JP2016532002A - ヨウ素移動重合によるクロロトリフルオロエチレンベースのブロックコポリマーの合成 - Google Patents

ヨウ素移動重合によるクロロトリフルオロエチレンベースのブロックコポリマーの合成 Download PDF

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Abstract

ヨウ素移動重合によってCTFEベースのブロックコポリマーを合成する方法を開示する。代表的な態様においては、本方法は、フルオロモノマー「M」を、ラジカル開始剤の存在下において、式:X−Y又はY−X−Y(式中、Xは、C1〜C3炭化水素、C1〜C6ヒドロフルオロカーボン、C1〜C6ヒドロクロロフルオロカーボン、又はC1〜C6フルオロカーボンを表し、Yはヨウ素又は臭素を表す)の連鎖移動剤と反応させて、式:X−ポリ(M)−Y又はY−ポリ(M)−X−ポリ(M)−Y(式中、ポリ(M)は該フルオロモノマーのポリマーを表す)のマクロ開始剤を形成することを含む。本方法は、ラジカル開始剤の存在下において、マクロ開始剤をクロロトリフルオロエチレン(CTFE)と反応させて、式:X−ポリ(M)−ブロック−PCTFE又はPCTFE−ブロック−ポリ(M)−X−ポリ(M)−ブロック−PCTFEのジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーを形成することを更に含む。【選択図】 図1

Description

関連出願
[1]本出願は、2013年9月30日に出願された米国仮特許出願61/884,307(その内容はそれらの全部を参照として本明細書中に包含する)に対する優先権の利益を主張する。
[2]本発明は、概してクロロトリフルオロエチレン(CTFE)ベースのブロックコポリマーの合成に関する。より詳しくは、本発明の幾つかの態様は、ヨウ素移動重合(ITP)によるCTFEベースのブロックコポリマーの合成に関する。
[3]フッ素化ホモポリマーは、他の有機ポリマーでは観察されない特有の特性を示す。フッ素化ホモポリマーは、高い熱安定性、化学的不活性、低い燃焼性、低い摩擦係数、低い表面エネルギー、低い誘電定数、耐候性、及びガスバリア特性を有する。これらの特性により、航空宇宙、自動車、建設、医療、医薬、及び半導体産業において、例えば包装フィルムとしてこれらを使用することが可能である。しかしながら、フッ素化ホモポリマーは幾つかの欠点を有する。これらはしばしば高結晶質であり、高い融点、通常の有機溶媒中における劣った溶解性を有し、容易に硬化及び架橋しない。更に、フッ素化ホモポリマーは殆どの表面に強くは接着せず、それらの非粘着性で知られている。したがって、フッ素化ホモポリマーの加工は、それらが種々の基材にポリマーを施すために通常用いられる通常の有機溶媒中における溶解性に欠けており、それらの高い融点のためにそれらを施す基材に対して有害である可能性がある適用温度がもたらされ、並びにそれらが通常の基材に対する接着性に欠けているために困難である。
[4]これに対して、フルオロオレフィン及び官能性モノマーから誘導されるフッ素化コポリマーは、当該技術において公知であり、フッ素化ホモポリマーの上述の有益な特性の組合せを有するが、官能性モノマーの特性のために欠点を有しないことが分かっている。かかる材料は、バリア材料、界面活性剤、リチウムイオン電池用のポリマー電解質、塗料及び被覆、光ファイバー用のコア及びクラッド、化学センサー、固体ポリマー超酸触媒、並びにイオン交換及びガス分離膜として用いることができる。官能性モノマー基を有する官能化コポリマーを製造する3種類の主要な方法:(a)官能化フルオロモノマーの重合;(b)フルオロオレフィンと官能化モノマーとの共重合;及び(c)官能化モノマーによるグラフト及びブロック共重合による通常のフルオロポリマーの変性;が存在する。幾つかの場合においては、通常のフルオロポリマーの化学的変性も可能である。しかしながら、それらの限定された溶解性及び化学的不活性のために、フルオロポリマーに影響を与えることができる試薬は非常に限られた範囲しか存在せず、この方法でフルオロポリマーに導入することができる官能基は非常に限られた数しか存在しない。更に、官能化フルオロモノマーの単独重合は、官能性フルオロモノマーの合成の困難さ及び高いコストのために非常に限られている。
[5]コポリマーを構成するモノマーは、5種類の基本的方法:同じモノマーのランダム、規則的交互配列、グラフト、勾配、及びブロックの1つで分布させることができる。分布のタイプは、重合触媒、両方のコモノマーの反応性の比、連鎖移動剤、及び反応条件を選択することによって制御することができる。
[6]ブロックコポリマーは、共有結合によって連結している異なる複数のポリマーブロックを含む。ジブロックコポリマーは結合している2つのポリマーブロックを有し、一方、トリブロックコポリマーは、その複数の端が他のタイプのポリマー鎖に結合している1つのタイプの中央のポリマーブロックを含む。ブロックコポリマーの構成成分は、それらの化学構造に応じて相溶性又は非相溶性のいずれかである。ブロックコポリマーの重要性は、それらの固体状態及び溶液の形態に関係する新しい物理的及び熱力学的特性をもたらす独特の化学構造によってもたらされる。幾つかのブロックコポリマーにより、ブロックの性質及び長さに応じて調整可能な特性を有する広範囲の材料が製造されている。
[7]フッ化ビニリデンブロックを含むブロックコポリマーが文献において報告されている。一方で、CTFEブロックを有するブロックコポリマーは、合成及びキャラクタリゼーションするのが困難であり、ポリマー中におけるCTFEブロックの不溶性のために冗長な単離手順が必要である。これらの困難性を考慮して、マクロ開始剤を製造し、これを次にCTFEと反応させてジ及びトリブロックコポリマーを形成する制御されたラジカル重合プロセスが開発されている。
[8]而して、ラジカル共重合によって多くのフッ素化コポリマーが製造されている。例えば、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)は、有機又は水溶性開始剤を用いる水性エマルジョン又は懸濁液中におけるクロロトリフルオロエチレン(CTFE)の遊離基重合によって製造されている。乳化重合法は、モノマーとポリマーとの間で安定なエマルジョンを形成するために界面活性剤が必要である。殆どの界面活性剤は極性頭部基を有するフッ素化化合物であり、界面活性剤の除去は合成プロセスの重要な部分である。ポリマー粒子に対する吸着の程度によって、界面活性剤の完全な除去は非常に困難である。更に、最近の研究では、これらの界面活性剤は生物濃縮性、毒性であり、環境中で容易に生物分解しないことが示されている。
[9]PCTFEはまた、しばしば、金属過硫酸塩及び重亜硫酸塩のようなレドックス開始剤を、触媒としての鉄又は銅塩と共に用いる懸濁重合を用いて製造されている。この方法によって製造されるPCTFEポリマーは、約275〜325℃の範囲の温度におけるフィルム押出中において劣った熱安定性(化学的に変化する傾向)を示す。この劣った安定性は、合成中に加水分解を起こして不飽和オレフィン及びカルボン酸を形成する可能性があるイオン末端基が原因である。この加水分解の後に脱カルボキシル化が起こって、アンジッピング(又は解重合)が更に引き起こされてPCTFEが分解する。而して、懸濁重合法によって製造される熱プレスしたPCTFE試料は、しばしば、望ましくないことに気泡及び変色を示し、これは反応を高い転化率に推し進める際に重合の終了時に形成されるオリゴマーによるものであると考えられる。
[10]用いる方法に関係なく、PCTFEはまた結晶化する強い傾向を有しており、而して最適な物理的及び機械的特性のために所望の結晶化度を維持するためには、分子量を十分に高く維持しなければならない。殆どの最終用途に必要な物理特性を生じさせるためには、重合を制御しなければならない。これは、適当な処理条件を連鎖移動剤(CTA)と組み合わせることによって達成することができる。ヨウ素移動重合における連鎖移動剤として、ペルフルオロアルキルヨウ化物及びα,ω−ジヨードペルフルオロアルカンが用いられている。
[11]従来技術において示された欠陥を克服するためには、フッ素化コポリマーを製造するための改良された方法を提供することが望ましいであろう。更に、現在及び将来の性能要求を満足する湿分バリア特性を有するコスト効率の良い包装フィルムに対する必要性が当該技術において継続して存在する。更には、本発明の主題の他の望ましい特徴及び特性は、添付の図面及びこの本発明の主題の背景と組み合わせて、以下の本発明の主題の詳細な説明及び添付の特許請求の範囲から明らかになるであろう。
[12]ヨウ素移動重合によってCTFEベースのブロックコポリマーを合成する方法を開示する。代表的な態様においては、本方法は、ラジカル開始剤の存在下において、フルオロモノマー「M」を、式:X−Y、又はY−X−Y(式中、Xは、C〜C炭化水素、C〜Cヒドロフルオロカーボン、C〜Cヒドロクロロフルオロカーボン、又はC〜Cフルオロカーボンを表し、Yは、ヨウ素又は臭素を表す)の連鎖移動剤と反応させて、式:X−ポリ(M)−Y、又はY−ポリ(M)−X−ポリ(M)−Y(式中、ポリ(M)は該フルオロモノマーのポリマーを表す)のマクロ開始剤を形成することを含む。本方法は、ラジカル開始剤の存在下において、マクロ開始剤をクロロトリフルオロエチレン(CTFE)と反応させて、式:X−ポリ(M)−ブロック−ポリ(CTFE)、又はPCTFE−ブロック−ポリ(M)−X−ポリ(M)−ブロック−PCTFEのジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーを形成することを更に含む。
[13]幾つかの態様においては、フルオロモノマー「M」は、フッ化ビニリデン(VDF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニル(VF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)又はペルフルオロ(アルコキシアルキルビニルエーテル)(PAAVE)のようなフルオロエーテルモノマー、塩化ビニリデン(VDC)、並びにCTFEと塩化ビニリデン、CTFEとエチレン、及びCTFEとフッ化ビニリデン(VDF)の組み合わせからなる群から選択される。幾つかの態様においては、連鎖移動剤は、CF(CF−Y、及びY−(CF−Y(式中、nは、0、1、2、3、4、5、又は6に等しく、Yは上記の通りである)からなる群から選択される。連鎖移動剤の具体例としては、C13−I、I−C−I、I−C12−I、及びI−C16−Iが挙げられる。
[14]特定の態様においては、形成されるマクロ開始剤は、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、C13−ポリ(VDF)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、及びI−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−Iの1以上であってよい。更に、特定の態様においては、形成されるCTFEベースのブロックコポリマーは、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びC13−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのジブロックコポリマー、並びにPCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びPCTFE−ブロック−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのトリブロックコポリマーの1以上であってよい。
[15]この概要は単純化された形態の概念の選択肢を紹介するために与えるものであり、これは詳細な説明において下記に更に記載する。この概要は特許請求する主題の重要な特徴又は本質的な特徴を特定することは意図しておらず、特許請求する主題の範囲の決定における補助として用いることも意図していない。
[16]下記において、本発明を以下の図面と合わせて記載する。図面において、同様の番号は同様の構成要素を示す。
[17]図1は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図2は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図3は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図4は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図5は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図6は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図7は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図8は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図9は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図10は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図11は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図12は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図13は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図14は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図15は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図16は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図17は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図18は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図19は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 図20aは、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの得られる種々のスペクトルを示す。 [18]図20bは、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図21は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図22は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図23は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図24は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図25は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図26は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図27は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図28は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図29は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図30は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図31は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図32は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図33は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図34は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図35は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図36は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図37は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図38は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図39は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図40は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。 図41は、本発明の幾つかの態様にしたがって製造された代表的なCTFEベースのブロックコポリマーの種々の熱重量分析(TGA)及び示差走査熱量測定(DSC)を示す。
[19]以下の詳細な説明は事実上単なる例示であり、発明又は発明の用途及び使用を限定することは意図しない。本明細書において用いる「代表的」という語は、「例、事例、又は例示として働く」ことを意味する。而して、「代表的」として本明細書に記載する任意の態様は、必ずしも他の態様よりも好ましいか又は有利であると解釈されない。本明細書に記載する態様は全て、当業者が本発明を形成又は使用することを可能にするために与える代表的な態様であり、特許請求の範囲によって規定される発明の範囲は限定しない。更に、前述の技術分野、背景技術、概要、又は下記の詳細な説明において示されている任意の明示又は暗示の理論に縛られる意図はない。
[20]本発明は、ヨウ素移動重合(ITP)を用いてクロロトリフルオロエチレン(CTFE)を種々のモノマーと共重合することによって製造される、新規でコスト効率の良いブロックコポリマー及びコポリマーフィルムを提供する。開示するCTFEベースのブロックコポリマーは、熱可塑性エラストマー、医薬及び医療包装のためのバリアフィルム、化学処理装置のためのライニング、ガス分離膜、電線絶縁、ケーブル外被材、ホース、配管、シール、ガスケット、及びOリングなど(しかしながらこれらに限定されない)の広範囲の用途において用いるのに好適である。
[21]本明細書に記載するCTFEベースのブロックコポリマーの合成の第1工程においては、ラジカル開始剤の存在下においてモノマーをハロゲン化連鎖移動剤と反応させる。この第1の重合反応は、下記においてより詳細に議論するように、「マクロ開始剤」を生成させるために用いる。
[22]本明細書において用いる「モノマー」又は「フルオロモノマー」という用語は、重合を起こすアルケンの二重結合の一部である炭素原子に結合している少なくとも1つのフッ素原子、フルオロアルキル基、又はフルオロアルコキシ基を含む重合可能なアルケンを意味する。ポリマーという用語は、モノマーの重合によって得られるポリマーを意味する。本発明の共重合プロセスにおいて用いることができるモノマーの例としては、例えば、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、フッ化ビニリデン(VDF)、塩化ビニリデン(VDC)、1,1−ジクロロジフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ヘキサフルオロイソブチレン、ペルフルオロブチルエチレン(PFBE)、ペンタフルオロプロペン、3,3,3−トリフルオロ−1−プロペン、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン、1,3,3,3−テトラフルオロプロペン、フッ素化ビニルエーテル(例えば、ペルフルオロメチルビニルエーテル(PMVE)又はペルフルオロプロピルビニルエーテル(PPVE))、フッ素化アリルエーテル、フッ素化ジオキソール、及びこれらの組合せが挙げられる。特定の態様においては、モノマーはCTFEである。幾つかの態様においては、2種類以上のモノマーの混合物を用いることができる。混合物は、CTFEとVDC、及びCTFEとVDFである。
[23]「開始剤」という用語、並びに「ラジカル開始剤」及び「遊離基開始剤」という表現は、自発的か或いは熱又は光へ曝露することによって誘発される遊離基の源物質を与えることができる化学物質を指す。好適な開始剤の例としては、ペルオキシド、ペルエステル、ペルオキシピバレート、ペルオキシジカーボネート、遷移金属カルボニル、及びアゾ化合物が挙げられる。「開始剤」としてはまた、遊離基の源物質を与えるのに有用なレドックス系も挙げられる。「ラジカル」という用語、及び「遊離基」という表現は、少なくとも1つの不対電子を含む化学種を指す。ラジカル開始剤は、共重合反応を開始させて所望の反応速度で維持するのに十分な量で反応混合物に加える。添加の順番は、所望のプロセス特徴にしたがって変化させることができる。
[24]ラジカル開始剤としては、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、又は過硫酸アンモニウムのような過硫酸塩を挙げることができる。反応混合物に加える過硫酸塩の量(反応混合物に加えるモノマーの全重量を基準とする)は、例えば約0.002〜約1.0重量%であってよい。或いは、ラジカル開始剤としては、アルキル、ジアルキル、又はジアシルペルオキシド、及びペルオキシエステル、或いはこれらの混合物のような有機ペルオキシドを挙げることができる。代表的なジアルキルペルオキシドは、ジ−tert−ブチルペルオキシド(DTBP)、ジベンゾイルペルオキシド、又は2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンであり、これらは全モノマーを基準として約0.01〜約5重量%の量で反応混合物に加えることができ、全モノマーを基準として約0.05〜約2.5重量%の量で加える。代表的なペルオキシジカーボネート開始剤は、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ビス(tert−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、及びジイソプロピルペルオキシジカーボネートであり、これらは全モノマーを基準として約0.5〜約2.5重量%の量で反応混合物に加えることができる。ペルオキシエステル開始剤としては、tert−アミルペルオキシピバレート、tert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)、及びコハク酸ペルオキシドが挙げられる。遷移金属カルボニルとしては、ジマンガンデカカルボニルが挙げられる。更には、ラジカル開始剤として、2,2’−アゾビス(2-メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリドのようなアゾ開始剤を挙げることができる。
[25]更には、ラジカル開始剤としてレドックス系を挙げることができる。「レドックス系」という用語は、酸化剤、還元剤、及び場合によっては電子移動媒体として促進剤を含む系を指す。酸化剤としては、例えば、過硫酸塩、過酸化水素のようなペルオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド及びクメンヒドロペルオキシドのようなヒドロペルオキシド、並びに例えば硫酸第二鉄のような酸化性金属塩が挙げられる。還元剤としては、例えば、ナトリウムホルムアルデヒドスルホキシレート、ナトリウム及びカリウム亜硫酸塩、アスコルビン酸、重亜硫酸塩、メタ重亜硫酸塩、及び還元性金属塩が挙げられる。促進剤は、異なる酸化状態において酸化剤及び還元剤の両方と反応して、それによって反応全体を促進させることができるレドックス系の一成分である。促進剤としては、例えば硫酸第一鉄のような遷移金属塩が挙げられる。レドックス系において、酸化剤及び還元剤は、全モノマーの約0.01〜約0.5重量%の量で用いることができる。随意的な促進剤は、全モノマーの約0.005〜約0.025重量%の量で用いることができる。
[26]好ましい開始剤は、少なくとも部分的にt−ブチルペルオキシピバレート及びt−アミルペルオキシピバレートのようなアルキルペルオキシピバレートを含むものである。ジアルキルペルオキシド、特にt−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、並びにt−アルキルペルオキシピバレート、特にt−ブチル及びt−アミルペルオキシピバレートがより好ましい。最も好ましい試薬は、遊離基開始剤の2,5−ジメチル−2,5-ジ(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン(その例は、Chicago, ILのAkzoNobel Polymer Chemicals LLCから商業的に入手できるTRIGONOX(登録商標)101である)及びtert−ブチルペルオキシピバレートである。
[27]遊離基によって開始される第1の重合反応において有用な溶媒としては、反応物質及び開始剤を溶解することができる任意の溶媒が挙げられる。好適な溶媒としては、非排他的に、式:R−COOR’(式中、R及びR’は、独立して、C1〜5アルキル基、又はエステルOR”(式中、R”は1〜5個の炭素原子を含むアルキルである)であり、Rは水素であってもよい)のエステルのような通常の有機溶媒が挙げられる。これらの有機溶媒の中で、RがH又はCHであり、R’がCH、C、i−C、又はt−Cであり、且つ非環式カーボネートが好ましい。フッ素化溶媒もまた有用であり、これらとしては、非排他的に、ClCFCFCl(TCTFE、CFC−113として知られる)、C14、n−C10、及び1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタンが挙げられる。特に好ましいフッ素化溶媒としては、単独か、又は共溶媒として1,1,2−トリクロロ−トリフルオロエタン(TCTFE)と組み合わせた、ペルフルオロ−2−n−ブチル−テトラヒドロフラン(3M Companyからその名称のFC75で入手できる)のようなSt. Paul, MNの3M CompanyからそのFLUORINERT(登録商標)の商標で商業的に入できるフッ素化溶媒の群が挙げられる。他の有用な溶媒としては、非排他的に、1,2−ジクロロエタン、イソプロパノール、tert−ブタノール、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、2,2,2−トリフルオロエタノール、ヘキサフルオロイソプロパノール、及びブチロニトリルのような通常の溶媒が挙げられる。好ましい溶媒は、酢酸メチル、アセトニトリル、ペルフルオロ−n−ヘキサン、ペルフルオロ−2−n−ブチルテトラヒドロフラン、1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン、及び1,1−ジクロロ−2,2,3,3−ペンタフルオロプロパンと1,3−ジクロロ−1,1,2,2,3−ペンタフルオロプロパンの混合物である。反応において用いる溶媒の量は当業者によって定めることができるであろう。好ましくは、溶媒は、反応物質、試薬、及び溶媒の合計重量を基準として約30重量%〜約60重量%の量で用いる。
[28]幾つかの態様においては、溶媒と組み合わせて共溶媒を用いることもできる。有用な共溶媒としては、非排他的に、アセトニトリル、ブチロニトリル、アルキルケトン、例えばメチルエチルケトン、シクロヘキサノン、及び水が挙げられる。例えば、乳化又は懸濁共重合プロセスにおいては、反応媒体として水、通常は脱イオンして窒素パージした水を一般的に用いる。この点に関し、上記に示す溶媒を共溶媒としての水の中に存在させることができる。共溶媒が存在する場合には、溶媒は、好ましくは溶媒及び共溶媒の合計の約30重量%〜約70重量%を構成する。しかしながら、フッ素化モノマーは水中において部分的にしか可溶でなく、したがって共溶媒として水を存在させる場合には、例えば乳化剤として界面活性剤が通常は必要であることを留意すべきである。この点に関し、有用な界面活性剤としては、アニオン、カチオン、及び非イオン界面活性剤が挙げられる。存在する場合には、界面活性剤は、好ましくは溶媒系の重量、即ち溶媒単独又は溶媒と共溶媒の組み合わせの重量の約0重量%より多く約10重量%まで、より好ましくは約0重量%〜約5重量%、最も好ましくは溶媒系の約1重量%〜約3重量%を構成する。好ましい界面活性剤は、アニオン界面活性剤、特にペルフッ素化アニオン界面活性剤である。好適なペルフッ素化アニオン界面活性剤の例としては、アンモニウムペルフルオロオクタノエート、ペルフッ素化アルキル/アリールアンモニウム(金属)カルボキシレート、及びペルフッ素化アルキル/アリールリチウム(金属)スルホネート(ここで、アルキル基は約1〜約20個の炭素原子を有する)、並びにポリ(エチレンオキシド)ベースの両親媒性コポリマーが挙げられる。好適な界面活性剤としてはまた、フッ素化されたイオン又は非イオン界面活性剤、炭化水素ベースの界面活性剤、例えばアルキルベンゼンスルホネート、或いは上記の任意のものの混合物も挙げられる。
[29]界面活性剤はまた、ポリマーエマルジョンに更なる安定性を与えるために用いることもできる。代表的な界面活性剤は、非フッ素化炭化水素界面活性剤、シロキサン界面活性剤、又はこれらの組み合わせである。例えば、1種類又は複数のモノマーを、中でもドデシル硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDDBS)、オクチルスルホン酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、及びラウリル硫酸ナトリウムと組み合わせて用いることができる。
[30]本明細書において用いる「ハロゲン化連鎖移動剤」という用語は、次式:X−Y又はY−X−Y(式中、Xは、C〜C炭化水素、C〜Cヒドロフルオロカーボン、C〜Cヒドロクロロフルオロカーボン、又はC〜Cフルオロカーボンを表し、Yは、ヨウ素又は臭素を表す)の連鎖移動剤を指す。ハロゲン化連鎖移動剤は、生成物の分子量を調節するために重合プロセスに加える。これらは、反応の開始時に一度に、或いは反応全体にわたって徐々に増加させてか若しくは連続的に重合反応に加えることができる。ハロゲン化連鎖移動剤の添加の量及びモードは、用いる特定の連鎖移動剤の活性、及びポリマー生成物の所望の分子量によって定まる。重合反応に加えるハロゲン化連鎖移動剤の量は、反応混合物に加えるコモノマーの全重量を基準として約0.05〜約5重量%、例えば約0.1〜約2重量%である。代表的なハロゲン化連鎖移動剤としては、C13I、ICI、及びIC12I、並びにこれらの組合せが挙げられる。
[31]第1の重合反応混合物には、場合によって、重合反応全体にわたって制御されたpHを維持するために緩衝剤を含ませることができる。pHは、生成物における望ましくない色の顕出を最小にするためには約4〜約8の範囲内に制御する。緩衝剤としては、約4〜約10、例えば約4.5〜約9.5の範囲の少なくとも1つのpKa値を有する、有機若しくは無機酸又はそれらのアルカリ金属塩、又は塩基、或いはかかる有機若しくは無機酸の塩を挙げることができる。緩衝剤としては、例えば、リン酸塩緩衝剤、酢酸塩緩衝剤、クエン酸塩及び乳酸塩緩衝剤が挙げられる。「リン酸塩緩衝剤」とは、リン酸の塩又は複数の塩の混合物である。「酢酸塩緩衝剤」とは酢酸の塩である。
[32]反応へのパラフィンワックス又は炭化水素オイルの随意的な添加は、反応器の部品へのポリマーの付着を最小にするか又は阻止するための防汚剤として働く。任意の長鎖飽和炭化水素ワックス又はオイルが、この機能を果たすことができる。反応器に加えるオイル又はワックスの量は、反応器部品上のポリマー付着物の形成を最小にするように働く量である。この量は、反応器の内表面積に概して比例し、反応器内表面積1cmあたり約0.5〜約50mgで変化させることができる。
[33]第1の重合反応のために用いる温度は、選択される開始剤系によって変化させることができる。重合温度は、一態様においては、約20℃〜約130℃、例えば約60℃〜約100℃である。共重合のために用いる圧力は、反応装置の能力、選択される開始剤系、及びコモノマーの選択に応じて約200kPa〜約20,000kPaで変化させることができる。例えば、重合圧力は約2,000kPa〜約10,000kPaである。
[34]重合は例えば撹拌下で行う。撹拌は一定であってよく、或いは重合の経過中にプロセス条件を最適にするために変化させることができる。一態様においては、反応を制御するために複数の撹拌速度及び複数の温度の両方を用いる。本明細書に記載する組成物を製造するために用いる反応容器は、加圧及び撹拌することができるものである。密閉して必要な反応圧力(例えば3.36MPa(500psig)より高い圧力)に加圧することができる通常の工業用オートクレーブが好適である。水平方向傾斜型オートクレーブ、及び垂直方向傾斜型オートクレーブの両方を用いることができる。
[35]本発明の一態様によれば、スターラー及び熱制御装置を備えた加圧重合反応器に、水及び/又は他の溶媒、例えば脱イオン水、1種類以上の官能性炭化水素モノマー、及び少なくとも1種類のフルオロモノマーを充填する。混合物には、界面活性剤、緩衝剤、防汚剤、又はコポリマー生成物の分子量調節のための連鎖移動剤の1以上を含ませることができる。
[36]官能性モノマーを導入する前に、第1の重合反応のための酸素を含まない雰囲気を得るために、空気を反応器から除去する。重合成分を加える順番は変化させることができる。一態様においては、水、開始剤、1種類又は複数のフルオロモノマー、及び場合によっては界面活性剤、防汚剤、連鎖移動剤、及び/又は緩衝剤を反応器に充填し、反応器を所望の反応温度に加熱する。次に、フルオロモノマーを、実質的に一定の圧力を与える速度で反応器中に供給する。或いは、フルオロモノマー及び開始剤を、随意的な成分の1以上と一緒に反応器に供給することができる。当該技術において公知なように、重合プロセスに関する他のバリエーションが意図される。所望の重量が反応器に供給された時点で供給を停止する。場合によっては追加のラジカル開始剤を加えて、反応を好適な時間で完了させる。反応器圧力は、反応器内のフルオロモノマーが消費されるにつれて低下する。
[37]重合は、適当な混合を確保するために撹拌下で行う。粒子の早期凝集を阻止するために、重合中の撹拌速度を調節することが望ましい可能性がある。撹拌速度及び反応時間は通常は所望のマクロ開始剤生成物の量によって定まるが、当業者であれば本明細書に記載する結果を得るために過度の実験を行うことなく反応の条件を容易に最適にすることができる。撹拌速度は、撹拌器の形状及び容器の寸法に応じて、概して約5〜約800rpm、例えば約25〜約700rpmの範囲である。反応時間は、概して約1〜約30時間、例えば約4〜約20時間の範囲である。
[38]第1の重合反応が完了したら、反応器を周囲温度にし、残留している未反応の成分を排気して大気圧にする。次に、フルオロポリマーを含む水性反応媒体を反応器から回収する。回収される材料は、反応成分、即ち水、開始剤(及び/又は開始剤の分解生成物)、及びフルオロポリマーの固体の安定な混合物を含む。マクロ開始剤を含む生成物混合物を濾過し、脱イオン水で洗浄し、一定重量になるまで乾燥して固体のマクロ開始剤化合物を与える。或いは、マクロ開始剤を含む生成物混合物を濾過して溶媒を除去し、得られる粗生成物を有機溶媒中に可溶化し、次に異なる溶媒(目標のマクロ開始剤に対する非溶媒とみなされる)を用いて沈殿させる。沈殿する生成物を一定重量になるまで乾燥して、固相のマクロ開始剤化合物を与える。
[39]特定の態様においては、上述の代表的なモノマー及び連鎖移動剤を用いて上記の第1の重合反応の結果として形成されるマクロ開始剤は、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、C13−ポリ(VDF)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、及びI−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−Iの1以上であってよい。マクロ開始剤はその後の反応工程において用いて、本発明のCTFEベースのブロックコポリマーを製造する。
[40]上記に示したように、マクロ開始剤を製造する第1の重合工程が完了した後、ラジカル開始剤の存在下においてマクロ開始剤をクロロトリフルオロエチレン(CTFE)と反応させてジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーを形成することを含む第2の重合工程を行う。第2の重合反応のために用いる温度は、選択される開始剤系によって変化させることができる。ブロック重合温度は、一態様においては約30℃〜約130℃、例えば約60℃〜約100℃である。ブロック共重合のために用いる圧力は、反応装置の能力、選択される開始剤系、及びコモノマーの選択に応じて約200kPa〜約20,000kPaで変化させることができる。例えば、ブロック重合圧力は約2,000kPa〜約10,000kPaである。
[41]ブロック重合は例えば撹拌下で行う。撹拌は一定であってよく、或いはブロック重合の経過中にプロセス条件を最適にするために変化させることができる。一態様においては、反応を制御するために複数の撹拌速度及び複数の温度の両方を用いる。本明細書に記載する組成物を製造するために用いる反応容器は、加圧及び撹拌することができるものである。密閉して必要な反応圧力(例えば10MPa(1500psig)より高い圧力)に加圧することができる通常の工業用オートクレーブが好適である。水平方向傾斜型オートクレーブ、及び垂直方向傾斜型オートクレーブの両方を用いることができる。
[42]本発明の一態様によれば、スターラー及び熱制御装置を備えた加圧重合反応器に、水及び/又は他の溶媒、例えば脱イオン水、1種類以上のマクロ開始剤、及びCTFEを充填する。混合物には、(必須ではないが)場合によっては、1種類又は複数の界面活性剤、緩衝剤、防汚剤、又はブロックコポリマー生成物の分子量調節のための連鎖移動剤、或いはこれらの混合物を含ませることができる。
[43]マクロ開始剤を導入する前に、第2の重合反応のための酸素を含まない雰囲気を得るために、空気を反応器から除去する。ブロック重合成分を加える順番は変化させることができる。一態様においては、水、開始剤、1種類又は複数のマクロ開始剤、及び場合によっては界面活性剤、防汚剤、連鎖移動剤、及び/又は緩衝剤を反応器に充填し、反応器を所望の反応温度に加熱する。次に、CTFEを、実質的に一定の圧力を与える速度で反応器中に供給する。或いは、CTFE及び開始剤を、随意的な成分の1以上と一緒に反応器に供給することができる。当該技術において公知なように、ブロック重合プロセスに関する他のバリエーションが意図される。所望の重量が反応器に供給された時点で供給を停止する。場合によっては追加のラジカル開始剤を加えて、反応を好適な時間で完了させる。反応器圧力は、反応器内のCTFEが消費されるにつれて低下する。
[44]ここでも、重合は適当な混合を確保するために撹拌下で行う。粒子の早期凝集を阻止するために、ブロック重合中の撹拌速度を調節することが望ましい可能性がある。撹拌速度及び反応時間は通常は所望のCTFEベースのブロックコポリマーの生成物の量によって定まるが、当業者であれば本明細書に記載する結果を得るために過度の実験を行うことなく反応の条件を容易に最適にすることができる。撹拌速度は、撹拌器の形状及び容器の寸法に応じて、概して約5〜約800rpm、例えば約25〜約700rpmの範囲である。反応時間は、概して約1〜約30時間、例えば約4〜約20時間の範囲である。
[45]第2の重合反応が完了したら、反応器を周囲温度にし、残留している未反応の成分を排気して大気圧にする。次に、CTFEを含む水性反応媒体を反応器から回収する。回収される材料は、反応成分、即ち水、開始剤(及び/又は開始剤の分解生成物)、及びCTFEの固体の安定な混合物を含む。ブロックコポリマーを含む生成物混合物を濾過し、脱イオン水で洗浄し、一定重量になるまで乾燥して固体のブロックコポリマー化合物を与える。或いは、ブロックコポリマーを含む生成物混合物を濾過して溶媒を除去し、得られる粗生成物を有機溶媒中に可溶化し、次に異なる溶媒を用いて沈殿させる。沈殿する生成物を一定重量になるまで乾燥して、固相のブロックコポリマー化合物を与える。
[46]幾つかの態様においては、上記に記載の第2の重合反応において製造されるジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーは、次式:X−ポリ(M)−ブロック−ポリ(CTFE)、又はポリ(CTFE)−ブロック−ポリ(M)−ブロック−ポリ(CTFE)によって表すことができる。より特には、上記に記載のマクロ開始剤を用いると、製造される生成物は、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びC13−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのジブロックコポリマー、並びにPCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びPCTFE−ブロック−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのトリブロックコポリマーの1つであってよい。ジブロック及びトリブロックコポリマーは両方とも、予測可能な分子量及び低い分散度を有するポリマーである。例えば、分子量は約1,000Da〜約100,000Da、例えば約2,000Da〜約50,000Daにすることができる。上述したように、本発明のジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーは、光学的に透明であり、化学的に不活性であり、不燃性であり、可塑剤及び安定剤を含まない。更に、本発明のジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーは、医薬及び医療包装のためのバリアフィルム、化学処理装置のためのライニング、ガス分離膜、電線絶縁、ケーブル外被材、ホース、配管、シール、ガスケット、Oリングなどとして用いるのに好適である。
[47]ここで、以下の非限定的な実施例によって本発明を示す。添付の特許請求の範囲において規定される発明の範囲から逸脱することなく、種々の変更及び修正を以下の実施例及びプロセスに加えることができることを留意すべきである。したがって、以下の実施例は例示のみとして解釈すべきであり、いかなるようにも限定として解釈すべきではないことを留意すべきである。
Figure 2016532002
実施例1:C13−PVDF−Iマクロ開始剤;M=62000g/モルの合成:
[48]本発明にしたがって、C13−PVDF−Iマクロ開始剤を調製した。マクロ開始剤は、マノメーター、破裂板、並びに内部バルブ及び出口バルブを備えた100mLのHastelloy Parrオートクレーブ内で調製した。オートクレーブを30barの窒素圧でパージして漏れを阻止した。次に、20mmHgの真空を15分間運転した。開始剤として過硫酸アンモニウム((NH)(0.07g、0.30ミリモル、0.1当量)、連鎖移動剤としてペルフルオロヘキシルヨージド(C13I)(1.40g、3.20ミリモル、1当量)、及び溶媒として脱イオン水(50mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。液体窒素/アセトン混合物中で冷却した後、フッ化ビニリデン(VDF)モノマー(23g、360ミリモル、100当量)を、二重秤量(即ち、オートクレーブにVDFを供給する前後の重量差)によって移した。反応器を80℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で65barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=0bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のVDFをパージした後、VDFの転化率は60%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に懸濁し、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、16gのC13−PVDF−I(収率70重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図1)及びH(図2)−NMR分光法によって分析したところ、次式3:
Figure 2016532002
(式中、∫−xは、連鎖移動剤(CTA)のCF又はCF基か又は与えられたF−モノマーのCF基のいずれか(δ−92ppmにおけるVDF、又はδ−108ppmにおけるCTFE)に割り当てられたδ−xppmに中心を有する信号の積分値を表し、Mは、与えられた化合物yの分子量(g/モル)(例えば、MVDF=64、MCTFE=116.56、MC6F13I=446)を表す)にしたがって62000g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図1を参照)。理論数平均分子量(M)は、次の式:
Figure 2016532002
(式中、[x]は、化合物xの初期モル濃度を表し、αは与えられたF−モノマーの転化率を表す)
にしたがって4700g/モルであると求められた(詳細に関しては図1を参照)。更に、マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、α及びβ相に対応する160及び170℃の2つの融点(T)値が示された(T値は吸熱ピークの頂部において測定される)(図21)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において387℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図20)。
実施例2:C13−PVDF−Iマクロ開始剤;M=8500g/モルの合成:
[49]実施例1にしたがって、C13−PVDF−Iマクロ開始剤を調製した。開始剤としてジマンガンデカカルボニル(Mn(CO)10)(0.12g、0.30ミリモル、0.1当量)、連鎖移動剤としてペルフルオロヘキシルヨージド(C13I)(1.40g、3.20ミリモル、1当量)、及び溶媒としてジメチルカーボネート(60mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。冷却した後、VDF(20g、320ミリモル、100当量)を、二重秤量によって移した。反応器を100℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で36barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=36bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。パージの後に気体は排出されず、これはVDFが完全に転化したことを示す。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に懸濁し、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、14gのC13−PVDF−I(収率65重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図3)及びH(図4)−NMR分光法によって分析したところ、実施例1において与えた式にしたがって8500g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図3を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって7000g/モルであると求められた(詳細に関しては図3を参照)。更に、DMF中におけるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(PMMA標準試料を使用)によって、10000g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(PDI:1.44)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、−34℃のガラス転移温度(T)値が示され、α及びβ相に対応する160及び170℃の2つの融点(T)値が示された(図23)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において395℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図22)。
実施例3:C13−PCTFE−Iマクロ開始剤;M=4600g/モルの合成:
[50]実施例1にしたがって、C13−PCTFE−Iマクロ開始剤を調製した。開始剤としてジマンガンデカカルボニル(Mn(CO)10)(0.07g、0.17ミリモル、0.1当量)、連鎖移動剤としてペルフルオロヘキシルヨージド(C13I)(0.77g、1.72ミリモル、1当量)、及び溶媒としてジメチルカーボネート(60mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。冷却した後、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)モノマー(20g、172ミリモル、100当量)を、二重秤量によって移した。反応器を100℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で10barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=2bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFE転化率は約47%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に懸濁し、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、3gのC13−PCTFE−I(収率14重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F−NMR分光法によって分析したところ(図5)、実施例1において与えた式にしたがって4600g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図5を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって5600g/モルであると求められた(詳細に関しては図5を参照)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって40℃のガラス転移温度(T)値が示され、162℃の融点(T)値が示された(図25)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において377℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図24)。
実施例4:I−PVDF−C−PVDF−Iマクロ開始剤;M=700g/モルの合成:
[51]本発明にしたがって、I−PVDF−C−PVDF−Iマクロ開始剤を調製した。マクロ開始剤は、マノメーター、破裂板、並びに内部バルブ及び出口バルブを備えた600mLのHastelloy Parrオートクレーブ内で調製した。オートクレーブを30barの窒素圧でパージして漏れを阻止した。次に、20mmHgの真空を15分間運転した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(2.10g、9.10ミリモル、1.1当量)、連鎖移動剤として1,4−ジヨードペルフルオロブタン(ICI)(39g、86ミリモル、11当量)、及び溶媒としてC(400mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。冷却した後、VDF(50g、781ミリモル、100当量)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で12barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=3bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のVDFをパージした後、VDFの転化率は約78%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をDMF中に溶解し、次に冷水、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、12gのI−PVDF−C−PVDF−I(収率46重量%)を黄色の固体として生成させた。生成物を19F(図6)及びH(図7)−NMR分光法によって分析したところ、実施例1において与えた式にしたがって700g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図6を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって780g/モルであると求められた(詳細に関しては図6を参照)。更に、DMF中におけるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(PMMA標準試料を使用)によって、2100g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(PDI:1.38)(図16)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、α及びβ相に対応する50及び60℃の2つの融点(T)値が示された(図27)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において224℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図26)。
実施例5:I−PVDF−C12−PVDF−Iマクロ開始剤;M=1100g/モルの合成:
[52]実施例4にしたがって、I−PVDF−C12−PVDF−Iマクロ開始剤を調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(0.40g、1.60ミリモル、0.1当量)、連鎖移動剤として1,6−ジヨードペルフルオロヘキサン(IC12I)(8.90g、16ミリモル、1当量)、及び溶媒としてジメチルカーボネート(60mL)を含む反応物質を、漏斗を通して160mLのオートクレーブ中に投入した。冷却した後、VDF(20g、320ミリモル、20当量)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で31barに達した。6時間後に反応を停止し(ΔP=16bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のVDFをパージした後、VDFの転化率は約65%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をTHF中に溶解し、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、18gのI−PVDF−C12−PVDF−I(収率62重量%)を黄色の固体として生成させた。生成物を19F(図8)及びH(図9)−NMR分光法によって分析したところ、実施例1において与えた式にしたがって1100g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図8を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって1200g/モルであると求められた(詳細に関しては図8を参照)。更に、DMF中におけるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)(PMMA標準試料を使用)によって、1200g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(PDI:1.01)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、α及びβ相に対応する100及び120℃の2つの融点(T)値が示された(図29)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において305℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図28)。
実施例6:C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−Iマクロ開始剤;M=8300g/モルの合成:
[53]実施例4にしたがって、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−Iマクロ開始剤を調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(2.10g、9.1ミリモル、2モル%)、連鎖移動剤としてペルフルオロヘキシルヨージド(C13I)(5.00g、9.1ミリモル、2モル%)、塩化ビニリデン(VDC)コモノマー(2.50g、26ミリモル、供給材料中6モル%)、及び溶媒混合物としてC:HO(200mL:200mL)を含む反応物質を、漏斗を通して600mLのオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(50g、429ミリモル、94モル%)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で6barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=0bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約70%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に溶解し、次に冷水から沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、22gのC13−(CTFE−co−VDC)−I(収率38重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図10)及びH(図11)−NMR分光法によって分析したところ、実施例1において与えた式にしたがって8300g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図10を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって6500g/モルであると求められた(詳細に関しては図10を参照)。外部標準試料として2,5−ジクロロベンゾトリフルオリドを用いたH−NMR分光法によって、コポリマー中のVDCのモル%(22モル%)が求められた(詳細に関しては図11を参照)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、29℃のガラス転移温度(T)値及び180℃の融点(T)値が示された(図31)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において375℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図30)。
実施例7:I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−Iマクロ開始剤;M=10600g/モルの合成:
[54]実施例4にしたがって、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−Iマクロ開始剤を調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(2.10g、9.1ミリモル、2モル%)、連鎖移動剤として1,4−ジヨードペルフルオロブタン(ICI)(4.13g、9.1ミリモル、供給材料中2モル%)、塩化ビニリデン(VDC)コモノマー(2.5g、26ミリモル、供給材料中6モル%)、及び溶媒混合物としてC:HO(200mL:200mL)を含む反応物質を、漏斗を通して600mLのオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(51g、438ミリモル、94モル%)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で6barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=2bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約93%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に溶解し、次に冷ペンタンから沈澱させた。濾過した後、マクロ開始剤を高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、21gのI−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−I(収率40重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図12)及びH(図13)−NMR分光法によって分析したところ、実施例1において与えた式にしたがって10600g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図12を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって10200g/モルであると求められた(詳細に関しては図12を参照)。外部標準試料として2,5−ジクロロベンゾトリフルオリドを用いた19F及びH−NMR分光法によって、コポリマー中のVDCのモル%(20モル%)が求められた(詳細に関しては図13を参照)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、29℃のガラス転移温度(T)値、及び178℃の融点(T)値が示された(図33)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において382℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図32)。
Figure 2016532002
実施例8:PCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマー;M=6800g/モルの合成:
[55]実施例1にしたがって、PCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマーを調製した。開始剤としてジマンガンデカカルボニル(Mn(CO)10)(67mg、0.172ミリモル、0.1当量)、実施例4からのI−PVDF−Iマクロ連鎖移動剤(1.55g、2.21ミリモル、1当量)、及び溶媒としてジメチルカーボネート(60mL)を含む反応物質を、漏斗を通して160mLのオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(20g、172ミリモル、100当量)を、二重秤量によって移した。反応器を100℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で9barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=2bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約60%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をTHF中に懸濁し、次に冷ペンタン、次に冷アセトンから沈澱させた。濾過した後、トリブロックコポリマーを高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、7gのPCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFE(収率32重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図14)及びH(図15)−NMR分光法によって分析したところ、次式:
Figure 2016532002
にしたがって6800g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図14を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって7500g/モルであると求められた(詳細に関しては図14を参照)。更に、DMF中におけるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC;図16)(PMMA標準試料を使用)によって、7200g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(PDI:2.05)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、180℃の融点(T)値が示された(図35)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において388℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図34)。
実施例9:PCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマー;M=2500g/モルの合成:
[56]実施例8にしたがって、PCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマーを調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(210mg、0.9ミリモル、0.1当量)、実施例4からのI−PVDF−Iマクロ連鎖移動剤(7.74g、11.1ミリモル、1当量)、及び溶媒としてジメチルカーボネート(60mL)を含む反応物質を、漏斗を通して160mLのオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(20g、172ミリモル、20当量)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で9barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=2bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約65%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をTHF中に懸濁し、次に冷ペンタン、次に冷アセトンから沈澱させた。濾過した後、トリブロックコポリマーを高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、9gのPCTFE−ブロック−PVDF−ブロック−PCTFE(収率32重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F(図17)及びH(図18)−NMR分光法によって分析したところ、実施例8において与えた式にしたがって2500g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図17を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって3200g/モルであると求められた(詳細に関しては図17を参照)。更に、DMF中におけるサイズ排除クロマトグラフィー(SEC;図16)(PMMA標準試料を使用)によって、4200g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(PDI:1.06)。マクロ開始剤の示差走査熱量測定(DSC)によって、175℃の融点(T)値が示された(図37)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において378℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図36)。
実施例10:C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFEジブロックコポリマー;M=39000g/モルの合成:
[57]実施例4にしたがって、C13−(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFEジブロックコポリマーを調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(1.2g、9.2ミリモル、8当量)、実施例6からのC13−(CTFE−co−VDC)−Iマクロ連鎖移動剤(10g、1.18ミリモル、1当量)、及び溶媒混合物としてC:HO(200mL:200mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(29g、249ミリモル、200当量)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、600mLのオートクレーブ内の圧力は最高で5barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=0bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約71%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に懸濁し、次に冷水から沈澱させた。濾過した後、ジブロックコポリマーを高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、17gのC13−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE(収率45重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F−NMR分光法によって分析した(図19)ところ、式:
Figure 2016532002
にしたがって39000g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図19を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって23500g/モルであると求められた(詳細に関しては図19を参照)。更にジブロックコポリマーの示差走査熱量測定(DSC)によって、35℃のガラス転移温度(T)値及び160℃の融点(T)値が示された(図39)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において364℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図38)。
実施例11:PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマー;M=28000g/モルの合成:
[58]実施例4にしたがって、PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFEトリブロックコポリマーを調製した。開始剤としてtert−ブチルペルオキシピバレート(TBPPi)(1.0g、4.3ミリモル、5当量)、実施例7からのI−(CTFE−co−VDC)−C−(CTFE−co−VDC)−Iマクロ連鎖移動剤(10g、0.91ミリモル、1当量)、及び溶媒混合物としてC:HO(200mL:200mL)を含む反応物質を、漏斗を通してオートクレーブ中に投入した。冷却した後、CTFE(29g、249ミリモル、300当量)を、二重秤量によって移した。反応器を74℃まで徐々に加熱し、オートクレーブ内の圧力は最高で10barに達した。16時間後に反応を停止し(ΔP=2bar)、オートクレーブを室温まで冷却した。未反応のCTFEをパージした後、CTFEの転化率は約78%であると判定された。反応混合物を濾過し、得られた生成物混合物全体をクロロホルム中に溶解し、次に冷水から沈澱させた。濾過した後、トリブロックコポリマーを高真空下80℃において一定重量になるまで乾燥して、17gのPCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE(収率44重量%)を白色の粉末として生成させた。生成物を19F−NMR分光法によって分析した(図20)ところ、実施例10において与えた式にしたがって28000g/モルの実験数平均分子量(M)値が示された(詳細に関しては図20を参照)。理論数平均分子量(M)は、実施例1において与えた式にしたがって33000g/モルであると求められた(詳細に関しては図20を参照)。更にトリブロックコポリマーの示差走査熱量測定(DSC)によって、35℃のガラス転移温度(T)値及び170℃の融点(T)値が示された(図41)。熱重量測定(TGA)分析によって、空気下において375℃の10%重量損失における分解温度(T 10%)の値が示された(図40)。
[59]このように、広範囲の用途において用いるのに好適なCTFEベースのブロックコポリマーの幾つかの態様をここに記載する。本CTFEベースのブロックコポリマーは、光学的に透明であり、化学的に不活性であり、不燃性であり、並びに可塑剤及び安定剤を含まない。本CTFEベースのブロックコポリマーは、優れた湿分バリア特性を示す。更に、本発明のCTFEベースのブロックコポリマーは、既存の処理装置を用いて容易に熱成形される。
[60]上記の発明の詳細な説明において少なくとも1つの代表的な態様を示したが、膨大な数のバリエーションが存在することを認識すべきである。また、代表的な態様又は代表的な複数の態様は例に過ぎず、いかなるようにも発明の範囲、適用性、又は構成を限定することは意図しないことも認識すべきである。むしろ、上記の詳細な説明は、発明の代表的な態様を実施するための簡便な指針を当業者に与えるものであり、特許請求の範囲に示す範囲及びその法律的均等範囲から逸脱することなく、幾つかの代表的な態様において記載されている機能及び構成要素の配置において種々の変更を行うことができることが理解される。
[60]上記の発明の詳細な説明において少なくとも1つの代表的な態様を示したが、膨大な数のバリエーションが存在することを認識すべきである。また、代表的な態様又は代表的な複数の態様は例に過ぎず、いかなるようにも発明の範囲、適用性、又は構成を限定することは意図しないことも認識すべきである。むしろ、上記の詳細な説明は、発明の代表的な態様を実施するための簡便な指針を当業者に与えるものであり、特許請求の範囲に示す範囲及びその法律的均等範囲から逸脱することなく、幾つかの代表的な態様において記載されている機能及び構成要素の配置において種々の変更を行うことができることが理解される。
以下に本発明の態様を記載する。
態様1
ラジカル開始剤の存在下において、フルオロモノマー「M」を、式:
X−Y、又はY−X−Y
(式中、Xは、C 〜C 炭化水素、C 〜C ヒドロフルオロカーボン、C 〜C ヒドロクロロフルオロカーボン、又はC 〜C フルオロカーボンを表し、Yは、ヨウ素又は臭素を表す)
の連鎖移動剤と反応させて、それによって式:
X−ポリ(M)−Y、又はY−ポリ(M)−X−ポリ(M)−Y
(式中、ポリ(M)は該モノマーのポリマーを表す)
のマクロ開始剤を形成し;そして
ラジカル開始剤の存在下において、マクロ開始剤をクロロトリフルオロエチレン(CTFE)と反応させて、それによって式:
X−ポリ(M)−ブロック−PCTFE、又はPCTFE−ブロック−ポリ(M)−X−ポリ(M)−ブロック−PCTFE
のジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーを形成する;
ことを含む、ヨウ素移動重合によってCTFEベースのブロックコポリマーを合成する方法。
態様2
フルオロモノマー「M」を反応させることが、フッ化ビニリデン(VDF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニル(VF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、塩化ビニリデン(VDC)、及びCTFEと塩化ビニリデン、CTFEとフッ化ビニリデン(VDF)、CTFEとエチレンの組み合わせ、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロモノマーを反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様3
フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、CF (CF −Y、及びY−(CF −Y(式中、nは、0、1、2、3、4、5、又は6に等しい)からなる群から選択される連鎖移動剤と反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様4
形成されるマクロ開始剤が、C 13 −ポリ(CTFE−co−VDC)−I、C 13 −ポリ(VDF)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C 12 −ポリ(CTFE−co−VDC)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C −ポリ(CTFE−co−VDC)−I、及びI−ポリ(VDF)−C −ポリ(VDF)−Iからなる群から選択される、態様1に記載の方法。
態様5
形成されるCTFEベースのブロックコポリマーが、C 13 −ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びC 13 −ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのジブロックコポリマー、並びにPCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C 12 −ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C −ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びPCTFE−ブロック−ポリ(VDF)−C −ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのトリブロックコポリマーからなる群から選択される、態様1に記載の方法。
態様6
フルオロモノマーをラジカル開始剤の存在下において連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、(NH 、K 、Na 、Mn (CO) 10 、tert−ブチルペルオキシピバレート、ジベンゾイルペルオキシド、及びジ−tert−ブチルペルオキシドからなる群から選択されるラジカル開始剤の存在下において連鎖移動剤と反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様7
フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約20℃〜約130℃の温度において連鎖移動剤と反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様8
フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約200kPa〜約20,000kPaの圧力において連鎖移動剤と反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様9
フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約1〜約30時間の間、連鎖移動剤と反応させることを含む、態様1に記載の方法。
態様10
フルオロモノマー又はマクロ開始剤を反応させることが、式:R−COOR’(式中、R及びR’は、独立して、C 1〜5 アルキル基、エステルOR”(式中、R”は1〜5個の炭素原子を含むアルキルである)であり、Rは水素であってもよい)のエステル、フッ素化溶媒、1,2−ジクロロエタン、イソプロパノール、tert−ブタノール、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、ブチロニトリル、及びこれらの混合物からなる群から選択される溶媒中で反応させることを含む、態様1に記載の方法。

Claims (10)

  1. ラジカル開始剤の存在下において、フルオロモノマー「M」を、式:
    X−Y、又はY−X−Y
    (式中、Xは、C〜C炭化水素、C〜Cヒドロフルオロカーボン、C〜Cヒドロクロロフルオロカーボン、又はC〜Cフルオロカーボンを表し、Yは、ヨウ素又は臭素を表す)
    の連鎖移動剤と反応させて、それによって式:
    X−ポリ(M)−Y、又はY−ポリ(M)−X−ポリ(M)−Y
    (式中、ポリ(M)は該モノマーのポリマーを表す)
    のマクロ開始剤を形成し;そして
    ラジカル開始剤の存在下において、マクロ開始剤をクロロトリフルオロエチレン(CTFE)と反応させて、それによって式:
    X−ポリ(M)−ブロック−PCTFE、又はPCTFE−ブロック−ポリ(M)−X−ポリ(M)−ブロック−PCTFE
    のジブロック又はトリブロックのCTFEベースのブロックコポリマーを形成する;
    ことを含む、ヨウ素移動重合によってCTFEベースのブロックコポリマーを合成する方法。
  2. フルオロモノマー「M」を反応させることが、フッ化ビニリデン(VDF)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、トリフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニル(VF)、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、ペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)、塩化ビニリデン(VDC)、及びCTFEと塩化ビニリデン、CTFEとフッ化ビニリデン(VDF)、CTFEとエチレンの組み合わせ、並びにこれらの混合物からなる群から選択されるフルオロモノマーを反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  3. フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、CF(CF−Y、及びY−(CF−Y(式中、nは、0、1、2、3、4、5、又は6に等しい)からなる群から選択される連鎖移動剤と反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  4. 形成されるマクロ開始剤が、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、C13−ポリ(VDF)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、I−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−I、及びI−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−Iからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 形成されるCTFEベースのブロックコポリマーが、C13−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びC13−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのジブロックコポリマー、並びにPCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C12−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、PCTFE−ブロック−ポリ(CTFE−co−VDC)−C−ポリ(CTFE−co−VDC)−ブロック−PCTFE、及びPCTFE−ブロック−ポリ(VDF)−C−ポリ(VDF)−ブロック−PCTFEのトリブロックコポリマーからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  6. フルオロモノマーをラジカル開始剤の存在下において連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、(NH、K、Na、Mn(CO)10、tert−ブチルペルオキシピバレート、ジベンゾイルペルオキシド、及びジ−tert−ブチルペルオキシドからなる群から選択されるラジカル開始剤の存在下において連鎖移動剤と反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  7. フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約20℃〜約130℃の温度において連鎖移動剤と反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  8. フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約200kPa〜約20,000kPaの圧力において連鎖移動剤と反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  9. フルオロモノマーを連鎖移動剤と反応させることが、フルオロモノマーを、約1〜約30時間の間、連鎖移動剤と反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
  10. フルオロモノマー又はマクロ開始剤を反応させることが、式:R−COOR’(式中、R及びR’は、独立して、C1〜5アルキル基、エステルOR”(式中、R”は1〜5個の炭素原子を含むアルキルである)であり、Rは水素であってもよい)のエステル、フッ素化溶媒、1,2−ジクロロエタン、イソプロパノール、tert−ブタノール、アセトニトリル、ジメチルカーボネート、ブチロニトリル、及びこれらの混合物からなる群から選択される溶媒中で反応させることを含む、請求項1に記載の方法。
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