JP2016218029A - 積層型のコンタクトプローブ - Google Patents

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英樹 藤本
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Abstract

【課題】半導体集積回路などの電子部品における導通状態検査や動作特性検査を行うのに適しており確実性および安定性を向上させる、特に狭ピッチの電極を多数有する電子部品の検査を行うのに好適な積層型のコンタクトプローブを提供する。
【解決手段】外部接続用配線に接続される固定部材2と、金属薄板のプローブ4を厚み方向に複数枚積層した可動部材3とよりなるコンタクトプローブ1であって、このコンタクトプローブ1を挟持するホルダー10,10に前記固定部材2を不動に支持するとともに、前記可動部材3を垂直方向に移動可能に支持し、前記可動部材3の上部3aを前記固定部材2に常時接触するように嵌合し、前記コンタクトプローブ1の移動により前記可動部材3の下部3aを電気部品の電気回路面に対して離接するようにした。
【選択図】図1

Description

この発明は積層プローブに関し、特に、大電流の印加や大電流を要する電気的特性検査に用いる積層プローブに関する。
近年、半導体装置において、特に大電流を要する印加や電気的特性検査を行う際、半導体装置にコンタクトプローブを接触させて電流・電圧の印加や電気的特性検査を行っている。
一般に、コンタクトプローブとして、スプリング型コンタクトプローブもしくは、積層型コンタクトプローブが用いられる。スプリング型コンタクトプローブは、ばねで上下に伸縮可能な金属ピンを半導体装置に接触させて、半導体装置との電気的接続を行うコンタクトプローブである。
また、積層型コンタクトプローブは、厚み方向に積層した金属薄板を半導体装置に押し当てることにより、電気的接続を行うプローブである(例えば、特許文献1参照)。
実用新案登録第3125156号公報
上述の従来のスプリング型コンタクトプローブは、検査対象の被測定物との接点数が少ないため、通電電流に制限があり、大電流を要する電気的特性試験に適さない問題があった。また、コンタクトプローブの形状による自己のインダクタンス成分により、本来必要とする試験条件を満足できないことがあった。
また、従来の積層プローブは、大電流を引き出すために、多数のケーブルを取り付ける必要があり、構造上の煩わしさが著しく、しかも、ワイピング構造により線状の接触傷ができることがある。
この発明は以上の課題を解決するためになされたものであり、コンタクトプローブの接続の確実性、安定性および耐久性を向上させるとともに、簡易な構造で大電流を通電可能な積層プローブの提供を目的とする。
前記課題を解決し、かつ目的を達成するために、この発明は、以下のように構成した。
請求項1に記載の発明は、外部接続用配線に接続される固定部材と、金属薄板のプローブを厚み方向に複数枚積層した可動部材とよりなるコンタクトプローブであって、このコンタクトプローブを挟持するホルダーに前記固定部材を不動に支持するとともに、前記可動部材を垂直方向に移動可能に支持し、前記可動部材の上部を前記固定部材に常時接触するように嵌合し、前記コンタクトプローブの移動により前記可動部材の下部を電気部品の電気回路面に対して離接させるようにしたことを特徴とする積層型のコンタクトプローブである。
請求項2に記載の発明は、前記可動部材の上部の両側縁に形成した切欠きに弾性部材をそれぞれ嵌装し、この弾性部材の付勢力により、前記可動部材を垂直方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の積層型のコンタクトプローブである。
請求項3に記載の発明は、垂直方向に移動する前記可動部材の上部の両側縁が、前記固定部材の側面に接触するように、前記固定部材の側面を押圧する当接部材を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型のコンタクトプローブである。
前記構成により、この発明は、以下のような効果を有する。
請求項1に記載の発明では、外部接続用配線に接続される固定部材と、金属薄板のプローブを厚み方向に複数枚積層した可動部材とよりなるコンタクトプローブであって、このコンタクトプローブを挟持するホルダーに前記固定部材を不動に支持するとともに、前記可動部材を垂直方向に移動可能に支持し、前記可動部材の上部を前記固定部材に常時接触するように嵌合し、前記コンタクトプローブの移動により前記可動部材の下部を電気部品の電気回路面に対して離接させるようにしたので、外部接続用配線に接続される前記固定部材から前記可動部材を通して前記電気部品の前記電気回路面に直線的に接続され、前記固定部材より前記可動部材の接触する前記電気回路面までの距離が短くなり、抵抗値を少なくすることができ、しかも、前記可動部材の前記下部が前記電気部品の前記電気回路面に垂直方向より接触するのでワイピングが生じることはない。
さらに、前記可動部材は金属薄板の前記プローブを積層してなるので、前記可動部材の前記下部が前記電気回路面の形状に沿った形状となり、前記電気回路面に対して接点数が多くでき、電圧、電流の印加が確実になるとともに、前記電気部品の電気的特性検査の精度が向上し、しかも、前記電気回路面に接触する前記可動部材は上下に移動するが、外部接続用配線に接続さる前記固定部材は不動なので、接続箇所に無理な力が作用せず配線が破損し断線するとかがなくなり、従来よりも著しく使用寿命が向上するという絶大な効果を奏する。
請求項2に記載の発明では、前記可動部材の上部の両側縁に形成した切欠きに弾性部材をそれぞれ嵌装し、この弾性部材の付勢力により、前記可動部材を垂直方向に移動させるので、前記弾性部材に斜め方向の付勢力が作用することがなく、前記弾性部材の垂直方向の付勢力により、前記可動部材の前記下部を前記電気回路面に密接でき、しかも、前記コンタクトプローブが上方へ移動する際、前記固定部材の上方への移動に対して、前記弾性部材の付勢力により、一旦、可動部材に押し下げられ、その後、前記固定部材とともに上方へ移動する。
請求項3に記載の発明では、垂直方向に移動する前記可動部材の上部の両側縁が、前記固定部材の側面に接触するように、前記固定部材の側面を押圧する当接部材を備えたので、前記プローブが複数枚積層されていても、積層された前記プローブが一枚ごとに側方にはみ出ることを規制し、複数枚の前記プローブを前記固定部材の側面に均一に接触させることができ、印加および検査を正確に実施することができる。
この発明における積層型のコンタクトプローブを示す斜視図。 この発明におけるコンタクトプローブを一部断面した側面図。 図2のA−A線に沿う断面図。 この発明のコンタクトプローブの動作を説明した拡大図。
以下、この発明におけるコンタクトプローブの実施の形態について説明する。この発明の実施の形態は、発明の最も好ましい形態を示すものであり、この発明にこれは限定されない。
この発明の実施の態様を図1および図4に基づいて説明する。符号1は左右のホルダー10、10により挟持されるコンタクトプローブで、このコンタクトプローブ1は、外部接続用配線(図示せず)に接続される固定部材2と、垂直方向に上下に移動可能な可動部材3とよりなり、前記可動部材3の上部3aを前記固定部材2に常時接触するように嵌合する。
前記ホルダー10、10の前後に前記可動部材3の間隔を確保するスペーサー11、11を介在し、左右の前記ホルダー10、10に横架する複数の連結ピン12を前記スペーサー11、11の貫通孔11bに挿通し、前後の前記スペーサー11、11を支持する。なお、12aは前記連結ピン12の先端が挿入されるピン孔である。
前記固定部材2は、断面コ字状に形成され、上面2aに外部接続用配線を接続し、この上面2aを左右の前記ホルダー10、10間に横架した一対の上方規制ピン21と、一対の下方規制ピン22とにより挟み、前記ホルダー10、10に上下および前後方向に不動に支持される。
前記固定部材2の断面コ字状の側面2bにスリット2cを設け、前記側面2bに弾力性をもたせて前記可動部材3の側縁に密接し易くさせる。なお、前記固定部材2は金合金、リン青銅などの導電性の高い材料よりなる。
前記可動部材3は、中央に長軸が上下方向になる長円孔4aと、両側縁に形成した切欠き4bとを有する金属薄板のプローブ4を厚み方向に複数枚積層してなり、各金属薄板の厚みはほぼ等しく、例えば、100μmとし、積層数は、10〜100程度にする。
前記可動部材3は金属薄板の前記プローブ4を積層してなるので、図4のように前記可動部材3の下部3bが電気部品Wの電気回路面Fの形状に沿った形状となる。なお、前記プローブ4は、例えば、ベリリウム銅、黄銅などに金メッキを被覆した導電性材料よりなる。
前記プローブ4の間には、前記電気回路面Fに接触する前記可動部材3の前記下部3bを除いた形状の絶縁部材6が介在されており、隣接する前記プローブ4の間は、前記絶縁部材6の厚さだけ離れているので、接触する恐れは全くなくなる。なお前記絶縁部材6はフッ素樹脂材などよりなる。
前記長円孔4aには左右の前記ホルダー10、10に横架するガイドピン5が挿入され、前記可動部材3が垂直方向に上下に移動でき、前記電気部品Wの前記電気回路面Fに対し、前記可動部材3の前記下部3bを離接させて非接触状態または接触状態にする。なお、前記ガイドピン5は上下一対あり、その両端は左右の前記ホルダー10、10に穿設された支持孔51に嵌入される。
前記可動部材3を垂直方向に付勢する断面U字状の一対の弾性部材7は、その両側端が左右の前記ホルダー10、10の凹部10aに支持され、さらに、前記弾性部材7の基端7aを前記スペーサー11、11に、先端7bを前記可動部材3の両側縁の前記切欠き4bに嵌装する。なお、前記弾性部材7の表面に絶縁フィルム14を被覆したが、絶縁コーティングを施してもよい。
前記弾性部材7の前記先端7bの付勢力により、前記電気部品Wの前記電気回路面Fに接触した前記可動部材3の前記下部3bを、前記弾性部材7の前記先端7bの付勢力により、前記電気回路面Fに密接させる。
また、前記コンタクトプローブ1が上方へ移動する際、前記固定部材2の上方への移動に対して、前記弾性部材7の前記先端7bの付勢力により、一旦、可動部材3が押し下げられ、その後、前記固定部材2とともに上方へ移動する。
前記可動部材3の積載方向の中央に仕切板8を介在して前記可動部材3を二分割にし、これにより、異なる回路パターンを有する前記電気回路面Fに対して電流・電圧の印加および、電気的特性検査を実施することができる。
また、前記プローブ4を積層する際、隣接する前記プローブ4の間に生じるわずかな位置の誤差やバラツキが累積して、前記プローブ4の積層方向の両端部では大きな誤差やバラツキを生じてしまうことがなくなる。なお、前記電気回路面Fの大きさや形状に応じて前記可動部材3を二分割以上の複数に分割してもよい。
前記仕切板8は二枚の絶縁薄板材を重合してなり、それぞれを断面コ字状に形成し、両側の屈曲された前記フランジ8aは分割された前記固定部材2の側面2bを覆い、隣接する互いの前記可動部材3に対して絶縁性を高め、電流の影響を遮断する。
前記仕切板8は前記固定部材2を支持する前記上方規制ピン21および前記下方規制ピン22により支持され、前記可動部材3の前記電気回路面Fに接触する下部3aを除いた形状にし、材質は前記絶縁部材6と同じようにフッ素樹脂材などよりなる。
符号9は前記固定部材2の前記側面2bを前記可動部材3の前記上部3aの側縁に押し当てる当接部材で、前後の前記スペーサー11に設けたそれぞれの窪み11aに嵌合する当て板9aと、この当て板9aの側面に固着したゴム、合成樹脂などの絶縁材料のクッションパッド9bと、前記当て板9aを前記固定部材2の前記側面2bに方向に突出させる操作ロッド9cとよりなる。
前記当接部材9の前記操作ロッド9cに六角状の治具(図示せず)を連結し、これの操作により前記ロッド9cを突出させ、前記当て板9aを前記固定部材2の前記側面2bに押し当て、複数枚積層された前記プローブ4が一枚ごとに側方にはみ出ることを防ぎ、複数枚の前記プローブ4を前記固定部材2の側面に均一に接触させる。
符号13は右側の前記ホルダー10より挿入する締結ボルトで、この締結ボルト13を左側の前記ホルダー10のネジ孔13aに螺合することにより、前後の前記スペーサー11、11を左右の前記ホルダー10,10に装着する。
上記の構成の前記コンタクトプローブ1を用いて前記電気部品Wに対する印加や電気的特性検査をする手順を以下に説明する。図2に示すようなコンタクトプローブ1を前記電気回路面Fに向かい垂直方向の下方に移動させると、前記ガイドピン5が前記プローブ4の前記長円孔4aの上部より下部に位置した状態で、前記可動部材3の下部3bが前記電気部品Wの前記電気回路面Fに接触するとともに、前記弾性部材7の前記先端7bの付勢力により前記電気回路面Fに密接させる。
前記可動部材3は金属薄板の前記プローブ4を積層してなるので、図4のように前記下部3bが個別に変形して、前記電気回路面Fの形状に沿った形状となり、前記電気回路面Fに多くの接触点ができ、前記固定部材2から前記可動部材3を通して電気的に接続され、前記電気部品Wへの電流・電圧の印加や電気的特性の検査がされる。
そして、前記電気部品Wへの電流・電圧の印加や電気的特性検査が終了すると、前記コンタクトプローブ1が上方に移動し、前記可動部材3の下部3bが前記電気回路面Fに対して非接触状態になる。この際、前記ガイドピン5が前記プローブ4の前記長円孔4aの下部に位置した状態で、前記可動部材3が前記固定部材2とともに上方に移動するが、前記弾性部材7の前記先端7bの付勢力により、前記可動部材3の前記下部3bを下方に移動させ、図2に示すように前記ガイドピン5が前記長円孔4aの上部の位置する初期状態となる。
以上の実施の態様における前記コンタクトプローブ1によれば、このコンタクトプローブ1を挟持する前記ホルダー10、10に不動に支持した前記コンタクトプローブ1の前記固定部材2と、この固定部材2に常時接触するように嵌合された前記可動部材3とよりなるコンタクトプローブ1なので、外部接続用配線に接続される前記固定部材2から前記可動部材3の前記下部3bが接触する前記電気部品Wの前記電気回路面Fまでの経路が短くなり、特有インダクタンスを改善でき、前記可動部材3の前記下部3bが前記電気部品Wの前記電気回路面Fに垂直方向より接触するのでワイピングが生じることはない。
さらに、前記可動部材3は金属薄板の前記プローブ4を積層してなるので、前記可動部材3の前記下部3bが前記電気回路面Fの形状に沿った形状となり、前記電気回路面Fに対し接触点が多くでき、前記固定部材2から前記可動部材3を通して電気的に接続され、100A〜2000Aの大電流の流れに対して、前記電気部品Wへの電流・電圧の印加が支障なくできるとともに、電気的特性を高精度に検査することができる。
しかも、前記電気回路面Fに接触する前記可動部材3は上下に移動するが、外部接続用配線に接続さる前記固定部材2は不動なので、接続箇所に無理な力が作用せず配線が破損し断線するとかがなくなり、従来よりも著しく使用寿命が向上するという絶大な効果を奏する。
前記プローブ4の両側縁に形成した前記切欠き4bに弾性部材7をそれぞれ嵌装し、この弾性部材7の付勢力により、前記可動部材3を垂直方向に移動させるので、前記弾性部材7に斜め方向の付勢力が生じなく、垂直方向のみの付勢力で前記可動部材3の前記下部3bを前記電気回路面Fに密接でき、前記弾性部材7の構造が複雑化することはない。
また、垂直方向に移動する前記可動部材3の前記上部3aの両側縁が、前記固定部材2の前記側面2bに接触するように、前記固定部材2の前記側面2bを押圧する前記当接部材9を備えたので、前記プローブ4が複数枚積層されていても、積層された前記プローブ4が側方にはみでることを規制し、複数枚の前記プローブ4を前記固定部材2の側面に均一に接触させることができ、印加および検査を正確に実施することができる。
この発明における積層型のコンタクトプローブは、電気機器および半導体、プリント基板などの電気部品における電流・電圧の印加または導通状態などの電気特性検査を行うのに適しており、特に狭ピッチの電極を多数有する電気回路面に対する印加や電気特性検査を行うのに好適である。
1 コンタクトプローブ
2 固定部材
2a 上面
2b 側面
2c スリット
21 上方規制ピン
22 下方規制ピン
3 可動部材
3a 上部
3b 下部
4 プローブ
4a 長円孔
4b 切欠き
5 ガイドピン
51 支持孔
6 絶縁部材
7 弾性部材
7a 基端
7b 先端
8 仕切板
8a フランジ
9 当接部材
9a 当て板
9b クッションパッド
9c 操作ロッド
10 ホルダー
10a 凹部
11 スペーサー
11a 窪み
11b 貫通孔
12 連結ピン
12a ピン孔
13 締結ネジ
13a ネジ孔
14 絶縁フィルム
W 電気部品
F 電気回路面

Claims (3)

  1. 外部接続用配線に接続される固定部材と、金属薄板のプローブを厚み方向に複数枚積層した可動部材とよりなるコンタクトプローブであって、このコンタクトプローブを挟持するホルダーに前記固定部材を不動に支持するとともに、前記可動部材を垂直方向に移動可能に支持し、前記可動部材の上部を前記固定部材に常時接触するように嵌合し、前記コンタクトプローブの移動により前記可動部材の下部を電気部品の電気回路面に対して離接させるようにしたことを特徴とする積層型のコンタクトプローブ。
  2. 前記可動部材の上部の両側縁に形成した切欠きに弾性部材をそれぞれ嵌装し、この弾性部材の付勢力により、前記可動部材を垂直方向に移動させることを特徴とする請求項1に記載の積層型のコンタクトプローブ。
  3. 垂直方向に移動する前記可動部材の上部の両側縁が、前記固定部材の側面に接触するように、前記固定部材の側面を押圧する当接部材を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の積層型のコンタクトプローブ。
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JP2022528648A (ja) * 2019-03-29 2022-06-15 華南理工大学 リセスゲートエンハンスメントデバイスを製造するための高精度エッチング装置、及びそれを用いたエッチング方法

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