JP2016510057A - ジメチルエーテルのカルボニル化のためのプロセス - Google Patents

ジメチルエーテルのカルボニル化のためのプロセス Download PDF

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Abstract

一つのゼオライト触媒と水素の存在下において、ジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製するためのプロセスであって、第1の工程では、少なくとも1の一つの一酸化炭素の水素に対するモル比をもってカルボニル化を実施し、そして第2の工程およびそれに引き続く工程では、一つの1より大きな水素の一酸化炭素に対するモル比をもってカルボニル化を実施する、酢酸メチルを調製するためのプロセス。【選択図】図1

Description

本発明は、一つのゼオライト触媒および水素の存在下において、ジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製するための一つのプロセスに関する。
酢酸メチルは、石油化学製品プロセスにおいて工業的に用いられており、特に、酢酸や無水酢酸のような、汎用化学製品を生産するための原材料として用いられている。
結晶性アルミノケイ酸塩ゼオライトは、酢酸メチルを生産するためのジメチルエーテルのカルボニル化反応を触媒することが知られている。例えば、国際公開WO 2006/121778は、実質的無水条件下において、一つのモルデナイトあるいはフェリエライト触媒の存在の下、低級アルキルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって、一つの低級脂肪族カルボン酸である一つの脂肪族エステルを生産する一つのプロセスが記載されている。
国際公開WO 2008/132438は、ゼオライト触媒と水素の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによる酢酸メチルの生産について記載している。国際公開WO 2008/132438によれば、240℃より高い温度において水素は、ゼオライト触媒の触媒生産性および/または触媒安定性にとって有利な一つの効果を有する。しかしながら、等モルあるいはモル過剰の水素が採用されているプロセスは例示されていない。
出願人は、ジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化するためのゼオライトによって触媒されるプロセスであって、モル過剰の水素(一酸化炭素に対して)の存在下において実施されるプロセスが、貧弱な初期触媒特性だけでなく、反応の初めから終わりまでを通じて貧弱な触媒特性をももたらすことを見出した。特に、水素過剰条件下において実施されるカルボニル化反応における貧弱な触媒特性は、有機構造指向剤を含まない合成混合物から調製されたゼオライト触媒によって実証されている。
したがって、水素と一つのゼオライト触媒の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製する一つのプロセスを提供することが望ましく、特に、前記ゼオライト触媒は、有機構造指向剤の助けを借りずに調製された一つのゼオライト触媒であることが望ましく、そのようなプロセスは、水素がモル過剰である条件下において改善された触媒性能を達成することを可能とする。
出願人は今日、水素のモル過剰下、かつ一つのゼオライト触媒の存在下で、ジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製するためのカルボニル化プロセスにおいて、該カルボニル化プロセスが、最初のうちは一酸化炭素の等モルあるいはモル過剰(水素に対して)で実施され、そしてその後、一酸化炭素の水素に対するモル比を、当該プロセスが水素のモル過剰をもって実施されるように調整すると、触媒性能の改善を達成することができることを見出した。
その結果、本発明は、一つのプロセスであって、水素と一つのゼオライト触媒の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製するためのプロセスを提供するものであり、当該プロセスでは、第1の工程においてカルボニル化は少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもって実施され、そして、それに引き続く第2の工程では、カルボニル化は、1より大の水素の一酸化炭素に対するモル比をもって実施される。
本発明はまた、水素および上述の触媒の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによる酢酸メチルの調製における一つのゼオライト触媒の性能を改善するための一つのプロセスをも提供するものであり、当該プロセスでは、第1の工程においてカルボニル化は少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもって実施され、そして、それに引き続く第2の工程では、カルボニル化は、1より大の水素の一酸化炭素に対するモル比をもって実施される。
有利なことに、本発明による一つのカルボニル化触媒およびプロセスの操業は、触媒性能の改善をもたらし、例えば、水素のモル過剰をもって最初から最後まで一貫して操業されるカルボニル化プロセスと比較して、活性度および/または選択率などが改善される。望ましいことに、本発明は、反応の全経過にわたる触媒性能の改善の持続を達成することができる。
図1は、酢酸当量の空時収量(g/lcat.hr)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が4:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図2は、酢酸メチルに対する選択率(%)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が4:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図3は、酢酸当量の空時収量(g/lcat.hr)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が2:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図4は、酢酸メチルに対する選択率(%)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が2:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図5は、酢酸当量の空時収量(g/lcat.hr)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が1:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図6は、酢酸メチルに対する選択率(%)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が1:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図7は、酢酸当量の空時収量(g/lcat.hr)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が4:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって一つの有機構造指向剤で調製された一つの触媒を用いて実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。 図8は、酢酸メチルに対する選択率(%)対操業時間を図示するものであり、一酸化炭素:水素が4:1である一つの初期モル比が、その後1:2まで低減された一つのモル比をもって一つの有機構造指向剤で調製された一つの触媒を用いて実施されるジメチルエーテルのカルボニル化に対するものである。
本発明のある実施形態では、ゼオライトは一つの有機構造指向剤も含まない一つの合成混合物から合成されたものである。
本発明のもう一つの実施形態では、上述の第1の工程および第2の工程は連続して実施される。
本願のさらなる実施形態では、上述の第1の工程および第2の工程は連続して実施され、かつ上述のゼオライトは、一つの有機構造指向剤も含まない一つの合成混合物から調製されたものである。
第1の工程であって、そこでは、カルボニル化が、少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもって実施される工程は、以下では、工程(i)として引用され得る。
第2の工程であって、そこでは、カルボニル化が、1より大きな水素の一酸化炭素に対するモル比をもって実施される工程は、以下では、工程(ii)として引用され得る。
誤解を回避するため、「少なくとも1である一酸化炭素の水素に対するモル比」は、一酸化炭素/水素のモル比が少なくとも1であることを意味し、また、「1より大の水素の一酸化炭素に対するモル比」は、水素/一酸化炭素のモル比が1より大きいことを意味するものとする。
工程(i)では、カルボニル化は、少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもって実施される。このモル比は、一酸化炭素の水素に対する等モルあるいはモル過剰を提供する。いかなる理論にも拘束されることを望むものではないが、水素に対する一酸化炭素の量が少なくとも等モル量をもって一つのカルボニル化反応を初期遂行することによって、コークスの一種が触媒の表面に生成され、それが商業的に許容できる触媒選択率および空時収量を確立するのに有利であると考えられる。
工程(i)における一酸化炭素の水素に対するモル比は、それが少なくとも1という値に維持されるという条件で、変化させることができる。適切には、工程(i)において、一酸化炭素の水素に対するモル比は1から15の範囲内にあり、例えば、2から5の範囲内にあり、一例として、2から4の範囲内にある。
都合の良いことに、工程(i)はカルボニル化プロセスの始動中に実施され得るものであり、そこではカルボニル化は新鮮な触媒あるいは再生された触媒の存在下で実施される。
工程(i)が実施される時間的期間は、所望の空時収量、選択率および触媒の寿命などの要因に幾らか依存する。より長い時間的期間は、一般に改善された選択率につながるが、触媒寿命を減少させる。有益には、工程(i)で採用される一酸化炭素の水素に対するモル比は、酢酸メチルの空時収量が安定すると同時に、あるいはその後に減少させられる。適切には、工程(i)は、約10分から約300時間の間の一つの期間にわたって実施され、例えば、約24時間から約250時間などである。
典型的には、工程(i)および工程(ii)は連続して実施される。
所望の期間工程(i)が実施された後、一酸化炭素の水素に対するモル比は、工程(ii)におけるカルボニル化反応が1より大きな水素の一酸化炭素に対するモル比をもって実施されるように調整される。適切には、工程(ii)における水素の一酸化炭素に対するモル比は1.05から5の範囲内にあり、例えば、2から5までの範囲内であり、例として2である。
適切には、プロセスは、工程(i)における一酸化炭素の水素に対するモル比が1から15の範囲内にあるように実施され、例えば、1から4あるいは2から5の範囲内であり、例として2から4の範囲内であるのに対して、工程(ii)では、水素の一酸化炭素に対するモル比は、1.05から5までの範囲内にあるように実施され、例えば、2から5までの範囲内である。
本発明の幾つかあるいはその全ての実施形態において、プロセスは、工程(i)における一酸化炭素の水素に対するモル比が1から4の範囲内をもって実施される一方、工程(ii)における水素の一酸化炭素に対するモル比は、2から5の範囲内、例えば、約2をもって実施される。
工程(i)において利用される一酸化炭素の水素に対するモル比を、工程(ii)で採用することが要請されるモル比に合わせることは、カルボニル化反応に供給される一酸化炭素の量を減少させ、あるいは水素の量を増加させることによって適切に達成され得る。
工程(ii)におけるカルボニル化反応に供給される水素の特定量は臨界的というわけではないが、工程(i)の一酸化炭素の水素に対するモル比を減少させるのに十分な量であるべきであって、1より大きな水素の一酸化炭素に対するモル比が得られるようにすべきである。
必要であれば、工程(ii)においてカルボニル化反応に導入される一酸化炭素の量を減少させ、一酸化炭素の水素に対するモル比が減少するようにすることができる。
工程(i)のカルボニル化で用いられる一酸化炭素の水素に対するモル比は、1段式の工程(ii)での使用の要請に合わせて調整し得るものであり、あるいは例えば、2段あるいはそれ以上、例えば2段での使用の要請に合わせて、徐々に調節することができる。例えば、工程(i)における一酸化炭素の水素に対するモル比が4であり、かつ工程(ii)において要請される水素の一酸化炭素に対するモル比が2である場合、一酸化炭素の水素に対するモル比は、最初のうちは2まで減少させ、そしてその後0.5(水素の一酸化炭素に対するモル比が2)まで減少させることができる。
多段の中の工程(i)における一酸化炭素の水素に対するモル比を減少させる必要がある場合、どのようなカルボニル化反応時間の後においても各々の段を開始することが可能であるが、適切には各々の段は約1時間から約200時間の範囲内の一つの反応時間の後に開始される。
各々の段における継続時間が等しい必要はない。
カルボニル化において利用される一酸化炭素および水素ガスは、実質的に純粋なものとすることができ、例えば、産業ガスの供給者によって供給される典型的な一酸化炭素および水素、あるいはカルボニル化反応に干渉しない低レベルの不純物、例えば、メタンや二酸化炭素、を含み得る。
都合の良いことに、一つの合成ガスを一酸化炭素と水素の供給源として利用することができる。合成ガスは、主に一酸化炭素と水素を様々の量含む一つの混合物であるが、少量の二酸化炭素および不活性ガスをも含み得るものであって、そして商業的に入手できるものである。本発明における利用では、一つの合成ガスは、一酸化炭素および水素に加えて、二酸化炭素および不活性ガスの一つ以上を含み得る。
合成ガスの製造のための従来プロセスは、炭化水素源の転換反応を含むものであり、例えば、水蒸気改質および部分酸化などが含まれる。合成ガス製造で利用される炭化水素源の例は、バイオマス、天然ガス、メタン、C−C炭化水素、ナフサ、石炭および石油系重質油を含む。
水蒸気改質は、一般に、合成ガスを形成するために炭化水素を水蒸気と接触させることを含む。そのプロセスは、一つの触媒の利用を含み得るものであり、例えば、ニッケルに基づく触媒である。
部分酸化は、一般に、合成ガスを形成するために、炭化水素を酸素あるいは酸素含有ガス、例えば、空気のような、と接触させることを含む。部分酸化は、一つの触媒、例えば、ロジウム、白金あるいはパラジウムに基づく触媒、を用いて、あるいは用いずに行われる。
カルボニル化反応は、一つの希釈剤の存在下において実施することもできる。適切な希釈剤の例は、不活性ガス、例えば、窒素、アルゴンおよびヘリウムなど、を含む。
カルボニル化反応条件下において一酸化炭素およびジメチルエーテルを触媒と接触させると、カルボニル化反応が開始され、そして酢酸メチルが一つの反応生成物として生成される。水素は、その大部分がカルボニル化反応において消費されない。
本発明において採用される触媒はどのようなゼオライトであってもよく、水素の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化して酢酸メチル反応生成物を生成する反応を触媒するのに効果的であればよい。
ゼオライトは、結晶性アルミノケイ酸塩であり、頂点を共有するSiOおよびAlOの四面体から構成された骨格構造を有する。各々の骨格構造トポロジーは、サイズ、形、および次元の異なる細孔、チャネルおよび/またはポケットの規則的配列構造を含む。ゼオライトのこれらの骨格構造トポロジーあるいは構造型は、IUPACの権限下、国際ゼオライト協会の構造委員会による3文字構造コードによって指定される。ゼオライト、それらの構造、性質および合成方法に関する説明は、そのウェッブ版(http://www.iza−structure.org/databases/)とともに、The Atlas of Zeolite Framework Types(C.Baerlocher,W.M.Meier,D.H.Olson,第5版,エルゼビア,アムステルダム,2001)に見出すことができる。
適切には、本発明における利用のため、ゼオライトは、一つの8員環によって規定される少なくとも一つのチャネルあるいはポケット(以下においては、集合的に「チャネル」と引用する)を含む。好適には、一つの8員環チャネルは、一つの10員環あるいは12員環によって規定される少なくとも一つのチャネルと相互接続されている。ゼオライトチャネル系のウィンドウサイズは、反応物質たるジメチルエーテルおよび一酸化炭素分子が、ゼオライト骨格構造を拡散して自由に出入りできるようなものであるべきである。適切には、一つの8員環チャネルのウィンドウサイズは、少なくとも2.5×3.6オングストロームである。
好適なゼオライトは、MOR、FER、OFF、CHA、GMEおよびMFSから選択される一つの骨格構造型を有する。
MOR骨格構造型のゼオライトの例はモルデナイトを含む。FER骨格構造型のゼオライトの例は、フェリエライトおよびZSM−35を含む。OFF骨格構造型のゼオライトの例はオフレタイトを含む。CHA骨格構造型のゼオライトの例は菱沸石を含む。GME骨格構造型のゼオライトの例はグメリナイトを含む。MFS骨格構造型のゼオライトの例はZSM−57を含む。
本発明の使用するためのゼオライトは、好適にはMOR骨格構造型のゼオライト、特にモルデナイトである。
シリコンおよびアルミニウムに加え、本発明で用いるためのゼオライトは、例えば、ボロン、ガリウム、および鉄の一つ以上のような、三価の骨格構造修正元素を含む骨格構造を有することができ、好適にはガリウムである。適切には、ゼオライトはガリウムモルデナイトであり得る。
ゼオライト骨格構造中のアルミニウム原子が一つ以上の骨格構造修正元素によって置換されている場合、Xを、アルミニウム、ボロン、ガリウムおよび鉄の一つ以上から選択された一つ以上の三価の元素として、シリカのXに対する比は、少なくとも5であるが、好適には100より小さいか、あるいは100に等しく、例えば、7から40の範囲内であり、例として10から30の範囲内であることが好ましい。
本発明の目的のため、一つのゼオライトの、シリカのアルミナに対するモル比は容積比あるいは全体比である。これは、たくさんの化学分析手法のいずれか一つによって決定することができる。そのような手法には、X線蛍光分析、原子吸光およびICP(誘導結合プラズマ)が含まれる。これら全てが、実質的に同一のシリカのアルミナに対するモル比の値を与える。一つのゼオライトの、シリカのアルミナに対する容積モル比(ここに、”SAR”とも記す)は変化し得る。例えば、一つのゼオライト、例えば、モルデナイトなど、のSARは、5という低い値から90を超えるまでの範囲内にある。本発明において利用するためのゼオライトのSARは、適切には、10から90:1までの範囲内にあり得るのであって、例として、20から60:1、例えば、20から40:1の範囲内にあり得る。
ゼオライトは、合成物の形態で商業的供給源から広く入手することができる。合成物の形態のゼオライトは、ナトリウム型、アンモニウム型および水素型のゼオライトを含む。アンモニウム型は、例えば、昇温状態における焼成などの、既知の技術によって水素型に転換することができる。ナトリウム型は、まず、例えば、硝酸アンモニウムなどの、一つのアンモニウム塩を用いたイオン交換によってアンモニウム型に転換することで水素型に転換することができる。もう一つの方法として、ゼオライトは既知の技術を用いて合成することができ、例えば、米国特許US 4,377,502には、モルデナイトの合成調製が記載されている。
適切には、本願発明において用いられるゼオライトはモルデナイトであり、好適には水素型のモルデナイトである。
モルデナイトのようなゼオライトは、アルミナ供給源、シリカ供給源、アルカリ金属供給源および水を含む合成混合物の結晶化によって合成することができる。
必要であれば、合成混合物は、一つの有機構造指向剤を含むことができる。
有機構造指向剤は、典型的には、一つの塩基性窒素化合物とすることができ、例えば、一つの第4級アンモニウム化合物などであり、例として、一つのテトラアルキルアンモニウム化合物であり、例えば、一つのテトラエチルアンモニウム化合物である。テトラアルキルアンモニウム化合物の例は、水酸化物およびそれらの塩、例えば、ハロゲン化合物などを含む。
一つのゼオライト構造を形成するための結晶化プロセスの結果として、そのゼオライトは、その微孔構造中に合成混合物中に用いられた有機構造指向剤を含む。その結晶構造は、本質的に有機構造指向剤を包み込み、そしてゼオライトの微孔は、その構造指向剤の分子をもって閉鎖されるようになる。ゼオライトの微孔の中の有機構造指向剤の存在は、一つのゼオライトの触媒活性を低下させ、あるいは取り除いてしまうと考えられる。したがって、典型的には、一つの触媒として使用するに先立って、合成されたままのゼオライトは、そのゼオライトから有機構造指向剤を取り除くために処理される。これは、一般に、その合成されたままのゼオライトを、昇温状態、典型的には、200℃以上の温度において焼成、あるいは加熱することによって達成される。
もう一つの方法として、モルデナイトのようなゼオライトを、一つの有機構造指向剤をも含まない一つの合成混合物から合成することができる。
一般的には、ゼオライトを、有機構造指向剤を用いることなく作製することは、より経済的であり、したがって望ましいものである。しかしながら、本願の出願人は、ゼオライト、そして、特にモルデナイトであって、それらが有機構造指向剤を含まない合成混合物から調製されたものを用いると、プロセス全体を通して水素リッチ、すなわち、水素のモル過剰な条件下で操業される、ジメチルエーテルをカルボニル化するためのプロセスにおいて、酢酸メチル生成物に対する低い選択率と生産性がもたらされるということを見出した。
有利なことに、本発明は、水素リッチな条件下で実施されるジメチルエーテルのカルボニル化のためのプロセスにおいて触媒性能を改善するために提供されるものであり、そして、特に、有機構造指向剤の助けを借りることなく合成されたゼオライト触媒の、そのようなプロセスにおける触媒性能を改善するために提供されるものである。
好適には、本発明で利用されるゼオライトは有機構造指向剤を含まない一つの合成混合物から調製されたものである。特に、本発明で利用されるゼオライトは、有機構造指向剤を含まない一つの合成混合物から調製されたモルデナイトである。特に、本発明で用いる一つのゼオライト、例えば、一つのモルデナイトは、一つのアルミナ供給源、一つのシリカ供給源、一つのアルカリ金属供給源および水の一つの合成混合物から調製される。
シリカ、アルミナおよびアルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の供給源は、ゼオライト合成混合物において従来から用いられているものとすることができる。シリカ供給源の代表は、コロイド状シリカ、沈殿シリカ、シリカ・ゲル、ヒュームド・シリカおよび固体シリカ、ケイ素含有化合物、例えば、ケイ酸など、金属ケイ酸塩、例えば、ケイ酸ナトリウムなど、およびアルミノケイ酸塩を含むメタロシリケート、例えば、アルミノケイ酸ナトリウムである。
アルミナの供給源は、様々の供給源によって提供され得るものであり、それらの供給源には、活性アルミナ、アルミナ三水和物、ガンマアルミナ、および水溶性アルミニウム塩であって、例えば、硫酸アルミニウム、硝酸アルミニウム、水酸化アルミニウム水和物およびアルミン酸塩であって、例えば、アルミン酸ナトリウムあるいは他の金属アルミン酸塩が含まれる。
一つのゼオライトを調製するための合成混合物に用いられるシリカおよびアルミナの各々は、一つ以上の初期試薬から供給され得ることが理解されるであろう。例えば、シリカは、一つの水酸化ナトリウム水溶液あるいは一つのケイ酸ナトリウム水溶液から供給され得る。
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属の供給源は、水易溶性のアルカリ金属塩あるいはアルカリ土類金属塩であって、例えば、アルミン酸ナトリウムあるいはケイ酸ナトリウムあるいは水酸化物形態であって、例えば、アルカリ金属水酸化物などであり、好適には水酸化ナトリウムを含む。
合成混合物の成分は、どのような順序で水に添加してもよい。
ゼオライト中の予め定めた組成を維持するため、一般に、純度と組成が知られている出発原料を採用することが好ましく、これにより組成制御を維持することができる。
成分を既定の割合で水の中に統合することにより一つのゼオライト形成用水性合成混合物が構成される。その合成混合物を、ある時間の間およびある温度において熱水的処理(圧力を加え、あるいは加えずに)して結晶化を促進することができる。適切には、合成混合物は、ゼオライトの結晶が形成されるまで維持され、例えば、昇温状態において6から500時間のある期間であり、例えば、80℃から210℃のある温度である。より低い温度、例えば、80℃では、結晶化時間はより長い。
適切には、合成混合物は、ゼオライトの結晶が形成されるまで維持され、例えば、昇温状態において6から500時間のある期間であり、例えば、80℃から210℃のある温度である。
典型的には、結晶性ゼオライトは溶液中に形成され、そして標準的な手法、例えば、遠心分離やろ過、水洗、適切には脱イオン水あるいは蒸留水を用いた水洗によって回収され、そして乾燥される。微細粉末としての合成ゼオライト結晶は、ゼオライトの特定の型に特有の一つのX線回折パターンを示す。
アルカリ金属あるいはアルカリ土類金属、典型的にはナトリウムを含むゼオライトは、そのアルカリ/アルカリ土類金属含有量を低下させるために処理されることが望ましい。適切な処理には、陽イオンを置換する従来型のイオン交換処置が含まれる。イオン交換は、ゼオライトを、置換陽イオンを含む一つの水溶液に一回以上接触させることによって実施することができる。一般に、イオン交換は、25から100℃の範囲の温度において、一つの適切な時間間隔の間、例えば、1から6時間の間実施される。イオン交換の度合いは、接触時間、置換陽イオン溶液の濃度および温度を変えることにより変化させることができる。
置換陽イオンの典型には、水素イオンおよびアンモニウムイオンが含まれる。好適には、イオン交換は、アンモニウム陽イオンの供給源とともに実施され、例えば、一つのアンモニウム塩などであり、例として、硝酸アンモニウムあるいは塩化アンモニウムである。
所望の置換陽イオンの塩水溶液との接触に続いて、ゼオライトを水で洗浄し、そして乾燥することにより、アルカリ/アルカリ土類金属の部位を占有する置換陽イオンを有する乾燥ゼオライトを生成することができる。
乾燥に続き、ゼオライトは焼成され、アンモニウム陽イオンの幾らかあるいはその全部が水素陽イオンに転換される。
適切には、本発明で利用されるゼオライトは水素型あるいはアンモニウム型であり、好適には水素型である。
本発明で利用される一つの好適なゼオライトは、水素型の一つのモルデナイトであり、さらに好適には、有機構造指向剤を含まない一つの合成混合物から調製された一つのモルデナイトである。
本発明に採用される一つのゼオライトは、任意に、イオン交換され、さもなければ、例えば、銅、銀、ニッケル、イリジウム、ロジウム、白金、パラジウムおよびコバルトなどの一つ以上の金属を担持され得るものである。
ゼオライトは、市販されているか、そうでなければ、微細結晶粉として合成的に調製されるものであり、そして、それらは、典型的には触媒反応での使用を目的として、それらの特性を増強するためさらに修正されるのであって、例えば、ゼオライトを成形小片、例えば、押出物、ペレットあるいはビーズなどに形成する。ゼオライトを成形小片に形成するプロセスは、当分野において良く知られており、ゼオライトの粉に一つの適切な結合材料を添加してゲルあるいはペーストを形成し、その後、そのゲルあるいはペーストを所望の形に押し出して、さらに乾燥させることによって達成される。ゼオライト粉を、結合剤を用いずに小片に形成することも可能である。
都合の良いことに、本発明で用いる一つのゼオライトは、一つの結合剤、例えば、一つの無機酸化物あるいは一つのクレイとともに構成することができる。好適な結合材料は、アルミナ、アルミナ−シリカおよびシリカから選択され、例えば、ベーマイト型のアルミナである。しかしながら、他の無機酸化物、例えば、チタニア、ジルコニアおよびマグネシアもまた、用いることができる。適切なクレイには、ベントナイトおよび珪藻土が含まれる。
ゼオライトと結合剤の相対的割合は広く変化し得るが、適切には、ゼオライトは最終触媒中に触媒の10重量%から90重量%の間の量存在し得るものであり、好適には触媒の10重量%から65重量%の間の量だけ存在し得る。
ゼオライト−結合剤複合混合物は、触媒小片の所望の形に押し出し成形することができ、そして任意に、熱処理を施して結合剤を硬化させ触媒強度と摩耗抵抗性を改善することができる。したがって、本発明のカルボニル化反応での使用に先立って、一つの複合ゼオライトは昇温状態、例えば、少なくとも500℃の温度において焼成することができる。焼成は、一つの不活性雰囲気中、例えば、窒素あるいはヘリウムあるいは酸化性雰囲気、例えば、空気あるいは酸素中で実施することができる。焼成の継続時間は、例えば、約10分から10時間とすることができる。
適切には、本発明で使用する一つの触媒は、一つのアルミナ結合剤とともに複合化された一つのモルデナイトである。
カルボニル化プロセスに採用されるジメチルエーテルは、実質的に純粋なジメチルエーテルとすることができる。商業的実践においては、ジメチルエーテルは、メタノール合成およびメタノール脱水触媒の存在下における合成ガスの触媒転換によって生産される。この触媒転換は、大部分がジメチルエーテルである一つの生産物をもたらすが、幾らかのメタノールをも含み得る。本発明では、メタノールの量が、酢酸メチル反応生成物の生産を妨げるほど多量でないとの条件の下、ジメチルエーテルは少量のメタノールを含み得る。
適切には、ジメチルエーテルは、5重量%あるいはそれ未満、例えば、1重量%あるいはそれ未満のメタノールを含む。
希釈剤をジメチルエーテルに含ませることができる。適切な希釈剤の例は、窒素、アルゴンおよびヘリウムを含む。
適切には、ジメチルエーテルの濃度は、0.1から20モル%までの範囲内にあり、例えば、カルボニル化反応に供給されるガス供給物の全成分を基礎として1.5モル%から15モル%などである。
好適には、ジメチルエーテルはカルボニル化プロセスにおいて気相で存在する。
水は、酢酸メチルを生産するためのジメチルエーテルのカルボニル化を妨げることができるので、カルボニル化プロセスは、好適には、実質的に無水条件下で実施される。適切には、したがって、カルボニル化反応における水の存在を制限するため、全ての反応物質、ジメチルエーテル、および一酸化炭素、水素および触媒を含む、は、プロセスでの使用に先立って乾燥される。適切には、カルボニル化プロセスは、カルボニル化プロセスに供給されるガス供給物の全成分を基礎として1モル%未満の水濃度をもって実施され、好適には、0.5モル%未満であり、より好適には0.2モル%未満であり、そして最も好適には0.1モル%未満で実施される。
適切には、工程(i)および工程(ii)の各々は、約200℃から350℃までのある温度で実施され、例えば、約240℃から320℃などであり、例として約250℃から310℃であり、好適には、約260℃から300℃である。
カルボニル化プロセスは、大気圧より高い圧力において実施することができる。したがって、適切には、工程(i)および工程(ii)の各々は、1から100bargの一つの全圧において実施され、例えば、約10から100bargなどであり、例として約20から80bargである。
望ましくは、カルボニル化プロセスは、約240℃から320℃の範囲内のある温度、かつ約20から80bargまでのある全圧において実施される。
適切には、工程(i)および工程(ii)の各々は、500から40,000h−1のある全時空間速度(GHSV)で実施され、例えば、2,000から20,000h−1である。
好適には、カルボニル化プロセスは、実質的にハロゲン化物、例えば、ヨウ化物の不存在下で実施される。「実質的に」との用語によって、全ハロゲン化物、例えば、反応および触媒に供給されるガス供給物のヨウ化物成分が500ppm未満、好適には100ppm未満であることを意味するものとする。
必要に応じて、ジメチルエーテル、水素および一酸化炭素は、触媒床の直前にあるガード床に接触させ得るものであり、それによって、そこから不純物を除去することができる。適切なガード床はアルミナを含む。
望ましくは、カルボニル化は一つの気相プロセスとして実施され、例えば、一つの固定床プロセスとして実施される。カルボニル化が一つの気相プロセスとして稼働されている場合、原料は、一つの反応領域に入るに先だって、液相状態とすることができる。しかしながら、ゼオライト触媒との接触に先立って、例えば、一つの予備加熱器によって、液相成分を揮発させることが望まれ得る。
カルボニルプロセスは、反応領域内において、ジメチルエーテル、一酸化炭素および水素のガス供給物を、所望の温度において一つ以上のゼオライトの固定床を貫いて通過させることによって実施される。もちろん、反応領域は、それらの間に各反応器への入口において所望の温度を確実に維持できるような適切な手段により一つ以上の分割された反応器とすることができると理解されている。
使用に先立って触媒を活性化することができ、例えば、一酸化炭素、水素および、例として、窒素およびヘリウムなどのような不活性ガスの一つ以上の存在下において、任意の所望の時間的期間にわたり、触媒を所望の反応の温度まで加熱することによって触媒を活性化することができる。
ジメチルエーテルの一酸化炭素とのカルボニル化は、一つの反応生成物としての酢酸メチルを生成する。カルボニル化反応生成物流は、未反応ジメチルエーテル、未反応一酸化炭素および水素の一つ以上のような付加的な成分をも含み得る。
酢酸メチルは、任意の適切な手段により反応生成物から回収することができる。適切には、反応生成物は気相形態で反応領域から除去され、そして酢酸メチルを含む一つの液相画分と非凝縮気相画分に凝縮される。気相および液相画分は、その後、例えば、ノックアウトドラムや接線入力式ドラムなどの既知の手段を用いて分離される。
反応生成物から回収された酢酸メチルは、そのままの状態で売られるか、あるいは川下化学製品に用いることができる。例えば、回収した酢酸メチルの一部あるいはその全部を、例えば、一つの加水分解プロセスによって、酢酸に転換することができる。加水分解プロセスは当業界において既知であり、例えば、一つの酸性触媒の存在下における反応性蒸留が含まれる。
したがって、本発明の実施形態の幾つかあるいはその全部において、プロセスは、カルボニル化プロセスから酢酸メチルを回収し、かつ回収された酢酸メチルの幾らかあるいはその全部を酢酸に転換する付加的な工程を含む。
カルボニル化プロセス(第1および第2の工程を含む)は、一つの連続あるいは一つのバッチプロセスとして操業させることができ、連続プロセスが好適である。
ここで、本発明を、以下の制限的でない実施例を参照しつつ解説する。
実施例A(本発明に基づくものではない)
カルボニル化反応は、国際公開WO 2005063372に記載されているタイプの16個の同じ反応器を含む一つの圧力流通反応器ユニットの反応器の中で実施された。その反応器(内径9.2mm)は、直径が3.2mmの一つの内管が備えられていた。乾燥質量基準(触媒を室温から600℃まで、1分間当たり約30℃の昇温率で加熱することによって測定した触媒の強熱減量によって決定した)において、3mlのコランダム(粒子サイズ125から160ミクロン)で希釈されたおおよそ2g(3ml)の触媒を、反応器の中、コランダム(粒子サイズ125から160ミクロン)の10cm床の上に置いた。その触媒床の上に、コランダム(粒子サイズ125から160ミクロン)の11cm床を一つ置いた。反応器は、モル混合比が4対1の一酸化炭素および水素を12 l/hの流量をもって全圧70barまで加圧され、次いで、2℃/minで280℃から300℃の範囲内のある温度まで加熱され、そしてこの温度で3から5時間の間保持され、その後、一酸化炭素/水素供給物は、全気体時空間速度4000h−1かつ水素の一酸化炭素に対するモル比が2の一酸化炭素、ジメチルエーテル(DME)および水素のカルボニル化反応供給物に切り替えられた。下の表1に示すカルボニル化ガス供給組成物により、この反応を少なくとも160時間実施した。この反応器からの出口流を一つのガスクロマトグラフに周期的に通過させて、反応物質とカルボニル化生成物の濃度を決定した。
この実施例Aでは、一つの商業的に入手可能なH−モルデナイト(シリカ:アルミナモル比が20)ゼオライトを採用し、そのゼオライトは直径1.6mmを有する円筒状の押出物形状のアルミナ20重量%との複合物であった。そのゼオライトの調製には、有機構造指向剤は用いられていなかった。
カルボニル化プロセスは、一貫して水素のモル過剰下で実施された。
Figure 2016510057
カルボニル化反応の空時収量およびジメチルエーテルの酢酸メチルに対する選択率を下記の表1Aに示す。空時収量(STY)を、単位時間当たり触媒の単位リットル当たりの酢酸当量で計算した。酢酸当量は、酢酸メチル生成物に対する空時収量に0.81[すなわち、モル重量(酢酸)/モル重量(酢酸メチル)]を乗じることによって決定された。
Figure 2016510057
実施例1
下記の表2に与えられたカルボニル化ガス供給組成物を用いて実施例Aを繰り返した。最初の215時間の間、カルボニル化反応を一酸化炭素のモル過剰をもって実施し、そしてその後、水素のモル過剰をもって実施した。
Figure 2016510057
この実施例で得られた空時収量およびジメチルエーテルの酢酸メチルに対する選択率を図1および2に示す。
図1および2の観察から分かるように、本発明のプロセスを用いて達成した空時収量および選択率は、一貫して水素のモル過剰をもってカルボニル化反応が実施された実施例Aで得られたそれらに比べ著しく高い。したがって、反応が、その初期において一酸化炭素のモル過剰をもって実施されるという条件において、高水準の水素を採用することができる。
実施例2
下記の表3に与えられたカルボニル化ガス供給組成物およびペレット形態(500−650ミクロン)の触媒を用いて実施例Aを繰り返した。最初の265時間の間、カルボニル化反応を一酸化炭素のモル過剰をもって実施し、そしてその後、水素のモル過剰をもって実施した。
Figure 2016510057
この実施例に対する空時収量および選択率(ジメチルエーテル対酢酸メチル)の結果を図3および4に示す。図3および4の観察から分かるように、空時収量および選択率は、一貫して水素のモル過剰をもってカルボニル化反応が実施された実施例Aで得られたそれらに比べ著しく高い。
実施例3
カルボニル化反応、すなわち反応AおよびBを、1:2および4:1のCOのHに対するモル比を用い、例えば、国際公開WO2006107187に記載された型の16個の同一の並列式等温並流筒状反応器を含む一つの圧力流通反応器の中で実施した。その反応器は、4つのブロックに4つの反応器が配置され、各々のブロックは独立の温度制御を有する。実施例Aで用いたモルデナイト触媒の100マイクロリットルを、一つの反応器の中の一つの金属焼結体(細孔サイズ20ミクロン)の上に装填した。ガンマアルミナの100マイクロリットルを触媒の上に置き、そして装置の残りをカーボランダムで満たした。触媒は、それを大気圧において、Nを流量3.1mL/minを流しつつ、5℃/minの昇温率で300℃まで加熱して活性化させた。300℃において1時間経過した後、Nガスを全流量6.1ml/minの一酸化炭素、水素およびヘリウム(モル比1:2:0.1)のガス混合物で置換した。反応器はその後、60bargの圧力が加えられ、そして平衡状態のまま2時間放置したのであるが、それは触媒の活性化が完了すると考えられた時点であった。ガス混合物は、次いで、下記の表4に示す組成とCO:Hモル比を有する一つのカルボニル化ガス供給物によって置換された。
Figure 2016510057
各々のカルボニル化反応は125時間にわたって続けられた。反応器からの出口流は、二つのTCDおよび一つのFID検出器を備えたインターサイエンス トレース ガス クロマトグラフ(Interscience Trace gas chromatograph)に移送された:一つのTCDチャネルには二つのカラムが備えられており、それらはCarboxen 1010(2m×0.32mm)およびCarboxen1010(28m×0.32mm)であった。他のTCDチャネルにはPoraplot U(2m×0.32mm)およびPoraplot Q(12m×0.32mm)カラムが備えられていた。FIDチャネルには、Rtx−1,1u(20m×0.32mm)およびRtx−wax,0.25u(2m×0.32mm)カラムが備えられていた。
1:2のCO:Hモルをもって実施された反応Aに対する空時収量および選択率の結果は表5Aに示されており、また4:1のCO:Hモル比をもって実施された反応Bに対するそれらの結果は表5Bに示されている。
Figure 2016510057
Figure 2016510057
この実施例は、有機構造指向剤の助けを借りることなく調製した一つのゼオライトについて、カルボニル化反応を水素のモル過剰条件下で開始することにより、貧弱な触媒性能がもたらされ、その性能はカルボニル化反応全体にわたり一貫して貧弱のままであることを実証するものである。対照的に、同じ触媒に対しても、反応を一酸化炭素過剰の条件で立ち上げることにより、触媒性能の劇的な改善が達成される。
実施例4
下記の表6に与えられたカルボニル化ガス供給組成物および実施例Aで用いた触媒をペレット形態(500−650ミクロン)で用いて実施例Aを繰り返した。反応は、初期において一酸化炭素と水素の等モル量を用いて実施され、引き続いて水素のモル過剰をもって実施された。
Figure 2016510057
この実施例に対する空時収量および選択率(ジメチルエーテル対酢酸メチル)の結果を図5および6に示す。図5および6の観察から分かるように、初期段階において一酸化炭素と水素を等モル量用いることにより得られた空時収量および選択率は、一貫して水素のモル過剰をもって実施された実施例Aのそれらに比べ顕著に高い。
実施例5
アルミナとの複合物であるH−モルデナイトゼオライトを触媒として用いて実施例Aを繰り返した。そのモルデナイトは、臭化テトラエチルアンモニウムを有機構造指向剤として含む一つの合成混合物から調製された。カルボニル化反応での使用に先立って、有機構造指向剤を焼成によりゼオライト構造から除去した。
その反応で得られた空時収量およびジメチルエーテルの酢酸メチルに対する選択性を下記の表7に示す。
Figure 2016510057
実施例5の触媒と下記の表8に示したカルボニル化ガス供給組成物を用いて実施例Aを繰り返した。
Figure 2016510057
この実施例で得られた空時収量と酢酸メチルに対するジメチルエーテルの選択率を図7および8に示す。

Claims (30)

  1. 水素と一つのゼオライト触媒の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化することによって酢酸メチルを調製するための一つのプロセスであって、第1の工程において、少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもってカルボニル化を実施し、そして引き続く第2の工程において、1より大きい水素の一酸化炭素に対するモル比をもってカルボニル化を実施する酢酸メチルを調製するためのプロセス。
  2. 水素と一つのゼオライト触媒の存在下においてジメチルエーテルを一酸化炭素とともにカルボニル化する酢酸メチルの調製において、一つのゼオライト触媒の性能を改善するための一つのプロセスであって、第1の工程において、少なくとも1の一酸化炭素の水素に対するモル比をもってカルボニル化を実施し、そして引き続く第2の工程において、1より大きい水素の一酸化炭素に対するモル比をもってカルボニル化を実施するゼオライト触媒の性能を改善するためのプロセス。
  3. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が1から15の範囲にある請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が2から4の範囲にある請求項3に記載のプロセス。
  5. 前記第2の工程における水素の一酸化炭素に対するモル比が1.05から5の範囲にある請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記第2の工程における水素の一酸化炭素に対するモル比が2から5の範囲にある請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が2から4の範囲にあり、かつ前記第2の工程における水素の一酸化炭素に対するモル比が1.05から5の範囲にある請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が1から4の範囲にあり、かつ前記第2の工程における水素の一酸化炭素に対するモル比が2から5の範囲にある請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. 前記第1の工程は、10分から300時間の間の期間実施される請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 前記ゼオライトは、一つの8員環によって規定される少なくとも一つのチャネルを含む請求項1から9のいずれか一項に記載のプロセス。
  11. 前記8員環チャネルは、一つの10あるいは12員環によって規定される少なくとも一つのチャネルと相互に接続されている請求項10に記載のプロセス。
  12. 前記ゼオライトは、MOR、FER、OFFおよびGMEからなるグループから選択される一つの骨格構造型のゼオライトである請求項10または11に記載のプロセス。
  13. 前記ゼオライトはMOR骨格構造型であり、かつモルデナイトである請求項12に記載のプロセス。
  14. 前記ゼオライトは水素型である請求項13に記載のプロセス。
  15. 前記ゼオライトは、イオン交換され、そうでなければ一つ以上の金属を担持されたゼオライトである請求項1から14のいずれか一項に記載のプロセス。
  16. 前記ゼオライトは、有機構造指向剤を含まない一つの合成混合物から調製されたゼオライトである請求項1から15のいずれか一項に記載のプロセス。
  17. 前記ゼオライトは、一つの結合剤との複合物である請求項1から16のいずれか一項に記載のプロセス。
  18. 前記結合剤は、アルミナ、シリカ−アルミナおよびシリカから選ばれる請求項17に記載のプロセス。
  19. 前記触媒は、一つのアルミナ結合剤と複合化されたモルデナイトである請求項1から18のいずれか一項に記載のプロセス。
  20. 前記触媒は、押出物、ペレットおよびビーズから選ばれる成形小片である請求項1から19のいずれか一項に記載のプロセス。
  21. 前記第1および第2の工程の各々が200℃から350℃の範囲内の一つの温度において実施される請求項1から20のいずれか一項に記載のプロセス。
  22. 前記第1および第2の工程の各々が20から80bargの範囲内の一つの全圧において実施される請求項1から21のいずれか一項に記載のプロセス。
  23. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が、一つの段階において前記第2の工程のために調整される請求項1から22のいずれか一項に記載のプロセス。
  24. 前記第1の工程における一酸化炭素の水素に対するモル比が、二つ以上の段階において前記第2の工程のために調整される請求項1から22のいずれか一項に記載のプロセス。
  25. 前記第1の工程が、前記プロセスの始動中に実施される請求項1から24のいずれか一項に記載のプロセス。
  26. 前記プロセスは、該プロセスに供給される全ガス供給物に基づいて1モル%未満の一つの水濃度をもって実施される請求項1から25のいずれか一項に記載のプロセス。
  27. 一酸化炭素および水素の供給源が一つの合成ガスである請求項1から26のいずれか一項に記載のプロセス。
  28. 前記カルボニル化プロセスが一つの気相プロセスとして実施される請求項1から27のいずれか一項に記載のプロセス。
  29. 前記カルボニル化プロセスは、一つの連続プロセスとして操業される前記第1および第2の工程を含む請求項1から28のいずれか一項に記載のプロセス。
  30. 前記カルボニル化プロセスから酢酸メチルを回収する付加的な工程および該回収した酢酸メチルの一部または全部を酢酸に転換する付加的な工程を含む請求項1から29のいずれか一項に記載のプロセス。
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