JP2016225576A - 封止部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】パージポートを備えるフープに用いられるパージポートの封止部材を提供する。
【解決手段】気体が流動する第1気体流路22を有する保持部材12と、パージポートを覆うカバー14と、第1気体流路22と連通する第2気体流路23を有し、カバー14と前記保持部材12に挿入される気体誘導部材18とを備え、気体誘導部材18の先端部20は拡径し、第2気体流路23の気体流出口24より気体が前記先端部20に沿って流出することによりパージポートを封止する。
【選択図】図1
【解決手段】気体が流動する第1気体流路22を有する保持部材12と、パージポートを覆うカバー14と、第1気体流路22と連通する第2気体流路23を有し、カバー14と前記保持部材12に挿入される気体誘導部材18とを備え、気体誘導部材18の先端部20は拡径し、第2気体流路23の気体流出口24より気体が前記先端部20に沿って流出することによりパージポートを封止する。
【選択図】図1
Description
本発明は、パージポートを備えるフープに用いられる封止部材に関する。
半導体ウエハは、一般には、搬送できる半導体容器であるフープ(FOUP:Front Opening Unified Pod)に収容された状態で搬送される。フープは開口部を有し、内部に形成した棚に複数の半導体ウエハが載置され、開口部に蓋を装着して密閉することにより、内部の清浄度を維持するように構成されている。
ウエハ処理装置において、半導体ウエハに対してプラズマ処理やエッチング処理等が行われる際に、フープに収納される半導体ウエハに汚染源となるパーティクル(微粒子)が付着する場合がある。これらのパーティクルがフープ内に残存していると、製造される半導体デバイスに不具合の発生するおそれがある。そこで、専用の洗浄装置を用いてフープの内部と外部とが定期的に洗浄され、フープの内部及び外部に付着したパーティクルが除去される(特許文献1参照)。
近年では、半導体ウエハの汚染としては、パーティクルに加えて分子レベルの汚染が問題視されている。分子レベルの汚染物質としては、例えば、半導体ウエハを処理する際に発生するガス状物質が問題となる。これらガス状物質は空気中に存在するため、フープ内部を窒素等の不活性ガスで置換することで汚染を防止できる。そのため、最近のフープには気体置換用の孔としてパージポートが設けられている(特許文献2参照)。
パージポートは、外部から不活性ガスをフープ内部に導入するための導入ポートと、フープ内部の空気を外部に排出すための排出ポートとを備える。各パージポートのフープの内部側は、撥水性を持つフィルターで保護されているためフープ内部を洗浄する際にパージポート内に洗浄水が浸水することはない。しかし、パージポートのフープ外部側に設けられた孔は構造上フィルターで保護されていない。そのため、フープを外側から洗浄するとパージポートの孔からパージポート内部に浸水し、乾燥するまでに非常に時間がかかるという問題がある。
本発明は、上記の課題を考慮して前記の不具合を解消するためになされたものであって、フープの洗浄時にパージポート内部に洗浄水が浸水するのを防止するためのパージポートの封止部材を提供することを目的とする。
本発明に係る封止部材は、気体が流動する第1気体流路を有する保持部材と、前記パージポートを覆うカバーと、前記第1気体流路と連通する第2気体流路を有し、前記カバーと前記保持部材に挿入される気体誘導部材と、を備え、前記気体誘導部材の先端部は拡径し、前記第2気体流路の気体流出口より前記気体が前記先端部に沿って流出することを特徴とする。
また、前記封止部材において、前記保持部材に対して前記カバーの反対側に、前記気体誘導部材の開口部を封止する頭部を備えたことを特徴とする。
さらに、前記封止部材において、前記フープの台座孔を遮蔽する遮蔽部材を備えたことを特徴とする。
そして、前記封止部材において、前記先端部に弾性部材が配設されたことを特徴とする。
また、前記封止部材において、前記頭部に前記第1気体流路と連通する頭部流路が設けられていることを特徴とする。
さらに、前記封止部材において、前記気体が、前記カバーの内側面に沿って流動し、前記カバーの内部の気圧が大気圧より高く調整されていることを特徴とする。
本発明の封止部材によれば、フープに備わったパージポートをカバーで覆い、気体誘導部に設けられた気体流出口から気体がカバー内に流出することでフープの洗浄時にパージポート内部に洗浄水が浸水することを防止することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図1Aは、本発明の実施形態に係る封止部材10の側面図であり、図1Bは、図1AのIB−IB断面図である。図2Aは、洗浄対象であるフープ29の斜視図であり、図2Bは、フープ29の開口部を下にした状態でフープの底面側から見た斜視図である。図3は、パージポート38a、38bが本発明の実施形態に係る封止部材10で封止された状態を示す斜視図であり、また、図4は、図3のIV−IVの断面図である。
<本発明の実施形態に係る封止部材10の構成>
図1A、図1Bに示すように、封止部材10は、保持部材12、カバー14、頭部16、気体誘導部材18、弾性部材26及び遮蔽部材28を備える。
図1A、図1Bに示すように、封止部材10は、保持部材12、カバー14、頭部16、気体誘導部材18、弾性部材26及び遮蔽部材28を備える。
保持部材12の内部には、気体44が流動するための第1気体流路22が形成される。また、保持部材12は、気体44が流動する方向に延在する。さらに、第1気体流路22と直交する方向に気体誘導部材18が挿入されるための穴が形成されている。
気体誘導部材18は、保持部材12に挿入される挿入部は略円柱形であり、その先端部20は、拡径し略円錐形状に形成される。気体誘導部材18の内部には気体44が流動するための第2気体流路23が設けられ、第2気体流路23は、第1気体流路22と連通する。また、気体誘導部18には第2気体流路23の出口である気体流出口24が一つ以上形成される。気体誘導部材18は気体誘導部材18内部に形成された第2気体流路23と保持部材12内部に形成された第1気体流路22とが連通するように配設される。
カバー14は、山折りと谷折りを有する蛇腹構造であり、伸縮自在な材質で形成される。また、カバー14の略中央部には気体誘導部材18を挿入するための穴が形成されている。そして、カバー14の略中央部に形成された穴と保持部材12に設けられた挿入孔とが連通するように配設され、カバー14の穴を通して気体誘導部材18が保持部材12に挿入される。
頭部16は、略円柱形状であり、気体誘導部材18が挿入されるための穴を封止する。
弾性部材26は、ゴム等の弾性体で形成され、先端部20の端部に配設される。また、弾性部材26は、後述するフープ29に形成された孔部40a、40bよりも大きな径で形成される。
遮蔽部材28は、略円形形状からなり、遮蔽部材28の略中央部はカバー14が挿入されるための穴が設けられている。また、遮蔽部材28の外径は、後述する台座34に設けられた台座孔36a、36bよりも大きい径で形成される。そして、遮蔽部材28の略中央部に形成された穴の内側に保持部材12に設けられた挿入孔が位置するように、保持部材12に遮蔽部材28が配設される。
図2Aに示すように、フープ29は、フープ本体30、蓋32及び台座34を備える。フープ本体30は、略立方体形状からなり、内部に半導体ウエハを収容する。フープ本体30の底面には、フープ本体30の内部の空気を置換するためのパージポート38a、38bが設けられる。蓋32は、フープ本体30に半導体ウエハを出し入れするために側面に設けられた側面開口部に着脱可能に装着される。台座34は、フープ本体30の底面に設けられ、パージポート38a、38bに対応する位置に台座孔36a、36bが設けられている。
パージポート38a、38bの中央部には不活性ガスを導入し、又は排出するための孔部40a、40bが形成される。
本実施形態の封止部材10は、基本的には以上のように構成される。次に、封止部材10を用いた洗浄方法について説明する。
<封止部材10洗浄方法>
図5は封止部材10がパージポート38a、38bを封止して洗浄を行っている状態を示した断面図である。
図5は封止部材10がパージポート38a、38bを封止して洗浄を行っている状態を示した断面図である。
図3に示すように、まず、フープ本体30から蓋32が取り外され、フープ本体30が側面開口部を下向きに洗浄台(図示無し)の上に載置される。次いで、図4に示すように、封止部材10のカバー14を台座孔36a、36bを介して、挿入されることにより、カバー14がパージポート38a、38bに当接される。その後、封止部材10はさらに押し込まれ、カバー14の蛇腹部分が縮小され、弾性部材26がパージポート38a、38bに押圧され、密接し、孔部40a、40bが弾性部材26により被われる。その際に、遮蔽部材28は、台座孔36a、36bを遮蔽する位置に保持される。
図5に示すように、図示しない気体送風装置の配管に第1気体流路22を接続する。気体送風装置から気体44が第1気体流路22に流動される。この時、気体44の流量は、10L/min以下であり、圧力は、2KPaから1MPaに調整される。好ましくは、流量は、1L/min以下、圧力は、20Kpaから100Kpaに調整される。
気体44は、第2気体流路23を経て気体流出口24より流出され、カバー14内部の気圧が上昇される。また、気体44は、気体誘導部材18の先端部20に沿って流出し、カバー14がパージポート38a、38bと当接した縁部25まで誘導される。その後、気圧が一定以上に高まると、カバー14内部の気体44はカバー14の縁部25より外部へと放出される。
次に、洗浄水50が、洗浄管46に供給され、洗浄管46に配設されたシャワーノズル48からフープ本体30の内部と外部とに洗浄水50が噴出され、フープ本体30の洗浄が行われる。この時、パージポート38a、38bの孔部40a、40bはカバー14で覆われており、且つカバー14の縁部25から空気44が放出され、カバー14内部の圧力が高いために、パージポート38a、38bの内部への洗浄水50の浸水を防ぐことができる。また、遮蔽部材28で台座孔36a、36bが遮蔽されているために、洗浄水50の台座孔36a、36bからフープ本体30の内部への浸水を防ぐことができる。
所定時間経過の後、洗浄水50は、停止され、乾燥空気によりフープ本体30の乾燥が行われる。このとき、パージポート38a、38bの内部に浸水がないため乾燥時間は短時間で行うことが可能となる。
<封止部材52の構成>
図6Aは、本発明の実施形態に係る封止部材10の変形例である封止部材52の断面図であり、図6Bは、本発明の実施形態に係る封止部材52がパージポート38a、38bを封止して洗浄を行っている状態を示した図である。
図6Aは、本発明の実施形態に係る封止部材10の変形例である封止部材52の断面図であり、図6Bは、本発明の実施形態に係る封止部材52がパージポート38a、38bを封止して洗浄を行っている状態を示した図である。
封止部材52は、保持部材54、カバー14、頭部56及び気体誘導部材58を備える。
保持部材54は、略円柱形状をしており、気体誘導部材58が挿入される挿入孔が設けられている。また、気体誘導部材58が挿入される側とは反対側に開口部が形成され、開口部側の挿入孔の周囲に気体44が流動するための第1気体流路55が形成される。
頭部56は、内部に気体44が流動するための頭部流路62が形成されており、保持部材54内部に形成された第1気体流路55と連通している。
気体誘導部材58は、挿入部の先端には気体流入口61が形成される。そして、気体誘導部材58内部には気体44が流動するための第2気体流路59が形成されており、気体流入口61を通じて保持部材54内部に形成された第1気体流路55と連通している。また、先端部20と先端部60、気体流出口24と気体流出口64は同様に形成される。
<封止部材52の洗浄方法>
封止部材52の洗浄における動作では、流動される気体44が頭部流路62より導入され、保持部材54内部に形成された第1気体流路55から気体誘導部材58に形成された気体流入口61を経て第2気体流路59へと導入される。また、先端部60はパージポート38a、38bの孔部40a、40bにごく僅かなスペースを保って近接される。それ以外の動作は封止部材10における動作と同様である。
封止部材52の洗浄における動作では、流動される気体44が頭部流路62より導入され、保持部材54内部に形成された第1気体流路55から気体誘導部材58に形成された気体流入口61を経て第2気体流路59へと導入される。また、先端部60はパージポート38a、38bの孔部40a、40bにごく僅かなスペースを保って近接される。それ以外の動作は封止部材10における動作と同様である。
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更することが可能である。
例えば、保持部材12に設けられた挿入穴が保持部材12を貫通しないザグリ加工をした穴を用いることができる。その際には保持部材12に開けられた開口部を封止するための頭部16は不要となる。
また、封止部材10において、弾性部材26を省略することができる。その場合には、気体誘導部材18はカバー14がパージポート38a、38bに当接した際に気体誘導部材18の先端部20はパージポート38a、38bと密接せずにごく僅かなスペースを保って近接される。
10、52…封止部材
12、54…保持部材
14…カバー
16、56…頭部
18、58…気体誘導部材
20、60…先端部
22、55…第1気体流路
23、59…第2気体流路
24、64…気体流出口
25…縁部
26…弾性部材
28…遮蔽部材
29…フープ
30…フープ本体
32…蓋
34…台座
36a、36b…台座孔
38a、38b…パージポート
40a、40b…孔部
44…気体
46…洗浄管
48…シャワーノズル
50…洗浄水
61…気体流入口
62…頭部流路
12、54…保持部材
14…カバー
16、56…頭部
18、58…気体誘導部材
20、60…先端部
22、55…第1気体流路
23、59…第2気体流路
24、64…気体流出口
25…縁部
26…弾性部材
28…遮蔽部材
29…フープ
30…フープ本体
32…蓋
34…台座
36a、36b…台座孔
38a、38b…パージポート
40a、40b…孔部
44…気体
46…洗浄管
48…シャワーノズル
50…洗浄水
61…気体流入口
62…頭部流路
Claims (6)
- パージポートを備えるフープに用いられる封止部材において、
気体が流動する第1気体流路を有する保持部材と、
前記パージポートを覆うカバーと、
前記第1気体流路と連通する第2気体流路を有し、前記カバーと前記保持部材に挿入される気体誘導部材と、
を備え、
前記気体誘導部材の先端部は拡径し、
前記第2気体流路の気体流出口より前記気体が前記先端部に沿って流出することを特徴とする封止部材。 - 請求項1記載の封止部材において、
前記保持部材に対して前記カバーの反対側に、前記気体誘導部材の開口部を封止する頭部を備えたことを特徴とする封止部材。 - 請求項1又は2記載の封止部材において、
前記フープの台座孔を遮蔽する遮蔽部材を備えたことを特徴とする封止部材。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の封止部材において、
前記先端部に弾性部材が配設されたことを特徴とする封止部材。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載の封止部材において、
前記頭部に前記第1気体流路と連通する頭部流路が設けられていることを特徴とする封止部材。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の封止部材において、
前記気体が、前記カバーの内側面に沿って流動し、前記カバーの内部の気圧が大気圧より高く調整されていることを特徴とする封止部材。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015113426A JP2016225576A (ja) | 2015-06-03 | 2015-06-03 | 封止部材 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015113426A JP2016225576A (ja) | 2015-06-03 | 2015-06-03 | 封止部材 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016225576A true JP2016225576A (ja) | 2016-12-28 |
Family
ID=57748571
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015113426A Pending JP2016225576A (ja) | 2015-06-03 | 2015-06-03 | 封止部材 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016225576A (ja) |
-
2015
- 2015-06-03 JP JP2015113426A patent/JP2016225576A/ja active Pending
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