JP2016534342A - 粒子への分子の接合 - Google Patents

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Abstract

本発明は、分子、ポリマー、及び他の粒子を互いに結合させ、それによって2つ以上の異なる分子の比率が制御された多機能接合体を作製するための金属複合体活性化粒子の使用に属する。【選択図】なし

Description

本発明は、標的分子(抗体、酵素、ストレプトアビジン、プロテインA、プロテインG、リポタンパク質、又は糖タンパク質など)を他の分子(他のタンパク質、標識、色素、合成ポリマー、および/またはナノ粒子など)と結合させるための試薬および方法に関する。より詳細には、本発明は、2つ以上の分子(生体分子、標識、色素、合成ポリマー、および/またはナノ粒子など)の比率が制御された粒子接合体を設計および作製するための方法に関する。
創薬および診断などの生命科学研究の多くの適用分野において、ペプチド、タンパク質、ポリヌクレオチド、及び炭水化物などの生体分子を、互いに、または小分子および生物学的(例えば、タンパク質およびポリヌクレオチド)薬物、色素、標識、合成ポリマー、ならびにナノ粒子と結合させるための単純なプロセスが求められている。多くの手法が先行技術に存在する(Hermanson,et al.,Bioconjugate Techniques;Academic Press,1996に記載のものなど)。
簡潔に述べると、生体分子を用いた多機能接合体の形成における2つの重要な要件は、生体分子の機能に対するいかなる損傷をも最小限に抑えること、および接合体を形成する2つ以上の分子の比率を制御することである。適用分野および互いに結合される分子のサイズに応じて、各種類の1分子のみを互いに接合させることが必要であり得る。別の選択肢は、1つの種類の複数の分子を1つのより大きい生体分子に接合させることである。例えば、分子AおよびBを互いに結合させて、機能損傷のないA−Bを形成することが必要である場合、3つの(A−B)を得ることは、分子レベルではそれほど簡単なことではない。1つのAが1つ、2つ、またはそれ以上のBと結合し得ること、同様に、1つのBが、1つ、2つ、またはそれ以上のAと結合し得ることは非常に可能性がある。AおよびBがそれ自体と結合し得る可能性もあり、また、複数の結合の結果として、別の分子との結合を形成することがまったくできないAおよびBも存在する。接合を起こす分子および用いられる方法に応じて、生成された異なる要素の集団が存在し、ほとんどの状況下では、異なるバッチ間での均一性および一貫性を得ることは、困難なプロセスである。
生体分子との接合体形成における一貫性および再現性の難しさを最小限に抑える試みとして、多くの様々なリンカー化学が用いられてきた。接合体形成へのまったく異なる1つの手法は、異なる分子を、直接そのような分子を結合させるのとは対照的に、何らかのナノまたはマイクロサイズ粒子などの共通のキャリアに結合させることである。例えば、アミノ基含有生体分子との反応のためにカルボン酸が粒子表面に生成されてよく、チオールとの反応のためにマレイミドまたはブロモアセタミド基が粒子上に生成されてよく、2つ以上の異なる分子の接合体形成のために、ほとんどいかなる結合戦略が粒子表面に適用されてもよい。しかし、粒子が小さくなるほど、均一性および再現性という同じ問題が出現する。粒子表面上に異なる官能基を生成させてオルソゴナルカップリング(orthogonal coupling)を行うことにより、そのような問題を解決することができる可能性があるが、結局のところ、異なる官能基の形成は、粒子上の何らかの共通の出発基から開始する必要があり、ここでも、均一性および再現性という同じ問題が出現する。
上記で考察した結合戦略の種類の例は、Lim,I−I.S.et al.(2008)Nanotechnology,vol.19,p.1−11に報告されており、そこには、タンパク質をキャッピングした金(protein−capped gold)および磁性酸化物/金コア/シェルナノ粒子の合成ならびに特性決定について記載されている。この論文に記載されている系はすべて、タンパク質をナノ粒子に結合させるために、ジチオビス(スクシンイミジルプロピオネート)(DSP)を用いている。理想的には、上記で述べた理由のために、接合体形成の新しい方法は、この種類の結合剤を必要とするべきではない。
本明細書中のいずれの先行技術への参照も、この先行技術がいずれの管轄区域においても共通の一般的知識の一部を形成すること、もしくはこの先行技術が当業者によって理解され、関連性があると見なされると合理的に期待され得ることの承認またはいずれの形での示唆でもなく、そのように解釈されてはならない。
本発明者らは、本発明のナノおよびマイクロ粒子が、分子、ポリマー、および他の粒子を結合して、互いに対する特定の比率で異なる分子を含む所定のおよび所望される多機能要素を形成することができることを見出した。
従って、本発明は:
−表面;
−表面を少なくとも部分的に被覆する遷移金属イオン
−互いに異なっている第一の標的分子および第二の標的分子
を含む粒子に関し、
ここで、この粒子は、1つ以上の基質分子または複数の原子から形成され、およびここで、遷移金属イオンは、粒子表面の基質分子または原子、ならびに第一の標的分子のうちの少なくとも1つおよび第二の標的分子のうちの少なくとも1つと配位結合を形成し、それによって、第一および第二の標的分子を粒子に結合している。
1つの実施形態では、粒子は、ナノ粒子である。
本発明はまた:
−1つ以上の基質分子または原子から形成された粒子;
−遷移金属イオンと配位結合を形成するための基を有するリガンド;
−1つ以上の基質分子または原子と配位結合を形成するための遷移金属イオン;
を含む組成物にも関する。
1つの実施形態では、組成物中に含まれる粒子は、遷移金属イオンと結合するために基質分子又は原子に結合されるリンカーを持たない。組成物はさらに、第一の標的分子および第二の標的分子を含んでよく、ここで、第一および第二の標的分子は、互いに異なっている。
1つの実施形態では、粒子は、ナノ粒子である。
本発明はまた、複数の遷移金属イオンから形成される粒子にも関し、粒子は:
−表面;ならびに
−互いに異なっている第一の捕捉分子(capture molecule)および第二の捕捉分子
を含み、
ここで、粒子の遷移金属イオンは、粒子表面にて、第一および第二の捕捉分子と配位結合を形成し、それによって、第一および第二の捕捉分子を粒子と結合する。
1つの実施形態では、第一の捕捉分子は、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、および薬物から選択される。
1つの実施形態では、第二の捕捉分子は、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリヌクレオチド、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される。タンパク質は、抗体またはその断片であってよい。
1つの実施形態では、粒子は、ナノ粒子である。
本発明はまた、第一の標的分子を第二の標的分子に結合させるためのプロセスにも関し、このプロセスは:
−遷移金属イオンを提供すること;
−表面を有し、粒子を具体化する1つ以上の基質分子または原子から形成される粒子を提供すること;
−第一の標的分子および第二の標的分子を所定の比率で提供すること;
−遷移金属イオンおよび粒子を、遷移金属イオンが粒子表面の基質分子または原子、ならびに第一の標的分子のうちの少なくとも1つおよび第二の標的分子のうちの少なくとも1つと配位結合を形成するように、第一および第二の標的分子と接触させ、それによって、第一および第二の標的分子を、粒子によって互いに結合させること、
を含む。
1つの実施形態では、第一の捕捉分子は、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、および薬物から選択される。
1つの実施形態では、第二の捕捉分子は、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリヌクレオチド、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される。タンパク質は、抗体(またはその断片)であってよい。
1つの実施形態では、粒子は、ナノ粒子である。
金属複合体活性化500nm粒子の懸濁液に添加した抗体の量は、FACS Canto IIからのシグナル出力(蛍光単位、y軸)に比例した。 金属複合体活性化200nm粒子に対するストレプトアビジンのタイトレーション−ビオチン化マウスIgG/GAM−HRPでローディング。ストレプトアビジンで被覆した1μm磁気粒子(MerckおよびDynal MyOne C1)も示す。 金属複合体活性化200nm粒子に対するストレプトアビジンおよびマウスIgGのタイトレーション−ビオチン化マウスIgG/GAM−HRPでローディング。 金属複合体活性化200nm粒子に対するストレプトアビジンおよびマウスIgGのタイトレーション−ビオチン化RPEでローディング。 金属複合体活性化200nm粒子に対するストレプトアビジンおよびマウスIgGのタイトレーション−ビオチン化マウスIgGでローディング、ヤギ抗マウスRPEで検出。 M270 Dynabeadsとカップリングしたブロッキングありおよびブロッキングなしのビオチン化ヤギ抗ヒトの特定の濃度のシグナル出力を調べる化学発光アッセイデータ。 特異的シグナルの非特異的シグナルからノイズに対する比の比較。 種々の濃度のヤギ抗マウスIgGおよびBSAのMyOne(Dynal、1μm)粒子に対する共カップリングのシグナル出力。 凝集アッセイ前のM270(3μm)、MyOne(1μm)、およびMerck 200nm粒子。左:M270(3μm、大きい方の粒子)およびMyOne(1μm、小さい方の粒子)、室温で1時間のインキュベーション後;右:Merck 200nm粒子、室温で1時間のインキュベーション後。 室温で1時間のインキュベーション後のM270、MyOne、Merckビーズ混合物の画像。粒子の凝集(大粒子が小粒子に結合)を明らかに観察することができる。 ストレプトアビジンおよびBSAの金属複合体活性化酸化鉄ナノ粒子に対する共カップリングの特異的結合およびバックグラウンド。 種々の濃度のマウスIgGの金属複合体活性化酸化鉄ナノ粒子に対するカップリングにおけるシグナルおよびバックグラウンドノイズ。 蛍光シグナル出力のためにヤギ抗マウス接合RPEを用いたストレプトアビジンおよびマウスIgGの酸化鉄ナノ粒子に対する共カップリング。 蛍光出力シグナルのためにビオチン接合RPEを用いたストレプトアビジンおよびマウスIgGの酸化鉄ナノ粒子に対する共カップリング。 金属複合体活性化金ナノ粒子に対する抗体のカップリングのディップスティックアッセイ。 金属複合体活性化磁性粒子上の抗TNF−アルファ抗体および西洋ワサビペルオキシダーゼの検出を用いたTNF−アルファサンドイッチ免疫アッセイ。 蛍光出力シグナルのための金属複合体活性化磁性粒子上の量子ドット(QDot)のカップリング。 QDotへのカップリングあり、またはなしの金属複合体活性化磁性粒子のTEM画像。
一般的に述べると、本発明は、金属複合体活性化ナノおよびマイクロ粒子(高い反応性が可能)の使用を、分子、ポリマー、および他の粒子を結合させることによる異なる分子を含む多機能要素の作製に用いることができるという驚くべき発見に属する。重要なことには、各粒子上におけるこれらの分子の比率を制御して、それに結合した異なる分子の特定の比率を有する粒子の一貫した分布を粒子集団全体にわたって得ることができる。
生体分子を種々の表面に結合させる1つの方法は、公知技術である固定化金属アフィニティクロマトグラフィ(IMAC)に用いられるものなどの金属複合体を用いること、またはPCT/AU2005/00966(WO2006/002472として公開)に記載の方法である。特に、このPCT出願に記載の金属複合体では、あらゆる種類の異なる表面に対して、生体分子(タンパク質など)への損傷を最小限に抑える強力だが穏和な結合相互作用が可能である。
この点で、金属複合体活性化粒子は、マイクロまたはナノ粒子を介して異なる分子、ポリマー、または粒子の互いへの結合を促進する架橋剤の形態であると見なされてよい。本質的には、金属複合体活性化ナノまたはマイクロ粒子は、多機能要素を形成する異なる分子の全体としての数、密度、および比率を制御するメディエータとして作用する。この要素が、nA−X−mBであると仮定すると、ここで、Xは粒子であり、AおよびBは、例えば、異なる生体分子、ポリマー、またはナノ粒子であり、その意図は、要素の成分間の安定な(すなわち、非可逆的)結合を達成することであり、ここで、「n」および「m」は、互いに、およびXに対して調節することができる。最終的に粒子に結合される異なる分子、すなわち、AおよびB(およびCなど)の比率は、これらの分子が粒子Xと混合される比率に応じて調節可能であり、それは、溶液に添加されたものと、粒子に実際に結合されるものとの間に強い相関があるからである。
上記より、本発明の実践に有用である金属複合体活性化粒子は、生体分子への迅速な結合を起こすことができる粒子であり、それによって、異なる分子、ポリマー、および他のナノ粒子の望ましい再現可能な比率が、これらの種が互いに接触される条件下(pH、温度、イオン強度など)、および本発明の方法が利用される実用的な適用分野(例:アッセイ、診断試験、薬物送達)に関連する条件下にて達成されることは理解される。この点で、金属複合体活性化粒子は、被覆プロセスの結果として、正に帯電する可能性が高く、金属複合体活性化粒子に結合する分子は、主要な条件(例えば、バッファー、pHなど)を変化させることによってより電気陰性とされてよい。このことは、例えば、金属複合体活性化粒子に結合する異なる分子の結合反応速度を、要素内の分子の所望される比率を得るためにさらに調節可能であることを意味する。
本明細書で用いられる場合、「標的分子」および「捕捉分子」の用語は、粒子上に固定化されることが所望されるいかなる分子をも意味する。本発明の実施形態では、標的分子または捕捉分子は、生物学的分子、薬物、小分子、および標識剤から選択される。生物学的分子の例としては、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、および脂質が挙げられる。本発明は、標的または捕捉分子としての抗体に関する特定の適用可能性を有する。しかし、「標的分子」および「捕捉分子」の用語は、粒子表面に結合されることが所望されるいかなる分子を包含してもよい。例えば、標的または捕捉分子は、抗体(またはその断片)、酵素(西洋ワサビペルオキシダーゼなど)、ストレプトアビジン、プロテインA、プロテインG、リポタンパク質、または糖タンパク質などのタンパク質であってよい。ポリヌクレオチドの例としては、DNAおよびRNAが挙げられる。適切な炭水化物としては、ポリサッカリド(置換または無置換に関わらず)が挙げられる。標的または捕捉分子はまた、ポリヌクレオチド、脂質、炭水化物、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択されてもよい。
標的分子または捕捉分子は、金属複合体の金属イオンと安定な配位結合を形成するための電子供与能を有するいずれの分子であってもよい。1つの実施形態では、標的または捕捉分子は、金属イオンに直接結合される(すなわち、本発明での使用前に修飾されない)。別の実施形態では、標的もしくは捕捉分子、またはイオンは、標的分子と金属イオンとをリンカーを介して結合するリンカーを含む。リンカーの例としては、Lim,I−I.S.et al(上述)およびWO2012/012748で考察されるものが挙げられる。
1つの実施形態では、標的または捕捉分子は、粒子であってもよい(例:ナノ粒子またはマイクロ粒子)。
本明細書を通して考察されるように、本発明は、粒子に結合された2種類以上の分子(例えば、抗体および薬物、炭水化物および標識剤、またはポリヌクレオチドおよびナノ粒子)を有する粒子種を提供しようとするものである。このような例において、抗体は、薬物とは異なり、炭水化物は、標識剤とは異なるなどであり、標的/捕捉分子が異なっていると述べられることは、このような文脈としてである。しかし、第一および第二の標的/捕捉分子の両方が、例えば抗体であるが、異なる抗体であるという可能性があることも理解される。従って、本発明の文脈において、「異なる」標的/捕捉分子の使用は、分子が異なる種類である場合、および分子が同一の種類であるが、異なっている場合(例:両方が抗体であるが異なる抗原と結合する)を含む。
本明細書で用いられる場合、「粒子」の用語は、その輸送および特性に関してひとまとまりの単位として挙動する小物体を意味し、すなわち、それを形成する原子または分子が本質的にその粒子を具体化している物質の個別の単位である。「ナノ粒子」は、約1000nm未満の直径(例えば、約500nm)、より詳細には、約300nm未満の直径を有する粒子を意味することを意図している。好ましくは、ナノ粒子の直径は、約250nm未満である(例えば、約220nm未満)。約5から約200nmの直径範囲が適切である。1つの実施形態では、「ナノ粒子」の用語は、ミクロンサイズ範囲に入らないナノサイズ範囲の直径を有する粒子を意味する。
一般的に、本発明に従って用いられる粒子は、ナノ粒子である。しかし、結合されることになる標的/捕捉分子がより大きい場合(そして立体障害となるために、ナノ粒子の使用が実用的でない場合)、より大きい粒子(マイクロ粒子など)が用いられる必要があり得る。粒子がマイクロ粒子である場合、本発明での使用に適する典型的なサイズとしては、約10マイクロメートル未満のマイクロ粒子が挙げられる(例えば、5マイクロメートル以下、または3マイクロメートル以下)。
本発明の多機能要素(例えば、nA−X−mB、ここで、A、B、およびXは、異なる機能を果たしてよい)の製剤において、個々の成分の相対的サイズに関して制限はない。本発明の1つの実施形態では、金属複合体活性化ナノ粒子は、非常に小さくてよく、より小さいタンパク質(A)およびより大きいナノ粒子(B)の混合物と結合される。この場合、要素は、より大きいナノ粒子上にあるナノ粒子上のタンパク質から成っていてよい。別の実施形態では、金属複合体活性化ナノ粒子は、結合する分子よりもサイズが大きく、このナノ粒子上において特定の比率で分子を有して、多機能要素を形成する。
本発明において、本技術分野で公知のいかなるナノ粒子またはマイクロ粒子が用いられてもよい。適切なナノ粒子およびマイクロ粒子の例としては、金属(金、銀、白金、イリジウム、チタン、およびアルミニウムなど)、合成ポリマー(例:ポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリカーボネート、ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、およびポリビニルアルコール)、生物学的物質(例:ニトロセルロース、セルロースアセテートなどの置換ポリサッカリドを含むバイオポリマー)、金属もしくはメタロイドコンポジット(例:上述した金属、ならびにスチール、セラミック、シリカ、およびQDotなどの物質の作製に用いられるものを含む)、ガラス、セラミック、酸化金属(酸化鉄、酸化チタン、および酸化銀など)、ケイ素、および炭素から成るものが挙げられる。
上述した種の1つ以上から成っていてよい磁性粒子も、「粒子」の用語の範囲内であることを意図している。従って、粒子は、基質分子の不均質混合物もしくは原子の不均質混合物から形成されてよく、または1つの種類の原子から形成されてもよい。1つの実施形態では、粒子は、実質的に球状である形態を定める。
上記に加えて、生物学的粒子も、本発明に従う「粒子」として用いられてよい。これらの例としては、ウィルス粒子(通常は、20nmから300nmのサイズを有する)、ウィルス様粒子(例:ウィルス粒子のシェルのみから成る粒子)、HDLおよびLDLナノ粒子(通常は、5〜30nmのサイズを有する)、自己組織化ナノ粒子、タンパク質、細菌粒子、ならびに細胞(単細胞細菌および赤血球を含む)が挙げられる。金属複合体で被覆し、続いて標識または他のナノ粒子と結合させて官能基部分を持たせることが可能であるそのようないずれの粒子も、本発明に従って用いることができる。このような修飾粒子は、遺伝子情報または薬物を運ぶキャリアとして作用し、標的細胞または部位と結合して、遺伝子物質または薬物を細胞内部で放出することができる。金属複合体活性化粒子はまた、酸化鉄ナノ粒子と結合して磁性粒子を形成することもでき、それによって、続いて行われる表面修飾の過程での分離および精製が容易となる。
本発明の方法は、金属複合体活性化粒子を、少なくとも2つ以上の分子、ポリマー、または他の粒子(例:ナノ粒子)と、所定の比率で接触させて、粒子上に所望される比率で分子を有する要素を得ることを含む。金属複合体活性化粒子を形成するための(1若しくは複数の)適切な金属複合体の選択は、様々な因子に依存する。金属複合体活性化粒子が異なる分子と、またはそうではなく、異なる分子の領域と結合するメカニズムは、静電引力およびそれに続く金属複合体と会合した1つ以上のリガンドのその分子による置換の両方を含むと考えられる。これを発生させるためには、分子は、分子の相互作用の前にすでに金属複合体と会合している1つ以上の既存の配位リガンドと比較して、金属複合体の金属原子との優先的な会合を形成することができる必要がある。本発明の実施形態によると、分子との所望される結合相互作用を達成する目的で、分子に対する金属複合体ナノ粒子の結合特性を操作することが可能である。これは、例えば、遷移金属周囲の環境を変化させることによって行うことができる(例:遷移金属イオンと配位するリガンドを含める、または変更することによる)。
本明細書で用いられる場合、「遷移金属イオン」の用語は、その原子が不完全なd軌道(d sub−shell)を有するか、または不完全なd軌道によってカチオンを生じさせることができる元素を意味する。用いられてよい金属イオンは、アルミニウム、ロジウム、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、ルテニウム、白金、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、モリブデン、ジルコニウム、および亜鉛イオンから成る群より選択される。クロム、ルテニウム、鉄、コバルト、アルミニウム、ジルコニウム、およびロジウムが好ましい。特に好ましいのは、クロムであり、さらには、酸化状態がIII価であるクロムである。クロムのその他の酸化状態としては、I、II、IV、V、およびVIが挙げられる。被覆層がクロムを含む場合、被覆層は、クロム以外の遷移金属イオンをさらに含んでよい。加えて、異なる金属イオンの混合物が用いられてもよい(例えば、表面は、異なる金属イオンを含む2つ以上、3つ以上、または4つ以上の異なる金属複合体で被覆されてよい)。
上記のように、遷移金属イオンは、部分的にまたは完全に粒子を被覆してよい(すなわち、粒子は、「金属複合体活性化」される)。別の選択肢として、粒子は、遷移金属から構成されていてもよい。酸化クロムナノ粒子は、後者の実施形態の例である。従って、本発明は、複数の遷移金属イオンから形成される粒子にも関し、この粒子は:
−表面;ならびに
−互いに異なっている第一の捕捉分子および第二の捕捉分子
を含み、
ここで、粒子の遷移金属イオンは、粒子表面にて、第一および第二の捕捉分子と配位結合を形成し、それによって、第一および第二の捕捉分子を粒子と結合している。
1つの実施形態では、第一の捕捉分子は、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、および薬物から選択される。すなわち、第一の分子は、特定のリガンドに対して選択性および特異性を有する分子である(例えば、抗原と結合する抗体、相補核酸鎖と結合する核酸鎖、またはビオチンとストレプトアビジンとの結合などのその他の特異的結合反応)。
粒子表面上の遷移金属イオンは、1つ以上の配位リガンドと会合し得る(上記で考察した標的/捕捉分子に加えて)。原理上、電子供与性基を含むいずれの種も、リガンドとして作用し得る。加えて、「リガンド」は、遷移金属イオンを一緒に結合することができるか、またはある配位リガンドを別のリガンドに置換することができるいずれの種も含み得る。該当するリガンドはまた、粒子表面上での酸化金属種のオリゴマー化を補助、または促進し得る。例えば、最大10から12個までのクロム原子のクロム金属オリゴマーは、適切な配位リガンドによって別の金属系オリゴマーと結合する場合がある。従って、本発明の粒子の表面は、金属複合体およびオリゴマーの形態の金属イオンを含み得る。
典型的には、粒子の表面は、リガンドとして作用可能である基をすでに含有している(酸化物、金属系粒子の場合、金などの金属ナノ粒子と会合している場合が多いクエン酸などの対イオン、ならびにヒドロキシル、カルボン酸、およびラテックスおよびその他の合成ナノ粒子中に一般的に存在するその他の官能基など)。しかし、その他のリガンドが粒子に添加されて、粒子表面上に特定の種類の金属複合体が形成されてよいことは理解される。特定のリガンドを選択することにより、複合体の特性を変化させることができ、それによって、粒子と標的分子との間の結合相互作用を調節することが可能となる。この点における適切なリガンドは、遷移金属イオンと配位結合を形成することができるいかなるリガンドであってもよい(酸またはアミン基を含有する化合物など)。用いられてよいリガンドの例としては、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、トリフェニルホスフィン、シュウ酸、1,10−フェナントロリン、8−ヒドロキシキノリン、サリチル酸、クロリド、アセテート、ブロミド、ナイトレート、パークロレート、ミョウバン、サルフェート、およびピリジンが挙げられる。エチレンジアミンが好ましい。
遷移金属イオンが粒子自体の一部である場合、捕捉分子の少なくとも1つは、ナノ粒子表面と、配位結合を介して直接結合される。すなわち、別個の金属複合体界面(リンカーなど)は必要とされない。
本発明者らは、多重金属複合体(multiple metal complexes)(すなわち、数多くの単一金属イオン、または金属イオンから作られる数多くのオリゴマー)の1つの有利な特性が、その反応速度であることを見出した。本質的には、金属複合体の膜または被覆は、正に帯電した表面を形成して、生体分子との強い電荷相互作用を、続いてキレート化金属複合体を形成するための配位力を与える。従って、2つの結合力が一緒に働いて、粒子表面にある金属複合体上に生体分子を固定する。加えて、多価(すなわち、分子上の電子供与基と表面上の複数の金属イオンとの間の多重の相互作用)であることによっても、結合のスピードが大きく加速される。これらすべての結果として、非常に速い反応速度がもたらされる。
対照的に、ほとんどの一般的な結合方法(共有結合および受動的結合(passive binding))は、静電引力を用いず、単に、相補的な反応基を、それらの間の反応が起こるように互いに近接させるための拡散に依存している。加えて、共有結合は、反応に利用可能である基の濃度に依存し、受動的結合は、多くの場合、捕捉/標的分子の濃度に依存している(すなわち、粒子上で1つの標的分子の別の標的分子に対する1:1の比率を得るために、1つの標的/捕捉分子を非常により多く必要とする場合がある)。さらに、静電引力に依存する系では(負に帯電した粒子を、正に帯電したポリマーで被覆するなど)、被覆と粒子との間の相互作用がpHの変動によって可逆的であることから、そのような系の安定性が課題である。
本発明は従って、粒子上の金属複合体によって媒介される、分子(生物学的分子など)を他の分子(他の生物学的分子、標識、色素、合成ポリマー、および/またはナノ粒子など)に結合させるための別の選択肢としての手法に関する。非常に速い反応速度とは別に、本発明で用いられる金属複合体の別の利点は、生体分子に存在する電子供与基とキレート形成する多価であることが、異なる生体分子全体にわたって結合反応速度が類似していることも意味するということである。従来の結合戦略と比較して、ナノ粒子上の金属複合体は、同じナノ粒子に2つ以上の異なる生体分子を結合する場合、はるかに高い均一性および再現性を提供する。このことは、他の組み合わせの場合も同様である(例:生体分子と合成ポリマー、より小さいナノ粒子など)。これは、粒子上の金属複合体の反応速度が、金属複合体活性化粒子に添加されたものが粒子と結合することになる反応速度であるためである。対照的に、上述のように、従来の共有結合による化学は、結合反応を進めるために、過剰の生体分子を用いることに依存している。
濃度の異なる2つ以上の異なる分子を選択することにより、本発明を用いて、これら2つ以上の異なる分子のナノ粒子上への所望される比率での組み込みを、より高い確実性で達成することが可能である。本発明により、特定の比率の標的/捕捉分子を有する粒子の粒子集団全体にわたる分布を制御することが可能である。ナノ粒子が小さくなればなる程、この手法は、2つ以上の異なる分子を共に結合させる簡便性および再現性を高めると考えられる。従って、本発明により、分子を、他の分子、標識、色素、合成ポリマー、および/またはナノ粒子と、金属複合体ナノおよびマイクロ粒子を介して、高度の予測性および再現性をもって、容易に、ならびに効率的に接合させることが可能となる。より具体的には、本発明は、粒子上に異なる分子を含む多機能接合体を形成するために、異なる分子と結合する非常に高い反応速度を有する粒子を設計および作製する方法を提供する。
すべて上記で考察した通りのナノ粒子、リガンド、および遷移金属イオン(および所望に応じて標的分子)の組み合わせは、予備作製組成物の形態で存在してもよい。例えば、組成物は、水性組成物であってよく、それは、界面活性剤、バッファーなどのその他の成分を含有してよい。別の選択肢として、組成物は、固体(例えば、乾燥粉末)であってもよく、これは、適切な液体(例:水、バッファー溶液など)の添加によって再構成される。
別の実施形態では、分子、ポリマー、または別のナノ粒子(適切なそれへの接触により)と結合して多機能要素を形成する2つ以上の異なる金属複合体活性化粒子が存在してよい。この場合、異なる金属複合体活性化粒子の分子に対する反応性が、最終多機能要素における異なる金属複合体活性化粒子と分子との最終的な比率に比例する。
本発明はまた、第一の標的分子を第二の標的分子と結合するためのプロセスにも関し、そのプロセスは:
−遷移金属イオンを提供すること;
−表面を有し、粒子を具体化する1つ以上の基質分子または複数の原子から形成される粒子を提供すること;
−第一の標的分子および第二の標的分子を所定の比率で提供すること;
−遷移金属イオンおよび粒子を、遷移金属イオンが粒子表面の基質分子または原子、ならびに第一の標的分子のうちの少なくとも1つおよび第二の標的分子のうちの少なくとも1つと配位結合を形成するように、第一および第二の標的分子と接触させ、それによって、第一および第二の標的分子を、粒子によって互いに結合させること、
を含む。
本発明を、金属複合体ナノ粒子を介して形成される抗体およびストレプトアビジン(または酵素)の接合体の作製および使用を特に参照して例示する。しかし、本発明の基礎を成す概念はまた、マイクロ粒子に対しても、さらには生体外診断、生体内イメージング、薬物送達、創薬、バイオプロセシング、酵素媒介化学反応、および少なくとも1つ(場合によっては2つ以上)の機能/活性が1つの要素中に組み込まれることが必要とされるその他の適用分野に対しても適用可能であることは理解されるであろう。加えて、遷移金属がナノ粒子自体の一部であってよいことも理解されるであろう(例:鉄または金ナノ粒子が用いられる場合)。この方法によって、接合体の形成がなおさらに単純化される。
本明細書にて開示され、定められる本発明が、本文もしくは図面から示される、または明らかである個々の特徴のうちの2つ以上の別の選択肢としての組み合わせのすべてにまで拡張されることは理解されるであろう。これらの異なる組み合わせのすべてが、本発明の様々な別の選択肢としての態様を構成する。
実施例1:金属複合体活性化磁性ナノ粒子上における抗体およびBSAの結合反応速度
A.金属複合体活性化ナノ粒子
例として、500nm寸法の磁性ナノ粒子(Ademteck MasterBeads、カタログ番号 0215)を、PCT/AU2005/00966に例示される金属複合体で被覆した。簡潔に述べると、過塩素酸クロム六水和物(2.3g)を、25mLの精製水に溶解し、すべての固体が溶解するまで充分に混合した。同様に、545μLのビス(3−アミノプロピル)ジエチルアミン溶液を、25mLの精製水に添加した。これらの溶液を1つにまとめ、室温(RT)で2日間撹拌した。最終溶液を、水酸化ナトリウムを用いてpH5.0とし、室温で一晩撹拌した。
Ademteckカルボキシル末端磁性粒子(ロット番号 10H005)を、フランス、ペサックのアデムテック(Ademteck)から入手した。ナノ粒子の作製のために、それらを室温まで到達させ、30秒間ボルテックス撹拌した。124μLの粒子原液をマイクロチューブに入れた。このチューブを磁気ラックに1分間置き、粒子ペレットから上澄を注意深く取り除いて廃棄した。粒子ペレットを620μLの脱イオン水で洗浄し、上澄の除去後、上記金属複合体溶液の620μLを添加して、金属複合体の最終濃度を50mMとした。これを、回転させながら室温で1時間置いた。
B.抗体およびBSAの混合物の金属複合体活性化ナノ粒子へのカップリング
抗体(ハイテスト(HyTest)からのモノクローナルマウス抗心臓トロポニンI(クローン19C7))およびBSA(アウスジーンX(AusGeneX)からのPBSA−Premium)の混合物(粒子1mgあたり合計で20μg)を、5つの異なる比率、すなわち、20μgのAbと0μgのBSA;10μgのAbと10μgのBSA;5μgのAbと15μgのBSA;2.5μgのAbと17.5μgのBSA;0μgのAbと20μgのBSAの比率で金属複合体活性化ナノ粒子にカップリングさせた。簡潔に述べると、抗体/BSAの異なる混合物を使用前に調製した。金属複合体活性化Ademteckナノ粒子をローターから取り出し、この懸濁液を30秒間ボルテックス撹拌した。チューブを磁気ラックに1分間置き、注意深く取り出した。上澄を廃棄し、0.0025% Triton X−100を含有する50mM MESバッファー pH6.0(洗浄バッファー)の620μLを添加した。粒子を1分間超音波処理し、このMES洗浄工程を2回繰り返した。次に、50μLの洗浄済み粒子を、5つの別々のマイクロチューブに投入し、チューブを磁気ラックに1分間置いた。上澄を注意深く取り除いて廃棄した。各チューブに、それぞれ異なる抗体/BSA混合物の50μLを添加した。この粒子溶液を30秒間ボルテックス撹拌した。チューブを、回転させながら室温で1時間インキュベートした。この懸濁液を30秒間ボルテックス撹拌した後、チューブを磁気ラックに1分間置き、注意深く取り出し、ビーズペレットから上澄を廃棄した。このビーズペレットに対して、50μLの洗浄バッファーをチューブに添加した。この溶液をボルテックス撹拌し、さらに2回洗浄し、すぐに使用するために、または保存するためにブロッキングした。
磁性ナノ粒子に対する抗体ローディングアッセイを、以下の手順に従って行った。簡潔に述べると、物質および方法は以下の通りである。
アッセイ成分:
・抗体がカップリングした粒子;
・検出抗体:ヤギ抗マウスIgG(H+L)−FITC(1.5mg/mL、ジャクソン(Jackson)、米国)
・アッセイバッファー:50mM TBS、pH8.0、0.05% Tween−20含有;
・マイクロプレート:96ウェルGreiner Polypropylene−U字型(グライナーバイオワン(Greiner bio−one)、米国)
各ビーズサンプルの5μLを、495μLのアッセイバッファー(50mM TBS、pH8.0、0.05% Tween 20含有)で希釈した。少なくとも30秒間ボルテックス撹拌した後、懸濁液の12μLを取り出し、1188μLのアッセイバッファーで再度希釈した。ヤギ抗マウスIgG−FITC検出抗体をアッセイバッファーで希釈し、2μg/mLの使用濃度とした。希釈したビーズ懸濁液を少なくとも30秒間ボルテックス撹拌した後、100μLの抗体被覆粒子をウェルに添加し、続いて100μLの検出抗体を適切なウェルに添加した。粒子を、暗所のプレートシェーカー上、室温で60分間インキュベートした。ビーズを、FACS Canto II(BDバイオサイエンス(BD Biosciences)、米国)で読み取り、結果を図1に示した。
図1から、シグナルは、金属複合体活性化500nm磁性ナノ粒子にカップリングする抗TnI抗体の濃度に比例しており、直線相関が示された。BSAと抗TnI抗体との共カップリングでは、共通したタンパク質密度が形成され、この場合、添加されたタンパク質の比率が、粒子上での被覆された比率および抗体分布を決定した。このことにより、金属複合体活性化表面にカップリングする場合の抗体などの捕捉剤の量の制御を、pHもしくは時間の調節、または化学組成の変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーションによって行うことができることが実証された。
実施例2:金属複合体活性化200nm磁性粒子の抗体およびストレプトアビジンによる被覆
本実験の目的は、200nm磁性粒子を金属複合体で活性化し、続いて1つの種類の抗体およびストレプトアビジンなどの2つの高分子でカップリングすることができることを実証することであった。
A.金属複合体活性化200nm磁性ナノ粒子の作製
金属複合体を、PCT/AU2005/00966に例示されるように作製した。この実施例では、20mM(最終濃度)金属複合体プラス0.1% Tween−20のバージョンを用いた。市販の200nm磁性粒子(M1−020/50 200nm Merck磁性カルボキシル化粒子、カタログ番号:M1−020/50、バッチ番号:7527/57)を、粒子と金属複合体とを、低速ボルテックス撹拌で10秒間、超音波浴処理で5分間混合し、続いて、回転させながら室温で2時間インキュベートした。顕微鏡観察により、金属複合体活性化粒子が、非活性化粒子(データをここで示す)と比較して、単分散であることが示された。このことは、200nm磁性粒子を、金属複合体で活性化することが可能であり、水溶液中に充分に分散されたことを実証するものであった。次に、活性化粒子を、洗浄バッファー(25mM MES pH6、0.05% ProClin 300および0.1% Teween−20)で2回洗浄し、続いて、タンパク質カップリング工程前に、カップリングバッファー(25mM MES pH6、0.05% ProClin 300含有)で再構成した。顕微鏡観察により、洗浄済み粒子は、非活性化粒子(データ示さず)と比較して、依然として単分散であることが示された。
200nmカルボキシル化磁性粒子は、金属複合体で良好に活性化され、非常に良好な単分散を示した。
B.ストレプトアビジンの金属複合体活性化ナノ粒子へのカップリング
使用前に、カップリングタンパク質を、以下の表に従い、カップリングバッファー(25mM MES pH6)中で調製した。
Figure 2016534342
タンパク質混合物を入れたチューブを、40μLの洗浄済み粒子を60μLのタンパク質溶液にゆっくり添加しながら低速(IKA Vortex GENIUS 3にてNo3設定)でボルテックス撹拌を続け、上記表に挙げた濃度に到達させた。この粒子溶液(10mg/mL)を10秒間ボルテックス撹拌し、1分間超音波浴処理した。粒子溶液を、回転させながら(ローテーター設定 C1速度 50rpm)室温で1時間インキュベートした。粒子を、保存バッファー(50mM TBS、0.01% Tween 20、0.05% ProClin 300、pH8)で2回洗浄し、100μLの保存バッファー中、4℃で保存した。サンプルを、ビオチン−マウスIgGと結合させることで分析し、西洋ワサビペルオキシダーゼ接合ヤギ抗マウス(GAM−HRP)によって検出し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図2に示すように相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
図2の結果は、シグナル出力が、ストレプトアビジンカップリング濃度の増加と関連していることを示した。この結果は、金属複合体活性化表面にカップリングする場合のストレプトアビジンなどの捕捉剤の量の制御を、pHもしくは時間の調節、または化学的変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーション工程によって行うことができることを実証するものであった。
C.マウスIgGおよびストレプトアビジンの共カップリング
金属複合体によって活性化されたナノ粒子を、実施例2のセクションAに従って作製した。タンパク質を、カップリングバッファー(25mM MES pH6)中で調製し、以下のページの表の通りの最終カップリング濃度とした。
Figure 2016534342
タンパク質混合物を入れたチューブを、40μLの金属複合体活性化粒子を60μLのタンパク質溶液にゆっくり添加しながら低速(IKA Vortex GENIUS 3にてNo3設定)でボルテックス撹拌を続け、上記表に挙げた濃度に到達させた。この粒子溶液(10mg/mL)を10秒間ボルテックス撹拌し、1分間超音波浴処理した。粒子溶液を、回転させながら(ローテーター設定 C1速度 50rpm)室温で1時間インキュベートした。次に、粒子を、保存バッファー(50mM TBS、0.01% Tween−20、0.05% Proclin 300、pH8)で2回洗浄し、100μLの保存バッファー中、4℃で保存した。サンプル(2.2、2.5、2.6、2.7、および2.12)を、ビオチン−マウスIgGと結合させることで分析し、西洋ワサビペルオキシダーゼ接合ヤギ抗マウス(GAM−HRP)によって検出し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図3に示すように相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
図3の結果は、シグナル出力が、マウスIgGカップリング濃度の増加と関連していることを示した。ネガティブコントロール(粒子1mgあたり100μgのストレプトアビジン)およびポジティブコントロール(粒子1mgあたり60μgのマウスIgG)はいずれも、予想されたバックグラウンドおよび特異的なシグナル強度を示した。この結果はまた、金属複合体活性化表面にカップリングする場合のマウスIgGなどの高分子の量の制御を、さらなるpHの調節または化学的変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーション工程によって行うことができることを実証するものであった。
サンプル(2.2、2.8、2.9、2.10、2.11、および2.12)を、ビオチン−RPEと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図4に示すように相対蛍光単位をシグナル出力として得た。
図4および5の結果は、シグナル出力が、マウスIgGまたはストレプトアビジンカップリング濃度の増加と関連していることを示した。図4において、ポジティブコントロール(粒子1mgあたり100μgのストレプトアビジン)およびネガティブコントロール(粒子1mgあたり60μgのマウスIgG)は、良好に作用し、それぞれ、予想されたシグナル強度およびバックグラウンドノイズを示した。図5では、ネガティブコントロール(粒子1mgあたり100μgのストレプトアビジン)およびポジティブコントロール(粒子1mgあたり60μgのマウスIgG)のいずれも、それぞれ、予想されたバックグラウンドおよびシグナル強度を示した。この結果はまた、金属複合体活性化表面に共カップリングするプロセスの過程で用いられる高分子(ストレプトアビジンおよびマウスIgGなど)の量の制御を、さらなるpHおよび時間の調節、または化学組成の変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーション工程によって行うことができることを実証するものであった。
D.ストレプトアビジンおよびマウスIgGが共カップリングした200nm磁性粒子に対する凝集アッセイの実施
D−1.タンパク質カップリングM270粒子の作製
金属複合体活性化M270粒子へのビオチン化ヤギ抗ヒトIgGおよびBSAの共カップリングを、M270カルボキシル化磁性粒子(Dynal)を、実施例2のセクションAに従って作製した75mM(最終濃度)の金属複合体で活性化することによって作製した。M270粒子(25mg/mL)を、室温にて60分間活性化した。この粒子を、25mM MES pH6により3回洗浄した。活性化粒子1mgあたり2.5μgの抗体の濃度で抗体被覆を行った。被覆した粒子を、室温で60分間インキュベートした。次に、抗体被覆粒子を、25mM MESバッファー pH6中の0.1% BSAにより、室温で60分間ブロッキングし、TBSバッファー pH8で3回洗浄し、TBSバッファー pH8中に4℃で保存した。粒子を、ストレプトアビジン−接合HRPと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図6および7に示すように相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
図6および7に示す化学発光アッセイの結果において(HRP接合ストレプトアビジンを検出分子として、Lumigen PS−attoをアッセイ基質として用いた)、金属複合体活性化粒子は、強い特異的シグナルを示し、同時に、低いバックグラウンド非特異的シグナルも示した(平均シグナルノイズ比は9067x)。金属複合体活性化M270Dynabeads(25μg/mL ビオチン化ヤギ抗ヒトをカップリングさせ、0.1% BSAでブロッキングしたもの)を、倍率40×および1mg粒子/mLの濃度で顕微鏡観察したところ、少量の問題にならない程度の凝集しか観察されなかった。ビオチン化ヤギ抗ヒト抗体の金属複合体活性化M270Dynabeadsへのローディングを調べるこれまでのタイトレーションおよびアッセイから、濃度が25μg抗体/mL粒子よりも高い場合には、シグナルの増加を示さないことが明らかとなっており、このことは、抗体ローディングが、25μg/mLの濃度で飽和となったことを示唆している。このローディング濃度は、これらの粒子上に他の種類の粒子との相互作用に利用可能である金属複合体結合部位がほとんどまたはまったく存在しないことから、凝集アッセイにおいて最適である。
D−2.マウスIgGおよびBSAとカップリングさせるための金属複合体活性化MyOne粒子の作製
金属複合体活性化MyOne粒子へのヤギ抗マウス抗体およびBSAの共カップリングを、MyOneカルボキシル化磁性粒子(Dynal)を、実施例2のセクションAに従って作製した75mM(最終濃度)の金属複合体で活性化することによって作製した。MyOne粒子(10mg/mL)を、室温にて60分間活性化した。この粒子を、25mM MES pH6により3回洗浄した。抗体を、金属複合体活性化MyOne粒子1mgあたり40μgの抗体、20μgの抗体プラス20μgのBSA、または10μgの抗体および30μgのBSAの濃度で共カップリングした。被覆した粒子を、室温で60分間インキュベートした。次に、この粒子を洗浄し、10mM TBS pH8中にて4℃で保存した。顕微鏡で観察すると、タンパク質被覆粒子は、単分散であった(データ示さず)。粒子を、マウス抗ウサギHRPと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図8の相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
図8の結果は、シグナル出力の強度が、ヤギ抗マウスIgGカップリング濃度の増加と関連していることを示した。この結果は、金属複合体活性化粒子にカップリングする場合の高分子のローディング量の制御を、さらなるpHもしくは時間の調節、または化学的な変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーション工程によって行うことができることを実証するものであった。MyOne粒子(20μg抗体および20μgBSA)を、凝集アッセイ(実施例2、セクションD−3)での使用に選択した。
D−3.凝集アッセイ
3種類の粒子を凝集アッセイに用いた。それらは、M270 3μm粒子(25μg/mL ビオチン化ヤギ抗ヒトDynabeads、0.1% BSAでブロッキング)、MyOne 1μm粒子(Dynal 1μm、20μg/mg ヤギ抗マウスと20μg/mg BSAとが共カップリングされたMyOne Dynabeads:社内作製品)、およびMerck 200nm粒子(サンプル2.11、10μg/mg ストレプトアビジンと10μg/mg マウスIgGとが共カップリングされたMerck M1−020/50 Estapor粒子)であった。これらの粒子を、10mM PBSバッファー pH7.4、または10mM TBS pH8中で分析し、最終濃度は、M270粒子が6mg/mL、MyOne粒子が2mg/mL、およびMerck 200nm粒子が2mg/mLであった。M270粒子を、MyOne粒子と1:1の粒子比で混合した。Merck粒子を、M270粒子とMyOne粒子との混合物と1:1の粒子比で混合した。粒子サンプルおよび混合物を、4×希釈にて、顕微鏡下で観察した(倍率1000×)。結果を図9および10に示す。
粒子上にある分子間の反応性のために、粒子間での凝集の発生が予想される。Merck粒子が、金属複合体活性化を介してストレプトアビジンとマウスIgGとで実際に共カップリングされ、活性が維持された場合、Merckビーズ上のストレプトアビジンは、M270粒子上のビオチンと結合するはずであり、Merck粒子のマウスIgGは、MyOne粒子のヤギ抗マウスIgGと結合するはずである。予想される結果は、これら3種類の粒子が凝集して、凝集物の著しい増加を引き起こすというものである。しかし、ストレプトアビジンおよびマウスIgGが、Merck粒子上に良好に共カップリングされない場合、および/または高分子の活性もしくは構造が、金属複合体共カップリング相互作用によって阻害される場合、粒子間の結合は起こらないはずである。
3種類すべての粒子の混合物を、4つのコントロールサンプル(金属複合体活性化M270 Dynabeadsとカップリングしたビオチン化ヤギ抗ヒト抗体、金属複合体活性化MyOne Dynabeadsとカップリングしたヤギ抗マウス抗体、金属複合体活性化Merck M1−020/50 200nm粒子にマウスIgGと共カップリングしたストレプトアビジン、ならびにMyOneおよびMerck粒子の混合物)と比較した。測定は、顕微鏡を用いて、M270粒子の場合は倍率400×で、MyOne、Merck、および混合ビーズサンプルの場合は倍率1000×で行い、回転および撹拌しながらのインキュベーションを10分間、30分間、および1時間行った後に凝集を確認した。
3種類のコントロール粒子はすべて単分散であり、ほとんど凝集を示さなかった。同様に、M270およびMyOne粒子のコントロール粒子混合物も、ほとんど凝集を示さず、このことは、3種類の粒子の混合物における凝集はいずれも、この2種類の粒子間の相互作用に帰するものではあり得ないことを示唆している(1つの生データのビデオには、MyOneビーズがいくつかのM270粒子の周囲を「踊るように」動いているが、それらのいずれとも結合しようとはしない様子が写っていた;ビデオは提供せず)。他方、M270、MyOne、およびMerck粒子の混合物は、10分間のインキュベーション後であっても、多数の凝集物を示しており、このことは、Merck粒子上の2つの高分子の活性が妨げられなかったこと、ならびにそれらが、M270およびMyOne粒子上の高分子と良好に結合することができたことを示唆している。
2つのバッファーを用いて粒子を希釈した。PBSで希釈した粒子、および粒子混合物と、TBSで希釈した同一のサンプルとの比較からは、相違は示されなかった。いずれのバッファー中においても、3種類の異なる粒子が凝集したことは、共カップリングした高分子がいずれの環境中でも活性であり、その後の化学発光アッセイ(TBSバッファーが必要)および蛍光アッセイ(PBSバッファーが必要)を実行可能であることを示すものであった。この凝集結果は、2つの高分子(抗体およびストレプトアビジン)が金属複合体活性化200nm磁性粒子に良好に共カップリングされたとする実施例2、セクションCでの観察結果を支持する直接の視覚的証拠を提供した。
実施例3:金属複合体活性化10〜15nm超常磁性酸化鉄ナノ粒子への抗体およびストレプトアビジンのカップリング
この実施例の目的は、10〜15nm酸化鉄超常磁性ナノ粒子を、金属複合体で活性化し、続いて抗体及びストレプトアビジンなどの2つの異なる高分子でカップリングすることができることを実証することであった。
A.金属複合体活性化酸化鉄ナノ粒子の作製
超常磁性酸化鉄(Fe)ナノ粒子を、米国のスカイスプリングナノマテリアルズ社(SkySpring Nanomaterials, Inc)から購入した。プローブ型ソニケーターを用いて(10秒の間隔を置いて3×10秒間)、水(440mg/mL)による酸化鉄の均一な懸濁液を形成した。エッペンドルフチューブ中の390μLの金属複合体溶液(実施例2、セクションAに記載の通り)へ、低速でのボルテックス撹拌を継続しながら10μLのストック酸化鉄懸濁液をゆっくり添加した。粒子を30秒間ボルテックス撹拌し、超音波浴中で5分間超音波処理した。チューブを回転させながらインキュベートし、1時間後、プローブ型ソニケーターを10秒の間隔を置いて3×10秒間で用いて、均一な懸濁液を形成した。磁石を用いて粒子を引き下ろすことで粒子を上澄から取り出し、400μLの40mM ユニバーサルバッファー pH8(カップリングバッファー)を添加した。懸濁液を5秒間ボルテックス撹拌し、1分間超音波浴処理した。上澄を取り除き、400μLの40mM ユニバーサルバッファー pH8を添加し、このプロセスを合計で3回繰り返した。粒子を顕微鏡下で確認した。
B.ストレプトアビジン(BSAと共に)の金属複合体活性化ナノ粒子へのカップリング
使用前に、カップリングタンパク質を、40mM カップリングバッファー中で調製した。ストレプトアビジンおよびBSAの混合物を、異なる比率で活性化ナノ粒子にカップリングし、それらの最終濃度を、以下のページの表に挙げる。
Figure 2016534342
タンパク質混合物を入れたチューブを、50μLの洗浄済み粒子を50μLの上記表に挙げたタンパク質溶液にゆっくり添加しながら低速(IKA Vortex GENIUS 3にてNo3設定)でボルテックス撹拌した。この粒子溶液を30秒間ボルテックス撹拌し、5分間超音波浴処理した。粒子溶液を、回転させながら(ローテーター設定 F5−90)室温で1時間インキュベートした。粒子を、磁気分離により、カップリングバッファー(pH8)で2回洗浄した。粒子を、浴中で5分間超音波処理した。次に、粒子を顕微鏡下で確認した(5μLのサンプルを45μLのカップリングバッファーで希釈した)。サンプルを、ビオチン−西洋ワサビペルオキシダーゼと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図11に示す相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
結果(図11)から、金属複合体活性化ナノ粒子へのストレプトアビジンローディング濃度を変化させることにより、結合能が、ストレプトアビジン濃度の上昇と類似しており、一方BSAの共カップリングブロッカーとしての影響は大きくなかったことが実証された。サンプル3.1でのシグナルの低下は、プロセスの過程での凝集および粒子の喪失に起因するものであった。BSAを共カップリング試薬として用いることは、ストレプトアビジンの結合に干渉したと思われ、実施例2のセクションBと類似の影響を示した。6つのサンプルはすべて、非常に低いバックグラウンドを示し、このことは、ナノ粒子がタンパク質によって充分にローディングまたはブロッキングされたことを示すものであった。サンプル3.4および3.6の結果から、金属複合体活性化表面へ直接カップリングするストレプトアビジンの量を、さらなるpHの調節または化学組成の変更を行うことなく制御可能であることが実証された。
C.マウスIgG(BSAブロッカーと共に)の金属複合体活性化ナノ粒子へのカップリング
使用前に、カップリングタンパク質溶液を調製した。マウスIgGおよびBSAの混合物を、以下の表に挙げる異なる比率で金属複合体活性化ナノ粒子にカップリングした。
Figure 2016534342
実施例3、セクションBのカップリング工程を繰り返した。サンプルを、ヤギ抗マウス接合西洋ワサビペルオキシダーゼと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、図12に示す相対化学発光単位をシグナル出力として得た。
結果(図12)から、金属複合体活性化ナノ粒子への抗体ローディング濃度を変化させることにより、結合能が、マウスIgGカップリング濃度の上昇に従って上昇しており、一方BSAの共カップリングブロッカーとしての影響は大きくなかったことが実証された。5つの条件はすべて、非常に低いバックグラウンドを示し、このことは、ナノ粒子がタンパク質によって充分にローディングまたはブロッキングされたことを示すものであった。また、マウスIgGが、BSAと比較して、より強い結合親和性を有することも示された。従って、これらの結果から、さらなるpHの調節または化学組成の変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質濃度タイトレーション工程によって、酸化鉄ナノ粒子に対するマウスIgGの結合能を制御可能であり、ブロッカーの共カップリングも達成させることが実証された。
D.金属複合体活性化ナノ粒子への抗体およびストレプトアビジンのカップリング
使用前に、40mMのカップリングバッファー中にてカップリングタンパク質を調製した。ストレプトアビジンおよびマウスIgGの混合物を、以下の表の通りの異なる比率で金属複合体活性化ナノ粒子にカップリングした。
Figure 2016534342
さらに、BSAまたはPEGを、以下の表に挙げる異なる濃度で活性化ナノ粒子にカップリングした。
Figure 2016534342
実施例3、セクションBのカップリング工程を繰り返した。タンパク質カップリングサンプルを、ビオチン−REPまたはヤギ抗マウスRPEと結合させることで分析し、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、相対蛍光単位をシグナル出力として得た。図13および図14に結果を示す。
図13および14の両結果から、特異的シグナル出力が、マウスIgGまたはストレプトアビジンのカップリング濃度の上昇と強く関連していることが示された。図13および14において、いずれのネガティブコントロールも(200μg BSA/mg粒子および1mg PEG/mg粒子)予想通りに作用し、比較的低いバックグラウンドを示した。この結果はまた、さらなるpHもしくは時間の調節、または化学組成の変更を行うことなく、カップリング手順における単純なタンパク質タイトレーション工程によって、金属複合体活性化粒子に共カップリングするストレプトアビジンおよびマウスIgGなどの高分子の量を制御可能であることも実証した。
実施例4:金ナノ粒子上の金属複合体および続いての抗体との結合
本実施例の目的は、金属複合体活性化金ナノ粒子を、抗体などの1もしくは2つの高分子と結合させることができることを実証することである。
2種類の金ナノ粒子サンプルを、シグマアルドリッチ(Sigma Aldrich)から入手した。1つは、クエン酸バッファー中に保存された界面活性剤安定化金ナノ粒子であり、2つ目は、PBSバッファー中に保存された未処理の金ナノ粒子である。両サンプルを濃縮し、過剰の上澄を除去した。次に、ナノ粒子を水に再懸濁させた。これらの金ナノ粒子を、金属複合体により、OD1で1時間、室温にて活性化した。過剰の金属複合体を遠心分離で洗浄除去した。OD1金ナノ粒子の1mLあたりのカップリング手順において、以下の条件を設定した:
・サンプル4.1:3.2μg ヒトIgG抗体;
・サンプル4.2:3.2μg マウスIgG抗体;
・サンプル4.3:1.6μg ヒトIgGプラス1.6μg マウスIgG
各抗体条件を、10mM MESバッファー pH6.0で調製し、カップリングを行い、室温で30分間インキュベートした。カップリングしたサンプルを濃縮し、2mM ホウ砂バッファー pH9.0に再懸濁させた。ヤギ抗マウス抗体、抗ヒトIgM、および抗ヒトIgGのストライプを有するディップスティック(ニトロセルロース系)を用いて、金属複合体活性化金ナノ粒子上の抗体ローディングを検出した。金サンプルとカップリングした抗体を、1% Tween−20含有PBSバッファーでOD1まで希釈した。各サンプルの50μLを96ウェルプレートにローディングし、その後、ディップスティックを各ウェルに配置し、10分間進行させた。
結果を図15に示す。この結果から、各設定のサンプルの順序は、左から右に(1)、(2)、および(3)である。クエン酸緩衝金ナノ粒子(CN)は、PBS緩衝サンプル(PN)に類似して見える。各活性化条件において、抗ヒトIgGマークに対応するバンドは、単一抗体および組み合わせ抗体カップリングの両方において、ヤギ抗ヒトバンドよりも非常に薄かった。単一抗体でカップリングしたサンプルのディップスティックバンド強度は、共カップリングサンプルの強度と同等であり、一方非特異的バンドは観察されなかった。予想通り、サンプル4.1およびサンプル4.2はいずれも、単一のバンドを示し、観察可能な非特異的結合は示さなかった。サンプル4.3は、2つのバンドを示し、強度は、サンプル4.1および4.2に類似しており、このことは、マウスIgGおよびヒトIgGがいずれも金ナノ粒子とカップリングし、最初の抗マウスIgGラインで捕捉されなかった粒子が、通過して、抗ヒトIgGラインで捕捉されたことを示している。この結果は、金属複合体活性化プロセスを用いることにより、1もしくは2つの異なる抗体が金ナノ粒子にカップリングされ、ラテラルフロー抗体イムノアッセイで観察されたことを実証するものである。
実施例5:200nm磁性ナノ粒子上の金属複合体ならびに続いての抗体および酵素との結合
本実施例の目的は、Merck(200nm)ナノ粒子などの金属複合体活性化200nm磁性ナノ粒子を、1種類の抗体および1種類の酵素(例えば、抗TNFアルファ抗体および西洋ワサビペルオキシダーゼ)と同時に結合させることができることを実証することである。
金属複合体活性化200nm磁性粒子の作製は、実施例2Aに記載される。抗TNFアルファ抗体(20μg/mg粒子)を、西洋ワサビペルオキシダーゼ(20μg/mg粒子)と共に金属複合体活性化200nm磁性粒子に共カップリングさせ、0.1% BSAでブロッキングした。Maxisorpプレート(NUNCより)を、炭酸バッファー pH9.5中の0.39、6.25、および100ng/mLのTNFアルファ抗原で1時間被覆した。次に、プレートを、PBS 7.2中の1% BSAで1時間ブロッキングした。抗体−HRP接合粒子(25μg/mL)を、1% BSA含有アッセイバッファー PBS pH7.2で希釈し、TNFアルファで被覆したELISAウェルへ添加し、室温で1時間インキュベートした。プレートを0.05% Tween−20含有PBS pH7.2で3回洗浄し、その後、100μLのPS−Atto(ピアース(Pierce))化学発光基質を各ウェルに添加し、1分間振とうし、その後、マルチモード分光光度計(TECAN infinite M200PRO)で読み取り、相対発光単位をシグナル出力として得た。バックグラウンド補正後の結果を図16に示す。図16の結果から、特異的シグナル出力が、プレート上に被覆されたTNF−アルファ量の増加と強く関連していることが示された。この結果はまた、抗TNF−アルファ抗体およびHRPの両方が、抗体抗原結合を行うために同じ粒子にカップリングされ、HRPは、シグナルを発生させるための検出酵素として作用することも実証した。このことはまた、金属複合体活性化磁性ナノ粒子が、1つの粒子上に同時に2つの異なる高分子(抗体および酵素)をカップリングさせることが可能であり、その両方がカップリング後に機能性を示すことも実証している。
実施例6:磁性ナノ粒子上の金属複合体および続いてのQDotナノ粒子との結合
本実施例の目的は、Merck(200nm)ナノ粒子などの金属複合体活性化200nm磁性ナノ粒子を、他のナノ粒子(例えば、量子ドット)と結合させることができることを実証することである。
金属複合体活性化200nm磁性粒子の作製は、実施例2Aに記載される。量子ドット800(カルボン酸修飾、ライフテクノロジーズ(Life Technologies))の1000ピコモル/mg磁性粒子を、混合し、室温で1時間インキュベートした。過剰のQDotを水で洗い流し、QDotがカップリングした金属複合体活性化磁性粒子の読み取りを、TECAN infinite M200PROにより、励起415nmおよび発光800nmで行った。図17は、金属複合体活性化磁性粒子と比較したQDotシグナル強度の対ノイズ比の結果を示す。標準化後のシグナルノイズ比は、5570:1であり、これは、QDotが金属複合体活性化磁性粒子に良好にカップリングしたことを示し、金属複合体活性化表面がQDotなどの別のナノ粒子を結合可能であることを実証している。
これらのサンプルの透過型電子顕微鏡(TEM)画像を撮影した。1滴のサンプルをカーボン被覆銅TEMグリッドに1〜2分間適用し、過剰分を除去した。次に、ウラニルアセテートまたはアンモニウムモリブデートの染料1滴を、5〜60秒間適用し、過剰分を除去した。最良の結果は、ウラニルアセテートで得られた。すべてのサンプルに対して加速電圧80kVおよび600000×の倍率により、<2nmの解像度が得られた。図18は、TEMの結果を示す。このTEM結果から、金属複合体活性化表面は、平滑であり、QDotカップリング磁性粒子は、表面上に矢印で示したQDotサイズを有することが示される。これは、カルボン酸表面修飾QDotが、金属複合体活性化磁性粒子に良好にカップリングされており、QDotのシグナル強度特性を観察することができることを実証している。

Claims (84)

  1. 表面;
    前記表面を少なくとも部分的に被覆する遷移金属イオン;ならびに
    互いに異なっている第一の標的分子および第二の標的分子を含む粒子であって、
    ここで、前記粒子は、前記粒子を具体化する1つ以上の基質分子または原子から形成され、ならびに
    ここで、前記遷移金属イオンは、前記粒子表面の前記基質分子または原子、ならびに前記第一の標的分子のうちの少なくとも1つおよび前記第二の標的分子のうちの少なくとも1つと配位結合を形成し、それによって、前記第一および第二の標的分子を前記粒子に結合している、粒子。
  2. 前記粒子が、ナノ粒子である、請求項1に記載の粒子。
  3. 前記基質分子が、合成ポリマー、金属もしくはメタロイドコンポジット、生物学的物質、セラミック、ガラス、および酸化金属から選択される、請求項1または2に記載の粒子。
  4. 前記合成ポリマーが、ポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリカーボネート ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、およびポリビニルアルコールから選択される、請求項3に記載の粒子。
  5. 前記金属コンポジットが、スチールであるか、または前記メタロイドコンポジットが、金、銀、白金、イリジウム、チタン、アルミニウム、セラミック、シリカ、および量子ドットの作製に用いられる物質を含む、請求項3に記載の粒子。
  6. 前記生物学的物質が、バイオポリマーである、請求項3に記載の粒子。
  7. 前記バイオポリマーが、置換ポリサッカリドである、請求項6に記載の粒子。
  8. 前記置換ポリサッカリドが、ニトロセルロースおよびセルロースアセテートから選択される、請求項7に記載の粒子。
  9. 前記酸化金属が、酸化鉄、酸化銀、および酸化チタンから選択される、請求項3に記載の粒子。
  10. 前記基質原子が、金、ケイ素、および炭素から選択される、請求項1または2に記載の粒子。
  11. 前記粒子が、生物学的粒子である、請求項1または2に記載の粒子。
  12. 前記生物学的粒子が、ウィルス粒子、ウィルス様粒子、HDLナノ粒子、LDLナノ粒子、細菌粒子、および細胞から選択される、請求項11に記載の粒子。
  13. 前記粒子が、約5から約200nmの直径を有する、請求項1から12のいずれか一項に記載の粒子。
  14. 前記粒子が、実質的に球状の形態を定める、請求項1から13のいずれか一項に記載の粒子。
  15. 前記遷移金属イオンが、アルミニウム、ロジウム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、ルテニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、モリブデン、ジルコニウム、および亜鉛から選択される、請求項1から14のいずれか一項に記載の粒子。
  16. 前記金属イオンが、クロムである、請求項15に記載の粒子。
  17. 前記クロムが、III価の酸化状態である、請求項16に記載の粒子。
  18. リガンドをさらに含み、ここで、前記リガンドは、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、トリフェニルホスフィン、シュウ酸、1,10−フェナントロリン、8−ヒドロキシキノリン、サリチル酸、クロリド、アセテート、ブロミド、ナイトレート、パークロレート、ミョウバン、サルフェート、およびピリジンから選択される、請求項1から17のいずれか一項に記載の粒子。
  19. 前記リガンドが、エチレンジアミンである、請求項18に記載の粒子。
  20. 前記第一および第二の標的分子の各々が、独立して、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、脂質、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される、請求項1から19のいずれか一項に記載の粒子。
  21. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、酵素である、請求項20に記載の粒子。
  22. 前記酵素が、西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項21に記載の粒子。
  23. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、ストレプトアビジンである、請求項20に記載の粒子。
  24. 粒子を具体化する1つ以上の基質分子または原子から形成された粒子;
    遷移金属イオンと配位結合を形成するための基を有するリガンド;
    前記1つ以上の基質分子または原子と配位結合を形成するための遷移金属イオン;
    を含む組成物。
  25. 前記粒子が、ナノ粒子である、請求項24に記載の組成物。
  26. 前記基質分子が、合成ポリマー、金属もしくはメタロイドコンポジット、生物学的物質、セラミック、ガラス、および酸化金属から選択される、請求項24または25に記載の組成物。
  27. 前記合成ポリマーが、ポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリカーボネート ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、およびポリビニルアルコールから選択される、請求項26に記載の組成物。
  28. 前記金属コンポジットが、スチールであるか、または前記メタロイドコンポジットが、金、銀、白金、イリジウム、チタン、アルミニウム、セラミック、シリカ、および量子ドットの作製に用いられる物質を含む、請求項26に記載の組成物。
  29. 前記生物学的物質が、バイオポリマーである、請求項26に記載の組成物。
  30. 前記バイオポリマーが、置換ポリサッカリドである、請求項29に記載の組成物。
  31. 前記置換ポリサッカリドが、ニトロセルロースおよびセルロースアセテートから選択される、請求項30に記載の組成物。
  32. 前記酸化金属が、酸化鉄、酸化銀、および酸化チタンから選択される、請求項26に記載の組成物。
  33. 前記基質原子が、金、ケイ素、および炭素から選択される、請求項24または25に記載の組成物。
  34. 前記粒子が、生物学的粒子である、請求項24または25に記載の組成物。
  35. 前記生物学的粒子が、ウィルス粒子、ウィルス様粒子、HDLナノ粒子、LDLナノ粒子、細菌粒子、および細胞から選択される、請求項34に記載の組成物。
  36. 前記粒子が、約5から約200nmの直径を有する、請求項24から35のいずれか一項に記載の組成物。
  37. 前記粒子が、実質的に球状の形態を定める、請求項24から36のいずれか一項に記載の組成物。
  38. 前記リガンドが、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、トリフェニルホスフィン、シュウ酸、1,10−フェナントロリン、8−ヒドロキシキノリン、サリチル酸、クロリド、アセテート、ブロミド、ナイトレート、パークロレート、ミョウバン、サルフェート、およびピリジンから選択される、請求項24から37のいずれか一項に記載の組成物。
  39. 前記リガンドが、エチレンジアミンである、請求項38に記載の組成物。
  40. 前記遷移金属イオンが、アルミニウム、ロジウム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、ルテニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、モリブデン、ジルコニウム、および亜鉛から選択される、請求項24から39のいずれか一項に記載の組成物。
  41. 前記金属イオンが、クロムである、請求項40に記載の組成物。
  42. 前記クロムが、III価の酸化状態である、請求項41に記載の組成物。
  43. 第一の標的分子および第二の標的分子をさらに含み、ここで、前記第一および第二の標的分子は、互いに異なっている、請求項24から42のいずれか一項に記載の組成物。
  44. 前記第一および第二の標的分子の各々が、独立して、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、脂質、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される、請求項43に記載の組成物。
  45. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、酵素である、請求項44に記載の組成物。
  46. 前記酵素が、西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項45に記載の組成物。
  47. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、ストレプトアビジンである、請求項44に記載の組成物。
  48. 前記組成物が、バッファーも含む、請求項24から47のいずれか一項に記載の組成物。
  49. 複数の遷移金属イオンから形成され:
    表面;ならびに
    互いに異なっている第一の捕捉分子(capture molecule)および第二の捕捉分子
    を含む粒子であって、
    ここで、前記粒子の前記遷移金属イオンは、前記粒子表面にて、前記第一および第二の捕捉分子と配位結合を形成し、それによって、前記第一および第二の捕捉分子を前記粒子と結合する粒子。
  50. 前記第一の捕捉分子が、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、および薬物から選択される、請求項49に記載の粒子。
  51. 前記第二の捕捉分子が、タンパク質、炭水化物、脂質、ポリヌクレオチド、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される、請求項49に記載の粒子。
  52. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、酵素である、請求項50または51に記載の粒子。
  53. 前記酵素が、西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項52に記載の粒子。
  54. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、ストレプトアビジンである、請求項50または51に記載の粒子。
  55. 前記粒子が、約5から約200nmの直径を有する、請求項49から54のいずれか一項に記載の粒子。
  56. 前記粒子が、実質的に球状の形態を定める、請求項49から55のいずれか一項に記載の粒子。
  57. 前記遷移金属イオンが、アルミニウム、ロジウム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、ルテニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、モリブデン、ジルコニウム、および亜鉛から選択される、請求項49から56のいずれか一項に記載の粒子。
  58. 前記遷移金属イオンが、クロムである、請求項57に記載の粒子。
  59. 前記クロムが、III価の酸化状態である、請求項58に記載の粒子。
  60. 前記粒子が、ナノ粒子である、請求項49から59のいずれか一項に記載の粒子。
  61. 第一の標的分子を第二の標的分子に結合させるためであり:
    遷移金属イオンを提供すること;
    表面を有し、粒子を具体化する1つ以上の基質分子または原子から形成される粒子を提供すること;
    前記第一の標的分子および前記第二の標的分子を所定の比率で提供すること;
    前記遷移金属イオンおよび前記粒子を、前記遷移金属イオンが前記粒子表面の前記基質分子または原子、ならびに前記第一の標的分子のうちの少なくとも1つおよび前記第二の標的分子のうちの少なくとも1つと配位結合を形成するように、前記第一および第二の標的分子と接触させ、それによって、前記第一および前記第二の標的分子を、前記粒子によって互いに結合させること、
    を含むプロセス。
  62. 前記粒子が、ナノ粒子である、請求項61に記載のプロセス。
  63. 前記基質分子が、合成ポリマー、金属もしくはメタロイドコンポジット、生物学的物質、セラミック、ガラス、および酸化金属から選択される、請求項61または62に記載のプロセス。
  64. 前記合成ポリマーが、ポリスチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリカーボネート ポリビニルエーテル、ポリアクリルアミド、ポリメタクリレート、ポリフッ化ビニリデン、およびポリビニルアルコールから選択される、請求項63に記載のプロセス。
  65. 前記金属コンポジットが、スチールであるか、または前記メタロイドコンポジットが、金、銀、白金、イリジウム、チタン、アルミニウム、セラミック、シリカ、および量子ドットの作製に用いられる物質を含む、請求項63に記載のプロセス。
  66. 前記生物学的物質が、バイオポリマーである、請求項65に記載のプロセス。
  67. 前記バイオポリマーが、置換ポリサッカリドである、請求項66に記載のプロセス。
  68. 前記置換ポリサッカリドが、ニトロセルロースおよびセルロースアセテートから選択される、請求項67に記載のプロセス。
  69. 前記酸化金属が、酸化鉄、酸化銀、および酸化チタンから選択される、請求項63に記載のプロセス。
  70. 前記基質原子が、金、ケイ素、および炭素から選択される、請求項61または62に記載のプロセス。
  71. 前記粒子が、生物学的粒子である、請求項61または62に記載のプロセス。
  72. 前記生物学的粒子が、ウィルス粒子、ウィルス様粒子、HDLナノ粒子、LDLナノ粒子、細菌粒子、および細胞から選択される、請求項71に記載のプロセス。
  73. 前記粒子が、約5から約200nmの直径を有する、請求項61から72のいずれか一項に記載のプロセス。
  74. 前記粒子が、実質的に球状の形態を定める、請求項61から73のいずれか一項に記載のプロセス。
  75. 前記遷移金属イオンが、アルミニウム、ロジウム、白金、スカンジウム、チタン、バナジウム、クロム、ルテニウム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、モリブデン、ジルコニウム、および亜鉛から選択される、請求項61から74のいずれか一項に記載のプロセス。
  76. 前記金属イオンが、クロムである、請求項75に記載のプロセス。
  77. 前記クロムが、III価の酸化状態である、請求項76に記載のプロセス。
  78. リガンドをさらに含み、ここで、前記リガンドは、エチレンジアミン、テトラメチルエチレンジアミン、イミノ二酢酸、ニトリロ三酢酸、トリフェニルホスフィン、シュウ酸、1,10−フェナントロリン、8−ヒドロキシキノリン、サリチル酸、クロリド、アセテート、ブロミド、ナイトレート、パークロレート、ミョウバン、サルフェート、およびピリジンから選択される、請求項61から77のいずれか一項に記載のプロセス。
  79. 前記リガンドが、エチレンジアミンである、請求項78に記載のプロセス。
  80. 前記第一および第二の標的分子が、互いに異なっている、請求項61から79のいずれか一項に記載のプロセス。
  81. 前記第一および第二の標的分子の各々が、独立して、タンパク質、ポリヌクレオチド、炭水化物、脂質、薬物、標識剤、合成ポリマー、およびナノ粒子から選択される、請求項61から80のいずれか一項に記載のプロセス。
  82. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、酵素である、請求項81に記載のプロセス。
  83. 前記酵素が、西洋ワサビペルオキシダーゼである、請求項82に記載のプロセス。
  84. 前記第一の標的分子が、抗体であり、および前記第二の標的分子が、ストレプトアビジンである、請求項81に記載のプロセス。
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