JP2016222560A - 毛髪用化粧料 - Google Patents

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JP2016222560A JP2015108438A JP2015108438A JP2016222560A JP 2016222560 A JP2016222560 A JP 2016222560A JP 2015108438 A JP2015108438 A JP 2015108438A JP 2015108438 A JP2015108438 A JP 2015108438A JP 2016222560 A JP2016222560 A JP 2016222560A
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安田喜則
Yoshinori Yasuda
木村三千里
Michisato Kimura
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Abstract

【課題】
本発明は、泡量、泡質、洗髪時の指通りに優れ、且つ濯ぎ時においても指通りが良好で、洗髪乾燥後の髪の仕上がりがなめらかである毛髪用化粧料を提供することを目的とする。
【解決手段】
アニオン性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤、成分(A)特定の長鎖アルキルベタイン型界面活性剤、成分(B)特定の中鎖アルキルベタイン型界面活性剤及び/又は特定のアミドアルキルベタイン型界面活性剤、並びに、成分(C):エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする毛髪用化粧料とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、新規な毛髪用化粧料に関するものである。
一般的に界面活性剤は、適宜所望の用途に合わせ、種々組み合わせて用いられている。例えば毛髪用洗浄剤の主な界面活性剤としては、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、コハク酸系アニオン性界面活性剤、アミノ酸系アニオン性界面活性剤などが用いられている。一般にシャンプー等の毛髪洗浄剤の主な使用目的は、毛髪の汚れを除去し清潔を保つことである。それとともに洗髪時や洗髪後の指通りのよさや纏まりなどのコンディショニング性を備えたものが必要とされている。そのため多くのシャンプーにおいては、洗浄成分の界面活性剤の他に、カチオン性高分子や油剤、シリコーン化合物などを配合している。
例えば、特許文献1には、カチオン性高分子電解質とアニオン性界面活性剤との組み合わせでは指通りの滑らかさや毛髪表面のツヤが一時的であるという課題があり、リンゴ酸、芳香族アルコール、アニオン性界面活性剤、高級アルコール及び高級脂肪酸エステルを配合した毛髪化粧料によって、使用感触を損なわずに毛髪にコンディショニング効果を付与し、ツヤの持続性に優れるという効果が得られることが開示されている。また、特許文献2には、繰り返しのカラーリング等によりダメージを受けた髪において、さらなる洗髪時のきしみ感の抑制や、洗髪乾燥後の髪の仕上がり感触の向上が望まれているという課題に対して、カチオン性界面活性剤、ステアリルアルコールなどの常温で固体の油分及びヒドロキシエタンジホスホン酸を含有したシャンプー組成物が提案されている。
特開2002−029940号公報 特開2006−063044号公報
本発明は、泡量、泡質、洗髪時の指通りに優れ、且つ濯ぎ時においても指通りが良好で、洗髪乾燥後の髪の仕上がりがなめらかである毛髪用化粧料を提供することを目的とする。
本発明は、特定の長鎖アルキルベタイン型界面活性剤を含有させることにより、泡量、泡質、洗髪時の指通りに優れ、且つ濯ぎ時においても指通りが良好で、乾燥後の髪のまとまり感に優れるだけでなく、洗髪乾燥後の髪の仕上がりがなめらかとなることを見いだし、本発明の完成に至った。
すなわち本発明は、以下の項目を要旨とする毛髪用化粧料を提供するものである。
(項1)
アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する毛髪用化粧料であって、
成分(A):下記一般式(1)で表される長鎖アルキルベタイン型界面活性剤、
成分(B):下記一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤及び/又は一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤、並びに
成分(C):エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする毛髪用化粧料。
成分(A):一般式(1)
Figure 2016222560
[式中、Rは炭素数16〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。]
成分(B):一般式(2)
Figure 2016222560
[式中、Rは炭素数8〜14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。]
一般式(3)
Figure 2016222560
[式中、Rは炭素数7〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R及びR10は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。pは、1〜4の整数を表す。]
(項2)
前記成分(A)が、毛髪用化粧料の全重量に対して0.1重量%以上含有することを特徴とする項1に記載の毛髪用化粧料。
(項3)
前記成分(A)、成分(B)、成分(C)、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の含有量が、毛髪用化粧料の全重量に対して、それぞれ、成分(A)が0.1〜20重量%の範囲、成分(B)が0.1〜50重量%の範囲、かつ成分(C)が0.1〜30重量%の範囲、アニオン界面活性剤が0〜60重量%及びノニオン界面活性剤が0〜60重量%の範囲(但し、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が同時に0重量%とはならない。)である、項1または項2に記載の毛髪用化粧料。
(項4)
前記成分(A)が、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜3の何れかに記載の毛髪用化粧料。
(項5)
前記成分(B)が、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びパーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、項1〜4の何れかに記載の毛髪用化粧料。
(項6)
前記成分(C)がエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールである、請求項1〜5の何れかに記載の毛髪用化粧料。
上記項に記載の発明によれば、本発明の毛髪化粧料は、洗浄時(洗髪時)に良好な泡性能と洗浄感、優れた指通り性を与え、濯ぎ時において良好な感触を与え、乾燥後の毛髪の仕上がりがなめらかでまとまり感を与えるものである。さらに、毛髪のキューティクルがはがれにくく、キューティクルを保護し、維持することが可能であり、毛髪の持続的なツヤという効果に寄与する。
図1は実施例4の毛髪用化粧料を使用して洗髪した1日目の毛髪のSEM写真である。 図2は実施例4の毛髪用化粧料を使用して洗髪した4日目の毛髪のSEM写真である。 図3は実施例4の毛髪用化粧料を使用して洗髪した7日目の毛髪のSEM写真である。 図4は比較例2の毛髪用化粧料を使用して洗髪した1日目の毛髪のSEM写真である。 図5は比較例2の毛髪用化粧料を使用して洗髪した4日目の毛髪のSEM写真である。 図6は比較例2の毛髪用化粧料を使用して洗髪した7日目の毛髪のSEM写真である。
上記項に記載された通り、特定のアルキルベタイン型界面活性剤を含有する毛髪用化粧料は、洗浄時に良好な泡性能と洗浄感を与え、また洗浄時(洗髪時)の指通りにも優れ、濯ぎ時において良好な感触を与え、洗髪乾燥後の毛髪の仕上がりにまとまり感やなめらかさを与えるものである。
以下、本発明の構成について詳述する。
本発明の毛髪用化粧料には、成分(A)の一般式(1)で表される長鎖アルキルベタイン型界面活性剤から選ばれる少なくとも一種を含有する。その成分(A)は、泡質の向上、洗浄時の指通り性や感触の向上に寄与し、また乾燥後の髪にまとまり感やなめらかさを付与するのに主要な成分である。上記一般式(1)で表される長鎖アルキルベタイン型界面活性剤において、一般式(1)におけるRは、炭素数16〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数16〜18の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基が推奨される。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、好ましくはメチル基が推奨される。
成分(A)の含有量は、本発明の毛髪用化粧料の全重量に対して、0.1重量%以上、好ましくは0.1〜20重量%の範囲、より好ましくは0.3〜20重量%の範囲が推奨される。前記含有量の範囲とすることにより、前記効果をより優位に発揮することができる。
本発明に係る長鎖アルキルベタイン型界面活性剤としては、具体的には、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アラキドイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、ステアリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、イソステアリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、アラキドイルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、オレイルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタインなどが例示される。より好ましくは、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインが推奨される。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
これらの中でも、特に泡質の向上及び乾燥後の髪にまとまり感を付与し、髪になめらかさを与えるという観点からステアリルジメチルアミノ酢酸ベタインが特に好ましい。
本発明に係る長鎖アルキルベタイン型界面活性剤は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「リカビオンA−700」(新日本理化(株)製,ステアリルベタイン)、商品名「アンヒトール86B」(花王(株)製,ステアリルベタイン)などが例示される。また、例えば「2014年版16373の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にも多くのメーカーが記載されている。
本発明に係る成分(B)は、一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤及び一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種であり、洗髪時の使用感の向上に主に寄与し、また上記成分(A)のハンドリング性を改良することもできる。
成分(B)のうち、一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤において、一般式(2)におけるRは炭素数8〜14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数12〜14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基が推奨される。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、好ましくはメチル基が推奨される。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
成分(B)のうち、一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤において、一般式(3)におけるRは、炭素数7〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基であり、好ましくは炭素数9〜17の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基が推奨される。また、Rは水素原子、炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基であり、好ましくは水素原子またはメチル基、より好ましくは水素原子が推奨される。R及びR10は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基であり、好ましくはメチル基が推奨される。pは、1〜4の整数であり、好ましくは2又は3、より好ましくは3が推奨される。
成分(B)の一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤の具体例としては、n−オクチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−エチルヘキシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、n−デシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソデシルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン等が例示される。
より好ましくは、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシアルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタインが推奨される。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
前記中鎖アルキルベタイン型界面活性剤は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「リカビオンA−100」(新日本理化(株)製,ラウリルベタイン)、商品名「リカビオンA−200」(新日本理化(株)製,ミリスチルベタイン)、商品名「アンヒトール20BS」(花王(株)製,ラウリルベタイン)、商品名「ニッサンアノンBL」(日油(株)製,ラウリルベタイン)などが例示される。また、例えば「2014年版16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にも多くのメーカーが記載されている。
また、成分(B)の一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤の具体例としては、n−オクタン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2−エチルヘキサン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、n−デカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソデカン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パルミチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、アラキジン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ベヘニン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、オレイン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、リノール酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、リノレン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、イソステアリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、大豆油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、牛脂脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、オレイン酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタイン、ヤシ脂肪酸アミドプロピルジ(ヒドロキシエチル)アミノ酢酸ベタインなどが例示される。
より好ましくは、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、パーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが推奨される。
これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
前記例示の化合物の名称は、本技術分野では種々の慣用名が用いられる。例えば化粧品成分表示名称(日本化粧品工業連合会)によれば、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインはラウラミドプロピルベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインはコカミドプロピルベタインとして表示されている。本明細書及び特許請求の範囲において、化合物の名称として慣用名で記載することがある。
前記アミドアルキルベタイン型界面活性剤は、特に限定はなく、市販されているものや公知の方法で製造されたものを使用することができる。市販品としては、商品名「リカビオンB−200」(新日本理化(株)製,ヤシ脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「リカビオンB−300」(新日本理化(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「アンヒトール20AB」(花王(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「アンヒトール55AB」(花王(株)製,ヤシ酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDF−SF」(日油(株)製,ヤシ油脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDC−SF」(日油(株)製,パーム核油脂肪酸アミドプロピル酢酸ベタイン)、商品名「ニッサンアノンBDL−SF」(日油(株)製,ラウリン酸アミドプロピル酢酸ベタイン)などが例示される。また、例えば「2014年版16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にも多くのメーカーが記載されている。
成分(B)の一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤及び/又は一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤の中でも、アミドアルキルベタイン型界面活性剤が好ましい。前記アミドアルキルベタイン型界面活性剤の中でも、ハンドリング性の改良、濯ぎ時の指通りや感触という観点から、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが特に好ましい。
本発明に係る毛髪用洗浄剤組成物に、より効果的に、泡量、泡質、洗髪時の指通り、濯ぎ時の指通り、乾燥後の髪のまとまり感となめらかさを与えたい場合、前記成分(A)と成分(B)の含有量の割合が、(A)/(B)=1/9〜7/3(重量比)の範囲にすることにより、優位に前記効果が発揮されやすくなる。好ましくは、(A)/(B)=3/7〜7/3(重量比)の範囲である。
成分(C)としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールが挙げられる。好ましくは、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコールである。特に好ましくは、1,3−ブチレングリコールである。これらは、単独で又は2種以上を適宜組み合わせて配合することができる。
本発明にかかるアニオン界面活性剤として、アルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドエーテル硫酸塩、コハク酸系界面活性剤(ポリオキシエチレンスルホコハク酸モノアルキルエーテルエステル塩等)、アミノ酸系界面活性剤(N−アシルグリシン塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアラニン塩、N−アシル−N−メチルアラニン塩、N−アシル−L−グルタミン酸塩、N−アシル−L−アスパラギン酸塩、N−脂肪族アシル−N−メチルタウリン塩等)、イセチオン酸エステル塩、モノアルキルリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンモノアルキルエーテルリン酸エステル塩などが挙げられる。
具体的には、例えば、アルキル(C8〜22)硫酸塩、ポリオキシエチレン(1〜5)アルキル(C8〜22)エーテル硫酸塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜5)脂肪酸モノエタノールアミドエーテル硫酸塩、炭素数8〜18のアルキル基(又はアルケニル基)を有するポリオキシエチレン(1〜5)スルホコハク酸モノアルキル(又はアルケニル)エーテルエステル塩、炭素数8〜20の親油基を有するα−オレフィンスルホン酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸由来の脂肪酸塩、炭素数8〜18のアルキル基(又はアルケニル基)を有するポリオキシエチレン(1〜7)アルキル(又はアルケニル基)エーテル酢酸塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン脂肪酸モノエタノールアミドエーテル酢酸塩、炭素数8〜18の脂肪酸由来の脂肪族アシルアミノ酸塩(N−アシルグリシン塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルアラニン塩、N−アシル−N−メチルアラニン塩、N−アシル−L−グルタミン酸塩、N−アシル−L−アスパラギン酸塩)、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するN−脂肪族アシル−N−メチルタウリン塩、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するイセチオン酸エステル塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するモノアルキルリン酸エステル塩、炭素数8〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレン(1〜7)モノアルキルエーテルリン酸エステル塩などのアニオン性界面活性剤等が挙げられる。その中でも、ポリオキシエチレン(1〜5)アルキル(C8〜22)エーテル硫酸塩が好ましく、特に好ましくは、ポリオキシエチレン(2〜3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン(2〜3)ラウリルエーテル硫酸カリウムである。前記アニオン性界面活性剤を構成する対カチオンは、アルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナトリムイオン、カリウムイオン等)、アンモニウムイオン、有機アンモニウムイオン等が例示され、好ましくはナトリムイオン、カリウムイオンが推奨される。なお、本明細書及び特許請求の範囲において、「オキシエチレン」に続く括弧内の数字は、オキシエチレン基の平均付加モル数を意味する。また「アルキル」に続く括弧内の「C数字」は、アルキル基の炭素数を意味する。
市販品としては、商品名「シノリン1200K」(新日本理化(株)製,ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、「シノリンSPE−1300」(新日本理化(株)製,ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)、商品名「エマール20C」(花王(株)製,ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム)などが例示される。また、例えば「2014年版16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にも多くのメーカーが記載されている。
本発明にかかるであるノニオン界面活性剤として、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリコール脂肪酸エステル、アルキルポリグリコシド、アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミドなどが挙げられる。
具体的には、例えば、アルキル(C12〜18)グリセリルエーテル、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するアルカノールアミド、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜10)脂肪酸アルカノールアミド、炭素数8〜18のアルキル基を有するポリオキシエチレン(1〜20)アルキルエーテル、炭素数8〜14のアルキル基又はポリオキシエチレン(1〜7)アルキルエーテル基を有するアルキルポリグリコシドなどが挙げられ、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するアルカノールアミド、炭素数8〜18の脂肪族アシル基を有するポリオキシエチレン(1〜10)脂肪酸アルカノールアミドが好ましく、特に好ましくは、ラウリン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ジエタノールアミド、ラウリン酸イソプロパノールアミド、ミリスチン酸イソプロパノールアミド、ヤシ油脂肪酸イソプロパノールアミド、パーム核油脂肪酸イソプロパノールアミド、ラウリン酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、ミリスチン酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミド、パーム核油脂肪酸ポリオキシエチレン(1〜6)モノエタノールアミドが推奨される。
市販品としては、商品名「アミゾールCDE」(川研ファインケミカル(株)製,ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド)、商品名「アミノーンL−02」(花王(株)製,ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド)などが例示される。また、例えば「2014年版16514の化学商品(発行所;化学工業日報社,発行日2014年1月28日)」にも多くのメーカーが記載されている。
本発明の毛髪用化粧料に、より効果的に、洗髪時の指通り、濯ぎ時の指通り、洗髪乾燥後の髪にまとまり感となめらかさを与えたい場合、上記成分(A)、成分(B)、成分(C)、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の含有量を、毛髪用化粧料の総重量に対して、それぞれ、好ましくは0.1〜20重量%、0.1〜50重量%、0.1〜30重量%、0〜60重量%、0〜10重量%(但し、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が同時に0重量%とはならない。)の範囲とし、そして成分(A)と成分(B)とアニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤の合計の含有量を好ましくは5〜60重量%の範囲とすることにより、より優位に前記効果が発揮されやすくなる。
さらに、前記成分(A)と成分(B)の含有量の割合を、好ましくは(A)/(B)=1/9〜7/3(重量比)の範囲、より好ましくは(A)/(B)=3/7〜7/3(重量比)の範囲とすると、より優位に前記効果が発揮されやすくなる。
さらに、前記成分(A)と成分(C)の含有量の割合を、好ましくは(A)/(C)=1/40〜10/1(重量比)の範囲、より好ましくは(A)/(C)=1/30〜8/1(重量比)の範囲とすると、より優位に前記効果が発揮されやすくなる。
本発明の毛髪用化粧料の形態は、シャンプー、コンディショナー、トリートメント、洗い流さないトリートメント等いずれの形態を所望の形態に応じて選択することができる。
本発明の毛髪用化粧料の剤型は、液状、乳液状、クリーム状、ゲル状、泡状いずれの形態を所望の用法に応じて選択することができる。
本発明の毛髪用化粧料のpH(25℃)は、4〜8が好ましい。
本発明の毛髪用化粧料の調製方法としては、特に限定されず、本技術分野で使用されている方法が適用でき、適宜調製方法を選択して調製することができる。例えば、所定量の上記成分(A)、成分(B)、成分(C)、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤と、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分とを、必要に応じて加熱下又は加温下で、混合することにより容易に調製することができる。前記の水とは、水道水、イオン交換水、蒸留水、純水、精製水等を含めた総称である。
より具体的には、(i)アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤、成分(A)、成分(B)、成分(C)、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分を、加熱下又は加温下で一緒に混合して毛髪用化粧料とする方法、(ii)アニオン界面活性剤及び/又はノニオン界面活性剤、成分(C)、必要に応じて所望量の水(工程剤,バランス剤)や後述の他の成分を加熱下又は加温下で混合した後、成分(A)及び成分(B)を加熱下又は加温下で混合して毛髪用化粧料とする方法、(iii)事前に加熱下又は加温下で調製した成分(A)と成分(B)の混合物と、各種成分とを加熱下又は加温下で混合して毛髪用化粧料とする方法、(iv)事前に加熱下又は加温下で調製した成分(A)と成分(C)の混合物と、各種成分とを加熱下又は加温下で混合して毛髪用化粧料とする方法、などが例示される。
本発明の毛髪用洗浄剤組成物には、本発明に係るアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び成分(A)〜(C)の他に、一般的に毛髪用洗浄剤配合される「他の成分」を、本発明の効果が奏する範囲で配合することができる。
他の成分としては、例えば、カチオン界面活性剤、半極性界面活性剤、両性界面活性剤、ポリオール、無機塩類、油性成分、カチオン性ポリマー、高級アルコール、パール化剤、乳化剤、分散剤、保湿剤、増粘剤、減粘剤、粘度調整剤、泡調整剤、溶媒、キレート剤、pH調整剤、酸化防止剤、抗菌・防腐剤、色素(着色剤)、その他ビタミン類、天然エキス、香料、スクラブ剤、精製水、(ただし、本発明に係るアニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び成分(A)〜(C)を除く。)、などを配合することができる。
カチオン界面活性剤として、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウムなどが挙げられる。
半極性界面活性剤として、アミンオキシドが挙げられ、アミンオキシドとして、オクチルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシド、パルミチルジメチルアミンオキシド、ステアリルジメチルアミンオキシド、オレイルジメチルアミンオキシド、ベヘニルジメチルアミンオキシド、アルキルエーテルジメチルアミンオキシド、高級脂肪酸アミドプロピルアミンオキシド、エチレンオキシド付加アミンオキシド等が挙げられる。
両性界面活性剤として、炭素数8〜18を有する脂肪酸由来のイミダゾリニウムベタイン型両性界面活性剤、炭素数8〜18のアルキル基を有するN−アルキルアミノジ酢酸塩、N−アルキルアミノジプロピオン酸塩、N−アルキルジアミノエチルグリシン塩、N−アルキルアスパラギン酸塩などのN−アルキルアミノ酸型両性界面活性剤、アルキルヒドロキシスルホベタイン、脂肪酸アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤等が挙げられる。
ポリオールとして、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
無機塩類としては、硫酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が挙げられる。
カチオン性ポリマーとして、カチオン化多糖類、カチオン化ポリペプチド、アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、カチオン化セルロース、カチオン化グアーガムなどが挙げられる。
油性成分として、多価アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン多価アルコール脂肪酸エステル、植物油脂、動物由来油脂、鉱物油などが挙げられる。
高級アルコールとして、ステアリルアルコール、コレステロール、フィトステロールなどが挙げられる。
高級脂肪酸として、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。
パール化剤として、エチレングリコールジステアリン酸エステル、マイカなどが挙げられる。
保湿剤として、ポリオール、ムコ多糖、ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸、キトサン、セラミド、コレステロールなどが挙げられる。
増粘剤として、メチルセルロース、エチルセルロース、アラビアガム、ポリビニルアルコール、ポリオキシエチレン(60)セチルステアリルジエーテルなどが挙げられる。
溶媒として、エタノール、水などが挙げられる。
酸化防止剤として、ブチルヒドロキシトルエン、トコフェロール、フィチン酸などが挙げられる。
抗菌剤・防腐剤として、安息香酸、サリチル酸、ソルビン酸、パラオキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、ヘキサクロロフェンなどが挙げられる。
毛髪保護蛋白アミノ酸成分として、加水分解ケラチン、カチオン化加水分解ケラチン、加水分解シルク、カチオン化加水分解シルク加水分解コラーゲン、カチオン化加水分解コラーゲンなどが挙げられる。
その他、グリシン、アラニンなどのアミノ酸又はこれらの塩、ビタミンA及びその誘導体、ビタミンB2及びその誘導体、ビタミンC類及びその誘導体、ビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチンなどのビタミン類、ニコチン酸アミド、ニコチン酸ベンジル、γ―オリザノール、アラントイン、グリチルリチン酸(塩)、グリチルレチン酸及びその誘導体などの各種薬剤、センブリ、トウキ、ユーカリなどの有機溶剤、アルコール、多価アルコール、水、水性アルコールなどで抽出した天然エキス、香料、スクラブ剤、精製水などを配合することができる。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらに限定されるものではない。なお、各実施例及び比較例における分析・評価は以下の方法で行った。実施例等で使用した組成成分は、市販品、試薬又は下記の調製品を用いた。
[pH]
本発明の毛髪用化粧料のpHは、pHメーター((株)堀場製作所製F−52、電極型式9615−10D)を用いて、25℃で測定した。
[泡安定性]
本発明の毛髪用化粧料をイオン交換水で界面活性剤濃度1重量%に希釈した試験液20gを、試液を100mlの共栓付きメスシリンダーにいれ、上下に10往復分振とうする。振とう後そのまま静置し、25℃で精置直後及び5分間後のそれぞれの泡の部分の高さ(mm)を測定し、それらの数値から、下記の式(1)を用いて泡保持率を算出した。その泡保持率を泡の安定性の指標とした。泡保持率の数値が大きいほど泡の安定性(泡の持続性)に優れることを示す。

泡保持率(%)=(5分間静置後の泡高/静置直後の泡高)×100 (1)
[泡密度]
本発明の毛髪用化粧料をイオン交換水で界面活性剤濃度1重量%に希釈した試験液20gを、ミルサー(岩谷産業(株)製Iwatani IFM−650D)のミル容器(内径約6cm×高さ約70mm)に取り、10秒間撹拌した。泡の部分を20mlのビーカーに取り出し、25℃で重量を測定し泡密度(g/ml)を算出した。泡密度が高いほど、泡がクリーミーであると評価できる。
[泡粘度]
本発明の毛髪用化粧料をイオン交換水で界面活性剤濃度1重量%に希釈した試験液20gを、ミルサー(岩谷産業(株)製Iwatani IFM−650D)のミル容器(内径約6cm×高さ約70mm)に取り、10秒間撹拌した。泡の部分を20mlビーカーに取り出し、25℃、B型粘度計で粘度(mPa・s)を測定した。泡粘度が高いほど、泡にもっちり感があると評価できる。
[毛束試験]
1.洗浄時の泡質・泡量・使用感
毛束(20cm、1.1g)を、本発明の毛髪用化粧料をイオン交換水で5倍に希釈した試験液に浸し、そこから引き上げた毛束を手で揉み洗っている時の泡質、泡量及び使用感について官能評価を行い、下記のそれぞれの判定基準に従って判定した。判定基準◎及び判定基準○のときにそれぞれの官能評価が優れていると判断される。判定基準◎及び判定基準○のときに良好な使用範囲である。
<泡質の判定基準>
◎:泡質がクリーミー
○:泡質がややクリーミー
△:泡質やや粗い
×:泡質が粗い
<泡量の判定基準>
◎:泡量が多い
○:泡量がやや多い
△:泡量がやや少ない
×:泡量が少ない
<使用感の判定基準>
◎:洗浄時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感がない
○:洗浄時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感が少ない
△:洗浄時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感がある
×:洗浄時の感触が滑らかでなく、指に引っかかり感がある
2.すすぎ時の使用感
上述の洗浄後の毛束を流水(水道水)にてすすぎを行った。そのときの使用感について官能評価を行った。判定基準◎のときが、指通り性が良好と判定され、すすぎ時の使用感が良好と判断される。
<判定基準>
◎:すすぎ時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感がない
○:すすぎ時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感が少ない
△:すすぎ時の感触が滑らかであり、指に引っかかり感がある
×:すすぎ時の感触が滑らかでなく、指に引っかかり感がある
3.乾燥後の仕上がり感・なめらかさ
上述のすすぎ後の毛束をタオルで拭き取り、その後、ヘアドライヤーで乾燥した。乾燥後の櫛通り性及びまとまり感について官能評価を行い、下記のそれぞれの判定基準に従って判定した。判定基準◎のときに、それぞれの官能評価が優れていると判断される。
<櫛通り性の判定基準>
◎:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感がない
○:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感が少ない
△:乾燥後の感触が滑らかであり、櫛に引っかかり感がある
×:乾燥後の感触が滑らかでなく、櫛に引っかかり感がある
<なめらかさの判定基準>
◎:乾燥後の髪のなめらかさが非常にある
○:乾燥後の髪のなめらかさがある
△:乾燥後の髪のなめらかさがやや少ない
×:乾燥後の髪のなめらかさが少ない
[動摩擦係数測定]
健常毛を長さ76mm×幅26mmのスライドグラスに、1mm間隔で15本設置した。健常毛を設置したスライドグラスを1%ポリオキシエチレン(3)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム水溶液に1時間浸漬した。浸漬後、イオン交換水で十分にすすぎ、25℃、湿度60%の雰囲気下で乾燥させた。これを摩擦感テスター(カトーテック社製KSE−SE)で動摩擦係数を測定し、この操作を3回実施し、その平均値をその健常毛の動摩擦係数の初期値とした。このスライドグラスを、本発明の毛髪洗浄剤組成物をイオン交換水で5倍に希釈した試験液に5分間浸した。その後、イオン交換水にて十分洗い流し、25℃、湿度60%の雰囲気下で乾燥させた。これを摩擦感テスター(カトーテック社製KSE−SE)で動摩擦係数を測定した。この操作を3回実施し、その平均値をその健常毛の動摩擦係数とした。
動摩擦係数が小さいほど、指通り性が良好と評価される。
また、それらの数値から、下記の式(2)を用いて摩擦低減率を算出した。摩擦低減率が
大きいほど、指通りが良いと判断される。

摩擦低減率(%)=
{(初期値の動摩擦係数−洗浄後の動摩擦係数)/初期値の動摩擦係数}×100 (2)
[毛髪の走査型電子顕微鏡(SEM)観察]
1.洗髪・乾燥
実使用を想定し、前記毛束試験同様に毛束(20cm、1.1g)を手で揉み洗いを行う。洗髪・乾燥後の毛束の毛先を数cm切り、SEMの試料台に設置する。1週間の使用を想定し、洗髪・乾燥毎に毛先の測定を行い、同じ操作を7回行う。
2.毛髪の前処理
試料台に設置した毛髪サンプルに金属コーティングを行う。
装置:日立 イオンスパッタ装置 E−1010
電流:10〜20mA
真空度:<10Pa
時間:30秒
3.SEM観察
前処理済みの毛髪サンプルを用いてSEM測定を行う。
測定条件は以下の通りである。
走査型電子顕微鏡:S−3400N(HITACHI製)
加速電圧:10kV
真空度:<1Pa(高真空)
信号:SE
プローブ電流:50
WD:4.4mm
対物可動絞り:4
BSE:4
倍率:×1000

毛髪表面のうろこ状のものがキューティクルであり、毛髪のSEM観察で得られたSEM写真から毛髪表面のキューティクルの状態がわかり、毛髪表面のキューティクルが保持されているほど、キューティクル維持性能が優れていると評価できる。
[実施例1〜6]
表1に記載の組成成分及び組成比率(重量%)の毛髪用化粧料を調製した。操作手順としては、キレート剤、防腐剤及びpH調整剤を水に溶かし、70℃に加温したところに、ステアリルベタイン(リカビオンA−700)と1,3−ブチレングリコールを予め混合したものを添加し、そこにノニオン界面活性剤、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン(リカビオンB−200)、アニオン界面活性剤を順に加えた。その後、70℃まで加温し、系が均一になるまで混合した後、40℃以下まで冷却して毛髪用化粧料を調製した。毛髪用洗浄剤としての評価の結果を表1又は表2に示した。
[比較例1及び比較例3]
成分(A)を配合しない他は、実施例1と同様に実施して、本発明外の化粧料を調製した。得られた化粧料の性能評価等の結果を表1又は表2に示した。
[比較例2及び比較例4]
成分(A)を配合せずにカチオン化セルロースを加えた他は、実施例1と同様に実施して、本発明外の化粧料を調製した。得られた化粧料の性能評価等の結果を表1又は表2に示した。
Figure 2016222560
Figure 2016222560
表1及び表2に記載の化合物は以下の通りであり、表中の数値は各組成成分の重量比を表示している。なお、当該重量比は市販品や試薬のそのままの重量比を示している(即ち、純分換算を行っていない重量比である。)。
[成分(A)]
・ステアリルベタイン;商品名「リカビオンA−700」(新日本理化(株)製,ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン,有効成分量28%)
[成分(B)]
・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン;商品名「リカビオンB−200」(新日本理化(株)製,ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン,有効成分量30%)
[成分(C)]
・1,3−ブチレングリコール;商品名「1,3−ブチレングリコール−P」(KHネオケム(株)製)
[アニオン界面活性剤]
・ラウレス硫酸Na;商品名「シノリン SPE-1200K」(新日本理化(株)製,ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル硫酸ナトリウム,有効成分量25%)
[ノニオン界面活性剤]
・ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド(コカミドDEA);商品名「スタホームDFC」(日油(株)製,有効成分量87%)
[他の成分]
・カチオン化セルロース(ポリクオタニウム−10);商品名「カチナールHC−200」(東邦化学工業(株)製)
・エデト酸二ナトリウム(EDTA−2Na);商品名「キレスト 2B−SD」(中部キレスト(株)製)
・エチルパラベン;商品名「メッキンスE」(上野製薬(株)製,4−ヒドロキシ安息香酸メチル)
・安息香酸ナトリウム;試薬
・クエン酸;試薬
表1より、成分(A)長鎖アルキルベタイン型界面活性剤、成分(B)アミドアルキルベタイン型界面活性剤、成分(C)多価アルコールを含有させることにより、カチオン化セルロースなどのコンディショニング成分がなくとも洗浄時や濯ぎ時の指通りに優れ、乾燥後のくし通りやなめらかさに優れた毛髪用化粧料が得られることがわかる。また、表2より泡安定性(泡の持続性)が良いこともわかる。さらに、図1〜図6のSEM写真からキューティクルが剥がれにくく、維持されることがわかる。
本発明の毛髪用化粧料は、良好な組成物であるので、多様なニーズのある毛髪用化粧料分野において、ベースとなる組成物である。

Claims (6)

  1. アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤からなる群より選ばれる少なくとも一種を含有する毛髪用化粧料であって、
    成分(A):下記一般式(1)で表される長鎖アルキルベタイン型界面活性剤、
    成分(B):下記一般式(2)で表される中鎖アルキルベタイン型界面活性剤及び/又は一般式(3)で表されるアミドアルキルベタイン型界面活性剤、並びに
    成分(C):エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソペンチルジオール、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、グリセリン、ジグリセリン、キシリトール、マルチトース及びソルビトールからなる群から選ばれる少なくとも一種を含有することを特徴とする毛髪用化粧料。
    成分(A):一般式(1)
    Figure 2016222560
    [式中、Rは炭素数16〜22の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。]
    成分(B):一般式(2)
    Figure 2016222560
    [式中、Rは炭素数8〜14の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。R及びRは、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。]
    一般式(3)
    Figure 2016222560
    [式中、Rは炭素数7〜21の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はアルケニル基を表す。Rは水素原子又は炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基を表す。R及びR10は、同一又は異なって、それぞれ炭素数1〜3の直鎖状若しくは分岐鎖状のアルキル基又はヒドロキシエチル基を表す。pは、1〜4の整数を表す。]
  2. 前記成分(A)が、毛髪用化粧料の全重量に対して0.1%重量以上含有することを特徴とする請求項1に記載の毛髪用化粧料。
  3. 前記成分(A)、成分(B)、成分(C)、アニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤の含有量が、毛髪用化粧料の全重量に対して、それぞれ、成分(A)が0.1〜20重量%の範囲、成分(B)が0.1〜50重量%の範囲、かつ成分(C)が0.1〜30重量%の範囲、アニオン界面活性剤が0〜60重量%及びノニオン界面活性剤が0〜60重量%の範囲(但し、アニオン界面活性剤とノニオン界面活性剤が同時に0重量%とはならない。)である、請求項1または請求項2に記載の毛髪用化粧料。
  4. 前記成分(A)が、パルミチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びベヘニルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜3の何れかに記載の毛髪用化粧料。
  5. 前記成分(B)が、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ミリスチン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及びパーム核油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインからなる群より選ばれる少なくとも一種である、請求項1〜4の何れかに記載の毛髪用化粧料。
  6. 前記成分(C)がエチレングリコール、ジエチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、プロピレングリコール又はジプロピレングリコールである、請求項1〜5の何れかに記載の毛髪用化粧料。
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