JP2016223716A - 乾燥機 - Google Patents

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Abstract


【課題】 多段式の乾燥機において、乾燥ムラ及び乾燥遅れが生じないようにする。
【解決手段】 方形状のハウジング10の左側面壁13及び右側面壁14に対向させて左側面板21及び右側面板22を設け、送風機41による空気の通風路SP1,SP2を設けるとともに、左側面板21と右側面板22の間に乾燥室SP4を設ける。左側面板21及び右側面板22に、被乾燥物OBが置かれる複数のトレイ30をほぼ水平に支持させる。左側面板21及び右側面板22には、通風路SP1,SP2と乾燥室SP4を連通させる複数段の流入口21a及び流出口22aをそれぞれ設ける。複数のトレイ30の上方に、流入口21aから流入した空気流が流入口21aよりも上段側の流出口22aから流出することを防ぐ複数の制風ガード70をそれぞれ設ける。
【選択図】 図2

Description

本発明は、食材、食品などの被乾燥物を乾燥させる乾燥機に関する。
従来から、例えば下記特許文献1に示されているように、正面壁、裏面壁、左側面壁、右側面壁、上面壁及び下面壁からなり、内部に方形状の空間を形成するハウジングを備え、被乾燥物を乾燥させる乾燥機は知られている。この乾燥機は、ハウジングの内部にて左側面壁及び右側面壁にそれぞれ対向して設けられて、左側面壁及び右側面壁との間にそれぞれ通風路を形成する一対の整流板(左側面板及び右側面板)と、ハウジングの内部にて一対の整流板の両上端部間を覆うように上面壁に対向して設けられて、上面壁との間に空間を形成する乾燥室天井(上面板)と、乾燥室天井と上面板との間の空間に配置されて左右いずれかの方向に送風する送風機とを備え、乾燥室天井の下方であって、両整流板の内側の空間を乾燥室としている。そして、両整流板に、被乾燥物が置かれかつ被乾燥物から落下する液体を通過させる孔を有する複数の棚板(トレイ)をほぼ水平に支持する上下方向に複数段の棚受(支持部)をそれぞれ設けるとともに、複数段の棚受けに対応させて送風機の送風による空気流を通過させるための複数段の通気孔をそれぞれ設けるようにしている。
特開2013−217589公報
この種の多段式の乾燥機においては、被乾燥物が多量にある場合には、被乾燥物が置かれたトレイが乾燥室内の全ての段に支持される。しかし、被乾燥物が少量である場合には、トレイが支持されている段と、トレイが支持されていない段が混在することになる。また、一つのトレイに置かれた被乾燥物が全て同一の質量のときもあれば、小さな質量と大きな質量の被乾燥物が混在して一つのトレイに置かれている場合もある。この場合には、小さな質量の被乾燥物が大きな質量の被乾燥物に比べ短時間で乾燥が終了するので、乾燥が終了した小さな質量の被乾燥物は乾燥室から取り出され、残った大きな質量の被乾燥物の乾燥が継続されるので、トレイ内に被乾燥物が存在せずにトレイに設けた貫通孔がむき出しになった箇所が生じる。このようなトレイが支持されていない箇所及び被乾燥物が存在しない箇所では、乾燥室を通過する空気の流動抵抗(風路抵抗)が小さいので、空気はこの箇所を通過して流出側の通気孔に向かって流動するようになる。すなわち、多段式の乾燥機においては、トレイが乾燥室内の全ての段に支持されている場合、トレイが支持されていない段が存在する場合、被乾燥物が少量である場合などにより、乾燥室を通過する空気の流れに変化が生じてしまい、乾燥度の差(乾燥ムラ)及び乾燥遅れが発生する問題がある。
また、上記従来の乾燥機の風路構造は、全ての段にトレイが支持されている場合でも、トレイに置かれた被乾燥物が同一の質量の場合でも、次のように問題は残る。乾燥室への流入側の通気孔からはほぼ均等に各トレイに空気が吐出されるが、上方のトレイと下方のトレイではそれらの上方の空気の流れ方は異なってくる。流入側の通気孔から吐出された空気は流出側の通気孔に向かって風路抵抗の少ない箇所を通過しながら流れるので、トレイの中間部分では、上方に位置するトレイに設けた貫通孔を介して一部の空気が上方に向かって流れ、被乾燥物の表面側に流れる空気量は少なくなる。これにより、流出側の通気孔に近い箇所の被乾燥物の乾燥が流入側の通気孔に近い箇所の被乾燥物の乾燥に比べて遅れが生じるという問題がある。
また、上方に位置するトレイに置かれた被乾燥物が下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物に比べ早く乾燥した場合、上方に位置するトレイを取り出して、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物の乾燥を継続する場合がある。この場合、上方に位置するトレイの取り出し前においては、下方に位置するトレイ上を流れる空気の一部であって上方に向かった空気は、上方に位置するトレイ及び上方に位置するトレイに置かれた被乾燥物で反射して下方に向きを変え、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物の表面側を再び流れる。しかし、上方に位置するトレイが取り出された状態では、上方に位置していたトレイによる空気流の反射がなくなり、残されたトレイに置かれた被乾燥物への空気量が減少してしまう。したがって、この場合には、残されたトレイに置かれた被乾燥物の乾燥時間が長くなると同時に、流入側の通気孔に近い箇所の被乾燥物と、流出側の通気孔に近い箇所の被乾燥物との乾燥ムラがさらに広がってしまうという問題もある。
また、前記乾燥度の差についてさらに説明すると、流入側の通気孔を通過する空気は圧縮された状態で乾燥室内に吐出されるが、乾燥室内では、大気圧のため空気の圧縮が解かれ、流入側の通気孔から離れるに従って放射状に広がって風速が低下してくる。被乾燥物の表面にある水は、乾燥室内の湿球温度と同じであり、かつ被乾燥物の表面は空気境膜で覆われている。風速が強ければ、空気境膜の厚さが薄くなって通過空気からの伝熱により乾燥が促進される。しかし、風速が弱くなれば、空気境膜は厚くなるので、乾燥が遅れる。したがって、この点からも、トレイに置かれた被乾燥物の乾燥度を比較すると、流入側の通気孔近くに置かれた被乾燥物は短時間で乾燥し、流出側の通気孔近くに置かれた被乾燥物の乾燥が遅れることになる。
さらに、被乾燥物が魚介類のときには、塩水、みりん、魚醤などの調味液がトレイの貫通孔から下方に落ちる。被乾燥物が肉類のときには、肉汁、タレなどの調味液がトレイの貫通孔から下方に落ちる。被乾燥物が果物類のときには、果汁、甘味料などがトレイの貫通孔から下方に落ちる。被乾燥物が野菜類のときには、茹で汁などの液体がトレイの貫通孔から下方に落ちる。これらのトレイの貫通孔から下方に落ちた液体は、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物に付着してしまい、被乾燥物の色、味、臭いなどが変化することにより、乾燥物が悪化して不良品となる問題が発生する。また、被乾燥物の乾燥が進行すると、野菜類、加工食品(ソバ、うどん、パンなどの小麦製品など)などの被乾燥物は、体積が縮小して硬くなることから折れ易くなり、縮小した被乾燥物、折れた小片などがトレイの貫通孔から下方に落ちて、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物に付着したり、混在したりしてしまうという問題もある。したがって、多段式の乾燥機では、これらの問題に対処するために、異なる被乾燥物を乾燥させる場合には、被乾燥物の種類ごとに分けて乾燥作業を行うことになり、被乾燥物の乾燥作業に手間がかかるという問題もある。
本発明は、上記問題に対処するためになされたもので、その目的は、多段式の乾燥機において、乾燥ムラ及び乾燥遅れが生じないようにすることにある。なお、下記本発明の構成において、実施形態の対応する部分の符号を括弧内に例示的に示すが、これは本発明の構成を限定するものではない。
本発明の特徴は、正面壁(11)、裏面壁(12)、左側面壁(13)、右側面壁(14)、上面壁(15)及び下面壁(16)からなり、内部に方形状の空間を形成するハウジング(10)と、ハウジングの内部にて左側面壁及び右側面壁にそれぞれ対向して設けられて、左側面壁及び右側面壁との間にそれぞれ通風路(SP1,SP2)を形成する左側面板(21)及び右側面板(22)と、ハウジングの内部にて左側面板及び右側面板の両上端部間を覆うように上面壁に対向して設けられて、上面壁との間に空間を形成する上面板(23)と、上面壁と上面板との間の空間(SP3)に配置されて左右いずれかの方向に送風する送風機(41)とを備え、上面板の下方であって、左側面板と右側面板の内側の空間を乾燥室(SP4)とする乾燥機において、左側面板及び右側面板に、被乾燥物(OB)が置かれかつ被乾燥物から落下する液体を通過させる貫通孔(31a)を有する複数のトレイ(30)をほぼ水平に支持する上下方向に複数段の支持部(26,27)をそれぞれ設けるとともに、複数段の支持部に対応させて送風機の送風による空気流を通過させるための複数段の通気孔(21a,22a)をそれぞれ設け、左側面板に設けた複数段の通気孔及び右側面板に設けた複数段の通気孔の一方の複数段の通気孔を空気流を乾燥室に流入させる複数段の流入口とするとともに、他方の複数段の通気孔を空気流を乾燥室から流出させる複数段の流出口とし、複数のトレイが複数の支持部にそれぞれ支持された状態で、複数のトレイの上方に、複数段の流入口から流入した空気流が流入口よりも上段側の流出口から流出されることを防ぐ複数の制風ガード(70,70’)をそれぞれ設けるようにしたことにある。
この場合、上面壁と上面板との間の空間に送風機によって送風される空気を加熱する加熱ヒータ(42)をさらに備え、送風機の送風による空気流は熱風であるとよい。また、複数のトレイは、例えば、平板状かつ方形状の底板部(31)と、底板部の各辺から上方に延設されて内側に被乾燥物を収納するための方形状の空間を形成する側壁部(32,33,34,35)とで構成され、複数のトレイが複数の支持部にそれぞれ支持された状態で、側壁部に複数段の流入口及び流出口に対向する貫通孔(34d.35d)を設けるとよい。
前記のように構成した本発明の特徴においては、複数段の流入口から乾燥室に流入した空気は、複数のトレイ上でそれぞれ放射状に拡散するが、トレイの上方に向かった空気は制風ガードに衝突して水平方向又は斜め下方向に向きを変える。また、トレイに置かれた被乾燥物に衝突して上方に向きを変えた空気も、前記のように水平方向又は斜め下方向に向きを変える。したがって、トレイの上面と制風ガードとの間に形成された空間を流出口に向かう空気の層は、流入口近傍と流出口近傍ではほぼ同じ風速となる。したがって、被乾燥物の表面に形成されている空気境膜の厚さをトレイに置かれた各被乾燥物でほぼ同じにすることができて、短時間で乾燥ムラの少ない乾燥物を得ることができる。ただし、厳密には、流入口の近傍を流れる空気は乾燥しているが、流出口の近傍を流れる空気は、被乾燥物から奪った水分が含まれているため湿っているので、湿球温度は流入口の近傍に比べ僅かに高くなっており、その分乾燥度に僅かな差が生じる。しかし、この差は、被乾燥物の商品性に影響を与えるものではなく、トレイに置かれた被乾燥物をほぼ均一な品質で仕上げることができる。また、他のトレイが外されたり、乾燥が終了した小さな質量の被乾燥物がトレイから取り出されても、制風ガードにより、各トレイ上に流入した空気は上方に位置する制風ガードよりも上方へは流れないので、短時間で乾燥ムラの少ない乾燥物を得ることができる。さらに、この場合、加熱ヒータを設ければ、送風機の送風による空気流は熱風になるので、被乾燥物をより的確に乾燥させることができるとともに、乾燥時間を短縮できる。
また、本発明の他の特徴は、制風ガードを、上方に位置する複数のトレイに置かれた被乾燥物から落下する液体及び物体を受け止める板状部材で構成したことにある。この場合、制風ガードは複数段の支持部間にそれぞれ設けられて、左側面板及び右側面板の内側に固定されたプレートで構成することができる。また、トレイを前述した底板部及び側壁部を有する構成とした場合には、制風ガード(70)は、トレイの上面にそれぞれ載置されるようにするとよい。また、制風ガード(70’)は、左側面板及び右側面板の内側に着脱可能に組み付けられるようにしてもよい。
前記本発明の他の特徴によれば、各トレイに置かれた被乾燥物から調味液、肉汁、果汁、甘味料、茹で汁などの液体及び被乾燥物の小片がトレイの貫通孔から下方に落ちても、下方に位置するトレイとの間に設けた板状部材で構成した制風ガードが液体及び小片を受け止める。したがって、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物に、前記落ちた液体及び小片が付着したり、混在したりすることがなくなり、下方に位置するトレイに置かれた被乾燥物が悪化して不良品となることもなくなる。そして、魚介類、肉類、農産品、加工食品などを同時に乾燥させても、他のトレイに置かれた被乾燥物に影響を与えないので、一度の乾燥運転で段数だけ異なった種類の乾燥物が得られる。また、制風ガードを、トレイの上面に載置されるようにしたり、左側面板及び右側面板の内側に着脱可能に組み付けるようにすれば、制風ガードを取り外して、上面に付着した汚れを洗浄できるので、制風ガードに臭いが残らないようにすることができるとともに、カビの発生、菌の増殖などを防止できて衛生上好ましくなる。
本発明の第1実施形態に係る乾燥機を正面に対して斜め右上方向から見た斜視図である。 奥行方向の中間位置にて正面に対して平行に縦断した前記乾燥機の縦断面図である。 トレイの斜視図である。 トレイ上に制風ガードを載置した状態を示す斜視図である。 乾燥室内の空気の流れを説明するために、制風ガードを設けない状態での乾燥機の図2に対応した縦断面図である。 本発明の第2実施形態に係る乾燥機の図2に対応した縦断面図である。
a.第1実施形態
以下、本発明の第1実施形態に係る乾燥機について図面を用いて説明する。図1は第1実施形態に係る乾燥機を正面に対して斜め右上方向から見た斜視図であり、図2は奥行方向の中間位置にて正面に対して平行に縦断した乾燥機の縦断面図である。なお、本明細書においては、乾燥機を正面側から見た左右方向を左右方向とし、乾燥機の正面側から奥行方向を前後方向とし、乾燥機の上下方向を上下方向とする。
乾燥機は、断熱材料で形成された方形状の正面壁11、裏面壁12、左側面壁13、右側面壁14、上面壁15及び下面壁16からなり、内部に方形状の空間を形成するハウジング10を備えている。裏面壁12、左側面壁13、右側面壁14、上面壁15及び下面壁16は、それらの端部にて一体的に接続されている。正面壁11は、その右側端部にて右側面壁14の前端部に回動可能に組み付けられている。正面壁11の左端側の中央部分には取っ手11aが設けられており、正面壁11は、取っ手11aを前方に引っ張ることにより開かれ、取っ手を後方に押し込むことにより閉じられるようになっている。そして、正面壁11を閉じた状態ではハウジング10内は密閉され、正面壁11を開いた状態ではハウジング10の正面側が開放される。また、下面壁16の下面における4カ所の角部には、脚18がそれぞれ設けられている。なお、乾燥機は、例えば、左右横幅70〜85cm、奥行80〜100cm及び高さ100〜200cm程度である。
ハウジング10の内部には、金属板製の左側面板21、右側面板22及び上面板23からなり、一体的に形成された内箱20が設けられている。左側面板21及び右側面板22は、ハウジング10の内部の前後方向の長さよりも若干短い前後幅をそれぞれ有し、それらの下端部を外側に直角にそれぞれ曲げて両下端部の外端面を左側面壁13及び右側面壁14の内側面にそれぞれ密着固定させている。また、前記下端部を含む左側面板21及び右側面板22の後端面は、裏面壁12の内側面にそれぞれ密着固定されている。また、前記下端部を含む左側面板21及び右側面板22の前端面は、左側面壁13、右側面壁14、上面壁15及び下面壁16の前端よりも若干後方に位置し、左側面板21及び右側面板22の前端面にそれぞれ一体的に設けた図示省略した前面壁部により閉ざされている。左側面板21及び右側面板22の下端は下面壁16の上面よりも若干だけ上方に位置し、左側面板21及び右側面板22の上端は上面壁15の下面から所定距離だけ下方に位置する。上面板23も、ハウジング10の内部の前後方向の長さよりも若干短い前後幅をそれぞれ有し、その左右両端を左側面板21及び右側面板22の上端にそれぞれ接続させ、その後面を裏面壁12の内側面に密着固定させている。また、上面板23の前端も、左側面壁13、右側面壁14、上面壁15及び下面壁16の前端よりも若干後方に位置する。
このようなハウジング10及び内箱20の構成により、左側面板21は、左側面壁13の内側面に対して所定距離だけ隔てて対向して位置し、左側面壁13の内側面との間に上下方向に延びた方形状の通風路SP1を形成している。右側面板22は、右側面壁14の内側面に対して所定距離だけ隔てて対向して位置し、右側面壁14の内側面との間に上下方向に延びた方形状の通風路SP2を形成している。上面板23は、上面壁15の内側面に対して所定距離だけ隔てて対向して位置し、上面壁15の内側面との間に、左隔離壁24から右隔離壁25まで水平方向に延びた方形状の空間SP3を形成している。
上面板23の上方には、左隔離壁24及び右隔離壁25が設けられている。左隔離壁24及び右隔離壁25は、ハウジング10の内部の前後方向の長さよりも若干短い前後長さをそれぞれ有するとともに、上面板23の上面から上面壁15の下面までの距離に等しい上下方向の長さを有する方形状の板部材である。左隔離壁24は、その板面を上下方向及び前後方向に延設させ、その下端面は上面板23の左端部上面にて密着固定され、その上端面は上面壁15の下面に密着固定され、かつその後端面は裏面壁12の内側面に密着固定されている。右隔離壁25も、その板面を上下方向及び前後方向に延設させ、その下端面は上面板23の右端部から所定距離だけ左位置の上面にて密着固定され、その上端面は上面壁15の下面に密着固定され、かつその後端面は裏面壁12の内側面に密着固定されている。また、左隔離壁24及び右隔離壁25の前端には、図示省略した前面壁が設けられ、前記方形状の空間SP3は前記前面壁により閉ざされている。左隔離壁24には、後述する送風機41に対向する位置に方形状の貫通孔からなる通風口24aが設けられている。右隔離壁25には、後述する脱臭ユニット43に対向する位置に通風口25aが設けられている。そして、空間SP3は、通風口24a及び通風口25aを介して、通風路SP1及び通風路SP2に連通している。また、上面板23の下方であって、左側面板21、右側面板22及び上面板23で囲まれた空間を乾燥室SP4としている。
左側面板21及び右側面板22の内側面には、詳しくは後述する複数のトレイ30を支持する複数段のトレイ受け26,27がそれぞれ設けられている。各トレイ受け26は、水平に所定距離だけ延びた水平部と、水平部の左端から下方に所定距離だけ延びた垂直部とからなる逆L字状で、左側面板21の前後幅と同じ長さに渡ってレール状に延設されており、上下方向に等間隔(例えば、9cm間隔)で配置されて、垂直部にて左側面板21に固定されている。各トレイ受け27は、水平に所定距離だけ延びた水平部と、水平部の右端から下方に所定距離だけ延びた垂直部とからなる逆L字状で、右側面板22の前後幅と同じ長さに渡ってレール状に延設されており、上下方向に等間隔かつ各トレイ受け26と同一高さ位置に配置されて、垂直部にて右側面板22に固定されている。そして、複数段のトレイ受け26,27は、本発明における、複数のトレイ30をほぼ水平に支持する上下方向に複数段の支持部を構成する。なお、この第1実施形態及び後述する第2実施形態では、トレイ30及びトレイ受け26,27の数を図面を見易くするためにそれぞれ4個としているが、それらの数は実際には4個よりも大きく、例えば12個である。なお、トレイ30及びトレイ受け26,27の数をそれぞれ3個以下にしてもよい。
左側面板21には、各トレイ受け26の水平部から所定距離だけ上方位置にて、前後方向に所定距離だけ隔てて一列に配置した複数の貫通孔で構成した複数の流入口21aが設けられている。右側面板22には、各トレイ受け27の水平部から前記と同じ所定距離だけ上方位置にて、前後方向に所定距離だけ隔てて一列に配置した複数の貫通孔で構成した複数の流出口22aが設けられている。流入口21aは、例えば円形であり、その直径が3mmで前後方向に20mmの間隔で配置されている。流出口22aも、例えば円形であり、その直径は、流入口21aの直径よりも大きく、例えば15〜25mmで前後方向に30mmの間隔で配置されている。流入口21aの直径を流出口22aの直径よりも小さくするのは、乾燥室SP4に流入する空気の通過速度をある程度大きな速度に保つためである。なお、この流入口21a及び流出口22aの形状は、円形でなくても、多角形状などの他の形状であってもよいし、大きさ、位置、間隔、配列状態なども前記と異なっていてもよい。
空間SP3には、送風機41、加熱ヒータ42及び脱臭ユニット43が配置されている。送風機41は、ブロワ式送風機であり、空間SP3の左端部側に通風口24aに対向するように配置されている。そして、送風機41は、通風口24aを介して通風路SP1に送風して通風路SP1内の静圧を高めた後、4つの流入口21aから空気を均等に吐出させて乾燥室SP4内に空気を送り込む(図2の実線及び2点鎖線矢印参照)。なお、送風機41としてはブロア式が好ましいが、他の方式の送風機を用いることも可能である。
加熱ヒータ42は、前後方向の長さを空間SP3の前後方向の長さよりも僅かに短い螺旋巻されたシーズヒータ又は棒状のガラス管ヒータで構成され、空間SP3の左右方向中央位置よりも若干左側位置にて、前後方向に延設されて配置されている。この加熱ヒータ42は、空間SP3内を右から左に流れる空気流(図2の実線矢印参照)を加熱する。なお、加熱ヒータ42は、空間SP3内の空気流を加熱するものであれば、前記シーズヒータ及びガラス管ヒータ以外の他のヒータであってもよい。脱臭ユニット43は、前後方向の長さを空間SP3の前後方向の長さよりも僅かに短く、空間SP3の右端部側に通風口25aに対向するように、前後方向に延設されて配置されている。この脱臭ユニット43は、メタルハニカム触媒と加熱ヒータで構成されており、吸気側から臭気成分を含んだ空気が通過すると、この空気を約300℃に加熱して触媒に接触させ、臭気成分の燃焼酸化を促して脱臭を行う機能を有している。
上面壁15の右側部分であって前後方向の中央部の上方には、方形状の断熱ケース51で囲まれた冷却室SP5が設けられている。上面壁15の右側部分であって前後方向の中央部には、左右方向の長さを上面壁15の左右方向の長さの半分程度とし、前後方向の長さを上面壁15(通風路SP2)の前後方向の長さの半分程度として、上面壁15を貫通する方形状の窓孔15aが設けられている。断熱ケース51は、発泡スチロール等の断熱材により一体形成され、左右方向及び前後方向の各長さを窓孔15aの左右方向及び前後方向の長さよりも若干大きくして、下面を開放させた方形状に構成され、下端面を窓孔15aの外側位置にて上面壁15の上面に密着固定させている。また、窓孔15aの左右方向の中央部におけるほぼ1/3の長さ範囲には、前後方向に延設された断熱性の仕切壁52が嵌着されている。これにより、冷却室SP5の下方右側には空気の吸込口53が形成され、冷却室SP5の下方左側には吐出口54が形成されている。
冷却室SP5内には、仕切壁52の上方位置にて、冷却室SP5に流れ込む空気を冷却して除湿するための冷却器55が配置されている。冷却器55は、上面壁15の上面における冷却室SP5外に設置された図示しない冷凍装置及び冷媒配管に接続され、周知の冷凍サイクルを構成している。冷却器55の下方には、冷却器55からの結露水又は除霜水を受けて、外部に排水するように機能するドレンパン56も配置されている。また、吐出口54には、冷却ファン57が配置されている。なお、冷却ファン57の送風能力は、送風機41の送風能力よりも小さい。
冷却ファン57が駆動されると、図2の実線矢線で示すように、通風路SP2を上昇した空気の一部が、吸込口53から上向きに冷却室SP5内に吸い込まれ、冷却器55を左方に通過した後、吐出口54から下向きに空間SP3に流れ込み、加熱ヒータ42を介して送風機41に吸い込まれ、送風機41により通風口24aを介して通風路SP1に吐出される。なお、吸込口53の面積は、前述した右隔離壁25に設けた通風口25aの面積よりも大きく、通風路SP2から冷却室SP5に流れ込む空気量が空間SP3に流れ込む空気量よりも多くなるようになっている。
仕切壁52の吸込口53側の右側端面には庫内温度(乾燥室SP4内の温度)を検知するための庫内温度センサ61も配置されている。なお、庫内温度センサ61を、乾燥室SP4内に配置するようにしてもよい。また、上面壁15の上面であって断熱ケース51の左側には、機械室62が設けられている。機械室62内には、冷却器55に接続された冷凍装置、乾燥機の作動を電気的に制御する図示しない電気回路装置などが配置されている。断熱ケース51及び機械室62の正面側は、平板状の正面パネル19によって覆われている(図1参照)。正面パネル19には、乾燥機の作動を指示するための操作スイッチ、表示器などからなる操作部19aが設けられている。なお、図1においては、機械室62は図示省略されている。
次に、トレイ30について説明する。図3は、トレイ30を斜め上方から見た斜視図である。トレイ30は、平板状かつ方形状に形成した底板部31と、底板部31の各辺からそれぞれ上方に延設されて内側に被乾燥物OB(図2参照)を収納するための方形状の空間を形成する4枚の側壁部32,33,34,35とを備えている。このような底板部31及び側壁部32,33,34,35からなるトレイ30は、合成樹脂で射出成型により一体形成されている。
底板部31には、被乾燥物OBから流出及び落下した液体、小片などを下方に通過させるための複数の貫通孔31aが形成されている。貫通孔31aは、正方形状であり、一辺の長さは、例えば約5〜10mm程度であり、各辺は底板部31の各辺と平行である。なお、この貫通孔31aは、液体などを下方に排出できれば、正方形状でなく、長方形状、円形状、楕円形状などのいかなる形状であってもよい。
側壁部32,33,34,35は、長方形状に形成された平板部32a,33a,34a,35aと、平板部32a,33a,34a,35aの下端から若干上方位置の外側面から水平に外側に張り出した張出し部32b,33b,34b,35bと、平板部32a,33a,34a,35aの上端部の外側面から水平に外側に張り出した張出し部32c,33c,34c,35cとを有する。このトレイ30は、張出し部34b,35bをトレイ受け26,27の水平部上に載せて、トレイ受け26,27に支持される。すなわち、トレイ30を乾燥機に組み付けた状態では、トレイ30は、側壁部32を正面壁11の近傍に対向させ、側壁部33を裏面壁12の近傍に対向させ、側壁部34を左側面板21の近傍に対向させ、かつ側壁部35を右側面板22に対向させて位置する。
側壁部32の張出し部32b,32cの外側端(前側端)から側壁部33の張出し部33b,33cの外側端(後側端)までの距離は、乾燥室SP4の前後方向の長さよりも多少短い。側壁部34の平板部34aの外側面(左側面)から側壁部35の平板部35aの外側面(右側面)までの距離は、トレイ受け26,27の水平部の内側端面間の距離よりも若干小さい。側壁部34の張出し部34bの外側端(左側端)から側壁部35の張出し部35bの外側端(右側端)までの距離は、トレイ受け26,27の水平部の内側端面間の距離よりも若干大きい。これにより、張出し部34b,35bをトレイ受け26,27の水平部上に載置して、トレイ30を正面側から裏面側に押し込むことにより、トレイ30はトレイ受け26,27上に支持される。そして、トレイ30を裏面壁12の内面まで押し込んだ状態で、かつ正面壁11を閉じた状態では、側壁部32の張出し部32b,32cは正面壁11の内側面の近傍に位置し、側壁部33の張出し部33b,33cは裏面壁12の内側面にほぼ密着する。また、これらの張出し部32b,32c,33b,33c,34b,34c,35b,35cは、変形防止、持ち運び時における把持、トレイ30を積み重ねる際のストッパーなどの機能も有する。
側壁部32,33には、複数の縦長かつ方形状の通気孔32d,33dが左右方向に沿ってそれぞれ設けられている。側壁部34,35には、複数の横長かつ方形状の通気孔34d,35dが前後方向に沿ってそれぞれ設けられている。これらの通気孔34d,35dは、トレイ30をトレイ受け26,27に支持させた状態で、左側面板21の流入口21a及び右側面板22の流出口22aにそれぞれ対向している。なお、これらの通気孔32d,33d,34d,35dに関しても、方形状ではなく、円形状、楕円形状などの他の形状であってもよい。
次に、トレイ30の上面に載置される制風ガード70について説明する。図4はトレイ30上に制風ガード70を載置した状態を示す上方から見た斜視図である。
制風ガード70は、合成樹脂又はステンレス鋼などの金属材料で形成された方形状の板状部材で構成されている。制風ガード70の前後方向の長さは、トレイ30の側壁部32,33の張出し部32c,33cの外側端間の距離よりも若干大きく、乾燥室SP4の前後方向の長さにほぼ等しい。制風ガード70の左右方向の長さは、トレイ30の側壁部34,35の張出し部34c,35cの外側端間の距離に等しい。したがって、制風ガード70をトレイ30の張出し部32c,33c,34c,35c上に載置した状態では、トレイ30の上面が閉止される。また、制風ガード70を裏面壁12の内側面まで押し込んだ状態で、かつ正面壁11を閉じた状態では、制風ガード70の前端面は正面壁11の内側面の近傍に位置し、制風ガード70の後端面は裏面壁12の内側面にほぼ密着して位置する。また、制風ガード70の前端部近傍には、制風ガード70を手で操作するために、左右方向に延設された長穴71が形成されている。この長穴71は、制風ガード70をトレイ30上に載置した状態で、トレイ30の側壁部32の張出し部32cの上面に対向して位置して下面側で閉止されるので、制風ガード70の上面から下面まで貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。
次に、上記のように構成した乾燥機を用いて被乾燥物OBを乾燥させる手順及び乾燥機の動作について説明する。作業者は、複数のトレイ30の底板部31上に被乾燥物OBをそれぞれ置く、すなわち複数のトレイ30内に被乾燥物OBを収容する。その後、正面壁11を回動させて正面壁11を開け、乾燥室SP4の前面が開口された状態で、複数のトレイ30の張出し部34b,35bを複数段のトレイ受け26,27上にそれぞれ載置し、複数のトレイ30を後方にそれぞれ押し込んで張出し部33b,33cの後端面を裏面壁12の内側面に当接させる。そして、複数の制風ガード70を複数のトレイ30の張出し部32c,33c,34c,35c上に載置した後、後方へそれぞれ押し込んで、制風ガード70の後端面を裏面壁12の内側面に当接させる。なお、複数の制風ガード70を被乾燥物が収容された複数のトレイ30上にそれぞれ載置した後に、複数のトレイ30の張出し部34b,35bを複数段のトレイ受け26,27上にそれぞれ載置し、複数のトレイ30を後方にそれぞれ押し込むようにしてもよい。その後、作業者は、正面壁11を回動させて、正面壁11を閉じる、すなわち乾燥室SP4を密閉する。
次に、作業者は、正面パネル19の操作部19aを操作して、乾燥機を作動させる。これにより、冷却器55、冷却ファン57、送風機41及び脱臭ユニット43の作動が図示しない電気回路装置により制御されて開始され、冷却器55、冷却ファン57、送風機41及び脱臭ユニット43の作動状態が維持される。この状態では、送風機41により、空間SP3内の空気が通風口24aを介して通風路SP1内に吐出される。通風路SP1に流れ込んだ空気は複数段の流入口21aを介して乾燥室SP4内の複数のトレイ30内にそれぞれ吐出され、複数のトレイ30内に吐出された空気は、複数のトレイ30内を左から右に向かってそれぞれ移動して、複数のトレイ30内の被乾燥物OBをそれぞれ乾燥させる。
複数のトレイ30内の被乾燥物OBを乾燥させた高湿度かつ臭気を含んだ空気は、複数段の流出口22aを介して通風路SP2にそれぞれ流れ込む。通風路SP2に流れ込んだ空気の大部分は吸込口53を介して冷却室SP5に流れ込むと同時に、その一部が通風口25aを介して空間SP3に流れ込む。そして、冷却室SP5に流れ込んだ空気は冷却ファン57により吐出口54を介して空間SP3に導かれ、前記通風口25aを介して流入した空間SP3に流れ込んだ空気と共に、送風機41によりふたたび通風口24aを介して通風路SP1内に吐出される。このようにして、被乾燥物OBを乾燥させるための空気は、通風路SP1、乾燥室SP4、通風路SP2,冷却室SP5及び空間SP3を循環する。この空気の循環の間に、高湿度かつ臭気を含んだ空気は、冷却器55により冷却されて除湿され、かつ脱臭ユニット43により脱臭される。
一方、この空気の循環の間、加熱ヒータ42は、庫内温度センサ61により検出された庫内温度を用いた図示しない電気回路装置によりオン・オフ制御されて、冷却室SP5を通過した空気と脱臭ユニット43を通過した空気とを混合した空気が断続的に加熱される。これにより、前記通風路SP1、乾燥室SP4、通風路SP2,冷却室SP5及び空間SP3を循環する空気の温度が一定温度に保たれて、被乾燥物OBの乾燥が良好に行われる。
前記冷却器55、冷却ファン57、送風機41、脱臭ユニット43及び加熱ヒータ42の動作について、さらに詳しく説明する。作業者による運転開始の指示により、冷却ファン57及び送風機41がまず作動を開始する。この冷却ファン57及び送風機41の作動開始後、加熱ヒータ42及び脱臭ユニット43(詳しくは、脱臭ユニット43内に設けた図示しない脱臭用ヒータ)への通電が開始され、さらに数分後、冷却器55(詳しくは、図示しない冷凍装置の圧縮機及び凝縮器ファン)の作動が開始される。これにより、冷却器55により冷却されて除湿され、脱臭ユニット43により脱臭され、かつ加熱ヒータ42により昇温された空気が、通風路SP1、乾燥室SP4、通風路SP2,冷却室SP5及び空間SP3を循環し、この循環する空気により、被乾燥物OBが乾燥する。
庫内温度が、予め定められた乾燥用の設定温度より所定温度だけ高い上限温度に達したら、加熱ヒータ42への通電が遮断されて、循環する空気の温度が次第に低下し、それに伴って庫内温度も下降する。庫内温度が、設定温度よりも所定温度だけ低い下限温度に達したら、加熱ヒータ42へ再度通電されて、循環空気が加熱されることで昇温され、それに伴って庫内温度も次第に上昇する。それ以降、加熱ヒータ42の断続的な通電制御により、庫内温度がほぼ設定温度に維持される。したがって、乾燥室SP4内の被乾燥物OBは、適切に乾燥されることになる。
また、前記乾燥機の運転中、脱臭ユニット43の図示しない脱臭用ヒータに通電されて図示しない触媒が昇温され、触媒の温度が約80℃になった状態から臭気成分の酸化分解が始まり、約300℃まで上昇すると完全燃焼分解が行われる。脱臭ユニット43を通過する空気量が多いと触媒の温度を約300℃に維持するのが困難になるため、脱臭ユニット43の吸込側の通風口25aの面積を比較的小さくして、脱臭ユニット43を通過する空気量を制限している。
次に、制風ガード70の機能について詳しく説明する。まず、図5を用いて、本発明に係る制風ガード70を設けない場合における乾燥室SP4内の空気の流れを説明する。乾燥機が作動されると、送風機41によって通風路SP1内の空気の静圧が高くなって、複数の流入口21aから均等な量と圧力の乾燥空気が乾燥室SP4内にそれぞれ吐出される。吐出された空気は、複数のトレイ30の各通気孔34dを介して複数のトレイ30内にそれぞれ流れ込み、2点鎖線矢印で示すように放射状に拡散しながら右方向に流れて複数の通気孔35dを介して複数の流出口22aに吸い込まれる。このとき各トレイ30内の被乾燥物OBに衝突した空気の一部は、上方に向かって流れたり、下方に向きを変えてトレイ30の底板部31の貫通孔31aから出て右方向に流れたりする。底板部31より下方を流れる空気は、被乾燥物OBの裏面を乾燥させる。
一方、複数の流出口22aに吸い込まれて通風路SP2に流れ込んだ空気のうちで負圧が最も大きい箇所は、通風路SP2の上方における空間SP3と冷却室SP5の空気の分岐点P1である。これは、大きな送風能力の送風機41により空間SP3には、大流量で左方向に循環空気が流通するため、送風機41の上流側(吸引側)には大きな負圧が連続して生じるためである。したがって、複数の流出口22aの負圧は均等ではなく、分岐点P1に近い上段の流出口22aが最も大きく、下段になるほど負圧は小さくなる。
これにより、複数の流入口21aから乾燥室SP4内に吐出された空気の一部は対向している流出口22aに向かって水平に右方向に移動して、複数の流出口22aに吸い込まれて合流されるが、複数の流入口21aから乾燥室SP4内に吐出された空気の一部は、負圧の大きな上段の流出口22aに向かって流れて合流する。すなわち、負圧の大きな方向に流れるショートサイクル現象が発生する。この場合、上段側のトレイ30が取り出されたり、初めから存在しなかったりした場合は、トレイ30による流動抵抗がないので下段側を流れる空気の大半が負圧の大きな上段の流出口22aへ向かって流れてしまい、被乾燥物OB上の風速が低下するので乾燥時間が長くなってしまう問題が発生する。また、上段側のトレイ30内において、乾燥が終了した小さな質量の被乾燥物OBが取り出されると、底板部31の貫通孔31aの開口率が大きくなるので、下段側を流れる空気の一部がこの部分をすり抜けて上段の流出口22aに吸い込まれてしまい風速低下が発生する。
次に、図2を用いて、本発明のように、制風ガード70を設けた場合の乾燥室SP4内の空気の流れを説明する。乾燥機が作動されると、送風機41によって通風路SP1内の空気の静圧が高くなって、複数の流入口21aから均等な量と圧力の乾燥空気が乾燥室SP4内にそれぞれ吐出される。吐出された空気は、複数のトレイ30の各通気孔34dを介して複数のトレイ30内にそれぞれ流れ込み、2点鎖線矢印で示すように放射状に拡散しながら右方向に流れる。しかし、複数のトレイ30の上面には制風ガード70がそれぞれ載置されているため、上方に向かった空気は制風ガード70に衝突して向きを水平方向もしくは斜め下方に変えながら被乾燥物OB上を右方向に流れ、複数の流入口21aにそれぞれ対向する複数の流出口22aにそれぞれ吸い込まれる。このため、複数のトレイ30の流入口21a側と流出口22a側の風速がほぼ同一になる。また、上段側のトレイ30の有無に影響されることなく、常に一定の風速が得られる。
次に、前記のような制風ガード70の効果を確認するための実験結果について説明しておく。被乾燥物OBとして開きアジを採用し、制風ガード70を設けない場合と、制風ガード70を設けた場合とで、開きアジの乾燥度を調べた。この実験では、上下方向に12段に配置した12個のトレイ30上に、それぞれ15匹ずつの開きアジを皮側を下にして並べた。具体的には、各トレイ30において、流入口21a側位置(トレイ30の左側位置)、流入口21aと流出口22aの間の中央位置(トレイ30の左右方向中央位置)、及び流出口22a側位置(トレイ30の右側位置)に、それぞれ5匹ずつの開きアジを前後方向に沿って前後方向に対して傾けて3列に配置した。乾燥時間すなわち乾燥機の運転時間を3時間とした。そして、各トレイ30において、流入口21a側位置に一列に並べた5匹の開きアジを流入口側アジとし、流入口21aと流出口22aの間の中央位置に一列に並べた5匹の開きアジを中央付近アジとし、流出口22a側位置に一列に並べた5匹の開きアジを流出口側アジとした。
この実験においては、12段のトレイ30の流入口側アジ(60匹のアジ)、12段のトレイ30の中央付近アジ(60匹のアジ)、12段のトレイ30の流出口側アジ(60匹のアジ)の乾燥開始前の総質量をそれぞれ測定しておくとともに、乾燥終了後の総質量をそれぞれ測定した。そして、流入口側アジ、中央付近アジ及び流出口側アジについて、乾燥度を計算した。乾燥度としては、乾燥前の総質量から乾燥後の総質量を減算し、減算結果を乾燥前の総質量で除算した値に「100」を乗算した値((乾燥前の総質量−乾燥後の総質量)・100/(乾燥前の総質量)%)を採用した。この実験結果を下記表1に示す。
Figure 2016223716
この実験結果によれば、流入口側アジに関しては、制風ガード70を設ない場合と設けた場合とで、乾燥度に大差はなく、かつ乾燥度は両場合とも大きかった。これは、前記両場合とも、流入口21aからの空気の吐出圧力が同じであって、被乾燥物OBである開きアジの表面を流れる乾燥空気の風速もほぼ同じであるので、乾燥度に差が生じないためと考えられる。ただし、前記両場合とも乾燥空気の風速は速いので、乾燥度は共に大きくなると考えられる。
中央付近アジに関しては、制風ガード70を設けない場合に比べて、制風ガードを設けた場合の乾燥度が大きくなった。これは、制風ガード70を設けない場合には、トレイ30の中央付近で、流入口21aから吹き出された乾燥空気が拡散して、風速が低下し、乾燥が遅れると考えられる。これに対して、制風ガード70を設けた場合には、トレイ30の上端より上方へ拡散する乾燥空気が制風ガード70により抑制されてトレイ30内を通過するため、乾燥空気の風速が速く、かつ風量も多くなり、乾燥が進行すると考えられる。ただし、制風ガード70を設けない場合でも、制風ガードを設けた場合でも、乾燥度は流入口側アジに比べて小さかった。これは、前記流入口側アジの場合に比べて、乾燥空気の風速が遅く、かつ流入口側アジから奪った水分の影響で乾燥空気の湿度が高くなっているためであると考えられる。
流出口側アジに関しては、制風ガード70を設けない場合に比べて、制風ガードを設けた場合の乾燥度が大きくなり、かつ両場合の乾燥度の差はさらに大きくなった。これは、制風ガード70を設けない場合には、制風ガード70を設けた場合に比べて、流出口22a付近で、前記中央付近よりもさらに乾燥空気の拡散が大きくなって風速がさらに低下してしまい、乾燥もさらに遅れると考えられる。ただし、制風ガード70を設けない場合でも、制風ガードを設けた場合でも、乾燥度は流入口側アジ及び中央付近アジに比べて小さかった。これは、前記中央付近アジの場合に比べて、乾燥空気の風速がさらに遅く、かつ流入口側アジ及び中央付近アジから奪った水分の影響で乾燥空気の湿度が高くなっているためであると考えられる。
乾燥度が約15%未満の場合は被乾燥物OBの表面が濡れており、それ以上では被乾燥物OBの表面の水分が蒸発しており乾いている。従来から水産加工業者は、魚の一夜干しを製造するとき被乾燥物OBの表面が乾いたか否かで干物の完成を判断している。この判断に従うとすれば、制風ガード70を用いない場合には干物が完成していないが、制風ガード70を用いた場合には干物が完成していることになる。
上記のように構成した第1実施形態に係る乾燥機においては、上記作動説明のように、複数段の流入口21aから乾燥室SP4に流入し、各通気孔34dから複数のトレイ30にそれぞれ流入した空気は、複数のトレイ30上でそれぞれ放射状に拡散するが、トレイ30の上方に向かった空気は制風ガード70に衝突して水平方向又は斜め下方向に向きを変える。また、トレイ30に置かれた被乾燥物OBに衝突して上方に向きを変えた空気も、前記のように水平方向又は斜め下方向に向きを変える。したがって、トレイ30の上面と制風ガード70との間に形成された空間を流出口22aに向かう空気の層は、流入口21a近傍と流出口22a近傍ではほぼ同じ風速となる。したがって、被乾燥物OBの表面に形成されている空気境膜の厚さは複数のトレイ30上の各被乾燥物OBでほぼ同じにすることができて、短時間で乾燥ムラの少ない乾燥物を得ることができる。ただし、厳密には、流入口21aの近傍を流れる空気は乾燥しているが、流出口22aの近傍を流れる空気は、被乾燥物OBから奪った水分が含まれているために湿っているので、湿球温度は流入口の近傍に比べ僅かに高くなっており、その分乾燥度に僅かな差が生じる。しかし、この差は、被乾燥物の商品性に影響を与えるものでなく、被乾燥物OBをほぼ均一な品質で仕上げることができる。
また、複数のトレイ30のうちの一部のトレイ30が取り出されたり、トレイ30に置かれた小さな質量の被乾燥物OBが取り出されたりしても、各トレイ30の上面上の空気はトレイ30の上面に載置された制風ガード70よりも上方へは流れないので、短時間で乾燥ムラの少ない乾燥物を得ることができる。また、加熱ヒータ42を設けることで、送風機41の送風による空気流は熱風になるので、被乾燥物OBをより的確に乾燥させることができるとともに、乾燥時間を短縮できる。また、冷却器55を設けて、循環する空気を除湿するようにしたので、被乾燥物OBを良好に乾燥させることができる。さらには、脱臭ユニット43を設けて、循環する空気を脱臭するようにしたので、被乾燥物OBから出た臭いが他の被乾燥物OBに付着することもなく、良好な乾燥物を得ることができる。特に、複数種類の被乾燥物OBを乾燥させても、被乾燥物OBから出た臭いが他の種類の被乾燥物OBに付着することが無いので、複数の種類の被乾燥物OBを良好に乾燥させることができる。
また、上記第1実施形態に係る乾燥機においては、各トレイ30に置かれた被乾燥物OBから調味液、肉汁、果汁、甘味料、茹で汁などの液体及び被乾燥物OBの小片がトレイ30の底板部31の貫通孔31aから下方に落ちても、下方に位置するトレイ30との間に設けた制風ガード70が液体及び小片を受け止める。したがって、下方に位置するトレイ30に置かれた被乾燥物OBに、前記落ちた液体及び小片が付着したり、混在したりすることがなくなり、下方に位置するトレイ30に置かれた被乾燥物OBが悪化して不良品となることもなくなる。そして、魚介類、肉類、農産品、加工食品などを同時に乾燥させても、他のトレイ30に置かれた被乾燥物に影響を与えないので、一度の乾燥運転で段数だけ異なった種類の乾燥物が得られる。また、制風ガード70は、トレイ30の上面に載置されて着脱可能であるので、制風ガード70を取り外して、上面に付着した汚れを洗浄でき、制風ガードに臭いが残らないようにすることができるとともに、カビの発生、菌の増殖などを防止できて衛生上好ましくなる。
b.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態に係る乾燥機について説明する。図6は、第2実施形態に係る乾燥機の図2に対応した縦断面図である。
上記第1実施形態においては、制風ガード70をトレイ30の上面に載置するようにしたが、この第2実施形態では、制風ガード70’を左側面板21及び右側面板22の内側に着脱可能に組み付けるようにしている。左側面板21及び右側面板22には、複数の制風ガード70’を支持する複数段の制風ガード受け28,29がそれぞれ設けられている。複数の制風ガード受け28,29は、水平に所定距離だけ延びた板状部材であり、左側面板21及び右側面板22の前後幅と同じ長さに渡ってレール状に延設されており、それらの外側端面にて左側面板21及び右側面板22の内側面に固定されている。複数段の制風ガード受け28,29は、複数のトレイ30を複数段のトレイ受け26,27上に支持された状態で、各トレイ30の上面よりも若干上方に対向して位置する。
複数の制風ガード70’は、上記第1実施形態の制風ガード70と同様に、合成樹脂又はステンレス鋼などの金属材料で形成された方形状の板状部材で構成されている。制風ガード70’の前後方向の長さは前記制風ガード70の前後方向の長さに等しいが、制風ガード70’の左右方向の長さは、制風ガード受け28,29の内側端間の距離よりも若干大きく、左側面板21の内側面と右側面板22の内側面との間の距離よりも若干小さい。また、制風ガード70’の前端部近傍には、前記制風ガード70の場合と同様な長穴が設けられているが、この場合の長穴は空気を通過させないように、制風ガード70’の上面から下面まで貫通していない。乾燥機の他の構成は、上記第1実施形態の場合と同じであるので、その説明を省略する。
前記のように構成した第2実施形態においても、上記第1実施形態の場合と同様に、被乾燥物OBが置かれた複数のトレイ30を複数段のトレイ受け26,27に支持させる。その後、複数の制風ガード70’を複数段の制風ガード受け28,29上にそれぞれ載置して前方から後方に押し込んで、複数段の制風ガード受け28,29にそれぞれ支持させる。なお、複数のトレイ30及び制風ガード70’の複数段のトレイ受け26,27及び制風ガード受け28,29への装着に関しては、複数の制風ガード70’を複数のトレイ30よりも先に装着してもよいし、トレイ30と制風ガード70’を交互に装着してもよい。その後、上記第1実施形態の場合と同様に、正面壁11を回動させて閉じ、乾燥機を作動させて、被乾燥物OBを乾燥させる。
この場合も、上記第1実施形態の場合と同様に、複数のトレイ30の上方は複数の制風ガード70’によって閉止されるので、複数段の流入口21aから乾燥室SP4に流入し、各通気孔34dから複数のトレイ30にそれぞれ流入した空気は、上段側のトレイ30に向かうことなく、各段ごとに左から右に向かう。したがって、この第2実施形態においても、上記第1実施形態と同様に、被乾燥物OBは良好に乾燥される。また、この制風ガード70’も、各トレイ30に置かれた被乾燥物OBからの液体及び被乾燥物OBの小片がトレイ30の底板部31の貫通孔31aから下方に落ちても、下方に位置する制風ガード70’が液体及び小片を受け止める。したがって、下方に位置するトレイ30に置かれた被乾燥物OBが悪化して不良品となることもなくなる。さらに、この制風ガード70’も左側面板21及び右側面板22から取り外し可能であるので、上面に付着した汚れを洗浄でき、制風ガード70’に臭いが残らないようにすることができるとともに、カビの発生、菌の増殖などを防止できて衛生上好ましくなる。
c.変形例
なお、本発明の実施にあたっては、上記第1及び第2実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
上記第1及び第2実施形態では、トレイ30を底板部31及び側壁部32,33,34,35からなる箱状に構成したが、貫通孔を有する板状部材、すなわち底板部31だけでトレイ30を構成するようにしてもよい。また、平板状の底板部31に代えて、液体などが通過可能な貫通孔を有する金網を用いるようにしてもよい。また、平板状の金網をトレイ30として用いるようにしてもよい。すなわち、トレイ30は、左側面板21及び右側面板22に対して着脱可能であって洗浄が容易にでき、被乾燥物OBを置くことができるとともに被乾燥物OBからの液体などを通過させる貫通孔を有する部材であれば、種々の部材をトレイ30として用いることができる。
また、上記第1実施形態の制風ガード70はトレイ30の上面に載置され、上記第2実施形態の制風ガード70’は左側面板21及び右側面板22に設けた制風ガード受け28,29に支持させて、乾燥機に対して着脱可能な板状部材を制風ガード70,70’として用いるようにした。しかし、これに代えて、乾燥機に対して着脱可能であって、上方への空気の流れを遮断できれば、板状部材以外の箱状部材などを用いてもよい。また、制風ガード70,70’を乾燥機から取り外して洗浄する必要がなければ、板状部材などによって構成した制風ガードを左側面板21及び右側面板22に固定するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態では、送風機41により、脱臭ユニット43、冷却器55、冷却ファン57及び加熱ヒータ42を介した空気を通風路SP1に送って、通風路SP1から流入口21aを介して乾燥室SP4に空気を送り込み、乾燥室SP4から流出口22aを介して通風路SP2に空気を送り出すようにした。しかし、これに代えて、空気流の流れを前記とは逆にしてもよい。すなわち、脱臭ユニット43、冷却器55、冷却ファン57、加熱ヒータ42及び送風機41の左右方向の位置関係を逆に、送風機41によって脱臭ユニット43、冷却器55、冷却ファン57及び加熱ヒータ42を介した空気を通風路SP2に送って通風路SP2から乾燥室SP4に空気を送り込み、乾燥室SP4から通風路SP1に空気を送り出すようにしてもよい。この場合、上記第1及び第2実施形態の流入口21aは流出口となり、流出口22aは流入口となる。
また、上記第1及び第2実施形態では、加熱ヒータ42を設けて、通風路SP1、乾燥室SP4、通風路SP2、空間SP3及び冷却室SP5を循環する空気流を熱風とした。しかし、しらすなどの熱することが好ましくない被乾燥物OBを乾燥させる際には、加熱ヒータ42をなくして、冷風又は通常温度の空気流により被乾燥物OBを乾燥させるとよい。
さらに、上記第1及び第2実施形態では、通風路SP1、乾燥室SP4、通風路SP2、冷却室SP5及び空間SP3を循環する空気流により被乾燥物OBを乾燥させるようにした。しかし、外部への空気の流出が問題とならない場合には、脱臭ユニット43、冷却器55、冷却ファン57などをなくして、送風機41により外部からの空気を通風路SP1に送風し、乾燥室SP4から通風路SP2に流入させた空気を通風路SP2から外部に排出するようにしてもよい。
10…ハウジング、11…正面壁、12…裏面壁、13…左側面壁、14…右側面壁、15…上面壁、15a…窓孔、16…下面壁、20…内箱、21…左側面板、21a…流入口、22…右側面板、22a…流出口、23…上面板、24…左隔離壁、24a…通風口、25…右隔離壁、25a…通風口、26,27…トレイ受け、28,29…制風ガード受け、30…トレイ、31…底板部、31a…貫通孔、32,33,34,35…側壁部、32d,33d,34d,35d…通気孔、41…送風機、42…加熱ヒータ、43…脱臭ユニット、51…断熱ケース、52…仕切壁、53…吸込口、54…吐出口、55…冷却器、57…冷却ファン、70…制風ガード、OB…被乾燥物、P1…分岐点、SP1,SP2…通風路、SP3…空間、SP4…乾燥室、SP5…冷却室

Claims (6)

  1. 正面壁、裏面壁、左側面壁、右側面壁、上面壁及び下面壁からなり、内部に方形状の空間を形成するハウジングと、
    前記ハウジングの内部にて前記左側面壁及び前記右側面壁にそれぞれ対向して設けられて、前記左側面壁及び前記右側面壁との間にそれぞれ通風路を形成する左側面板及び右側面板と、
    前記ハウジングの内部にて前記左側面板及び前記右側面板の両上端部間を覆うように前記上面壁に対向して設けられて、前記上面壁との間に空間を形成する上面板と、
    前記上面壁と前記上面板との間の空間に配置されて左右いずれかの方向に送風する送風機とを備え、
    前記上面板の下方であって、前記左側面板と前記右側面板の内側の空間を乾燥室とする乾燥機において、
    前記左側面板及び前記右側面板に、被乾燥物が置かれかつ被乾燥物から落下する液体を通過させる貫通孔を有する複数のトレイをほぼ水平に支持する上下方向に複数段の支持部をそれぞれ設けるとともに、前記複数段の支持部に対応させて前記送風機の送風による空気流を通過させるための複数段の通気孔をそれぞれ設け、
    前記左側面板に設けた複数段の通気孔及び前記右側面板に設けた複数段の通気孔の一方の複数段の通気孔を前記空気流を前記乾燥室に流入させる複数段の流入口とするとともに、他方の複数段の通気孔を前記空気流を前記乾燥室から流出させる複数段の流出口とし、
    前記複数のトレイが前記複数の支持部にそれぞれ支持された状態で、前記複数のトレイの上方に、前記複数段の流入口から流入した前記空気流が前記流入口よりも上段側の流出口から流出されることを防ぐ複数の制風ガードをそれぞれ設けるようにしたことを特徴とする乾燥機。
  2. 前記上面壁と前記上面板との間の空間に前記送風機によって送風される空気を加熱する加熱ヒータをさらに備え、前記送風機の送風による空気流は熱風である請求項1に記載した乾燥機。
  3. 前記制風ガードを、上方に位置する前記複数のトレイに置かれた被乾燥物から落下する液体及び物体を受け止める板状部材で構成したことを特徴とする請求項1又は2に記載の乾燥機。
  4. 前記複数のトレイは、
    平板状かつ方形状の底板部と、
    前記底板部の各辺から上方に延設されて内側に被乾燥物を収納するための方形状の空間を形成する側壁部とで構成され、
    前記複数のトレイが前記複数の支持部にそれぞれ支持された状態で、前記側壁部に前記複数段の流入口及び流出口に対向する貫通孔を設けた請求項1乃至3のうちのいずれか一つに記載した乾燥機。
  5. 前記制風ガードは、前記トレイの上面にそれぞれ載置されるようにした請求項4に記載した乾燥機。
  6. 前記制風ガードは、前記左側面板及び前記右側面板の内側に着脱可能に組み付けるようにした請求項1乃至4のうちのいずれか一つに記載した乾燥機。
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