JP6605197B2 - 気相成長方法および気相成長装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気相成長方法および気相成長装置に関する。
高品質な半導体膜を成膜する方法として、気相成長によりウェハ(基板)上に単結晶膜を成長させるエピタキシャル成長技術がある。このエピタキシャル成長技術を用いる気相成長方法および気相成長装置では、常圧または減圧に保持された反応炉内の支持部でウェハを支持させる。次に、成膜の原料となる反応ガスを、ウェハ上に供給する。ウェハの表面では反応ガスの熱反応等が生じ、エピタキシャル単結晶膜が成膜される。
かかる成膜の際、ウェハの温度は成膜に適した温度、たとえばSiウェハの場合で800℃から1000℃程度となる。また、複数の材料を多層で成膜する場合には、ウェハの温度はその材料の成膜に適した温度に昇温または降温される。そのため、ウェハが熱膨張または熱収縮し、反応炉内の支持部からウェハが位置ずれをおこして成膜ができなくなることが発生し得る。
特開2002−043231号公報
本発明が解決しようとする課題は、基板の温度の昇温または降温に伴う基板の変形による、基板の支持部に対する位置ずれの有無を、昇温中または降温中に検出することができる、気相成長方法および気相成長装置を提供することである。
実施形態の気相成長方法は、基板を反応炉内の支持部に載置し、基板を基板の周方向に所定の回転速度で回転し、所定の回転速度で回転する基板の温度を昇温または降温し、基板の温度を昇温または降温しながら基板の外周部の温度を所定の回転角度毎に測定し、基板の外周部の所定の回転角度毎の温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定する。
上記態様の気相成長方法において、基板の外周部の所定の回転角度毎の温度の変化量の最大値と最小値は、直前の所定の回転数内において測定された温度を用いて求めることが好ましい。
上記態様の気相成長方法において、回転角度は45度以上120度以下であることが好ましい。
実施形態の気相成長装置は、反応炉と、反応炉内に配置され、基板が載置され基板を基板の周方向に所定の回転速度で回転する支持部と、基板の外周部の所定の回転角度毎の温度を測定する温度計と、基板の外周部の所定の回転角度毎の温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定する位置ずれ判定部と、を備える。
本発明によれば、基板の温度の昇温または降温に伴う基板の変形による、基板の支持部に対する位置ずれの有無を、昇温中または降温中に検出することができる、気相成長方法および気相成長装置の提供が可能となる。
第1の実施形態における気相成長装置の模式断面図である。 第1の実施形態における気相成長方法のフローチャートである。 第1の実施形態における基板外周部の温度測定方法を示す模式図である。 第1の実施形態における作用の説明図である。 第2の実施形態における気相成長方法のフローチャートである。 第2の実施形態における作用の説明図である。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
(第1の実施形態)
本実施形態の気相成長方法は、基板を反応炉内の支持部に載置し、基板を基板の周方向に所定の回転速度で回転し、所定の回転速度で回転中の基板の温度を昇温し、昇温中における複数の基板の外周部の温度を120度以下の回転角度毎に測定し、複数の基板の外周部の温度の変化量に基づいて基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定する。
図1は、本実施形態の気相成長装置の模式断面図である。本実施形態の気相成長装置は、たとえば、MOCVD法(有機金属気相成長法)を用いる縦型の枚葉型のエピタキシャル成長装置である。本実施形態のエピタキシャル成長装置では、例えば、GaN(窒化ガリウム)、AlN(窒化アルミニウム)、AlGaN(窒化アルミニウムガリウム)、InGaN(窒化インジウムガリウム)等のIII−V族の窒化物系半導体の単結晶膜を成長する。
気相成長装置100は、反応炉2を備える。膜の成長は、反応炉2の内部で行われる。反応炉2の内部には、ウェハW(基板)が載置されウェハWをウェハWの周方向に回転さする支持部42が配置されている。支持部42は、リング28を介して回転ベース22に接続されている。ここでウェハWは、たとえばSi(シリコン)ウェハやサファイヤウェハである。
回転ベース22は、図示しない回転機構により回転される。これによりリング28が回転される。そのため、リング28に接続された支持部42および支持部42に載置されたウェハWがその周方向に回転する。なお、回転ベース22、リング28、支持部42の形態は、これに限定されない。たとえば、支持部42とリング28と回転ベース22とが一体である装置を用いることができる。
支持部42は、その内部にウェハが固定される凹部44を備える。ここで、支持部42は、後述するピン26が通過するための穴45を備えていてもよい。なお、支持部42にウェハWが固定される機構としては、凹部44に限定されない。
反応炉2は、図示しないウェハ搬出入口を有する。ウェハ搬出入口は、反応炉2の内部へのウェハWの搬入、および反応炉2の内部からのウェハWの搬出に用いられる。ここで、かかるウェハWの搬出入には、たとえば、図示しないハンドが用いられる。ハンドにより搬入されたウェハWは、たとえば、反応炉2の内部においてピン26に移動され、さらに凹部44に支持される。なお、ウェハWの搬出入の方法はこれに限定されない。
ガス供給部54は、反応炉2外に配置され、反応ガス供給口12と接続されている。ガス供給部54には、ウェハW上での膜の処理に用いられる反応ガスなどの原料が蓄えられている。たとえば、トリメチルガリウム(TMG)、トリメチルインジウム(TMI)、トリメチルアルミニウム(TMA)、アンモニア(NH)ガス、窒素(N)ガス、水素(H)ガスが蓄えられている。
また、反応炉2は、反応ガス供給口12と排気口14とを有する。反応ガスは、反応ガス供給口12から反応炉2内部に供給される。ここで供給された反応ガスは、たとえば、反応炉2内部に配置されたシャワープレート48を通過した後にウェハW上に供給されて、膜の成長すなわち成膜に用いられる。使用されなかった反応ガスおよび成膜により生じた生成物は、排気口14から排気される。
反応炉2の内部には、第1のヒーター38が配置される。第1のヒーター38はウェハWの加熱に用いられる。さらに、反応炉2の内部には、第2のヒーター40が配置される。第2のヒーター40は、主にウェハW外周部の加熱に用いられる。第1のヒーター38だけではウェハW外周部の温度が低くなり、ウェハW外周部の膜質が劣化するおそれがあるためである。
第1のヒーター38および第2のヒーター40は、電源58により通電がなされて発熱する。ここでかかる通電は、たとえば、第1のヒーター38と第2のヒーター40それぞれに接続されたブースバー36と、ブースバー36に接続されたベースディスク34と、ベースディスク34に連結部32を用いて接続されたヒーターシャフト24と、ヒーターシャフト24に接続された電源58と、によってなされる。
ブースバー36は、たとえば、SiCで被覆されたカーボンからなる。ベースディスク34は、たとえば、石英からなる。また、連結部32は、モリブデン等の金属からなる。
第1の温度計50および第2の温度計52は、反応炉2の上部に配置される。第1の温度計50は、ウェハW中心の温度を測定する。また、第2の温度計52は、ウェハW外周部の温度を測定する。第1の温度計50および第2の温度計52は、たとえば、放射温度計である。
制御機構56は、位置ずれ判定部60と気相成長装置制御部64とを、その構成要素として有する。制御機構56は、たとえば、回路基板で構成される。あるいは、CPU(Central Processing Unit)を中心とするマイクロプロセッサと、処理プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)と、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)と、入出力ポートおよび通信ポートで構成される。
制御機構56は、ピン26と、第1の温度計50と、第2の温度計52と、ガス供給部54と、電源58と、回転機構と、ハンドと、ウェハ搬出入口と、に接続される。
気相成長装置制御部64は、ピン26の上げ下げの制御、第1の温度計50と第2の温度計52によるウェハWの温度測定、ガス供給部54から反応炉2への反応ガスなどの原料の供給の制御、回転機構によるウェハWの回転およびウェハWの回転速度の制御、ハンドによるウェハWの移動の制御、ウェハ搬出入口の開け閉めの制御、および電源58によるヒーターの加熱の制御をおこなう。なお、これらの制御は、後述の、位置ずれ判定部60の判定に基づくものである場合がある。
位置ずれ判定部60は、後述するウェハW外周部の温度の変化量に基づいて、ウェハWの支持部42に対する位置ずれの有無を判定する。
図2は、本実施形態における気相成長方法のフローチャートである。まず、気相成長装置制御部64が、ハンドを用いて、反応炉2外から反応炉2内にウェハWを搬送する(S10)。次に、気相成長装置制御部64が、ウェハWを、反応炉2内の支持部42に載置する(S12)。次に、気相成長装置制御部64が、ウェハWをウェハWの周方向に第1の回転速度(所定の回転速度)で回転する(S14)。ここで第1の回転速度は、たとえば、10rpm以上150rpm未満である。次に、気相成長装置制御部64が、第1のヒーター38と第2のヒーター40のいずれか一方または両方を用いて、第1の回転速度で回転中のウェハWの昇温を開始する(S16)。
次に、気相成長装置制御部64が、昇温中の複数のウェハW外周部の温度を、たとえば第2の温度計52を用いて測定する(S18)。ここで、第2の放射温度計52を用いて測定するウェハWの場所は、たとえば8インチウェハの場合、中心から90mm程度離れたところである。
次に、位置ずれ判定部60が、昇温中の複数のウェハWの外周部の温度の変化量に基づいて、ウェハWの支持部44に対する位置ずれの有無を判定する。ここで、位置ずれの有無の判定の手法は特に限定されないが、たとえば、ウェハWの外周部の温度の変化量の最大値と最小値を計算し、最大値と最小値の差を計算し(S20)、最大値と最小値の差が所定の範囲内にあるか(S22)という基準に基づいて判定をおこなうことができる。変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内にあれば、位置ずれ判定部60が、ウェハWの位置ずれはないと判定する。これに対して、変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内になければ、位置ずれ判定部60が、ウェハWの位置ずれはあると判定する。
変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内にあれば、気相成長装置制御部64が、ウェハWの昇温を停止し(S24)、ウェハを第2の回転速度で回転させる(S26)。ここで第2の回転速度は、たとえば、100rpm以上3000rpm以下である(御指示の程お願いいたします)。次に、気相成長装置制御部64が、反応ガスを反応ガス供給口12からシャワープレート48を通してウェハW上に導入し、ウェハW上に膜を成長する(S28)。使われなかった反応ガスと成膜により生じた生成物は、排気口14より排気する。
変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内になければ、気相成長装置制御部64が、ウェハの回転を停止する(S30)。
図3は、第1の実施形態における基板外周部の温度測定方法を示す模式図である。
ウェハWは支持部42によって回転される。そのため、ウェハWはウェハWの中心Oではなく支持部42の中心Oを中心に回転される。したがって、後述する回転角度はウェハWの中心Oではなく支持部42の中心Oを基準に測定する。
以下の記載においては、ウェハ外周部の温度が測定されるときのウェハWの回転速度が一定で、かつ温度が測定されるときの時間間隔は一定であるとする。また、ウェハWの回転方向は、図3の面内において時計回りであるものとする。図3(a)においては、ウェハWの回転速度[min−1]が50rpm(rpm:rotation per minute)で、ウェハWの温度の測定を0.2秒に1回おこなうものとする。すると、ウェハWが1回転するのに1.2秒かかるため、1回転あたりのウェハW外周部の温度測定は6回行われることとなる。そのため、t=10.2秒とすると、t=10.4秒、t=10.6秒、t=10.8秒、t=11.0秒、t=11.2秒、t=11.4秒となる。このとき、測定箇所46aはtでの測定箇所、測定箇所46bはt秒での測定箇所、測定箇所46cはt秒での測定箇所、測定箇所46dはt秒での測定箇所、測定箇所46eはt秒での測定箇所、測定箇所46fはtでの測定箇所、測定箇所46gはtでの測定箇所である。1回転あたりのウェハW外周部の温度測定は6回行われているため、基板外周部の温度は360度を6で割った商である60度の回転角度毎に測定されている。なお、測定箇所46gと測定箇所46aは、理想的には一致している場所であるが、一致していなくてもよい。
図3(b)においては、ウェハWの回転速度[min−1]が50rpmで、ウェハWの温度の測定を0.6秒に1回おこなうものとする。すると、ウェハWが1回転するのに1.2秒かかるため、1回転あたりのウェハW外周部の温度測定は2回行われることとなる。そのため、t31=10.2秒とすると、t32=10.8秒、t33=11.4秒である。このとき、ウェハW外周部の温度は、180度の回転角度毎に測定されている。
図3(c)においては、ウェハWの回転速度[min−1]が50rpmで、ウェハWの温度の測定を1.4秒に1回おこなうものとする。すると、t51=10.2秒、t52=11.6秒である。このとき、ウェハW外周部の温度は、ウェハWが480度回転した後に測定されている。ここで、ウェハWの回転角度が360度を超えたときには、360度あるいはその整数倍の角度を、差が360度以下になるように差し引いたものを回転角度とする。図3(c)の場合は、480°−360°×1=120°となるため、回転角度は120度である。
なお、ウェハWの回転方向が反時計回りである場合は、反時計回りの方向の回転角度を正の回転角度とする。
複数のウェハWの外周部の温度は、45度以上120度以下の回転角度毎に測定されることが好ましい。120度を上回ると、温度データの数が少なすぎて、位置ずれの有無を判定することが難しくなる。一方45度を下回ると、温度データの数が多く計算量が増大するため変化量を求めることが難しくなる。位置ずれの有無を正しく判定し、かつ計算量が多くなりすぎない回転角度は、51.4度以上90度以下である。
あるいは、ウェハWの1回転あたりのウェハW外周部の温度は、3回以上8回以下測定されてもよい。3回を下回ると、温度データの数が少なすぎて位置ずれの有無を判定することが難しくなる。一方8回を上回ると、温度データの数が多く計算量が増大するため変化量を求めることが難しくなる。位置ずれの有無を正しく判定し、かつ計算量が多くなりすぎない測定の回数は、4回以上7回である。
さらに、変化量の最大値と最小値は、直前の1回転数内から10回転数内において測定された温度を用いて求めることが好ましい。回転数が少なすぎると、測定する回転角度または位置によっては変化量が少ないときの温度を測定することがあり、精度良く位置ずれを判定することが難しくなる。一方、回転数が多すぎると、その時点よりかなり前の温度データを用いて変化量の最大値と最小値を求めることになるため、その時点での位置ずれの判定を正確におこなうことが難しくなる。より好ましくは、変化量の最大値と最小値を、直前の2回転数内から5回転数内において測定された温度を用いて求めることが好ましい。
図4は、本実施形態における作用の説明図である。
図4(a)はウェハWの支持部42に対する位置ずれがないときの図、図4(e)はウェハWの支持部42に対する位置ずれがあるときの図である。
一定の時間間隔で測定された、昇温中のウェハWの外周部の温度を、図4(a)の場合については図4(b)に、また図4(e)の場合については図4(f)に、それぞれ示す。いずれの場合も、ウェハWの1回転あたりのウェハW外周部の温度は6回測定されている。すなわち、ウェハW外周部の温度は、60度の回転角度毎に測定されている。
図4(c)と図4(g)は、図4(b)および図4(e)それぞれの場合における、ウェハW外周部の温度の変化量を示す図である。たとえばtにおけるウェハW外周部の温度の変化量は、tにおけるウェハW外周部の温度からtにおけるウェハW外周部の温度を差し引くことにより計算する。なお、tにおけるウェハW外周部の温度からtにおけるウェハ外周部の温度を差し引き、その差をtにおけるウェハW外周部の温度の変化量としてもよい。しかし、ウェハWの位置ずれを詳細に評価するため、たとえばtとtなどの直前の時間で測定した温度で上記の変化量を求めることが好ましい。
図4(d)と図4(h)は、ウェハW外周部の温度の変化量の最大値と、ウェハW外周部の温度の変化量の最小値と、変化量の最大値と最小値の差を、それぞれ示す図である。ここで、変化量の最大値と最小値は、直前の3回転数内において測定された温度を用いて求めている。たとえば、t19における変化量の最大値と最小値は、tからt19の18点において測定された温度を用いて求めている。また、t20における変化量の最大値と最小値は、tからt20の18点において測定された温度を用いて求めている。なお、図4においてはtからt20までの温度をプロットしているが、t以前の時間とt20以後の時間においても、ウェハ外周部の温度はtからt20までと同様の変化をしているものとした。
図4(d)においては、変化量の最大値と最小値はそれぞれ小さくまた等しくなっている。このような理想的な場合においては、変化量の最大値と最小値の差はゼロとなる。これに対して、図4(h)においては、変化量の最大値と最小値の絶対値はそれぞれ大きくまた異なっている。このため、変化量の最大値と最小値の差は有限となる。このようにして、ウェハWの外周部の温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて、基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定することができる。
なお、上記の記載は、ウェハWの支持部42に対する位置ずれの判定手法を限定するものではない。本実施形態においては、ウェハWの温度上昇の過程、ウェハWの温度下降の過程、ウェハWの材質、成膜される材料の材質等に依存して、上記に記載された方法以外の方法であっても、適切に用いることができる。
以下、本実施形態の作用および効果について説明する。
ウェハWの昇温中は、ウェハWの支持部42に対する位置ずれによる温度変化が、ウェハWの昇温に伴う温度変化のため観測しづらくなる。
これに対して、本実施形態のように、ウェハW外周部の温度の変化量、特にウェハW外周部の温度の変化量の最大値と最小値に基づくと、ウェハWの昇温中であっても、ウェハWの支持部42に対する位置ずれの有無の判定を容易におこなうことができる。
以上のように、本実施形態の気相成長および気相成長装置によれば、基板の温度の昇温に伴う基板の変形による、支持部からの基板の位置ずれを、昇温中に検出することができる、気相成長方法および気相成長装置の提供が可能となる。
(第2の実施形態)
本実施形態の気相成長法は、ウェハW(基板)の温度を降温する点で、第1の実施形態と異なっている。すなわち、本実施形態の気相成長方法は、基板を反応炉内の支持部に載置し、基板を基板の周方向に所定の回転速度で回転し、所定の回転速度で回転中の基板の温度を降温し、降温中における複数の基板の外周部の温度を120度以下の回転角度毎に測定し、複数の基板の外周部の温度の変化量に基づいて基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定する。なお、第1の実施形態と重複する点については、記載を省略する。
図5は、本実施形態における気相成長方法のフローチャートである。まず、気相成長装置制御部64が、ウェハWを反応炉2内の支持部42に載置する(S48)。次に、気相成長装置制御部64が、ウェハWをウェハWの周方向に第2の回転速度で回転させる(S50)。次に、気相成長装置制御部64が、反応ガスを反応ガス供給口12からシャワープレート48を通してウェハW上に導入し、ウェハW上に膜を成長する(S52)。使われなかった反応ガスと成膜により生じた生成物は、排気口14より排気する。なお、S48とS50とS52は、それぞれ第1の実施形態のS12とS26とS28と同様のステップである。
膜の成長が終了したら、気相成長装置制御部64が、ウェハWを第1の回転速度で回転させる(S54)。次に、気相成長装置制御部64が、第1の回転速度で回転中のウェハWの温度の降温を開始する(S56)。
次に、気相成長装置制御部64が、降温中の複数のウェハW外周部の温度を、たとえば第2の温度計を用いて測定する(S58)。
次に、位置ずれ判定部60が、降温中の複数のウェハWの外周部の温度の変化量に基づいて、ウェハWの支持部44に対する位置ずれの有無を判定する。ここで、位置ずれの有無の判定の手法は特に限定されないが、たとえば、ウェハWの外周部の温度の変化量の最大値と最小値を計算し、最大値と最小値の差を計算し(S60)、最大値と最小値の差が所定の範囲内にあるか(S62)という基準に基づいて判定をおこなうことができる。変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内にあれば、位置ずれ判定部60が、ウェハWの位置ずれはないと判定する。これに対して、変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内になければ、位置ずれ判定部60が、ウェハWの位置ずれはあると判定する。
変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内にあれば、気相成長装置制御部64が
ウェハWの降温を停止し(S64)、ウェハを第2の回転速度で回転させる(S66)。次に、気相成長装置制御部64が、反応ガスを反応ガス供給口12からシャワープレート48を通してウェハW上に導入し、ウェハW上に膜を成長させる(S68)。使われなかった反応ガスと成膜により生じた生成物は、排気口14より排気する。
変化量の最大値と最小値の差が所定の範囲内になければ、気相成長装置制御部64が、ウェハの回転を停止する(S70)。
図6は、本実施形態における作用の説明図である。
図6(a)はウェハWの支持部42に対する位置ずれがないときの図、図6(e)はウェハWの支持部42に対する位置ずれがあるときの図である。
一定の時間間隔で測定された、降温中のウェハWの外周部の温度を、図6(a)の場合については図6(b)に、また図6(e)の場合については図6(f)に、それぞれ示す。いずれの場合も、ウェハWの1回転あたりのウェハW外周部の温度は6回測定されている。すなわち、ウェハW外周部の温度は、60度の回転角度毎に測定されている。
図6(c)と図6(g)は、図6(b)および図6(e)それぞれの場合における、ウェハW外周部の温度の変化量を示す図である。たとえばtにおけるウェハW外周部の温度の変化量は、tにおけるウェハW外周部の温度からtにおけるウェハW外周部の温度を差し引くことにより計算する。
図6(d)と図6(h)は、ウェハW外周部の温度の変化量の最大値と、ウェハW外周部の温度の変化量の最小値と、変化量の最大値と最小値の差を、それぞれ示す図である。ここで、変化量の最大値と最小値は、直前の3回転数内において測定された温度を用いて求めている。たとえば、t19における変化量の最大値と最小値は、tからt19の18点において測定された温度を用いて求めている。また、t20における変化量の最大値と最小値は、tからt20の18点において測定された温度を用いて求めている。なお、図6においてはtからt20までの温度をプロットしているが、t以前の時間とt20以後の時間においても、ウェハ外周部の温度はtからt20までと同様の変化をしているものとした。
図6(d)においては、変化量の最大値と最小値はそれぞれ小さくまた等しい。このような理想的な場合においては、変化量の最大値と最小値の差はゼロとなる。これに対して、図6(h)においては、変化量の最大値と最小値の絶対値はそれぞれ大きくまた異なっている。このため、変化量の最大値と最小値の差は有限となる。このようにして、ウェハWの外周部の温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて、基板の支持部に対する位置ずれの有無を判定することができる。
なお、上記の記載は、ウェハWの支持部42に対する位置ずれの判定手法を限定するものではない。本実施形態においては、ウェハWの温度上昇の過程、ウェハWの温度下降の過程、ウェハWの材質、成膜される材料の材質等に依存して、上記に記載された方法以外の方法であっても、適切に用いることができる。
以上のように、本実施形態の気相成長および気相成長装置によれば、基板の温度の降温に伴う基板の変形による、支持部からの基板の位置ずれを、降温中に検出することができる、気相成長方法および気相成長装置の提供が可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施形態について説明した。上記、実施形態はあくまで、例として挙げられているだけであり、本発明を限定するものではない。また、各実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもかまわない。
本実施形態では、ウェハ1枚毎に成膜する縦型の枚葉式のエピタキシャル装置を例に説明したが、気相成長装置は、枚葉式のエピタキシャル装置に限られるものではない。ウェハを回転させて膜を成長する気相成長装置であれば、本発明を適用することが可能である。
実施形態では、装置構成や製造方法等、本発明の説明に直接必要としない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や製造方法等を適宜選択して用いることができる。その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての気相成長装置および気相成長方法は、本発明の範囲に包含される。本発明の範囲は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲によって定義されるものである。
2 反応炉
12 反応ガス供給口
14 排気口
20 ベースプレート
22 回転ベース
24 ヒーターシャフト
26 ピン
28 リング
32 連結部
34 ベースディスク
36 ブースバー
38 第1のヒーター
40 第2のヒーター
42 支持部
44 凹部
45 穴
46 測定箇所
48 シャワープレート
50 第1の温度計
52 第2の温度計
54 ガス供給部
56 制御機構
58 電源
60 位置ずれ判定部
64 気相成長装置制御部
100 気相成長装置
W ウェハ(基板)

Claims (4)

  1. 基板を反応炉内の支持部に載置し、
    前記基板を前記基板の周方向に所定の回転速度で回転し、
    前記所定の回転速度で回転する前記基板の温度を昇温または降温し、
    前記基板の温度を昇温または降温しながら前記基板の外周部の温度を所定の回転角度毎に測定し、
    前記基板の外周部の前記所定の回転角度毎の前記温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて前記基板の前記支持部に対する位置ずれの有無を判定することを特徴とする気相成長方法。
  2. 前記基板の外周部の前記所定の回転角度毎の前記温度の変化量の最大値と最小値は、直前の所定の回転数内において測定された温度を用いて求めることを特徴とする請求項記載の気相成長方法。
  3. 前記回転角度は45度以上120度以下であることを特徴とする特徴とする請求項1または請求項2記載の気相成長方法。
  4. 反応炉と、
    前記反応炉内に配置され、基板が載置され前記基板を前記基板の周方向に所定の回転速度で回転する支持部と、
    前記基板の外周部の所定の回転角度毎の温度を測定する温度計と、
    前記基板の外周部の前記所定の回転角度毎の温度の変化量の最大値と最小値の差に基づいて前記基板の前記支持部に対する位置ずれの有無を判定する位置ずれ判定部と、
    を備えることを特徴とする気相成長装置。
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