JP2016513091A - (+)−トリシクロヒドロキシラクトンの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決課題】本発明は有機化学の分野に属し、具体的に、(+)-トリシクロヒドロキシラクトン(I)の製造方法に関する。【解決手段】 先行技術において、該化合物(+)-トリシクロヒドロキシラクトンの製造はスキームが長く、立体選択性が低く、コストが高い。本発明では、有機塩基の存在下、光学活性Davis酸化剤を用いて、有機溶媒中でプロキラルのトリシクロラクトン(II)を不斉酸化反応させて、(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを得ることができる。該方法は、原料の入手が容易で、コストが低く、選択性が良好で、大規模の製造に適合している。【選択図】なし
Description
本発明は有機化学の分野に属し、具体的に、(+)-トリシクロヒドロキシラクトン(I)の製造方法に関する。
(+)-トリシクロヒドロキシラクトンは、カンプトテシン(Camptothecin)、10-ヒドロキシカンプトテシン、トポテカン(topotecan)、イリノテカン(irinotecan)などの抗腫瘍薬物又は誘導体の不斉合成における重要なキラル中間体である。その構造式は下記の式(I)で表される。
Wallら(J. Med. Chem. 1980, 23, 554;J. Med.Chem. 1986, 29, 1553;J. Med.Chem. 1986, 29, 2358;J. Med. Chem. 1987, 30, 1774)は、塩基性条件下、トリシクロラクトンに酸素ガス酸化剤を導入して、ラセミ体のトリシクロヒドロキシラクトンを製造し、更にキラルアジュバントとして、S-フェネチルアミンを用いて、分離、閉環して、(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを製造した。該方法は、反応スキームが長く、化学量論的なS-フェネチルアミンをキラルアジュバントとして使用し、収率が低いなどの欠点を有する。Tagawaら(Chem. Pharm. Bull. 1989, 37, 3382;Tetrahedron Lett.1989, 30, 2639;J. Chem.Soc., Perkin Trans. 1 1990, 27;米国特許4778891)は、まず、(-)-トリシクロヒドロキシラクトンをメチルスルホニル化した後、酢酸セシウムSN2求核置換の立体配置の反転、加水分解により、(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを得たが、該方法には、コストが高く、工業的に入手が困難である酢酸セシウムを求核試薬として使用する。Imuraら(Tetrahedron: Asymmetry 1998, 9, 2285)は、パパイン(papain)でラセミ体のトリシクロヒドロキシラクトンを分離して、(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを製造する方法を報告したが、該酵素は工業的に入手が困難で、大規模の製造に適合していない。また、Jewら(Tetrahedron: Asymmetry 1995, 6, 1245)は、ラセミ体のトリシクロラクトンを原料として、還元、メチルスルホニル化、脱水、シャープレス不斉ジヒドロキシル化反応などの五つの工程により、(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを製造する方法を発展させたが、該方法は、立体選択性が劣り、かつ回収が困難であるシャープレス試薬を使用している。
本発明は、先行技術の不足を克服するためのものであり、簡便で、低いコストで、高い立体選択性の(+)-トリシクロヒドロキシラクトンの製造方法を提供することを目的とする。
本発明により提供される(+)-トリシクロヒドロキシラクトン(I)の製造方法は、有機強塩基の存在下、光学活性Davis酸化剤を用いて、有機溶媒中でプロキラルのトリシクロラクトン(II)を不斉酸化反応させて、光学活性(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを得る方法である。合計収率>70%であり、ee>75%であり、その合成スキームは下記のようである。
本発明において、使用される有機塩基は、例えばヘキサメチルジシラザンカリウム、ヘキサメチルジシラザンナトリウム、ヘキサメチルジシラザンリチウムのいずれか一種のヘキサメチルジシラザンアルカリ金属塩、又は、例えばカリウムアミド、ナトリウムアミド、リチウムアミドのいずれか一種のアルカリ金属アミド、又は、例えばn-ブチルリチウム、tert-ブチルリチウムのいずれか一種のC1〜C4のアルカリリチウムであり、いずれでも反応は順調に行われることができる。
本発明において、前記キラルDavis酸化剤は、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン系のいずれか一種であり、何れも非常に高いエナンチオ選択性酸化効果を有する。このようなキラルDavis酸化剤は、文献(Tetrahedron Lett. 1989, 30,1613; J. Org. Chem. 1997, 62, 6093,など)を参照して製造することができる。
式中、R3=R4は、水素、メトキシ、又は塩素であり、R5はp-トリフルオロメチルベンジル、又はPS-CH2である。
本発明において、化合物プロキラルのトリシクロラクトン(II)/有機塩基/Davis酸化剤のモル比は、1:0.8〜3:1〜3とすることができる。
本発明において、使用される有機溶剤は、ジクロロメタン、ジクロロエタンのようなハロゲン化炭化水素、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミドのいずれか一種であり、単独又はそれらの2種以上の任意の比の混合溶剤であってもよい。これらの溶剤は供給源が便利で、値段が安い。
本発明において、適切な反応温度は、−78〜−40℃であり、反応時間は5〜20時間である。
本発明の好ましい反応条件は下記のようである。有機塩基は、ヘキサメチルジシラザンカリウムであり、収率が最も優れている。
光学活性Davis酸化剤は、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン系(III)(R3=R4=メトキシ,R5=p-トリフルオロメチルベンジル)であり、立体選択性が最も優れている。
光学活性Davis酸化剤は、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン系(III)(R3=R4=メトキシ,R5=p-トリフルオロメチルベンジル)であり、立体選択性が最も優れている。
化合物(II)/有機塩基/Davis酸化剤のモル比は、1:1.1〜2.5:1.5〜2であり、収率が優れている。
有機溶剤は、テトラヒドロフラン又はジクロロメタンであり、反応収率が優れている。
反応時間は、5〜10時間であり,反応温度が−78〜−55℃であり、収率及び立体選択性が優れている。
本発明の方法によれば、原料の入手が容易であり、コストが低く、選択性が良好であるので、大規模の製造に適合している。
以下、具体的な実施例を組み合わせて、本発明について更に説明するが、本発明の保護範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
一、(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン((+)-トリシクロヒドロキシラクトン,I)の製造:
[実施例1]
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33 g , 0.01mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10 ml)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンカリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 12.94mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順序に添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(6.88g、0.0154mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で8時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.55gを獲得し、mp209-210℃、[α]D 25=+89.5 (c0.99,CHCl3),ee=96%、収率は73%であった。
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33 g , 0.01mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10 ml)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンカリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 12.94mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順序に添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(6.88g、0.0154mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で8時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.55gを獲得し、mp209-210℃、[α]D 25=+89.5 (c0.99,CHCl3),ee=96%、収率は73%であった。
1H NMR (CDCl3): (=6.81 (s, 1H)、5.62 (d, 1H, J=16 Hz), 5.19(d, 1H, J=16 Hz)、4.12-4.17 (m, 2H), 3.74 (s, 1H)、3.64-3.71(m, 4H)、2.54 (t, 2H, J=6.8 Hz)、 1.77-1.86 (m, 2H)、1.29 (s, 3H)、 0.99 ( t,3H, J=7.2 Hz)、0.87(s, 3H)。
ESI-MS: (m/z)=350 (M+H、基準ピーク)。
[実施例2]
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33g , 0.01 mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10 ml)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンナトリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 17.65mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順序に添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(6.88g、0.0154mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.44gを獲得し、mp208-210℃、ee=87%で、収率は70%であった。1H NMR及びESI-MSは、実施例1と一致した。
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33g , 0.01 mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10 ml)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンナトリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 17.65mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順序に添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(6.88g、0.0154mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.44gを獲得し、mp208-210℃、ee=87%で、収率は70%であった。1H NMR及びESI-MSは、実施例1と一致した。
[実施例3]
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33g, 0.01mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10mL)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンリチウムのテトラヒドロフラン無水物の溶液(0.85M, 23.53mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順に添加して、1時間攪拌した後、(−)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=水素、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(7.74g、0.02mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.48gを獲得し、mp208-210℃、ee=76%で、収率は71%であった。1H NMR及びESI-MSは、実施例1と一致した。
窒素ガスの保護下、化合物1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(3.33g, 0.01mol)を、テトラヒドロフラン無水物(10mL)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンリチウムのテトラヒドロフラン無水物の溶液(0.85M, 23.53mL)と、DMF(5mL)を緩やかに順に添加して、1時間攪拌した後、(−)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=水素、R5=p-トリフルオロメチルベンジル)(7.74g、0.02mmol)のテトラヒドロフラン溶液(10mL)を滴下した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れて、ジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-(2,2-ジメチル-1,3-プロピレンジオキシ)-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン2.48gを獲得し、mp208-210℃、ee=76%で、収率は71%であった。1H NMR及びESI-MSは、実施例1と一致した。
二、(5'S)-1,1-エチレンジオキシ-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン((+)-トリシクロヒドロキシラクトン、I)の製造:
[実施例4]
窒素ガスの保護下、化合物1,1-エチレンジオキシ-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(0.29g, 1mmol)を、テトラヒドロフラン無水物(30mL)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンカリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 1.29mL)を緩やかに添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=ポリビニルベンジル)(15g、1.2mmol)を分けて添加した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れ、ろ過して、水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-エチレンジオキシ-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン0.27gを獲得し、mp170−172℃、[α]D 25=+108.8 (c0.76,CHCl3)、ee=94%で、收率は88%であった。
窒素ガスの保護下、化合物1,1-エチレンジオキシ-5-オキソ-(5'-エチル-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン(トリシクロラクトン、II)(0.29g, 1mmol)を、テトラヒドロフラン無水物(30mL)に溶解して、乾燥反応フラスコに入れ、−60℃で30〜45分間攪拌し、ヘキサメチルジシラザンカリウムのテトラヒドロフラン溶液(0.85M, 1.29mL)を緩やかに添加して、1時間攪拌した後、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン化合物(III)(R3=R4=メトキシ、R5=ポリビニルベンジル)(15g、1.2mmol)を分けて添加した。−60℃で10時間反応させ、反応が終わった後、反応物を水に入れ、ろ過して、水層をジクロロメタンで抽出し、有機層を合併した。水で洗浄し、乾燥して、減圧下溶剤を回収した後、室温に冷却し、エタノール無水物で再結晶して、白色結晶性粉末(5'S)-1,1-エチレンジオキシ-5-オキソ-(5'-エチル-5'-ヒドロキシ-2'H,5'H,6'H-6-オキソピラン)-[3',4',f]-Δ6(8)-テトラヒドロインドリジン0.27gを獲得し、mp170−172℃、[α]D 25=+108.8 (c0.76,CHCl3)、ee=94%で、收率は88%であった。
1H NMR (CDCl3): (=6.58 (s, 1H)、5.62 (d, 1H, J=16 Hz)、5.18(d, 1H, J=16 Hz)、4.13-4.21 (m, 6H), 3.76 (s, 1H)、 2.43 (t, 2H, J=6.8 Hz)、1.78-1.82 (m, 2H)、0.98 ( t,3H, J=7.2 Hz)。
ESI-MS: (m/z)=308 (M+H、基準ピーク)。
本発明に引用された全ての文献は、個々の文献が参照により引用され、本願明細書に組み込まれる。また、添付の特許請求の範囲によって定義される範囲で、本発明の上記説明を読んだ後、当業者は本発明に対して様々な変更や修正をすることができ、これらの等価な形態も本願の特許請求の範囲に含まれる。
Claims (5)
- 有機塩基の存在下、光学活性Davis酸化剤を用いて、有機溶媒中でプロキラルのトリシクロラクトン(II)を不斉酸化反応させて、下記式(I)で表される光学活性(+)-トリシクロヒドロキシラクトンを得る工程を含む(+)-トリシクロヒドロキシラクトンの製造方法。
前記製造方法の反応スキームは、
前記製造方法の製造条件は下記のようである。
(1)前記有機塩基は、アルカリ金属ヘキサメチルジシラザン、アルカリ金属アミド、又はC1〜C4のアルカリリチウムであり;
(2)前記光学活性Davis試薬は、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン系であり、その構造は下記の式(III)で表され、
(3)化合物プロキラルのトリシクロラクトン(II)/有機塩基/Davis酸化剤のモル比は、1:0.8〜3:1〜3であり;
(4)前記有機溶剤は、ジクロロメタン又はジクロロエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、N,N-ジメチルホルムアミドのいずれか一種、又は2種以上の混合溶剤であり;
(5)反応温度は−78〜−40℃であり;
(6)反応時間は5〜20時間である。 - 前記有機塩基が、ヘキサメチルジシラザンカリウムであることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 前記光学活性Davis試薬が、(+)-カンファースルホニルアザオキサシクロプロパン系(R3= R4=メトキシ,R5=p-トリフルオロメチルベンジル)であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 化合物(II)プロキラルのトリシクロラクトン/有機塩基/Davis酸化剤のモル比は、1:1.1〜2.5:1〜2であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
- 反応温度が−78〜−55℃であり、反応時間が5〜10時間であることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
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