JP2016219568A - 気相成長装置および気相成長方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】複数の反応炉での成膜中における基板の温度制御を簡易におこなうことが出来る気相成長装置を提供する。【構成】第1の基板を支持する第1の支持部と、第1の基板を加熱する第1の加熱機構と、第1の基板の上面にプロセスガスを供給するガス供給機構と、第1の基板上面の、放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定する第1の放射温度計と、第1の基板の実温度を取得する第1の温度計と、第1の加熱機構を用いて実温度が所定の温度となるよう制御する第1の温度制御機構と、第2の基板を支持する第2の支持部と、第2の基板を加熱する第2の加熱機構と、第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定する第2の放射温度計と、第1の温度、実温度、及び第2の温度に基づき、第2の加熱機構を制御する第2の温度制御機構と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、気相成長方法および気相成長装置に関する。
高品質な半導体膜を成膜する方法として、気相成長によりウェハ(基板)上に単結晶膜を成長させるエピタキシャル成長技術がある。このエピタキシャル成長技術を用いる気相成長方法および気相成長装置では、常圧または減圧に保持された反応炉内の支持部でウェハを支持し、加熱する。次に、成膜の原料となる反応ガスを、ウェハ上に供給する。ウェハの表面では反応ガスの熱反応等が生じ、エピタキシャル単結晶膜が成膜される。
成膜中の基板の温度は放射温度計を用いて測定することができる。放射温度計は、物体の表面からの熱輻射強度を測定して温度に換算することにより、物体の温度を測定する温度計である。その利点は、基板に非接触で、短時間に測定を行うことができる点である。しかし、熱放射の放射発散度W’と黒体の熱放射の放射発散度Wとの比W’/Wである放射率は基板上に成膜される材料だけでなく、成膜時の表面状態、温度にも依存するため、基板の温度を正確に測定することはできない。そのため、例えば、同時に所定の光源を用いて測定された放射率を用いて補正することで、より正確な温度を得ることができる。
特開2001−13014号公報
本発明が解決しようとする課題は、複数の反応炉での成膜中における基板の温度制御を簡易におこなうことができる気相成長装置および気相成長方法を提供することである。
実施形態の気相成長装置は、第1の基板を支持する第1の支持部と、第1の基板を加熱する第1の加熱機構と、第1の基板の上面にプロセスガスを供給するガス供給機構と、第1の基板上面の、放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定する第1の放射温度計と、第1の基板の実温度を取得する第1の温度計と、第1の加熱機構を用いて実温度が所定の温度となるよう制御する第1の温度制御機構と、第2の基板を支持する第2の支持部と、第2の基板を加熱する第2の加熱機構と、第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定する第2の放射温度計と、第1の温度、実温度、及び第2の温度に基づき、第2の加熱機構を制御する第2の温度制御機構と、を備える。
上記態様の気相成長装置において、第2の温度制御機構が、第2の温度を実温度及び第1の温度に基づいて補正した補正温度が所定の温度となるように第2の加熱機構を制御することが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、第2の温度制御機構が、第2の温度が第1の温度となるように第2の加熱機構を制御することが好ましい。
上記態様の気相成長装置において、実温度は、第1の基板の放射率と第1の温度より求められることが好ましい。
実施形態の気相成長方法は、第1の基板を加熱し、第1の基板の放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定し、第1の基板の実温度を取得し、実温度が所定の温度となるよう制御し、第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定し、第1の温度、実温度、及び第2の温度に基づき、第2の基板を加熱する。
本発明によれば、成膜中における複数の基板の温度制御を簡易に、高い精度でおこなうことが出来る気相成長装置および気相成長方法の提供が可能となる。
第1の実施形態における気相成長装置の模式図である。 第1の実施形態における気相成長装置の一部のブロック図である。 第1の実施形態における気相成長方法のフローチャートである。 第2の実施形態における気相成長装置の模式図である。 第2の実施形態における気相成長装置の一部のブロック図である。 第2の実施形態における気相成長方法のフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、以下の説明において、基板とは、基板上に成膜あるいは形成された薄膜を含むものとする。
(第1の実施形態)
本実施形態の気相成長装置は、第1の基板を支持する第1の支持部と、第1の基板を加熱する第1の加熱機構と、第1の基板の上面にプロセスガスを供給するガス供給機構と、第1の基板上面の、放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定する第1の放射温度計と、第1の基板の実温度を取得する第1の温度計と、第1の加熱機構を用いて実温度が所定の温度となるよう制御する第1の温度制御機構と、第2の基板を支持する第2の支持部と、第2の基板を加熱する第2の加熱機構と、第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定する第2の放射温度計と、第1の温度、実温度、及び第2の温度に基づき、第2の加熱機構を制御する第2の温度制御機構と、を備える。
図1は、本実施形態の気相成長装置の模式断面図である。本実施形態の気相成長装置は、たとえば、MOCVD法(有機金属気相成長法)を用いる縦型の枚葉型のエピタキシャル成長装置である。本実施形態のエピタキシャル成長装置では、例えば、GaN(窒化ガリウム)、AlN(窒化アルミニウム)、AlGaN(窒化アルミニウムガリウム)、InGaN(窒化インジウムガリウム)、SiN(窒化シリコン)等の窒化物系半導体の単結晶膜を成長する。
気相成長装置1000は、温度制御の基準となる気相成長部202と、気相成長部204、206、208を備える。なお本実施形態の説明においては気相成長部等の個数は4個だが、気相成長部等の個数は、2個以上であれば特に限定されない。
気相成長部202、204、206、208は、それぞれ反応容器92、94、96、98を備え、これらの内部でそれぞれ基板W、W、W、W上に成膜処理がおこなわれる。これら反応容器92、94、96、98は、例えばそれぞれSi(シリコン)やサファイヤ、SiC(炭化ケイ素)、GaN(窒化ガリウム)からなる基板W、W、W、Wに成膜される膜の膜厚や特性をそろえるため、反応容器の形状と大きさがそれぞれ同一であることが好ましい。
反応容器92、94、96、98の内部に、支持部102、104、106、108が設けられている。支持部102、104、106、108には、たとえば中心に開口部を有し、周縁で基板を支持するホルダが用いられるが、開口部のないサセプタを用いてもよい。そして、これら支持部は回転リング22、24、26、28上に配置される。それぞれの回転リング22、24、26、28は、たとえばそれぞれ回転ベース152、154、156、158を介してそれぞれ回転機構52、54、56、58に接続されている。
反応容器92、94、96、98は、それぞれ図示しない基板搬出入口を有する。基板搬出入口は、それぞれの反応容器内部への基板の搬入、およびそれぞれの反応容器外部への基板の搬出に用いられる。ここで、基板の搬出入には、たとえば、図示しないロボットハンドが用いられる。ロボットハンドにより搬入された基板は、反応容器の内部において支持部に支持される。なお、基板の搬出入の方法はこれに限定されない。
ガス供給機構72、74、76、78は、それぞれ反応容器92、94、96、98内にプロセスガスを供給するために設けられている。プロセスガスとしては、たとえば、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、トリメチルアルミニウム(TMA)、アンモニア(NH)ガス、窒素(N)ガス、水素(H)ガスなどが用いられる。ここでガス供給機構は、たとえば、図示しないガスボンベと、配管と、バルブと、マスフローコントローラなどの流量制御機器から構成される。
また、反応容器92、94、96、98は、それぞれガス供給口112、114、116、118と排気口122、124、126、128を有する。プロセスガスは、それぞれガス供給口112、114、116、118から、それぞれ反応容器92、94、96、98の内部に供給される。供給されたプロセスガスは、たとえば、それぞれ反応容器92、94、96、98内に設けられたシャワープレート132、134、136、138を通過した後に、それぞれ基板W、W、W、W上に供給されて、膜の成長すなわち成膜に用いられる。余剰のプロセスガスおよび成膜により生じた反応副生成物は、それぞれ排気口122、124、126、128を経由して、それぞれ排気機構82、84、86、88から排気される。ここで排気機構82、84、86、88は、たとえば公知の圧力制御弁や真空ポンプを含む排気システムである。
ここで、シャワープレート132、134、136、138は、それぞれが同一の形状を有することが好ましい。シャワープレートが同一の形状を有することで、反応容器92、94、96、98内において反応ガスの基板への供給状態が一定となるため、基板W、W、W、W上の反応ガスの気流の状態がそろい、成膜される膜の質を一定にすることが可能となるためである。
また、排気機構82、84、86、88は同一の排気速度を有することが好ましい。反応ガスの排気状態をそろえて基板W、W、W、W上に成膜される膜の質をそろえるためである。
回転リング22、24、26、28の内部には、それぞれ基板W、W、W、Wを裏面から加熱するヒータなどからなる加熱機構2、4、6、8が設けられる。加熱機構2、4、6、8は、たとえば、図示しない外部電源より電力供給されることにより発熱する。
制御機構62、64、66、68、計算機構32、34、36、38、温度制御機構42、44、46、48および実温度計算機構146には、それぞれ、たとえば、回路基板を用いることができるが、回路基板に限定されるものではなく、たとえば、CPU(Central Processing Unit)を中心とするマイクロプロセッサと、処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、入出力ポートおよび通信ポートを用いてもよい。
温度制御の基準となる気相成長部202を制御する制御機構62は、図示しない配線により、温度制御機構42と、回転機構52と、ガス供給機構72と、排気機構82と、に接続される。制御機構62は、回転機構52による回転リング22を介した基板Wの回転および回転速度の制御、ガス供給機構72による反応容器92への反応ガスなどの原料の供給の制御、ロボットハンドによる第1の基板Wの搬送の制御、排気機構82による反応ガスや生成物の排気の制御、反応容器92の図示しない基板搬出入口の開け閉めの制御などをおこなう。
気相成長部202を基準として温度制御される気相成長部204、206、208をそれぞれ制御する制御機構64、66、68は、それぞれ、図示しない配線により、温度制御機構44、46、48と、回転機構54、56、58と、ガス供給機構74、76、78と、排気機構84、86、88と、に接続される。制御機構64、66、68は、それぞれ回転機構54、56、58による回転リング24、26、28を介した基板W、W、Wの回転および回転速度の制御、ガス供給機構74、76、78による反応容器94、96、98への反応ガスなどの原料の供給の制御、ロボットハンドによる基板W、W、Wの搬送の制御、排気機構84による反応ガスや生成物の排気の制御、反応容器94、96、98の図示しない基板搬出入口の開け閉めの制御などをおこなう。
なお回転機構は、たとえばモーターである。
図2は、本実施形態における気相成長装置の一部のブロック図である。
温度制御の基準となる気相成長部202において、放射温度計12は、第1の基板Wの放射率の影響を考慮しない温度T(第1の温度)を測定する。測定された温度Tは、計算機構32に入力される。
基板Wの実温度を測定する温度計140としては、例えばECP(放射率補正パイロメータ)が用いられる。ECPにおいて、放射温度計142、放射率測定機構144、実温度計算機構146により、放射率補正がされた実温度が測定される。このようにして、温度計140により取得された実温度TC1は、計算機構32と温度制御機構42に入力される。
なお、ECPを用いることなく、放射温度計12により測定された第1の基板Wの放射率の影響を考慮しない温度Tを、別途測定した放射率に基づき第1の計算機構32で補正することにより、基板Wの実温度を求めても良い。
計算機構32は、温度Tと実温度TC1を用いて、温度Tと実温度TC1の差分である差分温度Tを計算する。差分温度Tの計算は、たとえば、T=TC1―Tの式によっておこなう。差分温度Tは、気相成長部204、206、208の計算機構34、36、38にそれぞれ入力される。
放射温度計14,16、18は、それぞれ基板W、W、Wの放射率の影響を考慮しない温度T、T、Tを測定する。測定された各温度は、それぞれ計算機構34、36、38に入力される。
基板W、W、Wについては、それぞれ放射温度計で測定された温度T、T、Tを、基板Wの温度Tと実温度TC1により補正する。温度T、T、Tを補正換算するために、たとえば、温度T、T、Tに差分温度Tを加算し、それぞれの補正温度とする。計算機構34は、第2の温度Tと差分温度Tを用いて、基板Wの補正温度TC2を計算する。たとえば、TC2=T+Tの式で差分温度Tを温度Tに加算することによっておこなう。同様に、計算機構36は、温度Tと差分温度Tを用いて、基板Wの補正温度TC3を、たとえば、TC3=T+Tの式によって求める。また、計算機構38は、温度Tと差分温度Tを用いて、基板Wの補正温度TC4を、たとえば、TC4=T+Tの式によって求める。
温度制御機構42は、温度計140と加熱機構2に接続され、加熱機構2を用いて実温度TC1が所定の温度になるように制御する。温度制御機構44、46、48は、それぞれ放射温度計14、16、18と計算機構34、36、38と加熱機構4、6、8に接続され、それぞれ加熱機構4、6、8を用いて、それぞれ求められる補正温度TC2、TC3、TC4が所定の温度になるように制御する。
ここで温度制御機構は、たとえば、加熱機構に印加される電力を制御することにより、基板の温度を制御する。なお、温度制御機構42、44、46、48がおこなう上記の制御は、それぞれ制御機構62、64、66、68がおこなってもよい。また、放射温度計と温度制御機構は、配線等の信号伝達手段により直接的に接続されていてもよいし、計算機構などを介して間接的に接続されていてもよい。
図3は、本実施形態における気相成長方法のフローチャートである。
まず、制御機構62、64、66、68が、基板W、W、W、Wを、たとえばロボットハンドを用いて、それぞれ反応容器92、94、96、98に搬入し、それぞれ支持部22、24、26、28に載置する(S08)。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれ加熱機構2、4、6、8を用いて、それぞれ基板W、W、W、Wを加熱する(S10)。
次に、温度制御機構42が、放射温度計12を用いて、基板Wの放射率の影響を考慮しない温度Tを測定する。また、温度制御機構44、46、48が、放射温度計14、16、18を用いて、基板W、W、Wの放射率の影響を考慮しない温度T、T、Tを測定する。なおここで、基板Wの温度Tは、放射温度計142によって測定されてもよい(S12)。
次に、温度計140が、放射温度計142を用いて、基板Wの放射率の影響を考慮しない温度Tを測定する。なお、ここで温度Tは、放射温度計12によって測定されたものであっても良い。次に、温度計140が、放射率測定機構144を用いて、基板Wの放射率を測定する(S14)。次に、温度計140が、実温度計算機構146を用いて、温度Tと基板Wの放射率から、実温度TC1を計算する(S16)。次に、温度制御機構42が、加熱機構2を用いて、実温度TC1が所定の温度になるように制御する(S18)。次に、計算機構32が、温度Tと実温度TC1を用いて、差分温度Tを、たとえばT=TC1―Tの式によって計算する(S20)。
次に、計算機構34、36、38が、たとえば温度T、T、Tにそれぞれ差分温度Tを加算することにより補正温度TC2、TC3、TC4を計算する(S22)。なお、補正温度への換算は、差分温度Tを加算することに限定されるものではなく、所定の関数を用いることも可能である。
次に、温度制御機構44、46、48が、それぞれ加熱機構4、6、8を用いて、補正温度TC2、TC3、TC4が所定の温度となるように制御する。(S24)。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれ回転機構52、54、56、58を用いて、それぞれ基板W、W、W、Wをそれぞれの周方向に所定の回転速度で回転させる(S26)。ここで、各基板の回転速度は等しいことが、各基板上に成長させる膜の質をそろえるため好ましい。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれガス供給機構72、74、76、78を用いて、所定のプロセスガスを所定の流量で、ガス供給口112、114、116、118から、基板W、W、W、Wに供給する(S28)。ここで所定のプロセスガスとは、たとえばトリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、トリメチルアルミニウム(TMA)、アンモニア(NH)ガス、窒素(N)ガス、水素(H)ガスなどの反応ガスである。所定のプロセスガスを所定の流量で供給することにより、基板W、W、W、Wに所望の膜が成膜される。ここで、各基板に供給されるガスの種類およびその流量は等しいことが、各基板上に成長させる膜の質をそろえるため好ましい。
成膜が終了したら、基板W、W、W、Wの温度を下げて、たとえばロボットハンドを用いて反応容器92、94、96、98外に搬出する(S30)。
なお、本実施形態において、たとえば以下のようにして基板上に気相成長が行われる。加熱機構2を用いて、温度制御機構42が、実温度TC1が1100℃になるように制御する。次に、温度制御機構44、46、48が、それぞれ加熱機構4、6、8を用いて、温度Tと実温度TC1に基づき求められた補正温度TC2、TC3、TC4が1100℃になるように制御する。
次に、本実施形態の作用効果を記載する。
本実施形態の気相成長装置においては、一つの反応容器に放射率測定機構を設けて放射率補正を行うことにより測定された実温度と、放射率補正を行わない放射温度計で測定された温度に基づき他の反応容器において放射温度計で測定された温度を補正し、他の反応容器における基板の温度を補正した温度で制御する。これにより、温度測定機構を簡易にするとともに他の反応容器における温度制御を高い精度でおこなうことができる。
以上のように、本実施形態の気相成長および気相成長装置によれば、複数の反応炉での成膜中における基板の温度制御を簡易におこなうことが出来る。
(第2の実施形態)
本実施形態の気相成長装置は、温度制御の基準となる気相成長部を、基板の実温度が所定温度となるように制御したときに測定される放射率を考慮しない温度となるように、その他の気相成長部の放射温度計により測定された温度を制御する点で、第1の実施形態の気相成長装置と異なっている。以下、第1の実施形態と重複する記載は省略する。
図4は、本実施形態における気相成長装置の模式図である。図5は、本実施形態における気相成長装置の一部のブロック図である。
本実施形態の気相成長装置においては、計算機構32、34、36、38が設けられていない。基板Wの実温度が所定の温度となるように温度制御機構44により制御された時の、放射温度計12により測定された温度Tが温度制御機構44、46、48に入力される。そして温度制御機構44、46、48は、加熱機構4、6、8を用いて、温度T、T、Tが、それぞれ温度Tになるように制御する。
図6は、本実施形態における気相成長方法のフローチャートである。
まず、制御機構62、64、66、68が、基板W、W、W、Wを、たとえばロボットハンドを用いて、それぞれ反応容器92、94、96、98に搬入し、それぞれ支持部22、24、26、28に載置する(S50)。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれ加熱機構2、4、6、8を用いて、それぞれ基板W、W、W、Wを加熱する(S52)。
次に、温度制御機構42が、放射温度計12を用いて、基板Wの放射率の影響を考慮しない温度T(第1の温度)を測定する。なおここで、温度Tは、放射温度計142によって測定されてもよい(S54)。
次に、温度計140が、放射率測定機構144を用いて、基板Wの放射率を測定する(S56)。次に、温度計140が、実温度計算機構146を用いて、温度Tと基板Wの放射率から実温度TC1を計算する(S58)。次に、温度制御機構42が、加熱機構2を用いて、実温度TC1が所定の温度になるように制御する(S60)。
次に、温度制御機構44、46、48が、加熱機構4、6、8を用いて、温度T、T、Tが温度Tになるように制御する。(S62)。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれ回転機構52、54、56、58を用いて、それぞれ基板W、W、W、Wをそれぞれの周方向に所定の回転速度で回転させる(S64)。
次に、制御機構62、64、66、68が、それぞれガス供給機構72、74、76、78を用いて、それぞれに所定のプロセスガスを所定の流量で、それぞれガス供給口112、114、116、118から、それぞれ基板W、W、W、Wに供給する(S66)。所定のプロセスガスを所定の流量で、供給することにより、基板W、W、W、Wに所望の膜が成膜される。
成膜が終了したら、基板W、W、W、Wの温度を下げて、たとえばロボットハンドを用いて反応容器92、94、96、98から搬出する(S68)。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、複数の反応炉での成膜中における基板の温度制御を簡易におこなうことが出来る。
これら実施形態において、実温度を測定する温度計はECPに限定されるものではなく、測定箇所も基板表面ではなく基板裏面であってもよい。例えば熱電対による測定も可能である。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。上記、実施形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、各実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもかまわない。
実施形態では、装置構成や製造方法等、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や製造方法等を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての気相成長装置および気相成長方法は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
2、4、6、8 加熱機構
12、14、16、18 放射温度計
22、24、26、28 回転リング
32、34、36、38 計算機構
42、44、46、48 温度制御機構
52、54、56、58 回転機構
62、64、66、68 制御機構
72、74、76、78 ガス供給機構
82、84、86、88 排気機構
92、94、96、98 反応容器
102、104、106、108 支持部
112、114、116、118 ガス供給口
122、124、126、128 排気口
132、134、136、138 シャワープレート
140 第1の温度計
142 放射温度計
144 放射率測定機構
146 実温度計算機構
150 広帯域放射温度計
152、154、156、158 回転ベース
202、204、206、208 気相成長部
1000 気相成長装置
、W、W、W 基板
、T、T、T 放射率の影響を考慮しない温度
C1 実温度
C2、TC3、TC4 補正温度

Claims (5)

  1. 第1の基板を支持する第1の支持部と、
    前記第1の基板を加熱する第1の加熱機構と、
    前記第1の基板の上面にプロセスガスを供給するガス供給機構と、
    前記第1の基板上面の、放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定する第1の放射温度計と、
    前記第1の基板の実温度を取得する第1の温度計と、
    前記第1の加熱機構を用いて前記実温度が所定の温度となるよう制御する第1の温度制御機構と、
    第2の基板を支持する第2の支持部と、
    前記第2の基板を加熱する第2の加熱機構と、
    前記第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定する第2の放射温度計と、
    前記第1の温度、前記実温度、及び前記第2の温度に基づき、前記第2の加熱機構を制御する第2の温度制御機構と、
    を備える気相成長装置。
  2. 前記第2の温度制御機構が、前記第2の温度を前記実温度及び前記第1の温度に基づいて補正した補正温度が前記所定の温度となるように前記第2の加熱機構を制御する請求項1記載の気相成長装置。
  3. 前記第2の温度制御機構が、前記第2の温度が前記第1の温度となるように前記第2の加熱機構を制御する請求項1記載の気相成長装置。
  4. 前記実温度は、前記第1の基板の放射率と前記第1の温度より求められる請求項1ないし請求項3いずれか一項記載の気相成長装置。
  5. 第1の基板を加熱し、
    前記第1の基板の放射率の影響を考慮しない第1の温度を測定し、
    前記第1の基板の実温度を取得し、
    前記実温度が所定の温度となるよう制御し、
    前記第2の基板の放射率の影響を考慮しない第2の温度を測定し、
    前記第1の温度、前記実温度、及び前記第2の温度に基づき、前記第2の基板を加熱する、
    気相成長方法。
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