JP2016506760A - 神経膠腫および腫瘍のサブセットにおけるtertプロモーター変異 - Google Patents

神経膠腫および腫瘍のサブセットにおけるtertプロモーター変異 Download PDF

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Abstract

本発明者らは、60種の異なるタイプの1,230例の腫瘍を調査して、腫瘍がTERTプロモーター変異の頻度が低い(<15%)タイプおよび頻度が高い(≧15%)タイプに分類できることを見出した。黒色腫、脂肪肉腫、肝細胞癌、尿路上皮癌、舌の扁平上皮癌、髄芽細胞腫、および神経膠腫のサブタイプ(最も一般的な脳腫瘍タイプである原発性神経膠芽腫の83%を含む)を含む9種のTERTが高い腫瘍タイプは、ほぼ常に、自己複製の速度が相対的に低い組織において生じていた。TERTおよびATRXの変異は相互排除的であって、これらの2つの遺伝学的機構が、同等の選択的増殖利点を与えることを示唆する。TERTの変異は、テロメアと腫瘍形成との間の関係を理解するための手がかりに加えて、尿路および肝臓の腫瘍の早期発見のためのバイオマーカーを提供し、脳腫瘍の分類および予後判定を手助けする。

Description

発明の技術分野
本発明は、変異検出の領域に関連する。特に、本発明は、ヒトゲノムの非コード領域中の変異に関連する。
発明の背景
テロメアは、真核生物染色体の末端の核タンパク質複合体であり、染色体の完全性に必要とされる。数百ヌクレオチドのテロメアリピートが各染色体末端にキャップを形成し、テロメラーゼ活性の非存在下では、テロメアは各細胞分裂とともに短くなる(1)。最終的には、キャップのないテロメアが、細胞死または老化を誘発する。がん細胞は、無限に分裂するように見られ、したがって、この運命を回避するためにいくつかのテロメア維持機構を必要とする。テロメラーゼ活性が正常細胞よりもがん細胞において概して高いため、当初は、テロメラーゼががん細胞において何らかの方法で活性化されていると信じられていた(2〜6)。しかしながら、その後、テロメラーゼは最終分化細胞においてのみ不活性であること、および自己複製組織中の正常幹細胞はテロメラーゼ活性を保持していることが、明らかになった(1、7〜9)。正常幹細胞は哺乳動物の長い生涯(ヒトにおいては1世紀よりも長い可能性がある)を通して複製しなければならないため、そのような細胞もテロメラーゼ活性を保持しなければならないことは明白である。正常幹細胞はがんの前駆細胞であると考えられているため、がん細胞において特異的にテロメラーゼを活性化する必要はないと考えられ;該酵素は、細胞増殖に通常必要とされる数百の他の酵素およびタンパク質と同様に、前駆体において既に活性を有していた。
この観点は、テロメアの長さを維持するための別の機構、すなわちテロメラーゼ非依存性テロメア維持(alternative lengthening of telomeres)(ALT)の発見によって疑われた(10〜12)。ALTは、テロメラーゼ活性の非存在下で起こり、相同組み換えに依存するように見られる。これは、肉腫、膵臓神経内分泌腫瘍、および脳腫瘍などのある特定の腫瘍タイプの特に高い画分において起こるが、結腸、乳、肺、前立腺、または膵臓の腫瘍タイプなどの最も一般的な腫瘍タイプにおいてはめったに起こらない(13)。それらの前駆体においてテロメラーゼ活性が既に継続的に活性を有する場合、なぜがん細胞はALTを必要とするのであろうか?この疑問は、多くのALTがんが、テロメアで互いに相互作用するタンパク質をコードする遺伝子である、X連鎖αサラセミア/精神遅滞症候群(ATRX)またはデスドメイン関連タンパク質(DAXX)中に変異を有しているという発見によって強調された(10、11)。恐らく、機能的なATRX/DAXX複合体が欠如していることによって、ALTを結果としてもたらす相同組み換えが可能になる。少なくとも、これらのデータは、テロメアの維持を結果としてもたらす遺伝子変化に選択的利点がありうる、およびテロメラーゼはすべてのがんの正常幹細胞前駆体において無期限には活性化されていないという観念と適合していた。
がんにおけるテロメラーゼの活性化に遺伝子変化は必要とされないという観念に対する別の疑問が、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)プロモーターの変異が、黒色腫の約70%において、およびさまざまな組織タイプに由来する少数の腫瘍細胞株において起きているという知見によって提起された(14、15)。重要なことに、肺、胃、卵巣、子宮、または前立腺がんに由来する110種の細胞株のうちの5種のみが、TERTプロモーター変異を有していたのに対して、19種の変異が、さまざまな他の腫瘍タイプに由来する37種の細胞株の間で見出された。この状況は、ALTについての状況に類似しており、一般的な上皮がんにおいてまれに観察されるが、非上皮細胞に由来する腫瘍、特に肉腫および脳腫瘍においてはよりたびたび観察される(13)。
腫瘍を検出、モニタリング、および特徴決定することを助ける、ならびに患者に対する腫瘍の影響を予測することを助けるバイオマーカーについて、当技術分野において継続的な必要がある。
本発明の1つの局面にしたがって、ヒトの核酸試料を試験するための方法が提供される。ヒトの核酸試料を試験し、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子のプロモーターにおける体細胞変異の存在を判定する。核酸は、肉腫、肝細胞癌、尿路がん、頭頸部がん、髄芽細胞腫、神経膠腫、星細胞腫、乏突起神経膠腫、および乏突起星細胞腫からなる群より選択されるがん由来である。
本発明の別の局面は、改変された核酸プローブである。これは、ヒトTERTプロモーターの少なくとも18ヌクレオチドを含む。18ヌクレオチドは、C228AまたはC229Aを含む。
本発明の別の局面は、改変された核酸プライマーである。これは、ヒトTERTプロモーターの少なくとも18ヌクレオチドを含む。18ヌクレオチドは、C228AまたはC229Aを含む。
本明細書を読むと当業者に明らかであろうこれらの態様および他の態様は、腫瘍を特徴決定するため、およびがん患者のケアを管理するための新たな手段を、当技術分野に提供する。
TERTプロモーター変異の頻度; 15例またはそれより多い腫瘍を、26種の腫瘍タイプにおいて解析した。神経膠腫は、原発性GBM、星細胞腫(星細胞腫悪性度IIおよびIII、ならびに続発性GBMを含む)、および乏突起神経膠腫に分類される。 神経膠腫サブタイプにおける選択された遺伝子の変異。(A)51例の原発性GBMにおけるTERT変異および他の遺伝学的事象の分布。(B)悪性度II〜III星細胞腫および悪性度IV続発性GBMを含む、40例の星細胞腫の間でのTERT変異および他の遺伝学的事象の分布。(C)45例の乏突起神経膠腫の間でのTERT変異および他の遺伝学的事象の分布。(D)24例の乏突起星細胞腫の間でのTERT変異および他の遺伝学的事象の分布。世界保健機関の腫瘍悪性度を、各カラムの下に示す。空白の四角は、腫瘍における野生型状態を意味する。 TERTプロモーター変異腫瘍を有する原発性GBM患者の生存。TERTプロモーターの変異状態によって層別化された50人の原発性GBM患者のカプラン-マイヤー解析。TERTプロモーター野生型腫瘍を有する患者(n=13)は、TERTプロモーター変異腫瘍を有する患者(n=37)よりも長く生存した;生存中央値は、TERTプロモーター変異腫瘍を有する患者の間での14か月と比較して、TERTプロモーター野生型腫瘍を有する患者の間では27か月であった。推定のハザード比は、0.38であった(95%信頼区間=0.18、0.81;P=0.01、ログランク検定)。
発明の詳細な説明
本発明者らは、腫瘍を特徴決定するのに有用であるアッセイを開発した。アッセイは、核酸変異、典型的には5番染色体の非コード領域中の単一ヌクレオチドの変異であるバイオマーカーを含む。変異は、テロメラーゼ逆転写酵素(TERT)のプロモーター領域中の、特定の部位、特に1,295,228;1,295,229;および1,295,250(hg19)に位置する。そのような変異は、テロメラーゼ逆転写酵素の発現を増大させる効果を有する。
本方法において使用されうる生物学的試料は、対象から単離された組織、細胞、および/または生体液を含有する試料を含むが、これらに限定されない。生物学的試料の例は、組織、細胞、生検材料、血液、リンパ液、血清、血漿、尿、唾液、粘液、および涙液を含むが、これらに限定されない。生物学的試料は、組織試料(生検材料など)であってもよい。生物学的試料は、対象から直接取得されてもよいし(例えば、血液もしくは組織採取によって)、または第三者から取得されてもよい(例えば、ヘルスケア提供者もしくは検査技師などの仲介者から受領されてもよい)。核酸は、アッセイを行う前に、単離および/または精製されてもよい。数多くの世代にわたって培養において増殖させた細胞株は、不死化および培養過程中にインビボ腫瘍形成を反映しない変異を発生させているため、核酸はそのような細胞株から取得されない。
核酸は、増幅およびハイブリダイゼーションならびに核酸シーケンシングなどの技術を用いてアッセイすることができる。プライマーおよびプローブは、変異特異的であることができる。あるいは、プライマーは、包括的であって、変異体であろうとなかろうと、潜在的に変異した領域を含む領域を増幅することができる。第2の技術を次に、変異を特定するために使用することができる。
変異は、腫瘍DNAを、ヒト患者の正常組織由来のDNAと比較することによって、体細胞性と特定することができる。正常または対照のDNAは、がんに関与していない組織から取得することができる。腫瘍DNA中にあるが対照DNA中にはない変異の存在によって、変異が体細胞性である、すなわち遺伝しないことが示される。
本方法において使用されるプローブおよびプライマーは、適した塩基配列を有し、かつ、特異的にハイブリダイゼーションし、および/または合成をプライミングするようにアッセイにおいて機能する限り、任意の使用可能な化学的性質を有することができる。特定のプローブおよびプライマーは、修飾されたかもしくは代替的なバックボーンの化学的性質、または、標識もしくは酵素などの追加的な部分、または、プローブもしくはプライマーのTERT遺伝子プロモーターハイブリダイゼーション配列に隣接したTERT遺伝子プロモーター領域には見出されない追加的な塩基配列などの、天然に存在しない化学的性質を任意で有していてもよい。修飾されたかまたは代替的な化学的性質は、例えば、天然に存在する核酸に対して、ヌクレオチドの安定性を増強してもよいし、またはハイブリダイゼーションを増強してもよい。プローブおよび/またはプライマーをまた、アレイまたはビーズなどの固体支持体に結合させてもよい。
典型的には、プローブおよびプライマーは、他の非標的配列への偽性ハイブリダイゼーションがなく、望ましい標的配列への特異的ハイブリダイゼーションを達成するのに十分長い。典型的には、そのような核酸のサイズは、少なくとも12ヌクレオチド、少なくとも14ヌクレオチド、少なくとも16ヌクレオチド、少なくとも18ヌクレオチド、少なくとも20ヌクレオチド、少なくとも22ヌクレオチド、少なくとも24ヌクレオチド、少なくとも26ヌクレオチド、少なくとも28ヌクレオチド、または少なくとも30ヌクレオチド、および、200ヌクレオチド未満、150ヌクレオチド未満、125ヌクレオチド未満、100ヌクレオチド未満、75ヌクレオチド未満、50ヌクレオチド未満、または40ヌクレオチド未満である。
ある特定のがんにおけるTERTプロモーターバイオマーカーの高い存在率によって、それらは、早期でのがんの検出、および、ひとたび診断されると進行および再発の証拠について患者を追跡することに有用になる。そのような検出およびモニタリングは、血漿、脳脊髄液、および尿、ならびに他の体液または組織などの試料において行うことができる。被分析物核酸の源である腫瘍は、原発腫瘍または転移であってもよい。
ひとたびTERTプロモーター変異が試験核酸の1つにおいて特定されると、処置または予防を推奨および/または施与することができる。TERTプロモーター変異の有無は、腫瘍のサブタイプまたは腫瘍の細胞タイプ源を、より類似した腫瘍の群に特徴づけることができ、推奨されるかまたは処方される処置またはモニタリング計画に改良を与える。適した処置は、待機療法、化学療法、放射線療法、生物学的療法、手術、または他の適した管理を含んでもよい。ひとたびTERTプロモーター変異が特定されると、抗体および阻害RNA分子などの阻害剤もまた、使用されてもよい。
本発明者らは、がんにおいてテロメラーゼ活性を担う機構についての仮説を立てた。本発明者らは、細胞が分裂する際にテロメアの長さを維持するために、(i)急速に再生する組織の幹細胞において起こる、テロメラーゼ活性のエピジェネティック調節を通して、および(ii)TERTプロモーター中の変異またはDAXXもしくはATRX中の変異などの、テロメアの長さを維持する体細胞変異を通して、の2つの方法があることを提案する。胃腸管の上皮および皮膚または骨髄のがんなどの、常に自己複製している組織において生じるがんは、テロメラーゼが既にそれらの前駆細胞において後生的に活性化されているため、テロメアを維持する変異を有する可能性は低いと考えられる。対照的に、ニューロン、神経膠細胞、繊維芽細胞、肝細胞、膵島細胞、および膵管上皮細胞などの常には自己複製していない細胞から生じる腫瘍は、そのような変異を頻繁に有する可能性がある。この仮説の帰結は、高頻度のALTを呈する腫瘍タイプはまた高頻度のTERT変異を呈することであり、これらの変異は、相互排除的な様式で分布していると考えられる。これらの仮説を試すために、およびさまざまながんタイプにおいてTERTプロモーター変異の役割に関連する他の質問に答えるために、本発明者らは、多数の腫瘍におけるTERTプロモーター変異の存在率を判定した。
以下に記載される結果、ならびに参照文献14および15において発表されている結果は、序論において提起された仮説の1つを支持し、他のものを論破する証拠を提供する。これらの仮説の第1は、TERT変異が、正常環境下で常には自己複製していない組織に由来する腫瘍においてのみ観察されるであろうということであった。この仮説は、一部支持された:TERTプロモーター変異の大部分は、継続的には自己複製しない組織に由来する腫瘍において起きていた。TERT-H腫瘍タイプには、黒色腫、神経膠腫のある特定のサブタイプ、髄芽細胞腫、舌の扁平上皮がん、脂肪肉腫、HCC、および尿路がんのみが含まれた。尿路の正常な移行細胞は、胃腸管、骨髄、または皮膚の指数よりもずっと低い、非常に低い増殖指数(0.64%±0.52%)を有する(38)。正常肝細胞もまた、多くの場合はターンオーバーせず(39)、神経膠細胞は、限定された自己複製の能力を有すると考えられている(40)。
2つの他の観察もまた、仮説を支持する。小児原発性GBMは、TERT変異をめったに含有していなかったが(11%)、成人原発性GBMは、頻繁に含有していた(83%)。小児GBMは恐らく、腫瘍発生の時にまだ分裂している細胞に由来し、したがって、遺伝子変異を通してテロメラーゼを活性化することにより与えられる選択的利点がない。対照的に、成人GBMは恐らく、分裂終了細胞に由来し、テロメラーゼの活性化を必要とするはずである。同様に、髄芽細胞腫は、通常成人においては存続していない高い自己複製率を有する前駆細胞から典型的に生じる、胚芽腫である。この知見は、TERT変異を有する髄芽細胞腫患者の平均年齢が、TERT変異を有さない髄芽細胞腫患者の平均年齢よりも大幅に高かったという本発明者らの観察と一致している。
しかしながら、TERT変異が非自己複製組織においてのみ起こるという仮説と矛盾する例外がある。舌に並ぶ上皮は常に自己複製しているが、多くの舌の扁平上皮癌はTERT変異を有していた。さらに、舌の扁平上皮は、確かに、口腔の他の扁平上皮ほど自己複製しないとは期待されないであろうが、後者は、TERT変異をめったに有していなかった。この知見は、舌の扁平上皮癌は、他の口腔扁平上皮癌とは異なる細胞の起源から生じることを示唆する可能性がある。逆に言えば、非自己複製組織に由来する腫瘍タイプのサブセットのみが、TERT-Hであった。例えば、TERT-H腫瘍に、粘液性脂肪肉腫は含まれたが、滑膜肉腫は含まれなかった。さらに、膵臓の細胞(ランゲルハンス島および管上皮細胞)は、めったに再生しないが、すべてのタイプの膵臓腫瘍(膵臓神経内分泌腫瘍、腺房癌、および膵管腺癌)は、すべてTERT-Lであった。本発明者らが現時点結論づけることができる最大限は、非自己複製細胞タイプがTERT-H腫瘍の主な源であるが、非自己複製は、TERTプロモーター変異を有する腫瘍細胞が隣り合う細胞を上回る選択的増殖利点を有するか否かを判定する要因の1つにすぎないということである。
上記で提起された仮説の第1の帰結は、ALTを示す腫瘍タイプはTERTプロモーター変異を有するタイプであろうということであった。この帰結は、少なくとも一般的な言い方において、これらのデータによって完全に論破される。CNSおよび脂肪肉腫の腫瘍タイプは、高頻度のALTおよび高頻度のTERTプロモーター変異を有していたが、これらの腫瘍タイプは、通常というよりむしろ例外であった。例えば、膵臓神経内分泌腫瘍は、非常に高頻度のALTを有するが、TERT変異の証拠は有さない。逆に、膀胱がんは、TERT変異を頻繁に有するが、ALTは全く有さない(13)。さらに、神経膠腫の間であっても、小児GBMは高頻度のALTおよび低頻度のTERT変異を有するが、成人GBMは逆のパターンを有する。
第2の帰結は、TERT変異によってもたらされる選択的利点は、ATRX変異(ALTを与える)によってもたらされる利点と同等であろうということであった。この仮説は、ATRXコード変異およびTERTプロモーター変異の両方が一般的である神経膠腫において最も効率的に試された。ATRX変異およびTERT変異に関しては著しい相互排除性があり(P<0.0001)、この観念に強い支持を与えた。
これらの結果はまた、多くの答えられていない質問を提起する。神経膠腫などのいくつかの腫瘍タイプにおいては、すべての腫瘍がTERTまたはATRXいずれかにおける変異を通して遺伝学的に活性化されたテロメア維持プログラムを有すると想像することができる。しかしながら、膵臓神経内分泌腫瘍などの頻繁なATRX変異を有する他の腫瘍タイプにおいては、TERTプロモーター中の変異ではない場合は何が、ALTを呈さない症例の画分においてテロメラーゼを活性化することを担うのであろうか? 同様に、滑膜肉腫または骨肉腫などの、ALT変異もTERT変異も頻繁には観察されない非自己複製細胞タイプに由来する腫瘍においては何が、テロメラーゼを活性化することを担うのであろうか?また、TERTプロモーター変異を有するTERT-Lタイプの中には、偶発的な個々の腫瘍がある(例えば、子宮頸がん、卵巣がん、および参照文献15においては肺がん)。何が、これらの偶発的ながんを、同じ組織病理学的サブタイプの他のものから区別するのであろうか?エクソームに限定された研究よりむしろ、全ゲノムシーケンシング研究が、これらの質問に対する答えを提供するかもしれない。
本明細書に記録されている結果は、実際的および基本的な科学的意味合いを有する。膀胱がんの三分の二はTERTプロモーター変異を有し、膀胱の浸潤性尿路上皮癌においてこれまでに同定されている最も共通して変異した遺伝子となっている。この群の患者において集学的治療にもかかわらず死亡率が持続的に高いことを考慮すると、これらの変異は、膀胱がんを早期に検出するため、およびひとたび診断されると進行または再発の証拠について患者を追跡するための、理想的な泌尿器バイオマーカーに相当する(41)。同様に、HCCおよび神経膠腫のサブタイプにおけるTERTプロモーター変異の高い存在率によって、早期検出(HCC)またはモニタリング(血漿中のHCCおよび脳脊髄液中の神経膠腫)のための優れた候補バイオマーカーが提供される(42、43)。
別の実際的な意味合いには、診断が含まれる。本発明者らは、TERTプロモーター変異またはATRX変異を有する腫瘍が、異なる前駆細胞に由来すること、および、前駆細胞のいずれかのタイプは、そのような変異を有さない腫瘍の前駆体であるタイプとは異なることを推察する。この区別は、臨床的に有意義な方法における腫瘍の分類を手助けすることができた。例えば、図2は、3種の最も一般的なタイプの神経膠腫において起こる主な遺伝子変化を概説する。図2A〜図2Cにおけるデータに基づいて、本発明者らは、TERT変異を欠如しているがATRX変異を含有している乏突起神経膠腫は、乏突起神経膠腫よりも星細胞腫のように挙動しうること、およびその逆を推測する。同様に、TERT変異を有さない原発性GBM(全体の15%)は、TERT変異を概して欠如している進行した進行性星細胞腫により類似して挙動しうる。この可能性は、TERT変異を有さない原発性GBM患者が、平均して、他の原発性GBM患者よりも長く生存したという観察によって支持される(図3)。
上記の開示は、本発明を概して説明する。本明細書において開示されるすべての参照文献は、参照により明確に組み入れられる。本明細書において例証のみの目的で提供され、本発明の範囲を限定するようには意図されない以下の具体例を参照することによって、より完全な理解を得ることができる。
実施例1−方法
すべての臨床情報および組織は、同意および施設内審査委員会の許可とともに、本研究へのさまざまな施設寄付材料から取得し、それらは、医療保険の携行性と責任に関する法律にしたがって取得した。DNA精製に使用される細胞の50%以上が新生物性であることを確実にするため、および組織病理学的診断を確認するために、専門委員会に正式認可された病理学者によって組織切片を再検討した。配列
Figure 2016506760
を有するオリゴヌクレオチドであって、M13が配列
Figure 2016506760
を有するユニバーサルシーケンシングプライミング部位であるオリゴヌクレオチドを使用して、標準的な方法を用いたサンガーシーケンシングのためにC228およびC250(それぞれchr5:1,295,228;chr5:1,295,250;hg19)を含有する近位TERTプロモーターをPCR増幅した(44)。原発性GBMのコピー数データおよびALT状態は、参照文献37、45、および46において発表されているデータに由来し、OTX2のコピー数発現は、参照文献27において発表されているデータに由来した。脳腫瘍患者は、Tisch Brain Tumor Center at Dukeで処置した。本研究の目的では、続発性GBMは、より低悪性度の神経膠腫(悪性度I〜III)の事前の診断の1年超の後に切除されたGBMを指し、すべての他のGBMは、原発性GBMとみなした。小児GBM試料は、21歳の年齢より前に起きた試料として定義した。
実施例2
本発明者らは、本発明者らの実験室における標本の入手可能性に応じて、一般的な腫瘍タイプの少なくとも20例の個々の標本、およびまれな腫瘍タイプのより少ない標本を評定することを試みた。本発明者らの予備的研究が有意な数の変異を示した腫瘍タイプにおいて、追加の腫瘍を評定した。黒色腫、ならびに肺、胃、および食道の腫瘍は、引用されている独創性に富んだ論文において既に十分に評定されていたため、除外した(14、15)。細胞株ではなく原発腫瘍を使用した場合には、DNA精製に使用される組織塊の凍結切片の組織病理学的検査を通して、新生物細胞の画分が50%より多いことを確実にした。新生物含量が50%より少なかった症例においては、病変を顕微解剖して、新生物含量を50%より多くに濃縮した。プライマーを、TERT ATG開始部位の上流のそれぞれ124および146塩基対の位置に対応する、以前に記載された2個のTERT変異、C228TおよびC250Tを含有する領域を増幅するように設計した(14、15)。次にPCR断片を精製して、従来のサンガーシーケンシングによって解析した。
全部で、本発明者らは、1,230例の腫瘍標本においてTERTプロモーター変異を評定し、231種の変異(18.8%)を特定した(表1)。C228TおよびC250Tの変異は、それぞれ変化の77.5%および20.8%を占めた。さらに、本発明者らは、以前には観察されたことがない4種の変異:3種のC228A変異および1種のC229A変異を検出した。これらの変異の4種すべてならびにC228TおよびC250Tの変異の代表的なサブセット(n=59)は、それらの腫瘍において変異を含有している患者の正常組織には存在していないことによって証明されるように、体細胞性であった。
(表1)TERTプロモーター変異の頻度
Figure 2016506760
急性骨髄性白血病(n=48)、胞巣状横紋筋肉腫(n=7)、異型脂肪腫性腫瘍(n=10)、乳癌(n=88)、胆管肉腫(n=28)、中心的/通常型軟骨肉腫(n=9)、慢性リンパ性白血病(n=15)、慢性骨髄性白血病(n=6)、結腸直腸腺癌(n=22)、胎児性横紋筋肉腫(n=8)、鼻腔神経芽腫(n=11)、骨外性粘液性軟骨肉腫(n=3)、肝臓の線維性層板状癌(n=12)、胆嚢癌(n=10)、消化管間質腫瘍(n=9)、肝芽細胞腫(n=3)、平滑筋肉腫(n=3)、通常型脂肪腫(n=8)、低悪性線維粘液性肉腫(n=9)、悪性末梢神経鞘腫瘍(n=3)、甲状腺髄様癌(n=24)、髄膜腫(n=20)、中皮腫(n=4)、膵腺房癌(n=25)、膵管腺癌(n=24)、膵臓神経内分泌腫瘍(n=68)、前立腺癌(n=34)、骨髄上衣腫(n=9)、滑膜肉腫(n=16)、または未分化多形性軟部組織肉腫(n=10)の試料においては、変異が見出されなかった。
神経膠腫は11種のサブタイプを含む;表2を参照されたい。
(表2)神経膠腫サブタイプにおけるTERT変異
Figure 2016506760
1,230例の腫瘍は、60種の腫瘍タイプに相当した。これらの腫瘍タイプのうちの26種において、少なくとも15例の個々の腫瘍を評定した(全体で1,043例の個々の腫瘍を含む)(図1)。残りの腫瘍タイプにおいては、一部にはこれらの腫瘍タイプが西洋人集団において概してまれであるために、少数の試料のみ(2〜12例)が入手可能であった(表1)。少なくとも15例の個々の腫瘍が研究用に入手可能であった腫瘍タイプの間では、明白な区別をすることができた。これらの腫瘍タイプのうちの18種は、偶発的なTERTプロモーター変異のみを有していた(0〜3種の変異、各タイプの腫瘍の0〜15%を含む)(図1)。これらの腫瘍タイプは低頻度のTERTプロモーター変異を有していたため、本発明者らはこれらをTERT-低(TERT-L)と分類した。8種の他の腫瘍タイプは、その相対的に高いTERTプロモーター変異の存在率のために(各タイプの腫瘍の16〜83%)、TERT-高(TERT-H)と分類した。
TERT-L腫瘍タイプには、乳、前立腺、甲状腺、膵臓、胆嚢、子宮、および結腸の上皮腫瘍(ならびに事前の研究に基づく肺、胃、および食道の腫瘍)(14、15)、ならびに白血病を含む、最も蔓延しているがんのいくつかが含まれた。実際に、全体で546例の腫瘍を含む、本発明者らが研究した30種の腫瘍タイプのいずれの標本においても、TERT変異は特定されなかった(表1)。滑膜肉腫、脊索腫、神経芽腫、骨肉腫、および上衣腫などのいくつかの非上皮がんもまた、TERT-Lであった。
8種のTERT-H腫瘍タイプを(以前に記載されている黒色腫に加えて)特定した(14、15)。これらの腫瘍には、CNSの腫瘍、尿路の移行細胞癌、肝細胞癌、粘液性脂肪肉腫、および口腔癌が含まれた。少数のみのTERT-H腫瘍(黒色腫以外)が以前の研究において検討されたが(15)、神経膠腫、肝細胞癌、および口腔癌における変異が検出され、これは、これらの腫瘍タイプにおける高頻度の変異に基づいて期待されると考えられる(表1)。
実施例3
肉腫
最も高頻度のTERTプロモーター変異のうちの1つは、粘液性脂肪肉腫において見出された(24例の腫瘍のうちの19例、79%が変異を有する)。粘液性脂肪肉腫は、すべての脂肪肉腫の三分の一より多くを占め、すべての成人軟部組織肉腫の約10%を占める(16)。患者は相対的に若く、30〜50歳のピーク年齢範囲を有する。遺伝子レベルで、最も特徴的な変化は、FUS遺伝子およびDDIT3遺伝子の融合を結果としてもたらすt(12;16)(q13;p11)染色体転座である(16、17)。これらの腫瘍の細胞起源は未知であるが、前脂肪細胞前駆細胞および間葉系幹細胞が関わっている(18);胚発生後、これらの細胞の有糸分裂活性は低いと考えられている。損傷がないと自己複製しない間葉系細胞から生じると同様に考えられている他の肉腫は、TERT-Hではなかった(表1)。これらの肉腫には、滑膜肉腫(16例の腫瘍のうちの0%)および骨肉腫(23例の腫瘍のうちの4.3%)が含まれた。注目すべきことに、粘液性脂肪肉腫は、相対的に高いALTの存在率を有する(38例の腫瘍のうちの24%)ことが以前に示されている(13、19)。データは、全体として、粘液性脂肪肉腫が、TERTプロモーター変異またはALTのいずれかを通してテロメア維持遺伝子をほぼ常に遺伝学的に活性化するという観念と適合している。
肝細胞癌
肝細胞癌(HCC)は、世界中でがん死亡率の3番目に主要な原因であり、その発生率は米国において増大している(20)。米国における大部分のHCCは、B型またはC型肝炎ウイルス感染と関連しているが、他のものはアルコール性肝硬変と関連しており;本発明者らが評定したHCC試料の44%が、TERTプロモーター変異を有していた(27/61)。この知見によって、TERTは、この腫瘍タイプにおいてこれまでに観察されている最も共通して変異した遺伝子となる(21、22)。変異は、病期Iの高分化型HCCの39%において観察されたため、腫瘍形成の相対的に早期に起こるように見られた(表S1)。TERT変異は、ウイルスに関連した腫瘍、およびいずれの根源的な肝疾患もない症例において、類似した頻度で観察された(表S1)。また、性別、年齢、または民族性に関してTERTプロモーター変異の存在率に差はなかった(表S1)。ALTは、以前に研究された121例のHCCのうちの7%において観察されている(13)。
尿路がん
膀胱の尿路上皮癌は、アメリカ人男性のがんの4番目によくあるタイプである。2013年には、73,000人を上回る患者が膀胱がんと診断され、米国単独においておよそ15,000人の死亡をもたらすことになる(23)。本発明者らが研究した21例の膀胱の尿路上皮癌の三分の二は、TERTプロモーター変異を有していた。本発明者らはまた、この腫瘍の組織病理学的サブタイプについてずっと一般性が低い解剖学的部位である、19例の上部尿路の尿路上皮癌を評定することができた。19例の上部尿路の尿路上皮癌のうちの9例が、TERT変異を有していた。したがって、TERT変異は、膀胱または上部尿路のいずれの尿路上皮癌においてもこれまでに特定されている最も頻繁に変異した遺伝子である(24)。膀胱がんにおけるALTの存在率は、非常に低い(188例のがんのうちの1%)(13)。
頭頸部がん
頭頸部がんは、ほぼ常に扁平上皮癌であり、口腔の裏層全体にわたって起こりうる(頬の粘膜、硬口蓋および軟口蓋、舌、声門上部など)。これは、世界で6番目によくあるがんであり、2012年には米国において50,000症例が生じた。本発明者らは、評定した70例の口腔がんのうちの17%においてTERTプロモーター変異を特定した。しかしながら、TERTプロモーター変異を有する症例の解剖学的分布は顕著であった:70例の全症例のうち23例のみが口腔舌において生じていたが、TERTプロモーター変異を有する12例のがんのうちの11例は、口腔舌に存在していた(P<0.0001、フィッシャーの正確確率検定、両側)(表S2)。舌を裏打ちする扁平上皮、および口腔を含む頭頸部の他の部分の共有される特徴を考慮すると、この異常な選択性についての根拠は興味深い。さらに、本発明者らは、22例の別の部位(子宮頚部)の扁平上皮癌を評定し、1種のみのTERT変異(4.5%)を見出した(表1)。大部分の子宮頚部扁平上皮癌および頭頸部扁平上皮癌のサブセットは、E6およびE7ウイルスオンコジーンを発現することによりテロメラーゼを活性化することができる、ヒトパピローマウイルスによって引き起こされる(25)。これらの知見は、ヒトパピローマウイルス感染およびTERT変異が扁平上皮癌の間でテロメラーゼを活性化する代替機構でありうる可能性を提起する。利用可能なデータを有する患者が少数のため、本発明者らは、TERTプロモーター変異とHPV状態または他の臨床パラメータとの間の相関を検定することができなかった(表S2)。41例の口腔がんを含む70例の頭頸部がんの間で、特定されたALT症例はなかった(13)。
髄芽細胞腫
髄芽細胞腫は、もっともよくある小児期の悪性脳腫瘍である(26)。TERT変異は、本発明者らが評定した91例の髄芽細胞腫のうちの21%において起きていた。口腔がんでのように、TERT変異は、髄芽細胞腫患者の間でランダムには分布していなかった。髄芽細胞腫は通常、若い年齢で診断されるが、TERT変異を有する髄芽細胞腫は、大幅により高い年齢で診断されていた(中央値=6歳対16歳、P=0.0012、不等分散を想定するt検定、両側)(図S1A)。この観察は、TERTプロモーター変異を有する腫瘍タイプの選択性についての根拠を理解するために重要な手がかりを有する(考察);90人の患者のうちの45人が、orthodenticle homeobox 2(OTX2)遺伝子の増幅および発現について以前に評価されており、この転写因子の変化が、髄芽細胞腫の臨床的に別個の分子サブタイプと相関していることが公知である(27)。OTX2発現は、TERTプロモーター変異を有する患者においてよりもTERTプロモーター変異を有さない髄芽細胞腫患者において、100倍よりも大きく高かった(図S1Bにおいて対数目盛に注目されたい)。高レベルのOTX2発現は通常、OTX2遺伝子増幅の結果であった(図S1C)。TERTプロモーター変異と、診断時のより高い年齢およびOTX2過剰発現の欠如との関連は、TERT変異が髄芽細胞腫の特異的な臨床および分子サブタイプにおいて起こる可能性を提起する。TERT変異について濃縮されうる髄芽細胞腫の最も可能性の高い分子サブタイプは、診断時のより高い年齢およびOTX2のより低い発現を特徴とする、非幼児ソニックヘッジホッグタイプである(28、29)。より大規模な研究が、この関連をより決定的にするために必要であると考えられる。ALTは、以前に研究された55例の髄芽細胞腫のうちの7%において観察されている(13)。
神経膠腫
神経膠腫は、最もよくあるCNS腫瘍タイプであり、昨年米国において14,000人より多くの死亡の原因であった(30)。世界保健機関によって確立された組織病理学的および臨床的基準を用いて、これらの腫瘍をいくつかのサブタイプに特徴づける(30)。本発明者らは、4種の主なサブタイプを個々に熟考した(表S3)。
原発性神経膠芽腫
これらの原発性神経膠芽腫(GBM)は、成人において最もよくある悪性脳腫瘍であり、すべての頭蓋内腫瘍のうちの約17%を占め、最も悪い生存(約15か月の中央値)を与える(31)。これらの高悪性度(悪性度IV)腫瘍は、検出可能な前駆病変を有さず、デノボ腫瘍と呼ばれている。TERTプロモーター変異の存在率は、成人のGBMにおいて著しく高かった(78例の腫瘍のうちの83%)(表S3)。この存在率は、この腫瘍タイプにおけるいずれの他の遺伝子変異の存在率よりも高かった(32)。これらの知見によって、GBMにおいて観察される高レベルのTERT mRNAおよびテロメラーゼ活性を担う分子機構が提供される(33)。
78例の原発性GBM腫瘍のうちの51例について、他の一般的な遺伝子変化に関するデータおよび臨床データが入手可能であった(図2A)。興味深いことに、原発性GBMの古典的分子特性であるEGFR増幅が、TERT変異を有する腫瘍において排他的に起こっていた(P=0.0006、フィッシャーの正確確率検定、両側)。逆に、TERT変異とTP53変異またはCDKN2A欠失のいずれかとの間に、関連は特定されなかった。重要なことに、TERTプロモーター変異の頻度は、成人患者よりも小児患者の原発性GBMにおいて、大幅により低かった(19例の腫瘍のうちの11%)(考察)(表S3)。ALTは、105例の成人GBMのうちの11%、および小児GBMのうちの44%において観察された(すなわち、TERTプロモーター変異について観察されたパターンの逆)(13)。TERT変異を有さない原発性GBM患者は、平均して、そのような変異を有する患者よりも大幅に長く生存した(中央値=27か月対14か月、ログランク検定によりP=0.01)(図S3)。
星細胞腫
浸潤性星細胞腫瘍は、しばしば進行し、手術で切除された元の病変よりも高い悪性度の再発病変を多くの場合伴う。それらはもっとも多くの場合悪性度IIまたはIIIであるが、悪性度IV(その時点で多くの場合続発性GBMと呼ばれる)に進行しうる。いかなる病期の星細胞腫も、TERTプロモーター変異をめったに含有していなかった(40例の全試料のうちの10%)(表S3)。その代わり、それらはより頻繁に、イソクエン酸脱水素酵素1(IDH1)またはイソクエン酸脱水素酵素2(IDH2)の変異(40例の腫瘍のうちの75%)、ATRXの変異(40例の腫瘍のうちの70%)、およびTP53の変異(40例の腫瘍のうちの73%)を含有していた(図2B)。ALTは、57例の星細胞腫のうちの63%において観察されており、ATRX変異の高い存在率と一致している(13)。IDH1変異体腫瘍においてTERT変異が活性化されていないことはまた、これらの病変において観察されるTERT mRNAおよびテロメラーゼ活性の欠如によっても確証される(33)。
乏突起神経膠腫
星細胞腫と同様に、乏突起神経膠腫は多くの場合進行し、TERTプロモーター変異をしばしば含有する(45例の腫瘍試料のうちの78%)(表S3)。乏突起神経膠腫は、C250T変異がほぼC228T変異のように多かった、研究した唯一の腫瘍タイプ(非CNS腫瘍を含むすべてのタイプのうち)であった(データセットS1)。乏突起神経膠腫においては、TERT変異を有する腫瘍のうちの43%がC250T置換を含有していたが、他の神経膠腫においては、10%のみが含有していた(P<0.001、フィッシャーの正確確率検定、両側)。興味深いことに、ATRXおよびTERTの配列変化について評定した45例の乏突起神経膠腫のうちの91%は、ATRXコード変異またはTERTプロモーター変異のいずれかを含有しており、テロメアの維持を結果としてもたらす遺伝子変化がこのサブタイプの腫瘍形成のために必要とされることを示唆している。
乏突起神経膠腫は、染色体腕1pおよび19qの特徴的な喪失を含有していることが長く公知であり、これらの喪失は、染色体19q上のCIC遺伝子の不活性化、およびいくつかの場合には、染色体1p上のFUBP1遺伝子の不活性化を反映する(34〜36)。したがって、45例の乏突起神経膠腫のうちの78%が、ヘテロ接合性の染色体腕1pまたは19qの喪失を含有していた(図2C)(34〜36)。さらに、それらのほぼすべてが、IDH1またはIDH2の変異を含有していた(93%)。
乏突起星細胞腫
これらの腫瘍は、その名称が暗示するように、乏突起神経膠腫および星細胞腫の両方の組織学的特性を有する混合型である。この混合物は、一部には、組織病理学的または臨床的な基準に基づいてさまざまな神経膠腫サブタイプを互いに区別する際の困難を反映する(37)。この腫瘍サブタイプの遺伝学的特性は、この混合物を反映し:TERTプロモーター変異の存在率(24例の腫瘍のうちの25%)は、乏突起神経膠腫と星細胞腫との間の中間であり、染色体(Chr)1p/19qの喪失、ならびにIDH1/2、TP53、およびATRXの変異の頻度と同様であった(図2D)。
実施例4 ALT対TERT
ALTは、いずれの他の組織タイプの腫瘍よりも頻繁に、CNSの腫瘍(特に神経膠腫)において観察されている。TERTプロモーター変異もまた神経膠腫において一般的であることを考慮すると、これらの2つの特性の間の関係を、高い信頼で判定することができた。図2に示されている腫瘍は、ALT表現型のためのほぼ完璧な代用物であるATRXの変化について、以前に評定されている(11、37)。本発明者らのデータによって、ATRX変異を有する50例の神経膠腫、およびTERT変異を有する83例の神経膠腫があり;TERT変異を有する83例の腫瘍のうちの0例が、ATRX変異を含有していたこと(P<0.0001、フィッシャーの正確確率検定、両側)が示される。
参照文献
引用される各参照文献の開示は、明示的に本明細書に組み入れられる。
Figure 2016506760
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Claims (29)

  1. ヒトの核酸試料を試験する方法であって、
    ヒトから取得された核酸試料を試験する段階、およびテロメラーゼ逆転写酵素(TERT)遺伝子のプロモーターにおける体細胞変異の存在を判定する段階を含み、該核酸が、肉腫、肝細胞癌、尿路がん、頭頸部がん、髄芽細胞腫、神経膠腫、星細胞腫、乏突起神経膠腫、および乏突起星細胞腫からなる群より選択されるがん由来である、方法。
  2. がんが肉腫である、請求項1記載の方法。
  3. がんが肝細胞癌である、請求項1記載の方法。
  4. がんが頭頸部がんである、請求項1記載の方法。
  5. がんが髄芽細胞腫である、請求項1記載の方法。
  6. がんが神経膠腫である、請求項1記載の方法。
  7. がんが星細胞腫である、請求項1記載の方法。
  8. がんが乏突起神経膠腫である、請求項1記載の方法。
  9. がんが乏突起星細胞腫である、請求項1記載の方法。
  10. がんが尿路がんである、請求項1記載の方法。
  11. がんが粘液性脂肪肉腫である、請求項2記載の方法。
  12. がんが膀胱の尿路上皮癌である、請求項10記載の方法。
  13. がんが上部尿路の尿路上皮癌である、請求項10記載の方法。
  14. がんが舌の扁平上皮癌である、請求項4記載の方法。
  15. がんが原発性神経膠芽腫である、請求項6記載の方法。
  16. がんが星細胞腫である、請求項6記載の方法。
  17. がんが乏突起神経膠腫である、請求項6記載の方法。
  18. がんが乏突起星細胞腫である、請求項6記載の方法。
  19. 核酸試料が原発腫瘍から取得される、請求項1記載の方法。
  20. 核酸が、プロモーターまたはプロモーターの一部を増幅してアンプリコンを形成させることによって試験される、請求項1記載の方法。
  21. プロモーターの一部が、chr5 1,295,228(「228」)、chr5 1,295,229(「229」)、およびchr5 1,295,250(「250」)からなる群より選択される少なくとも1つのヌクレオチドを含む、請求項20記載の方法。
  22. C228T、C250T、C228A、およびC229Aから選択される変異が検出される、請求項1記載の方法。
  23. アンプリコンがシーケンシングされる、請求項20記載の方法。
  24. アンプリコンが、変異特異的オリゴヌクレオチドにハイブリダイズされる、請求項20記載の方法。
  25. ヒトTERTプロモーターの少なくとも18ヌクレオチドを含み、該18ヌクレオチドがC228AまたはC229Aを含む、改変された核酸プローブ。
  26. ヒトTERTプロモーターの少なくとも18ヌクレオチドを含み、該18ヌクレオチドがC228AまたはC229Aを含む、改変された核酸プライマー。
  27. 検出可能な標識を含む、請求項25記載の改変されたプローブ。
  28. ヒトTERTプロモーターの前記18ヌクレオチドに隣接していない少なくとも10ヌクレオチドの配列をさらに含む、請求項26記載の改変されたプライマー。
  29. 試験する段階の前に、核酸が原発腫瘍試料から抽出される、請求項1記載の方法。
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