JP2016217288A - 真空ポンプ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】インバータを小型化できるとともにモータの迅速な始動が可能である真空ポンプ装置を提供する。【解決手段】真空ポンプ装置は、外部電源からの交流電力が直接に誘導モータに供給される第1状態と、外部電源からの交流電力がインバータを介して誘導モータに供給される第2状態と、で外部電源と誘導モータとの接続状態を切り替える切替機構を備える。そして、真空ポンプ装置は、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態であるときに、第1状態である時間と、誘導モータの回転数と、誘導モータに流れる電流と、の少なくとも1つに基づいて誘導モータの回転数が予め定めた第1回転数以上であると判定したときには、外部電源と誘導モータとの接続状態が第2状態となるように切替機構を制御する制御部を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、真空ポンプ装置に関する。
真空ポンプ装置は、半導体、液晶、太陽光パネル、又は、LED等の製造設備の一つとして広く使用されている。真空ポンプ装置のうちドライ真空ポンプ装置は、排気流路に油を使用しないため、排気系を油で汚染することがないという特徴を有する。一般的に、ドライ真空ポンプ装置は、真空チャンバなど密封容器から気体を吸引するポンプがモータによって駆動される。
ポンプを駆動するモータとして誘導モータを用いた場合、外部の交流電源をモータに直接接続してモータを駆動することができる。この場合には、インバータ等を介さずに外部の交流電源とモータとを接続するので、真空ポンプ装置を簡易な構成とすることができる。また、インバータ等の定格に影響されずモータに大きな電流を流すことができる。
一方、外部の交流電源からの電力を可変周波数でモータに供給するインバータを搭載した真空ポンプ装置も広く普及している。この場合には、モータに供給する電力の周波数をインバータによって外部の交流電源の周波数よりも大きくすることにより、モータの回転数を大きくしてポンプの排気性能を向上させることができる。また、インバータを用いることによってポンプの運転ポイントを調節することができ、例えばポンプの排気性能が必要とされないときにはモータの回転数を小さくして省エネを図ることもできる。
インバータを搭載した真空ポンプ装置は、モータに流すことができる最大電流がインバータの定格に左右される。ここで、真空ポンプ装置は、真空引きする気体が凝縮性または昇華性であったり、真空引きする気体に固形状の異物が含まれていたりする場合がある。これらの気体または異物は、ポンプを停止させたときにポンプロータ、ケーシング、又は、排気管など、ポンプ内部に固着し、ポンプを始動するときに、排気経路の閉塞、又は、駆動部の摺動によって大きな抵抗を生じさせる場合がある。このため、インバータを搭載した真空ポンプ装置では、ポンプを始動するためにモータに流す電流が不足するおそれがある。
これに対して、モータと外部の交流電源とを直接接続してモータを始動した後に、モータを一旦停止し、インバータを制御して再度モータを始動するドライ真空ポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のドライ真空ポンプでは、こうした制御により、ポンプに固着している異物を除去してから、インバータを制御してモータを高回転数で駆動することができる。
特許第2714113号公報
インバータを備えた真空ポンプ装置では、モータに流れる電流がインバータの定格に制限されるので、モータを始動して所望の回転数に至るまでに時間が長くかかる場合がある。また、モータに大きい電流を流すためにインバータの定格を大きくすると、一般的にインバータのコスト及びサイズが大きくなってしまうため、真空ポンプ装置のコスト及びサ
イズが大きくなってしまう。さらに、モータと外部電源とを直接接続した真空ポンプ装置では、モータの回転数が商用周波数で制限されるとともに、モータの運転ポイントを変更することができない。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、例えば、インバータを小型化できるとともにモータの迅速な始動が可能である真空ポンプ装置を提供することを目的の一つとする。また、本発明は、ポンプの起動の確実性を向上させるとともに、ポンプの回転数の上昇時間を短縮することを目的の一つとする。さらに、本発明は、真空ポンプ装置におけるインバータの耐久年数を長くすることを目的の一つとする。
本発明の真空ポンプ装置は、気体を移送するポンプと、ポンプを駆動する誘導モータと、外部電源からの交流電力を可変周波数で誘導モータに供給可能なインバータと、を備える。また、真空ポンプ装置は、外部電源からの交流電力が直接に誘導モータに供給される第1状態と、外部電源からの交流電力がインバータを介して誘導モータに供給される第2状態と、で外部電源と誘導モータとの接続状態を切り替える切替機構を備える。さらに、真空ポンプ装置は、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態であるときに、第1状態である時間と、誘導モータの回転数と、誘導モータに流れる電流と、の少なくとも1つに基づいて誘導モータの回転数が予め定めた第1回転数以上であると判定したときには、外部電源と誘導モータとの接続状態が第2状態となるように切替機構を制御する制御部を備える。
かかる構成により、本発明の真空ポンプ装置は、外部電源からの交流電力を誘導モータに直接に供給して誘導モータの回転数を大きくすることができる。そして、誘導モータの回転数が第1回転数以上であると判定されたときには、外部電源からの交流電力を誘導モータにインバータを介して供給して誘導モータを駆動することができる。これにより、小さいインバータを搭載した場合にも誘導モータを迅速に始動することができる。
また、制御部は、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態である時間が予め定めた時間となったときに、誘導モータの回転数が第1回転数以上であると判定してもよい。
こうすれば、制御部による制御を簡易なものとすることができる。
また、誘導モータの回転数を検出する回転数検出部を備えてもよい。そして、制御部は、検出された誘導モータの回転数に基づいて誘導モータの回転数が第1回転数以上であるか否かを判定してもよい。
こうすれば、検出された回転数に基づいて適正なタイミングで切替機構を制御することができる。
また、誘導モータに流れる電流を検出する電流検出部を備えてもよい。そして、制御部は、検出された電流が予め定めた第1電流閾値未満であるときに、誘導モータの回転数が第1回転数以上であると判定してもよい。
こうすれば、検出された電流に基づいて適正なタイミングで切替機構を制御することができる。
また、誘導モータに流れる電流を検出する電流検出部を備えてもよい。そして、制御部は、外部電源と誘導モータとの接続状態が第2状態であるときに、検出された電流が予め定めた第2電流閾値以上であるときには、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態となるように切替機構を制御してもよい。
こうすれば、検出された電流に基づいて適正なタイミングで切替機構を制御することができる。
また、誘導モータの回転数を検出する回転数検出部を備えてもよい。そして、制御部は、外部電源と誘導モータとの接続状態が第2状態であるときに、検出された回転数が予め定めた第2回転数未満であるときには、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態となるように切替機構を制御してもよい。
こうすれば、検出された回転数に基づいて適正なタイミングで切替機構を制御することができる。
また、制御部は、ポンプが所定の省エネルギ駆動状態で運転されているのを解除するときには、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態となるように切替機構を制御してもよい。
こうすれば、ポンプが省エネルギ駆動状態で運転されているのを解除するときに、誘導モータの回転数を迅速に大きくすることができる。
また、制御部は、誘導モータの回転数と、誘導モータに流れる電流と、の少なくとも1つに基づいて誘導モータの回転数が第1回転数以上であるか否かを判定してもよい。そして、外部電源と誘導モータとの接続状態が第1状態である時間が予め定めた異常時間に至ったときには、異常を報知してもよい。
こうすれば、誘導モータの回転数を大きくすることができない異常を報知することができる。
本実施形態の真空ポンプ装置の構成概略を示す図である。 直入れ状態による誘導モータの始動を説明する図である。実線は誘導モータの回転数を示し、破線は誘導モータに流れる電流を示す。 インバータ制御状態による誘導モータの始動を説明する図である。実線は誘導モータの回転数を示し、破線は誘導モータに流れる電流を示す。 本実施形態の真空ポンプ装置の誘導モータが出力可能なトルクを示す図である。 第1実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。 第1実施形態の運転時制御処理の一例を示すフローチャートである。 ポンプに異常な負荷が生じた場合の誘導モータの回転数と電流値の一例を示す図である。 第2実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。 第3実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。 第4実施形態の運転時制御処理の一例を示すフローチャートである。 第5実施形態のアイドル時運転制御処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本願発明の一実施形態に係る真空ポンプ装置を図面に基づいて説明する。本実施形態の真空ポンプ装置は、例えば半導体、液晶、太陽光パネル、又は、LED等の製造設備の一つとして利用することができる。
[第1実施形態]
図1は、本実施形態の真空ポンプ装置の構成概略を示す図である。本実施形態の真空ポンプ装置10は、図示しないチャンバに接続されてチャンバを真空引きするポンプ12と、ポンプを駆動する誘導モータ14と、を備える。本実施形態では、ポンプ12は、一例として、ドライ真空ポンプが用いられている。
誘導モータ14は、商用電源などの外部電源40からの交流電力を用いて動力を出力する。本実施形態では、外部電源40として、互いに120°位相がずれた3相交流電源を
用いている。ただし、外部電源40はこの例に限定されず、例えば1相交流電源を用いるとともに、外部電源40を3相交流とする変換器を備えてもよい。
外部電源40には、外部電源40からの電力を通電および遮断する遮断器20が接続されている。そして、遮断器20と誘導モータ14とは、直入れスイッチ22とインバータ24とを介して電気的に接続されている。直入れスイッチ22とインバータ24とは、本実施形態では、遮断器20と誘導モータ14との間で電気的に並列に接続されている。本実施形態では、遮断器20は、制御部30により制御される。しかし、遮断器20は、制御部30による制御に代えて又は加えて、手動によりオンオフの切り替えが可能なように構成されてもよい。
直入れスイッチ22は、本実施形態では、制御部30により制御される。直入れスイッチ22は、種々の構成を採用することができ、例えばマグネットスイッチを用いることができる。直入れスイッチ22は、オンの状態では遮断器20(外部電源40)と誘導モータ14とを電気的に直接接続する。また、直入れスイッチ22は、オフの状態では遮断器20と誘導モータ14との直接接続を解除する。
インバータ24は、制御部30により制御されて外部電源40から供給される電力を任意の電圧および任意の周波数の電力に変換可能に構成されている。インバータ24は、本実施形態では、直入れスイッチ22のオンオフにかかわらず、遮断器20(外部電源40)と誘導モータ14とに電気的に接続される。ただし、インバータ24は、直入れスイッチ22がオンされるときには、外部電源40との電気的な接続が解除されるように構成されてもよい。
こうした構成により、直入れスイッチ22がオンされているときには、外部電源40からの電力が誘導モータ14に直接に供給される(第1状態、以下「直入れ状態」という)。また、直入れスイッチ22がオフされているときには、外部電源40からの電力がインバータ24を介して誘導モータ14に供給される(第2状態、以下「インバータ制御状態」という)。
ここで、直入れ状態による誘導モータ14の駆動と、インバータ制御状態による誘導モータ14の駆動について説明する。本実施形態の誘導モータ14は、外部電源40からの一定の周波数(例えば商用周波数)の交流電力を直接用いて動力を出力できるように構成されている。直入れ状態では、インバータ24を介さずに外部電源40と誘導モータ14とが接続されるので、インバータ24の定格を考慮することなく、誘導モータ14に大きい電流を流すことができる。一方、直入れ状態では、誘導モータ14に供給される交流電力の電圧および周波数を、制御部30によって調整することはできない。このため、直入れ状態では、誘導モータ14は、外部電源40の交流周波数に依存した回転数で回転する。
インバータ制御状態では、制御部30によってインバータ24を制御することにより、任意の電圧および任意の周波数の電力に変換して、外部電源40の電力を誘導モータ14に供給することができる。これにより、誘導モータ14を所望の運転ポイントで駆動して、ポンプ12の運転状態を調整することができる。また、インバータ制御状態では、外部電源40の交流周波数よりも高い周波数の交流電力を誘導モータ14に供給することによって、直入れ状態よりも高い回転数Nmで誘導モータ14を駆動することができる。一般に、ポンプ12は、高い回転数で駆動するほど高い排気性能を発揮することができる。このため、インバータ制御状態を用いることにより、高いポンプ性能を実現することが可能となる。一方、インバータ制御状態では、誘導モータ14に流すことができる電流は、インバータ24の定格の範囲内に制限される。なお、一般に、インバータ24は定格が大き
いほど、コスト及びサイズが大きくなる。
図2は、直入れ状態による誘導モータの始動を説明する図であり、図3は、インバータ制御状態による誘導モータの始動を説明する図である。なお、図2及び図3中、実線は誘導モータ14の回転数Nmを示し、破線は誘導モータ14に流れる電流値(本実施形態では、実効値)Imを示す。
図2に示すように、誘導モータ14を直入れ状態で始動したときには、誘導モータ14に大きい電流を流すことができる。このため、誘導モータ14から大きいトルクを出力して、誘導モータ14の回転数Nmを迅速に上昇させることができる。そして、直入れ状態では、外部電源40の交流周波数に依存した回転数で誘導モータ14が回転する。なお、直入れ状態では、誘導モータ14に流れる電流値Imは、誘導モータ14の回転数Nmが大きいほど小さくなる。
図3に示すように、誘導モータ14をインバータ制御状態で始動したときには、インバータ24の定格の範囲内で誘導モータ14に電流が流される。このため、インバータ制御状態では、直入れ状態よりも誘導モータ14の回転数Nmの上昇は緩やかになる。一方で、本実施形態では、インバータ制御状態では、直入れ状態よりも誘導モータ14の回転数Nmを大きい回転数まで上昇させることができる。
本実施形態の真空ポンプ装置10では、直入れスイッチ22をオンオフすることによって、外部電源40(遮断器20)と誘導モータ14との接続を直入れ状態とインバータ制御状態とで切り替えることができる。図4は、本実施形態の真空ポンプ装置の誘導モータが出力可能なトルクを示す図である。なお、図4中、破線は直入れ状態で出力可能なトルクを示し、実線はインバータ制御状態で出力可能なトルクを示す。
本実施形態の真空ポンプ装置10では、図4中実線に示すように、誘導モータ14の回転数Nmが小さいときには、直入れ状態とすることでインバータ制御状態よりも誘導モータ14から大きいトルクを出力することができる。なお、直入れ状態では、誘導モータ14に供給する交流電力の電圧および周波数は調整することはできない。
本実施形態の真空ポンプ装置10では、図4中実線に示すように、インバータ制御状態とすることで誘導モータ14の回転数Nmを大きくすることができる。なお、インバータ制御状態では、誘導モータ14に供給する交流電力の電圧および周波数を調整することができる。このため、インバータ制御状態では、ポンプ12の負荷等に対応して誘導モータ14から出力するトルクを調整することができる。また、インバータ制御状態では、誘導モータ14を低回転数、低負荷で駆動するアイドル運転状態とすることもできる。
説明を図1に戻す。真空ポンプ装置10には、誘導モータ14の回転数Nmを検出する回転数センサ28と、誘導モータ14に流れる電流、または、インバータ24に流れる電流の少なくとも一方(電流値Im)を検出する電流センサ26を備える。回転数センサ28と電流センサ26とは、制御部30に検出値を送信する。なお、回転数センサ28および電流センサ26は、公知のセンサを用いることができ、如何なるものを用いてもよい。例えば、回転数センサ28は、誘導モータ14又はポンプ12に組み込まれて備えられてもよいし、誘導モータ14又はポンプ12に後付で備えられてもよい。また、電流センサ26は、誘導モータ14又はインバータ24の3相の電流を検出してもよいし、1相または2相だけ検出してもよい。さらに、電流センサ26は、インバータ24に組み込まれて備えられてもよいし、後付で備えられてもよい。
制御部30は、真空ポンプ装置10の動作全般を制御する。制御部30は、本実施形態
では、CPU32と記憶部34と入出力部36とを有する情報処理装置として構成されている。制御部30は、記憶部34に記憶されたプログラムをCPU32が実行することによって、所要の機能を実現する。ただし、制御部30の機能の少なくとも一部は、専用のハードウェア回路によって実現されてもよい。また、制御部30の各機能は、2以上の装置に分散して配置されていてもよい。例えば、インバータ24を制御する機能と、直入れスイッチ22を制御する機能とは、同一の基板上に設けられてもよいし、別々の装置に配置されていてもよい。制御部30は、電流センサ26および回転数センサ28からの検出信号を受信する。また、制御部30は、遮断器20、直入れスイッチ22、及びインバータ24への指令信号を送信する。
図5は、第1実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。始動時制御処理は、真空ポンプ装置10の起動時にまたは外部からの指令などに基づいて、制御部30により実行される。
始動時制御処理が実行されると、制御部30は、まず外部電源40が誘導モータ14の動力ラインに接続されるように遮断器20に指令を送信する(ステップS100)。指令を受信した遮断器20は、外部電源40の接続をオンにする。
続いて、制御部30は、外部電源40と誘導モータ14との接続状態が直入れ状態となるように、直入れスイッチ22に指令を送信する(ステップS110)。指令を受信した直入れスイッチ22は、外部電源40と誘導モータ14とを電気的に直接接続する。これにより、外部電源40からの交流電力が誘導モータ14に直接に供給されて、誘導モータ14の始動が開始される。一般に、真空ポンプ装置10では、真空引きする気体が凝縮性または昇華性であったり、真空引きする気体に固形状の異物が含まれていたりする場合がある。これらの気体または異物は、ポンプ12を停止させたときにポンプロータ、ケーシング、又は、排気管など、ポンプ内部に固着し、ポンプ12を始動するときに、排気経路の閉塞、又は、駆動部の摺動によって大きな抵抗を生じさせる場合がある。これに対して、本実施形態の真空ポンプ装置10では、直入れ状態として誘導モータ14から大きいトルクを出力することができる。このため、インバータ制御状態で誘導モータ14を始動する場合に比べて、より確実に誘導モータ14を始動することができる。また、誘導モータ14の回転数を迅速に上昇させることができる。
誘導モータ14の始動が開始されると、制御部30は、計時を開始し(ステップS120)、直入れ状態としてからの時間tsを予め定めた第1時間tr1と比較する(ステップS130)。ステップS130の処理は、直入れ状態としてから第1時間tr1が経過するまで待つ処理である。ここで、第1時間tr1は、誘導モータ14の始動を開始してから回転数が十分に大きくなるまでの時間として、実験等により予め定めた時間を用いることができる。本実施形態では、第1時間tr1として、誘導モータ14の回転数が所定の回転数(第1回転数N1)以上に至る時間を実験等により定めて用いている。なお、第1回転数N1は、例えば、外部電源40の交流周波数に基づく誘導モータ14の回転数よりも若干小さい回転数などとすることができる。
制御部30は、直入れ状態としてからの時間tsが第1時間tr1未満のときには、未だ誘導モータ14の回転数が十分に大きくなっていないと判断して、そのまま待機する(ステップS130:No)。一方、制御部30は、直入れ状態としてからの時間tsが第1時間tr1以上のときには、直入れ状態によって誘導モータ14の回転数が十分に大きくなったと判断する(ステップS130:Yes)。そして、制御部30は、直入れスイッチ22の接続が解除されるように直入れスイッチ22に指令を送信する(ステップS140)。指令を受信した直入れスイッチ22は、外部電源40と誘導モータ14との直接接続を解除する。
続いて、制御部30は、回転数センサ28によって検出される誘導モータ14の回転数Nmを取得する(ステップS150)。そして、制御部30は、取得した誘導モータ14の回転数Nmに基づいてインバータ24の駆動制御を開始して(ステップS160)、始動時制御処理を終了する。これにより、本実施形態の真空ポンプ装置10では、直入れ状態によって誘導モータ14の回転数を上昇させた後に、誘導モータ14を停止させることなくインバータ制御状態に切り替えて誘導モータ14を駆動することができる。なお、本実施形態では、一例として、制御部30は、回転数センサ28による誘導モータ14の回転数Nmと制御部30が設定した目標回転数とに基づいて、フィードバック制御によりインバータ24を制御する。フィードバック制御としては、PID制御、PI制御を用いることができる。なお、誘導モータ14の駆動にあたっては、例えば、パルス幅変調(PWM)やパルス振幅変調(PAM)により交流電圧を無段階に制御することにより、効率良く高速で誘導モータ14を運転することができる。
図6は、第1実施形態の運転時制御処理の一例を示すフローチャートである。この運転時制御処理は、インバータ制御状態で誘導モータ14が駆動されているときに制御部30により実行される。
運転時制御処理では、制御部30は、誘導モータ14が所望の運転ポイントで運転されるようにインバータ24に制御指令を送信する(ステップS200)。そして、制御部30は、回転数センサ28によって検出される誘導モータ14の回転数Nmを取得し(ステップ210)、取得した回転数Nmを所定の第2回転数Nr2と比較する(ステップS220)。ステップS220の処理は、誘導モータ14が所望の運転ポイントで運転されるようにインバータ24が制御されているにもかかわらず、誘導モータ14の回転数が小さくなっている状態を判定するものである。ここで、第2回転数Nr2は、実験等により予め定めた値を用いればよく、例えば外部電源40の交流周波数に基づく誘導モータ14の回転数よりも若干小さい回転数などとすることができる。
制御部30は、回転数センサ28からの回転数Nmが第2回転数Nr2以上であるときには(ステップS220:No)、そのままインバータ24を駆動する(ステップS200)。一方、制御部30は、回転数センサ28からの回転数Nmが第2回転数Nr2未満であるときには(ステップS220:Yes)、誘導モータ14の回転数が異常に小さくなっていると判断する。そして、制御部30は、インバータ24の駆動を停止して(ステップS230)、直入れスイッチ22を接続する(ステップS240)。これにより、外部電源40からの交流電力が直接に誘導モータ14に供給される。
直入れスイッチ22を接続すると、制御部30は、計時を開始し(ステップS250)、直入れ状態としてからの時間tdを予め定めた第2時間tr2と比較する(ステップS250)。ステップS250の処理は、直入れ状態としてから第2時間tr2が経過するまで待つ処理である。ここで、第2時間tr2は、外部電源40と誘導モータ14との接続状態を直入れ状態としてから誘導モータ14の回転数が十分に大きくなるまでの時間として、実験等により予め定めた時間を用いることができる。本実施形態では、一例として、誘導モータ14の回転数が上記の第1回転数N1以上に至る時間を実験等により定めて用いている。
制御部30は、直入れ状態としてからの時間tdが第2時間tr2に至るのを待って(ステップS260)、直入れスイッチ22の接続を解除する(ステップS270)。そして、制御部30は、回転数センサ28によって検出される誘導モータ14の回転数Nmに基づいてインバータ24の駆動制御を開始して(ステップS280,S290)、ステップS200に戻る。これにより、再びインバータ24を介して誘導モータ14が駆動され
る。
図7は、運転時制御処理において、ポンプに異常な負荷が生じた場合の誘導モータの回転数と電流値の一例を示す図である。なお、図7中、実線は、誘導モータ14の回転数Nmを示し、破線は、誘導モータ14に流れる電流値Imを示す。図7に示す例では、インバータ制御状態で、ポンプ12に異物が噛み込まれるなど大きな負荷が作用し、誘導モータ14の回転数Nmが低下している(時刻t1)。誘導モータ14の回転数Nmが低下すると、制御部30は、誘導モータ14の回転数を上昇させるために誘導モータ14に流す電流を大きくする。このときには、誘導モータ14に流れる電流は、インバータ24の定格に制限される範囲内となる。
インバータ24の定格の範囲内で誘導モータ14に大きい電流を流しているにもかかわらず、誘導モータ14の回転数Nmが第2回転数N2より小さくなると(時刻t2)、制御部30は、交流電源40と誘導モータ14との接続状態を直入れ状態に切り替える。これにより、インバータ24の定格を超えて誘導モータ14に大きい電流が供給されて、誘導モータ14から大きいトルクが出力される。
そして、図7に示す例では、誘導モータ14から大きいトルクが出力されることによって誘導モータ14に作用している負荷が解除され、誘導モータ14の回転数Nmが再び上昇している。制御部30は、直入れ状態としてから第2時間tr2が経過すると(時刻t3)、交流電源40と誘導モータ14との接続状態をインバータ接続状態に切り替える。こうした制御により、運転時制御処理では、ポンプ12に大きい負荷が作用した場合にも、直入れ状態によって誘導モータ14の回転数を迅速に上昇させている。
以上説明したように、本実施形態の真空ポンプ装置10では、ポンプ12に大きい負荷が作用するときには、直入れ状態として大きい電流が誘導モータ14に供給され、誘導モータ14から大きいトルクを出力できる。このため、インバータ24は、定格が小さいものを用いることができ、インバータ24の小型化を図ることができる。また、一般に、インバータ24は、出力電流の増減幅が大きいと、回路素子の寿命が短くなる傾向がある。本実施形態の真空ポンプ装置10では、誘導モータ14に大きいトルク(大きい電流)が求められるときには直入れ状態に切り替えられるので、インバータ24の出力電流の増減幅を小さくしてインバータ24の耐久年数を向上させることができる。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の真空ポンプ装置10について説明する。第2実施形態以下の真空ポンプ装置10は、第1実施形態の真空ポンプ装置10と一部の制御処理が異なるものである。第2実施形態以下では、同一の構成および同一の処理には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
図8は、第2実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。第2実施形態の始動時制御処理では、図5に示す第1実施形態の始動時制御処理のステップS130の処理に代えて、ステップS330,335の処理を実行し、更にステップS370,S380の処理を実行する。
第2実施形態の始動時制御処理では、制御部30は、直入れ状態で誘導モータ14の始動を開始すると(ステップS100,S110)、計時を開始し(ステップS120)、回転数センサ28から誘導モータ14の回転数Nmを取得する(ステップS330)。続いて、取得した回転数Nmを第1回転数Nr1と比較する(ステップS335)。このステップS335の処理は、第1実施形態の始動時制御処理のステップS130と同様に、誘導モータ14の回転数Nmが十分に大きくなったか否かを判定する処理である。
制御部30は、誘導モータ14の回転数Nmが第1回転数Nr1未満のときには(ステップS335:No)、直入れ状態としてからの時間tsを所定の異常判定時間traと比較する(ステップS370)。ステップS370の処理は、誘導モータ14の始動に異常が生じているか否かを判定する処理である。異常判定時間traは、予め実験等により定めた値を用いることができる。たとえば、異常判定時間traは、直入れ状態で誘導モータ14を始動するのにかかる時間よりも若干長い時間などとすることができる。
制御部30は、直入れ状態としてから時間tsが異常判定時間traに至るまでは(ステップS370:No)、繰り返し誘導モータ14の回転数Nmを第1回転数Nr1と比較する(ステップS335)。そして、制御部30は、誘導モータ14の回転数Nmが第1回転数Nr1以上であるときには(ステップS335:Yes)、誘導モータ14の回転数が十分に大きくなったと判断して、インバータ制御状態としてインバータ24の駆動を開始する(ステップS140〜S160)。
一方、制御部30は、誘導モータ14の回転数Nmが第1回転数Nr1未満の状態で異常判定時間traが経過したときには(ステップS335:No、ステップS370:Yes)、誘導モータ14の始動に異常が生じていると判断する。そして、制御部30は、異常報知処理を実行して(ステップS380)、始動時制御処理を終了する。制御部30による異常報知処理としては、例えば図示しないアラームを作動させる。また、制御部30は、異常報知処理において、直入れスイッチ22の接続を解除してもよい。さらに、制御部30は、直入れスイッチ22の接続を解除して、もう一度直入れ状態として誘導モータ14の始動を試みてもよい。そして、複数回にわたって誘導モータ14の回転数Nmが上昇しないときに、図示しないアラームなどを作動させてもよい。
第2実施形態の始動時制御処理においても、第1実施形態の始動時制御処理と同様の効果を奏することができる。また、第2実施形態の始動時制御処理では、直入れ状態で誘導モータ14を始動しても誘導モータ14の回転数Nmが上昇しない場合に、異常を報知することができる。
[第3実施形態]
図9は、第3実施形態の始動時制御処理の一例を示すフローチャートである。第3実施形態の始動時制御処理では、図8に示す第2実施形態の始動時制御処理のステップS330,S335の処理に代えて、ステップS430,435の処理を実行する。
制御部30は、直入れ状態で誘導モータ14の始動を開始すると(ステップS100〜S120)、電流センサ26から誘導モータ14に流れる電流値(例えば、実効値)Imを取得し(ステップS430)、取得した電流値Imを第1電流値Ir1と比較する(ステップS435)。このステップS435の処理は、第1実施形態の始動時制御処理のステップS130と同様に、誘導モータ14の回転数Nmが十分に大きくなったか否かを判定する処理である。上記したように、直入れ状態では、誘導モータ14に流れる電流値Imは、誘導モータ14の回転数Nmが大きくなるほど小さくなる(図2参照)。このため、誘導モータ14に流れる電流値Imが第1電流値Ir1よりも小さいときに、制御部30は、誘導モータ14の回転数Nmが十分に大きくなったと判断する。ここで、第1電流値Ir1は、予め実験等により定めた値を用いることができ、例えば直入れ状態において誘導モータ14の回転数Nmが第1回転数Nr1のときの電流値Imを用いることができる。
そして、制御部30は、誘導モータ14に流れる電流値Imが第1電流値Ir1未満のときには(ステップS435:Yes)、誘導モータ14の回転数が十分に大きくなった
と判断して、インバータ制御状態としてインバータ24の駆動を開始する(ステップS140〜S160)。この第3実施形態の始動時制御処理においても、第1、第2実施形態の始動時制御処理と同様の効果を奏することができる。
[第4実施形態]
図10は、第4実施形態の運転時制御処理の一例を示すフローチャートである。第4実施形態の運転時制御処理は、図6に示す第1実施形態の運転時制御処理のステップS210、S220の処理に代えて、ステップS510,520の処理を実行する。
制御部30は、インバータ24を駆動しているときに、電流センサ26によって検出される誘導モータ14に流れる電流値Imを取得し(ステップS510)、取得した電流値Imを第2電流値Ir2と比較する(ステップS520)。このステップS520の処理は、インバータ制御において誘導モータ14に大きい電流が流れているか否かを判定する処理である。ここで、第2電流値Ir2は、実験等により定めた値を用いることができ、例えば、インバータ24の定格に基づく電流値などとすることができる。
本実施形態の真空ポンプ装置10では、例えば図7の時刻t1以前に示すように、誘導モータ14の回転数Nmが大きく変化しないときには、誘導モータ14に流れる電流値Imはインバータ24の定格電流よりも小さくなる(ステップS520:No)。このため、誘導モータ14に流れる電流値Imが大きいときには、誘導モータ14に大きい負荷が生じたと考えられる。したがって、第4実施形態の運転時制御処理では、インバータ制御状態において、誘導モータ14に流れる電流値Imが第2電流値Ir2以上であるときには、制御部30は、ポンプ12に大きな負荷が生じていると判断する。そして、制御部30は、誘導モータ14に流れる電流値Imが第2電流値Ir2以上であるときには(ステップS520:Yes)、交流電源40と誘導モータ14との接続状態を直入れ状態とする(ステップS230〜S290)。第4実施形態の始動時制御処理においても、第1実施形態の運転時制御処理と同様の効果を奏することができる。
[第5実施形態]
図11は、第5実施形態のアイドル運転時制御処理の一例を示すフローチャートである。第5実施形態のアイドル運転時制御処理は、図6に示す第1実施形態の運転時制御処理のステップS200,S210,S220に代えて、ステップS600,S610を実行する。第5実施形態のアイドル運転時制御処理は、外部からの入力、又は、制御部30の所定の判断により、誘導モータ14を低回転数、低負荷のアイドル運転状態で駆動するときに、制御部30によって実行される。
アイドル運転時制御処理では、制御部30は、誘導モータ14が低回転数、低負荷のアイドル運転状態で駆動されるようにインバータ24を駆動する(ステップS600)。制御部30は、一例として、低回転数のアイドル回転数を目標回転数として、現在の回転数Nmに基づいてPID制御を実行する。
続いて、制御部30は、アイドル運転を続けるべきか否かを判定する(ステップS610)。このアイドル運転を続けるべきか否かの判定は、外部からの入力に基づいて行われてもよいし、誘導モータ14の回転数Nmまたは電流値Imなどの検出値に基づいて行われてもよい。例えば、制御部30は、誘導モータ14の回転数Nmがアイドル回転数よりも低い第3回転数未満になったとき、または、電流値Imが第2電流値Ir2よりも大きくなったとき等に、アイドル運転を停止すべきと判断してもよい。
制御部30は、アイドル運転を続けるべきと判定したときには(ステップS610:Yes)、そのまま誘導モータ14がアイドル運転状態で駆動されるようにインバータ24
を制御する(ステップS600)。一方、制御部30は、アイドル運転を停止すべきと判定したときには(ステップS610:No)、図2の運転時制御処理のステップS230以下と同様に、直入れ状態によって誘導モータ14の回転数Nmを上昇させる。そして、モータNmの回転数に基づいてインバータ24の駆動を開始すると(ステップS290)、アイドル運転時制御処理を終了して、例えば図2の運転時制御処理を実行する。
第5実施形態のアイドル運転時制御処理では、誘導モータ14から出力が求められていないときに、誘導モータ14をアイドル運転状態で駆動して省エネを図ることができる。また、アイドル運転を終了するときに、直入れ状態として誘導モータ14の回転数Nmを迅速に上昇させることができる。
[変形例]
上記の実施形態では、真空ポンプ装置10は、誘導モータ14の回転数Nmを検出する回転数センサ28を備えるものとした。しかし、回転数センサ28を備えなくてもよい。この場合、電流センサ26によって検出された誘導モータ14に流れる電流値Imに基づいて、誘導モータ14の回転数Nmを推定または検出してもよい。例えば、誘導モータ14に流れる電流値Imを取得できる場合には、直入れ状態では、図2に示す関係に基づいて誘導モータ14の回転数Nmを検出してもよい。また、インバータ24に流れる電流値Imを取得できる場合には、直入れ状態からインバータ制御状態に切り替えて誘導モータ14が惰性で回転している間に、インバータ24を駆動制御して誘導モータ14の回転数Nmを検出してもよい。一例として、インバータ24を駆動制御して誘導モータ14に高周波数の信号を送信し、そのときのインバータ24に流れる電流値Imに基づいて、誘導モータ14の回転数Nmを検出してもよい。
上記の運転時制御処理およびアイドル運転時制御処理では、直入れ状態にしてから第2時間tr2が経過したときに、インバータ制御状態へ切り替えるものとした。しかし、第2実施形態および第3実施形態の始動時制御処理と同様に、直入れ状態での誘導モータ14の回転数Nmと電流値Imとの少なくとも一方に基づいて、インバータ制御状態への切り替えを行ってもよい。
上記の実施形態では、時間、誘導モータ14の回転数Nm、又は、誘導モータ14に流れる電流Imに基づいて、直入れ制御とインバータ制御とを切り替えるものとした。しかし、時間と、誘導モータ14の回転数Nmと、誘導モータ14に流れる電流Imとの2つ以上に基づいて、直入れ制御とインバータ制御とを切り替えてもよい。例えば、図10の運転制御処理のステップS520の処理において、制御部30は、誘導モータ14に流れる電流値Imが第2電流値Ir2以上であるとともに、誘導モータ14の回転数Nmが低下しているときに、インバータ制御から直入れ制御へと切り替えてもよい。
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその均等物が含まれることはもちろんである。また、上述した課題の少なくとも一部を解決できる範囲、または、効果の少なくとも一部を奏する範囲において、実施形態および変形例の任意の組み合わせが可能であり、特許請求の範囲および明細書に記載された各構成要素の任意の組み合わせ、または、省略が可能である。
10 真空ポンプ装置
12 ポンプ
14 誘導モータ
20 遮断器
22 直入れスイッチ
24 インバータ
26 電流センサ
28 回転数センサ
30 制御部
32 CPU
34 記憶部
36 入出力部
40 外部電源

Claims (8)

  1. 真空ポンプ装置であって、
    気体を移送するポンプと、
    前記ポンプを駆動する誘導モータと、
    外部電源からの交流電力を可変周波数で前記誘導モータに供給可能なインバータと、
    前記外部電源からの交流電力が直接に前記誘導モータに供給される第1状態と、前記外部電源からの交流電力が前記インバータを介して前記誘導モータに供給される第2状態と、で前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態を切り替える切替機構と、
    前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態であるときに、当該第1状態である時間と、前記誘導モータの回転数と、前記誘導モータに流れる電流と、の少なくとも1つに基づいて前記誘導モータの回転数が予め定めた第1回転数以上であると判定したときには、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第2状態となるように前記切替機構を制御する制御部と、
    を備える真空ポンプ装置。
  2. 請求項1に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記制御部は、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態である時間が予め定めた時間となったときに、前記誘導モータの回転数が前記第1回転数以上であると判定する、真空ポンプ装置。
  3. 請求項1又は2に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記誘導モータの回転数を検出する回転数検出部を備え、
    前記制御部は、前記検出された前記誘導モータの回転数に基づいて前記誘導モータの回転数が前記第1回転数以上であるか否かを判定する、真空ポンプ装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかに記載の真空ポンプ装置であって、
    前記誘導モータに流れる電流を検出する電流検出部を備え、
    前記制御部は、前記検出された電流が予め定めた第1電流閾値未満であるときに、前記誘導モータの回転数が前記第1回転数以上であると判定する、真空ポンプ装置。
  5. 請求項1乃至4の何れかに記載の真空ポンプ装置であって、
    前記誘導モータの回転数を検出する回転数検出部を備え、
    前記制御部は、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第2状態であるときに、前記検出された回転数が予め定めた第2回転数未満であるときには、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態となるように前記切替機構を制御する、真空ポンプ装置。
  6. 請求項1乃至5の何れかに記載の真空ポンプ装置であって、
    前記誘導モータに流れる電流を検出する電流検出部を備え、
    前記制御部は、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第2状態であるときに、前記検出された電流が予め定めた第2電流閾値以上であるときには、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態となるように前記切替機構を制御する、真空ポンプ装置。
  7. 請求項1乃至6の何れかに記載の真空ポンプ装置であって、
    前記制御部は、前記ポンプが所定の省エネルギ駆動状態で運転されているのを解除するときには、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態となるように前記切替機構を制御する、真空ポンプ装置。
  8. 請求項1に記載の真空ポンプ装置であって、
    前記制御部は、前記誘導モータの回転数と、前記誘導モータに流れる電流と、の少なくとも1つに基づいて前記誘導モータの回転数が前記第1回転数以上であるか否かを判定し、前記外部電源と前記誘導モータとの接続状態が前記第1状態である時間が予め定めた異常時間に至ったときには、異常を報知する、真空ポンプ装置。
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