皮膚は外部環境から人体を保護するのに重要な役目を担う。皮膚には多様な菌が常在し、これにより多くの皮膚疾患が発生する。その中で、最も代表的な疾患としてにきびを挙げることができる。にきび(acne)はギリシャ語‘akme’から出た単語で、‘点’を意味する。にきびは一般的なにきびまたは青年期に現れる青年期型にきびの形態として主に発生したが、空気汚染、薬物濫用などのため、近年にはお年に構わずに発生し、にきびが発生する年齢層が非常に広くなっている実情である。にきびは、毛嚢側に付いている皮脂腺という脂腺からの皮脂の分泌が多くなり、同時に毛穴入口の角質が増加して排出入口が詰まり、毛穴内に溜まった皮脂及び不純物が排出できなくて段々大きくなり、硬い塊が落ち着くとかバクテリアが集まって炎症に発展することになるものがにきびである。
にきびの発生は、一般的に皮脂の生成増加、皮膚常在細菌の毛嚢増殖及び遺伝的素質などの主要因子が複合的に作用して発生する。これに関与する代表的なにきび菌としては、プロピオニバクテリウムアクネ(Propionibacterium acne;P.acne)がある。にきびの病変は卵胞壁の破裂有無によって化膿と非化膿に分けられる。にきびの種類は、化膿性にきびで、軽い面皰が現れて毛嚢が角化する第1段階、丘疹が現れる第2段階、ノング膿疱性にきびが生じて炎症が深くなる第3段階、嚢胞が生ずる第4段階、及び最も深刻に結節が生じ、瘢痕が残る第5段階に区別することもある。非化膿性にきびは開放性面皰と閉鎖性面皰に特定付けられる。
P.acneは低分子量のペプチッドを生産する。これは多形核白血球(polymorphonuclear leukocyte;PMNK)を化学的に誘引して炎症を引き起こし、P.cneが生産する多様な炎症性連結因子によって兔疫細胞を刺激してインターロイキン(IL)−8、IL−1β、TNF−αなどのサイトカイン(cytokine)を生産して皮膚内炎症反応を深化させるものとして知られている。このような機序によって発生したにきびを治療するために、経口抗生剤とレチノイドの服用などの方法が普遍的に用いられている。特に、細菌感染によって生成する炎症性にきびの場合、抗生剤処理によって症状を緩和させることができるが、副作用を引き起こすことができる。近年、テトラサイクリン(tetracycline)、クリンダマイシン(clindamycin)、エリスロマイシン(erythromycin)などはP.acnesの増殖抑制及び炎症反応の減少に用いられる抗生剤であるが、抗生剤耐性の発生によって持続的な使用が難しく、肝毒性がひどいものとして知られている。また、副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)またはエストロゲンの使用は副作用を考慮して減少する趨勢にあり、一番多く使われるビタミンA誘導体(isotretinoin)は皮脂抑制効果、毛嚢の角化及び閉鎖毛穴を正常化させ、毛嚢内のにきび菌及び炎症を抑制する効果が認められるが、口唇乾燥などの頻繁な副作用と奇形誘発の致命的な副作用も持っている。
したがって、このような問題点を克服するための研究として、皮膚に対する刺激が比較的少なく、人体に無害な天然物質を用いた食品や化粧品の防腐剤の開発及び医薬分野の抗菌剤開発などに対する研究が活発に行われている。そして、近年には外科的治療法、つまり面皰の押出し、化学的剥皮、物理的剥皮、レーザー剥皮、ヘリウム−ネオンレーザー療法、光線療法などの局所的治療法などが開発されて用いられている。近年には、にきびなどの簡単な皮膚科的治療に光力学治療(Photodynamic therapy、PDT)が行われている趨勢である。
光力学治療は多様な光敏感剤と光が細菌のDNA損傷をもたらし、細菌の細胞膜移動系統と酵素の非活性及び細胞成分の弱化による細胞膜損傷を引き起こして細菌の非活性に影響を及ぼすものとして知られている。さらに、光力学治療は、病原性微生物に由来した感染疾患の治療に対して抗菌スペクトルが広く、抗生剤耐性菌株を効果的に不活性化させ、突然変異の可能性が低く、光耐性細菌がないといういくつかの有利な特徴を持っている。したがって、光力学治療が感染性疾患の治療に実用的な代案となることができることを力強く裏付けている。
一方、クロリンe6は悪性腫瘍の光力学治療(PDT;PhotoDynamic Therapy)に用いられる光敏感剤としてよく知られている。クロリンe6は、腫瘍治療に使われる他の光敏感剤に比べ、悪性細胞に対する高選択性を持つとともに正常細胞には毒性を現さないものとして知られている。このように、クロリンe6は抗癌剤として有効であることが多くの文献[大韓民国特許登録第808,630号、同第841,959号]に報告されている[大韓民国特許登録第808,630号、同第841,959号]。しかし、現在まで何の文献にもクロリンe6がにきび菌に対する抗菌活性が優秀であることを報告したものない。
本発明はクロリンe6を活性成分として含むにきび治療、予防または改善を目的とする薬剤組成物または化粧料組成物に関するものである。
本発明の組成物が活性成分として含むクロリンe6はクロロフィル(chlorophyll)抽出物から分離精製された天然物であり、大韓民国特許登録第1,180,695号にはクロロフィル抽出物から高純度のクロリンe6を分離精製する方法が開示されてもいる。
1.薬剤組成物の製造
本発明の薬剤組成物は、活性成分として、クロリンe6に、薬剤製造分野で通常に使用する適切な担体、賦形剤及び希釈剤をさらに含ませ、液剤、懸濁剤、軟膏剤、貼付剤、スプレー剤などの外用剤に剤形化して使うことができる。本発明の組成物に含むことができる担体、賦形剤及び希釈剤としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、澱粉、アカシアゴム、アルギン酸塩、ゼラチン、カルシウムフォスフェート、カルシウムシリケート、セルロース、メチルセルロース、未晶質セルロース、ポリビニールピロリドン、水、メチルヒドロキシベンゾエート、プロピルヒドロキシベンゾエート、タルク、マグネシウムステアレート及び鉱物油を挙げることができる。薬剤に製剤化する場合には、通常使用する充填剤、増量剤、結合剤、湿潤剤、崩壊剤、界面活性剤などの希釈剤または賦形剤を使って調製される。
本発明の薬剤組成物は経皮投与することができ、薬剤組成物の好適な投与量は患者の状態及び体重、疾病の程度、薬物形態、投与経路及び期間によって違うが、当業者によって適宜選択できる。しかし、好適な効果のため、本発明の組成物は、1日0.0001〜1g/kg、好ましくは0.001〜200mg/kg投与することが良い。投与は、一日に一度投与することもでき、数回に分けて投与することもできる。前記投与量は何の面でも本発明の範囲を限定するものではない。
2.化粧料組成物の製造
本発明の化粧料組成物は、水性、水性−アルコール性またはオイル性溶液、水中油または油中水または多重エマルション、水性またはオイル性ゲル、液体、ペースト性または固体無水生成物、小球体を使った水性相でのオイル分散物の形態であることができ、より好ましくはイオン性及び/又は非イオン性形態の脂質小胞体の形態であることができる。
本発明の化粧料組成物はある程度流体であることができ、白色または有色クリーム、軟膏、ミルクローション、漿液(serum)、エッセンス、ペーストまたはムースの見掛けを持つことができる。これは選択的にエアロゾル形態で皮膚に適用でき、固体形態、例えばスティック形態であることもできる。これは皮膚用ケア製品及び/又はメーキャップ製品として使われることもできる。
公知の方式のように、本発明による化粧料組成物はまた化粧分野で通常的な補助剤、例えば親水性または親脂性ゲル化剤、親水性または親脂性活性剤、保存剤、抗酸化剤、溶媒、芳香剤、充填剤、遮断剤、顔料、吸臭剤及び染料を含むことができる。これらの多様な補助剤の量は当該分野で通常に使われる量で、例えば化粧料組成物総重量に対して0.0001〜10重量%の範囲である。その性質によって、このような補助剤は、脂肪相、水性相、脂質小胞体及び/又はナノ粒子に導入されることができる。何の場合でも補助剤及びその割合は本発明による化粧料組成物の好適な性質に悪影響を及ぼさないように選択されるであろう。
このような本発明を下記の実施例に基づいてより詳細に説明するが、本発明がこれに限定されるものではない。
[実施例]クロリンe6の効能実験
実施例1.にきび菌(Propionibacterium acnes、KCTC3314)に対する抗菌力
にきび菌は毛穴の周りや毛嚢の漏斗部に主に棲息する菌で、皮脂を主栄養源として使用して皮脂の主成分であるトリグリセリドを分解することにより、脂肪酸とグリセロールに分解される。よって、この時に生成した遊離脂肪酸が皮膚にひどい刺激を与え、毛嚢壁や毛穴の周り細胞に炎症を引き起こすことになる。光がない暗条件で試料200μMを処理したとき、試料を処理しない対照群に比べ、クロリンe6は細菌成長が約50%抑制され、50%程度のにきび菌だけが成長することができた。一方、5−ALAの場合における濃度では細菌成長が約15%程度抑制され、約85%の細菌だけが成長したことを確認することができた。にきび菌にハロゲンランプで3,000Luxの光を1時間照射した場合、1.562μMのクロリンe6で細菌成長が約45%抑制され、55%程度のにきび菌だけが成長することができた。同一の光条件で、5−ALAは200μMの濃度でも細菌成長が約10%程度だけ抑制されることを確認することができた。30,000Luxの光を1時間照射した場合、1.562μMの濃度のクロリンe6によっては細菌成長が約55%抑制され、約45%の細菌だけが成長したことを確認した。しかし、同一の光条件で、5−ALAは、200μMの濃度でも細菌成長が約25%程度だけ抑制されることを確認した(図1)。
光条件である3,000Luxは快晴の日昼に窓側の光の明るさを、30,000Luxは3時と5時の間の室外条件を示す。
実施例2.黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus)に対する抗菌力
黄色ブドウ球菌は敗血症、内臓感染、皮膚感染及び関節感染に係わる菌で、汚染した手、目及び正常皮膚などに由来して炎症を引き起こすとか食中毒を起こすことができる。これに関連し、黄色ブドウ球菌は近年抗生剤耐性菌の出現によって制御が難しくなった菌として知られている。図2にはクロリンe6と5−ALAの黄色ブドウ球菌に対する抗菌効能の測定結果を示した。光がない暗条件で試料100μMの濃度であるとき、対照群に比べ、クロリンe6は黄色ブドウ球菌の成長を約35%程度抑制し、同一濃度で5−ALAは細菌成長を約10%程度抑制した。3,000Luxの光を1時間照射した場合、クロリンe6は12.5μMの濃度で細菌成長が約45%抑制され、約55%程度だけの細菌が成長することができた。一方、5−ALAは200μMの濃度で細菌成長が約20%抑制されることを確認した。30,000Luxの光を1時間照射した場合、3.125μMの濃度のクロリンe6処理では細菌成長が約40%程度抑制され、約60%程度の細菌だけが成長することができた。一方、同一の光条件で5−ALAは200μMの濃度で細菌成長が約10%抑制されることを確認することができた。
実施例3.大膓菌(Escherichia coli)に対する抗菌力
図3は大膓菌に対するクロリンe6の抗菌力効能を示したものである。大膓菌は腸内では病原性を現さないことが一般的であるが、腸外の部位に入れば、膀胱炎、腎盂炎、腹膜炎及び敗血症などを引き起こし、腸内でも特定の抗原型大膓菌は伝染性下痢を引き起こす場合がある。
光がない暗条件では、試料800μMの濃度で、クロリンe6は、対照群に比べ、細菌成長が約40%抑制されたことを確認することができたが、同一の5−ALAは何の濃度でも細菌成長抑制の効能を現さなかった。3,000Luxの光条件で、800μMのクロリンe6処理では、細菌成長が約35%抑制されたことを確認することができたが、同一の光条件で、5−ALAは何の濃度でも細菌成長抑制の効能を現さなかった。30,000Luxの光条件では、800μMのクロリンe6を1時間処理した場合、細菌成長が約20%抑制されることを確認することができ、同一の光条件で、5−ALAは大膓菌に対して何の抗菌効能を現さなかった。
実施例4.クロリンe6による皮脂腺細胞内脂肪の蓄積量変化測定
人の皮脂腺細胞株(human immortalized sebocytes)であるSZ95細胞はCO2培養器(37℃、5%CO2)で10%ウシ胎仔血清(FBS、Gibco RBL Co.)が添加された培地(sebocyte basal medium;Biochrom Ag Co. Germany)で培養した。
SZ95細胞をチャンバースライドに分株して培養した後、テストステロンで刺激を与えた後、クロリンe6を濃度別に処理して培養した。培養終了後、Oil red染色を実施し、ハリスヘマトキシリン(Harris hematoxylin)を染色し、光学顕微鏡でSZ95細胞内脂肪蓄積(Lipid droplet)を観察した。
SZ95細胞を100Φの皿に1×105cellsを分株し、48時間培養した後、5日間sebocyte serum−free mediumに試料を入れ、5日間培養した。培養した細胞を分離して収集した後、溶液緩衝液(lysis buffer;EDTA 10μL、100mM SPB溶液、PMSF 1μL、TritonX−100 10μL)及びソニケーションで細胞を溶解し、タンパク質を定量した。細胞溶解液にクロロホルム:メタノール(2:1)溶液を添加し、2,000rpmで15分間遠心分離して下層液を取った。遠心分離後に残った溶液に2次にクロロホルム:メタノール(2:1)溶液を添加し、前記と同様な方法で下層液を分離し、窒素ガスで濃縮して脂質を抽出した。
抽出した脂質(lipid)にエタノール300μLを入れて溶かした後、H2SO4に50μLの細胞脂質を入れ、10分間沸かした後、4℃で冷却させてケトン体(keton body)を形成した。ホスホ−バニリン(Phospho−vanillin)試薬6mLに冷却させた試料を100μLずつ入れ、37℃で15分間処理し、540nmの波長で吸光度を測定した。標準値は1〜50mg/mLにした。
SZ95細胞に対するクロリンe6の細胞毒性効果を調べた結果、10ug/mL及び25ug/mLの濃度でそれぞれ処理し、5日間培養した後、MTT法で細胞生存率を調査した。その結果、各処理濃度でのクロリンe6処理群は、SZ95細胞の生存率がそれぞれ対照群の101.3(±6.3)、102.1(±2.2)であり、クロリンe6処理群はSZ95細胞の生存率に影響を及ぼさないことを確認した。また、クロリンe6による細胞死滅現象が起きるのかを調べるために形態学的変化を観察した結果、10ug/mL及び25ug/mL処理群でSZ95細胞の密度及び形態が対照群と類似した。
SZ95細胞の脂質合成に及ぶ影響を調査するために、クロリンe6 10ug/mL及び25ug/mLを5日間処理した後、総脂質の量を測定した。SZ95細胞は総脂質が24.4(±0.3)mg/mL、20.2(±0.2)mg/mLで、対照群に比べて有意に減少した。
一方、Oil red染色で細胞内脂肪小滴の変化を観察した結果、SZ95細胞は細胞質内に多数の脂肪小滴が観察され、典型的な皮脂腺細胞株の特徴を示した。毛嚢の角質化細胞株であるHaCaT細胞株では脂肪小滴が観察されなかった。しかし、クロリンe6処理群は正常SZ95細胞に比べて脂肪小滴がめっきり減少することを観察した。
実施例5.クロリンe6による皮脂腺細胞内コレステロール含量変化測定
抽出した脂質(lipid)にエタノール300μLを入れて溶かした後、コレステロールキット(total cholesterol kit)を用いて皮脂腺細胞内コレステロールを測定した。1mLの酵素試液に100μLの試料を添加混合し、37℃で5分間培養した後、500nmの波長で吸光度を測定した。標準液のコレステロールは3mLの酵素試液に20μLの標準液を入れて3mg/mL値にした。
総コレステロール(mg/ml)=(検体の吸光度/標準液の吸光度)×標準液濃度
クロリンe6の脂質のパターンに及ぶ影響を分析するためにコレステロールの変化を調査した結果、クロリンe6処理群10ug/mL及び25ug/mLはそれぞれ0.78(±0.01)mg/ml、0.73(±0.02)mg/mlであった。前記結果によれば、クロリンe6処理群は、対照群に比べ、コレステロールの含量が減少した。
実施例6.クロリンe6による皮脂腺細胞内トリグリセリド含量変化測定
抽出した脂質(lipid)にエタノール300μLを入れて溶かした後、トリグリセリドキット(triglycerides kit)を用いて皮脂腺細胞内トリグリセリドを測定した。1mLの酵素試液に100μLの試料を添加混合し、37℃で5分間培養した後、546nmの波長で吸光度を測定した。標準液のトリグリセリドは、3mLの酵素試液に20μLの標準液を入れて3mg/mL値にした。
トリグリセリド(mg/mL)=(検体の吸光度/標準液の吸光度)×標準液濃度
クロリンe6が生成しつつある脂質のパターンに及ぶ影響を分析するためにトリグリセリドの変化を調査した結果、クロリンe6処理群10ug/mL、25ug/mLはそれぞれ0.69(±0.01)mg/ml、0.62(±0.01)mg/mlで、対照群に比べて減少した。
[薬剤の製造]
薬剤1.エマルション剤の製造
クロリンe60.5g、ステアリルアルコール5g、ボリソルベート−60 0.8g、シクロメチコン4g、ホホバ油2g、メチルパラベン0.2g、1,3−ブチレングリコール8g、カルボマー0.15g、キサンタンガム0.05g、ポリアクリルアミド/C13−14イソパラフィン/ラウレス−71.2g、イミダゾリジニルウレア0.2g、トリエタノールアミン0.15g、香料0.1g、水適量を秤量した。前記組成成分の中で油相原料を油相補助タンクで75℃に加熱して溶解した。前記組成成分の中で水相原料を乳化タンクで75℃に加熱して溶解した。乳化タンクに油相原料を真空減圧下で注入し、乳化器(Homogenizer)3500rpm、ペダルミキサー(Pedal Mixer)25rpm、75℃温度の条件で5分間乳化した。真空脱泡してから冷却してエマルション製剤を得た。
薬剤2.貼付剤の製造
グリセリン15g、ポリアリル酸2g、アクリレート共重合体2g、水酸化アンモニウム0.4g、ジソジウム−EDTA 0.05g、酒石酸0.2gを溶解タンクに入れ、室温で均質撹拌して粘性液を製造した。メチルパラベン0.2g、エタノール1g、グリチルリチン酸2カリウム0.1g、香料0.05gを室温で溶解して前記溶解タンクに注入した後、均質撹拌した。クロリンe6 0.5g、プロピレングリコール5g、精製水を60℃で溶解した後、前記溶解タンクに少量ずつ注入することで、貼付用ゲルを製造した。
前記製造された貼付用ゲルをアプリケーターキャップを持つ適切な被覆器でシリコン化したポリエステルフィルム上に被覆した後、ポリエチレンフィルムを積層した。そして、紙、低密度ポリエチレン、アルミニウムからなったパウチ積層フィルムに入れることで、貼付剤を製造した。
薬剤3.液剤の製造
クロリンe6 100mg、異性化糖10g、マンニトール5g、精製水適量を通常の液剤の製造方法に従って精製水にそれぞれの成分を加えて溶解させ、レモン香を適量加えた後、前記成分を混合した後、精製水を加えて全体を100mlに調節した後、滅菌することで、液剤を製造した。
[化粧料の製造]
化粧料1.化粧水の製造
クロリンe6 30mg、ポリオキシエチレン硬化ひまし油5mg、グリシン30mg、グリチルリチン酸2カリウム1mg、1,3−ブチレングリコール30mg、ヒアルロン酸ナトリウム1mg、エタノール50mg、硫酸化剤1mg、トリエタノールアミン1mg、EDTA 1mg、精製水適量を混合することで、化粧水を製造した。
化粧料2.ローションの製造
クロリンe6 15mg、L−アスコルビン酸−2−リン酸マグネシウム塩100mg、水溶性コラーゲン(1%水溶液)100mg、クエン酸ナトリウム10mg、クエン酸5mg、1,3−ブチレングリコール300mg、精製水適量を混合することで、ローションを製造した。
化粧料3.クリームの製造
クロリンe6 12mg、ポリエチレングリコールモノステアレート200mg、自己乳化型グリセリンモノステアレート500mg、セチルアルコール400mg、スクアレン600mg、トリ2−エチルヘキサングリセリル600mg、スフィンゴ糖脂質100mg、1,3−ブチレングリコール700mg、精製水適量を混合することで、クリームを製造した。