JP2016222569A - 植物用葉面散布液及び植物用葉面散布液の展着方法 - Google Patents

植物用葉面散布液及び植物用葉面散布液の展着方法 Download PDF

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圭祐 市原
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Abstract

【課題】農業や園芸の分野で使用される液状散布液であり、展着性に優れる植物用葉面散布液を提供する。【解決手段】活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と架橋剤(B)と農薬及び/又は肥料(C)を含有することを特徴とする植物用葉面散布液を用いる。【選択図】なし

Description

本発明は、農薬及び/又は肥料の展着性に優れる植物用葉面散布液及びそれを用いた葉面への植物用葉面散布液の展着方法に関するものである。
農業や園芸の分野では、一般に、果実や野菜等の成長促進のための肥料及び有害生物を駆除するための農薬を水で希釈してそのまま散布するといった処置が行われる。しかしながら、このように肥料や農薬を水で希釈してそのまま植物体上に散布すると、その肥料や農薬の活性成分が、降雨等により流亡したり、あるいは風により剥離脱落したりして、効果の持続性がしばしば損なわれる。
そこで、農薬や肥料の植物体への展着性を向上させる目的で、通常、農薬や肥料の水希釈液に展着剤が加えられる。展着剤としては、散布液の表面張力を下げ、濡れにくい虫体や作物に対する展着性を向上させ肥料や農薬の効果を高める性質を有する、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、リグニンスルホン酸塩、ナフチルメタンスルホン酸塩等が汎用されているが、これらは水に非常になじみやすい性質を有するため、降雨等による流亡を抑えることはできない。
また、展着効果を示す展着剤として、ポリオキシエチレン樹脂酸エステル、パラフィン等を主成分とするものがあるが、使用濃度を高くしないと効果がでない、乾いた皮膜が水に溶けないため植物体上にいつまでも残留する、等の問題がある。さらに、これらの展着剤は、いずれも上記水希釈液中での溶解性が悪く、さらには配合量を多くしないと機能しないという問題もある。
これらの問題を解決するものとして、近年、ポリビニルアルコールを含有する農薬の展着性組成物が提案されている(特許文献1参照)。
特開平8−217604号公報
しかしながら、上記特許文献1のポリビニルアルコール系樹脂は、ケン化度も低く、溶けやすいため、降雨の際に、農薬が流亡しやすいという問題が残るものであった。
そこで本発明は、このような背景下において、展着性に優れ、降雨等による農薬の流亡も生じにくい、農業や園芸の分野で使用される植物の葉面散布液を提供すること、及び、前記の葉面散布液を用いた葉面への展着方法を提供することを目的とするものである。
しかるに、本発明者等は、上記事情に鑑み鋭意研究を重ねた結果、特定の変性ポリビニルアルコール系樹脂に架橋剤を配合した葉面散布液を用いることにより、展着性が優れることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と架橋剤(B)と農薬及び/又は肥料(C)を含有してなることを特徴とする植物用葉面散布液に関するものである。
また、本発明は、前記植物用葉面散布液を用いた展着方法も提供するものである。
なお、特開2012−6881号公報においては、ポリビニルアルコール系樹脂の架橋物、及び農薬活性成分を含有する徐放性農薬組成物が提案されているが、かかる組成物は、農薬の徐放性の改善を目的とするものであり、本発明の如き農薬の展着性については全く考慮されていないものであり、更に、かかる組成物は、固体状で使用するものであり、散布液として葉面に散布することが想定されておらず、葉面に展着させることはできないものであり、本発明とは異なるものである。
本発明の植物用葉面散布液は、農薬の展着性に優れ、降雨等による農薬の流亡も生じにくいものであり、農業や園芸の分野で使用される植物の葉面散布液として有用である。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の実施態様の一例(代表例)であり、これらの内容に特定されるものではない。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の植物用葉面散布液は、活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と架橋剤(B)と農薬及び/又は肥料(C)を含有することを特徴とするものである。
まず、活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)(以下、活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂は活性水素含有PVA系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂はPVA系樹脂と略記することがある。)について説明する。
〔活性水素含有PVA系樹脂(A)〕
本発明の活性水素含有PVA系樹脂(A)は、活性水素含有変性基を有するものでありは、アセトアセチル基含有PVA系樹脂、ジアセトンアクリルアミド構造単位含有PVA系樹脂等が挙げられる。
なかでも、架橋剤(B)との反応性に優れるアセトアセチル基含有PVA系樹脂(A1)が好ましい。
また、本発明で用いられる活性水素含有PVA系樹脂(A)のケン化度(JIS K 6726に準拠して測定)は、通常70〜100モル%であり、さらには75〜99.9モル%、特には80〜99.8モル%、殊には86〜99.8モル%のものが好適に用いられる。かかるケン化度が低すぎると耐水性が低下する傾向がある。
また、活性水素含有PVA系樹脂(A)の平均重合度(JIS K 6726に準拠して測定)は、好ましくは300〜3000であり、より好ましくは400〜2600、特に好ましくは500〜1500である。かかる平均重合度が小さすぎると、展着効果が低下する傾向がある。反対に、平均重合度が大きすぎると、水溶液の粘度が高くなりすぎる傾向がある。
活性水素含有PVA系樹脂(A)に含まれる、変性基の含有量は、通常0.1〜20モル%であり、特には1〜10モル%であることが好ましい。かかる含有量が低すぎると、耐水効果が出にくくなる傾向がある。反対に、含有量が高すぎると、作業中にゲル化してしまう傾向がある。
上記活性水素含有PVA系樹脂(A)は、変性基の種類により製造方法は異なるが、通常は、ビニルエステル系化合物と活性水素含有変性基を有するモノマーを共重合して得られたビニルエステル系共重合体をケン化して得る方法や、ビニルエステル系化合物を重合して得られた重合体をケン化して得られたPVAに後変性する方法が挙げられる。
上記ビニルエステル系化合物としては、ギ酸ビニル、酢酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、バーサティック酸ビニル、パルミチン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、ピバリン酸等が、単独でもしくは二種以上併せて用いられる。なお、実用上、経済性の観点から、酢酸ビニルが好適に用いられる。また、本発明の目的を損なわない範囲であれば、通常10モル%以下、好ましくは5重量%以下で、他の不飽和単量体を共重合することもできる。
上記「他の不飽和単量体」としては、例えば、エチレン、プロピレン、イソブチレン、α−オクテン、α−ドデセン、α−オクタデセン等のオレフィン類、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸等の不飽和酸類あるいはその塩あるいはモノ又はジアルキルエステル等、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル類、アクリルアミド、メタクリルアミド等のアミド類、エチレンスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルスルホン酸等のオレフィンスルホン酸あるいはその塩、アルキルビニルエーテル類、N−アクリルアミドメチルトリメチルアンモニウムクロライド、アリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジメチルアリルビニルケトン、N−ビニルピロリドン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリオキシエチレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシプロピレン(メタ)アリルエーテル等のポリオキシアルキレン(メタ)アリルエーテル、ポリオキシエチレン(メタ)アクリレート、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリレート等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリレート、ポリオキシエチレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシプロピレン(メタ)アクリルアミド等のポリオキシアルキレン(メタ)アクリルアミド、ポリオキシエチレン(1−(メタ)アクリルアミド−1,1−ジメチルプロピル)エステル、ポリオキシエチレンビニルエーテル、ポリオキシプロピレンビニルエーテル、ポリオキシエチレンアリルアミン、ポリオキシプロピレンアリルアミン、ポリオキシエチレンビニルアミン、ポリオキシプロピレンビニルアミン等があげられる。
本発明においては、活性水素含有PVA系樹脂(A)として、特にアセトアセチル基含有PVA系樹脂(A)を用いることが好ましい。以下に、アセトアセチル基含有PVA系樹脂(A1)(以下、AA化PVA系樹脂(A1)と略記することがある。)について詳細に説明する。
〔AA化PVA系樹脂(A1)〕
本発明に用いられる、AA化PVA系樹脂(A1)は、PVA系樹脂の主鎖に直接、あるいは酸素原子や連結基を介してアセトアセチル基が結合したもので、例えば、一般式(1)で表されるアセトアセチル基を有する構造単位を含むPVA系樹脂(A1)が挙げられる。なお、かかる、AA化PVA系樹脂(A1)は、アセトアセチル基を有する構造単位以外にビニルアルコール構造単位を有し、更に必要に応じて未ケン化部分のビニルエステル構造単位を有するものである。
Figure 2016222569
本発明で用いられる、AA化PVA系樹脂(A1)の平均重合度(JIS K6726に準拠して測定)は、その用途によって適宜選択すればよいが、通常、300〜3000であり、特に400〜2600、さらに500〜1500のものが好適に用いられる。
かかる平均重合度が小さすぎると、十分な耐水性が得られなかったり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に大きすぎると、水溶液として使用した場合に、その粘度が高くなりすぎ、葉面への塗布が困難になる傾向がある。
また、本発明に用いられるAA化PVA系樹脂(A)のケン化度は、通常、70〜100モル%であり、さらには75〜99.9モル%、特には80〜99.8モル%、殊には86〜99.8モル%のものが好適に用いられる。かかるケン化度が低い場合には、水溶液とすることが困難になったり、水溶液の安定性が低下したり、得られる架橋物の耐水性が低下する傾向がある。
また、AA化PVA系樹脂(A1)中のアセトアセチル基含有量(以下AA化度と略記する。)は、通常、0.1〜20モル%であり、さらには0.5〜15モル%、特には1〜10モル%であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると、耐水性が低下したり、十分な架橋速度が得られなくなる傾向があり、逆に多すぎると、水溶性が低下したり、水溶液の安定性が低下する傾向がある。
また、本発明においては、使用するPVA系樹脂(A)のすべてが、AA化PVA系樹脂(A1)であることが好ましいが、AA化PVA系樹脂(A1)以外のPVA系樹脂(A)が併用されていてもよく、その含有量は、AA化PVA系樹脂(A1)に対して、通常20重量%以下であり、特に10重量%以下、さらに5重量%以下であることが好ましい。
かかる、AA化PVA系樹脂(A1)以外のPVA系樹脂(A)としては、未変性のPVAや、前述のビニルエステル系モノマーと共重合性を有する各種モノマーを共重合して得られた各種変性PVAを挙げることができる。
また、本発明で用いられる、AA化PVA系樹脂(A1)には、製造工程で使用あるいは副生した酢酸ナトリウムなどのアルカリ金属の酢酸塩(主として、ケン化触媒として用いるアルカリ金属水酸化物とポリ酢酸ビニルのケン化によって生成する酢酸との反応物等に由来)、酢酸などの有機酸(PVA系樹脂にアセト酢酸エステル基を導入する際の、ジケテンとの反応時にPVA系樹脂に吸蔵させた有機酸等に由来)、メタノール、酢酸メチルなどの有機溶剤(PVA系樹脂の反応溶剤、AA化PVA系樹脂(A1)製造時の洗浄溶剤等に由来)が一部残存していても差し支えない。
かかる、AA化PVA系樹脂(A1)の製造法としては、例えば、特開2010−077385号公報の明細書段落〔0059〕から〔0065〕に記載の方法で製造することができる。
次に、本発明に用いられる架橋剤(B)について説明する。
〔架橋剤(B)〕
本発明に用いられる架橋剤(B)としては、例えば、PVA系樹脂(A)に一般的に用いられているグリオキザールなどのアルデヒド化合物、ヒドラジンの有機塩類、アジピン酸ジヒドラジドなどのヒドラジン化合物、グリオキシル酸の金属塩、メチロール化メラミンなどのメチロール化合物、塩基性塩化ジルコニウムなどの金属化合物などが挙げられ、中でも溶液の粘度安定性の点でグリオキシル酸の金属塩が好ましく、特にはグリオキシル酸のアルカリ金属又はアルカリ土類金属が好ましい。
次に、本発明に用いられる農薬及び/又は肥料(C)について説明する。
〔農薬及び/又は肥料(C)〕
本発明で用いられる農薬及び/又は肥料(C)としては、例えば、殺虫剤、殺菌剤、除草剤、植物調節剤、各種肥料などが挙げられ、常温で液状または粉末状のものが好ましい。なかでも、本発明においては、常温水に対する飽和溶解度が50ppm以上である水溶性の農薬及び/又は肥料(C)を使用するのが好ましい。
なお、本発明においては、1種または2種以上の農薬及び/又は肥料(C)を用いることができる。
殺虫剤としては、例えば、MPP、MEP、ECP、ピリミホスメチル、ダイアジノン、イソキサチオン、ピリダフェンチオン、フロルピリホスメチル、クロルピリホス、ESP、バミドチオン、プロフェノホス、マラソン、PAP、ジメトエート、ホルモチオン、チオメトン、エチルチオメトン、ホサロン、PMP、DMTP、プロチオホス、スルプロホス、ピラクロホス、DDVP、モノクロトホス、BRP、CVMP、ジメチルビンホス、CVP、プロパホス、アセフェート、イソフェンホス、サリチオン、DEP、EPN、エチオン、NAC、MTMC、MIPC、BPMC、PHC、MPMC、XMC、エチオフェンカルブ、ベンダイオカルブ、ピリミカーブ、カルボスルファン、ベンフラカルブ、メソミル、チオジカルブ、アラニカルブ、アレスリン、レスメトリン、ペルメトリン、シペルメトリン、シハロトリン、シフルトリン、フェンプロパトリン、トラロメトリン、シクロプロトリン、フェンバレレート、フルシトリネート、フルバリネート、エトフェンプロックス、カルタップ、チオシクラム、ベンスルタップ、ジフルベンズロン、テフルベンズロン、クロルフルアズロン、ブフロフェジン、フェノキシカルブ、除虫菊、デリス、硫酸ニコチン、マシン油、なたね油、CPCBS、ケルセン、クロルベンジレート、フェニソブロモレート、テトラジホン、BPPS、キノキサリン、アミトラズ、ベンゾメート、フェノチオカルブ、ヘキシチアゾクス、酸化フェンブタスズ、ジエノクロル、フェンピロキシメート、フルアジナム、ピリダベン、クロフェンテジン、DPC、ポリナフチン複合体、ミルベメクチン、DCIP、ダゾメット、ベンゾエピン、メタアルデヒド、DCV、BT、フェントロチオン、などを例示することができる。
殺菌剤としては、例えば、カスガマイシン、ベノミル、チアベンダゾール、チオファネートメチル、チウラム、プロクロラズ、トリフミゾール、イプコナゾール、塩基性塩化銅、塩基性硫酸銅、水酸化第二銅、ノニルフェノールスルホン酸銅、DBEDC、テレフタル酸銅、無機硫黄、ジネブ、マンネブ、マンゼブ、アンバム、ポリカーバメイト、有機ニッケル、プロピネブ、ジラム、チアジアジン、キャプタン、スルフェン酸系、TPN、フサライド、IBP、EDDP、トルクロホスメチル、ピラゾホス、ホセチル、カルベンダゾール、ジエトフェンカルブ、イプロジオン、ビンクロゾリン、プロシミドン、フルオルイミド、オキシカルボキシン、メプロニル、フルトラニル、テクロフタラム、トリクラミド、ペンシクロン、メタラキシル、オキサジキシル、トリアジメホン、ビテルタノール、ミクロブタニル、ヘキサコナゾール、プロピコナゾール、フェナリモル、ピリフェノックス、トリホリン、ブラストサイジンS、ポリオキシン、バリダマイシン、ストレプトマイシン、オキシテトラサイクリン、ミルディオマイシン、PCNB、ヒドロキシイソキサゾール、エクロメゾール、クロロネブ、メタスルホカルブ、メチルイソチオシアネート、有機ひ素、硫酸亜鉛、ジチアノン、ベンゾチアゾール、キノキサリン系、CNA、ジメチリモール、ジクロメジン、トリアジン、フェリムゾン、フルアジナム、プロベナゾール、イソプロチオラン、トリシクラゾール、ピロキロン、オキソリニック酸、イミノクダジン酢酸塩、アルギン酸、対抗菌、シイタケ菌糸体抽出物、こうじ菌産生物、アグロバクテリウムラジオバクター、イミベンコナゾール、などを例示することができる。
除草剤としては、例えば、2,4−PA、MCP、MCPB、MCPAチオエチル(フェノチオール)、クロメプロップ、ナプロアニリド、CNP、クロメトキシニル、ビフェノックス、MCC、ベンチオカーブ、エスプロカルブ、モリネート、ジメピペレート、DCPA、ブタクロール、プレチラクロール、ブロモブチド、メフェナセット、ダイムロン、シメトリン、プロメトリン、ジメタメトリン、ベンダゾン、オキサジアゾン、ピラゾレート、ピラゾキシフェン、ベンゾフェナップ、トリフルラリン、ピペロホス、ACN、ベンスルフロンメチル、などを例示することができる。
植物調節剤としては、例えば、イナベンフィド、オキシエチレンドコサノール、ニコチン酸アミド、ベンジルアミノプリン、などを例示することができる。
また、肥料としては、窒素、リン酸、カリ、マグネシウム、ホウ素、マンガンなどを有効成分とし、さらに効果発現を促進する材料として、鉄、銅、亜鉛、モリブデンなども添加されているものが挙げられる。更に、アミノ酸やビタミンを配合したものでも良い。
次に、本発明の植物用葉面用散布液について説明する。
〔植物用葉面散布液〕
本発明の植物用葉面散布液は、活性水素含有PVA系樹脂(A)、架橋剤(B)及び農薬及び/又は肥料(C)を含有してなるものであるが、更に、水などの溶媒、必要に応じて、乳化剤、水和剤、フロアブル剤、界面活性剤、増粘剤、防腐剤等の、他の成分が配合される。ただし、必要に応じて配合される他の成分の配合量は、植物用葉面散布液全体の10重量%以下であることが好ましい。
また、本発明において、植物用散布液全体に対して、活性水素含有PVA系樹脂(A)の含有量は、通常0.01〜10重量%、好ましくは0.05〜8重量%、更に好ましくは0.1〜5重量%である。かかる含有量とすることにより、展着性、散布性等に優れることとなる。
活性水素含有PVA系樹脂(A)を配合する際には、活性水素含有PVA系樹脂(A)の溶液、とりわけ水溶液として配合することがPVAの溶解しやすさの点で好ましい。かかるPVA系樹脂(A)溶液、とりわけ水溶液の濃度は0.1〜20重量%であることが好ましく、特には1〜15重量%であることが好ましい。
本発明において、架橋剤(B)架橋剤(B)、AA化PVA系樹脂(A1)、AA化PVA系樹脂(A1)架橋剤(B)の含有量は、活性水素含有PVA系樹脂(A)100重量部に対して、0.5〜30重量部であることが好ましく、特には1〜20重量部、更には2〜15重量部であることが好ましい。かかる架橋剤(B)の含有量が多すぎても少なすぎても耐水性が低下する傾向がある。
また、本発明において、農薬及び/又は肥料(C)の含有量は、活性水素含有PVA系樹脂(A)100重量部に対して、0.1〜1000重量部であることが好ましく、特には1〜500重量部、であることが好ましい。かかる含有量が少なすぎると効果が得られなくなる傾向があり、多すぎると展着効果がなくなる傾向がある。
更に、農薬及び/又は肥料(C)植物用のもととなる薬剤の濃度は、通常1〜5000重量ppm、好ましくは10〜2000重量ppm、更に好ましくは50〜1000重量ppmである。このような濃度になるよう調製することにより、薬剤の活性成分が有効に機能することとなる。
さらに、本発明の植物用葉面散布液は、水などの溶媒により希釈され、散布液の粘度(JIS K 6726に準拠(20℃で測定))としては、200mPa・s以下であることが好ましく、特には100mPa・s以下、更には0.1〜80mPa・sであることが好ましい。高すぎると散布性が低下する傾向がある。
また、本発明の植物用葉面散布液の固形分濃度としては、0.001〜20重量%であることが好ましく、特には0.01〜10重量%であることが好ましい。かかる濃度が低すぎると効果が得られなくなる傾向があり、高すぎると薬害を生じる傾向がある。
本発明において、前記の植物用葉面散布液の展着方法としては、植物の葉面に散布し、葉面上に農薬及び/又は肥料(C)を展着させる方法が挙げられる。
次に、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り以下の実施例に限定されるものではない。なお、「部」、[%]などは重量基準である。
<AA化PVA系樹脂(1)の作製>
PVA系樹脂(ケン化度99モル%、平均重合度500)を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸30部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン5部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で12時間乾燥してAA化PVA系樹脂(1)を得た。かかる、AA化PVA系樹脂(1)のAA化度は5モル%であり、ケン化度および平均重合度は用いたPVA系樹脂の通りである。
<AA化PVA系樹脂(2)の作製>
PVA系樹脂(ケン化度99モル%、平均重合度1200)を、ニーダーに100部仕込み、これに酢酸30部を入れ、膨潤させ、回転数20rpmで攪拌しながら、60℃に昇温後、ジケテン5部を3時間かけて滴下し、更に1時間反応させた。反応終了後、メタノールで洗浄した後、70℃で12時間乾燥して、AA化PVA系樹脂(2)を得た。かかる、AA化PVA系樹脂(2)のAA化度は5モル%であり、ケン化度、平均重合度は用いたPVA系樹脂の通りである。
<架橋剤:グリオキシル酸ナトリウム>
2Lの2口反応缶中の50%グリオキシル酸水溶液456部(3.1モル)に、20%水酸化ナトリウム水溶液645部(3.22モル)を加え、生じた白色結晶をろ過、水洗した後、50℃にて1時間乾燥して、グリオキシル酸ナトリウム210部(1.84モル、収率59.5%)を得た。かかるグリオキシル酸ナトリウムの23℃における水への溶解度は、17.1%であった。
実施例1
<植物用葉面散布液(1)の作製>
上記で得られた、AA化PVA系樹脂(1)の5%水溶液500部(固形分25部)に、殺虫剤(住友化学園芸株式会社製 GFオルトラン液剤 有効成分:アセフェート)1部を配合して、撹拌し、殺虫剤分散液を作製した。
得られた殺虫剤分散液にグリオキシル酸ナトリウムの10%水溶液12.5部を添加し、植物用葉面散布液(1)を作製した。
<展着性評価>
上記で得られた植物用葉面散布液(1)を、植物(クロサンドラスーパーキャンドル)の葉面に霧吹きで2秒間散布した(吹きかけ量:約1ml/100cm2)。
24時間放置後、その葉面(植物用葉面散布液の散布面)に対し、霧吹きにて1分間水を噴きかけた(吹きかけ量:約50ml/100cm2)。そして、落ちずに残った展着面を目視観察し、植物用葉面散布液の散布面の面積に対する、その展着面の割合を測定し、下記の基準で評価した。
◎・・・残存着色面が80%以上
○・・・残存着色面が60%以上80%未満
△・・・残存着色面が30%以上60%未満
×・・・残存着色面が30%未満
結果を表1に示す。
実施例2
実施例1において、AA化PVA系樹脂(1)をAA化PVA系樹脂(2)に変えた以外は同様にして、植物用葉面散布液(2)を作製し、実施例1と同様に展着性を評価した。結果を表1に示す。
比較例1
実施例1において、AA化PVA系樹脂(1)を未変性PVA(ケン化度87.7モル%、平均重合度500)に変え、架橋剤(B)を配合しなかった以外は同様にして、植物用葉面散布液(3)を作製し、実施例1と同様に展着性を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2016222569
上記表の結果より、実施例の植物用葉面散布液は、展着性に優れるものであるのに対して、未変性のPVA系樹脂を用いた比較例においては、展着性に劣るものとなっている。これらより、本発明の散布液が展着性に優れたものであることがわかる。
本発明の植物用葉面散布液は、その特定PVA系樹脂(A)の作用により、展着性が高く、かつ散布性に優れた効果を有するものであり、とりわけ、農業や園芸の分野で使用される液状散布液、例えば、葉、茎、果実等への散布液への適用に有効である。

Claims (6)

  1. 活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)と、架橋剤(B)と、農薬及び/又は肥料(C)とを含有してなることを特徴とする植物用葉面散布液。
  2. 活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)が、アセトアセチル基含有ポリビニルアルコール系樹脂(A1)であることを特徴とする請求項1記載の植物用葉面散布液。
  3. 架橋剤(B)が、グリオキシル酸の金属塩(B1)であることを特徴とする請求項1又は2記載の植物用葉面散布液。
  4. 活性水素含有変性基を有するポリビニルアルコール系樹脂(A)の含有量が、植物用散布液全体に対して0.01〜10重量%であることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の植物用葉面散布液。
  5. 植物用葉面散布液の粘度が0.1〜200mPa・sであることを特徴とする請求項1〜4いずれか記載の植物用葉面散布液。
  6. 請求項1〜5いずかれ記載の植物用葉面散布液を、植物の葉面に散布し、葉面上に農薬及び/又は肥料(C)を展着させることを特徴とする植物用葉面散布液の展着方法。
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