JP2016510334A - 薬害が低減されたジフェノコナゾール立体異性体組成物 - Google Patents

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Abstract

本発明は、組成物およびジフェノコナゾールが植物体または植物繁殖媒体に与える薬害を軽減するための方法におけるその使用に関する。より具体的には、この組成物は、ジフェノコナゾールを含み、前記ジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が、式(Ib)で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールの少なくとも95重量%が、式(Id)で表される2S,4S体であることを特徴とする。

Description

本発明は、ジフェノコナゾールを殺菌有効量で含む殺菌剤組成物であって、前記組成物を植物体または繁殖媒体に施用した場合に前記組成物が前記植物体または繁殖媒体に与える薬害が低減されている、殺菌剤組成物に関する。
殺菌剤等の一部の植物保護剤は作物植物に薬害を及ぼす可能性があることが知られている。例えば、F.Montfort et al.,Pesticide Science 46(4),1996,315−322においては、種子および作物植物を処理するためにトリチコナゾール等のアゾール系殺菌剤を使用すると植物の生育に悪影響を及ぼす可能性があることが報告されている。国際公開第2008/155416号パンフレットには、主として種子の処理に使用されるアゾール系殺菌剤またはアニリド系殺菌剤と併用したアゾール系殺菌剤の薬害を低減または防止するためにジベリレンを使用することが記載されている。国際公開第2007/065843号パンフレットには、ジベリレンをアゾール系殺菌剤の薬害軽減剤として、特に、生育抑制作用および発芽遅延または発芽抑制作用を反転させる目的で使用することが記載されている。これらの先行技術による解決策は、アゾール系殺菌剤を含む組成物への物質の添加を利用するものである。
Zawisza et al.Progress in Plant Protection,Vol.44(2),2004には、薄層クロマトグラフィーを用いてシスおよびトランス異性体を分離した後、シスおよびトランス異性体の殺菌効力を試験したことのみが記載されている。
一部の殺菌剤の有用性を制限し得る薬害の具体的な形態としては、葉のクロロシスおよび乾燥が挙げられ、これは、殺菌剤を施用した植物体の葉の黄化および/または褐色化として現れる。この薬害は、場合によっては、殺菌剤を防除に最適な量で使用しても起こり得る。殺菌剤の施用量を低減すれば、通常は葉の黄化および/または褐色化作用が低減されるであろう。しかしそれでは殺菌剤が防除に最適な量で存在しないことになる。これらの殺菌剤が持つ潜在的な殺菌効力を最大限に活かせるように、殺菌剤による葉の黄化および/または褐色化作用等の薬害を防止するかまたは少なくとも緩和する方法が必要とされている。本発明はこれらの要求に応える対策を模索するものである。
植物体を植物病原性生物から保護する方法であって、その一方で、この種の方法が環境に及ぼす影響を制限する方法を見出すことが求められ続けている。世界人口は増加の一途を辿っており、有益性および希少性が高まりつつある世界中の農地から生産物を最大限に得るための今まで以上に効率の高い方法を創出することが依然として求められている。
驚くべきことに、組成物中におけるジフェノコナゾールの2R,4S体の量を増加することにより、ジフェノコナゾールの薬害を低減/防止することができる一方で、殺菌作用が維持されることがここに見出された。したがって、2R,4S体の重量%を増加することにより、ジフェノコナゾールに「薬害軽減」効果を付与し、それによって、植物体の健康または外観に悪影響を及ぼすことなく、植物病原菌を極めて良好に防除する量で植物体に施用することが可能になる。さらに、多くの場合において、本発明による組成物は、植物病原菌を極めて良好に防除すると共に、植物体の健康または外観も向上する。
本発明によれば、ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物であって、前記ジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が、式(Ib):
Figure 2016510334
で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールの少なくとも95重量%が、式(Id):
Figure 2016510334
で表される2S,4S体であることを特徴とする、殺菌剤組成物が提供される。
前記残りのジフェノコナゾールが全て式(Id)で表される前記2S,4S体である、上述の殺菌剤組成物がさらに好ましい。
本発明のさらなる実施形態においては、殺菌剤組成物は、前記ジフェノコナゾールのうち、式(Ib)で表される“R,4S体を少なくとも55重量%または少なくとも60重量%または少なくとも65重量%または少なくとも80重量%と、好ましくは全て式(Id)で表される前記2S,4S体である前記残りのジフェノコナゾールとを含む。
ジフェノコナゾール(1−[2−[2−クロロ−4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]−4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−イルメチル]−1H−1,2,4−トリアゾール)は、子嚢菌類(Ascomycetes)、担子菌類(Basidiomycetes)および不完全菌類(Deuteromycetes)により引き起こされる多くの病害に有効な殺菌剤である。ジフェノコナゾールは“The Pesticide Manual”[The Pesticide Manual−A World Compendium;Fourteenth Edition;Editor:C.D.S.Tomlin;The British Crop Protection Council]に登録番号(entry number)253として記載されている。
次に示すジフェノコナゾールの異性体は当業者に公知である。
Figure 2016510334
ジフェノコナゾールを製造すると、通常は、シス体:トランス体が約60:40の比で生成し、シスラセミ体およびトランスラセミ体の比が1:1となる。すなわち、2S,4R体(Ia)および2R,4S体(Ib):2R,4R体(Ic)および2S,4S体(Id)が60:40となり、2S,4R体(Ia):2R,4S体(Ib)が1:1となり、2R,4R体(Ic):2S,4S体(Id)が1:1となる。典型的な製造においては、結果として得られるジフェノコナゾールは、(Ia)を約30%、(Ib)を約30%、(Ic)を約20%および(Id)を約20%含む。その一例が、製品Score 250ECTMである。
驚くべきことに、本発明者らは、ジフェノコナゾール異性体混合物中の異性体(Ib)の量を増加することにより、結果として得られる生成物は殺菌性を維持したままであると同時に、植物体または繁殖媒体に施用した場合の薬害も低減されていることをここに確認した。
「薬害の低減」は、本発明による組成物と比較して式(Ib)で表される2R,4S体が少ない量(%)で存在する同量のジフェノコナゾールで処理した対照(control−like)植物体/繁殖媒体と比較することにより測定することができる。当業者は、適正に管理された実験を行う方法を熟知しており、したがって、同一の種/品種の植物体を2群に分けて、前記群(植物体または繁殖媒体)のうちの一方の群は、2R,4S体の重量%が本発明に従う(51%以上等)ジフェノコナゾールを含む組成物で処理し、対照群は、2R,4S体の重量%が本発明によらない(30%等)ジフェノコナゾールを含む組成物で処理し、これらを同一条件下で生育させることにより比較評価を行うことができ、それによって、前記当業者は、薬害が低減/防止されたことを確認することができる。本発明による他のいずれかの組成物が関与する比較評価に関しても同様である。各場合において、比較を行う際には、本発明による特徴を有する組成物と、同量のジフェノコナゾールを含むが、本発明による任意の組成物よりも式(Ib)で表される2R,4S体が少ない量(%)で存在する類似の組成物とを用いることが含まれるであろう。例えば、(Ia)を30%、(Id)を30%、(Ic)を20%および(Id)を20%含む先行技術によるジフェノコナゾールと、例えば、(Ib)を60%および(Id)を40%のみ含む本発明によるジフェノコナゾールとを用いて比較を行うことができる。ジフェノコナゾールを等しい施用量で(2種の試料は異性体の%のみが異なる)植物体等に施用し、同一条件下で試験を行う。
本発明による組成物を植物繁殖媒体に施用すると、結果として得られる繁殖媒体および/または植物体において薬害が低減されたことを認めることができる。例えば、本発明による組成物を種子に施用すると、植物体、特にその種子を発芽させた結果として得られる生育初期の苗において、本発明による組成物の薬害低減効果が実証される。
当業者は、本発明による組成物においては、おそらく非常に少量の他の異性体の「不純物」も存在し得ること、例えば、ジフェノコナゾールの望ましくない異性体である不純物がジフェノコナゾールの約0.5重量%まで存在し得ることを理解するであろう。したがって、当業者は、上述の本発明による組成物、例えば、ジフェノコナゾールの式(Ib)で表される2R,4S体を80重量%および式(Id)で表される2S,4S体を20重量%含む組成物が、式(Ia)で表される2S,4R体および/または式(Ic)で表される2R,4R体を約0.5重量%含む可能性があることを理解するであろう。
さらに、本明細書に記載したように富化された異性体を含む本発明による組成物を製造する場合、このような製造プロセスは費用が極めて高くなる可能性があることを当業者は理解するであろう。式(Ib)で表される2R,4S体を主として含むかまたはこの異性体のみを含む組成物を製造することが好ましい場合もあるが、式(Ib)で表される2R,4S体を、本発明による薬害低減効果が依然として得られる量で含む組成物をはるかにより経済的な方法で製造することも同様に好ましい可能性がある。このことを念頭に置き、本発明の特定の態様においては、式(Ib)で表される2R,4S体を約60重量%および式(Id)で表される2S,4S体を約40重量%含む組成物が提供される。
本発明のさらなる他の態様においては、ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物であって、前記ジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が上述の式(Ib)で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールの少なくとも50重量%が上述の式(Id)で表される2S,4S体であることを特徴とする、殺菌剤組成物が提供される。
このような組成物の例は、式(Ib)で表されるジフェノコナゾールの2R,4S体を例えば40重量%含み、残りのジフェノコナゾールの50重量%が式(Id)で表される2S,4S体であり、したがって、30%の2S,4R体も組成物中に存在し、この残りの30%が式(Ia)の2S,4R体および/または式(Ic)の2R,4R体である組成物である。
さらに本発明は、上に定義した組成物であって、前記ジフェノコナゾールのうちの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%は:41%、42%、43%、44%、45%、46%、47%、48%、49%、50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%および99%から選択され(昇順に好ましい)、残りのジフェノコナゾールの少なくとも50重量%は式(Id)で表される2S,4S体であり、より好ましくは、残りのジフェノコナゾールの少なくとも90重量%は式(Id)で表される2S,4S体であり、より好ましくは、残りのジフェノコナゾールの少なくとも95重量%は式(Id)で表される2S,4S体であり、より好ましくは、残りのジフェノコナゾールの重量による全部が式(Id)で表される2S,4S体であることを特徴とする組成物を提供する。
さらに本発明は、上述の殺菌剤組成物であって、残りのジフェノコナゾールの少なくとも51重量%、52重量%、53重量%、54重量%、55重量%、56重量%、57重量%、58重量%、59重量%、60重量%、61重量%、62重量%、63重量%、64重量%、65重量%、66重量%、67重量%、68重量%、69重量%、70重量%、71重量%、72重量%、73重量%、74重量%、75重量%、76重量%、77重量%、78重量%、79重量%、80重量%、81重量%、82重量%、83重量%、84重量%、85重量%、86重量%、87重量%、88重量%、89重量%、90重量%、91重量%、92重量%、93重量%、94重量%、95重量%、96重量%、97重量%、98重量%、99重量%および100重量%(昇順に好ましい)が式(Id)で表される2S,4S体である組成物を提供する。したがって、一実施形態においては、組成物は、式(Ib)で表される2R,4S体を99重量%および式(Id)で表される2S,4S体を1重量%含む。同様に、さらなる実施形態において、組成物は、式(Ib)で表される2R,4S体を98重量%および式(Id)で表される2S,4S体を2重量%含む。上述したように、本発明の好ましい実施形態において、組成物は、式(Ib)で表される2R,4S体を約60重量%および式(Id)で表される2S,4S体を約40重量%含む。
式(Ib)で表される2R,4S体の重量%と、式(Id)で表される2S,4S体の重量%との、次に示す組合せも開示する:
(Ib)を97%および(Id)を3%、(Ib)を96%および(Id)を4%、(Ib)を95%および(Id)を5%、(Ib)を94%および(Id)を6%、(Ib)を93%および(Id)を7%、(Ib)を92%および(Id)を8%、(Ib)を91%および(Id)を9%、(Ib)を90%および(Id)を10%、(Ib)を89%および(Id)を11%、(Ib)を88%および(Id)を12%、(Ib)を87%および(Id)を13%、(Ib)を86%および(Id)を14%、(Ib)を85%および(Id)を15%、(Ib)を84%および(Id)を16%、(Ib)を83%および(Id)を17%、(Ib)を82%および(Id)を18%、(Ib)を81%および(Id)を19%、(Ib)を80%および(Id)を20%、(Ib)を79%および(Id)を21%、(Ib)を78%および(Id)を22%、(Ib)を77%および(Id)を23%、(Ib)を76%および(Id)を24%、(Ib)を75%および(Id)を25%、(Ib)を74%および(Id)を26%、(Ib)を73%および(Id)を27%、(Ib)を72%および(Id)を28%、(Ib)を71%および(Id)を29%、(Ib)を70%および(Id)を30%、(Ib)を69%および(Id)を31%、(Ib)を68%および(Id)を32%、(Ib)を67%および(Id)を33%、(Ib)を66%および(Id)を34%、(Ib)を65%および(Id)を35%、(Ib)を64%および(Id)を36%、(Ib)を63%および(Id)を37%、(Ib)を62%および(Id)を38%、(Ib)を61%および(Id)を39%、(Ib)を60%および(Id)を40%、(Ib)を59%および(Id)を41%、(Ib)を58%および(Id)を42%、(Ib)を57%および(Id)を43%、(Ib)を56%および(Id)を44%、(Ib)を55%および(Id)を45%、(Ib)を54%および(Id)を46%、(Ib)を53%および(Id)を47%、(Ib)を52%および(Id)を48%、(Ib)を51%および(Id)を49%、(Ib)を50%および(Id)を50%、(Ib)を49%および(Id)を51%、(Ib)を48%および(Id)を52%、(Ib)を47%および(Id)を53%、(Ib)を46%および(Id)を54%、(Ib)を45%および(Id)を55%、(Ib)を44%および(Id)を56%、(Ib)を43%および(Id)を57%、(Ib)を42%および(Id)を58%、(Ib)を41%および(Id)を59%ならびに(Ib)を40%および(Id)を60%。
本発明のさらなる態様においては、ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物であって、前記ジフェノコナゾールの少なくとも51重量%が式(Ib):
Figure 2016510334
で表される2R,4S体であることを特徴とする、殺菌剤組成物も提供される。
本発明のさらなる実施形態においては、前記組成物は、前記ジフェノコナゾールの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%が:52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%および99%(昇順に好ましい)から選択されることを特徴とする。本発明の特定の実施形態においては、前記組成物は、式(Ib)で表される2R、4S体を100%含む。
本発明のさらなる態様においては、ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物であって、前記ジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が上述の式(Ib)で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールの少なくとも1重量%が上述の式(Id)で表される2S,4S体または上述の式(Ic)で表される2R,4R体であることを特徴とする殺菌剤組成物が提供される。本発明の特定の実施形態においては、前記組成物は、前記ジフェノコナゾールの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%が45%〜85%から選択されることを特徴とする。本発明のさらなる実施形態において、前記組成物は、前記ジフェノコナゾールの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%が50%〜80%から選択されることを特徴とする。本発明のさらなる他の実施形態においては、前記組成物は、前記ジフェノコナゾールの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%が55%〜75%から選択されることを特徴とする。本発明のさらなる他の実施形態においては、前記組成物は、前記ジフェノコナゾールの少なくともある重量%が式(Ib)で表される2R,4S体であり、前記%が60%〜70%から選択されることを特徴とする。本段落に記載した組成物は全て、上述の式(Id)で表される2S,4S体または上述の式(Ic)で表される2R,4R体を少なくとも1重量%含む。本発明のさらなる実施形態においては、本段落に記載する組成物は、式(Id)で表される2S,4S体または上述の式(Ic)で表される2R,4R体を少なくとも5重量%含む。
さらに本発明は、上述の殺菌剤組成物であって、助剤、担体および界面活性剤からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む殺菌剤組成物を提供する。
本発明による組成物の調製に好適な配合助剤は、それ自体公知である。液体担体としては:水、トルエン、キシレン、石油エーテル、植物油、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酸無水物、アセトニトリル、アセトフェノン、酢酸アミル、2−ブタノン、炭酸ブチレン、クロロベンゼン、シクロヘキサン、シクロヘキサノール、酢酸のアルキルエステル、ジアセトンアルコール、1,2−ジクロロプロパン、ジエタノールアミン、p−ジエチルベンゼン、ジエチレングリコール、アビエチン酸ジエチレングリコール、ジエチレングリコールブチルエーテル、ジエチレングリコールエチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、1,4−ジオキサン、ジプロピレングリコール、ジプロピレングリコールメチルエーテル、ジプロピレングリコールジ安息香酸エステル、ジプロキシトール(diproxitol)、アルキルピロリドン、酢酸エチル、2−エチルヘキサノール、炭酸エチレン、1,1,1−トリクロロエタン、2−ヘプタノン、アルファ−ピネン、d−リモネン、乳酸エチル、エチレングリコール、エチレングリコールブチルエーテル、エチレングリコールメチルエーテル、ガンマ−ブチロラクトン、グリセロール、酢酸グリセロール、グリセロール二酢酸エステル、グリセロール三酢酸エステル、ヘキサデカン、ヘキシレングリコール、酢酸イソアミル、酢酸イソボルニル、イソオクタン、イソホロン、イソプロピルベンゼン、ミリスチン酸イソプロピル、乳酸、ラウリルアミン、酸化メシチル、メトキシプロパノール、メチルイソアミルケトン、メチルイソブチルケトン、ラウリン酸メチル、オクタン酸メチル、オレイン酸メチル、塩化メチレン、m−キシレン、n−ヘキサン、n−オクチルアミン、オクタデカン酸、オクチルアミン酢酸塩、オレイン酸、オレイルアミン、o−キシレン、フェノール、ポリエチレングリコール、プロピオン酸、乳酸プロピル、炭酸プロピレン、プロピレングリコール、プロピレングリコールメチルエーテル、p−キシレン、トルエン、リン酸トリエチル、トリエチレングリコール、キシレンスルホン酸、パラフィン、鉱物油、トリクロロエチレン、パークロロエチレン、酢酸エチル、酢酸アミル、酢酸ブチル、プロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコールメチルエーテル、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびより高分子量のアルコール(アミルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、ヘキサノール、オクタノール等)、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセロール、N−メチル−2−ピロリドン等を使用することができる。
好適な固体担体は、例えば、タルク、二酸化チタン、ろう石クレー、シリカ、アタパルジャイトクレー、珪藻土、石灰石、炭酸カルシウム、ベントナイト、カルシウム・モンモリロナイト、綿実殻、小麦粉、大豆粉、軽石、木粉、クルミ殻粉、リグニンおよび類似の物質である。
多くの界面活性物質が、有利には、固体製剤および液体製剤の両方で、特に、使用前に担体で希釈することができる製剤に使用することができる。界面活性物質は、アニオン性、カチオン性、非イオン性または高分子系であってもよく、これらは、乳化剤、湿潤剤または懸濁剤として使用することも、あるいは他の目的に使用することもできる。典型的な界面活性物質としては、例えば、ラウリル硫酸ジエタノールアンモニウム等の硫酸アルキルエステル塩;ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウム等のアルキルアリールスルホン酸塩;ノニルフェノールエトキシレート等のアルキルフェノール/アルキレンオキシド付加物;トリデシルアルコールエトキシレート等のアルコール/アルキレンオキシド付加物;ステアリン酸ナトリウム等の石鹸;ジブチルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルナフタレンスルホン酸塩;ジ(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム等のスルホコハク酸塩のジアルキルエステル;オレイン酸ソルビトール等のソルビトールエステル;ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド等の第四級アミン;ステアリン酸ポリエチレングリコール等の脂肪酸のポリエチレングリコールエステル;エチレンオキシドおよびプロピレンオキシドのブロックコポリマー;ならびにリン酸モノおよびジ−アルキルエステルの塩に加えて、例えば、McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual,MC Publishing Corp.,Ridgewood New Jersey(1981)に記載されている他の物質も挙げられる。
有害生物防除剤に使用することができるさらなる助剤としては、結晶化阻害剤、粘度調整剤、懸濁剤、染料、酸化防止剤、起泡剤、光吸収剤、混合助剤、消泡剤、錯化剤、中和またはpH調整物質および緩衝剤、腐食防止剤、香料、湿潤剤、吸収促進剤(take−up enhancer)、微量栄養素、可塑剤、流動促進剤、滑沢剤、分散剤、増粘剤、凍結防止剤、殺微生物剤ならびに液体および固体肥料が挙げられる。
本発明による組成物は、植物または動物由来油、鉱物油、この種の油のアルキルエステルまたはこの種の油の混合物または油誘導体を含む添加剤を含むことができる。本発明による組成物の油系添加剤の量は、施用される混合物を基準として、通常は0.01〜10%である。例えば、混合散布液を調製した後、油系添加剤を所望の濃度で散布用タンクに添加することができる。好ましい油系添加剤は、鉱物油または植物由来油(例えば、菜種油、オリーブ油またはヒマワリ油)、乳化植物油、植物由来油のアルキルエステル(例えば、メチル誘導体)または動物由来油(魚油、牛脂等)を含むものである。好ましい油系添加剤は、C8〜C22脂肪酸のアルキルエステル、特に、C12〜C18脂肪酸のメチル誘導体、例えば、ラウリン酸、パルミチン酸およびオレイン酸のメチルエステル(それぞれ、ラウリン酸メチル、パルミチン酸メチルおよびオレイン酸メチル)を含む。Compendium of Herbicide Adjuvants,10th Edition,Southern Illinois University,2010より多くの油誘導体が知られている。
本発明のさらなる態様においては、本発明による組成物で処理された植物体または繁殖媒体が提供される。
本発明のさらなる他の態様においては、本発明による組成物で処理した結果として得られる、処理された植物体または処理された繁殖媒体が提供される。したがって本発明は、本発明による組成物を含む植物体または繁殖媒体にまで拡張される。
本発明のさらなる他の態様においては、植物体または繁殖媒体の真菌を防除するための方法であって、前記植物体または繁殖媒体に本発明による組成物を殺菌有効量で施用することを含む、方法が提供される。
本発明のさらなる他の態様においては、植物体または繁殖媒体に与える薬害が低減された組成物を用いて前記植物体または繁殖媒体の真菌を防除するための方法であって、本発明による組成物を前記植物体または繁殖媒体に殺菌有効量で施用することを含む、方法が提供される。
本発明のさらなる他の態様においては、上述の方法であって、本発明によるジフェノコナゾールを含む前記組成物を、植物繁殖媒体が播種/植付けされ、および/または植物体が生育する栽培場所(locus)に施用する、方法が提供される。
さらに本発明は、上述の方法であって、前記植物体または前記植物繁殖媒体が禾穀類植物体または禾穀類植物繁殖媒体である、方法を提供する。本発明の特定の実施形態においては、前記禾穀類植物体または前記禾穀類植物繁殖媒体はコムギである。本発明のさらなる実施形態においては、前記禾穀類植物体または前記禾穀類植物繁殖媒体はオオムギである。
本発明のさらなる他の態様においては、植物体または繁殖媒体に施用すると、殺菌効果を示す一方で薬害が低減されているジフェノコナゾールを製造するための方法であって、製造されるジフェノコナゾールの少なくとも51重量%が上述の式(Ib)で表される2R,4S体であるようにジフェノコナゾールを製造することを含む、方法が提供される。
さらに本発明は、上述の方法であって、前記薬害が植物体の葉を黄化および/または褐色化させるものである、方法をさらに提供する。「薬害(Phytotox)」は当業者に公知である。クロロシスは、「葉緑素の生成が抑制されることによって、植物組織の色が葉面全体に亘ってまたは斑点状にもしくは部分的に薄くなり、より薄い緑色、黄色または白色になること」と説明することができる。ネクロシスとは、「植物組織が死んで葉面に褐色の領域が(多くの場合、斑点状にまたは部分的に)観察されること」と説明することができる。
本発明のさらなる他の態様においては、ジフェノコナゾールを製造するための方法であって、製造されるジフェノコナゾールの少なくとも51重量%が上述の式(Ib)で表される2R,4S体であることを特徴とする、方法が提供される。
本発明のさらなる実施形態においては、上述の本発明によるジフェノコナゾールを製造するための方法が提供される。
本発明のさらなる他の態様においては、ジフェノコナゾールを製造するための方法であって、製造されるジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が上述の式(Ib)で表される2R,4S体であり、製造される残りのジフェノコナゾールの少なくとも90重量%が上述の式(Id)で表される2S,4S体であることを特徴とする、方法が提供される。本発明の好ましい実施形態においては、製造されるジフェノコナゾールのうちの前記残りは全て上述の式(Id)で表される2S,4S体である。
本発明のさらなる他の実施形態においては、ジフェノコナゾールを製造するための方法であって、本発明による上述の量(重量による)の異性体を含むジフェノコナゾールを製造することを含む、方法が提供される。
ジフェノコナゾールは、4種の異性体(Ia)、(Ib)、(Ic)および(Id)の混合物として市販されている。これら4種の異性体の分離は、例えば、キラル固定相上で高速液体クロマトグラフィーを行うことにより可能である。当業者は、当該技術分野において知られている標準的な技法を用いた立体異性体の分離方法を熟知している。
より効率の高い手法においては、当業者は、市販の純粋な(2S)−プロパン−1,2−ジオールを使用し、米国特許第5,266,585号明細書(実施例5a、5bおよび6)に記載されているものと類似の合成手順に従い、これを1−[2−クロロ−4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]エタノンと反応させることができる。次いで、結果として得られる主として化合物IbおよびIdからなる粗製混合物を、標準的なシリカカラムクロマトグラフィーを行うことにより容易に精製および分離することができる。これらの精製されたジアステレオマーを用いて、本明細書に記載する混合物を調製することができる。
本発明のさらなる他の態様においては、植物体またはその植物繁殖媒体の真菌を防除するための方法における、上述の本発明による組成物の使用であって、前記組成物は、前記植物体に対する薬害が低減されている、使用が提供される。
本発明のさらなる実施形態においては、上述の使用であって、前記組成物が、(Ib)で表される2R,4S体を少なくとも60重量%含み、残りのジフェノコナゾールが式(Id)で表される2S,4S体である、使用が提供される。したがって、この種の組成物は、(Ib)で表される2R,4S体を例えば60重量%および式(Id)で表される2S,4S体を40重量%含む。
本発明のさらなる他の実施形態においては、上述の使用であって、前記組成物が、(Ib)で表される2R,4S体を少なくとも80重量%含み、残りのジフェノコナゾールが式(Id)で表される2S,4S体である、使用が提供される。したがって、この種の組成物は、(Ib)で表される2R,4S体を例えば80重量%および式(Id)で表される2S,4S体を20重量%含む。
本明細書に記載する方法および使用は全て、本発明による上述の組成物を含むジフェノコナゾールを包含する。
本発明によるジフェノコナゾールを含む任意の組成物は、使用時に、さらなる有効成分、例えば、殺虫剤、殺菌剤、殺線虫剤、協力剤、除草剤、植物成長調整剤または「植物健康」増進化合物も含むことができる。ジフェノコナゾール含有組成物に添加することができる有効成分の例としては、The Pesticide Manual(British Crop Production Council−ISBN No.9781901396188)(www.bcpc.org.で閲覧可能)に列挙されている全ての化合物が挙げられる。
本発明によるジフェノコナゾールは、組成物中に単独で使用するかまたは次に示す有効成分と組み合わせて使用する。下に示す括弧内の数字の大部分はThe Pesticide Manual−Thirteenth Editionの登録番号を示す:
アゾキシストロビン(47)、ジモキシストロビン(226)、フルオキサストロビン(382)、クレソキシムメチル(485)、メトミノストロビン(551)、オリサストロビン、ピコキシストロビン(647)、ピラクロストロビン(690)、トリフロキシストロビン(832)、式B−1.1:
Figure 2016510334
の化合物、アザコナゾール(40)、ブロムコナゾール(96)、シプロコナゾール(207)、ジニコナゾール(267)、ジニコナゾール−M(267)、エポキシコナゾール(298)、フェンブコナゾール(329)、フルキンコナゾール(385)、フルシラゾール(393)、フルトリアホール(397)、ヘキサコナゾール(435)、イマザリル(449)、イミベンコナゾール(457)、イプコナゾール(468)、メトコナゾール(525)、ミクロブタニル(564)、オキスポコナゾール(607)、ペフラゾエート(618)、ペンコナゾール(619)、プロクロラズ(659)、プロピコナゾール(675)、プロチオコナゾール(685)、シメコナゾール(731)、テブコナゾール(761)、テトラコナゾール(778)、トリアジメホン(814)、トリアジメノール(815)、トリフルミゾール(834)、トリチコナゾール(842)、ジクロブトラゾール(1068)、エタコナゾール(1129)、フルコナゾール(furconazole)(1198)、フルコナゾール−シス(1199)およびキンコナゾール(1378);アルジモルフ(CAS Reg.No.91315−15−0)、ドデモルフ(288)、フェンプロピモルフ(344)、トリデモルフ(830)、フェンプロピジン(343)、スピロキサミン(740)、ピペラリン(648)、式B−3.1:
Figure 2016510334
の化合物、シプロジニル(208)、メパニピリム(508)、ピリメタニル(705)、アニラジン(878)、ベナラキシル(56)、ベナラキシル−M、ベノダニル(896)、ベノミル(62)、ベンチアバリカルブ、ベンチアバリカルブ−イソプロピル(68)、ビフェニル(81)、ビテルタノール(84)、ブラストサイジン−S(85)、ボルドー液(87)、ボスカリド(88)、ブピリメート(98)、塩化カドミウム、カプタホール(113)、キャプタン(114)、カルベンダジム(116)、二硫化炭素(945)、カルボキシン(120)、カルプロパミド(122)、ニオイヒバ葉油、キノメチオナート(126)、クロロネブ(139)、クロロタロニル(142)、クロゾリネート(149)、シンナムアルデヒド、銅、炭酸アンモニウム銅、水酸化銅(169)、オクタン酸銅(170)、オレイン酸銅、硫酸銅(87)、シアゾファミド(185)、シクロヘキシミド(1022)、シモキサニル(200)、ジクロフルアニド(230)、ジクロン(1052)、ジクロロプロパン(233)、ジクロシメット(237)、ジクロメジン(239)、ジクロラン(240)、ジエトフェンカルブ(245)、ジフルメトリム(253)、ジメチリモール(1082)、ジメトモルフ(263)、ジノカップ(270)、ジチアノン(279)、ドジン(289)、エジフェンホス(290)、エタボキサム(304)、エチリモール(1133)、エトリジアゾール(321)、ファモキサドン(322)、フェンアミドン(325)、フェナミノスルフ(1144)、フェナミホス(326)、フェナリモル(327)、フェンフラム(333)、フェンヘキサミド(334)、フェノキサニル(338)、フェンピクロニル(341)、酢酸トリフェニルスズ(347)、トリフェニルスズクロリド、水酸化トリフェニルスズ(347)、ファーバム(350)、フェリムゾン(351)、フルアジナム(363)、フルジオキソニル(368)、フルスルファミド(394)、フルトラニル(396)、ホルペット(400)、ホルムアルデヒド(404)、ホセチルアルミニウム(407)、フサライド(643)、フベリダゾール(419)、フララキシル(410)、フラメトピル(411)、フリオジン(flyodin)(1205)、フアザチン(fuazatine)(422)、ヘキサクロロベンゼン(434)、ヒメキサゾール、イミノクタジンアルベシル酸塩(CAS Reg.No:99257−43−9)、イオドカルブ(ブチルカルバミン酸3−ヨード−2−プロピニル)、イプロベンホス(IBP)(469)、イプロジオン(470)、イプロバリカルブ(471)、イソプロチオラン(474)、カスガマイシン(483)、マンゼブ(496)、マンネブ(497)、ジメチルジチオカルバミド酸マンガン、メフェノキサム(メタラキシル−M)(517)、メプロニル(510)、塩化水銀(II)(511)、水銀、メタラキシル(516)、メタスルホカルブ(528)、メチラム(546)、メトラフェノン、ナーバム(566)、ニームオイル(疎水性抽出物)、ヌアリモール(587)、オクチリノン(590)、オフラセ(592)、オキサジキシル(601)、オキシン銅(605)、オキソリニック酸(606)、オキシカルボキシン(608)、オキシテトラサイクリン(611)、パクロブトラゾール(612)、パラフィン油(628)、パラホルムアルデヒド、ペンシクロン(620)、ペンタクロロニトロベンゼン(716)、ペンタクロロフェノール(623)、ペンチオピラド、ペーフラゾエート(perfurazoate)、リン酸、ポリオキシン(654)、ポリオキシンD亜鉛塩(654)、炭酸水素カリウム、プロベナゾール(658)、プロシミドン(660)、プロパモカルブ(668)、プロピネブ(676)、プロキナジド(682)、プロチオカルブ(1361)、ピラゾホス(693)、ピリフェノックス(703)、ピロキロン(710)、キノキシフェン(715)、キントゼン(PCN(B)(716)、シルチオファム(729)、炭酸水素ナトリウム、ジ酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、ストレプトマイシン(744)、硫黄(754)、TCMTB、テクロフタラム、テクナゼン(TCN(B)(767)、チアベンダゾール(790)、チフルザミド(796)、チオファネート(1435)、チオファネート−メチル(802)、チラム(804)、トルクロホス−メチル(808)、トリルフルアニド(810)、トリアゾキシド(821)、トリコデルマ・ハルジアナム(trichoderma harzianum)(825)、トリシクラゾール(828)、トリホリン(838)、水酸化トリフェニルスズ(347)、バリダマイシン(846)、ビンクロゾリン(849)、ジネブ(855)、ジラム(856)、ゾキサミド(857)、1,1−ビス(4−クロロフェニル)−2−エトキシエタノール(IUPAC名)(910)、ベンゼンスルホン酸2,4−ジクロロフェニル(IUPAC名/ケミカルアブストラクト名)(1059)、2−フルオロ−N−メチル−N−1−ナフチルアセトアミド(IUPAC名)(1295)、4−クロロフェニルフェニルスルホン(IUPAC名)(981)、式B−5.1:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.2:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.3:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.4:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.5:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.6:
Figure 2016510334
の化合物、式B−5.7:
Figure 2016510334
の化合物、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(2−ビシクロプロピル−2−イル−フェニル)−アミド(化合物B−5.8)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(9−イソプロピプ(isopropyp)−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノ−ナフタレン−5−イル)−アミド(化合物B−5.9)、1,3−ジメチル−5−フルオロ−1H−ピラゾール−4−カルボン酸[2−(1,3−ジメチルブチル)フェニル]−アミド(化合物B−5.10)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(3’,4’−ジクロロ−5−フルオロ−1,1’−ビフェニル−2−イル)−アミド(化合物B−5.11、ビキサフェン)、N−{2−[3−クロロ−5−(トリフルオロメチル)ピリジン−2−イル]エチル}−2−(トリフルオロメチル)ベンズアミド(benzamid)(化合物B−5.12、フルオピラム)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−[2−(1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ)フェニル]−アミド(化合物B−5.13)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−[2−(1,1,2,3,3,3−ヘキサフルオロプロポキシ)フェニル]−アミド(化合物B−5.14)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−[2−(2−クロロ−1,1,2−トリフルオロエトキシ)フェニル]−アミド(化合物B−5.15)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−(4’−トリフルオロメチル−ビフェン−2−イル)−アミド(化合物B−5.16)、3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−(2’−トリフルオロメチル−ビフェン−2−イル)−アミド(化合物B−5.17)および3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸N−(2’−トリフルオロメチル−ビフェン−2−イル)−アミド(化合物B−5.18)、アシベンゾラル−S−メチル(6)、クロルメコート(137)、エテホン(307)、メピコートクロリド(509)およびトリネキサパックエチル(841)、アバメクチン(1)、クロチアニジン(165)、エマメクチン安息香酸塩(291)、イミダクロプリド(458)、テフルトリン(769)、チアメトキサム(792)、グリホサート(419)、
式V:
Figure 2016510334
の化合物、ホメサフェン、イソピラザム、セダキサン、式(VI):
Figure 2016510334
の化合物、式(VII):
Figure 2016510334
の化合物、1−[4−[4−[(5S)5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、1−[4−[4−[5−(2,6−ジフルオロフェニル)−4,5−ジヒドロ−1,2−オキサゾール−3−イル]−1,3−チアゾール−2−イル]ピペリジン−1−イル]−2−[5−メチル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]エタノン、フルキサピロキサド、亜リン酸、亜リン酸ナトリウムおよび亜リン酸アンモニウム。
本発明による好ましいジフェノコナゾールの混合物(次に示す一覧においてはジフェノコナゾールと称する)としては:ジフェノコナゾールおよびシプロコナゾール;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾール;ジフェノコナゾールおよびクロロタロニル;ジフェノコナゾールおよびパクロブトラゾール;ジフェノコナゾールおよびイソピラザム;ジフェノコナゾールおよびアゾキシストロビン;ジフェノコナゾールおよびアゾキシストロビンおよびフルジオキソニル;ジフェノコナゾールおよびフルジオキソニル;ジフェノコナゾールおよびシプロドニル(cyprodonil);ジフェノコナゾールおよびアシベンゾラル−s−メチル;ジフェノコナゾールおよびピラクロストロビン;ジフェノコナゾールおよびシフルフェナミド;ジフェノコナゾールおよびフェンプロピジン;ジフェノコナゾールおよびメフェノキサム;ジフェノコナゾールおよびチアメトキサム;ジフェノコナゾールおよびメトラフェノン;ジフェノコナゾールおよびテブコナゾール;ジフェノコナゾールおよびペンコナゾール;ジフェノコナゾールおよびエポキシコナゾール;ジフェノコナゾールおよびプロチオコナゾール;ジフェノコナゾールおよびメフェノキサム;ジフェノコナゾールおよびイプコナゾール;ジフェノコナゾールおよびヘキサコナゾール;ジフェノコナゾールおよびアバメクチン;ジフェノコナゾールおよびトリネキサパック;ジフェノコナゾールおよび1−メチルシクロプロペン;ジフェノコナゾールおよびトリシクラゾール;ジフェノコナゾールおよびλ−シハロトリン;ジフェノコナゾールおよびS−メトラクロール;ジフェノコナゾールおよびメソトリオン;ジフェノコナゾールおよび国際公開第2010/063700号パンフレットに述べられている化合物のうちの1種;ジフェノコナゾールおよびコハク酸脱水素酵素阻害剤(SDHI)に分類される殺菌剤のうちの1種;ジフェノコナゾールおよびベノダニル;ジフェノコナゾールおよびフルトラニル;ジフェノコナゾールおよびメプロニル;ジフェノコナゾールおよびフルオピラム;ジフェノコナゾールおよびフェンフラム;ジフェノコナゾールおよびカロブキシン(carobxin)オキシカルボキシン;ジフェノコナゾールおよびチフルザミド;ジフェノコナゾールおよびビキサフェン;ジフェノコナゾールおよびフラメトピル;ジフェノコナゾールおよびイソピラザム;ジフェノコナゾールおよびペンフルフェン;ジフェノコナゾールおよびペンチオピラド;ジフェノコナゾールおよびセダキサン;ジフェノコナゾールおよびフルキサピロキサド;ならびにジフェノコナゾールおよびボスカリドが挙げられる。
本発明によるさらに好ましい混合物としては:ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピル(ベンゾビンジフルピルは3−ジフルオロメチル−1−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボン酸(9−ジクロロメチレン−1,2,3,4−テトラヒドロ−1,4−メタノナフタレン−5−イル)アミドであり、その殺微生物性は、例えば国際公開2007/048556号パンフレットに記載されている);ジフェノコナゾールおよびクロロタロニル;ジフェノコナゾールおよびホルペット;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾール;ジフェノコナゾールおよびプロチオコナゾール;ジフェノコナゾールおよびイソピラザム;ジフェノコナゾールおよびフェンプロピジン;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾールおよびクロロタロニル;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾールおよびフェンプロピジン;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびプロチオコナゾール;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾールおよびアゾキシストロビン;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾールおよびクロロタロニル;ジフェノコナゾールおよびシプロコナゾールおよびプロピコナゾール;ジフェノコナゾールおよびプロピコナゾールおよびホルペット;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびクロロタロニル;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびプロピコナゾール;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびイソピラザム;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびアゾキシストロビン;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびフェンプロピジン;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびホルペット;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびシプロコナゾール;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびボスカリド;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびビキサフェン;ジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびペンチオピラド;ならびにジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルおよびフルキサピロキサドが挙げられる。特に好ましい混合物としては、ジフェノコナゾールおよびクロロタロニル、ジフェノコナゾールおよびクロロタロニルおよびプロピコナゾール、ジフェノコナゾールおよびメトコナゾールおよびジフェノコナゾールおよびベンゾビンジフルピルが挙げられる。
本発明のさらなる態様によれば、本発明によるジフェノコナゾールと、クロキントセットメキシル;アブシジン酸;および式II:
Figure 2016510334
の化合物からなる群から選択される化合物との組合せが提供される。
クロキントセットメキシル([(5−クロロ−8−キノリニル)オキシ]酢酸1−メチルヘキシル)は除草剤の薬害軽減剤として知られており、“The Pesticide Manual”[The Pesticide Manual−A World Compendium;Fourteenth Edition;Editor:C.D.S.Tomlin;The British Crop Protection Council]に登録番号166として記載されている。クロキントセットメキシルが好ましいが、他のクロキントセット塩およびエステルを本発明によるジフェノコナゾールと併用することも可能である。クロキントセット塩およびエステルの例は当業者に知られており、特に、欧州特許第94349号明細書;米国特許第4902340号明細書;および米国特許第5102445号明細書に記載されている。したがって、クロキントセットならびにその塩およびエステルも本発明により提供され、クロキントセットメキシルの代替または補助に使用することができる。
アブシジン酸(ABA)はアブシジンIIおよびドルミンとしても知られている。式S−(Z,E)]−5−(1−ヒドロキシ−2,6,6−トリメチル−4−オキソ−2−シクロヘキセン−1−イル)−3−メチル−2,4−ペンタンジエン酸:
Figure 2016510334
を有する。
式IIの化合物、すなわち:
Figure 2016510334
は、国際公開2009/056333号パンフレットおよび欧州特許第0365484号明細書に記載されている。前者の参考文献においては、式IIの化合物は、種子材料を式IIの化合物で粉衣することによって稲作物を除草剤の薬害作用から保護する薬害軽減剤として記載されている。
上述のこのような組合せは本明細書に記載する全ての方法に用いることができ、この組合せは相乗効果を示す。有効成分の組合せの作用が個々の成分の作用の総和を上回っていれば、相乗効果が存在する。
所与の有効成分の組合せに関し期待される作用Eは、いわゆるコルビー(COLBY)の式に従い、次に示すように計算することができる(COLBY,S.R.“Calculating synergistic and antagonistic responses of herbicide combination”.Weeds,Vol.15,pages 20−22;1967):
ppm=混合散布液1リットル当たりの有効成分(=a.i.)のミリグラム数
X=有効成分A)をp ppm使用した場合の有効成分A)の作用(%)
Y=有効成分B)をq ppm使用した場合の有効成分B)の作用(%)。
コルビーによれば、有効成分A)+B)をp+q ppm使用した場合に期待される有効成分の(相加的)効果は:
Figure 2016510334
となる。
実際に観察された作用(O)が期待された作用(E)を上回った場合、その組合せの作用は相加的作用を超える、すなわち相乗作用を示す。数学用語における相乗因子(synergism factor)SFは、O/Eに相当する。農業を実施する上では、SFが≧1.2である場合は、作用の単純な相補加算(作用の期待値)から有意に改善されていることを示唆し、一方SFが≦0.9である場合、実際の施用手順によって、期待される作用よりも作用が低下していることの指標となる。
しかしながら、殺菌作用に関する実際の相乗効果に加えて、本発明による組成物はさらなる驚くべき有利な性質も示し、これも広義では相乗作用と称することができる。このような有利な性質の例としては:他の植物病原菌(例えば、抵抗性株)への殺菌スペクトルの拡大;有効成分の施用量の低減;昆虫や代表的なダニ目動物等の動物有害生物に対する相乗作用;有害生物防除活性スペクトルの他の動物有害生物(例えば、抵抗性動物有害生物)への拡大;個々の化合物では全く効果のない施用量でさえも、本発明による組成物を用いることで十分な有害生物防除が行える;配合時および/または施用時、例えば、粉砕、篩別、乳化、溶解または分注時における有利な挙動;貯蔵安定性の向上;光安定性の改善;より有利な分解性;毒性および/または生態毒性作用の改善;有用植物の特性(出芽、収穫量、根系のさらなる発達、分げつ数の増加、植物体の草丈の向上、葉身の拡大、根出葉の枯死の低減、分げつの強化、葉色の緑色化、肥料の必要量の低減、必要な種子数の低減、分げつの生産力の増強、開花の早期化、子実成熟の早期化、植物の倒伏(verse)(倒伏(lodging))の低減、シュートの成長増進、植物活力の改善、発芽の早期化等)の改善;または当業者によく知られている他の任意の利点を挙げることができる。
ジフェノコナゾールである成分A):成分B、すなわち本発明によるジフェノコナゾールと混合することができる化合物)の重量比は、相乗作用が得られるように選択される。一般には、A):B)の重量比は、2000:1〜1:2000、1000:1〜1:1000、500:1〜1:500、100:1〜1:100、50:1〜1:50(昇順に好ましい)である。
本発明による「植物体」とは、通常は、次に示す植物種を含む:ブドウ;禾穀類(コムギ、オオムギ、トウモロコシ、イネ、ライムギ、オート−ムギ等);ビート(サトウダイコン、飼料ビート等);果実(ナシ状果、核果、柔果(soft fruit)、例えば、リンゴ、セイヨウナシ、プラム、アーモンド、サクランボ、イチゴ、キイチゴまたはクロイチゴ);マメ科植物(インゲンマメ属植物(bean)、レンズマメ、エンドウマメ、ダイズ等);油糧作物(oil plant)(セイヨウアブラナ、マスタード、ケシ、オリーブ、ヒマワリ、ヤシ、ヒマ、カカオ豆、ラッカセイ等);ウリ科植物(カボチャ属植物(marrow)、キュウリ、メロン等);繊維植物(ワタ、アマ、アサ、ジュート等);柑橘類果実(オレンジ、レモン、グレープフルーツ、マンダリン等);野菜(ホウレンソウ、レタス、アスパラガス、キャベツ、ニンジン、タマネギ、トマト、ジャガイモ、ヒョウタン(cucurbit)、パプリカ等);クスノキ科植物(アボカド、ニッケイ属植物、樟脳等);トウモロコシ;タバコ;堅果;コーヒー;サトウキビ;茶;蔓植物;ホップ;ドリアン;バナナ;ゴムの木;芝生または観賞植物(花、低木、広葉樹または常緑樹(例えば針葉樹)等)。この一覧は何らかの限定を意図するものではない。
特に本発明の対象となるのが、禾穀類、特に、コムギ、イネ、トウモロコシおよびオオムギ、特にコムギおよびオオムギである。
「植物体」という語は、除草剤、殺虫剤、殺菌剤に対する抵抗性を付与された植物も、他の何らかの方法で改変された(従来の育種方法または遺伝子工学的方法により、収量、乾燥耐性または品質等が向上した)植物も包含する。本発明により用いられる任意の遺伝子改変植物は、当業者に知られている核酸組換え技法(recombinant nucleic acid techniques)を介して改変されたものとすることができる。
「栽培場所(locus)」という語は、植物繁殖媒体が播種されるかまたは植物繁殖媒体を生育するために植え付ける予定の、媒体や土壌等の、植物が生育する場所を包含することを意図している。栽培場所の例は、作物植物が生育する農地(field)である。
「植物繁殖媒体」という語は、後者の繁殖に用いることができる、種子等の繁殖力を有する植物体の一部分および挿し木栽培用植物体(cutting)や塊茎等の栄養繁殖体(vegetative material)、例えば、根部、果実、塊茎、球茎、根茎および植物の一部を指すと理解される。発芽後または土壌から出芽した後に移植される発芽後の植物および幼植物もこの定義に含まれる。これらの幼植物は、移植前に全部または一部を浸漬処理することによって保護することができる。好ましくは、「植物繁殖媒体」は、種子を指すと理解される。
「薬害軽減」、「薬害軽減剤」および「薬害を軽減する」という語は、いずれもジフェノコナゾールの薬害が低減されることに関連する。「薬害の低減」という語は上に定義した通りである。
さらなる態様においては、さらに本発明は、結果として得られる植物体に、作物生産性向上(crop enhancement)効果を付与する、上述のジフェノコナゾールを含む組成物を提供する。ジフェノコナゾールに関し既に知られている作物生産性向上効果に加えて、さらなる作物生産性向上効果を達成することができる。
「作物生産性向上」という語は、植物体の活力の改善、植物体の品質の改善および/またはストレス要因に対する耐性の改善を意味する。
本発明による「植物体の活力の改善」とは、特定の形質が、同一条件下で本発明の方法の非存在下に生育された対照植物体の同じ形質と比較して、質的または量的に改善されていることを意味する。この種の形質としては、これらに限定されるものではないが、発芽の早期化および/または改善、出芽の改善、種子の使用量を低減できる能力、根の生育促進、根系のさらなる発達、根粒形成の促進、シュート成長促進、分げつ形成の増加、分げつの強化、分げつの生産力の増強、植物体の茎数(stand)の向上または改善、植物体の倒伏(verse)(倒伏(lodging))の低減、植物体の草丈の伸長および/または改善、植物体重量(生重量または乾燥重量)の増加、葉身の拡張、葉色の緑色化、色素含有率の増加、光合成活性の向上、開花の早期化、穂の伸長、穀実成熟の早期化、種子、果実または莢のサイズの増大、莢数または穂数の増加、莢または穂当たりの種子数の増加、種子質量の増加、種子の登熟度の向上、根出葉の枯死の低減、老化の遅延、植物の生命力の改善、貯蔵組織内のアミノ酸量の増加および/または必要とされる投入物の低減(例えば、必要な肥料、水および/または労働力の少量化)が挙げられる。活力が改善された植物体は、上述の形質のいずれかまたは上述の形質の任意の組合せもしくは2つ以上を向上させることができる。
本発明による「植物体の品質の改善」とは、特定の形質が、同一条件下で本発明の方法の非存在下に生育された対照植物体の同じ形質と比較して、質的または量的に改善されていることを意味する。この種の形質としては、これらに限定されるものではないが、植物の外観の改善;エチレンの低減(生産量の低減および/または受容の阻害);収穫物(例えば、種子、果実、葉、野菜)の品質の改善(この種の品質の改善は、収穫物の外観の改善、炭水化物含有量の改善(例えば、糖および/またはデンプンの量の増加、糖酸比の改善、還元糖の低減、糖生産速度の増加)、タンパク質含有量の改善、油含有量および組成の改善、栄養価の改善、非栄養化合物の低減、官能特性の改善(例えば、味の向上)および/または消費者の健康上の利益の改善(例えば、ビタミン類および抗酸化物質の増加)として発現し得る);収穫後特性の改善(例えば、貯蔵寿命および/または貯蔵安定性の向上、加工性の易化、化合物抽出の易化);および/または種子品質の改善(例えば、次の時期に使用するため)が挙げられる。品質が改善された植物は、上述の形質のいずれかまたは上述の形質の任意の組合せもしくは2つ以上を向上させることができる。
本発明による、「ストレス要因に対する耐性の改善」とは、特定の形質が、同一条件下で本発明の方法の非存在下に生育された対照植物体の同じ形質と比較して、質的または量的に改善されていることを意味する。この種の形質としては、これらに限定されるものではないが、最適な生育条件に満たない条件をもたらす非生物的ストレス要因の増大、例えば、渇水(例えば、植物体の水分の欠乏、吸水力の欠如または植物体への給水量の低減をもたらす何らかのストレス)、低温曝露、高温曝露、浸透圧ストレス、UVストレス、洪水、塩分の増加(例えば、土壌中の)、鉱物曝露量(mineral exposure)の増加,オゾン曝露、露光量の増加および/または利用可能な栄養分の制限(例えば、窒素および/またはリン栄養分)に対する耐性および/または抵抗性の増強が挙げられる。ストレス要因に対する耐性が改善された植物体は、上述の形質のいずれかまたは上述の形質の組合せもしくは2つ以上を向上させることができる。渇水および栄養ストレスに対する耐性の改善は、例えば、水分および栄養素を吸収、使用または保持する効率を高めることによって行うことができる。
上述の作物生産性向上のいずれかまたは全てにより、例えば、植物の生理機能、植物の成長および発達ならびに/または植物の組織構造を改善することによって収量を改善することができる。本発明に関連して、「収量」としては、これらに限定されるものではないが、(i)(a)植物自体による生産量の増加に起因するかまたは(b)植物素材を収穫する能力の改善に起因し得る、バイオマス生産量、穀実収量、デンプン含有量、油含有量および/もしくはタンパク質含有量の増加、(ii)収穫物の組成の改善(例えば、糖酸比の改善、油組成の改善、栄養価の向上、非栄養化合物の低減、消費者の健康上の利益の増大)ならびに/または(iii)作物を収穫できる能力の増大/促進、作物の加工性の改善および/もしくは貯蔵安定性/貯蔵寿命の向上が挙げられる。農業用植物の収量の増加とは、量を測定することが可能である場合は、各植物の生産物の収量が、本発明を適用しないことを除いて同一条件下で生産した植物の同じ生産物の収量よりも測定可能な量が増加していることを意味する。本発明によれば、収量が、少なくとも0.5%、より好ましくは少なくとも1%、よりさらに好ましくは少なくとも2%、よりさらに好ましくは少なくとも4%、好ましくは5%またはそれを超える量が増加していることが好ましい。
上述の作物生産性向上のいずれかまたは全てにより、土地の利用性を改善することもできる、すなわち、それまでは栽培に利用できなかったかまたは最適な状態に満たなかった土地を利用可能にすることもできる。例えば、渇水状況下における生存能力が向上した植物体を、降雨量が最適量に満たない地域、例えば、おそらく砂漠周辺または砂漠自体でさえ栽培を行うことが可能になる可能性がある。
本発明の使用/方法に従い植物に施用した場合、ジフェノコナゾール(a.i.)は、通常、5〜2000g a.i./ha、特に10〜1000g a.i./ha、例えば、50、75、100または200g a.i./ha、0.5〜1000g a.i./ha、好ましくは1〜750g a.i./ha、より好ましくは2.5〜500g a.i./ha、より好ましくは5〜300g a.i./ha、より好ましくは7.5〜200g a.i./haの施用量で施用される。好ましい実施形態においては、本発明によるジフェノコナゾールは、作物に、約130g a.i./haまで、好ましくは約125g a.i./haまでの施用量で施用される。
農業の実施においては、本発明の使用/方法による組成物の施用量は所望される効果の種類に依存し、通常は組成物全体を1ヘクタール当たり20〜4000gの範囲で施用する。
ジフェノコナゾールを種子の処理に使用する場合、一般には、種子1kg当たりジフェノコンゾール(Difenoconzole)0.001〜50g、好ましくは種子1kg当たり0.01〜10gで十分である。
本発明によるジフェノコナゾールを含む組成物および上述の他の化合物を一緒に含む任意の混合物は、任意の従来の形態の製剤、例えば、ツインパック(twin pack)、乾燥種子処理用粉末(powder for dry seed treatment)(DS)、種子処理用エマルション(emulsion for seed treatment)(ES)、種子処理用フロアブル剤(flowable concentrate for seed treatment)(FS)、種子処理用液剤(solution for seed treatment)(LS)、種子処理用水和性粉末(water dispersible powder for seed treatment)(WS)、種子処理用カプセル懸濁剤(capsule suspension for seed treatment)(CF)、種子処理用ゲル(gel for seed treatment)(GF)、乳剤(emulsion concentrate)(EC)、サスペンション剤(suspension concentrate)(SC)、サスポエマルション(suspo−emulsion)(SE)、カプセルサスペンション(capsule suspension)(CS)、顆粒水和剤(water dispersible granule)(WG)、乳化粒剤(emulsifiable granule)(EG)、油中水エマルション(emulsion,water in oil)(EO)、水中油エマルション(emulsion,oil in water)(EW)、マイクロエマルション(microemulsion)(ME)、油中分散液(oil dispersion)(OD)、油混和性フロアブル剤(oil miscible flowable)(OF)、油剤(oil miscible liquid)(OL)、液剤(soluble concentrate)(SL)、微量散布用懸濁剤(ultra−low volume suspension)(SU)、微量散布用液剤(ultra−low volume liquid)(UL)、濃縮原体(technical concentrate)(TK)、水和剤(dispersible concentrate)(DC)、水和剤(粉末)(wettable powder)(WP)または農業的に許容可能な補助剤を組み合わせた技術的に実施可能な任意の製剤の形態として用いることができる。
このような混合物および組成物は当業者に知られている方法で、例えば、有効成分と少なくとも1種の適切な不活性配合助剤(例えば、希釈剤、溶媒、フィラーおよび任意選択的に他の配合成分(界面活性剤、殺生物剤、凍結防止剤、展着剤(sticker)、増粘剤および補助作用を有する化合物等))とを混合することにより製造することができる。不活性成分、特に殺生物剤は、窒素固定細菌を阻害または損傷することがないよう当業者が慎重に選択しなければならない。効力を長期間持続させることが意図される場合は徐放性製剤も使用することができる。特に、散布形態で施用される、水和剤(例えば、EC、SC、DC、OD、SE、EW、EO等)、水和剤(粉末)、粒剤等の製剤は、湿潤剤や分散剤等の界面活性剤および補助作用を有する他の化合物、例えば、ホルムアルデヒドとナフタレンスルホン酸との縮合物、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、脂肪族アルキル硫酸塩、エトキシ化アルキルフェノールおよびエトキシ化脂肪族アルコールを含むことができる。
当業者に知られている配合成分としては、例えば、有意な生物学的活性を示さないかまたは生物学的活性を全く示さない配合成分を挙げることができる。そのようなものとしては、例えば、希釈剤、溶媒、フィラー、界面活性剤、殺生物剤、凍結防止剤、展着剤、増粘剤および補助作用を供する化合物が挙げられる。
種子粉衣製剤は、当業者に知られている方法で、例えば、種子に十分に付着する水性懸濁液としてまたは乾燥粉末中で適用することができる。この種の種子粉衣製剤は当該技術分野において知られている。種子粉衣製剤は、単一種の有効成分または有効成分の組合せをカプセル化形態で、例えば、徐放性カプセルまたはマイクロカプセルとして含むことができる。典型的な種子処理用タンクミックス製剤は、所望の成分を、タンクミックス製剤を基準として、0.25〜80%、特に1〜75%含み、固体または液体助剤(例えば、水等の溶媒を含む)を99.75〜20%、特に99〜25%含み、この助剤は、0〜40%、特に0.5〜30%の量の界面活性剤であってもよい。典型的な種子処理用プレミックス製剤は、所望の成分を、プレミックス製剤を基準として0.5〜99.9%、特に1〜95%含み、固体または液体助剤(例えば、水等の溶媒を含む)を99.5〜0.1%、特に99〜5%含み、この助剤は、0〜50%、特に0.5〜40%の量の界面活性剤であってもよい。
一般に、製剤は、活性物質(active agent)を0.01〜90重量%、農業的に許容される界面活性剤を0〜20%、ならびに固体または液体の配合用不活性成分および助剤を10〜99.99%含み、活性物質は、少なくとも上述のジフェノコナゾールおよび任意選択的に他の活性物質(上述したものおよび/または殺微生物剤や防腐剤等)を含む。組成物の濃縮形態は、一般に、活性物質を約2〜80%、好ましくは約5〜70重量%含む。製剤の適用形態は、例えば、活性物質を0.01〜20重量%、好ましくは0.01〜5重量%含む。市販品は、好ましくは濃縮物として配合され、使用者は通常製剤を希釈して使用することになる。
以下に示す実施例は本発明を例示するものである。本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
これらの実施例には次の製品を使用した。
高沸点芳香族溶剤(heavy aromatic solvent)は、ExxonMobile,Cologne,Germanyより入手可能なSolvesso 200である。ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムは、Huntsman Surface Sciences,Castiglione delle Stiviere,Italyより入手可能なNansa EVM 62/Hである。36−エトキシ化ヒマシ油は、Clariant,Frankfurt,Germanyより入手可能なEmulsogen EL360である。10−エトキシ化オレイルは、Clariant,Frankfurt,Germanyより入手可能なGenapol O−100である。Score 250ECTMは、ジフェノコナゾールを250g/Lを含む、Syngenta,Dielsdorf,Switzerlandより市販されている乳剤製剤である。Score 250ECTMは前記ジフェノコナゾール異性体を次に示すおおよその重量比:2S,4R体(Ia)を30%;2R,4S体(Ib)を30%;2R,4R体(Ic)を20%;2S,4S体(Id)を20%含む。
実施例1
2L容の3つ口丸底に、トルエン中の1−[2−クロロ−4−(4−クロロフェノキシ)フェニル]エタノン(288.3g)、(2S)−プロパン−1,2−ジオール(170.8g)およびp−トルエンスルホン酸(3.3g)を水分分離器を用いて加熱還流する。反応が完結したら溶媒および過剰のプロパンジオールを減圧下で除去した。
次いで米国特許第5,266,585号明細書の実施例5bおよび6に記載された手順に従い、((Ib)2R,4S)−および((Id)2S,4S)−メチルジオキソランの粗製混合物を最終生成物に変換した。水で抽出した後、溶媒を減圧下で蒸発させた。結果として得られた(Ib)および(Id)を約3:2で含む粗製混合物(粘性油状物)を実施例2に従い精製した。
実施例2
実施例1で得られた生成物100gを2−メトキシ−2−メチルプロパン(100g)に溶解し、シリカを固定相とし、2−メトキシ−2−メチルプロパンを溶出液として用いたカラムクロマトグラフィーで精製した。この方法により約20gの(Ib 2R,4S)(シス体生成物)および約9gの(Id 2S,4S)(トランス体生成物)を、いずれも>98%のジアステレオマー純度で得た。
((Ib)2R,4S)
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ=1.09(d,J=6.1Hz,3H),3.07(t,J=7.5Hz,1H),3.9(dd,J=7.5Hz,1H),4.07(dm,J=7.4,6.1Hz,1H),4.75(m,2H),6.8(dd,J=8.7,2.5Hz,1H),6.95(m,2H),7.0(d,J=2.5Hz,1H),7.31(m,2H),7.54(d,J=8.7Hz,1H),7.91(s,1H),8.24(s,1H)
((Id)2S,4S)
1H NMR(300MHz,CDCl3):δ=1.10(d,J=6.1Hz,3H),3.24(t,J=8.2Hz,1H),3.77(dm,J=8.2,6.1Hz,1H),3.93(dd,J=6.1,8.2Hz,1H),4.67(m,2H),6.76(dd,J=8.7,2.5Hz,1H),6.92(m,2H),6.97(d,J=2.5Hz,1H),7.26(m,2H),7.55(d,J=8.7Hz,1H),7.83(s,1H),8.12(s,1H)
実施例3
本実施例は、ジフェノコナゾールの立体異性体である(Ib)の2R,4S体の方が、2S,4R体(Ia)、2R,4R体(Ic)および2S,4S体(Id)よりもコムギに与える薬害による被害が小さいことを示すものである。
4種の可能な立体異性体のそれぞれを別々に含むジフェノコナゾール乳剤を調製した。次に示す組成物を撹拌槽に別々に装入し、80℃で1時間加熱することにより黄色透明の液体を得た。
Figure 2016510334
コムギの種子(品種「Riband」)を直径6.5cmのポットに、通常は1ポット当たり6個になるように種子を播種した。生育媒体は、TKS1泥炭土を66.5%、テンサイ育成土(sugar beet soil)を30%および砂を3.5%含むものとした。種子を細かい土の層で覆い、ポットに潅水した。このポットを、播種から1日以内に、トリネキサパックエチル(SyngentaからのModdus 250 ECTM)1部を水1000部で希釈した成長調整剤溶液5mLで処理した。試験処理を行うまで、ポットを室温19℃(一定)、相対湿度60%の環境調整室に14時間日長で保持した(その時点で植物体は約3週目になる)。試験処理を行う前に植物体の密度を通常は1ポット当たり4本に減らした。
ジフェノコナゾール製剤を水と混合し、均質なエマルションを得るために超音波で撹拌した。次いで水9体積部対イソプロパノール1体積部を用いて散布液を作製した。60cmの高さに設置した、扇形ノズル(flat−fan nozzle)1個を備えたレールに沿って移動する散布機(track−sprayer)を用いて、施用量が200リットル/ヘクタール相当になるように校正し、試験処理を行った。
ジフェノコナゾールがコムギに与える薬害症状にはクロロシスおよび/またはネクロシスが含まれていた。薬害を、施用から14日後の植物体の被害の割合として評価した。結果を次表に示す。
Figure 2016510334
実施例4
本実施例では、コムギの薬害症状の度合いが2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)対2S,4Sジフェノコナゾール(Id)の比率に依存することを示す。
2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)対2S,4Sジフェノコナゾール(Id)の比率が異なるジフェノコナゾール乳剤を調製した。次の組成物を撹拌槽に別々に装入し、80℃で1時間撹拌することにより黄色透明の液体を得た。
Figure 2016510334
試験用コムギ植物を生育させ、実施例3と同様に製剤を適用した。2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)および2S,4Sジフェノコナゾール(Id)を含む実験用製剤を、4種の立体異性体(Ia、Ib、IcおよびId)を全て含む市販品であるScore 250ECTMと一緒に試験に供した。ジフェノコナゾールによるコムギの薬害症状にはクロロシスおよび/またはネクロシスが含まれていた。薬害を、施用から14日後の植物体の被害の割合として評価した。結果を次表に示す。
Figure 2016510334
実施例5
本実施例においては、コムギの薬害による被害の程度が2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)対2S,4Sジフェノコナゾールの比率に依存することをさらに示す。
試験用コムギ植物を生育させ、実施例3と同様に製剤を施用した。2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)および2S,4Sジフェノコナゾール(Id)を含む実験用製剤を、4種の立体異性体(Ia、Ib、IcおよびId)を全て含む市販品であるScore 250ECTMと一緒に試験に供した。ジフェノコナゾールによるコムギの薬害症状にはクロロシスおよび/またはネクロシスが含まれていた。薬害を、施用から14日後の植物体の被害の割合として評価した。結果を次表に示す。
Figure 2016510334
実施例6
本実施例においては、2R,4Sジフェノコナゾールの含有率を増加した製剤を用いることにより、生物学的性能が同程度である標準的な製品と比較して、農場で生育したコムギに与える薬害による被害の程度が低減されることを示すものである。
2R,4Sジフェノコナゾール(Ib)を60%および2S,4Sジフェノコナゾール(Id)を40%含む実施例4Cの製剤を用いて、北ヨーロッパの4ヵ国で11回の別々の実地試験を行い、4種全ての立体異性体(Ia、Ib、IcおよびId)を上述の比率で含む市販品であるScore 250ECTMと一緒にコムギに施用した。これらの製品を生育ステージBBCH 32および39において2回施用した(1ヘクタール当たり水200リットルに相当)。8回の試験では、最初の施用から7〜10日後に薬害が認められたため、葉の被害を%で評価した。5回の試験では、生育ステージ39からセプトリア・トリチシ(Septoria tritici)の感染が認められたため、止葉、第2葉および第3葉の感染率を評価した。
Figure 2016510334

Claims (14)

  1. ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物であって、前記ジフェノコナゾールの少なくとも40重量%が、式(Ib):
    Figure 2016510334
    で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールの少なくとも95重量%が、式(Id):
    Figure 2016510334
    で表される2S,4S体であることを特徴とする、殺菌剤組成物。
  2. 前記残りのジフェノコナゾールが全て式(Id)で表される前記2S,4S体である、請求項1に記載の殺菌剤組成物。
  3. 前記ジフェノコナゾールの少なくとも55重量%が、式(Ib)で表される前記2R,4S体である、請求項1または2に記載の殺菌剤組成物。
  4. 前記ジフェノコナゾールの少なくとも60重量%が、式(Ib)で表される前記2R,4S体である、請求項1または2に記載の殺菌剤組成物。
  5. 前記ジフェノコナゾールの少なくとも65重量%が、式(Ib)で表される前記2R,4S体である、請求項1または2に記載の殺菌剤組成物。
  6. 前記ジフェノコナゾールの少なくとも80重量%が、式(Ib)で表される前記2R,4S体である、請求項1または2に記載の殺菌剤組成物。
  7. 助剤、担体および界面活性剤からなる群から選択される1種以上の成分をさらに含む、請求項1〜6のいずれか一項に記載の殺菌剤組成物。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物で処理された植物体または繁殖媒体。
  9. 禾穀類植物体または禾穀類繁殖媒体である、請求項8に記載の組成物で処理された植物体または繁殖媒体。
  10. コムギまたはオオムギである、請求項9に記載の植物体または繁殖媒体。
  11. 植物体または繁殖媒体の真菌を防除するための方法であって、前記植物体または繁殖媒体に、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物を殺菌有効量で施用することを含む、方法。
  12. ジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物が植物体または植物繁殖媒体に与える薬害を軽減するための方法であって、前記植物または植物繁殖媒体に請求項1〜7のいずれか一項に記載のジフェノコナゾールを含む殺菌剤組成物を施用することを含む、方法。
  13. 前記植物体または植物繁殖媒体がコムギまたはオオムギである、請求項12に記載の方法。
  14. ジフェノコナゾールを製造するための方法であって、製造されるジフェノコナゾールの少なくとも60重量%が、式(Ib):
    Figure 2016510334
    で表される2R,4S体であり、残りのジフェノコナゾールが、式(Id):
    Figure 2016510334
    で表される2S,4S体であるように、ジフェノコナゾールを製造することを含む、方法。
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