JP2016516116A - 銅系金属有機骨格を有するポリアミドの安定化 - Google Patents

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Abstract

本発明は、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、以下の工程− 銅(II)イオンである、金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C6〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格を、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に組み込み、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、成形用混合物を得る工程;及び− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程を含む、前記製造方法に関する。

Description

発明の詳細な説明
本発明は、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法、該製造方法の中間体として成形するための混合物、得られた安定化ポリアミド含有組成物、その成形品並びに銅系金属有機骨格を、熱、光又は酸素による分解に対してポリアミド含有組成物を安定化するために用いる使用に関する。
ポリアミドは、熱、光及び/又は酸化によって誘導され得る分解を受けやすい。ポリアミドの劣化の度合いは、その着色、その機械的特性、その加水分解試験における挙動又はその液体環境におけるブリード性を測定することによって決定され得る。劣化を低減するために、安定剤の取り込みに関しては、多数の解決策が提案されている。
金属塩、例えば、マンガン塩及び銅塩は、多くの場合、ポリアミドの安定剤として使用されている。銅塩は、特に、耐熱老化性を向上させるために、熱安定剤として好ましい。更に、ハロゲン化アルカリ塩と銅塩との組み合わせが推奨されている。
GB722724号は、ハロゲン化水素酸、アルカリ金属ハロゲン化物、アルカリ土類金属ハロゲン化物及びハロゲン化アンモニウムからなる群からのハロゲン化合物が添加される場合に、銅塩によるポリアミド安定性が向上することを開示している。例では、酢酸銅(II)が好ましい銅塩である。
GB1298055号は、それらの銅塩に変換され、その後、熱安定剤としてポリアミドに適用される、ビス(アリーレントリアゾール)ジフェニル−2,2’−ジカルボン酸誘導体を開示している。
EP−A−0261821号は、銅塩が水性液からの染料と組み合わせて繊維布に塗布された、銅塩によるポリアミド繊維の安定化を開示している。生地は、液体と接触し、湿った布はスチーマにおいて100℃で処理される。EP−A−02618821号は、直接複分解沈殿による硫酸銅と適切なナトリウム塩との混合によって得られた銅塩を含む水溶液の調製を開示している。この方法によって調製された芳香族カルボン酸を有する銅塩は、安息香酸銅、4−ニトロ安息香酸銅、アントラニル酸銅及び2−ナフトエ酸銅である。
US3280053号は、とりわけ、溶融εカプロラクタムを80℃で水に溶解した銅サリチル酸塩四水和物で処理し、その後、重合触媒として塩化第一錫で処理する、ポリアミドの安定化を開示している。最終的に255℃まで13時間加熱した後、溶融したポリアミドは押出されて、ペレットに加工される。成形品は、オーブン老化の下で、塩化第一錫なしで、従って単にサリチル酸銅を用いて製造された同じ成形品に対して改善された機械的特性を示す。
US3457325号は、アルカリ金属ヨウ化物との組み合わせたイソフタル酸銅、オルトフタル酸銅又はテレフタル酸銅を有する合成線形ポリアミド繊維の熱安定化を開示している。イソフタル酸銅は、イソフタル酸ナトリウムと塩化銅との間の沈殿反応によって調製される。沈殿物とヨウ化カリウムは、195℃の最終温度を有する水性ヘキサメチレンジアンモニウムアジペートの重合の間に追加される。最後に、糸は60ppmの銅含有量を有する受け取られたポリマーから紡糸口金内で製造され、その試料は、180℃の強制空気オーブン内に置かれる。これは、8−ヒドロキシキノリン酸銅に対して優れた機械的特性をもたらす。オルトフタル銅では、ヨウ化カリウムの不在下で、銅化合物が分解してポリアミドに望ましくない青紫色を与えることが見られる。
US3499867号は、5〜約12個の炭素原子を有するラクタム部分又は約5〜約12個の炭素原子を有するアミノ置換された脂肪族カルボン酸と一緒に100℃〜140℃の温度で二価の銅塩を加熱することによって調製された予備形成された銅錯体を含む、ポリアミド組成物の熱安定化を開示している。
US5371132号は、銅化合物、ヨウ素化合物及び/又はマンガン化合物の組合せによるポリアミドの安定化を開示している。提案されたカルボキシレート型の銅塩は、ステアリン酸銅、モンタン酸銅、アジピン酸銅、イソフタル酸銅、テレフタル酸銅、安息香酸銅及び酢酸銅である。ヨウ素化合物が、ヨウ素元素と銅元素([ヨウ素/銅])のグラム比が20〜30であるような量で添加されることが記載されている。これが20未満である場合、十分な耐熱老化性や耐光性が得られず、さらには、吸水による樹脂の後着色が顕著である。
US−A−2009/0142585号は、Cu(I)、Cu(II)、又はそれらの混合物から選択された銅種を含む、ポリアミド組成物を開示している。カルボン酸塩である、具体的に記載された銅化合物は、酢酸銅、ナフテン酸銅、カプリン酸銅、ラウリン酸銅及びステアリン酸銅である。実施例では、7部のヨウ化カリウム、1部のヨウ化銅(I)及び1部のジステアリン酸アルミニウムからなる市販の熱安定剤混合物が使用されている。
US−A−2011/0028614号は、銅化合物と金属ハロゲン化物を含むポリアミド組成物を開示している。銅化合物の例は、ハロゲン化銅、酢酸銅、プロピオン酸銅、安息香酸銅、アジピン酸銅、テレフタル酸銅、イソフタル酸銅、サリチル酸銅、ニコチン酸銅、ステアリン酸銅並びにエチレンジアミン及びエチレン−ジアミン四酢酸などのキレート剤に配位した銅錯体塩である。押出中の押出機のスクリューとシリンダの金属腐食として記載される、銅析出及び金属腐食が抑制され得るため、ハロゲンに対する銅の好ましいモル比は0.5以下であることが記載されている。また、銅化合物及び金属ハロゲン化物の混紡が、ポリアミド組成物の性能を向上させることが記載されている。また、開示されたのは、ペレットを生成するための結合剤としてエチレンビスステアリルアミドを含む、ヨウ化カリウムとヨウ化銅のブレンドである。
US−A−2011/0039993号は、ポリアミドの安定化に関して、その実施例において、酸化銅(I)と臭化カリウムとの組み合わせが、酸化銅(I)単独又はヨウ化銅(I)とヨウ化カリウムとの組み合わせよりも良好な安定性をもたらすことを開示している。それによって、銅よりも更に多くの臭化物又はヨウ化物が組み合わせて使用されている。
WO−A−2009/092494号は、少なくとも1つのポリマー、及びポリマー内に固体形で分布し且つ金属有機骨格を有する光安定剤の添加剤成分を含有する組成物を開示している。前記金属有機骨格材料は、少なくとも1つの金属イオンに配位結合した少なくとも1つの二座の有機芳香族化合物を含む。多くの可能性のうち、有機芳香族化合物は、とりわけ、テレフタル酸、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸又は1,3,5−ベンゼントリカルボン酸であってよい。多くの可能性のうち、銅は可能な金属イオンとして記載されている。多くの可能性のうち、ポリアミドは、1つの可能なポリマーとして記載されている。
WO−A−2010/106105号は、金属有機骨格を、食品包装においてエテンを吸収するためにフィルム又は箔の形でポリマーを含む、生分解性材料に用いる使用を記載している。
現在の解決剤は、今日のそれぞれの態様において安定性の要求を満たしていない。加熱下で、光への曝露下で及び/又は酸素への曝露下で耐久性を提供する、ポリアミドの向上した安定化が未だ求められている。良好な安定化が望まれている一方で、安定化の伝達も、使用される安定剤の量に関して及び必要なプロセスに関して経済的であるべきである。後者は、安定剤の取り込みの容易さなどのトピック、例えば、低発塵を含むポリアミド中への単純な投与、投与前の粉砕などの少数の前処理工程〜前処理なし又は2種の安定剤の場合に予備配合物を調製する必要がないことを含む。経済的な方法は、また、好ましくは、連続プロセスにて、長期的な操業性、例えば、プロセスを実行する装置での腐食の発生に起因する又は例えば、装置での目詰まり又はプロセス生成物の品質変動を引き起こす望ましくない粒子の形成に起因する中断が僅かである〜中断がないことを特徴とする。また、特に加熱した場合、プロセス中に臭いのする揮発性物質を放出することは望ましくない。最後に、プロセスの得られた生成物は、その視覚的な外観の安定化によってあまり影響されないようにするべきである。これは、一般的な変色又は特に元素銅の金属トレースの析出に起因し得る、プロセス後の初期着色、又は水の吸収に起因するポリアミドの後着色を含む。
従って、本発明の課題は、少なくとも幾つかの上記の要求に対処する解決策を提供することである。
この課題は、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド組成物の製造方法であって、以下の工程:
− 銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されている、C〜C24芳香族炭化水素
を含む、銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、
少なくとも2つのカルボキシレート基のうちの2つが金属イオンと共有結合を形成している、前記金属有機骨格を、
少なくとも20質量%のポリアミドを含有する成形用混合物を得るために、少なくとも20質量%のポリアミドを含有するポリアミド含有組成物中に組み込む工程;及び
− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程
を含む、前記製造方法によって達成された。
銅系金属有機骨格である、金属有機骨格は、同じ元素式の塩のアモルファス状態とそれ自体とを区別する、三次元の明確に規定された構造を有する。前記三次元の明確に規定された構造のために、銅系金属有機骨格は結晶性である。この結晶性は、例えば、X線回折図において特徴的なラインをもたらす。
一般的に、銅系金属有機骨格は、合成反応が、平衡反応が配位結合に基づく三次元の明確に規定された構造の構築の間に起こり得るように熱力学的に制御される場合、合成によって得られる。従って、ジカルボン酸誘導体のアルカリ塩と強酸の銅(II)塩との間の単純な沈殿反応は、銅系金属有機骨格を得るには不十分である。後者の場合、銅(II)イオン<−>カルボキシレート基−有機コア−カルボキシレート基<−>銅(II)イオンの順序を有するポリマー鎖が部分的に形成されることがあり、前記ポリマー鎖は、一貫して三次元の明確に規定された構造に整列しない。その代わり、クラスタ化され且つ断片化された配列を含む、アモルファス状態が得られる。
銅(II)イオンである、金属イオンを含む、銅系金属有機骨格は、C〜C24芳香族炭化水素を含む。なぜなら、一方で、脂肪族炭化水素が、通常、曝露下での熱にする安定性の低い、金属有機骨格をもたらし、他方で、ヘテロ原子、例えば、アレーン中の窒素又は硫黄は、しばしば、アレーンが長期間にわたり光に曝されると形成される着色された分解生成物のために退色を引き起こすためである。
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換される、C〜C24芳香族炭化水素は、例えば、ベンゼン−1,2−ジカルボキシラート(オルト−フタラート)、ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート(イソ−フタラート)、ベンゼン−1,4−ジカルボキシラート(テレフタラート)、ベンゼン−1,3,5−トリカルボキシラート、ベンゼン−1,2,4−トリカルボキシラート、ベンゼン−1,2,4,5−テトラカルボキシラート、ナフタレン1,3−ジカルボキシラート、ナフタレン1,4−ジカルボキシラート、ナフタレン−1,5−ジカルボキシラート、ナフタレン2,6−ジカルボキシラート、ナフタレン−1,3,5,7−テトラカルボキシラート、ナフタレン−2,3,6,7−テトラカルボキシラート、ビフェニル−2,2’−ジカルボキシラート、ビフェニル−3,3’−ジカルボキシラート、ビフェニル−4,4’−ジカルボキシラート、ビフェニル−3,4’−ジカルボキシラート、ビフェニル−3,4,3’−トリカルボキシラート、ビフェニル−3,5,3’−トリカルボキシラート、ビフェニル−3,5,4’−トリカルボキシラート、ビフェニル−3,5,3’,5’−テトラカルボキシラート、アントラセン−1,2−ジカルボキシラート、アントラセン−1,3−ジカルボキシラート、アントラセン−2,3−ジカルボキシラート、アントラセン−1,4−ジカルボキシラート、アントランセン−1,5−ジカルボキシラート、アントラセン−1,8−ジカルボキシラート、アントラセン−2,6−ジカルボキシラート、アントラ−セン−2,3,6,7−テトラカルボキシラート、4−[4−(4−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゾアート、4−[3−(4−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゾアート、4−[4−(3−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゾアート、5−[3−(4−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート、5−[3−(4−カルボキシラトフェニル)−フェニル]ベンゼン−1,2−ジカルボキシラート、4−[3,5−ビス(4−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゾアート、4−[3−(4−カルボキシラトフェニル)−5−(3−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゾアート、5−[3−(3−カルボキシラトフェニル)−5−(4−カルボキシラトフェニル)フェニル]ベンゼン−1,3−ジカルボキシラート、ペリレン−3,4,9−トリカルボキシラート又はペリレン−3,4,9,10−テトラカルボキシラートである。
縮合芳香族炭化水素環系は、長波長の吸収にシフトされるUV吸収スペクトルを示し、これは安定化ポリアミドの外観を劣化させる望ましくない吸収又は蛍光を引き起こし得る。従って、ベンゼン、ジフェニル、トリフェニル又は1,3,5−トリフェニルベンゼンである、C〜C24芳香族炭化水素が好ましい。これは特に、380〜780nmの間の波長の可視領域において吸収又は蛍光を発する、着色剤又は別の成分を含まない、安定化ポリアミド含有組成物にとって適切である。安定化ポリアミド含有組成物が、非常に鮮やかな色合いを生成する着色剤を含む場合も特に適切である。
銅系金属有機骨格は、銅(II)イオンが、同一の芳香族炭化水素に位置していない2つのカルボキシレート基に配位結合する原理に基づいて構成されている。
好ましいのは、銅(II)イオンである、それぞれの金属イオンが、同じ芳香族炭化水素に配置されていない、2つのカルボキシレート基に配位結合している、銅系金属有機骨格である。
好ましいのは、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、以下の工程:
− 銅(II)金属イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されている、C〜C24芳香族炭化水素
を含む、結晶性銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、
少なくとも2つのカルボキシレート基のうちの2つが金属イオンと共有結合を形成しており、且つ
金属イオンがそれぞれ、同じ芳香族炭化水素上に配置されていない、2つのカルボキシレート基に配位結合している、前記金属有機骨格を、
少なくとも20質量%のポリアミドを含有する成形用混合物を得るために、少なくとも20質量%のポリアミドを含有するポリアミド含有組成物中に組み込む工程;及び
− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程
を含む、前記製造方法である。
1つの銅(II)イオンがカルボキシレート基の2つと結合することを幾何学的に可能にする、芳香族炭化水素は、通常、熱安定性の低い、銅系金属有機骨格をもたらす。従って、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、少なくとも3つの炭素原子によって分離された、少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素が好ましい。更に好ましいのは、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、少なくとも3つの炭素原子によって分離されており、ここで、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に6員又は7員の環状無水物を形成することができない、少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。
特に好ましいのは、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に5員、6員又は7員の環状無水物を形成することができない、少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。非常に好ましいのは、少なくとも2つのカルボキシレート基の全てが少なくとも3つの炭素原子によって分離された、少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。特に非常に好ましいのは、少なくとも2つのカルボキシレート基の全てが遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に5員、6員又は7員の環状無水物を形成することができない、少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。
好ましいのは、銅(II)イオンである、金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離されるが、但し、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンの異なるものに対して配位結合を形成していることを条件とする、前記金属有機骨格である。
好ましいのは、銅(II)イオンである、金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つは、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離され、且つ前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つは、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に6員又は7員の環状無水物を形成することができないが、但し、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンの異なるものに対して配位結合を形成していることを条件とする、前記金属有機骨格である。
好ましいのは、銅(II)イオンである、金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つは、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離され、且つ前記少なくとも2つのカルボキシレート基の全てが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に6員又は7員の環状無水物を形成することができない、前記金属有機骨格である。
好ましいのは、銅(II)イオンである、金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離され、且つ前記少なくとも2つのカルボキシレート基の全てが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に6員又は7員の環状無水物を形成することができないが、但し、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の全てが金属イオンの異なるものに対して配位結合を形成していることを条件とする、前記金属有機骨格である。
好ましいのは、2つのカルボキシレート基で置換され且つイソフタレート又はテレフタレートである、C〜C24芳香族炭化水素、又は3つのカルボキシレート基で置換され且つベンゼン−1,3,5−トリカルボキシレートである、C24芳香族炭化水素である。
銅系金属有機骨格は、また、芳香族炭化水素が2つを上回るカルボキシレート基を有する場合、更に熱安定性である。なぜなら、カルボキシレート基に対する銅(II)イオンの配位結合のうちの1つの中断が、金属イオンの異なるものに配位結合された、芳香族炭化水素の少なくとも2つの他のカルボキシレート基に起因する、中断をもたらさないからである。従って、少なくとも3つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素が好ましい。更に好ましいのは、カルボキシレート基の全てが少なくとも3つの炭素原子によって分離された、少なくとも3つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。非常に好ましいのは、少なくとも3つのカルボキシレート基の全てが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に5員、6員又は7員の環状無水物を形成することができない、少なくとも3つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素である。特に好ましいのは、少なくとも3つのカルボキシレート基の全てが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に5員、6員又は7員の環状無水物を形成することができない、少なくとも3つのカルボキシレート基で置換されるが、但し、少なくとも3つのカルボキシレート基の全てが、金属イオンの異なるものに対して配位結合を形成していることを条件とする、C〜C24芳香族炭化水素である。
特に好ましいのは、3つのカルボキシレート基で置換され且つ1,3,5−ベンゼン−トリカルボキシレートである、C〜C24芳香族炭化水素である。この特に好ましい金属有機骨格は、実施例1で得られる化合物(101)である。これは、Basolite C300(RTM BASF)として市販されている。
銅系金属有機骨格である金属有機骨格は、通常、孔、特にミクロ孔及び/又はメソ孔を含む。ミクロ孔は、2nm以下の直径を有するものとして規定されており、メソ孔は、2〜50nmの範囲の直径によって規定され、それぞれ、Pure & Applied Chem. 57 (1985年)、603頁〜619頁によって、更に特に606頁によって説明されるような定義に対応している。ミクロ孔及び/又はメソ孔の存在は、吸着測定によって試験することができ、これらの測定値はDIN66131及び/又はDIN66134による77ケルビンの窒素に関する金属有機骨格の吸収能力を決定している。
粉末状の金属有機骨格の比表面積(DIN66135(DIN66131、66134)によるラングミュアモデルによって計算された)は、5m/gを上回り、更に好ましくは10m/gを上回り、更に好ましくは50m/gを上回り、更に一層好ましくは500m/gを上回り、更に一層好ましくは1000m/gを上回り、特に好ましくは1500m/gを上回る。
金属−有機骨格材料は、孔を全く有していないか又は窒素による比表面積の決定が不可能であるような小さな孔を有し得る。好ましくは、孔は存在する。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、銅系金属有機骨格が、DIN 66135によって決定される5m/gを上回る比表面積を有する、前記製造方法である。
ポリアミド含有組成物、成形用混合物、及び安定化ポリアミド含有組成物は、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する。好ましいのは、少なくとも40%、更に好ましくは少なくとも50%、非常に好ましくは少なくとも70%、特に好ましくは少なくとも85%の質量含有率である。
好ましいのは、ポリアミド含有組成物が少なくとも50質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、成形用混合物が少なくとも50質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物が少なくとも50質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、ポリアミド含有組成物、成形用混合物、及び安定化ポリアミド含有組成物が少なくとも50質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
ポリアミド含有組成物は、金属有機骨格の組み込み前に、粉末、ペレット又は顆粒の物理的形態であってよい。
金属有機骨格のポリアミド含有組成物への組み込みは混合装置内で行うことができる。混合装置は、開放した、例えば、撹拌機を備えた容器、又は閉鎖した、例えば、バンバリーミキサー、ニーダー、又は押出機であってよい。混合装置は、ロールミル、混合器具又は粉砕器具を含み得る。組み込み工程の結果、成形用混合物が得られる。成形用混合物において、金属有機骨格は、ポリアミド含有組成物中に細かく分散されているが、まだポリアミド自体に均一に分散されていない。組み込みは高温の期間を含み得るが、成形用混合物は、成形用混合物が160℃を上回る温度に加熱されていないことを特徴とする。好ましくは、ポリアミド含有組成物中に組み込まれた、最初の金属有機骨格の80質量%は、得られた成形用混合物中の結晶である。
得られた成形用混合物は、粉末、ペレット、又は顆粒の物理的形態であってよい。成形用混合物が異なる形態で得られる場合、特に、微粉砕工程が、組み込み工程と加熱工程との間に行うことができる。これは、得られた成形用混合物の物理的形態が、加熱工程に適していない場合に好ましい。
ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む、得られた成形用混合物の、170℃〜380℃の間の温度への加熱は、混合装置内で行うことができ、成形用混合物中への熱エネルギーの移動を可能にする。熱エネルギーの移動は、加熱要素、例えば、成形用混合物と接触し、高められた温度に設定されている混合装置の一部によって行うことができる。更に、熱エネルギーの成形用混合物中への更なる移動は、成形用混合物の高剪断下での機械的撹拌によって達成することができ、これは外部から適用される機械的エネルギーの、成形用混合物の熱エネルギーへの変換につながる。
加熱工程の間、金属有機骨格は、ポリアミド中に均一に分散される。このようなポリアミドと金属有機骨格の大量添加後に、安定化ポリアミド含有組成物が得られる。
成形用混合物の加熱温度は、170℃〜380℃の間、好ましくは180℃〜350℃の間、特に200℃〜330℃の間、とりわけ240℃〜320℃の間である。
好ましいのは、加熱温度が180℃〜350℃の間である、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
組み込み又は加熱のための好ましい混合装置は、押出機又は共混練機である。押出機の例は、単軸スクリュー押出機、共回転二軸スクリュー押出機、二重反転二軸スクリュー押出機、遊星伝動押出機又はリング押出機である。好ましい混合装置は、真空を適用できる、少なくとも1つのガス除去室を備えることができる。
スクリュー押出機では、スクリューの長さは、1〜60スクリュー直径、好ましくは35〜48スクリュー直径である。スクリューの回転速度は、好ましくは毎分10〜600回転(rpm)、最も好ましくは25〜300rpmである。最大スループットは、スクリュー直径、回転速度及び駆動力に依存している。
押出機では、ポリアミド含有組成物中での金属有機骨格の使用は、押出し中の押出機スクリュー又は押出機のシリンダ部の金属の腐食を抑制することができる。
好ましいのは、組み込みが押出機内で行われる、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、加熱が押出機内で行われる、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、組み込み及び加熱が、押出機又は共混練機、特に押出機である、同じ混合装置内で行われる、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
金属有機骨格の組み込み工程は、成形用混合物を単離せずに、加熱の直前に行うことができる。これは、成形用混合物の単離が節約されるので、より経済的である。例は、加熱された押出機の取入れ口領域での金属有機骨格のポリアミド含有組成物中への組み込みであり、ここで混合が行われ且つ高められた温度を有する加熱要素も存在し、これはポリアミド含有組成物を温める。
好ましいのは、成形用混合物が、組み込み工程と加熱工程との間で単離されない、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
更に、組み込み工程と加熱工程は、成形用混合物を単離せずに同時に行うことができる。これは、金属有機骨格のポリアミドへの同じ均一な同種の分散が、成形用混合物が加熱工程前に別々に形成される場合よりも、最終的な安定化ポリアミド含有組成物で得られる場合に経済的に有利である。例は、金属有機骨格の既に温められたポリアミド含有組成物中への組み込みである。これは、金属有機骨格が、側方供給路を介して押出機に添加される時に起こり、その際、ポリアミド含有組成物が処理される。
好ましいのは、組み込み工程と加熱工程を同時に行う、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。好ましくは、組み込み工程と加熱工程を同時に行い、成形用混合物を単離しない。
安定化ポリアミド含有組成物の製造方法は、更に、成形された製品を得るために、加熱直後に及び室温への冷却前に安定化ポリアミド含有組成物の更なる成形工程を含むことができる。具体的な成形方法の例は、カレンダリング、射出成形、押し出し、キャスティング又は圧縮成形である。
2種類の成形品に区別できる:安定化ポリアミド含有組成物が最終的に望ましい形状である、成形された最終製品、又は安定化ポリアミド含有組成物が、更なる加工にとって有益な形状である、成形された中間複合体。
成形された中間複合体の物理的形態は、ペレット、顆粒、又は粉砕後の粉末であってよい。
安定化ポリアミド含有組成物の製造方法が、170℃〜380℃の間の温度での更なる加熱工程、及び更なる成形工程を含み、その際、更なる成形工程が、前記工程の間に室温に冷却することなく更なる加熱工程の直後に続く。
例えば、成形用混合物は、成形された中間複合体をペレット又は顆粒の物理的形態で得るために、加熱され且つ成形される。これらのペレット又は顆粒は、成形された最終製品を得るために、再び加熱され且つ再び成形される。通常、更なる加熱工程は、加熱工程よりも高い温度で行う。通常、更なる成形工程は、成形工程よりも高い機械的な力、例えば、圧力の下で行う。更なる加熱及び更なる成形の例は、カレンダリング、圧縮成形、押出し、キャスティング又は射出成形である。
好ましいのは、更なる加熱工程、押出し、特に溶融紡糸である、更なる成形工程である。
好ましいのは、成形された製品であり且つ少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、
− 銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素であって、
前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して共有結合を形成している、前記C〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格を、
少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に組み込み、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、成形用混合物を得る工程;
− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程;及び
− 加熱直後に及び室温への冷却前に安定化ポリアミド含有組成物を成形して成形された製品を得る工程
を含む、前記製造方法である。
好ましいのは、成形された製品である、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、加熱を押出機内で行い且つ成形を押出機のオリフィスの後に行う、前記製造方法である。
好ましいのは、成形された最終製品であり且つ少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、
− 銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素であって、
前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンへの共有結合を形成している、前記C〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格を、
少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に組み込み、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、成形用混合物を得る工程;
− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程;及び
− 加熱直後に及び室温への冷却前に安定化ポリアミド含有組成物を成形して成形された中間複合体を得る工程;
− 得られた成形された中間複合体を170℃〜380℃の間の更なる温度に更に加熱する工程;及び
− 加熱直後に及び室温への冷却前に更に成形して成形された最終製品を得る工程
を含む、前記製造方法である。
好ましいのは、成形された最終製品である、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、更なる加熱及び更なる成形が溶融紡糸である、前記製造方法である。
安定化ポリアミド含有組成物の製造方法において、金属有機骨格は、ポリアミド含有組成物中に含有されるポリアミドの質量を基準として0.003%〜3%の間の量で組み込むことができる。好ましいのは、0.003%〜1.2の間、更に好ましくは0.006%〜0.6%の間、非常に好ましくは0.012%〜0.45%の間の量での金属有機骨格への組み込みである。
銅の含有率は、銅原子の質量による総量として規定されている。安定化ポリアミド含有組成物中のポリアミドの安定化の場合、銅含有率は、0.001質量%〜1質量%の間のポリアミドであることが望ましく、これは安定化ポリアミド含有組成物中に含有されている。好ましくは、銅含有率は、0.001%〜0.4%の間、更に好ましくは0.002%〜0.2%の間、非常に好ましくは0.004%〜0.15%の間である。
好ましいのは、金属有機骨格が、ポリアミド含有組成物中に含有されるポリアミドの質量を基準として0.003%〜3%の間の量で組み込まれる、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、金属有機骨格が、安定化ポリアミド含有組成物中の銅含有率がポリアミドの0.001質量%〜1質量%の間であるような量で組み込まれる、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、金属有機骨格が、ポリアミド含有組成物中に含有されるポリアミドの質量を基準として0.003%〜3%の間の量で組み込まれ、且つ組み込まれた量が、ポリアミドの0.001質量%〜1質量%の間の安定化ポリアミド含有組成物中の銅含有率をもたらす、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
ポリアミド含有組成物又は安定化ポリアミド含有組成物中には、更なる成分が存在し得る。更なる成分は、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に既に存在し得るか、又は更なる成分は、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法の間に、特に組み込み工程の間に添加され得る。更なる成分は、別の安定剤、別のポリマー、着色剤、充填剤、難燃剤、核剤又は加工助剤であってよい。別の安定剤は、銅(II)イオンである金属イオン、及び少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC6〜C24芳香族炭化水素を含む銅系金属有機骨格である金属有機骨格であって、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンへの共有結合を形成している前記金属有機骨格とは異なる、安定剤である。別のポリマーは、ポリアミドとは異なるポリマーである。
好ましいのは、ポリアミド含有組成物が更なる成分を含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、更なる成分を添加する更なる工程を含む、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、更なる成分を、組み込み工程の間にポリアミド含有組成物中に組み込み、且つ更なる成分が、別の安定剤、別のポリマー、着色剤、充填剤、難燃剤、核剤又は加工助剤である、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
別の安定剤は、例えば、以下の列挙された7群のうちの安定剤又は銅安定化促進剤である。
1.酸化防止剤
1.1.アルキル化モノフェノール、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロ−ヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、側鎖において直鎖状又は分枝鎖状であるノニルフェノール、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチル−ウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチル−1’−テトラデシル−メチル)−フェノール及びそれらの混合物。
1.2.アルキルチオメチルフェノール、例えば、2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシル−チオメチル−4−ノニルフェノール。
1.3.ヒドロキノン及びアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
1.4.トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール及びそれらの混合物(ビタミンE)。
1.5.ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチル−フェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
1.6.アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチル−シクロヘキシル)フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレン−ビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデン−ビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチル−ベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコールビス[3,3−ビス(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)−ブチラート]、ビス(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタラート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロパン、2,2−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
1.7.O−、N−及びS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジ−ヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセタート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセタート、トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタラート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−メルカプトアセタート。
1.8.ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジ−ドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
1.9.芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
1.10.トリアジン化合物、例えば、2,4−ビス(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−アニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
1.11.ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル−ホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチル−ベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
1.12.アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウラニリド、4−ヒドロキシステアラニリド、オクチルN−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバマート。
1.13.β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、直鎖状又は分枝鎖状C13〜C15−アルカノールの混合物、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシルエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス−(ヒドロキシル−エチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
1.14.β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と、一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、n−オクタデカノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリスリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン;3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチル−フェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカンとのエステル。
1.15.β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]−オクタンとのエステル。
1.16. 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と一価又は多価アルコールとのエステル、例えば、メタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサン−ジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタンとのエステル。
1.17. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]−プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド(Uniroyalにより供給されたNaugard XL−1(RTM))。
1.18 アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレン−ジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニル−アミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニル−アミン、例えば、p,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチルアミノフェノール、4−ブチリル−アミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイル−アミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチル−フェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノ−及びジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノ−及びジアルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノ−及びジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンの混合物、モノ−及びジアルキル化tert−オクチルフェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブト−2−エン。
2.UV吸収剤及び光安定剤
2.1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾ−トリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−フェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソオクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール];2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールとポリエチレングリコール300とのエステル交換生成物;
Figure 2016516116
(式中、R’=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニル、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラ−メチルブチル)フェニル]ベンゾトリアゾール);2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)フェニル]ベンゾトリアゾール。
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシ及び2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
2.3. 置換及び非置換の安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチル−フェニルサリチラート、フェニルサリチラート、オクチルフェニルサリチラート、ジベンゾイルレソルシノール、ビス(4−tert−ブチルベンゾイル)レソルシノール、ベンゾイルレソルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、ヘキサデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、オクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾアート。
2.4. アクリレート、例えば、エチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチルα−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチルα−カルボメトキシシンナメート、メチルα−シアノ−β−メチル−p−メタ−オキシシンナメート、ブチルα−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチルα−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン及びネオペンチルテトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート)。
2.5. ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオビス[4−(1,1,3,3−テトラ−メチルブチル)フェノール]のニッケル複合体、例えば、更なる配位子を有する又は有していない1:1又は1:2の複合体、例えば、n−ブチルアミン、トリエタノールアミン又はN−シクロヘキシルジエタノールアミン、ニッケルジブチル−ジチオカルバマート、モノアルキルエステルのニッケル塩、例えば、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸のメチル又はエチルエステル、ケトキシムのニッケル複合体、例えば、2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル複合体、更なる配位子を有する又は有していない1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル複合体。
2.6. 立体障害アミン、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−セバケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシナート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状又は環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセタート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシラート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス(3,3,5,5−テトラ−メチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、N1,N3−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン−1,3−ジカルボキサミド、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリド−4−イル)セバケート、ビス(1−オクチルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリド−4−イル)スクシナート、ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(ウンデシルオキシ)−ピペリジン−4−イル]カルボナート、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状又は環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス(3−アミノプロピル−アミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−及び4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの混合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス(3−アミノプロピルアミノ)エタン及び2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミン及び2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、並びにN,N−ジブチルアミン及び4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンの縮合物(CAS Reg.No.[19226864−7]);N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)−エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシ−ピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、無水マレイン酸−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジン又は1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、オリゴマー化合物の混合物(これはN,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−ピペリジン−4−イル)−ヘキサン−1,6−ジアミンと、2−クロロ−4,6−ビス−(ジ−n−ブチルアミノ)−[1,3,5]トリアジンでエンドキャップされた2,4−ジクロロ−6−{n−ブチル−(2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−ピペリジン−4−イル)−アミノ}−[1,3,5]トリアジンとの形式的な縮合生成物である)、オリゴマー化合物の混合物(これはN,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−ヘキサン−1,6−ジアミンと、2−クロロ−4,6−ビス−(ジ−n−ブチルアミノ)−[1,3,5]トリアジンでエンドキャップされた2,4−ジクロロ−6−{n−ブチル−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ}−[1,3,5]トリアジンとの形式的な縮合生成物である)、2,4−ビス[N−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−イル)−N−ブチルアミノ]−6−(2−ヒドロキシエチル)アミノ−1,3,5−トリアジン、1−(2−ヒドロキシ−2−メチルプロポキシ)−4−オクタデカノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、Sanduvor(RTM Clariant;CAS Reg.No.106917−31−1]、5−(2−エチルヘキサノイル)−オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、2,4−ビス−[(1−シクロ−ヘキシルオキシ−2,2,6,6−ピペリジン−4−イル)ブチルアミノ]−6−クロロ−s−トリアジンとN,N’−ビス−(3−アミノ−プロピル)エチレンジアミン)との反応生成物、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−ピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)−アミノ)−s−トリアジン。
2.7. オキサミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチル−オキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド及び2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとのその混合物、o−及びp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物並びにo−及びp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシ−フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス(2−ヒドロキシ−4−プロピホキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシ−フェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシ−プロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリ−デシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス(2,4−ジメチル−フェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]−フェニル}−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン。
3. 金属不活性化剤、例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラール−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル−プロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)−チオプロピオニルジヒドラジド。
4. ホスフィット及びホスホニット、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタ−エリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレンジホスホニット、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンゾ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’−ニトリロ−[トリエチルトリス(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル−(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。好ましいホスフィットは、トリス(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット(Irgafos168、RTM BASF)又はビス(2,4−ジ−tertブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット(Irgafos38、RTM BASF)。
5. ヒドロキシルアミン及びアミンN−オキシド、例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシル−アミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシル−アミン、水素化タロウアミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン又はN,N−ビス−(水素化ナタネ油アルキル)−N−メチル−アミンN−オキシド。
6. ニトロン、例えば、N−ベンジル−アルファ−フェニルニトロン、N−エチル−アルファ−メチルニトロン、N−オクチル−アルファ−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−アルファ−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−アルファ−トリデシル−ニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタ−デシル−アルファ−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−アルファ−ヘキサデシルニトロン、水素化タロウアミンから誘導されたN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されたニトロン。
7. ベンゾフラノン及びインドリノン、例えば、3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−tert−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]−ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシ−フェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチル−ベンゾフラン−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン及び3−(2−アセトキシ−4−(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)−フェニル)−5−(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)−ベンゾフラン−2−オン。
別の安定剤又は銅安定性促進剤である更なる成分の全含有率は、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、好ましくは0.05%〜7%、特に0.1%〜3%、非常に特に0.15%〜1.2%である。
銅安定性促進剤は、ハロゲン化物が塩化物、臭化物又はヨウ化物である、ハロゲン化物塩であってよい。塩ハロゲン化物は、本明細書において、塩素、臭素又はヨウ素であるハロゲンが、塩化物、臭素又はヨウ化物の陰イオン形態である塩として理解されている。これらのハロゲン化物塩の好ましい金属イオンは、元素の周期表のIA及びIIA群の主群の元素、特にナトリウム又はカリウムである。好ましいハロゲン化物塩は、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化マグネシウム又は塩化カルシウムである。非常に好ましいハロゲン化物塩は、臭化カリウム及びヨウ化カリウムである。
銅安定性促進剤は、一般に、ハロゲンがハロゲン化物塩の形である、ハロゲン質量含有量の、全銅質量含有量に対する比が1を上回る、安定化ポリアミド含有組成物での比で使用される。全銅質量含有量は、それらの酸化数とは無関係に含有される全ての銅原子の合計である。例は、1質量部の銅に関して2質量部のハロゲン化物塩の存在である。比は好ましくは1.1〜20、特に1.1〜10、非常に特に2〜4である。
別のポリマーは、例えば、以下に列記される24群のうちのポリマーである。
1. モノオレフィン及びジオレフィンのポリマー、例えば、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブト−1−エン、ポリ−4−メチルペント−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレン又はポリ−ブタジエン、並びにシクロオレフィンのポリマー、例えば、シクロペンテン又はノルボルネンのポリマー、ポリエチレン(任意に架橋され得る)、例えば、高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度及び高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度及び超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)及び(ULDPE)。
ポリオレフィン、即ち、前の段階に例示されたモノオレフィンのポリマー、好ましくはポリエチレン及びポリプロピレンは、様々な、特に以下の方法によって調製され得る:
a)ラジカル重合(通常、高圧及び高められた温度下で)。
b)通常、元素の周期律表の群IVb、Vb、Vlb又はVIIIの1つ以上の金属を含有する触媒を使用する触媒重合。これらの金属は、通常、1つ以上の配位子、通常、酸化物、ハロゲン化物、アルコラート、エステル、エーテル、アミン、アルキル、アルケニル及び/又はπ−又はσ配位のいずれであってもよいアリールを有する。これらの金属錯体は、遊離形態であるか、又は基板上に、通常、活性化塩化マグネシウム、塩化チタン(III)、アルミナ又は酸化ケイ素上に固定されてよい。これらの触媒は、重合媒体に可溶性又は不溶性であってよい。触媒は、重合においてそれ自身によって使用され得るか又は更なる活性剤、通常、金属アルキル、金属水素化物、金属アルキルハライド、金属アルキルオキシド又は金属アルキルオキサンが使用されてよく、前記金属は、元素の周期律表の群Ia、IIa、及び/又はIIIaの元素である。活性化剤は、更なるエステル、エーテル、アミン、又はシリルエーテル基で都合良く変性されてよい。これらの触媒系は、通常、Phillips, Standard Oil Indiana, Ziegler (−Natta), TNZ (DuPont)、メタロセン又は単座触媒(SSC)と呼ばれる。
2. 1)の下に記載されるポリマーの混合物、例えば、ポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えば、PP/HDPE、PP/LDPE)及び様々な種類のポリエチレンの混合物(例えば、LDPE/HDPE)。
3. モノオレフィン及びジオレフィン同士のコポリマー又は他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)及び低密度ポリエチレン(LDPE)とのそれらの混合物、プロピレン/ブタ−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブタ−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えば、COCのようなエチレン/ノルボルネン)、エチレン/1−オレフィンコポリマー(その際、1−オレフィンがインサイチュで生成される);プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー又はエチレン/アクリル酸コポリマー及びそれらの塩(アイオノマー)並びにエチレンと、プロピレン及びジエン、例えば、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデンノルボルネン(EPDM)とのターポリマー;かかるコポリマー同士の混合物及び上の1)に記載されたポリマーとの混合物、例えば、ポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA、LLDPE/EAA及び交互又はランダムポリアルキレン/一酸化炭素コポリマー及びそれらの混合物。
2つモノオレフィンの特別なコポリマーは、90質量%を上回るプロピレンと10質量%未満の、通常2〜6質量%の間のエチレンとの重合から得られる、パイプグレードのポリプロピレンランダムコポリマーである。
4. 炭化水素樹脂(例えば、C〜C)、例えば、それらの水素化変性物(例えば、粘着付与剤)及びポリアルキレンとデンプンとの混合物。
1.)〜4.)からのホモポリマー及びコポリマーは、任意の立体構造、例えば、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを有してよく、その際、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
5. ポリスチレン、ポリ(p−メチルスチレン)、ポリ(α−メチルスチレン)。
6. ビニル芳香族モノマーから誘導される芳香族ホモポリマー及びコポリマー、例えば、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエンの全ての異性体、特にp型ビニルトルエン、エチルスチレンの全ての異性体、プロピルスチレン、ビニルビフェニル、ビニルナフタレン、及びビニルアントラセン、及びこれらの混合物。ホモポリマー及びコポリマーは、任意の立体構造、例えば、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを含んでよく、その際、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
6a. コポリマー、例えば、エチレン、プロピレン、ジエン、ニトリル、酸、無水マレイン酸、マレイミド、酢酸ビニル及び塩化ビニル又はアクリル誘導体及びその混合物から選択される前述のビニル芳香族モノマー及びコモノマー、例えば、スチレン/ブタジエン、スチレン/アクリロニトリル、スチレン/エチレン(インターポリマー)、スチレン/アルキルメタクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルアクリレート、スチレン/ブタジエン/アルキルメタクリレート、スチレン/無水マレイン酸、スチレン/アクリロニトリル/メチルアクリレート;スチレンコポリマー及び別のポリマー、例えば、ポリアクリレート、ジエンポリマー又はエチレン/プロピレン/ジエンターポリマーとの高衝撃強度の混合物;及びスチレンのブロックコポリマー、例えば、スチレン/ブタジエン/スチレン、スチレン/イソプレン/スチレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン又はスチレン/エチレン/プロピレン/スチレン。
6b. 6.)の下に記載されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー、特に、例えば、ポリビニルシクロヘキサン(PVCH)と呼ばれることの多い、アタクチックポリスチレンを水素化することにより調製されたポリシクロヘキシルエチレン(PCHE)。
6c. 6a.)の下に記載されたポリマーの水素化から誘導された水素化芳香族ポリマー。
ホモポリマー及びコポリマーは、任意の立体構造、例えば、シンジオタクチック、アイソタクチック、ヘミ−アイソタクチック又はアタクチックを有してよく;その際、アタクチックポリマーが好ましい。ステレオブロックポリマーも含まれる。
7. ビニル芳香族モノマーのグラフトコポリマー、例えば、スチレン又はα−メチルスチレン、例えば、ポリブタジエン上のスチレン、ポリブタジエン−スチレン又はポリブタジエン−アクリロニトリルコポリマー上のスチレン;ポリブタジエン(ABS)上のスチレン及びアクリロニトリル;ポリブタジエン(MBS)上のスチレン及びメタクリロニトリル);ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及びメチルメタ−アクリラート;ポリブタジエン上のスチレン及び無水マレイン酸;ポリブタジエン上のスチレン、アクリロニトリル及び無水マレイン酸又はマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン及びマレイミド;ポリブタジエン上のスチレン及びアルキルアクリレート又はメタクリレート;エチレン/プロピレン/ジエンターポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル;ポリアルキルアクリレート又はポリアルキルメタクリレート上のスチレン及びアクリロニトリル、アクリレート/ブタジエンコポリマー上のスチレン及びアクリロニトリル、並びに6)の下に挙げられたコポリマーとそれらの混合物、例えば、ABS、MBS、ASA又はAESポリマーとして知られるコポリマー混合物。
8. ハロゲン含有ポリマー、例えば、ポリクロロプレン、塩素化ゴム、イソブチレン−イソプレンの塩素化及び臭素化コポリマー(ハロブチルゴム)、塩素化又はスルホ塩素化ポリエチレン、エチレンと塩素化エチレンのコポリマー、エピクロロヒドリンホモポリマー及びコポリマー、特に、ハロゲン含有ビニル化合物のポリマー、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、並びにそれらのコポリマー、例えば、塩化ビニル/塩化ビニリデン、塩化ビニル/酢酸ビニル又は塩化ビニリデン/酢酸ビニルコポリマー。
9. α,β−不飽和酸及びその誘導体から誘導されるポリマー、例えば、ポリアクリレート及びポリメタクリレート;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミド及びポリアクリロニトリル、耐衝撃ブチルアクリレート。
10. 9)の下に記載されたモノマー同士の又は別の不飽和モノマーとのコポリマー、例えば、アクリロニトリル/ブタジエンコポリマー、アクリロニトリル/アルキルアクリラートコポリマー、アクリロニトリル/アルコキシアルキルアクリレート又はアクリロニトリル/ビニルハリドコポリマー又はアクリロニトリル/アルキルメタクリレート/ブタジエンターポリマー。
11. 不飽和アルコールとアミン又はアシル誘導体又はそれらのアセタールから誘導されたポリマー、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセテート、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレート又はポリアリルメラミン;並びに上の1)に記載されたオレフィンとのそれらのコポリマー。
12. 環状エーテルのホモポリマー及びコポリマー、例えば、ポリアルキレングリコール、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール又はビスグリシジルエーテルとのそれらのコポリマー。
13. ポリアセタール、例えば、ポリオキシメチレン及びコモノマーとしてエチレンオキシドを含有するそれらのポリオキシメチレン;熱可塑性ポリウレタンで変性されたポリアセタール、アクリレート又はMBS。
14. ポリフェニレンオキシド及びスルフィド、並びにポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーとの混合物。
15. ポリウレタン、例えば、ポリオール及び脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから合成されたポリウレタン、例えば、一方でヒドロキシル末端ポリエーテル、ポリエステル又はポリブタジエンから及び他方で脂肪族又は芳香族ポリイソシアネートから誘導されたポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
ヒドロキシル末端ポリエーテルは公知であり、且つ例えば、エポキシド、例えば、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド、テトラヒドロフラン、スチレンオキシド又はエピクロロヒドリンとそれ自体とを、例えば、BFの存在下で、重合させることによって、又はこれらのエポキシドを、単独で又は混合物として又は連続して、反応性水素原子を有する出発化合物、例えば、水、アルコール、アンモニア又はアミン、例えば、エチレングリコール、プロピレン1,3−及び1,2−グリコール、トリメチロールプロパン、4、4’−ジヒドロキシジフェニルプロパン、アニリン、エタノールアミン又はエチレンジアミンと追加反応させることによって調製される。スクロースポリエーテルも、本発明によれば適している。多くの場合、主に(ポリエーテル中に存在するOH基全てを基準として90質量%までの)第一OH基を有するこれらのポリエーテルが好ましい。更に、ビニルポリマーによって変性されたポリエーテルが、例えば、ポリエーテルの存在下で、スチレンとアクリロニトリルとを重合させることによって形成され、OH基を有するポリブタジエンであるため、適している。
特に、ポリオール化合物は、400〜10000、特に800〜10000の分子量を有し且つ特に2〜8個、特に2〜4個のヒドロキシル基を有するポリヒドロキシ化合物である。
適切なポリイソシアネートは、脂肪族又は芳香族、例えば、エチレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート、1,12−ドデカンジイソシアネート、シクロブタン−1,3−ジイソシアネート、シクロヘキサン−1,3−及び−1,4−ジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の所望の混合物、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン、2,4−及び2,6−ヘキサヒドロトリレンジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の所望の混合物、ヘキサヒドロ−1,3及び/又は−1,4−フェニレンジイソシアネート、ペルヒドロ−2,4’−及び/又は−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−及び1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−及び2,6−トリレンジイソシアネート、及びこれらの異性体の任意の所望の混合物、ジフェニルメタン2,4’−及び/又は−4,4’−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5−ジイソシアネート、トリフェニルメタン4,4’,4’’−トリイソシアネート、アニリン−ホルムアルデヒド縮合に続いてホスゲン化によって得られたポリフェニル−ポリメチレンポリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、過塩素化アリールポリイソシアネート、カルボジイミド基含有ポリイソシアネート、アロファネート基含有ポリイソシアネート、イソシアヌレート基含有ポリイソシアネート、ウレタン基含有ポリイソシアネート、アシル化尿素基含有ポリイソシアネート、ビウレット基含有ポリイソシアネート、エステル基含有ポリイソシアネート、上述のイソシアネートとアセタールとの反応生成物、及びポリマー脂肪酸基含有ポリイソシアネートである。
それらが、イソシアネートの工業的製造の過程で得られた、上記のポリイソシアネートの1つ以上であるか又はそれらに溶解しているので、イソシアネート基含有蒸留残渣を使用することも可能である。更に、上記のポリイソシアネートの任意の所望の混合物を使用することも可能である。
好ましいのは、2,4−又は2,6−トリレンジイソシアネート及びこれらの異性体の任意の所望の混合物(「TDI」)、アニリン−ホルムアルデヒド縮合に続くホスゲン化によって調製されたポリフェニル−ポリメチレン−ポリイソシアネート(「粗MDI」)又はカルボジイミド、ウレタン、アロファネート、イソシアヌレート、尿素又はビウレット基を有するポリイソシアネート(「変性ポリイソシアネート」)である。
ポリウレタンは均一なポリウレタン又は多孔質であってよい。
16. ポリ尿素、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリエステルイミド、ポリヒダントイン及びポリベンズイミダゾール。
17. ジカルボン酸及びジオールから誘導される、及び/又はヒドロキシカルボン酸又は相応するラクトン又はラクチドから誘導されるポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート及びポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル基を末端に有するポリエーテルから誘導されるコポリエーテルエステル、及びさらにポリカーボネート又はMBSで改質されたポリエステル。コポリマーエステルは、例えば、ポリブチレンスクシナート/テレフタレート、ポリブチレンアジパート/テレフタレート、ポリテトラメチレンアジパート/テレフタレート、ポリブチレンスクシナート/アジペート、ポリブチレンスクシナート/カーボネート、ポリ−3−ヒドロキシブチラート/オクタノエートコポリマー、ポリ−3−ヒドロキシブチラート/ヘキサノアート/デカノアートターポリマーを含み得るが、これらに限定されない。更には、脂肪族ポリエステルは、例えば、ポリ(ヒドロキシアルカノエート)、特に、ポリ(プロピオラクトン)、ポリ(ブチロラクトン)、ポリ(ピバロラクトン)、ポリ(バレロラクトン)及びポリ(カプロラクトン)、ポリエチレンスクシナート、ポリプロピレンスクシナート、ポリブチレンスク−シナート、ポリヘキサメチレンスクシナート、ポリエチレンアジパート、ポリプロピレンアジパート、ポリ−ブチレンアジパート、ポリヘキサメチレンアジパート、ポリエチレンオキサラート、ポリプロピレンオキサラート、ポリブチレンオキサラート、ポリヘキサメチレンオキサラート、ポリエチレンセバカート、ポリプロ−ピレンセバカート、ポリブチレンセバカート及びポリ乳酸(PLA)並びにポリカーボネート又はMBSで変性された対応するポリエステルを含み得るが、これらに限定されない。「ポリ酪酸(PLA)」との用語は、好ましくはポリ−L−ラクチドのホモポリマー及び他のポリマーとのそのブレンド又は混合物のいずれか;酪酸又はラクチドと他のモノマーとのコポリマー、例えば、ヒドロキシカルボン酸、例えば、グリコール酸、3−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ酪酸、4−ヒドロキシ吉草酸、5−ヒドロキシ吉草酸、6−ヒドロキシカプロン酸及びその環状形を意味し;「乳酸」又は「ラクチド」との用語は、L−乳酸、D−乳酸、それらの混合物及び二量体、即ち、L−ラクチド、D−ラクチド、メソ−ラクチド及びそれらの混合物を含む。
18. ポリカーボネート及びポリエステルカーボネート。
19. ポリケトン。
20. ポリスルホン、ポリエーテルスルホン及びポリエーテルケトン。
21. 一方で、アルデヒドから誘導された架橋ポリマー及び他方で、フェノール、尿素及びメラミン、例えば、フェノール/ホルムアルデヒド樹脂、尿素/ホルムアルデヒド樹脂及びメラミン/ホルムアルデヒド樹脂。
22. 飽和及び不飽和ジカルボン酸と、架橋剤としての多価アルコール及びビニル化合物とのコポリエステルから誘導された不飽和ポリエステル樹脂、及びさらにその低燃性のハロゲン含有変性物。
23. 置換アクリレートから誘導された架橋性アクリル樹脂、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート又はポリエステルアクリレート。
24. 脂肪族、脂環式、複素環式又は芳香族グリシジル化合物から誘導された架橋エポキシ樹脂、例えば、促進剤を用いて又は用いずに、無水物又はアミンなどの慣用の硬化剤で架橋された、ビスフェノールA及びビスフェノールFのジグリシジルエーテルの生成物。
特に別のポリマーとして好ましいのは、高密度ポリエチレンであるポリマー、ポリプロピレン、エチレンとプロピレン及びジエン、例えば、ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン又はエチリデンノルボルネンとのターポリマー、ポリブタジエン(ABS)上のスチレン及びアクリロニトリル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール又はポリフェニレンオキシドである。
別のポリマーとして好ましいのは、エラストマー特性を有するポリマーである。これらはよくエラストマー、耐衝撃性改良剤又はゴムと呼ばれている。
非常に一般的な用語では、エラストマーは、好ましくは以下のモノマーの少なくとも2つから形成されたコポリマーである:アルコール成分中に1〜18個の炭素原子を有するエチレン、プロピレン、ブタジエン、イソブテン、イソプレン、クロロプレン、酢酸ビニル、スチレン、アクリロニトリル及びアクリル酸及び/又はメタクリル酸エステル。
かかるエラストマーの好ましい種類は、エチレン−プロピレン(EPM)及びエチレン−プロピレン−ジエン(EPDM)ゴムとして知られているものである。
EPMゴムは、一般に、実質的に残留二重結合を有していないが、EPDMゴムは100個の炭素原子当たり1〜20個の二重結合を有し得る。
EPDMゴムのジエンモノマーの例としては、非共役ジエン、例えば、イソプレン及びブタジエン、5〜25個の炭素原子を有する非共役ジエン、例えば、1,4−ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、2,5−ジメチル−1,5−ヘキサジエン及び1,4−オクタジエン、環状ジエン、例えば、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロオクタジエン及びジシクロペンタジエン、及びまた、アルケニルノルボルネン、例えば、5−エチリデン−2−ノルボルネン、5−ブチリデン−2−ノルボルネン、2−メタリル−5−ノルボルネン及び2−イソプロペニル−5−ノルボルネン、及びトリシクロジエン、例えば、3−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]−3,8−デカジエン、又はそれらの混合物が挙げられる。好ましいのは、1,5−ヘキサジエン、5−エチリデンノルボルネン及びジシクロペンタジエンである。EPDMゴムのジエン含有率は、好ましくは、ゴムの全質量を基準として、0.5〜50質量%、特に1〜8質量%である。
EPM及びEPDMゴムは、好ましくは、反応性カルボン酸又はこれらの誘導体でグラフトされてもよい。例としては、アクリル酸、メタクリル酸及びそれらの誘導体、例えば、グリシジル(メタ)アクリレート、及びさらに無水マレイン酸が挙げられる。
好ましいエラストマーの更なる基は、エチレンとアクリル酸及び/又はメタクリル酸及び/又はこれらの酸のエステルとのコポリマーの基である。ゴムは更にジカルボン酸、例えば、マレイン酸及びフマル酸、又はこれらの酸の誘導体、例えば、エステル及び無水物、及び/又はエポキシ基を有するモノマーを含み得る。ジカルボン酸誘導体を有する又はエポキシ基を有するこれらのモノマーは、好ましくは、ジカルボン酸基及び/又はエポキシ基を含み且つ一般式Ie、IIe、IIIe又はIVe
C(COOR)=C(COOR)R (Ie)
Figure 2016516116
(R〜Rはそれぞれ水素又は1〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり、且つmは0〜20の整数であり、gは0〜10の整数であり且つpは0〜5の整数である)
を有するモノマーのモノマー混合物を添加することによってゴム中に組み込まれる。
〜R基は好ましくはそれぞれ水素であり、その際、mは0又は1であり且つgは1である。対応する化合物は、マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸、アリルグリシジルエーテル及びビニルグリシジルエーテルである。
式Ie、IIe及びIVeの好ましい化合物は、マレイン酸、無水マレイン酸及びアクリル酸及び/又はメタクリル酸のエポキシ基含有エステル、例えば、グリシジルアクリレート及びグリシジルメタクリレート、及び第三級アルコールとのエステル、例えば、tert−ブチルアクリレートである。後者は任意の遊離カルボキシル基を有していないが、それらの挙動は遊離酸のものに近く、従って、それらは潜在カルボキシル基を有するモノマーと呼ばれている。
コポリマーは、有利には、50〜98質量%のエチレン、0.1〜20質量%のエポキシ基を有するモノマー及び/又はメタクリル酸及び/又は酸無水物基を有するモノマーから構成されており、残りの量は(メタ)アクリルエステルである。
特に好ましいのは、
50〜98質量%、特に55〜95質量%のエチレン;
0.1〜40質量%、特に0.3〜20質量%のグリシジルアクリレート及び/又はグリシジルメタクリレート、(メタ)アクリル酸及び/又はマレイン酸無水物;及び
1〜45質量%、特に5〜40質量%のn−ブチルアクリレート及び/又は2−エチルヘキシルアクリレートから構成されているコポリマーである。
アクリル酸及び/又はマレイン酸の更に好ましいエステルは、メチル、エチル、プロピル、イソブチル及びtert−ブチルエステルである。
更に、ビニルエステル及びビニルエーテルは、コモノマーとしても使用され得る。
上記のエチレンコポリマーは、それ自体公知の方法によって、好ましくは高められた圧力及び高められた温度下でのランダム重合によって製造され得る。適切な方法はよく知られている。
好ましいエラストマーは、乳化重合によって製造された、エマルションポリマーでもある。使用され得る乳化剤及び触媒はそれ自体公知である。
原則的に、均一に構造化されたエラストマー又はシェル構造を有するものを使用することが可能である。シェル型構造は、個々のモノマーの添加の順序によって決定され;ポリマーの形態もこの添加の順序による影響を受ける。
エラストマーのゴムフラクションの製造のための、単なる例として、ここに記載され得るモノマーは、アクリレート、例えば、n−ブチルアクリレート及び2−エチルヘキシルアクリレート、対応するメタクリレート、ブタジエン及びイソプレン、及びさらにそれらの混合物である。これらのモノマーは、更なるモノマー、例えば、スチレン、アクリロニトリル、ビニルエーテル及び更なるアクリレート又はメタクリレート、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート及びプロピルアクリレートで共重合され得る。
エラストマーの軟質相又はゴム相(0℃を下回るガラス転移温度を有する)は、コア、外側エンベロープ又は中間シェル(その構造が3つ以上のシェルを有するエラストマーの場合)であってよく;2つ以上のシェルを有するエラストマーは、ゴム相から構成された2つ以上のシェルを有してもよい。
1つ以上の硬質成分(20℃を上回るガラス転移温度を有する)が、ゴム相に加えて、エラストマーの構造に含まれる場合、それらは一般に、主モノマーとして、スチレン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、α−メチルスチレン、p−メチルスチレン、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート又はメチルメタクリレートを重合することによって製造される。更に、小さい割合の更なるコモノマーを使用することも可能である。
場合により、表面に反応性基を有するエマルションポリマーを使用することが有利であることが判明した。かかる基の例は、エポキシ基、カルボキシル基、潜在カルボキシル基、アミノ基及びアミド基、及びまた一般式
Figure 2016516116
(式中、置換基は以下のように規定される:
10は水素又はC〜C−アルキル基であり、
11は水素、C〜C−アルキル基又はアリール基、特にフェニルであり、
12は水素、C〜C10−アルキル基、C〜C12−アリール基又は−OR13であり、
13は任意にO−又はN−含有基によって置換され得るC〜C−アルキル基又はC〜C12−アリール基であり、
Qは化学結合、C〜C10−アルキレン基又はC〜C12−アリーレン基、又は−C(=O)−B’であり、
その際、B’はO−P’又はNH−P’であり且つP’はC〜C10−アルキレン又はC〜C12−アリーレンである)
のモノマーを使用することによっても組み込まれ得る官能性基である。
例としては、アクリルアミド、メタクリルアミド及びアクリル酸又はメタクリル酸の置換エステル、例えば、(N−tert−ブチルアミノ)エチルメタクリレート、(N,N−ジメチルアミノ)エチルアクリラート、(N,N−ジメチルアミノ)メチルアクリラート及び(N,N−ジエチルアミノ)エチルアクリラートが挙げられる。
ゴム相の粒子も架橋され得る。架橋しているモノマーの例としては、1,3−ブタジエン、ジビニルベンゼン、ジアリルフタラート及びジヒドロジシクロペンタジエニルアクリラートが挙げられる。
公知のグラフト架橋モノマー、即ち、重合において異なる割合で反応する2つ以上の重合性二重結合を有するモノマーとして知られているものを使用することも可能である。好ましいのは、少なくとも1つの反応性基は、他のモノマーとほぼ同じ速度で重合するが、他の反応性基(又は複数の反応性基)は、例えば、顕著に遅く重合するような化合物を使用することである。異なる重合速度は、ゴム中に一定の割合の不飽和二重結合を生じさせる。更なる相が、その後、この種のゴムにグラフトした時に、ゴム中に存在する二重結合の少なくとも一部はグラフトモノマーと反応して、化学結合を形成する、即ち、その上にグラフトした相は、化学結合を介してグラフトベースに少なくとも部分的に結合される。
かかるグラフト結合モノマーの例は、アリル基を有するモノマー、特にエチレン性不飽和カルボン酸のアリルエステル、例えば、アリルアクリレート、アリルメタクリレート、ジアリルマレエート、ジアリルフマレート、ジアリルイタコネート、又はこれらのジカルボン酸の対応するモノアリル化合物である。
一般に、エラストマー性ポリマー中のこれらの架橋性モノマーの割合は、エラストマーポリマーを基準として、5質量%まで、好ましくは3質量%以下である。
幾つかの好ましいエマルションポリマーを以下に列記する。まず、コアと少なくとも1つの外側シェルを有するグラフトポリマーがここに記載されるべきであり、以下の構造を有する:
Figure 2016516116
その構造が2つ以上のシェルを有するグラフトポリマーの代わりに、1,3−ブタジエン、イソプレン、n−ブチルアクリレート又はそれらのコポリマーから構成された均一な、即ち、単一シェルのエラストマーを使用することも可能である。これらの生成物は、架橋性モノマー又は反応性基を有するモノマーを使用することによっても製造され得る。
好ましいエマルションポリマーの例は、n−ブチルアクリレート/(メタ)アクリル酸コポリマー、n−ブチルアクリラート/グリシジルアクリラート又はn−ブチルアクリラート/グリシジルメタクリラートコポリマー、n−ブチルアクリレートから構成された又はブタジエンに基づく内部コアを有する及び上記のコポリマーから構成された外側エンベロープを有するグラフトポリマー、並びにエチレンと反応性基を供給するコモノマーとのコポリマーである。
記載されたエラストマーはまた、他の従来の方法、例えば、懸濁重合によって製造され得る。
別のポリマーである更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、0.1〜25%、特に0.1〜20%である。
着色剤は、着色無機顔料、例えば、ウルトラマリンブルー、酸化鉄又はカーボンブラック、又は有機染料、例えば、フタロシアニンクラス、キナクリドンクラス、ペリレンクラス又は1,4−ジケトピロロ−[3,4−c]−ピロールクラスであってよい。有機染料は、有機顔料又はポリマー可溶性染料であってよい。ポリマー可溶性染料は、金属錯体染料、例えば、ソルベントイエロー21又はソルベントレッド225、又は非金属錯体染料、例えば、ソルベントオレンジ60であってよい。着色剤が存在する場合、二酸化チタン又は硫化亜鉛の添加が可能である。
着色剤である、更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、0.01〜5%、特に0.01〜3%である。
充填剤は、安定化ポリアミド含有組成物の機械的特性を改善する、強化剤として作用し得る。典型的には、充填剤は、可視スペクトルの光、特に380nmを上回る光を吸収しない。繊維状又は粒状であり得る充填剤としては、炭素繊維、ガラス繊維、ガラスビーズ、非晶質シリカ、ケイ酸カルシウム、メタケイ酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、カオリン、ベントナイト、チョーク、石英粉末、雲母、硫酸バリウム及び長石が挙げられる。ポリアミド含有組成物又は安定化ポリアミド含有組成物中の量は、好ましくは、0.5〜55質量%の間、特に1〜30質量%の間、非常に特に1〜20質量%の間である。多くの充填剤は、強化剤として作用し、安定化ポリアミド含有組成物の機械的特性を改善する。
好ましい繊維状充填剤としては、炭素繊維、チタン酸カリウム繊維、及びガラス繊維が挙げられる。更に好ましいのは、Eガラスの形のガラス繊維である。ガラス繊維は、ロービングの形で、又は市販のチョップトガラスの形で使用され得る。
繊維状充填剤は、ポリアミドとのより良い適合性のためにシラン化合物で表面前処理されてよい。
針状無機充填剤は、強力に開発された針状特性を有する粒状充填剤である。例は針状珪灰石である。鉱物は、好ましくは、8:1〜35:1、好ましくは8:1〜11:1のL/D(長さ対直径)比を有する。針状珪灰石は、適切であれば、シラン化合物で前処理されてよいが、前処理は必須ではない。
珪灰石の下では、更なる粒状充填剤は、カオリン、焼成カオリン、タルク又はチョークである。充填剤の好ましいクラスは、ベーマイト、ベントナイト、モンモリロナイト、バーミキュライト、ヘクトライト又はラポナイトに基づく、血小板又は針状のナノフィラーである。ポリアミドと小板状ナノフィラーとの良好な適合性を得るために、小板状ナノフィラーは、従来技術によって有機的に修飾される。小板状又は針状ナノフィラーの添加は、機械的強度の増加につながる。
充填剤である更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、0.5〜55%、特に1%〜30%である。
難燃剤は、ハロゲンを含有し得るか、又はハロゲンフリーである。好ましいのはハロゲンフリー難燃剤である。
難燃剤である、更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、好ましくは0.1〜15%、特に0.3〜10%である。
ポリアミドの核剤は、例えば、アルミナ、フェニルホスフィン酸ナトリウム、シリカ又はタルクである。
核剤である更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物の質量を基準として、0.001〜3%、特に0.01〜1%である。
加工助剤は、例えば、可塑剤、潤滑剤、レオロジー添加剤又は流れ調整剤である。
加工助剤である、更なる成分の全質量含有率は、好ましくは、安定化ポリアミド含有組成物にて、0.1〜15%、特に、1〜10%である。
2つ以上の更なる成分が存在することが可能である。これらは、別の安定剤、別のポリマー、着色剤、充填剤、難燃剤、核剤又は加工助剤の中の組み合わせであってよい。2つ以上の更なる成分が存在する場合、単一の更なる成分の好ましい全質量含有率は未だ適用される。
安定化ポリアミド含有組成物での全ての更なる成分の概要の全質量含有率は、77%を下回る、好ましくは57%を下回る、特に47%を下回る、特に27%を下回る、非常に特に13%を下回る。
更には、驚くことに、金属有機骨格の場合、これは、
銅(II)イオンである金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素
を含む銅系金属有機骨格であり、
その際、少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンへの配位結合を形成しており、銅の安定化を促進するハロゲン化物塩の添加が不要であることが判明した。金属有機骨格で達成された安定化の程度は、特に、ハロゲン化物が一般的に適用される割合で添加される場合に、ハロゲン化物の添加によって更に改善されない又は顕著に更に改善されない。一般的に使用される比は、ハロゲンがハロゲン化物塩である、ハロゲン質量含有量に対する全銅質量含有量の比が1を下回る、安定化ポリアミド含有組成物をもたらす。例として、ハロゲンがハロゲン化物塩の形である、2質量部のハロゲン質量含有量に関して、1質量部の全銅は、ハロゲンがハロゲン化物塩である、ハロゲン質量含有量に対して0.5の全銅質量含有量の比をもたらす。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、安定化ポリアミド含有組成物において、ハロゲンがハロゲン化物塩である、ハロゲン質量含有量に対する全銅質量含有量の比が、1を上回る、特に2を上回る、非常に特に5を上回る、最も特に10を上回る、前記製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、安定化ポリアミド含有組成物が、ハロゲン化物塩の形である、ハロゲンを本質的に含まない、前記製造方法である。
本質的に含まないとは、本願明細書では、ハロゲン化物塩の形である、ハロゲンの含有量が、安定化ポリアミド含有組成物の10ppmを下回ることとして理解されている。
2つのタイプの安定化ポリアミド含有組成物のハロゲン含有量が区別されている。ハロゲンがハロゲン化物塩の形である、ハロゲン含有量は、アニオンとして存在する、塩化物、臭化物及びヨウ化物の形で含有される、全ハロゲンを意味する。それとは異なり、一般的なハロゲン含有量は、安定化ポリアミド含有組成物に含有される、塩化物、臭化物又はヨウ化物である、全てのハロゲンの質量による合計である。これは特に有機的に結合されたハロゲンを含む。これらは有機分子のクロロ−、ブロモ−又はヨード置換基である。安定化ポリアミド含有組成物中に存在する、それぞれのハロゲン化有機分子の塩素、臭素又はヨウ素を計算する。例えば、多くのハロゲン化有機難燃剤は、有機的に結合されたクロロ−、ブロモ−、ヨード置換基を含有する。例えば、ポリビニルクロリド又はポリビニリデンクロリドは、有機的に結合されたクロロ−置換基を含有する。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、安定化ポリアミド含有組成物において、一般的なハロゲン質量含有量に対する全銅質量含有量の比が1を上回る、特に2を上回る、非常に特に5を上回る、最も特に10を上回る、前記製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物が本質的にハロゲンを含まない、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
本質的に含まないとは、本願明細書では、一般的なハロゲン含有量が、安定化ポリアミド含有組成物の10ppm(質量)未満であることとして理解されている。
本願明細書で規定されたポリアミドは、例えば、10g/モル〜10g/モル、特に10g/モル〜10g/モル、特に3×10g/モル〜10g/モルの範囲の分子量を有し得る。
高められた温度で、特に170℃〜380℃の間の温度への加熱で固体から粘性液体状態に変化し、特に室温まで冷却すると直ぐに再び固化するポリアミドは、本願明細書では熱可塑性ポリアミドとして規定されている。ポリアミド含有組成物中のポリアミドの架橋も、高められた温度で、特に170℃〜380℃の間の温度への加熱で行われ得る又は完了され得る。また、ポリアミドでの更なる重縮合は、高められた温度で、特に170℃〜380℃の間の温度への加熱で、例えば、いわゆるRIMポリアミド系で行われ得る。加圧下にて、加熱されたポリアミドは、例えば、押出機の吐出口の後に成形することができ、室温でその形状のままである。
好ましいのは、ポリアミドが熱可塑性である、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、ポリアミド含有組成物が熱可塑性ポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
ポリアミドは、例えば、
式(I)
N−X−NH (I)
(式中、
XはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン、C〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)、C〜C10アリール−ビス−(C〜Cアルキル)又はC〜C10アリーレンである)
のジアミン;
及び式(II)
HOOC−Y−COOH (II)
(式中、
XはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン、C〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)、C〜C10アリール−ビス−(C〜Cアルキル)又はC〜C10アリーレンである)
のジカルボン酸
の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い、前記重縮合から;
式(III)
N−Z−COOH (III)
(式中、
ZはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン、C〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)、C〜C10アリール−ビス−(C〜Cアルキル)又はC〜C10アリーレンである)
のアミノカルボン酸の重縮合から;又は
式(I)のジアミン、式(II)のジカルボン酸及び式(III)のアミノカルボン酸の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い、前記重縮合から得られる。
本願明細書では1に近いモル比は、例えば、0.9〜1.1、特に0.95〜1.05、とりわけ0.97〜1.03の範囲である。
〜C12アルキレンは、例えば、エチレン、1,3−プロピレン、1−メチルエチル−1,2−ジイル、1,4−ブチレン、1,2−ブチレン、2−メチルプロピレン−1,3−ジイル、1,5−ペンチレン、1,6−ヘキシレン[=ヘキサメチレン]、1,7−ヘプチレン、1,8−オクチレン、1,9−ノニレン、1,10−デシレン、1,11−ウンデシレン又は1,12−ドデシレンである。
〜C12シクロアルキレンは、例えば、シクロペンテン−1,2−ジイル、シクロペンテン−1,3−ジイル、シクロヘキセン−1,2−ジイル、シクロヘキセン−1,3−ジイル、シクロヘキセン−1,4−ジイル、シクロヘプテン−1,2−ジイル又はシクロオクチレン−1,2−ジイルである。
〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)は、例えば、1,2−ビス(メチレン)シクロペンタン[=1,2−ジメチルシクロペンタン−1’,1’’−ジイル]、1,2−ビス(メチレン)シクロヘキサン[=1,2−ジメチル−シクロヘキサン−1’,1’’−ジイル]、1,3−ビス(メチレン)シクロヘキサン[=1,3−ジメチルシクロヘキサン−1,1’’−ジイル]、1,4−ビス(メチレン)シクロヘキサン[=1,4−ジメチルシクロヘキサン−1’,1’’−ジイル]、1,2−ビス(メチレン)シクロヘプタン又は1,5−ビス(メチレン)シクロオクタンである。
〜C10−アリール−ビス−(C〜Cアルキル)は、例えば、1,2−ビス(メチレン)ベンゼン[=オルト−キシレン=1,2−ジメチルベンゼン−1’,1’’−ジイル],1,3−ビス(メチレン)ベンゼン[=メタキシレン]、1,4−ビス(メチレン)ベンゼン[=パラキシレン],1,5−ビス(メチレン)ナフタレン又は2,6−ビス(メチレン)ナフタレンである。
〜C10アリーレンは、例えば、1,2−フェニレン、1,3−フェニレン、1,4−フェニレン、2−メチルフェニル−1,3−エン、2−メチルフェニル−1,4−ジイル、ナフタレン−1,5−ジイル、ナフタレン2,6−ジイル又はナフタレン1,8−ジイルである。
ジカルボン酸は、5員又は6員原子の環形成が立体的に可能である場合、部分的に又は完全にそれらの環状無水物形態であってもよい。
式(III)のアミノカルボン酸は、3員、4員、5員、6員又は7員原子の環形成が可能である場合、部分的に又は完全に式(III−r)のそれらの対応するラクタムの形の形態であってもよい。
Figure 2016516116
脂肪族ポリアミドは、本願明細書では、式(I)の化合物において、Xがアリール部分を含有せず、式(II)の化合物において、Yがアリール部分を含有せず、又は式(III)の化合物において、Zがアリール部分を含有しない、重縮合から得られる、ポリアミドとして規定されている。式(I)の化合物、式(II)の化合物及び式(III)の化合物の重縮合から得られる、脂肪族ポリアミドの場合、アリール部分は、従って、X、Y又はZのいずれにも含有されていない。
芳香族ポリアミドは、本願明細書では、式(I)の化合物において、Xがアリール部分を含有するか、式(II)の化合物において、Yがアリール部分を含有するか、又は式(III)の化合物において、Zがアリール部分を含有する、重縮合から得られる、ポリアミドとして規定されている。式(I)の化合物、式(II)の化合物及び式(III)の化合物の重縮合から得られる、芳香族ポリアミドの場合、アリール部分は、従って、X、Y又はZの少なくとも1つに含有される。
脂肪族ポリアミドの例は、
− ポリアミド−4(Z=1,3−プロピレンの式IIIの化合物の重縮合)、ポリアミド−6(Z=1,5−ペンチレンの式IIIの化合物の重縮合)、ポリアミド−10(Z=1,9−ノニレンの式IIIの化合物の重縮合)、ポリアミド−11(Z=1,10−デシレンの式IIIの化合物の重縮合)、ポリアミド−12(Z=1,11−ウンデシレンの式IIIの化合物の重縮合)、
− ポリアミド−4.6(X=1,4−ブチレンの式Iの化合物及びY=1,4−ブチレンの式IIIの化合物の重縮合)、ポリアミド−6.6(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物及びY=1,4−ブチレンの式IIの化合物の重縮合)[=ポリヘキサメチレンアジピンアミド]、ポリアミド−6.10(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物及びY=1,8−オクチレンの化合物の重縮合)[=ポリヘキサメチレンセバシンアミド]、ポリアミド−6.12(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物及びX=1,10−デシレンの化合物の重縮合)[=ポリ−ヘキサメチレンドデカンアミド]、ポリアミド−12.12(X=1,12−ドデシレンの式Iの化合物及びY=1,10−デシレンの式IIの化合物の重縮合)、
− ポリアミド−6.6/6(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサン−1,6−ジアミン]、Y=1,4−ブチレンの式IIの化合物[=アジピン酸]及びZ=1,5−ペンチレンの式IIIの化合物[=ε−カプロラクタム]の重縮合)、ポリアミド−6.10/6(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサン−1,6−ジアミン]、Y=1,8−オクチレンの式IIの化合物[=デカン二酸]及びZ=1,5−ペンチレンの式IIIの化合物[=ε−カプロラクタム]の重縮合)、ポリアミド−6.12/6(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサン−1,6−ジアミン]、Y=1,10−デシレンの式IIの化合物[=1,12−ドデカン二酸]及びZ=1,5−ペンチレンの式IIIの化合物[=ε−カプロラクタム]の重縮合)、ポリアミド−6.6/6(80:20)(X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサン−1,6−ジアミン]、Y=1,4−ブチレンの式IIの化合物[=アジピン酸]及びZ=1,5−ペンチレンの式IIIの化合物[=ε−カプロラクタム]の重縮合、その際、式Iの化合物:式IIの化合物:式IIIの化合物のモル比=80:80:20)
である。
芳香族ポリアミドの例は、
− X=1,3−(メチレン)ベンゼンの式Iの化合物[=m−キシレンジアミン]及びY=1,4−ブチレンの式IIの化合物[=アジピン酸]の重縮合から得られた、ポリアミド
− X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサンメチレンジアミン]と、Y=1,3−フェニレンの式IIの化合物[=イソテレフタル酸]との重縮合から得られた、ポリアミド
− X=1,6−ヘキシレンの式Iの化合物[=ヘキサンメチレンジアミン]と、Y=1,4−フェニレンの式IIの化合物[=テレフタル酸]との重縮合から得られた、ポリアミド
− X=2,4,4−トリメチル−ヘキシル−1,6−ジイルの式Iの化合物及びY=1,3−フェニレンの式IIの化合物[=イソフタル酸]の重縮合から得られた、ポリアミド
− X=2,4,4−トリメチル−ヘキシル−1,6−ジイルの式Iの化合物及びY=1,4−フェニレンの式IIの化合物[=テレフタル酸]の重縮合から得られた、ポリアミド
である。
好ましいのは、ポリアミドが脂肪族ポリアミドである、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、ポリアミドが熱可塑性の、脂肪族ポリアミドである、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、ポリアミドが、
式(I)
N−X−NH (I)
(式中、
XはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン又はC〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)である)
のジアミンと、
式(II)
HOOC−Y−COOH (II)
(式中、
XはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン又はC〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)である)
のジカルボン酸と
の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い前記重縮合から;
式(III)
N−Z−COOH (III)
(式中、
ZはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン又はC〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)である)
のアミノカルボン酸の重縮合から;又は
式(I)のジアミン、式(II)のジカルボン酸及び式(III)のアミノカルボン酸の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い前記重縮合から得られる脂肪族ポリアミドである、前記製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、ポリアミドが、
式(I)
N−X−NH (I)
(式中、
Xは1,6−ヘキシレンである)
のジアミンと、
式(II)
HOOC−Y−COOH (II)
(式中、
XはC〜C12アルキレン、C〜C12シクロアルキレン又はC〜C10シクロアルキル−ビス−(C〜Cアルキル)である)
のジカルボン酸と
の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い前記重縮合から;
式(III)
N−Z−COOH (III)
(式中、
Zは1,6−ヘキシレンである)
のアミノカルボン酸の重縮合から;又は
式(I)のジアミン、式(II)のジカルボン酸及び式(III)のアミノカルボン酸の重縮合であって、
式(I)のジアミンと式(II)のジカルボン酸との間のモル比が1に近い前記重縮合から得られる脂肪族ポリアミドである、前記製造方法である。
好ましいのは、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、ポリアミドが脂肪族ポリアミドであり且つポリアミド−6、ポリアミド−11、ポリアミド−6.6、ポリアミド−6.10、ポリアミド−6.12、ポリアミド−6.6/6、ポリアミド−6.10/6又はポリアミド−6.12/6である、前記製造方法である。
本発明の更なる実施態様は、少なくとも20%のポリアミドを含有する安定化ポリアミド含有組成物であり、該組成物は、少なくとも20%のポリアミドを含有する安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、以下の工程
− 銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素
を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、
少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格を、
少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に組み込み、成形用混合物を得る工程;及び
− ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程
を含む、前記製造方法によって得られる。
安定化ポリアミド含有組成物に対して、製造方法の選択が等しく適用される。
本発明の更なる実施態様は、安定化ポリアミド含有組成物を含有する、成形された物品、特に繊維である。成形品は、安定化ポリアミド含有組成物が最終的に望ましい形状である、成形された最終製品、又は安定化ポリアミド含有組成物が更なる加工にとって有益な形状である、成形された中間複合体であってよい。
成形品に対して、製造方法の選択が等しく適用される。
成形された中間複合体の物理的形態は、例えば、ペレット、顆粒又は粉砕後の粉末である。
安定化ポリアミド含有組成物は、有利には、成形された最終製品である、様々な成形品に使用することができる。かかる成形された最終製品の例は、以下の通りである:
I−1)浮上装置、海洋用途;ポンツーン、ブイ、デッキ、桟橋、ボート、カヤック、オール又は海岸の補強材用のプラスチック製材。
I−2)自動車用途、特にバンパー、ダッシュボード、バッテリー、リア及びフロントライニング、フード下の成形部品、ハットシェルフ、トランクライニング、室内のライニング、エアバッグカバー、フィッティング(ライト)用の電子成形品、ダッシュボードのペイン、インストルメントパネル、外装ライニング、室内装飾品、自動車のライト、インテリア及びエクステリアトリム;ドアパネル;ガスタンク;シートバッキング、外装パネル、電線絶縁、シール用異形押出、クラッド、柱カバー、シャシー部品、排気システム、燃料フィルタ/充填材、燃料ポンプ、燃料タンク、ボディサイドモールディング、コンバーチブルトップ、外部ミラー、外装トリム、ファスナー/固定具、フロントエンドモジュール、ヒンジ、ロックシステム、荷物/ルーフラック、プレス/スタンプ部品、シール、側面衝突保護、サウンドデッドナ/絶縁体又はサンルーフ。
I−3)道路交通機器、特にサインポスト、路面標識用の柱、カーアクセサリー、警告用の三角標識、医療用ケース、ヘルメット又はタイヤ。
II−1)一般的な家電機器、ケース及びカバー並びに電気/電子機器(パーソナルコンピューター、電話、携帯電話、プリンタ、テレビセット、オーディオ及びビデオ機器)、植木鉢、衛星TV用ボウル、又はパネル装置。
II−2)スチールなどの他の材料用のジャケット。
II−3)電子工業用のデバイス、特にプラグ用の絶縁体、特にコンピュータプラグ、電気及び電子部品用のケース、電子データ記憶用の印刷基板又は材料。
II−4)ワイヤー及びケーブルにおける用途(半導体、絶縁体又はケーブルジャケット)。
II−5)コンデンサ、冷蔵庫、加熱装置、空調機、電子部品の封入、半導体、コーヒーマシン又は掃除機用の箔。
III−1)歯車(ギア)、スライド取付品、スペーサー、スクリュー、ボルト、ハンドル又はノブなどの技術的物品。
III−2)回転翼、換気扇及びタービンの翼、ソーラー装置、プールライナー、ポンドライナー、クロゼット、ワードローブ、隔壁、スラット壁、折り畳み壁、屋根、シャッター(例えば、ローラーシャッター)、建具、パイプ、スリーブ又はコンベアベルトの間の接続。
III−3)水、排水及び化学物質用のパイプ(交差している又はしていない)、ワイヤー及びケーブル保護用のパイプ、ガス、油及び下水用のパイプ、側溝、ダウンパイプ又は排水システム用のパイプ。
III−6)任意の形状(窓ガラス)又はサイディングの形材。
III−7)ガラス代用品、特に押出成形又は共押出プレート、建物用の窓ガラス(モノリシック、二層又は多層)、航空機、学校、押出シート、建築用透明板ガラス、電車、乗物、衛生用品又は温室のための窓フィルム。
III−8)プレート(壁、まな板)、サイロ、木材代用品、プラスチック製材、複合木材、壁、表面、家具、装飾箔、床被覆(室内及び室外用途)、フローリング、踏板又はタイル。
III−9)吸気口又は排気口マニホールド。
III−10)セメント−、コンクリート−、複合−用途及びカバー、サイディング及びクラッド、手すり、欄干、キッチンワークトップ、屋根、屋根用シート、タイル又は防水シート。
III−11)テープ又はロープ。
IV−1)織物連続及びステープル、繊維(カーペット/衛生用品/ジオテキスタイル/モノフィラメント;フィルタ;ワイプ/カーテン(シェード)/医療用途)、バルク繊維(ガウン/防護衣等の用途)、ネット、ロープ、ケーブル、紐、コード、糸、安全シートベルト、衣服、下着、手袋;ブーツ;ゴム長靴、肌着、衣類、水着、スポーツウェア、傘(パラソル、サンシェード)、パラシュート、パラグライダー、帆、「バルーンシルク」、キャンプ用品、テント、エアベッド、サンベッド、バルク袋又はバッグ。
IV−2)医療生地及び関連衣料などの非織布、工業用衣料、屋外ファブリック、家庭内の家具又は建築ファブリック。
IV−3)屋根、トンネル、ダンプ、池、ダンプ、壁屋根膜、ジオメンブレン、スイミングプール、カーテン(シェード)/サンシールド、日除け、キャノピー、壁紙、食品包装及び包装(可撓性及び固体)、医療包装(可撓性及び固体)、エアバッグ/安全ベルト、アームレスト及びヘッドレスト、カーペット、センターコンソール、ダッシュボード、コックピット、ドア、オーバーヘッドコンソールモジュール、ドアトリム、ヘッドライナー、室内灯、室内鏡、網棚、後部荷物カバー、シート、ステアリングコラム、ステアリングホイール又はトランクトリム。
V)フィルム(包装、ダンプ、ラミネート加工、農業及び園芸、温室、マルチ、トンネル又はサイレージ)。
VI−1)食品パック及びラップ(可撓性又は固体)又はボトル。
VI−2)保管システム、例えば、箱(枠箱)、荷物、チェスト、家庭用ボックス、パレット、棚、トラック、スクリューボックス、パック又は缶。
VI−3)カートリッジ、シリンジ、医療用品、輸送用コンテナ、廃棄バスケット及びゴミ箱、廃棄物袋、ビン、ダストビン、ビンのライナー、ウイリービン、一般的な容器、水/使用済水/化学薬品/ガス/オイル/ガソリン/ディーゼル用のタンク;タンクライナー、箱、枠箱、バッテリーケース、トラフ、医療機器、例えば、ピストン、眼科用途、診断装置又は薬剤ブリスター用パッキング。
VII−1)押出コーティング(写真紙、テトラパック、パイプコーティング)、あらゆる種類の家庭用品(例えば、電気機器、魔法壜/衣料ハンガー)、固定システム、例えば、プラグ、ワイヤー及びケーブルクランプ、ジッパー、クロージャー、ロック又はスナップ−クロージャー。
VII−2)サポートデバイス、余暇時間用の物品、例えば、スポーツ及びフィットネス機器、体操マット、スキーブーツ、インラインスケート、スキー、ビッグフット、運動場(例えば、テニスコート);スクリュートップ、ボトル又は缶用のトップス及びストッパー。
VII−3)一般的な家具、気泡製品(クッション、衝撃吸収材)、フォーム、スポンジ、ふきん、マット、ガーデンチェアー、競技場シート、テーブル、ソファー、おもちゃ、ビルディングキット(ボード/フィギュア/ボール)、プレイハウス、スライド又は遊び車。
VII−4)キッチンウェア(飲食、調理又は保存)。
VII−5)CD、カセット及びビデオテープの箱;DVD電子製品、任意の種類のオフィス用品(ボールペン、スタンプ及び印肉、マウス、棚、トラック)、又は任意の量及び内容のボトル(飲料、洗剤、香料を含む化粧品)。
VII−6)シューズ(靴/靴底)、インソール、スパッツ、接着剤、構造用接着剤又は食品箱(果物、野菜、肉、魚)。
好ましいのは、成形品、特に、フィルム、パイプ、プロファイル、ボトル、タンク、容器又は繊維である最終成形品である。繊維が特に好ましい。
好ましいのは、成形品、特に、ペレット又は顆粒の物理的形態である、成形された中間複合体である。
好ましくは、成形品での安定化ポリアミド含有組成物の質量含有率は、80%を上回る、特に95%を上回る。
本発明の更なる態様は、
銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換されたC〜C24芳香族炭化水素
を含む銅系金属有機骨格である金属有機骨格であって、
少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格を、
熱、光又は酸素による分解に対して、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する安定化ポリアミド含有組成物を安定させるために、特に耐久性を付与するために用いる使用である。
金属有機骨格の使用のために、製造方法の選択が等しく適用される。
好ましいのは、特に長期間の熱への曝露下で、熱による分解に対して安定化させるための使用である。長期間とは、本願明細書では、1時間、特に1日を超えるものとして理解されている。
好ましいのは、熱による分解に対する耐久性を付与するための、特に長期間の熱への曝露下での耐久性を付与するための使用である。
本発明の更なる実施態様は、
a)少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物、及び
b)銅(II)イオンである、金属イオン、及び
少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素
を含む銅系金属有機骨格である金属有機骨格であって、
前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格
を含む成形用混合物であって、
前記ポリアミドの含有率が前記混合物の少なくとも20質量%であり、且つ前記混合物は160℃を上回る温度に加熱されていない、前記成形用混合物である。
成形用混合物に対して、製造方法の選択が、妥当な場合、等しく有効である。
好ましいのは、
c)別の安定剤、別のポリマー、着色剤、充填剤、難燃剤、核剤又は加工助剤である、更なる成分
を含む、成形用混合物である。
本発明の更なる実施態様は、成形用混合物のマスターバッチ調製物である。成形用混合物のマスターバッチ調製物は、ポリアミド含有組成物中の金属有機骨格の含有率が3%を上回り且つ25%までである、成形用混合物である。マスターバッチ調製物は、成形用混合物が別々に調製される場合に、関連する、濃縮された交換形態である。これは経済的な輸送、貯蔵及び単純化された投与を可能にする。これは安定化ポリアミド含有組成物の製造方法の間に投与され、従って実質的に希釈されて、ポリアミド含有組成物中のポリアミドの質量を基準として0.003%〜3%の量の金属有機骨格の組み込みに等しくなる。
成形用混合物のマスターバッチ調製物に対して、製造方法の選択は、妥当な場合、等しく有効である。
この記述における技術的な効果及び技術的な課題は、例示的であり且つ限定するものではない。本願明細書に記載された実施態様が、他の技術的な効果を有し且つ他の技術的な課題を解決し得ることが留意されるべきである。
化合物(101)は、例えば、Stephen S.-Y. Chuiら, Science, 1999年, 第283巻, 第1148頁〜1150頁から公知である。化合物(101)のCAS数は、[51937−85−0]であり、これはBasolite C300(RTM、BASF)にも含有されている。合成経路は、US−A−2009/0042000号及びUS−A−2007/0227898号に記載されており、後者は電気化学に基づくものである。Basolite C300は、140℃で13時間活性化されて、無水形態が所望される場合に水を除去する。
図1:化合物(101)のX線回析スペクトル
図2:化合物(101)の500:1の増幅での走査型電子顕微鏡写真
図3:化合物(101)の2000:1の増幅での走査型電子顕微鏡写真
以下の例は、本発明を限定することなく更にこれを例示するものである。特に断らない限り、パーセンテージの値は質量を意味する。
図1は、化合物のX線回析スペクトルを示す。 図2は、化合物の500:1の増幅での走査型電子顕微鏡写真を示す。 図3は、化合物の2000:1の増幅での走査型電子顕微鏡写真を示す。
実施例1:化合物(101)の調製
化合物(101)を、US−A−2009/0042000号の実施例4に記載されるように調製する、即ち、150kgの無水CuSOを71kgの1,3,5−ベンゼン−トリカルボン酸と一緒に2200kgのエチレングリコール中に懸濁し、Nでガスシールする。容器を110℃にして、合成混合物を15時間撹拌しながらこの温度に維持した。溶液を、110℃でNガスシール下にて圧力濾過器を用いて濾過する。フィルターケーキを、2×200Lのメタノールと3×240Lのメタノールで撹拌しながら洗う。生成物をその後、真空下にて104℃で10時間乾燥させる。収量は61.1kgである。DIN66131によるBET表面積は1517m/gである。
化合物(101)のX線回析図(Cu Kαで測定/図1に表示)は、特徴的な線と相対強度を示す。10%を上回る相対強度を有する線(バックグラウンドの演繹なしで測定)を第1表に記載する。
Figure 2016516116
粒子分布は、マルバーンマスターサイザー(Malvern Mastersizer)(S Ver.2.15)を用いて測定する。粒径分析器は、ISO13320に類似している。マルバーンマスターサイザーは、様々な角度で粒子の場から散乱する光のパターンを記録する。分析的手順は、従って、パターンを作り出した球状粒子のサイズ分布を決定するために使用される。分析の結果は、サイズクラスの範囲内の粒子の量(数)の相対的な分布である。測定パラメータは以下の通りである:不明瞭−1.6%;濃度−0.002体積%;散乱モデル−フラウンホーファー;分析モデル−多分散;抑制チャンネル−<0.49μm、>163.77μm。粒径分布は以下の通りである:D(v,0.1)=24μm、D(v,0.5)=44μm、D(v,0.9)=70μm、D[4,3]=46μm及びD[3,2]=37μm。
化合物(101)の正式なモノマーの理想的な実験式は、604.9g/モルの分子量及び31.5%の銅質量含有率を有する、[Cu(1,3,5−ベンゼン−トリカルボキシレート)]/C1812Cuである。
元素分析:計算値C 35.7%、実測値C 35.2%、
計算値Cu 31.5%、実測値Cu 30.2%
化合物(101)でのごく僅かの湿気は、既に暗青色から中濃度の青にかけて淡青色まで色を変化させるのに十分である。
実施例2:濾過器圧力値試験の化合物(101)
化合物(101)の試料を、微粒子のファイバ適合性を決定するために発行された、EN13900−5によるスクリーンパック試験に供し、標準濾過器試験は、化合物(101)が顔料であるかのように実施される。
従って、12gの化合物(101)を、8オンス(=227g)のガラスジャー内で18gのリコワックス(RTMクラリアント、ポリエチレンワックス)と混合する。混合物を、その後、ワックスが溶解するまで加熱し、スパチュラで混合し、冷却する。混合物を取り出して、粉砕する。粉砕した混合物を、内部回転ブレードを有する断熱ミキサーに添加し、3000rpmで3分間流動させる。熱い混合物を取り出して、アルミニウムシート上に置いて、これを冷却してから再び粉砕する。
12.5グラムの上記の混合物を、187.5グラムのバゼルHL232ポリプロピレン樹脂(RTMライオンデルバセル)と合わせ、室温で完全に混合する。この混合物を、スクリュータイプ、直径、長さに関してEN13900−5の基準を満たし、さらにガイドラインに沿って所定の位置に溶融ポンプ、ブレーカプレート及びスクリーンを有する、Drコリン単軸スクリュー押出機に供給する。使用されるスクリーンは、コード化したPX25Lであり、且つ標準のセクション6.6.2においてスクリーンパック1と呼ばれる(重要なスクリーンが線径0.042mm/0.14mmの615/108逆平畳織である、2層構造)。温度を、押出工程のために230℃に均一に設定する。
溶融ポンプの圧力を50バール(=5000kPa)に設定して制御し、溶融流量を、溶融ポンプの回転数を調整することにより、毎分39.2〜41.3グラムに設定する。圧力をスクリーンで測定し、8分間の試験の時間にわたり追跡する。試験の開始と試験の終了との間の圧力の差は、流量範囲をスクリーンにわたり減少させるオーバサイズ粒子の数/サイズの目安である。
化合物(101)の場合、スクリーン上の圧力は、試験時間にわたり10.8バール(=1080kPa)から15.4バール(=1540バール)まで上昇し、スクリーンを通過する化合物1グラム当たり0.9バール(=90kPa)の繊維用途について許容可能な結果をもたらす。
実施例3:ポリアミド繊維の製造
使用される材料は、ウルトラミッドB27(RTM BASF、ポリアミド6、融点220℃、アミノ末端基37+/−2ミリ当量/kg、2×2.5[mm]の大きさのペレット)、実施例1からの化合物(101)、KI(ポリマーグレードのヨウ化カリウム)、KBr(ポリマーグレードの臭化カリウム)並びに80部のヨウ化カリウム(KI)、10部のCuI(ヨウ化銅(I))及び10部のステアリン酸亜鉛の混合物である。
押出前の初期組成物は、第2表に質量部で記載されている。組成物No.3の銅含有率は、ヨウ化銅(I)について33.4%のCu含有率を用いて計算するが、化合物(101)は31.5%のCu含有率を用いて計算する。
Figure 2016516116
単一成分を、室温で混合するが、但し、組成物No.3のCul/KI/ステアリン酸亜鉛を予め予備混合してポリアミドに添加し、その後、ベントを備えた共回転二軸スクリュー押出機(ライストリッツZSE27ミリメートル、スクリーンパック20/100/20、バレルセクションを、温度200℃/210℃/220℃/230℃/230℃/230℃/230℃/230℃、滞留時間41秒、毎分200回、フィーダー速度8.2に設定されている)中に配合するために供給することを除く。押出されたストランドを水浴中で冷却し、切断してペレットを得る。配合ペレットを冷却して集める。
得られた配合ペレットを、ヒルズR&Dスパインラインに供給する。紡糸口金は36丸穴であり、滞留時間は3:45分であり、計算された繊維速度は29.2g/分であり、ゾーン1〜4は232/241/243/254℃に設定し、スピンヘッドは268℃に設定し、延伸比は約2.60+/−0.02である。ポリアミド繊維が得られる。
実施例4:得られたポリアミド繊維の黄色度指数
実施例3で得られた繊維は、テキスチャード加工されておらず、白いカードの上で1mmの深さに平らに巻き、コニカミノルタ積分球分光光度計CM3600Dコリブリ(光源:D6500、オブザーバー:10度、大面積のビュー30ミリメートル、UV400、CIELab 1976後の計算)を用いて測定し、ASTM E31384に従って黄色度指数を決定する。結果を第3表に列記する。
Figure 2016516116
これは、化合物(101)のみ並びに臭化カリウムと組み合わせた化合物(101)が、最も低い黄色度指数をもたらすが、ヨウ化カリウム含有組成物は、望ましくない高い黄色指数をもたらすことを示す。
実施例5:乾燥キセノン曝露後の伸び及び靭性保持率
実施例3で得られた繊維を、AATCC16−2004による乾燥キセノン曝露に供す(オプション3、照度0.41W/m、波長340nm、ブラックパネル温度63℃、サイクル:連続光及び無スプレー、フィルタ:外側のソーダ石灰、内側のホウケイ酸)。測定された引張破壊歪(%)を、得られた伸び保持率(%)と共に第4表に記載する。
測定された破断強力(gf/den)を、得られた強力保持率(%)と共に第5表に記載する。
Figure 2016516116
Figure 2016516116
結果は、化合物(101)が、単独で、乾燥キセノン曝露下にて伸び及び靭性の保持値を達成し、これがカリウムハロゲン化物と組み合わせたものと同じ範囲内にあることを示す。
実施例6:湿潤キセノン曝露後の伸び及び靭性保持率
実施例3で得られた繊維を、ISO4892−2による湿潤キセノン曝露に供す(サイクル1、放射照度0.51W/m、波長340nm、黒色std温度65℃、サイクル:光の102分−光及び水噴霧の18分、フィルタ:昼光)。測定された引張破壊歪(%)を、得られた伸び保持率(%)と共に第6表に記載する。測定された破断強力(gf/den)を、得られた靭性保持率(%)と共に第7表に記載する。
Figure 2016516116
Figure 2016516116
結果は、化合物(101)が、単独で、乾燥キセノン曝露下にて伸び及び靭性の保持値を達成し、これがカリウムハロゲン化物と組み合わせたものと同じ範囲内にあることを示す。

Claims (16)

  1. 少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、安定化ポリアミド含有組成物の製造方法であって、以下の工程
    − 銅(II)イオンである、金属イオン、及び
    少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素
    を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、
    少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格を、
    少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物中に組み込み、少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、成形用混合物を得る工程;及び
    − ポリアミド含有組成物及び金属有機骨格を含む得られた成形用混合物を170℃〜380℃の間の温度に加熱する工程
    を含む、前記製造方法。
  2. 金属イオンがそれぞれ、同じ芳香族炭化水素上に配置されていない、2つのカルボキシレート基に配位結合する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離されているが、
    但し、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、金属イオンの異なるものに対して配位結合を形成していることを条件とする、請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、C〜C24芳香族炭化水素の少なくとも3つの炭素原子によって分離されており、前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが、遊離酸の形で、水の放出下にて、分子内に6員又は7員の環状無水物を形成することができない、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
  5. 〜C24芳香族炭化水素が、3つのカルボキシレート基で置換され且つ1,3,5−ベンゼン−トリカルボキシレートである、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 銅系金属有機骨格が、DIN66135によって決定される、5m/gを上回る比表面積を有する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 安定化ポリアミド含有組成物が少なくとも50質量%のポリアミドを含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. 加熱を押出機内で行う、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 金属有機骨格を、ポリアミド含有組成物中に含有されるポリアミドの質量を基準として0.003%〜3%の間の量で組み込む、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. 更なる成分を、組み込み工程の間にポリアミド含有組成物中に組み込み、且つ更なる成分が、別の安定剤、別のポリマー、着色剤、充填剤、難燃剤、核剤又は加工助剤である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. 安定化ポリアミド含有組成物において、ハロゲンがハロゲン化物塩である、ハロゲン質量含有量に対する全銅質量含有量の比が、1を上回る、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. ポリアミドが脂肪族ポリアミドであり且つポリアミド−6、ポリアミド−11、ポリアミド−6.6、ポリアミド−6.10、ポリアミド−6.12、ポリアミド−6.6/6、ポリアミド−6.10/6又はポリアミド−6.12/6である、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. 少なくとも20%のポリアミドを含有し且つ請求項1から12までのいずれか1項に規定されるように得られた、安定化ポリアミド含有組成物。
  14. 請求項13に記載の安定化ポリアミド含有組成物を含有する、成形された物品、特に繊維。
  15. 請求項1に規定される金属有機骨格を、熱、光又は酸素による分解に対して請求項13に規定された安定化ポリアミド含有組成物を安定化させるために用いる使用。
  16. a)少なくとも20質量%のポリアミドを含有する、ポリアミド含有組成物、及び
    b)銅(II)イオンである、金属イオン、及び
    少なくとも2つのカルボキシレート基で置換された、C〜C24芳香族炭化水素
    を含む銅系金属有機骨格である、金属有機骨格であって、
    前記少なくとも2つのカルボキシレート基の2つが金属イオンに対して配位結合を形成している、前記金属有機骨格
    を含む成形用混合物であって、
    前記ポリアミドの含有率が前記混合物の少なくとも20質量%であり、且つ前記混合物は160℃を上回る温度に加熱されていない、前記成形用混合物。
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