JP2016224788A - 媒体鑑別装置、及び、媒体取扱装置 - Google Patents

媒体鑑別装置、及び、媒体取扱装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ローラの清掃のし易さを向上させる。【解決手段】媒体を搬送する搬送路を備える筺体フレームと、媒体の磁気を検出する磁気センサ34と、媒体を磁気センサに当接させながら走行させるローラ36と、ローラを磁気センサの方向に付勢する付勢部材(スプリング35B)と、付勢部材を支持する支持部材(スプリングケース35C)とを有し、支持部材は、付勢部材を支持する支持部と、筺体フレーム(例えば、筺体フレームを構成する下部ユニット23)から取り外し自在な状態で嵌合する嵌合部とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、媒体を鑑別する媒体鑑別装置、及び、当該媒体鑑別装置を搭載する媒体取扱装置に関する。
従来から、媒体を鑑別する媒体鑑別装置を搭載する媒体取扱装置が様々な場所で使用されている。例えば、銀行や信用金庫、郵便局等の金融機関、ショッピングモールやスーパーマーケット、コンビニエンスストア等の流通機関には、媒体取扱装置として、顧客の操作に基づいて紙幣の入出金取引を自動的に行う現金自動預け払い機(ATM)や、金種判別による紙幣の金種分類処理や汚損判別による紙幣の正常損傷分類処理を自動的に行う現金処理機が設置されている。ここでは、媒体取扱装置が現金自動預け払い機として構成されている場合を想定して説明する。
現金自動預け払い機は、例えば、顧客との間で紙幣の授受を行う紙幣入出金口と、投入された紙幣の金種や真偽を鑑別する媒体鑑別装置(鑑別部)と、投入された紙幣を一時的に保留する一時保留部と、再利用可能な正常紙幣を金種毎に収納する紙幣収納庫と、再利用不能なリジェクト紙幣を収納するリジェクト庫とを有している。
現金自動預け払い機は、入金取引において、顧客が紙幣入出金口に紙幣を投入すると、投入された紙幣を媒体鑑別装置(鑑別部)で鑑別し、取引可能な正常紙幣として鑑別された紙幣を一時保留部で保留する一方、取引不能な非正常紙幣として鑑別された紙幣を紙幣入出金口に戻して顧客に返却する。そして、現金自動預け払い機は、顧客の操作により入金金額が確定されると、一時保留部に保留された紙幣を媒体鑑別装置(鑑別部)で再鑑別し、再利用可能な正常紙幣として鑑別された紙幣を該当金種の紙幣収納庫に収納し、再利用不能なリジェクト紙幣として鑑別された紙幣をリジェクト庫に収納する。
ところで、紙幣の中には、所定の箇所に磁気インクを印刷されたものがある。そこで、媒体鑑別装置(鑑別部)として、磁気センサを用いて磁気インクが印刷された部位(磁気インク部)の磁気を検出し、検出結果を紙幣の種類や真偽等の判別に用いる装置が、普及している。
その媒体鑑別装置(鑑別部)では、一般に、磁気センサから磁気インク等の磁性体までの距離が長くなると、磁界の変化が小さくなるため、磁気センサの検出精度が低下する。そこで、媒体鑑別装置(鑑別部)として、回転自在に支持されたガイドローラを磁気センサの近傍に配置し、ガイドローラで紙幣を磁気センサの検出面に押し付けることによって、磁気センサの検出精度を向上させた装置が、開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特許第5472523号公報(第3図)
しかしながら、従来の媒体鑑別装置は、ローラの清掃のし易さを向上させることが望まれている、という課題があった。
例えば、多数の汚れた紙幣を日常的に搬送する現金自動預け払い機では、鉄粉等の磁性を有する塵埃が発生し易い。現金自動預け払い機に搭載された媒体鑑別装置では、その塵埃がガイドローラに付着した場合に、塵埃の磁気ノイズによって、磁気センサの検出精度が低下する。
一般に、ガイドローラの外周面は、搬送路の搬送面に表出するため、保守時に、搬送路の搬送面から容易に清掃することができる。しかしながら、ガイドローラの側面やガイドローラの回転軸は、搬送路の搬送面に表出しないため、搬送路の搬送面から清掃することが困難である。したがって、ガイドローラの側面やガイドローラの回転軸の清掃は、装置からガイドローラを取り外すことによって行われている。
しかしながら、従来の媒体取扱装置は、装置からガイドローラを取り外す際に、例えば、磁石を有するねじ回し用のドライバー等の工具を用いる必要があり、容易には、装置からガイドローラを取り外すことができなかった。
また、一般に、ガイドローラは、紙幣を磁気センサの検出面に押し付ける押圧力が強過ぎると、磁気センサの検出面の摩耗を進行させてしまう。磁気センサは、比較的高価であるため、検出面の摩耗を抑制することが望まれている。したがって、ガイドローラは、押圧力が強過ぎないようにする必要がある。その一方で、ガイドローラは、押圧力が弱過ぎると、磁気センサの検出精度を低下させてしまう。そのため、ガイドローラは、適正な押圧力で紙幣を磁気センサの検出面に押し付ける必要がある。
しかしながら、従来の媒体取扱装置は、容易には、適正な押圧力が紙幣にかかるように、ガイドローラを装置に取り付けることができなかった。
従来の媒体取扱装置では、これらの要因によって、ガイドローラの清掃のし易さを低下させていた。なお、従来の媒体取扱装置では、ガイドローラ以外の他のローラでも、同様の課題があった。
本発明は、前記した課題を解決するためになされたものであり、ローラの清掃のし易さを向上させた媒体鑑別装置、及び、媒体取扱装置を提供することを主な目的とする。
前記目的を達成するため、第1発明は、媒体を鑑別する媒体鑑別装置であって、前記媒体を搬送する搬送路を備える筺体フレームと、前記媒体の磁気を検出する磁気センサと、前記媒体を前記磁気センサに近接させながら走行させるローラと、前記ローラを前記磁気センサの方向に付勢する付勢部材と、前記付勢部材を支持する支持部材とを有し、前記支持部材は、前記付勢部材を支持する支持部と、前記筺体フレームから取り外し自在な状態で嵌合する嵌合部とを備える構成とする。
この媒体鑑別装置は、嵌合部による筺体フレームとの嵌合を任意に解くことで、筺体フレームから支持部材を取り外すことができる。これにより、この媒体鑑別装置は、装置から付勢部材及びローラを容易に取り外すことができる。そのため、この媒体鑑別装置は、ローラの清掃のし易さを向上させることができる。
また、第2発明は、媒体を取り扱う媒体取扱装置であって、第1発明に係る媒体鑑別装置と、媒体を搬送する搬送部とを有する構成とする。
本発明によれば、ローラの清掃のし易さを向上させることができる。
実施形態1に係る媒体鑑別装置を搭載する媒体取扱装置の外部構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置を搭載する媒体取扱装置の内部構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置の全体の概略構成を示す図(1)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置の全体の概略構成を示す図(2)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置の磁気検出部付近の構成を模式的に示す図(1)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置の磁気検出部付近の構成を模式的に示す図(2)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置の支持部材の構成を示す図である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置のガイドローラの取り外し方法の一例を示す図(1)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置のガイドローラの取り外し方法の一例を示す図(2)である。 実施形態1に係る媒体鑑別装置のガイドローラの取り外し方法の一例を示す図(3)である。 実施形態2に係る媒体鑑別装置の磁気検出部付近の構成を模式的に示す図である。 実施形態2に係る媒体鑑別装置の支持部材の構成を示す図である。 実施形態2に係る媒体鑑別装置の下部ユニットと支持部材との関係を示す図である。 実施形態3に係る媒体鑑別装置の磁気検出部付近の構成を模式的に示す図である。 実施形態3に係る媒体鑑別装置の支持部材の構成を示す図である。 実施形態3に係る媒体鑑別装置の下部ユニットと支持部材との関係を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態(以下、「本実施形態」と称する)につき詳細に説明する。なお、各図は、本発明を十分に理解できる程度に、概略的に示してあるに過ぎない。よって、本発明は、図示例のみに限定されるものではない。また、各図において、共通する構成要素や同様な構成要素については、同一の符号を付し、それらの重複する説明を省略する。
[実施形態1]
<媒体取扱装置の構成>
以下、図1及び図2を参照して、本実施形態1に係る媒体鑑別装置13(図2参照)を搭載する媒体取扱装置1の構成につき説明する。図1は、媒体取扱装置1の外部構成を示す図である。また、図2は、媒体取扱装置1の内部構成を示す図である。
ここでは、媒体が紙幣であり、また、媒体取扱装置1が現金自動預け払い機(ATM)として構成されている場合を想定して説明する。以下、「媒体」を「紙幣」と称し、媒体取扱装置1を「現金自動預け払い機1」と称する。
図1に示すように、媒体取扱装置である現金自動預け払い機1は、箱状に形成された筐体2の前面2A側に、接客部3を有している。接客部3は、顧客との間で現金や通帳等を授受したり、顧客からの操作を受け付けたりするための機構である。接客部3は、筐体2の前面2Aの上部に設けられている。
接客部3は、硬貨入出金口4、紙幣入出金口5、通帳挿入口6、カード挿入口7、及び、表示操作部8を備えている。
硬貨入出金口4及び紙幣入出金口5は、現金としての硬貨及び紙幣がそれぞれ投入又は排出される部位である。硬貨入出金口4及び紙幣入出金口5は、それぞれ、開閉可能なシャッタによって、選択的に閉鎖又は開放される構成になっている。
通帳挿入口6は、通帳が挿入又は排出される部位である。通帳挿入口6の奥部には、取引内容等を通帳に記録する通帳処理部(図示せず)が配置されている。
カード挿入口7は、キャッシュカード等の各種カードが挿入又は排出される部位である。カード挿入口7の奧部には、カードに記録された口座番号等の情報の読み取りを行うカード処理部(図示せず)が配置されている。
表示操作部8は、情報を表示したり、顧客からの操作を受け付けたりする部位である。表示操作部8は、情報を表示するディスプレイと、取引の種類や暗証番号、取引金額等の取引情報を入力するタッチパネルとが一体化された構成になっている。
筐体2の前面2A側や背面側の一部分の壁面は、開閉可能な扉によって構成されている。扉は、取引動作時に、閉鎖され、筐体2の内部に保有された紙幣や硬貨等の現金を保護する。一方、扉は、保守時に、開放され、筐体2の内部の各部に対する保守作業の実行を可能にする。
図2は、図1に示す矢印Aの方向から見た、現金自動預け払い機1の内部の、主に紙幣の処理に関する部分の構成を示している。図2に示すように、現金自動預け払い機1は、内部に、制御部10、搬送部12、鑑別部13、一時保留部14、及び、紙幣貯蔵部15を有している。
制御部10は、各部の動作を制御する機能手段である。
搬送部12は、搬送路に沿って各部に紙幣を搬送する構成要素である。搬送部12は、図示せぬモータや、ギヤ、プーリ、ベルト等で構成されている。ここでは、搬送部12が紙幣の短辺方向を進行方向として搬送する場合を想定して説明する。
鑑別部13は、紙幣の金種や真偽を鑑別する構成要素である。鑑別部13は、本実施形態1に係る媒体鑑別装置によって構成されている。以下、鑑別部13を「媒体鑑別装置13」と称する場合がある。
一時保留部14は、入金された紙幣を一時的に保留する構成要素である。
紙幣貯蔵部15は、紙幣を金種別に貯蔵する構成要素である。紙幣貯蔵部15は、複数の紙幣収納庫16、及び、リジェクト庫17を備えている。紙幣収納庫16は、鑑別部13によって損傷していないと鑑別された紙幣を金種毎に収納する収納庫である。リジェクト庫17は、鑑別部13によって損傷していると鑑別された紙幣を金種毎に収納する収納庫である。
<媒体鑑別装置(鑑別部)の全体の構成>
以下、図3及び図4を参照して、鑑別部を構成する媒体鑑別装置13の全体の構成につき説明する。図3及び図4は、それぞれ、媒体鑑別装置13の全体の概略構成を示す図である。図3は、左側から見た構成を示しており、また、図4は、上側から見た構成を示している。
図3に示すように、媒体鑑別装置13は、上部ユニット22と下部ユニット23とによって形成された直方体状の筺体フレーム21を有している。なお、図3は、説明の都合上、筺体フレーム21の左側の壁面を省略して、内部の構成を模式的に示している。筺体フレーム21の内部の上部ユニット22と下部ユニット23との間には、搬送路24が形成されている。媒体鑑別装置13は、制御部20の制御に基づいて、搬送路24に沿って紙幣を前方向又は後方向に走行させながら、紙幣の鑑別処理を行う。
媒体鑑別装置13は、筺体フレーム21の内部に、第1搬送部25、磁気検出部26、第2搬送部27、光学検出部28、及び、厚み検出部29を有している。
第1搬送部25及び第2搬送部27は、紙幣を搬送する構成要素である。
磁気検出部26は、紙幣に埋め込まれた磁気情報を検出する構成要素である。
光学検出部28は、紙幣の画像を検出する構成要素である。
厚み検出部29は、紙幣の厚みを検出する構成要素である。
各構成要素は、媒体鑑別装置13の後側から前側に向かって、順に配置されている。また、各構成要素は、現金自動預け払い機1の内部における設置スペース上の制約や、紙幣を短辺方向に確実に搬送するための搬送上の制約等により、筺体フレーム21の内部で、互いに前後方向に近接して配置されている。以下、各構成要素の具体的な構成につき説明する。
(第1搬送部の構成)
図3に示す例では、第1搬送部25は、搬送路24の下側に、搬送ローラ31を備えているとともに、搬送路24の上側に、軸32、及び、テンションローラ33を備えている。
搬送ローラ31は、複数(ただし、テンションローラ33の数と同じ数)の円環状に形成されたゴムローラ31Bを、細長い円柱状に形成された軸31Aで貫通させた構成になっている。一方、テンションローラ33は、円環状に形成されており、その中心が軸32によって貫通された構成になっている。
搬送ローラ31の軸31Aは、図示せぬ駆動ギヤ等の伝達機構に連結されている。また、搬送ローラ31のゴムローラ31Bは、搬送路24(図3参照)の下側に、テンションローラ33と対向するように配置されている。ゴムローラ31Bは、軸31Aと一体に回転するように構成されている。第1搬送部25は、紙幣の搬送時に、伝達機構を介して図示せぬ駆動モータから駆動力を軸31Aに伝達させる。これによって、第1搬送部25は、軸31Aとともにゴムローラ31Bを回転させて、紙幣を搬送する。
図4に示す例では、第1搬送部25は、1本の軸32で2つのテンションローラ33を貫通させた構成の2組のローラ部材が搬送路24(図3参照)の上側に左右に分かれて配置された構成になっている。軸32は、細長い円柱状に形成されている。軸32は、筺体フレーム21に対して上下方向に揺動可能に保持されており、図示せぬスプリングによって搬送ローラ31のゴムローラ31Bに押し付けられている。
テンションローラ33は、図示せぬ内輪、ボール、及び、外輪が組み合わされており、いわゆる、ボールベアリングと同様の構成になっている。図示せぬ内輪、ボール、及び、外輪は、いずれも磁性を有する金属材料によって構成されている。また、図示せぬ内輪は、軸32によって貫通されている。
軸32は、紙幣の搬送時に、回転せずに、停止した状態になっている。第1搬送部25は、紙幣の搬送時に、搬送ローラ31のゴムローラ31Bの回転に従動して、テンションローラ33が軸32の周囲を周方向に回転する。
このような、第1搬送部25は、紙幣の搬送時に、搬送ローラ31のゴムローラ31Bとテンションローラ33とが回転することにより、搬送路24に沿って前方向又は後方向に紙幣を搬送する。
(磁気検出部の構成)
図3に示す例では、磁気検出部26は、搬送路24の上側に、磁気センサ3を備えているとともに、搬送路24の下側に、押付部35、及び、ガイドローラ36を備えている。
磁気センサ34は、紙幣の磁気を検出する検知手段である。
押付部35は、ガイドローラ36の回転軸36Aを支持する軸受35Aと一体に樹脂で構成された部材である。
ガイドローラ36は、紙幣を磁気センサ34の検出面に近接させながら走行させる部材である。
図4に示すように、磁気センサ34は、左右方向に長い直方体状に形成されている。磁気センサ34の検出面(ここでは、下面)には、磁気検出素子34A(図3参照)が配置されている。磁気センサ34は、搬送路24を搬送される紙幣の磁気を磁気検出素子34Aで検出し、検出結果を制御部20に出力する。
磁気検出部26の詳細な構成については、後記する。
(第2搬送部の構成)
図3に示す例では、第2搬送部27は、搬送路24の下側に、搬送ローラ37を備えているとともに、搬送路24の上側に、軸38、及び、テンションローラ39を備えている。
搬送ローラ37は、第1搬送部25の搬送ローラ31と同様の構成になっている。すなわち、搬送ローラ37は、複数(ただし、テンションローラ39の数と同じ数)の円環状に形成されたゴムローラ37Bを、細長い円柱状に形成された軸37Aで貫通させた構成になっている。一方、テンションローラ39は、第1搬送部25のテンションローラ33と同様の構成になっている。すなわち、テンションローラ39は、円環状に形成されており、その中心が軸38によって貫通された構成になっている。
搬送ローラ37の軸37Aは、図示せぬ駆動ギヤ等の伝達機構に連結されている。また、搬送ローラ37のゴムローラ37Bは、搬送路24(図3参照)の下側に、テンションローラ39と対向するように配置されている。ゴムローラ37Bは、軸37Aと一体に回転するように構成されている。第2搬送部27は、紙幣の搬送時に、伝達機構を介して図示せぬ駆動モータから駆動力を軸37Aに伝達させる。これによって、第2搬送部27は、軸37Aとともにゴムローラ37Bを回転させて、紙幣を搬送する。
図4に示す例では、第2搬送部27は、第1搬送部25と同様の構成になっている。すなわち、第2搬送部27は、1本の軸38で2つのテンションローラ39を貫通させた構成の2組のローラ部材が搬送路24(図3参照)の上側に左右に分かれて配置された構成になっている。軸38は、細長い円柱状に形成されている。軸38は、筺体フレーム21に対して上下方向に揺動可能に保持されており、図示せぬスプリングによって搬送ローラ37のゴムローラ37Bに押し付けられている。
テンションローラ39は、第1搬送部25のテンションローラ33と同様に、図示せぬ内輪、ボール、及び、外輪が組み合わされており、いわゆる、ボールベアリングと同様の構成になっている。図示せぬ内輪、ボール、及び、外輪は、いずれも磁性を有する金属材料によって構成されている。また、図示せぬ内輪は、軸38によって貫通されている。
軸38は、紙幣の搬送時に、回転せずに、停止した状態になっている。第2搬送部27は、紙幣の搬送時に、搬送ローラ37のゴムローラ37Bの回転に従動して、テンションローラ39が軸38の周囲を周方向に回転する。
このような、第2搬送部27は、紙幣の搬送時に、搬送ローラ37のゴムローラ37Bとテンションローラ39とが回転することにより、搬送路24に沿って前方向又は後方向に紙幣を搬送する。
(光学検出部の構成)
図3に示す例では、光学検出部28は、搬送路24の上側に、画像センサ28Aを備えているとともに、搬送路24の下側に、画像センサ28Bを備えている。画像センサ28A,28Bは、それぞれ、検知結果として紙幣の画像パターンを取得し、取得された画像パターンを制御部20に出力する。
制御部20は、磁気検出部26による検出結果と光学検出部28による検出結果とに基づいて、紙幣の金種や真偽を鑑別する。
(厚み検出部の構成)
図3に示す例では、厚み検出部29は、搬送路24の下側に、基準ローラ41を備えているとともに、搬送路24の上側に、厚み検出ローラ42を備えている。
基準ローラ41は、磁性を有する金属材料によって構成されている。基準ローラ41は、円環状に形成されたローラ部と細長い円柱状に形成された軸41Aとを一体化させた構成になっている。軸41Aは、ローラ部の中心を貫通する構成になっている。軸41Aは、厚み検出部29の筐体29Aによって回転自在に支持されている。基準ローラ41のローラ部は、厚み検出ローラ42のローラ部と対向するように配置されている。
厚み検出ローラ42は、基準ローラ41と同様に、磁性を有する金属材料によって構成されている。厚み検出ローラ42は、円環状に形成されたローラ部と細長い円柱状に形成された軸42Aとを一体化させた構成になっている。
図4に示す例では、厚み検出部29は、1本の軸42Aで2つの厚み検出ローラ42を貫通させた構成の5組のローラ部材を搬送路24(図3参照)の上側に配置された構成になっている。各ローラ部材は、1組ずつブラケット43(図3参照)の内部に取り付けられている。したがって、図4に示す例では、5つのブラケット43が、搬送路24の上側に一列に並ぶように、厚み検出部29の筐体29Aに取り付けられた構成になっている。
ブラケット43は、金属材料で構成されている。ブラケット43は、例えば、長尺な板材の長手方向の両端部分を同じ方向に折り曲げた形状になっている(図3参照)。ブラケット43の中央部分は、天板を構成しており、また、ブラケット43の両端部分は、左右の側板を構成している。
ブラケット43の左右の側板の前端付近には、軸42Aに対応する径の軸孔が穿設されている。ブラケット43は、軸42Aをその軸孔に貫通させることにより、基準ローラ41のほぼ真上となる位置で、厚み検出ローラ42を回転自在に支持している。
また、ブラケット43の左右の側板の後端付近には、回動軸44に対応する径の軸孔が穿設されている。回動軸44は、ブラケット43を回動自在に支持する軸部材である。回動軸44は、円柱状に形成されている。厚み検出部29の筐体29Aは、その軸孔に貫通された回動軸44が取り付けられることによって、回動軸44の周方向にブラケット43を回動自在に支持している。
厚み検出部29は、回動軸44の周方向に各ブラケット43を回動させることによって、各ブラケット43に取り付けられた厚み検出ローラ42を、搬送路24に対する離接方向(ここでは、上下方向)に変位させることができる。
ブラケット43の天板と筐体29Aの上面との間には、スプリング45が自然状態から圧縮された状態で取り付けられている。スプリング45は、その復元力によって、ブラケット43の天板を搬送路24に対する近接方向(ここでは、下方向)に付勢している。つまり、スプリング45は、ブラケット43を介して、厚み検出ローラ42を基準ローラ41の方向(ここでは、下方向)に付勢している。
筐体29Aの内部のブラケット43の上方には、変位センサ46が配置されている。厚み検出部29は、紙幣の搬送時に、厚み検出ローラ42と基準ローラ41との間で紙幣を挟持する。このとき、ブラケット43及び厚み検出ローラ42は、紙幣の厚さに応じて上方向に変位する。変位センサ46は、厚み検出ローラ42が基準ローラ41に当接するときの位置を基準位置とし、ブラケット43の天板の基準位置からの相対的な変位量を検出し、検出結果を制御部20に出力する。
制御部20は、厚み検出部29による検出結果に基づいて、厚み検出ローラ42の変位量が紙幣1枚分の厚さに相当するのか又は複数枚分の厚さに相当するのかを判定する。これにより、制御部20は、紙幣の重走の有無を検出する。
<磁気検出部の詳細な構成>
以下、図5〜図7を参照して、磁気検出部26の詳細な構成につき説明する。図5及び図6は、それぞれ、磁気検出部26付近の構成を模式的に示す図である。図5は、磁気検出部26付近を前側から見た構成を示しており、また、図6は、磁気検出部26付近を左側から見た構成を示している。図7は、ガイドローラ36を支持する支持部材として機能するスプリングケース35Cの構成を示す図である。図7(a)は、スプリングケース35Cの側面視形状を示しており、図7(b)は、スプリングケース35Cの斜視形状、及び、スプリングケース35Cが取り付けられる下部ユニット23の取付部55の斜視形状を示している。
図5に示すように、媒体鑑別装置13は、搬送路24の下側に、前記した押付部35とガイドローラ36とに加え、スプリング35Bと、スプリングケース35Cとを備えている。
スプリング35Bは、押付部35を介して、ガイドローラ36を磁気センサ34の方向(ここでは、上方向)に付勢する付勢部材である。
スプリングケース35Cは、スプリング35Bを支持する支持部材である。
押付部35は、下部ユニット23の左端部及び右端部の磁気センサ34の下側に位置する箇所にそれぞれ設けられている。押付部35は、樹脂材によって成形されている。本実施形態1では、図5に示すように、押付部35の前面視形状は、横方向に薄く、縦方向に長い、矩形の形状を呈している。また、図6に示すように、押付部35の側面視形状は、横幅の異なる2つの矩形部101,102を横幅の狭いものから順に上下に配置した形状(換言すれば、幅狭な矩形部101と幅広な矩形部102とを上下に配置した形状)を呈している。
押付部35の幅広な矩形部102の上側の両横部分103には、上下方向に延在する矩形の溝が形成されている。以下、両横部分103を「溝形成部103」と称する。また、押付部35の幅広な矩形部102の上側の溝形成部103以外の部分104を「厚肉部104」と称する。また、押付部35の幅広な矩形部102の下側部分105を「厚肉部105」と称する。
押付部35の溝形成部103は、下部ユニット23の突起部53の内部に形成された案内部231(図8(b)参照)の内部に挿入されている。案内部231は、押付部35を上下方向に移動可能に保持するために形成された溝である。
下部ユニット23は、図6に示すように、突起部52,53を備えている。突起部52,53は、上側に突出するように、下部ユニット23の底部51の上面の左端部及び右端部に形成されている。突起部52は、前後方向に延在するように形成されている。突起部52の内部には、開口部23Aが形成されている。開口部23Aは、押付部35の外径よりも広くなっている。突起部53は、開口部23Aの内部に下側から突出するように、突起部52の内部に形成されている。突起部53は、突起部52と同様に、前後方向に延在するように形成されている。
突起部53は、図7(b)に示すように、後記する嵌合部35Dと嵌合する取付部55を備えている。突起部53は、取付部55の下側に位置する部分に、開口部54が形成されている。
押付部35は、幅広な矩形部102に、軸受35Aを備えている。軸受35Aは、ガイドローラ36の回転軸36Aを回転自在に支持している。本実施形態1では、軸受35Aは、いわゆる樹脂軸受(樹脂ベアリング)として形成されている。すなわち、押付部35は、ボールベアリングの軸受35Aの周囲に樹脂材を射出成形させることによって、軸受35Aと一体成形で形成されている。これにより、押付部35は、軸受35Aの嵌め込み部にガタツキのない、高い寸法精度を実現している。
ガイドローラ36は、円環状に形成されており、その中心が回転軸36Aによって貫通された構成になっている。ガイドローラ36及びその回転軸36Aは、非磁性のステンレス材料で構成されている。回転軸36Aの外径は、軸受35Aの内径よりも若干小さくなっている。
押付部35は、ガイドローラ36の位置を規定する位置決め部P2を備えている。ここでは、押付部35の幅狭な矩形部101の上面が位置決め部P2として機能するものとして説明する。
位置決め部P2は、磁気センサ34(又はその周囲)に形成された位置決め部P1と当接することによって、ガイドローラ36の位置を規定する。その位置は、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側となる位置である。また、その位置は、磁気センサ34の検出面から押付部35の下面までの距離が所定の距離Hとなる位置である。ここでは、磁気センサ34の検出面の端部部分が位置決め部P1として機能するものとして説明する。
押付部35は、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側に位置するように、各部の長さや間隔等が適切に設計された金型に、樹脂材を射出成型することによって、形成されている。
押付部35は、下部ユニット23の開口部23Aの内部に配置されている。開口部23Aの側面視形状は、横幅の異なる2つの矩形部111,112を幅の狭いものから順に上下に配置した形状を呈している。ただし、下側の矩形部112の下部部分は、突起部53が下側から上側に突出した形状になっている。
開口部23Aの上側の矩形部111は、下部ユニット23の突起部52の内部に形成された案内部231(図8(b)参照)と連通している。矩形部111は、押付部35の厚肉部104を収納する空間となっている。また、案内部231(図8(b)参照)は、押付部35の溝形成部103を収納する空間となっている。矩形部111の横幅は、押付部35の厚肉部104の横幅よりも若干幅広な値に設定されている。
また、開口部23Aの下側の矩形部112は、押付部35の厚肉部105とスプリング35Bとスプリングケース35Cとを収納する空間となっている。矩形部112の横幅は、押付部35の厚肉部105の横幅(すなわち、押付部35の幅広な矩形部102の横幅)よりも幅広な値に設定されている。なお、スプリングケース35Cの横幅は、押付部35の厚肉部105の横幅(すなわち、押付部35の幅広な矩形部102の横幅)よりも幅狭な値に設定されている。
押付部35は、開口部23A及び案内部231(図8(b)参照)に沿って、上下方向に移動可能に配置されている。押付部35の下方には、スプリング35Bとスプリングケース35Cとが配置されている。
スプリング35Bは、その下端がスプリングケース35Cに形成された支持部35Eに固定されている。また、スプリング35Bは、自然状態から圧縮された状態になっており、その復元力によって押付部35を上方向に付勢している。これにより、スプリング35Bは、押付部35の位置決め部P2を磁気センサ34の位置決め部P1に押し付けている。
図7(a)及び図7(b)に示すように、スプリングケース35Cは、嵌合部35D、支持部35E、及び、取り外しツマミ35Fを備えている。
嵌合部35Dは、媒体鑑別装置13の筺体フレーム21(具体的には、筺体フレーム21を構成する下部ユニット23)から取り外し自在な状態で嵌合する部位である。
支持部35Eは、スプリング35Bを支持する部位である。
取り外しツマミ35Fは、押付部35を取り外すために形成されたツマミである。
本実施形態1では、スプリングケース35Cがスナップフィット構造になっており、嵌合部35は、下部ユニット23の突起部53に形成された取付部55に嵌合する部位として形成されている。
スプリングケース35Cは、スナップフィットの嵌合部35Dが取付部55と嵌合することによって、下部ユニット23の突起部53に取り付けられる。これにより、スプリングケース35Cは、押付部35の上下方向の移動量を制限する。
支持部35Eは、スプリング35Bの径よりも若干大きな径の円形穴として、スプリングケース35Cの上面に形成されている。支持部35Eの内部には、スプリング35Bの下端部分が挿入される。スプリングケース35Cは、上面で押付部35の上下方向の移動量を制限することができるように、適切に設計されている。
取り外しツマミ35Fは、作業者が指で上下方向から押圧することによって、スナップフィットの嵌合部35Dを開口させる。これにより、作業者は、下部ユニット23から押付部35を任意に取り外すことができる。
かかる構成において、押付部35は、厚肉部104が開口部23Aの内部に挿入されるとともにように、溝形成部103が案内部231(図8(b)参照)の内部に挿入されることによって、下部ユニット23の突起部52に取り付けられる。
また、スプリングケース35Cは、押付部35の下側に配置されるように、スプリング35Bの下端が支持部35Eの中に挿入された状態で、開口部23Aの内部に挿入される。そして、スプリングケース35Cは、スナップフィットの嵌合部35Dが取付部55と嵌合することによって、下部ユニット23の突起部53に取り付けられる。このようなスプリングケース35Cは、好ましくは、弾性変形をすることができるように、また、成形をし易いように、樹脂材によって形成されているとよい。
また、スプリング35Bの上端は、スプリングケース35Cが下部ユニット23の突起部53に取り付けられることによって、押付部35の下面に当接する。これにより、スプリング35Bは、押付部35を磁気センサ34の方向(ここでは、上方向)に付勢する。
このとき、押付部35は、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側に位置するように、ガイドローラ36の位置を規制する。これにより、押付部35は、回転軸36Aを介して、軸受35Aでガイドローラ36を回転自在に支持するとともに、ガイドローラ36を介して、搬送路24を走行する紙幣を磁気センサ34の検出面に押し付けるように機能する。
このような媒体鑑別装置13は、押付部35によって、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側に位置するように、ガイドローラ36の位置を規制している。
また、媒体鑑別装置13は、押付部35を介して、スプリング35Bによって、ガイドローラ36を磁気センサ34の方向(ここでは、上方向)に適正な押圧力で付勢している。ここで、適正な押圧力とは、磁気センサ34の検出面の摩耗を促進させることのない、強過ぎない値の圧力であるとともに、磁気センサ34の検出精度を低下させることのない、弱過ぎない値の圧力を意味している。
このような媒体鑑別装置13は、紙幣の搬送時に、第1搬送部25及び第2搬送部27による紙幣の走行に追従してガイドローラ36を回転させながら、磁気センサ34の磁気検出素子34Aによって紙幣の磁気を検出する。そして、媒体鑑別装置13は、磁気検出部26による検出結果と光学検出部28による検出結果とに基づいて、制御部20で紙幣の金種や真偽を鑑別する。
ただし、回転軸36Aは、搬送ローラ31の軸31Aと同様に、図示せぬ駆動ギヤ等の伝達機構に連結された構成にすることができる。この場合に、媒体鑑別装置13は、伝達機構を介して図示せぬ駆動モータから駆動力を回転軸36Aに伝達させる。これによって、媒体鑑別装置13は、回転軸36Aと一体にガイドローラ36を回転させて、紙幣を搬送する。
<ガイドローラの取り外し方法>
以下、図8〜図10を参照して、ガイドローラ36の取り外し方法につき説明する。図8〜図10は、それぞれ、ガイドローラ36の取り外し方法の一例を示す図である。図8(a)は、磁気検出部26付近を左側から見た構成を示している(図9(a)及び図10(a)も同様)。また、図8(b)は、媒体鑑別装置13の下部ユニット23を図8(a)に示す線B1に沿って切断した切断面を前側から見た構成を示している(図9(b)及び図10(b)も同様)。
図8は、ガイドローラ36が下部ユニット23に取り付けられているときの構成を示している。図8に示す構成において、押付部35は、溝形成部103が案内部231の内部に挿入されているため、案内部231によって左右方向(すなわち、ガイドローラ36の軸方向)への移動が規制された状態になっている。したがって、押付部35は、左右方向に移動不能な状態になっている。すなわち、押付部35は、下部ユニット23の開口部23Aから引き抜くことができない状態になっている。
また、押付部35は、スプリングケース35Cが下部ユニット23に取り付けられているため、押付部35を移動させるための空間が下側に確保されていない状態になっている。したがって、押付部35は、下方向に移動不能な状態になっている。
ここで、作業者が、例えば保守作業を行うために、下部ユニット23からガイドローラ36を取り外すものとする。この場合に、作業者は、まず、スプリングケース35Cの取り外しツマミ35Fを挟持して、スナップフィットの嵌合部35Dを開口させる。これによって、スプリングケース35Cは、スナップフィットの嵌合部35Dと取付部55との嵌合を解除させることが可能な状態になる。
作業者は、スナップフィットの嵌合部35Dと取付部55との嵌合を解除して、下部ユニット23からスプリングケース35Cを取り外す。このとき、スプリング35Bは、スプリングケース35Cと一緒に下部ユニット23から取り外される。
図9は、下部ユニット23からスプリングケース35C及びスプリング35Bを取り外したときの構成を示している。図9に示す構成において、押付部35は、スプリングケース35Cが下部ユニット23から取り外されたため、押付部35を移動させるための空間が下側に確保された状態になっている。したがって、押付部35は、下方向に移動可能な状態になっている。この後、作業者は、押付部35を下方向に移動させる。
図10は、押付部35が下方向に移動させられたときの構成を示している。図10に示す構成において、押付部35は、溝形成部103が案内部231の外部に出るため、案内部231による左右方向への移動が規制されていない状態になっている。したがって、押付部35は、左右方向に移動可能な状態になっている。この後、作業者は、押付部35を左右方向に移動させる。すなわち、作業者は、押付部35を下部ユニット23の開口部23Aから引き抜く。これにより、ガイドローラ36が、押付部35と一緒に下部ユニット23から取り外される。
このようにしてガイドローラ36の取り外し作業が完了する。
なお、ガイドローラ36の取り付け作業を行う場合には、作業者は、ガイドローラ36の取り外し作業とは逆の手順を行う。
媒体鑑別装置13は、このようなガイドローラ36の取り外し作業及び取り付け作業を可能にするために、開口部23Aの下側の矩形部112(図6参照)の横幅が押付部35の幅広な矩形部102の横幅よりも幅広な値に設定されている。
かかる構成において、媒体鑑別装置13は、スナップフィットの嵌合部35Dを取付部55に嵌合させたり、又は、嵌合を解除させたりすることによって、スプリングケース35Cの取り付け作業や取り外し作業を容易に行うことができる。その結果、媒体鑑別装置13は、ガイドローラ36の取り付け作業や取り外し作業を容易化することができる。これにより、媒体鑑別装置13は、ガイドローラ36の清掃のし易さを向上させることができる。
また、作業者は、磁石を有するねじ回し用のドライバー等の工具を用いることなく、手作業のみで、ガイドローラ36の取り付け作業や取り外し作業を行うことができる。そのため、媒体鑑別装置13は、保守作業の効率を向上させることができる。しかも、媒体鑑別装置13は、磁石を有するねじ回し用のドライバー等の工具が用いられることによって、磁気センサ34の周囲に着磁し、その結果、磁気センサ34に故障が発生することを低減することもできる。
また、媒体鑑別装置13は、押付部35によって、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側に位置するように、ガイドローラ36の位置を規制する構成になっている。さらに、媒体鑑別装置13は、押付部35を介して、スプリング35Bによって、ガイドローラ36を磁気センサ34の方向(ここでは、上方向)に適正な押圧力で付勢する構成になっている。このような媒体鑑別装置13は、スプリングケース35Cを取り外すだけで、容易に、ガイドローラ36の位置の規制を解除することができる。また、媒体鑑別装置13は、従来の媒体鑑別装置と異なり、押付部35及びスプリング35Bとともにスプリングケース35Cを下部ユニット23に取り付けるだけで、容易に、適正な押圧力が紙幣にかかるように、ガイドローラ36を装置に取り付けることができる。
また、本実施形態1では、押付部35は、ボールベアリングの軸受35Aの周囲に樹脂材を射出成形させることによって、軸受35Aと一体成形で形成されている。これにより、押付部35は、軸受35Aの嵌め込み部にガタツキのない、高い寸法精度(特に、ガイドローラ36の上端が磁気センサ34の検出面から紙幣の1枚分の厚さとほぼ同等の間隔Gだけ下側に位置するように、ガイドローラ36の位置を規制する寸法精度)を実現することができる。媒体鑑別装置13は、このような押付部35を用いているため、これによっても、磁気センサ34の検出面の摩耗を抑制することができるとともに、磁気センサ34による紙幣の磁気の検出精度を向上させることができる。
なお、媒体鑑別装置13は、ガイドローラ36以外の他のローラに対しても、ガイドローラ36と同様の構造にすることができる。これにより、媒体鑑別装置13は、他のローラに対しても、ガイドローラ36と同様の効果を得ることができる。
以上の通り、本実施形態1に係る媒体鑑別装置13によれば、ガイドローラ36を含む各種のローラの清掃のし易さを向上させることができる。
[実施形態2]
実施形態1に係る媒体鑑別装置13は、下部ユニット23とスプリングケース35Cとを用いる構成になっている。
これに対し、本実施形態2では、下部ユニット23とは異なる構造の下部ユニット123と、スプリングケース35Cとは異なる構造のスプリングケース135Cとを用いる媒体鑑別装置13Aを提供する。
以下、図11〜図13を参照して、本実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aの構成につき説明する。図11は、媒体鑑別装置13Aの磁気検出部26付近の構成を示す図である。図11(a)は、媒体鑑別装置13Aの磁気検出部26付近を左側から見た場合の下部ユニット123及びスプリングケース135Cの構成を示しており、また、図11(b)は、媒体鑑別装置13Aの下部ユニット123を図11(a)に示す線C1に沿って切断した切断面を前側から見た構成を示している。図12は、媒体鑑別装置13Aのスプリングケース135Cの構成を示す図である。図12(a)は、スプリングケース135Cの斜視形状を示しており、図12(b)は、スプリングケース135Cの側面視形状を示しており、図12(c)は、スプリングケース135Cの上面視形状を示している。図13は、媒体鑑別装置13Aの下部ユニット123とスプリングケース135Cとの関係を示す図である。図13(a)は、媒体鑑別装置13Aの下部ユニット123の突起部153の斜視形状を示しており、図13(b)は、スプリングケース135Cの嵌合部135Dとして機能する溝505と下部ユニット123の突起部153とを嵌合させた構成を示している。なお、図13(b)は、押付部35(図11参照)とスプリング35B(図11参照)とを除外して示している。
図11に示すように、本実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aは、実施形態1に係る媒体鑑別装置13と比較すると、下部ユニット23の代わりに、下部ユニット123を用いるとともに、スプリングケース35Cの代わりに、スプリングケース135Cを用いる点で相違している。
実施形態1の下部ユニット23は、突起部53を備えている(図6参照)。実施形態1の突起部53は、縦幅(上下方向の幅)が比較的大きく設定され、また、開口部54が形成されることによって取付部55が形成された構成になっている。また、実施形態1のスプリングケース35Cは、嵌合部35Dを下部ユニット23の取付部55に嵌合させるスナップフィット構造になっている。
これに対して、本実施形態2の下部ユニット123は、実施形態1の突起部53(図6参照)の代わりに、突起部153を備えている(図11参照)。本実施形態2の突起部153は、実施形態1の突起部53(図6参照)と同様に、上側に突出するように、下部ユニット123の底部51の上面の左端部及び右端部に形成されている。ただし、本実施形態2の突起部153は、実施形態1の突起部53(図6参照)よりも(上下方向の幅)が小さく設定され、また、開口部54(図6参照)が形成されておらず、取付部55(図6参照)も形成されていない構成になっている。また、本実施形態2のスプリングケース135Cは、嵌合部135Dとして機能する溝505を備えており、溝505を下部ユニット123の突起部153に嵌合させる溝構造になっている(図11参照)。
図12(a)〜図12(c)に示すように、スプリングケース135Cは、前後方向に延在する2つの側板501,502と、2つの側板501,502を連結する連結部503とを備えている。
側板501,502は、互いの対向面で下部ユニット123の突起部153を挟み込む構成要素である。側板501は、突起部153の外側に配置される。一方、側板502は、突起部153の内側に配置される。
側板501,502は、ともに、直方体状の形状を呈している。側板501,502は、互いに対向する対向面を備えている。各対向面は、平坦面になっている。ここでは、側板501,502は、各対向面が平行になるように、配置されているものとして説明する。
側板501の縦幅(上下方向の幅)は、側板502の縦幅と同等な値に設定されている。ただし、側板501の縦幅は、側板502の縦幅と異なる値に設定することもできる。
側板502の前後方向の幅は、下部ユニット123の突起部52に形成された開口部23A(図13(a)参照)の前後方向の幅よりも幅狭な値に設定されている。側板501の前後方向の幅は、その側板502の前後方向の幅よりも幅広な値に設定されている。側板501の前後方向の幅は、好ましくは、下部ユニット123の突起部52に形成された開口部23A(図13(a)参照)の前後方向の幅よりも幅広な値に設定されているとよい。
側板501,502の左右方向の幅は、任意の値に設定されている。
側板501,502の各幅は、所望の強度を確保することができる幅となっている。
連結部503の左右方向の幅は、下部ユニット123の突起部153の左右方向の幅の最も薄い箇所(ここでは、突起部153の前端部及び後端部の幅の薄い方)の幅よりも若干幅広な値に設定されている。
連結部503の上面には、スプリング35Bを支持する支持部504が形成されている。スプリングケース135Cは、連結部503の上面で押付部35の上下方向の移動量を制限することができるように、適切に設計されている。
スプリングケース135Cは、2つの側板501,502の互いの対向面と、連結部503の下面とによって、嵌合部135Dとして機能する溝505を形成している。
図13(a)に示すように、下部ユニット123は、突起部153を備えている。突起部153は、溝505を嵌合させることによって、スプリングケース135Cを下部ユニット123に取り付ける取付部として機能する。
突起部153は、上側に突出するように、下部ユニット123の底部51の上面の左端部及び右端部に形成されている。突起部153は、下部ユニット123の突起部52に形成された開口部23Aの下側から内部側に向けて突出するように、形成されている。突起部153は、突起部52と同様に、前後方向に延在するように形成されている。突起部153は、側板501に当接する当接面と側板502に当接する当接面とを備えている。各当接面は、平坦面になっている。
ここでは、溝505の左右方向の幅は、溝505の前端部から後端部に亘って均一になっているものとして説明する。また、ここでは、突起部153の左右方向の幅は、突起部153の前端部よりも後端部で広くなっているものとして説明する。つまり、突起部253の左右方向の幅は、突起部153の前端部が最も薄く、突起部153の後端部が最も厚くなるように、設定されている。ただし、突起部153の左右方向の幅は、逆に、突起部153の後端部よりも前端部で広くなるように、設定することもできる。
なお、溝505の左右方向の幅は、溝505を構成する側板501,502の対向面の間隔を意味している。溝505の左右方向の幅は、連結部503の左右方向の幅と同じである。
かかる構成において、スプリングケース135Cを下部ユニット123に取り付ける場合に、まず、作業者は、スプリングケース135Cの溝505を下部ユニット123の突起部153の前端部(幅の薄い部分)に嵌合させる。すなわち、作業者は、2つの側板501,502で下部ユニット123の突起部153の前端部(幅の薄い部分)を挟持させる。次に、作業者は、その状態で、突起部153の延在方向(ここでは、前後方向)に沿ってスプリングケース135Cを移動させる。具体的には、作業者は、スプリングケース135Cを後側に向けて押し込む。
突起部153の左右方向の幅は、突起部153の前端部よりも後端部で広くなっている。そのため、作業者がスプリングケース135Cを後側に向けて押し込むに従って、溝505と突起部153との嵌合が強固になる。これにより、図13(b)に示すように、スプリングケース135Cは、下部ユニット123に取り付けられる。
なお、溝505の左右方向の幅と突起部153の左右方向の幅との関係は、逆であってもよい。具体的には、溝505の左右方向の幅が溝505の前端部よりも後端部で狭くなっている(又は、逆に、溝505の後端部よりも前端部で狭くなっている)とともに、突起部153の左右方向の幅が突起部153の前端部から後端部に亘って均一になっていてもよい。
このようなスプリングケース135Cは、突起部153に嵌合される溝505を備えるだけの単純な構成になっている。そのため、スプリングケース135Cは、サイズ(特に、高さ方向のサイズ)を比較的小さくすることができる。
このようなスプリングケース135Cは、実施形態1のスプリングケース35Cのようなスナップフィット構造の支持部材を取り付けるための空間を押付部35の下側に確保することができない場合にも、好適に用いることができる。つまり、スプリングケース135Cは、本実施形態2の下部ユニット123のように、実施形態1の下部ユニット23よりも小型化された下部ユニットにも適用することができる。
換言すれば、媒体鑑別装置13Aは、スプリングケース135Cを用いることにより、実施形態1に係る媒体鑑別装置13の下部ユニット23よりも、下部ユニット123を小型化することができる。
以上の通り、本実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aによれば、実施形態1に係る媒体鑑別装置13と同様に、ガイドローラ36を含む各種のローラの清掃のし易さを向上させることができる。
しかも、媒体鑑別装置13Aによれば、実施形態1に係る媒体鑑別装置13の下部ユニット23よりも、下部ユニット123を小型化することができる。
[実施形態3]
実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aは、下部ユニット123とスプリングケース135Cとを用いる構成になっている。
これに対し、本実施形態3では、下部ユニット123とは異なる構造の下部ユニット223と、スプリングケース135Cとは異なる構造のスプリングケース235Cとを用いる媒体鑑別装置13Bを提供する。
本実施形態2の下部ユニット123は、突起部153が前後方向に延在するように形成されている。スプリングケース135Cは、その突起部153に取り付けられる構成になっている。
これに対し、本実施形態3の下部ユニット223は、突起部253が左右方向に延在するように形成されている。スプリングケース235Cは、その突起部253に取り付けられる構成になっている。
以下、図14〜図16を参照して、本実施形態3に係る媒体鑑別装置13Bの構成につき説明する。図14は、媒体鑑別装置13Bの磁気検出部26付近の構成を示す図である。図14(a)は、媒体鑑別装置13Bの磁気検出部26付近を左側から見た場合の下部ユニット223及びスプリングケース235Cの構成を示しており、また、図14(b)は、媒体鑑別装置13Bの下部ユニット223を図14(a)に示す線D1に沿って切断した切断面を前側から見た構成を示している。図15は、媒体鑑別装置13Bのスプリングケース235Cの構成を示す図である。図15(a)は、スプリングケース235Cの斜視形状を示しており、図15(b)は、スプリングケース235Cの側面視形状を示しており、図15(c)は、スプリングケース235Cの上面視形状を示している。図16は、媒体鑑別装置13Bの下部ユニット223とスプリングケース235Cとの関係を示す図である。図16(a)は、媒体鑑別装置13Bの下部ユニット223の突起部253の斜視形状を示しており、図16(b)は、スプリングケース235Cの嵌合部235Dとして機能する溝605と下部ユニット223の突起部253とを嵌合させた構成を示している。なお、図16(b)は、押付部35(図14参照)とスプリング35B(図14参照)とを除外して示している。
図14に示すように、本実施形態3に係る媒体鑑別装置13Bは、実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aと比較すると、下部ユニット123の代わりに、下部ユニット223を用いるとともに、スプリングケース135Cの代わりに、スプリングケース235Cを用いる点で相違している。
実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aは、下部ユニット123の突起部153が前後方向に延在するように形成されており、スプリングケース135Cがその突起部153に取り付けられる構成になっている(図11参照)。
これに対して、本実施形態3の媒体鑑別装置13Bは、下部ユニット223の突起部253が左右方向に延在するように形成されており、スプリングケース235Cがその突起部253に取り付けられる構成になっている(図14参照)。
図15(a)〜図15(c)に示すように、スプリングケース235Cは、左右方向に延在する2つの側板601,602と、2つの側板601,602を連結する連結部603とを備えている。
側板601,602は、互いの対向面で下部ユニット223の突起部253を挟み込む構成要素である。側板601,602は、少なくとも挿入部分が下部ユニット223の突起部52に形成された開口部23A(図16(b)参照)の内部に挿入される構成になっている。ここで、「挿入部分」とは、他の部位よりも先に開口部23Aの内部に挿入される部位を意味している。
側板601,602は、ともに、直方体状の形状を呈している。側板601,602は、互いに対向する対向面を備えている。各対向面は、平坦面になっている。ここでは、側板601,602は、各対向面が平行になるように、配置されているものとして説明する。
側板601の縦幅(上下方向の幅)は、側板602の縦幅と同等な値に設定されている。ただし、側板601の縦幅は、側板602の縦幅と異なる値に設定することもできる。
側板601,602の前後方向の幅は、任意の値に設定されている。ただし、側板601の前後方向の幅と側板602の前後方向の幅と連結部603の前後方向の幅とを合計したスプリングケース235Cの全体の前後方向の幅は、下部ユニット223の突起部52に形成された開口部23A(図16(a)参照)の前後方向の幅よりも幅狭な値に設定されている。
側板601の左右方向の幅は、側板602の左右方向の幅と同等な値に設定されている。ただし、側板601の左右方向の幅は、側板602の左右方向の幅と異なる値に設定することもできる。
側板601,602の各幅は、所望の強度を確保することができる幅となっている。
連結部603の前後方向の幅は、下部ユニット223の突起部253の前後方向の幅の最も薄い箇所(ここでは、突起部253の下部ユニット223の端部側に位置する箇所)の幅よりも若干幅広な値に設定されている。
連結部603の上面には、スプリング35Bを支持する支持部604が形成されている。スプリングケース235Cは、連結部603の上面で押付部35の上下方向の移動量を制限することができるように、適切に設計されている。
スプリングケース235Cは、2つの側板601,602の互いの対向面と、連結部603の下面とによって、嵌合部235Dとして機能する溝605を形成している。
図16(a)に示すように、下部ユニット223は、突起部253を備えている。突起部253は、溝605を嵌合させることによって、スプリングケース235Cを下部ユニット223に取り付ける取付部として機能する。
突起部253は、上側に突出するように、下部ユニット223の底部51の上面の左端部及び右端部に形成されている。突起部253は、下部ユニット223の突起部52に形成された開口部23Aの下側から内部側に向けて突出するように、形成されている。突起部253は、突起部52と異なり、左右方向に延在するように形成されている。突起部253は、側板601に当接する当接面と側板602に当接する当接面とを備えている。各当接面は、平坦面になっている。
ここでは、溝605の前後方向の幅は、溝605の左端部から右端部に亘って均一になっているものとして説明する。また、ここでは、突起部253の前後方向の幅は、下部ユニット223の端部側よりも内部側で広くなっているものとして説明する。つまり、突起部253の前後方向の幅は、下部ユニット223の端部側に位置する箇所が最も薄く、下部ユニット223の内部側に位置する箇所が最も厚くなるように、設定されている。
なお、溝605の前後方向の幅は、溝605を構成する側板601,602の対向面の間隔を意味している。溝605の前後方向の幅は、連結部603の前後方向の幅と同じである。
かかる構成において、スプリングケース235Cを下部ユニット223に取り付ける場合に、まず、作業者は、スプリングケース235Cの溝605の挿入部分を下部ユニット223の突起部253に嵌合させる。すなわち、作業者は、2つの側板601,602の挿入部分で下部ユニット223の突起部253を挟持させる。次に、作業者は、その状態で、突起部253の延在方向(ここでは、左右方向)に沿ってスプリングケース235Cを移動させる。具体的には、作業者は、スプリングケース235Cを下部ユニット223の内部側に向けて押し込む。
突起部253の前後方向の幅は、下部ユニット223の端部側よりも内部側で広くなっている。そのため、作業者がスプリングケース235Cを下部ユニット223の内部側に向けて押し込むに従って、溝605と突起部253との嵌合が強固になる。これにより、図16(b)に示すように、スプリングケース235Cは、下部ユニット223に取り付けられる。
なお、溝605の前後方向の幅と突起部253の前後方向の幅との関係は、逆であってもよい。具体的には、溝605の前後方向の幅が溝605の挿入部分よりも作業者の手元に近い部分で狭くなっているとともに、突起部253の前後方向の幅が下部ユニット123の端部側から内部側に亘って均一になっていてもよい。
このようなスプリングケース235Cは、突起部253に嵌合される溝605を備えるだけの単純な構成になっている。そのため、スプリングケース235Cは、実施形態2のスプリングケース135Cと同様に、サイズ(特に、高さ方向のサイズ)を比較的小さくすることができる。
このようなスプリングケース235Cは、実施形態1のスプリングケース35Cのようなスナップフィット構造の支持部材を取り付けるための空間を押付部35の下側に確保することができない場合にも、好適に用いることができる。つまり、スプリングケース235Cは、本実施形態3の下部ユニット223のように、実施形態1の下部ユニット23よりも小型化された下部ユニットにも適用することができる。
換言すれば、媒体鑑別装置13Bは、スプリングケース235Cを用いることにより、実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aと同様に、実施形態1に係る媒体鑑別装置13の下部ユニット23よりも、下部ユニット223を小型化することができる。
以上の通り、本実施形態3に係る媒体鑑別装置13Bによれば、実施形態1,2に係る媒体鑑別装置13,13Aと同様に、ガイドローラ36を含む各種のローラの清掃のし易さを向上させることができる。
しかも、媒体鑑別装置13Bによれば、実施形態2に係る媒体鑑別装置13Aと同様に、実施形態1に係る媒体鑑別装置13の下部ユニット23よりも、下部ユニット123を小型化することができる。
なお、本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や変形を行うことができる。
例えば、前記した実施形態は、本発明の要旨を分かり易く説明するために詳細に説明したものである。そのため、本発明は、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、本発明は、ある実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に追加したり、置き換えたりすることができる。また、本発明は、ある実施形態の構成から一部の構成を削除することができる。
また、例えば、本発明は、媒体(主に紙幣)を鑑別する機能を有する媒体取扱装置であれば、金融機関や流通機関で用いられている現金自動預け払い機(ATM)だけでなく、交通機関や流通機関で用いられている発券機や、その他の装置に利用することができる。
1 媒体取扱装置(現金自動預け払い機)
2,29A 筺体
2A 前面
3 接客部
4 硬貨入出金口
5 紙幣入出金口
6 通帳挿入口
7 カード挿入口
8 表示操作部
10,20 制御部
12 搬送部
13,13A,13B 媒体鑑別装置(鑑別部)
14 一時保留部
15 紙幣貯蔵部
16 紙幣収納庫
17 リジェクト庫
21 筺体フレーム
22 上部ユニット
23,123,223 下部ユニット
23A,54 開口部
24 搬送路
25 第1搬送部
26 磁気検出部
27 第2搬送部
28 光学検出部
28A,28B 画像センサ
29 厚み検出部
31,37 搬送ローラ
31A,32,37A,38,41A,42A 軸
31B,37B ゴムローラ
33,39 テンションローラ
34 磁気センサ
34A 磁気検出素子
35 押付部
35A 軸受
35B,45 スプリング(付勢部材)
35C,135C,235C スプリングケース(支持部材)
35D,135D,235D 嵌合部
35E,504,604 穴(支持部)
35F 取り外しツマミ
36 ガイドローラ
36A 回転軸
41 基準ローラ
42 厚み検出ローラ
43 ブラケット
44 回動軸
46 変位センサ
51 底部
52,53,153,253 突起部
55 取付部
101,102 矩形部
103 溝形成部
104,105 厚肉部
111,112 矩形部
231 案内部
501,502,601,602 側板
503,603 連結部
505,605 溝
P1,P2 位置決め部

Claims (8)

  1. 媒体を鑑別する媒体鑑別装置において、
    前記媒体を搬送する搬送路を備える筺体フレームと、
    前記媒体の磁気を検出する磁気センサと、
    前記媒体を前記磁気センサに近接させながら走行させるローラと、
    前記ローラを前記磁気センサの方向に付勢する付勢部材と、
    前記付勢部材を支持する支持部材とを有し、
    前記支持部材は、
    前記付勢部材を支持する支持部と、
    前記筺体フレームから取り外し自在な状態で嵌合する嵌合部とを備える
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  2. 請求項1に記載の媒体鑑別装置において、
    前記筺体フレームは、突起部を備えており、
    前記嵌合部は、前記突起部に形成された取付部と嵌合するスナップフィットとして構成されている
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  3. 請求項1に記載の媒体鑑別装置において、
    前記筺体フレームは、突起部を備えており、
    前記嵌合部は、前記突起部に形成された取付部と嵌合する溝として構成されている
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の媒体鑑別装置において、
    さらに、前記ローラの回転軸を支持する軸受と一体に樹脂で構成された押付部を有する
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  5. 請求項4に記載の媒体鑑別装置において、
    前記押付部は、前記ローラと前記磁気センサとを前記媒体の厚さと同等の間隔まで近接させる位置決め部を備える
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  6. 請求項2又は請求項3に記載の媒体鑑別装置において、
    さらに、前記ローラの回転軸を支持する軸受と一体に樹脂で構成された押付部を有し、
    前記筺体フレームの内部には、前記押付部を収納するための、前記押付部の外径よりも広く開口された開口部が形成されており、
    前記取付部は、前記開口部の内部に配置されている
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  7. 媒体を鑑別する媒体鑑別装置において、
    前記媒体の磁気を検出する磁気センサと、
    前記媒体を前記磁気センサに近接させながら走行させるローラと、
    前記ローラの回転軸と、
    前記回転軸を支持する軸受と、
    前記軸受と一体に構成された押付部とを有し、
    前記押付部は、前記ローラと前記磁気センサとを前記媒体の厚さと同等の間隔まで近接させる位置決め部を備える
    ことを特徴とする媒体鑑別装置。
  8. 請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載の媒体鑑別装置と、媒体を搬送する搬送部とを有する
    ことを特徴とする媒体取扱装置。
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