JP2016506893A - 空気ブロック安定化布システムを備えた空気タイヤのカーカス - Google Patents

空気ブロック安定化布システムを備えた空気タイヤのカーカス Download PDF

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Abstract

ラジアル方向と周方向とを有する空気タイヤのカーカスであって、この空気タイヤのカーカスである。空気タイヤのカーカスは、少なくとも1つの安定化布のプライと、安定化布に装着された空気ブロック層とを有している。安定化布は、複数の補強糸を有し、これら補強糸が、カーカスのラジアル方向配設されるように、カーカス内配置されている。補強糸は、矩形の断面、上面、及び、下面、を有する単軸方向に延伸されたテープ要素を有している。テープ要素は、少なくとも約5の延伸倍率と、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも0.85g/cm3の密度を有している第1の層を少なくとも有している。第1の層は、ポリアミドと、ポリエステルと、コポリマーと、これらの混合物とからなるグループから選ばれたポリマーを含んでいる。【選択図】図1

Description

本願は、一般的に、繊維強化ゴム物品に関する。
強化ゴムの製品は、広範囲に渡って種々の消費及び生産の分野で使用されている。強化モールドゴムの製品の性能は、ゴムへの補強材の取着と空気のブロック性質とに依存している。
これらゴム製品の幾種(タイヤ、エアスプリング)かにおいて、製造プロセスは、製造中に伸びを可能にするための一方向ストレッチ能力を有する繊維層を必要としている。これらゴム製品の品質にとっては、この繊維層の伸びが極めて均一であり、かつ夫々の繊維素子の間隙が規則正しく維持されることで重要である。
製品の空気シール部材が、繊維補強を安定にすると共に、必要なストレッチ性能を与える場合には、好ましい。
強化ゴム物品は、ゴム物品と、繊維補強層と、空気シール性能を有するポリマーとを含んでいる。前記繊維層は、伸び及び空気シール性能を備えたフイルムと、埋め込まれる又は接着され、PET、PA、アラミドのような、(1)単軸方向に延伸されたテープ要素、もしくは(2)マルチフイラメントの糸により形成された層とを有している。強化ゴム物品の形成方法が開示されている。
図1は、空気ラジアルタイヤの切断部分図である。 図2Aは、空気ブロック安定化布システムの一実施の形態を示している。 図2Bは、空気ブロック安定化布システムの他の実施の形態を示している。 図3は、1つの層を有する例示的なテープ要素の一実施の形態を概略的に示している。 図4は、2つの層を有する例示的なテープ要素の一実施の形態を概略的に示している。 図5は、3つの層を有する例示的なテープ要素の一実施の形態を概略的に示している。 図6は、空隙(voids)と表面の裂け目(crevices)とを有する例示的なテープ要素の一実施の形態を概略的に示している。 図7は、複数の空隙を含んだファイバーの一実施の形態の断面の50,000倍の顕微鏡写真図である。 図8Aは、複数の空隙と、空隙の、ある直径を示している空隙誘起粒子と、を含んだファイバーの一実施の形態の断面の20,000倍の顕微鏡写真図である。 図8Bは、複数の空隙と、空隙の、ある長さを示している空隙誘起粒子と、を含んだファイバーの一実施の形態の断面の20,000倍の顕微鏡写真図である。 図9は、裂け目を有するファイバーの一実施の形態の表面の1,000倍の顕微鏡写真図である。 図10は、裂け目を有するファイバーの一実施の形態の表面の20,000倍の顕微鏡写真図である。 図11は、裂け目を有するファイバーの一実施の形態の表面の100,000倍の顕微鏡写真である。 図12は、タイヤのカーカスで安定化布としての使用のための、第1の例の横糸が挿入された縦編み構造体の一部の正面図である。 図13は、タイヤのカーカスで安定化布としての使用のための、第2の例の横糸が挿入された縦編み構造体の一部の正面図である。 図14は、図13の横糸が挿入された縦編み構造体の一部の背面図である。 図15は、タイヤのカーカスのビード領域に配置のための補強糸を含んでいる、横糸が挿入された縦編み構造でのマシン方向の配置のためのパターンを示す概略的なパターンの図である。
図1には、ショルダーによりトレッドに接続されたサイドウォール303を備えたタイヤである強化物品200の一実施の形態が示されている。このタイヤ200は、トレッド305により覆われたカーカス301を有している。図1で、タイヤ200は、ラジアルタイヤである。しかし、本願発明は、ラジアルタイヤに限定されるものではなく、他のタイヤの構成と共に使用可能である。カーカス301は、代表的には、タイヤの内周の所で金属ビード307の中に終端している安定化布312の1又は複数のプライ(積層体)により形成されている。少なくとも1つのベルトプライ334が、トレッド305の領域内で安定化布312を周方向に囲んでいる。前記カーカス301は、安定化布312内の補強糸311が、タイヤ200の意図した回転方向Rに対して実質的にラジアル方向に延びるように構成されている。前記ベルトプライ334は、スチールコードで補強された撚糸のような比較的伸び難い縦糸材331により形成されており、この縦糸材は、タイヤの意図した回転方向に、又は、一般的には、この方向に対して小さい角度をなして延びている。これら比較的伸び難い縦糸材331の前記角度は、構成又は適用の方法に対応して変えられ得る。ブレーカ330が、トレッド305がサイドウォール303と合うタイヤ200の領域内で、エッジ332で終端しているタイヤのトレッド305の幅全体に渡って延びている。
キャッププライ層343が、前記ベルトプライ334とトレッド305との間に配置されている。図示されたキャッププライ層343は、前記ベルトプライ334のエッジ332を超えて延びているタイヤのロール方向でタイヤコード安定化布312の周りに巻かれているキャッププライテープ342により形成されている。更に、図2に示されているキャッププライテープ342は、重ね継がれることにより生じるタイヤ200の不均衡な影響を減じるように複数回タイヤコード安定化布312に巻かれ得る。更に、前記キャッププライ層343は、前記ベルトプライ334のエッジ332を超えて延びている1つのキャッププライテープ342により形成されても、または、キャッププライ層343は、タイヤ200のカーカス301の周りで周方向に、平らな螺旋形パターンに巻かれた1つのキャッププライテープ342により形成されても良い。好ましいキャッププライ布は、各々が全体に渡って取り込まれる米国特許7,252,129、7,614,432、及び7,931,062に記載されている。
前記ビード307の上にはビードエイペックス310があり、ビード307とエイペックス310とには、少なくとも部分的にフリッパー320が巻かれている。このフリッパー320は、ビード307を囲みかつ折り返し端部330の一部の内側に位置された布層である。チッパー340が、前記ビード307に巻かれているプライの部分330に近接して配置されている。詳細には、このチッパー340は、プライの折り返し端部の、前記フリッパー320とは反対側に配置されている。前記サイドウォールは、又、他の図示されていない布層、例えば、チェーファー布、トウ保護布、又は、ビードの周りを巻くか、サイドウォールの側までビードから上方に延びるか、ショルダー領域でトレッドから下上に延びるか、テイドウォールを完全に覆うかする布を有し得る。ビードとトレッドとの間で延びている布は、ここでは、「サイドウォール布」と規定されている。これは、フリッパー布のように、タイヤの内側へとビードを周って延びている布も、布の少なくとも一部がビードとトレッドとの間に位置されていれば、含んでいる。
タイヤのカーカス301は、使用中、回転方向に対して横方向のビードからビードへラジアル方向での実質的な強度を有することが要求されている。この強度を与えるために、代表的には、前記安定化布312(これは度々タイヤコードと称されている)は、布形成及び/又は仕上げプロセスのときに延伸されてテンションがかけられた、縦糸方向(「マシン方向」として、又知られている)に延び、実質的に伸び難く予めテンションがかけられた高引っ張り強さの糸により形成された布でなければならない。そして、この布は、マシン方向を横切る(即ち、縦糸を横切る)方向で裁断されている。布のこれら個々の片は、かくして、90度回転され、高強度の縦糸が、ビード間で所望のラジアル方向に向けられるように、カーカス301内に配置されるように互いに組み合わされている。かくして、最終の構造では、横糸は、実質的に周方向(即ち、タイヤの回転方向)に向けらけれている。このような安定化布は、代表的には、空気シールを形成するために、厚いブチルゴム材により形成された内側ライナーに重ねられて取着される。
補強糸が、一般の安定化布では必要であるスライス、ターン、及びスプライス工程を無くすために、横糸方向、即ち、クロスマシン方向に設けられているような安定化布312(又、度々、「補強コード」と称されている)を形成することが提案されている。一実施の形態では、カーカスの安定化布は、比較的伸び難い補強コードでできた横挿入糸を有する縦ニット−横挿入糸により形成されている。代わって、カーカスの安定化布は、比較的伸び難い補強コードでできた横糸を有する布で良い。
代わって、前記カーカスの安定化布は、レイドスクリム又は一方向性の布でのような、横方向、即ち、マシン方向を横切る方向が、比較的伸び難い補強コードでできた布を有する不布でも良い。織物の横方向に比較的伸び難い補強コードを有する安定化に対する更なる情報は、全体に渡って取り込まれる2010年6月14日に出願された米国特許出願12/836,256に見出すことかできる。
強化ゴム物品200は、又、布強化ホースの形態をとることができる。最も広がっており、又、最も適した一般のホースは、安定化布(補強糸を含んでいる)が、2つのセットの糸を形成している可撓性のホースに螺旋状にまかれた糸により形成されている、所謂、「メッシュ補強」形式である。第1は、平行で等間隔の複数の列で、要求された形のセルを有する布「メッシュ」を形成するようにホースの筒本体の軸に対して対称に配置された同様に平行で等間隔のラインに沿った等しい数の横糸の上に重ねられている。このような安定化布312は、代表的には、強化された空気ブロック布を形成するように、ゴム220の中に埋め込まれている。ホースに加えて、ファイバー及びファイバーの層が、力伝達ベルト、プリンターブランケット、チューブの様なベルトを備えている適当なゴム物品を補強するために使用されることができる。
幾つかの他の強化ゴム物品200は、プリンターブランケット及び伝達ベルトを有している。オフセットリソグラフィでは、プリンターブランケットの使用可能な機能は、プリント用インクをプリンタープレートからプリントされる紙のような目的物に送って、プリンターブランケットが関連しているプリンタープレートと繰り返し、紙がプリントされるようにすることである。このようなプリンターブランケットは、代表的には、ゴムの中に埋め込まれた布を有している。伝達ベルトと、他の形式のベルトとは、また、布で強化されたゴムを有している。
エアスプリングと称されている空気の入ったばねが、ホイールが道路の物体と当たるか凹所に落ちることにより自動車のアクスルに加わる衝撃負荷を主に吸収するために、自動車の移動可能な部品間のクッションを与えるように幾年にも渡って自動車に使用されている。このようなエアスプリングは、可撓性の弾性スリーブ又はベローにより構成されている。このスリーブ又はベローは、供給された圧縮空気又は他の流体を含み、自動車が道路で衝撃を受けるのに従って圧縮と膨張とを生じさせるように可撓性のスリーブ内に配置された1又は複数のピストンを有している。前記ピストンは、前記スリーブが可撓性材料で形成されており、スリーブ内でピストンが互いに軸方向に移動することを可能にしているので、スプリングスリーブ内での圧縮と膨張を生じさせている。このようなスリーブの端部は。通常は、ピストン又はエンド部材にシール状態で接続されており、また、可撓性のスリーブを損傷することがなく、ガタつき又は崩壊位置とリバウンド又は延びた位置との間でエンド部材が互いに軸方向に移動することを可能にしている1もしくは複数の丸められた端面を有している。
エアスプリングの移動を制御するための緩衝を与えるように、力緩衝機構又は装置が、エアスプリングと組み合わされて使用されることは、望ましい、一実施の形態では、ゴム強化物品がエアスプリングで使用されている。幾つかの実施の形態では、ゴム強化物品は、スプリングアッセンブリのピストン又はビードプレートのためのスペーサとして使用されている。
タイヤのカーカス、プリンターブラケット、エアスプリング、ホース、安定化布のようなゴム強化製品の各々は、代表的には、製品に空気シール性能を与える厚いゴム層に取着されている。動力と材料とを減じるために、布の機能とゴムの機能とを1つの性能を有するように組み合わせることが、望ましい。このことをするように、本願発明の空気ブロック安定化布システムは、機能する。
図2A及び2Bには、空気ブロック安定化布システムの2つの実施の形態が示されている。この空気ブロック安定化布システム390は、補強糸311と空気ブロック層391を備えた安定化布312を有している。図2Aに示されている一実施の形態では、前記空気ブロック層
は、安定化布312上のコーテングである。図2Bに示されている他の実施の形態では、前記空気ブロック層391は、安定化布312に取着された他の層である。
前記安定化布312は、好ましくは安定化布312の補強糸311がマシン方向を横切る方向、即ち、横糸方向に延びるように複数の補強糸311(と他の糸)により形成されている。これら補強糸311は、最終用途のために適した糸又はファイバーで良い。ここで使用されている「糸(yarn)」は、細長いボディとして規定されている。このような糸は、円形、マルチローバル(multi-lobal)、正方形、長方形(テープ)、及び楕円形のような、如何なる適した断面を有し得る。一実施の形態では、糸は、テープ要素である。テープ要素は、長方形又は正方形の断面形状を有し得る。また、これらテープ要素は、度々、リボン、ストリップ、テープ、テープファイバー等と称され得る。
テープ要素である糸の実施の形態が、図3に示されている。この実施の形態で、テープ要素10は、上面12aと下面12bとを備えた第1の層12を有している。一実施の形態では、テープ要素10は、長方形の断面を有している。このようなテープ要素は、長方形/正方形の角の1又は複数が、僅かに丸められるか、又は対向した側が完全な平行になっていない場合でも、長方形又は正方形の断面を有しているとみなされている。長方形の断面を有することは、種々の理由のために、ある適用に対しては、好ましい。最後に、接着のために利用される表面は、比較的広い。第2に、ダイボンディング処理の間、テープは、全幅に渡ってテンションがかけられ、せん断点が、かなり減じられるか無くならされる。これに反して、マルチフイラメントの糸は、テンションがかけられた状態では非常に小さい面積を有し、ファイバーの外周に沿ってテンションとせん断力の種々の性質の複数の領域が存在する。他の実施の形態では、テープ要素10の断面は、正方形又はほぼ正方形である。正方形の断面を有することは、また、幅が狭く厚さが大きい場合には、所定の幅でテープ重ねることにより、全補強部材の耐負荷性能が向上するので、好ましい。
一実施の形態では、テープ要素10は、約0.1と6mmとの間、好ましくは約0.2と4mmとの間、より好ましくは、約0.3と2mmとの間の幅を有している。他の例では、テープ要素は、約0.02と1mmとの間、好ましくは約0.03と0.5mmとの間、より好ましくは、約0.04と0.3mmとの間の厚さを有している。一実施の形態では、テープ要素は、約1mmの幅と、約0.07mmの厚さとを有している。
テープ要素10の前記第1の層12は、如何なる適した配向可能(orient-able)(フアイバーが配向され得ることを意味している)熱可塑性樹脂で形成され得る。この第1の層に適した熱可塑性樹脂は、ポリアミド、コポリアミド、ポリエステル、コポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、及び、他の配向可能な熱可塑性ポリマーを含んでいる。一実施の形態では、第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、及び/又は、これらのコポリマーを含んでいる。一実施の形態では、第1の層は、ポリアミド又はポリアミドのコポリマーを含んでいる。ポリアミドは、高強度、高引張応力、耐高温の性質及び疲労特性を有しているので、幾く種かの適用に対して好ましい。他の実施の形態では、第1の層は、ポリエステル又はポリエステルのコポリマーを含んでいる。ポリエステルは、高引張応力、低収縮性、及び優れた温度特性を有しているので、幾く種かの適用に対して好ましい。
一実施の形態において、テープ要素10の前記第1の層12は、ポリエステルとナイロン6とのブレンドである。ポリエステルは、好ましくはポリエチレンテレフタラートである。ポリエステルは、高引張応力と高ガラス転移温度のために使用されており、耐フラットスポット特性(flat-spotting resistant mature)を有している主理由により、タイヤのコード、ゴム強化コードでのポリマーとして使用されている。ナイロン6は、幾つかの理由により使用されている。これは、ナイロン66よりも処理することが容易である。これら実施の形態でナイロン6を含ませている主理由の1つは、付着促進剤として機能することである。ナイロン6は、リゾルシノール−ホルムアルデヒトーラテックス(resorcinol formaldehyde latex)がリゾル基(resole group)によって主化学結合する表面基を有している。このブレンドは、物理的なブレンドであって、コポリマーではなく、ポリエステルとナイロン6とは、互いに混和しない。一実施の形態では、ポリエステルとナイロン6との粉末又はペレットが、単に、非溶融状態で混合されて、後で押し出し機に供給されるブレンドを形成している。物理的なブレンドからの押し出されたテープ要素は、ゴムに対する良好な接着性と高引張り応力とを呈する。
また、ナイロン6の重合は、ポリエステルとナイロン6との混和物であるコポリマーとして働く所定の品質の未反応モノマーラクタムとなる。メチレンとエステルとの相互作用は、2成分ブレンドを可能にして、相分離が生じる前に、メチレン成分の大きい差を補償する。メチレン基(この場合のように)での大きい差を有しているブレンドにおいて、ブレンドの部分相互作用のパラメータ(segmental interaction parameter)が、臨界値よりも少ない場合に
、エントロピー駆動の混和が、生じる。相分離分子の僅かの相分離と結晶化とが、避けられ得る。しかし、テープ要素の大部分は、均一な混和のように見える。ナイロン66は、ポリエステル中のナイロン66の低い体積分率での大きい相分離のために、使用には適していない。これは、幾つかの理由による。即ち、ナイロン66は、ナイロン6と比較して高重度である。第2に、ナイロン66の重合率が、ナイロン6よりもかなり大きい。これは、対称の配置を有するナイロン66は、完全な水素結合を好むように逆平行鎖中に詰められなければならないナイロン6の分子鎖よりも頗る容易に結晶格子の中に取り入れられ得るためである。
実現される特別なプロセスが、ブレンドされたポリマーを押し出し、延伸するのになぜ有用であるかのユニークな理由がある。
上述されたように、僅かの量の相分離が避けられ得る。押し出された物のサイズが、モノフイラメント及びマルチフイラメントのスピンナーの孔のように非常に小さい場合には、分子は、押し出され、延伸される可能性がない。なぜこのことが、この特別のプロセスでは問題にならないのかの理由は、スロット形状のダイ開口が、完全に接続されていない領域を形成しないで、これら相の相分離及び結晶化をほとんど無くすことが可能なように広いフイルム延伸プロセスと類似しているからである。
一実施の形態において、ポリエステルとナイロン6とのブレンドは、約50と99%wtとの間のポリエステルと約50と1%wtの間のナイロン6とを含んでいる。更に好ましくは、ポリエステルとナイロン6とのブレンドは、約60と95%wtとの間のポリエステルと約40と5%wtの間のナイロン6とを含んでいる。最も好ましくは、ポリエステルとナイロン6とのブレンドは、約70と90%wtとの間のポリエステルと約30と10%wtの間のナイロン6とを含んでいる。特定された範囲から外の重量比は、主押し出し物から分子を離す(disconnect)押し出された物用のクエンチタンク内で過度の相分離と結晶化とが生じるであろう。これら範囲を超えた重量比は、過度のラクタムやコポリエステルのような特別な相溶化剤を必要する。
一実施の形態において、前記テープ要素は、好ましくは、少なくとも約5の延伸倍率と、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも約1.2g/cm3の密度とを有している。他の実施の形態では、前記第1の層は、少なくとも約6の延伸倍率を有している。他の実施の形態では、前記第1の層は、少なくとも約3GPa又は少なくとも約4GPaの引張応力を有している。他の実施の形態では、前記第1の層は、少なくとも約1.3g/cm3の密度と約9GPaの引張応力とを有している。高い引張応力を有している第1の層は、タイヤのコード、キャッププライ、オーバレイ、タイヤのためのカーカスプライのような適用において高い性能を呈するので、望ましい。テープ要素にとって低い密度は、低重量をなすので好ましい。中空のファイバーは、一般的に、中空ではない場合と比較して低い密度を可能にする。
一実施の形態において、前記テープ要素は、図4に示されているように第2の層を有している。図4は、上面12aと下面12bとを備えた第1の層12と、第1の層の上面12a上の第2の層14とを有するテープ要素10を示している。第1の層12の下面12bに図5に示されているように更なる第3の層16が設けられ得る。前記第2の層14と第3の層16とは、ファイバー10が矩形の断面を有するテープ要素となるように示されているけれども、第2の層及び/又は第3の層は、如何なる形状でも良い。第2の層14と第3の層16とが、平坦な側面を有していないファイバーに与えられる場合には、外周の上半分は、「上」面として示され、外周の下半分は、[下」面として称されている。
オプションとしての第2の層14と第3の層16とは、同時押し出し成形のようなプロセスで第1の層と同時に形成されても、第1の層が形成された後にコーテングのようなプロセスで与えられても良い。これら第2及び第3の層は、好ましくは、第1の層のポリマーと同じクラスのポリマーを含んでいるけれども、更なるポリマーを含み得る。一実施の形態において、第2及び/又は第3の層は、ブロックイソシアネートポリマーを含んでいる。第2及び第3の層14,16は、ゴムへのファイバーの接着を助け得る。好ましくは、第1の層12の溶融温度(Tm)は、第2の層14及び第3の層16のTmよりも高い。
一実施の形態では、前記テープ要素10は、複数の空隙を含んでいる。図6は、複数の空隙20を含んでいる第1の層12を有したファイバー10を示している。図7は、複数の空隙を含んだファイバーの一実施の形態の断面の50,000倍の顕微鏡写真図である。ここで、「空隙」は、気体を含んでいるだろうが、加えられた固体及び液体を欠いていることを意味している。空隙が形成されたファイバーは、ゴム物品の補強として使用するために必要な物理的性質を有していないであろうことは、一般的に受け入れられているけれども、空隙が形成されたファイバーは、ある特殊な効果を有していることは、示されている。第1に、ファイバー中に空隙があることにより、ポリマーの量でのコストに影響を与える。このことは、ファイバーの密度が、空隙が形成されていないものよりも低いことを、意味している。空隙の容積比は、このファイバーの密度がポリマー樹脂よりも低いパーセントを決定するであろう。第2に、空隙は、空隙が形成された層/ファイバーの中に接着ポリマーが溶け込むための袋として機能し、かくして、アンカー留めの効果を奏している。第3に、これら空隙の形状は、疲労のような事態が生じる前に、亀裂の進行を制御し得る。亀裂の進行のために利用可能な特別な表面は、引張応力及び/又は圧縮応力を含む周期的な疲労の事態での応力の特異性を減じるであろう。ファイバーの第1の層12を形成している熱可塑性ポリマーにとって、層が重ねられている間、高いせん断が、ポリマー欠陥領域、即ち、空隙を生じさせる鎖配向及び鎖伸長へと進む。空隙は、テープ要素10の層12,14,16の何れかに、又は全てに存在し得る。更に、前記安定化布312は、空隙が存在しないファイバーと空隙が存在するファイバーとを含み得る。
前記空隙20は、代表的には、ファイバーの一軸配向に起因して、ファイバーの長手方向に直交する断面の径が、ファイバーの空隙の長さよりもかなり小さい針のような形状を有している。このような形状は、テープ要素10の一軸延伸の性質のためである。
一実施の形態では、空隙は、約3と20%との間の体積比でテープ要素中に存在している。他の実施の形態では、空隙は、約3と18体積%との間、約3と15体積%との間、約5と18体積%との間、又は約5と10体積%との間でテープ要素中に存在している。密度は、空隙の体積に反比例している。例えば、空隙の体積が10体積%の場合には、密度は、10%だけ減じられている。空隙の増加は、代表的には、比較的高い引張比(これは比較的高い強度となる)で観察されるので、密度の減少は、ファイバーの特定の強度と引っ張り応力とを増大させる。これは、高性能のタイヤ強化のような幾つかの適用にとって望ましい。
一実施の形態では、形成される空隙のサイズは、約50と400nmとの間、好ましくは、100と200nmとの間の範囲の直径と、約1と6マイクロとの間、好ましくは、約2と3マイクロとの間の長さとを有している。
テープ要素10の中の空隙20は、更なる材料を使用しないで、一軸配向プロセスの間に形成され得る。このことは、空隙は、空隙を生じさせる如何なる粒子も含んでいないということを意味している。配向は、テープ要素中での空隙の誘起のための駆動ファクターであると信じられている。また、半溶融材料間のずれが空隙の形成になると信じられている。空隙の数密度は、ポリマー要素の粘弾性に対応している。配向されたテープ要素の横方向の幅に沿った空隙の均一性は、ポリマー要素全体が引張りプロセスの間、マシン方向に沿って配向されたかどうかに、異存している。引張りプロセスで配向される全体のポリマー要素のために、熱が、加熱要素(これは、水、空気、赤外線、電気等で有り得る)ポリマーファイバーに有効に伝達されなければならないことが観察されている。一般的には、温かい空気の対流加熱を利用している工業プロセスにおいて、ポリマーのテープ要素を配向し、また、工業上の速度を維持するための1つの可能な方法は、ポリマーのファイバーをこれの幅と厚さとの関係で制限することである。このことは、ポリマーのテープ要素が、スロットが形成されたダイから押し出し成形されるときか、ポリマーがフイルムダイから押し出し成形されて、配向の前に狭い幅に切断されるときかに、マシン方向に沿った全体の配向が、より容易になされ得るであろう。
他の実施の形態で、テープ要素10は、空隙を誘起させる粒子を含んでいる。これら空隙誘起粒子は、如何なる適当な粒子で有り得る。空隙誘起粒子は、完成されたテープ要素中に残っており、これら粒子の物理的な性質は、最終結果のテープ要素の所望の物理的な性質に従って選定される。空隙誘起粒子が第1の層12中にある場合には、(単軸配向の様な)層への応力は、粒子により生じた欠陥を大きく又は長くして、欠陥の周りの空隙を配向方向に長くする傾向がある。このような空隙のサイズと最後の物理的な性質とは、配向と、延伸の温度及び割合と、結晶化運動と、粒子のサイズ分布との程度トバランスとに依存している。これら粒子は、無機又は有機で良く、また、球形、板形、不規則形のような如何なる形状も有し得る。一実施の形態では、空隙誘起粒子は、ファイバーの約2と15%wtとの間の量である。他の実施の形態では、空隙誘起粒子は、ファイバーの約5と10%wtとの間の量である。また、他の実施の形態では、空隙誘起粒子は、第1の層の約5と10%wtとの間の量である。
1つの好ましい実施の形態では、空隙誘起粒子は、ナノクレイである。一実施の形態では、ナノクレイは、2μm未満の横方向ディメンションを有する10%、6μm未満で50%、及び、13μm未満で90%のクレイ(clay)を有する有機変性マグネシウムアルミニウムケイ酸塩プレート(cloisite)である。ナノクレイの密度は、約1.98g/cm2である。ナノクレイは、種々の理由により、幾種かの適用に対して望ましい。第1に、ナノクレイは、種々のポリマー、特に、ポリアミドに対して良好な混和性を有している。第2に、ナノクレイの高アスペクト比は、マシン方向への優先的な配向のために、幾種かの機械的性質を改良するように思われている。他の実施の形態において、ナノクレイは、第1の層の約5と10%wtとの間の量である。図8Aは、複数の空隙と、空隙のある直径を示している空隙誘起粒子と、を含んだファイバーの一実施の形態の断面の20,000倍の顕微鏡写真図であり、図8Bは、複数の空隙と、空隙のある長さを示している空隙誘起粒子と、を含んだファイバーの一実施の形態の断面の20,000倍の顕微鏡写真図である。
テープ要素10の前記第2及び第3の層14,16は、空隙が形成されていても、実質的に形成されていなくても良い。空隙が形成されていない表層(第2及び第3の層14,16)は、内側の第1の層12への押し出しプロセスのエッジ効果(edge effect)を減じるので、第1の層12の全体に渡っての空隙のサイズと濃度とを制御する助けとなり得る。一実施の形態において、前記第2及び/又は第3の層14,16は、空隙誘起粒子と、空隙と、表面の凹所とを有しており、前記第1の層12は、空隙を有しているが、空隙誘起粒子は有していない。
戻って図6を参照すると、他の実施の形態において、もし、テープ要素10が第1の層のみを含んでいるのであれば、テープ要素10は、テープ要素10の少なくとも1つの外面(上面10a又は下面10b)に裂け目40を有している。このテープ要素10の上面10aは、第1の層12の上面12aに対応しており、また、テープ要素10の下面10bは、テープ要素10の第1の下面12bに対応している。裂け目は、これらがテープ要素10の外面に形成されているのであれば、また、第2及び/又は第3の層に存在し得る。図9は、裂け目を有するファイバーの一実施の形態の表面の1,000倍の顕微鏡写真図であり、図10は、裂け目を有するファイバーの一実施の形態の表面の20,000倍の顕微鏡写真図である。
谷部、チャンネル、又は溝として知られている前記裂け目は、単軸配向の方向でテープ要素10の長さに沿って配向されている。これら裂け目の平均的なサイズは、どこでも、長さが300μm乃至1000μmのほぼ範囲であり、頻度は、100,000倍の顕微鏡写真である図11に示されているように、約5乃至9裂け目個/mm2である。裂け目は、引き抜き又は配向プロセスの間ファイバーの表面に欠陥がある場合に、形成される。ある実施の形態では、ナノクレイ粒子又は魂状に集められたナノクレイ粒子群は、誘起された欠陥として機能する。ナノクレイ粒子がポリマー要素中にある場合に、ポリマー要素の配向は、誘起される裂け目の前部の周りに生じ、そして、マシン配向方向に前記前部に沿って延びて、裂け目を形成する。
一実施の形態では、前記裂け目は、空隙誘起粒子により形成される。好ましくは、裂け目は、ナノクレイ空隙誘起粒子により形成され。裂け目のような表面欠陥は、代表的には、欠陥として見られ、テープ要素では、少なくされるか除去されるけれども、裂け目40を有するテープ要素10は、安定化布312内のテープ要素が、接着ポリマーでコーテングされておりに、ゴムの中に埋め込まれているときに、ゴムに対する優れた接着性を呈することが示されている。如何なる特別な理論に裏付けられてはいないけれども、付着増強剤は、少なくとも部分的に裂け目の中に入って満たし、アンカー留め部を形成すると共に、テープ要素とゴムとの間の取着性を高めると、信じられる。実際、テストされたときに、テープ要素に対するゴムの結合は、テープ要素とゴムとの接着がダメになる前に、ダメになる。
他の実施の形態では、安定化布312の補強糸311は、他の適した糸で良い。これら糸は、如何なる適した構成、サイズ、及び/又は形状を有し得る。これら更なる糸は、これらに限定はされないが、ポリアミド、アラミド、(メタ及びパラ形態(meta and para forms)を含む)、レーヨン、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル、ナイロン(ナイロン6、ナイロン6,6及びナイロン4,6を含む)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、木綿、スチール、カーボン、ファイバーグラス、スチール、ポリアクリル、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリシクロヘキシレンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレングリコール(PEG)変性PET、ポリ乳酸(PLA)、ポリトリメチレンテレフタレート、ナイロン(ナイロン6及びナイロン6,6を含む)、(レーヨン又はテンセルのような)再生セルローズ物質、スパンテックスのような弾性材、ポリアラミド及びポリイミドのようなハイパーホーマンスハァイバー、木綿、リンネン、ラミー、及び、麻のような天然のファイバー、シルク、木材、のような蛋白室の材料、アンゴラ、アルパカ、及び、ビクーニャのような他の動物の毛、ファイバー強化ポリマー、熱硬化性ポリマー、これらのブレンド、並びにこれらの混合物を有し得る。一実施の形態では、補強糸311は、縒り合されたポリエステルヤーンである。
戻って図2を参照すると、安定化布312は、ニット、織物、不織布、双方向織物のような如何なる適した布の層で良い。好ましくは、安定化布312は、次の(ゴムのような)コーテングにより安定化布312を通って窓ガラス形成(window pane formation)を最小にするように、開口の充分な構成を有している。
一実施の形態では、前記安定化布312は、織布、例えば、平織物、しゅす織物、綾織物、斜子織物、ポプリン、ジャガード織物、及び、クレープ織物、である。平織物は、優れた摩減及び耐摩耗特性を有していることが示されている。しゅす織物は、ゴムの物品のために好ましい複雑な湾曲に対して優れた性質を有していることが示されている。
他の実施の形態では、前記安定化布312は、ニット、例えば、丸編みニット、逆丸編みニット、ダブルニット、シングルジャージニット、2エンドフリースニット、3エンドフリースニット、テリーニット、ダブルループニット、横糸挿入縦編みニット、縦編みニット、及びマイクロデニーリフェイスがある又は無い縦編みニット、である。
他の実施の形態では、前記安定化布312は、3軸布(ニット、織布、又は、不織布)のような多軸布である。他の実施の形態では、前記安定化布312は、バイアス繊維布である。また、他の実施の形態では、前記安定化布312は、不織布である。ここで、不織という用語は、内部コヒーレンスの等級を有する同等の構造を与えるように、絡まされ及び/又は熱溶融されたかの糸の塊りを内蔵した構造についてである。安定化布312として使用するための不織布は、例えば、溶融スピンニングプロセス、水流交絡プロセス、機械的交絡プロセス、スティッチボンデイングプロセス等のプロセスにより形成され得る。
他の実施の形態では、前記安定化布312は、双方向性があり、また、重なったファイバー又は間にギャップがあるファイバーにより形成され得る。一実施の形態では、補強糸は、一方向ファイバー層を形成するように、ゴム物品の周りを連続して包むか、回転方向に垂直な補強糸を有する双方向層を形成するように、ゴム物品の幅方向に前後して巻かれる。ある実施の形態では、補強糸間のスペースは、糸間へのゴムの僅かな侵入を可能にするので、接着のためには有効である。
一実施の形態では、前記安定化布312は、横糸が挿入された補強糸311のセットと、繰り返しうね編みパターン(図12乃至15を参照)を形成する、マシン方向の高伸び糸要素142のセットを有する、横糸が差し込まれた縦編構造である。これに関して、「高伸び糸要素」という用語は、約30%よりも大きい、破断までの伸びにより特徴付けられた糸要素を意味している。マシン方向の高伸び糸要素は、ビード120から内側のタイヤのカーカス(又は他のゴム強化物品200)の中心部を横切るように配置するための伸長可能な布領域144を規定している。図示された構成では、前記第1のマシン方向糸要素142と比較して低い伸び特性を有するマシン方向の低伸び糸要素150のオプションとしてのセットは、ビード120に隣接した位置で更なる支持を与えるための低伸び補強領域156を規定するように、繰り返しうね編みパターンを形成している。これに関して、「低伸び糸要素」という用語は、約30%を超えない、破断までの伸びにより特徴付けられた糸要素を意味している。示されているように、図示の例示的な構造では、高伸び糸要素142と低伸び糸要素150との両方が、所謂、「ピラー編み」で形成されるが、もし望まれるのであれば、チェイン編み、トリコット編み、レノ織り等を含む他の編み方が使用され得る。
例としてだけであり、限定はされないけれども、図15は、伸長可能な布領域144を形成している高伸び糸要素142と、補強領域156を形成している低伸び糸要素150の配置のための1つのパターンを概略的に示している。理解されるように、1つの補強領域156のみが示されているけれども、図示されたパターンは、伸長可能な布領域144の各々が、低伸び補強領域156により両側で広がるように、布の横方向に幾度か繰り替えされ得る。かくして、補強領域156内でマシン方向に布を細長く切ることにより、各パネルが、両側エッジに補強領域を備えた内方の伸長可能な布領域を有する複数のパネルが形成され得る。
前記補強領域156間のスペースは、これら補強領域156が、ビードに近接し所望の位置又は所望とされ得る他の位置にあるような所望のサイズのタイヤを許容するように設定され得る。示されるように、図示された配置において、補強領域156は、コア補強部分166の両側に1対のエッジ補強部分164があるように形成されている。例としてのみの方法により、前記エッジ補強部分164の各々は、約1cmの幅を有し得、また、前記コア補強部分166は、約1cmの幅を有し得る。しかし、これらの幅は、要望に従って調節され得る。図示されているように、マシン方向の糸要素の嵩密度(packing density)(エンド/センチメートル)は、布の横方向の所望の特性を与えるように調節され得る。例のみとして、一実施の形態に係われば、前記低伸び糸要素150は、コア補強部分166で約4.3エンド/センチメートルの嵩密度であり、又、エッジ補強部分164で約2.16エンド/センチメートルの嵩密度である、235デシテックスの標準のナイロン6,6の糸である。高伸び糸要素142は、
伸長可能な布領域144で0.86エンド/センチメートルの嵩密度である78デシテックス/3(234総デシテックス)の部分的に配向されたナイロン6,6の糸要素である。かくして、布が片にされたときに、マシン方向の糸の密度は、内部よりもエッジに沿って大きい。更に、エッジの所でのマシン方向の糸要素は、低伸び糸であり、エッジでの更なる安定性を与える。
例示的な一実施の形態で、前記マシン方向の高伸び糸要素142は、これら糸要素が、タイヤの製造中に制御された程度で伸びるのを可能であるように、約30%乃至約200%、より好ましくは、約60%乃至150%。最も好ましくは、約60%乃至100%の、破断までの伸びにより特徴付けられている。好ましくは、オプション的なマシン方向の低伸び糸要素は、補強領域156が、タイヤの製造及び使用中に非常に制限された伸びを呈するように、約5%乃至約25%、より好ましくは、約10%乃至約22%。そして、最も好ましくは、約15%乃至20%の、破断までの伸びにより特徴付けられている。マシン方向の高伸び糸要素142の、破断までの伸びのパーセントは、好ましくは、低伸び糸要素150の、破断までの伸びのパーセントよりも約1.5乃至6倍大きく、更に好ましくは、低伸び糸要素150の、破断までの伸びのパーセントよりも約2乃至5倍大きく、そして、最も好ましくは、低伸び糸要素150の、破断までの伸びのパーセントよりも約3乃至5倍大きい。
前記高伸び糸要素142と低伸び糸要素150とにより形成されるうね(wales)は、カーカス安定化布112の所謂、縦方向、即ち「マシン方向」に沿って延びている。横糸が挿入された強化コード124は、カーカス安定化布112の所謂、横糸方向、即ち、「クロスマシン方向」に延びている。理解されるように、布のマシン方向は、布を生産するために使用される生産マシンの出口と実質的にアラインメントされている方向である。反対に、クロスマシン方向は、生産マシンの幅を横切るように延びている方向である。
例としてだけであるが、前記安定化布312は、一般的な織り機よりも広くかち早い、横糸挿入縦織り機により、製造され得る。このような横糸挿入縦織り機は、マシン方向糸要素142,150の選ばれたループに挿入された補強コード補強糸311を有する布を更に安定にする。マシン方向でのうね間のスリッテイングは、制限されたディニッテング又はフライイング(de-knitting or fraing)を使用してなされ得る。
理解されるように、カーサス安定化布をマシン方向に細長く切ることにより、本質的な長さを有する布片が得られ得る。かくして、安定化布312は、タイヤの製造プロセスで使用されているものとは異なり、かつ回転方向とほぼアラインメントされているマシン方向を有する安定化布の継ぎによる長手方向に沿った中間の切断の無い一体構造として、カーカスの周りで周方向に延ばし得る。このような構成において、クロスマシン方向の補強糸311は、回転方向と交差するラジアル方向に配向されている。構成材料と、サイズと、補強糸311とマシン方向の糸要素142,150との間のスペースとは、これらが、カーカス110に所望の強度を与えるように選定される。
織られた安定化布312のための異なる実施の形態が、図13及び14に示されている。図13は、(織り機上の)安定化布312の正面を示し、図14は、(織り機上の)同じカーカスの安定化布312の背面を示している。図示されているように、この例示的な実施の形態は、トリコット織りパターン、又は他の適切なパターンで配設されているマシン方向の高伸び糸要素142を有している。また、この布は、布を横切っている部分的な補強領域156にマシン方向に延びている複数の安定層内縦糸154を有している。図示されているように、前記層内縦糸154は、更なる強度と伸び抵抗とが望まれているであろう補強領域156内に配設されている。
例としてだけであり、限定されないが、このような層内縦糸154は、最終のタイヤの構成ではビードに近接されるであろう補強領域156に配置され得る。例示的な層内縦糸は、スフ糸(spun staple yarn)、多フイラメント糸、及び/又は単フイラメント糸を含んでおり、また、カーカスを縦糸方向で制限するであろう。層内縦糸に適した材料は、ポリアミド、アラミド、(メタ及びパラ形態を含む)、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル、ナイロン(ナイロン6、ナイロン6,6及びナイロン4,6を含む)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、木綿、ポリアクリル酸、もしくは、他の既知の人造又は天然のファイバーを含んでいる。このような層内縦糸のための例示的な材料は、他の材料も使用され得るけれども、235デシテックスの部分的に配向されたナイロン6,6である。
例的プラクテスに係われば、補強糸(時々、補強コードと称される)補強糸311が、各ステッチの中に挿入され得る。例としてだけであるが、図12及び13は、補強糸311が各イテッチの中に挿入されている、(織り機上の)横糸挿入安定化布312の正面図である。しかし、補強糸311は、
同様に、繰り返し構造の中に、例えば、1横糸−2ステッチ、1横糸−3ステッチ、1横糸−4ステッチ等のようにして挿入され得る。また、補強糸311は、横糸が挿入された補強コードの無い1,2、3,4,5が続いた1横糸−2,3,4,5等のステッチに対する夫々のステッチのパターンに挿入され得る。
高伸び糸要素142は、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピリレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、及び、ポリ乳酸)と、ポリオレフィン、(例えば、ポリエチレン、及び、ポリプロピレン)と、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6、及びナイロン12)と、これらの組合せ、を含む天然及び人造ファイバーもしくは、他の既知の合成技術による原材料、又は天然及び人造ファイバーにより形成され得る。例として、142は、ものフイラメント又はマルチフイラメント糸と、前に記載した材料でできた如何なるマルチプライ撚り糸とで形成され得る。一実施の形態に係われば、前記142は、また、単糸又はマウルチプライ糸で22デシテックス(20デニール)と470デシテックス(420デニール)との間の線密度を有し得る。このような糸は、約150乃至1200タ−ン/メートル(好ましくは、400乃至800タ−ン/メートル)の撚りレベルを有し得る。望ましいであろうこのような糸のひとつは、約600ターン/メートルの撚りと約78%の、破断までの伸びとを有する78デシテックス/3(総234デシテックス)の部分的に配向されたナイロン6,6である。しかし、望まれるのであれば、他の材料が、同様に使用され得る。
補強領域156を形成しているオプションとしてのマシン方向の低伸び糸要素150は、すふ糸、マルチフイラメント糸及び/又はモノフイラメント糸であり得、また、周方向でのカーカスを拘束するであろう材料により形成される。マシン方向の低伸び糸要素150に適した幾つかの材料は、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタラート、ポリプロピリレンテレフタラート、ポリブチレンテレフタラート、及び、ポリ乳酸)、ポリオレフィン、(例えば、ポリエチレン、及び、ポリプロピレン)、ポリアミド(例えば、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン4,6、及びナイロン12)、アラミド、(メタ及びパラ形態を含む)、レーヨン、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、木綿、ファイバーグラス、ポリアクリル、もしくは、他の既知の人造又は天然ファイバーである。一実施の形態では、マシン方向の低伸び糸要素150は、上記材料又はその組合せにわり形成された2以上のパイルの撚られた(twisted)マルチフイラメント及び/又は撚り合された(cabled)コードであり得る。一実施の形態に係われば、前記マシン方向の低伸び糸要素150は、単糸又はマウルチ糸で111デシテックス(100デニール)と700デシテックス(630デニール)との間を有し得る。このような糸は、約150乃至1200タ−ン/メートル(好ましくは、400乃至800タ−ン/メートル)の撚りレベルを有し得る。望まれ得るこのような糸の1つは、約19%の、破断までの伸びとを有する3プライ235デシテックスの部分的に配向されたナイロン6,6である。しかし、望まれるのであれば、他の材料が、同様に使用され得る。
前記糸要素の幾つかは、ハイブリッド糸で有り得る。これらハイブリッド糸は、異なるファイバー材(例えば、木綿とナイロン)の少なくとも2種類のファイバーにより形成され得る。これら異なるファイバー材は、異なる化学的性質と物理低性質とを有するハイブリッド糸を形成することができる。また、ハイブリッド糸は、これらが使用されている最終製品の物理的性質を変えることができる。幾つかの好ましいハイブリッド糸は、ナイロンファイバーを備えたアラミドファイバー、レーヨンファイバーを備えたアラミドファイバー、及び、ポリエステルファイバーを備えたアラミドファイバーを含んでいる。
一例の形成プラクテスに係われば、補強糸311は、結合性(cohesive)のある糸構造を備えるように約100乃至約800ターン/メータ、好ましくは約200乃至約600ターン/メータ、最も好ましくは、約250乃至500ターン/メータに撚られたHMLSのような適当なポリマーのファイバーの1又は複数のパイルにより形成され得る。補強糸311の線密度は、約230デシテックス乃至約5000デシテックス、好ましくは、約1500デシテックス乃至約4000デシテックス、最も好ましくは、約2000デシテックス乃至約3500デシテックス
の範囲内である。補強糸311を形成する糸は、最終の糸が実質的に伸びがなくなるようにする引き抜き加工により前処理がなされ得、又、VPラテックス系RFLのような付着促進剤で処理され、又は、布形成前に処理される。補強糸311は、横糸挿入縦織り物の中に横糸要素として挿入される。補強糸311の嵩密度は、約80乃至約140エンド/センチメートル、好ましくは、約95乃至約120エンド/センチメートル、最も好ましくは、約105乃至約115エンド/センチメートルの範囲内である。補強糸311は、約150乃至約1200ターン/メートルの撚りレベルと少なくとも30%の、破断までの伸びとで、122デシテックスと約470デシテックスとの間の線密度を有する縦編、高伸び糸要素142により形成されたループを貫挿している。結果としての布は、少なくとも170ニュートン(例えば、173ニュートンよりも大きい、181ニュートンよりも大きい、186ニュートンよりも大きい)の横糸方向での破断強度により特徴付けられている。45ニュートンで、結果としての布は、5%以下(例えば、4%以下、3.5%以下)の横糸方向での伸びにより特徴付けられている。53ニュートンで、結果としての布は、7%以下(例えば、6.5%以下、5%以下)の横糸方向での伸びにより特徴付けられている。67ニュートンで、結果としての布は、7%以下(例えば、6.5%以下、5%以下)の横糸方向での伸びにより特徴付けられている。結果としての布は、下層のゴムに対して100ニュートン/25mm(例えば、120ニュートン/25mm)の密着剥離強度を呈した。結果としての布は、3%未満(例えば、2.5%よりも大きくない、1.8%よりも大きくない)ホットエアー収縮により特徴付けられた。
前記安定化布312は、のぞまれるのであれば、織布で有り得ることが考えられる。このような布は、この分野で技術で知られているのと同様に、エアージェット編み、水ジェット編み、又は、レピア編みのような技術により形成され得る。この点に関して、レピア編みは、高デシテックス補強コードでの使用にとって望ましい。例としてだけであり限定はされないが、例としての織布は、上述したような補強糸311が横糸方向に沿って配置されている、所謂、平織り、又は、綾織りの布であり得る。このような構成において、縦糸は、縦織横糸挿入構造での伸び糸142と類似の材料により形成され得る。前記安定化布312が、望まれるのであれば、レイドスクリム等の形態であり得る。
前述されたように、前記補強糸311は、補強される他の材料(例えば、如何なる限定もされないが、ゴム材、又は、PVCコーテング材等)との接着性を改良するように、布形成の前に、浸漬コーテング、又は、他の付着促進剤で処理される。付着促進剤の代表的な例は、イソシアン酸塩系材料のようなホルムアルデヒドを含まない材料と同様にレゾルシンホルムアルデヒドラテックス(RFL)、エポキシ樹脂系材料、メラミンホルムアルデヒド樹脂系材料を含んでいる。代わって、付着促進剤は、浸漬コーテング、又は、他の適用方法等により、布の形成に続いて適用され得る。
前記安定化布312は、形成されたばかりのタイヤ(green tire)の組立プロセスの間、接着、又は、不十分な接着力のもとでの接着(green tack)を高めるために粘着性の仕上げがなされ得る。これは、タイヤの組立プロセスの間、安定化布からゴムのキャリアまでのカレンダー仕上げする必要性を無くしている。しかし、ゴム、又は、他の材料のキャリアのカレンダー仕上げは、使用され得る。粘着され易くされる仕上げのための材料の選定は、タイヤで使用されるために選定された材料に依存されており、また、当業者は、通常の認識に基づいて、適切な材料を容易に決定することが可能である。粘着され易くされる仕上げは、ロジン又は天然油の残部とゴムラテス(rubber lattices)との水性ブレンド中で、若しくは未加硫ゴム混合物により、布をコーテングするような種々の方法により、なされ得る。
前述されたように、下側の内層への続いた接続のために、安定化布からゴムのキャリアまでのカレンダー仕上げは、最終の構造にかなり重要な付加の質量(mass)を加えるようになり得る。即ち、安定化布からゴムのキャリアまでのカレンダー仕上げは、補強されたプライのファイバーの質量の少なくとも300%である質量を有する補強されたプライを形成する。本願発明の安定化布は、予備工程としてのキャリアへのカレンダー仕上げの有無で、インナーライナーに動作的に接続され得る。キャリアへのカレンダー仕上げが利用されない場合には、付着促進剤、粘着仕上げ剤、又は、安定化布に適用される他の材料は、比較的低い追加レベルで、存在し得る。この点に関して、1つの例示的な実施の形態では、追加された材料を含んだ安定化布のプライの質量は、安定化布のプライのファイバー構造の質量の約170%未満であり得る。カクシテ、タイヤ中のゴムの全質量は、減じられる。このような減少は、ある状況にとって望ましいかも知れない。
キャリア層へのカレンダー仕上げを無くすことは、また、カレンダー仕上げされたゴムの層を有するような如何なる構成材料とは独立して、安定化布の伸びを可能にする効果がある。かくして、安定化布の伸び特性は、与えられたキャリア層からの影響が無く、材料及び構成技術の選定によって、比較的精度良く制御され得る。
プラクテスにおいて、安定化布312の形成は、所望の糸特性の選定から始められる。予備の工程として、糸の形成のためのファイバーは、所定のレベルの強度と伸びとを与えるように引き抜き処理される。かくして、ファイバーは、糸へと形成され、付加の機械的弾性を与えるように、撚られ得る。そして、糸は、布形成の前に、RFL処理のような付着促進剤での処理がなされる。安定化布312が、61.4インチ(約155.9cm)のような広い幅で形成され、また、もしのぞまれるならば、追加の付着促進剤で処理され得る。粘着性付与仕上げが、望まれる場合には、これは、次の布形成で与えられる。最終の布は、スプール上に配置するための特定の幅に、マシン方向に沿って細長く切られる。そして、布は、インナーライナーに重ねる関係で、タイヤのカーカスで使用するために、ゴムコーテングでカレンダー処理され得るか、直接使用される。
タイヤ形成プロセスにおいて、タイヤのカーカス301と、安定化布312と、金属ビード310と、ベルトプライ334とにより形成される。この点に関して、タイヤのカーカス301内で、安定化布312は、ハロゲンゴム、又は、使用され得る他のインナーライナー材に直接に接触するように配設され得る。代わって、もし、望まれるのであれば、1又は複数の中間層が、安定化布312とインナーライナー材との間に配置され得る。安定化布の複数の層が使用される場合には、タイヤが組み立てられるときに、前記層間の接着を促進させるために、安定化布にゴムの薄層をカレンダー処理又はスキンコートすることが望まれ得る。タイヤのカーカスが形成された(そして、タイヤの形状にされた)後に、キャッププライ層343が、ベルトプライ334の周りに巻かれる。トレッド305が、サブアッセンブリにモールド成型され、タイヤ200が完成される。
かくして、本願発明に係わるプロセスは、例えば、織る、縦編み、横糸挿入又はレイドスクリム製造プロセスにより、マシン方向(例えば、縦糸方向)及びクロスマシン方向(例えば、横糸方向)とを有した布を形成することを含んでいる。ここで、縦糸方向は、布が製造され、布製造プロセスから取り出される方向である。第1の例示的な実施の形態では、少なくとも、マシン方向の第1の複数の糸(縦糸)は、30%乃至200%の破断での伸びを有している。他の例示的な実施の形態では、横糸(クロスマシン方向)は、30%よりも大きくない破断での伸びを有している。そして、布は、製造される特定のタイヤにとって必要な幅に細長く切られ、又、オプションとしては、粘着性仕上げ、又は他の処理方法で、処理される。そして、布は、タイヤが上に装着されるタイヤドラムを全直径に渡って覆うのに必要な長さに裁断されるか、又は、カーカスが組み立てられるような長さに裁断される連続したロールとして与えられ得る。インナーライナーが、タイヤが装着されたドラムに与えられ。又、安定化布が、布形成プロセスからマシン方向の糸が、ドラムの周りで延びるように、ドラムに設けられる。糸のドラムの周りで延びは、これらが、回転方向と実質的にアラインメントした状態で配向され、かつ、クロスマシン方向の糸がタイヤの回転方向に対してラジアル方向に配向されるように、なされる。如何なる場合でも、安定化布が、材料の連続したロールとして与えられるので、一連のシリーズのタイヤが、自身のタイヤの組立てプロセスの間に形成されるタイヤ以外のタイヤに接続することがなく(no splices)、組み立てられ得る。また、布は、他の一般的なブロセスで必要とされているカレンダー処理されたゴムの層を必要としないので、製造のバリエーション源が、減じられるか、削除され得る。
再度、図2A及び2Bを参照すると、空気ブロック安定化布システム390は、フイルム、又は、フイルム形成コーテングの形態の空気ブロック層391を有している。この空気ブロック層の目的は、強化ゴム物品から空気が逃げることを阻止し、又、タイヤの代表的なブチルゴムインナーライナーの交換を可能にすることである。
前記空気ブロック層は、最終製品のために適している如何なる材料も含み得る。好ましくは、空気ブロック層は、Standard ASTM D-3985及びDIN 53380,Teil3に従って、100と200cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している。より好ましくは、空気ブロック層は、50と100cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している。
空気ブロック層391を形成する材料は、弾性と伸び性とを有している。この弾性は、タイヤの製造プロセスの間、タイヤの膨張を可能にする。好ましくは空気ブロック層391は、約50と400%との間、好ましくは、少なくとも100%、最も好ましくは、約50と200%の間の破断に対する伸びを有している。
前記空気ブロック層391は、ポリオレフイン(ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、エチルビニールアセテート(EVA)、ポリイソブチレン(PIB)、コポリマー等)、又は、ポリウレタン(熱可塑性ウレタン(TPU)、熱可塑性ウレタン/コポリエステル(TPU/CoPES)、TPU/TPU等)を、限定はされないが、含んでいる如何なる適した材料を含み得る。他の実施の形態では、空気ブロック層391は、ナイロン、ポリエステル(PES又はPET)、並びにPA及びPESのコポリマーのようなポリアミド(PA)を含み得る。一実施の形態において、フイルム又はコーテングは、一成分として、少しのパーセントのブチルゴムを含んでいる。
一実施の形態において、前記空気ブロック層は、マトリックスとしてのポリアミド樹脂(A)と、この中に分散され、ポリアミド樹脂(A)と反応する官能基(B)を有する改質ポリマー(C)とからなるポリアミド化合物を含んでいる。ここで、前記改質変性ポリマー(C)の、破断までの引っ張り応力は、ポリアミド樹脂(A)の、破断までの引っ張り応力の30乃至70%であり、また、改質ポリマー(C)の、破断までの引っ張り伸びは、ポリアミド樹脂(A)の、破断までの引っ張り伸びの100乃至500%である。この化学についての詳細は、参照として組み入れられる、2011年9月20日に特許されたUS特許8、021、728で見られ得る
他の実施の形態では、前記空気ブロック層は、動的に加硫処理されたアロイ(DVA)樹脂であるExxcore(登録商標)DVA樹脂と、特別なエラストマーとナイロトとのブレンドとを含んでいる。
前記空気ブロック層391が、コーテングの場合には、コーテングは、好ましくは、コーテングされたときに、ポリマーが、所望の特性を有する連続したフイルムを形成するということを意味するフイルム形成ポリマーにより、形成される。他の実施の形態において、前記空気ブロック層391は、フイルムに空気ブロックのコーテングをしたフイルムである。
好ましくは、前記空気ブロック層391は、安定化布312、及び、強化ゴム物品200内の他の構成要素(最も代表的にはゴム)に対しての良好な接着性を有している。好ましくは、空気ブロック層は、これがより良い粘着性を得るために加熱され得ることを意味している良好な熱粘着特性を有している。好ましくは、空気ブロック層391は、RFLのような粘着促進層に粘着及び接着されるであろうし、又、RFLは、空気ブロック層とゴムとの間の良好な取着のために前記ゴムに接着されるであろう。
前記空気ブロック層391は、空気ブロック層391に加工性と機能性とを与えるような適切な厚さを有し得る。一実施の形態では、フイルムである前記空気ブロック層は、約35と200マイクロメータとの間、好ましくは、約35と100マイクロメータとの間の厚さを有している。一実施の形態において、コーテングである前記空気ブロック層は、約35と300マイクロメータとの間、より好ましくは、約35と200マイクロメータとの間、最も好ましくは、約35と100マイクロメータとの間の厚さを有している。前記安定化布312が、空気ブロック層391でデコーテングされた織り又は編み構造の場合には、好ましくは、空気ブロック層391は、約600μmと1000μmとの間の厚さを有している。
フイルムである前記空気ブロック層391は、最も一般的なフイルム形成技術により形成され得る。コーテングである前記空気ブロック層391は、ナイフコーテング、ナイフオーバーコーテング、ギャップコーテング、カーテンコーテングを含む適切なコーテング技術により形成され得る。エアシールコーテングを適用する代表的なプロセスは、織られ又は編まれた構造又はフイルムの表面への空気ブロックポリマーのナイフコーテングであろう。
一実施の形態において、前記空気ブロック安定化布システムは、最初に、自立フイルム(free-standing films )を形成し、次に、糸がクロスマシン方向にあるような一方向に糸(テープ素材又は他の糸)を配置することにより形成される。取着材料が、フイルムに、糸が接着剤として機能するように与えられる前に、与えられ得、ゴム強化物品の他の(ゴムのような)成分へのより良い取着のために、前記与えられた糸に更にコーテングされ得る。
前記空気ブロック安定化布システムは、タイヤ製造プロセスの間に、層形成され、取着され、かつ接続されなければならない2つの別々の材料を有する代わりとして、タイヤ製造業者にとって好ましく、また、布システムは、複数の機能を奏する1つの構成要素をタイヤ製造業者が使用することを可能にしている。
一実施の形態において、前記空気ブロック安定化布システムは、取着促進剤により少なくとも部分的に囲まれている。ゴム合成物を形成するのに際しての度々の問題は、ゴムとファイバーと繊維層との間の良好な取着の維持に関してである。ゴムとファイバーとの間の取着を促進する一般的な方法は、ゴムラテックスと、フェノールがほとんどレゾルシノールであるフェノールホルムアルデヒド圧縮(condensation)製品との混合物により代表的に形成されている取着層で、糸を前処理することである。これは、「RFL」(レゾルシノール−ホルムアルデヒドーラテックス)方法と称されている。レゾルシノール−ホルムアルデヒドーラテックスは、ビニルピリジンラテックス、スチレンブタジエンラテックス、ワックス、フィラー、及び/又は、他の添加剤を含み得る。ここで使用されている「取着層」は、RFLの化学物と他の非RFLのゴム取着化学物とを含んでいる。
一実施の形態において、前記取着化学物は、RFLの化学物ではない。一実施の形態において、取着化学物は、ホルムアルデヒドを含んでいない。一実施の形態において、取着合成物は、非架橋レゾルシノール−ホルムアルデヒド及び/又はレゾルシノール−フルフラール凝縮物(即ち、水で溶解可能なフェノールホルムアルデヒド凝縮物)、ゴムラテックス、及び、2−フルフラールのようなアルデヒド成分である。このような合成物は、織物基材に与えられ得て、処理された織物基材とゴム材料との間の取着性能を改善するために、使用され得る。前記化学物、及び、なぜこれら化学物が所定の適用のためにRFLで好ましいかの詳細は、2012年8月23日に公開されたUS特許出願公開公報2012/0214372、2012年8月23日に公開されたUS特許出願公開公報2012/0211139、及び、2012年8月21日に特許されたUS特許8.247,490で知ることが可能である。これら文献は、参照として組み入れられる。
前記取着層は、安定層に形成される前か、安定層が形成された後かに、糸に与えられ得る。取着層は、また、安定層が、空気ブロック層に取着される前後に、空気ブロック層に与えられ得る。好ましくは、取着層は、レゾルシノール−ホルムアルデヒドーラテックス(RFL)層、又は、ゴム取着層である。一般的に、取着層は、繊維層又はファイバーを取着層の溶液に浸漬させることにより、与えられる。そして、繊維層又はファイバーは、過度の液体を除去するために、絞りロールを通され、乾燥される。取着層は、代表的には、150°乃至200℃の範囲の温度で、硬化される。
前記取着促進剤は、ファイバーの表面層(前記第2及び/又は第3の層)の中に含まされ得るか、ファイバーに与えられ得、及び/又は繊維層は、自立フイルムである。このカテゴリーでの熱可塑性フイルムは、種々のポリアミドとそのコポリマー、ポリオレフィンとそのコポリオレフィン、ポリウレタンとメタクリル酸により形成される。これらフイルムの例は、3M84589(登録商標)フイルム、3MNPE−1ATD 0693(登録商標),Nolax A21.2242(登録商標)フイルムである。
糸がテープ要素の場合の実施の形態のために、テープ要素は、如何なる適切な態様又はプロセスで形成され得る。これらは、ゴム強化物品を形成するための2つの好ましい方法である。第1は、ファイバー(一実施の形態では、ファイバーは、正方形又は長方形の断面を有するテープ要素である)を形成するためのスリット押し出しのポリマーで始まる。ダイは、代表的には、5乃至60のスリットを有しており、各スリットが、ファイバー(テープ要素)を形成する。一実施の形態において、ダイの各スリットは、約15mmと50nmとの間の幅と、約0.6と2.5mmとの間の厚さとを有している。一度押し出されたファイバーは、代表的には、4乃至12mmの幅を有している。ファイバーは、1層を有するように押し出され得るか、第2の層及び/又は第3の層を有するように、共押し出し形成を使用して押し出され得る。
次に、ファイバーは、単軸方向に延伸される。一実施の形態では、ファイバーは、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも約0.85g/cm3の密度とを有するように、好ましくは約5以上の比に延伸される。
ファイバーが形成されると、第2及び/又は第3の層が、限定はされないが、ラミネーティング、コーテング、プリンティング、及び、押し出しコーテングを含む適切な方法で、ファイバーに与えられ得る。これは、単軸配向工程の前又は後に行われ得る。
一実施の形態では、ファイバーの延伸は、ファイバー中に空隙を生じさせる。一実施の形態では、形成された空隙は、約3乃至18%volの量である。他の実施の形態では、押し出だれたものは、ポリマーと、ファイバーの中に空隙を及び/又はファイバーの表面に裂け目を形成させる空隙誘起粒子とを含んでいる。
前記ファイバーは、織布、非織布、端方向物、及び、編物を含むファイバー層へと形成される。そして、ファイバーは、オプション的には、RFLコーテングのような取着促進材によりコーテングされ、そして、少なくとも部分的に、ゴムの中に埋め込まれる(好ましくは全体が埋め込まれる)。ファイバーが裂け目を含んでいる実施の形態において、少なくとも部分的に裂け目を満たすような取着コーテングが好ましい。
第2の方法では、ポリマーが、フイルムへと押し出される。このようなフイルムは、1層を有するように押し出され得るか、第2の層及び/又は第3の層を有するように、共押し出し形成を使用して押し出され得る。次に、は、複数のファイバーへと細長く切断される。一実施の形態では、ファイバーは、正方形又は長方形の断面形状を有するテープ要素である。そして、これらファイバーは、単軸延伸される。一実施の形態では、ファイバーは、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも約0.85g/cm3の密度とを有するように、好ましくは約5以上の比に延伸される。
ファイバーが形成されると、第2及び/又は第3の層が望まれる場合には、これらが、限定はされないが、ラミネーティング、コーテング、プリンティング、及び、押し出しコーテングを含む適切な方法で、ファイバーに与えられ得る。これは、単軸配向工程の前又は後に行われ得る。
一実施の形態では、ファイバーの延伸は、ファイバー中に空隙を生じさせる。一実施の形態では、形成された空隙は、約3乃至18%volの量である。他の実施の形態では、押し出だれたものは、ポリマーと、空隙誘起粒子とを含んでいる。単軸配向されたときに、これは、ファイバーの中に空隙を及び/又はファイバーの表面に裂け目を形成させる。
前記ファイバーは、織布、非織布、端方向物、及び、編物を含むファイバー層へと形成される。そして、ファイバーは、オプション的には、RFLコーテングのような取着促進材によりコーテングされ、そして、少なくとも部分的に、ゴムの中に埋め込まれる。ファイバーが裂け目を含んでいる実施の形態において、少なくとも部分的に裂け目を満たすような取着コーテングが好ましい。
一実施の形態において、ダイ押し出しされたフイルム又はファイバーは、ダイの上面と下面との少なくとも一方が鋸刃状の面を有している所で、(1つの上面、1つの下面、及び2つの側面を有する)矩形の断面を有している。これは、フイルム、又は、効果的な面構造又は面テクスチャーを有するフイルムを形成し得る。
他の実施の形態では、ファイバーは、これらが繊維層へと形成される前に、熱処理される。ファイバーの熱処理は、高引張応力、高強度、比較的低い伸び、及び、特別に低い収縮等の幾つかの効果を与える。ファイバーの熱処理の方法は、全て、テンションがかけられた状態での、ホットエアー対流熱処理、スチーム加熱、赤外線加熱、又は、ホットプレート上方で伸ばしながらのような伝導加熱を含んでいる。
開示文献、特許出願、特許を含む、ここに記載された全ての参照物は、各参照物が、参照として組み入れられるように個々に且つ特別に意図され、また、中に全体に渡って述べられている場合と同様に、ここに、参照として組み入れられる。
発明の内容の記載中(特に、添付の請求項での記載中)での"a"及び"an"及び"the"及び類似の参照の使用は、ここで相違するように示され、また内容から明らかに反する場合でない限りは、単数と複数との両方をカバーするように解釈されるであろう。用語"具備する(comprising)", "有する(having)", "含む(including)" ,及び "含む(containing)" は、反する記載が無い限り、オープンエンド用語として(即ち、含んでいることを意味し、それに限定されるものではないものとして)解釈されるであろう。ここで、数値の範囲の限定は、反する表示が無い限り、その範囲内の各異なる数値に対して個々に記載している簡略な方法のように機能するように単に意図されている。又、各異なる数値は、それがあたかも範囲内に記載されているかのように、明細書中に記載されている。ここに記載されている全ての方法は、他のこと又は内容に明らかに矛盾が無い限り、如何なる工程序でなされ得る。ここで記載されている、如何なる且つ全ての例、又は、例示的な表現(例えば、のような("such as ") )の使用は、反体のことが請求項に記載されていない限り、発明を単によりわかりやすくするためであり、発明の範囲を限定するものではない。明細書中の言語は、発明のプラクテスに対する必要事項として、如何なる請求項で記載されている部材として解釈されるものでは無い。
本願発明の好ましい実施の形態は、本願発明をなした発明者に知られたベストモードを含んで、ここでは記載されている。これら好ましい実施の形態の変更は、前記説明を読んだときには、この分野の当業者にとって明らかになり得る。発明者は、前記のような変更を当業者が適当に使用することを期待しており、また、ここに特別な記載が無い限り、発明者は、発明を実施することを意図している。従って、本願発明は、適用可能な法律で許されるように、添付の請求項に規定されたサブジェクトマターの全ての変更及び等価事項を含んでいる。更に、発明の全ての可能な変更での上記部材の如何なる組合せも、ここで他のこと。又は、明らかに反する内容が記載されていない限りは、発明に含まれる。

Claims (15)

  1. ラジアル方向と周方向とを有する空気タイヤのカーカスであって、この空気タイヤのカーカスは、
    少なくとも1つの安定化布のプライと、
    安定化布に装着された空気ブロック層とを具備し、
    前記安定化布は、複数の補強糸を有し、これら補強糸が、カーカスのラジアル方向配設されるように、カーカス内配置されており、
    前記複数の補強糸は、矩形の断面、上面、及び、下面、を有する単軸方向に延伸されたテープ要素を有し、これらテープ要素は、少なくとも約5の延伸倍率と、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも0.85g/cm3の密度を有している第1の層を少なくとも有し、各第1の層は、ポリアミドと、ポリエステルと、コポリマーと、これらの混合物とからなるグループから選ばれたポリマーを含んでいる、空気タイヤのカーカス。
  2. 前記空気ブロック層は、50と100cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している請求項1の空気タイヤのカーカス。
  3. 前記空気ブロック層は、約50と400%との間の破断に対する伸びを有している請求項1の空気タイヤのカーカス。
  4. 前記安定化布は、更に、前記補強糸よりも相対的に低い引っ張り強さの第1の複数のマシン方向糸要素を少なくとも有しており、これら第1の複数のマシン方向糸要素は、30%乃至約200%の破断までの伸びを有している請求項1の空気タイヤのカーカス。
  5. 前記安定化布は、織布、編み布、不織布、及び、一方向織物からなるグループから選ばれている請求項1の空気タイヤのカーカス。
  6. 前記安定化布は、前記空気ブロック層に少なくとも部分的に埋め込まれている請求項1の空気タイヤのカーカス。
  7. ラジアル方向と周方向とを有する空気タイヤのカーカスを形成する方法であって、
    安定化布が、マシン方向及びクロスマシン方向と、クロスマシン方向の複数の補強糸とを有し、前記複数の補強糸は、矩形の断面、上面、及び、下面、を有する単軸方向に延伸されたテープ要素を有し、これらテープ要素は、少なくとも約5の延伸倍率と、少なくとも約2GPaの引張応力と、少なくとも0.85g/cm3の密度を有している第1の層を少なくとも有し、各第1の層は、ポリアミドと、ポリエステルと、コポリマーと、これらの混合物とからなるグループから選ばれたポリマーを含んでいる、少なくとも1つの安定化布のプライを形成することと、
    100と200cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している空気ブロック層を、前記安定化布に付着させることと、
    前記安定化布と空気ブロック層とを、前記補強糸が、カーカスのラジアル方向に配置されように、カーカスの中に配置することとを具備する方法。
  8. 前記空気ブロック層は、100と200cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している請求項7の方法。
  9. 前記空気ブロック層は、約50と400%との間の破断に対する伸びを有している請求項7の方法。
  10. 前記安定化布は、織布、編み布、不織布、及び、一方向織物からなるグループから選ばれている請求項7の方法。
  11. ラジアル方向と周方向とを有する空気タイヤのカーカスであって、この空気タイヤのカーカスは、
    安定化布が、複数の補強糸を有し、これら補強糸が、カーカスのラジアル方向に配設されるように、カーカス内に配置されている、少なくとも1つの安定化布のプライと、
    空気ブロック層とを具備し、
    前記安定化布は、前記空気ブロック層の中に埋め込まれ、また、空気ブロック層は、ポリオレフィンと、エチルビニールアセテートと、ポリイソブチレン又はポリウレタンと、ポリアミドと、ポリエステルと、PA及びPESのコポリマーと、動的に加硫処理されたアロイ樹脂と、コポリマーと、これらの混合物からなるグループから選ばれたポリマーを含んでいる、空気タイヤのカーカス。
  12. 前記空気ブロック層は、50と100cm3/m2/dayとの間の空気透過率を有している請求項11の空気タイヤのカーカス。
  13. 前記空気ブロック層は、約50と400%との間の破断に対する伸びを有している請求項11の空気タイヤのカーカス。
  14. 前記安定化布は、織布、編み布、不織布、及び、一方向織物からなるグループから選ばれている請求項11の空気タイヤのカーカス。
  15. ラジアル方向と周方向とを有する空気タイヤのカーカスを形成する方法であって、
    安定化布が、マシン方向及びクロスマシン方向と、クロスマシン方向の複数の補強糸を有する少なくとも1つの安定化布のプライを形成することと、
    ポリオレフィンと、エチルビニールアセテートと、ポリイソブチレン又はポリウレタンと、ポリアミドと、ポリエステルと、PA及びPESのコポリマーと、動的に加硫処理されたアロイ樹脂と、コポリマーと、これらの混合物からなるグループから選ばれたポリマーを含んでいる空気ブロック層の中に、前記安定化布を埋め込むことと、
    埋め込まれ前記安定化布を、前記補強糸が、カーカスのラジアル方向に配設されるように、カーカス内に配置することと、を具備する方法。
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