JP2016220837A - 蓋および調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】開閉が容易であり、かつ、上面に被搭載物を搭載することができる調理容器の蓋を提供する。【解決手段】保存用蓋(5)は、内鍋(4)の蓋であって、上面(5A)に、被搭載物を搭載可能な第1平坦面(61)を有し、第1平坦面(61)内の一部に、内部に把手(66)を有する第2凹部(64)が設けられている。把手(66)は、第1平坦面(61)上に被搭載物を搭載するときに、第1平坦面(61)よりも上方に突出しない。【選択図】図1

Description

本発明は、調理容器の蓋および該蓋を備えた調理器に関する。
一般的に、カレーや煮物等の煮込み料理は、数日分まとめて作られたり、うまみ成分を増加させたり、味を染み込ませたりするために寝かせる等、時間をおいてから再加熱して食されることも多い。特に、調理する人が外で働いている場合等、家に帰ってすぐに食事ができるように料理を作り置きすることも少なくない。また、一度に食べきれなかったり、家族の都合で残ってしまったりした食品は、一旦冷蔵庫で保存し、時間をおいてから食されることも多い。
しかしながら、常温での食品の保存は、菌の繁殖に繋がり、特に、夏場は、食中毒に繋がるおそれがある。
このため、食品の保存には、一般的に冷蔵庫が利用される。食品は、一般的に、保存用の容器や皿に移しかえて冷蔵庫で保存されるか、あるいは、時間をおいて再加熱することを目的として、調理に使用した鍋等の調理器具ごと冷蔵庫で保存される。
例えば、特許文献1には、食品の冷凍・冷蔵保存が可能な加熱容器として、容器本体と、容器本体に被せる蓋体とからなり、容器本体の周辺部における互いに対向する位置に、それぞれ横方向に延びる持ち手が設けられ、蓋体の周辺部における、容器本体の持ち手と対向する位置にヒンジロックが設けられた、耐熱性を有する容器が開示されている。
また、特許文献2には、食品を保存し、あるいは加熱調理する際に用いる容器として、外周部側面に把手を有する容体と、上面外周縁に下向きの鍔部を有する蓋体とを備え、蓋体の上面から鍔部に跨がって複数の蒸気孔が設けられているとともに、鍔部の外側に、蓋体の開閉を行うための摘み部が設けられた容器が開示されている。
特開2012−56587号公報(2012年3月22日公開) 特開2012−143385号公報(2012年8月2日公開)
しかしながら、特許文献1に記載の加熱容器のように、電子レンジ等により加熱される、プラスチックや耐熱ガラス、陶器等からなる容器を用いた場合、一度に大量の食品を加熱することはできない。
また、このような加熱容器は、食品の保存時に、鍋等の調理器具から食品を移しかえる必要がある。しかも、再加熱した食品を食卓に並べる際に、再加熱した食品は、多くの場合、このような加熱容器から皿等の盛りつけ用の容器(器)に再度移しかえられる。このため、鍋等の調理器具から例えば皿に直接食品を盛りつける場合と比較して、手間がかかるとともに、洗い物が増えるといった欠点がある。
また、特許文献2の容器は、加熱調理に使用される容器において、保存時の密閉性を確保しつつ、低コストで加熱調理時の蒸気抜きを行うことを目的としたものであり、冷蔵庫等での保存時に容器を積み重ねることは、想定していない。
このため、特許文献2の容器は、蓋の上面が平坦ではなく、蓋の上面に突起が設けられている。このため、特許文献2の容器は、その上に積み重ねる容器の底面の形状や大きさによっては、その上に、別の容器を安定して積み重ねることができない。このため、冷蔵庫内等の限られた空間を有効利用することができない。特に、夏場は、食品を冷蔵庫の外に出しておくことができないため、容器を積み重ねることができない場合、食品の保存に支障をきたすおそれがある。
また、特許文献1、2は、何れも、容器をそのまま食卓において使用することは想定していない。例えば、スープやカレー等の食品は、お代わりをする場合を想定して、食品を入れた鍋のまま食卓において皿等の容器に盛りつける場合も多い。しかしながら、特許文献1、2の容器は、密閉性を重視したものであり、このように頻繁な蓋の開閉を想定していない。特許文献1、2の容器は、蓋の上面に把手を有しておらず、把手を持ってそのまま蓋を外せるものではないため、操作性が悪い。
本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、その目的は、開閉が容易であり、かつ、上面に被搭載物を搭載することができる調理容器の蓋、および、そのような蓋を備えた調理器を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様にかかる蓋は、調理容器の蓋であって、上面に、被搭載物を搭載可能な平坦面を有し、上記平坦面内の一部に、内部に突起部を有する凹部が少なくとも1つ設けられており、上記突起部は、把手または把手を支持する支持体を含み、上記平坦面上に被搭載物を搭載するときに、上記突起部が、上記平坦面よりも上方に突出しない。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様にかかる調理器は、本発明の一態様にかかる蓋および上記調理容器を備えている。
本発明の一態様によれば、開閉が容易であり、かつ、上面に被搭載物を搭載することができる調理容器の蓋、および、そのような蓋を備えた調理器を提供することができる。
本発明の実施形態1にかかる保存用蓋の概略構成を内鍋と併せて示す断面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態1にかかる保存用蓋の概略構成を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図である。 本発明の実施形態1にかかる電気無水鍋の内部の概略構成を示す斜視図である。 本発明の実施形態1にかかる電気無水鍋の外観を示す斜視図である。 (a)・(b)は、本発明の実施形態2にかかる保存用蓋の概略構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 (a)・(b)は、本発明の実施形態3にかかる保存用蓋の概略構成を示す図であり、(a)は断面図、(b)は斜視図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態4にかかる保存用蓋の概略構成を示す図であり、(a)は、フラップが起立状態にある場合の要部断面図であり、(b)は、フラップが倒伏状態にある場合の要部断面図であり、(c)は、斜視図である。 (a)〜(d)は、本発明の実施形態5にかかる保存用蓋の概略構成を示す図であり、(a)は上面図、(b)は側面図、(c)は下面図、(d)は要部断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
〔実施形態1〕
本発明の実施の一形態について、図1〜図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。
近年、外で働く女性が増えている。これに伴い、例えば小さい子供がいる家庭等、料理を手作りしたいが、時間がないといった悩みを抱える女性も増えている。このような女性や、高齢者、単身者を中心として、栄養や健康に気をくばりながら家庭で簡単に料理を作ることができる調理器として、近年、食材に含まれている水分だけで調理が可能な無水鍋が注目を集めている。
しかしながら、一般的に市販されている無水鍋は、直火加熱用の鍋であり、電熱調理用の無水鍋は知られていない。また、従来の電熱調理器は、専用の保存用蓋を有していない。
そこで、以下では、電熱調理器(加熱調理器)として電気無水鍋(無水調理器)を例に挙げ、本実施形態にかかる調理容器用の蓋を、電気無水鍋における保存用蓋に適用した場合を例に挙げて説明する。
図1は、本実施形態にかかる保存用蓋5の概略構成を内鍋4と併せて示す断面図である。また、図2の(a)〜(c)は、本実施形態にかかる保存用蓋5の概略構成を示す図であり、図2の(a)は上面図、図2の(b)は側面図、図2の(c)は下面図である。図3は、本実施形態にかかる電気無水鍋1の内部の概略構成を示す斜視図である。図4は、本実施形態にかかる電気無水鍋1の外観を示す斜視図である。
<電気無水鍋1の全体構成>
電気無水鍋1は、図3に示すように、本体部2、組付蓋体3、内鍋4を備えるとともに、図1および図2に示す保存用蓋5、および図示しない電源コード等を備えている。
(本体部2)
電気無水鍋本体である本体部2は、図3に示すように、内部に内鍋4を収容する筐体(外鍋)である。
本体部2は、図3に示すように、外ケース11と、内ケース12とを備えている。外ケース11は、外装体である。
電源コードは、外ケース11の例えば背面側に設けられている。電源コードは、図示しないコードリールに、引き出し可能に巻き付けられている。
図示はしないが、外ケース11と内ケース12との間の空間の後面側には、電源回路やインバータ回路等を含む電源部や、電源コードを巻き取るコードリール等が配置されている。
外ケース11の上面の前部には、組付蓋体3の外蓋20に設けられた爪受部21(被係止部)と係合する係合爪13(係止部)が設けられている。係合爪13が爪受部21と係合することで、組付蓋体3が本体部2に係止される。係合爪13と爪受部21との係合は、外蓋20の表面に設けられた開閉スイッチ22で解除することができる。
内ケース12は、外ケース11の内側に配置され、本体部2の内部に内鍋4を収容するとき、内鍋4を保持する。内ケース12は、耐熱性および電気絶縁性を有する材料で形成されている。
内ケース12には、内鍋4を加熱する加熱体として、例えば、内鍋4を誘導加熱する図示しない誘導コイル等が設けられている。加熱体は、本体部2の内部に内鍋4を収容したときに内鍋4に接触する位置に配置されている。ここで、本体部2の内部に内鍋4を収容したときに内鍋4に接触する位置とは、例えば、内ケース12における、内鍋4の底壁51(図1参照)と対向する位置、あるいは、内鍋4の底壁51および周壁52(図1参照)と対向する位置を示す。また、内ケース12における、本体部2の内部に内鍋4を収容したときに内鍋4に接触する位置には、内蓋30の温度を検知する図示しない温度センサ(以下、「第1の温度センサ」と称する)等も配置されている。
本体部2には、図示しない制御部が設けられており、第1の温度センサの検知信号は、制御部に送られる。
(組付蓋体3)
組付蓋体3は、外蓋20、内蓋30、および撹拌部材40を備えている。外蓋20は、ヒンジ部6を介して外ケース11に組み付けられている。これにより、組付蓋体3は、内鍋4の開口部54を開閉するように、本体部2に回動可能に支持されている。
内蓋30は、外蓋20における内鍋4との対向面側に、着脱可能に取り付けられている。内蓋30の外周縁部には、内蓋30の外周縁部を取り囲むように、外周縁部全周に亘ってガスケット31(パッキン)が設けられている。ガスケット31は、組付蓋体3を閉めたときに、内鍋4の開口上縁に設けられたフランジ部53の上面に密着する。これにより、ガスケット31は、内蓋30と内鍋4との隙間を塞ぎ、内鍋4からの被加熱物の流出を防止するとともに、被加熱物から出た水分を効率良く水蒸気に変換して循環させる。
内蓋30における内鍋4との対向面の一部には、複数の小さな凸部32が設けられている。凸部32は、内蓋30に付着した水蒸気を水滴として内鍋4に戻す。内蓋30に凸部32が設けられていることで、内蓋30と内鍋4とによって形成される空間内で水蒸気を効率良く循環させることができる。
内蓋30における凸部32の形成部分の材質は特に限定されるものではないが、内蓋30に付着した水蒸気を水滴として内鍋4に戻すために、例えば金属等、結露し易い材質であることが望ましい。
また、内蓋30の一部には、ガラスあるいは透明樹脂等の透明材料からなる透明部33が設けられている。
一方、図4に示すように、外蓋20における透明部33と重畳する部分には、透明部33の少なくとも一部を露出させる窓部23が設けられている。窓部23は、貫通口もしくはガラスや透明樹脂等の透明材料からなり、透明部33を介して内鍋4の内部を確認することができるようになっている。すなわち、透明部33における、窓部23から露出している部分は、視認窓として機能する。
また、外蓋20の上面には、複数の操作ボタン25や表示ランプ等の表示部26等が設けられた操作部24が設けられている。
外蓋20の上面における、操作部24を挟んで窓部23と反対側には、着脱可能な蓋部28を有する蒸気口ユニット27が設けられている。
蒸気口ユニット27には、蒸気口29が設けられている。蒸気口ユニット27は、内部で水蒸気を結露させて内鍋4に戻すことで水蒸気を循環させるとともに、蒸気の排出量をコントロールする。
これにより、電気無水鍋1は、食材から出る水分だけで無水調理を行うことができ、食材の栄養素や風味を活かした調理が可能となっている。
また、蒸気口ユニット27は、内部に、食材から出る蒸気の温度を検知する図示しない温度センサ(以下、「第2の温度センサ」と称する)を備えている。第2の温度センサの検知信号も、図示しない制御部に送られる。
制御部は、第1の温度センサおよび第2の温度センサによる検知結果から、内ケース12に設けられた誘導コイル等の加熱体の温度を制御することで、自動で温度制御を行う。
制御部は、第1の温度センサおよび第2の温度センサによる検知結果から、調理温度の管理を行うとともに、安全面を配慮し、調理完了後、被加熱物である食品が腐敗し易い温度帯よりも高い温度で保温を行う。
制御部は、図示しない演算部や記憶部、並びに、その他の電子部品等で構成され、記憶部等に記憶されたプログラムや入力データ等に基づいて誘導コイル等の加熱体やモータを制御して一連の調理動作を実現する。
また、制御部は、図示しないタイマ部を備え、調理時間の管理を行うとともに、予約調理が可能となっている。
なお、図4では、外蓋20の上面における、操作部24を挟んで窓部23と反対側に蒸気口ユニット27が設けられている場合を例に挙げて示したが、これら操作部24、窓部23、蒸気口ユニット27の配置は、一例であって、特に限定されるものではない。
撹拌部材40は、図3に示すように、内蓋30における内鍋4との対向面側に、着脱可能に取り付けられている。撹拌部材40は、回転体41を備えるとともに、回動アーム42として、第1回動アーム42Aおよび第2回動アーム42Bを備えている。
撹拌部材40は、図示しない回転軸により、内蓋30を介して、外蓋20に、回転可能に支持されている。回転軸は、図示しないプーリやベルト機構を介して、外蓋20内に設けられた、図示しない駆動モータに連結されている。
また、回転体41は、外蓋20に着脱可能に取り付けられている。図示はしないが、回転体41における、外蓋20との対向面側には、上記回転軸の一方の端部が突出して設けられている。上記回転軸は、一方の端部が外蓋20における図示しない連結軸に着脱可能に連結されて、連結軸と一体に回転する。上記回転軸は、回転体41に対して回転可能となっている。
第1回動アーム42Aおよび第2回動アーム42Bは、それらの一端が、それぞれ回転体41に連結されており、回転体41の回転に連動して回転する。第1回動アーム42Aおよび第2回動アーム42Bは、それぞれ、図3に実線で示す倒伏状態と、図3に二点鎖線で示す起立状態とをとり得る。
組付蓋体3を閉め、回動アーム42を、図3に矢印で示すように起立させた状態で回転させることにより、内鍋4に収容した被加熱物を撹拌することができる。電気無水鍋1は、回動アーム42により、内鍋4に収容した被加熱物を自動で撹拌することが可能である。
このため、カレーの煮込みやジャム等、従来であればユーザが付きっきりで被加熱物をかき混ぜなければならない煮込み料理を、内鍋4に食材を入れてスタートボタン等の操作ボタン25さえ押せば、電気無水鍋1に組み込まれたプログラムで、電気により自動的に撹拌および温度調整を行って調理することができる。
このため、電気無水鍋1は、ユーザの手間を大幅に削減することができるとともに、調理しながらの外出や睡眠が可能であり、高齢者にも安心、安全な自動調理器である。
本実施形態にかかる電気無水鍋1は、回動アーム42により被加熱物を撹拌することで、被加熱物に味をなじませ、抜群の仕上がりを得ることができる。
(内鍋4)
内鍋4は、図1に示すように、断面視で、底壁51、および、底壁51から上方に立設された周壁52を有し、上方が開口された凹形状の加熱容器である。内鍋4における、底壁51および周壁52で囲まれた内部空間は、調理空間であり、加熱体により加熱されることで、加熱室として機能する。
また、内鍋4の周壁52の上端部には、内鍋4の外方側に向かって水平方向に延設されたフランジ部53が、周壁52の全周に亘って形成されている。
このように内鍋4の周壁52の上端部にフランジ部53が設けられていることで、内鍋4の上面に保存用蓋5を安定して載置することができる。また、内鍋4の周壁52の上端部にフランジ部53が設けられていることで、内鍋4の上面と保存用蓋5との接触面積が増加し、保存用蓋5による内鍋4の密閉性を向上させることができる。
なお、図3では、内鍋4の内部空間を形成する開口部54が、平面視で円形状に形成されている場合を例に挙げて示しているが、内鍋4の開口形状は、これに限定されるものではなく、任意の形状とすることができる。
内鍋4は、例えばアルミニウム等の高熱伝導部材で形成されている。なお、内鍋4の外面には、加熱効率を向上させる例えばステンレス等の磁性体が貼り付けられていてもよく、内鍋4の内面には、被加熱物の付着を防ぐためのフッ素樹脂等がコーティングされていてもよい。
図1および図3に示すように、内鍋4の上部の外周縁部の一部には、把手部55として、第1把手部55Aおよび第2把手部55Bが、互いに対向して設けられている。
第1把手部55Aおよび第2把手部55Bは、例えばプラスチック等、耐熱性および電気絶縁性を有する材料で形成される。
第1把手部55Aおよび第2把手部55Bには、それぞれ、放熱部56として、空洞が設けられている。放熱部56は、内鍋4の熱を、第1把手部55Aおよび第2把手部55Bに伝わり難くするとともに、第1把手部55Aおよび第2把手部55Bに伝わった熱を放熱して温度を下げる役割を有している。
(保存用蓋5)
本実施形態では、内鍋4の加熱時には、保存用蓋5を取り外して、図4に示すように組付蓋体3を閉めた状態で電気無水鍋1を使用する。保存用蓋5は、本体部2から内鍋4を取り出した状態で使用する。
保存用蓋5は、内鍋4専用の保存用蓋であり、平面視で、外形が、内鍋4とほぼ同じ大きさ並びに形状を有している。このため、保存用蓋5は、平面視で、内鍋4とほぼ同径の円形状を有している。
本実施形態にかかる保存用蓋5は、図1および図2の(a)〜(c)に示すように、上面5Aに、保存用蓋5の周縁部に沿って設けられた、平坦なフリンジ部からなる第1平坦面61と、第1平坦面61内に設けられた、底面が平坦な第2平坦面63を有する第1凹部62と、第1凹部62の第2平坦面63内に設けられた第2凹部64と、第2凹部64内に設けられた把手66(突起部)と、を有している。
また、保存用蓋5の下面5B(裏面)には、保存用蓋5の周縁部に沿って、内鍋4の内径よりも一回り小さい外径を有するように、リブ67が立設されている。
なお、本実施形態において、リブ67が、内鍋4の内径よりも一回り小さい外径を有しているとは、リブ67の外径が、内鍋4の内径とほぼ同じであることを示す。
リブ67が内鍋4内に位置するように保存用蓋5を内鍋4に被せることで、保存用蓋5の位置決めを容易に行うことができるとともに、保存用蓋5の位置ずれを防止することができる。このため、保存用蓋5に横方向からの力が加わった場合でも、保存用蓋5が位置ずれして開口部54が露出することがない。また、保存用蓋5の下面5Bにリブ67が設けられていることで、保存用蓋5の強度を向上させることができる。
第1平坦面61、第1凹部62の底面である第2平坦面63、および第2凹部64の底面65は、一例として、それぞれ、平面視で、輪(リング)状に形成されている。
把手66は、図1に示すように、支持体71と、支持体71の上面(頂面)に設けられたキャップ部81と、を有している。支持体71は、把手の一部(把手本体)として機能するとともに、把手の一部(把持部)であるキャップ部81を支持する支持体として機能する。
支持体71の上面72とキャップ部81の下面82とは、嵌合形状を有し、キャップ部81は、支持体71に嵌合されている。
図1に示す例では、支持体71は、その上面72の中央部分に凹部73を有している。一方、キャップ部81は、略T字形状を有し、下面82に、支持体71の上面72を嵌入する凹部83を有するとともに、その中心部に、支持体71の凹部73に嵌合する凸部84を有している。
なお、本実施形態では、凸部84に螺子孔85を設けるとともに、凹部73における螺子孔85に対向する位置に孔74を設け、図1および図2の(c)に示すように、螺子91でキャップ部81を支持体71に螺子留めすることで、キャップ部81を支持体71に固定している。しかしながら、キャップ部81を支持体71に固定する方法は、これに限定されるものではなく、公知の守株の方法を用いることができる。
本実施形態では、把手66は、第1平坦面61と同じ高さを有し、キャップ部81の上面86は、第1平坦面61と面一に形成されている。また、支持体71の上面72は、第2平坦面63よりも下方に位置している。
第1平坦面61およびキャップ部81の上面86は、図示しない皿等の外部の任意の被載置物を載置する被載置物載置面として機能する。
また、内鍋4の第1把手部55Aおよび第2把手部55Bは、それぞれ、内鍋4に保存用蓋5を取り付けたときに、保存用蓋5の上面5Aと同じかもしくは保存用蓋5の上面5Aよりも低い位置に形成されている。
このため、本実施形態にかかる保存用蓋5は、内鍋4の開口部54の上部を保存用蓋5で覆った状態で、保存用蓋5上に、被搭載物として、皿等の任意の容器を安定して搭載することができるようになっている。
本実施形態では、第1平坦面61とキャップ部81の上面86とが面一であり、支持体71にキャップ部81を取り付けた状態で、第1平坦面61を被搭載物搭載面(支持部)として、第2平坦面63の径よりも底径が大きな容器を、保存用蓋5を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
図1に示す保存用蓋5は、キャップ部81を除く部分が同じ材料からなり、キャップ部81を除く部分が一体成形されている。
保存用蓋5本体、すなわち、本実施形態ではキャップ部81を除く部分の材料には、保存用蓋5の上面5A上に、皿等の被搭載物を搭載したときに変形しないように、硬質材料が使用される。
保存用蓋5本体の材料としては、例えば、強化ガラス等のガラス、アルミニウム等の金属、強化プラスチック等のプラスチック等が挙げられる。
保存用蓋5本体の厚みは、使用する材料の種類に応じて、保存用蓋5の上面5Aに被搭載物を搭載したときに保存用蓋5本体が変形しない厚みに形成されていれば、特に限定されない。
保存用蓋5本体が被搭載物の荷重により変形しないことで、保存用蓋5の上面5Aに、被搭載物を安定して積み重ねることができるとともに、内鍋4の内部に収容した収容物が、変形した保存用蓋5によって押圧されることがない。
キャップ部81の材料は、特に限定されるものではないが、直接手で触れることから、断熱性を有する材料、あるいは、保存用蓋5本体よりも熱伝導性が高く、放熱し易い材料を使用することが好ましい。
また、キャップ部81の材料には、保存用蓋5本体よりも軟質の材料を使用することが好ましく、把手66の上面となるキャップ部81の上面86は、柔軟性を有していることが好ましい。これにより、保存用蓋5を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と把手66とが接触することで保存用蓋5あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
したがって、保存用蓋5本体よりも軟質の材料としては、例えば、保存用蓋5本体よりも軟質のプラスチック材料であってもよいが、シリコーンゴム等のゴム類等、柔軟性を有する材料が好適である。
特に、シリコーンゴムは、耐熱性や引き裂き強度が高いとともに、熱伝導性が高く、放熱製に優れていることから、好適に使用される。
<効果>
以上のように、本実施形態にかかる保存用蓋5の上面5Aは、把手66が設けられた第2凹部64を内部に有する第1凹部62が、第1平坦面61内の一部に設けられた構成を有している。把手66の上面である、キャップ部81の上面86は、第1平坦面61と面一であり、第1平坦面61よりも上方に突出しない。
このため、本実施形態にかかる保存用蓋5は、内鍋4の開口部54の上部を保存用蓋5で覆った状態で、保存用蓋5上に、被搭載物として、皿等の任意の容器を安定して搭載することが可能である。
特に、内鍋4に、ラップフィルムや、本体がシリコーンゴムからなる蓋等の伸縮蓋を被せて保存する場合、食品を内鍋4ごと冷蔵庫等で保存することはできても、その上に、被搭載物として、皿等の容器を搭載することはできない。しかしながら、本実施形態によれば、上述したように保存用蓋5上に、被搭載物として皿等の容器を安定して搭載することが可能であるとともに、ラップフィルムのように使い捨ての被覆材とは異なり、繰り返し使用が可能である。このため、資源の無駄を省くことができる。
また、本実施形態によれば、上述したように、内鍋4に、専用の保存用蓋5が設けられていることで、電気無水鍋1で調理した食品を保存する際に、該食品を内鍋4から別の容器に移し替える手間を省くことができる。また、移し替えた容器を洗う手間も省くことができる。
本実施形態によれば、電気無水鍋1で調理した食品(被加熱物)を、家人が帰ってきたときに遅れて温める場合や翌日に煮直す場合、あるいは、一度に食べきれずに残った場合等、一旦保存したい場合、内鍋4に保存用蓋5を被せるだけで、内鍋4ごと冷蔵庫等で保存することができる。そして、保存した食品を再度加熱する場合、保存用蓋5を外して、内鍋4をそのまま本体部2の内ケース12内に配置し、操作部24に設けられた、温め直しボタン等の操作ボタン25を押せば、再度、出来立ての食品を味わうことができる。
また、本体部2を食卓以外の場所に置いて使用する場合、内鍋4を本体部2から取り出して食卓に置いた場合、開口部54が剥き出しになり、食品衛生上、望ましくない。
しかしながら、内鍋4に、把手66が設けられた専用の保存用蓋5が設けられていることで、内鍋4を本体部2から取り出して食卓に置いて使用することができる。また、把手66が、保存用蓋5の上面5Aの中央部に設けられていることで、片手で保存用蓋5を容易に開閉することができる。
また、本実施形態では、第2凹部64は、ユーザが把手66を掴むことができる大きさに形成されている一方、撹拌部材40の外形よりも小さく、かつ、把手66の上面86が、第2平坦面63よりも上方に位置している。
このため、ユーザが保存用蓋5を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしても、組付蓋体3が閉まらず、誤って保存用蓋5を取り付けたまま調理を開始することを防止することができる。
<変形例>
(突起部と被搭載物搭載面との関係)
本実施形態では、第2凹部64内に、突起部として把手66が設けられ、把手66の上面86が、第1平坦面61と面一である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、上記突起部は、把手そのものであってもよく、把手を設けるための支持体であってもよい。
すなわち、図1に示す保存用蓋5では、キャップ部81を除く部分が同じ材料からなり、キャップ部81を除く部分が一体成形されている場合を例に挙げて説明したが、把手は、着脱自在に設けられていてもよい。
また、本実施形態では、支持体71に設けられた凹部73の裏面側から螺子91でキャップ部81を支持体71に螺子留めする場合を例に挙げて説明した。しかしながら、図1に示すように支持体71が第2凹部64と一体的に設けられている場合、キャップ部81および支持体71自体に雄螺子および雌螺子が設けられていてもよい。つまり、キャップ部81と支持体71とは螺合可能であり、キャップ部81は、支持体71に着脱自在に設けられていてもよい。
このように、キャップ部81が支持体71に着脱自在に設けられている場合、支持体71からキャップ部81を取り外した状態で、第2平坦面63を被搭載物搭載面(支持部)として、底径が第2凹部64の径以下の容器を、保存用蓋5を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
但し、突起部は、把手そのものであることがより好ましい。突起部が把手そのものである場合、把手やキャップ部81の着脱の手間を省くことができる。また、取り外した把手やキャップ部81を別途保管する必要もない。
このため、本実施形態では、図1に実線で示すように、キャップ部81の上面86が第1平坦面61と面一に形成されている場合を例に挙げて説明したが、キャップ部81の上面86は、図1に二点鎖線で示すように、第2平坦面63と面一もしくは第2平坦面63よりも下方に位置するように形成されていてもよい。これにより、被搭載物載置面の面積を拡大することができる。
この場合、支持体71にキャップ部81を取り付けた状態で、第2平坦面63を被搭載物搭載面(支持部)として、底径が第2凹部64の径以下の容器を、保存用蓋5を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
また、この場合、当然、キャップ部81の上面86が第1平坦面61よりも下方に位置するため、支持体71にキャップ部81を取り付けた状態で、第1平坦面61を支持部として、第2平坦面63の径よりも底径が大きな容器を、保存用蓋5を取り付けた内鍋4上に積み重ねることもできる。
(把手66の構成)
また、把手66は、例えば、蛇腹状に形成されていたり、係合可能な多重管構造(例えば、二重管構造)を有していたりする等、伸縮自在に設けられていてもよい。この場合、把手66は、少なくとも、把手66の長さが最も短くなるように把手66を縮めた状態において、把手66の上面が第1平坦面61もしくは第2平坦面63と面一もしくはそれよりも下方に位置するように形成されていればよい。すなわち、把手66は、少なくとも、保存用蓋5上に被搭載物を搭載するときに、把手66の上面が、保存用蓋5の被搭載物載置面よりも上方に突出しないように形成されていればよい。
(支持体71)
また、本実施形態では、支持体71が、キャップ部81の支持体である場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、保存用蓋5は、把手そのものが着脱自在であり、第2凹部64の底面65に、支持体71として、把手を固定するための固定部が設けられている構成を有していても構わない。
(第1平坦面61)
また、本実施形態では、第1平坦面61内に設けられた第1凹部62内に第2平坦面63が設けられていることで、図1に実線で示すように、第1平坦面61と第2平坦面63との間に段差があり、第1平坦面61と第2平坦面63とが異なる平面内に設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではない。
例えば、保存用蓋5の上面5Aは、突起部形成部(把手形成部)として、内部に突起部を有する凹部が一部に設けられ、該凹部以外の部分が面一に形成されていてもよい。例えば、図1に一点鎖線で示すように、第1平坦面61と第2平坦面63とが、両者の区別なく面一に形成されていてもよい。この場合、把手66は、一点鎖線で示す第1平坦面61(つまり、実線で示す第1平坦面61および第2平坦面63)よりも上方に突出しないように、把手66の上面86が、一点鎖線で示す第1平坦面61と面一もしくはそれよりも下方に位置するように形成される。
また、本実施形態では、保存用蓋5の周縁部に第1平坦面61が設けられている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、保存用蓋5の周縁部が、下方に湾曲した形状を有し、保存用蓋5の周縁部に沿って、第1平坦面61が設けられている構成としてもよい。すなわち、保存用蓋5は、リング状に形成された第1平坦面61の外縁部に沿って、下方に湾曲した立設部が設けられている形状を有していてもよい。
(把手66の位置)
また、本実施形態では、把手66を、保存用蓋5の上面5Aの中央部に設けた場合を例に挙げて説明した。把手66が保存用蓋5の上面5Aの中央部に設けられている場合、把手66を持ち上げて保存用蓋5を保持したときに、保存用蓋5をバランス良く保持することができる。このため、余分な負荷がかからず、保存用蓋5を片手で容易に開閉することができる。
しかしながら、把手66は、保存用蓋5の上面5Aに設けられていれば、任意の位置に任意の数だけ設けることが可能であり、保存用蓋5の上面5Aの中央部以外の部分に配置されていてもよい。
例えば、把手66が保存用蓋の端部に形成されている場合、保存用蓋5を取り付けた状態で内鍋4の温度が下がり、負圧により保存用蓋5が内鍋4に吸着された場合に、内鍋4から保存用蓋5を取り外し易いといった利点がある。
(調理器)
また、本実施形態では、本実施形態にかかる調理器が電気無水鍋1であり、保存用蓋5が、電気無水鍋1における内鍋4(調理容器)用の専用の保存用蓋である場合を例に挙げて説明した。
上述したように、電熱調理用の無水鍋は知られておらず、また、従来の電熱調理器は、専用の保存用蓋を有していない。本実施形態によれば、上述したように、自動で温度管理、蒸気の調節、および撹拌や予約調理が可能であり、かつ、内鍋4に保存用蓋5を被せることで、被加熱物を内鍋4から別の容器に移し替えることなく、内鍋4ごと冷蔵庫等で保存が可能であり、しかも、内鍋4に保存用蓋5を被せることで、内鍋4上に皿等の被搭載物を搭載可能で、保存用蓋5の開閉も容易な電気無水鍋1を提供することができる。
しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、上記調理器としては、ガスコンロや、IHヒータ、電子レンジ等での調理に対応した、直火調理器や電磁調理器であってもよく、上記調理器における調理容器としては、例えば、直火調理器用あるいは電磁調理器用の、鍋等の調理容器であってもよい。この場合、上記保存用蓋5は、被加熱物の保存だけでなく、被加熱物の調理用の蓋としても使用が可能である。
上記保存用蓋5は、特に、上記調理器が、上記電気無水鍋1や、二重鍋構造を有する保温調理器等、筐体に収容された内蓋を調理容器として有する調理器である場合、少なくとも、調理容器を筐体から取り出したときに、上記調理容器の開口上部を覆う蓋として、好適に用いることができる。また、このように上記調理容器が、筐体に収容されて使用される内鍋である場合、保存用蓋5を内鍋に取り付けたまま筐体蓋体を閉めようとしたときに、筐体蓋体が突起部に当接することで、互いの当接部分に応力が集中し、突起部等、保存用蓋5の一部が破損したり、筐体蓋体が破損したりすることを防止することができる。
なお、このような接触による破損を防止するためには、突起部が保存用蓋5の上面5Aよりも低い位置に形成されているか、もしくは、突起部の上面が柔軟性を有していることがより望ましい。
(リブ67)
また、本実施形態では、保存用蓋5が、筐体である本体部2内に収容された内鍋4用の保存用蓋5であることから、リブ67が、内鍋4の内径よりも一回り小さい外径を有している場合を例に挙げて説明した。しかしながら、調理器が、上述したように二重鍋構造を有しておらず、調理容器が内鍋ではない場合、リブ67は、調理容器の外径よりも一回り大きい内径を有していてもよい。
なお、ここで、リブ67が、調理容器の外径よりも一回り大きい内径を有しているとは、リブ67の内径が、調理容器の外径とほぼ同じであることを示す。
〔実施形態2〕
本発明の実施の他の形態について、図5の(a)・(b)に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1との相違点について説明するものとし、実施形態1で説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
実施形態1では、キャップ部81を除く部分が同じ材料からなり、キャップ部81を除く、保存用蓋本体が一体成形されている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、保存用蓋は、保存用蓋本体の一部が異なる材料で形成されていても構わない。
図5の(a)・(b)は、本実施形態にかかる保存用蓋100の概略構成を示す図であり、図5の(a)は断面図、図5の(b)は斜視図である。
以下では、実施形態1同様、本実施形態にかかる保存用蓋100が、内鍋4専用の保存用蓋である場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
<保存用蓋100>
本実施形態にかかる保存用蓋100は、図5の(a)・(b)に示すように、上面100Aに、平坦面101と、平坦面101内に設けられた第1凹部102と、第1凹部102内に設けられた第2凹部104と、第2凹部104内に設けられた把手106(突起部)と、を有している。なお、一例として、把手106は、保存用蓋100の上面100Aの中央部に設けられている。
保存用蓋100は、実施形態1にかかる保存用蓋5同様、平面視で、外形が、内鍋4とほぼ同じ大きさ並びに形状を有している。このため、保存用蓋100は、平面視で、内鍋4とほぼ同径の円形状を有している。
また、本実施形態でも、平坦面101、第1凹部102の底面103、および第2凹部104の底面105は、一例として、それぞれ、平面視で、輪(リング)状に形成されている。
第1凹部102は、第2凹部104を形成するための段差部であり、第1凹部102の底面103は、第2凹部104の開口縁部に沿ったフリンジ部である。第1凹部102および第2凹部104は、階段状に形成されている。
このため、保存用蓋100は、把手106の周辺部を除く保存用蓋100の上面100A全体が平坦面101となっている。
平坦面101は、図示しない皿等の外部の任意の被載置物を載置する被載置物載置面(支持部)として機能する。このため、保存用蓋100は、被載置物載置面の面積が、実施形態1にかかる保存用蓋5よりも大きく形成されている。
なお、本実施形態でも、把手形成部である第2凹部104は、保存用蓋5の第2凹部64同様、ユーザが把手106を掴むことができる大きさに形成されている一方、撹拌部材40の外形よりも小さく形成されている。
保存用蓋100は、把手106の周辺部を除く保存用蓋100の上面100A全体が平坦面101である。また、本実施形態では、把手106の上面107が、平坦面101よりも下方に位置し、平坦面101上に被搭載物を搭載するときに、把手106が、平坦面101よりも上方に突出しない。
このため、本実施形態によれば、被搭載物の大きさに拘らず、平坦面101を被搭載物搭載面として、被搭載物を、保存用蓋100を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
また、本実施形態では、把手106の上面107が、平坦面101よりも下方に位置していることから、平坦面101上に被搭載物を搭載するときに、把手106が邪魔にならず、把手106を取り外す必要はない。
また、本実施形態によれば、把手106の上面107が、平坦面101よりも下方に位置しているため、保存用蓋100を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と把手106とが接触せず、保存用蓋100あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
本実施形態では、平坦面101の材料と、第1凹部102および第2凹部104の材料とに、異なる材料を使用している。
なお、平坦面101の材料、並びに、第1凹部102および第2凹部104の材料としては、実施形態1における保存用蓋5本体の材料と同様の材料を用いることができる。
この場合、第1凹部102および第2凹部104と、把手106とは、同じ材料で一体的に形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。第1凹部102および第2凹部104と把手106とを同じ材料で一体的に形成する場合、これら第1凹部102、第2凹部104、および把手106の材料には、実施形態1における保存用蓋5本体の材料と同様の材料を用いてもよく、実施形態1におけるキャップ部81と同様の材料を用いてもよい。
また、平坦面101の材料と、第1凹部102および第2凹部104の材料とに、異なる材料を使用する場合、平坦面101と、第1凹部102および第2凹部104との何れか一方が、視認窓として透明部材で形成され、他方が不透明部材で形成されている構成を有していても構わない。
なお、透明部材は、透明であればよく、ガラスであっても透明樹脂であっても構わない。
平坦面101の材料と、第1凹部102および第2凹部104の材料とは、公知の固定手段により互いに結合することができ、その結合方法は、特に限定されない。
また、実施形態1では、保存用蓋5における、キャップ部81を除く部分の厚みを一定としたが、上述したように部分的に材質を変更する場合、図5の(a)に示すように部分的に厚みを変更してもよく、材質によって厚みを変更しても構わない。
<変形例>
また、図示はしないが、本実施形態でも、保存用蓋100の下面100B(裏面)に、保存用蓋100の周縁部に沿って、図1に示すリブ67と同様のリブが設けられていてもよいことは、言うまでもない。また、本実施形態でも、実施形態1と同様の変形が可能であるとともに、実施形態1にかかる保存用蓋5の構成を組み合わせることができることも、言うまでもない。
本実施形態によれば、実施形態1で説明した効果と同様の効果を得ることができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図6の(a)・(b)に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1、2との相違点について説明するものとし、実施形態1、2で説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図6の(a)・(b)は、本実施形態にかかる保存用蓋200の概略構成を示す図であり、図6の(a)は断面図、図6の(b)は斜視図である。
以下では、実施形態1、2同様、本実施形態にかかる保存用蓋200が、内鍋4専用の保存用蓋である場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
<保存用蓋200>
本実施形態にかかる保存用蓋200は、図6の(a)・(b)に示すように、上面200Aに、平坦面201と、平坦面201内に設けられた凹部202と、凹部202内に設けられた把手204(突起部)と、を有している。なお、一例として、把手204は、保存用蓋200の上面200Aの中央部に設けられている。
保存用蓋200は、実施形態1、2にかかる保存用蓋5・100同様、平面視で、外形が、内鍋4とほぼ同じ大きさ並びに形状を有している。このため、保存用蓋200は、平面視で、内鍋4とほぼ同径の円形状を有している。
また、本実施形態でも、平坦面201、および、凹部202の底面203は、一例として、それぞれ、平面視で、輪(リング)状に形成されている。
本実施形態にかかる保存用蓋200は、突起部形成部(把手形成部)である凹部202を除く保存用蓋200の上面200A全体が平坦面201となっている。
平坦面201は、図示しない皿等の外部の任意の被載置物を載置する被載置物載置面として機能する。このため、保存用蓋200は、実施形態2にかかる保存用蓋100同様、被載置物載置面の面積が、実施形態1にかかる保存用蓋5よりも大きく形成されている。
なお、本実施形態でも、把手形成部である凹部202は、ユーザが把手204を掴むことができる大きさに形成されている一方、撹拌部材40の外形よりも小さく形成されている。
保存用蓋200は、凹部202を除く保存用蓋200の上面200A全体が平坦面201である。また、本実施形態では、把手204の上面205が、平坦面201と面一に形成されており、平坦面201上に被搭載物を搭載するときに、把手204が、平坦面201よりも上方に突出しない。
このため、本実施形態によれば、被搭載物の大きさに拘らず、平坦面201を被搭載物搭載面として、被搭載物を、保存用蓋200を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
また、本実施形態では、把手204の上面205が、平坦面201と面一に形成されていることから、平坦面201上に被搭載物を搭載するときに、把手204が邪魔にならず、把手204を取り外す必要はない。
本実施形態では、実施形態2における保存用蓋100同様、平坦面201の材料と、凹部202の材料とに、異なる材料を使用している。
平坦面201の材料としては、実施形態1における保存用蓋5本体の材料と同様の材料を用いることができる。
一方、本実施形態では、凹部202の材料に、可撓性または伸縮性を有する材料を使用する。本実施形態では、凹部202が可撓性または伸縮性を有していることで、把手204を把手204の上方から押圧したときに、図6の(a)に示すように、凹部202が下方に撓み、把手204が下方に沈み込む。これにより、応力が分散される。
したがって、本実施形態によれば、保存用蓋200を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と把手204とが接触したとしても、把手204の上面205の位置が下方に移動することで、保存用蓋200あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
凹部202に使用される、可撓性または伸縮性を有する材料としては、特に限定されるものではないが、例えば、シリコーンゴム等のゴム類が好適である。特に、シリコーンゴムは、耐熱性や引き裂き強度が高いとともに、熱伝導性が高く、放熱製に優れていることから、好適に使用される。
なお、凹部202と把手204とは、同じ材料で一体的に形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよい。
<変形例>
また、図示はしないが、本実施形態でも、保存用蓋200の下面200B(裏面)に、保存用蓋200の周縁部に沿って、図1に示すリブ67と同様のリブが設けられていてもよいことは、言うまでもない。また、本実施形態でも、実施形態1・2と同様の変形が可能であるとともに、実施形態1・2にかかる保存用蓋5・100の構成と組み合わせることができることも、言うまでもない。
〔実施形態4〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図7の(a)〜(c)に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜3との相違点について説明するものとし、実施形態1〜3で説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図7の(a)〜(c)は、本実施形態にかかる保存用蓋300の概略構成を示す図であり、図7の(a)は、フラップが起立状態にある場合の要部断面図であり、図7の(b)は、フラップが倒伏状態にある場合の要部断面図であり、図7の(c)は、斜視図である。なお、図7の(a)・(b)は、図7の(c)に示す保存用蓋400のA−A線矢視断面図である。
以下では、実施形態1〜3同様、本実施形態にかかる保存用蓋300が、内鍋4専用の保存用蓋である場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
<保存用蓋300>
本実施形態にかかる保存用蓋300は、図7の(a)〜(c)に示すように、上面300Aに、平坦面301と、平坦面301内に設けられた凹部302と、凹部302内に設けられた把手310(突起部)と、を有している。
保存用蓋300は、実施形態1同様、平面視で、外形が、内鍋4とほぼ同じ大きさ並びに形状を有している。このため、保存用蓋300は、平面視で、内鍋4とほぼ同径の円形状を有している。
また、本実施形態でも、平坦面301、および、凹部302の底面303は、一例として、それぞれ、平面視で、輪(リング)状に形成されている。
本実施形態にかかる保存用蓋300は、実施形態3同様、突起部形成部(把手形成部)である凹部302を除く保存用蓋300の上面300A全体が平坦面301となっている。
平坦面301は、図示しない皿等の外部の任意の被載置物を載置する被載置物載置面として機能する。このため、保存用蓋300は、実施形態3にかかる保存用蓋200同様、被載置物載置面の面積が、実施形態1にかかる保存用蓋5よりも大きく形成されている。
なお、本実施形態でも、把手形成部である凹部302は、ユーザが把手310を掴むことができる大きさに形成されている一方、撹拌部材40の外形よりも小さく形成されている。
把手310は、基部311と、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bからなるフラップ314を備えている。
第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bは、互いに左右対称な形状を有している。図7の(c)に示す例では、第1フラップ314Aは、略半円状の開口部316Aを有する略U字状に形成されており、第2フラップ314Bは、略半円状の開口部316Bを有する略U字状に形成されている。第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bは、それぞれ、基部311の上面312を跨ぐように、基部311の側面313に固定されている。
固定端である、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの下端には、基部311の側面313との対向面に、回動軸として機能する、図示しない係合用突起が設けられている。一方、基部311の側面313には、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bにそれぞれ設けられた図示しない係合用突起部が嵌入される図示しない係合用孔部が設けられている。
これにより、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bは、上記係合用突起を回動軸として、図7の(a)に示す起立状態と、図7の(b)に示す倒伏状態とを有するように回動する。
また、図7の(a)〜(c)に示すように、凹部302の底面303には、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの倒伏時に、第1フラップ314Aを支持する支持部304Aおよび第2フラップ314Bを支持する支持部304Bがそれぞれ形成されている。
本実施形態では、第1フラップ314Aにおける第2フラップ314Bとの対向面315Aおよび第2フラップ314Bにおける第1フラップ314Aとの対向面315Bが、倒伏状態における第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面となる。
本実施形態では、把手310は、図7の(b)に示すように、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの倒伏時に、互いの対向面315A・315Bが、平坦面301と面一になるように形成されている。
保存用蓋300は、凹部302を除く保存用蓋300の上面300A全体が平坦面301である。また、本実施形態では、上述したように、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの一端が基部311に固定され、起立状態と倒伏状態とを有するように回動可能に設けられており、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bを倒伏することで、把手310は、平坦面301よりも上方に突出しない。
このため、本実施形態によれば、被搭載物の大きさに拘らず、平坦面301を被搭載物搭載面として、被搭載物を、保存用蓋300を取り付けた内鍋4上に積み重ねることができる。
また、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの倒伏時には、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面が、平坦面301と面一に形成されていることから、平坦面301上に被搭載物を搭載するときに、把手310が邪魔にならず、把手310を取り外す必要はない。
一方、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの起立時には、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bが平坦面301よりも上方に突出することから、凹部302の面積を小さくしたとしても、把手310を容易に把持することができる。
なお、本実施形態では、平坦面301と凹部302とが、同じ材料で一体的に形成されている場合を例に挙げて示しているが、平坦面301と凹部302とは、同じ材料で形成されていてもよく、実施形態2、3に示すように異なる材料で形成されていてもよい。
なお、平坦面301の材料としては、実施形態1における保存用蓋5本体の材料と同様の材料を用いることができる。また、凹部302の材料としては、実施形態1における保存用蓋5本体の材料と同様の材料を用いてもよく、実施形態3における凹部202と同様の材料を用いてもよい。
また、把手310は、平坦面301あるいは凹部302と同じ材料で形成されていてもよく、異なる材料で形成されていてもよいが、例えば、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bにおける少なくとも互いの対向面315A・315Bを柔軟性のある材料で形成することで、本実施形態でも、保存用蓋300あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
<変形例>
図7の(c)では、基部311が円柱状であり、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bが、略半円状の開口部316A・316Bを有する場合を例に挙げて図示した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではない。第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bは、基部311を跨ぐとともに、倒伏時に、基部311を囲むように形成されていればよい。
したがって、把手310は、例えば、基部311が四角柱状であり、第1フラップ314Aと第2フラップ314Bとで、倒伏時に、平面視で、基部311を囲む略四角形の枠形状を有するように、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bが、それぞれ、略矩形状の開口部316A・316Bを有する形状であっても構わない。
また、本実施形態では、把手310が、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bを備えている場合を例に挙げて説明した。しかしながら、本実施形態は、これに限定されるものではなく、把手310が、フラップ314として、何れか一方向のみに倒伏する1つのフラップを備えていても構わない。
また、本実施形態では、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面が、倒伏時に、平坦面301と面一になるように形成されている場合を例に挙げて示した。しかしながら、把手310は、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面が、少なくとも倒伏時に、平坦面301と面一もしくは平坦面301よりも下方に位置するように形成されていてもよいことは、言うまでもない。すなわち、把手310は、倒伏時に、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面(すなわち、互いに対向面315A・315B)が、平坦面301よりも下方に位置するように形成されていてもよく、起立時に、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの上面(すなわち、第1フラップ314Aの先端317Aおよび第2フラップ314Bの先端317B)が、平坦面301と面一もしくは平坦面301よりも下方に位置するように形成されていてもよい。
また、図示はしないが、本実施形態でも、保存用蓋300の下面300B(裏面)に、保存用蓋300の周縁部に沿って、図1に示すリブ67と同様のリブが設けられていてもよいことは、言うまでもない。また、本実施形態でも、実施形態1〜3と同様の変形が可能であるとともに、実施形態1〜3にかかる保存用蓋5・100・200の構成と組み合わせることができることも、言うまでもない。
〔実施形態5〕
本発明の実施のさらに他の形態について、図8の(a)〜(d)に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、本実施形態では、実施形態1〜4との相違点について説明するものとし、実施形態1〜4で説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を省略する。
図8の(a)〜(d)は、本実施形態にかかる保存用蓋400の概略構成を示す図であり、図8の(a)は上面図、図8の(b)は側面図、図8の(c)は下面図、図8の(d)は要部断面図である。なお、図8の(d)は、図8の(a)に示す保存用蓋400のB−B線矢視断面図である。
<保存用蓋400>
本実施形態にかかる保存用蓋400は、上面400Aにおける、第1凹部62の底面である第2平坦面63内に、第3凹部401が設けられ、第3凹部401内に、定圧弁411が設けられている点を除けば、実施形態1にかかる保存用蓋5と同じ構成を有している。
第3凹部401の底面402には、蒸気孔403が設けられており、蒸気孔403を覆うように定圧弁411が設けられている。定圧弁411としては、公知の定圧弁を使用することができる。
本実施形態において、定圧弁411の上面412は、第2平坦面63と面一に形成されており、第1平坦面61よりも下方に位置する。
このため、把手66および定圧弁411は、何れも、第1平坦面61よりも上方に突出しない。したがって、本実施形態によれば、実施形態1と同様の効果を得ることができる。
また、本実施形態によれば、調理容器内の圧力が所定の圧力以上になると、定圧弁411が開くことで、調理時に蒸気を逃がすことができる。このように、本実施形態によれば、定圧弁411が蒸気孔403を開閉することで、調理時に、調理容器内の圧力を所定の圧力に維持することができる。
このため、本実施形態にかかる保存用蓋400は、調理容器内の被加熱物の保存だけでなく、調理容器に取り付けた状態で、被加熱物の加熱調理に使用することができる。したがって、被加熱物を、調理途中で、一旦冷蔵庫等で寝かせる場合等、蓋を付け替えることなく、調理・保存を行うことができる。
なお、図8の(a)〜(d)に示す定圧弁411は、あくまで一例であり、調理容器内に一定の蒸気圧がかかった際に、蒸気孔403が開放される構造であれば、特に限定されるものではない。また、上記調理容器としては、内鍋4であってもよく、その他の鍋であってもよい。
<変形例>
なお、本実施形態では、図1に実線で示す保存用蓋5に定圧弁411を設けた場合を例に挙げて説明したが、本実施形態でも、実施形態1と同様の変形が可能であることは、言うまでもない。また、本実施形態でも、実施形態2〜3と同様の変形が可能であるとともに、実施形態2〜4にかかる保存用蓋100〜300の構成と組み合わせることができることも、言うまでもない。
〔まとめ〕
本発明の態様1にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、調理容器(内鍋4)の蓋であって、上面5A・500A・100A・200A・300A・400Aに、被搭載物を搭載可能な平坦面(第1平坦面61、第2平坦面63、平坦面101・201・301)を有し、上記平坦面内の一部に、内部に突起部(把手66・106・204・310、支持体71、定圧弁411)を有する凹部(第2凹部64・104、凹部202・302、第3凹部401)が少なくとも1つ設けられており、上記突起部は、把手66・106・204・310または把手を支持する支持体71を含み、上記平坦面上に被搭載物を搭載するときに、上記突起部が、上記平坦面よりも上方に突出しない構成を有している。
上記の構成によれば、調理容器の開口部の上部を上記蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)で覆った状態で、該蓋上に、被搭載物として、皿等の任意の容器を安定して搭載することが可能である。また、上記蓋は、使い捨ての被覆材とは異なり、繰り返し使用が可能である。このため、資源の無駄を省くことができる。さらに、上記の構成によれば、上記調理容器で調理した食品を保存する際に、該食品を上記調理容器から別の容器に移し替える手間を省くことができる。また、移し替えた容器を洗う手間も省くことができる。また、上記の構成によれば、上記蓋の上面に、把手66・106・204・310または把手を支持する支持体71が設けられていることで、蓋を容易に開閉することができる。したがって、上記の構成によれば、開閉が容易であり、かつ、上面に被搭載物を搭載することができる調理容器の蓋を提供することができる。
本発明の態様2にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1において、上記突起部(把手66・106・204・310、支持体71、定圧弁411)の上面(上面86・107・205・412、第1フラップ314Aの先端317A、第2フラップ314Bの先端317B)が、上記平坦面(第1平坦面61、第2平坦面63、平坦面101・201・301)と面一または上記平坦面よりも下方に位置していてもよい。
上記の構成によれば、上記蓋に突起部が設けられた状態で、上記蓋上に、被搭載物として、皿等の任意の容器を安定して搭載することが可能である。
特に、上記突起部が把手66・106・204・310であり、把手66・106・204・310の上面(上面86・107・205・412、第1フラップ314Aの先端317A、第2フラップ314Bの先端317B)が上記平坦面(第1平坦面61、第2平坦面63、平坦面101・201・301)と面一または上記平坦面よりも下方に位置していることで、上記蓋に把手が設けられた状態で、上記蓋上に、被搭載物として、皿等の任意の容器を安定して搭載することが可能となる。
また、上記調理容器が、撹拌部材40を備えた電気無水鍋1の内鍋4であり、上記突起部が上記平坦面よりも下方に位置している場合、上記蓋を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と上記突起部とが接触せず、上記蓋あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
本発明の態様3にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1または2において、上記凹部(第2凹部64・104、凹部202・302)は、可撓性または伸縮性を有し、上記突起部(例えば把手66・106・204・310、支持体71)を上記突起部の上方から押圧したときに、上記突起部の上面(例えば上面86・107・205、第1フラップ314Aの先端317A、第2フラップ314Bの先端317B、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bにおける互いの対向面315A・315B)の位置が下方に移動する構成であってもよい。
上記の構成によれば、上記突起部を該突起部の上方から押圧したときに、上記凹部が下方に撓み、上記突起部が下方に沈み込むことで、応力が分散される。
このため、例えば、上記調理容器が、撹拌部材40を備えた電気無水鍋1の内鍋4である場合、上記蓋を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と上記突起部とが接触したとしても、上記蓋あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
本発明の態様4にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜3の何れかにおいて、上記凹部(第2凹部64・104、凹部202・302、第3凹部401)は複数設けられており、上記突起部(把手66・106・204・310、支持体71、定圧弁411)は、調理時に、上記調理容器(例えば内鍋4)内の圧力を所定の圧力に維持する定圧弁411をさらに含み、上記把手66・106・204・310または把手を支持する支持体71と、上記定圧弁411とが、互いに異なる凹部内に設けられていてもよい。
上記蓋が定圧弁411を備えていることで、調理時に、蒸気を逃がすことができ、調理容器内の圧力を所定の圧力に維持することができる。
このため、上記の構成によれば、上記蓋は、調理容器内の被加熱物の保存だけでなく、調理容器に取り付けた状態で、被加熱物の加熱調理に使用することができる。したがって、被加熱物を、調理途中で、一旦冷蔵庫等で寝かせる場合等、蓋を付け替えることなく、調理・保存を行うことができる。
本発明の態様5にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜4の何れかにおいて、上記突起部は、一端が固定され、起立状態と倒伏状態とを有するように回動自在に設けられたフラップ314(例えば、第1フラップ314A、第2フラップ314B)を有する把手(例えば、把手310)であり、上記突起部は、少なくとも倒伏状態のときに、上記平坦面(例えば、平坦面301であり、第1平坦面61、第2平坦面63、平坦面101・201であってもよい)よりも上方に突出しない構成であってもよい。
上記構成によれば、少なくとも、第1フラップ314Aおよび第2フラップ314Bの倒伏時に、上記把手の上面(例えば、互いの対向面315A・315B)が、上記平坦面よりも上方に突出しない。このため、上記の構成によれば、被搭載物を、上記突起部が設けられた蓋を取り付けた調理容器上に積み重ねることができる。
本発明の態様6にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜5の何れかにおいて、上記突起部(例えば、把手66・106・204・310、支持体71)の上面が柔軟性を有していてもよい。
上記の構成によれば、上記突起部の上面に衝撃が加わったとしても、上記突起部が破損することを防止することができる。例えば、上記調理容器が、撹拌部材40を備えた電気無水鍋1の内鍋4である場合、上記蓋を取り付けたまま内鍋4を本体部2にセットし、そのまま誤って組付蓋体3を閉めようとしたとき、あるいは、組付蓋体3から撹拌部材40を取り外した状態で組付蓋体3を閉めたとき、撹拌部材40、あるいは、外蓋20に設けられた、撹拌部材40における回転体41を外蓋20に取り付けるための図示しない連結軸と上記突起部とが接触したとしても、上記蓋あるいは撹拌部材40が破損することを防止することができる。
本発明の態様7にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜6の何れかにおいて、上記突起部(例えば、把手66・106・204・310、支持体71)が上面中央部(上面5A・500A・100A・200A・300A・400Aの中央部)に設けられていてもよい。
上記の構成によれば、把手を持ち上げて上記蓋を保持したときに、上記蓋をバランス良く保持することができる。このため、余分な負荷がかからず、上記蓋を片手で容易に開閉することができる。
本発明の態様8にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜7の何れかにおいて、下面5B・500B・100B・200B・300B・400Bに、周縁部に沿って、上記調理容器(例えば内鍋4)の内径よりも一回り小さい外径を有するリブ(例えばリブ67)が立設されていてもよい。なお、ここで、リブが、上記調理容器の内径よりも一回り小さい外径を有しているとは、リブの外径が、上記調理容器の内径とほぼ同じであることを示す。
上記の構成によれば、リブが上記調理容器内に位置するように上記蓋5を上記調理容器に被せることで、上記蓋の位置決めを容易に行うことができるとともに、上記蓋の位置ずれを防止することができる。このため、上記蓋に横方向からの力が加わった場合でも、上記蓋が位置ずれして上記調理容器の開口部が露出することがない。
また、上記蓋の下面にリブが設けられていることで、上記蓋の強度を向上させることができる。
本発明の態様9にかかる蓋(保存用蓋5・100・200・300・400)は、上記態様1〜8の何れかにおいて、上記調理容器が、筐体(例えば本体部2)に収容された内鍋(例えば内鍋4)であり、少なくとも、上記調理容器を上記筐体から取り出したときに、上記調理容器の開口上部を覆う構成であってもよい。
このように筐体に収容された内鍋は、該内鍋を筐体から取り出したときに該内鍋の開口上部を覆う、専用の保存用蓋を有していない。上記蓋は、このような内鍋の開口上部を覆う蓋として、好適に用いることができる。
本発明の態様10にかかる調理器(例えば電気無水鍋1)は、上記態様1において、上記態様1〜9の何れかにおける蓋および上記調理容器を備えている。
したがって、上記の構成によれば、開閉が容易であり、かつ、上面に被搭載物を搭載することができる蓋を備えた調理器を提供することができる。
本発明の態様11にかかる調理器(例えば電気無水鍋1)は、上記態様10において、上記調理容器内の被加熱物を加熱しながら撹拌する電気無水鍋1であってもよい。
従来、電熱調理用の無水鍋は知られておらず、また、従来の電熱調理器は、専用の保存用蓋を有していない。上記の構成によれば、上記調理容器内の被加熱物を加熱しながら撹拌する電気無水鍋の調理容器(内鍋4)に上記蓋を被せることで、被加熱物を上記調理容器から別の容器に移し替えることなく、上記調理容器ごと冷蔵庫等で保存が可能であり、しかも、上記調理容器に上記蓋を被せることで、上記調理容器上に皿等の被搭載物を搭載可能で、上記蓋の開閉も容易な電気無水鍋1を提供することができる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。さらに、各実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を組み合わせることにより、新しい技術的特徴を形成することができる。
本発明は、電気無水鍋等の調理器および該調理器における調理容器の蓋に好適に利用することができる。
1 電気無水鍋(調理器)
2 本体部(筐体)
3 組付蓋体
4 内鍋(調理容器)
5、100、200、300、400 保存用蓋(蓋)
5A、500A、100A、200A、300A、400A 上面(蓋の上面)
5B、500B、100B、200B、300B、400B 下面(蓋の下面)
6 ヒンジ部
11 外ケース
12 内ケース
13 係合爪
20 外蓋
21 爪受部
22 開閉スイッチ
23 窓部
24 操作部
25 操作ボタン
26 表示部
27 蒸気口ユニット
28 蓋部
29 蒸気口
30 内蓋
31 ガスケット
32 凸部
33 透明部
40 撹拌部材
41 回転体
42 回動アーム
42A 第1回動アーム
42B 第2回動アーム
51 底壁
52 周壁
53 フランジ部
54 開口部
55 把手部
55A 第1把手部
55B 第2把手部
56 放熱部
61 第1平坦面
62 第1凹部
63 第2平坦面
64 第2凹部(凹部)
65 底面
66、106、204、310 把手(突起部)
67 リブ
71 支持体(突起部)
72 上面(突起部の上面)
73 凹部
81 キャップ部
82 下面
83 凹部
84 凸部
85 螺子孔
86、107、205 上面(突起部の上面)
91 螺子
101、201、301 平坦面
102 第1凹部
103 底面
104 第2凹部(凹部)
105 底面
202 凹部
203 底面
302 凹部
303 底面
304A 支持部
304B 支持部
311 基部
312 上面
313 側面
314 フラップ
314A 第1フラップ
314B 第2フラップ
315A、315B 対向面
316A、316B 開口部
401 第3凹部(凹部)
402 底面
403 蒸気孔
411 定圧弁
412 上面(突起部の上面)

Claims (5)

  1. 調理容器の蓋であって、
    上面に、被搭載物を搭載可能な平坦面を有し、
    上記平坦面内の一部に、内部に突起部を有する凹部が少なくとも1つ設けられており、
    上記突起部は、把手または把手を支持する支持体を含み、
    上記平坦面上に被搭載物を搭載するときに、上記突起部が、上記平坦面よりも上方に突出しないことを特徴とする蓋。
  2. 上記突起部の上面が、上記平坦面と面一または上記平坦面よりも下方に位置することを特徴とする請求項1に記載の蓋。
  3. 上記凹部は、可撓性または伸縮性を有し、上記突起部を上記突起部の上方から押圧したときに、上記突起部の上面の位置が下方に移動することを特徴とする請求項1または2に記載の蓋。
  4. 上記突起部は、一端が固定され、起立状態と倒伏状態とを有するように回動自在に設けられたフラップを有する把手であり、
    上記突起部は、少なくとも倒伏状態のときに、上記平坦面よりも上方に突出しないことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の蓋。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の蓋および上記調理容器を備えていることを特徴とする調理器。
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