JP2016536114A - 硫酸化水和セルロース膜、それを製造する方法、及びウイルス精製のための吸着膜としての該膜の使用 - Google Patents

硫酸化水和セルロース膜、それを製造する方法、及びウイルス精製のための吸着膜としての該膜の使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、硫酸化水和セルロース膜、それを製造する方法、及びウイルス精製プロセスのための吸着膜としての該膜の使用に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、硫酸化水和セルロース膜、それを製造する方法、及びウイルス精製のための吸着膜としての該膜の使用に関する。
インフルエンザ(インフルエンザウイルス)は、インフルエンザウイルスにより引き起こされる上気道及び下気道の感染性の強い急性感染症である。インフルエンザは特に冬場において世界規模の伝染病(エピデミック)として発生し、個々のウイルスがパンデミックを引き起こすこともある。インフルエンザの大流行(アウトブレイク)を抑えるための現在の戦略は、抗ウイルス治療、例えば、ノイラミニダーゼ阻害剤と併せた予防ワクチン接種に基づくものである。大部分の季節性ヒトインフルエンザワクチンは不活化した三価のスプリットビリオンワクチンである。これらは3種の異なるインフルエンザウイルス亜型のウイルス抗原、エンベロープ糖タンパク質であるヘマグルチニン(HA)及びノイラミニダーゼ(NA)から構成されている。それぞれの抗原は、洗剤(detergents)(例えば、CTAB(臭化セチルトリメチルアンモニウム)又はTween 20(ポリソルベート20))を用いた膜の可溶化により精製されたウイルス粒子から得られる。
古典的な産生プロセスでは、インフルエンザウイルスは孵化鶏卵において産生されている。このプロセスの規模設定性(scalability:スケーラビリティ)の制限及びそれに関連する問題に加えて、世界市場の高まる需要を満たすのに、鶏卵において個々のパンデミックインフルエンザウイルス(例えば、H5N1)を産生することには体系的な難しさがある。最後に、ニワトリタンパク質に対するアレルギー反応の問題はまた、バイオリアクタにおける哺乳動物細胞を用いた産生プロセスがここ数年の間に確立されていることも意味している。ウイルスを細胞培養物中で培養した後、ウイルスを更に純粋な形で使用することができるように、ウイルスを汚染物質(例えば、宿主細胞タンパク質、DNA)から分離する必要がある。また、感染物を非感染性の分子又は粒子から分離することが有益である。生物製剤製造プロセスにおいて、デオキシリボ核酸(DNA)、及び宿主細胞培養物から生じる他のタンパク質が副産物として発生する。これらは一般的に汚染物質とみなされ、作業中に最終生成物から取り除かなければならない。ウイルスの産生では宿主細胞又はウイルス自体のDNA断片も放出され、これも取り除かなければならない。
クロマトグラフィ精製による固相上へのウイルスの吸着はウイルス精製、とりわけプロセス規模でのウイルス精製において重大な意味を持つ。これには、分子を吸着材料(イオン交換、疎水性又は親水性の吸着剤)に結合し、続く工程において精製した形で溶出することができるという特徴がある。この場合、高収率が達成されるように、吸着プロセスを可逆的に進行させることが重要である。単純な濃縮又は2つ以上の標的物質への分離のいずれかを行うことができ、後者の場合、吸着若しくは脱着のいずれか、又はその両方を選択的にもたらすことができる。この目的で用いられるクロマトグラフィ媒体の主な不利点は相対的に低い選択性であり、溶液中に存在する汚染物質(DNA断片及び宿主細胞タンパク質)も吸着材料に結合する可能性があり、そのため最適な結合条件及び溶出条件(pH、イオン強度及び緩衝系の選択)を求めるのに、長いプロセス開発期間を要する。
親和性クロマトグラフィによって選択性の向上がもたらされる。硫酸化セルロースマトリクスによってインフルエンザウイルス及びヘパリン結合タンパク質に対する選択性が向上することは従来技術より知られている。
特許文献1には、抗凝固剤として使用するためのヘパリン様効果を有するセルロース硫酸塩が開示されている。生理学的条件下における所望の高い長期安定性とともに、抗凝固効果が十分高いことから、セルロースの硫酸化度(グルコピラノース単位のC2、C3及びC6原子上のOH基の硫酸基による置換度)は0.8〜2.6である。セルロース硫酸塩は、3つの異なる方法:アミンの存在下でのクロロ硫酸との反応、SO−アミド錯体との反応(ここでは例えば、ジメチルホルムアミドをアミドとして使用することができる)、又はSO−アミン錯体との反応(ここでは例えば、ピリジンをアミンとして使用することができる)により得ることができる。上述の後者の変形形態では、セルロースをSO−ピリジン錯体と室温にて30分〜35分反応させた後に、NaOHにて中和させる。
特許文献2には、アトピー性湿疹等の皮膚障害のための治療有効成分としてセルロース硫酸塩が開示されている。セルロース硫酸塩はヒアルロニダーゼに対する阻害効果を特徴とし、セルロース硫酸塩の総重量に対する硫酸塩含量は6.5重量%〜19.0重量%である。調製に際して、初めに結晶性セルロースをピリジン、ジメチルスルホキシド又はジメチルホルムアミド等の溶媒にて予め膨潤させておく。得られた混合物をクロロスルホン酸、ピペリジン−硫酸錯体、SO−ピリジン錯体、SO−トリメチルアミン錯体又は無水硫酸−ジメチルホルムアミド錯体からなる群より選択される硫酸化試薬に添加する。ここでは後者に述べた錯体が好ましい。
特許文献1及び特許文献2の上述の文献のどちらにも、ウイルスを精製するためのクロマトグラフィ分離材料は何ら開示されていない。このような分離材料はゲルとして市販されており、上述の分子及びウイルスの精製に使用される。ウイルスを精製するのにこれらの媒体を使用することで、ウイルスに対する結合能が低くなるとともに、ウイルス収率が低くなることが多い。ウイルスのサイズは最大500nmとなる場合があるため孔径が30nm〜400nmの範囲の粒状クロマトグラフィゲルは全く適していない。そのため、ウイルスは通例、粒子の外表面にしか結合することができず、これにより低い結合能が説明される。
セルロース、デキストラン又はアガロースから構成されるクロマトグラフィゲルの硫酸化、及びインフルエンザウイルスを精製するためのこれらの硫酸化ゲルの使用は従来技術より知られている。例としては、非特許文献1には、「セルファイン GH−25」、「Sepharose CL−6B」又は「Sephadex G−50」をクロロスルホン酸−ピリジン錯体を用いて65℃〜70℃で硫酸化した後にNaOHにて中和し、リン酸緩衝生理食塩溶液にて洗浄することにより調製することができる親和性クロマトグラフィゲルが開示されている。このゲルはB型肝炎抗原、HIV−1及びHIV−3ウイルス、SV40−T抗原、凝血因子7、8、9及び11、核酸ポリメラーゼ、インターフェロン又はリゾチーム等のタンパク質の精製に適している。
特許文献3には、アガロース、デキストラン又はセルロースベースの(部分的に)結晶性の多糖ゲルを、クロロスルホン酸又は無水硫酸のピリジンを用いて65℃〜70℃で硫酸化する方法が記載されている。多糖ゲルの硫酸化度は概して、0.1%〜40%であり、セルロースゲルの硫酸化度は特に0.1%〜5%である。ニワトリ胚細胞培養物由来のインフルエンザウイルス又は抗原を硫酸化セルロースゲルにて精製することができる。
特許文献4には、500kDaのデキストランの「延長剤(extender)」分子が結合した多孔質多糖マトリクス、好ましくはアガロース由来の多孔質多糖マトリクスが開示されており、ここではウイルスを精製するために配位子(ligand)として硫酸基が順にデキストラン分子に結合している。マトリクスはウイルス、好ましくはインフルエンザウイルスをDNA汚染物質から分離するのに使用され、ここでウイルスは初めにマトリクス上に吸着された後に好適なバッファーにて溶出される。上述のマトリクスを調製するために、硫酸配位子を初めに「延長剤」分子に結合させた後、硫酸化「延長剤」分子を多糖マトリクス上に固定する。
特許文献5には、ニワトリ胚細胞培養物から狂犬病ウイルスを精製するための特許文献3より知られる硫酸化セルロースゲルの使用が開示されている。
特許文献6には、哺乳動物細胞培養物の溶解物から得られる、HSV−1及びHSV−2型の単純ヘルペスウイルスの構成要素としての糖タンパク質gA及びgBを精製するための特許文献3より知られる硫酸化セルロースゲルの使用が開示されている。糖タンパク質gA及びgBはアニオン性又は非イオン性界面活性剤の存在下にて精製される。
特許文献7には、ワクチン製造のために日本脳炎ウイルスを精製する方法が開示されており、ここでは特許文献3より知られる硫酸化セルロースゲルが使用されている。
上述の全ての文献において、粒状多孔質ゲル粒子からなるクロマトグラフィ分離媒体が開示されている。この目的上、分画分子量(Molecular weight cut-off:MWCO)が10Da未満の多糖ゲルが硫酸化反応の基材として用いられている。非特許文献2に記載されるように、例えば直径が100nmより大きく、分子質量(MW)が10Daより大きいインフルエンザウイルス等のウイルスは記載の多孔質分離材料の孔に限られた程度しか浸透することができず、この場合これらの分離材料の結合能は部分的にしか発揮することができない。
粒状吸着剤とは対照的に、吸着膜はウイルスに完全に接近可能な十分に大きい孔を備えている。加えて、吸着膜は2つの主表面間の水圧差を適用することで媒体によって灌流させる可能性が与えられることで、吸着剤内部への濃度勾配方向での吸着剤の純粋な拡散輸送ではなく、高流量にてはるかに迅速に達成することができる対流輸送が実現する。このようにして粒状吸着剤の更に固有の不利点を回避することができる。この不利点は「拡散制限(diffusion limiting)」と称され、吸着剤の粒径が増大するとともに、吸着剤のモル質量が増大するにつれて、吸着平衡を確立するのに要する時間が大幅に増大し、これが吸着速度の低下に繋がるという事実から成り立っている。この理由から、例えばインフルエンザウイルスの精製においてクロマトグラフィゲルでは一般的に、低流量しか実現されない。
セルロースベースの硫酸化膜吸着体は水和セルロース膜を硫酸化することで既に製造に成功しており、硫酸化は典型的に、反応に適した溶媒中におけるセルロース膜とルイス塩基−SO錯体との反応により達成される。従来の硫酸化多糖ゲルに比べて、硫酸化膜吸着体には下記の利点がある:
―粒状分離材料での拡散「流」とは反対の対流
―可能な限り高い流量
―配位子へのより良好な接近性(accessibility:アクセシビリティ)及びウイルスに対するより高い結合能
―より単純な規模設定性、すなわち低容量の膜吸着体から大容量の膜吸着体への規模の増大。
容量は配位子密度及び利用可能な結合表面に応じた機能であることから、通例、膜の孔径を低減することにより増大するが、流動性及び閉塞特性に関して悪影響を及ぼす場合がある。
特許文献8には血漿からHIVウイルスを除去するための微多孔質膜が開示されており、該微多孔質膜は疎水性基材、例えばポリプロピレン、ポリエチレン又はポリフッ化ビニリデンからなり、膜の上にアルコキシアルキルアクリレート、グリシジルアクリレート又はアクリルアミドの鎖がグラフト重合されている。硫酸化セルロースがこの中間グラフト層上に共有結合により固定化されており、ここで、例えば、硫酸化セルロースの遊離OH基がグラフト鎖の反復単位の官能基、例えばエポキシド基と反応する。HIVウイルスは硫酸化セルロース単位により主に除去される。
特許文献9には、硫酸化度(スルホニル基含量)が0.5%〜15%の非架橋の硫酸化セルロース膜の作製方法が開示されており、該セルロース膜は40℃以下でクロロスルホン酸−ピリジン錯体と反応する。クロロスルホン酸−ピリジン錯体は最大0℃でクロロスルホン酸をピリジンに添加した後、60℃で反応させ、最大40℃に冷却することにより調製される。硫酸化セルロース膜は、非架橋の再生セルロース膜(例えば、ワットマン製のRC−55膜)から作製することができ、タンパク質含有ウイルス断片の精製又は無傷ウイルス粒子の精製のために親和性クロマトグラフィに使用され、続いてインフルエンザワクチン製造に使用する。
非特許文献3には、強化された非架橋のセルロース膜とクロロスルホン酸のピリジン溶液とを37℃で12時間反応させることによる硫酸化セルロース膜の作製が開示されている。硫酸化セルロース膜の乾燥膜1g当たり16μgの硫黄という硫黄含量は、粒状吸着剤セルファイン(登録商標) サルフェイト(乾燥膜1g当たり700μg以上の硫黄)よりも顕著に低い。硫酸化セルロース膜は3つのインフルエンザ株、すなわちH1N1、H3N2及び「B/マレーシア/2506/2004」ウイルスの精製に用いられ、ここでは二本鎖DNA又は細胞構成要素等の不要な汚染物質がウイルスの製造に用いられる細胞培養溶液から効果的に除去される。精製に用いられるバッファー溶液中のNaCl濃度が増大するにつれて(50mMに対して150nM)、ウイルスに対する膜の吸着能が低減する。Sartobind(登録商標) S75又はSartobind(登録商標) C75等のカチオン交換膜と比べて、硫酸化セルロース膜では、二本鎖DNAの喪失が改善され、セルファイン(登録商標) サルフェイトベースのクロマトグラフィカラムよりもウイルス収率が高くなる。
特許文献10では、上述の非特許文献3により知られる硫酸化セルロースマトリクスの作製におけるセルロースマトリクスの硫酸化度、MVAウイルスに対する吸着能、及び細胞培養溶液由来のDNAによる精製MVAウイルス調製物の汚染に対する反応温度の影響が調査されている。硫酸化における反応温度が増大するにつれて(35℃、40℃又は45℃)、セルロースマトリクスの硫酸化度がセルロースポリマー骨格の重量に対して5.3重量%から13重量%へと増大し、精製ウイルス調製物におけるDNA画分は7.4%から17%へと増大し、精製MVAウイルスの収率は66%から80%へと増大する。硫酸化セルロースマトリクスを用いたウイルス調製物の精製は疎水性相互作用クロマトグラフィの更なる段階と組み合わせることができ、フェニル配位子、ブチル配位子又はヘキシル配位子を有するクロマトグラフィマトリクスが使用される。
特許文献9より知られる方法を用いた場合、相対的に微細な膜(孔径が0.45μmのワットマン製のRC−55膜)を使用しても15%を超える硫酸化度を実現することはできない。また、ウイルス吸着中に膜の流量の喪失及び閉塞が起こり得ることから、選択された孔径は直径が100nmより大きいウイルスと結合するのにも不都合である。
欧州特許出願公開第0053473号 欧州特許出願公開第1698641号 欧州特許出願公開第0171086号 国際公開第2008/039136号 欧州特許出願公開第0171771号 欧州特許出願公開第0173268号 欧州特許出願公開第0171765号 米国特許第5667684号 米国特許第8173021号 米国特許出願公開第2012/0171750号
RD298025A R. W. H. Ruigrok et al. in J. Gen. Virol. (1984), 65, 799-802 L. Opitz et al., Biotechnology and Bioengineering. 103 (6), 2009, 1144-1154
したがって、本発明の目的は、ウイルスの精製、例えばインフルエンザウイルス精製のための膜を提供することであり、該膜は一方で単離される標的化合物に対する高い選択性を有し、他方で高流量にてウイルスの製造に用いられる細胞培養溶液からの二本鎖DNA又は細胞構成要素等の望ましくない汚染物質の効率的な除去を可能にする。
この目的は特許請求の範囲において特徴付けられる主題により実現される。
特に、本発明は、孔を備える架橋した水和セルロースマトリクスを含む硫酸化水和セルロース膜であって、該孔は該膜の或る主表面から他方の主表面へと延びており、該水和セルロース膜は吸着物質の分離のために該膜の内表面及び外表面上に硫酸配位子を有する、硫酸化水和セルロース膜を提供する。
本発明によると、硫酸化水和セルロース膜は吸着膜である。言及される吸着膜は孔が一方の側からもう一方の側へと貫通しているシート状吸着剤である。吸着剤は配位子と称される表面官能基を介して流体の特定構成成分との選択的な結合を可能にする多孔質体である。標的物質(複数の場合もあり)及び/又は汚染物質(複数の場合もあり)は本発明では吸着質と称され、2種以上の異なる物質の形態をとることもある。吸着質は個々の分子、会合体(associates)又は粒子とすることができ、標的物質(複数の場合もあり)の場合、ウイルスであることが好ましい。
本発明によると、水和セルロースマトリクスの架橋が達成された後、水和セルロースマトリクスを続くプロセス工程にて硫酸化させる。驚くべきことに、硫酸化する水和セルロース膜の事前の架橋によって、逆浸透水(RO水)の浸透性の増大、硫酸配位子密度の増大、結合能の向上、及び単離する標的化合物、特にインフルエンザウイルスに対する結合選択性の向上が起こるとみられており、これらの有益な効果は、硫酸化前に架橋していない硫酸化セルロース膜を用いても実現することはできない。特許文献9及び特許文献10とは対照的に、驚くべきことに架橋したセルロース膜の硫酸化により、従来技術により実現可能なものよりも顕著に高い硫酸配位子密度を実現することができる。
本発明による硫酸配位子密度は硫酸化度により決定され、本発明による硫酸化水和セルロース膜の好ましい実施の形態によれば、水和セルロースマトリクスの硫酸化度は10重量%以上であり、より好ましくは15重量%以上であり、特に好ましくは20重量%を超え、これによってウイルス製造を支持する選択性の改善が起こる。本発明によると、硫酸化度は硫酸化水和セルロースマトリクス上の硫酸基の質量比を意味するものと理解される。硫酸化度は滴定により定量的に求められ、膜上の硫酸基の定量的な量は、例えば水酸化ナトリウム水溶液を用いて求めることができる。
硫酸化度は下記式を用いて本発明に従って求められる:
硫酸化度(重量%単位)=(n硫酸塩×M(SO)/(mセルロース+(n硫酸塩×M(SO)))×100%
(式中、
セルロース=膜当たりのセルロースの質量(μg/cm)であり、
硫酸基密度n硫酸塩は下記式:
硫酸基密度:n硫酸塩(μmol/cm)=c(NaOH)×t(NaOH)×V(NaOH)×1000/A
(式中、
c(NaOH)は水酸化ナトリウム水溶液滴定液の定量濃度(mol/l単位)であり、
V(NaOH)は当量点(pH7)で消費される滴定液の量(ml単位)であり、
t(NaOH)は滴定液の補正係数であり、
1000はmol/lからμmol/mlへの換算係数であり、
Aは有効フィルター表面(cm単位))を用いて決定され、
M(SO)はSOのモル質量(μg/μmol単位)である)。
非架橋のセルロース膜の硫酸化と比較すると、硫酸配位子密度は、驚くべきことに本発明によるセルロース膜の架橋により、従来技術の比較例と比べて最大30倍増大させることができる(表2におけるサンプル1及びサンプル3)。これは平均孔径が0.45μmより大きいセルロース膜であっても可能である。
水和セルロース膜の事前の架橋の更なる驚くべき結果は、それに関連する浸透圧の増大、及び硫酸配位子密度が増大するにも関わらず小タンパク質又は汚染物質、例えば宿主細胞タンパク質に対する結合能の低減であり、その結果ウイルス製造に有益な選択性の改善が起こる。
下記のように、本発明による膜を作製する方法は、膜の架橋及び膜の硫酸化という2つの工程にて行うことができる。
架橋度、孔径、並びにその結果として膜の浸透性及び更なる硫酸化反応に対するヒドロキシル基の接近性を、架橋剤の種類、架橋剤の濃度、任意に用いられる架橋触媒の濃度、架橋期間、必要に応じて不活性有機溶媒の種類及び濃度、及び/又は架橋温度により制御することができる。
本発明による硫酸化水和セルロース膜の好ましい実施の形態によると、架橋度は0.05〜0.5であり、二官能性架橋剤との反応によるセルロースの無水グルコース単位の平均置換度が架橋度(DC)の基準として選択される。この場合、本発明による架橋度は国際公開第95/32793号に記載のように、以下のように定義される:
DC=3.24×ΔM/M
(式中、
DC:本発明による膜の架橋度であり、
ΔM:出発膜(starting membrane)の初期質量の架橋による本発明による膜の質量増分(%単位)であり、
:架橋剤のモル質量である)。
二官能性架橋剤から開始し、これらのそれぞれが2つのセルロースモノマー単位と結合すると仮定すると、多くても3つの架橋剤分子が2つのセルロースモノマー単位と反応することができる。これらの合わせたモル質量は324g/molである。DCの理論的な最大可能な値は、セルロースモノマー単位の3つの架橋性ヒドロキシル基に起因して多くとも3である。
本発明によると、硫酸化水和セルロース膜は吸着物質の分離、特にウイルスの効率的な精製に適している。これは特に標的物質が膜表面を塞がず、高流量を維持することができるように、本発明による硫酸化水和セルロース膜の分子量カットオフが選択される場合に可能である。所望の標的物質に応じて、標的物質が硫酸化水和セルロース膜内に吸着され、続いて膜から溶出させることができるように分子量カットオフを設定することができる。本発明による膜の平均孔径は好ましくは0.5μm〜5.0μm、特に好ましくは1.0μm〜3.0μmである。
出発膜:
平均孔径が0.1μm〜20μm、好ましくは0.5μm〜15μm、より好ましくは1μm〜10μmの本発明による方法における出発膜として用いられる水和セルロース膜は、例えばL. J. Zeman et al., "Microfiltration and ultrafiltration principles and applications", Marcel Dekker 1996, "Part I", "Chapter 3.1"、独国特許出願公開第10326741号及び独国特許出願公開第3447625号に記載されているような技術分野より知られる慣習的な作製方法により作製する。平均孔径を求めるために、「毛管流ポロメトリー試験(capillary flow porometry test)」を実施した。詳細は「Capillary Flow Porometer 6.0」(CAPWINソフトウェアシステム、Porous Materials Inc.)の操作説明書に見ることができる。
本発明によると、水和セルロース膜が形成される場合、セルロースエステル膜は、任意に下記の前処理を受け、好適な鹸化媒体を用いて鹸化されていることが好ましい。前処理媒体の種類に応じて、セルロースエステル膜は鹸化工程にて乾燥状態で又は湿潤状態で使用することができる。
セルロースエステル膜はセルロースモノアセテート、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースプロピオネート、セルロースブチレート及びセルロースアセトブチレート若しくは他の好適なセルロースエステル、若しくはセルロースニトレート、メチルセルロース若しくはエチルセルロース、又はそれらの混合物に基づくものとすることができ、セルロースアセテート(複数の場合もあり)、特にセルロースジアセテートが好ましい。この場合、セルロースエステル膜は鹸化工程前に好適な媒体にて前処理することができ、ここでの前処理媒体はセルロースエステルに対する溶解又は軟化効果を有する1つ又は複数の添加剤を含んでいる。好適な添加剤はとりわけ酸、特に酢酸等のカルボン酸、並びにジアセチン、トリアセチン及びスルホラン等のセルロースエステルのための水溶性軟化剤である。
鹸化媒体は好ましくはアルカリ化合物、好ましくはアルカリ金属水酸化物を含む。水酸化ナトリウム、水酸化カリウム又は水酸化リチウムの水溶液を使用することが特に好まれる。アルカリ金属水酸化物と、アルカリ金属炭酸塩、例えば炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸水素ナトリウム、及び/又は三リン酸ナトリウム、三リン酸カリウム、ケイ酸ナトリウム及びケイ酸カリウム等の他のアルカリ化合物との混合物を使用してもよい。
結果として生じる水和セルロース膜は任意の適切な厚さを有することができる。膜の厚さは好ましくは50μm〜500μmの範囲、より好ましくは100μm〜300μmの範囲である。得られる水和セルロース膜はシート状の膜として又は円筒状に形成することができる。円筒状の膜は中空繊維膜、毛管膜又は管状膜と称される。
架橋:
架橋剤はセルロース膜のヒドロキシル基と反応する官能基を分子中に少なくとも2つ有し、それによりセルロース膜の架橋を可能にするものである。例えば、セルロース膜の架橋は、セルロースポリマー鎖のヒドロキシル基に対して反応性のある官能基を少なくとも2つ有する上述の架橋剤により、2つのセルロースポリマー鎖の(分子間)連結又はセルロースポリマー鎖の反復単位の(分子内)連結を介して達成される。用いることができる架橋剤は原則、何ら特定の制限を受けることなく、当業者であれば、続く硫酸化の反応条件に対して架橋剤を選択することができる。しかしながら、架橋工程においては、ジエポキシド化合物、又は更にセルロースのヒドロキシル基と反応性のある反応性官能基を少なくとも2つ有する他の化合物、例えばジイソシアネート、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、ジメチル尿素、ジメチルエチレン尿素、ジメチルクロロシラン、ビス(2−ヒドロキシエチルスルホン)、ジビニルスルホン、アルキレンジハライド、ヒドロキシアルキレンジハライド及びジグリシジルエーテルを使用することが好まれる。架橋工程にジエポキシド化合物を使用することが特に好まれる。
ジグリシジルエーテルの群でも、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセロールジグリシジルエーテル及びポリエチレングリコールジグリシジルエーテルが好まれる。
架橋剤として1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル又はエチレングリコールジグリシジルエーテルを使用することが特に好まれる。
任意に異なる架橋剤の混合物を使用してもよい。
架橋は水性媒体、有機溶媒又は更には水と有機溶媒との混合物にて行うことができる。架橋は水性媒体にて行うのが好ましい。
水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等の架橋触媒を使用して、架橋剤によるセルロースの架橋を促進するのも好まれる。
架橋工程に用いられる媒体の温度は約4℃〜最大で架橋媒体の沸点とすることができ、5℃〜約85℃の範囲の温度が好ましい。20℃〜40℃の温度が特に好まれる。
架橋期間は通例、数分〜最大で数日であり、15℃〜30℃で12時間〜7日間の架橋期間が好ましい。1日〜3日の架橋期間が特に好まれる。本発明による膜を作製するための本発明による方法の好ましい実施の形態では、架橋溶液中の架橋剤の濃度は10重量%〜30重量%である。
上記のように、本発明による硫酸化水和セルロース膜の架橋度は、少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.07、特に好ましくは少なくとも0.1である。架橋度の閾値上限は好ましくは0.5、より好ましくは0.4、特に好ましくは0.3である。
更に有益には、本発明による膜は架橋に起因して化学安定性がより高く、そのため続く硫酸化プロセス中においてより高い反応温度(最大90℃)に耐えることができる。
硫酸化:
硫酸化は架橋した水和セルロース膜とルイス塩基−SO錯体との反応により達成される。この反応は、アミンの存在下でのクロロ硫酸を用いて、SO−アミド錯体との反応(ここではジメチルホルムアミドがアミドとして好ましく使用され得る)により、又はSO−アミン錯体との反応(ここではピリジン又はトリメチルアミンがアミンとして好ましく使用され得る)により達成することができる。SO−ピリジン錯体がこの反応に特に好ましい。
硫酸化溶液中のSO−ピリジン錯体の濃度は通例、1重量%〜40重量%であり、10重量%〜30重量%の濃度が特に好まれる。
通例、例えば、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルアセトアミド(DMAc)、N−メチル−2−ピロリドン又は2−ピロリドン等の非プロトン性極性溶媒を、SO−アミン錯体との反応の溶媒として使用することができる。2−ピロリドンが特に好まれる。
反応期間は30分〜24時間であり、1時間〜4時間の反応期間が特に好まれる。
反応温度は20℃〜90℃であり、70℃〜90℃の反応温度が特に好まれる。
本発明は下記実施例及び図1〜図3を用いて詳細に説明される。これらを示す。
本発明による膜の硫酸化度、RO水に対する浸透性、及びリゾチームに対する結合能に対する架橋度の影響を示す図である。 インフルエンザウイルス及びリゾチームに対する動的結合能を示す図である。 HCP溶液(「宿主細胞タンパク質(host cell protein)」溶液)が投入された、従来技術の硫酸化多糖ゲル及び本発明の硫酸化セルロース膜の破過曲線を示す図である。
5つの異なる膜を、架橋の影響を説明するために機能化した。2つの異なる硫酸化方法を同じ孔径の架橋した水和セルロース膜及び非架橋の水和セルロース膜(比較例)の両方に適用した(サンプル1〜サンプル4)。
更なるサンプルを調製し、これを実施例1に従って架橋し、実施例2に従って硫酸化した(サンプル5)。このサンプルは平均孔径が1.2μmとより狭い出発膜を硫酸化に使用したという点でサンプル1〜サンプル4とは異なる。膜サンプルは全て、実施例5〜実施例8に従って特徴付けられた。結果は表2にまとめている。Sartobind(登録商標) Sサンプルはスルホン酸配位子を有する水和セルロース膜である。
図1は、架橋度の増大が硫酸化度の増大をもたらすだけでなく、RO水の流量の増大ももたらすことを示している。加えて、本発明に従って架橋した硫酸化膜は、実験によりリゾチーム等の負に帯電した小タンパク質に対する顕著に低い動的結合能を示すことから、汚染物質と比べてインフルエンザウイルスに対してより高い選択性を有している。図1の硫酸化度は重量%にて述べられている。表1には、図1の膜を作製するのに用いた架橋溶液の組成の詳細が含まれる。
図2は、本発明によるサンプル2、サンプル4及びサンプル5の膜が、比較例として選択されたサンプル1及びサンプル3の膜よりもインフルエンザウイルスに対してより高い動的結合能を有することから、明白により良好な結合特性を有することを示している。サンプル5の膜はサンプル1及びサンプル3と比べてインフルエンザウイルスに対して少なくとも10倍高い動的結合能を有する。加えて、サンプル2、サンプル4及びサンプル5の膜では、リゾチーム等の正に帯電した小タンパク質の汚染物質に対する結合能が非架橋のサンプル1及び3、並びにカチオン交換スルホン酸基を配位子として有する「Sartobind(登録商標) S」膜のものの僅か1/3である。したがって本発明によるサンプル5の膜は調べた全てのサンプルの中でインフルエンザウイルスとの結合に対する最大の選択性を有している。
図2における「E+12」という記述は「×1012」を意味する。
図3に表されるHCP溶液(宿主細胞タンパク質(host cell protein)溶液)による破過曲線は、サンプル4の硫酸化膜が、従来の硫酸化多糖ゲルとは異なり、実際には宿主細胞タンパク質(HCP)等の汚染物質と全く結合しないことを示している。この際、JNC社製のセルファイン(登録商標) Sulfate及びGEヘルスケア社製のCapto(登録商標) DeVirSを比較に用いた。本発明によるサンプル4の膜では、宿主細胞タンパク質(HCP)の即時の破過が起こり、このことはこの膜がHCPと全く結合しないことを証明するものである。比較例とみなされる硫酸化ゲルでは、最初に用いたHCP溶液のUVシグナルは、100mlのカラム容量(CV[ml]=カラム容量(ml単位))後にのみ再現され、このことは硫酸化ゲルがこれらの汚染物質と相当程度結合していることを証明するものである。HCP等の汚染物質は、膜材料に結合することができず、そのためウイルスの溶出後には溶出液に見られないことから、上記の本発明による膜の特性はウイルス精製における大きな利点である。この理由から、更なる汚染物質排除工程を省くことができ、精製プロセスの総コストが大幅に削減される。本発明による膜におけるより高い硫酸配位子密度は汚染物質の結合には悪影響はなく、所望のようにインフルエンザウイルスに対する結合能のみを選択的に改善することも本明細書から明らかとなる。
実施例1:セルロースマイクロフィルター膜の架橋
架橋反応は20℃〜25℃で行う。10%の水酸化ナトリウム水溶液を、予め投入しておいた量(g単位)の逆浸透水に添加し、撹拌する。次いで、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(シグマアルドリッチ社、カタログ番号220892)を添加し、均質な溶液が形成されるまで撹拌する。架橋度は架橋溶液中の1,4−ブタンジオールグリシジルエーテルの濃度により制御することができる。本実施例にて調製された架橋溶液中の逆浸透水、水酸化ナトリウム水溶液及び1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル(BUDGE)のそれぞれの量、並びに本発明による膜の得られる架橋度を表1にまとめている。
Figure 2016536114
Sartorius Stedim Biotech GmbH製の乾燥セルロースマイクロフィルター膜のDIN A4シート(10142Vタイプ)を架橋溶液で完全に湿らせた後、密閉したポリエチレンバッグ内で7日間保存する。架橋反応の完了後、マイクロフィルター膜を、逆浸透水を流すことによって10分すすぎ、次いで80℃で10分〜12分、対流式オーブンにて乾燥させた。
上記で定義された架橋度を求めるために下記の手法を行う:10142Vタイプの非架橋のセルロース膜を110℃で5分、ザルトリウス水分計(MA100タイプ)にて乾燥させ、その重量mを求める。次いで、膜を架橋溶液で湿らせる。架橋剤で処理されていない更なるブランクサンプルを秤量して、浸出性構成要素に起因する重量損失を求める。7日の架橋時間の後、膜を、RO水を流すことによって10分すすぎ、次いで80℃で10分、対流式オーブンにて事前に乾燥させ、最後に出発膜として5分、水分計上で乾燥させ、mを求める。架橋剤で処理されていないブランクサンプルを用いて、浸出性構成要素の質量mを求める。定義される値に必要とされる質量の増大率ΔMは下記のように与えられる:
ΔM=100%×((m−m−m)/(m−m))、
(式中、
は架橋した膜の質量であり、
は非架橋の膜の質量であり、
はブランクサンプルの浸出性構成要素の質量である)。
実施例2:2−ピロリドン及びピリジン−三酸化硫黄錯体による硫酸化
2gのピリジン−三酸化硫黄錯体(シグマアルドリッチ社、カタログ番号84737−500g)を8gの2−ピロリドンに撹拌しながら添加する。反応容器を密封する。次いで混合物を70℃ヘと温度制御すると、ピリジン−三酸化硫黄錯体が溶解し、黄土色の硫酸化溶液が形成される。
70℃に加熱したすりガラス蓋を備えた80ml容の秤量ボトルの底に、70℃に加熱した3.8gの新たに調製した硫酸化溶液をピペッティングした。非架橋の膜(比較例、10142Vタイプの実施例1の出発膜)及び実施例1に従って架橋した膜の円筒状の乾燥セルロースマイクロフィルター膜ディスク(直径70mm)を連続して硫酸化溶液中に入れ、この際にこれらの膜ディスクが自然と湿潤する。次いで反応容器を即座に密封する。
その後、反応容器を70℃で4時間、対流式乾燥キャビネットにて保存する。続いて、硫酸化セルロースマイクロフィルター膜を、逆浸透水を流すことによって10分すすぎ、100gの1M NaCl溶液中で5分振盪した後、逆浸透水を流した状態で5分すすぐ。次いで膜を100gの30重量%グリセロール及び70重量%水の溶液中で5分振盪し、続いて80℃で10分乾燥させる。
実施例3:ピリジン及びクロロスルホン酸による硫酸化
ピリジン(シグマアルドリッチ、カタログ番号270970−1L)及びクロロスルホン酸(シグマアルドリッチ、カタログ番号571024−100G)を使用前に−18℃まで冷却する。激しく撹拌しながら、60mlのクロロスルホン酸を1000mlのピリジンに15分かけて等圧滴下漏斗及び乾燥管を介して滴加し、温度は5℃を超えてはならず、ここでは白色固体が沈殿する。
次いで混合物を密封し、固体が完全に溶解するまで水浴にて撹拌しながら65℃まで加熱する。その後、このようにして得られた硫酸化溶液を1時間かけて40℃まで冷却する。
幅3.3cm及び長さ21cmの、非架橋の膜ストリップ(実施例1の比較例)及び実施例2の膜ストリップを合計18ストリップ、粗いPP織物で巻き、500ml容のポリプロピレンねじ口瓶に移す。40℃に温度制御した硫酸化溶液をねじ口瓶に移す。ねじ口瓶を密封する。
反応容器を40℃で20分振盪する。次いで膜フィルターストリップをすすぎ、下記のように含浸させる:
―逆浸透水を10分流し、
―1000mlの1M NaClと10分振盪させ、
―逆浸透水を10分流し、
―30重量%グリセロール及び70重量%水の溶液中で10分振盪する。
次いで、これらを80℃で少なくとも12時間乾燥させる。
実施例4:マイクロフィルター膜の浸透性の決定
47mm径のディスクを実施例3による硫酸化セルロースマイクロフィルター膜から打ち抜く。これらを逆浸透水にて湿らせ、逆浸透水を流して5分すすぐ。打ち抜いたブランクを16249タイプのザルトリウス加圧式フィルターホルダーに組み込む。測定は20℃〜25℃及び0.1barの陽圧で行う。100gの媒体を膜フィルターに通すのにかかる時間を測定する。このようにして求められた流量の単位はml/(cm・分・bar)で示される。逆浸透水及びpH7の10mM リン酸カリウムバッファーの両方を媒体として使用する。
これらのディスクは流量を求めた後の更なる調査に使用することができる。
実施例5:滴定による硫酸化度の定量的決定
30mm径のディスクを、丸パンチを用いて硫酸化セルロースマイクロフィルター膜から打ち抜く。30mm径の打ち抜いたブランクを、デッドボリュームを最適化したフィルターホルダーに組み込む。有効フィルター表面は5.7cmである。気泡を排除しながら、フィルターホルダーに逆浸透水を満たす。フィルターホルダーをワトソン・マーロー社製の多重チャンネルカートリッジポンプ(205 Uタイプ)に接続し、そのラインには気泡が含まれていない。カートリッジポンプ出力はおよそ5ml/分である。次いで下記の媒体:1M NaCl、1M HCl、1mM HCl、逆浸透水を順番にそれぞれ4分間、膜フィルターに通して送り込む。
その後、磁気撹拌子の入った40ml容のガラスビーカーをフィルターホルダーの出口側の下に置く。次いで1M NaClを更に4分供給する。続いて回収した溶出液を、電位差滴定指示を用いて滴定する。滴定液は5.0mM 水酸化ナトリウム水溶液である。このため、5mM 水酸化ナトリウム水溶液の消費量をpH7.0での当量点まで求める。消費される水酸化ナトリウム水溶液の定量的量は膜上の硫酸基の定量的量に正比例する。利用可能な膜の有効表面及び水酸化ナトリウム水溶液の消費及び更に1cm当たりのセルロースの質量から、硫酸化セルロース上における硫酸基の質量比である硫酸化度を算出することができる。
式:
硫酸基密度:
硫酸塩(μmol/cm)=c(NaOH)×t(NaOH)×V(NaOH)×1000/A
(式中、
c(NaOH)は水酸化ナトリウム水滴定液の定量濃度(mol/l単位)であり、
V(NaOH)は当量点(pH7)で消費される滴定液の量(ml単位)であり、
t(NaOH)は滴定液の補正係数であり、
1000はmol/lからμmol/mlへの換算係数であり、
Aは有効フィルター表面(cm単位)である)であり、
M(SO)はSOのモル質量(μg/μmol単位)である)。
式:
硫酸化度(重量%単位)=(n硫酸塩×M(SO)/(mセルロース+(n硫酸塩×M(SO)))×100%
(式中、
セルロースは打ち抜いたブランク1cm当たりのセルロース質量(μg単位)である)。
サンプル1〜サンプル5の硫酸化度の結果を表2にまとめている。
実施例6:リゾチームに対する結合能の決定
それぞれ有効膜表面が17.6cmである膜サンプルを、35mlの10mM リン酸カリウムバッファー(KPi)(pH7.0)中にて5分間、約80の毎分回転数(rpm)で3回振盪した後、35mlの2mg/mlリゾチームの10mM Kpi溶液(pH7.6)中に20℃〜25℃で12時間〜18時間おく。次いで膜サンプルを毎回35mlの10mM KPiバッファー(pH7.0)にて2×15分すすぐ。その後、膜サンプルを20mlの10mM KPiバッファー(pH7.0)及び1M NaCl水溶液中で振盪する。溶出したタンパク質の量を、280nmでの光学密度(OD)を測定することにより求める。
サンプル1〜サンプル5及びSartobind(登録商標) Sについてのリゾチームに対する結合能の結果を表2にまとめている。
実施例7:宿主細胞タンパク質(HCP)の結合
宿主細胞タンパク質の結合を求めるために、10倍濃度のHCPのPBSバッファー溶液(リン酸緩衝生理食塩溶液、pH7.4)を抗体なしで使用し、契約生産者(contract producer)の場合はチャイニーズハムスター卵巣細胞株の「擬似(mock)」操作(抗体産生のない細胞株の培養)にて調製する。HCP溶液を20mM TRIS/HClバッファー(pH7.4)にて1:10で希釈して、導電率をNaClの添加により10mS/cmに調整する。膜に充填するために1000mlの希釈HCP溶液を使用する。HCP濃度は手順仕様書に従ってELISA法(「酵素結合免疫吸着測定法 ELISA Cygnus CM015」)を用いて求める。宿主細胞タンパク質(HCP)の濃度は7μg/mlである。
3つの膜層(サンプル4)を膜ホルダーに固定する。膜ホルダーにおける膜積層の膜表面は15cmであり、流入表面は5cmであり、層の高さ(膜積層の厚さ)は750μmである。膜ホルダーにおける膜を20mM TRIS/HClバッファー(pH7.4)にて洗い流し、空気置換を行った後、GEヘルスケア社製の「Akta(登録商標) Explorer 100」クロマトグラフィシステムに接続する。
次いで、膜又は膜積層を、4つの工程を含む試験プログラムを用いてHCP結合に関して調べる。試験プログラムの4つの工程は以下に詳細に示す:
1.10mlの導電率が10mS/cmである20mM TRIS/HClバッファー(pH7.4)を用いて膜を平衡化する工程、
2.100mlのHCP溶液を膜に充填する工程、
3.10mlの20mM TRIS/HCl(pH7.4、導電率10mS/cm)で洗浄する工程、及び、
4.10mlの1M NaClの20mM TRIS/HClバッファー(pH7.4)にて溶出する工程。
全ての工程を10ml/分の流量にて行う。全ての工程において、吸光度を膜ユニットの後ろにある検出器で280nmにおいて測定する。破過曲線を図3に示す。
実施例8 小さい不活化インフルエンザウイルスに対する結合能の決定
インフルエンザAプエルトリコ/8/34、H1N1は接着MDCK細胞(GMEM培地)にて産生する(Y. Genzel et al., Vaccine 22 (2004), 2202-2208を参照)。培養後、培養ブロスを2つのろ過工程にて連続して濾過し(孔径5μm及び0.65μmのフィルター厚、GE Water & Process Technologies)、続いて3mM β−プロピオラクトンにて37℃で24時間、化学的に不活化する。不活化後、溶液を更に清澄化し(0.45μmの膜フィルター、GE Water & Process Technologies)、続いてクロスフロー濾過(750kDa MWCO、GE Healthcare)により20倍に濃縮する(B. Kalbfuss et al., Biotechnol. Bioeng. 97 (1), 2007, 73-85を参照)。濃縮サンプルを使用に必要となるまで−80℃で保存する。
凍結ウイルスアリコート(3×2ml)を水浴内にて解凍し、混合して、9000gで10分遠心分離する。続いて、上清を結合バッファー(10mM Tris、(pH7.4)及び50mM NaCl)にて1:3で希釈する。
このようにして調製した溶液を動的結合能の決定に用いる。全ての実験をGEヘルスケア製の「Akta(登録商標) Explorer 100」クロマトグラフィシステムにて行った。本実験にて試験したユニットは、流入表面0.36cm及びカラム体積(bed volume)0.14mlの15個の膜層からなるものである。平衡化は10mM Tris、50 mM NaCl(pH7.4)を用いて行う。平衡化後、26mlのウイルス溶液をユニットに投入し、2mlの画分を連続して回収する。投入中の流量は1ml/分である。ヘマグルチニン(HA)活性を様々な画分において定量する。投入後、ベースラインに達するまで膜ユニットを平衡化バッファーにてすすぎ、続いて10mM Tris、2.0M NaCl(pH7.4)にて溶出する。溶出液及びすすぎ画分も回収し、それらのHA活性も分析した。
ウイルス濃度を連続流画分において求め、赤血球凝集アッセイにて定量する(B. Kalbfuss et al., Biologicals 36 (2008), 145-161を参照)。インフルエンザウイルスに対する結合能を全てのサンプルにおいて測定し、その結合能を10%、25%及び50%の破過、すなわち分離材料の体積当たりの結合したウイルスの量が開始溶液のウイルス濃度の10%又は25%又は50%まで達するとき、を算出する。動的結合能は下記のように算出した:
:開始溶液におけるウイルス濃度(ウイルス粒子数/ml=粒子数/ml)
:x%の破過まで達した際の投入量(ml)
:x%の破過まで達した際の連続流におけるウイルス粒子の数
:試験ユニットのカラム体積
x%の破過までの動的結合能(粒子数/ml)=(V×C−A)/V
サンプル1〜サンプル5及びSartobind(登録商標) Sの結合能の結果を表2にまとめている。
Figure 2016536114

Claims (15)

  1. 孔を備える架橋した水和セルロースマトリクスを含む硫酸化水和セルロース膜であって、
    該孔が該膜の一方の主表面から他方の主表面へと延びており、
    該水和セルロース膜が吸着物質の分離のために該膜の内表面及び外表面上に硫酸配位子を有する、硫酸化水和セルロース膜。
  2. 前記水和セルロースマトリクスの硫酸化度が10重量%以上である、請求項1に記載の硫酸化水和セルロース膜。
  3. 前記膜の平均孔径が0.5μm〜5.0μmである、請求項1又は2に記載の硫酸化水和セルロース膜。
  4. 前記水和セルロースマトリクスの架橋度が0.05〜0.5である、請求項1から3のいずれかに記載の硫酸化水和セルロース膜。
  5. 孔径が0.1μm〜20μmの水和セルロース膜を準備する工程と、
    水和セルロースマトリクスのヒドロキシル基と反応する官能基を分子中に少なくとも2つ有する架橋剤を用いて、前記水和セルロースマトリクスを架橋する工程と、
    該架橋した水和セルロースマトリクスを硫酸化する工程とを含む、
    請求項1に記載の硫酸化水和セルロース膜を作製する方法。
  6. 前記架橋剤が、ジエポキシド化合物、ジイソシアネート、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、ジメチル尿素、ジメチルエチレン尿素、ジメチルクロロシラン、ビス(2−ヒドロキシエチルスルホン)、ジビニルスルホン、アルキレンジハライド、ヒドロキシアルキレンジハライド及びジグリシジルエーテルからなる群より選択される架橋剤、又はそれらの混合物である、請求項5に記載の方法。
  7. 1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル又はエチレングリコールジグリシジルエーテルを架橋剤として使用する、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 架橋溶液中の前記架橋剤の濃度が10重量%〜30重量%である、請求項5から7のいずれかに記載の方法。
  9. 前記硫酸化が、前記架橋した水和セルロースマトリクスとルイス塩基−SO錯体とを反応させることにより起こる、請求項5から8のいずれかに記載の方法。
  10. 前記硫酸化がSO−ピリジン錯体との反応により起こる、請求項5から9のいずれかに記載の方法。
  11. 硫酸化溶液中の前記SO−ピリジン錯体の濃度が1重量%〜40重量%である、請求項10に記載の方法。
  12. 前記硫酸化が20℃〜90℃の温度で起こる、請求項5から11のいずれかに記載の方法。
  13. ウイルス又はウイルス断片の精製のための吸着膜としての請求項1から4のいずれかに記載の硫酸化水和セルロース膜の使用。
  14. 分子質量が10Daより大きいウイルスの精製のための請求項13に記載の使用。
  15. インフルエンザウイルスの精製のための請求項13又は14に記載の使用。
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