JP2016223096A - 建設機械 - Google Patents

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Yuki Shirato
勇輝 白土
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Abstract

【課題】 転倒時にキャブに作用する荷重のエネルギを吸収する。【解決手段】 旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aと、キャブ14の左後取付ベース15Gとの間に、マウント部材19の常用ストロークを超えてキャブ14が旋回フレーム7に対して変位するのを規制する変位規制部材20を設ける。変位規制部材20は、左後キャブ支持ベース13Aに設けられた貫通孔21と、貫通孔21に挿通され、軸方向の一側がキャブ14の左後取付ベース15Gに固定されると共に軸方向の他側が左後キャブ支持ベース13Aから突出した軸体22と、軸体22の軸方向の他側に固定されたストッパ23と、左後キャブ支持ベース13Aとストッパ23との間に設けられ、キャブ14が旋回フレーム7に対して変位したときにストッパ23に押圧されることにより塑性変形するエネルギ吸収部材24とにより構成する。【選択図】 図6

Description

本発明は、油圧ショベル等の建設機械に関し、特にフレーム上に防振マウントを介してキャブが搭載された建設機械に関する。
一般に、建設機械の代表例である油圧ショベルは、自走可能な下部走行体と、下部走行体に旋回可能に搭載された上部旋回体と、上部旋回体に俯仰動可能に設けられた作業装置とを備えている。
上部旋回体のベースとなる旋回フレームは、左,右方向の中間部に位置し前,後方向に延びるセンタフレームと、センタフレームから前,後方向に間隔をもって左,右方向に延びて配置された複数の張出しビームと、センタフレームを挟んで左,右に配置され各張出しビームに接合されて前,後方向に延びる左,右のサイドフレームと、各サイドフレームのうち一方のサイドフレームの前端側とセンタフレームとの間に設けられた前側キャブ支持枠とを備えている。一方、旋回フレームの前側キャブ支持枠と各張出しビームのうち前側キャブ支持枠よりも後側に位置する張出しビームとには、少なくとも4か所のキャブ支持ベースが設けられている。
旋回フレームの各キャブ支持ベースと対応する位置には、内部に運転室を画成するキャブが配置されている。旋回フレームの各キャブ支持ベースとキャブとの間には、キャブを旋回フレームに対して振動を緩衝した状態で支持するマウント部材が設けられている。このマウント部材は、油圧ショベルの走行時、作業時に旋回フレームを通じてキャブに伝わる振動を緩和し、キャブ内で油圧ショベルを操作するオペレータの乗心地を向上させるものである。
ところで、油圧ショベルは、不整地や傾斜地で掘削作業等を行うことにより、転倒する可能性がある。油圧ショベルが転倒した場合には、キャブに対して大きな荷重(負荷)が作用することにより、キャブは旋回フレームから離れる方向に変位する。これにより、旋回フレームとキャブとの間に設けられたマウント部材が、キャブの振動を適正に抑制できるストロークである常用ストロークを超えて変形し、その結果、マウント部材が破損してしまうという不具合がある。
これに対し、キャブと旋回フレームとの間に変位規制部材を設けることが知られている。この変位規制部材は、油圧ショベルの転倒等により、各マウント部材の常用ストロークを超えてキャブが旋回フレームに対して変位しようとするのを規制し、各マウント部材を保護するものである(特許文献1参照)。
特開2004−330808号公報
上述した従来技術による変位規制部材は、旋回フレームとキャブのうちの一方の部材に取付けられたスプリング等からなる弾性部材と、旋回フレームとキャブのうちの他方の部材に設けられ弾性部材に係合する引張部材とにより構成されている。そして、キャブに対し、旋回フレームから離れる方向への荷重が作用したときには、引張部材が弾性部材に係合してこれを弾性変形させることにより、キャブに作用する荷重のエネルギを吸収するものである。
しかし、従来技術による変位規制部材は、キャブに作用する荷重が小さい場合でも弾性部材が弾性変形を生じるため、キャブに大きな荷重が作用した場合には、弾性部材が変形するストローク(変形量)も大きくなる。
これに対し、変位規制部材は、旋回フレームとキャブとの間の狭隘なスペース内に配置されるので、弾性部材が弾性変形できるストローク(変形量)には制約がある。この結果、キャブに大きな荷重が作用した場合に、この荷重のエネルギを弾性部材の弾性変形によって充分に吸収することができないという問題がある。
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、転倒時にキャブに作用する荷重のエネルギを適正に吸収することができる建設機械を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するため本発明は、支持構造体をなすフレームと、前記フレームの少なくとも4か所に設けられたキャブ支持ベースと、前記各キャブ支持ベースと対応する位置で前記フレーム上に配置され内部に運転室を画成するキャブと、前記各キャブ支持ベースと前記キャブとの間に設けられ前記キャブを前記フレームに対して振動を緩衝した状態で支持するマウント部材と、前記各キャブ支持ベースのうち少なくとも1か所のキャブ支持ベースと前記キャブとの間に設けられ前記マウント部材の常用ストロークを超えて前記キャブが前記フレームに対して変位するのを規制する変位規制部材とを備えてなる建設機械に適用される。
請求項1の発明が採用する構成の特徴は、前記変位規制部材は、前記キャブと前記キャブ支持ベースのうち一方の部材に上,下方向に貫通して設けられた貫通孔と、軸方向の中間部が前記貫通孔に挿通され、軸方向の一側が前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの他方の部材に固定されると共に軸方向の他側が前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材から突出した軸体と、前記軸体の軸方向の他側に固定されたストッパと、前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材と前記ストッパとの間に設けられ、前記キャブが前記フレームに対して変位したときに前記ストッパによって押圧されることにより変形するエネルギ吸収部材とにより構成し、前記エネルギ吸収部材は、上,下方向に貫通して前記軸体が挿通される軸体挿通孔を有し前記ストッパに押圧されることにより塑性変形する変形部と、前記変形部から前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材に向けて延びた脚部とにより構成され、前記エネルギ吸収部材は、前記変形部と前記脚部とを単一の部材により形成したことにある。
請求項2の発明は、前記エネルギ吸収部材は、塑性変形可能な金属材料を用いて形成したことにある。
請求項3の発明は、前記フレームは、左,右方向の中間部に位置し前,後方向に延びるセンタフレームと、前記センタフレームから前,後方向に間隔をもって左,右方向に延びて配置された複数の張出しビームと、前記センタフレームを挟んで左,右に配置され前記各張出しビームに接合されて前,後方向に延びる左,右のサイドフレームと、前記左,右のサイドフレームのうち一方のサイドフレームの前端側と前記センタフレームとの間に設けられ前記キャブの前側を支持する前側キャブ支持枠とを備える構成とし、前記キャブ支持ベースは、前記前側キャブ支持枠と、前記各張出しビームのうち前記前側キャブ支持枠よりも後側に位置する張出しビームとに設ける構成としたことにある。
請求項4の発明は、前記前側キャブ支持枠には、左前キャブ支持ベースと右前キャブ支持ベースとを設け、前記前側キャブ支持枠よりも後側に位置する前記張出しビームには、左後キャブ支持ベースと右後キャブ支持ベースとを設け、これら4個のキャブ支持ベースには前記マウント部材をそれぞれ設け、前記変位規制部材は、前記左後キャブ支持ベースと前記キャブの左後部との間に設ける構成としたことにある。
請求項5の発明は、前記エネルギ吸収部材は、平板状をなす前記変形部と、前記変形部を挟んで対面する一対の前記脚部とを有し、断面U字状に折曲げられた曲げ板により構成したことにある。
請求項6の発明は、前記エネルギ吸収部材は、円板状をなす前記変形部と、前記変形部を取囲む円筒状の前記脚部とを有する円筒体により構成したことにある。
請求項1の発明によれば、建設機械の転倒時にキャブに対して大きな荷重が作用し、マウント部材の常用ストロークを超えてキャブがフレームから離れる方向に変位しようとすると、軸体に固定されたストッパがエネルギ吸収部材の変形部に当接してこれを押圧することにより、エネルギ吸収部材の変形部を塑性変形させることができる。このように、エネルギ吸収部材の変形部が塑性変形することにより、転倒時にキャブに作用する荷重のエネルギをキャブ以外で吸収することができる。この結果、キャブがマウント部材の常用ストロークを超えてフレームに対して変位するのを規制し、マウント部材の破損を抑制することができ、かつ、キャブの変形、破損を抑制することができるので、転倒時におけるキャブの信頼性を高めることができる。
この場合、エネルギ吸収部材は、変形部の塑性変形によってキャブに作用する荷重のエネルギを吸収するので、例えばエネルギ吸収部材の剛性を変化させることにより、変形部が変形し始める荷重、あるいは変形部の変形が進行する荷重を、キャブに作用する荷重に合わせて適宜に調整することができる。この結果、キャブ支持ベースとキャブとの間の狭隘なスペース内にエネルギ吸収部材を配置することにより、変形部の変形量に制約がある場合でも、キャブに作用する荷重のエネルギを充分に吸収することができる。
請求項2の発明によれば、例えば厚さ寸法の異なる金属材料を用いてエネルギ吸収部材を形成することにより、エネルギ吸収部材の剛性を変化させることができるので、変形部が変形し始める荷重、あるいは変形部の変形が進行する荷重を、キャブに作用する荷重に合わせて適宜に調整することができる。
請求項3の発明によれば、フレームを構成する前側キャブ支持枠と、各張出しビームのうち前側キャブ支持枠よりも後側に位置する張出しビームとにキャブ支持ベースを設けることにより、これら各キャブ支持ベースにマウント部材を介してキャブを安定して支持することができる。
請求項4の発明によれば、キャブの後側を支持する張出しビームは、キャブの前側を支持する前側キャブ支持枠よりも大きな強度を有しているので、張出しビームに設けられた左後キャブ支持ベースとキャブの左後部との間に変位規制部材を設けることにより、キャブがマウント部材の常用ストロークを超えてフレームに対して変位するのを確実に規制することができる。
請求項5の発明によれば、キャブとキャブ支持ベースのうち一方の部材と断面U字状のエネルギ吸収部材の変形部との間に、変形部の塑性変形を許す空間を形成することができる。従って、ストッパがエネルギ吸収部材の変形部を押圧すると、この変形部が前記空間内で塑性変形することにより、キャブに作用する荷重のエネルギを吸収することができる。しかも、エネルギ吸収部材は、1枚の板体を断面U字状に折曲げるだけで容易に形成することができる。
請求項6の発明によれば、キャブとキャブ支持ベースのうち一方の部材と円筒体からなるエネルギ吸収部材の変形部との間に、変形部の塑性変形を許す空間を形成することができる。従って、ストッパがエネルギ吸収部材の変形部を押圧することにより、変形部を前記空間内で塑性変形させ、キャブに作用する荷重のエネルギを吸収することができる。
本発明の第1の実施の形態による変位規制部材を備えた油圧ショベルを示す正面図である。 油圧ショベルの旋回フレームを単体で示す平面図である。 旋回フレームのキャブ支持ベース、マウント部材、キャブを示す分解斜視図である。 旋回フレーム、キャブ、マウント部材、変位規制部材等を旋回フレームの下側からみた斜視図である。 図1中のキャブの構造を示す横断面図である。 旋回フレームのキャブ支持ベース、キャブ、マウント部材、変位規制部材等を図5中の矢示VI−VI方向からみた断面図である。 第1の実施の形態による変位規制部材を示す分解斜視図である。 変位規制部材を図6中の矢示VIII−VIII方向からみた断面図である。 変位規制部材のエネルギ吸収部材が変形した状態を示す図8と同様な断面図である。 第2の実施の形態による変位規制部材を示す図6と同様な断面図である。 第2の実施の形態による変位規制部材を示す分解斜視図である。 変形例による変位規制部材を示す図6と同様な断面図である。
以下、本発明に係る建設機械の実施の形態について油圧ショベルを例に挙げ、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1ないし図9は本発明の第1の実施の形態を示している。図1において、建設機械の代表例である油圧ショベル1は、自走可能なクローラ式の下部走行体2と、下部走行体2上に旋回可能に搭載された上部旋回体3とにより車体が構成されている。上部旋回体3の前側には作業装置4が俯仰動可能に設けられ、この作業装置4によって土砂の掘削作業とを行う。
上部旋回体3は、下部走行体2上に旋回装置を介して旋回可能に設けられている。上部旋回体3は、後述の旋回フレーム7と、旋回フレーム7の後端側に設けられ作業装置4との重量バランスをとるカウンタウエイト5と、カウンタウエイト5よりも前側に位置して旋回フレーム7上に搭載されたエンジン、熱交換装置等の搭載機器(図示せず)と、この搭載機器を覆う外装カバー6と、後述するキャブ14とを含んで構成されている。
旋回フレーム7は、上部旋回体3のベースとなるもので強固な支持構造体をなしている。旋回フレーム7は、左,右方向の中間部に位置し前,後方向に延びるセンタフレーム8と、センタフレーム8から左,右方向に延びる複数本の張出しビーム9と、センタフレーム8を挟んで左,右に配置された左サイドフレーム10および右サイドフレーム11とを備えている。
センタフレーム8は、旋回フレーム7の中心部を形成するものである。このセンタフレーム8は、前,後方向に延びる厚肉な底板8Aと、底板8A上に立設され、左,右方向で間隔をもって対面した状態で前,後方向に延びる左縦板8Bおよび右縦板8Cとにより構成されている。左,右の縦板8B,8Cの前端側には、作業装置4のフート部が回動可能に連結されている。
複数本の張出しビーム9は、センタフレーム8から左,右方向に張出したビームである。これら各張出しビーム9は、基端側がセンタフレーム8に接合されると共に先端側がセンタフレーム8から左,右方向に張出した状態で、前,後方向に間隔をもって配置されている。センタフレーム8から左側に張出した張出しビーム9の先端(左端)には、前,後方向に延びる左サイドフレーム10が接合されている。センタフレーム8から右側に張出した張出しビーム9の先端(右端)には、前,後方向に延びる右サイドフレーム11が接合されている。
前側キャブ支持枠12は、後述するキャブ14の前側を支持するものである。この前側キャブ支持枠12は、旋回フレーム7の左前側に配置され、左サイドフレーム10の前端側とセンタフレーム8との間を連結している。前側キャブ支持枠12は、センタフレーム8の底板8Aに接合され左縦板8Bと平行して前,後方向に延びた縦枠部材12Aと、縦枠部材12Aの前端と左サイドフレーム10の前端とに接合され左,右方向に延びた横枠部材12Bとにより、略L字状に形成されている。横枠部材12Bの左,右方向の両端側には、左前キャブ支持ベース12C,右前キャブ支持ベース12Dが設けられている。これら左,右の前キャブ支持ベース12C,12Dには、後述のマウント部材19を取付けるためのマウント取付孔12E,12Fがそれぞれ形成されている。左前キャブ支持ベース12Cと右前キャブ支持ベース12Dとは、マウント部材19を介してキャブ14の前側を支持している。
旋回フレーム7を構成する複数本の張出しビーム9のうち、前側キャブ支持枠12の後側でかつセンタフレーム8の前,後方向の中央部に位置する1本の張出しビーム9は、キャブ14の後側を支持するためのキャブ支持用張出しビーム13となっている。キャブ支持用張出しビーム13の左,右方向の両端側には、左後キャブ支持ベース13A,右後キャブ支持ベース13Bが設けられている。これら左,右の後キャブ支持ベース13A,13Bには、マウント部材19を取付けるためのマウント取付孔13C,13Dがそれぞれ形成されている。左後キャブ支持ベース13Aと右後キャブ支持ベース13Bとは、マウント部材19を介してキャブ14の後側を支持している。
即ち、本実施の形態では、旋回フレーム7には、前側キャブ支持枠12に設けられた左,右の前キャブ支持ベース12C,12Dと、キャブ支持用張出しビーム13に設けられた左,右の後キャブ支持ベース13A,13Bとの合計4か所のキャブ支持ベースが設けられている。
ここで、図2ないし図4に示すように、キャブ支持用張出しビーム13に設けられた左後キャブ支持ベース13Aには、マウント取付孔13Cの近傍に位置して後述の変位規制部材20を構成する貫通孔21が形成されている。また、左後キャブ支持ベース13Aの下面側には、変位規制部材20を構成するエネルギ吸収部材24が取付けられている。
キャブ14は、内部に運転室を画成するものである。このキャブ14は、旋回フレーム7の前側キャブ支持枠12およびキャブ支持用張出しビーム13に対応する位置に設けられている。キャブ14は、前側キャブ支持枠12に設けられた左,右の前キャブ支持ベース12C,12D、およびキャブ支持用張出しビーム13に設けられた左,右の後キャブ支持ベース13A,13Bに、マウント部材19を介して弾性的に支持されている。ここで、キャブ14は、ベース枠体15、キャブボックス16、床板17等によって構成されている。
ベース枠体15は、キャブ14の下側を形成するものである。ベース枠体15は、図5に示すように、前接続枠15A、後接続枠15B、左接続枠15Cおよび右接続枠15Dにより、前,後方向に長尺な長方形状の枠構造体として形成されている。ここで、ベース枠体15の四隅のうち左前角隅部には、旋回フレーム7の左前キャブ支持ベース12Cと上,下方向で対面する左前取付ベース15Eが設けられ、ベース枠体15の右前角隅部には、旋回フレーム7の右前キャブ支持ベース12Dと上,下方向で対面する右前取付ベース15Fが設けられている。一方、ベース枠体15の左後角隅部には、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aと上,下方向で対面する左後取付ベース15Gが設けられ、ベース枠体15の右後角隅部には、旋回フレーム7の右後キャブ支持ベース13Bと上,下方向で対面する右後取付ベース15Hが設けられている。
キャブボックス16は、キャブ14の外殻を形成するものである。キャブボックス16は、前面部16A、後面部16B、左側面部16C、右側面部16Dおよび天面部16Eにより、強度の高い箱状体として形成されている。左側面部16Cには、ドア(図示せず)によって開閉される乗降口16Fが設けられている。キャブボックス16の下端部は、ベース枠体15に溶接等の手段を用いて固着されている。
床板17は、キャブ14の底面を形成するものである。この床板17は、ベース枠体15の下側に設けられ、キャブボックス16の下側を閉塞している。床板17は、ベース枠体15の外形形状に対応した前,後方向に長尺な長方形状の板体として形成され、床板17の周囲はベース枠体15にボルト締めされている。
運転席18は、オペレータが着席するものである。この運転席18は、床板17上に設けられ、運転席18の左,右両側には、作業装置4の動作および上部旋回体3の旋回動作を操作する作業レバー18Aが設けられている。運転席18の前側には、下部走行体2を走行させる走行レバー・ペダル18Bが設けられている。
マウント部材19は、旋回フレーム7に対してキャブ14を弾性的に支持するものである。マウント部材19は、旋回フレーム7の前側キャブ支持枠12とキャブ14との間、キャブ支持用張出しビーム13とキャブ14との間に合計4個設けられている。これらマウント部材19は、キャブ14を旋回フレーム7に対して振動を緩衝した状態で支持している。具体的には、前側キャブ支持枠12の左前キャブ支持ベース12Cとベース枠体15の左前取付ベース15Eとの間、前側キャブ支持枠12の右前キャブ支持ベース12Dとベース枠体15の右前取付ベース15Fとの間、キャブ支持用張出しビーム13の左後キャブ支持ベース13Aとベース枠体15の左後取付ベース15Gとの間、キャブ支持用張出しビーム13の右後キャブ支持ベース13Bとベース枠体15の右後取付ベース15Hとの間に、それぞれ1個のマウント部材19が設けられている。
ここで、各マウント部材19は、例えば粘性液体が封入された本体部19Aと、該本体部19Aから上側に突出して延びた取付ねじ19Bとを有し、取付ねじ19Bは、円環状のゴム部材を介して本体部19Aに一体的に取付けられている。
図3および図5に示すように、左前側に位置するマウント部材19の本体部19Aは、旋回フレーム7の左前キャブ支持ベース12Cに形成されたマウント取付孔12Eに取付けられ、取付ねじ19Bは、キャブ14の左前取付ベース15Eに取付けられている。右前側に位置するマウント部材19の本体部19Aは、旋回フレーム7の右前キャブ支持ベース12Dに形成されたマウント取付孔12Fに取付けられ、取付ねじ19Bは、キャブ14の右前取付ベース15Fに取付けられている。
左後側に位置するマウント部材19の本体部19Aは、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aに形成されたマウント取付孔13Cに取付けられ、取付ねじ19Bは、キャブ14の左後取付ベース15Gに取付けられている。右後側に位置するマウント部材19の本体部19Aは、旋回フレーム7の右後キャブ支持ベース13Bに形成されたマウント取付孔13Dに取付けられ、取付ねじ19Bは、キャブ14の右後取付ベース15Hに取付けられている。
これにより、キャブ14は、旋回フレーム7に対し各マウント部材19を介して弾性的に支持され、油圧ショベル1の走行時、作業時に旋回フレーム7を通じてキャブ14に伝わる振動を緩和することができる構成となっている。
次に、本実施の形態に用いる変位規制部材について説明する。
変位規制部材20は、マウント部材19の常用ストロークを超えてキャブ14が旋回フレーム7に対して変位するのを規制するものである。この変位規制部材20は、旋回フレーム7を構成するキャブ支持用張出しビーム13の左後キャブ支持ベース13Aと、キャブ14の左後部に位置する左後取付ベース15Gとの間に設けられている。この変位規制部材20は、例えば油圧ショベル1の転倒等により、キャブ14が旋回フレーム7から離れる方向に変位したときに、マウント部材19が常用ストロークを超えて変形するのを防止する。ここで、変位規制部材20は、後述の貫通孔21と、軸体22と、ストッパ23と、エネルギ吸収部材24とにより構成されている。
貫通孔21は、キャブ支持用張出しビーム13の左後キャブ支持ベース13Aに設けられている。貫通孔21は、マウント取付孔13Cの近傍に配置され、左後キャブ支持ベース13Aを上,下方向に貫通している。ここで、図5ないし図7に示すように、キャブ14の左後取付ベース15Gおよび床板17には、貫通孔21と対応する位置に上,下方向に貫通するボルト挿通孔14Aが形成されている。左後取付ベース15Gの上面側には、ボルト挿通孔14Aと同心上に位置して固定ナット14Bが溶接されている。
軸体22は、軸方向の中間部が左後キャブ支持ベース13Aの貫通孔21に挿通され、上,下方向に延びている。図6ないし図8に示すように、軸体22は、上,下方向に延びる円筒体からなるスリーブ22Aと、スリーブ22Aよりも大きな軸方向寸法を有しスリーブ22Aの内周側に挿通されたボルト22Bとにより構成されている。軸体22を構成するボルト22Bの軸方向の一側(上側)は、キャブ14の左後取付ベース15Gと床板17とに形成されたボルト挿通孔14Aに挿通され、固定ナット14Bに螺着されている。このとき、スリーブ22Aの上端部22A1は床板17の下面に当接し、スリーブ22Aの下端部22A2は、後述のストッパ23に当接している。これにより、軸体22の軸方向の一側(上側)は、キャブ14の左後取付ベース15Gに固定され、軸体22の軸方向の他側(下側)は、貫通孔21を通じて左後キャブ支持ベース13Aから下方へと突出している。
ストッパ23は、軸体22の軸方向の他側(下側)に固定されている。ストッパ23は、貫通孔21の孔径よりも大きな外径を有する円板状の板体により形成されている。ストッパ23の中心部には軸体22のボルト22Bが挿通され、ストッパ23は、スリーブ22Aの下端部22A2と、ボルト22Bのボルト頭部22B1との間に挟込まれている。従って、軸体22のボルト22Bを、キャブ14の固定ナット14Bに螺着した状態で、ストッパ23と左後キャブ支持ベース13Aの下面との間には、上,下方向の間隔Aが確保されている(図8参照)。
エネルギ吸収部材24は、左後キャブ支持ベース13Aの下面とストッパ23との間に設けられている。エネルギ吸収部材24は、油圧ショベル1の転倒時にキャブ14が旋回フレーム7に対して大きく変位したときに、ストッパ23に押圧されて塑性変形することにより、キャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収するものである。
ここで、エネルギ吸収部材24は、例えば鋼板等の塑性変形可能な金属材料からなる板体を用いて形成されている。具体的には、エネルギ吸収部材24は、長方形状の金属板を断面U字状(コ字状)に折曲げた曲げ板により形成され、ストッパ23と上,下方向で対面する変形部24Aと、変形部24Aを挟んで前,後方向で対面し左後キャブ支持ベース13Aに向けて延びる一対の脚部24Bとを有する単一の部材として構成されている。エネルギ吸収部材24の変形部24Aには、軸体22が挿通される軸体挿通孔24Cが形成されている。このように、エネルギ吸収部材24は、塑性可能な長方形状の金属板を断面U字状に折曲げることにより、容易に形成することができる。
エネルギ吸収部材24は、各脚部24Bの先端(上端)24B1を、左後キャブ支持ベース13Aの下面に溶接等の手段を用いて固着することにより、左後キャブ支持ベース13Aの下面側に配置されている。エネルギ吸収部材24の変形部24Aに形成された軸体挿通孔24Cと、左後キャブ支持ベース13Aの貫通孔21とには、軸体22のスリーブ22Aが挿通されている。
この場合、エネルギ吸収部材24の上,下方向の長さ寸法Bは、ストッパ23と左後キャブ支持ベース13Aとの間隔Aよりも小さく設定(B<A)されている。従って、エネルギ吸収部材24の変形部24Aとストッパ23の上面との間には、一定の隙間Cが形成され、マウント部材19の常用ストロークの範囲では、ストッパ23がエネルギ吸収部材24に当接しない構成となっている。一方、エネルギ吸収部材24の変形部24Aと左後キャブ支持ベース13Aとの間には、変形部24Aがストッパ23に押圧されたときに、変形部24Aが左後キャブ支持ベース13A側に凹むように塑性変形するのを許す空間24Dが確保されている。
油圧ショベル1の転倒時にキャブ14に対して旋回フレーム7から離れる方向(図8中の矢印F方向)への荷重が作用したときに、軸体22の軸方向の他側に固定されたストッパ23は、エネルギ吸収部材24の変形部24Aに当接し、図9に示すように変形部24Aを上向きに塑性変形させる。このように、エネルギ吸収部材24は、変形部24Aの塑性変形により、転倒時にキャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収し、キャブ14が各マウント部材19の常用ストロークを超えて旋回フレーム7に対して変位するのを規制するものである。
第1の実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き変位規制部材20を有するもので、以下、その動作について説明する。
まず、オペレータは、キャブ14に乗込んで運転席18に着席し、走行レバー・ペダル18Bを操作することにより、油圧ショベル1を作業現場まで走行させる。油圧ショベル1を作業現場まで走行させた後、オペレータが作業レバー18Aを操作することにより、作業装置4を俯仰動させて土砂の掘削作業を行うことができる。
ここで、油圧ショベル1は、傾斜地を走行するとき、あるいは傾斜地での掘削作業を行うときに転倒する虞れがあり、油圧ショベル1が転倒した場合には、キャブ14に対して旋回フレーム7から離れる方向に大きな荷重が作用する。このとき、旋回フレーム7とキャブ14との間に設けられた4個のマウント部材19に対し、その常用ストロークを超える過大な荷重が作用した場合には、各マウント部材19が破損してしまう。
これに対し、第1の実施の形態では、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aと、キャブ14の左後取付ベース15Gとの間に変位規制部材20を設け、この変位規制部材20によって、油圧ショベル1の転倒時にキャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収することができる。
即ち、油圧ショベル1の転倒時に、キャブ14に対して旋回フレーム7から離れる方向(図8中の矢印F方向)に荷重が作用すると、軸体22がキャブ14と一緒に矢印F方向に移動する。これにより、軸体22の軸方向の他側(下側)に固定されたストッパ23が、エネルギ吸収部材24の変形部24Aに当接し、この変形部24Aを左後キャブ支持ベース13Aに向けて矢印F方向に押圧する。
このとき、エネルギ吸収部材24は、変形部24Aと、変形部24Aを挟んで対面しつつ左後キャブ支持ベース13Aに向けて延びる一対の脚部24Bとにより構成され、変形部24Aと左後キャブ支持ベース13Aとの間には空間24Dが確保されている。これにより、図9に示すように、ストッパ23に押圧された変形部24Aは、空間24D内で左後キャブ支持ベース13A側に凹むように塑性変形することができる。このように、エネルギ吸収部材24の変形部24Aが塑性変形することにより、油圧ショベル1の転倒時にキャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収することができる。この結果、キャブ14が各マウント部材19の常用ストロークを超えて旋回フレーム7に対して変位するのを規制することができ、各マウント部材19の破損を抑制すると共に、キャブの変形、破損を抑制することができる。
この場合、例えばキャブ支持ベースとキャブとの間にばね等の弾性部材を設け、この弾性部材の弾性変形によってキャブに作用する荷重のエネルギを吸収する構成では、キャブに作用する荷重が小さい場合でも弾性部材が弾性変形を生じるため、キャブに大きな荷重が作用した場合には、弾性部材の変形量も大きくなる。このため、キャブ支持ベースとキャブとの間の狭隘なスペース内に弾性部材を配置することにより、弾性部材が弾性変形できるストローク(変形量)に制約がある場合には、キャブに作用する荷重を、弾性部材の弾性変形によって充分に吸収することができない。
これに対し、第1の実施の形態によるエネルギ吸収部材24は、変形部24Aの塑性変形によってキャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収するので、例えばエネルギ吸収部材24の剛性を変化させることにより、変形部24Aが変形し始める荷重、あるいは変形部24Aの変形が進行する荷重を、キャブ14に作用する荷重に合わせて適宜に調整することができる。この結果、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aと、キャブ14の左後取付ベース15Gとの間の狭隘なスペース内に変位規制部材20を配置することにより、エネルギ吸収部材24の変形部24Aの変形量に制約がある場合でも、キャブ14に作用する荷重のエネルギを充分に吸収することができる。従って、油圧ショベル1の転倒時におけるキャブ14の信頼性を高めることができる。
しかも、キャブ14の後側を支持するキャブ支持用張出しビーム13は、キャブ14の前側を支持する前側キャブ支持枠12よりも大きな強度を有している。このため、キャブ支持用張出しビーム13に設けられた左後キャブ支持ベース13Aと、キャブ14の左後取付ベース15Gとの間に変位規制部材20を設けることにより、キャブ14が各マウント部材19の常用ストロークを超えて旋回フレーム7に対して変位するのを確実に規制することができる。
次に、図10および図11は本発明の第2の実施の形態を示し、本実施の形態の特徴は、変位規制部材のエネルギ吸収部材を、円板状をなす変形部と円筒状の脚部とを有する円筒体により構成したことにある。なお、第2の実施の形態では、上述した第1の実施の形態と同一の構成要素に同一符号を付し、その説明を省略するものとする。
第2の実施の形態に用いられる変位規制部材31は、第1の実施の形態による変位規制部材20と同様に、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aとキャブ14の左後取付ベース15Gとの間に設けられている。ここで、変位規制部材31は、第1の実施の形態によるものと同様に、貫通孔21と、軸体22と、ストッパ23と、後述するエネルギ吸収部材32とにより構成されているものの、エネルギ吸収部材32の構成が、第1の実施の形態によるエネルギ吸収部材24とは異なるものである。
エネルギ吸収部材32は、左後キャブ支持ベース13Aの下面とストッパ23との間に設けられている。エネルギ吸収部材32は、キャブ14が旋回フレーム7に対して大きく変位したときにストッパ23に押圧されて塑性変形することにより、キャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収するものである。
ここで、エネルギ吸収部材32は、例えば鋼板等の塑性変形可能な金属材料を用いて一体形成された単一の部材により構成されている。具体的には、エネルギ吸収部材32は、円板状をなす変形部32Aと、変形部32Aを取囲む円筒状の脚部32Bとにより、有蓋な円筒体として形成され、変形部32Aの中心部には、軸体挿通孔32Cが形成されている。
エネルギ吸収部材32は、脚部32Bの先端(上端)32B1を、左後キャブ支持ベース13Aの下面に溶接等の手段を用いて固着することにより、左後キャブ支持ベース13Aの下面側に配置されている。エネルギ吸収部材32の変形部32Aに形成された軸体挿通孔32Cと、左後キャブ支持ベース13Aの貫通孔21とには、軸体22のスリーブ22Aが挿通されている。エネルギ吸収部材32の変形部32Aとストッパ23の上面との間には隙間が形成されている。一方、エネルギ吸収部材32の変形部32Aと左後キャブ支持ベース13Aとの間には、変形部32Aがストッパ23に押圧されたときに、変形部32Aが左後キャブ支持ベース13A側に凹むように塑性変形するのを許す空間32Dが確保されている。
第2の実施の形態による油圧ショベル1は、上述の如き変位規制部材31を有するもので、油圧ショベル1の転倒時にキャブ14に対して荷重が作用すると、軸体22は、キャブ14と一緒に移動する。これにより、軸体22の軸方向の他側に固定されたストッパ23が、エネルギ吸収部材32の変形部32Aに当接し、この変形部32Aを左後キャブ支持ベース13Aに向けて押圧する。
このとき、エネルギ吸収部材32の変形部32Aと左後キャブ支持ベース13Aとの間には空間32Dが確保されている。これにより、ストッパ23に押圧された変形部32Aは、空間32D内で左後キャブ支持ベース13A側に凹むように塑性変形することができる。
このように、第2の実施の形態においても、エネルギ吸収部材32の変形部32Aが塑性変形することにより、油圧ショベル1の転倒時にキャブ14に作用する荷重のエネルギを吸収することができる。この結果、キャブ14が各マウント部材19の常用ストロークを超えて旋回フレーム7に対して変位するのを規制することができ、各マウント部材19の破損を抑制することができる。
なお、上述した第1の実施の形態では、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aに貫通孔21を形成し、軸体22の軸方向の一側をキャブ14に固定すると共に軸体22の軸方向の他側にストッパ23を固定し、ストッパ23と左後キャブ支持ベース13Aとの間にエネルギ吸収部材24を設ける構成を例示している。
しかし、本発明はこれに限るものではなく、例えば図12に示す変形例のように構成してもよい。即ち、キャブ14の左後取付ベース15Gと床板17とに貫通孔21′を形成し、軸体22の軸方向の一側(下側)を左後キャブ支持ベース13Aに固定すると共に軸体22の軸方向の他側(上側)にストッパ23を固定し、ストッパ23とキャブ14の左後取付ベース15Gとの間にエネルギ吸収部材24を設ける構成としてもよい。
また、第1の実施の形態では、旋回フレーム7とキャブ14との間に4個のマウント部材19を配置した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、5個以上のマウント部材を用いてキャブ14を支持する構成としてもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、第1の実施の形態では、旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aとキャブ14の左後取付ベース15Gとの間に1個の変位規制部材20を設けた場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば旋回フレーム7の左後キャブ支持ベース13Aとキャブ14の左後取付ベース15Gとの間、旋回フレーム7の右後キャブ支持ベース13Bとキャブ14の右後取付ベース15Hとの間にそれぞれ1個ずつ、合計2個の変位規制部材20を設ける構成としてもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、第1の実施の形態では、エネルギ吸収部材24の脚部24Bを左後キャブ支持ベース13Aに固着し、変形部24Aとストッパ23との間に隙間Cを確保した場合を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えばエネルギ吸収部材24の変形部24Aをストッパ23に当接させた状態で、エネルギ吸収部材24をストッパ23または軸体22に固着し、エネルギ吸収部材24の脚部24Bと左後キャブ支持ベース13Aとの間に隙間を確保する構成としてもよい。このことは、第2の実施の形態についても同様である。
また、第1,第2の実施の形態では、軸体22をスリーブ22Aとボルト22Bとにより構成し、スリーブ22Aとボルト22Bとの間にストッパ23を挟込む構成を例示している。しかし、本発明はこれに限らず、例えば1本の棒状体によって軸体を形成し、この軸体の軸方向の他側にストッパを一体的に固着する構成としてもよい。
さらに、上述した各実施の形態では、クローラ式の下部走行体2を有する油圧ショベル1を例示したが、本発明はこれに限らず、例えばホイール式の油圧ショベル、ホイールローダ等のフレーム上にマウント部材を介してキャブが搭載された建設機械に広く適用することができる。
7 旋回フレーム(フレーム)
8 センタフレーム
9 張出しビーム
10 左サイドフレーム
11 右サイドフレーム
12 前側キャブ支持枠
12C 左前キャブ支持ベース
12D 右前キャブ支持ベース
13 キャブ支持用張出しビーム
13A 左後キャブ支持ベース
13B 右後キャブ支持ベース
14 キャブ
19 マウント部材
20,31 変位規制部材
21,21′ 貫通孔
22 軸体
23 ストッパ
24,32 エネルギ吸収部材
24A,32A 変形部
24B,32B 脚部

Claims (6)

  1. 支持構造体をなすフレームと、
    前記フレームの少なくとも4か所に設けられたキャブ支持ベースと、
    前記各キャブ支持ベースと対応する位置で前記フレーム上に配置され内部に運転室を画成するキャブと、
    前記各キャブ支持ベースと前記キャブとの間に設けられ前記キャブを前記フレームに対して振動を緩衝した状態で支持するマウント部材と、
    前記各キャブ支持ベースのうち少なくとも1か所のキャブ支持ベースと前記キャブとの間に設けられ前記マウント部材の常用ストロークを超えて前記キャブが前記フレームに対して変位するのを規制する変位規制部材とを備えてなる建設機械において、
    前記変位規制部材は、
    前記キャブと前記キャブ支持ベースのうち一方の部材に上,下方向に貫通して設けられた貫通孔と、
    軸方向の中間部が前記貫通孔に挿通され、軸方向の一側が前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの他方の部材に固定されると共に軸方向の他側が前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材から突出した軸体と、
    前記軸体の軸方向の他側に固定されたストッパと、
    前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材と前記ストッパとの間に設けられ、前記キャブが前記フレームに対して変位したときに前記ストッパによって押圧されることにより変形するエネルギ吸収部材とにより構成し、
    前記エネルギ吸収部材は、上,下方向に貫通して前記軸体が挿通される軸体挿通孔を有し前記ストッパに押圧されることにより塑性変形する変形部と、前記変形部から前記キャブと前記キャブ支持ベースのうちの一方の部材に向けて延びた脚部とにより構成され、
    前記エネルギ吸収部材は、前記変形部と前記脚部とを単一の部材により形成したことを特徴とする建設機械。
  2. 前記エネルギ吸収部材は、塑性変形可能な金属材料を用いて形成してなる請求項1に記載の建設機械。
  3. 前記フレームは、
    左,右方向の中間部に位置し前,後方向に延びるセンタフレームと、
    前記センタフレームから前,後方向に間隔をもって左,右方向に延びて配置された複数の張出しビームと、
    前記センタフレームを挟んで左,右に配置され前記各張出しビームに接合されて前,後方向に延びる左,右のサイドフレームと、
    前記左,右のサイドフレームのうち一方のサイドフレームの前端側と前記センタフレームとの間に設けられ前記キャブの前側を支持する前側キャブ支持枠とを備える構成とし、
    前記キャブ支持ベースは、前記前側キャブ支持枠と、前記各張出しビームのうち前記前側キャブ支持枠よりも後側に位置する張出しビームとに設ける構成としてなる請求項1または2に記載の建設機械。
  4. 前記前側キャブ支持枠には、左前キャブ支持ベースと右前キャブ支持ベースとを設け、
    前記前側キャブ支持枠よりも後側に位置する前記張出しビームには、左後キャブ支持ベースと右後キャブ支持ベースとを設け、
    これら4個のキャブ支持ベースには前記マウント部材をそれぞれ設け、
    前記変位規制部材は、前記左後キャブ支持ベースと前記キャブの左後部との間に設ける構成としてなる請求項3に記載の建設機械。
  5. 前記エネルギ吸収部材は、平板状をなす前記変形部と、前記変形部を挟んで対面する一対の前記脚部とを有し、断面U字状に折曲げられた曲げ板により構成してなる請求項1,2,3または4に記載の建設機械。
  6. 前記エネルギ吸収部材は、円板状をなす前記変形部と、前記変形部を取囲む円筒状の前記脚部とを有する円筒体により構成してなる請求項1,2,3または4に記載の建設機械。
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