JP2016524022A - ポリエチレン組成物及びそれを重合するためのプロセス - Google Patents

ポリエチレン組成物及びそれを重合するためのプロセス Download PDF

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Abstract

本発明は、ポリエチレン組成物、及びそれを重合するためのプロセスを提供する。本発明によるポリエチレン組成物は、触媒系の存在下での、エチレンと、任意に1つ以上のα−オレフィンコモノマーとの重合反応物を含み、該ポリエチレン組成物は、以下にさらに詳細に説明される、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布は、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものは、0.50〜0.79、例えば、0.55〜0.77の範囲にある。【選択図】なし

Description

本発明は、ポリエチレン組成物及びそれを重合するためのプロセスに関する。
様々なオレフィン重合を促進するためにチーグラー・ナッタ(Ziegler−Natta)触媒系を使用することは周知である。これらの触媒系は、典型的には、遷移金属、電子供与体、またはリガンドの各々のうちの1つ以上を含む触媒前駆体と、共触媒とを含む。前駆体の完全またはほぼ完全な活性化は、商業的なオレフィン重合プロセスに必要な高レベルの触媒活性を得るために必要である。触媒の活性化は、塩素化、還元反応、内部電子供与体またはリガンドの置換、及び高レベルの触媒生産性を得るために必要な触媒前駆体に対する他の化学修飾を含み得る、複数のステップからなり得る。他の触媒属性は、立体制御(stereoregulation)(プロピレン及びブテン重合の場合)、分子量分布、コモノマー取り込みなどの触媒活性化プロセスによっても影響を受ける。これらの主な触媒属性が触媒の製造もしくは形成方法、内部電子供与体の使用、内部電子供与体の化学組成、外部電子供与体の使用、及び存在する電子供与体の量を含む、いくつかの変動要因によって影響を受けることは、当該技術分野において周知である。
触媒前駆体の活性化は、活性部位の周辺からの内部電子供与体、すなわち、金属の除去、そして必要であれば、金属の還元を必要とする。活性化剤は、いくつかの方法のうちの1つで活性部位から内部電子供与体化合物を抽出する。内部供与体は、典型的には、ルイス酸を用いて複合体を形成することにより、またはアルキル化により、もしくは金属の原子価状態が還元を必要とする場合、還元及びアルキル化により除去することができる。典型的な活性化化合物はルイス酸である。
触媒前駆体の活性化は、(i)共触媒により重合反応器内で完全に活性化させる、(ii)反応器内への前駆体の導入前に部分的に活性化し、共触媒を用いて反応器内で活性化を完了する、または(iii)反応器内への前駆体の導入前に完全に活性化することにより生じ得る。3つ全ての技術にはいくつかの利点及び欠点がある。
重合反応器内部の触媒の完全な活性化は、典型的には、実質的に過剰な活性化剤化合物、及びより高い(C、C以上)オレフィン重合の場合、過剰な選択性制御剤の使用を必要とする。この技術の利点は、触媒製造及び供給のその容易さである。しかしながら、過剰な活性化剤化合物は、操作費用を追加するだけでなく、最終製品に操作問題または損害をもたらし得る。加えて、重合応答に大きく影響を及ぼすために、オンライン様式で触媒組成物を修飾する方法がない。
反応器の外部での触媒前駆体の部分活性化は、さらなるプロセスステップ及び機器、続いて反応器内での最終的な活性化(これもまた、過剰量の活性化剤の使用を必要とする)を必要とする。反応器の外部での部分活性化は、部分的に活性化された触媒を貯蔵する必要性、ならびに活性化剤化合物及びそれらの反応生成物との継続的な反応により、または貯蔵中にこれらの触媒を覆うために典型的に使用される不活性ガス(窒素など)に不変的に存在する不純物のいずれかにより、貯蔵中の触媒の不活性化の可能性ももたらす。触媒の配合は、反応器の外の部分活性化手順において変更され得るが、これは、同じく、静的な触媒の配合をもたらす。任意の重合応答は、触媒のバッチの変更によってのみもたらすことができる。現在、所望のポリマーの分子量分布の微細制御に利用可能なオンライン制御技術はない。
本発明は、ポリエチレン組成物、及びそれを重合するためのプロセスを提供する。
一実施形態では、本発明は、触媒系の存在下での、エチレンと、任意に1つ以上のα−オレフィンコモノマーとの重合反応生成物を含む、ポリエチレン組成物を提供し、該ポリエチレン組成物は、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布は、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものは、0.50〜0.79、例えば、0.55〜0.77の範囲にある。
代替の実施形態では、本発明は、ポリエチレン組成物を重合するためのプロセスをさらに提供し、
(A)前駆体及び粘稠な不活性液体のスラリーを調製するステップであって、該スラリーが、少なくとも約500cPの粘稠度を有し、前駆体が、(i)リガンド、(ii)遷移金属、及び(iii)第1のルイス塩基を含む、ステップと、
(B)ルイス塩基の少なくとも一部分がルイス酸と複合体を形成するように、(A)のスラリーを第1のルイス酸と接触させるステップであって、ルイス酸が、式MRX(m−n)(Mが、Al、B、またはSiであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜3である)を有する、ステップと、
(C)(B)のスラリーを、式MRX(m−n)(Mが、AlまたはBであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜2である)を有する第2の異なるルイス酸と接触させるステップと、
(D)(C)のスラリーを、オレフィン重合反応が任意に1つ以上の共触媒の存在下で進行中であり、ルイス酸1及びルイス酸2と電子供与体とのモル比が、最終ポリマー製品の分子量分布の特定の分率に影響を及ぼすように制御される、気相反応器内に供給するステップと、を含み、
(E)ルイス酸(1)及びルイス酸(2)と内部電子供与体との相対比、ならびにルイス酸(1)及び(2)の化学的素性の両方が、該ポリエチレン組成物を重合するために調節され、該ポリエチレン組成物が、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布が、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものが、0.50〜0.79の範囲にある。
別の代替の実施形態では、本発明は、本発明のポリエチレン組成物を含む物品をさらに提供する。
代替の実施形態では、本発明は、物品が回転成形、熱形成、吹込成形、または射出成形を介して生産されることを除き、先行する実施形態のいずれかによる物品を提供する。
代替の実施形態では、本発明は、プロセスが単一気相反応器、または二重気相反応器内で生じることを除き、先行する実施形態のいずれかによる、本発明のポリエチレン組成物を重合するためのプロセスを提供する。
本発明を例示する目的のため、例示的な形態を図において示すが、本発明が示される正確な配置及び手段に限定されないことを理解する。
オンラインインライン触媒活性化系の模式的なフローチャートを示す。 比較例1〜13及び本発明の実施例1〜13のピーク高さ比対密度対触媒の関係を例示するグラフである。 比較例1〜13のピーク高さ比と、本発明の実施例1〜13のピーク高さ比との間の関係を例示するグラフである。
本発明は、ポリエチレン組成物、及びそれを重合するためのプロセスを提供する。
本発明によるポリエチレン組成物は、触媒系の存在下での、エチレンと、任意に1つ以上のα−オレフィンコモノマーとの重合反応物を含み、該ポリエチレン組成物は、以下にさらに詳細に説明される、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布は、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものは、0.50〜0.79、例えば、0.55〜0.77の範囲にある。
本発明によるポリエチレン組成物を重合するためのプロセスは、
(A)前駆体及び粘稠な不活性液体のスラリーを調製するステップであって、該スラリーが、少なくとも約500cPの粘稠度を有し、前駆体が、(i)リガンド、(ii)遷移金属、及び(iii)第1のルイス塩基を含む、ステップと、
(B)ルイス塩基の少なくとも一部分が、ルイス酸と複合体を形成するように、(A)のスラリーを第1のルイス酸と接触させるステップであって、ルイス酸が、式MRX(m−n)(Mが、Al、B、またはSiであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜3である)を有する、ステップと、
(C)(B)のスラリーを、式MRX(m−n)(Mが、AlまたはBであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜2である)を有する第2の異なるルイス酸と接触させるステップと、
(D)(C)のスラリーを、任意にオレフィン重合反応が任意に1つ以上の共触媒の存在下で進行中であり、ルイス酸1及びルイス酸2と電子供与体とのモル比が、最終ポリマー製品の分子量分布の特定の分率に影響を及ぼすように制御される、気相反応器内に供給するステップと、を含み、
(E)ルイス酸(1)及びルイス酸(2)と内部電子供与体との相対比、ならびにルイス酸(1)及び(2)の化学的素性の両方が、該ポリエチレン組成物を重合するために調節され、該ポリエチレン組成物が、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布が、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものが、0.50〜0.79、例えば、0.55〜0.77の範囲にある。
別の代替の実施形態では、本発明は、本発明のポリエチレン組成物を含む物品をさらに提供する。
代替の実施形態では、本発明は、物品が回転成形、熱形成、吹込成形、または射出成形を介して生産されることを除き、先行する実施形態のいずれかによる物品を提供する。
代替の実施形態では、本発明は、プロセスが単一気相反応器、または二重気相反応器内で生じることを除き、先行する実施形態のいずれかによる、本発明のポリエチレン組成物を重合するためのプロセスを提供する。
本発明によると、前駆体及び粘稠な不活性液体のスラリーであって、少なくとも約500cPの粘稠度を有する該スラリーが調製される。本願の範囲内で、用語「前駆体」は、リガンド、遷移金属、及び第1のルイス塩基を含む化合物を示す。そのような前駆体触媒は、一般に、チーグラー・ナッタ触媒と称される。好適なチーグラー・ナッタ触媒は、当該技術分野において既知であり、例えば、米国特許第4,302,565号、第4,482,687号、第4,508,842号、第4,990,479号、第5,122,494号、第5,290,745号、及び第6,187,866 B1号(その開示は、それらがそのような触媒を開示する範囲で、参照により本明細書に組み込まれる)に教示される触媒を含む。
前駆体組成物の遷移金属化合物は、異なる種類の化合物を含み得る。最も一般的なものは、3または4の酸化度を有する有機または無機のチタン化合物である。バナジウム、ジルコニウム、ハフニウム、クロム、モリブデン、コバルト、ニッケル、タングステンなどの他の遷移金属、及び多くの希土類金属も、チーグラー・ナッタ触媒に使用するのに適している。遷移金属化合物は、通常、ハロゲン化物もしくはオキシハロゲン化物、有機金属ハロゲン化物、または純粋に金属有機化合物である。最後に言及される化合物において、遷移金属に結合されるのは有機リガンドのみである。
前駆体は、式MgMe(OR)(ED)を有し得、式中、Rは、1〜14個の炭素原子を有する脂肪族もしくは芳香族炭化水素ラジカルまたはCOR’であり、式中、R’は、1〜14個の炭素原子を有する脂肪族もしくは芳香族炭化水素ラジカルであり、各OR基は、同一または異なり、Xは、独立して、塩素、臭素、またはヨードであり、EDは、電子供与体であり、dは、0.5〜56であり、eは、0、1、または2であり、fは、2〜116であり、gは、>1〜20である。Meは、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、及びバナジウムの群から選択される遷移金属である。好適なチタン化合物のいくつかの特定の例は、TiCl、TiCl、Ti(OCBr、Ti(OC)Cl、Ti(OCOCH)Cl、Ti(アセチルアセトネート)Cl、TiCl(アセチルアセトネート)、及びTiBrである。TiCl及びTiClが好ましいチタン化合物である。
マグネシウム化合物は、MgCl、MgBr、及びMgIなどのハロゲン化マグネシウムを含む。無水MgClが好ましい化合物である。本発明に有用な他の化合物は、Mg(OR)、Mg(OCOエチル)、及びMgRCl(式中、Rは、上記に定義される)である。遷移金属化合物の1モル当たり約0.5〜約56、好ましくは約1〜約20モルのマグネシウム化合物が使用される。これらの化合物の混合物も使用することができる。
前駆体化合物は、フィルタを用いて、または用いずに、前駆体の沈降または噴霧乾燥などによる当該技術分野において既知の技術を使用して、固体として回収され得る。前駆体化合物の回収のために、噴霧乾燥が特に好ましい方法である。
噴霧乾燥プロセスは、米国特許第5,29,0745号に開示されており、参照により組み込まれる。ハロゲン化マグネシウムもしくはマグネシウムアルコキシド、ハロゲン化遷移金属、遷移金属アルコキシド、または混合リガンド遷移金属化合物、電子供与体、及び任意に充填剤を含む、さらなる前駆体は、電子供与体溶媒から該化合物の溶液を噴霧乾燥させることにより調製され得る。
電子供与体は、典型的には、マグネシウム及び遷移金属化合物が可溶性である、約0℃〜約200℃の範囲の温度で液体の有機ルイス塩基である。電子供与体は、脂肪族もしくは芳香族カルボン酸のアルキルエステル、脂肪族ケトン、脂肪族アミン、脂肪族アルコール、アルキルもしくはシクロアルキルエーテル、またはこれらの混合物であってよく、各電子供与体は、2〜20個の炭素原子を有する。これらの電子供与体の中で好ましいものは、2〜20個の炭素原子を有するアルキル及びシクロアルキルエーテル、3〜20個の炭素原子を有するジアルキル、ジアリール、及びアルキルアリールケトン、ならびに2〜20個の炭素原子を有するアルキル及びアリールカルボン酸のアルキル、アルコキシ、及びアルキルアルコキシエステルである。エチレン単独及び共重合に関して、最も好ましい電子供与体は、テトラヒドロフランである。好適な電子供与体の他の例は、ギ酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルエーテル、ジオキサン、ジ−n−プロピルエーテル、ジブチルエーテル、エタノール、1−ブタノール、ギ酸エチル、酢酸メチル、アニス酸エチル、炭酸エチレン、テトラヒドロピラン、及びプロピオン酸エチルである。
過剰な電子供与体が、遷移金属化合物及び電子供与体の反応生成物を提供するために最初に使用され得るが、反応生成物は、最終的には、遷移金属化合物の1モル当たり約1〜約20モルの電子供与体、好ましくは遷移金属化合物の1モル当たり約1〜約10モルの電子供与体を含有する。
リガンドは、ハロゲン、アルコキシド、アリールオキシド、アセチルアセトネート、及びアミドアニオンを含む。
前駆体の部分活性化は、前駆体を反応器内に導入する前に実行される。部分的に活性化された触媒は、重合触媒として機能することができるが、非常に減少した、及び商業的に好適でない触媒生産性で機能する。追加共触媒による完全な活性化が、十分な活性化を達成するために必要である。完全な活性化は、共触媒の追加を介して重合反応器内で生じる。
不活性液体は、典型的には、鉱油である。触媒及び不活性液体から調製されたスラリーは、20℃で少なくとも500cPの1秒−1で測定される粘稠度を有する。好適な鉱油の例は、CromptonのKaydol及びHydrobrite鉱油である。
図1に示される好ましい様式(インライン活性化系と称される)では、前駆体がスラリー供給タンク10に導入され、次いで、スラリーが、ポンプ11を介して、スラリーが第1の試薬16と混合される試薬注入ポート14のすぐ下流の第1の反応区間12に移動する。任意に、混合物は、次いで、第2の反応区間22で第2の試薬20と混合される第2の試薬注入ポート18のすぐ下流の第2の反応区間22に移動する。2つの試薬注入及び反応区間のみが図に示されるが、ポリマー分子量分布の指定した分率の制御を可能にするために、触媒を十分に活性化し、修飾するのに必要なステップの数により、さらなる試薬注入区間及び反応区間が含まれてよい。触媒前駆体供給タンクならびに個々の混合及び反応区間の温度を制御するための手段が提供される。
各反応区間は、静的混合器を装備している。静的混合器は、好ましくは、垂直に置かれる。許容可能な混合は、本発明の商業規模の態様で典型的に使用される2フィート(32エレメント)Kenics(商標)静的混合器によりもたらされ得る。この低エネルギー混合器は、常に流れを分割し、混合器と関連するチューブ内の流れの方向において、円形パターンで流れの方向を反転することにより機能する。
使用される活性化剤化合物に依存して、活性化化合物が触媒前駆体と反応するためにある程度の反応時間が必要とされ得る。これは、さらに延長したスラリー供給パイプまたは基本的に栓流保持槽のいずれかからなってよい滞留時間区間を使用することにより便宜的に行われる。滞留時間区間は、全面的に活性化剤化合物と触媒前駆体との間の反応速度に依存して、両方の活性化化合物、1つのみに使用されるか、またはいずれにおいても使用されなくてよい。
特に好ましい活性化剤化合物は、アルミニウムアルキル、及び式AlRCl(式中、X+Y=3であり、yは0〜2であり、Rは、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルである)のアルミニウムアルキルクロリドである。特に好ましい活性化剤化合物は、表1に示される。特に好ましい実施形態では、2つのルイス酸のうちの1つは、少なくとも1個のハロゲン原子を含む。
Figure 2016524022
次いで、全混合物は、活性化が共触媒により完了する反応器40内に導入される。追加の反応器は、第1の反応器と共に配列され得るが、触媒は、典型的には、これらの連結され、順番に配列された反応器のうちの第1のものにのみ注入され、活性触媒は、重合プロセスの一部として第1の反応器から後続の反応器に移動される。
便宜的に使用される還元剤である共触媒は、アルミニウム化合物から構成されるが、リチウム、ナトリウム、及びカリウムの化合物、アルカリ土類金属、ならびにアルミニウム以外の他の土類金属の化合物が可能である。化合物は、通常、水素化物、有機金属、またはハロゲン化物化合物である。便宜的に、共触媒は、Al−トリアルキル、Al−アルキルハロゲン化物、Al−アルコキシド、及びAl−アルコキシハロゲン化物を含む群から選択される。特に、Al−アルキル及びAl−クロリドが使用される。これらの化合物は、トリメチルアルミニウム、トリエチルアルミニウム、トリ−イソブチルアルミニウム、トリ−n−ヘキシルアルミニウム、ジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムクロリド、エチルアルミニウムジクロリド、及びジイソブチルアルミニウムクロリド、イソブチルアルミニウムジクロリドなどにより例示される。ブチルリチウム及びジブチルマグネシウムは、他の金属の有用な化合物の例である。
好ましい実施形態では、部分的に触媒スラリーを活性化するために、スラリーが混合位置(14)で、及び静的混合器(12)を通して反応器に送り込まれるときに、鉱油中のルイス酸1(16)の溶液が添加される。この混合物は、触媒の絶対供給速度により、およそ1〜4時間の間、滞留時間槽(20)内に保持される。
連続的に、次いで、鉱油中のルイス酸2の溶液は、混合位置(24)で、及び静的混合器(22)を通して滞留時間槽(28)内に添加され(26)、混合物は、およそ1〜4時間の間保持される。次いで、部分的に活性化された触媒は、第2の滞留時間槽を退出し、重合反応器(40)内に直接入る。窒素、炭化水素、または2つの組み合わせを含む流れ助剤(46)は、最終量の共触媒で完全に活性化される重合反応器内に触媒を運ぶために使用され得る。
本発明によるポリエチレン組成物は、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布は、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の測定された検出器応答で割ったものは、0.50〜0.79の範囲にある。そのようなポリエチレン組成物は、回転成形、熱形成、吹込成形、または射出成形などの任意の従来の既知の方法を介して様々な物品に形成され得る。そのような物品は、例えば、水タンク、燃料タンクなどのタンク、玩具、例えば、ボード、カヌー、カヤックなどの娯楽物品として使用される。
以下の実施例は、本発明を例示するが、本発明の範囲を制限することを意図しない。本発明の実施例は、本発明のポリエチレン組成物が強化された加工性を有し、同時に、最終製品における改善された特性を実現することを示す。
本発明の触媒J1〜14及び比較触媒Ja〜m
本発明の触媒J1〜14及び比較触媒Ja〜mは、下に列記される配合成分に基づき、以下のプロセスに従い調製された。
触媒前駆体の調製
固形触媒前駆体の調製:
固形触媒前駆体は、本質的に、US5,290,745の実施例1(a)部及び(b)部に記載されるプロセスに従い調製される。
固形触媒前駆体は、2段階で調製される。第1に、スラリーが生成され、次いで、固形触媒前駆体を得るために、スラリーが噴霧乾燥される。
0.1ミリメートル〜4ミリメートルの粒径を有する顆粒状のマグネシウム金属を、マグネシウムとテトラヒドロフランの重量比が約1:800であるように、50℃の温度で過剰のテトラヒドロフランに窒素下で添加する。チタン(IV)クロリドは、マグネシウムとチタンのモル比が1:2で混合物に添加する。混合物の温度を、3時間の時間をかけて72℃の温度に上昇させる。次いで、反応混合物を、さらに4時間、70℃で保持する。この時間の終わりに、混合物中のマグネシウムとチタンの比率が約5:1に上がるように、マグネシウムジクロリドが添加する。混合物を、約8時間、70℃で保持する。次いで、混合物を、マグネシウムクロリドに存在する不純物を除去するために、100ミクロンのフィルタを通して濾過する。
次いで、不活性充填剤として作用するCAB−O−SIL TS−610ヒュームドシリカ(Cabot Corporationから入手可能)が、2時間の時間をかけて窒素下で濾過した混合物に添加され、得られたスラリーを、ヒュームドシリカを十分に分散するために、その後数時間の間、タービン攪拌器を用いて攪拌する。次いで、スラリーを、回転アトマイザーを装備した閉サイクル噴霧乾燥器で、約140〜160℃の出口ガス温度の窒素下で噴霧乾燥させた。回転アトマイザーの速度を、23〜27ミクロンの中央径D50の固形触媒前駆体粒子を得るように調節する。再利用ガス流量は、15〜25kgガス/kgのスラリー供給の範囲にある。
噴霧乾燥された触媒前駆体は、約2.2〜2.5重量パーセントのTi、約5.5〜6のMg/Tiモル比、及び25〜30重量パーセントのテトラヒドロフラン電子供与体を含む。異なる触媒前駆体粒子が、窒素雰囲気下、タービン攪拌器を装備した400リットル槽内で鉱油と混合され、約28重量パーセントの固形触媒前駆体を含むスラリーを形成する。
触媒前駆体の部分事前活性化
バッチ式事前活性化、または事前活性化の調節に多大な順応性を可能にする、より好ましいインライン系の2つの個別の事前活性化方法が実施例において使用された。
i)バッチ式事前活性化
触媒前駆体スラリーを混合槽に添加した。同様に鉱油に溶解された適切な量の事前活性化剤(ルイス酸(1)を、次いで、触媒前駆体に残留する残留電子供与体の量に適切な比率で触媒スラリーに添加する。スラリーを、約35℃の温度で最低1時間混合した。次いで、第2のルイス酸(2)をスラリーに添加し、混合し、約35℃の温度で約1時間保持する。全ての操作は、事前活性化触媒系の汚染を防止するために、高純度の窒素雰囲気下で実行した。スラリーは、貯蔵したときの失活を最小にするために25℃の範囲の温度の窒素雰囲気下で維持する。触媒スラリーは、重合においてすぐに使用することができる。
バッチ式事前活性化を、パイロット規模の反応器において、すなわち、15〜30kg/時間のポリマー生成速度で生成された本発明の実施例においてのみ使用する。より好ましいインライン系の使用は、非常に低い液体供給レベルのルイス酸成分の正確な制御を必要とするであろう反応器内への非常に少ない流量の触媒スラリー(すなわち、1〜10cc/時間の全触媒流)により実施可能ではない。
ii)インライン事前活性化
インライン事前活性化系を以下に説明する。
(A)前駆体及び粘稠な不活性液体のスラリーを調製し、スラリーは、少なくとも約500cPの粘稠度を有し、前駆体は、(i)リガンド、(ii)遷移金属、及び(iii)第1のルイス塩基を含む、
(B)ルイス塩基の少なくとも一部分が、ルイス酸と複合体を形成するように、(A)のスラリーを第1のルイス酸と接触させ、ルイス酸は、式MRX(m−n)(Mが、Al、B、またはSiであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜3である)を有する、
(C)(B)のスラリーを、式MRX(m−n)(Mが、AlまたはBであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜2である)を有する第2の異なるルイス酸と接触させる、
(D)(C)のスラリーを気相反応器内に供給する。
反応器化合物は、上述のバッチ式事前活性化に使用されるものと同じ濃度及び種類のものであった。
本発明のPE実施例1〜14及び比較PE実施例1〜13
本発明のPE実施例1〜14及び比較PE実施例1〜13を、下の表2〜6に列記される反応条件に基づき、以下のプロセスに従い調製した。本発明のPE実施例1〜14及び比較PE実施例1〜13を、それらの特性に関して試験し、結果を、下の表2〜7に報告する。
重合プロセス
製品を、上述のバッチ式事前活性化プロセスを利用したパイロット規模で生成した。重合を、約1.6〜2.0フィート/秒の流動気体速度を用いて、直径14インチの直線の側面を有する、公称5〜6フィートの層高の単一重合を使用して行った。反応器の重合条件は、表2〜4に示される。トリエチルアルミニウムを共触媒として使用した。
商業規模の反応器からの製品は、上述のインライン事前活性化プロセスを利用した。商業規模の反応器は、直径が12〜18フィートの範囲であり、層高が50〜60フィートの範囲である。重合速度は、20,000〜50,000kg/時間の範囲であった。反応器の重合条件は表5〜6に示される。トリエチルアルミニウムが共触媒として使用した。
使用した前駆体は、2.2〜2.5重量%のチタンを含み、5.5〜6のMg/Tiモル比、及び26〜30重量%のテトラヒドロフラン含有量を有した。前駆体粒子のD50は23〜25ミクロンであり、D10は8〜10ミクロンであった。
比較1〜6、8、及び10〜13は、インライン事前活性化系を使用して、商業規模の反応器から全て得た。全ての場合において、触媒は、4520であった(触媒前駆体中のTHFの1モル当たり0.45モルのDEACが添加し、前駆体中のTHFの1モル当たり0.2モルのTnHALが添加した)。TnHALを、Hydrobrite 380鉱油中45〜50重量%の溶液として使用し、DEACを、同じ鉱油中13重量%の溶液として使用した。事前活性化温度を、35〜40℃に維持した。典型的な反応条件は、表5に示される。
本発明1、2、5、及び7〜9も、異なる触媒事前活性化パラメータを用いて、同じ触媒前駆体配合を使用して商業反応器において生成した。触媒事前活性化パラメータは同一であった。トリ−n−ヘキシルアルミニウムを、インライン事前活性化系の第1段階で前駆体組成物中のテトラヒドロフランに対して0.2〜1のモル比で、及びジエチルアルミニウムクロリドが第2段階で0.7〜1のモル比で添加した。TnHALを、Hydrobrite 380鉱油中45〜50重量%の溶液として使用し、DEACを、同じ鉱油中13重量%の溶液として使用した。事前活性化温度を、35〜40℃で維持した。典型的な反応条件は、表6に示される。
Figure 2016524022
Figure 2016524022
Figure 2016524022
Figure 2016524022
Figure 2016524022
Figure 2016524022
試験方法
試験方法は以下を含む。
密度を、ASTM D−792に従い測定する。
メルトインデックスI測定を、ASTM D−1238に従い行い、条件は190℃/2.16キログラム(kg)である。メルトインデックスを、g/10分で報告する。
三重検出器GPC(RAD GPC)
高温三重検出器ゲル透過クロマトグラフィー(3D−GPC)系は、試料調製及び試料注入用のロボット補助送達(RAD)系を装備した。濃度検出器は、分子量及び分子量分布を決定するために使用した赤外線濃度検出器(Polymer Char,Valencia,SpainのIR4)である。他の2つの検出器を、精密検出器(Precision Detectors)(Agilent)2角レーザ光散乱検出器、モデル2040及び4キャピラリー示差粘度計検出器、モデル150R(Malvern)である。15°角の光散乱検出器が計算の目的のために使用した。
データ収集を、Polymer Char DM 100データ収集ボックスを使用して行った。担体溶媒は、1,2,4−トリクロロベンゼン(TCB)であった。系を、Agilentのオンライン溶媒脱気デバイスが装備した。カラムコンパートメントを、150℃で操作した。カラムは、4つのMixed ALS 30cm、20ミクロンカラムであった。試料を、RAD系を使用して2.0mg/mLで調製した。クロマトグラフィー溶媒(TCB)及び試料調製溶媒は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含み、両溶媒供給源を、窒素散布した。ポリエチレン試料を、150℃で3時間、穏やかに攪拌した。注入量は200μlであり、流量は1.0ml/分であった。
データを、社内のソフトウェアを使用して処理した。GPCカラムの較正を、21の狭幅分子量分布ポリスチレン標準を用いて行った。標準の分子量を、580〜8,400,000g/molの範囲であり、個々の分子量間で少なくとも10倍離れている6つの「カクテル」混合物に配置する。
ポリスチレン標準ピーク分子量を、以下の方程式(T.Willams and I.M.Ward,J.Polym.Sci.,Polym.Let.,6,621(1968)に記載する):
ポリエチレン=A(Mポリスチレン (1)
を使用してポリエチレン分子量に変換し、ここで、Bは、1.0の値を有し、実験的に決定したAの値は、0.38である。
一次多項式を、方程式(1)から得たそれぞれのポリエチレン当量較正点を、それらの観察された溶出容量に適合するために使用した。実際の多項式適合は、各ポリスチレン標準に関して、ポリエチレン当量分子量の対数を、観察された溶出容量(及び関連する指数)に関連付けるために得られた。
数、重量、及びz−平均分子量は、以下の方程式:
Figure 2016524022
に従い計算し、式中、Wfは、i番目の成分の重量分率であり、Mは、i番目の成分の分子量である。
MWDを、重量平均分子量(M)と数平均分子量(M)の比率として表した。
A値を、方程式(3)を使用して計算した重量平均分子量であるM、及び対応する保持容量多項式が115,000g/molの既知の重量平均分子量を有する線形ホモポリマー基準により得られた独立して決定したMの値と一致するまで、方程式(1)のA値を調節することにより決定した。
各検出器オフセットを決定するための規則的なアプローチは、3つの検出器から得たデータを使用する一方で、広線形ポリエチレンホモポリマー(115,000g/mol)及び狭幅ポリスチレン標準を分析することにより、Balke,Mourey,et.al.(T.H. Mourey and S.T.Balke,in “Chromatography of Polymers(ACS Symposium Series,#521)“,T.Provder Eds.,An American Chemical Society Publication,1993,Chpt 12,p.180、S.T.Balke,R.Thitiratsakul,R.Lew,P.Cheung,T.H.Mourey,in “Chromatography of Polymers(ACS Symposium Series,#521)“,T.Provder Eds.,An American Chemical Society Publication,1993,Chpt 13,p.199)によって出版されたものと一致する様式で導入した。規則的なアプローチを、従来のGPC方法を使用して観察されたものにできる限り近い分子量結果を得るために、各検出器のオフセットを最適化するように使用した。分子量及び固有の粘稠度を決定するために使用した全体的な注入濃度を、試料の赤外線領域から得、赤外線検出器の較正(または質量定数)は、115,000g/molの線形ポリエチレンホモポリマーから得た。クロマトグラフィー濃度は、対処する第2ビリアル係数の作用(濃度は分子量に対して作用する)を排除するのに十分に低いと想定された。
絶対分子量を、15°レーザ光散乱シグナルを使用して計算し、IR濃度検出器MPE,I,abs=KLS*(LS)/(IR)を、方程式8Aと同じKLS較正定数を使用して計算した。IR応答及びLS応答のi番目のスライスの対のデータセットを、規則的なアプローチで論じた、決定したオフセットを使用して調節した。
上記の計算に加えて、代替のM、M、及びMZ+1[M(abs),M(abs),M(BB)、及びMZ+1(BB)]値のセットも、Yau and Gillespie,(W.W.Yau and D.Gillespie,Polymer,42,8947−8958(2001))によって提案された方法で計算し、以下の方程式:
Figure 2016524022
から決定し、式中、KLS=LS−M較正定数である。前に説明したように、レーザ検出器の応答因子KLSを、NIST1475(52,000g/mol)の重量平均分子量の認可された値を使用して決定した。
Figure 2016524022
式中、LSは、15°LSシグナルであり、Mは、方程式2を使用し、LS検出器アライメントは、前述の通りである。
溶出成分(クロマトグラフィーの変化によって生じる)及び流量成分(ポンプの変化によって生じる)を含み得る、経時的に偏差を監視するために、遅れて溶出する狭幅ピークが一般的に「流量マーカーピーク」として使用される。したがって、流量マーカーを、TCBにおいて調製した溶出試料に溶解したデカン流マーカーに基づき確立した。この流量マーカーを、デカンピークのアライメントにより全試料の流量を線形的に補正するために使用した。
GPC LALLSピーク比を決定するための手順
GPC LALLS分析からグラフ及び表形式出力データを取得する。グラフ出力を使用して、曲線上で観察されたピークを囲むまたは含む狭幅溶出容量範囲を特定する。下のグラフ1及び2は、2つの明確なピークを有するGPC LALLS曲線を例示する。各ピークに関して、ピークを囲むまたは含む溶出容量範囲を割り当てることができる。これらの図において、ピーク領域は、1つの溶出容量内に含まれ得る。グラフ1及び2に関して、左のピークは、22と23との間の溶出容量に含まれる。右のピークは、24.5と25.5との間の溶出容量内に含まれる。慣習により、最高分子量ピークは、ピーク1と称される。低い分子量ピークは、ピーク2と称される。グラフ1、2、及び3の分子量は、溶出容量の増加と共に減少する。これらの曲線に関して、低い分子量ピークのピーク2は、ピーク1の右にある。
ピーク1は明確なピークではないが、むしろ肩である場合がある。グラフ3は、肩がある曲線を例示する。しかしながら、当業者は、肩を包含する狭幅溶出容量範囲を特定することができ、ピーク2と区別することができる。グラフ3において、ピーク1は、22及び23の溶出容量内であるように見える。肩領域は、急な正のスロープを伴ってそれに進み、それに続く領域によって区別される。肩の領域は、ゼロスロープに近づくが、ゼロに達しない。これは正にとどまる。
Figure 2016524022
Figure 2016524022
Figure 2016524022
これらのピーク(または肩)の各々の領域内において、それが生じる最小の正の瞬間スロープ及び溶出容量を決定する。
GPC LALLSデータ点間の瞬間スロープ(m)を決定するための方程式
Figure 2016524022
式中、Xiは、i番目のデータ点と関連する溶出容量であり、Xjは、j番目のデータ点と関連する溶出容量であり、i番目のデータ点は、より大きい溶出容量であり、Yiは、溶出容量XiでのGPC LALLS出力であり、Yjは、溶出容量XjでのGPC LALLS出力である。
i番目及びj番目のデータ点のセットは、曲線上の、または表形式のデータの隣接するデータ点である。正から負のスロープへの不連続移行をもたらすデータにおいてノイズまたは散乱がある場合、(than)これらのデータ点は、計算に使用されるべきである。典型的には、平滑な連続領域及び移行が観察される。
ijを領域内の成功したデータ点のセットに対して計算すると、各ピークを特定する。ピーク高さは、各ピークに対して決定し得る。これらのピーク(または肩)の各々の領域内において、その点と関連する最小の正の瞬間スロープ及び溶出容量を決定する。その関連するピークのピーク高さは、その溶出容量でのGPC LALLS記録した出力である。図1及び2において観察されたものの様な標準ピークに関して、最小の正のデータ点は、典型的には、最後の正のスロープ値である。その後に連続した様々な負のスロープ値が続く。図3などの肩に関して、スロープは負に行かない。肩に関して、スロープ値に移動平均を適用することにより最小値を特定することが簡単である。移動平均のガイドは、溶出容量の範囲が肩の溶出容量範囲の約4分の1であるように、連続データ点の数を選択することであろう。このアプローチは、溶出容量及び関連するGPC LALLS出力を特定し、選択することを可能にする。ピーク高さは、選択された溶出容量と関連するGPC LALLS出力である。ピーク1及びピーク2と関連するピーク高さを記録する。ピーク高さ比は、以下:
ピーク高さ比=PH1/PH1
のように計算され、式中、PH1は、GPC LALLS出力関連ピーク1であり、PH2は、GPC LALLS出力関連ピーク2である。
本発明は、その趣旨及び本質的な属性から逸脱することなく、他の形態で具体化され得、したがって、参照は、上述の明細書ではなく、本発明の範囲を示す添付の特許請求の範囲に対してなされるべきである。

Claims (4)

  1. 単一気相反応器または二重気相反応器内における触媒系の存在下での、エチレンと、任意に1つ以上のα−オレフィンコモノマーとの重合反応物を含む、ポリエチレン組成物であって、前記ポリエチレン組成物が、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を含み、各分子量分布が、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の前記測定された検出器応答で割ったものが、0.50〜0.79の範囲にある、前記ポリエチレン組成物。
  2. ポリエチレン組成物を重合するためのプロセスであって、
    (A)前駆体及び粘稠な不活性液体のスラリーを調製するステップであって、前記スラリーが、少なくとも約500cPの粘稠度を有し、前記前駆体が、(i)リガンド、(ii)遷移金属、及び(iii)第1のルイス塩基を含む、ステップと、
    (B)前記ルイス塩基の少なくとも一部分が、ルイス酸と複合体を形成するように、(A)のスラリーを第1のルイス酸と接触させるステップであって、前記ルイス酸が、式MRX(m−n)(Mが、Al、B、またはSiであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜3である)を有する、ステップと、
    (C)(B)の前記スラリーを、式MRX(m−n)(Mが、AlまたはBであり、Rが、C1〜C14アルキルまたはアリールラジカルであり、Xが、Cl、Br、またはIであり、m+nが、金属Mの原子価を満たし、nが、0〜2である)を有する第2の異なるルイス酸と接触させるステップと、
    (D)(C)の前記スラリーを、オレフィン重合反応が1つ以上の共触媒の存在下で進行中であり、ルイス酸1及びルイス酸2と電子供与体とのモル比が、最終ポリマー製品の分子量分布の特定の分率に影響を及ぼすように制御される、気相反応器内に供給するステップと、を含み、
    (E)ルイス酸(1)及びルイス酸(2)と内部電子供与体との相対比、ならびにルイス酸(1)及び(2)の化学的素性の両方が、三重検出器GPC小角レーザ光散乱(GPC−LALLS)を介して測定される、少なくとも2つ以上の分子量分布を有する前記ポリエチレン組成物を重合するためにオンラインで調節され、各分子量分布が、ピークを有し、ピーク1の測定された検出器応答をピーク2の前記測定された検出器応答で割ったものが、0.50〜0.79の範囲にあり、前記重合プロセスが、単一気相反応器または二重気相反応器内で生じる、前記プロセス。
  3. 請求項1に記載の前記ポリエチレン組成物を含む、物品。
  4. 前記物品が、回転成形、熱形成、吹込形成、または射出成形を介して生産される、請求項3に記載の前記物品。
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