JP6038917B2 - テープ要素を伴う補強ゴム製品 - Google Patents

テープ要素を伴う補強ゴム製品 Download PDF

Info

Publication number
JP6038917B2
JP6038917B2 JP2014523942A JP2014523942A JP6038917B2 JP 6038917 B2 JP6038917 B2 JP 6038917B2 JP 2014523942 A JP2014523942 A JP 2014523942A JP 2014523942 A JP2014523942 A JP 2014523942A JP 6038917 B2 JP6038917 B2 JP 6038917B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
fibers
fiber
forming
rubber
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014523942A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014529634A (ja
Inventor
ナイル、スジス
プトヒラース、パドマクマー
プレストリッジ、チャールズ・ダブリュ.
ペシェク、ヨハン
ロイヤー、ジョセフ・アール.
エルマジド、アイネス
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Milliken and Co
Original Assignee
Milliken and Co
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US13/196,975 external-priority patent/US9278495B2/en
Priority claimed from US13/196,988 external-priority patent/US20130032267A1/en
Priority claimed from US13/196,981 external-priority patent/US20130032266A1/en
Priority claimed from US13/351,625 external-priority patent/US9267566B2/en
Application filed by Milliken and Co filed Critical Milliken and Co
Publication of JP2014529634A publication Critical patent/JP2014529634A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6038917B2 publication Critical patent/JP6038917B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/0042Reinforcements made of synthetic materials
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C9/02Carcasses
    • B60C9/14Carcasses built-up with sheets, webs, or films of homogeneous material, e.g. synthetics, sheet metal, rubber
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60CVEHICLE TYRES; TYRE INFLATION; TYRE CHANGING; CONNECTING VALVES TO INFLATABLE ELASTIC BODIES IN GENERAL; DEVICES OR ARRANGEMENTS RELATED TO TYRES
    • B60C9/00Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres
    • B60C2009/0071Reinforcements or ply arrangement of pneumatic tyres characterised by special physical properties of the reinforcements
    • B60C2009/0078Modulus

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Tires In General (AREA)
  • Reinforced Plastic Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)
  • Artificial Filaments (AREA)

Description

本発明は、一般に、繊維補強ゴム製品(fiber reinforced rubber articles)に関する。
補強ゴム製品(reinforced rubber goods)は、広範な民生および工業用途で使用されている。補強成形ゴム製品の性能は、ゴムへの補強材の接着具合に依存する。合繊糸で作られた生地は、ゴムに接着するのが困難である傾向を有する。
実際、接着を改善するためにいくつかのことが行われ、その大半は接着促進剤で繊維および/または生地をコーティングすることを伴う。例えば、繊維が延伸されるときに、接着活性剤、例えば、エポキシ樹脂を含んでいてもよいスピン仕上げが施されるものとしてよい。
接着促進化学物質に加えて繊維の幾何学的形状および他の物理的特性により接着力が増強された繊維層を有する補強ゴム製品が依然として必要とされている。
ゴム製品およびゴム製品中に埋め込まれた繊維層を含む補強ゴム製品。繊維層は、矩形の断面を有する一軸延伸テープ要素と少なくとも約5の延伸比、少なくとも約2GPaの弾性率、少なくとも0.85g/cm3の密度を有する少なくとも第1の層とを含む。第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含む。補強ゴム製品を形成する方法も開示される。
図1は、ゴム中に埋め込まれた織物である繊維層を概略的に示す。 図2は、空気入りラジアルタイヤの部分切欠図である。 図3は、ホースである補強ゴム製品の説明図である。 図4は、ホースである補強ゴム製品の説明図である。 図5は、テープ要素を含むエアスプリングの一態様を概略的に示す。 図6は、1つの層を有する例示的なテープ要素の一態様を概略的に示す。 図7は、2つの層を有する例示的なテープ要素の一態様を概略的に示す。 図8は、3つの層を有する例示的なテープ要素の一態様を概略的に示す。 図9は、空隙および表面隙間を有する例示的なテープ要素の一態様を概略的に示す。 図10は、空隙を含む繊維の一態様の断面の50,000倍の顕微鏡写真である。 図11aは、空隙および空隙誘導粒子(void-initiating particles)を含む繊維の一態様の断面の20,000倍の顕微鏡写真であり、いくつかの空隙の直径の測定結果を示す。 図11bは、空隙および空隙誘導粒子を含む繊維の一態様の断面の20,000倍の顕微鏡写真であり、いくつかの空隙の長さの測定結果を示す。 図12は、隙間を有する繊維の一態様の表面の1,000倍の顕微鏡写真である。 図13は、隙間を有する繊維の一態様の表面の20,000倍の顕微鏡写真である。 図14は、隙間を有する繊維の一態様の表面の100,000倍の顕微鏡写真である。 図15は、テープ要素から作られた織物の一態様を概略的に示す。
図1は、ゴム220中に埋め込まれた繊維層100を含む補強ゴム製品200を例示する。繊維層100は、複数の繊維10を含む。補強ゴム製品200は、繊維で補強されるゴム製品、例えば、タイヤ、ベルト、エアスプリング、ホース、および同様のものであってよい。
次に図2を参照すると、タイヤである補強ゴム製品200の一態様が示されており、これはショルダ部によってトレッド305に接合されたサイドウォール303を含む。タイヤ200は、トレッド305で覆われたカーカス301を含む。図2では、タイヤ200は、ラジアルタイヤである。しかし、本発明は、ラジアルタイヤに限定されず、他のタイヤ構造でも使用することができる。カーカス301は、金属ビード307内のタイヤの内周で終端するタイヤコード312の1つ以上のプライから形成され、少なくとも1つのベルトプライ334がトレッド305の領域内のタイヤコード312の周りの円周上に配置される。カーカス301は、補強コード311がタイヤ200の意図された回転方向Rの実質的に半径方向に走っているように作製される。ベルトプライ334は、タイヤの意図された回転方向Rに、またはさらに普通のことであるが、それに対してわずかな角度をなして走る比較的伸張性のない縦糸材料331、例えば、スチール製コード補強縦糸を用いて形成される。伸張性のない縦糸材料331の角度は、作製または適用方法により異なることがある。ブレーカ330は、トレッド305がサイドウォール303と出会うタイヤ200の領域内のエッジ332内で終端するタイヤのトレッド305の幅にわたって延在する。
キャッププライ層343は、ベルトプライ334とトレッド305との間に配置される。図示されているキャッププライ層343は、ベルトプライ334の縁332の上に広がるタイヤの転がり方向にタイヤコード312の周りに巻かれたキャッププライテープ342から形成される。それに加えて、図2のキャッププライテープ342はタイヤコード312の周りに複数回巻かれることで、オーバーラップスプライスによって引き起こされるタイヤ200内のアンバランス効果を低減することができる。あるいは、キャッププライ層343は、ベルトプライ334の縁332の上に広がるキャッププライテープ342から形成されてもよいか、またはキャッププライ層343は、平坦な螺旋状パターンでタイヤ200のカーカス301の円周上に巻かれるキャッププライテープ342から形成されてもよい。いくつかの好適なキャッププライ生地は、米国特許第7,252,129号、米国特許第7,614,436号、および米国特許第7,931,062号において説明されており、それぞれ参照により本明細書に組み込まれている。
ビード307の上に、ビードエイペックス310があり、少なくとも部分的にビード307およびエイペックス310を囲んでいるのが、フリッパ320である。フリッパ320は、ビード307の周りに、ターンアップエンド部330の一部分の内側に向けて配設された生地層である。チッパ340は、ビード307の周りに巻き付けられているプライ330の部分に隣接して配設される。より具体的には、チッパ340は、プライの一部分、フリッパ320からプライの「ターンアップエンド部」330の反対側に配設される。サイドウォールは、他の図示されていない生地層、例えば、チェーファ生地、トウプロテクタ生地、またはビードの周りに巻き付けられた生地も含んでいてよく、これらはビードからサイドウォールの側部の上に延在するか、トレッドからサイドウォールの下に延在するか、ショルダ領域内にあるか、またはサイドウォールを完全に覆う。ビードとトレッドとの間に延在する生地は、本明細書では「サイドウォール生地」と定義される。これは、生地の少なくとも一部がビードとトレッドとの間に配置されている限り、ビードの周りでタイヤの内側、例えばフリッパ生地にさらに延在する生地を含む。
タイヤカーカスは、使用中に回転方向に対して横方向にビードからビードに走る半径方向において実質的な強度を有する必要がある。この強度を実現するために、生地安定化材料(タイヤコードとも称される)は、典型的には、生地形成および/または仕上げプロセスにおいて延伸され張力をかけられている縦糸方向(「流れ方向」とも称される)に走る実質的に伸張性のないプレストレスを与えられている強力糸で織られた生地であった。次いで、この生地は、幅方向(つまり、縦糸に対して横方向)に切断される。次いで、生地の個別の断片が、90度回転され、互いに合わせて組み立てられ、高強度縦糸がビード間で所望の半径方向に配向されるようにカーカス内に配置される。こうして、最終作製段階では、横糸は、実質的に円周上に(つまり、タイヤ回転方向に)配向される。
別の態様では、形成されるカーカス安定化生地は、横挿入糸が比較的伸張性のない補強コードから形成される縦編み、横糸挿入生地である。あるいは、カーカス安定化生地は、横糸が比較的伸張性のない補強コードまたはレイドスクリムから形成されている織物生地であってよい。布地の横糸方向において比較的伸張性のない補強コードを有するこの安定化に関する詳細については、2010年7月14日に出願された米国特許出願第12/836,256号に見出すことができ、これは参照により本明細書に組み込まれている。
図2のタイヤ(補強ゴム製品200)内の繊維層100は、キャッププライ、カーカスプライ、チェーファ、フリッパ、クリッパ、ボディプライ、ショルダプライ、ベルトプライ、ベルトセパレータプライ(belt separator ply)、ビードラップ、ベルトエッジラップ、またはタイヤ内の他の繊維層であるものとしてよい。
次に図3および4を参照すると、生地補強ホースの形態の補強ゴム製品200が図示されている。最も広く行き渡っている、最も好適な従来のホースの1つはいわゆる「メッシュ補強」タイプのものであり、繊維層100は、糸の2つの組を形成する可撓性ホース上に螺旋状に巻かれた糸で形成され、第1のものは平行で等距離の列の中にあり、ダイヤモンド形のセルで生地の「メッシュ」を形成するためにホースの管状本体部の軸に関して対称的に配置されている同様の平行で、等距離の線にそって等しい数の横糸上に重ね合わされる。他の好適な繊維層100もホースに使用されてもよい。繊維層100は、ゴム220中に埋め込まれる。ホースに加えて、ベルト、例えば伝動ベルト、プリンタブランケット、およびチューブを含む好適なゴム製品を補強するために繊維および繊維層が使用されてもよい。
いくつかの他の補強ゴム製品200は、プリンタブランケットおよび伝動ベルトを含む。オフセット印刷では、印刷用ブランケットの通常の機能は、インクを印刷プレートから物品、例えば、印刷される用紙に印刷用インクを転写することであり、これにより、印刷用ブランケットが関連する印刷プレートおよび印刷される用紙と繰り返し接触する。プリンタブランケットは、典型的には、ゴム内に埋め込まれた生地を含む。伝動ベルトおよび他の種類のベルトも、繊維を伴う補強ゴムを含む。
エアスプリングと一般に称される空気バネは、長年にわたって自動車で使用されてきており、車両の可動部品間に緩衝作用をもたらし、主に、車輪が道路にある物体に当たるか、または凹み部分に落ち込むことによって車軸にかかる衝撃荷重を吸収する。これらのエアスプリングは、通常、圧縮空気または他の流体の供給源を収容し、可撓性スリーブ内に配置され車両が道路からの衝撃を受けるときに圧縮および膨脹を引き起こす1つ以上のピストンを有する可撓性弾性スリーブまたはベローズからなる。ピストンは、スプリングスリーブ内の圧縮および膨脹を引き起こし、スリーブは可撓性材料でできているため、ピストンがスリーブの内部で互いに関して軸方向に移動することを許す。スリーブの端部は、通常、ピストンまたは端部部材に封止可能に連結され、端部部材が可撓性スリーブを損傷することなく上下動揺またはつぶれた位置と反発または伸長位置との間で互いに関して軸方向に移動することを許す1つ以上の圧延端部を有する。
エアスプリングの移動を制御する減衰をもたらすために減衰機構またはデバイスがこのようなエアスプリングと組み合わせて使用されることが望ましい。一態様では、ゴム補強製品がエアスプリングで使用される。いくつかの態様では、ゴム補強製品は、エアスプリングアセンブリのピストンまたはビードプレートのスペーサーとして使用される。
図5は、一種のエアスプリング400におけるスリーブである補強ゴム製品200の概略を示す。繊維10、好ましくはテープ要素10はゴムの中に埋め込まれ、これにより自動車および他の機械類の振動を減衰する働きをするスリーブ200を形成する。図5では、スリーブ200は、2つの端部を有し、頂部端部405はエンドキャップ401に連結され、底部端部406はピストン402に連結される。エアスプリング400の一変更態様が図示されているが、補強ゴム製品200は、エアスプリング構成で使用されてもよい。テープ要素10である繊維の断面は、テープ要素10がスリーブ403内の円周方向に配向されるときのエアスプリング400の切欠図に見ることができる。テープ要素のこの円周方向は、構造に剛性を付与する。
繊維層100は、繊維10から形成される。繊維10は、最終用途に適した繊維であれば何でもよい。本明細書で使用されている「繊維」は、細長い本体として定義される。繊維は、好適な断面、例えば、円形、多葉形、正方形または矩形(テープ)、および卵形であってよい。一態様では、繊維は、テープ要素10である。テープ要素は、矩形または正方形の断面形状を有するものとしてよい。これらのテープ要素は、時には、リボン、帯状片、テープ、テープ繊維、および同様のものと称されることがあってもよい。
テープ要素である繊維の一態様が、図6に示されている。この態様では、テープ要素10は、上側表面12aおよび下側表面12bを有する第1の層12を含む。一態様では、テープ要素10は、矩形の断面を有する。テープ要素は、矩形/正方形の隅の1つ以上がわずかに丸みを帯びているか、または対向する面が完全な平行でない場合でも矩形または正方形の断面を有するものとみなされる。矩形断面を有することは、さまざまな理由からいくつかの用途に好ましい。第1に、接着に利用可能な表面がより広い。第2に、剥離事象において、テープの幅全体に張力がかかっており、剪断点は、著しく低減されるか、またはなくなる。対照的に、マルチフィラメント糸は、張力の下で非常に小さな領域を有し、繊維の円周にそって張力および剪断力の割合が変化する領域がある。別の態様では、テープ要素10の断面は、正方形またはほぼ正方形である。正方形の断面を有することは、幅が小さく、厚みがあるいくつかの場合においては好ましく、これによりさらに多くのテープを所定の幅で積層し、それにより補強要素全体の載荷容量を増やすことが可能であろう。
一態様では、テープ要素は、約0.1〜6mm、より好ましくは約0.2〜4mm、より好ましくは約0.3〜2mmの幅を有する。別の態様では、テープ要素は、約0.02〜1mm、より好ましくは約0.03〜0.5mm、より好ましくは約0.04〜0.3mmの厚さを有する。一態様では、テープ要素は、約1mmの幅および約0.07mmの厚さを有する。
繊維10の第1の層12は、好適な配向可能な(つまり、繊維を配向することができる)熱可塑性プラスチックであってよい。第1の層に好適ないくつかの熱可塑性プラスチックは、ポリアミド、コポリアミド、ポリエステル、コポリエステル、ポリカーボネート、ポリイミド、および他の配向可能な熱可塑性ポリマーを含む。一態様では、第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、および/またはこれらのコポリマーを含む。一態様では、第1の層は、ポリアミドまたはポリアミドコポリマーを含む。ポリアミドは、高強度、高弾性、高温での保持特性、および疲労性能を有するので、一部の用途には好ましい。別の態様では、第1の層は、ポリエステルまたはポリエステルコポリマーを含む。ポリエステルは、高弾性、低収縮、および優れた温度性能を有するので、一部の用途には好ましい。
一態様では、テープ要素10の第1の層12は、ポリエステルとナイロン6とのブレンドである。ポリエステルは、好ましくは、ポリエチレンテレフタレートである。ポリエステルが採用されているのは、それが高弾性および高ガラス転移温度を有するからであり、その結果、主にフラットスポッティング抵抗性があることによりポリエステルはタイヤコードおよびゴム補強コードに使用されてきた。ナイロン6は、複数の理由から採用されている。ナイロン6 6に比べて処理が簡単である。ナイロン6をこれらの態様に組み込む主な理由の1つは、接着促進剤として機能するという点である。ナイロン6は、レゾルシノールホルムアルデヒドラテックスがレゾール基(resole group)を通して一次化学結合を形成することができる表面基を有する。このブレンドは、物理的ブレンドであって、コポリマーおよびポリエステルおよびナイロン6は、互いの中で非混和性を有する。一態様では、ポリエステルおよびナイロン6の粉体またはペレットが非溶融状態で単純に混合され、その後押出成形機に送られるブレンドを形成する。この物理的ブレンドからの押出成形テープ要素は、ゴムへの良好な接着、および高弾性を実現する。
また、ナイロン6の重合の結果、一定量の未反応モノマーラクタムが生じ、これはコモノマーとして働き、その結果ポリエステルとナイロン6の混和性が生じる。メチレン−エステル相互作用があれば、相分離が生じる可能性がある前にメチレン含有量の大きな違いに2成分ブレンドが許容することを可能にするであろう。メチレン基(この場合のような)の大きな違いを含むブレンドにおいて、エントロピー的に駆動される混和性は、ブレンドのセグメント相互作用パラメータが臨界値より小さい場合に生じる可能性がある。相分離要素のわずかな相分離および結晶化は、避けられないが、テープ要素の大半は、均質に混和性を有するように見える。ナイロン66は、ポリエステルにおけるナイロン66の比較的低い体積分率で相分離が大きいため使用されるのは好ましくない。これには、いくつかの理由が考えられる。ナイロン66は、ナイロン6と比較して重合の程度が高い。第2に、ナイロン66の結晶化率は、ナイロン6に比べてかなり大きい。これは、対称的配置を持つナイロン66が完全な水素結合に有利に働くようにするために逆平行鎖に詰め込まれなければならないナイロン6鎖に比べてかなり容易に結晶格子内に組み込まれることができるという事実によるものである。
使用される特定のプロセスがブレンドされたポリマーを押出成形し、延伸するのに有利である固有の理由もある。上述のように、わずかな量の相分離は避けられない。要素は、モノフィラメントおよびマルチフィラメントの紡糸口金孔の場合のように押出成形のサイズが小さすぎる場合に延伸不可能および押出成形不可能であるものとしてよい。この特定のプロセスにおいてこれが問題とならない理由は、完全に不連続な領域を生み出すことなくこれらの相の相分離および結晶化のわずかな程度を許容できるくらいに溝付きダイ開口部が広いフィルム延伸プロセスに類似しているというものである。
一態様では、ポリエステルとナイロン6のブレンドは、約50〜99重量%のポリエステル、および約50〜1重量%のナイロン6を含む。より好ましくは、ポリエステルとナイロン6のブレンドは、約60〜95重量%のポリエステル、および約40〜5重量%のナイロン6を含む。最も好ましくは、ポリエステルとナイロン6のブレンドは、約70〜90重量%のポリエステル、および約30〜10重量%のナイロン6を含む。指定された範囲を外れる重量比だと、押出成形物急冷槽内の過剰な相分離および結晶化が発生し、要素が主要な押出成形物から切り離される。これらの領域を超える重量比は、特別な相溶化剤、例えば、過剰なラクタムモノマーおよび共重合ポリエステルを必要とする。
一態様では、テープ要素は、好ましくは、少なくとも約5の延伸比、少なくとも約2GPaの弾性率、および少なくとも約1.2g/cm3の密度を有する。別の態様では、第1の層は、少なくとも約6の延伸比を有する。別の態様では、第1の層は、少なくとも約3GPaまたは少なくとも約4GPaの弾性率を有する。別の態様では、第1の層は、少なくとも約1.3g/cm3の密度および約9GPaの弾性率を有する。高弾性率を有する第1の層は、例えば、タイヤのタイヤコード、キャッププライ、オーバーレイ、またはカーカスプライなどの用途で性能を高める上で好ましい。重量を少なくするためにこれらの繊維のより低い密度が好ましい。空隙のある繊維は、一般的に、空隙のない繊維に比べて密度が低くなる傾向を有する。
一態様では、繊維は、図7に示されているような第2の層を含む。図7は、上側表面12aおよび下側表面12bを持つ第1の層を有する繊維10を示しており、第2の層14は第1の層12の上側表面12a上にある。第1の層12の下側表面12b上に図8に示されているような追加の第3の層16があってもよい。第2の層14および第3の層16は、矩形断面テープ要素である繊維10上に示されているが、第2および/または第3の層は、成形された繊維上にあってもよい。第2の層14および第3の層16が、平坦な面のない繊維に施された場合、円周の上側半分は、「上側」表面と指定され、円周の下側半分は、「下側」表面と指定される。
オプションの第2の層14および第3の層16は、プロセス、例えば、共押出法で第1の層と同時に形成されるか、または第1の層12がプロセス、例えば、コーティングで形成された後に施されてもよい。第2および第3の層は、好ましくは、第1の層のポリマーと同じクラスのポリマーを含むが、追加のポリマーを含んでいてもよい。一態様では、第2および/または第3の層は、ポリマー、ブロックイソシネート(isocynate)ポリマーを含む。第2および第3の層14、16は、ゴムへの繊維の接着を助けるものとしてよい。好ましくは、第1の層12の溶融温度(Tm)は、第2の層14および第3の層16のTmより大きい。
一態様では、繊維10(好ましくはテープ要素10)は、複数の空隙を含む。図9は、複数の空隙20を含む第1の層12を有する繊維を示す。図10は、空隙を含む繊維の一態様の断面の50,000倍の顕微鏡写真である。「空隙」は、本明細書では、追加された固体および液体の物質がないことを意味するが、「空隙」は気体を含んでいる可能性がある。一般的に空隙のある繊維はゴム製品における補強として使用するのに必要な物理的特性を有していなくてもよいと認められているが、空隙のある繊維にはいくつかの固有の利点があることが示されている。第1に、繊維中の空隙の存在は、ポリマーの質量と引き換えに生じる。このことは、これらの繊維の密度が空隙のない繊維に比べて低くなるであろうことを意味する。空隙の体積分率は、この繊維の密度がポリマー樹脂に比べて低くなる割合を決定する。第2に、空隙は、空隙のある層/空隙のある繊維内に注入される接着促進剤のブラダーとして働き、したがって、アンカー効果をもたらす。第3に、これらの空隙の形状は、事象、例えば、疲労における亀裂伝播前縁を制御するものとしてよい。亀裂伝播に利用可能な余分な表面は、引張および/または圧縮荷重を伴う繰り返し疲労事象における応力特異性の喪失を減らす。繊維12の第1の層12を構成する熱可塑性高分子では、鎖配向および延長への層の過剰延伸時の高いずれ流動により、ポリマー空乏領域または空隙が存在することになる。空隙は、繊維10の層12、14、16のどれか、またはすべてに存在していてもよい。それに加えて、繊維層100は、空隙を有しないいくつかの繊維および空隙を有するいくつかの繊維を含んでいてもよい。
空隙20は、典型的には、針状の形状を有する、つまり、繊維長に対して垂直な空隙の断面の直径は、繊維の一軸配向により空隙の長さに比べてかなり小さいということである。この形状は、繊維10の一軸延伸性によるものである。
一態様では、空隙は、約3〜20体積%の量で繊維内にある。別の態様では、空隙は、約3〜18体積%、約3〜15体積%、5〜18体積%、または約5〜10体積%の量で繊維内にある。密度は、空隙の体積に反比例する。例えば、空隙体積が10%であれば、密度は10%だけ減少する。空隙の増大は、典型的には、より高い延伸比で観察される(その結果強度が高くなる)ので、密度の減少は、繊維の比強度および弾性率の増大をもたらし、これはいくつかの用途、例えば、高性能タイヤ補強に望ましい。
一態様では、形成される空隙のサイズは、約50〜400nm、より好ましくは100〜200nmの範囲内の直径、および約1〜6ミクロン、より好ましくは約2〜3ミクロンの長さを有する。
繊維10内の空隙20は、材料を追加することなく一軸配向プロセスで形成されるものとしてよいが、これは、空隙が空隙誘導粒子を含まないことを意味している。繊維束における配向は、繊維中の空隙の発生源に対する推進要因である。半溶融材料の間の滑りが空隙の形成をもたらすと確信されている。空隙の密度の数は、ポリマー要素の粘弾性に依存する。配向された繊維の横方向幅にそった空隙の均一さは、完全なポリマー要素が流れ方向にそって延伸プロセス内で配向されているかどうかに依存する。完全なポリマー要素が延伸プロセスで配向されるために、熱が加熱要素(これは水、空気、赤外線、電気などとすることが可能である)からポリマー繊維に効果的に伝えられなければならないことが観察されている。従来、温風対流加熱を利用する工業プロセスにおいて、ポリマー繊維を配向し、そのまま工業速度を維持する実現可能な一方法は、その幅および厚さに関してポリマー繊維を制限することである。これは、流れ方向にそった完全な配向が、ポリマー繊維が溝付きダイスから押出成形されるとき、またはポリマーがフィルムダイスを通して押出成形され、次いで狭い幅にスリッティング加工されて配向されるときに容易に達成可能であることを意味している。
別の態様では、繊維10は、空隙誘導粒子を含む。空隙誘導粒子は、任意の好適な粒子であってよい。空隙誘導粒子は、仕上げられた繊維中に残り、粒子の物理的特性は、結果として得られる繊維の所望の物理的特性に従って選択される。第1の層12内に空隙誘導粒子がある場合、層への応力(例えば、一軸配向)は、粒子によって引き起こされるこの欠陥を増大または引き伸ばす傾向を有し、その結果、配向方向でこの欠陥の周りの空隙を長くすることになる。空隙のサイズおよび最終的な物理的特性は、配向の程度およびバランス、伸長の温度および率、結晶化動力学、および粒子のサイズ分布に依存する。粒子は無機物質または有機物質であり、任意の形状、例えば、球形、プレートレット、または不規則形状をとってもよい。一態様では、空隙誘導粒子は、繊維の約2〜15重量%の量である。別の態様では、空隙誘導粒子は、繊維の約5〜10重量%の量である。別の態様では、空隙誘導粒子は、第1の層の約5〜10重量%の量である。
好ましい一態様では、空隙誘導粒子は、ナノクレイである。一態様では、ナノクレイは、横方向寸法が2μm未満、6μmより50%小さい、13μmより90%小さい粘土の10%を含むクロイサイトである。ナノクレイの密度は、1.98g/cm3程度である。ナノクレイは、さまざまな理由からいくつかの用途において好ましいものとしてよい。第1に、ナノクレイは、さまざまなポリマー、特にポリアミドとの良好な混和性を有している。第2に、ナノクレイの高アスペクト比は、流れ方向の優先的配向によりいくつかの機械的特性を改善すると推定される。一態様では、ナノクレイは、繊維の約5〜10重量%の量である。別の態様では、ナノクレイは、第1の層の約5〜10重量%の量である。図11aは、空隙および空隙誘導粒子を含む繊維の一態様の断面の20,000倍の顕微鏡写真であり、いくつかの空隙の直径の測定結果を示しており、図11bは、空隙および空隙誘導粒子を含む繊維の一態様の断面の20,000倍の顕微鏡写真であり、空隙の長さのいくつかの測定結果を示す。
繊維10の第2および第3の層14、16は、空隙があるか、または実質的に空隙がなくてもよい。空隙のない表面薄層(第2および第3の層14、16)を有することは、表面薄層が内側の第1の層12に対する押出成形プロセスのエッジ効果を低減するので、第1の層12全体を通して空隙のサイズおよび濃度を制御するのに役立つものとしてよい。一態様では、第2および/または第3の層14、16は、空隙誘導粒子、空隙、および表面隙間を含むが、第1の層12は、空隙を含むが、空隙誘導粒子を含まない。
再び図6を参照すると、別の態様において、繊維10は、繊維の少なくとも1つの一番外側の表面(上側表面10aまたは下側表面10b)上に隙間40を含む。繊維10の上側表面10aは、第1の層12の上側表面12aに対応し、第1の層10の下側表面10bは、繊維10が第1の層のみを含む場合に第1の層12の下側表面12bに対応する。隙間は、もし存在すれば第2および/または第3の層14、16内に存在し、繊維10の一番外側の表面を形成する。図12は、隙間を有する繊維の一態様の表面の1,000倍の顕微鏡写真である。図13は、隙間を有する繊維の一態様の表面の20,000倍の顕微鏡写真である。
谷、チャネル、または溝とも称される隙間は、一軸配向の方向に繊維10の長さにそって配向される。これらの隙間の平均サイズは、ほぼ約300μm〜1000μmの範囲の長さであり、図14に示されているように約5〜9個の隙間/mm2の頻度で存在し、これは100,0000倍の倍率で撮られている。隙間は、延伸または配向プロセスにおいて繊維の表面に欠陥がある場合に形成される。いくつかの態様において、ナノクレイ粒子または凝集ナノクレイ粒子は、誘起欠陥として作用しうる。ナノクレイ粒子がポリマー要素中に存在する場合、ポリマー要素の配向は、誘起亀裂前縁の周りに生じ、流れ配向方向にその前縁にそって伝播し、隙間を形成する。
一態様では、隙間は、空隙誘導粒子によって形成される。好ましくは、隙間は、ナノクレイ空隙誘導粒子によって形成される。隙間などの表面欠陥は、典型的には、欠陥とみなされ、繊維中で最小化されるか、または排除されるが、隙間40を有する繊維10は、繊維層内の繊維が接着促進剤をコーティングされている場合にゴム中に埋め込まれるときにゴムへの優れた接着性を示すことがわかっている。特定の理論に束縛されないが、接着促進剤は少なくとも部分的に隙間に含浸し隙間を埋めることで、アンカーを形成し、繊維とゴムとの間の接着性を改善すると確信される。実際、試験したときに、ゴムとそれ自体との間の凝着がなくなるのは、繊維とゴムとの間の接着がなくなる前である。
再び図1を参照すると、繊維10を含む繊維層100は、任意の好適な繊維層、例えば、編み地、織布、不織布、および一方向織物であってよい。好ましくは、繊維層100は、十分に開いた構造を有し、これにより、その後のコーティング(例えば、ゴム)を繊維層100に通し、窓枠形成を最小にすることができる。
一態様では、繊維層は、織布、例えば、平織、サテン、綾織、バスケット織、ポプリン、ジャガード織、およびクレープ織の布地である。好ましくは、織布は、平織布である。平織は、良好な摩滅および摩耗特性を有することがわかっている。綾織は、複合曲線に対して良好な特性を有することが示されており、したがってゴム製品に好ましいものであるとしてよい。
別の態様では、繊維層は、編み地、例えば、丸編み、裏丸編み、二重編み、シングルジャージー編み、2端フリース編み、3端フリース編み、テリー編み、またはダブルループ編み、横糸挿入縦編み、縦編み、およびマイクロデニール面のある、またはない縦編みである。
別の態様では、繊維層100は、多軸、例えば、3軸生地(編み地、織布、または不織布)である。別の態様では、繊維層100は、バイアス繊維である。別の態様では、繊維層100は、不織布である。不織布という用語は、ある程度の内部一貫性を持つ配位構造を形成するため絡まされ、および/または熱融合される多量の糸を組み込む構造を指す。繊維層100として使用するための不織布は、多数のプロセス、例えば、溶融紡糸プロセス、水流絡合プロセス、機械的絡合プロセス、ステッチボンディング、および同様のものから形成されてよい。
別の態様では、繊維層100は、一方向であり、オーバーラップする繊維を有するか、または繊維間に間隙があってもよい。一態様では、繊維がゴム製品の周りに連続的に巻き付けられ、これにより一方向繊維層を形成してもよい。いくつかの態様では、繊維間に間隔を誘起させることで、繊維間にわずかなゴム滲みを生じさせ、これが接着に有利に働きうる。
一例において、図1の繊維層100は、図示されているすべてが繊維10の端部であるようにゴム中に埋め込まれている織布である(正方形の断面領域を有するテープ要素10で図15に示されている)。
別の態様では、繊維層100は、繊維10と異なる組成、サイズ、および/または形状を有する繊維および/または糸を含む。これらの追加の繊維は、限定はしないが、ポリアミド、アラミド(メタおよびパラ型を含む)、レーヨン、PVA(ポリビニルアルコール)、ポリエステル、ポリオレフィン、ポリビニル、ナイロン(ナイロン6、ナイロン6,6、およびナイロン4,6を含む)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、綿、鋼鉄、カーボン、グラスファイバー、鋼鉄、ポリアクリル、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリエチレングリコールで修飾されたPET(PEG)、ポリ乳酸(PLA)、ポリトリメチレンテレフタレート、ナイロン(ナイロン6およびナイロン6,6を含む)、再生セルロース(例えば、レーヨンまたはテンセル)、弾性材料、例えば、スパンデックス、ハイパー繊維、例えば、ポリアラミド、およびポリイミド天然繊維、例えば、綿、亜麻、カラムシ、および麻、タンパク性材料、例えば、絹、羊毛、および他の獣毛、例えば、アンゴラ、アルパカ、およびビクーナ、繊維強化ポリマー、熱硬化性ポリマー、これらのブレンド、およびこれらの混合物を含むものとしてよい。これらの追加の繊維/糸は、例えば、織繊維層100の縦糸方向で使用され、繊維10は横糸方向に使用されてよい。
一態様では、繊維は、少なくとも部分的には接着促進剤によって囲まれる。ゴム製複合材料を作製する際によく問題になるのは、ゴムと繊維および繊維層との間の良好な接着を維持することである。ゴムと繊維との間の接着を促進する従来の方法では、糸を典型的にはゴムラテックスとフェノールがほとんど常にレゾルシノールであるフェノールホルムアルデヒド縮合生成物との混合物から形成される接着層を前処理する。これは、いわゆる「RFL」(レゾルシノールホルムアルデヒドラテックス)法である。レゾルシノールホルムアルデヒドラテックスは、ビニルピリジンラテックス、スチレンブタジエンラテックス、ワックス、賦形剤、および/または他の添加剤を含むことができる。本明細書で使用されている「接着層」は、RFL化学物質および他の非RFLゴム接着化学物質を含む。
一態様では、接着化学物質は、RFL化学物質ではない。一態様では、接着化学物質は、ホルムアルデヒドを含まない。一態様では、接着複合物質は、非架橋レゾルシノールホルムアルデヒドおよび/またはレゾルシノールフルフラール縮合生成物(または水溶性のフェノールホルムアルデヒド縮合生成物)、ゴムラテックス、およびアルデヒド成分、例えば2−フルフラルデヒドを含む。処理済みの織物基材とゴム材料との間の接着を改善するために、この複合物質が織物基材に施され、使用されてよい。これらの化学物質に関する詳細については、2011年2月17日に出願した米国出願第13/029,293号を参照してもよく、これは本明細書に組み込まれている。
接着層は、繊維層内に形成する前、または繊維層が従来の方法によって形成された後に繊維に施されるものとしてよい。好ましくは、接着層は、レゾルシノールホルムアルデヒドラテックス(RFL)層またはゴム接着層である。一般的に、接着層は、繊維層または繊維を接着層溶液に浸すことによって施される。次いで、繊維層または繊維は、絞りロールおよび乾燥機を通って、過剰な液体を除去する。接着層は、典型的には、150°〜200℃の範囲内の温度で硬化される。
接着促進剤も繊維の表面薄層(第2および/または第3の層)内に組み込まれるか、または繊維に施されてもよく、および/または繊維層は自立フィルムである。このカテゴリにある熱可塑性フィルムは、さまざまなポリアミドおよびそのコポリマー、ポリオレフィン、およびその共重合ポリオレフィン、ポリウレタン、およびメチルメタクリル酸からなる。これらのフィルムの例は、3M(登録商標)845フィルム、3M(登録商標)NPE−IATD 0693、およびNolax(登録商標)A21.2242フィルムを含む。
これらの繊維は、好適な方法またはプロセスで形成されるものとしてよい。補強ゴム製品を形成するための好ましい方法は2つある。第1は、ポリマーをスリット押出成形して繊維を形成することから始まる(一態様では、繊維は正方形または矩形の断面を有するテープ要素である)。ダイは、典型的には5〜60個のスリットを含み、それぞれ1本の繊維(テープ要素)を形成する。一態様では、それぞれのスリットダイは、約15mm〜50mmの幅および約0.6〜2.5mmの厚さを有する。繊維は押出成形された後、典型的には幅が4〜12mmとなる。繊維は、1つの層を有するように押出成形されるか、または共押出成形法を使用して第2の層および/もしくは第3の層を有してもよい。
次に、繊維は一軸延伸される。一態様では、繊維は、好ましくは約5以上の延伸比で延伸され、その結果少なくとも約2GPaの弾性率、および少なくとも約0.85g/cm3の密度を有する繊維が得られる。
繊維が形成された後、限定はしないが、ラミネーション、コーティング、印刷、および押出コーティングを含む、好適な方法で第2および/または第3の層が繊維に施されてもよい。これは、一軸配向ステップの前または後に実行されるものとしてよい。
一態様では、繊維の延伸で、繊維中に空隙が発生する。一態様では、形成される空隙は、約3〜18体積%の量である。別の態様では、押出成形物は、ポリマーおよび空隙誘導粒子を含み、これにより繊維内の空隙および/または繊維の表面上の隙間が形成される。
繊維は、織布、不織布、一方向性布、および編み地を含む繊維層に形成される。次いで、繊維は、接着促進剤、例えば、RFLコーティングで適宜コーティングされ、少なくとも部分的にゴム中に埋め込まれる(好ましくは完全に埋め込まれる)。繊維が隙間を含む態様では、接着コーティングで少なくとも部分的には隙間を埋めることが好ましい。
第2の方法では、ポリマーが押出成形でフィルムにされる。フィルムは、1つの層を有するように押出成形されるか、または共押出成形法を使用して第2の層および/または第3の層を有してもよい。次に、フィルムは複数の繊維の間にスリッティング加工される。一態様では、繊維は、正方形または矩形の断面形状を有するテープ要素である。次いで、これらの繊維は一軸延伸される。一態様では、繊維は、好ましくは約5以上の延伸比で延伸され、その結果少なくとも約2GPaの弾性率、および少なくとも約0.85g/cm3の密度を有する繊維が得られる。
繊維が形成された後、第2および/または第3の層が望ましければ、限定はしないが、ラミネーション、コーティング、印刷、および押出コーティングを含む、好適な方法でこれらの層が繊維に施されてもよい。これは、一軸配向ステップの前または後に実行されるものとしてよい。
一態様では、繊維の延伸で、繊維中に空隙が発生する。一態様では、形成される空隙は、約3〜18体積%の量である。別の態様では、押出成形物は、ポリマーおよび空隙誘導粒子を含む。一軸配向された場合、これにより繊維内の空隙および/または繊維の表面上の隙間が形成される。
繊維は、織布、不織布、一方向性布、および編み地を含む繊維層に形成される。次いで、繊維は、接着促進剤、例えば、RFLコーティングで適宜コーティングされ、少なくとも部分的にゴム中に埋め込まれる。繊維が隙間を含む態様では、接着コーティングで少なくとも部分的には隙間を埋めることが好ましい。
一態様では、フィルムまたは繊維を押出成形するダイは矩形の断面を有し(上側、下側、および2つの縁側を有する)、ダイの上側または下側の少なくとも一方が鋸歯状の表面を有する。こうして、有利な表面構造または表面組織を有するフィルムを生成することができる。
別の態様では、繊維は、繊維層に形成される前に熱処理される。繊維の熱処理は、いくつかの利点、例えば、高い弾性率、高い強度、低い伸長性、特に低い収縮を与える。繊維を熱処理するための方法は、温風対流熱処理、蒸気加熱、赤外線加熱、または伝導加熱、例えば、ホットプレートの上での引き伸ばしを含み、これらはすべて張力をかけた状態で行う。
[試験方法]
剥離試験:T剥離試験は、12インチ/分の速度でMTS引張試験装置上で実施された。上記の一端(好ましくはゴム側)が下側ジョー上に固定され、生地が上側ジョーに固定された。ゴムからの生地の剥離強度が、層を分離する平均的力から測定された。剥離試験が円滑に進むように、剥離ライナーが繊維とゴムとの間の試料の縁に(1/2インチ)加えられた。
上記の試験で測定された剥離強度は、ゴムから単一の繊維、または繊維の一方向配列を分離するのに必要な力を示す。すべての実験において、繊維の配列は、180度でゴム試料へと引かれる。すべての試料において、ゴムの厚さは、約3mmであった。
[実施例]
次に、本発明は、以下の限定されない例を参照しつつ説明され、すべての部および百分率は、断りのない限り重量による。
(例1)
例1は、240μmの直径を持つ円形の断面形状を有するモノフィラメントナイロン繊維であった。使用したナイロンは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ナイロンは、それぞれの溝が1.1mmの直径を有する60個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ナイロンは、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られた繊維は、32℃まで冷却され、延伸比5で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ4、1.25、および1の延伸により実施された。仕上げられたナイロン繊維は、1GPaの弾性率、1.14g/cm3の密度を有していた。繊維は、繊維の表面上に空隙または隙間を本質的に含んでいなかった。
モノフィラメントナイロン繊維は、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物および乾燥繊維の25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされた繊維は、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、硬化した繊維は、300psiで鋳型の中でゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能)上に圧し付けられ、これにより、繊維の表面全体がゴムの中に埋め込まれ、原料は160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)を覆うために、7本の繊維が1.7mmの間隔で配置され、一方向繊維層を形成した。上で説明されているように剥離試験が実施され、剥離強度は77lbf/インチであった。その結果得られた剥離繊維も、少量のゴムが依然として付着していた。これは、ゴムのわずかな凝集破壊があることを示していた(バルクゴムからナイロン繊維の表面に付着したゴムの破壊)。この凝集破壊は、開いている生地または開いている繊維層が生地の開放構造のせいで埋め込まれている場合に典型的なもので、これを通して、ゴムが流れ生地をカプセル封入し、他のゴムに接着することができる。
(例2)
例2は、マルチフィラメントナイロン繊維であった。マルチフィラメント繊維を形成するために、940デニールの円形断面形状を有する商品名T−728でKordsa Global社から入手可能なナイロンから形成された2本のナイロン繊維は、Z撚りで合わされ、1880デニールのマルチフィラメントナイロン繊維を形成した。マルチフィラメント撚り繊維は、3GPaの弾性率および1.14g/cm3の密度を有していた。繊維は、繊維の表面上に空隙または隙間を本質的に含んでいなかった。
マルチフィラメントナイロン繊維は、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物および乾燥繊維の25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされた繊維は、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、硬化した繊維は、ゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能)内に埋め込まれ、これにより、繊維の表面全体がゴムの中に埋め込まれ、原料は160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)を覆うために、7本の繊維が1.75mmの距離をあけて配置され、一方向繊維層を形成した。上で説明されているように剥離試験が実施され、剥離強度は59lbf/インチであった。例1と同様に、ゴムの類似の凝集破壊が観察された。
(例3)
例3は、25mmの幅および200μmの高さを持つ矩形の断面形状を有するナイロンフィルム(繊維でない)であった。使用したナイロンは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ナイロンは、幅4”、高さ1mmのフィルムダイから押出成形された。ナイロンは、2kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られたフィルムが32℃まで冷却されて、延伸または配向されなかった。ナイロンフィルムは脆く、取り扱いが難しく、そのため、フィルムには簡単にひびが入った。仕上げられたナイロンフィルムは、500MPaの弾性率および1.14g/cm3の密度を有していた。フィルムは、フィルムの表面上に空隙または隙間を本質的に含んでいなかったが、極めて高い表面粗さを有していた。
ナイロンフィルムは、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物およびフィルムの25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされたフィルムは、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、硬化したフィルムは、ゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能)上に圧し付けられ、これにより、繊維の表面全体はゴムの片側にあり、原料は160℃で30分かけて硬化された。上で説明されているように剥離試験が実施され、剥離強度は2lbf/インチであった。値がこのように低いことの理由の1つは、RFLの接着性で材料の表面に接着することおよびフィルムが完全にゴム表面上に圧し付けられることができないというものであった(つまり、フィルムの表面がゴム中に完全に埋め込まれなかったということである)。
(例4)
例4は、2mmの幅および75μmの高さを持つ矩形の断面形状を有する単層ナイロン繊維であった。使用したナイロンは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ポリマーは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ナイロンは、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られたテープ要素は、32℃まで冷却され、5〜6の延伸比で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ4、1.2、および1.1の延伸により実施された。延伸比が異なる形で延伸ゾーン全体にわたって分配された場合に同じ弾性および強度も達成することが可能であったと予測される。例えば、6GPaの弾性率も、延伸比が第1、第2、および第3の段階でそれぞれ1.5、3.3、および1.1であった場合に得ることが可能であった。仕上げられたナイロンテープ要素は、6GPaの弾性率、1.06g/cm3の密度、および繊維の8体積%(体積で)の空隙体積を有していた。繊維の顕微鏡写真が図9に見られる。空隙は、繊維の縦セクション全体を通して不連続に延在した。空隙のサイズは、幅が50〜150nm、長さが0〜5μmであった。空隙の密度は、8体積%であった。繊維は、繊維の表面上に隙間を本質的に含んでいなかった。
次いで、この結果得られたナイロン繊維(テープ要素である)は、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物および乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされたテープは、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。上で説明されているように実施された剥離試験の結果、ゴム破損は197lbf/インチであった。剥離試験力結果は、試料中のゴムを破壊するのに必要な力であった。剥離試験が実施されたときに、繊維はゴムが切れるようにゴムから離脱しなかった。これは、剥離強度が少なくとも197lbf/インチであったが、正確な数は、ゴム破壊のせいで決定できない。
(例5)
例5は、繊維に対する全延伸比が3であることを除き例4と同じであった。仕上げられたナイロン繊維は、3.5GPaの弾性率、1.06g/cm3の密度、および繊維の8体積%(体積で)の空隙体積を有していた。
(例6)
例6は、繊維に対する全延伸比が4であることを除き例4と同じであった。仕上げられたナイロン繊維は、4.1GPaの弾性率、1.06g/cm3の密度、および繊維の8体積%(体積で)の空隙体積を有していた。例4、5、6を比較すると、弾性率および強度は、延伸比に比例するように見える。
(例7)
例7は、4mmの幅および130μmの高さを持つ矩形の断面形状を有する単層ナイロン繊維であった。使用したポリマーは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ナイロンは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ナイロンは、60kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られたテープ要素は、32℃まで冷却され、5〜6の延伸比で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ3.1、1.65、および1.1の延伸により実施された。仕上げられたナイロンテープ要素は、800GPaの弾性率、1.14g/cm3の密度を有していた。繊維は、繊維の表面上に空隙または隙間を本質的に含んでいなかった。例7の繊維を例4と比較すると、例7の繊維は、幅は2倍、厚さはほとんど2倍であり、同じサイズのスロットダイで押出成形されたが、生産量は3倍であった。すでに述べているように、繊維束における配向は、繊維中の空隙の発生源に対する推進要因である。配向された繊維の横方向幅にそった空隙の存在および均一さは、完全なポリマー要素が流れ方向にそって延伸プロセス内で配向されているかどうかに依存する。空隙がないのは、有効熱伝達が完全に配向するようにポリマー要素中で行われていないという事実による。配向セクションおよび非配向セクションの領域は、ポリマーテープ中で得られた。
ナイロン繊維は、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物および乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。
(例8)
例4のコーティングされた繊維は、繊維間に0.5mmのスペースがある一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置され、ゴムの表面全体を覆わなかった一方向繊維層を形成した。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片に対して、6つの矩形の形状の繊維が配置された。剥離試験を容易にするため、剥離フィルムが繊維層とゴムの一方の縁との間に配置された。上で説明されているように実施された剥離試験の結果、ゴム破損は180lbf/インチであり、これは剥離強度がこの値より大きいことを示していた。この値は、繊維間にスペースがない(例4)一方向繊維層の剥離強度にほとんど等しかった。値のわずかな違いは、この力がゴムの破壊強度を示し、したがってゴムの厚さに依存しているため避けられない。
(例9)
例3のナイロンフィルムは、3M社から3M 845フィルムとして入手可能な接着フィルムを利用してゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)に接着接合された。接着フィルムは、アクリルコポリマー、粘着付与剤、およびカルボン酸ビニルで構成されていた。フィルムは、ゴム内に圧し込まれ(ゴムとナイロンフィルムとの間の接着フィルムで)、ナイロンフィルムの表面全体は、ゴムで覆われず(埋め込まれず)、次いで、試料が、160℃で30分かけて硬化された。剥離試験は、上で説明されているように、RFLコーティング接着剤を使用する例3と比較して剥離強度の増大である27lbf/インチの剥離強度で実施された。
(例10)
例10の繊維は、例4の繊維と似ているが、空隙誘導粒子が加えられた。例10は、2mmの幅および75μmの高さを持つ矩形の断面形状を有する単層ナイロン繊維であった。使用したポリマーは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であり、Southern Clay Company社から入手可能なナノクレイ(クロイサイト)の7重量%分を含んでいた。ナイロンは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ナイロンは、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られた繊維(テープ要素である)は、32℃まで冷却され、5〜6の延伸比で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ4、1.2、および1.1の延伸により実施された。例1に示されているように、延伸比が異なる形で延伸ゾーン全体にわたって分配された場合に同じ弾性および強度も達成することが可能であった。仕上げられたナイロン繊維は、6GPaの弾性率、1.06g/cm3の密度、および繊維の8体積%の空隙体積を有していた。繊維内の空隙は、図10aおよび10bの顕微鏡写真でわかる。空隙は、繊維の縦セクション全体を通して不連続に延在した。空隙のサイズは、幅が50〜150nm、長さが0〜5μmであった。空隙の濃度は、8体積%であった。空隙は、空隙誘導粒子なしで得られたものと形状が類似していた。繊維は、繊維の表面上に隙間も含んでいた。繊維の面上に存在するこれらの隙間は、繊維の縦方向にそって不連続であり、その長さは約300μm〜1000μmの範囲内であった。繊維の表面上の隙間は、図11、12、および13の顕微鏡写真でわかる。
ナイロン繊維は、Indspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前凝縮物および乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)Omnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用してRFL形成によりコーティングされた。次いで、コーティングされた繊維は、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。剥離試験を容易にするため、剥離フィルムが繊維層とゴムの一方の縁との間に配置された。上で説明されているように実施された剥離試験の結果、ゴム破損は197lbf/インチであり、これは剥離強度がこの値より大きいことを示していた。
(例11)
例11は、2mmの幅および60μmの高さを持つ矩形の断面形状を有するポリエステル繊維であった。使用したポリエステルは、Nanya Plastics Corporation社からPET IV 60として入手可能なポリエチレンテレフタレートであった。ポリエステルは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ポリエステルは、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られた繊維は、32℃まで冷却され、延伸比7〜9で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ3.4、2.2、および1の延伸により実施された。仕上げられたポリエステルテープ要素は、8GPaの弾性率、1.20g/cm3の密度、および繊維の8体積%の空隙体積を有していた。繊維は、その表面上に隙間を本質的に含んでいなかった。
ポリエステル繊維は、EMSからGrilbond IL−6として入手可能なカプロラクタムブロックイソシアネートを含むプリディップ溶液を使用し、225℃で3分かけて硬化する2段階ディップ手順によって、その後、乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)でIndspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前縮合物およびOmnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用して標準RFL製剤に浸漬することによってコーティングされた。次いで、コーティングされた繊維は、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。剥離試験が実施されたときに、引き出された繊維には、ゴムの大きな塊がそのまま付着していた。剥離試験の結果、接着強度は120lbf/インチであり、ゴムの凝集破壊を示していた。
(例12)
例12は、1.5mmの幅および100μmの高さを持つ矩形の断面形状を有するポリエステルとナイロン6 6の単層繊維ブレンドであった。使用したポリエステルは、Nanya Plastics Corporation社からPET IV 60として入手可能なポリエチレンテレフタレートであり、使用したナイロンは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ポリマーは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ブレンドは、90:10の比(重量で90%のポリエステルと10%のナイロン)で物理的に混合され、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られたテープ要素は、32℃まで冷却され、5〜7の延伸比で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ3、2、および0.9の延伸により実施された。さまざまな理由から最終段階においてわずかな過剰供給が必要であることに留意されたい。過剰供給は、繊維の収縮および弾性率緩和(クリープ)を減らす。また、繊維の強靱性も高める。延伸比が異なる形で延伸ゾーン全体にわたって分配された場合に同じ弾性および強度も達成することが可能であったと予測される。例えば、10GPaの弾性率も、延伸比が第1、第2、および第3の段階でそれぞれ1.5、3.3、および0.9であった場合に得ることが可能であった。仕上げられたポリエステルナイロンブレンドテープ要素は、10GPaの弾性率、1.37g/cm3の密度を有していた。
ポリエステルナイロンブレンド繊維は、EMSからGrilbond IL−6として入手可能なカプロラクタムブロックイソシアネートを含むプリディップ溶液を使用し、225℃で3分かけて硬化する2段階ディップ手順によって、その後、乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)でIndspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前縮合物およびOmnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用して標準RFL製剤に浸漬することによってコーティングされた。次いで、コーティングされたテープは、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。上で説明されているように実施された剥離試験から、143lbf/インチの値が得られた。
(例13)
例13は、1.5mmの幅および100μmの高さを持つ矩形の断面形状を有するポリエステルとナイロン6 6の単層繊維ブレンドであった。使用したポリエステルは、Nanya Plastics Corporation社からPET IV 60として入手可能なポリエチレンテレフタレートであり、使用したナイロンは、Invista(登録商標)からNylon6,6 SSP−72として入手可能なナイロン6,6であった。ポリマーは、それぞれの溝が25mm×0.9mmの寸法を有する12個の溝を有する溝付きダイから押出成形された。ブレンドは、70:30の比(重量で70%のポリエステルと30%のナイロン)で物理的に混合され、20kg/時の速度、300℃で押出成形された。次いで、その結果得られたテープ要素は、32℃まで冷却され、5〜7の延伸比で一軸配向された。延伸は、3段階延伸ラインにおいて第1、第2、および第3の段階でそれぞれ3、2、および0.9の延伸により実施された。さまざまな理由から最終段階においてわずかな過剰供給が必要であることに留意されたい。過剰供給は、繊維の収縮および弾性率緩和(クリープ)を減らす。また、繊維の強靱性も高める。延伸比が異なる形で延伸ゾーン全体にわたって分配された場合に同じ弾性および強度も達成することが可能であったと予測される。例えば、10GPaの弾性率も、延伸比が第1、第2、および第3の段階でそれぞれ1.5、3.3、および0.9であった場合に得ることが可能であった。仕上げられたポリエステルナイロンブレンドテープ要素は、10GPaの弾性率、1.37g/cm3の密度を有していた。
ポリエステルナイロンブレンド繊維は、EMSからGrilbond IL−6として入手可能なカプロラクタムブロックイソシアネートを含むプリディップ溶液を使用し、225℃で3分かけて硬化する2段階ディップ手順によって、その後、乾燥テープの25重量%の(コーティング重量)でIndspec Chemical Corporation社からPenacolite −2170として入手可能なレゾルシノール前縮合物およびOmnova Solutions社からGentac VP 106として入手可能なビニルピリジンラテックスを利用して標準RFL製剤に浸漬することによってコーティングされた。次いで、コーティングされたテープは、風乾され、190℃の炉内で3分かけて硬化された。次いで、コーティングされた繊維は、結果として得られる一方向繊維層が本質的にゴムの表面全体を覆うように繊維間にスペースがない一方向パターンでゴム(Akron Rubber Compounding社からRA306として入手可能である)上に配置された。これは、160℃で30分かけて硬化された。ゴムの0.5インチ(1.27cm)の帯状片を覆うために、6つの矩形の形状の繊維が配置されなければならなかった。上で説明されているように実施された剥離試験の結果、143lbf/インチの値が得られた。
本明細書で引用されている公開、特許出願、および特許を含むすべての参照は、それぞれの参照が本明細書に参照により組み込まれるように個別に、具体的に指示され、全体が本明細書において述べられている場合と同じ程度に参照により本明細書に組み込まれている。
本発明を説明する文脈において「a」および「an」および「the」および類似の指示対象を使用している場合(特に、請求項の文脈において)、本明細書において特に断りのない限り、または文脈上明らかに矛盾していない限り、単数形と複数形の両方を含むものと解釈されるべきである。「含む」、「有する」、「含む(including)」、および「含む(containing)」という言葉は、断りのない限り、制約のない表現(つまり、「限定はしないが、...を含む」を意味する)と解釈されるべきである。本明細書の値の範囲の記載は、本明細書において断りのない限り、その範囲内に収まるそれぞれの個別の値を個々に参照する簡便法として使用されることを単に意図しており、それぞれの個別の値は、本明細書に個々に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載されているすべての方法は、本明細書に別に示されているか、または文脈と明らかに矛盾しない限りは、任意の適切な順序で行うことができる。本明細書に記載される任意のおよびすべての例、または例示的な言い回し(例えば、「例えば...」)の使用は、単に本発明をわかりやすくすることを意図しているだけであり、断りのない限り本発明の範囲に制限を課すことはしない。本明細書におけるどのような言い回しも、非請求要素を本発明の実施に本質的であるとして示すものとして解釈すべきではない。
本発明の好ましい態様は、本明細書に説明されており、本発明を実施するために発明者らに知られている最良の形態を含む。これらの好ましい態様の変更態様は、上記の説明を読んだ後、当業者にとって明確になるものとしてよい。発明者らは、当業者がこのような変更形態を適宜採用することを期待し、発明者らは、本明細書で詳細に説明されているのと異なる形で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、適用法により許されているとおりに付属の請求項に記載されている主題のすべての修正形態および同等の形態を含む。さらに、可能なすべての変更態様における上述の要素の任意の組み合わせは、本明細書に断りのない限り、または文脈上明らかに矛盾していない限り本発明により包含される。
以下に、出願当初の特許請求の範囲に記載の事項を、そのまま、付記しておく。
[1] ゴム製品および前記ゴム製品中に埋め込まれた繊維層を含む補強ゴム製品であって、前記繊維層は、矩形の断面、上側表面、および下側表面を有する一軸延伸テープ要素を含み、前記テープ要素は、少なくとも約5の延伸比、少なくとも約2GPaの弾性率、少なくとも0.85g/cm3の密度を有する少なくとも第1の層を含み、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含む補強ゴム製品。
[2] 前記第1の層は、複数の空隙を含む[1]に記載の補強ゴム製品。
[3] 前記繊維は、前記繊維の少なくとも前記上側または下側表面内に複数の隙間をさらに含む[1]に記載の補強ゴム製品。
[4] 前記ゴム製品は、タイヤであり、前記繊維層は、キャッププライ、カーカスプライ、チェーファ、フリッパ、クリッパ、ボディプライ、ショルダプライ、ベルトプライ、ベルトセパレータプライ、ビードラップ、およびベルトエッジラップからなる群から選択されるタイヤの層である[1]に記載の補強ゴム製品。
[5] 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、
複数のテープ要素をスリット押出成形するか、またはフィルムをスリッティング加工し、押出成形して複数のテープ要素にし、前記複数のテープ要素は矩形の断面および少なくとも第1の層を有し、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含み、矩形の断面を有することと、
前記複数のテープ要素を少なくとも約5の延伸比に一軸配向し、上側表面および下側表面を有し、少なくとも約2GPaの弾性率および少なくとも0.85g/cm3の密度を有する複数の一軸延伸テープ要素を形成することと、
前記複数の一軸延伸テープ要素を繊維層に形成することと、
前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
[6] 前記第1の層は、空隙誘導粒子をさらに含み、前記テープ要素を配向することは、複数の空隙を形成することを含む[5]に記載のプロセス。
[7] 前記複数の繊維を配向することは、少なくとも前記複数の繊維の前記上側または下側表面内に複数の隙間を一軸方向に形成し、前記プロセスは、前記複数の繊維を繊維層に形成する前または後に前記複数の繊維を接着促進剤でコーティングし、少なくとも部分的に前記複数の繊維の前記複数の隙間を埋めることをさらに含む[5]に記載のプロセス。
[8] ゴム製品および前記ゴム製品中に埋め込まれた繊維層を含む補強ゴム製品であって、前記繊維層は、少なくとも第1の層、上側表面、および下側表面を有する複数の一軸延伸繊維を含み、前記第1の層は、ポリマーおよび複数の空隙を含み、前記空隙は、前記第1の層の約3〜18体積パーセントの量である補強ゴム製品。
[9] 前記第1の層は、空隙誘導粒子をさらに含む[8]に記載の補強ゴム製品。
[10] 前記複数の繊維は、前記複数の繊維の少なくとも前記上側または下側表面内に複数の隙間をさらに含む[8]に記載の補強物品。
[11] 前記ゴム製品は、タイヤであり、前記繊維層は、キャッププライ、カーカスプライ、チェーファ、フリッパ、クリッパ、ボディプライ、ショルダプライ、ベルトプライ、ベルトセパレータプライ、ビードラップ、およびベルトエッジラップからなる群から選択されるタイヤの層である[8]に記載の補強ゴム製品。
[12] 前記複数の繊維は、矩形の断面を有する[8]に記載の補強ゴム製品。
[13] 前記第1は、ポリエステルとナイロン6とのブレンドを含む[8]に記載の補強ゴム製品。
[14] 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、順に、
複数のテープ要素をスリット押出成形するか、またはフィルムをスリッティング加工し、押出し成形して複数のテープ要素にし、前記複数のテープ要素は上側表面および下側表面および少なくとも第1の層を有し、前記第1の層は、ポリマーを含むことと、
前記複数の繊維を一軸配向し、一軸延伸繊維を形成し、前記第1の層の約3〜18体積パーセントの量で前記第1の層内に複数の空隙を形成することと、
前記複数の一軸延伸繊維を繊維層に形成することと、
前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
[15] 前記複数の繊維は、矩形の断面を有する[14]に記載のプロセス。
[16] 前記第1の層の前記ポリマーは、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含む[14]に記載のプロセス。
[17] 前記複数の繊維の前記第1の層は、複数の空隙誘導粒子をさらに含む[14]に記載のプロセス。
[18] 前記複数の繊維を配向することは、前記複数の繊維の少なくとも前記上側または下側表面内に複数の隙間を一軸方向に形成し、前記プロセスは、前記複数の繊維を繊維層に形成する前または後に前記複数の繊維を接着促進剤でコーティングし、少なくとも部分的に前記複数の繊維の前記複数の隙間を埋めることをさらに含む[14]に記載のプロセス。
[19] 前記第1は、ポリエステルとナイロン6とのブレンドを含む[14]に記載のプロセス。

Claims (27)

  1. 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、順に、
    少なくとも第1の層と第2の層とからなる、矩形断面を有する複数の繊維をスリット共押出成形し、ここで、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含み、第2の層は、第1の層ポリマーと同じクラスの第1のポリマーを含むものであり、
    前記複数の繊維を少なくとも5の延伸比で一軸配向し、上側表面及び下側表面を有し、少なくとも2GPaの弾性率、及び少なくとも0.85g/cm3の密度を有する一軸延伸繊維を形成し、
    前記複数の一軸延伸繊維を繊維層に形成し、
    前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
  2. 前記複数の繊維を繊維層に形成する前又は後に接着促進剤で前記複数の繊維をコーティングする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記繊維層は、織布、不織布、一方向繊維、及び編地からなる群から選択される生地層である、請求項1に記載のプロセス。
  4. 前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
  5. 前記第1の層は、さらに空隙誘導粒子を含み、前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項1に記載のプロセス。
  6. 前記複数の繊維を配向することは、前記複数の繊維の少なくとも前記上側表面または下側表面内に複数の隙間を一軸方向に形成し、前記プロセスは、前記複数の繊維を繊維層に形成する前または後に前記複数の繊維を接着促進剤でコーティングし、少なくとも部分的に前記複数の繊維の前記複数の隙間を埋めることをさらに含む、請求項5に記載のプロセス。
  7. 前記補強ゴム製品は、タイヤであり、前記繊維層は、キャッププライ、カーカスプライ、チェーファ、フリッパ、クリッパ、ボディプライ、ショルダプライ、ベルトプライ、ベルトセパレータプライ、ビードラップ、およびベルトエッジラップからなる群から選択されるタイヤの層である、請求項1に記載のプロセス。
  8. 前記第2の層のポリマーは、ブロックイソシアネートを含む、請求項1に記載のプロセス。
  9. 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、順に、
    少なくとも第1の層と第2の層とからなるフィルムを共押出成形し、ここで、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含み、第2の層は、第1の層のポリマーと同じクラスの第1のポリマーを含むものであり、
    前記フィルムを矩形断面を有する複数の繊維にスリッティング加工し、
    前記複数の繊維を少なくとも5の延伸比で一軸配向し、上側表面及び下側表面を有し、少なくとも2GPaの弾性率、及び少なくとも0.85g/cm3の密度を有する一軸延伸繊維を形成し、
    前記複数の一軸延伸繊維を繊維層に形成し、
    前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
  10. 前記繊維層は、織布、不織布、一方向繊維、及び編地からなる群から選択される生地層である、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項9に記載のプロセス。
  12. 前記複数の繊維を繊維層に形成する前又は後に接着促進剤で前記複数の繊維をコーティングする、請求項9に記載のプロセス。
  13. 前記補強ゴム製品は、タイヤであり、前記繊維層は、キャッププライ、カーカスプライ、チェーファ、フリッパ、クリッパ、ボディプライ、ショルダプライ、ベルトプライ、ベルトセパレータプライ、ビードラップ、およびベルトエッジラップからなる群から選択されるタイヤの層である、請求項9に記載のプロセス。
  14. 前記第2の層のポリマーは、ブロックイソシアネートを含む、請求項9に記載のプロセス。
  15. 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、
    少なくとも第1の層からなるフィルムを押出成形し、ここで、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含み、
    前記フィルムを矩形断面を有する複数の繊維にスリッティング加工し、
    第2の層を前記複数の繊維にコーティングし、ここで、前記第2の層は、第1の層のポリマーと同じクラスの第1のポリマーを含むものであり、
    前記複数の繊維を少なくとも5の延伸比で一軸配向し、上側表面及び下側表面を有し、少なくとも2GPaの弾性率、及び少なくとも0.85g/cm3の密度を有する一軸延伸繊維を形成し、
    前記複数の一軸延伸繊維を繊維層に形成し、
    前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
  16. 第2の層を複数の繊維にコーティングすることは、前記複数の繊維を配向する前に、第2の層をコーティングすることを含む、請求項15に記載のプロセス。
  17. 第2の層を複数の繊維にコーティングすることは、前記複数の繊維を配向した後に、第2の層をコーティングすることを含む、請求項15に記載のプロセス。
  18. 前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項15に記載のプロセス。
  19. 前記第2の層のポリマーは、ブロックイソシアネートを含む、請求項15に記載のプロセス。
  20. 補強ゴム製品を形成するプロセスであって、
    少なくとも第1の層からなる、矩形断面を有する複数の繊維をスリット押出成形し、ここで、前記第1の層は、ポリアミド、ポリエステル、およびこれらのコポリマーからなる群から選択されるポリマーを含み、
    第2の層を前記複数の繊維にコーティングし、ここで、前記第2の層は、第1の層のポリマーと同じクラスの第1のポリマーを含むものであり、
    前記複数の繊維を少なくとも5の延伸比で一軸配向し、上側表面及び下側表面を有し、少なくとも2GPaの弾性率、及び少なくとも0.85g/cm3の密度を有する一軸延伸繊維を形成し、
    前記複数の一軸延伸繊維を繊維層に形成し、
    前記繊維層をゴム中に埋め込むことと、を含むプロセス。
  21. 第2の層を複数の繊維にコーティングすることは、前記複数の繊維を配向する前に、第2の層をコーティングすることを含む、請求項20に記載のプロセス。
  22. 第2の層を複数の繊維にコーティングすることは、前記複数の繊維を配向した後に、第2の層をコーティングすることを含む、請求項20に記載のプロセス。
  23. 前記複数の繊維を繊維層に形成する前又は後に接着促進剤で前記複数の繊維をコーティングする、請求項20に記載のプロセス。
  24. 前記繊維層は、織布、不織布、一方向繊維、及び編地からなる群から選択される生地層である、請求項20に記載のプロセス。
  25. 前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項20に記載のプロセス。
  26. 前記第1の層は、さらに空隙誘導粒子を含み、前記複数の繊維を配向することは、複数の空隙を形成することを含む、請求項20に記載のプロセス。
  27. 前記複数の繊維を配向することは、前記複数の繊維の少なくとも前記上側表面または下側表面内に複数の隙間を一軸方向に形成し、前記プロセスは、前記複数の繊維を繊維層に形成する前または後に前記複数の繊維を接着促進剤でコーティングし、少なくとも部分的に前記複数の繊維の前記複数の隙間を埋めることをさらに含む、請求項26に記載のプロセス。
JP2014523942A 2011-08-03 2012-07-10 テープ要素を伴う補強ゴム製品 Active JP6038917B2 (ja)

Applications Claiming Priority (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US13/196,988 2011-08-03
US13/196,975 US9278495B2 (en) 2011-08-03 2011-08-03 Rubber reinforced article with high modulus, rectangular cross-section fibers
US13/196,975 2011-08-03
US13/196,981 2011-08-03
US13/196,988 US20130032267A1 (en) 2011-08-03 2011-08-03 Rubber reinforced article with voided fibers having void-initiating particles
US13/196,981 US20130032266A1 (en) 2011-08-03 2011-08-03 Rubber reinforced article with voided fibers
US13/351,625 2012-01-17
US13/351,625 US9267566B2 (en) 2012-01-17 2012-01-17 Polyester/nylon 6 fibers for rubber reinforcement
PCT/US2012/046070 WO2013019366A2 (en) 2011-08-03 2012-07-10 Reinforced rubber article with tape elements

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014529634A JP2014529634A (ja) 2014-11-13
JP6038917B2 true JP6038917B2 (ja) 2016-12-07

Family

ID=46514843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014523942A Active JP6038917B2 (ja) 2011-08-03 2012-07-10 テープ要素を伴う補強ゴム製品

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP2739488A2 (ja)
JP (1) JP6038917B2 (ja)
KR (1) KR101656963B1 (ja)
CN (2) CN202911469U (ja)
BR (1) BR112014002313A2 (ja)
RU (1) RU2574059C2 (ja)
WO (1) WO2013019366A2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6094382B2 (ja) * 2013-05-27 2017-03-15 横浜ゴム株式会社 空気入りタイヤ
US10065366B2 (en) * 2014-05-27 2018-09-04 The Boeing Company Folded composite filler
CN105000030A (zh) * 2015-08-04 2015-10-28 青岛四方车辆研究所有限公司 带束式胶囊及使用该胶囊的空气弹簧
FR3048638B1 (fr) 2016-03-11 2018-03-30 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneu radial ayant une structure de ceinture amelioree
US20180289238A1 (en) * 2017-04-07 2018-10-11 Milliken & Company Washable Floor Mat with Reinforcement Layer
CN110799355A (zh) * 2017-05-04 2020-02-14 科德沙技术纺织品股份公司 用于充气轮胎的冠带层增强带
WO2019077289A1 (fr) * 2017-10-20 2019-04-25 Compagnie Generale Des Etablissements Michelin Pneumatique comprenant des éléments de renfort sous forme de bandelettes stratifiées
CN109058350A (zh) * 2018-09-26 2018-12-21 保隆(安徽)汽车配件有限公司 一种空气弹簧气囊及空气弹簧以及上述空气弹簧的制备方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3486962A (en) * 1966-04-06 1969-12-30 Goodyear Tire & Rubber Reinforced rubber bands,etc.
US3431962A (en) * 1966-08-22 1969-03-11 Goodyear Tire & Rubber Reinforcement for pneumatic tires and the like
GB1430449A (en) * 1973-07-04 1976-03-31 Du Pont Heavy denier polyamide monofilament and process for the preparation thereof
US5071913A (en) * 1987-12-11 1991-12-10 Exxon Chemical Patents Inc. Rubbery isoolefin polymers exhibiting improved processability
JP2629923B2 (ja) * 1988-12-28 1997-07-16 東レ株式会社 高タフネスポリエステル繊維、およびそれからなるコードおよびタイヤ
US5223187A (en) * 1990-06-14 1993-06-29 E. I. Du Pont De Nemours And Company Process of making polyester monofilaments for reinforcing tires
BR9102420A (pt) * 1990-06-14 1992-01-14 Du Pont Monofilamentos de poliester para reforcar pneus
US5221382A (en) * 1991-05-10 1993-06-22 The Goodyear Tire & Rubber Company Pneumatic tire including gas absorbing cords
US5582913A (en) * 1995-08-23 1996-12-10 Hoechst Celanese Corporation Polyester/polyamide composite fiber
AU8213998A (en) * 1997-06-06 1998-12-21 Michelin Recherche Et Technique S.A. Thermotropic aromatic polyester(amide) monofilament
US6331343B1 (en) * 1999-05-07 2001-12-18 3M Innovative Properties Company Films having a fibrillated surface and method of making
EP1277874A4 (en) * 2000-04-28 2004-04-21 Bridgestone Corp RUBBER REINFORCING FIBER, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND RUBBER PRODUCT AND TIRE MADE OF SAID FIBER
US7195814B2 (en) * 2001-05-15 2007-03-27 3M Innovative Properties Company Microfiber-entangled products and related methods
US6977113B2 (en) * 2001-10-09 2005-12-20 3M Innovative Properties Company Microfiber articles from multi-layer substrates
US7252129B2 (en) 2005-02-22 2007-08-07 Milliken & Company Tire with cap ply layer
US7614436B2 (en) 2006-02-06 2009-11-10 Milliken & Company Weft inserted warp knit fabric for tire cap ply
US7931062B2 (en) 2008-05-29 2011-04-26 Milliken & Company Pneumatic tire with leno cap ply and method of making same
CN101946032B (zh) * 2009-01-16 2013-03-20 帝人纤维株式会社 聚酯纤维及其制造方法、以及包含该聚酯纤维的轮胎帘线、轮胎、皮带增强用纤维材料及皮带
EP3017962A1 (en) * 2009-03-16 2016-05-11 Vorbeck Materials Corp. Tire cords
KR101935757B1 (ko) * 2009-03-16 2019-01-04 보르벡크 머터리얼스 코포레이션 강화된 중합체 물품

Also Published As

Publication number Publication date
CN102910036A (zh) 2013-02-06
KR20140030321A (ko) 2014-03-11
RU2014107193A (ru) 2015-09-20
RU2574059C2 (ru) 2016-01-27
BR112014002313A2 (pt) 2017-10-17
WO2013019366A2 (en) 2013-02-07
EP2739488A2 (en) 2014-06-11
CN102910036B (zh) 2016-03-09
KR101656963B1 (ko) 2016-09-12
JP2014529634A (ja) 2014-11-13
CN202911469U (zh) 2013-05-01
WO2013019366A3 (en) 2013-07-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6038917B2 (ja) テープ要素を伴う補強ゴム製品
US9267566B2 (en) Polyester/nylon 6 fibers for rubber reinforcement
EP2953800B1 (en) Pneumatic tire carcass having air blocking stabilizing fabric system
JP5662997B2 (ja) 半径方向カーカス補強材を備えたタイヤ
US9278495B2 (en) Rubber reinforced article with high modulus, rectangular cross-section fibers
JP5687337B2 (ja) 補強のための直線テキスタイル構造を含むエラストマー製品
RU2521159C2 (ru) Пневматическая шина транспортного средства
KR101948883B1 (ko) 하이브리드 코드 강화물을 갖는 공압식 타이어
KR101859075B1 (ko) 타이어 강화 물질
US20150137410A1 (en) Process of forming a rubber reinforced article with voided fibers
US20160311261A1 (en) Tape element containing crack propagation channels and ripstop ridges
CN109195812B (zh) 用于由弹性体材料制成的制品、优选用于充气车辆轮胎的加强层以及充气车辆轮胎
US20160311147A1 (en) Extrusion die for tape elements containing crack propagation channels
US20160311262A1 (en) Tape element containing crack propagation channels
US20160311263A1 (en) Tape element containing ripstop ridges
JP2024009843A (ja) ベルトバンデージを有する乗物用タイヤ
CN109195813B (zh) 用于由弹性体材料制成的制品的加强层以及充气车辆轮胎
JP2016505724A (ja) 紡績短繊維糸条を含む補強構造体
US20130032267A1 (en) Rubber reinforced article with voided fibers having void-initiating particles

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150318

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160202

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160419

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20161004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20161102

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6038917

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250