JP2016215681A - 乗物用シートのスライド装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】乗員着座用シートと乗物用フロアとの間に配索されたケーブルをシート上でプーリーに巻き取ることによりシートをフロア上のスライドレールに沿って移動可能とされた乗物用シートのスライド装置において、ケーブルのテンションのばらつきを、ケーブルの配索経路長の調整により吸収可能とすることにより、ケーブルの配索作業の困難度を高めることなく、ケーブルのテンションにばらつきが生じるのを抑制する。
【解決手段】ケーブル60の配索経路長を変更可能とする配索経路変更手段として、偏平コイルばね61と段付ボルト64を備える。偏平コイルばね61を挟んで段付ボルト64をナット63に締め付ける際のねじ込み量を調整することにより偏平コイルばね61の圧縮量を調整してケーブル60のテンションを調整する。
【選択図】図8

Description

本発明は、自動車、飛行機、船、電車等の乗物に搭載される乗員着座用シートにおけるスライド装置に関する。
自動車用シートにおいて、シートを前後方向に移動可能とするものが採用されている。この移動の機構は種々のものがあるが、そのうちの一つとして、ケーブルを巻き取ることによりシートをスライドレールに沿って前後移動するものがある(下記特許文献1参照)。具体的には、ロアレールの前端とシート本体との間に配索されたケーブルをプーリー上に巻き取ることによりシート本体を前方移動し、ロアレールの後端とシート本体との間に配索されたケーブルをプーリー上に巻き取ることによりシート本体を後方移動するように構成されている。
特開2005−247308号公報
プーリーの回転に対応させてシート本体を移動させるためには、プーリーの回転に対して応答遅れなくケーブルがプーリーに巻き取られるように、ケーブルに適度なテンションを与えておく必要がある。一方、ケーブルのテンションが高すぎると、ケーブルを支持する部位における支持荷重が過大になる。
しかし、実際にはケーブルに適度なテンションを与えるようにケーブルを配索することは容易でなく、ケーブルのテンションにばらつきが生じ易い。
このような問題に鑑み本発明の課題は、シートとフロアとの間に配索されたケーブル等の牽引部材をプーリーに巻き取ることによりシートをスライドレールに沿って移動可能とされた乗物用シートにおいて、牽引部材のテンションのばらつきを、牽引部材の配索経路長の調整により吸収可能とすることにより、牽引部材の配索作業の困難度を高めることなく、牽引部材のテンションにばらつきが生じるのを抑制することにある。
第1発明は、乗員着座用シートと乗物用フロアとの間に配索されたケーブル等の牽引部材を、前記シート上でプーリーに巻き取ることにより前記シートを前記フロア上のスライドレールに沿って移動可能とされた乗物用シートのスライド装置であって、前記牽引部材の配索経路長を変更可能とする配索経路変更手段を備える。
第1発明において、シートの移動方向は前後方向には限定されない。左右方向でもよい。また、牽引部材は、ケーブルに限定されない。金属又は樹脂製の帯体、他でもよい。
第1発明によれば、配索経路変更手段によって牽引部材の配索経路長を変更することによりシートとフロアとの間に配索される牽引部材のテンションを調整することができる。そのため、牽引部材の配索作業として特別な作業を必要とすることなく、牽引部材のテンションにばらつきが生じるのを抑制することができる。
第2発明は、上記第1発明において、前記プーリーは、フロアより上方で前記シートに対して回転自在に設けられ、前記牽引部材は、その両端部がそれぞれ前記配索経路変更手段を介して、前記シートの移動方向の両端に対応させてフロアに固定され、両端部間の中間部が前記プーリーに巻き付けられ、前記各配索経路変更手段は、前記牽引部材の端部を保持しつつ、フロアへの固定がねじ込みによって行われる固定手段であり、該固定手段は、そのねじ込み方向が前記上下方向と一致するようにされ、前記固定手段のフロアへのねじ込み高さに応じて前記牽引部材の配索経路長を変更可能とされている。
第2発明によれば、牽引部材の端部をフロアへ固定するための固定手段のねじ込み高さを調整することによって牽引部材の配索経路長を変更し、牽引部材のテンションを容易に調整することができる。
第3発明は、上記第2発明において、前記固定手段は、ねじ込みによってフロアへ固定される雄ねじ体と、該雄ねじ体がフロアに固定されるとき、前記雄ねじ体とフロアとの間に挟持されて圧縮変形され、上端部に前記牽引部材の端部が結合された弾性体とを備える。
第3発明によれば、牽引部材の端部が結合された弾性体を挟んで雄ねじ体をフロアにねじ込んで固定し、そのねじ込み量を調整することにより、牽引部材の端部のフロアからの高さを調整することができる。その結果、牽引部材の配索経路長を変更することができ、牽引部材のテンションを容易に調整することができる。また、雄ねじ体は、フロアに固定された状態で、弾性体による弾発力を受けているため、ねじ込みの弛みを抑制することができる。更に、弾性体の弾性変形の方向と牽引部材の牽引方向は角度を持っているため、牽引部材がプーリーに巻き取られるとき、弾性体が弾性変形するのを抑制することができ、プーリーの回転に対するシートの移動に応答遅れが生じるのを抑制することができる。
第4発明は、上記第3発明において、前記弾性体は、螺旋形状の螺旋ばねであり、その螺旋形状における垂直成分方向が前記上下方向と一致するようにされ、しかも、螺旋形状の基端がフロアに当接され、螺旋形状の先端が前記雄ねじ体による挟持範囲の外側、且つ前記牽引部材方向に延びて形成された延長部を介して前記牽引部材の各端部に結合され、前記延長部は弾性変形することにより前記牽引部材の配索経路長を変更する。
第4発明によれば、牽引部材の端部が結合された螺旋ばねを挟んで雄ねじ体をフロアにねじ込んで固定し、そのねじ込み量を調整することにより、牽引部材の端部のフロアからの高さを調整することができる。その結果、牽引部材の配索経路長を変更することができ、牽引部材のテンションを簡単に調整することができる。また、延長部は、雄ねじ体がねじ込まれても弾性変形されず、牽引部材のテンションの状態に応じて弾性変形される。そのため、延長部の弾性変形によっても牽引部材の配索経路が変更され、牽引部材のテンションを調整することができる。
第5発明は、上記第4発明において、前記シートの移動方向に沿ってフロアにはレールが設けられ、該レールは、樋形状を成し、樋形状のレールの通路が前記シートの移動方向に沿って形成され、前記螺旋ばねは、前記レールの通路内底面に基端がボルトにより締結され、前記螺旋ばねの螺旋形状の基端側端部には、前記レールの通路内底面に向けて突出する突部が形成され、前記レールの通路内底面には、前記突部を受け入れる嵌合孔が形成され、この嵌合孔に前記突部が嵌合されることによって前記螺旋ばねがボルト締結時に共廻りしないように係合されている。
第5発明によれば、レールの嵌合孔に螺旋ばねの基端の突部が嵌合されることによって螺旋ばねがボルト締結時に共廻りしないように係合されているため、レールの嵌合孔に螺旋ばねの基端の突部を嵌合させた状態で、螺旋ばねを保持することなくボルト締結作業を行うことができ、作業性を良くすることができる。
本発明の一実施形態の平面説明図である。 上記実施形態の側面説明図である。 図2のIII−III線断面矢視図である。 上記実施形態における駆動機構の斜め後方からの斜視図である。 上記実施形態における駆動機構の斜め前方からの斜視図である。 上記実施形態における弾性部材の拡大斜視図である。 上記実施形態における弾性部材のレールに対する固定方法の説明図である。 上記実施形態における弾性部材のレールに対する固定状態を示す部分断面側面図である。 上記実施形態における牽引部材のテンションのばらつき調整の説明図である。 上記実施形態におけるシートの移動状態を説明する説明図である。
図1〜3は、本発明の一実施形態を示す。この実施形態は、自動車用シート(以下、単にシートという)に本発明を適用した例を示す。この場合のシート10は、いわゆるキャプテンシートであり、フロントシート(不図示)の後方の2列目シートが自動車の進行方向に比較的長い距離でスライド可能とされたロングスライドタイプのシートである。各図中、矢印によりシートを自動車に搭載した状態における各方向を示している。以下の説明において、方向に関する記述は、この方向を基準として行うものとする。
シート10は、周知のとおり着座乗員の体重を支持するシートクッション11と、着座乗員の背中を背面側から支持するシートバック12とから主に成る。シートクッション11の下側のフロア15には、左右一対のスライドレール13が設けられ、このスライドレール13に沿ってシート10は前後方向にスライド移動可能とされている。この場合のスライドレール13は、その殆どがフロア15面から突出しないようにフロア15内に埋設されている。具体的には、フロア15は、自動車のボデーによるボデーフロア15aと、ボデーフロア15aの上に敷設されたカーペット15bとから成り、スライドレール13を構成するロアレール13aは、カーペット15bを部分的に除去して、その除去部分でボデーフロア15a上に固定されている。また、ロアレール13aに対して前後スライド自在に組み合わされたアッパレール13bは、その下部がロアレール13a内に組み込まれているが、その上部はシートクッション11の下部に固定するため、フロア15から上側に突出している。ロアレール13aの上面には、樹脂製のレールカバー13cが被せられ、ロアレール13aとアッパレール13bとの組み合わせ部分に異物が入らないようにしている。レールカバー13cの中心部にはアッパレール13bの突出部が貫通可能なスリットが形成され、そのスリットはアッパレール13bがスライド移動可能なようにスライド方向に沿って長く形成されている。
左右一対のスライドレール13の内、右側のスライドレール13の更に右側に隣接して、シート10を前後スライド移動させるための駆動機構20が設けられている。駆動機構20は、動力源となるモータ21、モータ21により回転駆動されるプーリー50、プーリー50の外周面上に巻き取られるケーブル(本発明における牽引部材に相当)60等から成る。また、プーリー50の下でロアレール13aの右側には、上側開放の樋形状のレール80が設けられ、レール80は、ロアレール13aと平行状態でフロア15に埋設されている。なお、駆動機構20は、シート10の右側に設けられたシールド14によって外部から見えないように被われている。
ケーブル60の両端は、レール80の前後端に固定され、プーリー50は、スライドレール13の右側で、シートクッション11の下側に回転自在に支持されている。従って、ケーブル60を巻き取っているプーリー50が回転されると、レール80の両端間に延設されたケーブル60の内、プーリー50に巻き取られる位置が前後方向に移動することになって、プーリー50がレール80に沿って前後に移動することになる。その結果、プーリー50を支持しているシートクッション11が前後方向に移動することになる。その様子が図10に模式的に示されている。
図10に基づいて説明すれば、実線で示す位置にシート10があるとき、プーリー50が回転駆動されると、ケーブル60のプーリー50への巻き取り位置が移動して、シート10は仮想線で示す位置に移動することを示している。プーリー50の回転方向を、それまでとは反転させれば、そのときはケーブル60のプーリー50への巻き取り位置は、それまでとは反対方向に移動して、シート10は仮想線で示す位置から実線で示す位置に移動することになる。
図4、5は、駆動機構20におけるプーリー50周辺の構成を拡大して示している。以下、駆動機構20の構成の詳細を、図1〜3も参照しながら説明する。
プーリー50は、シートクッション11のクッションフレームに固定されたプーリーブラケット51に回転自在に支持されている。ここでプーリー50は、回転軸線の両側から回転軸41と支持軸53によって支持されている。回転軸41は、プーリー50に対して回転方向で係合するように結合され、回転軸41がモータ21によって回転駆動されると、プーリー50は回転駆動される。一方、支持軸53は、プーリーブラケット51に固定され、プーリー50を回転自在に支持している。
回転軸41は、トルクダイオード40を介して、モータ21によって回転駆動される減速ギヤ30に接続されている。トルクダイオード40は、周知のもので、減速ギヤ30における回転軸31からの回転駆動力は回転軸41に伝達するが、回転軸41から回転軸31に向けては回転力を伝達しないように構成されている。従って、モータ21が駆動されて減速ギヤ30の回転軸31が回転駆動されると、トルクダイオード40は、回転軸41を回転駆動してプーリー50を回転させる。そのため、上述のようにシート10はモータ21の回転駆動により前後方向に移動される。一方、モータ21が駆動されていない状態で、手動でシート10がスライドレール13に沿って前後方向に移動されると、ケーブル60によってプーリー50は回転されることになる。そのとき、プーリー50と共に回転軸41も回転されるが、トルクダイオード40は、回転軸41の回転力を回転軸31に伝達しないため、回転軸41は回転軸31が回転しない状態とされていても自由に回転することができ、プーリー50の回転を妨げることはない。従って、シート10はモータ21によっても手動によっても前後スライド可能とされている。
プーリー50の外周面上には、ケーブル60を並列に並べて巻き取るように螺旋状の溝54が形成されている。溝54は、ケーブル60の断面積の半分以上がプーリー50表面に嵌り込む大きさに形成されている。その溝54の4周分に対して、ケーブル60が4周分巻き付けられている。
ケーブル60の両端は、樋形状のレール80の前後端の底部に固定され、ケーブル60の途中は、プーリー50の両側で滑車71、72により経路を案内されている。滑車71、72は、プーリーブラケット51の下側に結合された滑車ブラケット52に前後に分けて回転自在に支持されている。このとき、滑車71、72は、プーリー50から両端に向かうケーブル60の大部分がレール80の樋形状の通路内に収まるように経路を案内している。即ち、滑車71、72はレール80の直上に配置されている。また、滑車71、72の左右方向位置は、プーリー50上に巻き取られたケーブル60の左右方向位置に対応させて互いに左右方向にずらされている(図3参照)。
図6〜8は、ケーブル60をレール80の両端底部に固定するための固定構造を示している。ケーブル60の先端には、偏平コイルばね(本発明における配索経路変更手段、固定手段、弾性体又は螺旋ばねに相当)61が結合されている。その結合は、ケーブル60の先端が輪に形成されたループ部62に、偏平コイルばね61の先端を鉤形状とされた係合部61bを引掛けることによって行われている。偏平コイルばね61は、板状のばね材を下部(基端)から上部(先端)に向けて螺旋形状とされたものであり、偏平コイルばね61の下部の端部には、ばね材を下方に屈曲して突出形成された突部61aが形成されている。その突部61aはレール80の底部の嵌合孔81に嵌合するようにされている。また、偏平コイルばね61の上部の端部には、螺旋形状における螺旋円の外側、且つケーブル60の方向に延びて延長部61cが形成されている。延長部61cの先端には、係合部61bが形成されている。
偏平コイルばね61のレール80底部への固定は、突部61aを嵌合孔81に嵌合した状態で、偏平コイルばね61を段付ボルト(本発明における配索経路変更手段、固定手段又は雄ねじ体に相当)64によって挟み込みながら、レール80底部の下側に固定されたナット63に段付ボルト64を締結することによって行われている。このとき、段付ボルト64のナット63に対するねじ込み量を調整することによって、偏平コイルばね61の圧縮変形量(螺旋の垂直成分方向高さ)を変更して、係合部61bのレール80の底部からの高さを変更可能としている。即ち、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さH(図8参照)を変更可能としている。なお、偏平コイルばね61の延長部61cは、段付ボルト64により挟み込まれる範囲の外側にあって弾性変形自在な状態とされている。また、レール80底部上での偏平コイルばね61の位置は、突部61aを嵌合孔81に嵌合することによって位置決めされることと、段付ボルト64が偏平コイルばね61の環状の下部内に挿入されることによって決定されている。
このように段付ボルト64をレール80の底部に締結して、ケーブル60の両端を偏平コイルばね61を介してレール80底部に固定することによって、ケーブル60に適度なテンションを与えながらケーブル60を配索する作業を容易に行うことができる。即ち、段付ボルト64をレール80の底部に締結したとき、ケーブル60のテンションの状態に応じて、段付ボルト64のナット63に対するねじ込み量を調整して、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さHを変更する。その結果、ケーブル60の配索経路長が調整されることになり、ケーブル60のテンションを適度に調整することができる。図9は、その作用を説明している。
図9において、ケーブル60の両端を偏平コイルばね61を介してレール80底部に固定したとき、ケーブル60のテンションが高い場合は、段付ボルト64のナット63に対するねじ込み量を少なくして、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さHを高くする。その結果、ケーブル60は、仮想線で示すように配索経路が短くされ、テンションを低く調整される。反対にケーブル60のテンションが低い場合は、段付ボルト64のナット63に対するねじ込み量を多くして、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さHを低くする。その結果、ケーブル60は、実線で示すように配索経路が長くされ、テンションを高く調整される。
図9は、滑車72より後方のケーブル60の様子を示しているが、滑車71より前方のケーブル60についても全く同様である。
段付ボルト64がナット63に締結されて偏平コイルばね61を介してケーブル60の端部がレール80の底部に固定された後においても、図8に示すように、偏平コイルばね61の延長部61cは、上下方向に弾性変形可能な状態とされている。そのため、段付ボルト64のねじ込み量の調整によるケーブル60のテンションの調整が不充分な場合でも、ケーブル60のテンションに応じて延長部61cが弾性変形してケーブル60のテンションを調整することができる。即ち、ケーブル60のテンションが高いときは、延長部61cがケーブル60に引っ張られて上方に弾性変形し、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さHを高くする。その結果、図9に基づいて説明したようにケーブル60の配索経路が短くなってケーブル60のテンションは低くされる。反対にケーブル60のテンションが低いときは、延長部61cに対するケーブル60による引張力が小さくなって延長部61cの上方への弾性変形量は抑制され、ケーブル60の偏平コイルばね61との結合位置の高さHを低くする。その結果、ケーブル60の配索経路が長くなってケーブル60のテンションは高くされる。
以上のようにケーブル60のテンションの高低に応じてケーブル60の配索経路長を調整することにより、ケーブル60のテンションを適度に調整することができ、テンションがばらつくことによる駆動機構20の動作の応答遅れや滑車71、72の支持部に過大な荷重がかかることを抑制することができる。このとき、ケーブル60にテンションを与えるようにケーブル60を引っ張りながら作業を行わなくても、偏平コイルばね61を段付ボルト64によってレール80に固定するのみの簡単な作業でケーブル60に適度なテンションを与えてケーブル60を配索することができる。
しかも、段付ボルト64は、レール80の低部に固定された状態で、偏平コイルばね61による弾発力を受けており、偏平コイルばね61がスプリングワッシャの機能を果たし、ねじ込みの弛みを抑制することができる。
また、偏平コイルばね61の弾性変形の方向とケーブル60の牽引方向は角度を持っているため、ケーブル60がプーリー50に巻き取られるとき、偏平コイルばね61が弾性変形するのを抑制することができ、プーリー50の回転に対するシート10の移動に応答遅れが生じるのを抑制することができる。
更に、ケーブル60のテンションのばらつきは、偏平コイルばね61の延長部61cの弾性変形によっても吸収される。このとき、延長部61cの弾性変形の方向とケーブル60の牽引方向は角度を持っているため、ケーブル60がプーリー50に巻き取られるとき、偏平コイルばね61が弾性変形するのを抑制することができ、プーリー50の回転に対するシート10の移動に応答遅れが生じるのを抑制することができる。
更にまた、レール80の嵌合孔81に偏平コイルばね61の基端の突部61aが嵌合されることによって偏平コイルばね61が段付ボルト64の締結時に共廻りしないようにされているため、レール80の嵌合孔81に偏平コイルばね61の基端の突部61aを嵌合させた状態で、偏平コイルばね61を保持することなく段付ボルト64の締結作業を行うことができ、作業性を良くすることができる。
以上、特定の実施形態について説明したが、本発明は、それらの外観、構成に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。例えば、上記実施形態では、本発明を自動車のシートに適用したが、飛行機、船、電車等に搭載のシートに適用しても良い。
10 シート
11 シートクッション
12 シートバック
13 スライドレール
13a ロアレール
13b アッパレール
13c レールカバー
14 シールド
15 フロア
15a ボデーフロア
15b カーペット
20 駆動機構
21 モータ
30 減速ギヤ
31 回転軸
40 トルクダイオード
41 回転軸
50 プーリー
51 プーリーブラケット
52 滑車ブラケット
53 支持軸
54 溝
60 ケーブル(牽引部材)
61 偏平コイルばね(配索経路変更手段、固定手段、弾性体、螺旋ばね)
61a 突部
61b 係合部
61c 延長部
62 ループ部
63 ナット
64 段付ボルト(配索経路変更手段、固定手段、雄ねじ体)
71、72 滑車
80 レール
81 嵌合孔

Claims (5)

  1. 乗員着座用シートと乗物用フロアとの間に配索されたケーブル等の牽引部材を、前記シート上でプーリーに巻き取ることにより前記シートを前記フロア上のスライドレールに沿って移動可能とされた乗物用シートのスライド装置であって、
    前記牽引部材の配索経路長を変更可能とする配索経路変更手段を備える乗物用シートのスライド装置。
  2. 請求項1において、
    前記プーリーは、フロアより上方で前記シートに対して回転自在に設けられ、
    前記牽引部材は、その両端部がそれぞれ前記配索経路変更手段を介して、前記シートの移動方向の両端に対応させてフロアに固定され、両端部間の中間部が前記プーリーに巻き付けられ、
    前記各配索経路変更手段は、前記牽引部材の端部を保持しつつ、フロアへの固定がねじ込みによって行われる固定手段であり、
    該固定手段は、そのねじ込み方向が前記上下方向と一致するようにされ、前記固定手段のフロアへのねじ込み高さに応じて前記牽引部材の配索経路長を変更可能とされている乗物用シートのスライド装置。
  3. 請求項2において、
    前記固定手段は、ねじ込みによってフロアへ固定される雄ねじ体と、該雄ねじ体がフロアに固定されるとき、前記雄ねじ体とフロアとの間に挟持されて圧縮変形され、上端部に前記牽引部材の端部が結合された弾性体とを備える乗物用シートのスライド装置。
  4. 請求項3において、
    前記弾性体は、螺旋形状の螺旋ばねであり、その螺旋形状における垂直成分方向が前記上下方向と一致するようにされ、しかも、螺旋形状の基端がフロアに当接され、螺旋形状の先端が前記雄ねじ体による挟持範囲の外側、且つ前記牽引部材方向に延びて形成された延長部を介して前記牽引部材の各端部に結合され、前記延長部は弾性変形することにより前記牽引部材の配索経路長を変更する乗物用シートのスライド装置。
  5. 請求項4において、
    前記シートの移動方向に沿ってフロアにはレールが設けられ、
    該レールは、樋形状を成し、樋形状のレールの通路が前記シートの移動方向に沿って形成され、
    前記螺旋ばねは、前記レールの通路内底面に基端がボルトにより締結され、
    前記螺旋ばねの螺旋形状の基端側端部には、前記レールの通路内底面に向けて突出する突部が形成され、前記レールの通路内底面には、前記突部を受け入れる嵌合孔が形成され、この嵌合孔に前記突部が嵌合されることによって前記螺旋ばねがボルト締結時に共廻りしないように係合されている乗物用シートのスライド装置。
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