JP2016518228A - 眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイス、及びインジェクタデバイス内で眼内レンズを折り畳むための方法 - Google Patents

眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイス、及びインジェクタデバイス内で眼内レンズを折り畳むための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、眼内レンズ(14)を眼に導入するためのインジェクタデバイス(1)に関し、このインジェクタデバイス(1)は、眼内レンズ(14)のための、後部入口(7a)及び前部出口(7b)を有する連続ガイドチャネル(7)を有する、インジェクタチップ(2)を備える。上記インジェクタデバイス(1)は、少なくとも2つの閉鎖チップ(15、16)を有し、これら閉鎖チップ(15、16)は、眼内レンズ(14)を収容するカセット(6)を閉鎖するために形成され、また閉鎖チップ(15、16)は、インジェクタデバイス(1)の長手方向軸(A)の方向において、後部入口(7a)よりも更に後方へと軸方向に延在する。本発明はまた、カセット(6)内で眼内レンズ(14)を事前に折り畳むための方法にも関する。【選択図】図2

Description

本発明は、眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイスに関し、このインジェクタデバイスは、眼内レンズのための連続ガイドチャネルを有するインジェクタチップを有し、上記連続ガイドチャネルは、後部入口及び前部出口を有する。本発明はまた、眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイス内で眼内レンズを折り畳むための方法に関する。
眼内レンズは、インプラントとして眼に挿入されて水晶体を置換する。このためにインジェクタデバイスが提供され、これはインジェクタチューブ内でガイドされたピストンを有する。眼内レンズ用の受承空間がインジェクタチューブの前端部に形成され、この受承空間は、インジェクタチューブのフレームに導入できる別個のカセット内に形成できる。また、受承空間をインジェクタチューブと一体形成することも考えられる。更にインジェクタチップが、受承空間に隣接する前部に向けて形成され、これはガイドチャネルを有し、眼内レンズは受承空間から外へ移動された後にこのガイドチャネルを通るように押され、折り畳まれた状態で前部から出て眼に挿入される。チップの前側は眼に直接導入される。
従来の公知のインジェクタチップ及びインジェクタデバイスを用いる、公知の眼内レンズでは、これら複数の眼内レンズが折り畳みに対して協調的でない様式で1つに巻かれてしまうという問題が発生し、これにより、特に異なる複数の湾曲表面を有する光学部分を有する非対称レンズを用いる場合に、折り畳みが望ましくない方向に作用する場合がある。
特許文献1から、インジェクタデバイス用のインジェクタチップが公知であり、これは、後方が後部入口と一体となって隣接したカセットを有し、眼内レンズをこのカセット内に保存できる。カセットは2つのカバーフラップを含み、これはインジェクタチップの長手方向軸の周りで互いに対して枢動可能である。カセットは2つの溝状レセプタクルを含み、各溝状レセプタクルは1つのカバーと関連付けられる。眼内レンズはこれら溝状レセプタクル内に配置され、溝状レセプタクルをカバーで閉鎖して管状レセプタクルが形成され、レンズはこの中で事前に折り畳まれた後、インジェクタチップに入ることができる。各溝状レセプタクルに対して板状要素が形成され、これらはカバーが閉鎖状態にある時に、その接触表面で互いに当接する。
更に特許文献2から、眼内レンズ用カセットが公知であり、このカセット内には基体が形成され、この基体に対して、それ自体剛性のカバーフラップが対向する複数の側部に形成され、これらは上記側部上に、基部に対して枢動可能に配置される。レンズはこれらのカバーフラップの支持台に配置され、カバーフラップを閉鎖する際に変形される。
公知の実装形態では、レンズをインジェクタチップに挿入する前のレンズの事前折り畳みは、折り畳みシナリオに対するカセットの構成によって制限される。
米国特許公開第2004/0267359A1号 米国特許第5947975号
本発明の目的は、眼内レンズの事前折り畳みが改善された、インジェクタデバイス、及び眼内レンズを折り畳むための方法を提供することである。
この目的は、独立請求項によるインジェクタデバイスによって及び方法によって達成される。
眼内レンズを眼に挿入するための本発明によるインジェクタデバイスは、眼内レンズ用の連続ガイドチャネルを有するインジェクタチップを含む。このガイドチャネルは後部入口及び前部出口を有する。これはインジェクタチップの、従ってガイドチャネルの、そしてインジェクタデバイスの、長手方向軸の方向に確認できる。ここで後部入口は、眼内レンズがインジェクタチップに入る場所を指し、その後眼内レンズはインジェクタチップを通過し、前部出口を出て眼に導入される。
インジェクタデバイスは少なくとも2つの閉鎖チップを含み、これらは眼内レンズを受承するカセットを閉鎖するために形成される。2つの閉鎖チップは、インジェクタデバイスの長手方向軸の方向に観察した場合に、後部入口よりも更に後方へと軸方向に延在する。閉鎖チップの個数及び形状並びに局所的位置に関する構成によって、インジェクタデバイス内での眼内レンズの折り畳みを改善できる。プロング又はブレードと呼ぶこともできる上記閉鎖チップにより、位置に関して正確に、並びに状況及びタイミングに関して正確に、眼内レンズの折り畳みを極めて適切に開始でき、またこれに続く折り畳みを、眼内レンズの望ましくない急な折り畳み動作又は形状及び位置に関して望ましくない折り畳みを防止できるように行うことができる。
好ましくは、閉鎖チップはインジェクタデバイスの長手方向軸の方向に、互いに対して平行に、離間して延在することが考えられる。このような配置により、閉鎖チップと、眼内レンズを受承するカセットとの間の、軸方向に行われる相対運動により、カセットのカバーフラップの特に均一な枢動が可能となる。これにより、望ましくない力の印加及び力のピークに関連する場合がある、眼内レンズの望ましくない急な折り畳み動作を防止できる。従ってこの文脈では、カセット内でのレンズの望ましくないスリップ又はねじれも防止できる。閉鎖チップが離間して配置されることにより、カバーフラップ上で生成されることになるてこ力に関する更なる利点も達成され、またこれら構成部品の互いに対する更なる軸方向変位により、閉鎖チップによるカバーフラップの側方支持も実質的に可能となる。従ってカセットは、閉鎖チップによって横方向に支持され、これによって閉鎖チップが多機能様式で構成される。この軸方向相対変位によってカセットのカバーフラップを閉鎖する、閉鎖チップの機能の他に、これらの閉鎖チップによるカセットのガイド機能及び側方安定化が更に追加される。特に、閉鎖チップの配置及び形状により、カセットの正確な軸方向変位も安定化される。
好ましくは、閉鎖チップは、長手方向軸に関して互いに対称に形成及び配置されることが考えられる。上述の利点はこれによって更に促進される。
好ましくは、閉鎖チップの自由後端部はテーパ付きであり、それぞれ屈曲したガイド表面を有することが考えられる。このような構成は、閉鎖チップがカセットと接触する際に障壁を乗り越える必要がなくなる(もし上記障壁を乗り越える必要がある場合には、軸方向変位運動の停止、更にはこの障壁を乗り越えるために力を増大させる努力が必要となる)ため特に有利である。閉鎖チップのこの特定の形状によってこれを回避でき、また閉鎖チップがカセット接触する際及びその後の、軸方向変位に関する急な動作のない連続的な運動シーケンスも可能となる。カバーフラップの、急な動作のない連続的な枢動運動は、これら屈曲したガイド表面によって特に好ましく達成される。ここでまた偶然にも、特に、カセット内での眼内レンズの望ましい折り畳みに関する上述の利点も発生する。
好ましくは、好ましい実装形態において、ガイド表面が急峻なターン状の後部セクションを有することも考えられる。実質的に螺旋状の巻きの短いセクションを呈するこのねじ曲がったセクションにより、閉鎖チップとカセットとの間の軸方向相対変位も継続しながらの、インジェクタデバイスの長手方向軸の周りでのカセットのカバーフラップの極めて均一な枢動運動に関する、上述の利点が可能となる。
好ましくは、この急峻なターン状の後部セクションは、その後端部が閉鎖チップの自由端部において始まり、上記自由端部は、インジェクタデバイスの長手方向軸への直線状の接続において、この急峻なターン状の後部セクションの前端部よりも離間している。これは、急峻なターン状の後部セクションの位置が、上記後端部から始まって、長手方向軸に向かう方向に湾曲していることを意味する。このような構成もまた、上述の利点をかなりの程度まで強固なものとする。更にこのような構成において、ガイド表面の前部セクションに対する、枢動するカセットのカバーフラップの漏斗状ガイドの促進も達成される。この前部セクションは好ましくはスリットとして形成され、これは、閉鎖チップに対するカセットの更なる軸方向変位によって、特に既に閉鎖されたカバーフラップをガイドする働きをする。
好ましくは、後端部におけるガイド表面の傾斜、及びこれに伴う後端部におけるガイド表面に対する接線は、ガイド表面の前端部において形成される接線に対して60°〜100°の好ましい角度とすることが考えられ、上記2つの接線は1つの平面内に確認され、この平面はインジェクタデバイスの長手方向軸に対して垂直である。2つの端部間に位置するガイド表面がこれに対応して連続的に、段差を有することなく屈曲し、特に1方向のみに屈曲して1つの湾曲方向を有する場合、上記急峻なターン状のガイド表面はこれに対応して更に具現化される。
上述の有利な実装形態において、少なくとも1つの閉鎖チップは頂部側を含み、これはガイド表面の上側縁部と隣接する。この頂部側は好ましくは平坦に形成される。更に閉鎖チップは外側も含み、これもまたガイド表面と隣接し、また上記頂部側とも隣接し、また好ましくは実質的に平坦に形成される。反対側には底部側が形成され、これは閉鎖チップの前部セクション内に実質的に延在し、この底部側は好ましくは湾曲して又は弧状に形成される。この文脈では、湾曲は好ましくは、頂部側及び外側に向かう方向に、従って好ましくは凸状に形成される。
特に、上記急峻なターン状の後部セクションは薄い後端部を有し、これは中間厚さまで連続的に広がり、そして中間厚さからこの後部セクションの前端部まで再び連続的に薄くなる。このような仕様は、ガイド表面の表面形状を更に具体的に説明する。この構成により、改善されたガイドと、閉鎖チップの必要な支持機能によるカバーフラップの連続的な枢動とに関する上述の利点が、更に改善される。
その一方で特に、上記端部と、これに伴ってガイド表面のテーパ領域端部もこのように薄くなることにより、前部側における初めの接触において、カバーフラップの外側との接触領域を極めて小さくすることができ、これにより、大きな摩擦又は機械的膨張がまず発生し得ない。その後ガイド表面が増大することにより、ガイド表面とカバーフラップとの間の機械的接触及び当接は増大し、これによってガイド挙動及び安定性が改善される。
好ましくは、急峻なターン状の後部セクションは、長手方向軸に対して平行に延在するガイド表面の前部セクションに接合することが考えられる。このようにガイド表面が少なくとも2つのセクションに分離することにより、上述のような極めて異なる複数の機能性を達成できる。軸方向におけるこのような正確な配置により、複数の機械的要件に関して、及び上述の構成部品の軸方向変位が特定の一時的シーケンスにおいて及び特定の期間に亘って発生する場合に上記機械的要件が実質的に必要となる一時的段階に関して、必要とされる機能それぞれが極めて正確に達成される。
好ましくは、ガイド表面は後部セクションを有し、この後部セクションは、垂直断面において確認される、頂部側の第1のS字型延長部分を有することが考えられる。ガイド表面の形状のこのような代替的構成においても、上述の利点は達成される。上記断面は、長手方向軸の方向又は長手方向軸に対して平行な方向に配向される。極めて具体的な方向及び全体の幾何学的形状の極めて具体的な側における、このような閉鎖チップの形状により、上述のような利点は異なる概念によって達成される。
好ましくは、この更なる実装形態において、ガイド表面は後部セクションに第2のS字型延長部分を有し、これは、長手方向軸の方向の長さ全体に亘って観察した場合の少なくとも特定の領域において、第1のS字型延長部分よりも深い位置に位置することが考えられる。このような構成により、カセットに対する閉鎖チップの、急な動作のない軸方向の相対変位が可能となり、またその一方で、側部方向における高いガイド機能性及び安定性が可能となる。更に、カセットのカバーフラップの枢動挙動は特に促進され、支持される。
好ましくは、閉鎖要素上又は閉鎖チップ上の第2のS字型延長部分は、反対側の他方の閉鎖チップに対面し、かつ上記他方の閉鎖チップに対して、閉鎖チップの第1のS字型延長部分よりも近接して配置される。従ってこの第2のS字型延長部分は、インジェクタデバイスの長手方向軸に対して垂直に観察した場合、第1のS字型延長部分よりも上記長手方向軸に近接している。特にこの具体的な位置決めにより、側方安定化及びガイドに関する上述の利点は促進される。
第1及び第2のS字型延長部分の間の遷移部分は、少なくとも特定の領域に段差を有するように形成されることが考えられる。このような不連続な遷移部分の構成により、特にレール状の側方安定化による軸方向変位を構成及び維持できる。
好ましくは、各閉鎖チップのガイド表面は前部セクションを有し、少なくともこれら前部セクションの間に、カセットのカバーフラップのための、軸方向のガイド用のガイドスリットが形成されることが考えられる。
これに関して達成される利点は既に詳細に説明されている。特に、閉鎖チップの後部セクションの特定の形状の、上述の第1の実施形態では、長手方向軸に対して垂直に観察した場合のこのガイドスリットの幅は、ガイド表面の後部セクション間の距離より短い。このような狭いガイドスリットにより、特に閉鎖されたカバーフラップのための、閉鎖チップに対する更なる軸方向変位を伴う正確に適合したガイドが可能となり、これにより、カバーフラップが偶然に部分的に再び開くことが防止され、更に長手方向軸の周りでカセットが完全に1回転することも防止される。従って、インジェクタチップのガイドチャネル内への導入前にカセット内で事前に折り畳まれたこの状態において達成される、眼内レンズの位置は、不変のまま所定の位置に正確に維持される。インジェクタチップのガイドチャネル自体の更なる折り畳みを必要に応じて続行でき、ガイドチャネルの出口においてレンズの正確な最終的な折り畳みが達成され、この最終的な折り畳みは、特に小さな切開部を用いて導入を達成できるようにするために、レンズを眼に最適に導入できるようなものである。
好ましくは、閉鎖チップは、特にインジェクタチップと隣接するインジェクタチューブ内に形成されたカセット用の溝状受承空間内へと延在し、受承空間の前部境界壁の内側と接合することが考えられる。このような構成により、閉鎖チップは機械的に安定した状態で固定され、その一方で、若干沈んだ位置に、保護されるように配置される。これにより、他の構成部品による望ましくない打撃を防止でき、閉鎖チップの屈曲又は破損を防止できる。
好ましくは、閉鎖チップはインジェクタチップと一体として形成されることが考えられる。好ましくは、閉鎖チップとインジェクタチューブとの一体構成も考えられる。特に閉鎖チップはそれぞれ、インジェクタチップ及び/又はインジェクタチューブと一体の構成で、プラスチックで一体として形成され、その後一体型本体がそれぞれ形成される。
好ましくは、眼内レンズを受承するためのカセットを有し、このカセットは基部を含み、カバーフラップはこの基部上に、基部に対してインジェクタデバイスの長手方向軸の周りで枢動可能に配置されることが考えられる。これらのウィング又はカバーフラップにより、カセットへの眼内レンズの、特に簡単な、容易にアクセス可能な導入が可能となり、更に、カセット内での更なる事前折り畳みを、特に好適な方法で実行できるようにもなる。
特に、眼内レンズはカセット内に事前に配置される。
カセットは、カセットが別個のモジュールとなり、特に医療従事者であるユーザによってインジェクタデバイスに機械的に取り付けることができるように、形成できる。しかしながら、カセットが事前にインジェクタデバイスに取り付けられており、これに対応して、インジェクタデバイスの製造者から医療従事者にカセットが提供されることも考えられる。
好ましくは、カセットもまた、特にプラスチックで一体として形成される。この文脈では、有利な実装形態では膜ヒンジであってよいスイング式ヒンジを介して、基部がカバーフラップに接続されると有利である。
好ましい実装形態では、カバーフラップは少なくとも特定の領域において屈曲又は湾曲して形成されることも考えられる。好ましい実装形態では、これらのカバーフラップはそれ自体が剛性に、従って非破壊的に変形及び屈曲できないように形成されることが考えられる。このような構成では、長手方向軸の周りでの枢動にあたり、特にカバーフラップが別の構成部品に沿ってガイドされる、又は別の構成部品に沿って存在する場合でさえ、カバーフラップ自体の変形は一切発生しない。
本発明の更なる態様は、眼内レンズを受承するためのカセットに関し、このカセットは、眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイスに組み付けるために形成される。カセットは基部を含み、この基部上には2つのカバーフラップが上記基部に対して移動可能に、特に枢動可能に配置される。これら2つのカバーフラップは特に、それ自体の破壊を引き起こすことなく変形可能である。これは、これら2つのカバーフラップが、カセットの長手方向軸に対して垂直な基本形状から始まって、所定の様式で非破壊的に屈曲可能であり、これによって、この文脈においてカバーフラップの屈曲形状を変化させることができることを意味している。従って、カバーフラップの根本的な基本形状を、好ましくは少なくとも複数のセクションにおける屈曲形状によって変化させることができ、従ってこの屈曲を増減させることができるという意味において、カバーフラップの柔軟な本質的変形が可能である。カバーフラップのこのような本質的変形は、非破壊的な様式で逆方向に実行でき、従って複数回反復できる。カセットのカバーフラップ自体が変形可能であるというこのような構成により、カセット内での眼内レンズの折り畳みは、特にこのような閉鎖運動、即ちカセットの長手方向軸の周りでのカバーフラップの枢動において、カバーフラップの閉鎖とは完全に独立させることができ、かつカバーフラップの閉鎖によって所定の影響を受けるものとすることができる。ここでカバーフラップの本質的変形及び屈曲は特に、長手方向軸の周りでのカバーフラップの枢動運動において、長手方向軸に向かって提供され、これによりカバーフラップは、長手方向軸に対して垂直な平面内で観察した場合に、長手方向軸に向かって実質的に屈曲する。
このカセットの有利な実装形態では、各カバーフラップは、基部と反対方向を向いた自由端部にT字型肉厚部分を有する。この構成により、カバーフラップのガイドされた枢動はここでも、特にインジェクタデバイスの閉鎖チップによって促進される。というのは、特に枢動運動が既に相当進んでおり、カバーフラップの位置が最終位置に近い場合、閉鎖チップに沿ったカバーフラップのスリップは不可能であり、従ってカバーフラップの望ましくない再開放が防止されるためである。更に、カバーフラップの端部のこのような構成により、機械的に極めて安定した、自立型の構成も達成され、これにより特にカバーフラップが閉鎖状態にある場合でも、断面が閉鎖された機械的に自己安定性の構造が提供される。これは特に、それ自体が屈曲可能なカバーフラップにおいて特に有利であり、上記カバーフラップは、これらの比較的堅固で機械的に安定したT字型肉厚部分によって閉鎖状態に保持され、従ってカバーフラップの破損は一切発生せず、閉鎖されたカセットの、対称性の高い断面形状が維持される。
好ましくは、上記T字型肉厚部分は、これらが少なくとも一時的に、カバーフラップが閉鎖位置へと枢動する際の折り畳み安定器として、眼内レンズ上に静置されるよう成形されることが考えられる。これによりレンズは特にその側部領域において、特にその光学部分において、実質的にある程度まで取り囲まれ、折り畳みシナリオがサポートされ、かつ促進される。
従って、カセット内での事前折り畳み時に眼内レンズが上向きにスリップすることも、好ましくは防止される。
好ましくは、各肉厚部分は端部側接触表面を有し、その径方向寸法は、T字型又はT字状肉厚部分の外側のカバーフラップの径方向厚さよりも大きいことが考えられる。
好ましくは、カセット及び閉鎖チップは、軸方向に観察した場合に互いに対して変位可能であることが考えられる。このような構成により、カセット内でのレンズの事前折り畳みは、大幅に促進された、明確に定義された方法で実行できる。
好ましくは、カバーフラップの外側は、断面において観察した場合に段差のない外形推移を有さず、段差を有する。好ましくは、外側に少なくとも1つの隆起を有する。特にこの隆起は、カバーフラップを自動的に閉鎖するための閉鎖チップの係合をガイドするために形成される。
好ましくは、断面(長手方向軸に対して垂直な平面)において観察した場合に隆起と端部側肉厚部分との間に形成された、上記肉厚部分と比べて(径方向に考えた場合に)薄い、フラップセクションは、それ自体を非破壊的に屈曲させることはできず、特に上記セクション又は領域のみが屈曲可能である。カバーフラップの他の部分に対する、それ自体屈曲可能な領域のこのような特定の局所的位置及び/又は長さにより、カセット内でレンズを屈曲させる改善されたシナリオに関する特定の利点が達成される。
特に、カバーフラップ、特にフラップセクションはそれ自体が逆方向にも屈曲可能であり、これにより変形を繰り返し実行でき、かつ再度復元できることが考えられる。
しかしながら、上記本質的変形は、所定の様式で塑性変形として、即ち1回のみ実施されることも考えられる。
特に上記変形は、2つのカバーフラップの端部部品又は外側端部が、カバーフラップの閉鎖によって接触しているものの、まだその最終位置ではないときに、発生させることができ、これにより、端部部品の互いに対する支持力による更なる閉鎖動作において、カバーフラップの、特にフラップセクションの望ましい変形が自動的に発生する。これは好ましくは、上記端部部品が他の構成部品上で更に物理的に支持されることなく行われる。
好ましくは、インジェクタデバイスは特に、インジェクタチップに隣接するインジェクタチューブ内に形成された、カセット用の溝状受承空間を有し、この溝状受承空間は少なくとも1つの軸方向ガイドトラックを含み、この軸方向ガイドトラックにより、ガイドチューブとカセットとの間の相対運動が軸方向にガイドされることが考えられる。これにより上記相対運動は、遥かに明確に定義された様式で事前に設定され、維持される。
好ましくは、ガイドトラックはインジェクタチューブの底部のスリット又は溝又は孔である。インジェクタチューブ自体は極めて安定であるため、これは特に有利には、カセット用の支持体として好適であり、またこの文脈において、ガイドトラックを極めて直線状に維持して、ねじれないようにすることができる。これにより軸方向変位は、遥かに明確に定義された様式で、また急な動作のない状態で実施できる。詰まり又は閉塞は防止される。更にこれにより、ガイドトラックの一体構成が達成され、これは設置空間を節約できる。
インジェクタデバイスが支持体スライドを有し、また眼内レンズを有するカセットがこの支持体スライド内に受承されると特に有利である。まずこれによって、場合によっては僅かに繊細に構成されるカセットが、そして特にカバーフラップ自体が屈曲可能である場合には、支持体スライドによって、堅固で機械的に安定な構成部品が提供され、上記支持体スライドは、有利には一方ではカセットの受承、他方ではカセットの運動を可能とする。インジェクタデバイスの他の構成部品との機械的相互作用が上記支持体スライドによって達成され、特にインジェクタチューブ及び閉鎖チップに対する軸方向相対運動がこの支持体スライドによって空間的にガイドされる。
好ましくは、支持体スライドは、上述の利点が促進されるよう、ねじれに対する耐性が高くなるように形成された寸法で形成される。好ましくはカセットは支持体スライドの内部に完全に受承され、これによってカセットはその周囲が保護されるものの、前側及び後側からアクセス可能となる。
好ましくは、支持体スライドは管状に形成され、カセットはこの支持体スライドの内部に、特に位置が固定された様式で配置されることが考えられる。これにより、上述の利点をある程度達成できる。好ましくは、支持体スライドはインジェクタデバイスの受承空間内に配置され、これにより支持体スライドをここでもある程度埋め込むことができ、側方及び下方から支持された状態で位置決めできる。
好ましくは、インジェクタチューブとカセットとの間の相対運動を軸方向にガイドすることが考えられる。このために支持体スライドはこれに対応してインジェクタデバイスに、特にインジェクタチューブに連結される。
好ましい実装形態では、支持体スライドは、その変位しない基本位置において、閉鎖チップに対して後方に位置する受承空間内に位置決めされることが考えられる。この文脈において、受承空間は有利には、閉鎖チップ及びこの支持体スライドを、インジェクタデバイスの長手方向において観察した場合に互いに対して実質的に直列に配置できるよう、寸法決定される。このようにして、支持体スライドを受承空間に極めて簡単かつユーザフレンドリーな方法で装填でき、また閉鎖チップ及び支持体スライドの両方に対するアクセシビリティが、制約のない様式で可能となる。更に、特に上述のような受承空間の寸法決定と、閉鎖チップとカセットを有するこの支持体スライドとの間の相対軸方向変位の望ましいシナリオとにより、最大限の考慮が行われ、これにより、構成部品を互いに対して軸方向に変位させることによる、閉鎖チップの特定の形状によって完全に定義されるカバーフラップの運動のシナリオを、完全に有効とすることができる。
好ましくは、支持体スライドは把持要素を有し、ユーザはこれを把持でき、カセットを有する支持体スライドは、ユーザがガイドする様式で、インジェクタデバイスの他の構成部品に対して、受承空間の前端部へと軸方向に変位されることが考えられる。このような構成では、インジェクタチューブはインジェクタデバイスのピストンチューブに固定接続され、ここでピストンをピストンチューブに押し込むことによって、眼内レンズをカセットからインジェクタチップ内、特にガイドチャネル内へとシフトさせる。従ってこの構成では、カセットを有する支持体スライドだけを移動させ、軸方向に変位させることで、構成部品間の軸方向相対変位が達成される。
代替構成では、支持体スライドはインジェクタデバイスのピストンチューブ上に、位置を固定して配置され、また、インジェクタチップが配置される、受承空間を有するインジェクタデバイスのインジェクタチューブは、カセットを有するピストンチューブに対して軸方向に変位できることが考えられる。従ってこの構成では、カセットを有する支持体スライドはアクティブに変位されず、インジェクタチューブは、ユーザによってピストンチューブに対して実質的に変位される。
好ましくは、支持体スライドはその底部にガイドブレードを有し、これはインジェクタチューブ内のガイドトラックと係合することが考えられる。このような構成によって、支持体スライドとインジェクタチューブとの間の極めて単純な機械的連結が可能となり、軸方向運動のガイドが極めて簡単に実行できる。更に、長手方向軸に対して側方又は斜め方向の望ましくない運動が防止される。
好ましくは、ガイドブレードは可撓性ロック要素として形成される。これらのロック要素はスナップイン要素としても形成でき、これらは構成部品の単純かつ確実な機械的連結を可能とし、ガイドトラックの後ろに係合する。この文脈では、ガイドトラックが孔又はスリットであり、これによって、ロック要素の形態のこれらガイドブレードがガイドスリットを通って延在し、スリットの縁部に実質的に位置してスリットの縁部をその外側で取り囲むと有利である。これにより、上述の利点は特に促進される。
好ましくは、閉鎖チップのための係合空間は、支持体スライドの内壁と、カセットの枢動可能なカバーフラップの外側との間に形成されることが考えられる。この構成により、カバーフラップの枢動のためのカバーフラップの十分な運動が可能となり、その一方でこの枢動の好適なガイドも依然として達成される。
好ましくは、閉鎖チップ及びカセットは、カセットと閉鎖チップとの間の軸方向相対変位において、閉鎖チップは、開いたカバーフラップの外側に接触し、カセットと閉鎖チップとの間の互いに対する更なる軸方向変位において、カバーフラップはインジェクタデバイスの長手方向軸の周りで自動的に枢動可能であり、閉鎖チップによって閉鎖可能であることが考えられる。ここで達成される利点については既に広範囲に亘って説明されている。
好ましくは、支持体スライドの内壁の天井側は、湾曲して形成され、特にドーム状に形成され、その曲率半径は、少なくとも特定の領域において、カバーフラップの曲率半径よりも大きい。これにより、カバーフラップの閉鎖は、妨害のない望ましい様式で実施できる。
特に、カバーフラップは、インジェクタデバイスの長手方向軸の周りで枢動する際、枢動中の少なくとも特定の段階において、又は一時的に、天井側に当接し、これによってそれ自体が屈曲可能となることが考えられる。特にこれは、カバーフラップ自体が屈曲可能であるこの構成によって提供できる。従って、閉鎖時のこの本質的な屈曲は、これに対応して定義される様式で実施される。従ってこの定義される実施は、屈曲の度合い、及びカバーフラップの枢動中に屈曲を実施する時点の両方に関して有効である。変形の度合い及び/又は時点に関するシナリオは自動的に実施される。
好ましくは、カバーフラップの自由端部におけるT字型又はT字状肉厚部分は、カバーフラップの、特に弧状フラップセクションの本質的な屈曲による枢動において、T字状肉厚部分の接触表面の外側端部のみと接触することが考えられる。従ってまず、肉厚部分間の直線状の又は極めて小さい領域の機械的接触が達成される。これは、更なる閉鎖動作において、それ自体が屈曲したカバーフラップの所定の運動シナリオを実施することにより、カバーフラップを再び変形していない基本形状とするために特に有利であり、続いてこの動作において、カセット内での眼内レンズの事前折り畳みを、定義したように完了させることもできる。
好ましくは、カバーフラップ及び肉厚部分は、カバーフラップの最終閉鎖位置への、長手方向軸の周りでの更なる枢動において、これらT字状肉厚部分の接触表面が互いに対して傾斜し、カバーフラップ自体の屈曲した状態が自動的にその基本位置に復帰できるように形成される。この文脈では、上記基本位置は弧状フラップセクションによって提供されるが、弧状フラップセクションはそれ自体が屈曲した状態よりも僅かに屈曲が浅い。
カセットの好ましい実装形態では、カセットはカバーフラップの他に、レンズ用の上向きに枢動可能な保護カバーを有することが考えられる。従ってこの保護カバーは、カバーフラップ以外の追加の更なる構成部品である。これにより、上方への落下又は長手方向軸の方向における望ましくない前方へのスリップが防止される。
好ましくは、保護カバーはカセットの基部に対して相対的に枢動可能である。特に保護カバーは、膜ヒンジを介して基体又は基部に接続され、基体又は基部に対して上向き及び下向きに枢動可能である。
好ましくは、保護カバーは前方に延在するフック型保護ブラケットを有する。これによって上述の利点は特に達成され、カバーフラップはその形状及び開放状態における局所的位置決めに関して制約を受けない。
好ましくは、保護カバーはカバーフラップが開いた状態において閉鎖されることが考えられる。
特に好ましい実装形態では、保護カバーはリフティング要素、特にリフティングフランクを有することが考えられ、これは、カバーフラップの閉鎖中及びカセットの長手方向軸の周りでのカバーフラップの枢動中にカバーフラップと接触し、カバーフラップの更なる閉鎖時に保護カバーを自動的に開くことができる。
更に本発明は、眼内レンズを眼に導入するためのインジェクタデバイス内で眼内レンズを折り畳むための方法に関し、上記インジェクタデバイスは、眼内レンズ用の連続ガイドチャネルを有するインジェクタチップを有し、上記連続ガイドチャネルは後部入口及び前部出口を有する。インジェクタデバイスの長手方向軸の方向において後部入口よりも更に後方へと軸方向に延在する、インジェクタデバイスの少なくとも2つの閉鎖チップは、閉鎖チップと眼内レンズが配置されるカセットとの間での軸方向相対変位中に、長手方向軸の周りでカセットの開いたカバーフラップを枢動させ、眼内レンズはこの枢動によってカセット内で事前に折り畳まれる。これによって得られる利点は既に上述されている。
好ましくは、カセットを閉鎖チップに対して軸方向に変位させる際、支持体スライドと、上記支持体スライドに受承されたカセットとの間で、閉鎖チップの係合が達成される。閉鎖チップは、ガイド表面を有するカバーフラップの外側に当接し、ガイド表面の形状によって、閉鎖チップとカセットとの間の更なる軸方向のみの変位において、カバーフラップがその最終閉鎖位置へと遷移する。閉鎖チップとカセットとの間の、上記更なる軸方向のみの相対変位のみによって、カセットのカバーフラップは長手方向軸の周りで自動的に枢動して閉鎖される。特に、閉鎖されたカバーフラップは、閉鎖チップの間のガイドスリット内で更にガイドされる。これは好ましくは、カセットとインジェクタデバイスのインジェクタチューブとの間の最終位置が達成されるまで実施され、その後眼内レンズはカセットからインジェクタチップ又はインジェクタチップのガイドチャネル内へとシフトされる。
本発明による方法の更なる有利な実装形態は、インジェクタデバイス又はカセットの有利な実装形態によって構成される。インジェクタデバイス及びカセットに関して本明細書で言及した、目的となる特徴は、対応する方法ステップを実現するために独立して又は組み合わされた状態で機能する。
「後部(rear)」又は「前部(front)」に関して、これは、長手方向軸の方向において観察した場合に、及びインジェクタチップに関して、互いに対して定義される。
更に本発明は、眼内レンズ用の包装及び輸送デバイスに関する。本デバイスは、輸送コンテナと、本発明によるインジェクタデバイス又はその有利な構成とを含む。インジェクタデバイスは輸送コンテナに導入でき、特に包装及び輸送デバイスの最終状態において、インジェクタデバイスは輸送コンテナ内に、位置が安定した状態で配置される。包装及び輸送デバイスのこの最終状態において、眼内レンズはインジェクタデバイス内に配置される。この眼内レンズ用の包装及び輸送デバイスにおいて、上述の利点が明らかに功を奏する。操作性が改善される以外に、眼内レンズの損傷を低減できる。更に、外科手術における必要な使用時に眼内レンズを輸送コンテナから除去するために、例えばピンセット等のような追加の副次的ツールは必要ない。
好ましくは輸送コンテナは滅菌液を含み、レンズはこの滅菌液中に浸漬された状態で配置される。包装後、即ち輸送時、レンズはこの滅菌液に包囲され、これによっても望ましくない汚染を回避できる。特に、輸送コンテナは、頂部側において外被によって閉鎖され、これによっても、汚染物質は輸送コンテナの受承空間に入ることができない。更にこれに関して、液体を失わずに運送が可能である。
好ましくは、輸送コンテナの滅菌され細菌が存在しない閉鎖は、上記外被によって保証される。従ってここで、閉鎖の接着又は熱溶接接続を提供できる。従って、輸送コンテナは保管及び輸送のために完全に閉鎖される。輸送コンテナ内の保持デバイス及び眼内レンズを視認できるよう、外被は少なくとも特定の領域において透明に形成できる。眼内レンズの特徴を決定するパラメータに関する情報を外被上に表示できる。
全体として、包装及び輸送デバイス並びにインジェクタデバイスによってシステム全体が提供され、これは、レンズの製造及び包装からレンズを眼に挿入するまでの、極めて機能的な手順を保証する。これは特に、レンズの滅菌作業及び殺菌処理に関して、並びにレンズ使用時のユーザフレンドリーな操作性及び整理されたシーケンスに関して、改善される。このようなレンズを外科手術で実質的に使用する場合、本発明による眼内レンズの包装及び輸送デバイス又はその有利な構成は、医療従事者に事前に提供され、外被を輸送コンテナから除去することによって包装を開封する必要があるだけである。医療従事者は輸送コンテナからインジェクタデバイスを取り外し、上述の初期運動を実施するだけで、レンズを有するインジェクタチップの更なる自動装填を達成できる。
受承コンテナの前側開口部のうちの少なくとも1つが極めて薄い箔によって閉鎖される場合、眼内レンズをカセット内に事前に直接導入することによってカセットを多機能様式で形成できるようになる。従ってこれは輸送コンテナの機能も一体として有する。従って本発明によるカセットは、一方では輸送コンテナ自体を構成し、また一方では、インジェクタデバイスに接続される又はインジェクタデバイスに接続でき、かつインジェクタデバイスに接続された状態において内部に配置された眼内レンズをカセットの外へとシフトさせることができる、構成部品を正確に構成する。上記箔によって機械的に安定な閉鎖も可能となり、またこれによりカセット内に眼内レンズを滅菌状態で保管できる。
好ましくは、平衡塩類溶液又は純水を受承コンテナの内部に配置する。これにより、受承コンテナ内に配置される眼内レンズは滅菌状態で保管される。
前側の少なくとも1つに箔を取り付けることによって、この箔は、後で受承コンテナから眼内レンズを出すことができるようにするための努力が僅かしか必要ない簡単な様式で処理することもできる。これは特に、インジェクタデバイスのピストンによってこの眼内レンズをこのカセットから出るようにシフトさせる場合に当てはまる。
従って特に、カセットの完成後、眼内レンズを受承コンテナ及び平衡塩類溶液中に導入する。その後、開口部のうちの少なくとも1つの箔で閉鎖する。従って、このようにして提供されたカセットは、気密的に閉鎖された受承コンテナを含み、眼内レンズは滅菌状態でこの受承コンテナ内に事前に保管されて一体化される。このようにして形成されたカセットは更に、インジェクタデバイスに事前に一体化でき、これによって完全なインジェクタデバイスを事前に提供でき、その後任意に配送して外科医に提供できる。従って、このような構成において、作業量、特に組み立てのための努力の量が最小化される。
箔が共押出タイプの箔であれば特に有利である。このような特別な箔に関して、箔による開口部の気密性の密閉を、際立った様式で保証できる。またその一方で、これにより、受承コンテナの内部に望ましくない汚染物質が入ることができないよう、特に滅菌状態の障壁を箔によって生成することも達成される。更にこの共押出タイプの箔はまた、後に眼内レンズをカセットの外へとシフトさせる際に除去又は穿孔するにあたって望ましい可撓性を保証する。
共押出タイプの箔がアルミニウム層を有すると有利である。ここでアルミニウムは、箔の滅菌障壁を際立った様式で達成できる材料である。
有利には、共押出タイプの箔がプロピレンを有し、特にプロピレン層を含むことが考えられる。特にこの材料成分は、受承コンテナへの気密性の密閉及び取り付けに好適である。ここでプロピレン材料は、特に気密性の高い様式で、受承コンテナの材料に接続できる。
好ましくは、共押出タイプの箔は、ポリプロピレン層を有するように形成され、その上にアルミニウム層が形成される。そしてアルミニウム層はまた、好ましくはニス又は他のコーティングで被覆される。
好ましくは、箔は開口部上に2層で形成されることが考えられる。これは特に、受承コンテナに近い方の層が受承コンテナに緊密に連結されることによって密閉及び滅菌障壁が保証されるように設計される。受承コンテナと反対側の第2の層は特に、第1の層との重複領域において第1の層に特に緊密に連結されないように設計される。これにより、第1の層の特定の相対運動性が保証される。特にカセットは、水媒体(純水又は塩水)中で親水性レンズを保管するための受承コンテナとすることができる。
好ましくは、カセットは蒸気で滅菌され、インジェクタチップ及びインジェクタチューブは酸化エチレンで滅菌されることが考えられる。
本発明の更なる特徴は、請求項、図面、図面の説明から明らかである。発明の概要において上述した特徴及び特徴の組み合わせ、並びに以下で図面の説明において説明する及び/又は単に図面に示す特徴及び特徴の組み合わせは、明記されている各組み合わせのみならず、本発明の範囲から逸脱しない他の組み合わせで又は単独で使用できる。従って、明確に図示及び説明されていないものの、記載されている説明からの別個の特徴の組み合わせから派生する、及び上記組み合わせから生成できる実装形態もまた、本発明によって包含され、開示されているものと見做される。
これより、本発明の実施形態を概略図に基づいて更に詳細に説明する。
図1は、本発明によるインジェクタデバイスのある実施形態の斜視図である。 図2は、図1によるインジェクタデバイスの部分斜視断面図である。 図3は、図1とは異なる操作状態における、図1によるインジェクタデバイスを示す。 図4は、図3によるインジェクタデバイスの部分斜視断面図である。 図5は、追加の支持体スライドを有する、眼内レンズを受承するための本発明によるカセットのある実施形態の斜視図である。 図6は、図5によるデバイスの更なる斜視図である。 図7は、図5、6によるデバイスの斜視断面図である。 図8は、図5〜7によるデバイスの、カセットのカバーフラップが閉鎖された状態の斜視図である。 図9は、図1によるインジェクタデバイスの部分拡大図である。 図10は、更なる中間操作状態における、図1〜4によるインジェクタデバイスの部分斜視断面図である。 図11は、カバーフラップが開いた状態における、本発明によるカセットのある実施形態の斜視図である。 図12は、カバーフラップが閉鎖された図11によるカセットを示す。 図13aは、図11、12によるカセットのカバーフラップのある実施形態の部分断面図であり、眼内レンズが部分的に示されている。 図13bは、図11、12によるカセットのカバーフラップの別の実施形態の部分断面図であり、眼内レンズが部分的に示されている。 図13cは、図11、12によるカセットのカバーフラップの更に別の実施形態の部分断面図であり、眼内レンズが部分的に示されている。 図14は、カバーフラップが開いた状態における、眼内レンズを受承した図11、12によるカセットの断面図である。 図15は、カバーフラップが部分的に枢動した第1の中間操作状態における、図14による構成の断面図である。 図16は、更なる中間操作状態における、カバーフラップが更に枢動した図14、15による構成の断面図である。 図17は、カバーフラップが閉鎖された図14〜16による構成の断面図である。 図18は、図17に示すようにカバーフラップが閉鎖されたカセットを有する、図1〜3によるインジェクタデバイスの断面図である。 図19は、本発明によるインジェクタデバイスの更なる実施形態の斜視図である。 図20は、図19によるインジェクタデバイスを有する包装及び輸送デバイスの斜視図である。 図21は、閉鎖チップを上から示す、図19によるインジェクタデバイスの部分断面平面図である。 図22は、図21の構成部品の斜視図である。 図23は、図21、22に示す構成部品の一部の側面図である。 図24は、図23の平面図である。 図25は、図21、22による構成部品の更なる斜視図である。 図26は、図25の断面斜視図である。 図27は、図23、24に示した構成部品の斜視図である。 図28は、支持体スライドと眼内レンズ用のカセットとを含むデバイスのある実施形態の斜視図である。 図29は、端部側外被要素を有しない図28によるデバイスの更なる斜視図である。 図30は、インジェクタデバイスのインジェクタチューブ内に受承された状態の、図29によるデバイスの斜視図である。 図31は、図30の正面図である。 図32は、眼内レンズを受承するための本発明によるカセットのある実施形態の正面図である。 図33は、枢動カバーが部分的に持ち上げられ、カバーフラップが部分的に閉鎖された、図32によるカセットの斜視図である。 図34は、図33の実装形態の断面図である。 図35は、第1の操作状態における、図19によるインジェクタデバイスの断面図である。 図36は、第2の操作状態における、図35によるインジェクタデバイスの断面図である。 図37は、更なる操作状態における、図35、36によるインジェクタデバイスの断面図である。 図38は、更なる操作状態における、図35〜37によるインジェクタデバイスの斜視図である。 図39は、更なる操作状態における、図35〜38によるインジェクタデバイスの断面斜視図である。 図40は、図35によるインジェクタデバイスの部分断面図である。 図41は、図36によるインジェクタデバイスの部分拡大図である。 図42は、図37によるインジェクタデバイスの拡大図である。 図43は、図38によるインジェクタデバイスの部分断面拡大図である。 図44は、図39によるインジェクタデバイスの部分拡大図である。 図45は、図36による操作状態と図37による操作状態との間の更なる中間操作状態における、図35〜39によるインジェクタデバイスの部分断面拡大図である。 図46は、図45の拡大図である。
図1では、インジェクタデバイス1のある実施形態を斜視図で示し、これは眼に眼内レンズを導入するために形成される。図示されている実装形態では、インジェクタデバイス1は、インジェクタチューブ3に接続されたインジェクタチップ2を含む。インジェクタチューブ3は、ピストンチューブ4に対して、インジェクタデバイス1の長手方向軸Aの方向に変位可能である。ピストンチューブ4はピストン5を受承するために設けられ、ピストン5は軸方向に変位可能である。眼内レンズはピストン5によって、カセット6(図2)から出るようにシフトされ、インジェクタチップ2のガイドチャネル7(図2)内へとシフトされる。
図1において明らかであるように、インジェクタチューブ3は上向きに開いた受承空間8を有し、これはデバイス9を受承するために形成される。デバイス9はカセット6及び支持体スライド10を含む。図示されている実装形態では、支持体スライド10は一体の管状構成部品として形成される。内部11(図2)において、カセット6は支持体スライド10に対して静止して位置決めされる。
受承空間8は軸方向長さ(x方向)を有し、これはデバイス9の長さより大きく、従って支持体スライド10の長さより大きい。特に図1、2から分かるように、カセット6は内部11に完全に受承され、支持体スライド10の寸法を軸方向に超えて延在しない。
図1に示されている実装形態では、支持体スライド10は前端部10aにおいて外被要素によって閉鎖されている。全体を通して、「前部」及び「後部」成分は、デバイス1のチップ2に関する、長手方向軸Aの方向における位置に関する。外被要素12は板状であり、それ自体を剛性に形成できる。しかしながらこれは、例えば共押出タイプの箔である箔とすることもできる。しかしながらこれは、その上に把持用の剛性要素が配置された箔とすることもでき、上記剛性要素によってこの箔を剥がすことができる。
後端部10bにおいて、支持体スライド10はピストンチューブ4に固定接続される。特に図2において明らかであるように、ピストンチューブ4は内側が空洞であり、ピストン5はばね13によって付勢されて軸方向に変位可能である。
インジェクタチップ2は上述のガイドチャネル7を含み、これは後部入口7a及び前部出口7bを有する。後部入口7aは受承空間8に対面して配置され、カセット6から出るようシフトされた眼内レンズ14(図2)を、この後部入口7aを介してガイドチャネル7内へとシフトさせることができる。前端部、及びこれに伴って前部出口7bは、手術される眼の小さな切開部に導入でき、この前部出口7bに対して、眼内レンズ14をインジェクタデバイス1から眼の中へとシフトできる。
図1、2から明らかであるように、ガイドチャネル7はその後部入口7aから前部出口7bに向かって観察した場合にテーパが付けられており、これは特に連続的に実施される。
図示されているように、インジェクタデバイス1は2つの閉鎖チップ15、16を含む。これらの閉鎖チップ15、16は、閉鎖プロング又は閉鎖ブレード又は閉鎖フィンガとも呼ぶことができ、互いに対して平行に延在し、長手方向軸Aに関して互いに離間している。長手方向軸Aに関して、2つの閉鎖チップ15、16は対向して対称に位置決めされ、互いに対称に形成される。図1、2から明らかであるように、閉鎖チップ15、16は受承空間8内に延在する。閉鎖チップ15、16は、受承空間8の前側における境界となる前部境界壁17と接合する。図示されている実装形態では、境界壁17はインジェクタチップ2と一体として構成される。閉鎖チップ15、16は、カセット6の閉鎖チップ15、16の間の軸方向相対変位が発生した場合に、カセット6のカバーフラップを閉鎖するよう構成される。
図1、2に明示されている操作状態において図示されているように、支持体スライド10及びカセット6を有するデバイス9は、受承空間8の後端部に位置決めされ、従って初期位置状態にある。この位置では特に、閉鎖チップ15、16とカセット6との間の接触はまだ存在しない。
閉鎖チップ15、16は同様に形成されるため、図2に拡大図で示されているような閉鎖チップ15に関する以下の説明は、閉鎖チップ16にも当てはまる。
閉鎖チップ15、16は、軸方向に観察した場合に、インジェクタチップ2の後部入口7aよりも更に後方へと延在する。
図2において特に明らかであるように、カセット6は内部11内に位置決めされ、これにより支持体スライド10の内壁18とカセット6のカバーフラップ19、20(図5)との間に係合空間21が形成される。閉鎖チップ15、16は、閉鎖チップ15、16とデバイス9との間の軸方向相対変位が発生した場合に、この係合空間21と係合する。
閉鎖チップ15は後部の第1の長さセクション22を含み、これは閉鎖チップ15の後端部23へとテーパが付けられている。この後部の第1のセクション22の頂部側の頂部側セクション24は、第1のS字型延長部分によって構成され、この第1のS字型延長部分は、x‐z平面内に延在する断面内に形成される。そして、S字型延長部分を有するこのランプ状の隆起部は、平坦に構成された頂部側セクション26内の、閉鎖チップ15の前部の第2の長さセクション25へと遷移する。頂部側セクション24、26によってガイド表面27の一部が形成される。ガイド表面27はその後、第1の後部セクション22の頂部側28の第2のS字型延長部分によって補足される。この第2のS字型延長部分は、x‐z平面内に延在する断面としても理解できる。
図2において明らかであるように、頂部側セクション28のこの第2のS字型延長部分はまた、閉鎖チップ15の前部の第2のセクション25の平坦な頂部側セクション29へと遷移する。
図2において明らかであるように、高さ方向、即ちz方向において、第2のS字型延長部分及びこれに伴って頂部側セクション28は、頂部側セクション24よりも深い位置にある。同様に、頂部側セクション29は頂部側セクション26よりも深い位置にある。従ってガイド表面27は特に、頂部側セクション24、26、28、29によって構成される。
頂部側セクション24と頂部側セクション28との間において、長さ全体に亘って、即ちx方向延長部分全体に亘って見られる段差付き遷移部分30が部分的に形成される。これに対応して、頂部側セクション26と頂部側セクション29との間にも段差付き遷移部分31が形成される。図2に見られるように、より深い位置にある頂部側セクション28、29は、より高い位置にある頂部側セクション24、26よりも長手方向軸Aに近接して配置される。従って、より深い位置にある頂部側セクション28、29は閉鎖チップ16に対面して形成される。
更に、インジェクタチューブ3はガイドスリット32も有し、これはインジェクタチューブ3の底部33に形成される。デバイス9はこのガイドスリット32と係合して配置され、これによりデバイス9及びピストンチューブ4に対するインジェクタチューブ3の軸方向相対変位がこれに対応してガイドされ、側方に安定化される。
図3では、インジェクタデバイス1が、図1、2とは異なる操作状態で示されている。図1、2とは対照的に、ここではインジェクタチューブ3がピストンチューブ4に対して完全にシフトされて戻された状態が示されている。従ってこの構成では、支持体スライド10を有するデバイス9は特に、境界壁17に当接して配置される。この実装形態では、閉鎖チップ15、16は内部11内へと最大限シフトされた状態で位置決めされる。
閉鎖チップ15、16の形状によって、図1、2による操作状態と図3、4による操作状態との間の、軸方向相対変位による上記運動経路において、長手方向軸Aの周りでのカセット6のカバーフラップ19、20の運動は自動的に発生し、これによってカバーフラップ19、20は、図2に示す完全に開いた状態から始まって、図4に示す完全に閉鎖された状態まで遷移し、またこれは自動的に行われる。
これにより、初めは好ましくは変形されていない状態でカセット6内に保管されている眼内レンズ14は、図3、4による操作状態では、カセット6内において望ましい事前折り畳み最終位置に位置決めされる。図2、4において明らかであるように、支持体スライド10は後部領域にチャネルを含み、好ましくは弾性変形可能な材料で形成されたシフトアウト要素34が上記チャネル内に配置される。制動要素とも呼ばれるこの構成部品は、眼内レンズ14をカセット6から出るようにシフトさせる際に、ピストン5によって内部11内へとシフトされ、これにより、ピストン5は眼内レンズ14と直接接触しない。これは、極めて硬いピストン5が眼内レンズ14の機械的損傷を引き起こさないという点で利点を有する。
図2、4において明らかであるように、外被要素35もまた後端部10bに配置され、これもまた箔とすることができる。この外被要素35はピストン5によって穿孔され、要素34は内部11内へとシフトされる。しかしながら図4によると、これは図3、4による操作状態が達成され、かつピストン5が軸方向前方にシフトされた場合にのみ行われる。
更に図2、4にはカセット6の基部36も見られ、これは支持体スライド10に固定接続されている。ここで基部36の断面がT字状になった構成は例えば、支持体スライド10内でのカセット6の特定の係留が達成されるように形成される。2つのカバーフラップ19、20はこの基部36上に、基部36に対して枢動可能に配置される。特にカセット6はプラスチックで一体形成され、カバーフラップ19、20は膜ヒンジ37、38を介してカセット6上に配置される(図5)。
図4では、カセット6内での眼内レンズ14の最終事前折り畳み状態が示されており、この後この眼内レンズ14はガイドチャネル7内へとシフトされる。
図5では、デバイス9のある実施形態の斜視図が示されている。支持体スライド10の管状構成が図示されている。更に、支持体スライド10の底部側40に形成されたガイドブレード39も示されている。これらガイドブレード39を用いて、ガイドトラック32との係合が可能となる。
図6では、図5に示したデバイス9の更なる斜視図が図示されている。カバーフラップ19、20は完全に開いた状態で図示されている。内部11の境界となる支持体スライド10の内壁18は、ドーム状の又は湾曲した天井側41を含み、これによってトンネルが形成される。
図示されている実施形態では、カバーフラップ19、20はそれ自体が変形可能である。特にこの変形は定義された様式で、従って閉鎖動作によって指定された自動的な様式で行われる。変形していない基本位置において、これらカバーフラップ19、20は図5〜7に示すように弧状フラップセクション42を有する。この弧状フラップセクション42の前方自由端部43において、T字型肉厚部分44が形成される。これはカバーフラップ20においても同様に実現される。
カバーフラップ19、20は外側19a、20aを有する。これらは直線状ではなく、異なる湾曲で形成される。これは、軸Aの周囲方向で観察した場合のカバーフラップの長さにおける、カバーフラップの長さ領域の径方向厚さが異なることによる。ここでカバーフラップは、端部側肉厚部分44、45以外に比較的薄いフラップセクション42、47を有し、これらに対して再び、外向きに形成された隆起19b、20bとして比較的厚い領域が隣接する。フラップセクション42、47は、それ自体が軸Aに対して垂直に繰り返し逆向きに屈曲可能であるが、所定の1回だけ、即ち塑性変形するように形成することもできる。
特に基部36は剛性であり、長手方向軸Aの周囲で変形できない。カバーフラップ19、20自体が変形可能であることは、これらが長手方向軸Aの周りでその弧状構造を非破壊的に変形させることができ、これによって弧の形状を強めたり又は弱めたりすることができることを意味する。これは、長手方向軸Aの方向において観察した場合のカバーフラップ19、20の全長に亘って、それぞれ同様の様式で実施され、これにより軸Aの周囲での望ましくないねじれが防止される。
カバーフラップ19、20自体が、軸Aに対して垂直な長さセクションにおいて、その長さに沿った少なくとも特定の領域で変形可能である(軸Aの周囲の方向において軸Aに対して垂直な断面において測定される)ことにより、カセット6内での眼内レンズ14の事前折り畳みが促進される。
これに関する手順については以下で説明する。
図8では、デバイス9の斜視図が示されており、カバーフラップ19、20は完全に閉鎖された状態で示されている。カバーフラップ20の自由端部46に配置されたT字状肉厚部分45も見て取れる。
図9では、図1のセクションの拡大図が示されている。閉鎖チップ15、16の構成が見て取れる。更に、頂部側セクション24と頂部側セクション28との間の遷移部分30が、後部セクション22の開始部分から後端部23まで縮小されるか、又は段差が減少することも見て取れる。
図10では、図9によるセクションが示されており、ここでは更なる中間操作状態が図示され、閉鎖チップ15、16は特定の領域において内部11内へと既にシフトされている。閉鎖チップ15、16のガイド表面27とカバーフラップ19、20の外側19a、20aとの接触が既に発生している。
図11では、カセット6のある実施形態の斜視図が示されており、ここではカバーフラップ19、20は開放状態で示されている。弧状フラップセクション42、47は軸Aに対して垂直に変形可能であり、軸A、に対して垂直に観察した場合のその径方向厚さは、肉厚部分44、45及び隆起19b、20bの径方向厚さよりも小さいことが見て取れる。
更に、ウェブ状肉厚部分44、45が、端部43、46の両側に、径方向及び従って軸Aに対して垂直に延在する。
2つのT字状肉厚部分44、45は、径方向に観察した場合の外側端部48、49及び内側端部50、51を有する。これらの端部48、50と端部49、51との間に、接触表面52、53が形成される。カバーフラップ19、20が完全に閉鎖された状態のカセット6の斜視図を示す図12において明らかであるように、これら接触表面52、53はその全表面において互いに当接する。
図11、12では、カセット6の管状構成が見て取れる。
図13a〜13cでは、眼内レンズ14が導入されたカセット6の様々な構成の正面図が示されており、ここでカバーフラップ20の断面構成の違いが特に図示されている。特に、T字状肉厚部分45の異なる断面形状が図示されている。ここで、T字型のこれら部分領域の異なる形状が得られ、これらは眼内レンズ14に対面する。
以下の図14〜17では、カセット6内での眼内レンズ14の事前折り畳みのためのシナリオを更に詳細に説明する。
図14では基本状態が示されており、カバーフラップ19、20は完全に開いており、カバーフラップ19、20自体は屈曲しているものの変形していない基本状態で示されており、弧状フラップセクション42、47の基本形状が示されている。この状態では、眼内レンズ14はまだ屈曲されておらず、カバーフラップ19、20の内側に静置されている。
この状態から開始して、閉鎖チップ15、16とカセット6との間の互いに対する軸方向相対変位が行われ、閉鎖チップ15、16のガイド表面27がカバーフラップ19、20の外側19a、20aと接触して、これらを図15の矢印P1、P2に従って持ち上げ、これによってカバーフラップ19、20は図面の平面に対して垂直な長手方向軸Aの周りで枢動する。
フラップセクション42、47は、カバーフラップ19、20それぞれの残りの部分よりも小さい半径を有し、肉厚部分44、45は、長手方向軸Aの周りでの更なる枢動に際して内向きにガイドされることによって眼内レンズ14上に静置され、これにより少なくとも肉厚部分44、45によって折り畳み安定器が形成される。少なくともこの時点から、眼内レンズ14はある程度締め付けられ、カセット6と閉鎖チップ15、16との間の更なる軸方向相対変位に際して、カバーフラップ19、20の互いに対する更なる運動が発生し、これによって図16による更なる中間位置が達成される。ここでまず、外側端部48、49のみが互いに接触する。機械的接触は初めこれら端部48、49のみにおいて達成され、接触表面52、53はまだ接触することなく配置される。
図14〜15においてここまで説明されているこれらの変形及び折り畳みシーケンスは、レンズ14の望ましい定義された事前折り畳みのために必須の条件である。支持体スライド10の内部11の特定の形状により、図16の中間状態から開始してカバーフラップ19、20の閉鎖状態を自動的に出現させることができる。カバーフラップ19、20の本質的な変形により、カバーフラップ19、20に特定の張力状態が出現する。外側端部48、49の当接が達成されることにより、カバーフラップ19、20の互いに対する更なる運動において、接触表面52、53の当接を自動作用によって自動的に達成でき、肉厚部分44、45の相互支持、これら端部44、45の外向きの運動、特に外向きのスナップ嵌合を達成できる。これにより、フラップセクション42、47の内向きに屈曲した基本状態は自動的に変形して外向きに屈曲し、肉厚部分44、45間の支持力によって特に外向きのスナップ嵌合が発生し、図17による自己安定性及び自己保持性最終状態が達成される。ここで接触表面52、54はその全表面において互いに当接し、眼内レンズ14のための、断面において観察した場合に実質的に対称な丸みを帯びた受承空間が形成され、これはT字状肉厚部分44、45のみによって中断される。少なくとも図16による状態から、天井側41には頂部に対応して自由空間が設けられ、これによって肉厚部分44、45の上向きのスナップ嵌合が可能となる。これは図18による断面図に示されており、ここでは図17に示す眼内レンズ14を有するカセット6の最終状態が、インジェクタデバイス1及びデバイス9内に配置された状態で示されている。
図18において明らかであるように、カバーフラップ19、20の外側19a、20aの形状は好ましくは、少なくともこの最終位置において、閉鎖チップ15、16のガイド表面27に対する、大きな領域の、特に全領域の、比較的正確に適合した当接が形成されるようなものである。
図19では、インジェクタデバイス1の更なる実施形態が斜視図で示されている。上述の実施形態とは異なり、ここでは、インジェクタチューブ3をピストンチューブ4と一体として形成することが考えられる。これは、2つのチューブ3、4が互いに固定接続され、特に一体として形成されることを意味している。
ここでもまた、上向きに開いた受承空間8が形成され、カセット6及び支持体スライド10を有するデバイス9が挿入される。
図20では、包装及び輸送デバイス54のある実施形態が示されている。これに関して、図1〜4において説明した、インジェクタデバイス1を受承するためのコンテナ、又は図19によるインジェクタデバイス1を受承するためのコンテナが形成される。これは対応する滅菌液で充填され、この対応する滅菌液は、ここでもまた、レンズ14周辺を洗い流すためにカセット6内に事前に提供される。コンテナは例えば箔である外被によって滅菌状態で閉鎖され、このコンパクトな構成で、製造者から医療従事者へと配送できる。医療従事者は完全に装填されたインジェクタ又はインジェクタデバイス1をデバイス54から取り外すだけでよく、インジェクタデバイス1にカセットを更に装填したり、又は場合によっては更に別個に提供されたコンテナから眼内レンズ14を取り外したりする必要は全くない。これにより、取り扱いが大幅に簡略化され、装填時のエラーを回避できる。
図21では、インジェクタチップ2を有するインジェクタチューブ3の平面図が示されており、受承空間8及び取り外されたデバイス9を含む前部領域のみが図示されている。インジェクタチューブ3の底部55において、ガイドトラック又はガイドスリット32が見て取れる。閉鎖チップ15、16が図示されており、その離間した配置と、前端部56、57による境界壁17への接続が示されている。
この構成では、ここまでに説明した実施形態とは異なり、破線まで延在する後部セクション22がテーパを有して形成されることが考えられる。この後部セクション22は、ガイド表面27の後部ガイド表面セクション58を含み、これは急峻な曲げを有して形成される。これは、上記後部ガイド表面セクション58が平面内に延在せず、空間内で湾曲及び蛇行して形成されることを意味している。この急峻な曲げ状のガイド表面セクション58は、閉鎖チップ15の後端部23から前端部49まで延在する。従ってこれは、閉鎖チップ15の後部セクション22の全長に亘って延在する。更にこのガイド表面セクション58は、後部領域端部60が中央部分61より薄く、又は狭くなっていることによって、この領域セクション58がこの後端部60から連続的に膨張又は増大した後、最大幅から前端部59まで再び細くなるよう構成される。従って一種のブーメラン形状が実質的に形成され、更にこれはまた、螺旋状セクションのような特定の巻きを形成する。ここでもまた、閉鎖チップ16は閉鎖チップ15と同様に形成され、長手方向軸Aに関する対称構成が生成されるため、閉鎖チップ15に関する説明は閉鎖チップ16にも当てはまる。
閉鎖チップ15の後部長さセクション22に隣接して、前部長さセクション25が形成される。これは平坦な頂部側26を含み、これは、上記急峻な曲げ状のガイド表面セクション58の上縁部62において前部の第1セクション22に隣接する。
ガイド表面27は、急峻な曲げ状のガイド表面セクション58の他に前部ガイド表面セクション63を有し、これは長手方向軸Aに対して平行に延在する。図21において明らかであるように、チップ15、16の後端部60間の径方向距離、即ち長手方向軸Aに対して垂直な距離は、前部ガイド表面セクション58の前端部59間の対応する距離よりも大きく、前端部59において達成されるこの比較的小さい距離は、前部ガイド表面セクション63間の距離に等しく、これは特に、前部ガイド表面セクション63の全長に亘って一定のままである。
これらのガイド表面セクション63及びその間隔によって、ガイドスリット64が形成される。実質的に閉鎖されたカセット6のカバーフラップ19、20は、このガイドスリット64内でガイドされ、カセット6が軸方向変位に関して達成する最終位置を取るまで、その所定の位置を保持する。
図22では、図21の斜視図が示されている。
図23では側面図が示されており、インジェクタチップ2及び閉鎖チップ16のみが示されている。これに関して、ガイド表面27の外縁部の外形は、ガイド表面セクション58の領域内に図示されている。頂部側及びガイド表面セクション58に隣接する外側65も図示されている。
図24では、図23の構成部品の平面図が示されており、特徴及び構成に関しては、図21〜23に関する説明を参照する。
図25では、図21〜24の実装形態の更なる斜視図が示されている。
ガイドチャネル7に関する閉鎖チップ15、16の位置が示されている。
更に正確な図は、図26の断面図において明らかにされており、ここで断面は長手方向軸Aを含む。
更に図25〜27では、3次元空間におけるガイド表面セクション58の形状及び湾曲が更に詳細に見て取れる。急峻な曲げ状の形状を構成するための追加の不均一な巻きを有する、三日月状又はブーメラン状領域形状が示されている。
更に、外側65に隣接する底部側66及び頂部側26並びにセクション58の湾曲した又はドーム状の形状も示されている。底部側66は前部ガイド表面セクション63へと遷移し、これは頂部側26に接合する。これらの上述の領域部分によって閉鎖チップ15、16がそれぞれ形成される。
図28では、カセット6及び支持体スライド10を有するデバイス9の実施形態の斜視図が示されている。
図29では斜視図が示されており、外被要素12の形態の前側外被は既に除去されている。
この実装形態では、支持体スライド10は、上向きに突出したプレート状把持部分67を含み、ユーザはこれを把持することによって、受承空間8内において、デバイス9を閉鎖チップ15、16に対して長手方向軸Aの方向に変位させることができる。
図29では、ブレード又はロック要素39の形態の多数のガイド要素が図示されており、これらは底部40に取り付けられる。
この実施形態では、カセット6は、基部36及び2つのウィング状カバーフラップ19、20の他に、更に保護カバー68で形成される。好ましくは、保護カバー68もカセット6の他の構成部品と一体として形成される。このような保護カバー68は、ここまでに説明したカセット6の他の実装形態に設けることもできる。
保護カバー68は、基部36に対して枢動可能に基部36に取り付けられ、特に膜ヒンジ72(図33)を介した接続が設けられる。
カバーフラップ19、20が開いた状態では、保護カバー68は閉鎖される。保護カバー68は、眼内レンズ14がカセット6を出て頂部又は前部へと落ちることができない、又はスリップすることができないよう、フック型保護ブラケット69をその前端部に有する。
図30では、受承空間8内に挿入された状態のデバイス9の更なる斜視図が示されている。ロックされた構成が見て取れるが、ここで要素39はガイドスリット32内に配置され、ガイドスリット32を通って延在して、インジェクタチューブ3の外側の背後において要素39と係合する。これによって、軸方向変位は最も容易に可能となり、別の空間的方向へのスリップ又は傾きは依然として防止される。要素39の可撓性により、デバイス9の受承空間8及びガイドスリット32における挿入及びロックを実行できる。
図31では図30の正面図が示されている。これに関して、内部11内におけるカセット6の位置が見て取れる。
図32では、図28〜31で説明されているカセット6の正面からの図が示されている。眼内レンズ14は基本位置に配置されている。
図32から開始して、保護カバー68は自動的に持ち上げて開くことができる。ここで図33によると、長手方向軸Aの周りでのカバーフラップ19、20の枢動が行われ、これは閉鎖チップ15、16を用いて、上述のシナリオによって行われる。
カバーフラップ19、20のこのような枢動中、肉厚部分44、45と保護カバー68との接触が達成される。ここで上記保護カバー68は傾斜したリフティング要素、特にリフティングフランク70、71を含む。カバーフラップ19、20の更なる閉鎖によって、肉厚部分44、45はこれら傾斜したリフティングフランク70、71に沿って摺動し、これによって図33に示すように保護カバー68が持ち上げられる。ここで膜ヒンジ72は水平に配向され、カバー68は、矢印で示すように、この軸の周りで枢動できるように上向きに持ち上げられる。
図34では、図33の斜視図の断面図を示す。ここで眼内レンズ14は内部73内に配置され、上記内部73は、カバーフラップ19、20の閉鎖状態において、カバーフラップ19、20及び基部36によって境界を定められる。
図35では、開かれた状態のインジェクタデバイス1の斜視図が示されており、デバイス9は後部基本位置において受承空間8内に配置される。
この状態から開始し、これに続いて、図36に示すように外被要素12の形態の前側外被がユーザによって除去される。これに続いて、支持体スライド10及びカセット6を有するデバイス9は、図37による前部最終位置に到達するまで、インジェクタチップ2に向かって軸方向前方にシフトされる。図36の位置と図37の位置との間のこのようなシフト動作中、閉鎖チップ15、16が支持体スライド10の内部11と係合してカバーフラップ19、20を持ち上げて閉鎖するため、カセット6の自動的な閉鎖が達成される。ここでカセット6内の眼内レンズ14は、事前折り畳み状態となる。図37において明らかであるように、保護カバー68もまた自動的に持ち上げられる。
更なるステップでは、図38によると、ピストン5は後部カバー要素35に接触するまで前方にシフトされる。図39に示すように、後部カバー要素35は特に、ピストン5によって後部カバー要素35を穿孔できるように形成される。続いて弾性要素34がピストン5によって前方にシフトされ、弾性要素34が眼内レンズ14に接触して、眼内レンズ14はカセット6を出てガイドチャネル7内へとシフトされる。ここで、ガイドチャネル7が出口7bへと細くなっているため、眼内レンズ14は更に折りたたまれる。これに続く最大限折り畳まれた位置において、眼内レンズ14はインジェクタチップ2を出るようにシフトされ、眼の中へとシフトされる。
図40〜44では、図35〜39に基づいて説明された操作状態が再び図示されており、ここではそれぞれインジェクタデバイス1の、受承空間8から前方に形成された領域のみが示されている。
図45では、インジェクタデバイス1の構成部品の一部の更なる斜視図が示されており、ここでは閉鎖チップ15、16が内部11内へと直線状に延在し、カバーフラップ19、20が外側19a、20aに丁度接触した状態が示されており、この後カバーフラップ19、20は軸Aの周りで枢動して閉鎖位置となる。
ここで図46に、図45の更なる拡大断面図が示されている。ここでも、特にかつ好ましくは肉厚部分44、45の外側上における、閉鎖チップ15、16とカバーフラップ19、20の外側19a、20aとの係合が、特に示されている。カバーフラップ19、20の外側の形状に適合された、閉鎖チップ15、16、特にガイド表面27の特定の形状により、側方にスリップしてしまうことのない、カバーフラップ19、20の最適な枢動動作を達成できる。

Claims (10)

  1. 眼内レンズ(14)を眼に導入するためのインジェクタデバイス(1)であって、
    前記インジェクタデバイス(1)は、前記眼内レンズ(14)のための連続ガイドチャネル(7)を有するインジェクタチップ(2)を有し、
    前記連続ガイドチャネル(7)は、後部入口(7a)及び前部出口(7b)を有する、インジェクタデバイス(1)において、
    前記インジェクタデバイス(1)は、少なくとも2つの閉鎖チップ(15、16)を有し、
    前記閉鎖チップ(15、16)は、前記眼内レンズ(14)を受承するカセット(6)を閉鎖するために形成され、
    前記閉鎖チップ(15、16)は、前記インジェクタデバイス(1)の長手方向軸(A)の方向において、前記後部入口(7a)よりも更に後方へと軸方向に延在する
    ことを特徴とする、インジェクタデバイス(1)。
  2. 前記閉鎖チップ(15、16)は、前記長手方向軸(A)の方向に、互いに対して平行に、離間して延在し、並びに/又は前記閉鎖チップ(15、16)は、前記長手方向軸(A)に関して互いに対称に形成及び配置されることを特徴とする、請求項1に記載のインジェクタデバイス(1)。
  3. 前記閉鎖チップ(15、16)の自由な後部長さセクション(22)は、テーパを付けられた状態で形成され、それぞれ屈曲したガイド表面(27)を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のインジェクタデバイス(1)。
  4. 前記ガイド表面(27)は、急峻な曲げ状の後部セクション(58)を有し、
    特に前記急峻な曲げ状の後部セクション(58)は、薄い後端部(60)を有し、
    前記薄い後端部(60)は、中間厚さ(61)まで連続的に幅が広がり、その後前記中間厚さ(61)から前記後部セクション(58)の前端部(59)まで再び連続的に薄くなる
    ことを特徴とする、請求項3に記載のインジェクタデバイス(1)。
  5. 前記急峻な曲げ状の後部セクション(58)は、前記長手方向軸(A)に対して平行に円在する前記ガイド表面(27)の前部セクション(63)に接合することを特徴とする、請求項4に記載のインジェクタデバイス(1)。
  6. 前記ガイド表面(27)は、前記後部長さセクション(22)に、頂部側の頂部側セクション(24、28)として第1のS字型延長部分を有することを特徴とする、請求項1又は2に記載のインジェクタデバイス(1)。
  7. 前記ガイド表面(27)は、前記後部長さセクション(22)に第2のS字型延長部分を有し、
    前記第2のS字型延長部分は、前記第2のS字型延長部分の長さ全体に亘って前記長手方向軸(A)の方向に観察した場合に、少なくとも特定の領域において、前記第1のS字型延長部分よりも深い位置にあり、
    特に、一方の前記閉鎖チップ(15、16)の前記第2のS字型延長部分は、他方の前記閉鎖チップ(15、16)に対面し、かつ前記第1のS字型延長部分よりも前記他方の閉鎖チップ(15、16)に近接して配置される
    ことを特徴とする、請求項6に記載のインジェクタデバイス(1)。
  8. 前記第1のS字型延長部分と前記第2のS字型延長部分との間の遷移部分(30)は、少なくとも特定の領域において段差を有して形成されることを特徴とする、請求項7に記載のインジェクタデバイス(1)。
  9. 前記チップ(15、16)の前記ガイド表面(27)はそれぞれ前部セクション(26、63)を有し、
    前記カセット(6)のカバーフラップ(19、20)を軸方向においてガイドするためのガイドスリット(64)が、少なくとも前記前部セクション(26、63)間に形成される
    ことを特徴とする、請求項4〜8のいずれか1項に記載のインジェクタデバイス(1)。
  10. 眼内レンズ(14)を眼に導入するためのインジェクタデバイス(1)内で前記眼内レンズ(14)を折り畳むための方法であって、
    前記インジェクタデバイス(1)は、前記眼内レンズ(14)のための連続ガイドチャネル(7)を有するインジェクタチップ(2)を有し、
    前記連続ガイドチャネル(7)は、後部入口(7a)及び前部出口(7b)を有する、方法において、
    前記インジェクタデバイス(1)の長手方向軸(A)の方向において、前記後部入口(7a)よりも更に後方へと軸方向に延在する、前記インジェクタデバイス(1)の少なくとも2つの閉鎖チップ(15、16)は、前記閉鎖チップ(15、16)と前記眼内レンズ(14)が配置されたカセット(6)との間の軸方向相対変位において、前記カセット(6)の開いたカバーフラップ(19、20)を、前記長手方向軸(A)の周りで枢動させ、
    前記眼内レンズ(14)は、前記枢動によって前記カセット(6)内で事前に折り畳まれる
    ことを特徴とする、方法。
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