JP2016540094A - プリンテッドエレクトロニクス用途の自己回復性シリカ系誘電性インク - Google Patents

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Abstract

本発明はプリンテッドエレクトロニクス用途の自己回復性シリカ系誘電性インクに関する。フレキシブル基板上にスクリーン印刷が可能な、新規な自己回復性シリカ系誘電性インクがプリンテッドエレクトロニクス用に元々開発されている。シリカインクは溶媒系(キシレン/エタノール)、フィラー(溶媒系に対して55〜65質量%のSiO2)、分散剤(フィラーに対して0.8〜1.2質量%の天然魚油)及びバインダー(フィラーに対して4〜6質量%のポリビニルブチラール)からなる。コロイダルインクは適当な有機ビヒクルとともに主なフィラーとしてシリカを含む。本発明のシリカインクは、硬化が速いという点で水性誘電性インクより優れている。コロイダルシリカインクのチキソトロピー挙動はスクリーン印刷手法に基づいて最適化される。溶媒混合物、天然の分散剤、ポリマーバインダー等は、インクのコロイド安定性の制御に重要な役割を果たした。

Description

本発明はプリンテッドエレクトロニクス用途の自己回復性シリカ系低k(比誘電率、kはεとも表記される)誘電性インクに関する。特に本発明は元々プリンテッドエレクトロニクス用途に開発された、フレキシブル基板上にスクリーン印刷が可能な自己回復性シリカ系誘電性インクに関する。
プリンテッドエレクトロニクスは近い将来、そのマーケットシェアを格段に増大させることが予想されている。この技術はディスプレイ及び照明からRFID(無線ICタグ)、センサー、太陽電池及びバッテリーに至る多くの用途に採用されている。遠距離通信、包装、自動車、及び医学等の種々の分野における電子製品に対する小型化、技術の変化、及び可搬性の要求の増大により、市場におけるフレキシブル電子製品に対する需要が加速されている。
プリンテッドエレクトロニクスの世界市場は2008年の28億ドルから2015年の242.5億ドルへ、2010年から2015年にかけては複合年間成長率(CAGR)38.4%で成長することが予想されている。興味深いことに、Markets and Markets Research Publication (SE 1222), Dallas, 2011で予測されているように、アジア太平洋におけるプリンテッドエレクトロニクスの市場は2010年から2015年にかけて40.8%のCAGRで最も速く成長することが予想されている。低コストの印刷技術に対して予測される数十億ドルの市場は、学界から印刷インクのコスト効率の良い改善方法の開発に向けた注意深い努力によって推進されている。
マイクロエレクトロニクスにおける傾向は、小型化、低価格化、動作周波数の増大、及び製品の信頼性の向上に向かっており、これにより基本的にフレキシブル基板に印刷された回路を有する小型の装置への新たな応用が開かれている。原則として、プリント電子回路(PEC)には、フレキシブル基板上の導電性(又は誘電性)ペーストを用いる直接スクリーン印刷又はインクジェット印刷プロセスが含まれ、したがって、今日の「シリコンエレクトロニクス」において用いられ、エッチング、ストリッピング、メタル化及び銅プレーティングを含む、従来必要であったサブトラクティブ湿式プロセスを含まない。従来の「シリコンエレクトロニクス」においては、それぞれのコンダクタ(即ち誘電体)層はフルシート(薄膜)として加えられ、これが次にフォトリソグラフィーによってエッチングされて所望の回路が形成される。これはそれ自体、時間を要するプロセスであり、時には高真空を必要とし、材料の廃棄は90%を超える。このため、過剰の材料と廃棄材料の処理の両方のコストが加わる。一方、プリント電子回路は従来法による現在の労務費の約20%を使用する。
セラミックインクの従来の用途としては、セラミックタイルの装飾、食器及び3D印刷が挙げられる。プリンテッドエレクトロニクスにおいては、導電性、半導性及び絶縁性材料をパターン化するために、インクジェット、グラビア及びスクリーン印刷等の種々の印刷法が提案された。電子製品の製造における印刷技術の応用のために、ナノ粒子、溶媒及び添加剤からなるインク又はペーストが基本的に必要である。アンテナ、DRAMキャパシタ、MLC回路、マイクロアクチュエータ、高効率パルスパワーキャパシタ、及びソリッドステート冷却デバイスにおいては、インク形態の高k材料の使用が増大している。
Zhouらによる記録、Transactions of Nonferrous Metals Society of China 2008、18巻、150~154頁を参照されたい。ここでは連続インクジェット印刷のためにチタン酸バリウム(BaTiO)セラミックインクが用いられており、フィラー粉末は機械的混合及びゾルゲル法によって合成されている。BaTiO粉末は、種々の量の分散剤ポリプロピレン酸、導電性塩(硝酸アンモニウム)及び一時的バインダー(ポリビニルブチラール)とともに脱イオン水中で、従来のボールミルで36時間粉砕された。
直接インクジェット印刷のためのZrO/Alセラミックインクのレオロジー及びインク液滴の展開については、Prakasanら、Journal of Material Processing Technology、2006、176巻、222~229頁に報告されている。この論文は、インクジェット印刷用のセラミックインクのコロイド安定性について記述している。上記の参考文献はセラミックインクの調製及びインクジェット印刷に用いられる種々のセラミックインクのレオロジー的な特徴についての証拠を提供している。しかし、著者らは低コストのスクリーン印刷用途のセラミックインクのコロイド安定性についての試みは行なっていない。
Schoenら、米国特許第6702885B2号(2004)によって報告された、コート及び未コートSiOフレーク、1つ又は複数の特殊効果顔料並びにリン酸塩化合物を含む顔料調製物、並びに特に印刷インクにおけるその使用を参照されたい。印刷インクの主成分はバインダー、顔料、染料及び添加剤からなる。印刷した製品の用途は、包装、ラベル及び高品質の雑誌の印刷に用いられる。しかし上記の参考文献から明らかなように、コロイド状懸濁液中の開発されたコートシリカフレークは繊維印刷工業用に適しており、これらのインクがプリンテッドエレクトロニクスに適合するか否かについての言及はない。
Kimら、Microelectronic Engineering、2011、88巻、797頁に報告された、SiOインクを製造するための、添加剤とともに有機溶媒中に分散されたナノSiO粒子を参照されたい。この研究においては、2種の分散剤、即ちポリビニルピロリドン(PVP)及びヒドロキシプロピルセルロース(HPC)が試みられた。溶媒はエチレングリコール及びエタノールであり、SiOの凝集を防ぐため、少量のPVP及びHPCがこれらに添加された。しかし、上記の参考文献から明らかなように、彼らの意図はナノシリカインク分散体を調製してSi基板に印刷することであった。保護層としてのSiOフィルムの実用可能性を評価するため、コートされたSiOフィルムの上に銀の導電性共平面導波(CPW)パターンも印刷され、200℃超の温度で熱処理された。上記の論文においても、室温でフレキシブル基板にシリカを印刷する試みは行なわれていない。
Glenn Howatt、米国特許第2582993号(1952)によって特許となった、セラミック材料の薄いシートの製造のための製造プロセスとしてのテープキャスティングの実施を参照されたい。テープキャスティング手法は、100ミクロンを超える厚みの2次元構造に限定されてきた。エレクトロニクスにおけるスクリーン印刷手法は、IBMによって1960年に開始された。テープラミネーション、3D構造印刷及びデザインの融通性等のLTCC技術の限界は、現代のエレクトロニクスにおけるスクリーン印刷手法によって補完することができる。厚膜(スクリーン印刷された)、LTCC構造は、はんだ付けとともに、密封包装を作るために用いることができる。
上記の参考文献から明らかなように、スクリーン印刷インクは電子モジュールの費用効率の良い種々の製造において、近い将来ますます注目を集める。スクリーン印刷はかなり安価で材料の消費や廃棄物が少なく、回路印刷に重要であるので、電子印刷プロセスにおける印刷手法として選択される。さらに、スクリーン印刷には迅速なプロトタイプ化に適した大きな融通性があり、特製の電子用途に向けた最終プロセスステージとして応用することができる。典型的なスクリーン印刷においては、0.1〜50Pa.sの範囲の最適粘度を有する濃いインクのペーストが用いられている。インクはその接触角を低減させるため、基板に親和性があり、均一に濡れていなければならない。
誘電性のSiOインクと、現在及び未来の技術におけるその種々の応用について参照する。Xuejun Luら、Applied Physics Letters、2008、93巻、243301頁によって報告された薄膜トランジスタ(TFT)及びLeeら、Applied Physics Letters、2009、94巻、122105頁に報告された有機薄膜トランジスタの大部分は、誘電率が低いこと、散逸率が低いこと、及び地球上に多く存在することから、SiOをゲート誘電体として作られている。Kwang songら、Synthetic Metals、2009、159巻、1381〜1385頁に報告されたディスプレイ用の薄膜トランジスタは200nmの厚みを有するゲート材料としてSiOを用いている。従来の厚膜印刷法によって調製されたシリコン太陽電池セル反射防止コーティング用のTiOセラミックインクが、Szlufcikら、Solar Energy Materials、1989、18巻、241~252頁に記載されている。最適のインク組成物は、TiOセラミックフィラー及び有機ビヒクルとしてのテルピノール、エチルセルロース、ブタノールからなっている。チタニアインクは研磨されたシリコンウェーファの上に印刷される。しかし、上記の参考文献から明らかなように、誘電性のシリカインクは、現在及び未来の技術解決策において、より魅力ある用途を有している。SiOでコートされたTiOの光電極を有する染料増感太陽電池の性能の改良が、Mohanら、Journal of Nanoscience and Nanotechnology、2012、12巻、433〜438頁に報告された。多孔質SiOが噴霧によってコートされ、染料増感太陽電池の光電流密度が改善される。しかし、室温硬化可能なシリカ誘電性インクの開発がなお必要であり、本発明においてこれが行なわれる。
本発明のシリカインクは、硬化時間が速いという点で水系誘電性インクより優れている。コロイダルシリカインクのチキソトロピー挙動はスクリーン印刷手法に基づいて最適化されている。溶媒混合物、天然の分散剤、ポリマーバインダー等は、インクのコロイド安定性の制御において重要な役割を果たす。マイラー(Mylar)(二軸配向ポリエチレンテレフタレート又はBoPET)基板上に印刷された誘電性シリカインクのミクロ構造及び表面粗さを検討した。マイラー基板上にスクリーン印刷した後の最適化されたシリカインクのラジオ波及びマイクロ波誘電特性についても検討した。
米国特許第6702885B2号 米国特許第2582993号
Markets and Markets Research Publication (SE 1222), Dallas, 2011 Zhouら、Transactions of Nonferrous Metals Society of China 2008、18巻、150~154頁 Prakasanら、Journal of Material Processing Technology、2006、176巻、222~229頁 Kimら、Microelectronic Engineering、2011、88巻、797頁 Xuejun Luら、Applied Physics Letters、2008、93巻、243301頁 Leeら、Applied Physics Letters、2009、94巻、122105頁 Kwang songら、Synthetic Metals、2009、159巻、1381〜1385頁 Szlufcikら、Solar Energy Materials、1989、18巻、241~252頁 Mohanら、Journal of Nanoscience and Nanotechnology、2012、12巻、433〜438頁
本発明の主な目的は、フレキシブルプリンテッドエレクトロニクス用途の自己回復性シリカ系低k誘電性インクを開発することである。
本発明の別の目的は、好適な有機ビヒクル及びより速い硬化を採用することによって、誘電性シリカインクの回復温度を室温にまで低下させることである。
本発明のさらに別の目的は、溶媒の除去後に誘電性インクの低い比誘電率を保持することである。
本発明のさらに別の目的は、シリカインクの化学的・物理的特性を劣化させない好適なポリマーバインダー系を開発することである。
本発明のさらに別の目的は、誘電性シリカインクの合成のための低コストで高生産量の手法を開発することである。
本発明のさらに別の目的は、フレキシブル基板に印刷した際のコロイダルインクの比誘電率の高い熱安定性を達成することである。
本発明のさらに別の目的は、開発したインクの保存期間が長いこと、流動特性が理想的であること、及びコロイド安定性が高いことである。
本発明のさらに別の目的は、フレキシブル及び硬質等の様々な種類の基板に対するコロイダルインクの多用途性である。
本発明のさらに別の目的は、精密記録及び多層印刷プロセスである。
したがって、本発明は、85〜95質量%のシリカ系コロイド状懸濁液、0.8〜1.2質量%の分散剤及び5〜15質量%のポリマーバインダーを含み、フレキシブルプリンテッドエレクトロニクス用途に有用である、自己回復性シリカ系誘電性インクを提供する。
本発明の実施形態において、自己回復性シリカ系誘電性インクは、1MHz及び15.15GHzにおいてそれぞれ、2.4〜3.8及び2.0〜2.8の範囲の比誘電率(k)ε並びに0.01〜0.05及び0.002〜0.006の範囲の誘電損失(tanδ)を示す。
本発明のさらに別の実施形態において、印刷されたシリカインクは操作温度25〜60℃において55〜65ppm/℃の範囲の比誘電率の温度変動を示す。
さらに別の実施形態において、本発明は以下の
i. SiO粉末を400〜700℃に3〜5時間予熱して、予熱されたSiO粉末を得る工程、
ii. 55〜65質量%の予熱されたSiO粉末を12〜24時間の範囲の時間、30〜40質量%の溶媒及び0.8〜1.2質量%の分散剤とともにボールミル粉砕して、ボールミル粉砕混合物を得る工程、
iii. 工程(ii)で得られたボールミル粉砕混合物に4〜6質量%のバインダーを添加し、12〜24時間粉砕して、シリカ系誘電性インクを得る工程
を含む、シリカ系誘電性インクの調製のための方法を提供する。
本発明のさらに別の実施形態において、用いる溶媒はエタノール又はキシレンから選択される。
本発明のさらに別の実施形態において、用いる分散剤は魚油である。
本発明のさらに別の実施形態において、用いるバインダーはポリビニルブチラール(Butvar B−98)である。
本発明のさらに別の実施形態において、ずり速度に対するインクの粘度は1.5〜10Pa.sの範囲である。
本発明の実施形態において、自己回復性誘電性シリカインクは適当な有機ビヒクルを用いて製剤化される。
本発明のさらに別の実施形態において、前記インクは硬質ガラス基板及びフレキシブルマイラー基板へのスクリーン印刷に有用である。
本発明のさらに別の実施形態において、前記非水性誘電性シリカインクは、印刷プロセスの間、自己回復性を有する。
さらに別の実施形態において、インク溶液の溶媒は正確な印刷精度のためにより速い速度で蒸発する。
本発明のさらに別の実施形態において、シリカインクはフレキシブル基板及び硬基板に良好な接着性を有する。
予熱したSiO粒子の室温X線回折パターンである。 粉砕したSiO粒子の種々の濃度におけるミクロ構造及び粒径分布である。 レオロジー研究による分散剤の最適化である。 沈降解析による分散剤の最適化である。 レオロジー研究によるシリカフィラー含量の最適化である。 レオロジー研究によるバインダーの最適化である。 最適なレオロジー特性を有するシリカインクである。 インク製剤化の工程である。 スクリーン調製の工程である。 フレキシブル表面及び硬質表面におけるスクリーン、シリカインクの写真である。 印刷の最適化の前の誘電性シリカインクの光学画像である。 印刷の最適化の後の誘電性シリカインクの多重印刷の光学画像である。 光学顕微鏡によるマイラーと誘電性シリカインクの画像の界面である。 誘電性シリカインクのミクロ構造である。 誘電性シリカインクとマイラーシートとのミクロ構造界面である。 印刷された誘電性インク及びマイラーシート表面の原子間力顕微鏡画像である。 誘電性シリカインクのラジオ周波数研究である。 誘電性シリカインク及びマイラーシートの比誘電率の温度変動である。
本発明は、種々の基板の上にスクリーン印刷される誘電性シリカインクの低コストの製造方法を提供する。誘電性シリカインクは、マイクロ波印刷回路用途により適した低損失及び低比誘電率を有している。多溶媒系の誘電性インクは、誘電性シリカインクの自己回復効果をもたらす。本発明は、プリンテッドエレクトロニクス回路用の自己回復性シリカ系低k誘電性インクに関する。フレキシブル基板上にスクリーン印刷が可能な、新規な自己回復性シリカ系誘電性インクは、元々高周波数プリンテッドエレクトロニクス回路用に開発されている。シリカインクは溶媒系(キシレン/エタノール)、フィラー(溶媒系に対して55〜65質量%のSiO)、分散剤(フィラーに対して0.8〜1.2質量%の天然魚油)及びバインダー(フィラーに対して4〜6質量%のポリビニルブチラール)からなる。コロイダルインクは適当な有機ビヒクルとともに誘電性フィラーとしてシリカを含む。本発明のシリカインクは合成の容易さ、費用効率及び室温硬化の点で水性の誘電性インクより優れている。
コロイダルシリカインクのチキソトロピー挙動はスクリーン印刷手法に基づいて最適化される。溶媒混合物、天然の分散剤、ポリマーバインダー等は、インクのコロイド安定性の制御に重要な役割を果たした。最適化されたシリカインクについて、ラジオ波及びマイクロ波誘電特性を検討する。
従来のボールミル手法を用いて自己回復性コロイダルシリカインクを調製する。主な誘電性フィラーとして高純度のSiO(99.9+%、325メッシュ、Aldrich chemical company, Inc社、Milwaukee、WI、USA)粉末を用いた。誘電性シリカインクを調製するための有機ビヒクルとして蒸留したエタノール及びキシレンの混合物を用いた。粒子分散体の検討は、誘電性フィラーの仕込み量を固定した体積%に保ち、フィラーに対する分散剤の質量%を変化させて行なった。分散剤として魚油(Arjuna Natural Extracts社、Kerala、India)を用い、その質量%を誘電性フィラーの質量に対して計算した。
誘電性コロイダルインクは2段階法によって調製した。第1段階では、誘電性フィラーSiOを溶媒としてのエタノール/キシレン及び分散剤としての魚油とともに12時間、ボールミル粉砕した。第2段階ではポリビニルブチラール(Butvar B−98)バイダーを加え、再び12〜24時間粉砕した。第2段階の粉砕が完了した後、最終の誘電性シリカインクが印刷用に即使用可能となる。シリカインクのコロイド安定性は、レオメータ(Brookfield社、R/S Plus、Massachusetts、USA)を用いて測定した。誘電性シリカインクのスクリーン印刷は、フレキシブルなマイラー(二軸配向ポリエチレンテレフタレート又はBoPET)フィルム及びガラスプレートの基板上で行なった。スクリーン印刷にはメッシュサイズ325超のシルクスクリーンを用いる。公知のフォトレジストマスキング手法を用いて、必要な図形の印刷を行なった。
マイラーシート及びガラスプレートの上に印刷された誘電性層の画像は、ディジタルカメラ(Sony社、10倍光学ズーム、16Mピクセル)で記録した。誘電性インクの印刷品質は、光学顕微鏡(Leica社、MRDX)を用いて最適化した。印刷層のミクロ構造は、走査型電子顕微鏡を用いて種々の拡大率で検討した。マイラーフィルム上に印刷されたシリカインクの表面粗さは、原子間力顕微鏡(AFM)(NTEGRA社、NT−MDT、Russia)を用い、タッピングモードで操作して測定した。AFMにおいて微細加工SiNカンチレバーチップを用い、共鳴周波数300kHz、曲率半径10nm、力定数3.08〜37.6Nm−1とした。測定中、画像走査サイズは10μm×10μm、走査速度は1Hzに固定した。コロイダルインクのRF誘電測定はHioki LCRメータ(HIOKI 3532−50 LCR Hi TESTER, Japan)を用いて、乾燥したインクを11mm×2mmのディスクにペレット化し、これを平行プレートキャパシタの形態に予め電極化して行なった。測定は精度<0.2%で行なった。フレキシブル基板上に印刷されたシリカインクのマイクロ波誘電特性は、Vector Networkアナライザ(8753ET、Agilent Technologies社、Santa Clara、CA)を用い、スプリットポスト誘電レゾネータ(SPDR)を15.15GHzで操作して測定した。操作温度範囲25〜60℃、15.15GHzにおける比誘電率の温度変動も測定した。
以下の実施例は説明のためのものであり、したがって本発明の範囲を限定するものと解釈すべきではない。
(実施例1)
SiO粉末を12時間、ボールミル粉砕して均一な粒径とし、600℃で4時間予熱してボールミル粉砕時の湿気及び有機混入物を除去した。本検討においては、無水キシレン及びエタノールの等モル混合物を溶媒として用いた。誘電性コロイダルインクは2段階法によって調製した。第1段階では、誘電性フィラーSiOをエタノール/キシレン溶媒とともに12時間、ボールミル粉砕し、ここで分散剤としての魚油を用いた。第2段階ではポリビニルブチラール(Butvar B−98)バイダーを加え、再び12時間粉砕した。第2段階の粉砕が完了した後のみ、印刷用に即使用可能な誘電性シリカインクが得られる。
予熱したSiO粉末の相純度を図1に説明した。X線回折結果に対応する全てのピークを、標準ICDDファイルカード番号01−087−2096を用いて指数化する。ピークは、空間群P3211(154)を有する基本格子を含む六方晶系結晶構造を有するSiOに一致していた。100〜1000nmの範囲の平均粒径分布を有する予熱したSiOの粒径解析を行なった。図2の挿入図はフィラー粒子の分布のミクロ構造を示す。これはMalvern粒径解析(Zetasizer Nanoseries: ZEN 3600、Malvern Worcestershire、UK)によって決定した粒径分布と一致していた。
(実施例2)
この実施例は、レオロジー並びに沈降解析による魚油の最適化を説明する。フィラーを分散剤とともに12時間、溶媒中でボールミル粉砕した。得られたコロイド状混合物のずり粘度を、レオメータを用いて測定した。十分に分散したコロイド状混合物の粘度は低く、スクリーン印刷用の平均粘度、即ち>2Pa.sを保っていた。図3に、種々の量の魚油分散剤についての、エタノール/キシレン有機ビヒクル中に35体積%のSiOを仕込むことによって調製したコロイド状混合物のずり速度による粘度の変動を示す。コロイド状混合物の粘度はずり速度の増大とともに減少し、スクリーン印刷インクの擬可塑的性質を維持していた。
沈降解析のため、10mlのコロイド状混合物をメスシリンダーに移し、沈降させた。次いで一定の時間間隔で沈降高さ(H)を測定し、沈降高さの初期高さに対する比(H/Ho)を計算した。図4に、35体積%のSiOを含む懸濁液の、分散剤の変化量に対する相対沈降高さを時間の関数として示す。1質量%の分散剤を含むコロイド状懸濁液が、最高の沈降速度を有していた。
(実施例3)
この実施例は、誘電性シリカインクのフィラー及びバインダーの最適化を説明する。第1段階プロセスでは、フィラーと溶媒の体積比は35:65である。分散剤及びバインダーはフィラーの仕込み量に対してそれぞれ、1〜3質量%、4〜7質量%加えた。固定した分散剤とバインダーの含量に対して20〜35体積%の間の種々のフィラー仕込み量で、レオロジー研究を行なった。レオロジーを最適化するため、分散剤(魚油)及びバインダー(PVB)の濃度をフィラーの仕込み量に対して適宜固定した。図5において、コロイド状誘電性インクのずり減粘挙動が観察され、これはずり速度による粘度の変動を示す。この検討から、フィラーの最大仕込み量は僅か35体積%で、フィラー含量がさらに増大すれば目詰まりを起こすことが結論された。公知のポリマーであるポリビニルブチラール(PVB)をバインダーとして用いたが、これは強度、可撓性、可塑性、積層化、耐久性及び印刷性等のインク特性の品質を満足している。バインダーを最適化するため、フィラー及び分散剤を一定に保ち、バインダー含量を最大フィラー仕込み量に対して1〜10質量%に変動させた。図6に示すように、低ずり速度でバインダー5質量%において最大の粘度が得られた。沈降、固体仕込み量、粘度及びバインダー濃度を最適化した後の最終の誘電性シリカインクのレオロジーを図7に示す。スクリーン印刷に先立って本研究で開発され、最適化されたシリカ誘電性インクの最終組成をtable 1(表1)に示す。
Figure 2016540094
(実施例4)
この実施例は、図8に示す誘電性シリカインクの製剤化における種々の工程を説明する。第1工程において、分散剤を溶媒系に溶解させた。第2工程は、第1工程で得られた混合物に機能性インクのフィラー材料を添加する工程を含む。誘電性インクの必要なコロイド状懸濁液を含む安定な分散体を得るために、12〜24時間の連続的なボールミル粉砕が必要であった。第3工程は、得られたコロイド状懸濁液にバインダーを添加し、さらに12〜24時間ボールミル粉砕することであった。誘電性シリカインクを完全に調製するためには、最短粉砕時間24時間及び最長粉砕時間48時間が必要である。最終の誘電性インクは、フレキシブル基板並びに硬質基板にスクリーン印刷するために直接用いることができる。
(実施例5)
この実施例は、図9に示すスクリーン印刷プロセスのためのスクリーンの現像段階を説明する。スクリーンとして、寸法220mm×170mmの金属フレームの上にしっかりと固定したメッシュサイズ325超のシルクスクリーンを用いた。第1工程はスクリーンをアセトンで洗浄し、続いてこれを60℃の熱風ガンで乾燥することであった。第2工程はスクリーン全体をフォトレジストでコートしてメッシュをマスクし、これを暗室で乾燥することであった。適当なデザインツールを用いて、透明シートに印刷する必要な図形パターンをデザインした。次いでこのデザインされた透明フィルムを、フォトレジスト材料で予めコートしたスクリーンに貼り付けた。最後にスクリーンを5〜10秒、日光に曝し、次いで流水で洗浄し、乾燥することによって所望の図形パターンをスクリーン印刷した。
(実施例6)
この実施例は、スクリーン印刷された誘電性シリカを説明する。最終の誘電性インクを、ガラスプレートとフレキシブルマイラーの両方にスクリーン印刷した。図10aに、スクリーンの種々の写真画像を示す。ガラスプレート上に印刷したパターンを図10bに示す。フレキシブルマイラーフィルム上に印刷した図形を図10cに示す。スクリーン印刷したシリカインクの表面形態を光学顕微鏡で記録し、図11、図12及び図13に示す。印刷最適化段階は、図11の光学顕微鏡画像に明瞭に示されている。印刷最適化の間にマイラー基板上に印刷された最終の誘電性シリカインク組成物の印刷パターンを、図11の光学顕微鏡写真に示す。光学画像から、シリカインクとマイラーフィルムとを明確に個別識別できる。光学画像を検討すると、主として印刷中のスクイージの動きの変動による印刷上のインクの僅かな広がりが見られる。表面画像から、印刷の歪み及びメッシュの開きも明白である。手動のスクリーン印刷において、印刷品質をより良くするためにはスクリーンの固定とスクイージの動きが重要である。図12から、1回の印刷の後でメッシュの開きが明瞭に見られ、印刷されたシリカの厚みが約25μmであることが明らかであった。印刷されたシリカの厚みは多重印刷工程を導入することによって制御できる。2工程の印刷による約50μmの印刷厚みを図12に示した。マイラーとスクリーン印刷されたシリカインクとの界面は、図13に明瞭に示された。
(実施例7)
この実施例は、最終的に最適化されたスクリーン印刷表面のミクロ構造を説明し、図14に示す。ミクロ構造は、見かけ上高い多孔性を有する、均一に分布したシリカ粒子によってスクリーン印刷された表面を表わしている。大きな拡大率の範囲では、シリカ結晶も図14に見られる。マイラー基板とシリカインクとの間の層がミクロ構造の中に明瞭に見られる(図15)。印刷されたシリカ層及びマイラーも、ミクロ構造の中に見られる。
(実施例8)
この実施例は、原子間力顕微鏡を用いてタッピングモードで測定した、スクリーン印刷された試料の表面粗さを説明する。2−D及び3−D表面図形における印刷表面の著しく明白な特徴を、図16a及び図16bに示す。スクリーン印刷されたシリカの二乗平均平方根(RMS)表面粗さ(図16a参照)Saは約370nmであり、表面のRMS偏差Sqはほぼ478nmであった。トポグラフィー高さ分布の尖度(Sku)はほぼ0.546で、ウェルスプレッド分布の尖度は3より小さく、凹凸の多い表面を表わしている。図16aから、印刷されたインクの表面は凹凸が多く、事実上、山や谷が多いことが明らかである。トポグラフィー高さ分布の歪み度(Ssk)は参照平面に対する表面偏差の非対称性の尺度である。印刷されたシリカのSskは約−0.089であり、歪み度の負の値は一般に表面分布が参照平面の低い側に長い尾を有していることを示す。マイラーの表面画像を図16bに示した。マイラーシート及びマイラー上に印刷されたインクの2−D及び3−Dプロファイル画像から、マイラーフィルムと印刷されたインクの粗さの相違は明らかであった。マイラーフィルムのRMS表面粗さSaは約21nmのオーダーであった。粗さ及びその他の表面パラメータの詳細な比較をtable 2(表2)に示す。
Figure 2016540094
(実施例9)
誘電性インクのラジオ周波数誘電特性を、LCRメータを用いて1MHzで測定した。この測定のため、誘電性インクを乾燥してよく粉砕し、寸法11mm×2mmのセラミックディスクを作成した。ラジオ周波数300〜3MHzの範囲における比誘電率(ε)、キャパシタンス(Cp)、インピーダンス(Z)及び誘電損失(tanδ)の変動を図17に示す。誘電特性は周波数の増大とともに減少する。誘電性シリカインクは、1MHzにおいて比誘電率ε=2.4〜3.8、tanδ=0.01〜0.05を示す。印刷された誘電性シリカインクのマイクロ波誘電特性を、SPDRを用いて15.15GHzで測定した。マイラーシートに印刷された誘電性シリカインクは、この周波数において比誘電率ε=2.0〜2.8、tanδ=0.002〜0.006を示す。印刷されたシリカインクの15.15GHzにおける誘電定数2.4はラジオ周波数で測定した純粋なSiOの誘電定数(4〜5)より低いことに注目されたい。この相違はコロイダルインクに用いた有機ビヒクル及びスクリーン印刷の後で生じた多孔性によるものと考えられる。シリカインク及びマイラー基板の比誘電率の操作温度による変動を図18に示した。誘電性シリカインクはその表面粗さが劣るために、比誘電率は温度によって55〜65ppm/℃と、殆ど変動しなかった。
本発明の利点
1)フレキシブルプリンテッドエレクトロニクス用途のために誘電性シリカインクを開発した。
2)シリカインクは、室温での硬化が速いという点で水系誘電性インクより優れている。
3)開発したシリカインクは硬化後に低い比誘電率を示す。
4)インクの製剤化において採用したポリマーバインダー系は極めて安定であり、シリカインクの化学的・物理的特性を劣化させない。
5)プロセス工程の数が少なく、インクの合成のためにコスト効率の良い溶媒、バインダー及び分散剤を採用しているので、製造コストが低い。
6)開発したシリカインクは、フレキシブル基板に印刷したときに比誘電率の温度による変動が極めて小さい。
7)開発したインクの長い保存期間、理想的な流動特性及び高度のコロイド安定性が達成される。
8)コロイダルインクは硬質基板及びフレキシブル基板への印刷に適している。
9)開発したシリカインクについて、精密記録及び多層印刷が確立される。
10)コスト効率の良い分散剤及び溶媒を採用しており、誘電性シリカインクを調製するための生産工程が容易である。
11)本発明のシリカインクは従来のリソグラフィープロセスに比べて廃棄物が少ない。

Claims (8)

  1. 85〜95質量%のシリカ系コロイド状懸濁液、0.8〜1.2質量%の分散剤及び5〜15質量%のポリマーバインダーを含み、フレキシブルプリンテッドエレクトロニクス用途に有用である、自己回復性シリカ系誘電性インク。
  2. シリカ系誘電性インクが、1MHz及び15.15GHzにおいてそれぞれ、2.4〜3.8及び2.0〜2.8の範囲の比誘電率(k)ε並びに0.01〜0.05及び0.002〜0.006の範囲の誘電損失(tanδ)を示す、請求項1に記載の自己回復性シリカ系誘電性インク。
  3. 前記シリカ系誘電性インクが、操作温度25〜60℃において55〜65ppm/℃の範囲の比誘電率の温度変動を示す、請求項1に記載の自己回復性シリカ系誘電性インク。
  4. i. SiO粉末を400〜700℃に3〜5時間予熱して、予熱されたSiO粉末を得る工程、
    ii. 55〜65質量%の前記予熱されたSiO粉末を12〜24時間の範囲の時間、30〜40質量%の溶媒及び0.8〜1.2質量%の分散剤とともにボールミル粉砕して、ボールミル粉砕混合物を得る工程、
    iii. 工程(ii)で得られたボールミル粉砕混合物に4〜6質量%のバインダーを添加し、12〜24時間粉砕して、シリカ系誘電性インクを得る工程
    を含む、請求項1に記載のシリカ系誘電性インクの調製のための方法。
  5. 溶媒がエタノール又はキシレンから選択される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記分散剤が魚油である、請求項4に記載の方法。
  7. 前記バインダーがポリビニルブチラール(Butvar B−98)である、請求項4に記載の方法。
  8. ずり速度に対する前記インクの粘度が1.5〜10Pa.sの範囲である、請求項1に記載の自己回復性シリカ系誘電性インク。
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