JP2016515619A - カルボキシアミドトリアゾールオロテートを使用する、先の化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を持つ癌を治療するための方法および組成物 - Google Patents

カルボキシアミドトリアゾールオロテートを使用する、先の化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を持つ癌を治療するための方法および組成物 Download PDF

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Abstract

本発明は、化学療法薬および/または標的薬物に応答する遺伝子増幅または突然変異による、獲得耐性を防止しまたは処置するために、初期および後期段階にある転移性癌を治療するのに有用な方法および組成物を提供する。特に、該方法および組成物は、カルボキシアミドトリアゾールオロテート(CTO)を単独で、または前治療に対して生じたゲノム耐性を克服するために設計された化学療法薬および/または標的薬物による特定の養生法との組合せで含む。【選択図】 なし

Description

(他の出願との相互引照)
本件特許出願は、2012年2月21日付けで出願された米国特許出願第13/385,449号の継続出願であり、これは2010年9月3日付けで出願された米国特許出願第12/807,415号の継続出願であり、後者は、2013年2月19日付けで米国特許第8,377,973号として公布されている。これらを、全体として、参考としてここに組入れる。
本発明は、前治療を受けていた、再発したまたは難治性の悪性癌に罹っている患者における、癌治療のための新規な方法に関する。より詳しくは、本発明は、該悪性癌内の癌遺伝子における新たな突然変異に起因する、伝統的な化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を、カルボキシアミドトリアゾールオロテート(CTO)で処置することにより抑えることを指向する。本発明は、CTOに関する安全性研究のための第I期臨床研究に参加すべく志願した、進行したまたは転移性の固形悪性癌に罹っている癌患者において観測された、CTOの予想外のかつ極めて重要な臨床的効果に基いている。より詳しくは、本発明は、無増悪生存期間および全生存期間を改善し、また前治療に対して難治性である幾つかの悪性癌における応答を誘発し、結果としてこれまで治療不可能であることが分かっていた、新たに変異した癌遺伝子に関連する耐性を克服する、CTOに関する方法および組成物に関連する。本発明は、遺伝子または癌遺伝子の突然変異および増幅に起因する可能性のある、伝統的な化学療法薬および標的薬物による前治療に対する獲得耐性を克服し、また癌治療の後期における希少治療(rare therapy)の提供を指向する。本発明は、また癌治療の後期における遺伝子または癌遺伝子の突然変異および増幅に起因する可能性のある、伝統的な化学療法薬および標的薬物による前治療に対する獲得耐性の発現を阻止することを指向する。目下のところ、獲得耐性の確立された難治性癌の治療のためには、何の選択肢も残されていない。
様々な型の固形癌、例えば胸部、結腸、頭頸部の癌、悪性神経膠腫および膠芽腫、肺癌、非小細胞性肺癌(NSCLC)、黒色腫、乳癌、精巣癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、膵癌、消化管間質腫瘍、腎癌、卵巣、前立腺およびその他の癌、並びに幾つかの白血病、例えば慢性骨髄性白血病(CML)の治療のための多くの効果的な養生法の開発において、かなりの進展がなされた。
残念ながら、目下の化学療法および標的治療養生法に対する高い応答率は、結果として生存率における顕著な改善となってはいない。というのは、応答率の持続期間が短く、また疾患の自然な進展が、根本的に変えられずに残されているからである。プロテインキナーゼをコード化する新たな遺伝子の増殖および発現を介する薬物耐性の発現は、首尾のよい癌治療に対する主な障害であり、多重標的キナーゼ阻害剤の使用を介する様々な癌の治療における、重要な最近の進歩をもたらした。多大な努力が、初期腫瘍の縮小を誘起する有望な標的療法を数か月後には無効とする、主たるメカニズムに焦点が合わされており、結果として難治性または治療不可能な癌をもたらした。最近では、細胞毒性薬物が、殆どの癌患者の治療過程中の何れかの時点において使用されている。細胞毒性薬物は、幾つかの初期および転移性癌の治癒を可能とし、また多くの型の癌において、腫瘍体積を減じ、症状を治療し、更に寿命を延長しさえする上で効果的であり得る。しかし、生存率は改善されなかった。というのは、これら養生法が非選択的であり、かつ全身的な毒性と関連しているからである。
従って、分子標的療法が新たな治療戦略としての有望性を示しており、その理由は、多数の分子シグナル伝達経路が、殆どの癌、例えば胸部、結腸、頭頸部の癌、悪性神経膠腫および膠芽腫、肺癌、NSCLC、黒色腫、乳癌、精巣癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、腎癌、膵癌、消化管間質腫瘍、卵巣、前立腺およびその他の癌、並びに幾つかの白血病、例えば慢性骨髄性白血病(CML)において、調節不全であることが分かったからである。
標的治療は、様々な癌に対して特異的な癌遺伝子シグナル伝達経路、例えば上皮増殖因子レセプタ(EGFR)、ヒト上皮増殖因子レセプタ2(HER-2)、血管内皮増殖因子レセプタ(VEGFR)、インスリン成長因子-1-レセプタ(IGF-1R)、METレセプタ、転写因子の核因子カッパβ(NF-kβ)、KRAS、BRAFまたはホスフォチジル(phosphotidyl)イノシトール-3-キナーゼ (PI3K)/AKT/ラパマイシンの哺乳動物の標的(mTOR)経路に焦点を当てている。
標的治療は、癌に罹っている患者の腫瘍が特異的な突然変異を潜ませている該患者における上記癌遺伝子シグナル伝達経路の任意の一つに焦点を合わせており、また該突然変異の発現に関係しているチロシンキナーゼの阻害剤を用いた治療を包含する。初期腫瘍の縮小が一般的に観測されるが、該癌は進行する。というのは、これが、他の癌遺伝子における突然変異を手に入れることによって、使用された特異的または多重標的チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)に対する耐性を獲得するからである。このような遺伝子増幅が治療の失敗に対する主な理由に相当し、その理由は、該特異的または多重標的チロシンキナーゼ阻害剤が、新たに発現された突然変異に対して無効であるからである。更に、目下において使用され、また入手できる上記TKIsの幾つかは、該癌において見出された特定の突然変異の抑制に際して成功する可能性はなく、またそのため該突然変異が未処置のまま残されるばかりか、該TKIが、新たな突然変異の増殖を誘発する可能性さえもある。
癌治療のための多重標的キナーゼ阻害剤の使用は、一つの薬剤が多数のキナーゼを阻害できることから魅力的である。多重標的キナーゼ阻害剤の例は、数ある中でも特にスニトニブ(sunitnib)(VEGFs、血小板由来増殖因子(PDGF))、ソラフェニブ、ダサチニブ、ラパチニブを含む。しかし、これら化合物は、遺伝子増幅および新たな突然変異がこれらに対して獲得耐性を誘発する場合には、幾つかの治療サイクル後には無効となる。
また、本発明は、上記TKIまたは化学療法を回避し、かつ結果として抗腫瘍活性に対する耐性を阻害して治療の成功を実現するために、新たな癌遺伝子および遺伝子増殖の誘発における、上記化学療法薬および標的薬物によって誘発される初期および後期変化を調節する方法をも提供する。より詳しくは、CTOが多数の型の標的における多重TKI経路を阻害できることが立証されたことから、CTOを選択する。Bauer等, 2000;Alessandro等, 2008;Corrado等, 2012。
重要なことにまた予想外のことに、CTOが、現在使用されている上記多重標的キナーゼ阻害剤を含む、様々な前治療によって誘発される遺伝子の増殖を阻害し、また進行した癌患者において単独で投与された場合においてさえ、難治性癌における応答を復元することを見出した。即ち、CTOは、安定化に係る既存の治療法を超える実質的な改善を示し、および/または生命を脅かす難治性癌における応答を誘発することにより、重篤な悪性癌を治療する可能性を有している。
本発明は、i) 特定の腫瘍型の応答性に及ぼす、化学療法薬および/または標的薬物へのCTOの添加の効果を評価し、ii) 以前に有効であった治療薬に対する耐性を誘発するあらゆる新たな突然変異および/またはメカニズムを確認し、iii) 難治性癌を治療するためにCTOを投与し、CTOに対して応答する癌を選別し、また応答性を防止または阻害し、および回復するために、CTO+化学療法薬および/または標的薬物による養生法(regimen)を設計し、およびiv) 最大の効力、最小の薬物耐性および上首尾の治療を実現するために、以前の細胞毒性および/または標的薬物とCTOとの間の薬物動態学的相互作用を決定するための方法を提供する。
換言すれば、本発明は、多数のチロシンキナーゼ(TKI)シグナル伝達経路および多数の型の腫瘍標的における未知のTKIsを阻害するための、CTOを使用した、新たな癌遺伝子突然変異および既知の攻撃目標とし得る癌遺伝子を防止または処置するための方法を提供する。ここで該未知のTKIsは、予想外のことに、各腫瘍組織におけるゲノム突然変異の広いスペクトルを有し、かつ前の化学療法薬および/または標的薬物が与えられていた、様々な型の難治性で悪性の癌に罹っている患者におけるCTOの臨床的研究において見出された如きものである。CTOのこの効果は、現在使用中の多重標的キナーゼ阻害剤の効果とは、以下の点において区別される。即ち、CTOは、現在の多重標的TKIs並びに現在のTKIsが使用された場合に、突然変異または遺伝子増幅のために結果としてもたらされる可能性のあるその他のTKIsによる攻撃目標となる、多数のTKI経路を阻害する。CTOのこの新規な用途は、新たな突然変異および遺伝子増幅による薬物に対する獲得耐性を持つ、難治性癌において見出された。
CTOはカルボキシアミドトリアゾール(CAI)のオロト酸塩(orotate salt)である。CAIはレセプタ-作動性カルシウムチャンネル-媒介カルシウム流入の阻害剤であり、またヒト膠芽腫細胞を包含する数種のヒト癌細胞系において、増殖阻害および抗浸潤機能を持つことが示されている(Ge等, 2000)。第二のメッセンジャーとしてのカルシウムの流通を妨害することにより、CAIは、アラキドン酸およびその代謝産物の遊離、一酸化窒素の遊離、イノシトールホスフェートの発生、およびチロシンのホスホリル化を包含する、カルシウム-感受性シグナル伝達経路を阻害し得る(Ge等, 2000;Kohn等, 1992)。CAIは、VEGFの発現および分泌を阻害する(Bauer等, 2000)。CAIは、細胞性タンパク質STATSおよびCrkLのホスホリル化を阻害し、またメシル酸イマチニブ-耐性の慢性骨髄性白血病細胞におけるアポトーシスを、bcr-ablをダウンレギュレーションすることにより誘発する(Alessandro等, 2008)。CTOは、エキソソーム、即ち刺激されたHUVEC細胞におけるAktおよびErk1/2のホスホリル化を阻害し(Corrado等, 2012)、薬物耐性を誘発し、またはその抗腫瘍活性を妨害する可能性のある腫瘍およびメカニズムを攻撃目標とする。
上記CTO療法の時期選択および期間は、上記化学療法および/または標的療法の開始時点から、または癌遺伝子の発現および増殖または新たな突然変異の発現に及ぼされる、該化学療法薬および/または標的薬物の効果に関する動力学および程度の理解に基いた、該治療的養生中の様々な段階において決定することができる。化学療法薬および/または標的薬物の選択を導く現在の原理は、好結果をもたらす初期の効果的な養生の数クール後に起こる、癌遺伝子増幅および新たな突然変異に及ぼす該薬物の影響を考慮していない。結果として、該標的とする癌が応答および進行を停止した後に初めて、最後の手段として、他のレスキュー薬物が試みられる。予め計画を立て、また初期段階における、および同様に癌が、TKIsによる初期の治療に対して難治性となった場合には、後期における耐性の発現を防止することが重要である。しかし、標的キナーゼの細胞性シグナル伝達経路に関する分野は、十分に理解されていない。これが、何故、CTO、即ち多数の腫瘍ターゲットにおける多重TKI(および未確認であるか理解されていないがCTOに対して応答性の、これまでのTKIs)が、可能性として新たに診断されたかつ難治性の癌における癌治療のためのより必要度の高い方法を提供するかに対する理由である。
本発明の方法によれば、1) 腫瘍のゲノム発現を同定することが必要であり、2) 該腫瘍における分子標的のプロファイルを同定し、また適当な標的治療を選択し、かつ臨床的文献および症例研究から、癌遺伝子の発現過多または新たな突然変異による獲得耐性が、潜在的にその抗癌活性を妨害するものと予想されるか否かを再吟味し、かつ3) 最適な治療的養生の一部として、上記細胞毒性薬物、標的療法およびCTOによる最も相応しい組合せ養生法を選択する必要がある。目下のところ癌を治療するための細胞毒性および標的薬物の使用に係る問題としては、初期応答後の標的療法の失敗があり、このような失敗は、結果として疾患の進行をもたらし、またこのような失敗は、該療法に起因する癌遺伝子の発現過多および/または新たな突然変異による獲得耐性を原因とするものと思われる。
従って、上記多重TKIであるCTOに加えて、細胞毒性薬物と標的薬物との組合せまたは標的薬物を含まないものは、本発明の基本的な目的である上首尾の癌治療プログラムのための、より効果的かつ持続的治療の模範を与える。
本発明は、癌治療において、カルボキシアミドトリアゾールオロテート(Carboxyamidotriazole Orotate)(CTO)を単独でまたは伝統的な化学療法薬および/または標的薬物との組合せとして用いて、上首尾の治療成果および改善された生存率を実現することにより、満たされていない必要性を満たすことを探求する。該組合せ療法は、腫瘍細胞に対する該化学療法薬および標的薬物の感受性を改善しまたは維持し、かつ標的とされる癌遺伝子の発現過多および新たな突然変異の発現による、何れかの薬物に対する獲得耐性の発現を防止し、または減じるためにCTOを含む。
本発明は、上記多重TKIであるCTOを用いた、時宜に叶った組合せ療法によって上記獲得耐性を抑制することにより、化学療法薬および標的薬物の感受性を維持するための方法および組成物を提供する。
本発明は、予備臨床的および臨床的研究に基いている、薬物治療養生法を開発するための模範を提供するものであり、該模範は、大部分の癌、例えば胸部、結腸、頭頸部の癌、悪性神経膠腫および膠芽腫、肺癌、NSCLC、黒色腫、乳癌、精巣癌、癌腫、肉腫、リンパ腫、膵癌、消化管間質腫瘍、腎癌、卵巣、前立腺およびその他の癌、並びに幾つかの白血病、例えば慢性骨髄性白血病(CML)において調節異常の状態にあることが分かっている、多数の分子的シグナル伝達経路に対する、分子的な標的療法を与えて、現在観測され、かつ該癌を難治性とする獲得耐性を防止しまたは処置することにより、上首尾の治療を実現し、かつ生存率を改善する。
本発明は、上記標的療法と上記多重TKIであるCTOの適当な組合せ養生法を設計して、種々の癌に対して特異的な癌遺伝子のシグナル伝達経路、例えば上皮増殖因子レセプタ(EGFR)、ヒト上皮増殖因子レセプタ2(HER-2)、血管内皮増殖因子レセプタ(VEGFR)、インスリン成長因子-1-レセプタ(IGF-1R)、METレセプタ、転写因子の核因子カッパβ(NF-kβ)、KRAS、BRAFまたはホスフォチジル(phosphotidyl)イノシトール-3-キナーゼ (PI3K)/AKT/ラパマイシンの哺乳動物の標的(mTOR)経路を阻害する模範を提供する。
本発明は、癌遺伝子の発現過多および/または新たな突然変異の発現による獲得耐性を攻撃目標とするように、変動する用量の化学療法薬および標的薬物がCTOを含むことを不可欠とすることにより、組合せ薬物養生法を開発する方法におけるシフトをもたらす。目下のところ、CTOを含まないこのような組合せは、多くの例において、結果として癌の進行および低い生存率をもたらした。
本発明は、また医薬組成物をも提供するものであり、該組成物は、遺伝子増幅または突然変異による化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を防止しまたは克服するために、患者の身体表面を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含む。
本発明は、更に遺伝子増幅または突然変異による化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を防止しまたは克服するために、1種またはそれ以上の化学療法薬および/または標的薬物との組合せで投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含む医薬組成物をも提供する。
本発明の更なる態様は、上記腫瘍細胞に対する該標的薬物の効力を維持するべく該標的遺伝子療法に対する獲得耐性を防止しまたは克服するための、単に上記標的薬物とCTOとを使用する組合せ養生法の開発である。
本発明の目的は、CTOと組合せた、1種またはそれ以上の化学療法薬および/または標的薬物の最適の組成物を設計して、該選択された薬物の有効性を高め、その治療効果を改善し、かつ遺伝子増幅および新たに形成された突然変異による獲得耐性を減じる方法を提供することにある。換言すれば、本発明は、より良好な効力を実現し、長期間に渡る治療効果を改善し、かつ様々な癌に対する生存率を改善する模範を提供する。
かかる上述した手法は、CTOに関する第I期臨床研究に参加すべく志願した、難治性の癌に罹っている癌患者にCTOを与えた場合に関連する、その安全性および許容性の確立という、予想されなかった重要な発見に基いている。重要なことに、以前の化学療法薬および/または標的薬物に対して難治性である幾つかの悪性癌が、該疾患の進行を防止し、また部分的な応答を誘発することで、CTOに対する臨床的な利益を示すことが分かった。前療法に対する獲得耐性の抑制における、CTOのこの新規かつ予想外の効果は、あらゆる他の前療法が施される前の、腫瘍成長の初期段階において、これが単独でまたは化学療法との組合せで施された場合の、該腫瘍成長の阻害におけるCTOの効果とは区別される。1999年1月19日付で公布された米国特許第5,861,406号。本発明は、重要な、より必要度の高い、かつ新規な手法を提供するものであり、該手法は、難治性の癌においてCTOを用いて、より良好な効力を得るばかりでなく、単独の治療法または化学療法薬および/または標的薬物との組合せに係る初期段階においても、獲得薬物耐性を阻害しまたは防止することにより、上首尾の治療および全生存率を実現する。
図1は、様々な型の癌および白血病に関連する幾つかの癌遺伝子のシグナル伝達経路に関する、主要な突然変異を示す。
本発明は、様々な型の癌における化学療法薬および標的薬物の分子的な標的を評価し、また癌細胞による該薬物に対する獲得耐性と関連するゲノム変化の幾つかを利用することにより達成される。プロテインキナーゼは、腫瘍学における重要な薬物標的であることが立証されている。特定の突然変異を攻撃目標とするこの戦略は、数種の標的治療薬、例えば多数ある中でも特にERBB2/HER2を標的とするトラスツズマブ(ハーセプチン(Herceptin));BCR-ABL、KITおよびPDFGRを標的とするイマチニブ(グリベック(Gleevec));EGFRを標的とするゲフィトニブ/エルロチニブ(gefitnib/erlotinib)(イレッサ/タルセバ(Iressa/Tarceva));BRAF V600を標的とするベムラフェニブ、臨床試験中の数種のPI3CA阻害剤へと導いた。
分子的標的療法の開発にも拘らず、化学療法および/または標的療法後の上記疾患の進行または再発の頻度は、許容し得ない程に高かった。化学療法的に予備治療された再発腫瘍の場合において、難治性癌に対する適当な療法を決定することは簡単なことではない。標的療法の場合において、遺伝子増幅および/または新たな突然変異の基本的なメカニズムを調節することにより、その獲得耐性を克服することが重要である。これは、様々な異なる型の腫瘍、例えば胸部、結腸、頭頸部の癌、悪性神経膠腫および膠芽腫、肺癌、非小細胞性肺癌(NSCLC)、黒色腫、腎癌、膵癌、消化管間質腫瘍、卵巣、前立腺およびその他の癌、並びに幾つかの白血病、例えば慢性骨髄性白血病(CML)に対して当て嵌まる。
癌治療において現在使用されている化学療法薬は、5-フルオロウラシル、6-メルカプトプリン、アブラキサン、アドリアマイシン、アフィニトール(Affinitor)、アリムタ、Ara-C、BiCNU、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン(Carmoustine)、CCNU、シスプラチン、シクロフォアスファミド(Cyclophaosphamide)、ダカルバジン、ダウノマイシン、ダウノルビシン、ダウノルビシンリポソーム(Daunorubicin liposomal)、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム(Doxorubicin liposomal)、エピルビシン、アービタックス、エリブリン(Erbulin)、ゲムシタミド(Gemcitamide)、グリアデルウエハ、ヒドロキシウレア、イリノテカン、ジャカフィ、ジェブタナ、L-アスパラギナーゼ、レナリドミド、ロイコボリン、リポソームARA-C(Liposomal ARA-C)、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、マイトマイシン、ナイトジェンマスタード(Nitogen mustard)、オキサリプラチン、パクリタキセル、タンパク質結合パクリタキセル(paclitaxel protein bound)、プレメトレキセド(premetrexed)、リツキサン、スプリセル(Sprycel)、タキソール、タキソテール、テモダール、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン、タイケルブ、ベルケイド、ビンブラスチン、ビンクリスチンを含むが、これらに限定されない。
現在使用され、あるいは臨床試験段階にある標的薬物は、アレムツズマブ[カンパス(Campath(登録商標))]、アリトレチノイン[パンレチン(Panretin(登録商標))]、アナストロゾール[アリミデクス(Arimidex(登録商標))]、ベバシズマブ[アバスチン(Avastin(登録商標))]、ベキサロテン[タルグレチン(Targretin(登録商標))]、ボルテゾミブ[ベルケード(Velcade(登録商標))]、ボスチニブ[ボスリフ(Bosulif(登録商標))]、ブレンツキシマブベドチン[アドセトリス(Adcetris(登録商標))]、カボザンチニブ[コメトリック(CometriqTM)]、カーフィルゾミブ[キプロリス(KyprolisTM)]、セツキシマブ[エルビタックス(Erbitux(登録商標))]、クリゾチニブ[キサルコリ(Xalkori(登録商標))]、ダサチニブ[スプリセル(Sprycel(登録商標))]、デニロイキンジフチトクス[オンタク(Ontak(登録商標))]、エルロチニブ塩酸塩[タルセバ(Tarceva(登録商標))]、エベロリムス[アフィニトール(Afinitor(登録商標))]、エキセメスタン[アロマシン(Aromasin(登録商標))]、フルベストラント[ファスロデクス(Faslodex(登録商標))]、ゲフィチニブ[イレッサ(Iressa(登録商標))]、イブリツモマブチウキセタン[ゼバリン(Zevalin(登録商標))]、メシル酸イマチニブ[グリーベック(Gleevec(登録商標))]、イピリムマブ[イェルボイ(YervoyTM)]、ラパチニブジトシレート[タイカーブ(Tykerb(登録商標))]、レトロゾール[フェマラ(Femara(登録商標))]、ニロチニブ[タシニャ(Tasigna(登録商標))]、オファツムマブ[アルツェラ(Arzerra(登録商標))]、パニツムマブ[ベクチビクス(Vectibix(登録商標))]、パゾパニブ塩酸塩[ボトリエント(Votrient(登録商標))]、ペルツズマブ[ペルジェタ(PerjetaTM)]、プララトレキサート[フォロチン(Folotyn(登録商標))]、レゴラフェニブ[スチバルガ(Stivarga(登録商標))]、リツキシマブ[リツキサン(Rituxan(登録商標))]、ロミデプシン[イストダクス(Istodax(登録商標))]、ソラフェニブトシレート[ネクサバール(Nexavar(登録商標))]、スニチニブマラート[ステント(Sutent(登録商標))]、タモキシフェン、テムシロリムス[トリセル(Torisel(登録商標))]、トレミフェン[ファレストン(Fareston(登録商標))]、トシツモマブおよび131I-トシツモマブ[ベクサール(Bexxar(登録商標))]、トラスツズマブ[ハーセプチン(Herceptin(登録商標))]、トレチノイン[ベサノイド(Vesanoid(登録商標))]、バンデタニブ[カプレルサ(Caprelsa(登録商標))]、ベムラフェニブ[ゼルボラフ(Zelboraf(登録商標))]、ボリノスタット[ゾリンザ(Zolinza(登録商標))]、ジブ-アフリベルセプト(Ziv-aflibercept)[ザルトラップ(Zaltrap(登録商標))]を含むが、これらに限定されない。
図1は、異なる腫瘍型の幾つかにおける、幾つかの癌遺伝子シグナル伝達経路において見出された、幾つかの主要な突然変異を掲載している。一般的な固形腫瘍、例えば結腸、胸部、脳または膵臓由来の固形腫瘍においては、平均して33〜66の遺伝子が、微細な体細胞突然変異を示し、これらの突然変異は、その遺伝子産物を変更することが予想される。Vogelstein等, 2013。CTOに応答したこれらの内の少数をここにおいて論じる。
本発明は、これ等癌および他の癌の、その発見からその進行した段階に及ぶ任意の段階にあるものを、該原発性および二次腫瘍の遺伝子型決定を実施する第一の段階から出発して、治療することを意図する。該CTO治療の有効性は、比較臨床研究により決定される。これらの癌は、該治療開始の僅かに14日前の腫瘍の測定により評価され、またCTOを第一の用量で投与した第1日目後の、28日間からなる2クールの後に評価される。該腫瘍のサイズは、最も高精度の測定、例えばPET-CT、CTスキャン、MRIスキャン、X-線、超音波等により測定される。応答を評価するための基準は、改訂された固形腫瘍ガイドラインにおける応答評価基準(revised Response Evaluation Criteria in Solid Tumors Guidelines), Eisenhauer等, 1990および高グレードの神経膠腫に対する応答に関するマクドナルドの基準(Macdonald Criteria for response to high grade gliomas), Macdonald等, 1990において記載されている。
「進行性疾患」は、少なくとも一つの二次元的に測定し得る腫瘍に関する、最大の直交する径の積における25%またはこれを超える増加、または少なくとも一つの非次元的に(undimensionally)測定し得る腫瘍の25%またはこれを超える増加または新たな病変の出現もしくは臨床症状の悪化として定義される。
「安定な疾患」とは、a) 二次元的に測定可能な腫瘍に関して、全ての測定可能な腫瘍の中の、最大の直交する径の積の和における505未満の減少から25%未満の増加;b) 非次元的に測定可能な腫瘍に関して、あらゆる腫瘍の径の和における50%未満の減少から25%未満の増大までを意味する。a)およびb)に対して、新たな腫瘍は出現すべきではない。
「部分的応答」とは、a) 二次元的に測定可能な腫瘍に関して、4週間以上隔たった2回の観察により決定された如き、全ての測定可能な腫瘍の中の、最大の直交する径の積の和における50%未満の減少;b) 非次元的に測定可能な腫瘍に関して、4週間以上隔たった2回の観察により決定された如き、あらゆる腫瘍の最大径の和における少なくとも50%の減少を意味する。該患者が多数の腫瘍を持つ場合において、全ての腫瘍が退化して、ここに定義した如き部分的な応答を達成する必要はないが、如何なる腫瘍も進行してはならず、かつ如何なる新たな腫瘍も出現してはならない。
頭頸部癌は、世界中で第六番目に多い一般的な型の癌である。頭頸部癌に対する治療法における進歩にも拘らず、その生存率は改善されていない。その理由は、治療養生法が非選択的かつ有害であることにある。EGFR、HER-2、VEGFR、IGFR、METレセプタ、NF kBおよびPI3K/AKT等の、数種の癌遺伝子シグナル伝達経路が関与していることから、分子的標的療法が開発されつつある。頭頸部癌においては、上皮増殖因子EGFRを攻撃目標とすることが、重要となっている。EGFRに対するキメラmAbであるセツキシマブは、再発性転移性疾患に罹っている患者の転帰を改善する。Martins等, 2013。
しかし、EGFRの経口チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)であるエルロチニブは、化学療法および放射線療法に追加された場合に何ら改善を示さなかった。この不十分な効果のメカニズムは未知であり、また獲得耐性が、EGFR発現の増幅によるのかあるいは新たな突然変異によるのか明らかではない。
非小細胞性肺癌(NSCLC)において、治療は、分子的に規定された肺癌のサブセットに対する標的治療の確認では改善されている。EGFR変異体NSCLCに罹っている患者における、エルロチニブおよびゲフィトニブの有望な研究は、結果として60%を超える成功率をもたらした。Mok TS等, 2009。更に、NSCLCにおいて、幾つかの新規な分子的標的、例えばHER2、BRAFおよびPI3Kが同定されている。
しかし、NSCLCにおいて、エルロチニブおよびゲフィトニブに対する獲得耐性の様々なメカニズムが同定され、これらは遺伝子増幅および新たな突然変異に関与している。これらメカニズムの理解は、エルロチニブおよびゲフィトニブに対する応答を維持し、またNSCLCの進行を抑制するための、治療戦略の開発にとって決定的である。獲得耐性の一メカニズムは、新たな変異体EGFR T790M点突然変異の発現である。Yu等, 2013。新たな変異体は、この変異体を阻害するために異なるTKIを必要とし、即ち該獲得耐性を克服するためには、エルロチニブおよびゲフィトニブに対するものとは異なるTKIが必要となろう。
PI3KCA突然変異は、また肺腺癌においても見出され、これらはEGFRまたはKRAS突然変異における癌遺伝子の突然変異と共存する。多重PI3K阻害剤は、臨床試験において開発段階にある。
BRAF突然変異は、黒色腫、大腸癌および甲状腺乳頭癌を含む様々な癌において確認されている。黒色腫においては、BRAF突然変異の発見は、結果として長期に渡る無増悪生存期間および全生存期間をもたらしたベムラフェニブの開発へと導いた。Chapman等, 2011。
ヒトIgG2 mAbであるパニツムマブは、フルオロピリミジン、オキサリプラチンおよびイリノテカンを含む化学治療養生法におけるまたはこれに続く疾患の進行を伴う、EGFRを発現する転移性大腸癌に対して目下のところ承認されている。大腸癌においては、BRAF突然変異の存在が、極めて貧弱な予後と関連している。
血管内皮増殖因子(VEGFs)および血小板由来成長因子レセプタ(PDGF)並びにその他の経口多重標的阻害剤であるスニトニブは、FOLFIRI(フルオロウラシル、ロイコボリン、イリノテカン)養生法においてテストされたが、FOLFIRI単独よりも優れているものとは立証されなかった。Carrato等, 2013。スニトニブは、腎癌、イマチニブ耐性消化管腫瘍、および膵癌の治療において使用される。
VEGF標的mABであるベバシズマブは、転移性大腸癌の治療、パクリタキセルおよびカルボプラチンとの組合せによるNSCLSの治療、テモゾロミドとの組合せによる悪性神経膠腫および膠芽腫の治療、およびパクリタキセルとの組合せによる転移性HER2ネガティブ乳癌の治療のために、5-フルオロウラシルを基本とする化学療法を受けている患者における生存率を高めることが示されている。しかし、多くの治療養生法において、ベバシズマブに対する応答は短命であり、またほんの僅かな改善が見られたに過ぎない。というのは、該腫瘍標的が治療に対して難治性となっているからである。ベバシズマブを使用した場合、その獲得耐性は、部分的にはVEGF発現の増幅および/またはVEGF1産生における増大によるものである。Reck等, 2009。
実施例1
本発明において、多重TKIであるCTOは、前にセツキシマブ、シスプラチンおよびタキソテールによって治療された、難治性腫瘍に罹っている頭頸部患者に投与された。該腫瘍のゲノム変異はPI3KCA、E545Kを含んでいた。EGFR阻害剤であるセツキシマブによる治療は、何ら臨床的な有用性を持たなかった。ベースライン臨床パラメータを設定した後、該患者には、28日間という期間に及ぶ2サイクルに渡り、285mg/m2/日が与えられ、また該腫瘍が測定された。該難治性腫瘍が進行しないことにより応答することが見出された。安定な疾患および部分的な応答が、6ヵ月を超える期間に渡り記録された。6ヵ月に渡る無増悪生存期間が、臨床効果の良好な指標である。このことは、化学療法および/または標的療法によって治療されていた難治性頭頸部癌における、多重TKIであるCTOの見込みある用途を示唆している。該治療サイクルおよび評価は、疾患の進行または許容し得ない毒性に直面し、あるいは患者が自由意思で身を引くまで継続される。
実施例2
本発明において、パクリタキセル、カルボプラチン、エルロチニブおよびドセタキセルによる前の治療を受けた、NSCLCに罹っている患者が処置された。この腫瘍はPI3KCA、E545Kの変異を有していた。ベースライン臨床パラメータを設定した後、該患者には、28日間という期間に及ぶ2サイクルに渡り、219mg/m2/日が与えられ、また該腫瘍が測定された。該難治性腫瘍は進行しないことにより応答することが見出された。該治療サイクルおよび評価は、疾患の進行または許容し得ない毒性に直面し、あるいは患者が自由意思で身を引くまで継続される。安定な疾患および部分的な応答が、12ヵ月を超える期間に渡り記録された。6ヵ月に渡る無増悪生存期間が、臨床効果の良好な指標である。このことは、EGFR阻害剤および化学療法薬によって治療されていたが、獲得耐性である難治性NSCLCにおける、多重TKIであるCTOの見込みある用途を示唆している。
実施例3
同様に、本発明において、カルボプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、エルロチニブ、シスプラチン、ゲムシタミドおよびプレメトレキセドによる前治療を受けており、かつその腫瘍は難治性のままであった、NSCLCに罹っている患者が処置された。この腫瘍の変異は、EGFR、ELREATS 746-752 V (エクソン19)を含んでいた。ベースライン臨床パラメータを設定した後、該患者には、28日間という期間に及ぶ2サイクルに渡り、219mg/m2/日が与えられ、また該腫瘍が測定された。該難治性腫瘍は進行しないことにより応答することが見出された。該治療サイクルおよび評価は、疾患の進行または許容し得ない毒性に直面し、あるいは患者が自由意思で身を引くまで継続される。安定な疾患および部分的な応答が、12ヵ月を超える期間に渡り記録された。6ヵ月に渡る無増悪生存期間が、臨床効果の良好な指標である。このことは、以前に化学療法および標的療法によって治療されていた、難治性NSCLCにおける、多重TKIであるCTOの見込みある用途を示唆している。
実施例4
本発明においては、ロイコボリン、フルオロウラシル、オキサリプラチン、ベバシズマブ、セツキシマブ、カペシタビン、パニツムマブおよびイリノテカンを含む前治療を受けており、かつ罹患している腫瘍が難治性であった、転移性大腸癌に罹っている患者が、CTOに対して応答したことを、予想外のことに見出した。この腫瘍はBRAF V660Eの変異を有していた。ベースライン臨床パラメータを設定した後、該患者には、28日間という期間に及ぶ2サイクルに渡り、285mg/m2/日が与えられ、また該腫瘍が測定された。該難治性腫瘍は進行しないことによりCTOに対して応答することが見出された。該治療サイクルおよび評価は、疾患の進行または許容し得ない毒性に直面し、あるいは患者が自由意思で身を引くまで継続される。安定な疾患および部分的な応答が、6ヵ月に渡り記録された。6ヵ月に渡る無増悪生存期間が、臨床効果の良好な指標である。このことは、化学療法および標的療法によって治療されていた、難治性の大腸癌における、多重TKIであるCTOの見込みある用途を示唆している。前治療において、3種の標的薬物、即ちベバシズマブ、セツキシマブおよびパニツムマブが使用され、またその1種またはそれ以上が獲得耐性を誘発したか否か明確でないとしても、CTOがこれを克服し、また応答を誘発したことは明らかではない。
実施例5
本発明において、IL-2、ペグ化IFN、ソラフェニブ、スニトニブ(sunitnib)、エルロチニブおよびトーリセル(torisel)を含む前治療を受けており、かつ罹患している腫瘍が難治性である、腎細胞癌に罹患している患者が、12か月を超えてCTOに対して応答することを、予想外のことに見出した。ベースライン臨床パラメータを設定した後、該患者には、28日間という期間に及ぶ2サイクルに渡り、75mg/m2/日が与えられ、また該腫瘍が測定された。該難治性腫瘍は進行しないことにより応答することが見出された。該治療サイクルおよび評価は、疾患の進行または許容し得ない毒性に直面し、あるいは患者が自由意思で身を引くまで継続される。CTOを継続し、安定な疾患および部分的な応答が、12ヵ月を超える期間に渡り記録された。6ヵ月に渡る無増悪生存期間が、臨床効果の良好な指標である。このことは、化学療法および標的療法によって治療されていた、難治性の大腸癌における、多重TKIであるCTOの見込みある用途を示唆している。
本発明は、その一局面の実例として意図されている、実施例において開示された態様により、その範囲が限定されるものではなく、また機能的に等価な任意の方法は、本発明の範囲内に入る。事実、本明細書において示され、また説明されたものに加えて、本発明の様々な改良は、上記説明から当業者には明らかとなるであろう。このような改良は、添付した特許請求の範囲内に入るものである。
当業者は、本明細書に記載の本発明の特定の態様に対する任意の等価物を認識し、また僅かに決りきった実験を利用して確認することができるであろう。このような等価物は、上記特許請求の範囲に含まれるものとする。

Claims (20)

  1. 化学療法薬および標的薬物に応答した遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたは克服する方法であって、該方法が、患者の身体表面を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲の、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを投与する工程を含むことを特徴とする、前記方法。
  2. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用される、選抜きの(of choice)化学療法薬を投与する工程をも含む、請求項1記載の方法。
  3. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用される、選抜きの標的薬物を投与する工程をも含む、請求項1記載の方法。
  4. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用される、選抜きの化学療法薬と標的薬物との組合せを投与する工程をも含む、請求項1記載の方法。
  5. 前記化学療法薬が、5-フルオロウラシル、6-メルカプトプリン、アブラキサン、アドリアマイシン、アリムタ、Ara-C、BiCNU、ブレオマイシン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン(Carmoustine)、CCNU、シスプラチン、シクロファオスファミド(Cyclophaosphamide)、ダカルバジン、ダウノマイシン、ダウノルビシン、ダウノルビシンリポソーム、ドセタキセル、ドキソルビシン、ドキソルビシンリポソーム、エピルビシン、アービタックス、エルブリン(Erbulin)、ゲムシタミド(Gemcitamide)、グリアデルウエハ、ヒドロキシウレア、イリノテカン、ジャカフィ、ジェブタナ、L-アスパラギナーゼ、レナリドミド、ロイコボリン、リポソームARA-C、ロムスチン、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキサート、メトトレキサートナトリウム、マイトマイシン、ナイトジェンマスタード(Nitogen mustard)、オキサリプラチン、パクリタキセル、タンパク質結合パクリタキセル(paclitaxel protein bound)、プレメトレキセド(premetrexed)、リツキサン、タキソール、タキソテール、テモダール、テモゾロミド、サリドマイド、トポテカン、タイケルブ、ビンブラスチンおよびビンクリスチンからなる群から選択される、請求項2記載の方法。
  6. 前記標的薬物が、アレムツズマブ、アリトレチノイン、アナストロゾール、ベバシズマブ、ベキサロテン、ボルテゾミブ、ボスチニブ、ブレンツキシマブベドチン、カボザンチニブ、カーフィルゾミブ、セツキシマブ、クリゾチニブ、ダサチニブ、デニロイキンジフチトクス、エルロチニブ塩酸塩、エベロリムス、エキセメスタン、フルベストラント、ゲフィチニブ、イブリツモマブチウキセタン、メシル酸イマチニブ、イピリムマブ、ラパチニブジトシレート、レトロゾール、ニロチニブ、オファツムマブ、パニツムマブ、パゾパニブ塩酸塩、ペルツズマブ、プララトレキサート、レゴラフェニブ、リツキシマブ、ロミデプシン、ソラフェニブトシレート、スニチニブマラート、タモキシフェン、テムシロリムス、トレミフェン、トシツモマブおよび131I-トシツモマブ、トラスツズマブ、トレチノイン、バンデタニブ、ベムラフェニブ、ボリノスタット、およびジブ-アフリベルセプト(Ziv-aflibercept)からなる群から選択される請求項3記載の方法。
  7. 前治療に対する獲得耐性を持つ難治性癌を治療する方法であって、該方法が、患者の身体表面を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを、毎日1回投与する工程からなっていることを特徴とする、前記方法。
  8. 更に、獲得耐性の発現前に使用された養生法または上記癌に対して設計された異なる養生法から選択される、所定用量の(a dose of)化学療法薬を投与する工程をも含む、請求項7記載の方法。
  9. 更に、獲得耐性の発現前に使用された養生法または前記癌に対して設計された異なる養生法から選択される所定用量の標的薬物を投与する工程をも含む、請求項7記載の方法。
  10. 遺伝子増幅または突然変異による、化学療法薬および標的薬物に対する獲得耐性を防止しまたは克服するために、患者の身体表面を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
  11. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用された、選抜きの1種またはそれ以上の化学療法薬をも含む、請求項10記載の医薬組成物。
  12. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用された、選抜きの1種またはそれ以上の標的薬物をも含む、請求項10記載の医薬組成物。
  13. 更に、前記癌に対して設計された養生法において使用された、選抜きの化学療法薬および該癌に対して設計された養生法において使用された、選抜きの標的薬物をも含む、請求項10記載の医薬組成物。
  14. 前記化学療法薬がパクリタキセル、カルボプラチン、プレメトレキセド(premetrexed)、ドセタキセル、ロムスチンまたはゲムシタビンを含む、請求項11記載の医薬組成物。
  15. 前記標的薬物がエルロチニブ、セツキシマブ、パニツムマブ、イマチニブ、トラスツズマブ、ベバシズマブ、ベムラフェニブ、イピルムマブ(ipilumumab)、またはタルセバを含む、請求項12記載の医薬組成物。
  16. EGFR遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたはこれを克服するための、前記患者の身体を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
  17. PI3K遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたはこれを克服するための、前記患者の身体を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
  18. BRAF遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたはこれを克服するための、前記患者の身体を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
  19. HER-2、IGF-R、METレセプタまたはKRAS遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたはこれを克服するための、前記患者の身体を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
  20. VEGF遺伝子増幅または突然変異による獲得耐性を防止しまたはこれを克服するための、前記患者の身体を基準として、50mg/m2〜1,500mg/m2の範囲で投与される、有効量のカルボキシアミドトリアゾールオロテートを含むことを特徴とする、医薬組成物。
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