JP2016224359A - ピグテールファイバモジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】出射ビームの断面形状が限りなく真円となるピグテールファイバモジュールを提供する。【解決手段】シングルモード光を伝搬するコアとその外周を囲むクラッドから成るファイバ芯線1とファイバ芯線の外周を囲む保護被覆部2を有するラージモードエリアファイバ10と本体中心部に貫通孔21を有する金属フェルール20を備えるピグテールファイバモジュール100であって、貫通孔21と連通しかつその開口断面が貫通孔21より大きい筒状空間部22がフェルール20の先端側に設けられ、保護被覆部2の先端側が除去されて露出したファイバ芯線1の露出部3と露出部3の基端側に位置する保護被覆部2の先端部分が貫通孔21から突き出た状態で筒状空間部22内に収容されると共に、貫通孔21内に収容された保護被覆部2が熱硬化型接着剤により貫通孔21に固定されている。【選択図】図1

Description

本発明は、主にファイバレーザに使用されるラージモードエリアファイバと該ファイバ先端にフェルールを備えるピグテールファイバモジュールに係り、特に、出射ビームの断面形状が限りなく真円となるピグテールファイバモジュールの改良に関するものである。
ピグテールファイバモジュールは、光通信やレーザ加工機等に用いられる光伝送媒体の一種である。近年はレーザ加工機等において透過ビームのパワーが大きくなり、用いられる光ファイバも多種多様となっている。そして、高出力対応が可能な光ファイバとして現在主流となっているのが、ラージモードエリアファイバ(Large Mode Area Fiber、以下「LMAファイバ」と称する場合がある)である。
この種のラージモードエリアファイバが用いられたピグテールファイバモジュールとしては、特許文献1に記載された先行技術(ピグテールモジュール)が知られている。
すなわち、先行技術に係るピグテールモジュールは、シングルモード光を伝搬するコアとその外周を囲むクラッドから成るファイバ芯線と該ファイバ芯線の外周を囲む保護被覆部を有するピグテールファイバ(ラージモードエリアファイバ)とファイバ保持部材(フェルール)とを備え、保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線が、ファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔内において熱硬化性樹脂から成る接着剤(熱硬化型接着剤)により固定され、かつ、貫通孔の内径について、該貫通孔内の接着剤で固定されている部分とファイバ芯線(クラッド)との平均的隙間[(貫通孔の内径−クラッド径)/2]が1μm未満となる条件を満たすように設定されていることを特徴とする(特許文献1の請求項1参照)ものであった。
そして、上記貫通孔の内径について、平均的隙間[(貫通孔の内径−クラッド径)/2]が1μm未満となる条件を満たすように設定されることで、ファイバ芯線(クラッド)と貫通孔間の隙間に介在される接着剤の厚みも1μm未満となり、これにより接着剤の硬化、収縮に起因した光ファイバへの応力が低減されるため、先行技術に係るピグテールモジュールにおいては、出射ビームにおける光強度分布の形状が入射時の状態を維持できるとされている(特許文献1の段落0011と段落0018参照)。
特開2012−255999号公報
ところで、本発明者等が先行技術に係るピグテールモジュールの技術評価を行ったところ、特許文献1の記載内容に反して以下のような課題が確認された。
すなわち、この種のラージモードエリアファイバにおいてはファイバ先端にエンドキャップ(コアレスファイバー等)が融着されているが、該エンドキャップ端面から出力されたビームの光強度分布にバラツキが確認された。そして、ラージモードエリアファイバがレーザ加工機に適用される場合、光強度分布のバラツキは、加工性能および加工精度に多大な影響を与えるため、光強度分布は本来の光強度分布を保っていることが好ましい。
そこで、本発明者等が、先行技術に係る光強度分布のバラツキについて詳細に調査したところ、熱硬化性樹脂から成る接着剤(熱硬化型接着剤)を用いてファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔にファイバ芯線(クラッド)を接着させたことが原因になっていることが判明した。すなわち、ファイバ芯線(クラッド)と貫通孔間の隙間に介在される接着剤の厚みが1μm未満になっているとされているにも拘わらず、依然として熱硬化型接着剤の硬化、収縮によりファイバ芯線(クラッド)に外部応力が作用し、光強度分布のバラツキを生じさせているためであった。更に、特許文献1に係るピグテールモジュールにおいて、ファイバ保持部材(フェルール)とラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)の加工精度から考え、平均的隙間[(貫通孔の内径−クラッド径)/2]が1μm未満となる条件を満たすように設定するには現実的に困難であることも原因となっている。
本発明はこのような問題点に着目してなされたもので、その課題とするところは、ファイバ保持部材(フェルール)やラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)の加工精度に関係なく、出射ビームの断面形状が限りなく真円となるピグテールファイバモジュールを提供することにある。
すなわち、本発明に係る第1の発明は、
シングルモード光を伝搬するコアとその外周を囲むクラッドから成るファイバ芯線と該ファイバ芯線の外周を囲む保護被覆部を有するラージモードエリアファイバと、本体中心部に貫通孔を有するフェルールを備えるピグテールファイバモジュールにおいて、
上記貫通孔と連通しかつその開口断面が貫通孔より大きい筒状空間部がフェルールの先端側に設けられ、かつ、保護被覆部の先端側が除去されて露出したファイバ芯線の露出部と該露出部の基端側に位置する保護被覆部の先端部分が貫通孔から突き出た状態で上記筒状空間部内に収容されると共に、貫通孔内に収容された保護被覆部が熱硬化型接着剤により貫通孔に固定された構造を有していることを特徴とする。
また、本発明に係る第2の発明は、
第1の発明に記載のピグテールファイバモジュールにおいて、
上記ラージモードエリアファイバのクラッド径をdとし、ファイバ芯線の先端にエンドキャップが設けられている場合、筒状空間部内に収容されるファイバ芯線の露出部とエンドキャップの長さの合計Lが0.39√d以下に設定されていることを特徴とし、
第3の発明は、
第1の発明または第2の発明に記載のピグテールファイバモジュールにおいて、
フェルール本体の側面に貫通孔と連なる接着剤充填用横穴が設けられていることを特徴とするものである。
本発明に係るピグテールファイバモジュールによれば、
貫通孔と連通しかつその開口断面が貫通孔より大きい筒状空間部がフェルールの先端側に設けられ、かつ、保護被覆部の先端側が除去されて露出したファイバ芯線の露出部と該露出部の基端側に位置する保護被覆部の先端部分が貫通孔から突き出た状態で上記筒状空間部内に収容されると共に、貫通孔内に収容された保護被覆部が熱硬化型接着剤により貫通孔に固定された構造になっているため、筒状空間部内に収容されたファイバ芯線の露出部に対し熱硬化型接着剤の硬化、収縮に起因する外部応力が作用することがない。
従って、ラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)から出力されるビームの光強度分布にバラツキを生じないピグテールファイバモジュールの提供が可能となる効果を有する。
図1(a)は本発明に係るピグテールファイバモジュールの概略構成断面図、図1(b)は図1(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図2はファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔内にファイバ芯線(保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線)を熱硬化型接着剤により固定させた比較例1(特許文献1)に係るピグテールファイバモジュールにおいて、そのエンドキャップ端面から出力されたビームをビームプロファイラー(ビームの強度分布と形状を測定する装置)に映し出した画像の写真図であり、図2(a)は熱硬化型接着剤の硬化前における写真図、図2(b)は熱硬化型接着剤の硬化後における写真図。 図3はフェルール先端側の筒状空間部にファイバ芯線(保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線)が収容されかつフェルールの貫通孔内に収容されたラージモードエリアファイバの保護被覆部を熱硬化型接着剤により固定させた実施例1に係るピグテールファイバモジュールにおいて、そのエンドキャップ端面から出力されたビームをビームプロファイラーに映し出した画像の写真図であり、図3(a)は熱硬化型接着剤の硬化前における写真図、図3(b)は熱硬化型接着剤の硬化後における写真図。 図4(a)はファイバ芯線の先端にエンドキャップが融着されたエンドキャップ付きファイバの概略構成断面図、図4(b)は図4(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図5(a)は保護被覆部の外周をルーズチューブで被覆したエンドキャップ付きファイバの概略構成断面図、図5(b)は図5(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 金属フェルールとガラスキャビラリとで構成される加工用フェルールの概略構成断面図。 図7(a)はルーズチューブで被覆されたエンドキャップ付きファイバが挿入された加工用フェルールの概略構成断面図、図7(b)は図7(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図8(a)はルーズチューブで被覆されたエンドキャップ付きファイバが挿入された加工用フェルールを研磨加工して製造されたダミー製品の概略構成断面図、図8(b)は図8(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図9(a)は図8(a)に示すダミー製品の加工用フェルールから引き抜いて製造した斜め研磨加工されたエンドキャップ付きファイバの概略構成断面図、図9(b)は図9(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図10(a)は先端側に筒状空間部が設けられ本体側面に接着剤充填用横穴が設けられたフェルールに斜め研磨加工されたエンドキャップ付きファイバが組み込まれ、かつ、熱硬化型接着剤により斜め研磨加工されたエンドキャップ付きファイバが固定される前の本発明に係るピグテールファイバモジュールの概略構成断面図、図10(b)は図10(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。 図11(a)は図10(a)の斜め研磨加工されたエンドキャップ付きファイバが熱硬化型接着剤を用いてフェルールに固定された本発明に係るピグテールファイバモジュールの概略構成断面図、図11(b)は図11(a)の符号Aで示した部位の部分拡大図。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
ラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)から出力されるビームの光強度分布にバラツキを生じさせる原因は上述したようにLMAファイバに作用する外部応力である。そして、先行技術に係るピグテールモジュールにおいては、熱硬化型接着剤を用いてファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔にファイバ芯線(クラッド)を接着させている。当該熱硬化型接着剤には一般的に熱硬化型エポキシ樹脂が用いられるが、熱硬化型エポキシ樹脂では数パーセント程度の硬化収縮が避けられず、かつ、硬化後の接着剤硬度が大きいため光ファイバに対し大きな残留応力を発生する。ラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)のコアは残留応力に対して敏感で、高い頻度で光ファイバからの出力されるビームの光強度分布にバラツキを発生させていた。
そこで、ラージモードエリアファイバに対しどのような応力が生じたときに出力ビームの光強度分布にバラツキが生ずるかについて本発明者等が調査したところ、ファイバ芯線(クラッド)面に熱硬化型接着剤が付着・硬化した場合に出力ビームの光強度分布にバラツキが発生することが確認され、ファイバ芯線(クラッド)の外周を囲む保護被覆部上で熱硬化型接着剤が付着・硬化した場合には出力ビームの光強度分布にバラツキが発生しないことが判明した。保護被覆部を構成する材料は、紫外線硬化型樹脂(アクリル系樹脂が例示される)等の硬度の低い材料が選択されており、熱硬化型接着剤の残留応力を十分に緩和していると考えられる。
ところで、ピグテールファイバモジュールにおいては、上述したようにファイバ先端にエンドキャップ(コアレスファイバー等)なるガラスが一般的に融着されている。
そして、エンドキャップとLMAファイバの融着を行う場合には保護被覆部を除去する必要があり、必然的にLMAファイバ先端部分のクラッドが剥き出しとなる。更に、エンドキャップ端面で反射した光がLMAファイバに戻ることを避けるため、エンドキャップ先端部を数度研磨して斜め加工することが一般的であることから、通常は、ファイバ芯線(クラッド)をジルコニア等から成るフェルールに挿入し、かつ、熱硬化型エポキシ樹脂を用いてファイバ芯線(クラッド)をフェルールに固定した後、ファイバ先端部を斜め加工することが必要であった。このため、ファイバ芯線(クラッド)に接着剤が付着しない構造を実現するには、エンドキャップ付きファイバを如何に加工するかが課題となる。
上記エンドキャップ付きファイバの先端部を斜め加工する方法として、現在、研磨、メカニカルクリーブ、レーザクリーブの3方法を挙げることができる。しかし、メカニカルクリーブは角度精度を保つのが困難で、レーザクリーブは加工面の平面度を保つのが困難で、かつ、これ等の方法を実施する装置が高価である上、収率が安定せず、高品質の斜め加工エンドキャップ付きファイバを量産するには不向きである。このため、エンドキャップ付きファイバ先端部の斜め加工法としては上記研磨法が選択される。
そこで、研磨法を実施するに際し、斜め加工エンドキャップ付きファイバが組み込まれるピグテールファイバモジュール(製品)の構造上、保護被覆部が除去されて露出するファイバ芯線(クラッド)における露出部の最大許容長さを検討した。
実用上必要な条件としては、研磨加工に耐えられる構造であること、および、ファイバコアの出射端がファイバレーザ製品に組み込まれた状態で振動や衝撃を与えたときに変位しないことである。
すなわち、フェルールの貫通孔から突き出た状態でフェルール先端側の筒状空間部内に収容されるファイバ芯線(クラッド)の直径(クラッド径)をd、筒状空間部内に収容されるファイバ芯線(クラッド)の露出部とエンドキャップの長さ合計をLとした場合、当該ピグテールファイバモジュール(製品)はガラス円柱の片持ち梁構造となる。
上記ガラス円柱のたわみ量δは、断面二次モーメントIとヤング率Eを用いて、
δ=wL4/8EI
となる。また、上記wは、ガラスの密度をρ、加速度をF(G)とすれば、
w=ρπd2F/4
である。また、上記断面二次モーメントIは、円柱の場合、
I=πd4/64
とされる。これ等数式を整理すると
L=(δE/2ρF)1/4・√d
となる。
ガラスのヤング率Eは7.2×1010であるが、最大加速度F=5×103Gのとき、ファイバコア出射端の許容される変位量(たわみ量δ)を0.1μmとし、かつ、ガラスの密度ρを2.2とすると、
L=0.39√dということになる。
そして、ファイバ芯線(クラッド)の直径(クラッド径)d=125μmのファイバであれば、L=0.39√dから、L=4.4mmとなる。
すなわち、斜め加工されたエンドキャップの長さを0.5mmとした場合、上記筒状空間部内に収容されるファイバ芯線(クラッド)の露出部長は、4.4mm−0.5mm=3.9mmとなる。
以下、本発明の実施例について比較例を挙げて具体的に説明する。
[実施例1]
シングルモード光を伝搬する直径(コア径)10μmのコアと、コアの外周を囲む直径(クラッド径)125μmのクラッドから成るファイバ芯線1と、ファイバ芯線1の外周を囲む保護被覆部2を有するラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)10と、本体中心部に貫通孔21を有する金属フェルール20を備えた実施例1に係るピグテールファイバモジュール100は、図1(a)〜(b)に示すように、貫通孔21と連通しかつその開口断面が貫通孔21より大きい筒状空間部22がフェルール20の先端側に設けられ、保護被覆部2の先端側が除去されて露出したファイバ芯線1の露出部3と該露出部3の基端側に位置する保護被覆部2の先端部分が貫通孔21から突き出た状態で筒状空間部22内に収容されており、かつ、貫通孔21内に収容されたLMAファイバ10の保護被覆部2が熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)27により貫通孔21に固定された構造を有している。また、筒状空間部22内に収容されたファイバ芯線1における露出部3の長は3.9mmで、かつ、ファイバ芯線1の先端に斜め加工された長さ0.5mmのエンドキャップ4が融着されている。
ところで、ピグテールファイバモジュールにおいては、モジュールからファイバを引っ張った際にある程度の引っ張り強度を有すること(すなわち、モジュールからファイバを引っ張って抜こうとしたとき、どの程度の引っ張り力に耐え得るか)が、通常、求められる。そして、所望とする引っ張り強度を得るには、熱硬化型接着剤のような硬化後における硬度が強いものが必要とされるため、貫通孔21内に収容されたLMAファイバ10の保護被覆部2が熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)27により貫通孔21に固定された構造となっている。
[ピグテールファイバモジュールの製造工程]
そして、実施例1に係るピグテールファイバモジュール100は以下の工程を経て製造されている。
まず、保護被覆部2の先端側が除去されて露出したファイバ芯線(露出部長は3.9mm)1の先端にエンドキャップ用ファイバ13を融着し、かつ、長さ2mmのエンドキャップ用ファイバ13を残してカットし、図4(a)〜(b)に示すエンドキャップ付きファイバ11を製造した。尚、符号12はファイバ芯線1とエンドキャップ用ファイバ13の融着部を示す。
次に、得られたエンドキャップ付きファイバ11の外周に硬質ゴム等で構成されたルーズチューブ14を被覆し、かつ、エンドキャップ付きファイバ11の保護被覆部2が1mm露出する位置で固定して図5(a)〜(b)に示すルーズチューブで被覆されたエンドキャップ付きファイバを製造した。
次に、金属フェルール17の先端収容部にガラスキャピラリ16が組み込まれた図6に示す加工用フェルール15を製造し、かつ、この加工用フェルール15の貫通孔にルーズチューブで被覆された図5(a)〜(b)に示すエンドキャップ付きファイバを挿入すると共に、上記エンドキャップ付きファイバの融着部12がガラスキャピラリ16の細孔に対し0.8mmの位置に挿入されるように挿入位置を調整した後、水溶性ワックスを用いて図7(a)〜(b)に示すように、ルーズチューブ固定部18とファイバ固定部19の位置において加工用フェルール15とエンドキャップ付きファイバを固定した。
次に、エンドキャップ付きファイバが挿入かつ固定された加工用フェルール15のガラスキャピラリ16先端を、エンドキャップ用ファイバの長さが0.5mm、先端角度が6度となるように研磨加工して図8(a)〜(b)に示すダミー製品を製造した。
次に、加工用フェルール15とエンドキャップ付きファイバとを固定するルーズチューブ固定部18とファイバ固定部19の水溶性ワックスを溶解し、ダミー製品の加工用フェルール15からエンドキャップ付きファイバを引き抜いて図9(a)〜(b)に示すエンドキャップ用ファイバの先端が研磨加工されたエンドキャップ付きファイバ26を製造した。
次に、先端側に筒状空間部22が設けられかつ本体側面に直径0.5mm〜1.0mm程度の接着剤充填用横穴25が設けられた金属フェルール20の貫通孔21内に先端が研磨加工された上記エンドキャップ付きファイバを挿入し、かつ、図10(a)〜(b)に示すように金属フェルール20とエンドキャップ付きファイバにおけるファイバ固定部30の位置において樹脂固定した後、金属フェルール20の接着剤充填用横穴25から熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)を注入しかつ該接着剤27を熱硬化させて図11(a)〜(b)に示すような実施例1に係るピグテールファイバモジュール100を製造した。
[比較例1]
シングルモード光を伝搬するコアとその外周を囲むクラッドから成るファイバ芯線と該ファイバ芯線の外周を囲む保護被覆部を有するピグテールファイバ(ラージモードエリアファイバ)とファイバ保持部材(フェルール)とで構成され、かつ、保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線をファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔内に挿入させた後、熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)を用いて上記貫通孔にファイバ芯線を固定して比較例1に係るピグテールファイバモジュールを製造した。
尚、貫通孔内の接着剤で固定されている部分とファイバ芯線(クラッド)との平均的隙間[(貫通孔の内径−クラッド径)/2]が1μm未満に設定される特許文献1の条件を満たすように製造し、かつ、ファイバ保持部材(フェルール)に組み込まれるピグテールファイバ(ラージモードエリアファイバ)は実施例1に係るエンドキャップ付きファイバの構成と同一に設定している。
[評 価]
(1)図2はファイバ保持部材(フェルール)の貫通孔内にファイバ芯線(保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線)が熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)により固定された比較例1(特許文献1)に係るピグテールファイバモジュールにおいて、そのエンドキャップ端面から出力されたビームをビームプロファイラー(ビームの強度分布と形状を測定する装置)に映し出した画像の写真図であり、図2(a)は熱硬化型接着剤の硬化前における写真図、図2(b)は熱硬化型接着剤の硬化後における写真図である。
ファイバからの出力光は、本来、シングルモード光となるため、理想の形状は真円となり、その強度分布はガウシアン分布で表されたガウシアンビームとなる。
そして、熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)硬化前の状態においては、図2(a)の写真図に示されているように真円度(1が理想)、ガウシアンフィッティング値(X成分とY成分が理想とするガウシアン分布にどれだけ近いものかを示す指標で1が理想)がそれぞれ高い値を示しているのに対し、上記接着剤硬化後の状態においては、図2(b)の写真図に示されているように真円度には大きな変化は無いが、ガウシアンフィッティング値に大きな変化(硬化前0.95、硬化後0.89)が生じていることが確認できる。このように出力光の強度分布にバラツキが生じると、ファイバからの出力光を集光させて再度光ファイバに入光させる際に大きな損失が生じることになってしまう。
(2)図3はフェルール先端側の筒状空間部にファイバ芯線(保護被覆部を除去して露出させたファイバ芯線)が収容されかつフェルールの貫通孔内に収容されたLMAファイバの保護被覆部を熱硬化型接着剤により固定させた実施例1に係るピグテールファイバモジュールにおいて、そのエンドキャップ端面から出力されたビームを上記ビームプロファイラーに映し出した画像の写真図であり、図3(a)は熱硬化型接着剤の硬化前における写真図、図3(b)は熱硬化型接着剤の硬化後における写真図である。
そして、熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)硬化前の状態においては、図3(a)の写真図に示されているように真円度(0.98)、かつ、ガウシアンフィッティング値(0.95)であり、上記接着剤硬化後の状態においても、図3(b)の写真図に示されているように真円度(0.98)、かつ、ガウシアンフィッティング値(0.95)で大きな変化がないことが確認される。
すなわち、実施例1に係るピグテールファイバモジュールを適用した場合、出力光の強度分布が殆ど変らない結果となった。
本発明に係るピグテールファイバモジュールによれば、ラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)から出力されるビームの光強度分布にバラツキを生じないため、例えば、加工用レーザ装置における光コネクタの一部として適用される産業上の利用可能性を有している。
1 ファイバ芯線
2 保護被覆部
3 露出部
4 エンドキャップ
10 ラージモードエリアファイバ(LMAファイバ)
11 エンドキャップ付きファイバ
12 融着部
13 エンドキャップ用ファイバ
14 ルーズチューブ
15 加工用フェルール
16 ガラスキャピラリ
17 金属フェルール
18 ルーズチューブ固定部
19 ファイバ固定部
20 金属フェルール
21 貫通孔
22 筒状空間部
25 接着剤充填用横穴
26 エンドキャップ付きファイバ
27 熱硬化型接着剤(熱硬化型エポキシ樹脂)
30 ファイバ固定部
100 ピグテールファイバモジュール

Claims (3)

  1. シングルモード光を伝搬するコアとその外周を囲むクラッドから成るファイバ芯線と該ファイバ芯線の外周を囲む保護被覆部を有するラージモードエリアファイバと、本体中心部に貫通孔を有するフェルールを備えるピグテールファイバモジュールにおいて、
    上記貫通孔と連通しかつその開口断面が貫通孔より大きい筒状空間部がフェルールの先端側に設けられ、かつ、保護被覆部の先端側が除去されて露出したファイバ芯線の露出部と該露出部の基端側に位置する保護被覆部の先端部分が貫通孔から突き出た状態で上記筒状空間部内に収容されると共に、貫通孔内に収容された保護被覆部が熱硬化型接着剤により貫通孔に固定された構造を有していることを特徴とするピグテールファイバモジュール。
  2. 上記ラージモードエリアファイバのクラッド径をdとし、ファイバ芯線の先端にエンドキャップが設けられている場合、筒状空間部内に収容されるファイバ芯線の露出部とエンドキャップの長さの合計Lが0.39√d以下に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のピグテールファイバモジュール。
  3. フェルール本体の側面に貫通孔と連なる接着剤充填用横穴が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載のピグテールファイバモジュール。
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Citations (8)

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