本発明は、概して、四級アンモニウム化合物に関する。より具体的には、本発明は、アルカノールアミン水溶液、ならびにアミン濃度及びこの溶液の有効性を増加させるためのこれらの溶液内の四級アンモニウム化合物の使用に関する。
天然ガス貯留層、石油、または石炭から生じる流れは、多くの場合、不純物として相当量の酸性ガス、例えば、一酸化炭素(CO)及び二酸化炭素(CO2)などの酸化炭素、硫化水素(H2S)、二酸化硫黄(SO2)、二硫化炭素(CS2)、シアン化水素(HCN)、硫化カルボニル(COS)、またはメルカプタンを含有する。これらの流体流は、ガス、液体、またはそれらの混合物、例えば、天然ガス、製油所ガス、シェール熱分解からの炭化水素ガス、合成ガスなどのようなガス、または液化石油ガス(LPG)及び天然ガス液(NGL)などの液体であり得る。
酸性ガスの除去のための様々な組成物及びプロセスが既知であり、文献に記載される。ガス状混合物をアミン水溶液で処理して、これらの酸性ガスを除去することが周知である。典型的には、アミン水溶液は、吸収装置塔において低温または高圧で、向流的に、酸性ガスを含むガス状混合物と接触する。アミン水溶液は、通常、アルカノールアミン、例えばトリエタノールアミン(TEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、ジエタノールアミン(DEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)、または2−(2−アミノエトキシ)エタノール(時折、ジグリコールアミンまたはDGAと称される)を含有する。
例えば、米国特許第4,336,233号は、ガス流からのCO2及びH2Sの同時除去のためのピペラジンとMDEAの混合物の使用を開示する。ピペラジンは、CO2との迅速な反応を経て、カルバメートを形成するが、一方では、その三級アルカノールアミン構造は、カルバメートの形成を防止するので、MDEAはCO2と緩徐に反応する。
三級アルカノールアミン、例えば、MDEAは、その全てが全容において参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,336,233号、米国特許第4,997,630号、及び米国特許第6,337,059号に記載される通り、ピペラジンなどの活性化剤と組み合わせて使用されることが多い。代替的には、ドイツ第1,904,428号は、ガス流からのCO2及びH2Sの除去のためメチルアミノエタノール(MMEA、MAE、またはNMEA)とMDEAの混合物の使用を開示し、ドイツ第1,474,218号は、ガス流からのCO2及びH2Sの除去のためジエタノールアミン(DEA)とMDEAの混合物の使用を開示する。したがって、MMEA及びDEAは、MDEAの既知の活性化剤である。
H2S及びCO2の両方を含有するガス流からH2Sを選択的に除去し、したがってCO2の除去を最小化することが望ましいことが多い。MEA、DEA、またはDGAなどの一級及び二級アルカノールアミンの溶液は、両方の酸性ガスを同時に除去しながら、H2S及びCO2を吸収する。天然ガスのための米国パイプライン仕様は、流れが、最大2mol%のCO2を含有することを可能にするが、それと同時に最大4ppmのH2Sを可能にする。したがって、2mol%未満のCO2及び4ppmを超えるH2Sを含有する天然ガス流が、CO2の除去を最小化するプロセスで精製されることが望ましい可能性がある。
ガススイートニングプロセスの例は、CO2よりもH2Sの選択的な除去のための重度立体障害アルカノールアミンの使用が開示される米国特許第4,471,138号を含む。本発明のアミンは、高温及び低圧で、高負荷のH2Sでさえ、H2Sのその選択性を維持するとみなされる。重度立体障害アルカノールアミンの商業的有用性は、特許公開第WO2005/081778 A2号によって例示される通り、その困難な調製によっていくらか制限される。
GB特許第2,017,524号は、CO2よりもH2Sの選択的な除去のための三級アルカノールアミンの使用を開示する。本発明のアミンは、高いH2S負荷能力と組み合わせて、H2Sの高い選択性を処理するとみなされる。メチルジエタノールアミン(MDEA)などの三級アルカノールアミンのH2Sの選択性は、Frazier and Kohl,Ind.And Eng.Chem.,42,2288(1950)によって早くも1950年に開示された。選択性は、H2Sと比較して、三級アルカノールアミンのCO2との反応の緩徐な速度に起因する。
1997年に、Chakmaは、The Canadian Journal of Chemical Engineering,75,1997において、MDEAの熱分解が、ジメチルエタノールアミン(DMEA)及びジエタノールアミン(DEA)の形成を引き起こすことを教示する。DMEAは、メチルアミノエタノール(MMEA、MAE、またはNMEA)にさらに分解する。したがって、MDEAの熱分解は、CO2の除去に向けてMDEAなどの三級アルカノールアミンの既知の活性化剤であるMMEA及びDEAなどの化合物を生成する。したがって、MDEAがMMEA及びDEAへと熱的に分解するにつれ、CO2よりもH2SのMDEAの選択度が、経時的に減少することが予想される。
2009年及び2010年に、Carrette及びAl.は、Energy Procedia1 2009,893−900、Ind.Eng.Chem.Res.2009,48,9061−9067、及びInd.Eng.Chem.Res.2010,49,7147−7151において、Chakmaによって報告されたMDEAの分解経路が他のアルカノールアミンにまで及び得ることを教示する。これらの公開はまた、アルカノールアミン分解速度が酸素の存在下で向上し、ほとんどの分解生成物が、酸素の存在下または不在下でも同一であることを教示する。
ガス精製プロセスは、製油所で広く遭遇する。アルカノールアミン水溶液は、この目的のために通常使用される。それらの中でも、産業標準は、モノエタノールアミン(MEA)からジエタノールアミン(DEA)へと進化する。現在、製油所は、それらのDEAプロセスをよりエネルギー効率の良いメチルジエタノールアミン(MDEA)プロセスへと転換している。エネルギー改善の一部は、DEAと比較して、CO2よりもH2Sを選択的に除去するMDEAの能力に起因する。DEAからMDEAへの転換を実施するための最も好ましい戦略は、DEAの消失まで溶媒汚水だめをMDEAで補充し続けることである。この作業を行うために製油所を閉鎖することは、費用がかかり、また非効率性を増加させる。したがって、製油所がDEAとMDEAの混合物を含有する溶液で作動し、CO2よりもH2Sの乏しい選択性が観察される移行期間が存在する。
したがって、アルカノールアミンが部分的または実質的に分解された後に三級アルカノールアミンを使用するとき、CO2よりもH2Sの選択的な除去の度合を維持することができるプロセスの必要性が存在する。DEAなどの活性化剤とMDEAなどの三級アルカノールアミンの混合物を含有する溶液の、活性化剤を含まないのでCO2よりもH2Sの選択的な除去の高い度合を示す三級アルカノールアミン溶液への変換率を増加させることができるプロセスの必要性も存在する。
本発明に従って、酸性ガス成分及び好ましくは少なくとも硫化水素(H2S)を含む油及びガス流を処理する方法が提供される。好ましくは、本発明の方法は、H2S及び二酸化炭素(CO2)を含むガス状混合物から選択的にH2Sを除去することを含む。本方法は、ガス流をアルカノールアミン及び四級アンモニウム塩を有するアミン溶液で処理するステップを含み、アミン溶液は、他の酸性ガス種よりも硫化水素を選択的に除去する。
本発明は、CO2よりも選択的にH2S除去することが所望されるガススイートニング適用に関する。三級アミン、例えばメチルジエタノールアミン(MDEA)、トリエタノールアミン(TEA)、またはジメチルアミノプロパンジオール(DMAPD)の水溶液は、H2S選択プロセスのための最適な溶液であると証明された。三級アミンは、CO2との緩徐な反応速度と同時にH2Sとの急速な反応速度を示す。
ピペラジンなどの活性化剤と三級アミンから作られた水溶液は、H2S及びCO2の両方の除去に非常に効率的であるが、このプロセスは選択的ではないことが当該技術分野において既知である。ピペラジンは、CO2との非常に急速な運動速度を示し、それは、MDEAとピペラジンの水性混合物がなぜCO2と高い反応速度を示すのかを説明する。
予想通り、活性化剤の濃度がほとんど影響を及ぼさなくなるレベルまで減少するのに数年かかり得る。したがって、それらがプロセスを開始した数年後でさえDEAからMDEAへと転換する製油所でのシステム内に相当量の活性化剤が残ることが観察された。DEAの量は、CO2吸収の運動速度が増加することによってMDEA溶媒の性能に大いに影響を及ぼし、さらに、非選択的プロセスをもたらす。
本発明は、メチル化四級アンモニウム塩の添加を通してこれらの問題を解決する。メチル化四級アンモニウム塩は、以下に記載される化学反応に従いそのメチル基をMAEまたはDEAなどの既知の活性化剤に転移する。
二級アミン(MAE)とメチル化四級アンモニウム塩との間の反応は、ジメチルアミノエタノール(DMEA)、四級アンモニウム塩(NR3)の脱メチル化によって生じる三級アミン、及び四級アンモニウム塩対アニオン(HX)の共役酸を生成する。
例示的なガス処理プロセス及び装置の図式の描写である。
本発明は、CO及びCO2などの炭素系ガス状成分の方を好んで、H2Sなどの硫黄系化合物のような酸性成分を液体及びガス状流から選択的に保存するための方法である。一実施形態において、本発明の方法は、ガス状流をアルカノールアミン及び四級アンモニウム塩を含むアミン溶液で処理する方法を含む。四級アンモニウム塩は、初期のアミン溶液に添加され得るか、または代替的には、液体ならびにガス状流の処理の間に添加され得る。
本発明に有用である四級アンモニウム化合物は、以下の式のものを含む。
R1、R2、R3、またはR4のうちの少なくとも1つがメチルであり、R1、R2、R3、またはR4のうちのそれぞれが、それぞれ、独立して、芳香族、飽和もしくは不飽和環状、直鎖状もしくは分岐状アルキル、ヒドロキシルアルキル、アルキルハライド、対称及び非対称アルキルエーテル、アルキルアルデヒド、対称及び非対称アルキルケトン、ジカルボニル、炭水化物、カルボン酸、及びそれらの誘導体、脂肪族硝酸塩、ニトロアルカン、脂肪族アミン、及び脂肪族硫黄部分である。
さらに、X−は、Cl−、F−、Br−、I−、HCO3 −、CO3 2−、RCO2 −、RPO4 2−、R2PO4 −、PO4 3−、RSO4 −、SO4 2−、及びRSO3 −、ならびにそれらの混合物などのアニオンであり得る。
より具体的には、R1、R2、R3、またはR4は、それぞれ、独立して、芳香族炭化水素、芳香族ニトロ化合物、芳香族ハロゲン化合物、硫酸、ならびにそれらの誘導体、芳香族アミン、ならびにそれらの置換生成物、アリールヒドラジン及び尿素、フェニル及びフェニルエーテル、芳香族アルデヒド、芳香族ケトン及びキノン、芳香族カルボン酸、ならびにそれらの誘導体、ならびに芳香族亜硝酸塩などを含む芳香族部分であり得る。
さらに、脂肪族基がまた、適切である。R1、R2、R3、またはR4のうちの少なくとも1つはメチルである。好ましくは、R1、R2、R3、及びR4のうちの少なくとも2つはメチルである。R1、R2、R3、またはR4はまた、環状C4−12脂肪族部分であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、ヒドロキシルまたは他の基で官能基化された長さがC2〜C24の直鎖状または分岐状アルキルであり得る。好ましくは、アルキルは、長さがC2−C6の直鎖状または分岐状、飽和または不飽和である。
R1、R2、R3、及びR4はまた、長さがC2〜C24の直鎖状または分岐状、飽和または不飽和アルキルであり得る。好ましくは、アルキルのうちの少なくとも1つは、単官能または二官能アルコール部分を含む。好ましくは、ヒドロキシアルキルは、C1−C6ヒドロキシル部分などの直鎖状または分岐状単官能または二官能アルコール部分である。ヒドロキシル部分はまた、ビニル系、アリル系、またはホモアリル系アルコールなどの飽和または不飽和であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、対称または非対称アルキルエーテルであり得る。概して、酸素懸垂脂肪族基は、C1−C6の長さの範囲である飽和または不飽和、直鎖状または分岐状であり得る。
R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ、独立して、C1−C6直鎖状または分岐状アルキルハライド、好ましくはCl、F、Br、Iであるハロゲン、またはそれらの混合物であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、分岐状または直鎖状、飽和または不飽和アルキル鎖を有する脂肪族ケトン部分であり得る。概して、脂肪族アルキル鎖は、長さがC2−C8であり得、それは配向において対称または非対称のいずれかである。単官能及びニ官能ケトンは、本発明に従う有用な部分である。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、アルキルアルデヒド部分、アルキルハライド部分、カルボン酸、またはそれらの誘導体、ジカルボニル部分、炭水化物部分、アミン化合物、例えば脂肪族亜硝酸塩、ニトロアルカン、または脂肪族アミン化合物、または脂肪族硫黄化合物などであり得る。
好ましい四級アンモニウム塩は、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムクロライド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムヨージド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムバイカーボネート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムカーボネート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムサルフェート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムホスフェート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムクロライド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムブロミド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムヨージド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムバイカーボネート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムカーボネート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムサルフェート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムホスフェート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムブロミド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムクロライド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムヨージド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムバイカーボネート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムカーボネート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムサルフェート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムホスフェート、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムバイカーボネート、テトラメチルアンモニウムカーボネート、テトラメチルアンモニウムサルフェート、テトラメチルアンモニウムホスフェート、及びそれらの混合物を含む。
本発明は、CO2よりも、またはその存在下で、H2Sなどの酸性ガス状種の除去に対して選択的であるいくつものアルカノールアミン溶液に適用可能である。その好ましい様式において、本発明のプロセスは、CO2よりもこれらの酸性種を除去する。四級アンモニウム塩は、処理に先立って、または処理中にアルカノールアミン溶液に添加され得る。本発明の組成物及び方法はまた、CS2、SO2、HCN、COS、メルカプタンなどの他の酸性種、ならびに他の不純物を除去するのに有効である。
概して、本発明に有用なアルカノールアミン溶液は、アミノ基の窒素原子に結合した非水素置換基の数に応じて、一級、二級、または三級を含むものである。モノエタノールアミン(HOCH2CH2NH2)は、周知の一級アルカノールアミンの一例である。二級アルカノールアミンは、ジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NH)及びジイソプロパノールアミン((CH3CHOHCH3)2NH)を含む。メチルジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NMe)及びトリエタノールアミン((HOCH2CH2)3N)は、産業ガス混合物から硫化水素を吸収するのに使用された三級アルカノールアミンの例である。
概して、四級アンモニウム塩は、製油所プロセスへの適用に先立って、アルカノールアミン溶液と混合され得る。四級アンモニウム塩はまた、プロセス中アルカノールアミン溶液内に導入され得る。
代表的な濃度は
本発明で使用される組成物はまた、腐食抑制剤、消泡剤、及びストリッピング助剤、ならびにそれらの混合物を含み得る。
いくつもの腐食抑制剤が、使用環境と調和する本発明の方法及び組成物で使用され得る。
繰り返して言うが、本発明の組成物は、使用環境と調和する消泡剤を含み得る。油及びガス産業で使用される例示的な消泡剤は、約10ppm〜200ppmの濃度で、シリコーン系泡制止剤及びEO/PO系泡制止剤、例えばポリシロキサン、及びポリプロピレングリコールコポリマーなどを含む。
本発明の組成物はまた、約0.1重量%〜10重量%の濃度で、ストリッピング助剤、例えばリン酸、硫酸、ホウ酸、及びそれらの混合物を含む鉱酸を含み得る。
本明細書で述べられる発明は、石油化学及びエネルギー産業において重大な用途を有する。例えば、本発明は、油製油所における流体流、ガス、液体、または混合物の処理、サワーガスの処理、石炭流ガスの処理、有害なスタック放出の処理、土地フィールドガスの処理、及び人の安全のため有害な放出に対処する新たなシリーズのデバイスのために使用され得る。
本発明のプロセスによって処理される流体流は、H2Sを含み、かつ他のガス、例えばCO2、N2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、メルカプタンなどを含み得る酸性ガス混合物を含有する。しばしば、かかるガス混合物は、燃焼ガス、製油所ガス、都市ガス、天然ガス、合成ガス、排ガス、水ガス、プロパン、プロピレン、重質炭化水素ガスなどにおいて見出される。本明細書におけるアルカノールアミン水溶液は、流体流が、分子量液体及びガスを低下させるために、または硫黄プラント排ガス浄化動作において、例えば、シェール油レトルトガス、石炭、または重質油の空気/流れならびに酸素/流れとのガス化、重質残渣油の熱転換から得られたガス状混合物であるときに特に有効である。
本発明のプロセスは、好ましくは、任意選択で、1つ以上の他の酸性ガス不純物、例えば、N2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、及び/またはメルカプタンの存在下で、H2S及びCO2を含むガス流からCO2よりもH2Sを選択的に除去するために使用される。さらに、本発明は、H2S、CO2、ならびにSO2、CS2、HCN、COS、及び/またはメルカプタンのうちの1つ以上を含むガス流からH2S、CO2、ならびにN2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、及び/またはメルカプタンのうちの1つ以上を除去するのに使用され得る。
本発明の吸収ステップは、概して、例えば、代表的な吸収プロセスの任意の好適な接触容器内で、流体流、好ましくはガス状混合物をアルカノールアミン水溶液と接触させることを伴い、その両方がそれらの全容において参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,736,115号及び同第6,337,059号を参照されたい。かかるプロセスにおいて、酸性ガスが除去されるべきであるH2S及び/または他の不純物を含む流体流は、例えば、リングもしくは篩板を備える塔もしくは容器、または気泡反応器などの従来の手段を使用してアルカノールアミン水溶液との密接な接触をもたらされ得る。
本発明を実行する典型的な様式において、吸収ステップは、新しいアルカノールアミン水溶液が塔の上部領域内に供給される間、吸収塔の下部分内に流体流を供給することによって実行される。存在する場合、H2S及びCO2が大部分取り除かれた流体流が、塔の上部分から出現し(時折、処理されたまたは洗浄されたガスと称される)、吸収されたH2S及びCO2を含有する負荷されたアルカノールアミン水溶液は、その底部近くまたは底部で塔を去る。好ましくは、吸収ステップの間の吸収組成物の入口温度は、50°F〜210°F、より好ましくは80°F〜160°Fの範囲である。圧力は広く変化し得、許容できる圧力は、吸収装置において平方インチ当たり5〜2,000ポンド(psi)、好ましくは20〜1,500psi、最も好ましくは25〜1,000psiである。接触は、H2Sが、好ましくは溶液によって吸収されるような条件下で、行われる。吸収条件及び装置は、吸収装置内のアルカノールアミン水溶液の滞留時間を最小化して、CO2ピックアップを減少させるが、一方で、同時に水性吸収性組成物を含む流体流が、最大量のH2Sガスを吸収するのに十分な滞留時間を維持するように設計される。熱転換プロセスにおいて遭遇したものなどの低分圧を有する流体流は、同一の吸収条件下で、シェール油レトルトガスなどの高分圧を有する流体流より少ないアルカノールアミン水溶液を必要とする。
本プロセスのH2S除去段階のための典型的な手順は、ガスの作動圧力に応じて、毎秒少なくとも0.3フィート(ft/秒、「能動的」または通気トレイ表面に基づいて)のガス速度、及び少なくとも50°Fの温度で、複数のトレイを含むカラム内で、H2S及びCO2を含有するガス状混合物の、アミノ化合物のアルカノールアミン水溶液との向流的接触を介して、H2Sを吸収することを含み、該トレイカラムは、20個未満の接触トレイを有し、例えば4〜16個のトレイが、典型的に用いられる。
流体流をアルカノールアミン水溶液と接触させた後、それはH2Sと飽和または部分的に飽和し、溶液は、吸収装置に戻って再循環され得るように、少なくとも部分的に再生され得る。吸収と同様に、再生は単一の液相において行われ得る。アルカノールアミン水溶液からの酸性ガスの再生または脱離は、加熱、膨張、不活流体でのストリッピング、またはそれらの組み合わせ、例えば、溶液の圧力減少もしくは吸収されたH2Sが蒸発分離する時点での温度の上昇によって、または容器の上部分で、吸収ステップで使用されたのと同様の構造の容器内に溶液を渡すこと、及び容器を通って上方に、空気もしくは窒素もしくは好ましくは蒸気などの不活ガスを渡すことによって、達成され得る。再生ステップの間の溶液の温度は、120°F〜350°F、好ましくは180°F〜260°Fの範囲であるべきであり、再生の際の溶液の圧力は、0.5psi〜100psi、好ましくは1psi〜50psiの範囲であるべきである。H2Sガスの少なくとも一部が取り除かれた後のアルカノールアミン水溶液は、吸収容器に戻って再循環され得る。メイクアップ吸収剤が必要に応じて添加され得る。
好ましい再生技法において、H2Sに富むアルカノールアミン水溶液は、吸収された構成成分が、溶液を沸騰させることによって発生する蒸気によってストリップされる再生器に送達される。フラッシュドラム及びストリッパ内の圧力は、通常0.5psi〜50psi、好ましくは1psi〜30psiであり、温度は、典型的には、120°F〜350°F、好ましくは180°F〜260°Fの範囲である。ストリッパ及びフラッシュ温度は、もちろん、ストリッパ圧力に応じる。再生される溶液の加熱は、非常に好適に、低圧蒸気で間接的に加熱する手段によって影響を受け得る。しかしながら、蒸気の直接注入を使用することも可能である。結果として生じる硫化水素が希薄なアルカノールアミン水溶液を使用して、H2Sを含有するガス状混合物を接触させ得る。
図1は、ガス処理プロセスの一例を表す。アミン吸収性水溶液は、供給ライン5を介して、ガス−液体向流充填床吸収カラム2の上部分内に導入される。ガス流は、供給ライン1を通って、毎分10リットルのガス流量で、カラム2の下部分内に導入される。吸収装置圧力は238psiaに調節される。クリーンガス(すなわち、減少した量のH2S及びCO2)が、ライン3を通って吸収装置2の頂上で排出され、酸性ガスのレベルがガスクロマトグラフィー(GC)分析によって決定される。H2S及びCO2で負荷されたアミン水溶液は、吸収装置の下部分に向かって流れ、ライン4を介して去る。ライン4内の水性アミンは、レベル制御弁8によって圧力が減少され、かつライン7を通って、負荷された水溶液を加熱する熱交換器9に流れる。高温の濃溶液は、ライン10を介して再生器12の上部分に進入する。再生器12は、H2S及びCO2ガスの脱離に影響を及ぼすランダム充填を装備する。再生器の圧力は17psiaに設定される。ガスは、ライン13を通って、任意の残留水及びアミンの冷却及び濃縮が起こるコンデンサ14内に渡される。ガスは、濃縮された液体が蒸気相から分離される分離器15に進入する。濃縮された水溶液は、ポンプ22を介してライン16を通って、再生器12の上部分にポンプで送り込まれる。濃縮から残存するガスは、最終収集及び/または処分のため、ライン17を通って除去される。再生された水溶液は、再生器12及び近位連結再沸器18を通って流下する。電子加熱デバイスを装備する再沸器18は、水溶液の一部を気化して、任意の残留ガスを駆逐する。水蒸気は再沸器から上昇し、再生器12に戻り、それは落下液体と入り交じり、次いで、プロセスの濃縮段階に入るためにライン13を通って出る。再沸器18から再生された水溶液は、ライン19を通って去り、かつ熱交換器20内で冷却され、次いで、ポンプ21を介して供給ライン5を通って吸収装置2内に戻る。
好ましくは、本発明の溶液は、ライン4、5、10、13、16、及び/または19を介して、ガス処理プロセスに導入される。
好ましくは、クリーンガスは、いくつかの環境規制を満たす10ppm以下のH2S、より好ましくは、典型的なパイプライン仕様を満たす4ppm以下のH2Sを含有する。
本発明の好ましい実施形態は、本発明の方法を連続的に、または連続的プロセスとして、実施することを伴う。しかしながら、本方法は、バッチ式でまたは半連続的に実施され得る。使用されるプロセスの種類の選択は、条件、使用される機器、ガス状流の種類及び量、ならびに本明細書の開示に基づいて当業者に明白な他の要因によって決定されるべきである。
以下の例は、本発明の様々な態様の非限定的な実例を提供する。
250mLのガラスビーカー内に、30gのメチルジエタノールアミン(MDEA、30重量%、Fw=119g.mol−1、252mmol)、1.5gのメチルアミノエタノール(MAE、1.5重量%、Fw=75g.morl−1、20mmol)、1.5gのジエタノールアミン(DEA、1.5重量%、Fw=105g.morl−1、14mmol)、67gの水、及び40mmolの試験済みメチル化四級アンモニウム塩を添加する。溶液を均質化し、70mLを75mLのステンレス鋼試料ボンベに移送する。溶液を、長いカニューレを使用して、10分間、純窒素を泡立てることによってガス抜きする。試料ボンベを封止し、20日間120℃でオーブン内に配置する。
溶液のガスクロマトグラフィー分析を、オーブン内で熟成させる前後に実施する。
低い活性化剤濃度でCO2吸収運動の減少を検証するために、周囲圧力及び温度での純CO2流(毎分100mLの流量)を、異なる量の活性化剤を含有する3つの溶液(50mL)によって、カニューレを使用して、泡立てた。吸収されたCO2の量に対応する重量の増加を、一定の時間間隔で記録した。
本発明は、上の明細書及び図面に開示されるその好ましい実施形態を参照して記載されたが、本発明のさらに多くの実施形態が、本発明から逸脱することなく考えられる。したがって、本発明の範囲は、差迫った特許請求の範囲によってのみ制限されるべきである。
本発明は、概して、四級アンモニウム化合物に関する。より具体的には、本発明は、アルカノールアミン水溶液、ならびにアミン濃度及びこの溶液の有効性を増加させるためのこれらの溶液内の四級アンモニウム化合物の使用に関する。
天然ガス貯留層、石油、または石炭から生じる流れは、多くの場合、不純物として相当量の酸性ガス、例えば、一酸化炭素(CO)及び二酸化炭素(CO2)などの酸化炭素、硫化水素(H2S)、二酸化硫黄(SO2)、二硫化炭素(CS2)、シアン化水素(HCN)、硫化カルボニル(COS)、またはメルカプタンを含有する。これらの流体流は、ガス、液体、またはそれらの混合物、例えば、天然ガス、製油所ガス、シェール熱分解からの炭化水素ガス、合成ガスなどのようなガス、または液化石油ガス(LPG)及び天然ガス液(NGL)などの液体であり得る。
酸性ガスの除去のための様々な組成物及びプロセスが既知であり、文献に記載される。ガス状混合物をアミン水溶液で処理して、これらの酸性ガスを除去することが周知である。典型的には、アミン水溶液は、吸収装置塔において低温または高圧で、向流的に、酸性ガスを含むガス状混合物と接触する。アミン水溶液は、通常、アルカノールアミン、例えばトリエタノールアミン(TEA)、メチルジエタノールアミン(MDEA)、ジエタノールアミン(DEA)、モノエタノールアミン(MEA)、ジイソプロパノールアミン(DIPA)、または2−(2−アミノエトキシ)エタノール(時折、ジグリコールアミンまたはDGAと称される)を含有する。
例えば、米国特許第4,336,233号は、ガス流からのCO2及びH2Sの同時除去のためのピペラジンとMDEAの混合物の使用を開示する。ピペラジンは、CO2との迅速な反応を経て、カルバメートを形成するが、一方では、その三級アルカノールアミン構造は、カルバメートの形成を防止するので、MDEAはCO2と緩徐に反応する。
三級アルカノールアミン、例えば、MDEAは、その全てが全容において参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,336,233号、米国特許第4,997,630号、及び米国特許第6,337,059号に記載される通り、ピペラジンなどの活性化剤と組み合わせて使用されることが多い。代替的には、ドイツ第1,904,428号は、ガス流からのCO2及びH2Sの除去のためメチルアミノエタノール(MMEA、MAE、またはNMEA)とMDEAの混合物の使用を開示し、ドイツ第1,474,218号は、ガス流からのCO2及びH2Sの除去のためジエタノールアミン(DEA)とMDEAの混合物の使用を開示する。したがって、MMEA及びDEAは、MDEAの既知の活性化剤である。
H2S及びCO2の両方を含有するガス流からH2Sを選択的に除去し、したがってCO2の除去を最小化することが望ましいことが多い。MEA、DEA、またはDGAなどの一級及び二級アルカノールアミンの溶液は、両方の酸性ガスを同時に除去しながら、H2S及びCO2を吸収する。天然ガスのための米国パイプライン仕様は、流れが、最大2mol%のCO2を含有することを可能にするが、それと同時に最大4ppmのH2Sを可能にする。したがって、2mol%未満のCO2及び4ppmを超えるH2Sを含有する天然ガス流が、CO2の除去を最小化するプロセスで精製されることが望ましい可能性がある。
ガススイートニングプロセスの例は、CO2よりもH2Sの選択的な除去のための重度立体障害アルカノールアミンの使用が開示される米国特許第4,471,138号を含む。本発明のアミンは、高温及び低圧で、高負荷のH2Sでさえ、H2Sのその選択性を維持するとみなされる。重度立体障害アルカノールアミンの商業的有用性は、特許公開第WO2005/081778 A2号によって例示される通り、その困難な調製によっていくらか制限される。
GB特許第2,017,524号は、CO2よりもH2Sの選択的な除去のための三級アルカノールアミンの使用を開示する。本発明のアミンは、高いH2S負荷能力と組み合わせて、H2Sの高い選択性を処理するとみなされる。メチルジエタノールアミン(MDEA)などの三級アルカノールアミンのH2Sの選択性は、Frazier and Kohl,Ind.And Eng.Chem.,42,2288(1950)によって早くも1950年に開示された。選択性は、H2Sと比較して、三級アルカノールアミンのCO2との反応の緩徐な速度に起因する。
1997年に、Chakmaは、The Canadian Journal of Chemical Engineering,75,1997において、MDEAの熱分解が、ジメチルエタノールアミン(DMEA)及びジエタノールアミン(DEA)の形成を引き起こすことを教示する。DMEAは、メチルアミノエタノール(MMEA、MAE、またはNMEA)にさらに分解する。したがって、MDEAの熱分解は、CO2の除去に向けてMDEAなどの三級アルカノールアミンの既知の活性化剤であるMMEA及びDEAなどの化合物を生成する。したがって、MDEAがMMEA及びDEAへと熱的に分解するにつれ、CO2よりもH2SのMDEAの選択度が、経時的に減少することが予想される。
2009年及び2010年に、Carrette及びAl.は、Energy Procedia1 2009,893−900、Ind.Eng.Chem.Res.2009,48,9061−9067、及びInd.Eng.Chem.Res.2010,49,7147−7151において、Chakmaによって報告されたMDEAの分解経路が他のアルカノールアミンにまで及び得ることを教示する。これらの公開はまた、アルカノールアミン分解速度が酸素の存在下で向上し、ほとんどの分解生成物が、酸素の存在下または不在下でも同一であることを教示する。
ガス精製プロセスは、製油所で広く遭遇する。アルカノールアミン水溶液は、この目的のために通常使用される。それらの中でも、産業標準は、モノエタノールアミン(MEA)からジエタノールアミン(DEA)へと進化する。現在、製油所は、それらのDEAプロセスをよりエネルギー効率の良いメチルジエタノールアミン(MDEA)プロセスへと転換している。エネルギー改善の一部は、DEAと比較して、CO2よりもH2Sを選択的に除去するMDEAの能力に起因する。DEAからMDEAへの転換を実施するための最も好ましい戦略は、DEAの消失まで溶媒汚水だめをMDEAで補充し続けることである。この作業を行うために製油所を閉鎖することは、費用がかかり、また非効率性を増加させる。したがって、製油所がDEAとMDEAの混合物を含有する溶液で作動し、CO2よりもH2Sの乏しい選択性が観察される移行期間が存在する。
したがって、アルカノールアミンが部分的または実質的に分解された後に三級アルカノールアミンを使用するとき、CO2よりもH2Sの選択的な除去の度合を維持することができるプロセスの必要性が存在する。DEAなどの活性化剤とMDEAなどの三級アルカノールアミンの混合物を含有する溶液の、活性化剤を含まないのでCO2よりもH2Sの選択的な除去の高い度合を示す三級アルカノールアミン溶液への変換率を増加させることができるプロセスの必要性も存在する。
本発明に従って、酸性ガス成分及び好ましくは少なくとも硫化水素(H2S)を含む油及びガス流を処理する方法が提供される。好ましくは、本発明の方法は、H2S及び二酸化炭素(CO2)を含むガス状混合物から選択的にH2Sを除去することを含む。本方法は、ガス流をアルカノールアミン及び四級アンモニウム塩を有するアミン溶液で処理するステップを含み、アミン溶液は、他の酸性ガス種よりも硫化水素を選択的に除去する。
本発明は、CO2よりも選択的にH2S除去することが所望されるガススイートニング適用に関する。三級アミン、例えばメチルジエタノールアミン(MDEA)、トリエタノールアミン(TEA)、またはジメチルアミノプロパンジオール(DMAPD)の水溶液は、H2S選択プロセスのための最適な溶液であると証明された。三級アミンは、CO2との緩徐な反応速度と同時にH2Sとの急速な反応速度を示す。
ピペラジンなどの活性化剤と三級アミンから作られた水溶液は、H2S及びCO2の両方の除去に非常に効率的であるが、このプロセスは選択的ではないことが当該技術分野において既知である。ピペラジンは、CO2との非常に急速な運動速度を示し、それは、MDEAとピペラジンの水性混合物がなぜCO2と高い反応速度を示すのかを説明する。
予想通り、活性化剤の濃度がほとんど影響を及ぼさなくなるレベルまで減少するのに数年かかり得る。したがって、それらがプロセスを開始した数年後でさえDEAからMDEAへと転換する製油所でのシステム内に相当量の活性化剤が残ることが観察された。DEAの量は、CO2吸収の運動速度が増加することによってMDEA溶媒の性能に大いに影響を及ぼし、さらに、非選択的プロセスをもたらす。
本発明は、メチル化四級アンモニウム塩の添加を通してこれらの問題を解決する。メチル化四級アンモニウム塩は、以下に記載される化学反応に従いそのメチル基をMAEまたはDEAなどの既知の活性化剤に転移する。
二級アミン(MAE)とメチル化四級アンモニウム塩との間の反応は、ジメチルアミノエタノール(DMEA)、四級アンモニウム塩(NR3)の脱メチル化によって生じる三級アミン、及び四級アンモニウム塩対アニオン(HX)の共役酸を生成する。
例示的なガス処理プロセス及び装置の図式の描写である。
本発明は、CO及びCO2などの炭素系ガス状成分の方を好んで、H2Sなどの硫黄系化合物のような酸性成分を液体及びガス状流から選択的に保存するための方法である。一実施形態において、本発明の方法は、ガス状流をアルカノールアミン及び四級アンモニウム塩を含むアミン溶液で処理する方法を含む。四級アンモニウム塩は、初期のアミン溶液に添加され得るか、または代替的には、液体ならびにガス状流の処理の間に添加され得る。
本発明に有用である四級アンモニウム化合物は、以下の式のものを含む。
R1、R2、R3、またはR4のうちの少なくとも1つがメチルであり、R1、R2、R3、またはR4のうちのそれぞれが、それぞれ、独立して、芳香族、飽和もしくは不飽和環状、直鎖状もしくは分岐状アルキル、ヒドロキシルアルキル、アルキルハライド、対称及び非対称アルキルエーテル、アルキルアルデヒド、対称及び非対称アルキルケトン、ジカルボニル、炭水化物、カルボン酸、及びそれらの誘導体、脂肪族硝酸塩、ニトロアルカン、脂肪族アミン、及び脂肪族硫黄部分である。
さらに、X−は、Cl−、F−、Br−、I−、HCO3 −、CO3 2−、RCO2 −、RPO4 2−、R2PO4 −、PO4 3−、RSO4 −、SO4 2−、及びRSO3 −、ならびにそれらの混合物などのアニオンであり得る。
より具体的には、R1、R2、R3、またはR4は、それぞれ、独立して、芳香族炭化水素、芳香族ニトロ化合物、芳香族ハロゲン化合物、硫酸、ならびにそれらの誘導体、芳香族アミン、ならびにそれらの置換生成物、アリールヒドラジン及び尿素、フェニル及びフェニルエーテル、芳香族アルデヒド、芳香族ケトン及びキノン、芳香族カルボン酸、ならびにそれらの誘導体、ならびに芳香族亜硝酸塩などを含む芳香族部分であり得る。
さらに、脂肪族基がまた、適切である。R1、R2、R3、またはR4のうちの少なくとも1つはメチルである。好ましくは、R1、R2、R3、及びR4のうちの少なくとも2つはメチルである。R1、R2、R3、またはR4はまた、環状C4−12脂肪族部分であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、ヒドロキシルまたは他の基で官能基化された長さがC2〜C24の直鎖状または分岐状アルキルであり得る。好ましくは、アルキルは、長さがC2−C6の直鎖状または分岐状、飽和または不飽和である。
R1、R2、R3、及びR4はまた、長さがC2〜C24の直鎖状または分岐状、飽和または不飽和アルキルであり得る。好ましくは、アルキルのうちの少なくとも1つは、単官能または二官能アルコール部分を含む。好ましくは、ヒドロキシアルキルは、C1−C6ヒドロキシル部分などの直鎖状または分岐状単官能または二官能アルコール部分である。ヒドロキシル部分はまた、ビニル系、アリル系、またはホモアリル系アルコールなどの飽和または不飽和であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、対称または非対称アルキルエーテルであり得る。概して、酸素懸垂脂肪族基は、C1−C6の長さの範囲である飽和または不飽和、直鎖状または分岐状であり得る。
R1、R2、R3、及びR4は、それぞれ、独立して、C1−C6直鎖状または分岐状アルキルハライド、好ましくはCl、F、Br、Iであるハロゲン、またはそれらの混合物であり得る。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、分岐状または直鎖状、飽和または不飽和アルキル鎖を有する脂肪族ケトン部分であり得る。概して、脂肪族アルキル鎖は、長さがC2−C8であり得、それは配向において対称または非対称のいずれかである。単官能及びニ官能ケトンは、本発明に従う有用な部分である。
R1、R2、R3、及びR4はまた、それぞれ、独立して、アルキルアルデヒド部分、アルキルハライド部分、カルボン酸、またはそれらの誘導体、ジカルボニル部分、炭水化物部分、アミン化合物、例えば脂肪族亜硝酸塩、ニトロアルカン、または脂肪族アミン化合物、または脂肪族硫黄化合物などであり得る。
好ましい四級アンモニウム塩は、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムブロミド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムクロライド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムヨージド、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムバイカーボネート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムカーボネート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムサルフェート、2−ヒドロキシ−N−(2−ヒドロキシエチル)−N,N−ジメチルエタンアミニウムホスフェート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムクロライド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムブロミド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムヨージド、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムバイカーボネート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムカーボネート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムサルフェート、2,3−ジヒドロキシ−N,N,N−トリメチルプロパン−1−アミニウムホスフェート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムブロミド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムクロライド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムヨージド、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムバイカーボネート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムカーボネート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムサルフェート、2−ヒドロキシ−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N−メチエタンアミニウムホスフェート、テトラメチルアンモニウムブロミド、テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムヨージド、テトラメチルアンモニウムバイカーボネート、テトラメチルアンモニウムカーボネート、テトラメチルアンモニウムサルフェート、テトラメチルアンモニウムホスフェート、及びそれらの混合物を含む。
本発明は、CO2よりも、またはその存在下で、H2Sなどの酸性ガス状種の除去に対して選択的であるいくつものアルカノールアミン溶液に適用可能である。その好ましい様式において、本発明のプロセスは、CO2よりもこれらの酸性種を除去する。四級アンモニウム塩は、処理に先立って、または処理中にアルカノールアミン溶液に添加され得る。本発明の組成物及び方法はまた、CS2、SO2、HCN、COS、メルカプタンなどの他の酸性種、ならびに他の不純物を除去するのに有効である。
概して、本発明に有用なアルカノールアミン溶液は、アミノ基の窒素原子に結合した非水素置換基の数に応じて、一級、二級、または三級を含むものである。モノエタノールアミン(HOCH2CH2NH2)は、周知の一級アルカノールアミンの一例である。二級アルカノールアミンは、ジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NH)及びジイソプロパノールアミン((CH3CHOHCH3)2NH)を含む。メチルジエタノールアミン((HOCH2CH2)2NMe)及びトリエタノールアミン((HOCH2CH2)3N)は、産業ガス混合物から硫化水素を吸収するのに使用された三級アルカノールアミンの例である。
概して、四級アンモニウム塩は、製油所プロセスへの適用に先立って、アルカノールアミン溶液と混合され得る。四級アンモニウム塩はまた、プロセス中アルカノールアミン溶液内に導入され得る。
代表的な濃度は
本発明で使用される組成物はまた、腐食抑制剤、消泡剤、及びストリッピング助剤、ならびにそれらの混合物を含み得る。
いくつもの腐食抑制剤が、使用環境と調和する本発明の方法及び組成物で使用され得る。
繰り返して言うが、本発明の組成物は、使用環境と調和する消泡剤を含み得る。油及びガス産業で使用される例示的な消泡剤は、約10ppm〜200ppmの濃度で、シリコーン系泡制止剤及びEO/PO系泡制止剤、例えばポリシロキサン、及びポリプロピレングリコールコポリマーなどを含む。
本発明の組成物はまた、約0.1重量%〜10重量%の濃度で、ストリッピング助剤、例えばリン酸、硫酸、ホウ酸、及びそれらの混合物を含む鉱酸を含み得る。
本明細書で述べられる発明は、石油化学及びエネルギー産業において重大な用途を有する。例えば、本発明は、油製油所における流体流、ガス、液体、または混合物の処理、サワーガスの処理、石炭流ガスの処理、有害なスタック放出の処理、土地フィールドガスの処理、及び人の安全のため有害な放出に対処する新たなシリーズのデバイスのために使用され得る。
本発明のプロセスによって処理される流体流は、H2Sを含み、かつ他のガス、例えばCO2、N2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、メルカプタンなどを含み得る酸性ガス混合物を含有する。しばしば、かかるガス混合物は、燃焼ガス、製油所ガス、都市ガス、天然ガス、合成ガス、排ガス、水ガス、プロパン、プロピレン、重質炭化水素ガスなどにおいて見出される。本明細書におけるアルカノールアミン水溶液は、流体流が、分子量液体及びガスを低下させるために、または硫黄プラント排ガス浄化動作において、例えば、シェール油レトルトガス、石炭、または重質油の空気/流れならびに酸素/流れとのガス化、重質残渣油の熱転換から得られたガス状混合物であるときに特に有効である。
本発明のプロセスは、好ましくは、任意選択で、1つ以上の他の酸性ガス不純物、例えば、N2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、及び/またはメルカプタンの存在下で、H2S及びCO2を含むガス流からCO2よりもH2Sを選択的に除去するために使用される。さらに、本発明は、H2S、CO2、ならびにSO2、CS2、HCN、COS、及び/またはメルカプタンのうちの1つ以上を含むガス流からH2S、CO2、ならびにN2、CH4、C2H6、C3H8、H2、CO、H2O、COS、HCN、NH3、O2、及び/またはメルカプタンのうちの1つ以上を除去するのに使用され得る。
本発明の吸収ステップは、概して、例えば、代表的な吸収プロセスの任意の好適な接触容器内で、流体流、好ましくはガス状混合物をアルカノールアミン水溶液と接触させることを伴い、その両方がそれらの全容において参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,736,115号及び同第6,337,059号を参照されたい。かかるプロセスにおいて、酸性ガスが除去されるべきであるH2S及び/または他の不純物を含む流体流は、例えば、リングもしくは篩板を備える塔もしくは容器、または気泡反応器などの従来の手段を使用してアルカノールアミン水溶液との密接な接触をもたらされ得る。
本発明を実行する典型的な様式において、吸収ステップは、新しいアルカノールアミン水溶液が塔の上部領域内に供給される間、吸収塔の下部分内に流体流を供給することによって実行される。存在する場合、H2S及びCO2が大部分取り除かれた流体流が、塔の上部分から出現し(時折、処理されたまたは洗浄されたガスと称される)、吸収されたH2S及びCO2を含有する負荷されたアルカノールアミン水溶液は、その底部近くまたは底部で塔を去る。好ましくは、吸収ステップの間の吸収組成物の入口温度は、50°F〜210°F、より好ましくは80°F〜160°Fの範囲である。圧力は広く変化し得、許容できる圧力は、吸収装置において平方インチ当たり5〜2,000ポンド(psi)、好ましくは20〜1,500psi、最も好ましくは25〜1,000psiである。接触は、H2Sが、好ましくは溶液によって吸収されるような条件下で、行われる。吸収条件及び装置は、吸収装置内のアルカノールアミン水溶液の滞留時間を最小化して、CO2ピックアップを減少させるが、一方で、同時に水性吸収性組成物を含む流体流が、最大量のH2Sガスを吸収するのに十分な滞留時間を維持するように設計される。熱転換プロセスにおいて遭遇したものなどの低分圧を有する流体流は、同一の吸収条件下で、シェール油レトルトガスなどの高分圧を有する流体流より少ないアルカノールアミン水溶液を必要とする。
本プロセスのH2S除去段階のための典型的な手順は、ガスの作動圧力に応じて、毎秒少なくとも0.3フィート(ft/秒、「能動的」または通気トレイ表面に基づいて)のガス速度、及び少なくとも50°Fの温度で、複数のトレイを含むカラム内で、H2S及びCO2を含有するガス状混合物の、アミノ化合物のアルカノールアミン水溶液との向流的接触を介して、H2Sを吸収することを含み、該トレイカラムは、20個未満の接触トレイを有し、例えば4〜16個のトレイが、典型的に用いられる。
流体流をアルカノールアミン水溶液と接触させた後、それはH2Sと飽和または部分的に飽和し、溶液は、吸収装置に戻って再循環され得るように、少なくとも部分的に再生され得る。吸収と同様に、再生は単一の液相において行われ得る。アルカノールアミン水溶液からの酸性ガスの再生または脱離は、加熱、膨張、不活流体でのストリッピング、またはそれらの組み合わせ、例えば、溶液の圧力減少もしくは吸収されたH2Sが蒸発分離する時点での温度の上昇によって、または容器の上部分で、吸収ステップで使用されたのと同様の構造の容器内に溶液を渡すこと、及び容器を通って上方に、空気もしくは窒素もしくは好ましくは蒸気などの不活ガスを渡すことによって、達成され得る。再生ステップの間の溶液の温度は、120°F〜350°F、好ましくは180°F〜260°Fの範囲であるべきであり、再生の際の溶液の圧力は、0.5psi〜100psi、好ましくは1psi〜50psiの範囲であるべきである。H2Sガスの少なくとも一部が取り除かれた後のアルカノールアミン水溶液は、吸収容器に戻って再循環され得る。メイクアップ吸収剤が必要に応じて添加され得る。
好ましい再生技法において、H2Sに富むアルカノールアミン水溶液は、吸収された構成成分が、溶液を沸騰させることによって発生する蒸気によってストリップされる再生器に送達される。フラッシュドラム及びストリッパ内の圧力は、通常0.5psi〜50psi、好ましくは1psi〜30psiであり、温度は、典型的には、120°F〜350°F、好ましくは180°F〜260°Fの範囲である。ストリッパ及びフラッシュ温度は、もちろん、ストリッパ圧力に応じる。再生される溶液の加熱は、非常に好適に、低圧蒸気で間接的に加熱する手段によって影響を受け得る。しかしながら、蒸気の直接注入を使用することも可能である。結果として生じる硫化水素が希薄なアルカノールアミン水溶液を使用して、H2Sを含有するガス状混合物を接触させ得る。
図1は、ガス処理プロセスの一例を表す。アミン吸収性水溶液は、供給ライン5を介して、ガス−液体向流充填床吸収カラム2の上部分内に導入される。ガス流は、供給ライン1を通って、毎分10リットルのガス流量で、カラム2の下部分内に導入される。吸収装置圧力は238psiaに調節される。クリーンガス(すなわち、減少した量のH2S及びCO2)が、ライン3を通って吸収装置2の頂上で排出され、酸性ガスのレベルがガスクロマトグラフィー(GC)分析によって決定される。H2S及びCO2で負荷されたアミン水溶液は、吸収装置の下部分に向かって流れ、ライン4を介して去る。ライン4内の水性アミンは、レベル制御弁8によって圧力が減少され、かつライン7を通って、負荷された水溶液を加熱する熱交換器9に流れる。高温の濃溶液は、ライン10を介して再生器12の上部分に進入する。再生器12は、H2S及びCO2ガスの脱離に影響を及ぼすランダム充填を装備する。再生器の圧力は17psiaに設定される。ガスは、ライン13を通って、任意の残留水及びアミンの冷却及び濃縮が起こるコンデンサ14内に渡される。ガスは、濃縮された液体が蒸気相から分離される分離器15に進入する。濃縮された水溶液は、ポンプ22を介してライン16を通って、再生器12の上部分にポンプで送り込まれる。濃縮から残存するガスは、最終収集及び/または処分のため、ライン17を通って除去される。再生された水溶液は、再生器12及び近位連結再沸器18を通って流下する。電子加熱デバイスを装備する再沸器18は、水溶液の一部を気化して、任意の残留ガスを駆逐する。水蒸気は再沸器から上昇し、再生器12に戻り、それは落下液体と入り交じり、次いで、プロセスの濃縮段階に入るためにライン13を通って出る。再沸器18から再生された水溶液は、ライン19を通って去り、かつ熱交換器20内で冷却され、次いで、ポンプ21を介して供給ライン5を通って吸収装置2内に戻る。
好ましくは、本発明の溶液は、ライン4、5、10、13、16、及び/または19を介して、ガス処理プロセスに導入される。
好ましくは、クリーンガスは、いくつかの環境規制を満たす10ppm以下のH2S、より好ましくは、典型的なパイプライン仕様を満たす4ppm以下のH2Sを含有する。
本発明の好ましい実施形態は、本発明の方法を連続的に、または連続的プロセスとして、実施することを伴う。しかしながら、本方法は、バッチ式でまたは半連続的に実施され得る。使用されるプロセスの種類の選択は、条件、使用される機器、ガス状流の種類及び量、ならびに本明細書の開示に基づいて当業者に明白な他の要因によって決定されるべきである。
以下の例は、本発明の様々な態様の非限定的な実例を提供する。
250mLのガラスビーカー内に、30gのメチルジエタノールアミン(MDEA、30重量%、Fw=119g.mol−1、252mmol)、1.5gのメチルアミノエタノール(MAE、1.5重量%、Fw=75g.morl−1、20mmol)、1.5gのジエタノールアミン(DEA、1.5重量%、Fw=105g.morl−1、14mmol)、67gの水、及び40mmolの試験済みメチル化四級アンモニウム塩を添加する。溶液を均質化し、70mLを75mLのステンレス鋼試料ボンベに移送する。溶液を、長いカニューレを使用して、10分間、純窒素を泡立てることによってガス抜きする。試料ボンベを封止し、20日間120℃でオーブン内に配置する。
溶液のガスクロマトグラフィー分析を、オーブン内で熟成させる前後に実施する。
低い活性化剤濃度でCO2吸収運動の減少を検証するために、周囲圧力及び温度での純CO2流(毎分100mLの流量)を、異なる量の活性化剤を含有する3つの溶液(50mL)によって、カニューレを使用して、泡立てた。吸収されたCO2の量に対応する重量の増加を、一定の時間間隔で記録した。
本発明は、上の明細書及び図面に開示されるその好ましい実施形態を参照して記載されたが、本発明のさらに多くの実施形態が、本発明から逸脱することなく考えられる。したがって、本発明の範囲は、差迫った特許請求の範囲によってのみ制限されるべきである。