JP2016217278A - サクションフィルタ及び燃料供給装置 - Google Patents

サクションフィルタ及び燃料供給装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2016217278A
JP2016217278A JP2015103992A JP2015103992A JP2016217278A JP 2016217278 A JP2016217278 A JP 2016217278A JP 2015103992 A JP2015103992 A JP 2015103992A JP 2015103992 A JP2015103992 A JP 2015103992A JP 2016217278 A JP2016217278 A JP 2016217278A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
filter
space
suction
suction port
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2015103992A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6459773B2 (ja
Inventor
宣博 林
Norihiro Hayashi
宣博 林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2015103992A priority Critical patent/JP6459773B2/ja
Publication of JP2016217278A publication Critical patent/JP2016217278A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6459773B2 publication Critical patent/JP6459773B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Filtration Of Liquid (AREA)

Abstract

【課題】燃料ポンプの吐出性能を安定させるサクションフィルタの提供。
【解決手段】サクションフィルタ31は、燃料ポンプ32の吸入口32aに連結される下部310aから上部310cにまで広がる袋状に形成され、燃料の通過により液膜を形成しつつ当該通過燃料を濾過するフィルタエレメント310と、フィルタエレメント310の内側空間312を第一空間部312aと第二空間部312bとに隔てる隔膜状に形成され、燃料の通過により液膜を形成する隔壁エレメント311とを、備える。吸入口32aに直接的に連通する第一空間部312aは、フィルタエレメント310のうち下部310aを含む第一外殻部と、隔壁エレメント311とにより囲まれる。吸入口32aに第一空間部312aを介して連通する第二空間部312bは、フィルタエレメント310のうち上部310cを含む第二外殻部と、隔壁エレメント311とにより囲まれる。
【選択図】図1

Description

本発明は、サクションフィルタ及びそれを備えた燃料供給装置に関する。
従来、車両の燃料タンク内から燃料タンク外へ燃料を供給する燃料供給装置では、燃料タンク内の燃料ポンプにより、吸入口へ吸入した燃料を燃料タンク外へと向かって吐出させる。こうした燃料供給装置の一種として特許文献1に開示される装置では、燃料を濾過してから燃料ポンプの吸入口に吸入させるように、サクションフィルタが燃料タンク内に収容されている。
さて、特許文献1に開示されるサクションフィルタは、燃料の通過により液膜を形成しつつ当該通過燃料を濾過するフィルタエレメントを、備えている。具体的にフィルタエレメントは、燃料の濾過面積を増大させることを目的として、吸入口に連結される下部から上部にまで広がる袋状に、形成されている。こうした袋状のフィルタエレメントでは、燃料タンク内の液面が上部よりも低下した場合、当該上部が燃料タンク内の空気中に露出する。この場合のフィルタエレメントでは、例えば高温時等に液膜形成が不十分になると、燃料タンク内の空気が内側空間へと吸入されてしまう。
そこで、特許文献1に開示されるサクションフィルタは、燃料の通過により液膜を形成する隔壁エレメントを、フィルタエレメントの内側空間に備えている。具体的に隔壁エレメントは、フィルタエレメントのうち下部における内側空間を、第一空間部と第二空間部とに隔てている。ここで、隔壁エレメントのみにより囲まれる第一空間部は、吸入口に直接的に連通している。これに対し、フィルタエレメントと隔壁エレメントとにより囲まれる第二空間部は、第一空間部を介して吸入口に連通している。こうした連通構成下、燃料タンク内の液面が低下したとしても、フィルタエレメントのうち燃料への浸漬状態が最も維持され易い下部では、その内側空間にて隔壁エレメントの液膜形成状態も維持される。その結果、第二空間部から第一空間部へは燃料の流入が支配的となるので、第二空間部から第一空間部を通した吸入口への空気吸入を抑制可能となっている。
特開2007−224748号公報
しかし、特許文献1に開示されるサクションフィルタでは、吸入口への燃料吸入作用に応じて燃料タンク内の液面低下が進むと、液膜形成されたフィルタエレメント及び隔壁エレメント間の第二空間部では、燃料の減少によりヘッド圧が小さくなる。その結果、フィルタエレメント下部の浸漬により隔壁エレメントの液膜形成状態が維持されていても、第二空間部から第一空間部への燃料流入流量が吸入口への燃料吸入流量を下回ることで、第二空間部から吸入口への空気吸入が第一空間部を通して生じてしまう。こうした吸入口への空気吸入は、燃料ポンプの吐出性能を変動させるため、望ましくない。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、燃料ポンプの吐出性能を安定させるサクションフィルタ、並びにそれを備えた燃料供給装置を提供することにある。
以下、課題を達成するための発明の技術的手段について、説明する。尚、発明の技術的手段を開示する特許請求の範囲及び本欄に記載された括弧内の符号は、後に詳述する実施形態に記載された具体的手段との対応関係を示すものであり、発明の技術的範囲を限定するものではない。
上述の課題を解決するために開示された第一発明は、
車両の燃料タンク(2)内に収容されて燃料を濾過してから燃料ポンプ(32)の吸入口(32a)へ吸入させるサクションフィルタ(31)であって、
吸入口に連結される下部(310a)から上部(310c)にまで広がる袋状に形成され、燃料の通過により液膜を形成しつつ当該通過燃料を濾過するフィルタエレメント(310)と、
フィルタエレメントの内側空間(312)を第一空間部(312a)と第二空間部(312b)とに隔てる隔膜状に形成され、燃料の通過により液膜を形成する隔壁エレメント(311)とを、備え、
吸入口に直接的に連通する第一空間部は、フィルタエレメントのうち下部を含む第一外殻部(310f)と、隔壁エレメントとにより囲まれ、
吸入口に第一空間部を介して連通する第二空間部は、フィルタエレメントのうち上部を含む第二外殻部(310g)と、隔壁エレメントとにより囲まれることを特徴とする。
また、上述の課題を解決するために開示された第二発明は、
車両の燃料タンク(2)内から燃料タンク外へ燃料を供給する燃料供給装置(1)であって、
燃料タンク内において吸入口(32a)へ吸入した燃料を、燃料タンク外へ向かって吐出する燃料ポンプ(32)と、
第一発明のサクションフィルタ(31)とを、備えることを特徴とする。
このような第一及び第二発明によると、第一空間部を介して吸入口に連通する第二空間部は、フィルタエレメントのうち上部を含む第二外殻部と、隔壁エレメントとに囲まれる。故に、吸入口への燃料吸入作用に応じて燃料タンク内の液面低下が進むと、液膜形成された第二外殻部及び隔壁エレメントにより囲まれる第二空間部では、燃料の減少によりヘッド圧が小さくなる。その結果、第二空間部から第一空間部への燃料流入流量については、吸入口への燃料吸入流量を下回る状況が想定され得る。
しかし、第一及び第二発明によると、吸入口に直接的に連通する第一空間部は、フィルタエレメントのうち下部を含む第一外殻部と、隔壁エレメントとにより囲まれる。これにより第一空間部への燃料流入は、第二空間部からだけでなく、フィルタエレメントのうち燃料への浸漬状態が最も維持され易い下部を含んだ第一外殻部を通すことによっても、実現され得る。故に、第二空間部から第一空間部への燃料流入流量が吸入口への燃料吸入流量を下回っても、当該下回りによる不足分を、第一外殻部を通した第一空間部への燃料流入により補填できる。こうした補填機能によれば、第二空間部から第一空間部を通した吸入口への空気吸入を抑制して、燃料ポンプの吐出性能を安定させることが可能になる。
一実施形態による燃料供給装置を示す断面図であって、図2のI−I線断面に対応している。 図1のII−II線断面に対応する模式図である。 図1を拡大して示す断面図である。 図2の変形例を示す模式図である。 図2の変形例を示す模式図である。 図2の変形例を示す模式図である。 図3の変形例を示す断面図である。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、本発明の一実施形態による燃料供給装置1は、車両の燃料タンク2に搭載される。燃料供給装置1は、燃料タンク2内の燃料を同タンク2外の内燃機関3へと供給する。ここで、燃料供給装置1の搭載される燃料タンク2は、樹脂から中空状に形成されることで、内燃機関3側へ供給する燃料を貯留する。また、燃料供給装置1から燃料を供給する燃料供給先としての内燃機関3は、ガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。尚、図1〜3における上下方向は、水平面上の車両における鉛直方向に実質一致している。
(全体構成)
まず、燃料供給装置1の全体構成を説明する。図1に示すように燃料供給装置1は、フランジ10、サブタンク20及びポンプユニット30を備えている。
フランジ10は、樹脂から円板状に形成されている。フランジ10は、燃料タンク2のうち天板部2aに装着されている。フランジ10は、天板部2aを貫通する開口部2bを、閉塞している。フランジ10は、燃料供給管11及び電気コネクタ12を一体に有している。燃料供給管11は、燃料タンク2内にてポンプユニット30に連通している。それと共に燃料供給管11は、燃料タンク2外にて内燃機関3との間の燃料経路4に連通する。こうした連通形態の燃料供給管11は、燃料タンク2内にてポンプユニット30の燃料ポンプ32により吸入された燃料を、燃料タンク2外の内燃機関3側へと供給する。電気コネクタ12には、外部ターミナル12aが埋設されている。外部ターミナル12aは、燃料タンク2内にてポンプユニット30と電気接続されている。それと共に外部ターミナル12aは、燃料タンク2外にて外部制御回路と電気接続される。こうした電気接続形態によりポンプユニット30の燃料ポンプ32は、外部制御回路により制御可能となっている。
サブタンク20は、樹脂から有底円筒状に形成されている。サブタンク20は、開口20aを上側に向けて、燃料タンク2内に配置されている。サブタンク20の底部20bは、燃料タンク2の底部2c上に載置されている。サブタンク20の底部20bの近傍には、流入口20cが貫通している。こうした貫通形態により、燃料タンク2内に貯留された燃料(以下、単に「貯留燃料」という)は、流入口20cを通してサブタンク20内へと流入する。
ポンプユニット30は、燃料タンク2内にてサブタンク20の内外に跨る形態に、配置されている。ポンプユニット30は、サクションフィルタ31、燃料ポンプ32及び保持部材33等から構成されている。
サクションフィルタ31は、燃料タンク2内に収容され、サブタンク20内のうち底部20bの上方に配置されている。サクションフィルタ31は、燃料タンク2内にてサブタンク20内へと流入した貯留燃料を濾過することで、当該貯留燃料中の異物を捕捉する。
図1,2に示すように燃料ポンプ32は、全体として円筒状に形成された電動式ポンプである。燃料ポンプ32は、燃料タンク2内に収容され、サブタンク20内のうちサクションフィルタ31上に連結されている。燃料ポンプ32の吸入口32aは、サクションフィルタ31に連通している。燃料ポンプ32の吐出口32bは、可撓性のフレキシブルチューブ34を介して、燃料供給管11と連通している。燃料ポンプ32のポンプターミナル32cは、可撓性のフレキシブル配線35を介して、外部ターミナル12aと電気接続されている。こうした燃料ポンプ32は、外部制御回路からの制御を受けることで、作動する。作動中の燃料ポンプ32は、燃料タンク2内にてサブタンク20内のサクションフィルタ31により濾過された燃料(以下、単に「濾過燃料」という)を、吸入口32aから吸入する。こうして吸入口32aへと吸入された濾過燃料は、燃料ポンプ32内にて加圧作用を受けることで、燃料タンク2外の内燃機関3側へと向かって燃料ポンプ32の吐出口32bから吐出される。
図1に示すように保持部材33は、樹脂からフレーム状に形成されている。保持部材33は、燃料タンク2内に収容され、サブタンク20と燃料ポンプ32との間に懸架されている。こうした懸架形態によりサブタンク20は、燃料ポンプ32及びサクションフィルタ31を、保持部材33による吊り下げ状態にて保持している。
(サクションフィルタの詳細構成)
次に、サクションフィルタ31の詳細構成を説明する。図1〜3に示すようにサクションフィルタ31は、フィルタエレメント310と隔壁エレメント311とを組み合わせたものである。
フィルタエレメント310は、燃料タンク2内にて下部310aから中間部310bを経て上部310cにまで広がる袋状に、形成されている。こうした特定の袋状を全体として呈するフィルタエレメント310は、燃料タンク2内のうちサブタンク20内にて外側表面310dを露出させると共に、内側表面310eにより内側空間312を覆っている。こうしたフィルタエレメント310は、具体的には、連結部313及び延出部314を有してなる。
連結部313は、サブタンク20の底部20bから上方に離間する扁平中空状に形成されることで、フィルタエレメント310の下部310aを構成している。連結部313において下端壁313aは、各タンク2,20の底部2c,20bに沿って半円形状に広がっている。連結部313において上端壁313bは、下端壁313aとの間に内側空間312を挟んで設けられ、同壁313aに対応する半円形状に広がっている。図3に示すように上端壁313bには、連結孔313cが貫通している。この連結孔313cに下向きの吸入口32aが接合されることで、連結部313が燃料ポンプ32と連結されている。
図1〜3に示すように延出部314は、連結部313の上端壁313bのうち外周部から扁平中空状に上方へと延出することで、フィルタエレメント310の上部310c及び中間部310bを構成している。延出部314において内周壁314aは、燃料ポンプ32の外周側にて半円筒状に広がっている。延出部314において外周壁314bは、内周壁314aとの間に内側空間312を挟んで設けられ、内周壁314aよりも大径の半円筒状に広がっている。
図3に示すように、連結部313をなす下端壁313a及び上端壁313bは、外周縁部同士の接合により、内側空間312を相互間にて囲んでいる。一方、延出部314をなす内周壁314a及び外周壁314bは、上縁部同士の接合且つ上端壁313bへの各下縁部の接合により、内側空間312を相互間にて囲んでいる。ここで各壁313a,313b,314a,314bは、例えば多孔質樹脂、織布、不織布、樹脂メッシュ及び金属メッシュ等といった濾材から、形成されている。また、各壁313a,313b,314a,314bの目の粗さは、燃料タンク2内からサブタンク20内へと流入した貯留燃料中の異物として、例えば外径が10μm以上の微小な異物を捕捉可能に設定されている。さらに、各壁313a,313b,314a,314bの厚さは、例えば3.5mm程度に設定されている。
以上の如きフィルタエレメント310は、燃料タンク2内からサブタンク20内へと流入した貯留燃料を袋状の内側空間312へと通過させる際に、当該貯留燃料の通過箇所にて異物を捕捉することで、濾過機能を発揮する。このとき貯留燃料の通過箇所とは、フィルタエレメント310を形成する形成素材が多孔質性樹脂の場合は微細孔内の空隙であり、形成素材が織布や不織布の場合は繊維間の空隙であり、形成素材が樹脂メッシュや金属メッシュの場合はメッシュ間の空隙である。したがって、こうした通過箇所では、表面張力により貯留燃料が空隙に捕捉されることで、フィルタエレメント310の外側表面310dを覆う液膜が濾過機能と同時的に形成されることとなる。即ちフィルタエレメント310は、外側表面310dに液膜を形成しつつ貯留燃料の濾過機能を発揮する。また、貯留燃料の通過箇所にて上述の如き外径の異物を捕集するフィルタエレメント310の目の粗さは、当該通過箇所としての空隙の最小間隔が例えば10μm程度に設定される。
このようなフィルタエレメント310に対して隔壁エレメント311は、図1,3に示すように、燃料タンク2内のうちサブタンク20内にて、連結部313の内側空間312に配置されている。隔壁エレメント311は、下端壁313aよりも上方且つ上端壁313bよりも下方にて広がる隔膜状に形成されることで、内側空間312を第一空間部312aと第二空間部312bとに隔てている。
こうした隔膜状を呈する隔壁エレメント311は、図3に示すように下側表面311aの露出する第一空間部312aを、連結部313の下端壁313aと協働して囲んでいる。換言すれば、連結部313の下端壁313aは、フィルタエレメント310のうち下部310aを含む第一外殻部310fを構成することで、当該第一外殻部310fと隔壁エレメント311とによる第一空間部312aの囲みを実現している。また、隔壁エレメント311は、上側表面311bの露出する第二空間部312bを、延出部314の各周壁314a,314b及び連結部313の上端壁313bと協働して囲んでいる。換言すれば、延出部314の各周壁314a,314b及び連結部313の上端壁313bは、フィルタエレメント310のうち上部310cを含む第二外殻部310gを構成することで、当該第二外殻部310gと隔壁エレメント311とによる第二空間部312bの囲みを実現している。
隔壁エレメント311には、連通孔311cが貫通している。この連通孔311cに下向きの吸入口32aが接合されることで、隔壁エレメント311よりも下方の第一空間部312aが吸入口32aと直接的に連通している。一方、隔壁エレメント311の外周縁部が下端壁313a及び上端壁313bの各外周縁部間に接合されることで、隔壁エレメント311よりも上方の第二空間部312bが第一空間部312aを介して吸入口32aと連通している。ここで隔壁エレメント311は、例えば多孔質樹脂、織布、不織布、樹脂メッシュ及び金属メッシュ等といった濾材から、形成されている。また、隔壁エレメント311の目の粗さは、フィルタエレメント310を通過した異物に対しては隔壁エレメント311での通過も許容するように、各壁313a,313b,314a,314bの目の粗さ以上に設定されている。さらに、隔壁エレメント311の厚さは、例えば0.3mm程度に設定されている。
以上の如き隔壁エレメント311は、延出部314の各周壁314a,314bと連結部313の上端壁313bとのいずれかにより濾過されて上方の第二空間部312bへ流入した濾過燃料を、吸入口32aの開口する下方の第一空間部312aへと通過させる。このとき濾過燃料の通過箇所とは、隔壁エレメント311を形成する形成素材が多孔質性樹脂の場合は微細孔内の空隙であり、形成素材が織布や不織布の場合は繊維間の空隙であり、形成素材が樹脂メッシュや金属メッシュの場合はメッシュ間の空隙である。したがって、こうした通過箇所では、表面張力により濾過燃料が空隙に捕捉されることで、隔壁エレメント311の上側表面311bを覆う液膜が形成されることとなる。また、濾過燃料の通過箇所にて上述の如き異物の通過を許容する隔壁エレメント311の目の粗さは、当該通過箇所としての空隙の最小間隔が例えば10〜100μm程度に設定されている。さらに本実施形態では、連結部313のうち下端壁313aにより濾過された濾過燃料は、隔壁エレメント311を通過しないで、第一空間部312aへと直接的に流入可能となっている。
(作用効果)
ここまで説明した本実施形態の作用効果を、以下に説明する。
本実施形態によると、第一空間部312aを介して吸入口32aに連通する第二空間部312bは、フィルタエレメント310のうち上部310cを含む第二外殻部310gと、隔壁エレメント311とにより囲まれる。故に、吸入口32aへの燃料吸入作用に応じて燃料タンク2内の液面低下が進むと、液膜形成された第二外殻部310g及び隔壁エレメント311に囲まれる第二空間部312bでは、燃料の減少によりヘッド圧が小さくなる。その結果、第二空間部312bから第一空間部312aへの燃料流入流量については、吸入口32aへの燃料吸入流量を下回る状況が想定され得る。
しかし、本実施形態によると、吸入口32aに直接的に連通する第一空間部312aは、フィルタエレメント310のうち下部310aを含む第一外殻部310fと、隔壁エレメント311とにより囲まれる。これにより第一空間部312aへの燃料流入は、第二空間部312bからだけでなく、フィルタエレメント310のうち燃料への浸漬状態が最も維持され易い下部310aを含んだ第一外殻部310fを通すことによっても、実現され得る。故に、第二空間部312bから第一空間部312aへの燃料流入流量が吸入口32aへの燃料吸入流量を下回っても、当該下回りによる不足分を、第一外殻部310fを通した第一空間部312aへの燃料流入により補填できる。こうした補填機能によれば、第二空間部312bから第一空間部312aを通した吸入口32aへの空気吸入を抑制して、燃料ポンプ32の吐出性能を安定させることが可能になる。
さらに本実施形態によると、吸入口32aと直接的に連通する第一空間部312aは、フィルタエレメント310のうち下部310aを含む第一外殻部310fと、当該下部310aの下端壁313aよりも上方の隔壁エレメント311とにより、囲まれる。これにより、燃料タンク2内の液面が下端壁313aよりも高くなる限り、燃料への第一外殻部310fの浸漬状態は確実に維持され得る。故に、液面が下端壁313aに達する吸入限界レベルとなるまでは、第一外殻部310fを通した第一空間部312aへの燃料流入により、吸入口32aへの空気吸入を抑制する補填機能を継続的に発揮して、燃料ポンプ32の吐出性能を常に安定させることが可能になる。
またさらに、本実施形態によるフィルタエレメント310のうち扁平中空状に形成される下部310aでは、燃料タンク2の底部2cに沿って広がる下端壁313aにおいて、燃料への浸漬面積を大きく確保できる。故に第一外殻部310fでは、そうした下部310aを通して、第一空間部312aへの燃料流入流量が増大する。これにより、第二空間部312bから第一空間部312aへの燃料流入流量が吸入口32aへの燃料吸入流量を下回って生じる不足分は、下部310aを通した第一空間部312aへの燃料流入流量の増大により、確実に補填され得る。したがって、こうした補填機能によれば、吸入口32aへの空気吸入を抑制する効果の確実性を高めて、燃料ポンプ32の吐出性能を常に安定させることが可能になる。
加えて本実施形態によると、隔壁エレメント311において燃料を通過させる目の粗さは、フィルタエレメント310において燃料を通過させる目の粗さ以上に、設定される。故に、フィルタエレメント310の内側空間312を隔てる構成により、フィルタエレメント310よりも濾過面積の小さくなる隔壁エレメント311では、フィルタエレメント310により通過の許容された異物が目詰まりするのを抑制し得る。これによれば、燃料ポンプ32における吐出性能の安定性が小濾過面積の隔壁エレメント311の目詰まりに起因して低下する事態につき、回避することが可能となる。
(他の実施形態)
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、当該実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態に適用することができる。
具体的に変形例1では、図4に示すように、底部2c,20bに沿って広がる円形状に連結部313の各端壁313a(図示なし),313bを形成すると共に、燃料ポンプ32の外周側全域を囲んで広がる円筒状に延出部314の各周壁314a,314bを形成してもよい。
変形例2では、図5に示すように、底部2c,20bに沿って広がる矩形状に連結部313の各端壁313a(図示なし),313bを形成すると共に、燃料ポンプ32を横方向に挟む両側にそれぞれ延出部314を設けてもよい。ここで、変形例2の各延出部314は、内側空間312を相互間にて囲む周壁314c,314dにより、形成される。
変形例3では、図6に示すように、底部2c,20bに沿って広がる円形状に連結部313の各端壁313a(図示なし),313bを形成すると共に、燃料ポンプ32の外周側のうち複数箇所にそれぞれ延出部314を設けてもよい。ここで、変形例3の各延出部314は、内側空間312を相互間にて囲む周壁314e,314fにより、形成される。
変形例4では、図7に示すように、第一空間部312aを連結部313の上端壁313bと隔壁エレメント311とにより囲むと共に、第二空間部312bを連結部313の下端壁313aと隔壁エレメント311とにより囲んでもよい。こうした変形例4では、フィルタエレメント310のうち下部310aを含む第一外殻部310fを、連結部313の上端壁313bにより構成することで、当該第一外殻部310fと隔壁エレメント311とによる第一空間部312aの囲みが実現される。それと共に変形例4では、フィルタエレメント310のうち上部310cを含む第二外殻部310gを、連結部313の下端壁313a及び延出部314の各周壁314a,314bにより構成することで、当該第二外殻部310gと隔壁エレメント311とによる第二空間部312bの囲みが実現される。
変形例5では、隔壁エレメント311において濾過燃料を通過させる目の粗さを、フィルタエレメント310において貯留燃料を通過させる目の粗さに対して、等しく又は小さく設定してもよい。変形例6では、サブタンク20を設けない構成を、燃料供給装置1に採用してもよい。変形例7では、吸入口32aの開口方向を下向き以外、例えば横向き等に設定してもよい。
1 燃料供給装置、2 燃料タンク、20 サブタンク、30 ポンプユニット、31 サクションフィルタ、32 燃料ポンプ、32a 吸入口、310 フィルタエレメント、310a 下部、310b 中間部、310c 上部、310f 第一外殻部、310g 第二外殻部、311 隔壁エレメント、312 内側空間、312a 第一空間部、312b 第二空間部、313 連結部、313a 下端壁、313b 上端壁、314 延出部、314a 内周壁、314b 外周壁

Claims (5)

  1. 車両の燃料タンク(2)内に収容されて燃料を濾過してから燃料ポンプ(32)の吸入口(32a)へ吸入させるサクションフィルタ(31)であって、
    前記吸入口に連結される下部(310a)から上部(310c)にまで広がる袋状に形成され、燃料の通過により液膜を形成しつつ当該通過燃料を濾過するフィルタエレメント(310)と、
    前記フィルタエレメントの内側空間(312)を第一空間部(312a)と第二空間部(312b)とに隔てる隔膜状に形成され、燃料の通過により液膜を形成する隔壁エレメント(311)とを、備え、
    前記吸入口に直接的に連通する前記第一空間部は、前記フィルタエレメントのうち前記下部を含む第一外殻部(310f)と、前記隔壁エレメントとにより囲まれ、
    前記吸入口に前記第一空間部を介して連通する前記第二空間部は、前記フィルタエレメントのうち前記上部を含む第二外殻部(310g)と、前記隔壁エレメントとにより囲まれることを特徴とするサクションフィルタ。
  2. 前記第一空間部は、前記フィルタエレメントのうち前記下部を含む前記第一外殻部と、当該下部の下端壁(313a)よりも上方の前記隔壁エレメントとにより、囲まれることを特徴とする請求項1に記載のサクションフィルタ。
  3. 前記下部は、前記下端壁が前記燃料タンクの底部(2c)に沿って広がる扁平中空状に形成されることを特徴とする請求項2に記載のサクションフィルタ。
  4. 前記隔壁エレメントにおいて燃料を通過させる目の粗さは、前記フィルタエレメントにおいて燃料を通過させる目の粗さ以上に、設定されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のサクションフィルタ。
  5. 車両の燃料タンク(2)内から前記燃料タンク外へ燃料を供給する燃料供給装置(1)であって、
    前記燃料タンク内において吸入口(32a)へ吸入した燃料を、前記燃料タンク外へ向かって吐出する燃料ポンプ(32)と、
    請求項1〜4のいずれか一項に記載のサクションフィルタ(31)とを、備えることを特徴とする燃料供給装置。
JP2015103992A 2015-05-21 2015-05-21 サクションフィルタ及び燃料供給装置 Active JP6459773B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103992A JP6459773B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 サクションフィルタ及び燃料供給装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2015103992A JP6459773B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 サクションフィルタ及び燃料供給装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016217278A true JP2016217278A (ja) 2016-12-22
JP6459773B2 JP6459773B2 (ja) 2019-01-30

Family

ID=57578181

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015103992A Active JP6459773B2 (ja) 2015-05-21 2015-05-21 サクションフィルタ及び燃料供給装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6459773B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62179387U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JPH0653757U (ja) * 1991-12-27 1994-07-22 愛三工業株式会社 自動車の燃料タンクのインタンクポンプ用のフィルター
JPH07180632A (ja) * 1993-11-11 1995-07-18 Nissan Motor Co Ltd 燃料ポンプのフィルター装置
EP0743445A1 (en) * 1995-05-17 1996-11-20 General Motors Corporation Fuel strainer
US5787865A (en) * 1997-09-29 1998-08-04 General Motors Corporation Reservoir for motor vehicle fuel tank
US20030042185A1 (en) * 2001-09-06 2003-03-06 Dockery Randall Lee Multiple stage fuel strainer assembly
JP2004019603A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Mikuni Corp フィルタ付き燃料ポンプ
JP2007224748A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Denso Corp サクションフィルタおよびそれを用いた燃料供給装置
US20080245724A1 (en) * 2007-04-06 2008-10-09 Toshihide Oku Suction filter and fuel supply device

Patent Citations (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62179387U (ja) * 1986-05-06 1987-11-14
JPH0653757U (ja) * 1991-12-27 1994-07-22 愛三工業株式会社 自動車の燃料タンクのインタンクポンプ用のフィルター
JPH07180632A (ja) * 1993-11-11 1995-07-18 Nissan Motor Co Ltd 燃料ポンプのフィルター装置
EP0743445A1 (en) * 1995-05-17 1996-11-20 General Motors Corporation Fuel strainer
US5787865A (en) * 1997-09-29 1998-08-04 General Motors Corporation Reservoir for motor vehicle fuel tank
US20030042185A1 (en) * 2001-09-06 2003-03-06 Dockery Randall Lee Multiple stage fuel strainer assembly
JP2004019603A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Mikuni Corp フィルタ付き燃料ポンプ
EP1553285A1 (en) * 2002-06-19 2005-07-13 Mikuni Corporation Fuel pump with filter and fuel filter
JP2007224748A (ja) * 2006-02-21 2007-09-06 Denso Corp サクションフィルタおよびそれを用いた燃料供給装置
US20080245724A1 (en) * 2007-04-06 2008-10-09 Toshihide Oku Suction filter and fuel supply device
JP2008255917A (ja) * 2007-04-06 2008-10-23 Aisan Ind Co Ltd サクションフィルタ、燃料ポンプ装置及び燃料供給装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6459773B2 (ja) 2019-01-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6265200B2 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP6319281B2 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP6520680B2 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
CN104421076A (zh) 抽吸过滤器
US10086688B2 (en) In-tank suction filter as the reserve cavity for a fluid delivery module assembly
JP2007009806A (ja) 燃料供給装置
JP2017089580A (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP2016160890A (ja) 燃料供給装置
JP2013096368A (ja) 燃料フィルタ装置
JP6459773B2 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP5608522B2 (ja) 燃料用フィルター
JP6406284B2 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP2011185112A (ja) 燃料フィルタ装置
JP5074909B2 (ja) 燃料タンク構造
JP2020016158A (ja) 燃料供給装置
JP6487750B2 (ja) 燃料供給装置
WO2016114132A1 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
WO2017017894A1 (ja) サクションフィルタ及び燃料供給装置
JP5508635B2 (ja) 燃料供給装置
JP5777970B2 (ja) 燃料タンク内装置
KR20120019804A (ko) 연료펌프용 리저브컵에 내장된 필터의 구조
JP2013044269A (ja) 燃料供給装置
JP5724784B2 (ja) 燃料供給装置
JP5768680B2 (ja) 燃料供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180411

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180605

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180801

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20181204

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20181217

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6459773

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250