JP2016501877A - クロストリジウム・ディフィシルに対する抗体 - Google Patents
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Abstract
Description
(1)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、配列番号76、77および78に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(2)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、配列番号68、69および70に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(3)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が配列番号75に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号67に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(4)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、配列番号44、45および46に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つの相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、配列番号36、37および38に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(5)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、配列番号44、45および46に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(6)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、配列番号36、37および38に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(7)重鎖可変領域であって、重鎖が配列番号43に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号35に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(8)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号110、111および112;(ii)配列番号126、127および128;もしくは(iii)配列番号142、143および144に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つの相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号102、103および104;(ii)配列番号118、119および120;もしくは(iii)配列番号134、135および136に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同するアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2、およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(9)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号110、111および112;(ii)配列番号126、127および128;もしくは(iii)配列番号142、143および144に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2、およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(10)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、(i)配列番号102、103および104;(ii)配列番号118、119および120;もしくは(iii)配列番号134、135および136に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(11)重鎖可変領域であって、重鎖が配列番号109、125もしくは141に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号101、117もしくは133に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(12)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号206、207および208;(ii)配列番号222、223および224;もしくは(iii)配列番号238、239および240に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%未満相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つの相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号198、199および200;(ii)配列番号214、215および216;もしくは(iii)配列番号230、231および232に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(13)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号206、207および208;(ii)配列番号222、223および224;もしくは(iii)配列番号238、239および240に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(14)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、(i)配列番号198、199および200;(ii)配列番号214、215および216;もしくは(iii)配列番号230、231および232に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(15)重鎖可変領域であって、重鎖が配列番号205、221もしくは237に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%の相同であるアミノ酸配列を有し、かつ軽鎖可変領域が、配列番号197、213もしくは229に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(16)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号486、487および488;(ii)配列番号502、503および504;もしくは(iii)配列番号518、519および520に示される核酸配列と約80〜約100%相同である核酸によりそれぞれコードされる、3つの相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号478、479および480;(ii)配列番号494、495および496;もしくは(iii)配列番号510、511および512に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(17)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号486、487および488;(ii)配列番号502、503および504;もしくは(iii)配列番号518、519および520に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(18)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、(i)配列番号478、479および480;(ii)配列番号494、495および496;もしくは(iii)配列番号510、511および512に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(19)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号390、391および392;(ii)配列番号406、407および408;もしくは(iii)配列番号422、423および424に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸によりそれぞれコードされる、相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号382、383および384;(ii)配列番号398、399および400;もしくは(iii)配列番号414、415および416に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(20)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号390、391および392;(ii)配列番号406、407および408;もしくは(iii)配列番号422、423および424に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(21)軽鎖可変領域であって、(i)配列番号382、383および384;(ii)配列番号398、399および400;もしくは(iii)配列番号414、415および416に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(22)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号620、621および622;(ii)配列番号636、637および638;もしくは(iii)配列番号652、653および654に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号612、613および614;(ii)配列番号628、629および630;もしくは(iii)配列番号644、645および646に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(23)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号620、621および622;(ii)配列番号636、637および638;もしくは(iii)配列番号652、653および654に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(24)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、(i)配列番号612、613および614;(ii)配列番号628、629および630;もしくは(iii)配列番号644、645および646に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(25)重鎖可変領域および軽鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号534、535および536;(ii)配列番号550、551および552;もしくは(iii)配列番号556、567および568に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つの相補性決定領域(CDR)CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が、(i)配列番号526、527および528;(ii)配列番号542、543および544;もしくは(iii)配列番号558、559および560に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域、
(26)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が、(i)配列番号534、535および536;(ii)配列番号550、551および552;もしくは(iii)配列番号566、567および568に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、重鎖可変領域、
(27)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が、(i)配列番号526、527および528;(ii)配列番号542、543および544;もしくは(iii)配列番号558、559および560に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりそれぞれコードされる、3つのCDR、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、軽鎖可変領域、
(28)配列番号485、501および517に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる重鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が配列番号477、493および509に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(29)重鎖可変領域であって、配列番号389、405もしくは421に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされ、かつ軽鎖可変領域が配列番号381、397もしくは413に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(30)重鎖可変領域であって、配列番号619、635もしくは651に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされ、かつ軽鎖可変領域が配列番号611、627もしくは643に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(31)重鎖可変領域であって、配列番号533、549もしくは565に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされ、かつ軽鎖可変領域が配列番号525、541もしくは557に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(32)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が配列番号11、27、43、59、75もしくは93に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(33)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が配列番号3、19、35、51、67もしくは85に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、軽鎖可変領域、
(34)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が配列番号109、125、141、157、173、189、205、221、237もしくは710に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、重鎖可変領域、
(35)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が配列番号101、117、133、149、165、181、197、213、229もしくは708に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、軽鎖可変領域、
(36)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が配列番号253、269、285、301、317、341、357もしくは373に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(37)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が配列番号245、261、277、293、309、325、333、349もしくは365に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、軽鎖可変領域、
(38)重鎖可変領域であって、重鎖可変領域が配列番号389、405、421、437、453、469、485、501、517、533、549、565、571、587、603、619、635もしくは651に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、重鎖可変領域、
(39)軽鎖可変領域であって、軽鎖可変領域が配列番号381、397、413、429、445、461、477、493、509、525、541、557、579、595、611、627、643もしくは714に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列によりコードされる、軽鎖可変領域、もしくは
(40)配列番号75および67に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ含む、重鎖可変領域および軽鎖可変領域
を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部を提供する。
(1)CAN46G13−1−8(ハイブリドーマはATCC特許寄託指定(Patent Deposit Designation)PTA-13257を有するアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託されている。PTA−13257の寄託物は2012年8月23日に作製された。本明細書に使用されるように、CAN46G13aは、ハイブリドーマクローンCAN46G13−1−8または対応するクローンにより産生されたモノクローナル抗体を指す)、
(2)CAN46G4−1−2(ハイブリドーマはATCC特許寄託指定PTA− 13258を有するアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託されている。PTA−13258の寄託物は2012年8月23日に作製された。本明細書に使用されるように、CAN46G4は、クローンCAN46G4−1−2または対応するクローンにより産生されるモノクローナル抗体を指す)、
(3)CAN46G19−3−2(ハイブリドーマはATCC特許寄託指定PTA−13259を有するアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託されている。PTA−13259の寄託物は2012年8月23日に作製された。本明細書で使用されるように、CAN46G19は、クローンCAN46G19−3−2または対応するクローンにより産生されるモノクローナル抗体を指す)、
(4)CAN46G13−1−5(ハイブリドーマはATCC特許寄託指定PTA−13260を有するアメリカンタイプカルチャーコレクションに寄託されている。PTA−13260は2012年8月23日に作製された。本明細書に使用されるように、CAN46G13およびCAN46G24は、クローンCAN46G13−1−5または対応するクローンにより産生されるモノクローナル抗体を指す。CAN46G13およびCAN46G24により産生されるモノクローナル抗体の配列は同一である)
と命名されたハイブリドーマにより産生される抗体を提供する。
本発明の抗体または抗原結合部のCDRは、たとえばマウス(ハツカネズミ)などの非ヒト原料またはヒト原料(ホモサピエンス)由来であってよい。本発明の抗体または抗原結合部のフレームワークは、ヒト、ヒト化、非ヒト(たとえば、ヒトでの抗原性を低下させるために改変したマウスのフレームワーク)、または合成フレームワーク(たとえばコンセンサス配列)であってよい。
本発明のヒト化抗体は非ヒト種由来の抗体であり、非抗原結合領域(および/または抗原結合領域)のアミノ酸配列が、抗体がより密接にヒト抗体に類似し、かつ同等の特異性および親和性をなお保持するように変更されている。
キメラ抗体は、異なる部分が異なる動物種に由来する分子である。たとえば抗体は、マウスのmAb由来の可変領域およびヒトの免疫グロブリン定常領域を含んでもよい。キメラ抗体は組み換えDNA技術により産生できる(Morrison, et al., Proc Natl Acad Sci, 81:6851−6855 (1984))。たとえば、マウス(または他の種)のモノクローナル抗体分子をコードする遺伝子を制限酵素で切断してマウスのFcをコードする領域を除去し、ヒトのFc定常領域をコードする遺伝子の同等部分と置換する。キメラ抗体はまた、マウスのV領域をコードするDNAを、ヒトの定常領域をコードするDNAに連結できる組み換えDNA技術により作製できる(Better et al., Science, 1988, 240:1041−1043. Liu et al. PNAS, 1987 84:3439−3443. Liu et al., J. Immunol., 1987, 139:3521−3526. Sun et al. PNAS, 1987, 84:214−218. Nishimura et al., Cane. Res., 1987, 47:999−1005. Wood et al. Nature, 1985, 314:446−449. Shaw et al., J. Natl. Cancer Inst., 1988, 80:1553−1559.国際特許公開公報第1987002671号および第86/01533号、.欧州特許出願公開公報第184, 187号、第171,496号、第125,023号、および第173,494号、米国特許第4,816,567号)。
抗体は完全長であってよく、または、限定するものではないが、Fab、F(ab')2、Fab’、F(ab)’、Fv、単一鎖Fv(scFv)、二価scFv(bi−scFv)、三価scFv(tri−scFv)、Fd、dAbフラグメント(たとえばWard et al., Nature, 341:544−546(1989))、単離CDR、二重特性抗体、三重特異性抗体、四重特異性抗体、線形抗体、単一鎖抗体分子、および抗体フラグメントから形成される多特異性抗体を含む、抗原結合部を有する抗体のフラグメント(または複数のフラグメント)を含んでよい。組み換え方法または合成リンカーを使って抗体フラグメントを結合することによって生産された単一鎖抗体分子も本発明に含まれている。Bird et al. Science, 1988, 242:243−426. Huston et al., Proc.Natl. Acad. Sci USA, 1988, 85:5879−5883.
抗体または抗原結合部はペプチドである。ペプチドはまた、たとえば抗原の結合などの生物学的活性を示す、ペプチドの変異体、類似体、オルソログ、相同体および誘導体を含んでもよい。ペプチドは、アミノ酸の類似体(たとえば、天然に存在しないアミノ酸、別個の生体系にのみ天然に存在するアミノ酸、哺乳類系由来の改変アミノ酸などを含む)、結合が置換されたペプチド、および当業者に知られている他の改変を1つ以上含んでもよい。
本発明はまた、C. difficileのB毒素に特異的に結合する本発明の抗体またはその抗原結合部をコードする核酸を包有する。核酸を細胞内で発現して、本発明の抗体またはその抗原結合部を産生してもよい。本発明の単離型核酸は、配列番号3、11、19、27、35、43、51、59、67、75、85または93と相同であるペプチドをコードする配列を含む。
本発明は、C. difficileB毒素に特異的に結合する抗体またはその抗原結合部を作製する方法を提供する。たとえば、非ヒト動物を、不活性化したB毒素、トキソイドB、B毒素のフラグメント、B毒素の改変フラグメント(合成変異体)を含む組成物で免疫し、次いで、特異的抗体を動物から単離する。方法は、B毒素に対する抗体の結合性を評価することをさらに含んでもよい。
1つの実施形態では、本発明は、C. difficileB毒素に特異的に結合する抗体を発現するハイブリドーマを作製する方法を提供する。本方法は以下の、不活性化B毒素(たとえばトキソイドB)を含む組成物で動物を免疫するステップと、動物から脾細胞を単離するステップと、脾細胞からハイブリドーマを作製するステップと、B毒素に特異的に結合する抗体を産生するハイブリドーマを選択するステップとを含む(Kohler and Milstein, Nature, 256: 495, 1975. Harlow, E. and Lane, D. Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y., 1988)。
宿主を免疫して抗体を産生した後に、抗体をアッセイしてそれらが目的の抗原に特異的であることを確認し、かつ他の抗原と何らかの交差反応性を示すかどうかを決定する。このようなアッセイを行う1つの方法は、米国特許公開公報第20004/0126829号に記載される血清スクリーニングアッセイである。抗毒素抗体は、様々な既知の技術により、毒素への結合について特徴付けできる。たとえばELISAでは、マイクロタイタープレートを、毒素またはトキソイド抗原を含むPBSでコートし、その後PBSで希釈したウシ血清アルブミン(BSA)などの無関係なタンパク質でブロッキングする。毒素免疫化マウス由来の血漿の希釈物を各ウェルに添加してインキュベートする。プレートを洗浄し、次いで、酵素(たとえばアルカリホスファターゼ)に結合した二次抗体とインキュベートする。洗浄した後、プレートを、酵素基質(たとえばABTS)で処理し、特異的なODで解析する。他の実施形態では、選択したモノクローナル抗体が固有のエピトープに結合するかどうかを決定するために、抗体をビオチン化して、それからビオチン化抗体をストレプトアビジン標識プローブを用いて検出できる。抗毒素抗体はウェスタンブロッティングにより毒素との反応性を試験できる。
本発明はまた、本明細書に記載される抗体またはその抗原結合部、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を提供する。本組成物は、本発明の抗体またはその抗原結合部をコードする単離型核酸、および薬学的に許容可能なキャリアーを含んでもよい。薬学的に許容可能なキャリアーは、生理学的に適合する、任意かつすべての溶媒、分散媒体、等張剤および吸収遅延剤などを含む。1つの実施形態では、本組成物は、対象においてクロストリジウム・ディフィシル細菌感染症を低減、排除、または予防するために有効である。
本発明の抗体または抗原結合部は、in vitroおよびin vivoでの治療上の、予防上の、かつ/または診断上の有用性を有する。たとえば、これらの抗体を培養中の細胞に、たとえばin vitroもしくはex vivoで、またはある対象に、たとえばin vivoで投与して、C. difficileおよびC. difficileに関連する疾患を処置、阻害、再発予防、かつ/または診断できる。
本発明は、ワクチンおよび免疫原含有組成物をさらに包有する。ワクチンまたは免疫原含有組成物は、本発明の抗体またはその抗原結合部の1つ以上により認識され、かつ/または結合される1つ以上のエピトープを含んでもよい。1つの実施形態では、ワクチンまたは免疫原含有組成物は、CAN46G4、CAN46G13、CAN46G13a、CAN46G19、CAN46G24、CAN33G1、これらの抗体のいずれかの抗原結合部、これらの抗体のいずれかのヒト化形態、またはこれら抗体のいずれかのキメラ形態の1つ以上により認識されかつ/または結合される1つ以上のエピトープを含む。ワクチンまたは免疫原含有組成物は、エピトープを含んでもよく、またはエピトープを有するペプチドまたはタンパク質を含んでもよい。1つの実施形態では、エピトープ含有タンパク質、フラグメント、またはペプチドは、B毒素に由来する。たとえば、B毒素のエピトープ含有部、フラグメント、またはペプチドは、タンパク質切断(たとえばエンテロキナーゼ、カスパーゼなど)によりB毒素タンパク質から得られる。また、エピトープ含有部、フラグメント、またはペプチドは、化学的にまたは組み換え的に合成されてもよい。
本発明はまた、抗毒素抗体またはその抗原結合部を含むキットを提供する。本キットのさらなる構成要素は、以下の、使用説明書;別の治療剤、抗体を標識もしくは治療剤と結合させるために有用な薬剤、他の試薬、または抗体を投与用に調製するための他の試薬;薬学的に許容可能なキャリアー;および対象に投与するための装置もしくは他の材料、のうちの1つ以上を含んでもよい。
実施例1:ハイブリドーマ融合
モノクローナル抗体を作製する方法および試薬は良く知られており、かつ免疫プロトコルならびに脾細胞を単離かつ融合する技術を包有する。従来のハイブリドーマ融合は、標準的な体細胞ハイブリダイゼーション技術を使用して実施した(Kohler and Milstein, Nature, 256: 495, 1975)。一般的には、Harlow, E and Lane, D. Antibodies: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, N.Y. 1988.を参照。一般に、マウスを、不活性化毒素、またはトキソイド、毒素のフラグメント、または全毒素を用いて免疫する。マウスの最初の抗原での免疫は完全フロイントアジュバント(CFA)または他のアジュバントを用いて行い、次いで、抗原および不完全フロイントアジュバント(IFA)を用いて隔週で追加免疫(合計で4回まで)を行った。内側伏在静脈から試験のための採血を行い、血清を試験して抗B毒素抗体の力価を確認した。IgGの力価が十分な場合、1度に1匹または2匹のマウスを使用して融合を実施した。融合の3日前に、マウスに、トキソイドB/B毒素の組み合わせを含むPBSを最終的に腹腔内(IP)投与した。
次のステップは、増殖するハイブリドーマのスクリーニングである。その中で細胞が3Dマトリックス中での細胞集合として増殖する、市販の半固体アガロースを使用した。これは、手作業によるクラスターの採取(目視検査による)を容易にし、かつこれらのクローンのクラスターを適切な培地を含む96ウェルプレート中に移すことを容易にする。細胞を3〜7日間増殖させ、次いでスクリーニングのために上清を除去し、新鮮な培地に交換した。ELISA(または他の試験)で陽性結合を示したハイブリドーマは、体積を増大させるより大きな組織培養容器に移すことにより増殖を続けた。mAbは、使われた上清を用い、マウスmAb用の適切な市販のアイソタイピングキットを使用してアイソタイプを決定した。クローンを選択の次のステージへ進める決定は、ELISAおよび細胞の生存を使用した天然のB毒素に対しての反応性に基づいており、通常少なくとも1/8または1/16以上の段階希釈および反応性ならびにIgG分類に基づき;したがって、クローンの数は選択手順を通して減少した。さらなる特徴付けに供したマウスmAbはCAN33G1、CAN46G4、CAN46G13、CAN46G13a、CAN46G19およびCAN46G24であった。
ELISAを使用して、全B毒素ならびに組み換えB毒素フラグメント1および4に対するmAbの結合性を試験し、かつ全A毒素に対する交差反応性があるかどうかを決定した。mAbクローンを、精製した抗トキソイドBマウスpAb(ポリクローナルAb)と比較した。ELISAプレートを、コーティングが等モル量であるように100ngのB毒素フラグメント1、フラグメント4、または400ngの全B毒素でコーティングした。ウェルを5%のスキムミルクでブロッキングし、次いで、段階希釈したCAN46シリーズのmAb(0.1μg/ml〜1μg/ml)でプローブし、市販のヤギ抗マウスIgG−HRP抗体を用いて結合を検出した。陰性対照および陽性対照の実験も行った。ポリクローナルトキソイドB抗体(pAb)を陽性対照として用い、これは免疫化マウスに由来する。マウス抗A毒素mAb CAN20G2はA毒素に特異的であり、陰性対照として使用した。二次抗体の対照は、マウスの二次抗体に関するものである。プレートを基質とのインキュベーションの15分後に405nmで読み取った。各抗体の滴定曲線のデータを図1に示す。
。
ELISAを実施して、CAN33またはCAN46mAbが、B毒素への結合についてMDX 1388(Medarex、米国特許公開公報第2005/0287150号)またはhPA−41(Progenies Pharmaceuticals, Inc., International Patent Publication No. WO 2011/130650; Marozsan et al., Protection Against Clostridium difficile Infection With Broadly Neutralizing Antitoxin Monoclonal Antibodies, J. Infect. Dis. 2012 Sep;206(5):706−13)と競合するかどうかを試験した。ELISAプレートを400ngの全B毒素でコーティングした。ウェルを5%のスキムミルクでブロッキングし、次いで以下のようにmAb混合物でプローブした:マウスCAN33およびCAN46mAbを1μg/mlで調製し、2倍で段階希釈した。およそ1.0のODのベースラインを提供するために、対照として使用したMDX1388抗B毒素mAbは1/1,650,000の希釈で調製し、希釈は自家製の以前のデータに基づき、CAN33およびCAN46mAbと1:1で混合した。同様に、hPA−41を1/335,000に希釈し、上記のように段階希釈したCAN33およびCAN46mAbと1:1で混合した。CAN33およびCAN46mAbについての結合は、市販のヤギ抗マウスIgG-HRP抗体を用いて検出した。MDX1388およびhPA−41についての結合は、市販のヤギ抗ヒトIgG-HRP抗体を用いて検出した。陰性対照および陽性対照実験も行った。MDX1388またはhPA−41のいずれかと1:1で混合した過剰のB毒素を陽性対照として用いた。MDX1388およびhPA−41はまた、競合mAbを用いない陰性対照とするため単にリン酸緩衝食塩水で希釈した。基質とのインキュベートの15分後に、プレートを405nmで読み取った。
C. difficileタンパク質の組み合わせ:組み換えB毒素フラグメント1(82kda)、組み換えB毒素フラグメント4(85kDa)、全B毒素(280kDa)、および市販のBSAを、4〜12%勾配SDS−PAGEゲルで200ボルトにて1.5時間泳動させた。次いでゲルをニトロセルロース膜に、45ボルトで1時間15分で転写した。膜を、1×TBST中2.5%のスキムミルクで、4℃一晩ブロッキングした。次の日に、mAb(1°Ab)を1×TBST中2.5%のスキムミルクに、抗体に応じて2μg/ml〜5μg/mlの範囲の濃度で希釈し、これを使用して、転写した産物を含む膜を、振盪機上で、室温(RT)で2時間プローブした。次いで膜を1×TBSTで洗浄して結合していない1°Abを除去し、振盪機上で、1:4000〜1:5000に希釈した抗マウスIgG−HRP(2°Ab)を用いて、振盪機上で、1.5時間室温でプローブした。
Biolayer interferometryを使用して、全B毒素および抗B毒素抗体の間の相互作用を測定した。Octet QKe instrument(ForteBio)は、ストレプトアビジン(SA)バイオセンサを備えていた。40μg/mlのビオチン化抗体をSAセンサに結合させ、B毒素を50nM〜0.78nMに段階希釈して、抗体コートしたピン上で反応させ、その後PBS‐トリトンで解離ステップを行った。結果を、ForteBioデータ解析ソフトウェアを使用して解析し、抗体と抗原との間の結合強度を表すために使用される尺度である解離定数(KD)、そこで抗体抗原複合体が形成されるon速度Kon(1/Ms)、およびそこで抗体抗原複合体が解離するoff速度kdis(1/S)を決定した。表4は、精製したマウスCAN33およびCAN46mAbの親和性(抗体と抗原との間のkdis/konの平衡解離定数(KD)の比率は親和性と逆に相関しており、これによりKDが低いほど親和性が高くなる)を示す。
Octet QKeは、バイオレイヤー干渉法を介して生体分子の相互作用を検出する使い捨てのファイバ光学センサを使用する、標識フリーのリアルタイムバイオセンサである。以前に特徴付けたMDX1388mAbに対してエピトープ結合アッセイを実施して、本発明のB毒素mAbがMDX1388と類似または異なるエピトープを共有しているかどうかを試験した。次に、アッセイを使用して、B毒素mAb間で共有される単一または可能な複数のエピトープビンを確認した。従来のサンドイッチ法を使用し、センサへのmAbのカップリング、抗原の結合、および別のmABへの結合を含める。第2のmAbは、そのエピトープが固定化されたmAbのエピトープと重複していない場合にのみ捕捉したAgを結合できる。たとえば、ビオチン化CAN46G24抗体をストレプトアビジン(SA)バイオセンサと結合する。次いで、結合抗体を、遊離B毒素および遊離CAN46G24とインキュベートする。CAN46G24‐B毒素複合体を、再び遊離抗体とインキュベートする。波長での大きなnmのシフトは分析物の結合を示し、CAN46G24および遊離抗体が異なるエピトープを有することを示唆する。1 SAバイオセンサに対するビオチン化CAN46G24;2 CAN46G24と複合体を形成する遊離全B毒素;3 ビオチン化AN46G24−B毒素複合体と会合している遊離CAN46G24;4会合試料曲線;5解離ステップ。
細胞株
HT−29細胞はヒト結腸カルシノーマ上皮細胞株である。これらの細胞は、それらがTcdBの感染に関連するin vitroモデルを代表することから、選択された。
xCELLigence(商標)は、リアルタイムで細胞の特徴をの変化を評価する電子インピーダンス細胞検知測定に基づくリアルタイムの標識フリー細胞解析(RTCA)である。細胞増殖および細胞傷害性は、細胞指標(CI)と呼ばれる無次元パラメータの増加または減少をモニタリングすることにより検出できる。接着細胞をカスタム96ウェルプレート内で培養する場合、細胞増殖の特徴は、各ウェルの中に埋め込まれている金電極により測定される電気インピーダンスの変化により、リアルタイムでモニタリングできる。
HT−29細胞を、T−75のフラスコからトリプシン処理し、8000細胞/ウェルでRoche96−well E− plate(登録商標)に添加し、37℃で4時間インキュベートした。4時間のインキュベーションの最中に、試料の希釈を、96ウェルのU底プレートで調製した。次いで試料に、適切に希釈したTcdB(0.5〜50ng/mLの範囲、毒素のロットに応じて希釈)で覆った。次いでプレートを37℃で約60分インキュベートした。最初の細胞インキュベーションが完了した後に、毒素/試料調製物で細胞を覆い、次いで37℃で最低72時間インキュベーションした。インピーダンス測定を、インキュベーション期間にわたり30分ごとに行った。このデータを、xCELLigence(商標)RTCAソフトウェアを使用してリアルタイプでプロットする。最適な時点を表す単一の時点(毒素の細胞傷害性または中和のいずれかに関する)を選択した。この単一の時点からのデータを使用して、解析用の4−パラメータロジスティック(4−PL)曲線を作成した。試料の効力が決定される場合、試料の曲線は、「基準の」試料に対して制約される。曲線の制約は、上部/下部の漸近線、および曲線の勾配を制約するために使用する。このことにより各曲線が、曲線のIC50に基づきx軸に沿って水平にシフトすることが可能となる。効力決定のため、標準のIC50値を試料のIC50値で除算する。
HT−29細胞に対するB毒素の細胞病原性を、xCELLigence(商標)プラットフォームの適合性を決定するためにまず評価した。図8は、2倍希釈でのTcdBの用量応答曲線を示し、HT−29細胞に対するTcdB細胞の濃度増加は、細胞指数の減少により示唆されるように細胞病原性をもたらすことを示している。TcdBの濃度減少に伴う細胞指数の増加は、細胞病原性の適切な検出を示す。5ng/mlのTcdB濃度は、およそ最大の細胞病原効果を示しており、これが毒素中和を評価するための適切な濃度と示唆している。
この段階は、以下のステップを含んだ。(1)ソースフラスコ内で細胞をトリプシン処理した。(2)2mlのトリプシンをフラスコに添加し細胞を洗浄して培地の残りを除去し、次いで吸引した。(3)3mlのトリプシンを添加し、37℃で約8分インキュベートした。(4)6mlのアッセイ培地をフラスコに添加した。(4)懸濁した細胞を、800rpmで7分間遠心した。(5)上清を吸引し、6mlのアッセイ培地で細胞を再懸濁した。(6)細胞を計数し、8000細胞/ウェルでプレーティングするために必要な細胞の容量を計算した。(7)96ウェルEプレートの全てのウェルに100μlのアッセイ培地を添加した。(8)xCelligenceでバックグラウンドの読み取りを行った。(10)1.0×106細胞/mlの懸濁液50μlを、最終的に8000細胞/ウェルの播種密度となるようこれらのウェルに添加した。(11)(15)細胞が均一に定着するように、20〜30分間室温でプレートをインキュベートした。(16)5%のCO2の充填を伴う37℃のインキュベーターに4〜5時間プレートを置いた。
U底の96ウェルプレートを使用して以下を実施した。(1)112.5μlのアッセイ培地をウェルB2〜H11、およびE12〜H12に添加した。(2)225μlの培地をウェルA12〜D12に添加した。(3)100μlのアッセイ培地をウェルB1〜H1に添加した。(4)150μlの試料を、下の表7に示すように対応するウェルに添加した。(5)列Aから37.5μlを移して列Bに添加し、混合して列Hまで反復することにより、各試料を4倍段階希釈した。(6)列Aから列Bに50μlを移し、混合し、次いで列Hまで段階希釈を続けることにより、毒素滴定ウェルを3倍段階希釈した。(7)試料および毒素対照(TC)に、112.5μlのB毒素を添加した。(8)毒素滴定ウェルに、100μlのアッセイ培地を添加した。(9)プレートを、均一になるまでプレート振盪機上で振盪した。(10)5%のCO2と37℃で60〜90分インキュベートした。
表7はxCelligence希釈プレートのレイアウトを示す。
マウスCAN46mAbはMDX−1388と同様のEC50値を示し、ここでCAN46G24は、in vitroでより高いレベルの中和を示す。
表8は各mAbのEC50データをまとめており、CAN46G24およびCAN46G13が、MDX1388と比較した場合最も中和するクローンであることを示している。
HT−29の細胞を用いたin vitro中和アッセイでは、表9の%中和の範囲は、マウス抗体由来のデータからまとめられている。使用したB毒素の濃度は5μg/mlであった。
マウスのin vivo毒素試験は、いくつかの改変を伴い従来の公開に基づいた(Babcock et al., Human Monoclonal Antibodies Directed against Toxins A and B prevent C. difficile−induced Mortality in Hamsters, Infection and Immunity (2006))。20〜30gの体重のBalb/cマウスに、250μgのmAbまたは対照を0日目に与え、休息をとらせた。24時間後に、マウスに致死量のTcdB(75ng)を与えた。この用量は、未保護の状態の動物の90〜100%を24時間以内に死に至らしめる。マウスを4日間、異常性ならびに局所性および全身性の疾患に関して観察した。すべての観察を記録し、%生存を各処置グループについて決定した。
図9に示されるように、試験結果は、CAN46 mAbがマウスをB毒素から保護することを示す。すべてのCan46 mAb、CAN46G4、CAN46G13、CAN46G13a、CAN46G19およびCAN46G24は、致死量のB毒素投与からの保護において、0.25mg/マウスの用量で有効であり、B毒素投与後4日の生存は100%であった。CAN33G1は0.25mg/マウスの用量でマウスを保護できず、B毒素投与後4日の生存は0%であった。
RNeasyミニキットを使用して、CAN46G親ハイブリドーマクローン細胞株のそれぞれからRNAを単離した。RNAからのV遺伝子の増幅を、Qiagen OneStep RT−PCRキットを使用して実施した。いくつかのプライマーセットの組み合わせを以下のように使用した。ハイブリドーマからの免疫グロブリン可変領域遺伝子配列を確認するために、1連の可変領域遺伝子(V遺伝子)サブグループ特異的オリゴヌクレオチドプライマーを使用する。これらは、5’mVK−Lead−l、3’KappaConstRT、5’mVH−Lead−2、5’mVH−Lead−2A、および3’mIGl−2C RTを含んでよい。既知でかつ内在性の異常なκ軽鎖V遺伝子のmRNA(P3X63骨髄腫で見出された)(Yuan, X. et al., J. Immunol. Methods, 294: 199−207 (2004))からのコンタミネーションの可能性を除外するために、5’mVK−Lead−lA、5’mVK−Lead−lA、5’mVK−Lead−3、5’mVK−Lead−3A、5’mVH−IGHVl−Lead、5’mVH−Lead−l、5’mVH−Lead−3、5’mVH−Lead−4、および5’mVH−Lead−5を含み得る、非サブグループ特異的プライマーセットを使用するRT−PCRも実施した。図10では、プライマーおよびそれらの配列の一覧が表されている。プライマー中の縮重塩基の記号は、縮重ヌクレオチド配列パターンを表すIUPAC(International union of pure and applied chemistry)コードである。
各CAN46G mAbの3つのヒト化IgG/kバージョンを作製した。ヒト化バージョンでは、ヒ化生殖系列の対立遺伝子との最大同一性アライメントを使用して(NCBIウェブサイト)、受容体(acceptor)フレームワークの同定を支援した。重鎖および軽鎖に対応する6つのすべてのCDRを挿入した。他の残基は、表面露出またはフォールディングもしくは鎖間の接触への関与によりそれぞれ変化させたか、または維持された。これは、総フレームワークよりむしろCDRのマッチングが受容体フレームワークとしての生殖系列配列の使用のバリエーションに使用されている、「超ヒト化(superhumanization)」手法に類似している。Tan et al., J. Immunol.2002, 169:1119−1125の場合では、著者らはCDR配列を使用して、カバト分類システムに基づくいわゆるCDRの古典的な分類と一致させようと試みた。しかしながら、特定のCDRは生殖系列にコードされており、かつ特定の古典的なコンフォメーションは特定のフレームワークにおいて見出される傾向があるため、受容体フレームワークを選択する「超ヒト化」方法は、異なる候補受容体フレームワークの選択を必ずしももたらさない。それは経験的であり、複数のmAb特異性についてはまだ試験されていない。これは、同定のためのフレームワークの直接アライメントがCDRを本質的に含み、比較の際にもCDRを含むことが原因の一部である。
VHおよびVkに関して最も一致したヒト生殖系列の対立遺伝子を、CDRを移植する受容体フレームワークとして使用した。他の変更は受容体フレームワークに対して行わなかった。
このヒト化バージョンを、CD5に対するマウスのmAbをヒト化するためにStudnickaらにより使用された「ヒト改変」戦略(Studnicka et al, Human−engineered monoclonal antibodies retain full specific binding activity by preserving non−CDR complementarity−modulating residues, Protein Eng. 1994 Jun;7(6):805−14)と最も類似した戦略を使用して作製した。基本的に、CAN46G mAbのVHおよびVKと最も近いヒト生殖系列対立遺伝子を個々に同定し、受容体フレームワークとして使用するための設計を行った。rehuCAN46 mAbは、CDRを破壊することなく、採用したヒトフレームワークに対応する表面露出アミノ酸上で行われた置換により、さらに再度表面化した。
ELISAを使用して、全B毒素およびA毒素に対するmAbの結合を試験し、それらが全A毒素に対して交差反応性を有するかどうかを決定した。ELISAプレートを、コーティングが等モルであるように、400ngの全B毒素またはA毒素で被覆した。ウェルを5%のスキムミルクでブロッキングし、次いで段階希釈したCAN46シリーズのmAb(0.1μg/ml〜1μg/ml)でプローブし、結合を市販のヤギ抗ヒトIgG‐HRP抗体を用いて検出した。陰性対照および陽性対照も試験した。プレートを、基質とのインキュベートの15分後に405nmで読み取った。各抗体の滴定データを図40に示す。
4〜12%勾配SDS−PAGEゲルで、C.difficileのタンパク質の組み合わせ:全B毒素、組み換えB毒素フラグメント1、組み換えB毒素フラグメント4、および全A毒素を200ボルト、1.0時間で泳動させた。次いでゲルをニトロセルロース膜に45ボルトで1時間転写した。膜を、1×TBST中5%のスキムミルクを用いて、室温で1時間または4℃で1晩ブロッキングした。mAb(1°Ab)を、抗体に応じて0.038μg/ml〜5μg/mlの範囲の濃度で、1×TBST中5%のスキムミルクに希釈し、振盪機上で室温で5時間または4℃で1晩、転写産物を含む膜をプローブするのに使用した。次いで膜を1×TBSTで洗浄して結合していない1°Abを除去し、振盪機上で1.5時間、室温で、1:4000〜1:5000に希釈した抗ヒトIgG−HRP(2°Ab)を用いて、プローブした。
CT.26細胞を使用したC.difficile毒素に関するin vitro中和アッセイを、C.difficileB毒素に対するヒト化mAb変異体の中和能力を試験するために実施した。CT.26細胞を、2.5〜3×104細胞/100μl/ウェルの濃度で96ウェルプレートに播種し、プレートを5%CO2インキュベーターで、37℃で4〜5時間インキュベートした。培地を含む2つのブランクウェル(細胞なし)も、このプレートに含まれた。
%細胞生存率=試験の平均OD/細胞対照の平均OD×100。
毒素中和を、以下の式により計算した:
%中和=(試料のOD−毒素対照のOD)/細胞対照のOD‐毒素対照のOD)×100。
図15aおよび15bに示すように、huCAN46G4、rehuCAN46G4、huCAN46G19およびrehuCAN46G19は、全てのmAb濃度で最も高いレベルの保護(中和)を提供した。これらの中和レベルは、本来のマウスバージョンと同等であった。MDX1388 mAbもまた同等の中和活性を示す一方、cdrCAN46G4およびcdrCAN46G19の両方は本来のマウスバージョンまたは対照mAb MDX1388と比較した場合、活性がかなり低下するか、まったく活性を示さない。
マウスin vivo毒素試験は、一部の改変を伴い従来の公開に基づいた(Babcock et al., Human Monoclonal Antibodies Directed against Toxins A and B prevent C. difficile−induced Mortality in Hamsters, Infection and Immunity (2006))。0日目に、250μgのmAbまたは対照を20〜30gの体重のBalb/cマウスに与え、休息させた。24時間後、マウスに致死量のTCdB(75ng)を与えた。この用量は、保護されていない段階の動物の90〜100%を24時間以内に死に至らしめる。マウスを、異常性、局所性および全身性の疾患の兆候について4日間観察した。すべての観察を記録し、各処置グループの%生存を決定した。
図16〜17に示すように、試験結果は、ヒト化したバージョンのCAN46 mAb(Per.C6ベースの構築物を発現するHEK293F細胞から精製)が、マウスをB毒素投与から保護することを示す。図16は、すべてのCAN46G13aヒト化mAb、huCAN46G13a(10%)、cdrCAN46G13a(20%)、rehuCAN46G13a(30%)が、B毒素の試験から3日後に、致死量のB毒素投与からの保護において、0.25mg/マウスの用量で有効でなかったことを示す。図17は、huCAN46G4、huCAN46G19、huCAN46G24が、致死量のB毒素投与からの保護において、0.25mg/マウスの用量で有効であり、ここでB毒素投与後3日の生存は100%であった。
総ヒトIgG ELISAを、Bethyl Laboratories製のヒトIgG ELISA定量セット(Cat No. E80−104)を使用しキットの説明に従って実施した。ELISAを、B毒素投与をされたマウスから収集した血清試料に関して実施した。血清を、毒素試験の12時間前に、mAb注射後12時間のマウスから収集し、それから試験の最後の第4日に再度収集した。第1の試料と第2の試料との間の時間は84時間であった。検出可能な循環mAbの減少の線形速度を、以下の計算によって決定した。
[(試験の12時間前の血清中のmAbの濃度)−(試験から96時間後の血清中のmAbの濃度)]/84時間
図18に示すように、mAbの濃度は、huCAN46G24 mAb(75μgおよび250μg)またはrehuCAN46G19 mAb(250μg)のいずれかを注射したマウスにおいて、84時間にわたり相対的に安定していた。huCAN46G19(75μgおよび250μg)またはrehuCAN46G24(250μg)のいずれかを注射したマウスは、検出可能な循環mAbの50〜75%を喪失した。試験したすべてのmAbについて、マウスの循環mAbの濃度は、試験から4日後に12μg/ml未満には低下しなかった。試験したmAbは、Per.C6ベースの構築物を発現するHEK293F細胞から精製した。
ヒト化CAN46 mAb変異体およびB毒素の親和性を、バイオレイヤー干渉法を用いて試験した。原液抗体を、PBSで1mg/mlに希釈し、それから1mmolのビオチン/1mmolのAbの比率を使用して商業的に入手可能なキット(Fisher Cat No. P121329)を使用して、室温で30分間ビオチン化した。脱塩カラムを使用して、過度のまたは結合していないビオチンを除去した。Octet QKe器具は、ストレプトアビジン(SA)、抗ヒトFc(AHC)、または抗マウスFc(AMC)センサのいずれかを備えた。センサを、安定なベースラインを得るまでPBST中で予め洗浄した。40μg/mlのmAbを8つのセンサのそれぞれに結合/充填した。センサを、安定したベースラインを取得し、かつ結合していないmabが除去されるまでPBST中で再度洗浄した。センサを、B毒素の希釈系列(50nm〜0nM)と関連させ、それからPBST中で洗浄して、各mAbからの毒素の解離を評価した。結果をForteBioデータ解析ソフトウェアを使用して解析して、平衡解離定数(KD)または結合の強度、mAb:毒素複合体が形成される速度(kon)、およびmAb:毒素複合体が解離する速度(kdis)を決定した。
試験した抗体を、Per.C6ベース構築物を発現したHEK293F細胞から精製した。図24に示されるように、huCAN46 mAbは、マウスの対応物と比較して、TcdBに関してより小さなKD値を有し、それゆえより高い親和性を有した。rehuCAN46 mAbは、マウスの対応物よりも小さなKD値を示したが、顕著に異なるKdis値は有さなかった。すべてのヒト化mAbバージョンは、類似したKD値、0.15〜0.42Mを示し、B毒素に対する高親和性の類似のレベルが示唆された。
細胞株−Vero細胞は、サルの腎臓線維芽細胞である。これらの細胞は、A毒素に対して相対的に耐性がある一方で、B毒素に対して非常に感受性があるため、選択される。
xCELLigence(商標)は、リアルタイムで細胞の特徴の変化を評価する電子インピーダンス細胞検知測定に基づく、リアルタイム標識フリー細胞解析(RTCA)システムである。細胞増殖および細胞傷害性を、細胞指数(CI)と呼ばれる無次元パラメータの増加または減少をモニタリングすることにより検出できる。接着細胞をカスタム96ウェルプレート内で培養する場合、細胞増殖の特徴を、各ウェルに埋め込まれた金の電極により測定される電子インピーダンスの変化によりリアルタイムでモニタリングできる。
9つの普及している臨床単離物および1つの参照株(ATCC43255)を、B毒素中和試験のため選択した。胞子の貯蔵物を、ブレインハートインフュージョン+0.1%のタウロコール酸塩(BHI−T)のプレートにストリークして、嫌気チャンバ内で、35℃で48時間培養した。単一クローンを、50mlのTY培地に移し、4日間培養した。細菌培養物を遠心し、上清を0.2μmのフィルターを介して濾過した。上清を4℃で保存し、無菌を確認するため48時間BHI−Tプレート内で培養した。培養上清を、Vero細胞の80〜90%の細胞傷害性を誘導する予め判定した濃度(表11)まで、Vero培地で希釈した。
この段階は、以下のステップを含んだ。(1)ソースフラスコ中で細胞をトリプシン処理した。(2)2mlのトリプシンをフラスコに添加し細胞を洗浄して培地の残りを除去し、次いで吸引した。(3)3mlのトリプシンを添加し、約8分37℃でインキュベートした。(4)6mlのアッセイ培地をフラスコに添加した。(4)懸濁した細胞を、368xgで8分間遠心した。(5)上清を吸引し、細胞を6mlのアッセイ培地で再度懸濁した。(6)細胞を計数し、7500細胞/ウェルでプレーティングするために必要な細胞の容量を計算し、(7)96ウェルEプレートの全てのウェルに100μlのアッセイ培地を添加した。(8)xCelligenceでバックグラウンドの読み取りを実施した。(10)これらのウェルに1.5×105細胞/mlの懸濁液50μlを、最終的に7500細胞/ウェル播種密度となるよう添加した。(11)細胞が均一に定着するように、20〜30分間室温でプレートをインキュベートした。(12)5%のCO2の充填を備える37℃のインキュベーターにプレートを4〜5時間置いた。
以下を、U底の96ウェルプレートを使用して実施した。(1)45μlのアッセイ培地をウェルB3〜H9、およびC10〜D11に添加した。(2)100μlの培地をウェルB10〜11に添加した。(3)以下の表14に示すように、50μlの希釈したmAb(10−6Mまたは300μg/ml)を対応するウェルB2〜H2に添加した。(4)列2から5μlを移して列3に添加し、混合して列9まで反復し、列9から5μlを廃棄することにより各試料を10倍段階希釈した。(5)45μlの希釈したB毒素(200pg/ml)をC10、11に添加し、45μlの希釈した単離培養上清(表11)をD10、11に添加した。(6)希釈した単離物1培養上清(表11)をウェルB2〜H9に添加した。(7)プレートを、均一になるまで振盪機上で振盪した。(8)5%のCO2と37℃で60分間インキュベートした。表13は、xCelligenceの希釈プレートのレイアウトを示す。
図26は、C.difficile臨床単離物の毒性を中和するため、CHOK1SV細胞で産生したヒト化CAN46G24、CAN46G13a、およびCAN46G19変異体の能力を示す、各mAbについでのEC50データをまとめた。棒グラフは、特異的なC.difficile臨床単離物に対する各mAbのEC50を示す。単離物は、1つの参照株(ATCC43255)および3つの超毒性(hypervirulent)027株(BI−1、BI−6、およびBI−17)を含む9つの代表的な臨床単離物を含む。EC50は、各臨床単離物に対して、各mAbで異なる。一般的に、ヒト化CAN46G24およびCAN46G19 mAbは非NAPI株を中和し、対してヒト化CAN46G13a mAbはNAP1株に対してより有効であった。
感染する前の4日間のそれぞれの日に、高用量(50mg/kg体重)または低用量(20mg/kg体重)のいずれかで抗A毒素および抗B毒素のmAbを、ハムスターのグループに4回注射した。抗体注射の3日目に、ハムスターに、C. difficile胞子感染を高めるよう腸の細菌叢を排除するために、10mg/kg(体重)のクリンダマイシンも与えた。抗体注射の最終日と同時に、ハムスターに、140B1胞子を胃中に与え、2日ごとの体重の記録に加え、臨床徴候および生存を、22日間、1日に2回記録した。感染から22日後に、すべての生存しているハムスターを安楽死させ、収集した血清を、抗毒素抗体レベルについて、Bio−Plex(登録商標)MAGPIX(商標)複合アッセイによりアッセイした。完全な実験手法については表15を参照し、ハムスターの各グループに与えた注射については表16を参照されたい。
ハムスターを、117CFU/動物でC. difficile B1胞子に感染させ、22日間、1日に2回観察した。CHOベースの構築物を発現したCHOK1SVから精製した抗TcdAおよびTcdAB mAbを、感染の前に3、2、および1日間、50mg/kgまたは20mg/kgで1日に1回投与し、および感染の当日0日目に胞子と共に投与した。B1胞子および生存率の検証を、B1胞子の接種材料の段階希釈をブレインハートインフュージョン+0.1%タウロコール酸塩(BHI−T)アガー上に配置して48時間嫌気チャンバ内でインキュベートすることにより実施し、感染の間117CFU/ハムスターに投与されたことを確認した。図27は、ハムスターの一次感染モデルからの生存データを示す。5匹の対照ハムスター(グループA;処置なし)のうち4匹が感染から48時間以内に死亡し、第5のハムスターが胞子を投与してから96時間後に死亡したことから、感染が確立していたことが示唆される。抗体で処置した動物(グループB〜グループE)では、最終的な生存率は40%〜80%超で可変であり、対照のグループA(抗体処置なし)と顕著に異なることから、毒素特異的な抗体処置の保護的な機能が示唆される。mAbで処置したハムスターの生存率は、用量依存性および供給源依存性であることがわかった。グループB(CDA1/MDX−1388 50mg/kg)由来の7匹のハムスターのうち3匹が感染症により死亡し(1匹は感染後日数(DAI)2日に死亡し、別の2匹は13DAIに死亡した)、一方でグループC(HeCan20G2/HuCAN46G24 50mg/kg)由来の7匹のハムスターの1匹のみが、実験期間中の12日目に感染症により死亡した。低用量(20mg/kg)の処置グループでは、グループD(CDA1/MDX−1388)の8匹の動物のうち5匹が死亡し、グループE(HeCan20G2/HuCAN46G24)処置グループでは8匹のハムスターのうち4匹が死亡した。CangenemAbのHECAN20G2およびhuCAN46G24は、50mg/kgの用量で有効であり、12日後では100%が生存し、22日後では80%が生存していた。この組み合わせはまた20mg/kgの用量でも有効であり、16日後で100%が生存し、20日後で60%が生存した。したがって、等量の用量では、HeCan20G2/HuCAN46G24処置は、CDA1/MDX−1388処置と比較してより多くの生存をもたらし、その一方、同一供給源のmAbでは、より高い用量がより高い/より長い生存率と相関した。
C. difficile上清の濃度
C. difficileを、ヒトでCDIを引き起こすと知られている細胞株を含む、様々な細胞株を表すのに選択した(PFGEによるNAP1)。これらの細胞株由来のC. difficile細菌を、TYブロス(200ml)中で、35℃で4日間嫌気チャンバ内で増殖させた。細菌懸濁物を遠心によりペレット化し、残存する胞子および増殖細胞を除去するために上清を濾過した(0.22μm)。上清を濃縮して(Centricon 70plus)、硫酸アンモニウムで沈殿させた。スラリーを、4℃で10〜12時間ゆっくりと撹拌することにより混合し、遠心した。結果として得られるペレットを、Tris/NaClで5回洗浄し、残存する硫酸アンモニウムを除去した。結果として得られる毒素を、上記のようにCentriconにより濃縮し、試験するまで4〜8℃で保存した(Tris/NaCl中で)。
この試験の全てのC.difficile株は、CF2(A−B+)を除き、A毒素およびB毒素の両方(A+B+)を産生する。サンドイッチELISAを、臨床単離株由来の濃縮上清中のB毒素の濃度を決定するために実施した。マイクロタイタープレートを、1μg/mlの試験物質(様々なmAb)でコーティングした(4℃で16時間)。コーティング後、過度の捕捉mAbを除去し、プレートをブロッキングした(5%のミルク、37℃で1時間)。ブロッキング試薬を廃棄してプレートを洗浄した(PBSTで3回)。希釈した標準物質および濃縮物(2.5%のミルク中)をプレートに添加し、インキュベートした(37℃で1時間)。標準物質/試料を除去し、プレートを洗浄し、検出抗体(detector Ab)(B毒素に対するウサギpAb)を添加した(37℃で1時間)。検出抗体を除去し、プレートを洗浄し、コンジュゲート抗体(抗ウサギHRP)を添加した(37℃で1時間)。コンジュゲートを除去し、洗浄した後、基質(TMB)を添加して発色させた。反応を1N H2SO4を用いて停止させた。プレートを450nmで読み取った。SoftMaxにより解析を行った。
さらに、臨床単離株とのヒト化CAN46mAbの交差反応性を試験するために直接ELISAを実施した。マイクロタイタープレートを、C.difficile濃縮物でコーティングした(4℃で16時間)。コーティング後、過度の濃縮物を除去し、プレートをブロッキングした(5%のミルク、37℃で1時間)。ブロッキング試薬を廃棄し、プレートを洗浄した(PBSTを用いて3回)。希釈した抗体(ウサギpAb、マウスおよびヒト化mAb、2.5%のミルク中)をプレートに添加し、インキュベートした(37℃で1時間)。抗体を除去し、プレートを洗浄した。適切なコンジュゲートを添加した(抗ウサギ、抗マウス、および抗ヒト、37℃で1時間)。コンジュゲートの除去および洗浄の後、基質(TMB)を添加し、発色させた。反応を1N H2SO4を用いて停止させた。プレートを450nmで読み取った。
RPMI−1600培地中でCT細胞を増殖させ(10%のFBS、37℃、5% CO2を用いる)、3×104細胞/ウェルでプレーティングし、プレートに付着させた(〜3時間)。使用した毒素濃度/希釈物は細胞傷害性試験の間に予め決定した(%生存率)。毒素および抗体調製物を混合して(1:1)インキュベートした(室温で1時間)。細胞付着後、CT‐26細胞プレートから培地を除去し、100μlの各毒素/抗体混合物をCT‐26プレートに添加した。プレートを〜48時間インキュベートした(37℃、5%のCO2)。インキュベート後、プレートを、細胞の球形化(cell rounding)を決定するために観察した。細胞の生存率に関して、10μl/ウェルのWST‐1を各ウェルに添加してさらにインキュベートした(37℃で1時間、5%のCO2)。プレートを440nmで読み取り、細胞対照と比較することにより%生存率を解析した。
高い結合=OD>0.800、中程度の結合=OD<0.800かつ>0.200、低い結合=OD<0.2。
図29は、全てのmAbが参照細胞株ATCC43255に対し高い結合を示したことを示す。huCAN46G13aは、試験した臨床株を通して低レベルより上の最大の結合を示した。一般的にTcdBフラグメント1に結合する抗体は、TcdBフラグメント4結合mAbと比較して、単離毒素への良好な結合を示した。これらの応答を標準化するために、ウサギのpAb(rpAb)と比較した免疫反応性を以下のように行った:
試験したmAbのOD×100/rpAbのOD。CAN46G24およびCAN46G13aに関する両方の変異体(Huおよびrehu)が、異なるC difficileB毒素に対して免疫反応性であった。サンドイッチELISAを使用して同様の解析を実施した際、異なる臨床単離物由来のB毒素は異なる程度に免疫反応性であった(図31)。図31は、huCAN46G13a mAbおよびProgenics mAbが、試験したすべてのNAPI株と同様の結合特性を示したことを示す。huCAN46G24 mAbおよびMedarex mAbは、試験したすべての株と同様の結合特性を示した。2つのELISA法の間の相関を示すために、ピアソン相関により結果を解析した。いくつかのmAbの相関および有効数字(significance value)が表17に表されている。
ヒト化C difficile毒素mAbの産生のために、重鎖および軽鎖をコードする個々のIgG配列を、Kozak/HAVT20リーダー配列およびターミネーターを含むプロモーターの制御下のベクターに共発現させる。イントロン/エクソン配列を各可変配列の3´末端に追加し、その後ろに転写翻訳の終結を示すための2重のストップコドンを追加した。κ軽鎖では、これは1つのイントロン/エクソン(定常エクソン)を含んだ。重鎖では、これはイントロン/エクソンの4つの組(CH1、CH2、およびCH3定常エクソン)を含んだ。イントロンは、真核生物のmRNA転写処理を可能にするために配列に含まれた。発現構築物は、リポフェクタミンによる一過性のトランスフェクションに適合された哺乳類細胞株(HEK293F、CHO−S、CHOK1SV、Per.C6)での一過性の発現に使用してもよい。発現ベクターはまた、エレクトロポレーションを使用して、哺乳類細胞培養での安定した発現を可能にするために、各発現システムにとって適切な選択可能マーカを含んだ。比較解析を必要とする実験では、mAbを、CDA1(3D8 κ鎖 GenBank 寄託番号 DJ444525;重鎖 GenBank 寄託番号 CS483823)、MDX−1388(124−152 κ鎖 寄託番号 CS483846、重鎖 CS483842)をコードする公開された配列、ならびに国際特許公開公報第2011130650(A2)号からのhpA41およびhpA50配列から合成した。重鎖および軽鎖を合成し、CHO−K1SV、HEK293F、Per.C6系での発現のために、完全長IgG1ベクター中にクローン化した。IgG1 mAbを発現させ、上記に概略するように精製して、HeCAN20G2については抗TcdA活性(CDA1、TcdAフラグメント4に対して特異的)に関する陽性対照、またはCAN46G13aについてはフラグメント1(hpA41)に対して特異性を有する抗TcdB活性に関する陽性対照、またはCAN46G24、CAN46G19、およびCAN46G4についてはフラグメント4(MDX−1388)に対して特異性を有する抗TcdB活性に関する陽性対照として用いた。一過性の遺伝子導入の後に、上清をデカントし、濾過(0.22μm)し、stir−cel濃縮装置および30kDa膜を使用して濃縮した。濃縮物を、精製前に濾過した(0.22μm)。安定した遺伝子導入のために、クローンをスクリーニングし、バッチ培養法および流加培養法における評価のために単離した。上清を濃縮して濾過し、IgGをタンパク質Gカラム上で精製し、バッファーを交換して濃縮した、最終的な濃縮物のため、タンパク質含量を、BCAアッセイにより、またはヒトIgG等価物の標準曲線に対するタンパク質Aバイオセンサを備えたOctet QKe器具を用いて決定した。
Claims (34)
- 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号110、111および112に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号102、103、および104に示されるアミノ酸と約80%〜約100%相同であるアミノ酸をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、
単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。 - 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号126、127および128に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号118、119および120に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、
単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。 - 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号142、143および144に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号134、135および136に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、
単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。 - 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号206、207および208に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号198、199および200に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、
単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。 - 重鎖可変領域および軽鎖領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号222、223および224に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号214、215および216に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 重鎖領域および軽鎖領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号238、239および240に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号230、231および232に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域および軽鎖領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号238、239および240に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号230、231および232に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域および軽鎖領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が配列番号710と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号708と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 抗体、またはその抗原結合部がC. difficileB毒素に結合し、かつ抗体、またはその抗原結合部の解離定数(KD)が約1×10−8M未満である、請求項1に記載の単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部。
- 抗体またはその抗原結合部がヒト化されているまたはキメラである、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号76、77および78に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、配列番号68、69および70に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域が配列番号75に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号67に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、請求項12に記載の抗体またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域および軽鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が3つの相補性決定領域(CDR)、配列番号44、45および46に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含み、かつ軽鎖可変領域が3つのCDR、であるCDR1、CDR2、およびCDR3を含み、配列番号36、37および38にそれぞれ示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列をそれぞれ有する、CDR1、CDR2およびCDR3を含む、単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 重鎖可変領域が配列番号43に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号35に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含む、請求項13に記載の単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部。
- 抗体またはその抗原結合部が(a)免疫グロブリン分子全体;(b)scFv;(c)Fabフラグメント;(d)F(ab')2;および(e)ジスルフィド結合したFvからなる群から選択される、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部。
- 抗体またはその抗原結合部が(a)IgG定常ドメイン、(b)IgA定常ドメイン、(c)IgD定常ドメイン、および(d)IgE定常ドメインからなる群から選択される少なくとも1つの定常ドメインを含む、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部。
- 抗体またはその抗原結合部がC. difficile B毒素のフラグメント1に結合する、請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部。
- 抗体またはその抗原結合部がC. difficile B毒素のフラグメント4に結合する、請求項4に記載の抗体またはその抗原結合部。
- C. difficile B毒素に結合しかつ重鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が配列番号109、125、141、157、173、189、205、221および237に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域を含み、軽鎖可変領域が配列番号101、117、133、149、165、181、197、213および229に示されるアミノ酸配列と約80%〜約100%相同であるアミノ酸配列を有する、
単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部。 - C. difficile B毒素に結合しかつ重鎖可変領域を含む単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部であって、重鎖可変領域が配列番号389、405、421、437、453、469、485、501、517、533、549、565、571、587、603、619、635、651および709に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列を含み、かつ軽鎖可変領域が配列番号381、397、413、429、445、461、477、493、509、525、541、557、563、579、595、611、627、643および707に示される核酸配列と約80%〜約100%相同である核酸配列を含む、
単離型モノクローナル抗体またはその抗原結合部。 - in vivoB毒素投与実験において、抗体またはその抗原結合部を哺乳類が約75ng超のC. difficile B毒素に曝露される約24時間前に約8mg/kg体重〜約13mg/kg体重の範囲の用量で哺乳類に投与した場合、哺乳類の生存の確率がB毒素への曝露後約4日以内で約80%超である、請求項1に記載の単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 抗体、またはその抗原結合部が約25μg/ml〜約100μg/mlの範囲の濃度でin vitro中和アッセイにおいて約5ng/mlのC. difficileB毒素の約40%超を中和する、請求項1に記載の単離型モノクローナル抗体、またはその抗原結合部。
- 請求項24に記載の核酸を含む細胞。
- 細胞が細菌細胞である、請求項18に記載の細胞。
- 細胞が真核細胞である、請求項18に記載の細胞。
- 細胞が哺乳類細胞である、請求項18に記載の細胞。
- 細胞がCOS−1、COS−7、HEK293、BHK21、CHO、BSC−1、Hep G2、SP2/0、HeLa、Per.C6、骨髄腫細胞またはリンパ腫細胞である、請求項21に記載の細胞。
- 請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部および少なくとも1つの薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物。
- 請求項1に記載の抗体またはその抗原結合部の有効量を対象に投与することを含むC. difficile関連疾患を予防または処置する方法。
- 抗体またはその抗原結合部が静脈内、皮下、筋肉内または経皮的に投与される、請求項28に記載の方法。
- 対象に第2の薬剤を投与するステップをさらに含む、請求項28に記載の方法。
- 第2の薬剤が抗菌剤である、請求項31に記載の方法。
- 抗菌剤がバンコマイシン、メトロニダゾール、またはフィダキソマイシンである、請求項32に記載の方法。
- 第2の薬剤がC. difficile A毒素を結合する抗体またはその抗原結合部である、請求項31に記載の方法。
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