JP2016521671A - モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有する塩の製造方法 - Google Patents

モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有する塩の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、アルカリ金属テトラフルオロホウ酸塩からの、モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有するアルカリ金属塩を製造する方法に関する。

Description

本発明は、アルカリ金属テトラフルオロホウ酸塩からの、モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有するアルカリ金属塩の製造方法に関する。
モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有するアルカリ金属塩は、モノフルオロトリシアノボラートアニオンを有するイオン液体の製造に好適な出発材料である。このタイプのイオン液体の使用は、例えばWO 2004/072089において、またはWO 2012/041437において記載されているように、多岐にわたる。それらは、例えば、電気化学セルのための、特に色素太陽電池のための、電解質成分として、好適である。
アルカリ金属モノフルオロトリシアノホウ酸塩の製造は、WO 2004/072089に記載されているように、例えば、アルカリ金属シアン化物の、三フッ化ホウ素エーテラートとの反応により、実行することができる。
代替的に、アルカリ金属モノフルオロトリシアノホウ酸塩は、アルカリ金属テトラフルオロホウ酸塩の、シアン化トリアルキルシリルとの反応により、製造することができる。
テトラフルオロホウ酸塩の、シアン化トリメチルシリルとの反応は、例えば、B.H. Hamilton et al., Chem. Commun., 2002, 842-843において、またはE. Bernhardt et al., Z. Anorg. Allg. Chem. 2003, 629, 677-685において、記載されている。
シアン化トリアルキルシリルはまたは、アルカリ金属モノフルオロトリシアノホウ酸塩の製造のために、in situで製造することもできる。多くの製造方法が、シアン化トリアルキルシリルの合成に関して記載されてきている。
シアン化トリアルキルシリルは、例えば、アルカリ金属シアン化物および塩化トリアルキルシリルから、製造することができる。EP 76413は、この反応は、アルカリ金属ヨウ化物の存在下で、およびN−メチルピロリドンの存在下で実行した旨、記載している。
EP 40356は、この反応を重金属シアン化物の存在下で実行した旨、記載している。
WO 2008/102661は、この反応を、ヨウ素およびヨウ化亜鉛の存在下で実行した旨、記載している。
WO 2011/085966は、この反応は、アルカリ金属ヨウ化物またはフッ化物、および任意にヨウ素の存在下で実行できる旨、記載している。ここで好ましいのはシアン化ナトリウムおよびヨウ化ナトリウムまたはシアン化カリウムおよびヨウ化カリウムの使用であり、ここでアルカリ金属ヨウ化物は好ましくは、1モルのアルカリ金属シアン化物および塩化トリアルキルシリルに基づき、0.1モルのモル量で添加する。一般に、この製造方法は、M.T. Reetz, I. Chatziiosifidis, Synthesis, 1982, p. 330;G.L. Larson(編)「Advances in Silicon Chemistry」、第1巻、p. 65-187(JAI Press Inc., 1991)中のJ.K. Rasmussen, S. M. HeilmannおよびL.R. Krepski、The Chemistry of Cyanotrimethylsilane、またはWO 2008/102661による記載に基づく。
しかし、アルカリ金属モノフルオロトリシアノホウ酸塩の製造のための、経済的な、改善された代替の合成方法に対する要求が、継続して存在している。
それゆえ本発明の目的は、容易に入手可能であり、かつ比較的安価な出発材料から出発し、ここで同時に反応時間が低減される、および/または最終生成物の純度が増加する、改善された製造方法を開発することである。
驚くべきことに、トリアルキルクロロシラン、トリアルキルブロモシランおよび/またはトリアルキルヨードシランの存在下で、シアン化トリアルキルシリルとの反応が生じる場合、最終生成物の純度を増加させることができる、および/または反応時間を低減させることができることが、見出された。
それゆえ本発明は、式I
[Me] [BF(CN) I、
式中、
Meは、アルカリ金属を示す、
で表される化合物の製造方法であって、
式II
[Me [BF(CN)4−n II、
式中、Meは、アルカリ金属、これはMeとは同一であってもまたは異なっていてもよい、を示し、および
nは、2、3または4を示す、
で表される化合物の、塩化トリアルキルシリル、臭化トリアルキルシリルおよび/またはヨウ化トリアルキルシリルの存在下におけるシアン化トリアルキルシリルとの反応、ここで該シアン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルのアルキル基は、各々の場合において、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基を示し、ここで該反応の条件は、水含有量および酸素含有量の両方が最大1,000ppmであるように選択される、ならびに
MeがMeに対応しない場合においては、後続の金属カチオン交換
による、前記方法に関する。
アルカリ金属は、金属リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムまたはルビジウムである。
式Iで表される化合物において、Meは好ましくは、ナトリウムまたはカリウム、特に好ましくはカリウムである。
従って、本発明による方法は、好ましくは、モノフルオロトリシアノホウ酸ナトリウムまたはモノフルオロトリシアノホウ酸カリウムの製造に、好適である。
式IIで表される化合物、特に式IIで表される化合物であって、式中n=4である該化合物は、商業的に利用可能であるか、またはこれらは公知の合成方法により入手可能である。
上に記載される、または好ましいものとして記載される、式IIで表される化合物であって、式中n=2およびn=3である該化合物の製造は、例えば、アルカリ金属シアン化物の、三フッ化ホウ素エーテラートとの反応により、WO 2004/072089において記載されるように、実行することができる。
式IIで表される化合物において、Meは、群リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウムまたはルビジウムから選択されるアルカリ金属であることができ、これは式Iで表される最終生成物のアルカリ金属とは独立して選択される。式IIにおけるMeは、式IにおけるMeとは、同一であってもまたは異なっていてもよい。
式IIで表される化合物において、Meは好ましくは、ナトリウムまたはカリウムである。式IIで表される化合物において、Meは特に好ましくは、ナトリウムである。
1〜10個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基は、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、n−ヘキシル、n−ヘプチル、n−オクチル、エチルヘキシル、n−ノニルまたはn−デシルである。
シアン化トリアルキルシリルは、商業的に利用可能であるか、または公知の合成方法により入手可能である。
シアン化トリアルキルシリルのアルキル基は、同一であっても、または異なっていてもよい。シアン化トリアルキルシリルのアルキル基は、1〜10個のC原子を、好ましくは1〜8個のC原子を、特に好ましくは1〜4個のC原子を有する。シアン化トリアルキルシリルのアルキル基は好ましくは、1〜4個のC原子を有するアルキル基の場合において同一である。シアン化トリアルキルシリルのアルキル基は好ましくは、それが5〜10個のC原子または5〜8個のC原子のアルキル基である場合は、異なっている。シアン化トリアルキルシリルの好適な例は、シアン化トリメチルシリル、シアン化トリエチルシリル、シアン化トリイソプロピルシリル、シアン化トリプロピルシリル、シアン化オクチルジメチルシリル、シアン化ブチルジメチルシリル、シアン化t−ブチルジメチルシリルまたはシアン化トリブチルシリルである。
特に好ましいのは、シアン化トリメチルシリルの使用であり、これは商業的に利用可能であるか、またはin situで製造することもできる。
本発明による方法においては、上に記載される、または好ましいものと記載される、または群シアン化トリメチルシリル、シアン化トリエチルシリル、シアン化トリイソプロピルシリル、シアン化トリプロピルシリル、シアン化オクチルジメチルシリル、シアン化ブチルジメチルシリル、シアン化t−ブチルジメチルシリルまたはシアン化トリブチルシリルから選択される、シアン化トリアルキルシリルは、in situでは製造されない。
トリアルキルクロロシラン、トリアルキルブロモシランまたはトリアルキルヨードシランは、商業的に利用可能であるか、または標準的な方法により製造することができる。トリアルキルブロモシランまたはトリアルキルヨードシランは、トリアルキルクロロシランおよびアルカリ金属臭化物またはアルカリ金属ヨウ化物からin situで製造することができる。
本発明による方法に好適である、塩化トリアルキルシリル(または同義的にはトリアルキルクロロシラン)、臭化トリアルキルシリル(同義的にはトリアルキルブロモシラン)および/またはヨウ化トリアルキルシリル(同義的にはトリアルキルヨードシラン)は、アルキル基であって、各々の場合において、互いに独立して、直鎖状または分枝状であり、かつ1〜10個のC原子を有する、該アルキル基を有する。
ハロゲン化トリアルキルシリルのアルキル基は、同一であっても、または異なっていてもよい。ハロゲン化トリアルキルシリルのアルキル基は好ましくは、1〜8個のC原子、特に好ましくは1〜4個のC原子を有する。ハロゲン化トリアルキルシリルのアルキル基は、1〜4個のC原子を有するアルキル基の場合においては、好ましくは同一である。ハロゲン化トリアルキルシリルのアルキル基は、それが5〜10個のC原子の、または5〜8個のC原子のアルキル基である場合は、好ましくは異なっている。
ハロゲン化トリアルキルシリルは好ましくは、塩化トリアルキルシリルである。
好適な塩化トリアルキルシリルは、塩化トリメチルシリル(または同義的にトリメチルクロロシラン)、塩化トリエチルシリル、塩化トリイソプロピルシリル、塩化トリプロピルシリル、塩化オクチルジメチルシリル、塩化ブチルジメチルシリル、塩化t−ブチルジメチルシリルまたは塩化トリブチルシリルである。特に好ましいのは、塩化トリメチルシリルの使用である。非常に特に好ましいのは、塩化トリメチルシリル単独での使用である。
好適なトリアルキルブロモシランは、トリメチルブロモシラン(または同義的に臭化トリメチルシリル)、臭化トリエチルシリル、臭化トリイソプロピルシリル、臭化トリプロピルシリル、臭化オクチルジメチルシリル、臭化ブチルジメチルシリル、臭化t−ブチルジメチルシリルまたは臭化トリブチルシリルである。特に好ましいのは、臭化トリメチルシリルの、塩化トリメチルシリルとの混合物における使用である。
好適なトリアルキルヨードシランは、トリメチルヨードシラン(または同義的にヨウ化トリメチルシリル)、ヨウ化トリエチルシリル、ヨウ化トリイソプロピルシリル、ヨウ化トリプロピルシリル、ヨウ化オクチルジメチルシリル、ヨウ化ブチルジメチルシリル、ヨウ化t−ブチルジメチルシリルまたはヨウ化トリブチルシリルである。特に好ましいのは、塩化トリメチシリルとの混合物における、ヨウ化トリメチルシリルの使用である。
上に記載される、または好ましいものとして記載される、ハロゲン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物は、特に好ましくは、用いられるシアン化トリアルキルシリルの量に基づき、1〜20mol%の合計量で用いられる。ハロゲン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物は、特に好ましくは、用いられるシアン化トリアルキルシリルの量に基づき、3〜12mol%の合計量で用いられる。ハロゲン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物は非常に特に好ましくは、用いられるシアン化トリアルキルシリルの量に基づき、7〜11mol%の合計量で用いられる。
反応は、開放された装置において、ならびにまた閉鎖された装置においての両方で、実行することができる。
出発材料を、酸素含有量が最大1000ppmである不活性ガス雰囲気中で混合することが好ましい。酸素含有量が500ppm未満である場合が特に好ましく、非常に特に好ましくは最大100ppmである。
試薬の、および不活性ガス雰囲気の水含有量は、最大1000ppmである。試薬の、および雰囲気の水含有量が500ppm未満である場合が特に好ましく、非常に特に好ましくは最大100ppmである。
水含有量および酸素含有量に関する条件は、式IIで表される化合物とシアン化トリアルキルシリルとの反応成功後のワークアップには適用しない。
それゆえ本発明はさらに、ハロゲン化トリアルキルシリル、またはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物を、用いられるシアン化トリアルキルシリルの量に基づき、1〜20mol%の合計量で用いる、上に記載される方法に関する。
本発明による方法において、反応物の反応に、上に記載される式Iで表される最終生成物を副生成物または反応生成物から分離するための精製ステップが後続する場合、さらに好ましい。
好適な精製ステップは、揮発しやすい成分の蒸留または凝縮による分離、有機溶媒での抽出、またはこれらの方法の組み合わせを含む。各々の公知の分離方法が、この目的のために用いられるか、または組み合わされる。
それゆえ本発明はさらに、反応に精製ステップが後続することを特徴とする、上に記載される方法に関する。
式Iで表される標的生成物のための、対応するアルカリ金属カチオンMeが反応混合物においてまだ存在しないため、本明細書に記載される式IIで表される化合物と示される反応物との反応が行われた後に金属カチオン交換が必要である場合には、本発明の一態様において、金属カチオン交換が精製ステップの間に行われる場合が、好ましい。
金属カチオン交換は好ましくは、アルカリ金属カチオン交換である。
金属カチオン交換または好ましくはアルカリ金属カチオン交換のための好ましい方法は、例えば、得られた反応混合物と、対応する炭酸塩(Me)COおよび/または対応する炭酸水素塩MeHCOとの反応であり、ここでMeは式Iで表される所望の最終生成物のアルカリ金属Meに対応する。
反応から得られた反応混合物は好ましくは、室温へと冷まし、全ての揮発性成分を真空中で分離する。得られた固体は、次いで、好ましくは、過酸化水素水溶液(35%)、任意に水、および対応する炭酸塩(Me)COおよび/または対応する炭酸水素塩MeHCOと混合し、ここでMeは式Iで表される所望の最終生成物のアルカリ金属Meに対応する。次いで過剰の過酸化物を、対応するアルカリ金属二亜硫酸塩の添加により分解し、好適な有機溶媒で抽出する。
好適な溶媒は、エーテル、例えばテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、メチルt−ブチルエーテルまたはジメトキシエタン、またはアセトンである。テトラヒドロフランまたはアセトンが、とくに好ましく用いられる。対応する二亜硫酸塩におけるアルカリ金属は好ましくは、式Iで表される所望の最終生成物のアルカリ金属Meに対応する。
精製の代替の方法において、反応混合物を室温へと冷まし、不活性ガス雰囲気下でろ過するか、または上澄み溶液を流し捨てる。次いで固体を真空中で乾燥させ、アルカリ金属モノフルオロトリシアノホウ酸塩に配位した全てのトリアルキルシリルシアン化物を分離する。そして残存した固体を水および過酸化水素溶液中に取り込み、対応する炭酸塩(Me)COおよび/または対応する炭酸水素塩MeHCO、ここでMeは、式Iで表される所望の最終生成物のアルカリ金属Meに対応する、と混合する。さらなるワークアップを、上に記載されるように実行する。
上に記載される、どの精製方法が選択されるに関わらず、式Iで表される最終生成物は、最終生成物が不溶性である有機溶媒の添加により沈殿させることができるか、または抽出に用いられた溶媒を蒸留する。そして得られた最終生成物を乾燥させ、慣用の方法により特徴づけする。
それゆえ本発明はさらに、金属カチオン交換、好ましくはアルカリ金属カチオン交換が、精製ステップの間に生じる、上に記載される、本発明による方法に関する。
それゆえ本発明はさらに、金属カチオン交換が化合物(Me)COおよび/または化合物MeHCOとの反応により実行される、上に記載される、本発明による方法に関し、ここでMeは式Iで表される所望の最終生成物のアルカリ金属Meに対応する。
上に記載される、本発明による方法の態様において、上に記載されるか、または下に好ましいものとして記載される、式IIで表される化合物の反応は、有機溶媒の存在下において生じる。好適な溶媒は、アセトニトリル、プロピオニトリルまたはベンゾニトリルである。記載される反応のための特に好適な溶媒は、アセトニトリルである。
上に記載される、本発明による方法の態様において、上に記載されるかまたは下に好ましいものとして記載される、式IIで表される化合物の反応は、有機溶媒なしで生じる。本発明による方法のこの態様における反応混合物は、形成される式IIで表される化合物、シアン化トリアルキルシリル、塩化トリアルキルシリルおよびフッ化トリアルキルにより形成される。
それゆえ本発明はさらに、上に記載されるかまたは下に好ましいものとして記載される、式IIで表される化合物の反応が、有機溶媒の存在下で、または有機溶媒なしで生じる、上に記載される、本発明による方法に関する。
本発明による方法の好ましい態様において、式IIで表される化合物であって、式中nが2または4を示す、該化合物が、用いられる。
それゆえ本発明はさらに、式IIで表される化合物であって、式中nが2または4を示す、該化合物が用いられることを特徴とする、上に記載されるか、またはその態様において記載される、本発明による方法に関する。
本発明による方法の特に好ましい態様において、式IIで表される化合物であって、式中nが4を示す、該化合物が、用いられる。
それゆえ本発明はさらに、式IIで表される化合物であって、式中nが4を示す、該化合物が用いられることを特徴とする、上に記載されるかまたはその態様において記載される、本発明による方法に関する。
上に記載されるか、その態様において記載されるか、または好ましいものとして記載される、本発明による方法は、開放された装置においてか、または閉鎖された装置において、実行される。
反応が、装置として開放された反応装置において実行される場合、反応から形成されたフッ化トリアルキルシリルを除去するために、好適な手段を採らなければならない。このタイプの手段は、当業者に公知である。好適な手段は、例の部において記載されている。
反応が、装置として閉鎖された反応装置において実行される場合、反応は2.5バールの最大圧力において生じる。
それゆえ本発明はさらに、反応が開放されたまたは閉鎖された装置において実行されることを特徴とする、上に記載される、方法に関する。
上に記載されるか、その態様において記載されるか、または好ましいものとして記載される、本発明による方法の好ましい態様において、ハロゲン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物の存在下における、式IIで表される化合物のシアン化トリアルキルシリルとの反応は、50℃〜120℃の反応温度において生じる。反応は好ましくは、60℃〜100℃において生じる。
それゆえ本発明はさらに、式IIで表される化合物の、シアン化トリアルキルシリルとの反応が50℃〜120℃の温度において生じることを特徴とする、上に記載される、方法に関する。
得られる物質を、NMRスペクトルの手段により特徴づけする。NMRスペクトルは、重水素化アセトン−D中のまたはCDCN中の溶液上で、重水素ロックを有するBruker Avance 200分光光度計上で測定する。さまざまな核の測定周波数は以下のとおりである:H(199.93MHz)、19F(188.09MHz)、11B(64.14MHz)。リファレンス合わせは、外部リファレンスを用いて実行する:H−NMR:TMS(アセトン−Dの残留プロトン信号:2.05ppm)、19F−NMR:ClCF11B−NMR:BFエーテル。
例1:モノフルオロトリシアノホウ酸ナトリウム;Na[BF(CN)]の合成
最初に11.0g(100mmol)のテトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF]をPTFEスピンドル(Young, London)を有するフラスコ中に投入する。シアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(75mol%)、塩化トリメチルシリル、(CHSiCl(15mol%)およびフッ化トリメチルシリル、(CHSiF(10mol%)の100mlの混合物(これらの、および類似の混合物は、ワークアップの間に、ここに記載される反応から回収する)を、テトラフルオロホウ酸ナトリウムへと添加する。フラスコを閉じ、反応混合物を90℃(油浴温度)で4時間攪拌する。そして20mlのフレッシュなシアン化トリメチルシリルおよび2mlの塩化トリメチルシリルを添加し、反応混合物を80℃で(油浴温度)さらに5時間攪拌する。
そして揮発性物質を蒸留により留去し、残渣を60℃で真空中で1日間乾燥させ、13.1g(1oommol)のNa[BF(CN)]を得る。
19F−および11B−NMRスペクトルは、例2のものと同一である。
例2:モノフルオロトリシアノホウ酸カリウム;K[BF(CN)]の合成
まず20g(182mmol)のテトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF]および200ml(1.5mmol)のシアン化トリメチルシリル、(CHSiCNを投入し、20ml(158mmol)のトリメチルクロロシラン、(CHSiClをこの懸濁液に添加する。反応混合物を還流下で96時間、加熱する(油浴温度65℃〜95℃)。そして全ての揮発性物質を真空中で蒸留して留去する。シアン化トリメチルシリル、(CHSiCN、塩化トリメチルシリル、(CHSiCl、およびフッ化トリメチルシリル、(CHSiFの混合物をコールドトラップ中に収集し、第2の合成において例1における混合物と同様に用いることができる。残渣を100mlの水に取り込み、過酸化水素H(37%溶液、約200ml)およびKCO(約100g)を、溶液が実質的にもはや呈色しなくなるまで、注意深く添加する。過剰の過酸化物を、Kの添加により破壊する。水を蒸留により留去し、得られた残渣をアセトン(3×100ml)で抽出する。混ぜ合わせた有機相を50mlまで減少させ、そしてジクロロメタンをK[BF(CN)]が沈殿するまで添加する。ろ過および真空中での乾燥により、19.8g(134.8mmol)のK[BF(CN)]を得る。収率は、テトラフルオロホウ酸ナトリウムに基づき、74%である。
19F-NMR (溶媒:アセトン-D6), δ, ppm: -212.08 q, 1J11B,19F = 44.4 Hz.
11B-NMR (溶媒:アセトン-D6), δ, ppm: -17.88 d, 1J11B,19F = 44.4 Hz.
スペクトルは、文献[E. Bernhardt, M. Berkei, H. Willner, M. Schuermann, Z. Anorg. Allg. Chem., 2003, 629, 677-685]からのものに対応する。
元素分析:
実測値、%: C 24.53, H 0.00, N 27.86;
BFNKに関する計算、%: C 24.52, H 0.00, N 28.59
例3:モノフルオロトリシアノホウ酸カリウム;K[BF(CN)]の合成
A)
装置の構造:
2lの三つ口フラスコに、スターラーバー、ガスバルブ、内部温度計および還流凝縮器(No.1、クライオスタットを用いて冷媒温度を25℃に設定)を取り付ける。温度は25℃よりも低くなるべきではなく、そうでなければ(CHSiFが逆流し、反応混合物が過剰に冷却するからである;かつ、より高くなるべきではなく、そうでなければ触媒的に活性な(CHSiClが、反応混合物から還流凝縮器を通って出てゆくからである。管がこの還流凝縮器からさらなる還流凝縮器(No.2、冷却温度 10℃)へと走行しており、これは、還流凝縮器No.2を通って出てゆく(CHSiFを冷却するためである。これはバブルカウンター/逆止弁を備える500mlの二口フラスコへと走行している。その500mlの二口フラスコを、氷浴を用いて0℃まで冷却する。用いられる熱伝達手段は、アルミニウム皿(ヒートオンアタッチメント、Heidolph)である。
手順:
まずテトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF](50g、0.455mol)を2lの三つ口フラスコへと投入し、完全に不活性化し、次いで(CHSiCN(1.0l、7.5mol)をArの反流中で投入する。(CHSiCl(50ml、396mmol)を懸濁に添加し、反応混合物を6時間加熱する。アルミニウム皿の温度は100℃に設定する。反応混合物の温度は、約80〜85℃である。還流凝縮器(No.1、25℃)を通して排出された(CHSiFを還流凝縮却器(No.2、10℃)を用いて凝縮させ、500mlの二口フラスコ中で0℃で回収する。室温に冷ましたあと、赤色を帯びた懸濁液の全ての揮発性成分を、真空中で蒸留して留去する(約10−1〜10−2mbar)。得られた暗赤色の固体を、高真空中で50℃で最終圧力10−3mbarにまで乾燥し、そして過酸化水素水溶液(35%、50ml)中に取り込み、KCO(80g)を連続的に添加する。
次いで過剰の過酸化物を、二亜硫酸カリウムの添加により分解し、そして混合物をTHFで抽出する(3×80、3×50)。合わせたTHF相をKCOを用いて乾燥させ、次いで回転蒸発器を用いて、約30〜40mklの残渣容積まで蒸発させる(槽温度50℃)。CHCl(100ml)の添加により、無色のK[BF(CN)]が沈殿する。これをろ過し(孔4)、高真空(10−3mbar)中で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は49.8g(0.338mmol)、用いられるホウ酸塩に基づき、74%である。
19F-NMR (溶媒:アセトン-D6)), δ, ppm: -212.08 q, (1J11B,19F = 44.4 Hz).
11B-NMR (溶媒:アセトン-D6), δ, ppm: -17.88 d, ( 1J11B,19F = 44.4 Hz).
B)
装置の構造:
2lの3つ口フラスコに、スターラーバー、ガスバルブ付の滴下漏斗、内部温度計および還流凝縮器(クライオスタットを用いて冷媒温度を25℃に設定)を取り付ける。温度はより低くなるべきではなく、そうでなければ(CHSiFが逆流し、反応混合物が過剰に冷却するからであり、かつより高くなるべきではなく、そうでなければ触媒的に活性な(CHSiClが反応混合物から出てゆくからである。
手順:
テトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF](100g、911mmol)をまず2l三つ口フラスコに投入し、静置し、次いでシアン化トリメチルシリル(CHSiCN(1.2l、9.0mol)をArの逆流中で投入する。懸濁液を50℃へと温め、そしてトリメチルクロロシラン、(CHSiCl(50ml、396mmol)を添加する。反応混合物を50℃で1時間攪拌し、次いで反応混合物の温度を85℃へと上昇させる。加熱の間、さらなる(CHSiClを滴下で添加し、混合物を5時間攪拌する。形成された(CHSiFを還流凝縮器をとおして排出させる。反応が完了したら、反応混合物の全ての揮発性成分を減圧下(約10−1〜10−2mbar)で蒸留により除去する。得られた茶色固体を50℃で10−3mbarの最終圧力までの高真空で乾燥させ、そして水酸化ナトリウム水溶液(35%、100ml)中に取り込み、連続的にKCO(150g)を添加する。
次いで過剰の過酸化物を二硫化カリウムにより分解し、そして混合物をTHF(5×80、5×50)で抽出する。合わせたTHF相をKCOを用いて乾燥させ、次いで回転蒸発器(槽温度50℃)を用いて、約40〜50mlの残留容積にまで蒸発させる。CHCl(150ml)の添加により、無色のK[BF(CN)]を沈殿させる。これをろ別し(孔4)、高真空(10−3mbar)中で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は107.6g(732mmol)であり、用いられたホウ酸塩に基づき80%に対応する。
NMRデータは上で与えられたデータに対応する。
例4:モノフルオロトリシアノホウ酸カリウムの合成;K[BF(CN)
A)
初めに、テトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF](52.5g、0.478mol)を、ガラスバルブおよびテフロン(登録商標)スピンドル(Young, London)を有する1lの丸底フラスコ中に投入し、静置する。シアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(500ml、3.75mol)、およびトリメチルクロロシラン、(CHSiCl(50.0ml、0.396mol)をアルゴンの反流中で添加し、懸濁液を50℃で1時間、撹拌しながら温める。そして反応混合物の上の気相を、反応混合物が沸騰し始めるまで、真空中で除去する。次いで反応混合物を100℃で4.5時間、密封フラスコ中で加熱する。測定された圧力は、2.5barにまでとなる。次いで冷ました懸濁液を自然にろ過させ(孔4)、淡いピンク色の固体(Na[BF(CN)]・NCSi(CH)を、高真空(10−3mbar)中で80℃までにおいて、配位されたシアン化トリメチルシリルから遊離させる。
得られた粗生成物Na[BF(CN)]を水中(20ml)に取り込み、過酸化水素溶液(35%、30ml)を添加する。連続的に、KCO(80g)を赤みを帯びた混合物へと添加し、過剰の水酸化物を二硫化カリウムの添加により分解する。次いで混合物をTHF(7×80ml)で抽出する。合わせたTHF相をKCOを用いて乾燥させ、その後、回転蒸発器(槽温度50℃)を用いて、約30mlの残渣容積まで蒸発させる。CHCl(150ml)の添加により、無色のK[BF(CN)]を沈殿させる。これをろ別し(孔4)、高真空中で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は54.4g(0.370mmol)であり、用いられたホウ酸塩に基づき77%に対応する。
NMRデータは、上で与えられたデータに対応する。
B)
テトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF](120.0g、1.09mol)をまず、ガラスバルブならびに精密ガラス駆動装置およびPTFE被覆攪拌シャフトを有する気密性攪拌カップリングを有する2lの丸底フラスコ(Bola、Bohlender, Gruensfeldから)に投入し、静置する。シアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(1.3l、9.75mol)、およびトリメチルクロロシラン、(CHSiCl(100.0ml、0.792mol)を、アルゴンの反流中で添加する。懸濁液を、50℃で1時間温める。50℃で、バルブを短時間開き、ガス状成分(Ar、(CHSiF)を除去する。そして反応混合物を100℃で6時間、密封フラスコ中で加熱する。測定される圧力は、2.5barまでである。次いで冷却した懸濁液を自然にろ過させ(孔4)、淡いピンク色の固体(Na[BF(CN)]・NCSi(CH)を、高真空(10−3mbar)中で80℃までにおいて、配位したシアン化トリメチルシリルから遊離させる。
得られた粗生成物Na[BF(CN)]を水中(50ml)に取り込み、過酸化水素水溶液(35%、50ml)を添加する。KCO(150g)を連続的に赤色を帯びた混合物へと添加し、過剰の水酸化物を二硫化カリウムの添加により分解する。混合物を連続的にTHF(10×80ml)で抽出する。合わせたTHF相をKCOを用いて乾燥させ、次いで回転蒸発器(槽温度50℃)を用いて約50mlの残留容積まで蒸発させる。CHCl(200ml)の添加により無色のK[BF(CN)]を沈殿させる。これをろ別し(孔4)、高真空中で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は125.4g(0.85mmol)であり、用いられたホウ酸塩に基づき78%に対応する。
NMRデータは、上に与えられたデータに対応する。
例5:モノフルオロトリシアノホウ酸カリウム;K[BF(CN)]の合成
テトラフルオロホウ酸ナトリウム、Na[BF](20.0g、182mmol)を、ガラスバルブおよびPTFEスピンドル(Young, London)およびマグネチックスターラーバーを有するフラスコ中で、高真空中で乾燥させ、次いでシアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(220.0ml、1.65mol)中に取り込む。トリメチルクロロシラン、(CHSiCl(15.0ml、119mmol)を懸濁液に加え、次いで反応混合物を100℃で2時間、密封フラスコ中で加熱する。室温への冷却後、結晶性沈殿(Na[BF(CN)]・TMSCN)から反応溶液を捨てる。
残存している固体を、高真空中(10−3mbar)中で室温で乾燥させ、次いで水中(15ml)に取り込む。KCOおよびH(35%、5ml)を溶液に添加し、そしてこれをRT(室温)で1時間攪拌する。次いで溶液を、回転蒸発器を用いて蒸発させて乾燥させ、残渣をTHF(50ml)中に取り込む。THF相をKCOを用いて乾燥させ、ろ過し、ろ液を真空中で蒸発させて乾燥させる。得られた無色の固体(K[BF(CN)])を、高真空(10−3mbar)中で一晩乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は21.46g(146mmol)であり、用いられたホウ酸塩に基づき、80%に対応する。
元素分析 K[BF(CN)]:
計算値、%: C, 24.52; H, 0.00; N, 28.59
実測値、%: C, 24.96; H, 0.00; N, 28.18
NMRデータは、上で与えられたデータに対応する。
例6:モノフルオロトリシアノホウ酸カリウム;K[BF(CN)]の合成
A)
ジフルオロジシアノホウ酸カリウム、K[BF(CN)](1.0g、7.14mmol)を、ガラスバルブおよびPTFEスピンドル(Young, London)およびマグネチックスターラーバーを有するフラスコ中で、シアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(12.0ml、89.98mmol)中に取り込み、次いでトリメチルクロロシラン、(CHSiCl(1.0ml、7.91mmol)を添加する。反応混合物を密封フラスコ中で100℃で2時間加熱し、次いで真空(3×10−3mbar)中で蒸発させ、乾燥させる。残存している固体をH(35%水溶液、10ml)中に取り込み、KCO(3g)を溶液に添加する。
1時間後、全ての揮発性成分を真空中で除去し、得られた固体をアセトン(15ml)中に懸濁させる。懸濁液をKCO(5g)を用いて乾燥させ、ろ過する(フリット孔4)。ろ液を真空中で約3mlまで蒸発させ、CHCl(15ml)の添加によりK[BF(CN)]を沈殿させる。これをろ別し、高真空(3×10−3mbar)で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は0.9g(6.12mmol)、用いられたホウ酸塩に基づき、86%である。
NMRデータは、上で与えられたデータに対応する。
B)
ジフルオロジシアノホウ酸カリウム、K[BF(CN)](5.0g、35.73mmol)を、ガラスバルブおよびPTFEスピンドル(Young, London)およびマグネチックスターラーバーを有するフラスコ中のシアン化トリメチルシリル、(CHSiCN(24.0ml、179.97mmol)中に取り込み、次いでトリメチルクロロシラン、(CHSiCl(1.6ml、12.66mmol)を添加する。反応混合物を100℃で3時間、密封フラスコ中で加熱し、次いで真空中(3×10−3mbar)で蒸発させ、乾燥させる。残存する固体をH(35%水溶液、20ml)中に取り込み、KCO(10g)を溶液に添加する。1時間後、全ての揮発性成分を真空中で除去し、得られた固体をTHF(3×15ml)で抽出する。懸濁液をKCO(5g)を用いて乾燥させ、ろ過する(フリット孔4)。ろ液を真空中で約3〜4mlへと蒸発させ、CHCl(30ml)の添加によりK[BF(CN)]を沈殿させる。これをろ別し、高真空(3×10−3mbar)で乾燥させる。
K[BF(CN)]の収量は4.4g(29.94mmol)であり、用いられたホウ酸塩に基づき、84%である。
NMRデータは、上に与えられたデータに対応する。

Claims (10)

  1. 式I
    [Me][BF(CN) I、
    式中、
    Meは、アルカリ金属を示す、
    で表される化合物の製造方法であって、
    式II
    [Me[BF(CN)4−n II、
    式中Meは、アルカリ金属、これはMeと同一であっても、または異なっていてもよい、を示し、および、
    nは、2、3または4を示す、
    で表される化合物の、塩化トリアルキルシリル、臭化トリアルキルシリルおよび/またはヨウ化トリアルキルシリルの存在下における、シアン化トリアルキルシリルとの反応、ここで該シアン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルにおけるアルキル基は、各々の場合において、互いに独立して、1〜10個のC原子を有する直鎖状または分枝状アルキル基を示し、ここで、該反応の条件は水含有量ならびに酸素含有量の両方が最大1,000ppmであるように選択される、ならびに
    MeがMeに対応しない場合においては、後続の金属カチオン交換
    による、前記方法。
  2. ハロゲン化トリアルキルシリルまたはハロゲン化トリアルキルシリルの混合物が、用いられるシアン化トリアルキルシリルの量に基づき、1〜20モル%の合計量で用いられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 反応に、精製ステップが後続することを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
  4. 金属カチオン交換が精製ステップの間に起こることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 金属カチオン交換が、化合物(Me)COとの、および/または化合物MeHCOとの反応により実行され、ここでMeは、式Iで表される化合物のアルカリ金属Meに対応することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 式IIで表される化合物とシアン化トリアルキルシリルとの反応が、有機溶媒の存在下において、または有機溶媒なしで起こることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 式IIで表される化合物であって、式中nが2または4を示す該化合物を用いることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 式IIで表される化合物であって、式中nが4を示す該化合物を用いることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 反応が、開放された、または閉鎖された装置において実行されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 式IIで表される化合物とシアン化トリアルキルシリルとの反応が、50℃〜120℃の温度で起こることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
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