JP2016533010A - 液体サンプルのための増大された噴霧形成 - Google Patents

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Abstract

質量分光法のために液体サンプルからイオンを発生させる方法およびシステムが、本明細書で提供される。様々な側面では、この方法およびシステムは、イオン化チャンバ内への注入に際して液体サンプルのジェットの分解を促進することができる。いくつかの側面では、方法およびシステムは、液体サンプルがイオン化チャンバ内に注入されるとき、液滴の形成を促進するようにサンプルの内部エネルギーを増加させるため、放出に先立って液体サンプルを摂動させる。

Description

(関連出願)
本願は、2013年8月7日に出願された米国仮出願番号第61/863,307号に基づく優先権を主張しており、この仮出願はその全体が参考として本明細書中に援用される。
(分野)
本教示は、概して、質量分光法に関し、より具体的には、限定するものではないが、下流の質量分析器内での質量分光分析のために、液体サンプルからイオンを発生させるための方法および装置に関する。
(序論)
質量分光法(MS)は、定性および定量用途の両方で、被検物質の元素組成を決定するための分析技法である。MSは、未知の化合物を同定したり、分子中の元素の同位体組成を決定したり、特定の化合物の構造を、その断片化を観察することにより決定したり、サンプル中の特定の化合物の量を定量化したりするために有用であり得る。MSは、イオン種の移送、操作、および検出を利用するため、対象となる化合物は、サンプリングプロセスの間に、荷電イオンにまず変換されなければならない。
長年にわたって、液体サンプル中の化学物質をMSでの検出に好適な荷電イオンに変換するための様々なサンプリング技法が、開発されてきた。一例として、1つまたはそれを上回る対象種を含有する液体サンプルは、アトマイザ、霧化器、および/または電子噴霧器を採用することにより、荷電した対象種を含むサンプルプルーム(plume:水柱)に変換され得る。液体サンプルをイオン化させるより一般的な方法の1つは、電子噴霧イオン化(ESI)であり、そこでは、液体サンプルがニードルまたはノズルを介してイオン化チャンバ内に放出される。ニードルと対電極との間の電位差により発生する強電界は、液体サンプルを電気的に荷電させ、液体の表面に課せられた電荷が液体の表面張力を克服するのに十分に強い場合、複数の微小滴に破裂する(すなわち、粒子が電荷を分散し、より低いエネルギー状態に戻ろうとする)液体のジェットを引き起こし、それにより、被検物質分子を含有する複数の微細に荷電した小滴を形成する。微小滴中の溶媒がイオン化チャンバ内での脱溶媒の間に蒸発すると、裸の荷電した被検物質イオンは、質量分析器のサンプリングオリフィスに入ることができる。
しかしながら、純粋なESIは、高いサンプル流速での液体ジェットの非効率的な分裂および/または高表面張力液体の非効率的な分裂によって制限され得る。その結果、空圧補助電子噴霧、デュアル電子噴霧、およびナノ電子噴霧等の様々な技法は、液体サンプルがニードルを出る際に微小滴の形成を援助するように開発されてきた。例えば、ナノ電子噴霧では、ニードルは、高い表面張力を呈する液体サンプルからさえもより微細な微小滴が発生できるように、従来型ESIのそれに対してより小さな出口開口部を有する。しかしながら、ナノ電子噴霧の比較的低い流速は、感度の低下および/または低いサンプル利用率を結果としてもたらし得る。さらに、ナノ電子噴霧は、MSに補完的な選択性を提供する上流の分離技法(例えば、液体クロマトグラフィー系サンプル調製)の適用を制限し得る。
代わりに、空圧補助電子噴霧では、動きの速いガスと動きのより遅い液体との間の境界における剪断力が微小滴の形成を助けるように、液体サンプルをイオン化チャンバ内に放出する一方で、霧化器ガスがニードルの出口開口部を通過して流される。霧化ガスは、より高い液体流速で、そして/またはより高い表面張力液体で、サンプルプルームの形成を助けることができるが、霧化ガス流はまた、イオン化チャンバ内での滞留時間を減少させ、微小滴を比較的大きな体積内で空間的に希釈し、それによって、最終的には、サンプリングオリフィス前におけるイオン化されたサンプルイオンの数および/または割合を減少させる。
したがって、質量分光分析用サンプルをイオン化するための強化されたシステム、方法、およびデバイスの必要性が依然として存在する。
質量分光法による分析のためにイオンを発生させるための方法およびシステムが、本明細書で提供される。本出願人の教示の様々な側面によれば、この方法およびシステムは、イオン化チャンバ内に注入される液体サンプルのジェットの破壊を促進するのに効果的であり得る。当該技術分野で公知のように、イオン源先端部で液体サンプルを加熱することまたは霧化流を提供することに代えて、またはそれに加えて、本教示は、イオン化チャンバ中への注入に先立って、摂動(例えば、衝撃波、キャビテーション気泡、注入されたガス気泡等)の形態で液体サンプル中への内部エネルギーの蓄積を提供する。その結果、液体サンプルのジェットは、複数の微小滴を含むサンプルプルームに、より容易に破壊され得る。したがって、いくつかの実施形態では、イオン化効率および分析の感度が改善され得、より高いサンプル流速がより効率的に利用され得、分析がより高い表面張力の液体について行われ得る。
様々な側面によれば、本出願人の教示の特定の実施形態は、質量分光計による分析のためにイオンを発生させるための装置に関し、本装置は、質量分光計のサンプリングオリフィスと流体連通するように構成されたイオン源チャンバを画定するイオン源筐体と、液体サンプルを受容するための入口端と、液体サンプルをイオン源チャンバ内に放出し、放出された液体が複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにする出口端とを有する導管と、液体サンプルが出口端からイオン源チャンバ中に放出されるときに液滴の形成を促進するよう、導管内を流れる液体サンプルを摂動させるための手段とを含む。本装置はまた、液滴中に含有される1つまたはそれを上回る被検物質をイオン化するための手段を含むことができる。
液体サンプルを受容し、該サンプルをイオン源チャンバ内に放出するための導管は、様々な形態を有することができる。一例として、いくつかの側面では、導管は、毛細管を含むことができる。本教示の様々な側面によれば、毛細管は、毛細管の出口端において霧化器ガスを供給するように構成された導管を通して延在できる。非限定的な例として、霧化器ガスは、約0.1L/分〜約20L/分の範囲の流速を有することができる。様々な側面では、霧化器ガスは、霧化される液体サンプルに対する霧化器ガスの質量比が、約10μL/分〜約10mL/分の液流範囲にわたり約60を下回る(例えば、約10μL/分〜約10mL/分の液流範囲にわたり約50を下回る)流速を有することができる。いくつかの側面では、質量比は、約30を下回ることができる。様々な側面では、導管の出口端は、ノズルを含むことができる。
導管内を流れる液体サンプルを摂動させるため、様々な機構が利用され得る。いくつかの側面では、液体サンプルを摂動させるステップは、液体サンプルの内部エネルギーを増加させるステップおよび/または液体サンプル中にキャビテーション気泡を発生させるステップを含むことができる。様々な側面では、液体サンプルを摂動させるための手段は、例えば、液体サンプル内にキャビテーション気泡を発生させることができる、液体サンプル内に圧力波を発生させる手段を含むことができる。関連する側面では、液体サンプルと流体連通する振動隔膜は、液体サンプル内に圧力波を発生させることができる。例えば、隔膜は、約20kHzを下回る周波数で振動する。いくつかの側面では、周波数は、約1000Hzを下回る。いくつかの側面では、超音波トランスデューサが、液体サンプルを摂動させるために用いられ得る。
代替的または付加的に、液体サンプルを摂動させるための手段は、該導管内の流量制限器を含むことができる。例えば、流量制限器は、導管内部のバッフルを含むことができる。
いくつかの側面では、液体サンプルを摂動させるための手段は、液体サンプル内部にガスを注入するように構成される。さらに、本装置は、ガス注入に続いて、液体サンプル内部のガス気泡を分配させるように液体サンプルを混合するための手段を含むことができる。混合するための手段は、ある側面では、サンプル液体内の気泡のより均一な分散を可能にし得る。
様々な側面では、液体サンプルを摂動させるための手段は、導管内で液体サンプルの液体/ガス相の不均質性を増加させるように構成され得、液体サンプルは、導管の入口端で、実質的に均質な液体相を含む。いくつかの側面では、本装置は、導管内を流れる液体サンプルを加熱するための加熱器をさらに含むことができる。
様々な側面によれば、本出願人の教示の特定の実施形態は、質量分光計による分析のためにイオンを発生させるための装置に関し、本装置は、イオン源チャンバを画定するイオン源筐体であって、イオン源チャンバが質量分光計のサンプリングオリフィスと流体連通するように構成されたイオン源筐体と、液体サンプルを受容するための入口端と、液体サンプルをイオン源チャンバ内に放出し、放出された液体が複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにする出口端とを有する導管と、導管内を流れる液体サンプル中に、導管の出口端からの放出に先立って気泡を発生させるように構成されるガス注入ポートと、液滴中に含有される1つまたはそれを上回る被検物質をイオン化するための手段とを備える。
様々な側面によれば、本出願人の教示の特定の実施形態は、質量分光計による分析のためにイオンを発生させる方法に関し、この方法は、導管の入口端で、サンプル源から液体サンプルを受容するステップと、導管の入口端から導管の出口端まで液体サンプルを移送するステップと、導管内を移送される間の液体サンプルを機械的に摂動させるステップと、液体サンプルを導管の出口端からイオン源チャンバに放出して、放出された液体が複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにするステップと、イオン源チャンバと流体連通する質量分光計のサンプリングオリフィスに入るのに先立って、液滴中に含有される被検物質をイオン化するステップとを含む。
導管内の液体は、様々な方法で摂動させられ得る。いくつかの側面では、例えば、液体サンプルを摂動させるステップは、液体サンプルの内部エネルギーを増加させるステップを含み得る。いくつかの側面では、液体サンプルを摂動させるステップは、導管内の液体サンプル中に圧力波を発生させるステップを含む。様々な側面では、導管内の液体サンプル中にキャビテーション気泡が発生させられ得る。代替として、または加えて、液体サンプルを摂動させるステップは、出口端からの前記液体サンプルの放出に先立って、該液体サンプル内にガスを注入するステップを含むことができる。いくつかの側面では、サンプルを機械的に摂動させるステップは、導管内で液体サンプルの液体/ガス相の不均質性を増加させるステップを含むことができ、液体サンプルは、導管の入口端で、実質的に均質な液体相を含む。
いくつかの側面では、この方法はまた、導管内の液体サンプルを加熱するステップを含むことができる。
本出願人の教示のこれらおよび他の特徴は、本明細書で説明される。
当業者は、以下に記載の図面が例示目的のみのためであることを理解し得る。図面は、出願人の教示の範囲をいかようにも限定することを意図するものでは決してない。
図1は、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図2Aは、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための別の例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図2Bは、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための別の例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図2Cは、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための別の例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図3は、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための別の例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図4は、本出願人の教示の様々な側面による、液体サンプルからサンプルイオンを発生させるための別の例示的質量分光法システムを概略図で図示する。 図5は、イオンを発生させるための従来型システム(A)と本出願人の教示の様々な側面により動作されるシステムとを用いて検出された、イオンの強度を比較するイオンクロマトグラムを描写する。
(詳細な説明)
明確にするため、以下の議論は、割愛することが簡便または適切である場合には、特定の具体的な詳細を割愛しつつ、本出願人の教示の実施形態の様々な側面を詳細に説明することが認識され得る。例えば、代替的実施形態における同等または類似の特徴に関する議論は、幾分か省略されているかも知れない。周知のアイデアまたは概念もまた、簡便のため、詳細には議論されない場合がある。本出願人の教示のいくつかの実施形態は、具体的に記載された詳細の特定部分を実施毎に必要としなくても良く、それは、実施形態の深い理解を提供するためのみに本明細書で説明されることを当業者は認識し得る。同様に、記述される実施形態は、本開示の範囲から逸脱することなく、共通的な一般知識による改変や変形の影響を受け得ることは明らかである。以下に示す実施形態の詳細な記述は、決して、本出願人の教示をいかようにも限定するものとして見なされるべきものではない。
本出願人の教示の様々な側面によれば、本明細書に記載の方法およびシステムは、イオン化チャンバ内に注入される液体サンプルのジェットの破壊を促進するために効果的であり得る。当業者に公知なように、液体サンプルを加熱するか、またはイオン源先端部で霧化流を提供することに代えて、またはそれに加えて、本教示のいくつかの側面は、イオン化チャンバ内への液体の注入に先立って、摂動の形態(例えば、衝撃波、キャビテーション気泡、注入されたガス気泡)で液体サンプル中への内部エネルギーの蓄積を提供する。任意の特定の理論にとらわれずに、注入に先立って液体サンプルに内部エネルギーを蓄積することにより、先端部を出るジェット内の液体が呈する表面張力は、より容易に克服され得、荷電した微小滴の微細ミストをより容易に発生させ得ると考えられる。そのようにして、イオン化効率および最終的には質量分光分析の感度は、霧化ガスの高い流速、そして多くの場合、脱溶媒を助長するのに必要とされる温度の増加に依存する従来の技法から生じるようなサンプルの空間的希釈またはの増大を招くことなく、改善され得る。さらに、本教示様々な側面は、流速および/または表面張力の上昇を呈する流体入力の分析を改善することができる。
図1は、液体サンプルからサンプルイオンを発生させ、サンプルイオンを質量分光計のサンプリングオリフィスに送達するための、本出願人の教示の様々な側面による、質量分光計システム10の例示的実施形態を模式的に描写する。図1に示されるように、質量分光計システム10は、概して、液体サンプル源20と、イオン源40と、サンプルイオンを下流で処理するための質量分析器60とを含む。例示的イオン源40は、サンプル源20から液体サンプルを受容し、イオン源エンクロージャまたは筐体によって画定されるイオン化チャンバ12内に液体サンプルを放出する。描写された実施形態では、イオン化チャンバ12は、大気圧に維持され得るが、いくつかの実施形態では、イオン化チャンバ12は、大気圧より低い圧力に排気され得る。液体サンプル中の被検物質が内部でイオン化されるイオン化チャンバ12は、カーテンプレート開口部14bを有するプレート14aによってガスカーテンチャンバ14から分離される。示されるように、質量分析器60を収容する減圧チャンバ16は、減圧チャンバサンプリングオリフィス16bを有するプレート16aによって、カーテンチャンバ14から分離される。カーテンチャンバ14および減圧チャンバは、1つまたはそれを上回る減圧ポンプポート18を通した排気により、選択された圧力(単数または複数)(例えば、同じか、または異なる大気圧より低い圧力、イオン化チャンバより低い圧力)に維持され得る。さらに、以下に詳述されるように、システム10は、液体サンプルがイオン源40から放出されるときに液滴の形成を促進するように、液体サンプルを摂動させる手段30を加えて含む。
当業者によって理解され得るように、イオン源40は、様々な液体サンプル源に流体的に結合され得、そこから液体サンプルを受容することができる。非限定的な実施例として、サンプル源12は、分析されるサンプルのリザーバまたはサンプルがそこを通して注入され得る入力ポートを含むことができる。代わりに、また非限定的な実施例として、分析される液体サンプルは、例えば、液体クロマトグラフィーカラムからの溶出液の形態であることもできる。
イオン源40は、様々な形態を有することができるが、概して、サンプル源20より受容される液体サンプルからイオンを発生させるように構成される。図1に描写される例示的実施形態では、例えば、イオン源40は、サンプル源20と直接的または間接的に流体連通する入口端42aから、イオン化チャンバ12内に少なくとも部分的に延在する出口端42bまで延在する導管42(例えば、毛細管)を含む。液体サンプルが、出口端42bからイオン化チャンバ12内に放出される際、出口端42bは、液体を、液体サンプルの複数の微小滴を含有するサンプルプルーム50の形態で、カーテンプレート開口部14bおよび減圧チャンバサンプリングオリフィス16bに概して向けて(例えば、それらの近傍に)放出する。一例として、イオン源40は、導管42の出口端42bを通してイオン化チャンバ12内に、液体サンプルをアトマイズ、エアロゾル化、霧化、または別様に(例えば、ノズルで噴霧して)放出して、サンプルプルーム50を形成することができる。当業者に公知のように、微小滴中に含有される被検物質分子は、サンプルプルーム50が発生される際に、例えば、イオン源40によってイオン化(すなわち、荷電)され得る。非限定的な実施例として、導管の出口端42bは、導電性材料で作られ得、電圧源の極(図示せず)に電気的に結合され得る一方、電圧源の他の極は、接地され得る。サンプルプルーム50中に含有される微小滴は、したがって、出口端42bに印加された電圧によって荷電され得、小滴内の液体(例えば、溶媒)が蒸発し、発生した被検物質イオンが解放され、開口部14b、16bに向けまたこれらを通して引き寄せられる(例えば、14a、16aは、イオン/小滴に対し電気的に誘引性に作製され得る)当該技術分野に公知であって、かつ本明細書の教示によって修正された多くの異なるデバイスが、イオン源40として利用され得ることが認識される。非限定的な実施例として、イオン源40は、電子噴霧イオン化デバイス、霧化器補助電子噴霧デバイス、化学的イオン化デバイス、霧化器補助アトマイゼーションデバイス、フォトイオン化デバイス、レーザイオン化デバイス、熱噴霧イオン化デバイス、および音波噴霧イオン化デバイスであり得る。いくつかの実施形態では、サンプルプルームは、急速に振動する表面に衝突する液体流によって発生させられ得る。
質量分析器60は、様々な形態を有することができるが、概して、イオン源40によって発生させられるサンプルイオンを処理(例えば、フィルタ、ソート、解離、検出等)するように構成される。非限定的な実施例として、質量分析器60は、3連4重極質量分析計または当該分野で公知であって、かつ本明細書の教示により修正された任意の他の質量分析器であることができる。一例として、イオン源40により発生させられるイオンは、オリフィス14b、16bを通して引かれ得、そして(例えば、1つまたはそれを上回るイオンレンズを介して)質量分析器60内に集束され得る。質量分析器60は、分析器60を通過するイオンを検出でき、例えば、検出された1秒あたりのイオンの数を示す信号を供給し得る検出器を備えることができる。
上記したように、本出願人の教示の様々な側面によるシステムは、導管42を通して流れる液体サンプルの内部エネルギーを、イオン化チャンバ内に放出される前に増加するように構成される。任意の特定の理論にとらわれずに、出口端42b(例えば、ノズル)から液体が放出される際に液体ジェットが経験する圧力の低下の際の液体の内部エネルギーの少なくとも一部の解放は、サンプルプルームの形成を促進することができる。例えば、いくつかの実施形態では、質量分光計システム10は、イオン源40から放出される際、液滴(例えば、微小滴)の形成が促進される(例えば、小滴の数の増加、平均小滴サイズの減少、減少したプルーム体積内での小滴のより高い密度)ように、導管42内を流れる液体サンプルを摂動させるための手段30を備える。本明細書で別様に説明されるように、導管の液体内の圧力波(例えば、超音波、衝撃波)、キャビテーション気泡、および(注入または別様に発生させられる)ガス気泡を含む任意の数の物理的摂動32は、本教示による、液体サンプルの内部エネルギーを増加させるために利用され得る。例示的実施形態では、例えば、液体サンプルを摂動させるための手段30は、起動されたときに、導管内を流れる流体に伝達される摂動32(例えば、圧力波、音波、超音波)を発生させるように、導管42に結合されたトランスデューサであることができる。
本教示のいくつかの側面では、液体サンプルを摂動させるための手段30は、導管42内にあるサンプルの液体/ガス相の不均質性に変化をもたらすことができる。一例として、サンプルを摂動させるための手段30は、液体サンプルが導管42を通過する間に液体サンプルの内部応力を、キャビテーションを引き起こすように増加するのに効果的であり得る。結果として、相変化の局所的領域が、サンプル内に生じ得る。つまり、導管42の入口端42で実質的に均質な液体サンプルは、出口端42bでのサンプルが実質的ガス相部分を含有するように、十分な応力を受けることができる。液体サンプル中のこれらのキャビテーション気泡(例えば、蒸気で充填された気泡)は、本明細書で別様に説明されるように、イオンチャンバ12内に放出されるとき、液体サンプルの破壊を同様に促進することができる。
ここで図2Aを参照すると、本教示の様々な側面による、別の例示的質量分光計システム110が模式的に描写される。質量分光計システム110は、図1のシステム10の例示的な実施形態であるが、振動隔膜230の作用を通して摂動させられる導管242内の液体を描写する。図2に示されるように、隔膜230は、例えば、ブランチ244内部の流体を通して、導管242内部の液体サンプルと流体連通して配置される。したがって、隔膜230を振動すると、隔膜230の作用は、流体に対する引っ張り引張および圧縮の隔膜のサイクルの間に、圧力の振動を通してキャビテーション気泡232および/または圧力波を発生するように構成され得る。これらの摂動は、その後、ブランチ244内の液体を通して導管242内部のサンプル流体に伝達され得る。当業者は、本教示に照らして、隔膜232が様々な形態を有することができるものの、概して、本明細書で別様に説明されるように、摂動された液体がイオン化チャンバ212内に出口端242bを通して放出されるとき、サンプルプルーム250の形成が促進されるように、十分な内部応力を発生するよう構成されることを認識し得る。例えば、隔膜230は、サンプル液中に生じる内部応力を最適化するため、例えば、様々な周波数(例えば、約20kHzを下回る、約1000Hzを下回る周波数)で動作するように選定され得る。加えて、隔膜230は、様々な方法で、導管242内の液体と流体的に結合され得ることが本教示に照らして認識され得る。例えば、隔膜230は、図2Aではブランチ244内に配置されて示されるが、図2Bの隔膜230は、それに代わって、例えば、導管側壁の一部を形成する振動する可撓性膜を含む。
例えば、上記のようにキャビテーションを通して液体サンプル中に気泡を発生させるよりはむしろ、ガス気泡は、加えてまたは代替として、イオン化チャンバ内へのサンプル液の放出に先立ちサンプル液中に直接注入され得る。一例として、図2Cを参照すると、ガス源270は、導管242に流体結合され、導管242を通して(例えば、バルブ272を通して)流れるサンプル液にガス(例えば、窒素、空気、または希ガス)を直接送達するように構成される。そのようにして、ガス相気泡232は、実質的に均質な液体相中に発生させられ得、それによって、導管242内の流体の液体/ガス不均質性を増加させ得る。一例として、実質的に均質な(例えば、5%vgas/vliquidを下回る)液体相を呈する液体は、導管の出口端における流体が約30%vgas/vliquidを上回る(例えば、約40%vgas/vliquidを上回る、約50%vgas/vliquidを上回る)ように導入されたガスを有することができる。随意に、この具体的な実施形態、そして実際のところ本明細書に記載される任意の実施形態では、システムは、ガス気泡が混合され、そして/または液体サンプル中により均一に分散されることを確保するような構造(例えば、バッフル244)および/または機構をさらに含むことができる。本明細書で以下により詳細に説明されるように、本教示のいくつかの側面では、液体サンプル中に含有される気泡232は、霧化ガスが用いられる場合、その流速が減少または排除され得るよう、液体が出口端242bからイオン化チャンバ内に放出されるとき、サンプルプルーム250の形成を助けることができる。
例えば、図2Aおよび2Bを参照すると、質量分光計システム210は、サンプルプルーム250をオリフィス214b、216bに向けて送達し、そして/または、例えば、液体サンプルの高速霧化流およびジェットの相互作用を介してサンプルプルーム250の形成を促進するため、導管242の出口端242bを取り囲み、出口端242bから噴出される流体と相互作用する高速の霧化ガス流を供給する加圧ガス(例えば、窒素、空気、または希ガス)の源270を加えて含むことができる。霧化器ガスは、例えば、約0.1L/分〜約20L/分の範囲の様々な流速で供給され得る。
しかしながら、本出願人は、液体サンプル内に発生させられた摂動が、本明細書で別様に説明されるように、霧化ガスの使用を低減または排除する一方で、本教示による質量分光計システムが、許容可能または改善さえされた信号を得ることができるように、サンプルプルームの形成を促進できることを発見した。その結果、本発明は、イオン化チャンバ212内での滞留時間の減少および/またはサンプルプルーム250の空間的稀釈ならびにそれに伴う感度の低下等、高速霧化流の使用に付随する不利益を同様に低減または排除できる。一例として、本教示によるシステムおよび方法は、霧化されようとする液体サンプルに対する霧化器ガスの質量比が、約10μL/分〜約10mL/分の液体流速にわたり約60を下回る(例えば、約50を下回る)ように、霧化器ガスの流速を従来システムに対して低減することができる。いくつかの側面では、例えば、本教示による方法およびシステムは、質量比が約30を下回るように動作され得る。さらに、上記したように、霧化器ガスの使用は、いくつかの実施形態では、完全に排除され得る。
ここで図3を参照すると、質量分光計システム310の別の例示的実施形態が、描写される。質量分光計システム310は、図2Aに描写されたものと実質的に同様であるが、振動隔膜330の後退の間に発生するボイド(例えば、減圧)を埋め戻すための液体源346が設けられている点が異なる。つまり、十分に高い周波数での隔膜330の後退(図3では上方向)は、液体の圧力がその蒸気圧より低くなり、キャビテーション気泡が発生するまで降下するのを引き起こすに十分な減圧を発生させることがあり得る。当業者によって理解される得るように、本教示に照らせば、図3に描写される形態は、したがって、液体源346からの液体の流れに応じて、圧力波332またはキャビテーション気泡のいずれかの形成を好適にもたらすように構成され得る。
ここで図4を参照すると、導管内の液体サンプルの内部エネルギーを増加させるための質量分光計システム410の別の例示的実施形態が、描写される。システム410は、(例えば、噴霧ノズルを通して)イオン化チャンバ412に放出されるのに先立って、導管を通して流れるサンプル流体内で摂動432が発生させられるという点において、上述されたものと実質的に同様である。しかしながら、図4に示されるような液体サンプル中の摂動432は、代わりに、導管242内部の流量制限器によって発生させられる。一例として、流量制限器(例えば、バッフル430)は、液体サンプル流が導管242内部の制限器と相互作用する際に、キャビテーション気泡432(または本教示による他の摂動)の発生を助長するように構成され得る。
随意に、質量分光計システム410(実際のところ、本明細書に記載される任意の例示的質量分光計システム)は、液体サンプルを、それが導管442の出口端442bに近づいた際に加熱するための加熱器470を加えて含むことができる。当技術分野で認識されるように、液体サンプルを加熱すると、サンプルプルームがイオン化チャンバ412を横切る際に脱溶媒を助長することができる。
したがって、本明細書に記載されるシステムおよび方法は、例えば、流体の機械的摂動を通して導管内のサンプル液の内部エネルギーを増加させるのに効果的であり得る。サンプル液流に概して関連付けられる熱および運動エネルギーを超えるこのエネルギーの増加は、したがって、イオン化チャンバ内への放出に際して、サンプルプルームの形成が促進されるように液体サンプルから解放され得る。その結果生じる荷電した微小滴のより微細なミストは、例えば、より多くの被検物質イオンが、サンプルオリフィスに送達され得るようにより容易に脱溶媒され得る。
ここで図5を参照すると、イオンクロマトグラムA(左)およびB(右)は、水50%、メタノール50%、およびギ酸0.1%に調整されたレセルピン溶液の18μLの同一流速で2つの異なるポンプを動作させたときに検出された、イオンの数に及ぼす影響を描写する。両方のポンプは、同一の溶液を用いた。API4000質量分光計は、Q1ウィンドウスキャン式で動作され、各場合について最高性能となるように最適化されたTurbo V源を使用した。ポンプAは、キャビテーション気泡除去および圧力波減衰で動作した。質量分光計信号の点でのその性能は、同じ流速で動作する低速プランジャポンプ(Harvard注射器ポンプ)のそれと効果的に一致した。そのポンプの低速(例えば、典型的なサイズの注射器で約1mm/分)のプランジャは、キャビテーション気泡または圧力波を発生させない。隔膜ポンプであるポンプBは、隔膜と、導管と、その出口端(例えば、図1の42b)との間に、より大きな液体連通を提供するよう、チェックバルブでの改良が行われた。その結果、導管を通して移動し、出口端におけるより効果的な液体分裂を通してサンプルプルームの形成を促進する、圧力波およびキャビテーション気泡が生じた。ポンプBは、50Hzで動作し、液体中にその出口を沈めることにより、適切な大きさで目視的に明らかなキャビテーション気泡を発生させる。ポンプBを用いた源の最適化は、霧化器ガスの50%削減(霧化器ガスの液流に対する質量比約50)を可能にした。導管およびその出口に存在するキャビテーション気泡および圧力波の複合効果は、検出されるイオン強度の実質的増加(1.5〜2倍)を生み出した。
本明細書で使用される節の見出しは、整理の目的のみのためであり、限定するものとして解釈されるべきではない。本出願人の教示は、様々な実施形態に関連して記載されるが、本出願人の教示がそのような実施形態に限定されることは意図されない。逆に、本出願人の教示は、当業者によって理解されるように、様々な代替、改変、および均等物を包含する。

Claims (29)

  1. 質量分光計による分析のためにイオンを発生させるための装置であって、
    イオン源チャンバを画定するイオン源筐体であって、前記イオン源チャンバが、質量分光計のサンプリングオリフィスと流体連通するように構成されたイオン源筐体と、
    液体サンプルを受容するための入口端と、前記液体サンプルを前記イオン源チャンバ内に放出し、放出された液体が、複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにする出口端とを有する導管と、
    前記液体サンプルが、前記出口端から前記イオン源チャンバ内に放出されるとき、前記液滴の形成を促進するように、前記導管内を流れる前記液体サンプルを摂動させるための手段と、
    前記液滴中に含有される1つまたはそれを上回る被検物質をイオン化するための手段と、
    を備える、装置。
  2. 前記導管は、毛細管を含む、請求項1に記載の装置。
  3. 前記毛細管は、前記毛細管の出口端で霧化器ガスを供給するように構成された導管を通して延在する、請求項2に記載の装置。
  4. 前記霧化器ガスは、約0.1L/分〜約20L/分の範囲の流速を有する、請求項3に記載の装置。
  5. 前記霧化器ガスは、霧化される前記液体サンプルに対する前記霧化器ガスの質量比が、約10μL/分〜約10mL/分の液流範囲にわたり約50を下回るような流速を有する、請求項3に記載の装置。
  6. 前記霧化器ガスは、前記質量比が10μL/分〜10mL/分の液流範囲にわたり約30を下回るような流速を有する、請求項5に記載の装置。
  7. 前記導管の前記出口端は、ノズルを含む、請求項1に記載の装置。
  8. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記液体サンプルの内部エネルギーを増加させるための手段を含む、請求項1に記載の装置。
  9. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記液体サンプル内に圧力波を発生させるための手段を含む、請求項1に記載の装置。
  10. 前記液体サンプル内に圧力波を発生させるための前記手段は、前記導管内の液体サンプルと流体連通する振動隔膜を含む、請求項9に記載の装置。
  11. 前記隔膜は、約20kHzを下回る周波数で振動する、請求項10に記載の装置。
  12. 前記周波数は、約1000Hzを下回る、請求項11に記載の装置。
  13. 前記圧力波は、前記液体サンプル中にキャビテーション気泡を発生させるように構成される、請求項9に記載の装置。
  14. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、超音波トランスデューサを含む、請求項9に記載の装置。
  15. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記液体サンプル中にキャビテーション気泡を発生させるように構成される、請求項1に記載の装置。
  16. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記導管内の流量制限器を含む、請求項1に記載の装置。
  17. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記導管内のバッフルを含む、請求項16に記載の装置。
  18. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記液体サンプル中にガスを注入するように構成される、請求項1に記載の装置。
  19. ガス注入に続いて、前記液体サンプル中にガス気泡を分布させるように、前記液体サンプルを混合するための手段をさらに含む、請求項18に記載の装置。
  20. 前記液体サンプルを摂動させるための前記手段は、前記導管内で前記液体サンプルの液体/ガス相の不均質性を増加させるように構成され、前記液体サンプルは、前記導管の前記入口端で、実質的に均質な液体相を含む、請求項1に記載の装置。
  21. 前記導管内を流れる前記液体サンプルを加熱するための加熱器をさらに含む、請求項1に記載の装置。
  22. 質量分光計による分析のためにイオンを発生させるための装置であって、
    イオン源チャンバを画定するイオン源筐体であって、前記イオン源チャンバが、質量分光計のサンプリングオリフィスと流体連通するように構成されたイオン源筐体と、
    液体サンプルを受容するための入口端と、前記液体サンプルを前記イオン源チャンバ内に放出し、放出された液体が複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにする出口端とを有する導管と、
    前記導管内を流れる前記液体サンプル中に、前記導管の前記出口端からの放出に先立って、気泡を発生させるように構成されるガス注入ポートと、
    前記液滴中に含有される1つまたはそれを上回る被検物質をイオン化するための手段と、
    を備える、装置。
  23. 質量分光計による分析のためにイオンを発生させる方法であって、
    導管の入口端で、サンプル源から液体サンプルを受容するステップと、
    前記導管の前記入口端から前記導管の出口端まで前記液体サンプルを移送するステップと、
    前記導管内を移送される間の前記液体サンプルを機械的に摂動させるステップと、
    前記液体サンプルを前記導管の出口端からイオン源チャンバに放出して、放出された液体が複数の液滴を含むサンプルプルームを形成するようにするステップと、
    前記イオン源チャンバと流体連通する質量分光計のサンプリングオリフィスに入るのに先立って、前記液滴中に含有される被検物質をイオン化するステップと、
    を含む、方法。
  24. 前記液体サンプルを摂動させるステップは、前記液体サンプルの内部エネルギーを増加させるステップを含む、請求項23に記載の方法。
  25. 前記液体サンプルを摂動させるステップは、前記導管内の前記液体サンプル中に圧力波を発生させるステップを含む、請求項23に記載の方法。
  26. 前記液体サンプルを摂動させるステップは、前記導管内の前記液体サンプル中にキャビテーション気泡を発生させるステップを含む、請求項23に記載の方法。
  27. 前記液体サンプルを摂動させるステップは、前記出口端からの前記液体サンプルの放出に先立って、前記液体サンプル内にガスを注入するステップを含む、請求項23に記載の方法。
  28. 前記サンプルを機械的に摂動させるステップは、前記導管内で前記液体サンプルの液体/ガス相の不均質性を増加させるステップを含み、前記液体サンプルは、前記導管の前記入口端で、実質的に均質な液体相を含む、請求項23に記載の方法。
  29. 前記導管内で前記液体サンプルを加熱するステップをさらに含む、請求項23に記載の方法。
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