JP2008296631A - 建設機械のキャビン支持構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】防振マウントの弾性限界を超える荷重を、キャビン以外でも吸収してキャビンの変形を抑える。
【解決手段】キャビン4をアッパーフレーム3上に、弾性体による防振機能を備えた防振マウントを介して支持する構造を前提として、アッパーフレーム3とキャビン4との間に補助支持部材17を設ける。この補助支持部材17は、キャビン4を防振マウントの弾性限界を超えてアッパーフレーム3から離間させようとする荷重に対して、その荷重の大きさに応じた量だけ伸び変形して荷重を吸収するように構成した。
【選択図】図4
【解決手段】キャビン4をアッパーフレーム3上に、弾性体による防振機能を備えた防振マウントを介して支持する構造を前提として、アッパーフレーム3とキャビン4との間に補助支持部材17を設ける。この補助支持部材17は、キャビン4を防振マウントの弾性限界を超えてアッパーフレーム3から離間させようとする荷重に対して、その荷重の大きさに応じた量だけ伸び変形して荷重を吸収するように構成した。
【選択図】図4
Description
本発明は油圧ショベル等の建設機械のキャビン支持構造に関するものである。
油圧ショベルを例にとって背景技術を説明する。
油圧ショベルは、図6に示すようにクローラ式の下部走行体1上に上部旋回体2が縦軸(旋回中心)Oまわりに旋回自在に搭載され、この上部旋回体2のベースとなるアッパーフレーム(車体フレーム)3上に、操縦室としてのキャビン4を含む各種設備が搭載されるとともに、同フレーム3の前部に、ブーム5、アーム6、バケット7を備えた作業アタッチメント8、後端部にカウンタウェイト9がそれぞれ装着されて構成される。
なお、以下の説明においてはキャビン4の位置を左側前部とし、これを基準に「左右」及び「前後」の方向性をいうものとする。
キャビン4は、アッパーフレーム3に対して複数個所(通常は図7,8に示すように四隅)で防振マウント10…によって支持される。
防振マウント10…は、キャビン4とアッパーフレーム3とを互いの間に防振ゴム等の弾性体を介在させた状態で連結して構成され、この防振マウント10…により走行時や作業時のキャビン4の振動が吸収される。
一方、ショベルにおいては、転倒時のようにキャビン4に大きな衝撃荷重が作用した場合に、オペレータ保護のための対策を講じる必要がある。
従来、その対策として特許文献1に示されたものが公知である。
この公知技術においては、キャビン4とアッパーフレーム3との間に防振マウント10…とは別の規制部材を取付けている。
この規制部材は、同文献中の図8に示されているように下端にストッパを備えたスペーサを、アッパーフレーム3を上下方向に貫通する状態でキャビン下面に突設し、キャビン4にこれをアッパーフレーム3から離間させる方向の大きな衝撃荷重が作用したときに上記ストッパがアッパーフレーム下面に当接することにより、キャビン4の変位を防振マウント10…の弾性限界内に規制するように構成されている。
特開2004−189089号公報
しかし、この公知技術では、上記のように防振マウント10…が弾性限界を超えないようにキャビン4の変位量を規制するだけであって、キャビン4に作用する荷重を吸収するものではないため、弾性限界を超える荷重はキャビン4の変形のみによって吸収しなければならない。
つまり、キャビン4そのものが、キャビン内のオペレータの居住空間(撓み限界領域と呼ばれる)を確保するに足る剛性、強度を有することが必要となる。従って、キャビン4を高度に補強、補剛しなければならず、それだけキャビン4が重くなるため、これを支える防振マウント10…及びアッパーフレーム3も補強、補剛しなければならない。
この結果、上部旋回体2全体が重くなり、これによって転倒時にキャビン4に作用する荷重も大きくなるという悪循環を招くとともに、製造コストが高くなっていた。
そこで本発明は、キャビンを防振マウントで支持する建設機械において、防振マウントの弾性限界を超える荷重を、キャビン以外でも吸収してキャビンの変形を抑えることができる建設機械のキャビン支持構造を提供するものである。
請求項1の発明は、キャビンを車体フレーム上に、弾性体による防振機能を備えた防振マウントを介して支持する建設機械のキャビン支持構造において、車体フレームとキャビンとの間に補助支持部材が設けられ、この補助支持部材は、キャビンを上記防振マウントの弾性限界を超えて車体フレームから離間させようとする荷重に対して、その荷重の大きさに応じた量だけ伸び変形して荷重を吸収するように構成されたものである。
請求項2の発明は、請求項1の構成において、補助支持部材は屈曲部分を有し、この屈曲部分が荷重の大きさに応じた量だけ伸び方向に塑性変形することによって荷重を吸収するように構成されたものである。
請求項3の発明は、請求項2の構成において、補助支持部材はリング状に形成され、車体フレーム及びキャビンに対して、防振マウントの弾性限界内で上下方向に遊動しかつキャビンの傾きに応じて傾動し得る状態で連結されたものである。
請求項4の発明は、請求項3の構成において、補助支持部材は一部が開いた有端リング状に形成され、開き側がキャビンと車体フレームの一方に、反対側が他方にそれぞれ連結されたものである。
請求項5の発明は、請求項4の構成において、係合穴を備えたブラケットが車体フレームとキャビンの一方に取付けられ、補助支持部材がこのブラケットの係合穴に係合連結された状態で、同部材の開き側の端部が他方に連結されたものである。
本発明によると、機械の転倒等によってキャビンを防振マウントの弾性限界を超えて車体フレームから離間させようとする荷重が働いたときに、補助支持部材が伸び変形することによって荷重を吸収することができる。すなわち、荷重を吸収するために必要な変形量を、キャビンと補助支持部材の双方で分担することができる。
このため、オペレータの居住空間を確保するのに必要なキャビンの剛性、強度を、キャビンのみで荷重を吸収する場合よりも格段に低く設定することができる。従って、キャビンを軽量化でき、これに伴いキャビンを支持する防振マウント及び車体フレームをも軽量化できるため、転倒時にキャビンに作用する荷重を減少させることができるとともに、製造コストを安くすることができる。
また、防振マウントは従来通りのものを従来通りの位置に設置すればよく、防振マウントの改造や配置替えが不要であるため、コストアップのおそれがない。
この場合、請求項2〜5の発明によると、補助支持部材の屈曲部分の伸び方向の塑性変形(請求項3〜5では全体が屈曲したリング状であるため補助支持部材全体の塑性変形)によって荷重を吸収するため、構造が単純で製作コストが安くてすみ、しかも確実な荷重吸収作用を得ることができる。
また、請求項3の発明によると、リング状の補助支持部材を車体フレーム及びキャビンに対して、防振マウントの弾性限界内で上下方向に遊動しかつキャビンの傾きに応じて傾動し得る状態で連結したから、防振マウントの振動吸収機能を生かしながら、キャビンの傾きの方向に関係なく等しく荷重吸収機能を発揮させることができる。
請求項4,5の発明によると、補助支持部材を有端リング状に形成したから、請求項5のように同部材を開き部分を利用してブラケットの係合穴に通す等の操作により、補助支持部材を両者間に簡単に組み付けることができる。
本発明の実施形態を図1〜図5によって説明する。
キャビン4は、図1,2に示すように、従来同様、アッパーフレーム(車体フレーム)3の左側前部において複数個所(通常は四隅)で防振マウント11…によって支持され、走行時等の振動がこの防振マウント11…で吸収される。
防振マウント11…は、図3に示すようにアッパーフレーム3上に取付けられた逆U字形のマウント座12と、このマウント座12を挟んで上下両側に設けられた弾性体としての防振ゴム13,14と、この防振ゴム13,14を貫通してキャビン4の底面に取付けられたストッパ15付きの軸体16とによって構成されている。なお、この防振マウント11…は、弾性体によって定常時の振動を吸収し得るものであればよく、具体的な構造は図示のもの以外に種々選択することができる。
アッパーフレーム3とキャビン4との間には、この防振マウント11…とは別に複数個所に補助支持部材17…が設けられている。
この補助支持部材17…は、図3〜図5に拡大して示すように、一部が開いた有端リング状(C字形)に形成され、アッパーフレーム3の上面に固着されたブラケット18の長穴19に係合した状態で開き側の両端部17a,17aがキャビン4の下端部側面にボルト20,20によって取付けられている。
これにより、補助支持部材17…が、長穴19の範囲で上下方向に遊動し、かつ、キャビン4の傾きに追従して自由に傾動し得る状態でアッパーフレーム3及びキャビン4に連結されている。
ここで、長穴19の寸法は、防振マウント11の弾性限界内では補助支持部材17がキャビン4とともに上下移動し、転倒時等に弾性限界を超えてキャビン4をアッパーフレーム3から離間させようとする荷重W(図5に示す)が作用したときに、補助支持部材17が荷重を受ける大きさに設定されている。
補助支持部材17は、この荷重Wに対して、図5に示すように荷重Wの大きさに応じた量だけ伸び方向に塑性変形することによって荷重を吸収するようにその材質、断面サイズ等が選択されている。
すなわち、転倒時等の大きな衝撃荷重を吸収するために必要な変形量が、キャビン4の変形と補助支持部材17の変形の双方によって分担されるように構成されている。
なお、補助支持部材17は、キャビン4の前後両側において防振マウント11…と接近して設けてもよいし、防振マウント11…から離れて設けてもよい。また、防振マウント11と同様に、キャビン前後両側において左右両側に設けてもよいし、前部右側は図6に示す作業アタッチメント8によって右方向への変位が規制されるため、補助支持部材17を設ける実効が低いことから、この前部右側を除く三個所(図2参照)に設けてもよい。
この補助支持部材17を設けることにより、オペレータの居住空間(撓み限界領域)を確保するのに必要なキャビン4の剛性、強度を、キャビン4のみで荷重を吸収する従来の支持構造よりも格段に低く設定することができる。従って、キャビン4を軽量化でき、これに伴いキャビン4を支持する防振マウント11及びアッパーフレーム3をも簡略化し軽量化できるため、転倒時にキャビン4に作用する荷重を減少させることができる。
また、とくにアッパーフレーム3の補強、補剛構造を簡略化できることによって、アッパーフレーム3の製造コストを大幅にコストダウンすることができる。
さらに、防振マウント11は従来通りのものを従来通りの位置に設置すればよく、防振マウント11の改造や配置替えが不要であるため、コストアップのおそれがない。
この場合、実施形態によると、補助支持部材17がリング状、つまり部材全体が屈曲し、部材全体の塑性変形によって荷重を吸収するため、構造が単純で製作コストが安くてすみ、しかも確実な荷重吸収作用を得ることができる。
また、リング状の補助支持部材17をアッパーフレーム3及びキャビン4に対して、防振マウント11の弾性限界内で上下方向に遊動しかつキャビン4の傾きに応じて傾動し得る状態で連結したから、防振マウント11の振動吸収機能を生かしながら、キャビン4の傾きの方向に関係なく等しく荷重吸収機能を発揮させることができる。
さらに、補助支持部材17を有端リング状に形成したこの実施形態によると、前記のように同部材17を開き部分を利用してブラケット18の長穴19に係合させ、開き側の両端部17a,17aをキャビン4に取付ける操作により、補助支持部材17をアッパーフレーム3とキャビン4との間に簡単に組み付けることができる。
ところで、上記実施形態ではアッパーフレーム3側にブラケット18を設け、補助支持部材17をこのブラケット18の長穴19に係合させた状態でその開き側両端部17a,17aをキャビン4側に取付ける構成をとったが、これとは逆に、キャビン3側にブラケット18を取付け、補助支持部材17の開き側両端部17a,17aをアッパーフレーム3側に取付ける構成をとってもよい。
また、一対の補助支持部材17をブラケット18無しで上下に組み合わせ、上端側をキャビン4に、下端側をアッパーフレーム3にそれぞれ取付けてもよい。
さらに、この補助支持部材17は、屈曲部分を有し、この屈曲部分が荷重の大きさに応じた量だけ伸び変形に塑性変形するものであればよい。従って、上記実施形態の有端リング状に限らず、全周が閉じた無端リング状としてもよいし、複数の屈曲部分が連なったS字形や波形、もしくはリング部分が螺旋状に連続するコイル状、またはこれらの屈曲部分と直線部分とから成る形状としてもよい。
あるいは、十分塑性変形するものであれば、屈曲部分がなく、直線部分のみから成り、この直線部分が伸び変形する形状であってもよい。さらに、塑性変形に限らず、弾性変形、または塑性変形と弾性変形の双方によって荷重を吸収するものであってもよい。
一方、本発明はショベルに限らず、ショベルを母体として構成される破砕機等にも適用することができる。
3 アッパーフレーム
4 キャビン
11 防振マウント
13,14 防振マウントを構成する防振ゴム(弾性体)
17 補助支持部材
17a,17a 補助支持部材の開き側の両端部
18 ブラケット
19 ブラケットの長穴
20 補助支持部材取付用のボルト
4 キャビン
11 防振マウント
13,14 防振マウントを構成する防振ゴム(弾性体)
17 補助支持部材
17a,17a 補助支持部材の開き側の両端部
18 ブラケット
19 ブラケットの長穴
20 補助支持部材取付用のボルト
Claims (5)
- キャビンを車体フレーム上に、弾性体による防振機能を備えた防振マウントを介して支持する建設機械のキャビン支持構造において、車体フレームとキャビンとの間に補助支持部材が設けられ、この補助支持部材は、キャビンを上記防振マウントの弾性限界を超えて車体フレームから離間させようとする荷重に対して、その荷重の大きさに応じた量だけ伸び変形して荷重を吸収するように構成されたことを特徴とする建設機械のキャビン支持構造。
- 補助支持部材は屈曲部分を有し、この屈曲部分が荷重の大きさに応じた量だけ伸び方向に塑性変形することによって荷重を吸収するように構成されたことを特徴とする請求項1記載の建設機械のキャビン支持構造。
- 補助支持部材はリング状に形成され、車体フレーム及びキャビンに対して、防振マウントの弾性限界内で上下方向に遊動しかつキャビンの傾きに応じて傾動し得る状態で連結されたことを特徴とする請求項2記載の建設機械のキャビン支持構造。
- 補助支持部材は一部が開いた有端リング状に形成され、開き側がキャビンと車体フレームの一方に、反対側が他方にそれぞれ連結されたことを特徴とする請求項3記載の建設機械のキャビン支持構造。
- 係合穴を備えたブラケットが車体フレームとキャビンの一方に取付けられ、補助支持部材がこのブラケットの係合穴に係合連結された状態で、同部材の開き側の端部が他方に連結されたことを特徴とする請求項4記載の建設機械のキャビン支持構造。
Priority Applications (1)
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JP2007142164A JP2008296631A (ja) | 2007-05-29 | 2007-05-29 | 建設機械のキャビン支持構造 |
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