JP2016220873A - 連続縫合支援鉗子 - Google Patents

連続縫合支援鉗子 Download PDF

Info

Publication number
JP2016220873A
JP2016220873A JP2015109369A JP2015109369A JP2016220873A JP 2016220873 A JP2016220873 A JP 2016220873A JP 2015109369 A JP2015109369 A JP 2015109369A JP 2015109369 A JP2015109369 A JP 2015109369A JP 2016220873 A JP2016220873 A JP 2016220873A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle
shafts
hole
forceps
gripping
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2015109369A
Other languages
English (en)
Inventor
利昭 森川
Toshiaki Morikawa
利昭 森川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2015109369A priority Critical patent/JP2016220873A/ja
Publication of JP2016220873A publication Critical patent/JP2016220873A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Surgical Instruments (AREA)

Abstract

【課題】均等な間隔で生体組織を手縫い縫合できるようにする。【解決手段】連続縫合支援鉗子は,支軸において回動可能に結合された2つのシャフトと,2つのシャフトのそれぞれの先端に設けられた把持部12a,12bと,2つのシャフトのそれぞれの末端に設けられた操作部とを備える。1対の把持部のそれぞれには,外側面32と内側面31とを結ぶ向きにのび,把持部を貫通する複数の針通し穴21があけられている。また,複数の針通し穴のそれぞれに対応して,針通し穴の長手方向の全体に連通し,針通し穴を把持部の上面33に開口させる複数の糸溝23が形成されている。【選択図】図5

Description

この発明は連続縫合支援鉗子に関する。
生体組織の切開部分や断裂部分をつなぎ合わせるために外科手術では縫合処置が行われる。近年ではステープラーを用いた縫合も行われているが,ステープラーは決められた長さの縫合閉鎖を容易に行える半面,縫合の厚みや深さ,締め付け具合の調整ができない。他方,針(外科手術用の縫合針)および糸(外科手術用の縫合糸)を用いた手縫いによる縫合では縫合の厚みや深さ,締め付け具合を自由に調整することができる(特許文献1参照)。
特開2015−27317号公報
手縫いによる縫合では,縫合すべき生体組織を把持する鉗子と,縫合針を掴み,鉗子によって把持された生体組織に縫合針および縫合糸を通すための持針器とが用いられる。縫合箇所をずらしつつ複数回にわたって連続して切開部分または断裂部分を縫い合わせることで,切開部分が閉鎖され,断裂部分が再建される。
手縫い縫合において,隣り合う縫合箇所同士の間隔(縫い目の間隔)については基本的には術者に委ねられている。均等な間隔で生体組織を縫い合わせるのは簡単ではなく,相当な熟練を必要とする。
また,近年では手術後の痛みを軽減するために内視鏡下手術が行われている。たとえば胸腔鏡手術においては体の側面が数cmだけ切開され,そこから内視鏡,鉗子,持針器等の複数の手術器具が挿入される。縫合処置は,内視鏡によって撮像される体内画像をモニタで確認しながら,鉗子および持針器を体外から操作することで行われる。狭い範囲に内視鏡,鉗子および持針器といった複数の手術器具が挿入されるので,体外においてこれらの手術器具同士が干渉したり(ぶつかり合ったり),または術者の左手と右手とが干渉したりすることがあり,そうすると縫合処置がしづらくなる。
この発明は,均等な間隔を保って生体組織を連続して縫合することができるように術者を支援する鉗子を提供することを目的とする。
この発明はまた,縫合処置,特に内視鏡下で行われる縫合処置を行いやすくする鉗子を提供することを目的とする。
この発明による連続縫合支援鉗子は,支軸において回動可能に結合された第1,第2のシャフトと,第1,第2のシャフトのそれぞれの先端に設けられた把持部と,第1,第2のシャフトのそれぞれの末端に設けられた操作部とを備え,上記1対の把持部のそれぞれに,把持部の外側面と内側面とを結ぶ向きにのび,上記把持部を貫通する複数の針通し穴があけられており,上記複数の針通し穴のそれぞれに対応して,上記針通し穴の長手方向の全体に連通し,上記針通し穴を上記把持部の上面に開口させる糸溝が形成されていることを特徴とする。
1対の把持部の内側面に縫合すべき生体組織が挟まれる。生体組織を1対の把持部の内側面に挟んだ状態で,縫合針およびその末端に連結された縫合糸が把持部にあけられた針通し穴に通される。縫合針は一方の把持部の針通し穴に通され,続いて1対の把持部の内側面に挟まれている生体組織に突き通される。その後他方の把持部の針通し穴に通されて外に出る。これにより生体組織は縫合糸によって縫い合わされる。一方の把持部の針通し穴と他方の把持部の針通し穴とは対応する位置にあけられているのは言うまでもない。把持部にあけられた複数の針通し穴は固定的に設けられているから,複数の針通し穴に順番に縫合針を通すことによって,所定間隔で生体組織を連続して縫合することができる。また,針通し穴の長手方向の全体に連通し,上記針通し穴を上記把持部の上面に開口させる糸溝(スリット)が把持部に形成されているので,この糸溝を通じて縫合糸を1対の把持部の外に出すことができる。生体組織と1対の把持部とが縫合糸によって一緒に縫い込まれてしまうことはない。
1対の把持部は直線状に真直ぐに形成してもよいし,湾曲させて形成してもよい。
好ましい実施態様では,上記複数の針通し穴および糸溝が所定間隔ごとに一列に並んで形成されている。隣り合う針通し穴に順番に縫合針を通すことで,針通し穴の間隔に応じた間隔で生体組織を整列して縫合することができる。もっとも,一つ飛ばしに針通し穴に縫合針を通してもよく,この場合には縫い目の間隔が広げられる。所定間隔をあけて並ぶ複数の針通し穴を,複数列に,たとえば上下二列に形成することもできる。この場合には上段の針通し穴を把持部の上面に開口させる糸溝に加えて,上段の針通し穴と下段の針通し穴とをつなぐ糸溝がさらに形成される。
直線状に真直ぐにのびる把持部であれば,複数の針通し穴も,一直線状の把持部に沿って一直線状に並んで形成される。把持部が湾曲していれば,複数の針通し穴もその並びが湾曲する。いずれにしても,一般的には複数の針通し穴は,把持部の形状にあわせて整列して形成される。もっとも,把持部の形状と複数の針通し穴の並びを完全に一致させる必要は必ずしもない。たとえば一直線状に形成される把持部に,複数の針通し穴をその並びを湾曲させて形成することもできる。
針通し穴は典型的には断面円形に形成されるが,長円形,楕円形,紡錘形,卵形など,他の形状の断面を持つものであってもよい。針通し穴に縫合針が通されるので,針通し穴は縫合針の通過を許す寸法を持つのは言うまでもない。
針通し穴と針通し穴に連通する糸溝との境界に丸みを形成しておくのが好ましい。縫合糸を針通し穴から糸溝にスムーズに移動させることができ,針通し穴と糸溝との境界における縫合糸の損傷や切断を防止することができる。
一実施態様では,上記把持部の外側面に近い箇所の針通し穴の寸法が外方に向けて次第に大きくなるように形成されている。縫合針の針通し穴への侵入および縫合針の針通し穴からの侵出がガイドされるので,針通し穴にスムーズに縫合針を入れることができ,かつ針通し穴から縫合針をスムーズに抜き出すことができる。
好ましくは,上記糸溝は,上記針通し穴に通される縫合針の通過を阻止する寸法を持つ。針通し穴に縫合針を通しているときに,縫合針が糸溝を通じて針通し穴から抜け出てしまうことが防止される。なお,縫合糸は糸溝を通じて把持部の外に出されるので,糸溝は縫合糸の通過を許す寸法を持つのは言うまでない。
一実施態様では,上記針通し穴は把持部の内側面から外側面に向かって斜め上向きに湾曲して形成されている。同じように湾曲した縫合針をスムーズに針通し穴に通すことができる。
1対の把持部のそれぞれの内側面に滑り止めを設けてもよい。滑り止めは凸部,凹部,溝の形成,細かい粒子の固定など,摩擦力を向上させる形態によって実現される。
一実施態様では,上記第1,第2のシャフトの中間部分に第1の曲がり部分が形成されており,上記鉗子を上方から見たとき(上面を見たとき)に,上記第1の曲がり部分から第1,第2のシャフトの先端に向かう向きを基準にして,上記第1の曲がり部分から上記第1,第2のシャフトの末端に向かう向きが左向きまたは右向きに斜めに曲がっている。すなわち,末端の操作部と先端の把持部は,鉗子を上面から見たときに一直線上に位置せず,末端の操作部は左または右に位置ずれしている。たとえば鉗子を左手で操作する場合には,第1,第2のシャフトが第1の曲がり部分で左向きに曲がる鉗子が用いられる。末端の操作部が右手から離れるので,左手で操作される鉗子と右手で操作される別の手術器具とが干渉する(ぶつかり合う)こと,または鉗子を持つ左手と別の手術器具を持つ右手とが干渉することを防止することができる。鉗子を右手で操作する場合には,右向きに曲がる第1,第2のシャフトを有する鉗子が用いられる。
他の実施態様では,上記第1,第2のシャフトの先端部分に第2の曲がり部分が形成されており,上記鉗子を側方から見たとき(側面を見たとき)に,上記第1,第2のシャフトに沿う平面を基準にして,上記第1,第2のシャフトの先端に設けられた上記把持部が斜め下向きにのびている。把持部によって生体組織を掴むときには,把持部の下側に臓器等が位置し,縫合されるべき生体組織の端部が把持部の上側に位置する。把持部が斜め下向きにのびているので,縫合されるべき生体組織の端部が位置する把持部の上方に空間を確保することができ,縫合部位を内視鏡によって撮像しやすい。縫合の様子を分かりやすくモニタに表示することができる。
連続縫合支援鉗子の斜視図である。 連続縫合支援鉗子の上面図である。 連続縫合支援鉗子の側面図である。 把持部の拡大側面図である。 把持部の拡大斜視図である。 間隔を広げた状態の把持部の拡大斜視図である。 図4のVII−VII線に沿う断面図である。 図5のVIII−VIII線に沿う断面図である。 変形例を示すもので,図7に相当する断面図である。 (A),(B)は変形例を示すもので,図8に相当する断面図である。 (A),(B)は他の変形例を示すもので,図8に相当する断面図である。 胸腔鏡手術において連続縫合支援鉗子が用いられている様子を示す。 変形例の把持部の拡大側面図である。
図1は連続縫合支援鉗子の斜視図である。図2は連続縫合支援鉗子の上面図(平面図)を,図3は連続縫合支援鉗子の側面図をそれぞれ示している。
連続縫合支援鉗子1は2つの細長いシャフト11a,11bを備え,これらのシャフト11a,11bが支軸15によって回動可能に結合された構造を持つ。支軸15において2つのシャフト11a,11bは交差している。シャフト11a,11bの先端には細長い把持部(ジョー部材)12a,12bが,末端には円形の指通し穴が形成された操作部(ハンドル)13a,13bがそれぞれ一体に設けられている。連続縫合支援鉗子1はたとえばステンレス,チタンなどの比較的硬い金属によって形成される。
末端の操作部13a,13bが,鉗子1の使用者,典型的には医師によって操作される。操作部13a,13bの間隔が広げられると,2つのシャフト11a,11が支軸15を中心に回動し,先端の把持部12a,12bの間隔が広がる。逆に操作部13a,13bの間隔を狭めると,先端の把持部12a,12bの間隔も狭くなる。把持部12a,12bの内側面(把持面)によって,患者の生体組織が挟まれる。操作部13a,13bのそれぞれにラチェット14a,14bが互いに向き合う向きに突出して設けられている。ラチェット14a,14bを噛み合わせることによって把持部12a,12bの間隔(操作部13a,13bの間隔)を簡易に固定することができ,これにより把持部12a,12bの内側面に挟まれた生体組織の脱落を防止することができる。
シャフト11a,11bは2つの曲がり部分B1,B2を備えている。
第1の曲がり部分B1はシャフト11a,11bのほぼ中央部分に形成されており,これによって鉗子1を上方から見たとき(図2参照)に,把持部12a,12bと第1の曲がり部分B1と結ぶ直線方向X1−X1と,操作部13a,13bと第1の曲がり部分B1とを結ぶ直線方向X2−X2とがずれている。X1−X1に沿う方向を基準線と考えると,図1から図3に示す鉗子1のシャフト11a,11bは第1の曲がり部分B1において左向きに斜めに曲がっていると言うことができる。もちろん,第1の曲がり部分B1においてシャフト11a,11bを右向きに斜めに曲げることもできる。いずれにしても先端の把持部12a,12bと末端の操作部13a,13bは上方から見て一直線上には位置しない。
第2の曲がり部分B2はシャフト11a,11bの先端(シャフト11a,11bと把持部12a,12bとの境界部分)に形成されており,これにより鉗子1を側方から見たとき(図3参照)に,シャフト11a,11bが沿う方向Y1−Y1と,把持部12a,12bの長手方向Y2−Y2とがずれている。シャフト11a,11bに沿う平面を基準面とすると,シャフト11a,11bの先端は基準面から外れて斜め下向きに曲がり,シャフト11a,11bの先端からさらにのびる把持部12a,12bを斜め下向きに向かわせていると言うことができる。いずれにしてもシャフト11a,11bとその先端の把持部12a,12bは,側方から見て一直線上には位置しない。第1,第2の曲がり部分B1,B2は,いずれも鉗子1の操作性を向上させ,鉗子1を用いた縫合を行い易くするために設けられており,その詳細については後述する。
図4および図5は把持部の拡大図を示している。図6はやや広げた状態の把持部の拡大斜視図である。図7は図4のVII−VII線に沿う断面図を,図8は図5のVIII−VIII線に沿う断面図を,それぞれ拡大して示している。
上述したように,連続縫合支援鉗子1の先端の把持部12a,12bは生体組織を把持するために用いられ,把持部12a,12bの内側面31に生体組織が挟まれる。
生体組織が挟まれる把持部12a,12bの内側面31の下部に,把持部12a,12bの長手方向に沿ってのびる複数の凸条部41が形成され,かつ上記凸条部41と直交する向きにのびる複数の溝部42が互いに間隔をあけて形成されている。これらの凸条部41および溝部42によって把持部12a,12bの内側面31の摩擦力が向上し,把持部12a,12bの内側面31によって挟まれる生体組織をしっかりと把持し,滑り落ちにくくすることができる。
図7を参照して,一方の把持部12aに形成された複数の凸条部41と他方の把持部12bに形成された複数の凸条部41はいずれも断面から見て周期的に形成されているが,互いに半周期分のずれを持つ。したがって2つの把持部12a,12bを近づけると,一方の把持部12aの凸条部41の山部が他方の把持部12bの凸条部41の谷部に入り,逆に他方の把持部12bの凸条部41の山部が一方の把持部12aの凸条部41の谷部に入る。図6を参照して,凸条部41の長手方向と直交する向きにのびる溝部42は半円形の断面形状を持つ。溝部42によって,凸条部41が一定間隔ごとに断絶されていると言うこともできる。なお,凸条部41および溝部42の形状,大きさ,向きは任意に設計することができる。凸条部41および溝部42に代えて細かい粒子を内側面31に固定することで滑り止めを実現してもよい。摩擦力を増強するための何らかの形態が内側面31に設けられていればよい。
把持部12a,12bの上部に,複数の断面円形の針通し穴21が,把持部12a,12bの長手方向に沿って等間隔に並んであけられている。針通し穴21のそれぞれは把持部12a,12bの外側面32から内側面31にかけて形成されており,把持部12a,12bを横向きに(把持部12a,12bの長手方向にほぼ直交する向きに)貫通している。
図7を参照して,末端に縫合糸52が連結された縫合針51が,把持部12aまたは12bの外側面32がわから針通し穴21に通されて内側面31がわから外に出る。縫合針51は,把持部12aの内側面31と把持部12bの内側面31との間に挟まれた生体組織(図示略)に突き通される。その後縫合針51および縫合糸52は,他方の把持部12bまたは12aの内側面31がわから針通し穴21に通されて外側面32がわから外に出る。一方の把持部12aの複数の針通し穴21と他方の把持部12bの複数の針通し穴21とは対応する位置にあけられている。
縫合針51を針通し穴21に入れやすくしかつ針通し穴21から出しやすくするために,把持部12a,12bの外側面32に近い位置において,針通し穴21は外方に向かうにしたがって次第にその直径が大きく形成されている(テーパー部22)。テーパー部22によって縫合針51の針通し穴21への侵入および針通し穴21からの侵出がガイドされる。テーパー部22は,把持部12a,12bの外側面32がわのみならず,内側面31がわにも形成してもよい。
把持部12a,12bにはさらに,複数の針通し穴21のそれぞれに対応して糸溝(スリット)23が形成されている。糸溝23は針通し穴21がのびる方向と同じ方向にのびており,針通し穴21の全体(テーパー部22を含む)が,糸溝23を通じて把持部12a,12bの上面33に開口している。糸溝23の幅は縫合糸52の直径よりもわずかに大きく,針通し穴21に通された縫合糸52を,糸溝23を通して把持部12a,12bの外に出すことができる。
複数の針通し穴21が等間隔に並んで形成されているので,隣り合う針通し穴21に順番に縫合針51を通すことで,生体組織に等間隔に縫い目を形成することができる。縫い目の深さも統一することができる。隣り合う針通し穴21の間の間隔はたとえば3mm,把持部12a,12bの上面33から針通し穴21までの距離もたとえば3mmとされる。もちろん,隣り合う針通し穴21同士の間隔,針通し穴21の高さ位置は任意に設計することができる。
図8を参照して,針通し穴21は,そこに通される縫合針51の直径よりもわずかに大きい直径でつくられる。他方,糸溝23の幅は縫合針51の直径よりも狭い間隔を持つ。これにより針通し穴21に通されている途中で縫合針51が糸溝23を通じて針通し穴21から抜け出ることはない。
図9は図7に相当する断面図を示すもので,針通し穴の変形例を示している。
縫合に用いられる縫合針51は,直線状ではなくやや湾曲して形成されているものが多い(図7参照)。図9に示すように,湾曲した縫合針51の形状に合わせて針通し穴21Aを湾曲させてもよい。把持部12a,12bの内側面31から外側面32に向かって斜め上向きに針通し穴21Aを湾曲させることで,同じように湾曲した縫合針51をスムーズに針通し穴21Aに通すことができる。
図10(A),(B)および図11(A),(B)は,図8に相当する断面図を示すもので,針通し穴および糸溝の変形例を示している。
図10(A)に示すように,大きな直径を持つ針通し穴21Bを形成してもよい。縫合針51をスムーズに針通し穴21Bに通すことができる。また,針通し穴21Bと糸溝23との境界部分53に丸みを帯びさせてもよい。縫合糸52を針通し穴21Bから糸溝23にスムーズに移動させることができ,縫合糸52の損傷または断線を防止することができる。
図10(B)に示すように,針通し穴21を把持部12a,12bの比較的下部に形成することもできる。この場合には針通し穴21と把持部12a,12bの上面33とをつなぐ糸溝23Aの長さ(深さ)が伸ばされる。比較的深い位置で生体組織を縫合することができる。
針通し穴は必ずしも断面円形に形成する必要はなく,図11(A)に示すように,やや縦長の楕円形の断面を持つ針通し穴21Cを形成してもよい。この形状の針通し穴21Cによっても,縫合針51および縫合糸52のスムーズな移動が実現される。紡錘形,卵形など,他の断面形状の針通し穴を形成してもよい。
図11(B)に示す態様では,2つの針通し穴21D,21Eが間隔をあけて上下(縦)に並んで形成され,上段の針通し穴21Dと下段の針通し穴21Eとをつなぐ糸溝23Bがさらに形成されている。上段の針通し穴21Dを用いることで浅い位置で生体組織を縫合することができ,下段の針通し穴21Eを用いることで深い位置で生体組織を縫合することができる。必要に応じて,上段の針通し穴21D,下段の針通し穴21Eを使い分けることができる。
連続縫合支援鉗子1はたとえば胸腔鏡手術において用いるのに適している。図12を参照して,胸腔鏡手術では患者の胸部の適所が肋骨63の中間で肋骨63の方向に沿って数cm切開され,この切開創内にトロカー62が挿入されて,留置される。トロカー62は中空の筒状部と,筒状部の両側にそれぞれ設けられたフランジとを備えるもので,2つの肋骨63の間においてトロカー62の両側のフランジによって患者の胸壁が胸腔内外から挟まれる。胸壁の肋骨63間に留置されるトロカー62の筒状部の内部(アクセス・ポート)を通じて,連続縫合支援鉗子1の先端の把持部12a,12bおよびシャフト11a,11bの一部が胸腔内に挿入される。連続縫合支援鉗子1に加えて,縫合針51を掴むための持針器61,縫合部位を撮像してモニタ表示するための内視鏡(図示略)も,トロカー62のアクセス・ポートから胸腔内に挿入される。内視鏡によって撮像される縫合部位をモニタ(図示略)で確認しながら鉗子1および持針器61を体外から操作することで,縫合処置は行われる。
トロカー62の寸法は小さく,鉗子1,持針器61等を胸腔内に挿入するためのトロカー62のアクセス・ポートも狭い。狭いアクセス・ポートを通じて連続縫合支援鉗子1,持針器61および内視鏡(図示略)が胸腔内に挿入されるので,これらの複数の手術器具がトロカー62の箇所に集中してしまう。ここで上述したように,連続縫合支援鉗子1は曲がり部分B1において左向きに湾曲しているので,連続縫合支援鉗子1を左手で操作することによって,体外において左手と右手との間に広い空間を確保することができる。たとえば左手で連続縫合支援鉗子1を操作し,右手で持針器61を操作しても,鉗子1と持針器61とが手元でぶつかってしまう,または左手と右手とがぶつかってしまうことがない。鉗子1および持針器61の操作性が向上し,縫合処置をスムーズに行うことができる。
また,上述したように,連続縫合支援鉗子1は曲がり部分B2において斜め下向きに曲がり,先端の把持部12a,12bが斜め下向きにのびているので,把持部12a,12bによって挟まれた生体組織,すなわち縫合部位を内視鏡によって撮像しやすく,縫合の様子を分かりやすくモニタに表示することができる。
図13は把持部の変形例を示している。この変形例では,把持部12a,12bが湾曲しており,その上面33が窪みを有し,下面34が膨らみを持つ。把持部12a,12bに形成された針通し穴21,テーパー部22および糸溝23は把持部12a,12bの湾曲に沿って曲線状に並んでいる。針通し穴21の並びに沿って生体組織を曲線状に縫合することができる。
1 連続縫合支援鉗子
11a,11b シャフト
12a,12b 把持部
13a,13b 操作部
15 支軸
21,21A,21B,21C,21D,21E 針通し穴
22 テーパー部
23,23A,23B 糸溝(スリット)
31 内側面
32 外側面
33 上面
41 凸条部
42 溝部
51 縫合針
52 縫合糸
53 針通し穴と糸溝の境界部分

Claims (9)

  1. 支軸において回動可能に結合された第1,第2のシャフトと,第1,第2のシャフトのそれぞれの先端に設けられた把持部と,第1,第2のシャフトのそれぞれの末端に設けられた操作部とを備え,
    上記1対の把持部のそれぞれに,把持部の外側面と内側面とを結ぶ向きにのび,上記把持部を貫通する複数の針通し穴があけられており,上記複数の針通し穴のそれぞれに対応して,上記針通し穴の長手方向の全体に連通し,上記針通し穴を上記把持部の上面に開口させる複数の糸溝が形成されている,
    連続縫合支援鉗子。
  2. 上記複数の針通し穴および糸溝が所定間隔ごとに一列に並んで形成されている,
    請求項1に記載の連続縫合支援鉗子。
  3. 上記針通し穴と上記糸溝の境界部分が丸みを帯びている,
    請求項1または2に記載の連続縫合支援鉗子。
  4. 上記針通し穴の上記把持部の外側面に近い箇所の寸法が,外方に向けて次第に大きく形成されている,
    請求項1から3のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
  5. 上記糸溝は,上記針通し穴に通される縫合針の通過を阻止する寸法を持つ,
    請求項1から4のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
  6. 上記針通し穴は把持部の内側面から外側面に向かって斜め上向きに湾曲して形成されている,請求項1から5のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
  7. 1対の把持部のそれぞれの内側面に滑り止めが設けられている,請求項1から6のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
  8. 上記第1,第2のシャフトの中間部分に第1の曲がり部分が形成されており,
    上記鉗子を上方から見たときに,上記第1の曲がり部分から第1,第2のシャフトの先端に向かう向きを基準にして,上記第1の曲がり部分から上記第1,第2のシャフトの末端に向かう向きが左向きまたは右向きに斜めに曲がっている,
    請求項1から7のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
  9. 上記第1,第2のシャフトの先端部分に第2の曲がり部分が形成されており,
    上記鉗子を側方から見たときに,上記第1,第2のシャフトに沿う平面を基準にして,上記第1,第2のシャフトの先端に設けられた上記把持部が斜め下向きにのびている,
    請求項1から8のいずれか一項に記載の連続縫合支援鉗子。
JP2015109369A 2015-05-29 2015-05-29 連続縫合支援鉗子 Pending JP2016220873A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109369A JP2016220873A (ja) 2015-05-29 2015-05-29 連続縫合支援鉗子

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015109369A JP2016220873A (ja) 2015-05-29 2015-05-29 連続縫合支援鉗子

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2016220873A true JP2016220873A (ja) 2016-12-28

Family

ID=57746912

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015109369A Pending JP2016220873A (ja) 2015-05-29 2015-05-29 連続縫合支援鉗子

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2016220873A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110115613A (zh) * 2019-05-17 2019-08-13 中国医学科学院整形外科医院 一种精细定位软骨镊

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4226240A (en) * 1979-05-30 1980-10-07 Walker Jr William E Surgical foreceps
JPH10192290A (ja) * 1997-01-14 1998-07-28 Olympus Optical Co Ltd 外科用処置具
US20080172085A1 (en) * 2007-01-16 2008-07-17 Kwok Wai Chiu Elliptical Excision Clamp
JP2013514866A (ja) * 2009-12-22 2013-05-02 クック メディカル テクノロジーズ エルエルシー 組織を縫合するための医療器具及び方法

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4226240A (en) * 1979-05-30 1980-10-07 Walker Jr William E Surgical foreceps
JPH10192290A (ja) * 1997-01-14 1998-07-28 Olympus Optical Co Ltd 外科用処置具
US20080172085A1 (en) * 2007-01-16 2008-07-17 Kwok Wai Chiu Elliptical Excision Clamp
JP2013514866A (ja) * 2009-12-22 2013-05-02 クック メディカル テクノロジーズ エルエルシー 組織を縫合するための医療器具及び方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110115613A (zh) * 2019-05-17 2019-08-13 中国医学科学院整形外科医院 一种精细定位软骨镊

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9706999B2 (en) Method for tissue resection
US9326761B2 (en) Multi-lumen access port
JP4712765B2 (ja) 医療用器具および内臓固定方法
JP5543092B2 (ja) アンビル送達デバイスの付属品
JP4980887B2 (ja) 縫合器
JP2012517852A (ja) 縫合糸を操作するための医療器具、特に関節鏡視下手術に有用な医療器具
JP2007090062A (ja) 縫合具
US20170049439A1 (en) Ferrule for use with a minimally invasive surgical suturing device
US9861356B2 (en) Suturing device and method
WO2016103366A1 (ja) 切開用手術器械
JP2016220873A (ja) 連続縫合支援鉗子
JP4482640B2 (ja) 縫合糸移動器具
JP3150576U (ja) 巾着縫合針および巾着縫合装置
JP5549290B2 (ja) 外科器具
JP6909468B2 (ja) 縫合装置
JP2020039531A (ja) 腹腔鏡下手術用腹腔内組織牽引吊り上げ用具
TWI571228B (zh) 微創手術縫合裝置
JP2004016662A (ja) 外科用処置具
JP5804428B2 (ja) 切開用手術器械
JP7188435B2 (ja) 縫合装置
CN110719756B (zh) 缝合装置
CN211094382U (zh) 肩关节镜下肩袖修补定位器
KR102136465B1 (ko) 수술용 봉합장치
JP2007054249A (ja) 持針器
WO2018143248A1 (ja) 縫合装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180507

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190129

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190326

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190723

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20200204