JP2016531880A - ガンマセクレターゼモジュレーターとしての新規二環式ピリジノン - Google Patents

ガンマセクレターゼモジュレーターとしての新規二環式ピリジノン Download PDF

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Abstract

化合物および化合物の薬学的に許容できる塩が開示され、化合物は、本明細書で定義されているような式(I)の構造を有する。対応する医薬組成物、治療方法、合成方法、および中間体も開示される。【化1】

Description

本発明は、アルツハイマー病およびダウン症候群などの神経変性障害および/または神経学的障害の治療に有用な新規二環式ピリジノン化合物に関する。
認知症は、多種多様な独特の病理学的プロセスに起因する。認知症を引き起こす最も一般的な病理学的プロセスは、アルツハイマー病(AD)、脳アミロイド血管障害(CM)およびプリオン仲介性疾患である(例えば、Haanら、Clin.Neurol.Neurosurg.1990、92(4):305〜310;Glennerら、J.Neurol.Sci.1989、94:1〜28を参照)。ADは、米国人口のうちで最も急速に増加している85歳を過ぎたすべての人のほぼ半数に影響を及ぼす。したがって、米国におけるAD患者の数は、2050年までには約400万人から約1400万人に増加すると予想される。
本発明は、アルツハイマー病およびダウン症候群などの神経変性障害および/または神経学的障害を治療するための有用な一群のγ−セクレターゼモジュレーターに関する(Ann.Rep.Med.Chem.2007、Olsenら、42:27〜47を参照)。
本発明は、以下に表されるような、式Iのγ−セクレターゼモジュレーター、または薬学的に許容できるその塩
Figure 2016531880
(式中、
Xは、1〜3個のヘテロ原子を含有する(5〜14員)ヘテロアリールであり、
は、水素、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)アルケニルからなる群から選択され、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)アルケニルは、フルオロ、ヒドロキシルおよび(C〜C)アルコキシからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
2aおよびR2bは、各出現において、水素、フルオロ、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキルおよびフェニルからなる群から独立して選択され、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキルおよびフェニルは、シアノ、(C〜C)アルキルおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいか、R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルまたは(4〜10員)ヘテロシクロアルキルを形成し、(C〜C)シクロアルキルおよび(4〜10員)ヘテロシクロアルキルは、1〜3個のRで置換されていてもよく、
Aは、(C〜C10)アリールまたは(5〜14員)ヘテロアリールであり、(C〜C10)アリールおよび(5〜14員)ヘテロアリールは、1〜5個のR13で置換されていてもよく、
Lは、存在する場合、酸素、NR10、硫黄および(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、(C〜C)シクロアルキルは、ハロゲンおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
は、水素、−(C(R12−(C〜C)シクロアルキル、−(C(R12−(4〜10員)ヘテロシクロアルキル、−(C(R12−(C〜C10)アリールおよび−(C(R12−(5〜14員)ヘテロアリールからなる群から選択され、(C〜C)シクロアルキル、(4〜10員)ヘテロシクロアルキル、(C〜C10)アリールおよび(5〜14員)ヘテロアリール部分は、1〜5個のR11で置換されていてもよく、
4aおよびR4bは、水素および(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択され、(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてよいか、R4aおよびR4bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルを形成し、(C〜C)シクロアルキルは、シアノ、フルオロ、トリフルオロメチルおよび(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
5aおよびR5bは、各出現において、水素および(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいか、R5aおよびR5bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルを形成し、前記(C〜C)シクロアルキルは、シアノ、フルオロ、トリフルオロメチルおよび(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
およびRは、水素、シアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、(C〜C)アルキルおよび−ORからなる群から各々独立して選択され、但し、RおよびRは、両方ともヒドロキシルになることはなく、
は、各出現において、シアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、
は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から選択され、(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
10は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、(C〜C)アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
11は、各出現において、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキル、(5〜10員)ヘテロシクロアルキル、−N(CH、オキソおよびSFからなる群から独立して選択され、(C〜C)シクロアルキルおよび(5〜10員)ヘテロシクロアルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
12は、各出現において、水素、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキルおよび−SFからなる群から独立して選択され、(C〜C)アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
13は、各出現において、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキルチオ、(C〜C)シクロアルキル、−SF、−Si(CHおよびプロピニルオキシベンゾイルベンジルからなる群から独立して選択され、
mは、0または1から選択される整数であり、
tは、0、1、2、3または4から選択される整数であり、
zは、1または2から選択される整数であり、
yは、1、2、3または4から選択される整数である)
を対象とする。
本発明の化合物は、本明細書に記載されている実施例1〜173または薬学的に許容できるその塩を包含する。
本明細書において、薬学的に有効な量の本明細書に記載されている化合物のうちの1個または複数および薬学的に許容できるビヒクル、担体または賦形剤を含む組成物も提供される。
式Iの化合物は、γ−セクレターゼモジュレーターである。γ−セクレターゼは、アルツハイマー病に関連しているアミロイドベータタンパク質(Aβ)プラークの産生において役割を果たす。したがって、式Iの化合物は、Aβ産生に関係する様々な神経変性および/または神経学的障害を治療するのに有用であると考えられる。
本発明の他の特色および利点は、本発明について記載している本明細書および添付の請求項から明らかになるであろう。
この文書内の見出しは、読者によるその見直しを円滑にするために利用されるにすぎない。それらは、本発明または請求項をいかようにも限定するものとして解釈されるべきではない。
定義および例示
請求項を包含する本願全体を通して使用されているように、下記の用語は、具体的に別段の指示がない限り、以下で定義する意味を有する。複数形および単数形は、数の指示以外、交換可能なものとして扱われるべきである。
「(C1〜6)アルキル」という用語は、1〜6個の炭素原子を含有する直鎖または分岐鎖の飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、水素の除去により炭化水素から得られる置換基)を指す。そのような置換基の例は、メチル、エチル、プロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを包含する)、ブチル(n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチルを包含する)、ペンチル、およびヘキシルを包含する。
「(C〜C)アルキル」という用語は、1〜3個の炭素原子を含有する直鎖または分枝鎖の飽和ヒドロカルビル置換基(すなわち、炭化水素から水素の除去により得られた置換基)を指す。そのような置換基の例は、メチル、エチルおよびプロピル(n−プロピルおよびイソプロピルを包含する)を包含する。
「(C〜C)アルケニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する直鎖または分枝鎖基を包含する、2〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有する、脂肪族炭化水素を指す。代表的な例は、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル(アリル)、イソプロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニルおよび2−ブテニルを包含するが、それらに限定されるものではない。本発明の化合物が(C〜C)アルケニル基を含有する場合、化合物は、純粋なE(反対側)型、純粋なZ(同じ側)型、またはそれらの任意の混合物として存在し得る。
「(C〜C)アルキニル」という用語は、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する直鎖または分枝鎖基を包含する、2〜6個の炭素原子を有し、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を有する脂肪族炭化水素を指す。アルキニルの代表的な例は、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニルおよび1−ブチニルを包含するが、それらに限定されるものではない。
「ハロゲン」という用語は、フッ素(−Fとして示されることもある)、塩素(−Clとして示されることもある)、臭素(−Brとして示されることもある)、またはヨウ素(−Iとして示されることもある)を指す。
「ハロ(C〜C)アルキル」という用語は、本明細書で使用されているように、少なくとも1個の水素原子が、上記で定義されているようなハロゲンで置き換えられている、上記で定義されているような(C〜C)アルキル基を指す。ハロ(C〜C)アルキルの代表的な例は、フルオロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチルおよび2−クロロ−3−フルオロペンチルを包含するが、それらに限定されるものではない。
「(C〜C)アルコキシ」という用語は、本明細書で使用されているように、酸素原子を介して親分子部分に接続している、上記で定義されているような(C〜C)アルキル基を意味する。例は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、2−プロポキシ、ブトキシ、tert−ブトキシ、ペンチルオキシおよびヘキシルオキシを包含するが、それらに限定されるものではない。
「(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル」という用語は、本明細書で使用されているように、上記で定義されているような(C〜C)アルキル基を介して親分子部分に接続している、上記で定義されているような(C〜C)アルコキシ基を意味する。
「ハロ(C〜C)アルコキシ」という用語は、本明細書で使用されているように、少なくとも1個の水素原子が、上記で定義されているようなハロゲンで置き換えられている、上記で定義されているような(C〜C)アルコキシ基を指す。ハロ(C〜C)アルコキシの代表的な例は、フルオロメトキシ、2−フルオロエトキシ、トリフルオロメトキシおよびペンタフルオロエトキシを包含するが、それらに限定されるものではない。
「(C〜C)アルキルチオ」という用語は、本明細書で使用されているように、硫黄原子を介して親分子部分に付加された、上記で定義されているような(C〜C)アルキル基を意味する。(C〜C)アルキルチオの代表的な例は、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオおよびヘキシルチオを包含するが、それらに限定されるものではない。
「(C〜C)シクロアルキル」という用語は、3〜8個の炭素原子を有する飽和炭素環式分子から水素を除去することにより得られる炭素環式置換基を指す。「(C〜C)シクロアルキル」は、単環式環であってよく、その例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチルおよびシクロオクチルを包含する。あるいは、シクロアルキルは、(C〜C)ビシクロアルキルなどの複数の環を含有し得る。「(C〜C)ビシクロアルキル」という用語は、4〜8個の炭素原子を含有する二環系を指す。ビシクロアルキルは、ビシクロ[1.1.0]ブタン、ビシクロ[2.1.0]ペンタン、ビシクロ[2.2.0]ヘキサン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、ビシクロ(bicylco)[3.2.0]ヘプタンおよびビシクロ[3.3.0]オクタンなど、縮合していてよい。「ビシクロアルキル」という用語は、ビシクロ[2.2.1]ヘプタンおよびビシクロ[1.1.1]ペンタンなどであるがそれらに限定されるものではない架橋ビシクロアルキル系も包含する。
「(C〜C10)アリール」という用語は、1個の環または2個の縮合環を包含する、6〜10個の炭素原子を含有する芳香族置換基を指す。そのようなアリール置換基の例は、フェニルおよびナフチルを包含するが、それらに限定されるものではない。(C〜C10)アリールは、本明細書で定義されているような(C〜C)シクロアルキル環(例えば、ビシクロ[4.2.0]オクタ−1,3,5−トリエニル)または(5〜6員)ヘテロシクロアルキル環(例えば、ジヒドロベンゾフラニル、ベンゾジオキソリルおよびオキソイソインドリニル)と縮合していてもよいフェニルおよびナフチル置換基を包含してもよく、ここで、そのような縮合アリール基を置換基として有する基は、アリールの炭素原子に接続している。
「(4〜10員)ヘテロシクロアルキル」という用語は、合計4〜14個の環原子を含有する飽和したまたは部分的に飽和した環構造から水素を除去することにより得られる置換基を指し、環原子のうちの少なくとも1個は、酸素、窒素、または硫黄から選択されるヘテロ原子である。(4〜10員)ヘテロシクロアルキルの例は、ピペリジニル、ピペラジニル、ピロリジニル、ジヒドロフラニル、モルホリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロピラニル、ジヒドロチオフェニルおよびテトラヒドロチオフェニルを包含するが、それらに限定されるものではない。あるいは、上記で定義されているようなヘテロシクロアルキルは、一緒に縮合した2個の環(アザスピロオクタン環などであるがそれに限定されないスピロ縮合環を包含する)を含むことがあり、少なくとも1個のそのような環は、環原子としてのヘテロ原子(すなわち、窒素、酸素、または硫黄)を含有する。ヘテロシクロアルキル置換基を有するある基において、その基と結合しているヘテロシクロアルキル置換基の環原子は、ヘテロ原子が窒素である場合に少なくとも1個のヘテロ原子であってよいか、環炭素原子であってよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環内にあってよいか、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と異なる環内にあってよい。同様に、このヘテロシクロアルキル置換基がまた、ある基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、ヘテロ原子が窒素である場合に少なくとも1個のヘテロ原子と結合していてよいか、環炭素原子と結合していてよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環内にあってよいか、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と異なる環内にあってよい。
「(4〜10員)ヘテロシクロアルキル」は、本明細書で定義されているような(C〜C10)アリールまたは(5〜14員)ヘテロアリールと縮合して、(7〜22員)環系を形成していてもよいことを理解されたい。そのような縮合ヘテロシクロアルキル基を置換基として有する基は、ヘテロ原子が窒素である場合にはヘテロシクロアルキル基のヘテロ原子に、またはヘテロシクロアルキル基の炭素原子に接続している。そのような縮合ヘテロシクロアルキル基は、化学的に容認できる場合、1個または複数の置換基で置換されていてもよい。例えば、縮合(C〜C10)アリールまたは(5〜14員)ヘテロアリールは、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキル、(C〜C)アルコキシまたはオキソで置換されていてもよい。
「(5〜14員)ヘテロアリール」という用語は、環原子のうちの少なくとも1個が、ヘテロ原子(すなわち、酸素、窒素、または硫黄)であり、残りの環原子が、炭素、酸素、窒素、および硫黄からなる群から独立して選択される、5〜14個の環原子を含有する芳香環構造を指す。ヘテロアリールは、単環または2もしくは3個の縮合環であってよい。ヘテロアリール置換基の例は、ピリジニル、ピリミジニル、ピラジニル、およびピリダジニルなどの6員環置換基;トリアゾリル、イミダゾリル、フラニル、チオフェニル(「チオフラニル」としても知られている)、ピロリル、ピラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、チアジアゾリル、1,2,3−、1,2,4−、1,2,5−、または1,3,4−オキサジアゾリルおよびイソチアゾリルなどの5員環置換基;インドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチアゾリル、イソベンゾチオフラニル、ベンゾチオフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンズイソオキサゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリル、フラノピリジニル、プリニル、イミダゾピリジニル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、チエノピリジニル、およびアントラニリルなどの6/5員縮合環置換基;ならびにキノリニル、イソキノリニル、シンノリニル、キナゾリニル、オキソクロメニル、および1,4−ベンズオキサジニルなどの6/6員縮合環置換基を包含するが、それらに限定されるものではない。ヘテロアリール置換基を有するある基において、その基と結合しているヘテロアリール置換基の環原子は、ヘテロ原子が適切な原子価を有する窒素である場合に少なくとも1個のヘテロ原子であってよいか、環炭素原子であってよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環内にあってよいか、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と異なる環内にあってよい。同様に、このヘテロアリール置換基がまた、ある基または置換基で置換されている場合、その基または置換基は、ヘテロ原子が窒素である場合に少なくとも1個のヘテロ原子と結合していてよいか、環炭素原子と結合していてよく、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と同じ環内にあってよいか、環炭素原子は、少なくとも1個のヘテロ原子と異なる環内にあってよい。「ヘテロアリール」という用語は、ピリジルN−オキシドおよびピリジンN−オキシド環を含有する基も包含する。
「(5〜14員)ヘテロアリール」は、本明細書で定義されているような(C〜C)シクロアルキル基または(4〜10員)ヘテロシクロアルキル基と縮合して、(6〜22員)環系(例えば、テトラヒドロトリアゾロピリジニル、カルバゾリルまたはジヒドロオキサジノインドリル)を形成していてよいことを理解されたい。そのような縮合ヘテロアリール基を置換基として有する基は、ヘテロアリール基の芳香族炭素に、またはヘテロ原子が窒素である場合にはヘテロアリール基のヘテロ原子に接続している。そのような縮合ヘテロアリール基が1個または複数の置換基で置換されている場合、その1個または複数の置換基は、別段の定めがない限り、ヘテロアリール基の芳香族炭素と、またはヘテロ原子が窒素である場合にはヘテロアリール基のヘテロ原子と各々結合している。縮合(C〜C)シクロアルキル基または(4〜10員)ヘテロシクロアルキル基は、ハロゲン、(C〜C)アルキル、(C〜C)シクロアルキルまたはオキソで置換されていてもよい。
「水素」という用語は、水素置換基を指し、−Hとして示されることもある。
「ヒドロキシ」または「ヒドロキシル」という用語は、−OHを指す。別の用語(複数可)と組み合わせて使用される場合、「ヒドロキシ」という接頭語は、接頭語が接続している置換基が、1個または複数のヒドロキシ置換基で置換されていることを示す。1個または複数のヒドロキシ置換基が接続している炭素を持つ化合物は、例えば、アルコール、エノールおよびフェノールを包含する。
「シアノ」(「ニトリル」とも呼ばれる)という用語は、−CNを意味し、
Figure 2016531880
と示されることもある。
「オキソ」という用語は、=O部分を指す。
ある置換基が、「置換されている」と記載されている場合、非水素置換基は、その置換基の炭素または窒素上の水素置換基の代わりである。したがって、例えば、置換されているアルキル置換基は、少なくとも1個の非水素置換基が、アルキル置換基上の水素置換基の代わりであるアルキル置換基である。例示のために、モノフルオロアルキルは、フルオロ置換基で置換されているアルキルであり、ジフルオロアルキルは、2個のフルオロ置換基で置換されているアルキルである。置換基上に2個以上の置換がある場合、各非水素置換基は、同一か異なっていてよい(特に指定のない限り)ことが認識されるべきである。
ある置換基が、「置換されていてもよい」と記載されている場合、その置換基は、(1)置換されていなくてよいか、または(2)置換されていてよい。置換基のある炭素が、置換基のリストのうちの1個または複数で置換されていてもよいと記載されている場合、その炭素上の水素のうちの1個または複数は(存在する程度まで)、独立して選択される任意選択の置換基で別個におよび/または一緒に置き換えられていてよい。置換基のある窒素が、置換基のリストのうちの1個または複数で置換されていてもよいと記載されている場合、その窒素上の水素のうちの1個または複数は(存在する程度まで)、独立して選択される任意選択の置換基で各々置き換えられていてよい。さらなる例として、存在し得る任意選択の置換基、例えばR11またはR13がある場合、それらの置換基は本明細書において特定されており、存在しない場合、その任意選択の置換基が接続し得る基(すなわち、CまたはN)には、必要な数の水素が接続しているであろう。
本明細書は、「置換基」、「ラジカル」、および「基」という用語を互換的に使用する。
ある置換基が、特定数までの非水素置換基で置換されていてもよいと記載されている場合、その置換基は、(1)置換されていなくてよいか、または(2)その特定数までの非水素置換基もしくはその置換基上の最大数までの置換可能な位置のどちらか少ない方により置換されていてよい。したがって、例えば、ある置換基が、3個までの非水素置換基で置換されていてもよいヘテロアリールとして記載されている場合、3個未満の置換可能な位置を持つ任意のヘテロアリールは、そのヘテロアリールが、置換可能な位置を有するのと同数までの非水素置換基によってのみ置換されていてもよいであろう。例示のために、テトラゾリル(1個だけの置換可能な位置を有する)は、1個までの非水素置換基で置換されていてもよいであろう。さらに例示のために、あるアミノ窒素が、2個までの非水素置換基で置換されていてもよいと記載されている場合、窒素は、そのアミノ窒素が、第一級窒素である場合に、2個までの非水素置換基で置換されていてもよいことになり、一方、そのアミノ窒素は、そのアミノ窒素が、第二級窒素である場合に、1個だけまでの非水素置換基で置換されていてもよいことになる。
置換基が、ある群から「独立して選択される」と記載される場合、各置換基は、他のもの(複数可)と無関係に選択される。したがって、各置換基は、他の置換基(複数可)と同一か異なっていてよい。
数値的範囲とともに括弧内に示される場合の任意選択の変数(すなわち、「(R130〜3」)は、その任意選択の変数が、0、1、2または3から選択される整数として存在することを意味すると理解されたい。任意選択の変数「(R130〜1」は、その任意選択の変数が、0または1から選択される整数として存在することを意味する。
本明細書で使用されているように、定めがない限り、置換基の接続点はその置換基の任意の適当な位置からのものであってよい。
置換基との結合が環中の2つの原子を繋ぐ結合と交差するように示されている場合、そのような置換基は、置換可能なその環中の環形成原子のいずれかと結合していてよい。
「患者」は、例えば、ブタ、雌ウシ、ニワトリ、ウマ、モルモット、マウス、ラット、スナネズミ、ネコ、ウサギ、イヌ、サル、チンパンジーおよびヒトなどの温血動物を指す。
「治療すること」または「治療」という用語は、本明細書で使用されているように、他に指示がない限り、そのような用語が当てはまる障害もしくは状態、またはそのような障害もしくは状態の1つもしくは複数の症状の、進行を逆転、緩和、阻害するか、またはそれらを予防することを意味する。「治療」という用語は、本明細書で使用されているように、他に指示がない限り、「治療すること」が直ぐ上で定義されているように、治療する行為を指す。「治療すること」という用語は、対象のアジュバントおよびネオアジュバント治療も包含する。
「薬学的に許容できる」は、物質または組成物が、製剤を構成する他の原料、および/またはそれにより治療されている哺乳動物と、化学的にかつ/または毒物学的に適合するものでなくてはならないことを示す。
「異性体」は、以下で定義されるような「立体異性体」および「幾何異性体」を意味する。
「立体異性体」は、RまたはS配置で各々存在していてよい1つまたは複数のキラル中心を保有する化合物を指す。立体異性体は、すべてのジアステレオマー、エナンチオマーおよびエピマー形態、ならびにそれらのラセミ体および混合物を包含する。
「幾何異性体」は、シス(cis)、トランス(trans)、アンチ(anti)、エントゲーゲン(entgegen)(E)およびツザンメン(zusammen)(Z)形態で存在し得る化合物、ならびにそれらの混合物を指す。
本明細書で使用されているように、「式I」、「式Ia」、「式Ib」、「式Ic」、「式Id」、「式Id’」、および「式Ie」という用語は、本明細書で後に「本発明の化合物(複数可)」と呼ばれることがある。そのような用語は、水和物、溶媒和物、異性体、結晶形態および非結晶形態、同形体、多形体、およびそれらの代謝産物を包含する式I〜Ieの化合物のすべての形態を包含するためにも定義される。例えば、式I〜Ieの化合物、または薬学的に許容できるその塩は、非溶媒和形態でも、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒との溶媒和形態でも存在し得る。溶媒または水が、強固に結合している場合、複合体は、湿度と無関係に明確な化学量論を有するであろう。しかしながら、溶媒または水が、弱く結合している場合、チャネル溶媒和物および吸湿性化合物の場合のように、水/溶媒含有量は、湿度および乾燥条件に依存するであろう。そのような場合、非化学量論が基準となる。概して、溶媒和形態は、本発明の目的のために非溶媒和形態と同等とみなされる。
本発明の化合物は、クラスレートまたは他の複合体として存在してもよい。クラスレートなどの複合体、薬物−ホスト包接複合体は、本発明の範囲内に包含され、薬物およびホストは、化学量論的量または非化学量論的量で存在する。化学量論的量または非化学量論的量であってよい2個以上の有機成分および/または無機成分を含有する本発明の化合物の複合体も包含される。得られる複合体は、イオン化、部分的イオン化、または非イオン化であってよい。そのような複合体の総説については、HaleblianによるJ.Pharm.Sci.、64(8)、1269〜1288(1975年8月)を参照されたい。
本発明の化合物は、幾何異性体として存在し得る。本発明の化合物は、1つまたは複数の不斉中心を保有していてよく、それ故に、2つ以上の立体異性形態として存在し得る。本発明は、本発明の化合物のすべての個々の立体異性体および幾何異性体ならびにそれらの混合物を包含する。個々のエナンチオマーは、分割、キラルクロマトグラフィー、もしくは当業者によく知られている他の方法によって、または合成において関連のエナンチオマー反応物質もしくは試薬を使用することによって得ることができる。
本発明の化合物の炭素−炭素結合は、本明細書において、実線
Figure 2016531880
、中実楔
Figure 2016531880
、または破線楔
Figure 2016531880
を使用して示されることもある。不斉炭素原子との結合を示すための実線の使用は、その炭素原子におけるすべての可能な立体異性体(例えば、具体的なエナンチオマー、ラセミ混合物など)が包含されることを示すことを意味する。不斉炭素原子との結合を示すための中実楔か、または破線楔の使用は、示されている立体異性体が存在することを示すことを意味する。ラセミ化合物中に存在する場合、中実楔および破線楔は、絶対立体化学よりもむしろ相対立体化学を定義するために使用される。そのような示されている相対立体化学を保有するラセミ化合物には、(+/−)が付けられている。例えば、別段の定めがない限り、本発明の化合物は、シスおよびトランス異性体、RおよびSエナンチオマーなどの光学異性体、ジアステレオマー、幾何異性体、回転異性体、配座異性体、アトロプ異性体、ならびにそれらの混合物を包含する、立体異性体として存在し得ることが意図されている。本発明の化合物は、2種以上のタイプの異性を呈し、それらの混合物(ラセメートおよびジアステレオマー対など)からなり得る。対イオンが、光学活性の、例えば、D−ラクテートまたはL−リシン、またはラセミの、例えば、DL−タルトレートまたはDL−アルギニンである酸付加塩または塩基付加塩も包含される。
任意のラセメートが結晶化する場合、2種の異なるタイプの結晶が可能である。第一のタイプは、等モル量で両エナンチオマーを含有する1つの均質な形態の結晶が生成される上で言及されているラセミ化合物(真のラセメート)である。第二のタイプは、各々が単一のエナンチオマーを含む2種の形態の結晶が等モル量で生成されるラセミ混合物またはコングロメレートである。
本発明は、1個または複数の原子が、同じ原子番号を有するが、原子質量または質量数が自然界で優勢な原子質量または質量数とは異なる原子によって置き換えられていることを除き、式I〜Ieにおいて列挙されているものと同一である、すべての薬学的に許容できる同位体標識化合物も包含する。本発明の化合物への包含に適している同位体の例は、H、Hなどの水素;11C、13Cおよび14Cなどの炭素;36Clなどの塩素;18Fなどのフッ素;123Iおよび125Iなどのヨウ素;13Nおよび15Nなどの窒素;15O、17Oおよび18Oなどの酸素;32Pなどのリン;ならびに35Sなどの硫黄の同位体を包含するが、それらに限定されるものではない。本発明のある特定の同位体標識化合物、例えば放射性同位体を組み込んだものは、薬物および/または基質組織分布研究(例えば、アッセイ)において有用である。放射性同位体トリチウム、すなわちH、および炭素−14、すなわち14Cは、それらの組み込みの容易性および即時の検出手段を考慮すると、この目的のために特に有用である。重水素、すなわちHなどのより重い同位体による置換は、より大きい代謝安定性、例えば、インビボ半減期の増加または用量要件の低減によるある種の治療上の利点を提供することがあり、それ故に、一部の環境において好ましいことがある。11C、18F、15Oおよび13Nなどの陽電子放射同位体による置換は、基質受容体占有率を調査するための陽電子放射断層撮影法(PET)研究において有用となり得る。本発明の同位体標識化合物は、一般的に、先に用いた非標識試薬の代わりに適切な同位体標識試薬を使用することによって、当業者に知られている従来の技術により、または添付のスキームにおいてならびに/または実施例および調製において記載されているものに類似するプロセスにより調製することができる。本発明に従う薬学的に許容できる溶媒和物は、結晶化の溶媒が同位体で置換されていてもよいもの、例えば、DO、アセトン−dまたはDMSO−dを包含する。本発明の化合物、および以下に記載する実施例1〜174において例示されている化合物は、重水素化およびトリチウム化同位体ならびに上記で論じられているすべての他の同位体などであるがそれらに限定されるものではない、これらの化合物の同位体標識型を包含する。
本発明の化合物は、無機酸または有機酸から誘導される塩の形態で使用されてもよい。特定の化合物に応じて、化合物の塩は、異なる温度および湿度における医薬安定性の強化、または水もしくは油中での望ましい溶解性などの、塩の物理的特性のうちの1つまたは複数によって有利であることがある。一部の場合に、化合物の塩は、化合物の単離、精製、および/または分割における助剤として使用されることもある。
ある塩が、患者に投与されることが意図されている場合(例えば、インビトロの状況で使用されるのではなく)、その塩は、薬学的に許容できることが好ましい。「薬学的に許容できる塩」という用語は、本発明の化合物を、そのアニオンまたはそのカチオンがヒト消費に適していると一般的に見なされる酸または塩基と組み合わせることにより調製される塩を指す。薬学的に許容できる塩は、親化合物と比べてより大きいそれらの水溶解性のため、本発明の方法の生成物として特に有用である。
本発明の化合物の適当な薬学的に許容できる酸付加塩は、可能な場合に、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸、リン酸、メタリン酸、硝酸、炭酸、スルホン酸、および硫酸などの無機酸、ならびに酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、クエン酸、エタンスルホン酸、フマル酸、グルコン酸、グリコール酸、イセチオン酸、乳酸、ラクトビオン酸、マレイン酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、酒石酸、およびトリフルオロ酢酸などの有機酸から誘導されるものを包含する。適当な有機酸は、一般的に、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール脂肪族(araliphatic)、ヘテロ環式、カルボン酸、およびスルホン酸クラスの有機酸を包含するが、それらに限定されるものではない。
適当な有機酸の具体例は、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、二グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン酸(パモ酸)、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、β−ヒドロキシ酪酸、ガラクタル酸、ガラクツロン酸、アジピン酸、アルギン酸、酪酸、ショウノウ酸、カンファースルホン酸、シクロペンタンプロピオン酸、ドデシル硫酸、グリコヘプタン酸、グリセロリン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、パモ酸、ペクチン酸、3−フェニルプロピオン酸、ピクリン酸、ピバリン酸、チオシアン酸、およびウンデカン酸を包含するが、それらに限定されるものではない。
さらに、本発明の化合物が酸性部分を保有する場合、適当な薬学的に許容できるそれらの塩は、アルカリ金属塩、例えば、ナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩、ならびに適当な有機配位子と形成される塩、例えば、第四級アンモニウム塩を包含し得る。別の実施形態において、塩基塩は、無毒性の塩を形成する塩基から形成され、アルミニウム、アルギニン、ベンザチン、コリン、ジエチルアミン、ジオラミン、グリシン、リシン、メグルミン、オラミン、トロメタミンおよび亜鉛塩を包含する。
有機塩は、トロメタミン、ジエチルアミン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)、およびプロカインなどの第二級、第三級または第四級アミン塩から製造することができる。塩基性の窒素含有基は、ハロゲン化低級アルキル(C〜C)(例えば、塩化メチル、エチル、プロピル、およびブチル、臭化メチル、エチル、プロピル、およびブチル、ならびにヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル)、長鎖ハロゲン化物(例えば、塩化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル、臭化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル、ならびにヨウ化デシル、ラウリル、ミリスチル、およびステアリル)、ハロゲン化アリールアルキル(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などの試剤で第四級化することができる。
一実施形態において、酸および塩基のヘミ塩、例えば、ヘミ硫酸塩およびヘミカルシウム塩も形成させることができる。
本発明の化合物のいわゆる「プロドラッグ」も本発明の範囲内である。それ故に、それ自体は薬理活性をほとんどまたは全く有し得ない本発明の化合物のある特定の誘導体は、体内または体表面に投与されると、例えば加水分解開裂によって、所望の活性を有する本発明の化合物に変換され得る。そのような誘導体を、「プロドラッグ」と称する。プロドラッグの使用についてのさらなる情報は、「Pro−drugs as Novel Delivery Systems、第14巻、ACS Symposium Series(T.HiguchiおよびV.Stella)および「Bioreversible Carriers in Drug Design」、Pergamon Press、1987(E.B.Roche編、American Pharmaceutical Association)において見ることができる。本発明に従うプロドラッグは、例えば、本発明の化合物中に存在する適切な官能基を、例えば、「Design of Prodrugs」、H.Bundgaard著(Elsevier、1985)において記載されているような、「プロ部分」として当業者に知られているある特定の部分で置き換えることによって生成することができる。
本発明は、保護基を含有する本発明の化合物も網羅する。当業者であれば、本発明の化合物を、精製または保存に有用なある特定の保護基を用いて調製することもでき、患者への投与前に除去することができると分かるであろう。官能基の保護および脱保護は、「Protective Groups in Organic Chemistry」、J.W.F.McOmie編、Plenum Press(1973)および「Protective Groups in Organic Synthesis」、第3版、T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Wiley−Interscience(1999)において記載されている。
典型的には、本発明の化合物は、本明細書に記載されている状態を治療するのに有効な量で投与される。本発明の化合物は、任意の適当な経路により、そのような経路に適合する医薬組成物の形態で、および意図される治療に有効な投与量で投与される。医学的状態の進行を治療するのに必要とされる化合物の治療に有効な投与量は、医薬技術分野でよく知られている前臨床的アプローチおよび臨床的アプローチを使用して当業者により容易に確認される。本明細書で使用されているような「治療に有効な量」という用語は、治療されている障害の症状のうちの1つまたは複数をある程度まで軽減する投与されている化合物の量を指す。
化合物
本発明の化合物をさらに解明するために、下記の亜属を以下に記載する:
Figure 2016531880
上記で示されている式Iaは、示されているような式Iのサブセットであり、式中、Xは、イミダゾリルであり、Rは、メチルであり、zは、1であり、R4a、R4b、R5a、R5b、RおよびRは、各々独立して、水素である。
アリール
ある特定の実施形態において、式Ia中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであるか、R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルを形成し、yは、1または2であり、Aは、フェニル、ナフチルおよびベンゾジオキソリルからなる群から選択される(C〜C10)アリールであり、ここで、フェニル、ナフチルおよびベンゾジオキソリルは、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシおよび−SFからなる群から各々独立して選択される1〜5個のR13で置換されていてもよく、mは、0または1から選択される整数であり、Lは、存在する場合、酸素、NR10、硫黄および(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、(C〜C)シクロアルキルは、ハロゲンおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、R10は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から選択され、ここで、(C〜C)アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、Rは、水素、フェニル、ピペリジニル、チオフェニル、ピリジニル、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびベンゾフラニルからなる群から選択され、前記フェニル、ピペリジニル、チオフェニル、ピリジニル、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびベンゾフラニルは、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルコキシおよびSFからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で置換されていてもよい。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素であり、yは、1または2であり、Aは、クロロ、トリフルオロメチル、メトキシおよびエトキシからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいナフチルであり、mは、0であり、Rは、水素である。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1または2であり、Aは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいフェニルであり、mは、0であり、Rは、チオフェニルおよびベンゾオキサゾリルからなる群から選択され、ここで、チオフェニルおよびベンゾオキサゾリルは、フルオロ、クロロおよびメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で置換されていてもよい。
本発明のある特定の他の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、水素であり、yは、1〜2の整数であり、Aは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいフェニルであり、mは、0であり、Rは、水素である。
本発明のある特定の他の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aの一方は、水素であり、他方は、メチルであり、yは、1〜2の整数であり、Aは、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいフェニルであり、mは、0であり、Rは、水素である。
さらなる実施形態において、上記で示されているような式Iaの化合物は、直下の式Ibにおいて示されているような、yが、1であり、Aが、フェニルであり、mが、0であり、Rが、フェニルである式によって表される:
Figure 2016531880
ある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ib中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであり、各R11は、水素、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される。
ヘテロアリール
ある特定の他の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであり、yは、1、2または3であり、Aは、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソクロメニル、ピリジニル、ピリミジニル、インドリル、インダゾリル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイミダゾチアゾリル、カルバゾリルおよびジヒドロオキサジノインドリルからなる群から選択される(5〜14員)ヘテロアリールであり、その各々は、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、−SFおよびプロピニルオキシベンゾイルベンジルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよく、mは、0または1であり、Lは、存在する場合、酸素、NR10、硫黄および(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、ここで、(C〜C)シクロアルキルは、ハロゲンおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、R10は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から選択され、ここで、(C〜C)アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、Rは、水素、シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロヘキシル、フェニル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ベンジル、ピペリジニル、チオフェニル、ピリジニル、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびベンゾフラニルからなる群から選択され、前記シクロプロピル、シクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロヘキシル、フェニル、フェニルエチル、フェニルプロピル、ベンジル、ピペリジニル、チオフェニル、ピリジニル、インダゾリル、ベンゾジオキソリルおよびベンゾフラニルは、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルコキシおよびSFからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で置換されていてもよい。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1または2であり、Aは、フラニルであり、mは、0であり、Rは、フルオロ、クロロおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で置換されていてもよいフェニルである。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素であり、yは、1または2であり、Aは、クロロ、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいキノリニルであり、mは、0であり、Rは、水素である。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素であり、yは、1または2であり、Aは、クロロ、メチルおよびトリフルオロメチルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよいジヒドロオキサジノインドリルであり、mは、0であり、Rは、水素である。
本発明のさらなる実施形態において、上記で示されているような式Ia中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1であり、Aは、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、−SFおよびプロピニルオキシベンゾイルベンジルからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR13で置換されていてもよい、インドリル、インダゾリル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニルおよびピロロピリジニルからなる群から選択される9員ヘテロアリールであり、mは、0であり、Rは、水素である。
本発明のある特定の実施形態において、Aがインドリルである場合、本発明の化合物は、直下の式Icに示されているようなものである:
Figure 2016531880
ある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ic中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであり、各R13は、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、ジフルオロプロパニルオキシ、プロピニルオキシベンゾイルベンジルおよびSFからなる群から独立して選択される。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ic中、R2aおよびR2bは、各々独立して、水素であり、各R13は、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、ジフルオロプロパニルオキシ、プロピニルオキシベンゾイルベンジルおよびSFからなる群から独立して選択される。本発明のある特定の他の実施形態において、上記で示されているような式Ic中、R2aの一方は、水素であり、他方は、メチルであり、各R13は、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、ジフルオロプロパニルオキシ、プロピニルオキシベンゾイルベンジルおよびSFからなる群から独立して選択される。本発明のさらなる実施形態において、上記で示されているような式Iaの化合物は、直下の式Idにおいて示されているような、yが、1であり、Aが、ピリジニルであり、mが、0であり、Rが、フェニルである式によって表される:
Figure 2016531880
ある特定の実施形態において、上記で示されている式Idの化合物中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、各R11は、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシおよび−SFからなる群から独立して選択される。
本発明のさらなる実施形態において、上記で示されているような式Iaの化合物は、直下の式Id’において示されているような、yが、1であり、Aが、ピリジニルであり、mが、1であり、Lが、酸素であり、Rが、−(C(R12−フェニルである式によって表される:
Figure 2016531880
ある特定の実施形態において、上記で示されている式Id’の化合物中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、tは、0または1であり、各R12は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、ここで、(C〜C)アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、各R11は、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシおよび−SFからなる群から独立して選択される。
さらなる実施形態において、上記で示されているような式Iaの化合物は、直下の式Ieにおいて示されているような、yが、1または2であり、Aが、チアゾリルであり、mが、0である式によって表される:
Figure 2016531880
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ie中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1または2であり、R13は、水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され、Rは、水素、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、ジフルオロプロパニルオキシ、プロピニルオキシベンゾイル−ベンジルおよびSFからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で各々置換されていてもよい、フェニル、ナフチル、インダゾリルおよびキノリニルからなる群から選択される。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ie中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1または2であり、R13は、水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され、Rは、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシおよび−SFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいフェニルである。
本発明のある特定の実施形態において、上記で示されているような式Ie中、R2aおよびR2bは、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、yは、1または2であり、R13は、水素、メチルおよびエチルからなる群から選択され、Rは、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシおよび−SFからなる群から各々独立して選択される1〜3個のR11で置換されていてもよいインダゾリルである。
薬理学
アルツハイマー病(AD)研究は、疾患が脳内における可変形状およびサイズでのプラークの構築に関連していることを示している。ADに関連している主なプラークは、アミロイドベータタンパク質(Aβ)からなる。Aβは、アミロイドタンパク質前駆体(APP)がβ−およびγ−セクレターゼによる連続的なタンパク質分解を受ける際に産生される(Haasら、「Trafficking and proteolytic processing of APP.」、Cold Spring Harbor Perspect.Med.、2011)。γ−セクレターゼは、4つの異なる内在性タンパク質の巨大複合体であり、4つのうち1つが、独特の膜に埋め込まれた成分を含む触媒成分として同定されている(De Strooper、Bartら、「Presenilins and γ−Secretase:Structure,Function,and Role in Alzheimer’s Disease.」Cold Spring Harbor Perspect.Med.2012;2:a006304)。プレセニリンとして知られている触媒成分は、早期発症型のアルツハイマー病を司るミスセンス変異の部位として最初に発見された。コードされたマルチパス膜タンパク質は、その後、アミロイドタンパク質前駆体からアミロイドベータタンパク質のカルボキシル末端を生成することを司る、γ−セクレターゼの触媒成分、膜に埋め込まれたアスパルチルプロテアーゼ複合体であることが分かった(De Strooper、Bartら、2012)。したがって、創薬のためにγ−セクレターゼタンパク質を標的化することは、アルツハイマー病研究の主な焦点となった。
本発明の化合物は、γ−セクレターゼモジュレーターであると考えられ、哺乳動物、好ましくは、ヒトにおいてニーマンピック病C型;神経学的障害(片頭痛;癲癇;アルツハイマー病;パーキンソン病;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患(脳動脈硬化症、脳アミロイド血管障害、遺伝性脳出血、および脳低酸素症−虚血を包含する)など);認知障害(健忘症、老年性認知症、HIVに伴う認知症、アルツハイマー病、ハンチントン病、レヴィー小体認知症、血管性認知症、薬物関連認知症、ミオクローヌス、ジストニア、譫妄、ピック病、クロイツフェルトヤコブ病、HIV疾患、ジルドラトゥレット症候群、癲癇、ならびに軽度認知機能障害を包含する);遅発性ジスキネジー;筋肉痙攣および振戦を包含する筋肉の痙直または脱力に伴う障害;精神欠陥(痙直、ダウン症候群および脆弱性X症候群を包含する);睡眠障害(過眠症、概日リズム睡眠障害、不眠症、睡眠時随伴症、および睡眠遮断を包含する)および不安症などの精神医学的障害(急性ストレス障害、全般性不安障害、社会不安障害、パニック障害、心的外傷後ストレス障害、広場恐怖症、および強迫性障害を包含する);虚偽性障害(急性幻覚性躁病を包含する);衝動制御障害(強迫性賭博および間欠性爆発性障害を包含する);気分障害(双極性I障害、双極性II障害、躁病、混合感情状態、大鬱病、慢性鬱病、季節性鬱病、精神病性鬱病、月経前症候群(PMS)、月経前不機嫌性障害(PDD)、および分娩後鬱病を包含する);精神運動障害;精神病性障害(統合失調症、統合失調性感情障害、統合失調症様、および妄想性障害を包含する);薬物依存症(麻酔薬依存症、アルコール依存症、アンフェタミン依存、コカイン常用癖、ニコチン依存症、および薬物離脱症候群を包含する);摂食障害(拒食症、多食症、過食障害、過食症、肥満症、強迫性摂食障害および氷食症を包含する);性機能不全障害;尿失禁;ニューロン損傷障害(眼損傷、眼の網膜症または黄斑変性;耳鳴;聴力の障害および損失;ならびに脳浮腫を包含する)および小児の精神医学的障害(注意欠陥障害、注意欠陥/多動性障害、行為障害、および自閉症を包含する)などの、亢進されたガンマセクレターゼ活性を有すると特定される中枢神経系の状態または疾患を治療するために使用することができ、治療に有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を前記哺乳動物に投与するステップを含む。
ある特定の実施形態において、本発明の化合物は、哺乳動物、好ましくは、ヒトにおいて神経学的障害(片頭痛;癲癇;アルツハイマー病;パーキンソン病;ニーマンピックC型;脳傷害;脳卒中;脳血管疾患;認知障害;睡眠障害など)または精神医学的障害(不安症;虚偽性障害;衝動制御障害;気分障害;精神運動障害;精神病性障害;薬物依存症;摂食障害;および小児の精神医学的障害など)を治療するために利用することができ、治療に有効な量の本発明の化合物または薬学的に許容できるその塩を前記哺乳動物に投与するステップを含む。
本発明の化合物は、記憶(短期と長期の両方)および学習能力を改善するのにも有用であり得る。
Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disordersの第4版のテキスト改訂版(DSM−IV−TR)(2000、American Psychiatric Association、Washington D.C.)は、本明細書に記載されている障害の多くを特定するための診断ツールを提供する。当業者は、DMS−IVに記載されているようなものを包含する本明細書に記載されている障害の代わりとなる命名法、疾病分類法(nosologies)、および分類システムがあり、用語法および分類システムが、医科学的進歩と共に進化することを認識しているであろう。
製剤
本発明の化合物は、経口的に投与することができる。経口投与は、化合物が胃腸管に入るように嚥下するものであってよく、または、化合物が口から直接血流に入る口腔もしくは舌下投与が用いられてもよい。
別の実施形態において、本発明の化合物は、血流中、筋肉中、または内臓中に直接投与されてもよい。非経口投与に適している手段は、静脈内、動脈内、腹腔内、髄腔内、脳室内、尿道内、胸骨内、頭蓋内、筋肉内および皮下を包含する。非経口投与に適しているデバイスは、針(極微針を包含する)注射器、無針注射器および注入技法を包含する。
別の実施形態において、本発明の化合物は、皮膚または粘膜へ局所的に、すなわち、皮膚にまたは経皮的に投与されてもよい。別の実施形態において、本発明の化合物は、鼻腔内にまたは吸入により投与することもできる。別の実施形態において、本発明の化合物は、経直腸的または経膣的に投与されてもよい。別の実施形態において、本発明の化合物は、眼または耳に直接投与されてもよい。
化合物および/または化合物を含有する組成物のための用量レジメンは、患者のタイプ、年齢、体重、性別および医学的状態;状態の重症度;投与の経路;ならびに用いられる特定の化合物の活性を包含する様々な要因に基づく。したがって、用量レジメンは、幅広く変わることがある。1日当たり体重1キログラム当たり約0.01mg〜約100mg程度の用量レベルが、上に示されている状態の治療において有用である。一実施形態において、本発明の化合物の1日総投与量(単一投与量または分割投与量で投与される)は、典型的には、約0.01〜約100mg/kgである。別の実施形態において、本発明の化合物の1日総投与量は、約0.1〜約50mg/kg、別の実施形態において、約0.5〜約30mg/kg(すなわち、体重1kg当たり本発明の化合物mg)である。一実施形態において、投与は、0.01〜10mg/kg/日である。別の実施形態において、投与は、0.1〜1.0mg/kg/日である。用量単位組成物は、1日投与量を構成するためにそのような量またはそれらの約数を含有し得る。多くの場合において、化合物の投与は、1日に複数回(典型的には、4回以下)繰り返されることになる。1日当たり複数の投与量は、典型的には、望ましい場合に、1日総投与量を増やすために使用されてもよい。
経口投与について、組成物は、患者への用量の症状調整のために、活性成分0.01、0.05、0.1、0.5、1.0、2.5、5.0、10.0、15.0、25.0、50.0、75.0、100、125、150、175、200、250および500ミリグラムを含有する錠剤の形態で提供されることがある。医薬は、典型的には、活性成分約0.01mg〜約500mg、または、別の実施形態において、活性成分約1mg〜約100mgを含有する。静脈内には、投与量は、定速注入中に約0.1〜約10mg/kg/分の範囲であってよい。
本発明による適当な対象は、哺乳動物対象を包含する。本発明による哺乳動物は、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、ウマ、ヒツジ、ブタ、齧歯類、ウサギ、霊長類などを包含するが、それらに限定されるものではなく、子宮内の哺乳動物を包含する。一実施形態において、ヒトは、適当な対象である。ヒト対象は、どちらの性別およびいずれの発育段階であってもよい。
別の実施形態において、本発明は、本明細書に列挙されている状態を治療するための医薬を調製するための本発明の1つまたは複数の化合物の使用を含む。
上で言及されている状態の治療について、本発明の化合物は、化合物自体として投与することができる。あるいは、薬学的に許容できる塩は、親化合物と比べてそれらのより大きい水溶解性のため、医学的応用に適している。
別の実施形態において、本発明は、医薬組成物を含む。そのような医薬組成物は、薬学的に許容できる担体と共に提示される本発明の化合物を含む。担体は、固体、液体、または両方であってよく、単位投与量組成物、例えば、活性化合物0.05重量%〜95重量%を含有することができる錠剤として化合物と共に製剤化することができる。本発明の化合物は、標的にすることができる薬物担体としての適当なポリマーとカップリングさせることができる。他の薬理学的に活性な物質も存在することができる。
本発明の化合物は、任意の適当な経路により、好ましくは、そのような経路に適合する医薬組成物の形態で、および意図される治療に有効な投与量で投与することができる。活性な化合物および組成物は、例えば、経口的に、経直腸的に、非経口的に、または局所的に投与することができる。
固体投与形態の経口投与は、例えば、各々が、所定量の本発明の少なくとも1個の化合物を含有する、硬カプセル剤もしくは軟カプセル剤、丸剤、カシェ剤、ロゼンジ剤、または錠剤などの分離した単位で提示されることがある。別の実施形態において、経口投与は、粉末または顆粒形態であってよい。別の実施形態において、経口投与形態は、例えば、ロゼンジ剤などの舌下である。そのような固体剤形において、本発明の化合物は、通常、1つまたは複数の補助剤と組み合わせられる。そのようなカプセル剤または錠剤は、制御放出製剤を含有してもよい。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形は、緩衝剤を含んでもよく、または腸溶コーティングと共に調製されてもよい。
別の実施形態において、経口投与は、液体投与形態であってよい。経口投与のための液体剤形は、例えば、当技術分野において一般的に使用される不活性希釈剤(すなわち、水)を含有する薬学的に許容できる乳剤、液剤、懸濁剤、シロップ剤、およびエリキシル剤を包含する。そのような組成物は、湿潤剤、乳化剤、懸濁化剤、矯味剤(例えば、甘味剤)、および/または芳香剤などの補助剤を含んでもよい。
別の実施形態において、本発明は、非経口投与形態を含む。「非経口投与」は、例えば、皮下注射、静脈内注射、腹腔内注射、筋肉内注射、胸骨内注射、および注入を包含する。注射用調製物(すなわち、無菌注射用の水性または油性の懸濁剤)は、適当な分散剤、湿潤剤、および/または懸濁化剤を使用して知られている技術に従って製剤化することができる。
別の実施形態において、本発明は、局所投与形態を含む。「局所投与」は、例えば、経皮パッチ剤またはイオントフォレーシスデバイスを介するなどの経皮投与、眼内投与、または鼻腔内もしくは吸入投与を包含する。局所投与のための組成物は、例えば、局所ゲル剤、スプレー剤、軟膏剤、およびクリーム剤も包含する。局所製剤は、皮膚または他の罹患領域を通じて活性成分の吸収または透過を亢進する化合物を包含し得る。本発明の組成物が、経皮デバイスにより投与される場合、投与は、レザバーおよび多孔質膜タイプか、または固体マトリックス種のパッチを使用して達成されることになる。この目的のための典型的な製剤は、ゲル剤、ヒドロゲル剤、ローション剤、液剤、クリーム剤、軟膏剤、散布剤、包帯剤、フォーム剤、フィルム剤、皮膚用パッチ剤、ウエハー剤、インプラント剤、スポンジ剤、ファイバー剤、絆創膏剤およびマイクロエマルジョン剤を包含する。リポソーム剤も使用することができる。典型的な担体は、アルコール、水、鉱油、流動ワセリン、白色ワセリン、グリセリン、ポリエチレングリコールおよびプロピレングリコールを包含する。透過促進剤を組み入れることができ、例えば、FinninおよびMorgan、J.Pharm Sci.、88(10)、955〜958(1999)を参照されたい。
眼への局所投与に適している製剤は、例えば、本発明の化合物が、適当な担体に溶解または懸濁されている点眼剤を包含する。眼および耳投与に適している典型的な製剤は、等張性のpH調整された無菌塩水中の微粉末化された懸濁液または溶液の点滴剤の形態であってよい。眼および耳投与に適している他の製剤は、軟膏剤、生分解性(例えば、吸収性ゲルスポンジ、コラーゲン)および非生分解性(例えば、シリコーン)インプラント剤、ウエハー剤、レンズ剤およびニオソームまたはリポソームなどの微粒子または小胞系を包含する。架橋ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ヒアルロン酸、セルロースポリマー、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、もしくはメチルセルロース、またはヘテロ多糖ポリマー、例えば、ゲランガムなどのポリマーを、塩化ベンザルコニウムなどの保存剤と一緒に組み入れることができる。そのような製剤は、イオントフォレーシスにより送達することもできる。
鼻腔内投与または吸入による投与については、本発明の活性化合物は、患者により搾り出されるまたはポンプで排出されるポンプスプレー容器からの溶液もしくは懸濁液の形態で、または適当な噴射剤を使用する加圧容器またはネブライザーからのエアゾールスプレー提供物として好都合に送達される。鼻腔内投与に適している製剤は、典型的には、乾燥粉末インヘイラーから乾燥粉末(単独で、例えば、ラクトースとの乾燥ブレンドにおける混合物としてか、または、例えば、ホスファチジルコリンなどのリン脂質と混合された混合成分粒子として)の形態で、または1,1,1,2−テトラフルオロエタンもしくは1,1,1,2,3,3,3−ヘプタフルオロプロパンなどの適当な噴射剤の使用の有無にかかわらず加圧容器、ポンプ、スプレー、アトマイザー(好ましくは、細かい霧を発生するための電気流体力学を用いるアトマイザー)、もしくはネブライザーからエアゾールスプレーとして投与される。鼻腔内使用について、粉末は、生体接着剤、例えば、キトサンまたはシクロデキストリンを含むことができる。
別の実施形態において、本発明は、直腸投与形態を含む。そのような直腸投与形態は、例えば、坐剤の形態であってよい。カカオ脂は、伝統的な坐剤基剤であるが、必要に応じて様々な代替物を使用することができる。
製薬技術分野において知られている他の担体材料および投与の様式も使用することができる。本発明の医薬組成物は、有効な製剤化手順および投与手順などの、製薬学のよく知られている技法のうちのいずれかにより調製することができる。有効な製剤化手順および投与手順に関する上の考慮事項は、当技術分野においてよく知られており、標準的な教科書に記載されている。薬物の製剤化は、例えば、Hoover,John E.、Remington’s Pharmaceutical Sciences、Mack Publishing Co.、Easton、Pennsylvania、1975;Libermanら、編、Pharmaceutical Dosage Forms、Marcel Decker、New York、N.Y.、1980;およびKibbeら、編、Handbook of Pharmaceutical Excipients(第3版)、American Pharmaceutical Association、Washington、1999で議論されている。
本発明の化合物は、様々な状態または疾患状態の治療において、単独か他の治療剤と組み合わせて使用することができる。本発明の化合物(複数可)および他の治療剤(複数可)は、同時に(同じ剤形でか、または別々の剤形で)または逐次的に投与することができる。例示的治療剤は、例えば、代謝調節型グルタミン酸受容体作動薬であってよい。
「組み合わせた」2個以上の化合物の投与は、2個の化合物が、一方の存在が他方の生物学的効果を変えるのに十分な時間内に近接して投与されることを意味する。2個以上の化合物は、同時に、並行してまたは逐次的に投与することができる。加えて、同時投与は、投与より前に化合物を混合することにより、または異なる解剖学的部位においてか異なる投与経路を使用するが、同じ時点で化合物を投与することにより行うことができる。
「並行投与」、「共投与」、「同時投与」、および「同時に投与された」という語句は、化合物が、組み合わせて投与されることを意味する。
本発明は、本発明の化合物によって提供されるようなγ−セクレターゼモジュレーター化合物と1つまたは複数の追加の薬学的に活性な薬剤(複数可)との組合せの使用を包含する。活性な薬剤の組合せが投与される場合、それらは、別々の剤形で、逐次的にもしくは同時に投与されるか、単一剤形中で組み合わされてもよい。したがって、本発明は、ある量の(a)本発明の化合物または化合物の薬学的に許容できる塩を含む第一の薬剤;(b)第二の薬学的に活性な薬剤;および(c)薬学的に許容できる担体、ビヒクルまたは希釈剤を含む医薬組成物も包含する。
様々な薬学的に活性な薬剤は、治療されることになる疾患、障害、または状態に応じて、本発明の化合物と併せて使用するために選択することができる。本発明の組成物と組み合わせて使用することができる薬学的に活性な薬剤は、
(i)塩酸ドネペジル(ARICEPT、MEMAC)、サリチル酸フィゾスチグミン(ANTILIRIUM)、硫酸フィゾスチグミン(ESERINE)、メトリホナート、ネオスチグミン、ガンスチグミン、ピリドスチグミン(MESTINON)、アンベノニウム(MYTELASE)、デマルカリウム(demarcarium)、Debio 9902(ZT−1としても知られている;Debiopharm)、リバスチグミン(EXELON)、ラドスチギル、NP−0361、臭化水素酸ガランタミン(RAZADYNE、RIMINYL、NIVALIN)、タクリン(COGNEX)、トルセリン、マレイン酸ベルナクリン、メモキン(memoquin)、ヒューペルジンA(HUP−A;NeuroHitech)、フェンセリン、エドロホニウム(ENLON、TENSILON)、およびINM−176などのアセチルコリンエステラーゼ阻害薬;
(ii)汎HLA DR結合エピトープとコンジュゲートしているAβ1〜15(PADRE)、ACC−001(Elan/Wyeth)、ACI−01、ACI−24、AN−1792、Affitope AD−01、CAD106、およびV−950などのアミロイド−β(または、そのフラグメント);
(iii)ポネズマブ、ソラネズマブ、バピネオズマブ(AAB−001としても知られている)、AAB−002(Wyeth/Elan)、ACI−01−Ab7、BAN−2401、静脈内Ig(GAMMAGARD)、LY2062430(ヒト化m266;Lilly)、R1450(Roche)、ACU−5A5、huC091、および国際特許公開第WO04/032868号、第WO05/025616号、第WO06/036291号、第WO06/069081号、第WO06/118959号に、米国特許公開第US2003/0073655号、第US2004/0192898号、第US2005/0048049号、第US2005/0019328号に、欧州特許公開第EP0994728号および1257584号に、ならびに米国特許第5,750,349号に開示されているものなどのアミロイド−βに対する抗体(または、それらのフラグメント);
(iv)ディメボン、ダブネチド、エプロジセート、ロイプロリド、SK−PC−B70M、セレコキシブ、ロバスタチン、アナプソス(anapsos)、オキシラセタム、プラミラセタム、バレニクリン、ニセルゴリン、コロストリニン、ビスノルシムセリン(bisnorcymserine)(BNCとしても知られている)、NIC5−15(Humanetics)、E−2012(Eisai)、ピオグリタゾン、クリオキノール(PBT1としても知られている)、PBT2(Prana Biotechnology)、フルルビプロフェン(ANSAID、FROBEN)およびそのR−エナンチオマータレンフルルビル(FLURIZAN)、ニトロフルルビプロフェン、フェノプロフェン(FENOPRON、NALFON)、イブプロフェン(ADVIL、MOTRIN、NUROFEN)、イブプロフェンリシネート、メクロフェナム酸、メクロフェナム酸ナトリウム(MECLOMEN)、インドメタシン(INDOCIN)、ジクロフェナクナトリウム(VOLTAREN)、ジクロフェナクカリウム、スリンダク(CLINORIL)、スリンダクスルフィド、ジフルニサル(DOLOBID)、ナプロキセン(NAPROSYN)、ナプロキセンナトリウム(ANAPROX、ALEVE)、ARC031(Archer Pharmaceuticals)、CAD−106(Cytos)、LY450139(Lilly)、インスリン分解酵素(インスリシン(insulysin)としても知られている)、イチョウ葉エキスEGb−761(ROKAN、TEBONIN)、トラミプロセート(CEREBRIL、ALZHEMED)、エプロジセート(FIBRILLEX、KIACTA)、化合物W(3,5−ビス(4−ニトロフェノキシ)安息香酸)、NGX−96992、ネプリライシン(中性エンドペプチダーゼ(NEP)としても知られている)、シロ−イノシトール(シリトールとしても知られている)、アトルバスタチン(LIPITOR)、シンバスタチン(ZOCOR)、KLVFF−(EEX)3、SKF−74652、メシル酸イブタモレン、ASP−1702、SCH−745966、JNJ−715754、AMG−0683、AZ−12304146、BMS−782450、GSK−188909、NB−533、E2609およびTTP−854などのBACE阻害薬;ELND−007などのガンマセクレターゼモジュレーター;ならびにTTP488(Transtech)とTTP4000(Transtech)、およびPTI−777を包含する米国特許第7,285,293号に開示されているものなどのRAGE(最終糖化産物受容体)阻害薬などのアミロイド低下剤またはアミロイド阻害剤(アミロイド産生、蓄積および線維化を低減するものを包含する);
(v)グアンファシン(INTUNIV、TENEX)、クロニジン(CATAPRES)、メタラミノール(ARAMINE)、メチルドパ(ALDOMET、DOPAMET、NOVOMEDOPA)、チザニジン(ZANAFLEX)、フェニレフリン(ネオシネフリンとしても知られている)、メトキサミン、シラゾリン、グアンファシン(INTUNIV)、ロフェキシジン、キシラジン、モダフィニル(PROVIGIL)、アドラフィニル、およびアルモダフィニル(NUVIGIL)などのアルファ−アドレナリン受容体作動薬;
(vi)カルテオロール、エスモロール(BREVIBLOC)、ラベタロール(NORMODYNE、TRANDATE)、オクスプレノロール(LARACOR、TRASACOR)、ピンドロール(VISKEN)、プロプラノロール(propanolol)(INDERAL)、ソタロール(BETAPACE、SOTALEX、SOTACOR)、チモロール(BLOCADREN、TIMOPTIC)、アセブトロール(SECTRAL、PRENT)、ナドロール(CORGARD)、酒石酸メトプロロール(LOPRESSOR)、コハク酸メトプロロール(TOPROL−XL)、アテノロール(TENORMIN)、ブトキサミン、およびSR 59230A(Sanofi)などのベータ−アドレナリン受容体遮断剤(ベータ遮断薬);
(vii)アミトリプチリン(ELAVIL、ENDEP)、ブトリプチリン、メシル酸ベンズトロピン(COGENTIN)、トリヘキシフェニジル(ARTANE)、ジフェンヒドラミン(BENADRYL)、オルフェナドリン(NORFLEX)、ヒヨスチアミン、アトロピン(ATROPEN)、スコポラミン(TRANSDERM−SCOP)、臭化メチルスコポラミン(PARMINE)、ジシクロベリン(BENTYL、BYCLOMINE、DIBENT、DILOMINE)、トルテロジン(DETROL)、オキシブチニン(DITROPAN、LYRINEL XL、OXYTROL)、臭化ペンチエネート、プロパンテリン(PRO−BANTHINE)、シクリジン、塩酸イミプラミン(TOFRANIL)、マレイン酸イミプラミン(SURMONTIL)、ロフェプラミン、デシプラミン(NORPRAMIN)、ドキセピン(SINEQUAN、ZONALON)、トリミプラミン(SURMONTIL)、およびグリコピロレート(ROBINUL)などの抗コリン薬;
(viii)カルバマゼピン(TEGRETOL、CARBATROL)、オクスカルバゼピン(TRILEPTAL)、フェニトインナトリウム(PHENYTEK)、フォスフェニトイン(CEREBYX、PRODILANTIN)、ジバルプロエクスナトリウム(DEPAKOTE)、ガバペンチン(NEURONTIN)、プレガバリン(LYRICA)、トピラマート(topirimate)(TOPAMAX)、バルプロ酸(DEPAKENE)、バルプロ酸ナトリウム(DEPACON)、1−ベンジル−5−ブロモウラシル、プロガビド、ベクラミド、ゾニサミド(TRERIEF、EXCEGRAN)、CP−465022、レチガバイン、タランパネル、およびプリミドン(MYSOLINE)などの抗痙攣薬;
(ix)ルラシドン(LATUDA、SM−13496としても知られている;Dainippon Sumitomo)、アリピプラゾール(ABILIFY)、クロルプロマジン(THORAZINE)、ハロペリドール(HALDOL)、イロペリドン(FANAPTA)、デカン酸フルペンチキソール(DEPIXOL、FLUANXOL)、レセルピン(SERPLAN)、ピモジド(ORAP)、デカン酸フルフェナジン、塩酸フルフェナジン、プロクロルペラジン(COMPRO)、アセナピン(SAPHRIS)、ロキサピン(LOXITANE)、モリンドン(MOBAN)、ペルフェナジン、チオリダジン、チオチキセン(thiothixine)、トリフルオペラジン(STELAZINE)、ラメルテオン、クロザピン(CLOZARIL)、ノルクロザピン(ACP−104)、リスペリドン(RISPERDAL)、パリペリドン(INVEGA)、メルペロン、オランザピン(ZYPREXA)、クエチアピン(SEROQUEL)、タルネタント、アミスルプリド、ジプラシドン(GEODON)、ブロナンセリン(LONASEN)、およびACP−103(Acadia Pharmaceuticals)などの抗精神病薬;
(x)ロメリジン、ジコノチド、ニルバジピン(ESCOR、NIVADIL)、ジペルジピン、アムロジピン(NORVASC、ISTIN、AMLODIN)、フェロジピン(PLENDIL)、ニカルジピン(CARDENE)、ニフェジピン(ADALAT、PROCARDIA)、MEM 1003およびその親化合物ニモジピン(NIMOTOP)、ニソルジピン(SULAR)、ニトレンジピン、ラシジピン(LACIPIL、MOTENS)、レルカニジピン(ZANIDIP)、リファリジン、ジルチアゼム(CARDIZEM)、ベラパミル(CALAN、VERELAN)、AR−R 18565(AstraZeneca)、ならびにエネカジンなどのカルシウムチャネル遮断薬;
(xi)ニテカポン、トルカポン(TASMAR)、エンタカポン(COMTAN)、およびトロポロンなどのカテコールO−メチルトランスフェラーゼ(COMT)阻害薬;
(xii)アトモキセチン、レボキセチン、ヨヒンビン、カフェイン、フェンメトラジン、フェンジメトラジン、ペモリン、フェンカムファミン(GLUCOENERGAN、REACTIVAN)、フェネチリン(CAPTAGON)、ピプラドール(MERETRAN)、デアノール(ジメチルアミノエタノールとしても知られている)、メチルフェニデート(DAYTRANA)、塩酸メチルフェニデート(RITALIN)、デクスメチルフェニデート(FOCALIN)、アンフェタミン(単独で、または他のCNS刺激薬、例えば、ADDERALL(アスパラギン酸アンフェタミン、硫酸アンフェタミン、デキストロアンフェタミンサッカレート、および硫酸デキストロアンフェタミン)と組み合わせて)、硫酸デキストロアンフェタミン(DEXEDRINE、DEXTROSTAT)、メタンフェタミン(DESOXYN)、リスデクスアンフェタミン(VYVANSE)、およびベンズフェタミン(DIDREX)などの中枢神経系刺激薬;
(xiii)プレドニゾン(STERAPRED、DELTASONE)、プレドニゾロン(PRELONE)、酢酸プレドニゾロン(OMNIPRED、PRED MILD、PRED FORTE)、リン酸プレドニゾロンナトリウム(ORAPRED ODT)、メチルプレドニゾロン(MEDROL);酢酸メチルプレドニゾロン(DEPO−MEDROL)、およびコハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム(A−METHAPRED、SOLU−MEDROL)などのコルチコステロイド;
(xiv)アポモルヒネ(APOKYN)、ブロモクリプチン(PARLODEL)、カベルゴリン(DOSTINEX)、ジヒドレキシジン、ジヒドロエルゴクリプチン、フェノルドパム(CORLOPAM)、リスリド(DOPERGIN)、テルグリド ペルゴリド(spergolide)(PERMAX)、ピリベジル(TRIVASTAL、TRASTAL)、プラミペキソール(MIRAPEX)、キンピロール、ロピニロール(REQUIP)、ロチゴチン(NEUPRO)、SKF−82958(GlaxoSmithKline)、カリプラジン、パルドプルノクスおよびサリゾタンなどのドーパミン受容体作動薬;
(xv)クロルプロマジン、フルフェナジン、ハロペリドール、ロキサピン、リスペリドン、チオリダジン、チオチキセン、トリフルオペラジン、テトラベナジン(NITOMAN、XENAZINE)、7−ヒドロキシアモキサピン、ドロペリドール(INAPSINE、DRIDOL、DROPLETAN)、ドンペリドン(MOTILIUM)、L−741742、L−745870、ラクロプリド、SB−277011A、SCH−23390、エコピパム、SKF−83566、およびメトクロプラミド(REGLAN)などのドーパミン受容体拮抗薬;
(xvi)ブプロピオン、サフィナミド、マレイン酸ノミフェンシン(MERITAL)、バノキセリン(GBR−12909としても知られている)およびそのデカン酸エステルDBL−583、ならびにアミネプチンなどのドーパミン再取り込み阻害薬;
(xvii)バクロフェン(LIORESAL、KEMSTRO)、サクロフェン(siclofen)、ペントバルビタール(NEMBUTAL)、プロガビド(GABRENE)、およびクロメチアゾールなどのガンマ−アミノ酪酸(GABA)受容体作動薬;
(xviii)シプロキシファン、チプロリサント(tiprolisant)、S−38093、イルダビサント、ピトリサント、GSK−239512、GSK−207040、JNJ−5207852、JNJ−17216498、HPP−404、SAR−110894、トランス−N−エチル−3−フルオロ−3−[3−フルオロ−4−(ピロリジン−1−イルメチル)−フェニル]−シクロブタンカルボキサミド(PF−3654746および米国特許公開第US2005−0043354号、第US2005−0267095号、第US2005−0256135号、第US2008−0096955号、第2007−1079175号、および第US2008−0176925号;国際特許公開第WO2006/136924号、第WO2007/063385号、第WO2007/069053号、第WO2007/088450号、第WO2007/099423号、第WO2007/105053号、第WO2007/138431号、および第WO2007/088462号;ならびに米国特許第7,115,600号に記載されているもの)などのヒスタミン3(H3)拮抗薬;
(xix)酢酸グラチラマー(コポリマー−1としても知られている;COPAXONE)、MBP−8298(合成ミエリン塩基性タンパク質ペプチド)、フマル酸ジメチル、フィンゴリモド(FTY720としても知られている)、ロキニメクス(LINOMIDE)、ラキニモド(ABR−215062およびSAIK−MSとしても知られている)、ABT−874(ヒト抗−IL−12抗体;Abbott)、リツキシマブ(RITUXAN)、アレムツズマブ(CAMPATH)、ダクリズマブ(ZENAPAX)、およびナタリズマブ(TYSABRI)などの免疫調節薬;
(xx)メトトレキサート(TREXALL、RHEUMATREX)、ミトキサントロン(NOVANTRONE)、ミコフェノール酸モフェチル(CELLCEPT)、ミコフェノール酸ナトリウム(MYFORTIC)、アザチオプリン(AZASAN、IMURAN)、メルカプトプリン(PURI−NETHOL)、シクロホスファミド(NEOSAR、CYTOXAN)、クロラムブシル(LEUKERAN)、クラドリビン(LEUSTATIN、MYLINAX)、アルファ−フェトプロテイン、エタネルセプト(ENBREL)、および4−(ベンジルオキシ)−5−[(5−ウンデシル−2H−ピロール−2−イリデン)メチル]−1H,1'H−2,2’−ビピロール(PNU−156804としても知られている)などの免疫抑制薬;
(xxi)インターフェロンベータ−1a(AVONEX、REBIF)およびインターフェロンベータ−1b(BETASERON、BETAFERON)を包含するインターフェロン;
(xxii)単独か、またはDOPAデカルボキシラーゼ阻害薬(例えば、カルビドパ(SINEMET、CARBILEV、PARCOPA)、ベンセラジド(MADOPAR)、α−メチルドパ、モノフルオロメチルドーパ、ジフルオロメチルドパ、ブロクレシン、またはm−ヒドロキシベンジルヒドラジン)と組み合わせたレボドパ(または、そのメチルもしくはエチルエステル);
(xxiii)メマンチン(NAMENDA、AXURA、EBIXA)、アマンタジン(SYMMETREL)、アカンプロセート(CAMPRAL)、ベソンプロジル、ケタミン(KETALAR)、デルセミン、デキサナビノール、デキセファロキサン、デキストロメトルファン、デキストロルファン、トラキソプロジル、CP−283097、ヒマンタン(himantane)、インダンタドール(idantadol)、イペノキサゾン、L−701252(Merck)、ランシセミン(lancicemine)、レボルファノール(DROMORAN)、LY−233536およびLY−235959(共にLilly)、メタドン、(DOLOPHINE)、ネラメキサン、ペルジンホテル、フェンシクリジン、チアネプチン(STABLON)、ジゾシルピン(MK−801としても知られている)、EAB−318(Wyeth)、イボガイン、ボアカンギン、チレタミン、リルゾール(RILUTEK)、アプチガネル(CERES0TAT)、ガベスチネル、ならびにレマセミド(remacimide)などのN−メチル−D−アスパラギン酸(NMDA)受容体拮抗薬;
(xxiv)セレギリン(EMSAM)、塩酸セレギリン(L−デプレニル、ELDEPRYL、ZELAPAR)、デスメチルセレギリン、ブロファロミン、フェネルジン(NARDIL)、トラニルシプロミン(PARNATE)、モクロベミド(AURORIX、MANERIX)、ベフロキサトン、サフィナミド、イソカルボキサジド(MARPLAN)、ニアラミド(NIAMID)、ラサギリン(AZILECT)、イプロニアジド(MARSILID、IPROZID、IPRONID)、CHF−3381(Chiesi Farmaceutici)、イプロクロジド、トロキサトン(HUMORYL、PERENUM)、ビフェメラン、デソキシペガニン(desoxypeganine)、ハルミン(テレパシンまたはバナステリン(banasterine)としても知られている)、ハルマリン、リネゾリド(ZYVOX、ZYVOXID)、およびパージリン(EUDATIN、SUPIRDYL)などのモノアミンオキシダーゼ(MAO)阻害薬;
(xxv)セビメリン、レベチラセタム、塩化ベタネコール(DUVOID、URECHOLINE)、イタメリン、ピロカルピン(SALAGEN)、NGX267、アレコリン、L−687306(Merck)、L−689660(Merck)、ヨウ化フルトレトニウム(FURAMON、FURANOL)、ベンゼンスルホン酸フルトレトニウム、p−トルエンスルホン酸フルトレトニウム、McN−A−343、オキソトレモリン、サブコメリン、AC−90222(Acadia Pharmaceuticals)、およびカルバコール(CARBASTAT、MIOSTAT、CARBOPTIC)などのムスカリン様受容体(特に、M1サブタイプ)作動薬;
(xxvi)ボスチニブ、コンドリアーゼ、アリモクロモール(airmoclomol)、ラモトリジン、ペランパネル、アニラセタム、ミナプリム(minaprime)、2,3,4,9−テトラヒドロ−1H−カルバゾール−3−オンオキシム、デスモテプラーゼ、アナチバント、アスタキサンチン、ニューロペプチドNAP(例えば、AL−108およびAL−208;共にAllon Therapeutics)、ニューロストロール(neurostrol)、ペランパネル(perampenel)、イスプロニクリン、ビス(4−β−D−グルコピラノシルオキシベンジル)−2−β−D−グルコピラノシル−2−イソブチルタルトレート(ダクチロリン(dactylorhin)BまたはDHBとしても知られている)、ホルモバクチン、キサリプロデン(XAPRILA)、ラクタシスチン、塩酸ジメボリン(dimeboline)(DIMEBON)、ジスフェントン(CEROVIVE)、アルンジン酸(ONO−2506、PROGLIA、CEREACT)、シチコリン(シチジン5’−ジホスホコリンとしても知られている)、エダラボン(RADICUT)、AEOL−10113およびAEOL−10150(共にAeolus Pharmaceuticals)、AGY−94806(SA−450およびMsc−1としても知られている)、顆粒球コロニー刺激因子(AX−200としても知られている)、BAY−38−7271(KN−387271としても知られている;Bayer AG)、アンクロド(VIPRINEX、ARWIN)、DP−b99(D−Pharm Ltd)、HF−0220(17−β−ヒドロキシエピアンドロステロン;Newron Pharmaceuticals)、HF−0420(オリゴトロピン(oligotropin)としても知られている)、ピリドキサール5’−リン酸(MC−1としても知られている)、マイクロプラスミン、S−18986、ピクロゾタン、NP031112、タクロリムス、L−セリル−L−メチオニル−L−アラニル−L−リシル−L−グルタミル−グリシル−L−バリン、AC−184897(Acadia Pharmaceuticals)、ADNF−14(National Institutes of Health)、スチルバズレニル(stilbazulenyl)ニトロン、SUN−N8075(Daiichi Suntory Biomedical Research)、ならびにゾナンパネル(zonampanel)などの神経保護薬;
(xxvii)エピバチジン、ブプロピオン、CP−601927、バレニクリン、ABT−089(Abbott)、ABT−594、AZD−0328(AstraZeneca)、EVP−6124、R3487(MEM3454としても知られている;Roche/Memory Pharmaceuticals)、R4996(MEM63908としても知られている;Roche/Memory Pharmaceuticals)、TC−4959およびTC−5619(共にTargacept)、ならびにRJR−2403などのニコチン様受容体作動薬;
(xxviii)アトモキセチン(STRATTERA)、ドキセピン(APONAL、ADAPIN、SINEQUAN)、ノルトリプチリン(AVENTYL、PAMELOR、NORTRILEN)、アモキサピン(ASENDIN、DEMOLOX、MOXIDIL)、レボキセチン(EDRONAX、VESTRA)、ビロキサジン(VIVALAN)、マプロチリン(DEPRILEPT、LUDIOMIL、PSYMION)、ブプロピオン(WELLBUTRIN)、およびラダキサフィン(radaxafine)などのノルエピネフリン(ノルアドレナリン)再取り込み阻害薬;
(xxix)(a)PDE1阻害薬(例えば、ビンポセチン(CAVINTON、CERACTIN、INTELECTOL)および米国特許第6,235,742号に開示されているもの)、(b)PDE2阻害薬(例えば、エリスロ−9−(2−ヒドロキシ−3−ノニル)アデニン(EHNA)、BAY 60−7550、および米国特許第6,174,884号に開示されているもの)、(c)PDE3阻害薬(例えば、アナグレリド、シロスタゾール、ミルリノン、オルプリノン、パログレリル、およびピモベンダン)、(d)PDE4阻害薬(例えば、アプレミラスト、イブジラスト、ロフルミラスト、ロリプラム、Ro20−1724、イブジラスト(KETAS)、ピクラミラスト(RP73401としても知られている)、CDP840、シロミラスト(ARIFLO)、ロフルミラスト、トフィミラスト、オグレミラスト(GRC3886としても知られている)、テトミラスト(OPC−6535としても知られている)、リリミラスト(lirimifast)、テオフィリン(UNIPHYL、THEOLAIR)、アロフィリン(LAS−31025としても知られている)、ドキソフィリン、RPR−122818、またはメセンブリン)、および(e)PDE5阻害薬(例えば、シルデナフィル(VIAGRA、REVATIO)、タダラフィル(CIALIS)、バルデナフィル(LEVITRA、VIVANZA)、ウデナフィル、アバナフィル、ジピリダモール(PERSANTINE)、E−4010、E−4021、E−8010、ザプリナスト、ロデナフィル(iodenafil)、ミロデナフィル、DA−8159、ならびに国際特許出願WO2002/020521、WO2005/049616、WO2006/120552、WO2006/126081、WO2006/126082、WO2006/126083、およびWO2007/122466に開示されているもの)、(f)PDE7阻害薬;(g)PDE8阻害薬;(h)PDE9阻害薬(例えば、BAY 73−6691(Bayer AG)ならびに米国特許公開第US2003/0195205号、第US2004/0220186号、第US2006/0111372号、第US2006/0106035号、およびUSSN 12/118,062(2008年5月9日出願)に開示されているもの)、(i)2−({4−[1−メチル−4−(ピリジン−4−イル)−1H−ピラゾール−3−イル]フェノキシ}メチル)キノリン(PF−2545920)、およびSCH−1518291などのPDE10阻害薬、ならびに(j)PDE11阻害薬を包含するが、それらに限定されるものではないホスホジエステラーゼ(PDE)阻害薬;
(xxx)キニーネ(その塩酸塩、二塩酸塩、硫酸塩、重硫酸塩およびグルコン酸塩を包含する)、クロロキン、ソントキン(sontoquine)、ヒドロキシクロロキン(PLAQUENIL)、メフロキン(LARIAM)、およびアモジアキン(CAMOQUIN、FLAVOQUINE)などのキノリン;
(xxxi)ASP−1702、SCH−745966、JNJ−715754、AMG−0683、AZ−12304146、BMS−782450、GSK−188909、NB−533、LY−2886721、E−2609、HPP−854、(+)−酒石酸フェンセリン(POSIPHEN)、LSN−2434074(LY−2434074としても知られている)、KMI−574、SCH−745966、Ac−rER(N−アセチル−D−アルギニル−L−アルギニン)、アロキシスタチン(loxistatin)(E64dとしても知られている)、およびCA074Meなどのβ−セクレターゼ阻害薬;
(xxxii)BMS−708163(Avagacest)、WO20060430064(Merck)、DSP8658(Dainippon)、ITI−009、L−685458(Merck)、ELAN−G、ELAN−Z、4−クロロ−N−[2−エチル−1(S)−(ヒドロキシメチル)ブチル]ベンゼンスルホンアミドなどのγ−セクレターゼ阻害薬およびモジュレーター;
(xxxiii)スピペロン、レボ−ピンドロール、BMY 7378、NAD−299、S(−)−UH−301、NAN190、レコゾタンなどのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)1A(5−HT1A)受容体拮抗薬;
(xxxiv)バビカセリン、およびジクロナピンなどのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)2C(5−HT2c)受容体作動薬;
(xxxv)PRX−03140(Epix)などのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)4(5−HT)受容体作動薬;
(xxxvi)A−964324、AVI−101、AVN−211、ミアンセリン(TORVOL、BOLVIDON、NORVAL)、メチオテピン(メチテピンとしても知られている)、リタンセリン、ALX−1161、ALX−1175、MS−245、LY−483518(SGS518としても知られている;Lilly)、MS−245、Ro 04−6790、Ro 43−68544、Ro 63−0563、Ro 65−7199、Ro 65−7674、SB−399885、SB−214111、SB−258510、SB−271046、SB−357134、SB−699929、SB−271046、SB−742457(GlaxoSmithKline)、Lu AE58054(Lundbeck A/S)、およびPRX−07034(Epix)などのセロトニン(5−ヒドロキシトリプタミン)6(5−HT)受容体拮抗薬;
(xxxvii)アラプロクレート(alaproclate)、シタロプラム(CELEXA、CIPRAMIL)、エスシタロプラム(LEXAPRO、CIPRALEX)、クロミプラミン(ANAFRANIL)、デュロキセチン(CYMBALTA)、フェモキセチン(MALEXIL)、フェンフルラミン(PONDIMIN)、ノルフェンフルラミン、フルオキセチン(PROZAC)、フルボキサミン(LUVOX)、インダルピン、ミルナシプラン(IXEL)、パロキセチン(PAXIL、SEROXAT)、セルトラリン(ZOLOFT、LUSTRAL)、トラゾドン(DESYREL、MOLIPAXIN)、ベンラファキシン(EFFEXOR)、ジメリジン(NORMUD、ZELMID)、ビシファジン、デスベンラファキシン(PRISTIQ)、ブラソフェンシン、ビラゾドン、カリプラジン、ニューラルステム(neuralstem)およびテソフェンシンなどのセロトニン(5−HT)再取り込み阻害薬;
(xxxviii)神経成長因子(NGF)、塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF;ERSOFERMIN)、ニューロトロフィン−3(NT−3)、カルディオトロフィン−1、脳由来神経栄養因子(BDNF)、ニューブラスチン(neublastin)、メテオリン(meteorin)、およびグリア由来神経栄養因子(GDNF)などの栄養因子ならびにプロペントフィリン、イデベノン、PYM50028(COGANE;Phytopharm)、およびAIT−082(NEOTROFIN)などの栄養因子の産生を刺激する薬剤;
(xxxix)パリフルチン(paliflutine)、ORG−25935、JNJ−17305600、およびORG−26041などのグリシン輸送体−1阻害薬;
(xl)ペランパネル、ミバンパトル(mibampator)、セルランパネル(selurampanel)、GSK−729327、およびN−{(3S,4S)−4−[4−(5−シアノチオフェン−2−イル)フェノキシ]テトラヒドロフラン−3−イル}プロパン−2−スルホンアミドなどのAMPA型グルタミン酸受容体モジュレーター;
などを包含するが、それらに限定されるものではない。
本発明は、上に記載されている治療の方法を行う際に使用するのに適しているキットをさらに含む。一実施形態において、キットは、本発明の方法を行うのに十分な量で、本発明の化合物のうちの1個または複数を含む第一の剤形および用量のための容器を含有する。
別の実施形態において、本発明のキットは、本発明の1つまたは複数の化合物を含む。
本発明の化合物、または薬学的に許容できるそれらの塩は、有機化学の技術分野において知られている合成方法と一緒に、下に記載されている方法により、または当業者によく知られている改変および誘導体化により調製することができる。本明細書で使用されている出発材料は、市販されているか、当技術分野において知られている常法[COMPENDIUM OF ORGANIC SYNTHETIC METHODS、Vol.I〜XII(Wiley−Interscienceにより出版された)などの標準参考図書に開示されている方法など]により調製することができる。好ましい方法は、下に記載されているものを包含するが、それらに限定されるものではない。
下記の合成シーケンスのうちのいずれかの間に、関係する分子のいずれかにおける感受性基または反応性基を保護することが必要でありかつ/または望ましいことがある。このことは、参照により本明細書に組み込まれているT.W.Greene、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1981;T.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1991;ならびにT.W.GreeneおよびP.G.M.Wuts、Protective Groups in Organic Chemistry、John Wiley & Sons、1999に記載されているものなどの従来の保護基によって達成することができる。
本発明の化合物、またはそれらの薬学的に許容できる塩は、本明細書で後で議論されている反応スキームに従って調製することができる。他に指示がない限り、スキーム中の置換基は、上のように定義される。生成物の単離および精製は、通常の化学者に知られている標準的手順により達成される。
スキーム、方法および実施例において使用される様々な記号、上付き文字および下付き文字が、提示の利便性のためにかつ/またはそれらがスキームに導入される順序を反映するために使用され、添付の特許請求の範囲における記号、上付き文字または下付き文字に必ずしも対応することが意図されていないことは当業者により理解されるであろう。スキームは、本発明の化合物を合成する際に有用な方法を代表するものである。それらは、決して本発明の範囲を制約するものではない。
スキーム
本発明の化合物を合成するために使用される中間体が、塩基性中心を組み入れている場合、それらの適当な酸付加塩を、合成経路において用いることができる。そのような適当な付加塩は、塩酸、臭化水素酸、フッ化水素酸、ヨウ化水素酸、ホウ酸、ホウフッ化水素酸、リン酸、硝酸、炭酸、および硫酸などの無機酸、ならびに酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、エタンスルホン酸、フマル酸、乳酸、マレイン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、コハク酸、トルエンスルホン酸、およびトリフルオロ酢酸などの有機酸から誘導されるものを包含するが、それらに限定されるものではない。適当な有機酸は、一般的に、脂肪族、脂環式、芳香族、アリール脂肪族、ヘテロ環式、カルボン酸、およびスルホン酸クラスの有機酸を包含するが、それらに限定されるものではない。
適当な有機酸の具体例は、酢酸、トリフルオロ酢酸、ギ酸、プロピオン酸、コハク酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、安息香酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、トルエンスルホン酸、アジピン酸、酪酸、ショウノウ酸、シクロペンタンプロピオン酸、ドデシル硫酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ニコチン酸、2−ナフタレンスルホン酸、シュウ酸、3−フェニルプロピオン酸、ピバリン酸、およびウンデカン酸を包含するが、それらに限定されるものではない。
さらに、本発明の化合物を調製するために使用される中間体が、酸性部分を保有する場合、それらの適当な塩を、合成のために用いることができる。そのような塩は、アルカリ金属塩、例えば、リチウム塩、ナトリウム塩またはカリウム塩、アルカリ土類金属塩、例えば、カルシウム塩またはマグネシウム塩、ならびにアミンまたは第四級アンモニウムカチオンなどの適当な有機配位子と形成される塩を包含する。そのような酸性中間体の有機塩は、メチルアミン、ジエチルアミン、エチレンジアミンまたはトリメチルアミンなどの第一級、第二級または第三級アミンから製造することができる。第四級アミンは、第三級アミンの、ハロゲン化低級アルキル(C〜C)(例えば、塩化メチル、エチル、プロピル、およびブチル、臭化メチル、エチル、プロピル、およびブチル、ならびにヨウ化メチル、エチル、プロピル、およびブチル)、硫酸ジアルキル(例えば、硫酸ジメチル、ジエチル、ジブチル、およびジアミル)、ハロゲン化アリールアルキル(例えば、臭化ベンジルおよび臭化フェネチル)などの試剤との反応により調製することができる。
Figure 2016531880
上記のスキーム1は、式Iで示される化合物の調製のための1つの合成シーケンスを図示している。示されているような合成の最初のステップにおいて、式1.1の化合物[式中、Rは、典型的には、メチル、エチル、tert−ブチルなどの(C〜C)アルキルである]の適切なエステルを、塩酸などの酸水溶液の存在下で加熱して、式1.2の対応するピリジノン酸を生み出す。この最初のステップ中に、式1.1のR−X、RおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。
次に、式1.2の酸中間体を、アミドカップリング、およびHATU[O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート]などの適切なアミドカップリング試薬を使用して式1.3のアミノアルコールとのインサイチュ環化反応に供する。反応は、N,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの適当な塩基の存在下で、ジクロロメタンまたはN,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で行う。このステップ中に、式1.3のyおよびzは、最終生成物中で望ましいような整数によって表されるはずであり、A、(L)、R2a、R2b、R4a、R4b、R5a、R5bおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。
Figure 2016531880
スキーム2は、式Iの化合物の調製のための別の合成シーケンスを図示している。当業者に知られている多くの還元的アミノ化プロトコルのうちの1つを使用する式2.1のクロロアルデヒドおよび式2.2のアミンの反応は、化合物2.3のクロロアルキルアミンを提供する。例えば、この反応は、メタノールなどの適当な溶媒中でトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウムなどの還元剤を使用することにより行うことができる。このステップ中に、式2.1のクロロアルデヒドのzおよび式2.2のアミンのyは、最終生成物中で望ましいような整数によって表されるはずである。式2.1のR5aおよびR5b置換基ならびに式2.2のアミンのA、(L)、R2a、R2bおよびR置換基も、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。
精製に続いて、得られる式2.3のクロロアルキルアミンを単離し、その塩酸塩として保存することができる。次いで、式Iの最終化合物は、式2.3のクロロアルキルアミン、式1.2の酸(スキーム1)、およびN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの塩基の混合物を、ジクロロメタンなどの溶媒中で、BOP−Cl[ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホン酸クロリド]、T3P[2,4,6−トリプロピル−1,3,5,2,4,6−トリオキサトリホスフィネート2,4,6−三酸化物]またはHATUなどの適当なアミドカップリング試薬(好ましくはHATU)で処理することにより調製することができる。このステップ中に、式1.2のR−X、RおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。
Figure 2016531880
スキーム3は、当業者が容易に想定し開発することができる、式1.3のアミノアルコールの調製のためのいくつかの合成シーケンスを表す。例えば、式1.3のアミノアルコールは、当業者によく知られている多くの手順のうちの1つを使用して式3.1のケトンの式2.2のアミンとの還元アミノ化を行うことにより調製することができる。
別の方法は、式3.2のアルデヒドの、式2.2のアミンとの還元アミノ化と、続く、メタノール性塩化水素またはフッ化テトラブチルアンモニウムでの処理を包含する適当な手順を使用することによるTBS保護基の除去を含む。
式1.3のアミノアルコールを合成するための別の方法は、式3.3のアミンの、式3.4のハライドまたはメシレートでのアルキル化を含む。
さらに別の方法は、式2.2のアミンの、式3.5のブロモアルコールでのアルキル化を含む。種々の式2.2のアミンのための合成方法、および式1.3のアミノアルコールの代替的な調製方法は、実験の項において例示されている。
当業者は、これらの開示を当技術分野において一般に知られているものと組み合わせて利用して、それらの合成を、変形形態を包含するが、それらに限定されるものではない、多種多様な式2.2のアミンおよび式1.3のアミノアルコールへのアクセスを可能にするようにさらに一般化することができ、ここで、yおよびzは、最終生成物中で望ましいような整数によって表され、A、(L)、R2a、R2b、R4a、R4b、R5a、R5bおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表される。
Figure 2016531880
スキーム4は、R−X=4−メチルイミダゾール−1−イルである式1.1の化合物を調製するための1つの合成シーケンスを図示している。式4.1の3−アミノピリジン化合物を、DMSOと水の混合物などの溶媒中でN−ブロモスクシンアミド(NBS)を使用して臭素化する。この最初のステップ中に、RおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表される。次いで、得られる式4.2の中間体を、1,4−ジオキサンなどの適当な溶媒中でナトリウムメトキシドと共に加熱すると、式4.3のメトキシ化合物が得られる。次いで、式4.3の中間体を、無水酢酸とギ酸の混合物で処理すると、式4.4のホルムアミドが得られ、これを、N,N−ジメチルホルムアミドなどの適当な溶媒中でヨウ化カリウムおよび炭酸セシウムなどの塩基の存在下、クロロアセトンでアルキル化する。次いで、得られる式4.5の中間体を、酢酸中、NHOAcの存在下で加熱すると、式4.6のイミダゾール誘導体が得られる。最後に、式1.1の化合物は、式4.6の中間体をカルボニル化/エステル化反応に供することにより調製することができる。この変換は、Pd(dppf)Cl・ジクロロメタン{[1,1’ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体}などの適当なパラジウム触媒の存在下でCO雰囲気下、メタノールまたはエタノールなどの適切なアルコール溶媒(「ROH」)[ここで、Rは典型的には(C〜C)アルキルである]中で式4.6のブロモ化合物およびトリエチルアミンなどの塩基の溶液を加熱して、式1.1のエステルを提供することにより行うことができる。
Figure 2016531880
スキーム5は、式1.1の化合物の調製のための代替的な合成シーケンスを示している。第一のステップにおいて、式5.1のピリジル誘導体を、ジクロロエタンなどの適当な溶媒中、mCPBA[3−クロロ過安息香酸]などの酸化剤で酸化すると、式5.2の対応するN−オキシドが得られる。この最初のステップ中に、式5.1のRおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表される。次いで、式5.2のN−オキシドを、アセトニトリルなどの溶媒中、TMSCN[シアン化トリメチルシリル]およびトリエチルアミンなどの塩基の存在下で加熱すると、式5.3のニトリル中間体が得られる。次いで、対応するエステルは、式5.3をTHFなどの溶媒中でナトリウムメトキシドに供し、続いて、適切なアルコール溶媒(「ROH」)[ここで、Rは、典型的には、メチル、エチルなどの(C〜C)アルキルである]および塩酸などの酸で処理することにより2ステップで式5.3から調製することができる。式5.5のエステルは、様々なヘテロ環RXの導入を可能にする用途の広い中間体である。例えば、式5.5を、当業者によく知られている方法を使用してヘテロアリールボロン酸との鈴木カップリングに供することができる[Tetrahedron 2002、58、9633〜9695を参照]。あるいは、式5.5の化合物を、直接アリール化アプローチを使用してヘテロ環Xとカップリングさせることができる[D.Lapointeら、J.Org.Chem.2011、76、749−759、およびその中の参考文献を参照]。例えば、5.5を、1,4−ジオキサンなどの溶媒中、アリルパラジウムクロリド二量体などの適当なパラジウム触媒および炭酸カリウムなどの塩基の存在下で加熱することにより2−メチル−1,3−オキサゾール[R=Meである式5.7]とカップリングさせ、RX=2−メチル−1,3−オキサゾール−5−イルである式1.1の中間体を得ることができる。
あるいは、式5.5の化合物を、1,4−ジオキサンなどの溶媒中で酢酸カリウムおよびPd(dppf)Cl・ジクロロメタンなどのパラジウム触媒の存在下、5,5,5’,5’−テトラメチル−2,2’−ビ−1,3,2−ジオキサボリナンなどのジボロン試薬でのパラジウムを触媒とするクロスカップリングを使用し、対応する式5.6のボロネートへ変換することができる。次いで、得られる式5.6のボロネート中間体を、ハロゲン化ヘテロアリールでの鈴木カップリングに供すると、式1.1の最終化合物を得ることができる。ヘテロ環Xを導入するための別の方法は、チャン−ラムカップリングの使用を含む[Tetrahedron Lett.2003、44,3863〜3865、およびSynthesis 2008、5、795〜799を参照]。例えば、式5.6のボロネートを、空気の存在下でメタノールなどの溶媒中、酸化銅(I)または酢酸銅(II)などの適当な銅源と共に加熱することにより式5.8の置換イミダゾールとカップリングさせ、X=イミダゾール−1−イルである式1.1の中間体を得ることができる。
Figure 2016531880
スキーム6は、式Iの化合物の調製のための合成シーケンスのまた別のセットを図示している。最初のステップは、塩酸などの酸中で式6.1の化合物を加熱し、式6.2のピリジノン酸中間体を得ることにより始まる。この最初のステップ中に、式6.1のRおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表される。次に、式6.2の酸を、スキーム1に記載されている化学反応を使用して式1.3のアミノアルコールとのカップリング/環化反応(スキーム1)に供すると、式6.3の中間体を得ることができる。このステップ中に、式1.3のyおよびzは、最終生成物中で望ましいような整数によって表されるはずであり、A、(L)m、2a、R2b、R4a、R4b、R5a、R5bおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。
次いで、最終化合物、式Iを、スキーム5において議論されている戦略を使用して式6.3から直接または式6.4のボロネートを介して形成することができる。あるいは、ヘテロ環Xが、C−N結合を介してピリジノン環と連結している式Iの化合物は、求核芳香族置換により形成することができる。例えば、式6.5のトリアゾールを、炭酸カリウムなどの塩基およびDMSOなどの溶媒の存在下で加熱することにより式6.3とカップリングさせ、X=トリアゾール−1−イルである式Iの最終化合物を得ることができる。
Figure 2016531880
スキーム7は、z=1、R4a=R4b=R5a=R5b=Hである式Iの化合物の調製のための別の合成シーケンスを図示している。この方法は、式1.2の化合物(スキーム1)、ジブロモエタン、および炭酸セシウムなどの塩基の混合物を、N,N−ジメチルホルムアミドなどの溶媒中で加熱して、式7.1のラクトン中間体を得ることを含む。この最初のステップ中に、式1.2のRおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表される。式7.1のラクトンを、次いで、式2.2のアミン(スキーム2)と、DIBAL(水素化ジイソブチルアルミニウム)またはビス(トリメチルアルミニウム)−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン付加物などの試薬の存在下、THFなどの溶媒中で反応させて、式7.2のアミドアルコールを得ることができる。このステップ中に、式2.2(スキーム2)のyは、最終生成物中で望ましいような整数によって表されるはずであり、A、(L)、R2a、R2bおよびR置換基は、最終生成物中で望ましいものと同じ部分、またはその保護変形形態によって表されるはずである。この中間体をまた、塩化メタンスルホニルと、トリエチルアミンなどの塩基の存在下、THFなどの溶媒中で反応させ、続く、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジンなどの塩基による処理により、式Iの化合物(式中、z=1であり、R4a=R4b=R5a=R5b=Hである)を得ることができる。あるいは、閉環は、最初に式7.2のアルコールを塩化チオニルで処理することにより対応する塩化物に変換すること、続く、リチウムビス(トリメチルシリル)アミドなどの適当な塩基でアミドNHを脱プロトン化することにより段階的に行われ、式Iの最終化合物を得ることができる。
実験手順および実施例
下記は、本発明の様々な化合物の合成を例示している。本発明の範囲内にある追加の化合物は、単独でか、または当技術分野において一般的に知られている技法と組み合わせて、これらの実施例に例示されている方法を使用して調製することができる。
上に示されている本発明の中間体化合物は、示されている特定のエナンチマーに限定されないばかりでなく、そのすべての立体異性体および混合物を包含することが理解されるであろう。式Iの化合物は、式Iの他の化合物の合成における中間体として役立ち得ることも理解されるであろう。
実験手順
実験は、一般的に、特に、酸素または水分に敏感な試薬または中間体が用いられる場合、不活性雰囲気(窒素またはアルゴン)下で行った。適切な場合に無水溶媒(一般的に、Aldrich Chemical Company、Milwaukee、WisconsinからのSure−Seal(商標)製品)を包含する市販の溶媒および試薬は、一般的に、さらなる精製なしに使用した。生成物は、一般的に、さらなる反応に続けるか生物学的試験に供する前に真空下で乾燥した。質量分析データは、液体クロマトグラフィー−質量分析(LCMS)、大気圧化学イオン化(APCI)またはガスクロマトグラフィー−質量分析(GCMS)計測器から報告される。核磁気共鳴(NMR)データについての化学シフトは、用いられる重水素化溶媒からの残留ピークを基準とした百万分率(ppm、δ)で表される。
他の実施例または方法において手順を参照する合成について、反応条件(反応の長さおよび温度)は、変わることがある。一般に、反応は、薄層クロマトグラフィーまたは質量分析により追跡し、適切な場合に後処理に供した。精製は、実験間で変わることがあり、一般に、溶媒および溶離液/グラジエントのために使用される溶媒比は、適切なRまたは保持時間を提供するために選択した。
調製
調製1:5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)
Figure 2016531880
ステップ1。メチル6−メトキシ−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(C2)の合成。メタノール(165mL)中の知られている6−ブロモ−2−メトキシ−3−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリジン(C1、T.Kimuraら、米国特許出願公開2009、US20090062529A1)(44.2g、165mmol)の溶液に、トリエチルアミン(46mL、330mmol)および[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)、ジクロロメタン錯体(6.7g、8.2mmol)を加えた。混合物を、窒素で数回脱気した。反応物を、Parr装置中でCO雰囲気下(3バール)、70℃まで加熱した。30分後、圧力は、0.5バールまで落ちた;追加のCOを、圧力が、30分間にわたって一定であるまで加えた。混合物を、室温まで冷却し、セライトのパッドに通して濾過した。セライトパッドを、メタノールで2回洗浄し、合わせた濾液を、減圧下で濃縮した。残渣(88g)を、酢酸エチル(1L)および水(700mL)に溶かし、層を分離した。有機層を、水(200mL)で洗浄し、水層を、酢酸エチル(500mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、濃縮すると、表題化合物が得られた。収量:42.6g、定量的。
ステップ2。5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)の合成。酢酸(30mL)および臭化水素酸水溶液(48%、30mL)中のメチル6−メトキシ−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)ピリジン−2−カルボキシレート(C2)(3.82g、15.9mmol)の溶液を、4時間にわたって還流状態で加熱した。反応物を、室温まで冷却し、次いで、氷浴中で冷やした;得られた沈殿物を、濾過を介して集め、氷水(30mL)で洗浄した。エタノール(20mL)から再結晶すると、薄黄色の固体として表題化合物が得られた。収量: 3.79g, 12.6mmol, 79%. LCMS m/z 220.1 (M+1); 1H NMR
(400MHz, DMSO-d6) δ 2.34 (br s, 3H), 7.09
(d, J=7.4Hz, 1H), 7.88-7.91 (m, 1H), 8.07 (d, J=7.6Hz, 1H), 9.58-9.60 (m, 1H),
12.6 (br s, 1H).
調製2:5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、塩酸塩(P2)
Figure 2016531880
C2(12.8g、51.8mmol)および37%塩酸(25mL)の混合物を、18時間にわたって還流状態で加熱した。反応混合物を室温まで冷却した後、固体を、濾過を介して集め、これを1,4−ジオキサン(2×20mL)とともに撹拌し、再び濾過すると、黄色の固体として生成物が得られた。収量: 13g, 51mmol, 98%. 1H NMR (400MHz, CD3OD)δ9.52 (br s, 1H), 8.07 (d, J=7.5Hz, 1H), 7.78 (br s, 1H), 7.21 (d,
J=7.5Hz, 1H), 2.44 (s, 3H).
調製3:7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロピリド[2,1−c][1,4]オキサジン−1,6−ジオン(P3)
Figure 2016531880
化合物P2(65g、250mmol)、1,2−ジブロモエタン(52.5g、280mmol)および炭酸セシウム(124g、381mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(850mL)中で合わせ、6時間にわたって90℃において加熱した。次いで、反応混合物を冷却し、セライトに通して濾過した。濾液を減圧下で濃縮後、残渣をジクロロメタン(500mL)に溶かし、ブライン(100mL)で洗浄し、水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体を、アセトニトリルで洗浄すると、表題化合物が得られた。収量: 46.5g, 190mmol, 76%. 1H NMR (400MHz, CDCl3)δ8.33 (d, J=1.4Hz, 1H), 7.43 (AB四重線, JAB=7.7Hz,
ΔνAB=33.4Hz, 2H),
7.15-7.17 (m, 1H), 4.66-4.70 (m, 2H), 4.38-4.42 (m, 2H), 2.30 (d, J=0.8Hz, 3H).
調製4:2−(3−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P4)
Figure 2016531880
ステップ1。3−ブロモベンジルメタンスルホネート(C3)の合成。0℃のジクロロメタン(50mL)中の3−ブロモベンジルアルコール(3.00g、16.0mmol)およびトリエチルアミン(2.91mL、20.9mmol)の溶液に、塩化メタンスルホニルを滴加した。2時間後、反応混合物を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液および水で洗浄した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮すると、薄い黄色の油として表題化合物が得られた。収量: 4.3g, 16mmol, 100%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 2.99 (s, 3H), 5.21 (s, 2H), 7.30 (dd, J=7.8, 7.7Hz, 1H), 7.34-7.38
(m, 1H), 7.52-7.56 (m, 1H), 7.57-7.59 (m, 1H).
ステップ2。2−[(3−ブロモベンジル)アミノ]エタノール(C4)の合成。2−プロパノール(30mL)中の3−ブロモベンジルメタンスルホネート(C3)(4.25g、16.0mmol)および2−アミノエタノール(9.79g、160mmol)の溶液を、4時間にわたって70℃まで加熱した。反応混合物を室温まで冷却し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、酢酸エチルに取り、飽和重炭酸ナトリウム水溶液でおよび水で洗浄した。有機層を、硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮すると、ガムとして表題化合物が得られた。収量: 3.7g, 16mmol, 100%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 2.81 (dd, J=5.5, 4.9Hz, 2H), 3.68 (dd, J=5.3, 5.1Hz, 2H), 3.80 (s,
2H), 7.20 (dd, J=7.8, 7.6Hz, 1H), 7.24-7.27 (m, 1H, 推定;溶媒ピークにより一部不明確), 7.38-7.42 (m, 1H), 7.49 (br s, 1H).
ステップ3。2−(3−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P4)の合成。ジクロロメタン(70mL)中の、5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)(1.4g、4.7mmol)、2−[(3−ブロモベンジル)アミノ]エタノール(C4)(1.61g、7.00mmol)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、6.08g、16mmol)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(3.30g、25.5mmol)の混合物を、20時間にわたって撹拌した。反応物を、水中に注ぎ、水相を、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。残渣を、酢酸エチルおよび石油エーテルの混合物(1:3比、10mL)で処理し、濾過した。集めた固体を、追加の1:3 酢酸エチル/石油エーテルで洗浄すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 1.7g, 4.1mmol, 87%. LCMS m/z 414.9 (M+1); 1H NMR
(400MHz, DMSO-d6) δ 2.15 (s, 3H), 3.65-3.72
(m, 2H), 4.22-4.28 (m, 2H), 4.71 (s, 2H), 7.14 (d, J=7.8Hz, 1H), 7.30-7.38 (m,
2H), 7.41 (br s, 1H), 7.50 (br d, J=7.3Hz, 1H), 7.57 (br s, 1H), 7.80 (d,
J=7.8Hz, 1H), 8.25 (br s, 1H).
調製5:2−(2−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P5)
Figure 2016531880
5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)(1.5g、5.0mmol)を、調製4における2−(3−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P4)の合成について記載された方法に従って、2−[(2−ブロモベンジル)アミノ]エタノール(R.Gosainら、Tetrahedron 2001、57、1399〜1410を参照)(1.72g、7.53mmol)と反応させた。黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 1.63g, 3.94mmol, 79%. LCMS m/z 414.9 (M+1); 1H NMR
(400MHz, DMSO-d6) δ 2.16 (s, 3H), 3.68-3.76
(m, 2H), 4.27-4.35 (m, 2H), 4.75 (s, 2H), 7.13 (d, J=7.5Hz, 1H), 7.23-7.31 (m,
1H), 7.35-7.44 (m, 3H), 7.67 (br d, J=8.0Hz, 1H), 7.81 (d, J=8.0Hz, 1H), 8.27
(br s, 1H).
調製6:2−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P6)
Figure 2016531880
ステップ1:N−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−(S)−スルフィンアミド(C5)の合成。THF(250mL)中の1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エタノン(25g、125mmol)の溶液に、Ti(OEt)(57g、250mmol)および(S)−(−)−2−メチル−2−プロパンスルフィンアミド(30.3g、250mmol)を加えた。反応混合物を、一晩にわたって還流状態まで加熱したら直ぐに、それを室温まで冷却し、30分にわたって撹拌した。反応物を、−30℃(内部温度)まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(9.5g、250mmol)を加えた。反応混合物を、2時間にわたって4℃において撹拌し、次いで、水の滴加によってクエンチした。混合物を、セライトに通して濾過し、固体を、ジクロロメタンで洗浄した。有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。得られた固体を、石油エーテル/酢酸エチル(2:1)で洗浄すると、薄い黄色の固体として表題化合物が得られた。収量: 11g, 29%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.52 (見かけt, J=7.8Hz, 1H), 7.36 (d, J=8.0Hz,
1H), 7.27 (d, J=7.5Hz, 1H), 4.56-4.48 (m, 2H), 1.51 (d, J=6.5Hz, 3H), 1.25 (s,
9H).
ステップ2:(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エタンアミン(C6)の合成。塩化水素メタノール(150mL、4.0M)中のN−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−2−メチルプロパン−2−スルフィンアミド(C5)(15g、49mmol)の溶液を、2時間にわたって室温において撹拌した。混合物を、減圧下で濃縮し、得られた残渣を、水およびNaHCOの飽和水溶液(pH=8)に溶かし、ジクロロメタン(3×300mL)で抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=95:5)を介して精製すると、金色の油として表題化合物が得られた。収量: 5g, 51%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.44 (見かけt, J=7.5Hz, 1H), 7.27 (d, J=8.0Hz,
1H), 7.21 (d, J=7.5Hz, 1H), 4.08-4.03 (m, 1H), 1.40 (d, J=6.5Hz, 3H).
ステップ3:N−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボキサミド(C7)の合成。トルエン(100mL)中の(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エタンアミン(C6)(5.4g、27mmol)の溶液に、0℃のトルエン中のトリメチルアルミニウムの溶液(16.8mL、33.6mmol、2.0M)を滴加した。反応物を、45分にわたって室温において撹拌したら直ぐに、7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロピリド[2,1−c][1,4]オキサジン−1,6−ジオン(P3)(5.5g、22.4mmol)を一度に加えた。混合物を、一晩にわたって70℃において撹拌し、次いで、0℃まで冷却し、水の添加によってクエンチした。混合物を、ジクロロメタン(3×100mL)で抽出し、有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。固体を、石油エーテル/酢酸エチル(10:1)の混合物で洗浄すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 6g, 60%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.56 (d, J=7.0Hz, 1H), 8.00 (s, 1H), 7.60 (見かけt, J=7.5Hz, 1H), 7.44 (d, J=8.0, 1H), 7.30 (d, J=7.5Hz, 1H), 7.26
(d, J=8.0,Hz, 1H), 7.05 (s, 1H), 6.45 (d, J=7.5Hz, 1H), 5.77-5.69 (m, 1H),
5.22-5.19 (m, 1H), 4.50-4.42 (m, 1H), 4.39-4.28 (m, 1H), 4.26-4.13 (m, 2H),
2.20 (s, 3H), 1.58 (d, J=7.5Hz, 3H).
ステップ4:2−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P6)の合成。THF(100mL)中のN−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−1−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボキサミド(C7)(6.0g、13.4mmol)の懸濁液に、PPh(8.8g、34mmol)を加え、続いて、アゾジカルボン酸ジイソプロピル(DIAD、6.79g、33.6mmol)を0℃において滴加した。混合物を、一晩にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それを減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=95:5)を介して精製すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 3g, 52%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.21 (s, 1H), 7.56 (t, J=7.5Hz, 1H), 7.42 (t, J=8.0Hz, 2H), 7.30
(d, J=7.5Hz, 1H), 7.27 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.13 (s, 1H), 5.96 (q, J=7.0Hz, 1H),
4.55-4.49 (m, 1H), 4.21-4.14 (m, 1H), 3.85-3.73 (m, 2H), 2.28 (s, 3H), 1.64 (d,
J=7.0Hz, 3H).
(実施例1)
2−{[6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(1)
Figure 2016531880
ステップ1。5−フルオロ−2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)アニリン(C8)の合成。メタノール(50mL)中の3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)アニリン(5.0g、28mmol)の溶液に、ジクロロメタン(100mL)中の一塩化ヨウ素(9.0g、56mmol)の溶液を0℃においてゆっくり加えた。添加後、溶液を、2時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それを減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン(200mL)に再び溶かし、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。石油エーテル(100%)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーを介して精製すると、表題化合物が得られた。収量: 4.9g, 58%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.76 (d, J=8.0Hz, 1H), 6.59 (d, J=13.2Hz, 1H), 4.92 (br s, 2H).
ステップ2。5−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C9)の合成。トリエチルアミン(21mL)およびテトラヒドロフラン(21mL)中の、5−フルオロ−2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)アニリン(C8)(4.3g、14.1mmol)、Pd(dppf)Cl(220mg、0.3mmol)およびヨウ化銅(I)(260mg、1.4mmol)の混合物に、エチニルトリメチルシラン(2mL)を室温において小分けにして加えた。添加後、混合物を、1時間にわたって室温において撹拌した。混合物を、セライトに通して濾過し、固体を、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。合わせた濾液および洗液を、減圧下で濃縮した。石油エーテル(100%)で溶離するシリカゲルクロマトグラフィーを介して精製すると、表題化合物が得られた。収量: 3.3g, 85%. GCMS m/z 243 (M+). 1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 7.51 (d, J=8.0Hz, 1H),
6.43 (d, J=12.0Hz, 1H), 4.66 (br s, 2H), 0.27 (s, 9H).
ステップ3。6−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C10)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(24mL)中の5−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)−2−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C9)(3.2g、11.6mmol)およびヨウ化銅(I)(230mg、1.2mmol)の混合物を、20時間にわたって100℃において撹拌した。混合物を、セライトに通して濾過し、固体を、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。合わせた濾液および洗液を、水で希釈し、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:石油エーテル中0%〜10%酢酸エチル)を介して精製すると、表題化合物が得られた。収量: 2g, 84%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J=6.8Hz, 1H), 7.30-7.28 (m, 1H), 7.18 (d, J=10.8Hz, 1H),
6.60-6.64 (m, 1H).
ステップ4。6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C11)の合成。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中の6−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C10)(500mg、2.5mmol)および炭酸カリウム(700mg、4.9mmol)の溶液に、ヨードメタン(700mg、4.9mmol)を一度に加えた。混合物を、20時間にわたって50℃において撹拌したら直ぐに、それを水でクエンチし、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、黄色の油として表題化合物が得られた。収量: 443mg, 83%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.81 (d, J=6.4Hz, 1H), 7.11-7.06 (m, 2H), 6.52 (d, J=2.8Hz, 1H),
3.76 (s, 3H).
ステップ5。6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C12)の合成。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C11)(534mg、2.5mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(1.1g、7.2mmol)を室温においてゆっくり加えた。反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それを減圧下で濃縮した。残渣を、水で希釈し、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、黄色固体として表題化合物が得られ、これを次のステップにおいて直接使用した。収量: 630 mg. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 9.99 (s, 1H), 8.58 (d, J=6.8Hz, 1H), 7.76 (s, 1H), 7.17 (d,
J=10.4Hz, 1H), 3.89 (s, 3H).
ステップ6。2−({[6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C13)の合成。エタノール(15mL)中の6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C12)(627mg、2.5mmol)およびエタノールアミン(900mg、14.8mmol)の溶液を、20時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、水素化ホウ素ナトリウム(300mg、7.9mmol)を小分けにして加えた。薄層クロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール=10:1)によって反応の完了が決定されると、溶液を、水で希釈し、ジクロロメタン(2×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、表題化合物が得られた。収量: 410mg, 2ステップで56%. 1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 7.87 (d, J=6.8Hz, 1H),
7.07 (d, J=11.6Hz, 1H), 7.07 (s, 1H), 3.98 (s, 2H), 3.75 (s, 3H), 3.69 (t,
J=5.2Hz, 2H), 2.87 (t, J=5.2Hz, 2H).
ステップ7。2−{[6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(1)の合成。ジクロロメタン(30mL)中の2−({[6−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C13)(400mg、1.4mmol)および5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、塩酸塩(P2)(352mg、1.6mmol)の混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(542mg、4.2mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、1.33g、3.5mmol)を加えた。混合物を、20時間にわたって室温において撹拌し、次いで、ジクロロメタンで希釈した。溶液を濾過し、濾液を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中0%〜8%メタノール)を介して精製すると、黄色固体として表題化合物が得られ、これを、メタノールで洗浄すると、白色固体として純粋な表題化合物が得られた。収量: 150mg, 23%. LCMS m/z 474.0 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.24 (s, 1H), 8.07 (d, J=7.2Hz, 1H), 7.80 (d,
J=8.0Hz, 1H), 7.65 (d, J=12.0Hz, 1H), 7.63 (s, 1H), 7.40 (s, 1H), 7.16 (d,
J=7.6Hz, 1H), 4.85 (s, 2H), 4.18 (t, J=5.2Hz, 2H), 3.80 (s, 3H), 3.62 (t,
J=5.6Hz, 2H), 2.15 (s, 3H).
(実施例2)
2−{[7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6(2H)−ジオン(2)
Figure 2016531880
ステップ1。2−フルオロ−6−ヨード−4−(トリフルオロメチル)アニリン(C14)の合成。0℃のメタノール(25mL)中の2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)アニリン(5.1g、28.5mmol)の溶液に、ジクロロメタン(25mL)中の一塩化ヨウ素(6.95g、42.7mmol)の溶液をゆっくり加えた。反応物を、2時間にわたって室温において撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。残渣を、ジクロロメタン(200mL)に溶かし、チオ硫酸ナトリウムの飽和水溶液、重炭酸ナトリウムの飽和水溶液で、およびブラインで連続的に洗浄した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:n−ヘキサン中0%〜5%酢酸エチル)を介して精製すると、表題化合物が得られた。収量: 6.5g, 75%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.68 (s, 1H), 7.24 (d, J= 10.8Hz, 1H), 4.49 (br s, 2H).
ステップ2。2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)−6−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C15)の合成。トリエチルアミン(5mL)およびテトラヒドロフラン(10mL)中の、2−フルオロ−6−ヨード−4−(トリフルオロメチル)アニリン(C14)(2.3g、7.54mmol)、Pd(dppf)Cl(550mg、0.75mmol)およびヨウ化銅(I)(143mg、0.75mmol)の混合物に、エチニルトリメチルシラン(887mg、9.05mmol)を小分けにして加えた。反応混合物を、1時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それをセライトに通して濾過した。固体を、酢酸エチル(100mL)で洗浄し、合わせた濾液および洗液を、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:n−ヘキサン中0%〜3%酢酸エチル)を介して精製すると、褐色の油として表題化合物が得られた。収量: 1.8g, 81%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.38 (s, 1H), 7.20 (d, J=10.4Hz, 1H), 4.58 (br s, 2H), 0.29 (s,
9H).
ステップ3。7−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C16)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の2−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)−6−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C15)(1.5g、5.45mmol)およびヨウ化銅(I)(104mg、0.55mmol)の混合物を、20時間にわたって100℃において撹拌した。混合物を、セライトに通して濾過し、固体を、酢酸エチル(100mL)で洗浄した。合わせた濾液および洗液を、水で希釈し、層を分離し、水相を、酢酸エチル(3×100mL)で抽出した。合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:n−ヘキサン中0%〜10%酢酸エチル)を介して精製すると、褐色の油として表題化合物が得られた。収量: 830mg, 75%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 8.60 (br s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.32-7.38 (m, 1H), 7.17 (d,
J=10.8Hz, 1H), 6.66-6.73 (m, 1H).
ステップ4。7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C17)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の7−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C16)(830mg、4.1mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(328mg、8.2mmol、鉱油中60%)を0℃において加えた。反応物を、30分にわたって0℃において撹拌したら直ぐに、ヨウ化メチル(873mg、6.15mmol)を加えた。反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌し、次いで、水を加えた。水相を、酢酸エチル(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:n−ヘキサン中0%〜5%酢酸エチル)を介して精製すると、表題化合物が得られた。収量: 800mg, 90%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.69 (s, 1H), 7.09-7.12 (m, 2H), 6.57-6.58 (m, 1H), 4.04 (s, 3H).
ステップ5。7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C18)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C17)(800mg、3.7mmol)の溶液に、オキシ塩化リン(1.7g、11mmol)を、室温においてゆっくり加えた。溶液を、2時間にわたって室温において撹拌し、次いで、減圧下で濃縮した。水を加え、水相を、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(n−ヘキサン中20%酢酸エチル)を介して精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 700mg, 78%.
1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 10.02 (s, 1H), 8.40 (s,
1H), 7.72 (s, 1H), 7.25 (d, J=11.6Hz, 1H), 4.12 (s, 3H).
ステップ6。2−{[7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]アミノ}エタノール(C19)の合成。メタノール(5mL)中の7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C18)(500mg、2.04mmol)およびエタノールアミン(374mg、6.12mmol)の溶液を、2時間にわたって還流状態まで加熱した。次いで、溶液を、−20℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(233mg、6.12mmol)を加えた。反応物を、30分にわたって−20℃において撹拌したら直ぐに、水を加えた。層を分離し、水相を、酢酸エチル(3×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中0%〜10%メタノール)を介して精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 450mg, 76%. 1H NMR (400MHz, CD3OD) δ 7.83 (s, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.15 (d, J=12.4Hz, 1H), 4.03 (s, 3H),
3.99 (s, 2H), 3.71 (t, J=5.6Hz, 2H), 2.81 (t, J=5.2Hz, 2H).
ステップ7。2−{[7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−1H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6(2H)−ジオン(2)の合成。ジクロロメタン(10mL)中の2−{[7−フルオロ−1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]アミノ}エタノール(C19)(450mg、1.55mmol)および塩酸塩P2(397mg、1.55mmol)の混合物に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(600mg、4.65mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)(1.8g、4.65mmol)を加え、得られた混合物を、20時間にわたって室温において撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、分取薄層クロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中0%〜10%メタノール)によって精製すると、白色固体として表題化合物が提供された。収量: 30mg, 4%. LCMS m/z 473.9 (M+1); 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 8.36 (s, 1H), 7.86 (s, 1H), 7.79 (d, J=8.0Hz, 1H),
7.48 (s, 1H), 7.33-7.34 (m, 2H), 7.14 (d, J=13.2Hz, 1H), 4.94 (s, 2H), 4.23 (t,
J=5.8Hz, 2H), 4.03 (s, 3H), 3.66 (t, J=5.8Hz, 2H), 2.24 (s, 3H).
(実施例3)
7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{[5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(3)
Figure 2016531880
ステップ1:2−ブロモ−4−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)アニリン(C20)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)中の4−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)アニリン(4.56g、20.8mmol)の溶液に、テトラブチルアンモニウムトリブロミド(12.4g、24.9mmol)を0℃において加えた。反応物を、2時間にわたって0℃において撹拌したら直ぐに、それを室温まで温めさせ、3日間にわたって撹拌した。塩化アンモニウムの飽和水溶液(60mL)を加え、混合物を、ジエチルエーテル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ヘプタン中0%〜10%酢酸エチル)を介して精製すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 5.96g, 90%. GCMS m/z 299 (M+). 1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 4.42 (br s, 2H), 6.72 (d,
J=8.6Hz, 1H), 7.50 (dd, J=9.0, 2.7Hz, 1H), 7.82 (d, J=2.7Hz, 1H).
ステップ2:4−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−2−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C21)の合成。トリエチルアミン(50mL、20分にわたって窒素でスパージすることにより脱気したもの)中の2−ブロモ−4−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)アニリン(C20)(5.60g、18.8mmol)およびエチニルトリメチルシラン(8.02mL、56.3mmol)の溶液に、ヨウ化銅(I)(722mg、3.75mmol)およびPd(PPh(1.11g、0.94mmol)を加えた。混合物を、窒素でスパージすることにより追加で5分にわたって脱気し、次いで、18時間にわたって60℃まで加熱した。混合物を、室温まで冷却し、塩化アンモニウムの飽和水溶液(80mL)で希釈し、酢酸エチル(3×40mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ヘプタン中0%〜30%酢酸エチル)を介して精製すると、黄色の油として表題化合物が得られた。収量: 5.31g, 90%. GCMS m/z 315 (M+). 1H NMR (400MHz,
CDCl3) δ 0.29 (s, 9H), 6.64 (d, J=9.0Hz,
1H), 7.47 (dd, J=9.0, 2.3Hz, 1H), 7.69 (d, J=2.7Hz, 1H).
ステップ3:5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール(C22)の合成。メタノール(40mL)中の4−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−2−[(トリメチルシリル)エチニル]アニリン(C21)(4.51g、14.3mmol)の溶液に、炭酸カリウム(5.93g、42.9mmol)を加えた。混合物を、3時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それを水(70mL)で希釈し、ジエチルエーテル(3×30mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた固体(3.48g、14.3mmol)を、N−メチル−2−ピロリドン(NMP、20mL)に溶かし、KOt−Bu(4.81g、42.9mmol)を0℃において加えた。反応物を、室温まで温めさせ、18時間にわたって撹拌したら直ぐに、それを、水(70mL)、1M塩酸(5mL)、および塩化アンモニウムの飽和水溶液(10mL)で希釈した。混合物を、ジエチルエーテル(3×30mL)で抽出し、合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ヘプタン中0%〜30%酢酸エチル)を介して精製すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 2.73g, 79%. GCMS m/z 243 (M+). 1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 6.68 (br s, 1H), 7.35 (br
s, 1H), 7.41 (d, J=9.0Hz, 1H), 7.62 (d, J=9.0Hz, 1H), 8.11 (s, 1H), 8.39 (br s,
1H).
ステップ4:5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C23)の合成。オキシ塩化リン(95μL、1.01mmol)を、N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)に0℃において加えた。この溶液に、N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール(C22)(123mg、0.506mmol)の溶液を加えた。反応物を、室温まで温めさせ、2時間にわたって撹拌した。クラッシュアイスおよび1M水酸化ナトリウム(40mL)を加え、混合物を、ジエチルエーテル(3×20mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ヘプタン中0%〜50%酢酸エチル)を介して精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 61mg, 44%. LCMS m/z 272.2 (M+1); 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 7.61 (d, J=9.0Hz, 1H), 7.74 (dd, J=9.0, 2.3Hz, 1H),
8.29 (s, 1H), 8.67 (d, J=2.3Hz, 1H), 9.98 (s, 1H).
ステップ5:2−({[5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C24)の合成。メタノール(10mL)中の5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−カルバルデヒド(C23)(60mg、0.22mmol)の溶液に、エタノールアミン(27μL、0.44mmol)を加えた。混合物を、40分にわたって室温において撹拌し、続いて、水素化ホウ素ナトリウム(25.6mg、0.66mmol)を0℃において加えた。反応物を、10分にわたって0℃において撹拌したら直ぐに、冷却浴を除去し、反応物を、追加で30分にわたって撹拌した。反応物を、減圧下で濃縮し、水(20mL)を加えた。混合物を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、濃縮すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 67mg, 96%. LCMS m/z 317.1 (M+1); 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 2.83 (t, J=5.5Hz, 2H), 3.71 (t, J=5.7Hz, 2H), 4.03
(s, 2H), 7.41-7.50 (m, 2H), 7.58 (dd, J=9.0, 2.3Hz, 1H), 8.17 (d, J=2.0Hz, 1H).
ステップ6:7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{[5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(3)の合成。ジクロロメタン(3mL)中の、5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、塩酸塩(P2)(53.7mg、0.21mmol)およびHATU(165mg、0.42mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(0.185mL、1.05mmol)を加えた。反応物を、5分にわたって撹拌し、ジクロロメタン(3mL)中の2−({[5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C24)(67mg、0.21mmol)の溶液を加えた。反応物を、18時間にわたって撹拌したら直ぐに、NaHCOの飽和水溶液(30mL)を加えた。混合物を、ジクロロメタン(3×20mL)で抽出し、有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中0%〜6%[メタノール中2Nアンモニア])を介して精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 47mg, 43%. LCMS m/z 500.2 (M+1); 1H NMR (400MHz, DMSO-d6)
δ 2.10-2.18 (m, 3H), 3.53-3.64 (m, 2H), 4.13-4.24 (m,
2H), 4.88 (s, 2H), 7.15 (d, J=7.4Hz, 1H), 7.37-7.39 (m, 1H), 7.50-7.61 (m, 2H),
7.70 (d, J=2.3Hz, 1H), 7.79 (d, J=7.8Hz, 1H), 8.22 (d, J=1.2Hz, 1H) 8.26 (d,
J=2.3Hz, 1H), 11.62 (s, 1H).
(実施例4)
2−{[1−エチル−5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(4)
Figure 2016531880
N,N−ジメチルホルムアミド(2mL)中の7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{[5−(ペンタフルオロ−λ−スルファニル)−1H−インドール−3−イル]メチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(3)(47mg、94μmol)の溶液に、炭酸セシウム(62.3mg、0.188mmol)およびヨウ化エチル(12μL、0.14mmol)を加えた。反応混合物を、18時間にわたって室温において撹拌した。水(20mL)を加え、混合物を、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。シリカゲルクロマトグラフィー(グラジエント:ジクロロメタン中0%〜6%[メタノール中2Mアンモニア])を介して精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 27mg, 55%. LCMS m/z 528.2 (M+1); 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 1.47 (t, J=7.4Hz, 3H), 2.25 (s, 3H), 3.42-3.70 (m,
2H), 4.05-4.30 (m, 4H), 4.92 (s, 2H), 7.09 (s, 1H), 7.28-7.37 (m, 3H), 7.43 (d,
J=7.8Hz, 1H), 7.60 (dd, J=9.4, 2.0Hz, 1H), 7.99 (s, 1H), 8.14 (d, J=2.0Hz, 1H).
(実施例5)
2−{[1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(5)。
Figure 2016531880
ステップ1:1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルバルデヒド(C25)の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(4mL)中の5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルバルデヒド(400mg、1.87mmol)およびヨウ化エチル(450mg、2.89mmol)の溶液に、炭酸カリウム(500mg、3.62mmol)を加えた。反応混合物を、18時間にわたって50℃において撹拌したら直ぐに、それを水(50mL)中に注ぎ、ジクロロメタン(2×50mL)で抽出した。有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、N,N−ジメチルホルムアミド中の黄色の溶液として粗製の表題化合物(2.6g)が得られた。この溶液を、次のステップにおいて直接使用した。1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 10.01 (s, 1H), 8.83 (d, J=2.0Hz, 1H), 8.68 (d, J=1.5Hz, 1H), 8.01
(s, 1H), 4.45 (q, J=7.5Hz, 2H), 1.57 (t, J=7.3Hz, 3H).
ステップ2:2−({[1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C26)の合成。エタノール(20mL)中の1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−カルバルデヒド(C25)(1.3g、前ステップからの粗製の生成物)およびエタノールアミン(1.0g、16.4mmol)の混合物を、5時間にわたって室温において撹拌した。水素化ホウ素ナトリウム(200mg、5.29mmol)を一度に加え、反応物を、1時間にわたって室温において撹拌した。反応物を、減圧下で濃縮し、残渣を、水(100mL)で希釈した。混合物を、ジクロロメタン(3×50mL)で抽出し、合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、黄色固体として表題化合物が得られた。収量: 260mg, 2ステップで97%. 1H NMR
(400MHz, CDCl3) δ 8.56 (d, J=1.5Hz, 1H),
8.20 (d, J=1.5Hz, 1H), 7.30 (s, 1H), 4.34 (q, J=7.5Hz, 2H), 3.99 (s, 2H),
3.75-3.66 (m, 2H), 2.89-2.84 (m, 2H), 1.68 (br s, 2H), 1.47 (t, J=7.3Hz, 3H).
ステップ3:2−{[1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]メチル}−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(5)の合成。ジクロロメタン(10mL)中の、2−({[1−エチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−ピロロ[2,3−b]ピリジン−3−イル]メチル}アミノ)エタノール(C26)(260mg、0.91mmol)、5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、塩酸塩(P2)(250mg、0.98mmol)、HATU(800mg、2.11mmol)およびトリエチルアミン(1.0g、9.88mmol)の混合物を、70時間にわたって室温において撹拌した。混合物を、水(2×5mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(10:1 ジクロロメタン/メタノール)によって精製し、次いで、分取薄層クロマトグラフィー(10:1 ジクロロメタン/メタノール)によって再精製すると、オフホワイトの固体として表題化合物が得られた。収量: 62mg, 14%. LCMS m/z 471.1 (M+H); 1H NMR (400MHz, CD3OD)
δ 8.64 (s, 1H), 8.55 (d, J=1.5Hz, 1H), 8.45 (d,
J=1.5Hz, 1H), 7.86 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.43 (s, 1H), 7.36 (d,
J=8.0Hz, 1H), 4.96 (s, 2H), 4.40 (q, J=7.2Hz, 2H), 4.30-4.22 (m, 2H), 3.75-3.66
(m, 2H), 2.29 (d, J=1.0Hz, 3H), 1.48 (t, J=7.3Hz, 3H).
(実施例6aおよび6b)
7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{(1S)−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(6a)および7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{(1R)−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(6b)。
Figure 2016531880
ステップ1:1−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタノン(C28)の合成。無水酢酸(15mL)中の5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール(C27)(1.00g、5.40mmol)の溶液に、塩化インジウム(III)(597mg、2.70mmol)を、窒素雰囲気下、0℃においてゆっくり加えた。反応混合物を、3時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、冷水(10mL)を加えた。重炭酸ナトリウムの飽和水溶液の添加を介してpHを7に調整し、得られた混合物を、酢酸エチル(2×50mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、褐色の固体として粗製の表題化合物(1.2g)が得られた。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(10:1 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製すると、褐色の固体として表題化合物が得られた。収量: 800mg, 65%. LCMS m/z 225.6 (M-H); 1H NMR (400MHz,
DMSO-d6) δ 12.3 (s, 1H), 8.51-8.50 (m, 2H),
7.67 (d, J=8.5Hz, 1H), 7.52 (d, J=7.5Hz, 1H), 2.50 (s, 3H).
ステップ2:1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタノン(C29)の合成。テトラヒドロフラン(20mL)中の1−[5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタノン(C28)(800mg、3.52mmol)の溶液に、水素化ナトリウム(鉱油中60%分散、211mg、5.28mmol)を0℃においてゆっくり加え、得られた混合物を、10分にわたって室温において撹拌した。次いで、ヨウ化メチル(0.44mL、7.04mmol)を加え、反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、冷水(10mL)を加えた。混合物を、酢酸エチル(2×25mL)で抽出し、合わせた有機層を、ブライン(20mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。得られた残渣を、シリカゲルクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル/ヘキサン)によって精製すると、褐色の固体として表題化合物が得られた。収量: 600mg, 71%. LCMS m/z 242.0 (M+H); 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.70 (s, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.55 (d, J=7.6Hz, 1H),
7.41 (d, J=8.6Hz, 1H), 3.89 (s, 3H), 2.53 (s, 3H).
ステップ3:N−ヒドロキシ−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタンイミン(C30)の合成。エタノール(0.7mL)中の1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタノン(C29)(200mg、0.83mmol)の溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(86.4mg、1.2mmol)およびトリエチルアミン(60μL、0.61mmol)を加え、反応混合物を、マイクロ波反応器内、20分にわたって120℃において照射した。溶媒を、減圧下で除去し、得られた残渣を、冷水(10mL)で希釈し、酢酸エチル(2×25mL)で抽出した。合わせた有機層を、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮すると、粗製の表題化合物(200mg、94%)が得られ、これを、さらなる精製なしに、次のステップにおいて使用した。
ステップ4:1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタンアミン(C31)の合成。ステップ3からの粗製のN−ヒドロキシ−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタンイミン(C30)(200mg、0.78mmol)、エタノール(25mL)、水酸化アンモニウム(10μL、0.42mmol)およびラネーニッケル(200mg)を、Parrシェーカー内で合わせ、混合物を、50psiの水素雰囲気下、6時間にわたって水素化した。次いで、反応混合物を、セライトのパッドに通して濾過し、固体を、メタノールで洗浄した。濾液を、減圧下で濃縮すると、黄色固体として粗製の表題化合物(200mg、推定定量的)が得られ、これを、さらなる精製なしに、次のステップにおいて直接使用した。
ステップ5:1−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−N−{1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボキサミド(C32)の合成。テトラヒドロフラン(20mL)中の粗製の1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エタンアミン(C31)(400mg、1.65mmol)の溶液に、ビス(トリメチルアルミニウム)−1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン付加物(DABAL−Me、847mg、3.30mmol)を室温において小分けにして加え、得られた混合物を、3時間にわたって70℃において撹拌した。7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロピリド[2,1−c][1,4]オキサジン−1,6−ジオン(P3)(607mg、2.48mmol)を加え、反応混合物を、20時間にわたって75℃において撹拌した。溶媒を、減圧下で除去し、ジクロロメタン(10mL)、続いて水(50mL)を室温においてゆっくり加えた。得られた混合物を、追加のジクロロメタン(100mL)で希釈し、30分にわたって室温において撹拌し、次いで、濾過した。層を分離し、水層を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。粗製の材料を、シリカゲルクロマトグラフィー(10:1 ジクロロメタン/メタノール)によって精製すると、薄い黄色の固体が表題化合物として得られた。収量: 130mg, 16%. LCMS m/z 488.2 (M+H); 1H NMR (400MHz, CDCl3)
δ 8.26 (br s, 1H), 8.05 (s, 1H), 7.96 (s, 1H), 7.52 (d,
J=8.4Hz, 1H), 7.42 (d, J=8.8Hz, 1H), 7.23 (s, 1H), 7.17 (d, J=7.5Hz, 1H), 6.97
(s, 1H), 6.42 (d, J=7.5Hz, 1H), 5.67-5.64 (m, 1H), 4.29 (br s, 2H), 4.09-3.97
(m, 2H), 3.84 (s, 3H), 1.98 (s, 3H), 1.80 (d, J=6.8Hz, 3H).
ステップ6:7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン[(±)−C33]の合成。ジクロロメタン(10mL)中の1−(2−ヒドロキシエチル)−5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−N−{1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボキサミド(C32)(130mg、0.27mmol)の溶液に、トリエチルアミン(31μL、0.53mmol)、続いて塩化メタンスルホニル(31μL、0.40mmol)を−10℃において加えた。反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌したら直ぐに、溶媒を減圧下で除去した。得られた残渣を、テトラヒドロフラン(10mL)に溶かし、1,3,4,6,7,8−ヘキサヒドロ−2H−ピリミド[1,2−a]ピリミジン(TBD、223mg、1.60mmol)を、窒素雰囲気下で加え、反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌した。次いで、水酸化ナトリウムの1M水溶液を加え、得られた混合物を、ジクロロメタン(3×10mL)で抽出し、ブライン(10mL)で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥した。溶媒を、減圧下で除去し、粗製の材料を、分取HPLC(カラム:Waters XBridge C18 OBD、5μm;移動相A:水中5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;グラジエント:90%A/10%B〜0%A/100%B)によって精製すると、オフホワイトの固体として表題化合物が得られた。収量: 15.0mg, 12%. LCMS m/z 469.8 (M); 1H NMR (400MHz, DMSO-d6)
δ 8.22 (s, 1H), 7.82-7.80 (m, 2H), 7.70 (s, 1H), 7.66
(d, J=8.6Hz, 1H), 7.46 (d, J=7.6Hz, 1H), 7.39 (s, 1H), 7.20 (d, J=7.7Hz, 1H),
6.16 (q, J=7.0Hz, 1H), 4.18-4.12 (m, 1H), 3.94-3.88 (m, 1H), 3.86 (s, 3H),
3.62-3.57 (m, 1H), 3.12-3.05 (m, 1H), 2.14 (s, 3H), 1.62 (d, J=7.0Hz, 3H).
ステップ6:7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{(1S)−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(6a)および7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{(1R)−1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(6b)の合成。ラセミ7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{1−[1−メチル−5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−3−イル]エチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオンのエナンチオマー[(±)−C33](400mg)を、キラルHPLC(カラム:Chiralpak AD−H、21×250mm、5μm;移動相:100:0.1 メタノール/ジエチルアミン)によって分離すると、6aおよび6b(保持時間:それぞれ6.76分および12.01分)が得られた。収量6a:75mg、38%。収量6b:75mg、38%。H NMRおよび質量スペクトルデータは、ラセミ体(±)−C33について報告されたものと同一であった。
(実施例7)
7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{[8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−イル]メチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(7)。
Figure 2016531880
ステップ1:5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸(C35)の合成。乾燥N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中の、2−ヨード−4−(トリフルオロメチル)アニリン(C34)(250mg、0.871mmol)、ピルビン酸(0.123mL、1.74mmol)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(195mg、1.74mmol)および酢酸パラジウム(II)(10mg、44μmol)の混合物を、真空/窒素パージを介して脱気し、10時間にわたって105℃において加熱した。反応混合物を、室温まで冷却し、酢酸エチルと水との間で分配した。有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、真空下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中10%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、褐色の固体として表題化合物が得られた。収量: 130mg, 65%. LCMS m/z 228.0 (M-H); 1H NMR (400MHz,
DMSO-d6) δ 13.27 (s, 1H), 12.20 (s, 1H),
8.09 (s, 1H), 7.61 (d, J=8.7Hz, 1H), 7.51 (d, J=8.6Hz, 1H), 7.25 (s, 1H).
ステップ2:[5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(C36)の合成。乾燥テトラヒドロフラン(10mL)中の5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−2−カルボン酸(C35)(250mg、1.09mmol)および水素化アルミニウムリチウム(テトラヒドロフラン中1M溶液、5.5mL、5.5mmol)の混合物を、4時間にわたって70℃において加熱した。完了後(LCMSによる)、反応混合物を、0℃まで冷却し、硫酸ナトリウムの飽和水溶液でクエンチし、セライトパッドに通して濾過し、固体を、ジクロロメタンで洗浄した。濾液層を分離し、有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中30%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、褐色の固体として表題化合物が得られた。収量: 120mg, 51%. LCMS m/z 214.2 (M-H); 1H NMR (400MHz,
DMSO-d6) δ 11.48 (s, 1H), 7.85 (s, 1H), 7.49
(d, J=8.4Hz, 1H), 7.31 (d, J=8.4Hz, 1H), 6.87 (s, 1H), 6.44 (s, 1H), 4.63 (d,
J=5.6Hz, 2H).
ステップ3:8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール(C37)の合成。ジクロロメタン(7mL)中の[5−(トリフルオロメチル)−1H−インドール−2−イル]メタノール(C36)(50mg、0.23mmol)の溶液に、水酸化カリウム(33mg、0.58mmol)およびジフェニル(ビニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート(101mg、0.28mmol)を0℃において加え、反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌した。反応混合物を、ジクロロメタンで希釈し、有機層を、水でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中10%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 15mg, 27%. 1H NMR (400MHz, CDCl3) δ 7.85 (s, 1H), 7.40 (d, J=8.0Hz, 1H), 7.34 (d, J=8.5Hz, 1H), 6.30
(s, 1H), 5.00 (s, 2H), 4.19 (t, J=4.4Hz, 2H), 4.12 (t, J=4.4Hz, 2H).
ステップ4:8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−カルバルデヒド(C38)の合成。アセトニトリル(20mL)中の8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール(C37)(400mg、1.66mmol)の溶液に、N−(クロロメチレン)−N−メチレンメタンアミニウムクロリド(722mg、5.64mmol)を0℃において加えた。反応混合物を、20分にわたって室温において撹拌したら直ぐに、それを水(1mL)でクエンチし、1時間にわたって50℃まで温めた。得られたピンク色の溶液を、室温まで冷却し、水中に注いだ。混合物を、酢酸エチルで抽出し、合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣を、ヘキサン中20〜25%酢酸エチルで溶離するシリカゲルクロマトグラフィーによって精製すると、白色固体として表題化合物が得られた。収量: 350mg, 78%. LCMS m/z 270.0 (M+H); 1H NMR (400MHz,
DMSO-d6) δ 10.07 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 7.78
(d, J=8.6Hz, 1H), 7.61 (d, J=8.5Hz, 1H), 5.35 (s, 2H), 4.28 (t, J=5.0Hz, 2H),
4.19 (t, J=4.9Hz, 2H).
ステップ5:2−{[8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−イル]アミノ}エタノール(C39)の合成。トルエン(15mL)中の8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−カルバルデヒド(C38)(300mg、1.25mmol)の溶液に、エタノールアミン(84mg、1.4mmol)およびトリフルオロメタンスルホン酸イッテルビウム(III)(7.7mg、12μmol)を室温において加え、反応混合物を、6時間にわたって還流状態まで加熱した。反応混合物を、減圧下で濃縮し、次いで、メタノール(10mL)、続いて、水素化ホウ素ナトリウム(70.6mg、1.87mmol)を0℃において加えた。反応混合物を、2時間にわたって室温において撹拌し、次いで、氷水でクエンチした。反応混合物中のメタノールを、減圧下で除去し、得られた残渣を、ジクロロメタン中10%メタノールで抽出した。有機層を、ブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮すると、表題化合物が得られ、これを、さらなる精製なしに、次のステップにおいて直接使用した(230mg、59%)。
ステップ6:7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−{[8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−イル]メチル}−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(7)の合成。ジクロロメタン(10mL)中の5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸塩酸塩(P2)(69.4mg、0.271mmol)の溶液に、トリエチルアミン(0.132mL、0.955mmol)、続いてO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、243mg、0.637mmol)を室温において加えた。反応混合物を、30分にわたって室温において撹拌し、粗製の2−{[8−(トリフルオロメチル)−3,4−ジヒドロ−1H−[1,4]オキサジノ[4,3−a]インドール−10−イル]アミノ}エタノール(C39)(100mg、0.318mmol)を加えた。反応混合物を、16時間にわたって撹拌し、次いで、ジクロロメタンで希釈した。有機層を、重炭酸ナトリウム水溶液でおよびブラインで洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮した。残渣を、分取HPLC(カラム:Waters XTerra RP18 OBD、250×19mm、10μM;移動相A:水中5mM酢酸アンモニウム;移動相B:アセトニトリル;グラジエント:3.0分かけて10%〜35%B、11.0分かけて35%〜40%B、16分かけて40%〜50%B)によって精製すると、オフホワイトの固体として表題化合物が得られた。収量: 11mg, 7%. LCMS m/z 498.2 (M+H); 1H NMR (400MHz, DMSO-d6)
δ 8.22 (s, 1H), 8.06 (s, 1H), 7.78 (d, J=7.6Hz, 1H),
7.62 (d, J=8.3Hz, 1H), 7.44 (d, J=8.8Hz, 1H), 7.38 (s, 1H), 7.15 (d, J=7.8Hz,
1H), 5.10 (bs, 2H), 4.84 (bs, 2H), 4.15 (bs, 6H), 3.57 (bs, 2H), 2.14 (s, 3H).
方法
方法A
初期還元的アミノ化を介する2−置換7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(M1)の調製
Figure 2016531880
ステップ1。N−置換2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エタンアミンC40の合成。
メタノール(1mL)中の第一級アミン(300μmol)の溶液を、{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}アセトアルデヒド(28μL、150μmol)で処理し、40分にわたって30℃において振とうした。反応バイアルを、0℃まで冷却し、水素化ホウ素ナトリウム(17mg、450μmol)を加え、反応物を、100分にわたって30℃において振とうした。溶媒を、減圧下で除去し、水(1mL)を加え、混合物を、酢酸エチル(3×1mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、分取薄層クロマトグラフィーを介して精製した。
ステップ2。N−置換2−アミノエタノールC41の合成。
メタノール中のN−置換2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エタンアミンC40の溶液(500μL)を、メタノール(312μL)中の塩化アセチル(188μL)の溶液で、16時間にわたって30℃において処理した。溶媒を、減圧下で除去した。
ステップ3。2−置換7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオンM1の合成。N−置換2−アミノエタノールC41を、5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)(34.4mg、125μmol)、ジクロロメタン(2mL)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(217μL、1.25mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、97%、122mg、320μmol)で処理し、次いで、16時間にわたって30℃において振とうした。溶媒を、減圧下で除去し、残渣を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2mL)で処理し、酢酸エチル(3×1mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、分取逆相HPLCを介して精製した。精製は、Phenomenex Gemini C18カラム(8〜10μm)を使用して行い、非水性移動相は、アセトニトリル中水酸化アンモニウム(pH10)からなり、適切なグラジエントを用いた。
方法B
鈴木カップリングを介する2−(置換ベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(M2)の調製
Figure 2016531880
適切なボロン酸またはエステル(72μmol)を、バイアルに秤量し、1,4−ジオキサン(750μL)中の2−(3−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P4)または2−(2−ブロモベンジル)−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P5)(26.5mg、0.064mmol)の溶液で処理した。次に、水(150μL)中の炭酸セシウム(43.2mg、0.12mmol)の溶液を加え、窒素を反応物に吹き込んで発泡させた。ジクロロ[1,1’ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)]フェロセンパラジウム(II)(2mg、3μmol)を加え、窒素を反応物に吹き込んで発泡させ、バイアルに蓋をし、16時間にわたって100℃まで加熱した。反応物を濾過し、溶媒を、減圧下で除去し、残渣を、分取逆相HPLCによって精製した。精製は、DIKMA Diamonsil(2)C18カラム(5μm)またはBoston Symmetrix C18 ODS−Hカラム(5μm)のいずれか上で、0.225%ギ酸を各々含有する水性およびアセトニトリル移動相とともに適切なグラジエントを使用して行った。
方法C
最初のアミンアルキル化を介する2−置換7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(M1)の調製
Figure 2016531880
ステップ1:N−置換2−アミノエタノールC41の合成。N,N−ジメチルホルムアミド(1mL)中の第一級アミン(100μmol)の溶液を、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(35μL、200μmol)および2−ブロモエタノール(10μL、180μmol)で処理し、48時間にわたって50℃において振とうした。溶媒を、減圧下で除去し、表題化合物を、次のステップにおいて直接使用した。
ステップ2:2−置換7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオンM1の合成。N−置換2−アミノエタノールC41を、5−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリジン−2−カルボン酸、臭化水素酸塩(P1)(27.5mg、100μmol)、ジクロロメタン(2mL)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(174μL、1.00mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU、97%、97.3mg、256μmol)で処理し、次いで、16時間にわたって30℃において振とうした。溶媒を、減圧下で除去し、残渣を、飽和重炭酸ナトリウム水溶液(2mL)で希釈し、酢酸エチル(3×1mL)で抽出した。合わせた有機層を、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮し、方法Aについて記載されたような分取逆相HPLCを介して精製した。
方法D
鈴木カップリングを介する7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−2−[(1S)−1−(6−置換−ピリジン−2−イル)エチル]−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(M3)の調製
Figure 2016531880
1,4−ジオキサン中の適切なボロン酸(0.30mL、300μmol)の1.0M溶液を投入した8mLのバイアルに、1,4−ジオキサン中の2−[(1S)−1−(6−ブロモピリジン−2−イル)エチル]−7−(4−メチル−1H−イミダゾール−1−イル)−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[1,2−a]ピラジン−1,6−ジオン(P6)(0.30mL、75μmol)の0.25M溶液を加えた。次に、リン酸カリウムの溶液(0.30mL、150μmol)、続いてPd−118[1,1’−ビス(ジ−tert−ブチルホスフィノ)フェロセンパラジウムジクロリド、3.0mg、4.5μmol]を窒素雰囲気下で加えた。バイアルに蓋をし、2時間にわたって120℃において振とうしたら直ぐに、溶媒を、減圧下で除去した。残渣を、Phenomenex Synergi C18カラム、150×30mm、4μm上で、0.1%TFAを各々含有する水性およびアセトニトリル移動相とともに、または水酸化アンモニウム水溶液(pH=10)およびアセトニトリルで溶離するPhenomenex Gemini C18カラム、250×21.2mm、8μm上でのいずれかで、適切なグラジエントを使用する分取HPLCによって精製した。
実施例8〜69(表1)および実施例70(表2)において例示されている化合物は、単独で、または当技術分野において一般的に知られている技法と組み合わせて、上記で例示されている方法を使用して合成することができる。
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表3中の化合物は、化合物1〜70について記載されているものに類似する方法を使用して調製したか、当業者に知られている方法によって調製することができる。
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表4中の化合物は、化合物1〜145について記載されているものに類似する方法を使用して調製したか、当業者に知られている方法によって調製することができる。
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ELISA読み出しによる細胞ベースのγ−セクレターゼアッセイ
アミロイドベータタンパク質Aβ(1〜42)の産生を調節する化合物の能力を、ヒトWT−APP過剰発現CHO細胞を使用して決定した。細胞を、DMEM/F12ベースの培地において96ウェルの組織培養処理した透明プレート(Falcon)中に22,000細胞/100μLウェルにてプレートし、37℃において24時間にわたってインキュベートした。試験するための化合物を、100%DMSO中で希釈し、IC50決定のための11点半対数用量応答を達成した。化合物を、新鮮な培地に添加し、1%最終DMSOを達成した。適切なビヒクルまたは阻害薬対照を、アッセイシグナルウィンドウについて、それぞれ、最小阻害値または最大阻害値を得るために対照ウェル中に個別に添加した後、プレートを、37℃において約24時間にわたってインキュベートした。この手順は、次に記載されているELISA検出ステップにおいてAβ(1〜42)レベルについて試験される各ウェル中の馴化培地を生成する。各ウェル中の残りの細胞培養物も、下に記載されているように細胞毒性について試験される。
ELISAアッセイプレートのコーティングを、黒色384−ウェルMaxisorp(登録商標)プレート(Nunc)への0.1M NaHCO(pH9.0)中の(3μg/mL)における自社製のAβ(1〜42)特異抗体50μL/ウェルの添加により開始させ、4℃において一晩にわたってインキュベートした。次いで、捕捉抗体を、ELISAアッセイプレートから吸引し、プレートを、Matrical Squirtプレート洗浄機により2×100μL、またはThermo Combiにより3×90μLのいずれかで、洗浄緩衝液(ダルベッコのPBS、0.05% Tween20)を使用して洗浄した。次いで、ブロッキング緩衝液(ダルベッコのPBS、1.0%BSA(Sigma A7030))90μL/ウェルを、プレートに添加した。周囲温度インキュベーションを、最低限2時間にわたって続けた。次いで、ブロッキング緩衝液を除去し、次いで、アッセイ緩衝液(ダルベッコのPBS、1.0%BSA(Sigma A7030)、0.05%Tween20)20μL/ウェルを添加した。この時点で、実験的馴化培地(上に記載されている)35μL(2012年8月以前は40μL)を(二つ組で)、捕捉抗体を含有するブロックされたELISAプレートのウェル内に移し、続いて、4℃において一晩にわたってインキュベートした。細胞毒性も、製造者の使用説明書に従って比色細胞増殖アッセイ(CellTiter 96(登録商標)AQueous One Solution Cell Proliferation Assay、Promega)により、Aβ(1〜42)アッセイのための馴化培地の除去後に、対応する残りの細胞において測定した。
4℃におけるELISAアッセイプレートの一晩にわたるインキュベーション後、非結合Aβペプチドを、洗浄緩衝液を使用する、Matrical Squirtプレート洗浄機による洗浄(2×100μL)、またはThermo Combiによる洗浄(3×90μL)のいずれかを介して除去した。ユーロピウム(Eu)標識した(カスタム標識、Perkin Elmer)Aβ(1〜16)6e10モノクローナル抗体(Covance #SIG−39320)を、アッセイ緩衝液に添加した(1:10,000、20μM EDTAにてEu−6e10 50μL/ウェル)。最低限2時間にわたる周囲温度におけるインキュベーションと、続く、洗浄緩衝液を使用する、Matrical Squirtプレート洗浄機による洗浄(2×100μL)、またはThermo Combiによる洗浄(3×90μL)のいずれかの後、Delfia Enhancement Solution(Perkin Elmer)30μL/ウェルを添加した。30〜60分の周囲温度インキュベーション後、プレートを、標準DELFIA TRFセッティングを使用してEnVisionプレートリーダー(Perkin Elmer)で読んだ。阻害IC50決定を包含するデータ分析は、非線形回帰フィット分析(自社製ソフトウェア)および最大阻害対照および最小阻害対照についての適切なプレート平均値を使用して行った。
実施例1〜145の化合物についての生物学的データは以下の表5において見られる:
Figure 2016531880
Figure 2016531880
Figure 2016531880
実施例146〜173の化合物についての生物学的データは以下の表6において見られる:
Figure 2016531880
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Claims (18)

  1. 式Iの構造を有する化合物、または薬学的に許容できるその塩
    Figure 2016531880
    (式中、
    Xは、1〜3個のヘテロ原子を含有する(5〜14員)ヘテロアリールであり、
    は、水素、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)アルケニルからなる群から選択され、前記(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキルおよび(C〜C)アルケニルは、フルオロ、ヒドロキシルおよび(C〜C)アルコキシからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    2aおよびR2bは、各出現において、水素、フルオロ、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキルおよびフェニルからなる群から独立して選択され、前記(C〜C)アルケニル、(C〜C)アルキニル、(C〜C)シクロアルキルおよびフェニルは、シアノ、(C〜C)アルキルおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいか、R2aおよびR2bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルまたは(4〜10員)ヘテロシクロアルキルを形成し、前記(C〜C)シクロアルキルおよび前記(4〜10員)ヘテロシクロアルキルは、1〜3個のRで置換されていてもよく、
    Aは、(C〜C10)アリールまたは(5〜14員)ヘテロアリールであり、前記(C〜C10)アリールおよび(5〜14員)ヘテロアリールは、1〜5個のR13で置換されていてもよく、
    Lは、存在する場合、酸素、NR10、硫黄および(C〜C)シクロアルキルからなる群から選択され、前記(C〜C)シクロアルキルは、ハロゲンおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    は、水素、−(C(R12−(C〜C)シクロアルキル、−(C(R12−(4〜10員)ヘテロシクロアルキル、−(C(R12−(C〜C10)アリールおよび−(C(R12−(5〜14員)ヘテロアリールからなる群から選択され、前記(C〜C)シクロアルキル、(4〜10員)ヘテロシクロアルキル、(C〜C10)アリールおよび(5〜14員)ヘテロアリール部分は、1〜5個のR11で置換されていてもよく、
    4aおよびR4bは、水素および(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択され、前記(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいか、R4aおよびR4bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルを形成し、前記(C〜C)シクロアルキルは、シアノ、フルオロ、トリフルオロメチルおよび(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    5aおよびR5bは、各出現において、水素および(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、前記(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよいか、R5aおよびR5bは、それらが結合している炭素と一緒に、(C〜C)シクロアルキルを形成し、前記(C〜C)シクロアルキルは、シアノ、フルオロ、トリフルオロメチルおよび(C〜C)アルキルからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    およびRは、水素、シアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、(C〜C)アルキルおよび−ORからなる群から各々独立して選択され、但し、RおよびRは、両方ともヒドロキシルになることはなく、
    は、各出現において、シアノ、ハロゲン、トリフルオロメチル、ヒドロキシルおよび(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、
    は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から選択され、前記(C〜C)アルキルは、シアノおよびフルオロからなる群から各々独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよく、
    10は、水素および(C〜C)アルキルからなる群から独立して選択され、前記(C〜C)アルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    11は、各出現において、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルコキシ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、(C〜C)シクロアルキル、(5〜10員)ヘテロシクロアルキル、−N(CH、オキソおよびSFからなる群から独立して選択され、前記(C〜C)シクロアルキルおよび(5〜10員)ヘテロシクロアルキルは、1〜3個のハロゲンで置換されていてもよく、
    12は、各出現において、水素、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキルおよび−SFからなる群から独立して選択され、前記(C〜C)アルキルは、1〜3個のフルオロで置換されていてもよく、
    13は、各出現において、ハロゲン、シアノ、(C〜C)アルキル、(C〜C)アルコキシ、ハロ(C〜C)アルキル、ハロ(C〜C)アルコキシ、(C〜C)アルキルチオ、(C〜C)シクロアルキル、−SF、−Si(CHおよびプロピニルオキシベンゾイルベンジルからなる群から独立して選択され、
    mは、0または1から選択される整数であり、
    tは、0、1、2、3または4から選択される整数であり、
    zは、1または2から選択される整数であり、
    yは、1、2、3または4から選択される整数である)。
  2. Xが、イミダゾリル、ピラゾリル、イソチアゾリル、チアゾリル、トリアゾリル、イソオキサゾリル、オキサゾリルおよびピリジルからなる群から選択され、Rが、(C〜C)アルキルである、請求項1に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  3. Xが、イミダゾリルであり、Rが、メチルである、請求項2に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  4. zが、1であり、R4aおよびR4bが、水素およびメチルからなる群から各々独立して選択され、R5a、R5b、RおよびRが、各々水素である、請求項1から3のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  5. yが、1または2であり、R2aおよびR2bが、水素およびメチルからなる群から独立して選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  6. Aが、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロイソプロピル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、エトキシ、ジフルオロプロパン−2−イルオキシおよび−SFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で各々置換されていてもよい、フラニル、チアゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、オキサジアゾリル、オキソクロメニル、ピリジニル、ピリミジニル、インドリル、インダゾリル、ピロロピリジニル、ピラゾロピリジニル、キノリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾイソキサゾリル、ベンゾイミダゾチアゾリル、カルバゾリルおよびジヒドロオキサジノインドリルからなる群から選択される(5〜14員)ヘテロアリールである、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  7. 前記(5〜14員)ヘテロアリールが、フルオロ、クロロ、シアノ、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロイソプロピル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、エトキシ、ジフルオロプロパン−2−イルオキシおよび−SFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で各々置換されていてもよい、インドリル、インダゾリル、チアゾリル、ピリジニル、ピロロピリジニル、ベンゾチオフェニルおよびベンゾフラニルからなる群から選択される、請求項6に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  8. Aが、フェニル、ナフチルおよびベンゾジオキソリルからなる群から選択される(C〜C10)アリールであり、前記フェニル、ナフチルまたはベンゾジオキソリルの各々は、フルオロ、クロロ、メチル、エチル、イソプロピル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロイソプロピル、トリフルオロメトキシ、メトキシ、エトキシ、ジフルオロプロパン−2−イルオキシおよび−SFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で置換されていてもよい、請求項1から5のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  9. mが、0であり、Rが、水素である、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  10. mが、0または1であり、Lが、存在する場合、酸素であり、Rが、−(C(R12−(C〜C10アリール)であり、ここで、tが、0であり、前記アリールが、フルオロ、クロロ、メチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびSFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で各々置換されていてもよい、フェニルおよびナフチルからなる群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  11. mが、0または1であり、Lが、存在する場合、酸素であり、Rが、−(C(R12−(5〜14員ヘテロアリール)であり、ここで、tが、0であり、前記(5〜14員ヘテロアリール)が、フルオロ、クロロ、メチル、シアノ、メトキシ、エトキシ、イソプロピルオキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびSFからなる群から独立して選択される1〜3個の置換基で各々置換されていてもよい、チオフェニル、ピリジニル、キノリニル、インダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾジオキソリルおよびベンゾフラニルからなる群から選択される、請求項1から8のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  12. 式Ibの化合物、または薬学的に許容できるその塩
    Figure 2016531880
    (式中、
    2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであり、R11は、各出現において、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシおよびトリフルオロメトキシからなる群から独立して選択される)。
  13. 式Icの化合物、または薬学的に許容できるその塩
    Figure 2016531880
    (式中、
    2aおよびR2bは、各々独立して、水素またはメチルであり、R13は、各出現において、メチル、エチル、クロロ、フルオロ、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、トリフルオロプロピル、メトキシ、エトキシ、シクロプロピルメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、ジフルオロプロパニルオキシ、プロピニルオキシベンゾイルベンジルおよびSFからなる群から独立して選択される)。
  14. 2aおよびR2bが、各々水素である、請求項13に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  15. 2aの一方が、水素であり、R2bが、メチルである、請求項13に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  16. アルツハイマー病またはニーマンピックC型病を包含する神経変性および精神医学的障害の治療において使用するための、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩。
  17. 患者におけるアルツハイマー病またはニーマンピックC型病を治療する方法であって、治療有効量の、請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、方法。
  18. 請求項1から15のいずれか一項に記載の化合物、または薬学的に許容できるその塩と、薬学的に許容できる賦形剤とを含む、医薬組成物。
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