JP2016225209A - 有機エレクトロルミネッセンス装置、照明装置、及び有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法 - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンス装置、照明装置、及び有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法 Download PDF

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啓功 大崎
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Abstract

【課題】 曲面状の部分に添付された有機ELパネルの輝度ムラを抑制できる有機EL装置を提供する。【解決手段】本発明の有機EL装置10は、第1端子21aを有する第1電極21、発光層及び第2端子22aを有する第2電極22を有する可撓性の有機ELパネル1と、前記有機ELパネル1を1つ又は2つ以上並べて添付可能な添付領域を有するベース部材5と、前記第1端子21a及び第2端子22aを通じて発光層に給電する第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を有する配線部材3と、を有し、前記ベース部材5の添付領域が、曲面状に形成された曲面部53を有し、前記有機ELパネル1が、前記曲面部53を含む添付領域に添付され、前記第1弾性導電体41が、前記第1端子21aの表面に密着され、且つ、第2弾性導電体42が、前記第2端子22aの表面に密着されており、前記第1及び第2弾性導電体41,42が、前記曲面部53よりも柔軟である。【選択図】 図10

Description

本発明は、有機エレクトロルミネッセンス装置などに関する。
一般的に、有機エレクトロルミネッセンスパネルは、支持基板と、前記支持基板上に設けられた第1電極と、前記第1電極上に設けられた発光層と、前記発光層上に設けられた第2電極と、を有する。以下、「有機エレクトロルミネッセンス」を「有機EL」と記す。前記第1電極の一部及び第2電極の一部は、給電のため、それぞれ端子とされている。以下、第1電極の端子及び第2電極の端子を、それぞれ第1端子及び第2端子といい、両電極の端子を総称して単に端子という。第1端子及び第2端子は、外部電源に繋がる給電用の導電体を接続するため、通常、外部に露出されている。
前記有機ELパネルにおいては、第1端子及び第2端子にそれぞれ給電用の導電体を接続し、導電体を通じて外部電源から第1端子及び第2端子に電圧を印加することにより、発光層が発光する。しかしながら、前記第1端子及び第2端子を有する第1電極及び第2電極の厚みは、一般に、数nm〜数百nmのように非常に薄いので、これらの電極の電気抵抗は比較的大きい。そのため、発光面積の大きい有機ELパネルにおいては、給電位置(つまり、導電体が接続された箇所)から離れるに従い、第1電極と第2電極の間の電圧降下が大きくなるので、輝度ムラが生じやすい。つまり、発光層のうち給電位置から離れた部分が、給電位置に近い部分に比して暗くなるという問題がある。
このような問題に鑑みて、特許文献1には、第1端子及び第2端子の表面に、導電性の接着部材を介して補助電極層(給電用の導電体)が接着された有機ELパネルが開示されている。
ところで、可撓性を有する支持基板を用いた有機ELパネルは、一般に、湾曲させることができる。かかる有機ELパネルを曲面状に形成された部分に沿わせて添付することもできる。
しかしながら、有機ELパネルを湾曲させると、端子も湾曲するため、給電用の導電体と端子の密着性が不均一となり、輝度ムラや輝度変動を生じ易い。
特許文献1のような、補助電極層が接着部材で端子に接着された有機ELパネルについても、これを湾曲させると、補助電極層が端子から僅かに剥離し、補助電極層と端子の密着性が不均一となる。なお、特許文献1には、曲面状の部分に添付した有機ELパネルの端子に給電用の導電体を密着させることについて、一切開示又は示唆されていない。
特開2014−112515号公報
本発明の目的は、曲面状の部分に添付された有機ELパネルの輝度ムラや輝度変動を抑制できる有機EL装置などを提供することである。
本発明の有機EL装置は、第1端子を有する第1電極、発光層及び第2端子を有する第2電極を有する可撓性の有機ELパネルと、前記有機ELパネルを1つ又は2つ以上並べて添付可能な添付領域を有するベース部材と、前記第1端子及び第2端子を通じて発光層に給電する第1弾性導電体及び第2弾性導電体を有する配線部材と、を有し、前記ベース部材の添付領域が、曲面状に形成された曲面部を有し、前記有機ELパネルが、前記曲面部を含む添付領域に添付され、前記第1弾性導電体が、前記第1端子の表面に密着され、且つ、第2弾性導電体が、前記第2端子の表面に密着されており、前記第1及び第2弾性導電体が、前記曲面部よりも柔軟である。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記第1端子及び第2端子が、前記曲面部の表面に沿って湾曲され、前記第1弾性導電体が、前記湾曲した第1端子の表面に沿って湾曲され、且つ、前記第2弾性導電体が、前記湾曲した第2端子の表面に沿って湾曲されている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記配線部材が、前記第1弾性導電体及び第2弾性導電体にて前記第1端子の表面及び第2端子の表面を押圧した状態で、前記ベース部材に取り付けられている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記第1及び第2弾性導電体が、その弾性領域で変形された状態で前記第1端子の表面及び第2端子の表面にそれぞれ密着されている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記第1及び第2弾性導電体が、それぞれ導電ゴムから形成されている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記ベース部材の少なくとも曲面部が、金属又は合成樹脂から形成されている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記配線部材が、着脱可能な状態でベース部材に取り付けられている。
本発明の好ましい有機EL装置は、前記添付領域に、2つ以上の有機ELパネルが添付されており、前記配線部材が、前記有機ELパネルの数に対応してそれぞれ2つ以上の第1及び第2弾性導電体を有し、前記各有機ELパネルの第1端子及び第2端子が、第1及び第2弾性導電体を介して直列又は並列に繋がれている。
本発明の別の局面によれば、照明装置を提供する。
本発明の照明装置は、前記いずれかの有機EL装置を有する。
本発明の別の局面によれば、有機EL装置の製造方法を提供する。
本発明の有機EL装置の製造方法は、第1端子を有する第1電極、発光層及び第2端子を有する第2電極を有する可撓性の有機ELパネルを、ベース部材の曲面部の表面に添付する工程と、前記曲面部よりも柔軟な第1弾性導電体及び第2弾性導電体を有する配線部材の、前記第1弾性導電体及び第2弾性導電体を、前記第1端子及び第2端子の表面に圧力を加えながら密着させて取り付ける工程と、を有する。
本発明の有機EL装置は、ベース部材の曲面部を含んで取り付けられた有機ELパネルの輝度ムラや輝度変動を抑制することができる。
本発明で用いられる有機ELパネルの第1実施形態を示す平面図。 図1のII−II線で切断した拡大断面図。 図1のIII−III線で切断し且つ中央部を省略した拡大断面図。 本発明で用いられる配線部材を裏面側から見た平面図。 同配線部材の側面図。 本発明で用いられるベース部材の正面図。 同ベース部材の側面図。 本発明の第1実施形態に係る有機EL装置の正面図。 同有機EL装置の側面図。 図8のX−X線で切断した断面図。 図8のXI−XI線で切断した断面図。 本発明の有機EL装置の1つの製造手順を示す斜視図。 本発明の有機EL装置の他の製造手順を示す斜視図。 第2実施形態に係る有機EL装置の側面図。 第3実施形態に係る配線部材を裏面側から見た平面図。 同配線部材の側面図。 図15のXVII−XVII線で切断した拡大断面図。 第3実施形態に係る有機EL装置の正面図。 第4実施形態に係る有機EL装置の正面図。 第5実施形態に係る有機EL装置であって、各有機ELパネルが配線部材によって直列繋ぎされた有機EL装置の正面図。 各有機ELパネルを直列回路で繋ぐ配線部材を裏面側から見た平面図。 第5実施形態に係る有機EL装置であって、各有機ELパネルが配線部材によって並列繋ぎされた有機EL装置の正面図。 各有機ELパネルを並列回路で繋ぐ配線部材を裏面側から見た平面図。 第6実施形態に係る有機EL装置の正面図。 第7実施形態に係る有機EL装置の正面図。 挟持具の斜視図。
以下、本発明について、図面を参照しつつ説明する。ただし、各図に表された厚み及び長さなどの寸法は、実際のものとは異なっていることに留意されたい。
本明細書において、有機ELパネルの表面は、板状の有機ELパネル又は各層の一方の面を指し、有機ELパネルの裏面は、表面とは反対側の面を指す。配線部材の裏面は、有機ELパネルの表面に向かい合う側の面を指し、配線部材の表面は、その反対側の面を指す。ベース部材の表面は、有機ELパネルの裏面に向かい合う側の面を指し、ベース部材の裏面は、その反対側の面を指す。本明細書において、用語の頭に、「第1」、「第2」を付す場合があるが、この第1などは、用語を区別するためだけに付加されたものであり、その順序や優劣などの特別な意味を持たない。本明細書において、「PPP〜QQQ」という表記は、「PPP以上QQQ以下」を意味する。
本発明の有機EL装置は、ベース部材と、前記ベース部材に添付された有機ELパネルと、前記有機ELパネルに給電する弾性導電体と、を有する。
本明細書では、有機EL装置を構成する、有機ELパネル、弾性導電体及びベース部材を先に説明し、その後、本発明の有機EL装置の様々な実施形態を説明する。
[有機ELパネル]
図1は、有機ELパネル1を表面側から見た平面図である。有機ELパネル1がトップエミッション型である場合には、その表面は、光が出射する面を指し、有機ELパネル1がボトムエミッション型である場合には、その表面は、光が出射する面とは反対側の面を指す。なお、本発明の有機ELパネル1は、トップエミッション型、ボトムエミッション型、又は、両面発光型の何れでもよい。
図2は、図1の有機ELパネル1を、第1及び第2端子21a,22aを有する箇所にて第1方向と平行な線で切断した断面を拡大した図である。図3は、図1の有機ELパネル1を、端子を有さない箇所にて第2方向と平行な線で切断した断面を拡大した図である。なお、図3において、断面構造に変化がない中間部を省略している。前記第1方向は、有機ELパネル1の任意の1つの方向であり、前記第2方向は、有機ELパネル1の面内において前記第1方向と直交する方向である。
<有機ELパネルの構成>
図1乃至図3において、有機ELパネル1は、支持基板23と、第1端子21aを有する第1電極21と、発光層を有する有機層24と、第2端子22aを有する第2電極22と、封止層25と、を有し、これらがこの順で積層されている。前記支持基板23などの各層は、それぞれ直接的に密着した状態で積層されていてもよく、或いは、各層間又は前記各層から任意に選ばれる2層間に任意の機能層が介在した状態で積層されていてもよい。前記有機ELパネル1は、可撓性を有する。本明細書において、可撓性は、素手による人力で容易に湾曲させることができることをいう。
前記支持基板23の平面視形状は、特に限定されず、例えば、四角形状などが挙げられる。前記四角形状は、正方形状や長方形状のような矩形状、平行四辺形状などが挙げられる。図示例では、支持基板23は、平面視長方形状に形成されている。
前記有機層24は、発光層を含み、必要に応じて、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層などから選ばれる1つの層を含む。有機層24の層構成は、後述する。第1端子21a及び第2端子22aから第1電極21及び第2電極22に電圧を印加することにより、発光領域が発光する。前記発光領域は、有機層24のうち第1電極21と第2電極22で挟まれた領域である。発光層を含む有機層24の平面視形状は、特に限定されず、矩形状や平行四辺形状のような四角形状などが挙げられる。図示例では、支持基板23は、第1方向を短辺とし且つ第2方向を長辺とする平面視長方形状に形成されている。
第1電極21は、支持基板23と有機層24の間に設けられ、第1電極21の一部は、外部に露出されている。この部分が第1端子21aである。第2電極22は、有機層24と封止層25の間に設けられ、第2電極22の一部は、外部に露出されている。この部分が第2端子22aである。なお、図示例では、第1電極21及び第2電極22は、それぞれ1つの電極層から構成されているが、第1電極21及び第2電極22は、それぞれ複数の電極層を組み合わせて構成されていてもよい。前記第1端子21aは、陽極又は陰極の端子であり、第2端子22aは、その反対極の端子である。例えば、第1端子21aは、陽極(+)であり、第2端子22aは、陰極(−)である。
前記第1端子21aは、例えば、有機ELパネル1の第1方向一方側に配設され、且つ、第2電極22の第2端子22aは、第1方向反対側に配設されている。図示例では、第1端子21a及び第2端子22aは、それぞれ有機ELパネル1の第2方向に延在されている。好ましくは、第1端子21a及び第2端子22aは、図1のように、それぞれ平面視直線帯状に形成されている。
また、第1端子21a及び第2端子22aの長さL1(第1端子21a及び第2端子22aの第2方向長さ)は、発光層を含む有機層24の第2方向長さとほぼ同じとされている。このように有機層24と同じ長さの第1端子21a及び第2端子22aを有する有機ELパネル1において、第1端子21a及び第2端子22aの長さ方向全体に且つ略均一に給電することにより、発光層の発光時に輝度ムラを抑制できる。
第1端子21a及び第2端子22aの幅W1は、特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、1mm〜10mmであり、好ましくは、1.5mm〜5mmである。第1端子21a及び第2端子22aの長さは、特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、5cm〜50cmであり、好ましくは、8cm〜30cmである。
なお、支持基板23が導電性を有する場合には、電気的な短絡を防止するため、支持基板23の表面上に絶縁層(図示せず)が設けられる。
封止層25は、第2端子22aを除く第2電極22の表面に積層されている。好ましくは、図示のように、封止層25は、第1電極21、有機層24及び第2電極22の各端面にも密着されている。
<支持基板>
前記支持基板23は、可撓性を有するシート状物である。前記支持基板23は、透明又は不透明の何れでもよい。ただし、ボトムエミッション型の有機ELパネル1を構成する場合には、透明な支持基板23が用いられる。トップエミッション型の有機ELパネル1を構成する場合には、透明な支持基板23又は不透明の支持基板23の何れを用いてもよい。なお、本明細書において透明は、無色透明又は有色透明を意味する。前記透明の指標としては、例えば、全光線透過率70%以上、好ましくは80%以上が例示できる。ただし、前記全光線透過率は、JIS K7105(プラスチックの光学的特性試験方法)に準拠した測定法によって測定される。
本発明において、支持基板23は、水蒸気や酸素などの侵入を防止できるガスバリア性に優れている基板を用いることが好ましい。例えば、支持基板23は、例えば、金属シート、樹脂シート、ガラスシート、セラミックシートなどから適宜選択して用いることができる。なお、本明細書において、シートとは、一般にフィルムと呼ばれるものを含む。前記金属シートは、特に限定されないが、例えば、ステンレス、銅、チタン、アルミニウム、合金などからなるフレキシブルな薄板が挙げられる。前記金属シートの厚みは、例えば、10μm〜100μmである。前記樹脂シートは、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリメチルペンテン(PMP)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のα−オレフィンをモノマー成分とするオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);酢酸ビニル系樹脂;ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)、全芳香族ポリアミド(アラミド)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)などからなるフレキシブルな合成樹脂シートが挙げられる。前記樹脂シートの厚みは、特に限定されないが、例えば、10μm〜200μmである。良好なガスバリア性を付与できることから、前記樹脂シートの少なくとも一方面に公知のガスバリア層が積層されていてもよい。
また、駆動時に有機ELパネル1の温度上昇を防止するため、前記支持基板23は、放熱性に優れているものが好ましい。なお、支持基板23として、導電性基板(金属シートなど)を用いる場合には、対面する電極に対して絶縁するため、前記支持基板23の表面に絶縁層が設けられる。
<第1電極、有機層及び第2電極>
前記第1電極21は、陽極又は陰極のいずれでもよい。例えば、第1電極21は陽極である。
前記第1電極21(陽極)の形成材料は、特に限定されないが、例えば、インジウム錫酸化物(ITO);酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO);アルミニウム;金;白金;ニッケル;タングステン;銅;合金;などが挙げられる。ボトムエミッション型の有機ELパネル1を構成する場合には、透明な第1電極21が用いられる。
第1電極21の厚みは、特に限定されないが、通常、0.01μm〜1.0μmである。
有機層24は、発光層を含む少なくとも2つの層からなる積層構造である。有機層24の構造としては、例えば、(A)正孔輸送層、発光層及び電子輸送層の3つの層を含む構造、(B)正孔輸送層、発光層及び電子注入層の3つの層を含む構造、(C)正孔輸送層及び発光層の2つの層を含む構造、(D)発光層及び電子輸送層の2つの層を含む構造、などが挙げられる。
前記(B)及び(C)の有機層24は、発光層が電子輸送層を兼用している。前記(D)の有機層24は、発光層が正孔輸送層を兼用している。
本発明に用いられる有機層24は、前記(A)〜(D)の何れの構造であってもよい。
以下、第1電極21が陽極である場合の、前記(A)の構造を有する有機層24について説明する。
正孔輸送層は、第1電極21の表面に設けられる。もっとも、有機ELパネル1の発光効率を低下させないことを条件として、第1電極21と正孔輸送層の間にこれら以外の任意の機能層が介在されていてもよい。
例えば、正孔注入層が、第1電極21の表面に設けられ、その正孔注入層の表面に正孔輸送層が設けられていてもよい。正孔注入層は、陽極層から正孔輸送層へ正孔の注入を補助する機能を有する層である。
正孔輸送層の形成材料は、正孔輸送機能を有する材料であれば特に限定されない。正孔輸送層の形成材料としては、4,4’,4”−トリス(カルバゾール−9−イル)−トリフェニルアミン(略称:TcTa)などの芳香族アミン化合物;1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼンなどのカルバゾール誘導体;N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)ベンジジン(略称:α-NPD)、N,N’−ビス(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ビス(フェニル)−9,9’−スピロビスフルオレン(略称:Spiro−NPB)などのスピロ化合物;高分子化合物;などが挙げられる。正孔輸送層の形成材料は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、正孔輸送層は、2層以上の多層構造であってもよい。
正孔輸送層の厚みは、特に限定されないが、駆動電圧を下げるという観点から、1nm〜500nmが好ましい。
発光層は、正孔輸送層の表面に設けられる。
発光層の形成材料は、発光性を有する材料であれば特に限定されない。発光層の形成材料としては、例えば、低分子蛍光発光材料、低分子燐光発光材料などの低分子発光材料を用いることができる。
低分子発光材料としては、例えば、4,4’−ビス(2,2’−ジフェニルビニル)−ビフェニル(略称:DPVBi)などの芳香族ジメチリデン化合物;5−メチル−2−[2−[4−(5−メチル−2−ベンゾオキサゾリル)フェニル]ビニル]ベンゾオキサゾールなどのオキサジアゾール化合物;3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−t−ブチルフェニル−1,2,4−トリアゾールなどのトリアゾール誘導体;1,4−ビス(2−メチルスチリル)ベンゼンなどのスチリルベンゼン化合物;ベンゾキノン誘導体;ナフトキノン誘導体;アントラキノン誘導体;フルオレノン誘導体;アゾメチン亜鉛錯体、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq)などの有機金属錯体;などが挙げられる。
また、発光層の形成材料として、ホスト材料中に発光性のドーパント材料をドープしたものを用いてもよい。
前記ホスト材料としては、例えば、上述の低分子発光材料を用いることができ、これ以外に、1,3,5−トリス(カルバゾ−9−イル)ベンゼン(略称:TCP)、1,3−ビス(N−カルバゾリル)ベンゼン(略称:mCP)、2,6−ビス(N−カルバゾリル)ピリジン、9,9−ジ(4−ジカルバゾール−ベンジル)フルオレン(略称:CPF)、4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−9,9−ジメチル−フルオレン(略称:DMFL−CBP)などのカルバゾール誘導体などを用いることができる。
前記ドーパント材料としては、例えば、スチリル誘導体;ペリレン誘導体;トリス(2−フェニルピリジル)イリジウム(III)(Ir(ppy))、トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム(III)(Ir(piq))、ビス(1−フェニルイソキノリン)(アセチルアセトナト)イリジウム(III)(略称:Ir(piq)(acac))などの有機イリジウム錯体などの燐光発光性金属錯体;などを用いることができる。
さらに、発光層の形成材料には、上述の正孔輸送層の形成材料、後述の電子輸送層の形成材料、各種添加剤などが含まれていてもよい。
発光層の厚みは、特に限定されないが、例えば、2nm〜500nmが好ましい。
電子輸送層は、発光層の表面に設けられる。もっとも、有機ELパネル1の発光効率を低下させないことを条件として、第2電極22と電子輸送層の間にこれら以外の任意の機能層が介在されていてもよい。
例えば、電子注入層が、電子輸送層の表面に設けられ、電子注入層の表面に、第2電極22が設けられていてもよい。電子注入層は、前記第2電極22から電子輸送層へ電子の注入を補助する機能を有する層である。
電子輸送層の形成材料は、電子輸送機能を有する材料であれば特に限定されない。電子輸送層の形成材料としては、例えば、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)などの金属錯体;2,7−ビス[2−(2,2’−ビピリジン−6−イル)−1,3,4−オキサジアゾ−5−イル]−9,9−ジメチルフルオレン(略称:Bpy−FOXD)、2−(4−ビフェニリル)−5−(4−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール(略称:PBD)、1,3−ビス[5−(p−tert−ブチルフェニル)−1,3,4−オキサジアゾール−2−イル]ベンゼン(略称:OXD−7)、2,2’,2’'−(1,3,5−フェニレン)−トリス(1−フェニル−1H−ベンズイミダゾール)(略称:TPBi)などの複素芳香族化合物;ポリ(2,5−ピリジン−ジイル)(略称:PPy)などの高分子化合物;などが挙げられる。電子輸送層の形成材料は、1種単独で又は2種以上を併用してもよい。また、電子輸送層は、2層以上の多層構造であってもよい。
電子輸送層の厚みは、特に限定されないが、駆動電圧を下げるという観点から、1nm〜500nmが好ましい。
第2電極22は、陰極又は陽極の何れでもよい。例えば、第2電極22は陰極である。
前記第2電極22の形成材料は、特に限定されないが、トップエミッション型の有機ELパネル1を構成する場合には、透明な第2電極22が用いられる。透明及び導電性を有する第2電極22の形成材料としては、インジウム錫酸化物(ITO);酸化珪素を含むインジウム錫酸化物(ITSO);アルミニウムなどの導電性金属を添加した酸化亜鉛(ZnO:Al);マグネシウム−銀合金などが挙げられる。第2電極22の厚みは、特に限定されないが、通常、0.01μm〜1.0μmである。
<封止層>
封止層25は、防湿性を有する層である。トップエミッション型の有機ELパネル1を構成する場合には、透明な封止層25が用いられる。
封止層25の形成材料は、防湿性を有するものであれば特に限定されない。封止層25の形成材料としては、例えば、エチレンテトラフルオロエチル共重合体(ETFE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、延伸ポリプロピレン(OPP)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド、ポリエーテルスチレン(PES)、ポリエチレンナフタレート(PEN)などの合成樹脂;窒化ケイ素(SiN)、炭化ケイ素(SiC)、炭化酸化ケイ素(SiOC)、窒化炭化酸化ケイ素(SiOCN)などのSiを含む窒化物などを好適に用いることができる。
封止層25の厚みは、特に限定されない。前記合成樹脂からなる封止層25の場合には、その厚みは、例えば、0.2μm〜50μmであり、好ましくは、0.2μm〜10μmである。前記窒化物からなる封止層25の場合には、その厚みは、例えば、例えば、50nm〜2000nmであり、好ましくは、100nm〜1000nmである。
封止層25は、単層構造であってもよく、他層を含んだ多層構造であってもよい。封止層25の形成方法は特に限定されないが、単層の封止層25は、例えば、蒸着法によって形成され、より好ましくは、プラズマアシスト蒸着法によって形成される。
封止層25が多層構造である場合、封止層25は、第2電極22上に積層された接着層と、前記接着層上に積層された封止板と、を有する(2層構造を有する)ことが好ましい。封止板の形成材料は特に限定されず、上述した封止層25の形成材料である合成樹脂を用いたフィルムや、ガラス板などが挙げられる。良好なガスバリア性を付与できることから、前記封止板の少なくとも一方面に公知のガスバリア層が積層されていてもよい。接着層の形成材料は、特に限定されない。例えば、接着層として、熱硬化型接着剤又は光硬化型接着剤などの従来公知の接着剤を用いることができる。
また、封止層25が多層構造である場合、封止層25は、第2電極22上に積層された保護膜と、前記保護膜上に積層された接着層と、前記接着層上に積層された封止板と、を有する構造でもよい。保護膜は、有機層24が傷つくことを防止すると共に、水分や酸素などの侵入を防止する機能を有する膜である。
[配線部材]
図4は、配線部材3を裏面側から見た平面図である。図5は、図4の配線部材3を左横から見た側面図である。図4に示す配線部材3の第1方向及び第2方向は、有機ELパネル1の第1方向及び第2方向に相当する。
<配線部材の構成>
図4乃至図5において、配線部材3は、配線基板31と、前記配線基板31の裏面にそれぞれ独立して設けられた第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42と、を有する。
配線部材3は、可撓性を有していてもよく、或いは、可撓性を有していなくてもよい。なお、前記可撓性を有さないとは、素手による人力で湾曲させることが極めて困難なほどの強度を有することをいう。可撓性を有さない配線部材には、素手による人力では湾曲させることができないが、機械的な動力で湾曲させることができるもの、及び、工具を用いた人力で湾曲させることができるものも含まれる。
配線基板31の平面視形状は、特に限定されず、例えば、四角形状などが挙げられる。前記四角形状は、正方形状や長方形状のような矩形状、平行四辺形状などが挙げられる。図示例では、配線基板31は、平面視長方形状に形成されている。
配線基板31は、図5に示すように、ベース部材の曲面部と同様に曲面状に形成されている。好ましくは、ベース部材の曲面部の曲率半径と略同じ曲率半径を有する曲面状に湾曲されている。もっとも、配線部材は、平坦状に形成されていてもよい。平坦状に形成されている配線部材3は、ベース部材に取り付ける前に、又は、ベース部材に取り付けると同時に曲面部に沿って湾曲される。
配線基板31は、少なくとも有機ELパネル1の第1端子21a及び第2端子22aを被覆できる大きさに形成されている。この配線基板31の裏面内に第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が配設される。
第1弾性導電体41は、外部電源から第1端子21aに正孔(又は電子)を供給する給電用の導電体であり、第2弾性導電体42は、外部電源から第2端子22aに電子(又は正孔)を供給する給電用の導電体である。これらの導電体は、いずれも弾性を有し且つ導電性を有する弾性体から形成されている。なお、弾性は、応力を加えると変形し、応力を解除すると元の形状に復元する性質をいう。第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、いずれも後述するベース部材の曲面部よりも柔軟である。
第1弾性導電体41は、第1端子21aに密着される密着部411(以下、第1密着部411という場合がある)を有する。この第1弾性導電体41は、配線基板31の裏面に設けられている。なお、第1弾性導電体41は、図示したように、配線基板31の裏面に直接設けられていてもよく、配線基板31との間に任意の適切な層を介在させた状態で設けられていてもよい(図示せず)。前記適切な層としては、銅箔などの金属箔などが挙げられる。前記配線基板31との間に任意の適切な層を介在させた状態で第1弾性導電体41を設ける方法としては、例えば、第1弾性導電体41の一方面に金属箔を積層し、その金属箔の一方面を配線基板31の裏面に接着することが挙げられる。
前記配線基板31の裏面には、外部電源と接続するための接続端部412(以下、第1接続端部412という場合がある)と、前記第1密着部411と第1接続端部412を繋ぐ配線部413(以下、第1配線部413という場合がある)と、が配設されている。
第2弾性導電体42は、第2端子22aに密着される密着部421(以下、第2密着部421という場合がある)を有する。この第2弾性導電体42は、配線基板31の裏面に設けられている。なお、第2弾性導電体42は、図示したように、配線基板31の裏面に直接設けられていてもよく、配線基板31との間に任意の適切な層を介在させた状態で設けられていてもよい(図示せず)。前記適切な層としては、銅箔などの金属箔などが挙げられる。前記配線基板31との間に任意の適切な層を介在させた状態で第2弾性導電体42を設ける方法としては、例えば、第2弾性導電体42の一方面に金属箔を積層し、その金属箔の一方面を配線基板31の裏面に接着することが挙げられる。前記配線基板31の裏面には、外部電源と接続するための接続端部422(以下、第2接続端部422という場合がある)と、前記第2密着部421と第2接続端部422を繋ぐ配線部423(以下、第2配線部423という場合がある)と、が配設されている。
図示例では、第1弾性導電体41、第1接続端部412及び第1配線部413は、一体的に形成されている。つまり、第1弾性導電体41の形成材料を用いて、第1接続端部412及び第1配線部413も形成されている。もっとも、第1弾性導電体41、第1接続端部412及び第1配線部413は、一体的に形成されている場合に限定されず、3つを別々の材料にて形成してもよく、或いは、第1接続端部412及び第1配線部413を第1弾性導電体41とは異なる材料にて形成してもよい。例えば、前記第1接続端部412及び第1配線部413は、それぞれ独立して、導電性を有し且つ弾性を有さない材料で形成してもよく、或いは、第1弾性導電体41の形成材料とは異なる材料であって、導電性及び弾性を有する材料で形成してもよい。
同様に、図示例では、第2弾性導電体42、第1接続端部422及び第1配線部423は、一体的に形成されている。つまり、第2弾性導電体42の形成材料を用いて、第2接続端部422及び第2配線部423も形成されている。もっとも、第2弾性導電体42、第2接続端部422及び第2配線部423は、一体的に形成されている場合に限定されず、3つを別々の材料にて形成してもよく、或いは、第2接続端部422及び第2配線部423を第2弾性導電体42とは異なる材料にて形成してもよい。例えば、前記第2接続端部422及び第1配線部423は、それぞれ独立して、導電性を有し且つ弾性を有さない材料で形成してもよく、或いは、第2弾性導電体42の形成材料とは異なる材料であって、導電性及び弾性を有する材料で形成してもよい。
第1接続端部412及び第2接続端部422は、第1密着部411及び第2密着部421よりも幅広に形成されている。もっとも、第1接続端部412及び第2接続端部422の幅は、第1密着部411及び第2密着部421の幅と同じ又は小さくてもよい。
第1密着部411及び第2密着部421の平面視形状は、それぞれ第1端子21a及び第2端子22aに対応して、第1端子21a及び第2端子22aと同様な形状に形成されている。図示例では、第1密着部411及び第2密着部421は、それぞれ第2方向に延在されている。好ましくは、第1密着部411及び第2密着部421は、図4のように、それぞれ平面視直線帯状に形成されている。
第1密着部411の幅W2は、第1端子21aの幅W1と略同じ、又は、第1端子21aの幅W1よりも大きい若しくは小さくてもよい。図示例では、第1密着部411の幅W2は、第1端子21aの幅W1よりも少し小さく設定されている。第1密着部411の長さL2(第1密着部411の第2方向長さ)は、第1端子21aの長さL1と略同じ、又は、第1端子21aの長さL1よりも大きい若しくは小さくてもよい。第1端子21aの長さ方向全体に給電するために、第1密着部411の長さL2は、第1端子21aの長さL1と略同じ、又は、第1端子21aの長さL1よりも大きいことが好ましい。図示例では、第1密着部411の長さL2は、第1端子21aの長さL1と略同じに設定されている。
第2密着部421の幅W2は、第2端子22aの幅W1と略同じ、又は、第2端子22aの幅W1よりも大きい若しくは小さくてもよい。図示例では、第2密着部421の幅W2は、第2端子22aの幅W1よりも少し小さく設定されている。第2密着部421の長さL2(第2密着部421の第2方向長さ)は、第2端子22aの長さL1と略同じ、又は、第2端子22aの長さL1よりも大きい若しくは小さくてもよい。第2端子22aの長さ方向全体に給電するために、第2密着部421の長さL2は、第2端子22aの長さL1と略同じ、又は、第2端子22aの長さL1よりも大きいことが好ましい。図示例では、第2密着部421の長さL2は、第2端子22aの長さL1と略同じに設定されている。
なお、配線基板31の側部には、後述するネジ付き止め具を入れ込むための孔32が貫通されている。この孔32は、配線基板31のうち、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が設けられていない箇所に穿設される。例えば、各孔32は、第1方向両端の側部(第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42の長さ方向長線上の側部)に設けられる。もっとも、前記孔32は形成されていなくてもよい。例えば、前記ネジ付き止め具としてスクリューネジを用いた場合には、孔が形成されていない配線基板31に直接ねじ込むことが可能であるので、前記孔32は形成されていなくてもよく、或いは、その孔32が形成されていてもよい。また、例えば、締結部材として挟持具を用いた場合には、前記孔32は形成されていなくてもよい。
<配線基板>
前記配線基板31は、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を設けるための部材である。前記配線基板31は、可撓性を有していてもよく、或いは、可撓性を有していなくてもよい。前記配線基板31は、透明又は不透明の何れでもよい。トップエミッション型の有機ELパネル1に配線部材3を取り付ける場合には、透明な配線基板31が用いられる。ただし、後述するように、配線基板31に発光領域を露出させる窓部を形成する場合には、不透明な配線基板31を用いることもできる。ボトムエミッション型の有機ELパネル1に配線部材3を取り付ける場合には、透明な配線基板31又は不透明の配線基板31の何れを用いてもよい。
配線基板31の形成材料は、特に限定されず、例えば、金属、合成樹脂、セラミック、木材などが挙げられる。第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を弾性変形させつつ第1端子21a及び第2端子22aの表面に良好に密着させるために、配線基板31は、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42よりも硬い材料を用いて形成されていることが好ましい。また、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42よりも硬く且つ加工が容易なことから、配線基板31は、金属又は合成樹脂を用いて形成されていることが好ましい。前記金属としては、例えば、アルマイト処理されたアルミニウムなどのアルミニウム、ステンレス、鉄、銅、チタン、合金などが挙げられる。前記合成樹脂としては、例えば、アクリル系樹脂;ポリスチレン系樹脂;ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂;ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のオレフィン系樹脂;ポリ塩化ビニル(PVC);ポリカーボネート(PC);ポリフェニレンスルフィド(PPS);ポリアミド(ナイロン)等のアミド系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン(PEEK);フェノール樹脂;エポキシ樹脂;メラミン樹脂;尿素樹脂などが挙げられる。なお、図4及び図5においては、可撓性を有さない材料(例えば、金属など)で配線基板が形成された例を図示している。
配線基板31の厚みは、特に限定されず、例えば、0.5mm〜20mmである。配線基板31が金属製の基板から形成される場合には、その厚みは、例えば、0.5mm〜5mmであり、好ましくは2mm〜4mmである。配線基板31が合成樹脂製の基板から形成される場合には、その厚みは、例えば、2mm〜20mmであり、好ましくは3mm〜10mmである。
なお、配線基板31として金属製の基板のような導電性の基板を用いる場合には、第1弾性導電体41と第2弾性導電体42との導通を防止するため、配線基板31の裏面に絶縁層(図示せず)が設けられる。つまり、配線基板31として金属製の基板のような導電性の基板を用いる場合には、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、絶縁層を介在させてその配線基板31の裏面に設けられる。
<第1弾性導電体及び第2弾性導電体>
第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、導電性を有する弾性体から形成される。このような弾性体としては、導電ゴム(導電ゴムには導電性エラストマーも含まれる)、導電性樹脂などが挙げられる。
導電ゴムとしては、ゴム材料(エラストマーを含む)に導電成分を配合したものが挙げられる。前記ゴム材料としては、シリコーンゴム、エピクロルヒドリンゴム、ウレタンゴム、ニトリルゴム(NBR)、CRゴムなどが挙げられる。前記導電成分としては、カーボンブラック、金属粒子などの導電性フィラー、リチウムイオンなどのイオン導電剤などが挙げられる。
第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42の厚みは、特に限定されず、それぞれ独立して、例えば、0.1μm〜2mmであり、好ましくは0.5μm〜1mmである。
[ベース部材]
図6は、ベース部材5を表面側から見た正面であり、図7は、その右側面図である。
ベース部材5は、有機ELパネル1を1つ又は2つ以上並べて添付可能な添付領域を有する起立部51と、起立部51を起立状態で支持するための設置部52と、を有する。起立部51と設置部52は、一体的に形成されている。もっとも、起立部51と設置部52を別体で形成し、両者を連結して一体化してもよい。
前記添付領域は、1つ又は2つ以上の有機ELパネル1を添付する領域であり、起立部51の表面全体の領域又はその表面の一部の領域からなる。図示例では、1つの有機ELパネル1を添付できるベース部材5を示している。
前記起立部51は、図7に示すように、曲面状に形成された曲面部53を有する。なお、曲面状に形成された曲面部53は、その表面が曲面状に形成されているという意味である。曲面部53は、表面が曲面状に形成されていることを条件として、その裏面は、図示のように曲面状に形成されていてもよく、或いは、特に図示しないが平坦状などに形成されていてもよい。なお、曲面部53は、図6に示すように、外方へ膨らむ凸型曲面でもよく、或いは、特に図示しないが、その反対側へ凹む凹型曲面でもよい。
また、図示例のように、起立部51の全体が曲面状に形成された曲面部53とされていてもよく、或いは、起立部51の一部が曲面状に形成されていてもよい。なお、前記曲面状は、図7に示すように、側面視弧状に湾曲している形状のみならず、例えば、側面視略<字状に屈曲している形状も含まれる。従って、曲面部53は、概念上、湾曲面の部分及び屈曲面の部分を含む意味である。
有機ELパネル1は、その曲面状に形成された曲面部53を含む添付領域に添付される。
設置部52は、ベース部材5を水平面などに安定的に自立させることができるように、平坦状に形成されている。もっとも、設置部52は、図示したような平坦状に限られず、様々な形状に変形できる。また、本発明の有機EL装置は、必ずしも自立させて使用する場合に限られないので、ベース部材5の設置部52は、省略することもできる。設置部を有さないベース部材5を用いた有機EL装置は、例えば、構造物の壁などに立て掛ける、或いは、構造物の壁や天井などに固着して使用できる。
曲面部53が側面視弧状に湾曲している場合、その曲率半径は、特に限定されず、例えば、3cm〜2000cmであり、好ましくは、5cm〜1000cmであり、より好ましくは10cm〜500cmである。なお、曲面部53は、全体的に同じ曲率半径で湾曲していてもよく、或いは、連続的に曲率半径が変化して湾曲していてもよい。
なお、ベース部材5には、ネジ付き止め具を入れ込むための穴54が穿設されている。この穴54を形成することにより、ネジ付き止め具をねじ込み易くなる。もっとも、前記穴54は形成されていなくてもよい。例えば、ネジ付き止め具としてスクリューネジを用いた場合には、穴が形成されていないベース部材5に直接ねじ込むことが可能であるので、前記穴54は形成されていなくてもよく、或いは、その穴54が形成されていてもよい。また、例えば、締結部材として挟持具を用いた場合には、前記穴54は形成されていなくてもよい。
前記ベース部材5は、有機ELパネル1及び配線部材3を取り付ける部材である。前記ベース部材5は、透明又は不透明の何れでもよい。ボトムエミッション型の有機ELパネル1を取り付ける場合には、少なくとも添付領域が透明なベース部材5が用いられる。ただし、後述するように、ベース部材5に発光領域を露出させる窓部を形成する場合には、不透明なベース部材5を用いることもできる。トップエミッション型の有機ELパネル1取り付ける場合には、透明又は不透明の何れを用いてもよい。
ベース部材5は、板体から形成されていてもよく、塊体から形成されていてもよい。図示例では、板体から形成されている。
少なくとも添付領域が第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42よりも硬い材料で形成されていることを条件として、ベース部材5の形成材料は、特に限定されない。ベース部材5の形成材料としては、例えば、金属、合成樹脂、ガラス、セラミック、木材、コンクリートモルタルなどが挙げられる。加工が容易であることから、ベース部材5は、金属又は合成樹脂を用いて形成されていることが好ましい。前記金属及び合成樹脂としては、上記<配線基板>の欄に例示したようなものが挙げられる。
駆動時に有機ELパネル1の温度上昇を防止するため、前記ベース部材5は、放熱性に優れているものが好ましい。
なお、ベース部材5として金属製の基板のような導電性の基板を用いる場合には、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42から漏電するおそれがあるため、少なくとも添付領域の表面に絶縁層を設けることが好ましい。
[有機EL装置の第1実施形態]
図8は、第1実施形態に係る有機EL装置10を表面側から見た正面図であり、図9は、同有機EL装置10の右側面図である。図10及び図11は、図8のX−X線及びXI−XI線でそれぞれ切断した断面図である。
なお、ベース部材5、有機ELパネル1及び配線部材3は上記で説明したので、有機EL装置10の各実施形態の欄において、ベース部材5、有機ELパネル1及び配線部材3の説明を省略し、それらの用語及び符号をそのままを援用する場合がある。
図8乃至図11において、有機EL装置10は、上述したベース部材5と、有機ELパネル1と、配線部材3と、を有する。
具体的には、ベース部材5の曲面部53を含む添付領域に、1つの有機ELパネル1が添付されている。有機ELパネル1は、添付領域のうち曲面部53の表面の全体に渡って添付されている。有機ELパネル1の第2方向において有機ELパネル1が曲面を描くように、有機ELパネル1は曲面部53を含む添付領域に添付されている。図示のように、曲面部53が側面視弧状に形成されている場合、有機ELパネル1は、曲面部53の曲率半径と同じ曲率半径にて湾曲されている。従って、第1端子21a及び第2端子22aも、前記曲面部53の表面に沿って湾曲されている。
なお、有機ELパネル1は、その裏面(支持基板23の裏面)を曲面部の表面に向かい合わせて曲面部53に添付されている。
有機ELパネル1は、添付領域に着脱不能に取り付けられていてもよく、或いは、添付領域に着脱可能に取り付けられていてもよい。好ましくは、有機ELパネル1は、添付領域に着脱可能に取り付けられている。
なお、本明細書において、「AがBに着脱不能に取り付けられている」とは、「AをBから分離できないように取り付けられていること、又は、A及びBの少なくとも一方の一部又は全部を破損させなければ、AをBから分離できないように取り付けられていること」を意味する。一方、「AがBに着脱可能に取り付けられている」とは、「Aを破損させないで、AをBから分離できるように取り付けられていること」を意味する。
有機ELパネル1を添付領域に着脱不能に取り付ける方法としては、代表的には、接着剤を用いて有機ELパネル1を添付領域に取り付けることが挙げられる。有機ELパネル1を添付領域に着脱可能に取り付ける方法としては、代表的には、(1)人力で容易に剥離できる剥離可能型の感圧粘着剤を用いて有機ELパネル1を添付領域に取り付けること、或いは、(2)締結部材を用いて有機ELパネル1を添付領域に取り付けること、或いは、(3)有機ELパネル1を粘着剤や締結部材などで添付領域に取り付けず、配線部材3を添付領域に取り付けることによって、有機ELパネル3を配線部材3と添付領域の間に挟んで保持すること、などが挙げられる。なお、前記感圧粘着剤は、有機ELパネル1とベース部材5の間に介在する層状の粘着剤を用いてもよく、薄い基材の両面にそれぞれ層状の粘着剤が塗布された粘着テープを用いてもよい。
配線部材3は、前記曲面部53を含む添付領域に添付された有機ELパネル1の少なくとも第1端子21a及び第2端子22aを覆うように取り付けられている。
配線部材3の第1弾性導電体41は、前記有機ELパネル1の第1端子21aの表面に密着され、配線部材3の第2弾性導電体42は、前記有機ELパネル1の第2端子22aの表面に密着されている。第1端子21a及び第2端子22aが前記曲面部53の表面に沿って湾曲されている場合、前記第1弾性導電体41は、前記湾曲した第1端子21aの表面に沿って湾曲されており、前記第2弾性導電体42が、前記湾曲した第2端子22aの表面に沿って湾曲されている。好ましくは、第1弾性導電体41は、その弾性領域で変形された状態で前記第1端子21aの表面に密着され、第2弾性導電体42は、その弾性領域で変形された状態で前記第2端子22aの表面に密着されている。
詳しくは、第1弾性導電体41の第1密着部411の裏面は、前記有機ELパネル1の第1端子21aの長さ方向略全体に密着され、第2弾性導電体42の第2密着部421の裏面は、前記有機ELパネル1の第2端子22aの長さ方向略全体に密着されている。第1密着部411及び第2密着部421は、湾曲して第1端子21a及び第2端子22aに密着されている。なお、第1配線部413、第2配線部423、第1接続端部412及び第2接続端部422の各裏面は、第1端子21a及び第2端子22aの表面に接触しておらず、支持基板23又は封止層25の表面及びベース部材5の表面に接触している。
第1及び第2弾性導電体41,42の第1及び第2密着部411,421が第1端子21a及び第2端子22aに密着された状態を維持するため、配線部材3は、ベース部材5に取り付けられている。好ましくは、前記第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42にて前記第1端子21aの表面及び第2端子22aの表面を押圧した状態で、配線部材3がベース部材5に取り付けられている。例えば、配線基板31に設けられた第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を第1端子21a及び第2端子22aの表面方向に押し付けるようにしながら配線部材3をベース部材5に取り付けることにより、第1端子21a及び第2端子22aの表面が第1及び第2弾性導電体41,42の第1及び第2密着部411,421によって押圧される。このような第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、それらの弾性領域で変形しつつ第1端子21a及び第2端子22aの表面に密着する。それ故、第1及び第2密着部411,421が第1端子21a及び第2端子22aに略均一に密着するようになる。前記第1端子21aの表面及び第2端子22aの表面を押圧した状態で前記第1及び第2密着部411,421を第1端子21a及び第2端子22aに密着させる方法としては、配線基板31の全体にて第1及び第2弾性導電体41,42をベース部材側に押圧するように配線基板31をベース部材5に取り付けることが挙げられる。
配線部材3は、ベース部材5に着脱不能に取り付けられていてもよく、或いは、ベース部材5に着脱可能に取り付けられていてもよい。好ましくは、配線部材3は、ベース部材5に着脱可能に取り付けられている。
配線部材3をベース部材5に着脱可能に取り付ける方法としては、例えば、締結部材6を用いて配線部材3の配線基板31をベース部材5に取り付けることなどが挙げられる。前記締結部材としては、スクリューネジやボルトナットなどのネジ付き止め具;クリップなどの挟持具;などが挙げられる。図示例の締結部材6は、スクリューネジである。
配線部材3をベース部材5に着脱不能に取り付ける方法としては、瞬間接着剤などの接着剤を用いて配線部材3の配線基板31をベース部材5に取り付けることが挙げられる。
[有機EL装置の製造方法]
本発明の有機EL装置10は、例えば、次のようにして製造することができる。
<第1の製造方法>
上述の有機ELパネル1、配線部材3及びベース部材5を準備する。
有機ELパネル1は、上述のように、第1端子21aを有する第1電極21、発光層及び第2端子22aを有する第2電極22を有し、全体として可撓性を有する。このような有機ELパネル1は、従来公知の方法で得ることができる。
また、配線部材3及びベース部材5についても、本明細書の説明から容易に得ることができる。
図12に示すように、前記有機ELパネル1を、湾曲させつつベース部材5の曲面部53を含む添付領域の表面に添付する(添付工程)。有機ELパネル1のベース部材5への取付けは、上述のように、例えば、両面テープなどを用いて着脱可能に取り付けてもよく、接着剤などで着脱不能に取り付けてもよい。
次に、配線部材3をベース部材5に取り付ける(配線部材取付け工程)。
前記配線部材3の第1及び第2弾性導電体41,42の第1及び第2密着部411,421を、前記第1端子21a及び第2端子22aの表面に位置合わせして、この第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42に圧力を加えながら前記各表面に密着させる。例えば、締結部材6を用いて、配線基板31の長さ方向一方側をベース部材5に取り付ける。次に、前記一方側がベース部材5に固定された配線基板31をベース部材5の表面側へと押圧しながら、締結部材6を用いてその配線基板31の反対側をベース部材5に取り付ける。このようにして配線基板31を押圧しながらベース部材5に取り付けることにより、配線基板31の裏面に設けられた第1及び第2弾性導電体41,42の第1及び第2密着部411,421を第1端子21a及び第2端子22aの表面に押圧された状態で密着させることができる。締結部材6としては、ネジ軸部61とネジ軸部61よりも大径の頭部62とを有するもの(スクリューネジやボルトなど)を用いることが好ましい。このような締結部材6を用いることにより、ネジ軸部61をベース部材5に螺合していく過程で、大径な頭部62によって配線基板31が押さえつけられ、配線基板31に引張り力が加えられるようになる。このため、配線基板31によって第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が前記第1端子21aの表面及び第2端子22aの表面に押圧され、第1及び第2弾性導電体41,42がその弾性領域で変形された状態で前記第1端子21aの表面及び第2端子22aの表面に密着された有機EL装置10を容易に製造できる。
<第2の製造方法>
上記第1の製造方法は、予め曲面状に形成された配線部材3を用いて有機EL装置10を製造する場合を例示したが、第2の製造方法は、平坦状に形成された配線部材3を用いてそれを製造する場合に関する。
図13に示すように、平坦状に形成された配線部材3を、有機ELパネル1が取り付けられたベース部材5に取り付ける。この平坦状の配線部材3を、ベース部材5に取り付ける直前に、ベース部材5の曲面部53と同様な曲率半径を有する曲面状に曲げ、その曲面状の配線部材3を上記第1の製造方法と同様にしてベース部材5に取り付ける。このようにして本発明の有機EL装置を得ることができる。
なお、平坦状の配線部材3をベース部材5に取り付ける前に曲面状に形成する方法に代えて、平坦状の配線部材3をベース部材5の表面に押し当てつつ、その配線部材3を湾曲させてもよい。この方法は、配線部材3をベース部材5に取り付けると同時に曲面部に沿って湾曲させるものである。
<第3の製造方法>
上記第1の製造方法は、予め曲面状に形成された配線部材3及びベース部材5を用いて有機EL装置10を製造する場合を例示したが、第3の製造方法は、平坦状に形成された配線部材3及びベース部材5を用いてそれを製造する場合に関する。
第3の製造方法では、平坦状(又は僅かに湾曲した曲面状)のベース部材に、有機ELパネルを添付し、その有機ELパネルに、平坦状の配線部材を取り付ける。この段階で、ベース部材と有機ELパネルと配線部材とが積層された平坦状の積層体が得られる。この平坦状の積層体の全体を、機械的な動力で湾曲させることにより、本発明の有機EL装置を得ることができる。
[有機EL装置の用途及び効果]
本発明の有機EL装置10は、照明装置やディスプレイ装置などとして利用できる。例えば、本発明の有機EL装置10をそのまま照明装置として利用することができ、或いは、有機EL装置10に任意の装飾部材又は機能部材を組み合わせて照明装置として利用することができる。
上記有機EL装置10は、配線部材3の第1接続端部412に外部電源の陽極(又は陰極)を接続し、第2接続端部422に外部電源の陰極(又は陽極)を接続して使用される。外部電源の電気が第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42から第1端子21a及び第2端子22aを通じて発光層に給電されることにより、発光層の発光領域が発光する。
本発明の有機EL装置10は、有機ELパネル1が曲面部53に添付されているが、曲面部53よりも柔軟な第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が第1端子21a及び第2端子22aの表面に略均一に密着されているので、輝度ムラや輝度変動を抑制できる。具体的には、曲面部53よりも柔軟な第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、変形しつつ第1端子21a及び第2端子22aに密着し、一方、比較的硬い曲面部53の表面上にある第1端子21a及び第2端子22aは、変形し難い。このため、本発明の有機EL装置10は、第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が第1端子21a及び第2端子22aの表面に長期間略均一に密着されるので、輝度ムラ及び輝度変動を抑制できる。
特に、第1及び第2弾性導電体41,42の第1及び第2密着部411,421がその弾性領域で変形された状態で第1端子21aの表面及び第2端子22aの表面にそれぞれ密着されているので、有機EL装置10を長期間使用している間に、第1及び第2密着部411,421の一部が第1及び第2端子22a21a,22aの表面から離れることを防止できる。このため、本発明の有機EL装置10は、その発光領域が長期間安定的に発光する。
また、本発明の有機EL装置10は、有機ELパネル1が曲面部53を含んで添付されているので、発光領域が曲面状に曲がっている。かかる有機EL装置10は、光が広角に拡がるので好ましい。
さらに、配線部材3がベース部材5に着脱可能に取り付けられている場合、有機ELパネル1の交換も容易に行える。有機EL装置10を使用しているうちに、有機ELパネル1の寿命が到来し、その有機ELパネル1を交換しなければならない場合がある。この点、配線部材3がベース部材5に着脱可能に取り付けられていることにより、配線部材3を取り外して有機ELパネルを交換した後、再び、その配線部材3をベース部材5に取り付けることにより、有機EL装置10を再使用できる。この場合、有機ELパネル1もベース部材5に着脱可能に取り付けられている場合には、その取り外しも容易に行えるので好ましい。
なお、本発明の有機EL装置は、上記第1実施形態に限られず、本発明の意図する範囲で適宜設計変更できる。以下、本発明の他の実施形態を説明するが、その説明に於いて、主として上記第1実施形態と異なる構成及び効果について説明し、上記第1実施形態と同様の構成などについては、(それを説明したものとして)用語又は符号をそのまま援用し、その構成の説明を省略する場合がある。
[有機EL装置の第2実施形態]
上記第1実施形態の有機EL装置10は、有機ELパネル1が曲面部53の全体渡って添付されているが、これに限定されず、有機ELパネル1が曲面部53と平面部を有する添付領域に添付されていてもよい。
図14は、第2実施形態の有機EL装置10の側面図を示す。図14において、ベース部材5の添付領域は、表面が曲面状に形成された曲面部53と表面が平坦状に形成された平面部55とを有する。有機ELパネル1は、前記曲面部53と平面部55に跨がって添付されている。
[有機EL装置の第3実施形態]
また、有機EL装置10において、図15乃至図17に示すように、配線基板31の面内に窓部33が開口されている配線部材3を用いてもよい。前記窓部33は、配線基板31の面内の所要範囲を打ち抜く又は切り取るなどすることによって形成できる。この窓部33は、有機ELパネル1の発光領域に対応して開口される。
図18は、前記窓部33を有する配線部材3を有する有機EL装置10の正面図である。トップエミッション型の有機ELパネル1に前記窓部33を有する配線部材3を取付けた場合には、有機ELパネル1の発光領域が窓部33から露出するようになる。このため、トップエミッション型の有機ELパネル1に対して、不透明な配線基板31を有する配線部材3を用いることができる。
また、ベース部材5のうち、有機ELパネル1の発光領域に対応する範囲に、同様に窓部を形成してもよい(図示せず)。ボトムエミッション型の有機ELパネル1を前記窓部を有するベース部材5に添付した場合には、有機ELパネル1の発光領域がベース部材5の窓部から露出するようになる。このため、ボトムエミッション型の有機ELパネル1に対して、不透明なベース部材5を用いることができる。
[有機EL装置の第4実施形態]
上記第1実施形態の有機EL装置10は、ベース部材5の添付領域に1つの有機ELパネル1が添付されているが、これに限定されず、2つ以上の有機ELパネル1が添付領域に添付されていてもよい。この場合、各有機ELパネル1の第1端子21a及び第2端子22aに配線部材3の第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が圧接される。
図19は、2つの有機ELパネル1がベース部材5の添付領域に並んで添付された有機EL装置10を示す。第4実施形態の2つ以上の有機ELパネル1は、その短辺方向に並んで添付領域に添付されている。また、図示例では、各有機ELパネル1にそれぞれ独立した配線部材3が取り付けられているが、第5実施形態で示すように、1つに纏めた配線部材3を用いてもよい。また、図示例では、窓部を有する配線部材3を用いているが、第1実施形態のように窓部を有さない配線部材3を用いてもよい。
[有機EL装置の第5実施形態]
ベース部材5の添付領域に2つ以上(即ち、複数)の有機ELパネル1を添付する場合、配線部材3を用いて、各有機ELパネル1の第1端子21a及び第2端子22aを電気的に直列又は並列に繋ぐこともできる。この場合、有機ELパネル1の数に対応した複数の配線部材3を用いてもよく、有機ELパネル1の数に対応した複数の第1及び第2弾性導電体41,42が設けられた1つの配線部材3を用いてよい。各有機ELパネル1の給電用配線が容易であることから、後者(複数の第1及び第2弾性導電体41,42が設けられた1つの配線部材3)を用いることが好ましい。
図20は、複数の有機ELパネル1が配線部材3によって直列回路で繋がれた有機EL装置10を示し、図21は、直列回路で繋ぐために用いられる配線部材3を示す。
図20において、ベース部材5の添付領域に、例えば、3つの有機ELパネル1が並んで貼付されている。配線部材3は、この有機ELパネル1の数(3つ)に対応して、3つの第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を有し、各第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42は、各第1端子21a及び第2端子22aの表面に密着されている。
図21において、1つの配線基板31にそれぞれ3つの第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が設けられている。隣接する第1弾性導電体41と第2弾性導電体42は、配線部433を介して接続されている。配線基板31の側部に配置された第1弾性導電体41と第2弾性導電体42には、それぞれ接続端部432が設けられている。
図22は、複数の有機ELパネル1が配線部材3によって並列回路で繋がれた有機EL装置10を示し、図23は、並列回路で繋ぐために用いられる配線部材3を示す。
図22において、ベース部材5の添付領域に、例えば、3つの有機ELパネル1が並んで貼付されている。配線部材3は、この有機ELパネル1の数(3つ)に対応して、3つの第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42を有し、各第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42の密着部は、各第1端子21a及び第2端子22aの表面に密着されている。
図23において、1つの配線基板31にそれぞれ3つの第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が設けられている。全ての第1弾性導電体41は、配線部443を介して接続され、その配線部443には1つの接続端部442が設けられている。全ての第2弾性導電体42は、配線部443を介して接続され、その配線部443には1つの接続端部442が設けられている。
[有機EL装置の第6実施形態]
第6実施形態の有機EL装置10は、2つ以上の有機ELパネル1が、その長辺方向に並んでベース部材5の添付領域に添付されている。
図24は、短辺方向に3つの有機ELパネル1及び長辺方向に2つの有機ELパネル1がベース部材5の添付領域に並んで添付された有機EL装置10を示す。この場合、有機ELパネル1の数に対応した複数の配線部材3を用いてもよく、複数の第1及び第2弾性導電体41,42が設けられた1つ又は2つ以上の配線部材3を用いてよい。図示例では、3つの有機ELパネル1に対応して3組の第1及び第2弾性導電体41,42が設けられた配線部材3が2つ用いられている。1つの配線部材3の第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が、上方の3つの有機ELパネル1の第1端子21a及び第2端子22aにそれぞれ圧接され、もう1つの配線部材3の第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42が、下方の3つの有機ELパネル1の第1端子21a及び第2端子22aにそれぞれ圧接されている。
その他、図示しないが、長辺方向に3つ以上の有機ELパネル1を並べてベース部材5に取り付けてもよい。
[有機EL装置の第7実施形態]
上記実施形態の有機EL装置10においては、例えば、図8などに示すように、締結部材6(ネジ付き止め具)が、配線基板31の第1方向両端の側部に取り付けられているが、締結部材の取付け位置はこれに限定されない。例えば、図25に示すように、締結部材6が、第2方向両端の側部311,321(第1弾性導電体41及び第2弾性導電体42の左右側方)に配置されていてもよい。なお、締結部材6を、第1及び第2弾性導電体41,42や有機ELパネル1には接触しないように取り付けることが好ましいことから、図25に示すように、配線基板31の第2方向両端の側部311,321は、幅広に形成される。
[有機EL装置の第8実施形態]
上記実施形態の有機EL装置10においては、配線部材3をベース部材5に固定するための締結部材としてネジ付き止め具が用いられているが、ネジ付き止め具に代えて又はこれと併用して他の締結部材を用いてもよい。図26は、他の締結部材である、挟持具の斜視図である。この挟持具8は、向かい合った第1片81及び第2片82と、第1片81の端部と第2片82の端部に連結された連結片83と、を有する。挟持具8は、第1片81及び第2片82の各一方面が接する又は近接した状態で、両片81,82が連結片83を介して一体化されている。連結片83は、第1片81と第2片82が互いに離れないように両片を付勢する機能を有する板バネから構成されている。かかる挟持具8は、外力を加えることによって第1片81と第2片82間を大きく開くことができ、外力を除くと連結片83のバネ付勢によって第1片81と第2片82の間で対象物を挟持できる。前記挟持具8の第1片81と第2片82を開き、第1片81の一方面を配線部材の側部表面に当て且つ第2片82の一方面を挟持具8とベース部材の裏面に当てることによって、挟持具にて配線部材がベース部材に取り付けられた有機EL装置を得ることができる。
以下、実施例及び比較例を示して本発明をさらに説明する。ただし、本発明は、下記実施例のみに限定されない。
[実施例1]
(有機ELパネルの作製)
幅40mm、長さ150mm、厚み50μmの平面視長方形状の可撓性を有するステンレス製基板の一方の面に、アクリル樹脂(JSR(株)製、商品名「JEM−477」)を塗工して、厚み3μmの絶縁層を形成した。
前記基板の絶縁層の表面に、アルミニウムを厚み100nmで真空蒸着することにより、陽極を形成した。次に、前記陽極の表面(ただし、端子を除く)に、HAT−CN(1,4,5,8,9,12−ヘキサアザトリフェニレンヘキサカルボニトリル)を厚み10nmで真空蒸着することにより、正孔注入層を形成した。この正孔注入層の表面に、NPBを厚み50nmで真空蒸着することにより、正孔輸送層を形成した。この正孔輸送層の表面に、Alq(トリス(8−キノリノラト)アルミニウム)を厚み45nmで真空蒸着することにより、電子輸送層兼用の発光層を形成した。この発光層の表面に、フッ化リチウムを厚み0.5nmで真空蒸着することにより、電子注入層を形成した。この電子注入層の表面に、Mg/Agを厚み5/15nmで共蒸着し、さらに、この上にITO(インジウム錫酸化物)を厚み50nmでスパッタリングすることにより、陰極を形成した。前記陰極の表面(ただし、端子を除く)に、SiOCN(酸化窒化炭化ケイ素)を厚み400nmでプラズマアシスト蒸着することにより、封止層を形成した。
このようにして、トップエミッション型の有機ELパネルを作製した。この有機ELパネルの発光領域は、幅25mm、長さ135mmの平面視長方形状であった。また、陽極の端子は、幅2mm、長さ135mmの平面視直線帯状で、陰極の端子は、幅2mm、長さ135mmの平面視直線帯状であった。
(有機ELパネルの構成)
封止層:厚み400nmのSiOCN
陰極:厚み5/15nmのMg/Ag、厚み50nmのITO
電子注入層:厚み0.5nmのLiF
発光層:厚み45nmのAlq
正孔輸送層:厚み50nmNPB
正孔注入層:厚み10nmのHAT−CN
陽極:厚み100nmのAl
基板:SUS基板
(ベース部材の作製)
幅50mm×長さ160mm、厚み5mmのアルマイト処理されたアルミニウム板を、全体的に曲率半径100mmとなるように弧状に湾曲させることにより、ベース部材を作製した。なお、前記ベース部材を形成するアルミニウム板は、有機ELパネルの支持基板よりも十分に大きい平面視長方形状である。
(配線部材の作製)
幅50mm×長さ160mm、厚み5mmのアルマイト処理された、曲率半径100mmの弧状のアルミニウム板(ベース部材と同じもの)の面内に窓部を形成した。
前記窓部は、前記アルミニウム板から、有機ELパネルの発光領域と同形同大の長方形の部分を打ち抜くことによって形成した。この窓部を形成した後のアルミニウム板を曲率半径100mmとなるように弧状に湾曲させた。このアルミニウム板の裏面に、第1導電体と第2導電体を積層することにより、図15乃至図17に示すような配線部材を作製した。前記第1導電体及び第2導電体は、いずれも導電ゴム(信越化学工業(株)製、商品名「EC−A」)を用いて形成した。また、前記第1導電体及び第2導電体は、いずれも幅1.5mm、長さ135mm、厚み0.5mmに設定した。
(有機EL装置の作製)
両面粘着テープを用いて、前記曲面状のベース部材の表面に沿わせて有機ELパネルを貼り付けた。次に、その有機ELパネルの第1端子に第1導電体、第2端子に第2導体がそれぞれ重なり且つ有機ELパネルの発光領域に窓部が重なるように位置合わせして、前記配線部材を有機ELパネルの上からベース部材に押し当てた。その状態で、配線部材からベース部材にスクリューネジをねじ込むことにより、図18(側面側から見た図は、図9などを参照)に示すような有機EL装置を作製した。
[実施例2]
幅50mm×長さ160mm、厚み5mmのステンレス板を、全体的に曲率半径100mmとなるように弧状に湾曲させることにより、ベース部材を作製した。
このステンレス製のベース部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置を作製した。
[実施例3]
全体的に曲率半径100mmの弧状に形成された、幅50mm×長さ160mm、厚み10mmのアクリル樹脂板をベース部材として用いた。
このアクリル樹脂製のベース部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置を作製した。
[実施例4]
全体的に曲率半径100mmの弧状に形成された、幅50mm×長さ160mm、厚み10mmのポリカーボネート樹脂板をベース部材として用いた。
このアクリル樹脂製のベース部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、有機EL装置を作製した。
[比較例1]
全体的に曲率半径100mmの弧状に形成された、幅50mm×長さ160mm、厚み10mmのポリカーボネート樹脂板の表面に、厚み1mmのシリコーンゴムシートを貼り付けることにより、ベース部材を作製した。
このベース部材を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、有機ELパネルを作製した。
[比較例2]
第1導電体及び第2導電体として厚み105μmの銅箔を用いたこと以外は、比較例1と同様にして有機EL装置を作製した。
[比較例3]
第1導電体及び第2導電体として厚み105μmの銅箔を用いたこと以外は、実施例1と同様にして有機EL装置を作製した。
[有機EL装置の評価]
(輝度ムラ)
各実施例及び比較例の有機EL装置の第1導電体及び第2導電体に、外部電源を接続し、有機ELパネルを発光させた。その際、有機ELパネルの発光領域の中央部の輝度が、約1000cd/mになるように電流値を設定した。前記電流値で有機ELパネルを500時間駆動させた後の発光領域の輝度を測定し、下式により輝度ムラを求めた。前記輝度の測定は、分光放射輝度計(コニカミノルタ(株)製、商品名「CA―2000」)を用いた。得られた輝度ムラを、下記の基準に従いランク付けした。その結果を、表1に示す。
式:輝度ムラ(%)=(最少輝度/最大輝度)×100
○:輝度ムラ≧80%
△:80%輝度均一性≧60%
×:60%>輝度均一性
(輝度変動)
前記輝度ムラの測定において、有機ELパネルを500時間駆動させている間、電圧値の変動をモニタリングした。得られた電圧値を下記の基準に従いランク付けした。その結果を、表1に示す。
○:電圧上昇が1V未満
×:電圧上昇が1V以上
Figure 2016225209
実施例1乃至4の有機EL装置は、輝度ムラ及び輝度変動が小さかった。このことから実施例の有機EL装置は、長期間に亘って給電安定性に優れていることが判る。これは、導電体と有機ELパネルの端子が電気的に略均一に且つ良好に密着されているためと考えられる。他方、比較例1乃至3の有機EL装置は、輝度ムラ及び輝度変動が大きかった。ベース部材の表面がシリコーンゴムから形成されている比較例1及び2は、そのベース部材の表面が柔軟であるため、有機ELパネルの端子が変形し、導電体と端子の密着が不均一になっていると考えられる。また、比較例3は、導電体が比較的硬いため、曲面状の導電体と曲面状の端子の密着が不均一になっていると考えられる。
本発明の有機EL装置は、照明装置やディスプレイ装置などとして利用できる。
1 有機ELパネル
21 第1電極
21a 第1端子
22 第2電極
22a 第2端子
3 配線部材
41 第1弾性導電体
42 第2弾性導電体
5 ベース部材
53 曲面部
10 有機EL装置

Claims (10)

  1. 第1端子を有する第1電極、発光層及び第2端子を有する第2電極を有する可撓性の有機エレクトロルミネッセンスパネルと、
    前記有機エレクトロルミネッセンスパネルを1つ又は2つ以上並べて添付可能な添付領域を有するベース部材と、
    前記第1端子及び第2端子を通じて発光層に給電する第1弾性導電体及び第2弾性導電体を有する配線部材と、を有し、
    前記ベース部材の添付領域が、曲面状に形成された曲面部を有し、
    前記有機エレクトロルミネッセンスパネルが、前記曲面部を含む添付領域に添付され、
    前記第1弾性導電体が、前記第1端子の表面に密着され、且つ、第2弾性導電体が、前記第2端子の表面に密着されており、
    前記第1及び第2弾性導電体が、前記曲面部よりも柔軟である、有機エレクトロルミネッセンス装置。
  2. 前記第1端子及び第2端子が、前記曲面部の表面に沿って湾曲され、
    前記第1弾性導電体が、前記湾曲した第1端子の表面に沿って湾曲され、且つ、前記第2弾性導電体が、前記湾曲した第2端子の表面に沿って湾曲されている、請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  3. 前記配線部材が、前記第1弾性導電体及び第2弾性導電体にて前記第1端子の表面及び第2端子の表面を押圧した状態で、前記ベース部材に取り付けられている、請求項1または2に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  4. 前記第1及び第2弾性導電体が、その弾性領域で変形された状態で前記第1端子の表面及び第2端子の表面にそれぞれ密着されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  5. 前記第1及び第2弾性導電体が、それぞれ導電ゴムから形成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  6. 前記ベース部材の少なくとも曲面部が、金属又は合成樹脂から形成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  7. 前記配線部材が、着脱可能な状態でベース部材に取り付けられている、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  8. 前記添付領域に、2つ以上の有機エレクトロルミネッセンスパネルが添付されており、
    前記配線部材が、前記有機エレクトロルミネッセンスパネルの数に対応してそれぞれ2つ以上の第1及び第2弾性導電体を有し、
    前記各有機エレクトロルミネッセンスパネルの第1端子及び第2端子が、前記第1及び第2弾性導電体を介して直列又は並列に繋がれている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置。
  9. 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の有機エレクトロルミネッセンス装置を有する照明装置。
  10. 第1端子を有する第1電極、発光層及び第2端子を有する第2電極を有する可撓性の有機エレクトロルミネッセンスパネルを、ベース部材の曲面部の表面に添付する工程と、
    前記曲面部よりも柔軟な第1弾性導電体及び第2弾性導電体を有する配線部材の、前記第1弾性導電体及び第2弾性導電体を、前記第1端子及び第2端子の表面に圧力を加えながら密着させて取り付ける工程と、
    を有する有機エレクトロルミネッセンス装置の製造方法。
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