2ハウジングの前記フランジ部に前記肉盗み部が形成された、
    請求項1又は2に記載の電動パワーステアリング装置。
  4. 前記肉盗み部が形成された部分の前記フランジ部の厚みは、孔部の周辺部の厚みの半分以下である、
    請求項1乃至3の何れか1項に記載の電動パワーステアリング装置。
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