JP2016215543A - 記録用紙、及び記録用紙の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙を提供する。
【解決手段】第1の紙基材10Aと、第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材10Bと、第1の紙基材と第2の紙基材との間に配置された磁性材料12と、を有し、磁性材料が、第1の紙基材と第2の紙基材との貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材又は第2の紙基材の一方の側に入り込む割合が大きい記録用紙。
【選択図】図2

Description

本発明は、記録用紙、及び記録用紙の製造方法に関する。
例えば、特許文献1には、「2種類の異なる磁気特性を有する磁性スレッドを漉き込んでなる磁性体入り用紙であって、当該用紙が3層の紙層を漉き合わせた層構成からなり、用紙の第1層と第2層の間に第1の磁性スレッドが漉き込まれ、第2層と第3層の間に第2の磁性スレッドが漉き込まれ、当該2本の磁性スレッドが、相互に平行かつ直線状にされていることを特徴とする磁性体入り用紙」が開示されている。
特開2005−232617号公報
本発明の課題は、第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材との間に配置された磁性材料を有する記録用紙において、磁性材料が、第1の紙基材と第2の紙基材との貼り合わせ面に対して、第1の紙基材と第2の紙基材との両方に同じ割合で入り込んでいる場合に比べて、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙を提供することである。
上記課題は、以下の手段により解決される。即ち、
請求項1に係る発明は、
第1の紙基材と、
前記第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材と、
前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との間に配置された磁性材料と、
を有し、
前記磁性材料が、前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との貼り合わせ面に対して、前記第1の紙基材又は前記第2の紙基材の一方の側に入り込む割合が大きい記録用紙である。
請求項2に係る発明は、
前記磁性材料が、前記第1の紙基材の表面から前記磁性材料までの最短距離a、前記第2の紙基材の表面から前記磁性材料までの最短距離bとしたとき、前記最短距離a及び前記最短距離bのうち、最短距離の小さいほうを最短距離の大きいほうで除した値cが、0.5≦c≦0.9である請求項1に記載の記録用紙である。
請求項3に係る発明は、
前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項1又は2に記載の記録用紙である。
請求項4に係る発明は、
第1の紙基材と、
前記第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材と、
前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との間に配置された磁性材料と、
を有し、
前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との密度の差が0.1g/cm以上0.4g/cm以下である記録用紙である。
請求項5に係る発明は、
前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項4に記載の記録用紙である。
請求項6に係る発明は、
第1の紙基材、又は第2の紙基材のいずれか一方の紙基材上に、磁性材料を配置する磁性材料配置工程と、
前記磁性材料を挟み込むように、前記磁性材料が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる貼合工程と、
を有し、
前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との密度の差が0.1g/cm以上0.4g/cm以下である記録用紙の製造方法である。
請求項7に係る発明は、
前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項6に記載の記録用紙の製造方法である。
請求項1に係る発明によれば、第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材との間に配置された磁性材料を有する記録用紙において、磁性材料が、第1の紙基材と第2の紙基材との貼り合わせ面に対して、第1の紙基材と第2の紙基材との両方に同じ割合で入り込んでいる場合に比べて、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙が提供される。
請求項2に係る発明によれば、第1の紙基材の表面から磁性材料までの最短距離a、第2の紙基材の表面から磁性材料までの最短距離bとしたとき、最短距離a及び最短距離bのうち、最短距離の小さいほうを最短距離の大きいほうで除した値cが、0.5未満又は0.9を超える場合に比べて、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙が提供される。
請求項3に係る発明によれば、磁性材料が、第1の紙基材と第2の紙基材との貼り合わせ面に対して、第1の紙基材と第2の紙基材との両方に同じ割合で入り込んでいる場合に比べて、第1の紙基材及び第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下であり、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙が提供される。
請求項4に係る発明によれば、第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材との間に配置された磁性材料を有する記録用紙において、第1の紙基材と第2の紙基材との密度の差が、0.1g/cm未満又は0.4g/cmを超える場合に比べて、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙が提供される。
請求項5に係る発明によれば、第1の紙基材と第2の紙基材との密度の差が、0.1g/cm未満又は0.4g/cmを超える場合に比べて、第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下であり、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙が提供される。
請求項6に係る発明によれば、第1の紙基材、又は第2の紙基材のいずれか一方の紙基材上に、磁性材料を配置する磁性材料配置工程と、前記磁性材料を挟み込むように、前記磁性材料が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる貼合工程と、を有する記録用紙の製造方法において、第1の紙基材と第2の紙基材との密度の差が、0.1g/cm未満又は0.4g/cmを超える場合に比べて、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙の製造方法が提供される。
請求項7に係る発明によれば、第1の紙基材と第2の紙基材との密度の差が、0.1g/cm未満又は0.4g/cmを超える場合に比べて、第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下であり、磁性材料により生じる表面の段差の発生が抑制された記録用紙の製造方法が提供される。
第1実施形態に係る記録用紙の一例を示す平面図である。 第1実施形態に係る記録用紙の一例を示す断面図である。 第2実施形態に係る記録用紙の一例を示す断面図である。 第4実施形態に係る記録用紙を製造する製造装置を示す概略構成図である。
以下、本発明の一例である実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、実質的に同一の機能を有する部材には、全図面を通して同じ符合を付与し、重複する説明は省略する場合がある。
<記録用紙>
図1は、第1実施形態の記録用紙100を示す平面図である。図2は、第1実施形態の記録用紙100を示す断面図である。なお、図2は、図1のA−A断面図である。
(第1実施形態)
第1実施形態の記録用紙100は、図1及び図2に示すように、第1の紙基材10Aと、第2の紙基材10Bとが、接着剤(不図示)を介して貼り合わされている。また、磁性材料12は、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの間に挟み込まれるように配置されている。そして、記録用紙100では、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面に対して、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも第2の紙基材10B側に入り込む割合が大きくなるように構成されている。
従来、2枚の紙基材の間に磁性材料を挟み込んで貼り合わされた記録用紙が利用されている。
しかしながら、この記録用紙の表面には、2枚の紙基材の間に配置されている磁性材料が存在する部分において、膨らみ(凸部)が発生し、この凸部による段差が発生し易い。そして、この記録用紙に、例えば、電子写真方式で画像を形成すると、この段差部において、転写不良による画質不良が発生し易くなる。
特に、記録用紙全体の厚みが薄くなると、凸部による段差が顕著に発生し易い。そして、全体の厚みが薄い記録用紙に、例えば、電子写真方式で画像を形成すると、転写不良による画質不良が発生し易くなる。
これに対し、第1実施形態の記録用紙100は、前述のように、磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材10A側よりも、第2の紙基材10B側により多く入り込んで構成されている。
記録用紙100では、第1の紙基材10Aと、第1の紙基材10Aよりも密度の低い第2の紙基材10Bとを貼り合わせている。そのため、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとを貼り合わせた後の記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、第2の紙基材10B側に多く入り込むように配置されるために、磁性材料12が配置されている部分の記録用紙100の表面には、段差の発生が抑制される。また、上記構成によれば、記録用紙100全体の厚みを薄くした場合であっても、段差の発生が抑制され易くなる。そして、例えば、第1実施形態の記録用紙100に、電子写真方式で画像を形成すると、記録用紙100の表面には、段差の発生が抑制されているため、転写不良等による画質不良が抑制されやすい。
なお、第2の紙基材10Bの密度が、第1の紙基材10Aの密度よりも高い場合には、磁性材料12は、第2の紙基材10B側よりも第1の紙基材10A側に多く入り込むようになる。
なお、同じ密度の2枚の紙基材の間に挟み込んで貼り合わされた従来の記録用紙は、磁性材料が2枚の紙基材の両方に同じ割合で入り込んでいる。そのため、記録用紙には、2枚の紙基材の貼り合わせ面において、磁性材料の両脇の位置(貼り合わせ面に沿った方向における磁性材料に隣接する位置)に隙間が生じることがある。
一方で、第1実施形態の記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、密度の低い第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。そして、密度の低い第2の紙基材10Bは第1の紙基材10Aよりも柔軟性を有するために、第2の紙基材10Bが変形することで、磁性材料12は、第2の紙基材10B側により多く埋め込まれるように入り込む。そのため、記録用紙100には、貼り合わせ面14における磁性材料12の両脇の位置に隙間が生じることがなく配置されると考えられる。
なお、上記のとおり、第1実施形態の記録用紙100は、上記構成により、記録用紙100における第1の紙基材10A側、及び第2の紙基材10B側の両面で段差の発生が抑制される。一方で、記録用紙100において、磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材10A側よりも、第2の紙基材10B側により多く入り込んでおり、第1の紙基材10A側の表面は、より段差の発生が抑制されると考えられる。そのため、例えば、電子写真方式で画像を形成すると、磁性材料12の入り込みの少ない第1の紙基材10A側の表面は、転写不良等による画質不良の発生がより抑制され易くなると考えられる。
また、第1実施形態の記録用紙100は、図1及び図2に示すように、磁性材料12が、第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。その一方で、第1の紙基材10B側には、磁性材料12の入り込みが少なくなっており、磁性材料12から記録用紙100の表面までの距離は、第2の紙基材10B側よりも、第1の紙基材10A側のほうが確保されている。そのため、記録用紙100の第1の紙基材10A側の表面は、第2の紙基材10B側の表面に比べ、電気抵抗値が過剰に低下し難いと考えられる。例えば、電子写真方式で画像を形成した場合、記録用紙100の表面のうち、特に、第1の紙基材10A側で電気抵抗値の低下に起因すると考えられる転写不良の発生がより抑制され易くなると推測される。
第1実施形態の記録用紙100において、磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材10A又は第2の紙基材10Bの一方の側に入り込む割合(図1及び図2に示す記録用紙100では、第1の紙基材10A側よりも、第2の紙基材10B側に入り込む割合に該当する)としては、例えば、以下の条件を満たしていることがよい。
上記の貼り合わせ面14から、第1の紙基材10Aの表面側(記録用紙100の表面における第1の紙基材10A側の表面)に向かって入り込んでいる磁性材料12の最大距離をh1、及び、貼り合わせ面14から、第2の紙基材10Bの表面側(記録用紙100の表面における第2の紙基材10B側の表面)に向かって入り込んでいる磁性材料12の最大距離をh2とした場合に(図1参照)、h1とh2のうち、小さいほうを大きいほうで除した値の比H(すなわち、h1/h2又はh2/h1)が0.55以上0.85以下であることがよく、0.60以上0.80以下であることが好ましい。この範囲であると、記録用紙100の表面は、段差の発生が抑制され易くなる。なお、最大距離h1及びh2は、すなわち、貼り合わせ面14と磁性材料12の外周面との長さ(厚み方向に沿った長さ)のうちの最大長さを表す。
ここで、上記の最大距離h1とh2との比H(h1/h2又はh2/h1)が0.9を超える場合には、磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの両方に同じ割合で入り込んでいる状態であることを表す。
磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面14に対して、第1の紙基材10A又は第2の紙基材10Bの一方の側に入り込んでいる状態は、例えば、以下に示す操作により観察及び測定される。まず、記録用紙100を公知の方法(例えば、樹脂含浸法、切断法、凍結割断法等)により切断して、記録用紙100の断面を露出させた測定用試料を準備する。そして、この測定用試料を、例えば、キーエンス(KEYENCE)社製のVE SEMにより、標準装備されている画像処理ソフトにて観察及び計測を実施する。観察及び計測は、測定用試料の断面のうち、磁性材料12が存在する10箇所について観察及び測定を行う。h1、h2、及びその比Hは、10箇所分の平均値として求める。
なお、測定用試料は、走査電子顕微鏡(SEM)に限らず、光学顕微鏡、又は透過電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定してもよい。
第1実施形態の記録用紙100を構成する第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度は、貼り合わせる前の密度として、0.4g/cm以上1.0g/cm以下の範囲であることが好ましい。0.4g/cm以上0.9g/cm以下であることがより好ましい。第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度が、この範囲であると、記録用紙100としての紙の強度が保たれるとともに、記録用紙100の表面に、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの間に配置された磁性材料12による段差の発生がより抑制され易くなる。
また、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差は、段差の発生がより抑制される点で、0.1g/cm以上0.4g/cm以下の範囲であることが好ましい。0.15g/cm以上0.4g/cm以下であることがより好ましく、0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることがさらに好ましい。
第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの坪量としては、貼り合わせる前の坪量として、25g/m以上60g/m以下がよく、30g/m以上50g/m以下であることが望ましい。
記録用紙100全体の坪量としては、50g/m以上100g/m以下であることがよく、52g/m以上95g/m以下であることが望ましく、54g/m以上90g/m以下であることがより望ましい。
記録用紙100全体の厚みとしては、60μm以上130μm以下であることがよく、65μm以上120μm以下であることが望ましく、70μm以上100μm以下であることがより望ましい。
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態の記録用紙100を示す断面図である。第2実施形態の記録用紙100は、磁性材料12が、次の関係を満足するように配置されている。すなわち、図3に示すように、第1の紙基材10Aの表面(つまり、記録用紙100の表面における第1の紙基材10A側の表面)から、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの間に配置されている磁性材料12までの最短距離a、第2の紙基材10Bの表面(つまり、記録用紙100の表面における第2の紙基材10B側の表面)から磁性材料12までの最短距離bとしたとき、最短距離aと最短距離bのうち、最短距離の小さいほうを最短距離の大きいほうで除した値cが、0.5≦c≦0.9である条件を満足するように磁性材料12を配置することがよい。cの値は、0.55≦c≦0.85であることが好ましく、0.6≦c≦0.8であることがより好ましい。
図3(A)に示される記録用紙100は、第1の紙基材10Aから磁性材料12までの最短距離aが、第2の紙基材10Bから磁性材料12までの最短距離bに比べ、大きい場合を示したものである。この場合、第2の紙基材10Bから磁性材料12までの最短距離bを第1の紙基材10Aから磁性材料12までの最短距離aで除した値であるcが、0.5≦c(=b/a)≦0.9を満足するように、磁性材料12を第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの間に配置されている。
また、図3(B)に示される記録用紙100は、第1の紙基材10Aから磁性材料12までの最短距離aが、第2の紙基材10Bから磁性材料12までの最短距離bまでの最短距離に比べて、小さい場合を示したものである。この場合、第1の紙基材10Aから磁性材料12までの最短距離aを第2の紙基材10Bから磁性材料12までの最短距離bで除した値であるcが、0.5≦c(=a/b)≦0.9を満足するように、磁性材料12を第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの間に配置されている。
第2実施形態の記録用紙100は、第1の紙基材10Aと、第1の紙基材10Aよりも密度の低い第2の紙基材10Bとを貼り合わせている。そのため、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとを貼り合わせた後の記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。
そして、図3(A)及び(B)に示されるように、磁性材料12は、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの間に、上記の0.5≦c(=a/b又はb/a)≦0.9を満足するように配置されている。この構成により、磁性材料12が配置されている部分の記録用紙100の表面には、段差の発生がより抑制され易くなる。また、第2実施形態の記録用紙100の構成によれば、記録用紙100全体の厚みを薄くした場合であっても、段差の発生が抑制される。特に、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの厚みが同じである場合には、段差の発生がより抑制され易い。そして、例えば、第2実施形態の記録用紙100に、電子写真方式で画像を形成すると、記録用紙100の表面には、段差の発生が抑制されているため、転写不良等による画質不良が抑制されやすい。
なお、第2の紙基材10Bの密度が、第1の紙基材10Aの密度よりも高い場合には、磁性材料12は、第2の紙基材10B側よりも第1の紙基材10A側に多く入り込むようになる。
なお、同じ密度の2枚の紙基材の間に挟み込んで貼り合わされた従来の記録用紙は、磁性材料が2枚の紙基材の両方に同じ割合で入り込んでいる。そのため、記録用紙には、2枚の紙基材の貼り合わせ面において、磁性材料の両脇の位置(貼り合わせ面に沿った方向における磁性材料に隣接する位置)に隙間が生じることがある。
一方で、第2実施形態の記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、密度の低い第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。そして、密度の低い第2の紙基材10Bは第1の紙基材10Aよりも柔軟性を有するために、第2の紙基材10Bが変形することで、磁性材料12は、第2の紙基材10B側により多く埋め込まれるように入り込む。そのため、記録用紙100には、貼り合わせ面14における磁性材料12の両脇の位置に隙間が生じることがなく配置されると考えられる。
また、第2実施形態の記録用紙100は、図3に示すように、磁性材料12が、第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。その一方で、第1の紙基材10B側には、磁性材料12の入り込みが少なくなっており、磁性材料12から記録用紙100の表面までの距離は、第2の紙基材10B側よりも、第1の紙基材10A側のほうが確保されている。そのため、記録用紙100の第1の紙基材10A側の表面は、第2の紙基材10B側の表面に比べ、電気抵抗値が過剰に低下し難いと考えられる。例えば、電子写真方式で画像を形成した場合、記録用紙100の表面のうち、特に、第1の紙基材10A側で電気抵抗値の低下に起因すると考えられる転写不良の発生がより抑制され易くなると推測される。
第1の紙基材10Aの表面から磁性材料12までの最短距離a、及び第2の紙基材10Bの表面から磁性材料12までの最短距離bは、段差の発生が抑制される点から、10μm以上60μm以下の範囲であることがよく、20μm以上50μm以下の範囲であることが好ましい。
第1の紙基材10Aの表面から磁性材料12までの最短距離aが、第2の紙基材10Bの表面から磁性材料12までの最短距離bの測定としては、例えば、次の方法が挙げられる。まず、記録用紙100を公知の方法(例えば、樹脂含浸法、切断法、凍結割断法等)により切断して、記録用紙100の断面を露出させた測定用試料を準備する。そして、この測定用試料を、例えば、キーエンス(KEYENCE)社製のVE SEMにより、標準装備されている画像処理ソフトにて観察及び計測を実施する。観察及び計測は、測定用試料の断面のうち、磁性材料12が存在する10箇所について観察及び測定を行う。最短距離a、b、及びその比cは、10箇所分の平均値として求める。
なお、測定用試料は、走査電子顕微鏡(SEM)に限らず、光学顕微鏡、又は透過電子顕微鏡(TEM)等を用いて測定してもよい。
第2実施形態の記録用紙100を構成する第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度は、貼り合わせる前の密度として、0.4g/cm以上1.0g/cm以下の範囲であることが好ましい。0.4g/cm以上0.9g/cm以下であることがより好ましい。第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度が、この範囲であると、記録用紙100としての紙の強度が保たれるとともに、記録用紙100の表面に、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの間に配置された磁性材料12による段差の発生がより抑制され易くなる。
また、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差は、段差の発生がより抑制される点で、0.1g/cm以上0.4g/cm以下の範囲であることが好ましい。0.15g/cm以上0.4g/cm以下であることがより好ましく、0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることがさらに好ましい。
第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの坪量としては、貼り合わせる前の坪量として、25g/m以上60g/m以下がよく、30g/m以上50g/m以下であることが望ましい。
記録用紙100全体の坪量としては、50g/m以上100g/m以下がよく、52g/m以上95g/m以下であることが望ましく、54g/m以上90g/m以下であることがより望ましい。
記録用紙100全体の厚みとしては、60μm以上130μm以下であることがよく、65μm以上120μm以下であることが望ましく、70μm以上100μm以下であることがより望ましい。
(第3実施形態)
第3実施形態の記録用紙100は、貼り合わせる前の第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差が、0.1g/cm以上0.4g/cm以下である。第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差は、0.15g/cm以上0.4g/cm以下であることが好ましく、0.2g/cm以上0.4g/cm以下であることがより好ましい。
上記のとおり、第3実施形態の記録用紙100において、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの密度差は、0.1g/cm以上0.4g/cm以下である。つまり、第1の紙基材10A又は第2の紙基材10Bのいずれか一方の密度は、他方の密度よりも低い。
例えば、第3実施形態の記録用紙100において、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差が上記の範囲であり、第1の紙基材10Aと、第1の紙基材10Aよりも密度の低い第2の紙基材10Bとを貼り合わせている場合、記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10Aよりも、第2の紙基材10B側に入り込んでいる。そのため、記録用紙100の表面には、磁性材料12による段差の発生が抑制される。また、第3実施形態の記録用紙100の構成によれば、記録用紙100全体の厚みを薄くした場合であっても、段差の発生が抑制される。そして、例えば、第3実施形態の記録用紙100に、電子写真方式で画像を形成すると、記録用紙100の表面には、段差の発生が抑制されているため、転写不良等による画質不良が抑制されやすい。
なお、第2の紙基材10Bの密度が、第1の紙基材10Aの密度よりも高い場合には、磁性材料12は、第2の紙基材10B側よりも第1の紙基材10A側に多く入り込むようになる。
なお、同じ密度の2枚の紙基材の間に挟み込んで貼り合わされた従来の記録用紙は、磁性材料が2枚の紙基材の両方に同じ割合で入り込んでいる。そのため、記録用紙には、2枚の紙基材の貼り合わせ面において、磁性材料の両脇の位置(貼り合わせ面に沿った方向における磁性材料に隣接する位置)に隙間が生じることがある。
一方で、第3実施形態の記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、密度の低い第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。そして、密度の低い第2の紙基材10Bは第1の紙基材10Aよりも柔軟性を有するために、第2の紙基材10Bが変形することで、磁性材料12は、第2の紙基材10B側により多く埋め込まれるように入り込む。そのため、記録用紙100には、貼り合わせ面14における磁性材料12の両脇の位置に隙間が生じることがなく配置されると考えられる。
また、第3実施形態の記録用紙100は、上述のように、磁性材料12が、第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。その一方で、第1の紙基材10B側には、磁性材料12の入り込みが少なくなっており、磁性材料12から記録用紙100の表面までの距離は、第2の紙基材10B側よりも、第1の紙基材10A側のほうが確保されている。そのため、記録用紙100の第1の紙基材10A側の表面は、第2の紙基材10B側の表面に比べ、電気抵抗値が過剰に低下し難いと考えられる。例えば、電子写真方式で画像を形成した場合、記録用紙100の表面のうち、特に、第1の紙基材10A側で電気抵抗値の低下に起因すると考えられる転写不良の発生がより抑制され易くなると推測される。
第3実施形態の記録用紙100を構成する第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度は、貼り合わせる前の密度として、0.4g/cm以上1.0g/cm以下の範囲であることが好ましく、0.4g/cm以上0.9g/cm以下であることがより好ましい。第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの密度が、この範囲であると、記録用紙100としての紙の強度が保たれるとともに、記録用紙100の表面に、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの間に配置された磁性材料12による段差の発生が抑制され易くなる。
第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bのそれぞれの坪量としては、貼り合わせる前の坪量として、25g/m以上60g/m以下がよく、30g/m以上50g/m以下であることが望ましい。
記録用紙100全体の坪量としては、50g/m以上100g/m以下がよく、52g/m以上95g/m以下であることが望ましく、54g/m以上90g/m以下であることがより望ましい。
記録用紙100全体の厚みとしては、60μm以上130μm以下であることがよく、65μm以上120μm以下であることが望ましく、70μm以上100μm以下であることがより望ましい。
なお、本実施形態の第1実施形態〜第3実施形態の記録用紙100に対して、画像を形成する方式としては、電子写真方式に限らず、例えば、インクジェット方式等の他の方式によって画像を形成してもよい。本実施形態の記録用紙100は、磁性材料12による段差の発生が抑制されるため、例えば、インクジェット方式で画像を形成した場合でも、画質不良が抑制される。
<記録用紙の製造方法>
(第4実施形態)
次に、第4実施形態として、記録用紙100の製造方法について説明する。
記録用紙100の製造方法は、第1の紙基材10A、又は第2の紙基材10Bのいずれか一方の紙基材上に、磁性材料12を配置する磁性材料配置工程と、磁性材料12を挟み込むように、磁性材料12が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる貼合工程と、を有する。そして、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの密度の差が、0.1g/cm以上0.4g/cm以下である。
前述のように、第4実施形態である記録用紙100の製造方法で用いる第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの密度差は、0.1g/cm以上0.4g/cm以下である。つまり、第1の紙基材10A又は第2の紙基材10Bのいずれか一方の密度は、他方の密度よりも低い。
例えば、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの密度の差が上記の範囲であり、第1の紙基材10Aと貼り合わせる第2の紙基材10Bの密度が、第1の紙基材10Aよりも密度が低い場合、貼合工程で貼り合わされた後の記録用紙100は、図2に示す記録用紙100のように、磁性材料12が、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの貼り合わせ面に対して、第1の紙基材10Aよりも、第2の紙基材10B側に入り込んで配置される。
これは、貼合工程において、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの間に磁性材料12が挟まれるように貼り合わせられるとともに、予め定められた厚さに加圧圧縮されることによって、磁性材料12が、密度の低い第2の紙基材10B側に押し込まれる。そのため、第2の紙基材10B側に多く入り込む割合が高くなり、磁性材料12による段差の発生が抑制される。また、第4実施形態の製造方法によれば、得られた記録用紙100全体の厚みが薄い場合であっても、段差の発生が抑制される。そして、例えば、第4実施形態の製造方法で得られた記録用紙100に、電子写真方式で画像を形成すると、記録用紙100の表面には、段差の発生が抑制されているため、転写不良等による画質不良が抑制されやすい。
なお、第2の紙基材10Bの密度が、第1の紙基材10Aの密度よりも高い場合には、磁性材料12は、第2の紙基材10B側よりも第1の紙基材10A側に多く入り込むようになる。
なお、第4実施形態の製造方法によって得られた記録用紙100は、段差の発生が抑制されるため、例えば、インクジェット方式で画像を形成した場合でも、画質不良が抑制される。
なお、同じ密度の2枚の紙基材の間に挟み込んで貼り合わされた従来の記録用紙は、磁性材料が2枚の紙基材の両方に同じ割合で入り込んでいる。そのため、記録用紙には、2枚の紙基材の貼り合わせ面において、磁性材料の両脇の位置(貼り合わせ面に沿った方向における磁性材料に隣接する位置)に隙間が生じることがある。
一方で、第4実施形態の製造方法によって得られた記録用紙100は、磁性材料12が、第1の紙基材10A側よりも、密度の低い第2の紙基材10B側に多く入り込んでいる。そして、密度の低い第2の紙基材10Bは第1の紙基材10Aよりも柔軟性を有するために、貼合工程において、第2の紙基材10Bが変形することで、磁性材料12は、第2の紙基材10B側により多く埋め込まれるように入り込む。そのため、記録用紙100には、貼り合わせ面14における磁性材料12の両脇の位置に隙間が生じることがなく配置されると考えられる。
以下、第4実施形態である記録用紙100の製造方法について、記録用紙100を製造する製造装置の一例を示す図4を参照しつつ説明する。
記録用紙100を製造する製造装置は、第1の紙基材10A、又は第2の紙基材10Bのいずれか一方の紙基材上に、磁性材料12を配置する磁性材料配置手段と、磁性材料12を挟み込むように、磁性材料12が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる貼合手段とを有する。そして、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとの密度の差が、0.1g/cm以上0.4g/cm以下である。
記録用紙100を製造する製造装置は、図4に示すように、例えば、予め準備されたロール状に巻き取られた第1の紙基材10A、ロール状の第1の紙基材10Aから繰り出された第1の紙基材10Aの表面に接着剤16を塗布する接着剤塗布装置30(接着剤塗布手段の一例)、接着剤16が塗布された第1の紙基材10Aの接着剤塗布面に磁性材料12を配置する磁性材料配置装置40(磁性材料配置手段の一例)、予め準備されたロール状に巻き取られた第2の紙基材10B、及び、磁性材料12が配置された第1の紙基材10Aとロール状の第2の紙基材10Bから繰り出された第2の紙基材10Bとを貼り合わせる貼合装置50(貼合手段の一例)を含んで構成される。
また、図4に示す製造装置は、さらに、ロール状の第1の紙基材10Aから繰り出された第1の紙基材10Aに対して、張力を付与するためのテンションロール(張力付与ロール、以下同じ)22A及び22B、接着剤塗布装置30で接着剤16が塗布された後の第1の紙基材10Aに対して、張力を付与するテンションロール22C、磁性材料12が配置された第1の紙基材10Aに対して、張力を付与するテンションロール22D、及び、ロール状の第2の紙基材10Bから繰り出された第2の紙基材10Bに対して、張力を付与するためのテンションロール22E及び22Fを含んで構成されている。
以下、記録用紙100を製造する製造装置の各部について説明する。
−接着剤塗布装置−
図4では、接着剤塗布装置30は、予め準備されたロール状に巻き取られた第1の紙基材10Aの搬送方向に向かって下流側に設けられる。接着剤塗布装置30は、ロール状の第1の紙基材10Aから繰り出された第1の紙基材10Aの表面(貼り合わせ面14になる面)に接着剤16を塗布する装置である。
接着剤塗布装置30は、例えば、接着剤16が収容された接着剤収容タンク36、接着剤16を塗布するための接着剤塗布ロール32、接着剤16の塗布量を調整するためのドクターロール34、及び、第1の紙基材10Aを挟むように接着剤塗布ロール32に対向して配置された、第1の紙基材10Aを押さえるための押さえロール38を含んで構成されている。
接着剤塗布ロール32は、例えば、金属や金属合金製のロールが挙げられる。また、接着剤塗布ロール32のロールの表面は、溝が設けられていない平滑なロールでもよく、表面に溝(セル)が多数設けられたロールでもよい。
接着剤塗布ロール32は、接着剤収容タンク36中の接着剤16に接触(浸漬を含む)して備えられている。接着剤塗布ロール32は、例えば、第1の紙基材10Aの搬送方向と同じ方向に回転することで、接着剤収容タンク36に収容されている接着剤16が引き上げられ、接着剤塗布ロール32の表面に接着剤16が付着する。そして、接着剤塗布ロール32の回転方向と同じ方向に回転しているドクターロール34によって、接着剤塗布ロール32の表面に付着した余剰の接着剤16が除去される。その後、接着剤塗布ロール32の表面に付着している接着剤16は、第1の紙基材10Aに塗布される。
なお、図4では、接着剤塗布装置30として、接着剤収容タンク36、接着剤塗布ロール32、及び、ドクターロール34を示したが、これに限定されず、接着剤16を塗布するための公知の塗布装置を採用すればよい。
例えば、接着剤塗布ロール32の回転方向は、第1の紙基材10Aの搬送方向と反対方向に回転してもよい。また、例えば、接着剤吐出装置等の装置により、接着剤塗布ロール32に対して、接着剤16を直接付着させて、第1の紙基材10Aに塗布する装置でもよい。
また、ドクターロール34は、接着剤塗布ロール32に付着した接着剤16を規制するように配置されていればよい。さらに、接着剤塗布ロール32に付着した接着剤16を規制する規制部材であれば、これに限られず、例えば、ブレード状、バー状の規制部材であってもよい。
−磁性材料配置装置−
磁性材料配置装置40は、第1の紙基材10Aの搬送方向に向かって、接着剤塗布装置30の下流側に設けられる。磁性材料配置装置40は、接着剤塗布装置30によって、接着剤16が塗布された第1の紙基材10Aの接着剤塗布面に、磁性材料12を配置する装置である。
図4では、磁性材料配置装置40は、例えば、磁性材料12が収容された磁性材料収容タンク46、磁性材料配置ロール42、及び第1の紙基材10Aを挟んで磁性材料配置ロール42に対向して配置された、第1の紙基材10Aを押さえるための押さえロール48を含んで構成されている。
磁性材料配置ロール42は、磁性材料12が収容された磁性材料収容タンク46中に備えられており、磁性材料配置ロール42が回転することで、磁性材料収容タンク46に収容されている磁性材料12が引き上げられる。そして、磁性材料配置ロール42によって、磁性材料12が、第1の紙基材10Aの接着剤塗布面上に配置される。なお、磁性材料配置ロール42は、磁性材料12が引き上げられ、第1の紙基材10Aに配置されるものであれば、ロールの形状は特に限定されない。
図4では、磁性材料配置ロール42によって、磁性材料12を引き上げて配置しているが、これに限定されない。例えば、未切断の線状の磁性材料12を連続供給して配置する方法でもよい。この場合、記録用紙100を予め定められた大きさに裁断する際に、記録用紙100の切断と共に磁性材料12を切断する。
−貼合装置−
貼合装置50は、第1の紙基材10Aの搬送方向に向かって、磁性材料配置装置40の下流側であり、且つ、第2の紙基材10Bの搬送方向に向かって下流側に設けられる。貼合装置50は、磁性材料12が配置された第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとを、磁性材料12を第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの間に挟み込むように貼り合わせ、予め定められた厚さに加圧圧縮する装置である。
図4で示す貼合装置50は、ヒーターを備えた一対の加圧圧縮ロール52a及び52bを備えている。加圧圧縮ロール52a及び52bは、磁性材料12が配置された第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとを挟むように、互いに対向して配置されている。加圧圧縮ロール52a及び52bの形態は、例えば、金属ロールにゴム等の弾性層が形成されたロールが挙げられるが、これに限定されない。例えば、加圧圧縮ロール52a及び52bは、それぞれ金属ロールと金属ロールにゴム等の弾性層が形成されたロールとの組み合わせ等が挙げられる。
また、加圧圧縮ロール52a及び52bの加熱温度は、特に限定されるものではない。例えば、記録用紙100が熱による劣化が抑えられる温度範囲(例えば、25℃以上150℃以下)であればよい。また、加圧圧縮ロール52a及び52bで加圧圧縮する圧力は、予め定められた厚みの記録用紙100が得られる圧力に調整すればよい。
図4に示される貼合装置50は、ヒーターを備えた加圧圧縮ロール52a及び52bを有する加圧圧縮装置を示しているが、これに限定されない。
例えば、貼合装置50は、ヒーターを備えた加熱装置と、ヒーターを備えていない加圧圧縮装置とがそれぞれ独立した装置であってもよい。これらの装置によって、加熱装置で加熱された記録用紙100を加圧装置で加圧圧縮してもよい。
また、例えば、貼合装置50は、ヒーターを備えていない加圧圧縮装置でもよい。この装置によって、磁性材料12が配置された第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの貼り合わせと、記録用紙100の加圧圧縮とを同時に施してもよい。
さらに、例えば、貼合装置50は、ヒーターを備えず、単に貼り合わせのみを行う装置と、加圧圧縮を行う装置とがそれぞれ独立した装置であってもよい。これらの装置によって、磁性材料12が配置された第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bを貼り合わせた後、貼り合わせた後の記録用紙100に対し、加圧圧縮を行ってもよい。
なお、以上の説明では、本実施形態の記録用紙100を製造する製造装置について、図4を例に挙げて説明したが、図4に示される製造装置に限定されるものではない。
すなわち、本実施形態の記録用紙100を製造する製造装置は、第1の紙基材10A、又は第2の紙基材10Bのいずれか一方の紙基材上に、磁性材料12を配置する手段、及び、磁性材料12を挟み込むように、磁性材料12が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる手段、を有している装置であれば、特に限定されない。
図4に示す製造装置では、第1の紙基材10Aの下面側に接着剤16を塗布し、下面側から磁性材料12を配置する装置を示しているが、例えば、第1の紙基材10A、又は第2の紙基材10Bの少なくとも一方の上面側に接着剤16を塗布し、接着剤16が塗布された上面側から散布等により磁性材料12を配置した後、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bと貼り合わせる装置であってもよい。ただし、紙基材への接着剤16の染み込み具体を考慮すると、少なくとも第1の紙基材10Aに接着剤16を塗布する装置を備えていることが望ましい。
図4に示す製造装置では、接着剤16が塗布された第1の紙基材10Aの接着剤塗布面に磁性材料12を配置する構成を示しているが、例えば、第1の紙基材10Aの上面に接着剤16を塗布し、接着剤16が塗布されていない第2の紙基材10Bの上面に磁性材料12を配置した後、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bと貼り合わせる装置であってもよい。
図4では、接着剤塗布装置30と、磁性材料配置装置40とが、それぞれ設けられた構成を示しているが、例えば、第1の紙基材10A、又は第2の紙基材10Bの少なくとも一方の表面に、接着剤16に磁性材料12が分散された接着剤16によって、接着剤16とともに磁性材料12を塗布する装置であってもよい。
図4に示す製造装置では、ロール状の第1の紙基材10Aとロール状の第2の紙基材10Bとを貼り合わせる装置を示しているが、例えば、シート状の第1の紙基材10Aとシート状の第2の紙基材10Bとを貼り合わせる装置であってもよい。
また、例えば、搬送方向に向かって、貼合装置50の下流側に図示しない乾燥機を備えていてもよい。
次に、本実施形態の記録用紙100の製造工程(動作)について説明する。
・磁性材料配置工程
まず、ロール状に巻き取られた第1の紙基材10A及びロール状に巻き取られた第2の紙基材10Bを準備する。そして、図4に示す製造装置において、ロール状に巻き取られた第1の紙基材10Aは、第1の紙基材10Aを供給する位置として、製造装置における紙基材を搬送する方向の最も上流側に配置する。また、ロール状に巻き取られた第2の紙基材10Bは、第2の紙基材10Bを供給する位置として、磁性材料12が配置された第1の紙基材10Aと貼り合わせられるように、搬送方向に向かって、磁性材料配置装置40の下流側であり、貼合装置50よりも上流側の位置に配置する。なお、第1の紙基材10Aと第2の紙基材10Bとは入れ替えてもよい。
次に、ロール状に巻き取られた第1の紙基材10Aの一端から、第1の紙基材10Aが繰り出される。繰り出された第1の紙基材10Aは、テンションロール22A及び22Bによって、張力が付与され、接着剤塗布装置30に向かって搬送される。接着剤塗布装置30に搬送された第1の紙基材10Aの表面(貼り合わせ面14になる面)には、接着剤塗布装置30によって、接着剤16が塗布される。接着剤16が塗布された後の第1の紙基材10Aは、搬送方向に向かって、接着剤塗布装置30の下流側に備えられたテンションロール22Cによって、張力が付与され、磁性材料配置装置40に向かって搬送される。そして、磁性材料配置装置40に搬送された接着剤16が塗布された第1の紙基材10Aは、磁性材料配置装置40によって、第1の紙基材10Aの接着剤塗布面に、磁性材料12が配置される。
・貼合工程
磁性材料12が配置された後の第1の紙基材10Aは、搬送方向に向かって、磁性材料配置装置40の下流側に設けられたテンションロール22Dにより張力が付与され、貼合装置50に向かって搬送される。一方、ロール状に巻き取られた第2の紙基材10Bは、搬送方向に向かって、磁性材料配置装置40の下流側であり、貼合装置50よりも上流側に予め配置されている。そして、ロール状に巻き取られた第2の紙基材10Bの一端から、第2の紙基材10Bが繰り出される。繰り出された第2の紙基材10Bは、テンションロール22E及び22Fによって張力が付与され、貼合装置50に向かって搬送される。磁性材料12が配置されている第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bが共に貼合装置50に搬送された後、貼合装置50によって、磁性材料12を挟み込むように、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bが貼り合わせられる。そして、貼り合わせとともに加圧圧縮され、予め定められた厚みに調整された記録用紙100が得られる。
なお、搬送方向に向かって、貼合装置50の下流側に図示しない乾燥機が備えられている場合、この乾燥機によって記録用紙100を乾燥させてもよい。
また、図4に示される製造装置に例に挙げて製造方法を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ロール状に巻き取られた第1の紙基材10A及びロール状に巻き取られた第2の紙基材10Bの配置、接着剤の塗布、磁性材料の配置、貼合の各工程は、第4実施形態である記録用紙100の製造方法の範囲内において変更し得るものである。
以上の工程を経て、記録用紙100が得られる。
なお、得られた記録用紙100は、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの少なくとも一方の面に対し、必要に応じて、例えば、各種表面処理、各種後加工処理、及び平滑化処理の少なくとも一つの各種処理が施されてもよい。
例えば、表面サイズ液での表面処理、顔料塗工層を設ける塗工処理を施してもよい。また、樹脂フィルムをラミネートする後加工を行ってもよい。
さらに、第1の紙基材10A及び第2の紙基材10Bの少なくとも一方には、各種の機能を付与してもよい。例えば、粘着、磁性、難燃、耐熱、耐水、耐油、防滑、帯電防止等の各種後加工処理を施すことにより、各種機能が付与され、各用途に対する適性が付加されてもよい。
また、得られた記録用紙100は、上記の各種処理を行った後、又は行う前に、予め定められた大きさに裁断されて、使用に供される。
以下、本実施形態の第1実施形態〜第4実施形態の記録用紙100において共通する各要素について詳細に説明する。なお、以下の説明において、符号は省略する。
(第1の紙基材及び第2の紙基材)
第1の紙基材及び第2の紙基材は、パルプ繊維と、必要に応じて、填料等その他添加剤と、を含んで構成されている。
パルプ繊維について説明する。パルプ繊維としては公知のものが挙げられる。具体的には、例えば、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ等の木材パルプのパルプ繊維;ケナフパルプ、バガスパルプ、竹パルプ、綿パルプ、麻パルプ、ワラパルプ(稲ワラ、麦ワラ等)、葦パルプ、エスパルトパルプ等の非木材パルプのパルプ繊維;古紙原料を脱墨や漂白処理して得られた古紙パルプのパルプ繊維が挙げられる。
また、例えば、木材やチップを機械的にパルプ化したグランドウッドパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に機械的にパルプ化したケミメカニカルパルプ、及び、チップを軟らかくなるまで蒸解した後にリファイナーでパルプ化したサーモメカニカルパルプ、木材やチップに薬液を染み込ませた後に蒸気で加熱し、リファイナーでパルプ化したケミサーモメカニカルパルプ等の機械パルプのパルプ繊維も挙げられる。
パルプ繊維は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を使用してもよい。
その他、必要に応じて、ポリエチレンやポリプロピレン等の合成高分子物質をパルプ状の形状にした合成パルプ、レーヨン等の再生繊維、ポリエステルやナイロン等の合成繊維を含有してもよい。
これらの中も、木材パルプのパルプ繊維を用いることがよく、針葉樹パルプのパルプ繊維(例えば、針葉樹晒クラフトパルプ、針葉樹未晒クラフトパルプ、針葉樹晒亜硫酸パルプ、針葉樹未晒亜硫酸パルプ、針葉樹の機械パルプ等)と、広葉樹パルプ(例えば、広葉樹晒クラフトパルプ、広葉樹未晒クラフトパルプ、広葉樹晒亜硫酸パルプ、広葉樹未晒亜硫酸パルプ、広葉樹の機械パルプ等)のパルプ繊維とを用いることがさらによい。これらのパルプ繊維を用いることで、記録用紙としての紙の強度や平滑性が得られ易くなる。
記録用紙としての紙の強度や平滑性の点から、広葉樹パルプと針葉樹パルプとの配合比としては、例えば、針葉樹パルプ:広葉樹パルプ=95:5以上0:100以下の範囲であることがよい。
また、パルプ繊維は、バージンパルプのみのパルプ繊維で使用してもよいし、必要に応じて古紙パルプのパルプ繊維を併用してもよい。
特に、バージンパルプは、塩素ガスを使用せず二酸化塩素を使用する漂白方法(Elementally Chlorine Free;ECF)や塩素化合物を一切使用せずにオゾン/過酸化水素等を主に使用して漂白する方法(Total Chlorine Free;TCF)で漂白処理されたものであることがよい。
また、古紙パルプの原料として、製本、印刷工場、断裁所等において発生する裁落、損紙、幅落した上白、特白、中白、白損等の未印刷古紙;印刷や複写が施された上質紙、上質コート紙などの上質印刷古紙;水性インク、油性インク、鉛筆などで筆記された古紙;印刷された上質紙、上質コート紙、中質紙、中質コート紙等のチラシを含む新聞古紙;中質紙、中質コート紙、更紙等の古紙;が挙げられる。
古紙パルプとしては、古紙原料を、脱墨処理や洗浄処理等を行い、さらに、オゾン漂白処理又は過酸化水素漂白処理の少なくとも一方で処理して得られたものが望ましい。また、より白色度の高い原紙を得るためには、上記漂白処理によって得られた古紙パルプの配合率を50質量%以上100質量%以下とすることが望ましい。さらに資源の再利用という観点からは、古紙パルプの配合率を70質量%以上100質量%以下とすることがより望ましい。
次に、填料、その他添加剤について説明する。填料としては、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、チョーク、カオリン、焼成クレー、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸亜鉛、珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、合成シリカ、水酸化アルミニウム、アルミナ、セリサイト、ホワイトカーボン、サポナイト、カルシウムモンモリロナイト、ソジウムモンモリロナイト、ベントナイト等の白色無機顔料、及びアクリル系プラスチックピグメント、ポリエチレン、尿素樹脂、等の有機顔料が挙げられる。また、古紙を配合する場合には、古紙原料に含まれる灰分を予め推定して填料の添加量を調整することがよい。
その他の添加剤としては、例えば、通常の紙に使用される、公知の内添又は外添のサイズ剤、及び、内添又は外添の紙力増強剤等が挙げられる。第1の紙基材及び第2の紙基材には、内添サイズ剤を添加することがよい。内添サイズ剤としては、例えば、中性抄紙法で抄造する場合、中性抄紙法に用いられる、いわゆる中性ロジン系サイズ剤、アルケニル無水コハク酸(ASA)系、アルキルケテンダイマー(AKD)系、石油樹脂系の内添サイズ剤が挙げられる。また、第1の紙基材及び第2の紙基材には、必要に応じて、外添サイズ剤を外添してもよい。外添サイズ剤としては、アルキルケテンダイマー系、スチレン−アクリル酸共重合体系、スチレン−マレイン酸共重合体系等の外添サイズ剤が挙げられる。
第1の紙基材及び第2の紙基材の表面をカチオン性に調整する場合には、例えば、親水性のカチオン樹脂等を表面に処理してもよい。
第1の紙基材及び第2の紙基材の内部へ、カチオン性樹脂の浸透を抑制するためには、カチオン性樹脂を塗布する前の各紙基材のサイズ度を10秒以上60秒未満とすることがよい。
第1の紙基材及び第2の紙基材には、必要に応じて、通常の紙に使用される公知の紙力増強剤を内添又は外添してもよい。紙力増強剤としては、でんぷん、変性でんぷん、ジアルデヒドでんぷん、植物ガム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリアクリルアミド、尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリエチレンイミン、エポキシ化ポリアミド、ポリアミド・エピクロルヒドリン系樹脂、メチロール化ポリアミド、キトサン誘導体等が挙げられる。
また、第1の紙基材及び第2の紙基材には、これらの添加剤を定着させるための定着剤の他、例えば、染料、pH調整剤等、消泡剤、スライムコントロール剤、ピッチコントロール剤、歩留まり向上剤、紙用嵩高剤等の通常の紙の抄造に配合される各種助剤を添加してもよい。
また、第1の紙基材及び第2の紙基材の片面又は両面には、必要に応じて、表面サイズ液の塗工による表面処理が施されていてもよい。また、顔料塗工層形成用の塗工液を塗工して、顔料塗工層が形成された塗工紙であってもよい。
表面サイズ液の塗工表面処理や、顔料塗工層形成用の塗工液の塗工は、例えば、サイズプレス塗工、シムサイズ塗工、ゲートロール塗工、ロール塗工、バー塗工、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、ブレード塗工、カーテン塗工等の通常使用されている塗工方法によって、塗工すればよい。
表面サイズ液としては、例えば、前述の外添するための紙力増強剤、及び外添サイズ剤等が挙げられる。また、寸法安定化剤、無機導電剤、有機導電剤、界面活性剤、顔料、染料、カチオン性樹脂等の添加剤等が挙げられる。表面サイズ液は、これらを1種、又は2種以上を使用してもよい。
また、顔料塗工層形成用の塗工液には、顔料と、顔料を接着するための接着剤と、必要に応じて、その他添加剤と、を含んで構成されている。顔料としては、通常の顔料塗工紙に使用されている顔料が用いられる。具体的には、例えば、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、二酸化チタン、水酸化アルミニウム、サチンホワイト、タルク、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、炭酸マグネシウム、非晶質シリカ、コロイダルシリカ、ホワイトカーボン、カオリン、焼成カオリン、デラミネーテッドクレー、アルミノ珪酸塩、セリサイト、ベントナイト、スメクタイト等の鉱物質顔料や、ポリスチレン樹脂粒子、尿素−ホルムアルデヒド樹脂粒子、中空粒子及びその他の有機顔料等を単独又は複数組み合わせて使用してもよい。
また、顔料塗工層形成用の塗工液に用いる、顔料を接着するための接着剤としては、例えば、合成接着剤及び天然接着剤が挙げられる。具体的には、合成接着剤としては、スチレン・ブタジエン系、スチレン・アクリル系、エチレン・酢酸ビニル系、ブタジエン・メチルメタクリレート系、酢酸ビニル・ブチルアクリレート系等の各種共重合及びポリビニルアルコール、無水マレイン酸共重合体、アクリル酸・メチルメタクリレート系共重合体等が挙げられる。これらの合成接着剤の中で目的に応じて、1種又は2種以上を使用してもよい。
また、天然接着剤として、酸化デンプン、エステル化デンプン、酵素変性デンプンや
それらをフラッシュドライして得られる冷水可溶性デンプン、カゼイン、大豆たんぱく等
の一般に知られた接着剤が挙げられる。
これらの接着剤は顔料100質量%あたり、5質量%以上50質量%以下であることがよく、10質量%以上30質量%以下が好ましい。
また、必要に応じて、分散剤、増粘剤、保水剤、消泡剤、耐水化剤等、通常の塗工紙に配合される各種助剤が使用されてもよい。
顔料塗工層が形成された塗工紙は、通常使用されている平滑化装置(例えば、スーパーカレンダ、マシンカレンダ、ソフトカレンダ等)により、平滑化処理が行われることが望ましい。
また、第1の紙基材及び第2の紙基材には、必要に応じて、粘着加工、磁性加工、難燃加工、耐熱加工、耐水加工、耐油加工、防滑加工等の後加工を施すことにより、各種の用途適性を付加されていてもよい。
−第1の紙基材及び第2の紙基材の製造方法−
第1の紙基材及び第2の紙基材は、例えば、パルプ繊維とその他必要に応じて添加剤を含むパルプスラリーを用い、抄紙機において、ワイヤー部で脱水、プレス部で圧搾及び搾水、及びドライヤー部で乾燥等の過程を経て、ロール状又はシート状の紙基材を得る。また、必要に応じて、カレンダ等の平滑化処理を施してもよい。
第1の紙基材及び第2の紙基材の密度の調整は公知の方法で調整すればよい。例えば、パルプ繊維や添加剤の調整の他、抄紙機の搾水部(プレス部)における圧力、平滑化装置(カレンダ等)の圧力等により調整することが挙げられる。また、第1の紙基材と第2の紙基材との少なくとも一方が、顔料塗工層が形成された塗工紙である場合には、顔料塗工層形成後の平滑化装置の圧力等によっても調整してもよい。
第1の紙基材及び第2の紙基材を抄造するための抄紙機は、例えば、長網方式、円網方式、ツインワイヤー方式(例えば、オントップツインワイヤー、ギャップフォーマー等)の抄紙機を用いた公知の抄紙機が挙げられる。
なお、第1の紙基材及び第2の紙基材を得るための抄紙方法は、酸性抄紙法、中性抄紙法のいずれを利用してもよい。ただし、例えば、填料として炭酸カルシウムを主に用いる場合には、中性抄紙法を採用することが望ましい。
また、第1の紙基材及び第2の紙基材を抄造するための抄紙機は、公知の多層抄紙機を利用してもよい。多層抄紙機は、例えば、円網多筒方式、長網多筒方式、長網・円網コンビ方式、マルチヘッドボックス方式、短網・長網方式、丸網を複数連ねた丸網多筒式の抄紙機が挙げられる。
また、必要に応じて、スーパーカレンダ、グロスカレンダ、ソフトカレンダ等のオンマシン又はオフマシンの平滑化装置を用いて平滑化処理を施して、ロール状又はシート状の用紙を得る。そして、平滑化処理を施す場合には、カレンダの圧力や通紙等を調整して、予め定められた密度に調整し、第1の紙基材及び第2の紙基材として準備する。ただし、第1の紙基材又は第2の紙基材のいずれか一方は、密度が低くなるように調整する。
また、第1の紙基材、又は第2の紙基材の少なくとも一方に、表面サイズ液の塗工表面処理や、顔料塗工層形成用の塗工液の塗工を施す場合には、例えば、サイズプレス塗工、シムサイズ塗工、ゲートロール塗工、ロール塗工、バー塗工、エアナイフ塗工、ロッドブレード塗工、ブレード塗工、カーテン塗工等の通常使用されている塗工方法によって、塗工することが挙げられる。
(磁性材料)
磁性材料は、大バルクハウゼン効果を起こす特性を有する磁性材料からなるものであることが好ましい。磁性材料は、その磁気的物性、組成、形状等は特に限定されるものではない。
ただし、磁性材料の磁気的物性としては、ヒステリシスループが長方形で、保持力(Hc)が比較的小さいことがよい。
磁性材料の組成としては、例えば、磁性元素(例えば、Co、Fe、Ni)、遷移金属類及びガラス形成元素(例えば、Si,B,C,P)を含む合金(例えば、Co系、Fe系、Ni系、これらの混合系などがあり、具体的にはCo−B―Si、Co−Fe―B−Siなど)が挙げられ、その構成元素の組成比率や製造方法を選択することにより様々な磁気的特性をもつものが利用される。なお、上記元素からなるアモルファス合金の色相はその元素の比率にさほど影響されない。
磁性材料の形状としては、大バルクハウゼン効果を起こすのに適した形状であれば特に限定されないが、大バルクハウゼン効果を起こすのには断面積に対して長さが必要となってくる。そのため、線状(ワイヤ状)であることが好ましい。
なお、線状(ワイヤ状)とは、断面形状(磁性材料の長手方向に対して交差方向に沿って切断した形状)として円形状、楕円形状、矩形状又はその他形状のものが、直線状又は湾曲状に延びた形状を含む概念である。つまり、線状(ワイヤ状)とは、断面形状として、幅方向の長さに対して、厚さ(高さ)方向の長さが短い、いわゆる帯状(リボン状)の形状を含む概念である。
磁性材料は、磁性材料が大バルクハウゼン効果を有するためには、外径が10μm以上であることがよい。このため、例えば、厚みが60μm以上130μm以下の記録用紙に含ませる場合、磁性材料は、例えば、その断面形状が円形状であるとき、外径が10μm以上60μm以下(望ましくは15μm以上55μm以下、より望ましくは15μm以上35μm以下)であることがよい。一方、磁性材料の長さは、外径に依存し、例えば、外径が10μm以上60μm以下の場合、10μm以上40mm以下(望ましくは10mm以上30mm以下、より望ましくは15mm以上25mm以下)であることがよい。
磁性材料は、例えば、磁性材料を溶融し、それを予め定められた断面形状に対応した形状の吐出口を通過させた後、冷却することにより得られる。具体的には、例えば、米国特許第3,256,584号明細書に記載される製造方法(Taylor−Ulitovsky法)や1つの高速回転している冷却ロール上に溶融合金を供給して薄帯を得る、いわゆる単ロール法や、1対の高速回転している冷却ロール間に溶融金属を供給して薄帯を得る双ロール法などがある。
磁性材料が配置されている量としては、例えば、記録用紙100の1枚当たり、1本以上50本以下(望ましくは3本以上40本以下、より望ましくは5本以上30本以下)であることがよい。
第1の紙基材と第2の紙基材とを貼り合わせるための接着剤としては、例えば、水系接着剤、溶剤系接着剤、エマルジョン系接着剤等の公知の接着剤が挙げられる。例えば、具体的には、でんぷん、変性でんぷん、PVA(ポリビニルアルコール)、カルボキシメチルセルロース、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、天然又は合成のゴム、シアノアクリレート、酢酸ビニル樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂等の接着剤が挙げられる。
以下に実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、以下の説明において、特に断りのない限り、「部」及び「%」はすべて質量基準である。
[評価]
後述の各実施例、各比較例により各記録用紙を作製し、各例で得られた記録用紙を用いて、次の評価を行った。
−画像評価−
各実施例及び各比較例において、画像評価を行った。
富士ゼロックス社製「Apeos Port C4300」を用いて、各例で得られた用紙に対して、画像(3次色 画像濃度100%ベタ部パッチ 25cm×25cm)を形成し、転写不良を評価した。評価基準は、以下の通りである。
−評価基準−
A(○):画像パッチに濃度変化が見られない。
B(△):画像パッチに若干の濃度変化が見られる(問題にならない)
C(×):画像パッチに濃度変化が見られる。
−最大距離h1及び最大距離h2−
各実施例及び各比較例において、第1の紙基材と第2の紙基材との貼り合わせ面から、第1の紙基材の表面側に向かって入り込んでいる磁性材料までの最大距離h1、この貼り合わせ面から、第2の紙基材の表面側に向かって入り込んでいる磁性材料までの最大距離h2は、及び、その比Hは、既述の方法で測定した。
−最短距離をa及び最短距離b−
実施例1−1〜比較例1−1において、第1の紙基材の表面から磁性材料までの最短距離a、第2の紙基材の表面から磁性材料までの最短距離b、及び、その比cは、既述の方法で測定した。
−坪量、密度−
JIS P 8124(2011)、及び、JIS P 8118(2014)に準じて測定した。
<実施例1−1>
LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ、フリーネス(CSF)=420ml):85質量部、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ、フリーネス(CSF)=440ml):15質量部を混合したパルプスラリーに、紙力増強剤として、ポリアクリルアミド系樹脂(商品名:ポリストロン117、荒川化学工業社製):0.7質量部、填料として、炭酸カルシウム(商品名:Billiant−15、白石工業社製):10質量部、内添サイズ剤として(商品名:サイズパインSA−864、荒川化学工業社製):15質量部を添加し、これらの混合物を白水で希釈し、pH値6.5、固形分濃度0.4%の紙料を調製した。
この紙料をオリエンテッドシートフォーマー(商品名:ORIENTED SHEET FORMER、熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、角型シートマシンプレス(熊谷理機工業社製)、回転型乾燥機(商品名:ROTARY DRYER DR―200、熊谷理機工業社製)でプレス・乾燥させ、カレンダにより密度調整を行い、第1の紙基材として、基材1A−1(坪量42g/m、密度0.80g/cm)、及び第2の紙基材として、基材1B−1(坪量44g/m、密度0.43g/cm)を得た。
基材1A−1の裏面に接着剤を塗布し、基材1B−1の表面に磁性材料(組成:Fe−Si−B、長さ40mm、幅5.0mm、厚さ0.03mm)をA4サイズの面積中に2本配合されるように配置し、基材1A−1の裏面と基材1B−1の表面を重ね加圧圧縮により貼り合せることで記録用紙(坪量86g/m)を得た。
<実施例1−2>
実施例1−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材1B−2(坪量44g/m、密度0.63g/cm)を得た他は、実施例1−1と同様にして、記録用紙(坪量86g/m)を得た。
<実施例1−3>
実施例1−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材1B−3(坪量40g/m、密度0.55g/cm)を得た他は、実施例1−1と同様にして、記録用紙(坪量82g/m)を得た。
<実施例1−4>
実施例1−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第1の紙基材として、基材1A−2(坪量32g/m、密度0.85g/cm)を、第2の紙基材として、基材1B−4(坪量33g/m、密度0.61g/cm)を得た他は、実施例1−1と同様にして、記録用紙(坪量65g/m)を得た。
<実施例1−5>
実施例1−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第1の紙基材として、基材1A−3(坪量25g/m、密度0.90g/cm)を、第2の紙基材として、基材1B−5(坪量35g/m、密度0.50g/cm)を得た他は、実施例1−1と同様にして、記録用紙(坪量60g/m)を得た。
<比較例1−1>
第2の紙基材として、第1の紙基材と同じ基材である基材1A−1を用意した。
第1の紙基材としての基材1A−1の裏面に接着剤を塗布し、第2の紙基材としての基材1A−1の表面に磁性材料(組成:Fe−Si−B、長さ40mm、幅5.0mm、厚さ0.03mm)をA4サイズの面積中に2本配合されるように配置し、第1の紙基材としての基材1A−1の裏面と第2の紙基材としての基材1A−1の表面を重ね加圧圧縮により貼り合せることで記録用紙(坪量84g/m)を得た。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、「画像評価」が良好であることが分かる。これによって、記録用紙表面の段差の発生が抑制されていることが分かる。
<実施例2−1>
LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ、フリーネス(CSF)=420ml):85質量部、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ、フリーネス(CSF)=440ml):15質量部を混合したパルプスラリーに、紙力増強剤として、ポリアクリルアミド系樹脂(商品名:ポリストロン117、荒川化学工業社製):0.7質量部、填料として、炭酸カルシウム(商品名:Billiant−15、白石工業社製):10質量部、内添サイズ剤として(商品名:サイズパインSA−864、荒川化学工業社製):15質量部を添加し、これらの混合物を白水で希釈し、pH値6.5、固形分濃度0.4%の紙料を調製した。
この紙料をオリエンテッドシートフォーマー(商品名:ORIENTED SHEET FORMER、熊谷理機工業社製)を用いて抄紙し、角型シートマシンプレス(熊谷理機工業社製)、回転型乾燥機(商品名:ROTARY DRYER DR―200、熊谷理機工業社製)でプレス・乾燥させ、カレンダにより密度調整を行い、第1の紙基材として、基材2A−1(坪量42g/m、密度0.77g/cm)、及び第2の紙基材として、基材2B−1(坪量44g/m、密度0.43g/cm)を得た。
基材2A−1の裏面に接着剤を塗布し、基材2B−1の表面に磁性材料(組成:Fe−Si−B、長さ40mm、幅5.0mm、厚さ0.03mm)をA4サイズの面積中に2本配合されるように配置し、基材2A−1の裏面と基材2B−1の表面を重ね加圧圧縮により貼り合せることで記録用紙(坪量86g/m)を得た。
<実施例2−2>
実施例2−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材2B−2(坪量44g/m、密度0.63g/cm)を得た他は、実施例2−1と同様にして、記録用紙(坪量86g/m)を得た。
<実施例2−3>
実施例2−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材2B−3(坪量40g/m、密度0.55g/cm)を得た他は、実施例2−1と同様にして、記録用紙(坪量82g/m)を得た。
<実施例2−4>
実施例2−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材2B−4(坪量38g/m、密度0.71g/cm)を得た他は、実施例2−1と同様にして、記録用紙(坪量80g/m)を得た。
<実施例2−5>
実施例2−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第2の紙基材として、基材2B−5(坪量48g/m、密度0.34g/cm)を得た他は、実施例2−1と同様にして、記録用紙(坪量90g/m)を得た。
<比較例2−1>
実施例2−1で調製した紙料スラリーを用い、同様の方法で抄紙し、カレンダにより密度調整を行い、第1の紙基材、及び第2の紙基材として、基材2A−2(坪量27g/m、密度0.85g/cm)を得た他は、実施例2−1と同様にして、記録用紙(坪量54g/m)を得た。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、「画像評価」が良好であることが分かる。これによって、記録用紙表面の段差の発生が抑制されていることが分かる。
10A 第1の紙基材、10B 第2の紙基材、12 磁性材料、14 貼り合わせ面、16 接着剤、30 接着剤塗布装置、40 磁性材料配置装置、50 貼合装置、100 記録用紙

Claims (7)

  1. 第1の紙基材と、
    前記第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材と、
    前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との間に配置された磁性材料と、
    を有し、
    前記磁性材料が、前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との貼り合わせ面に対して、前記第1の紙基材又は前記第2の紙基材の一方の側に入り込む割合が大きい記録用紙。
  2. 前記磁性材料が、前記第1の紙基材の表面から前記磁性材料までの最短距離a、前記第2の紙基材の表面から前記磁性材料までの最短距離bとしたとき、前記最短距離a及び前記最短距離bのうち、最短距離の小さいほうを最短距離の大きいほうで除した値cが、0.5≦c≦0.9である請求項1に記載の記録用紙。
  3. 前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項1又は2に記載の記録用紙。
  4. 第1の紙基材と、
    前記第1の紙基材と貼り合わされた第2の紙基材と、
    前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との間に配置された磁性材料と、
    を有し、
    前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との密度の差が0.1g/cm以上0.4g/cm以下である記録用紙。
  5. 前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項4に記載の記録用紙。
  6. 第1の紙基材、又は第2の紙基材のいずれか一方の紙基材上に、磁性材料を配置する磁性材料配置工程と、
    前記磁性材料を挟み込むように、前記磁性材料が配置された一方の紙基材に、他方の紙基材を貼り合わせる貼合工程と、
    を有し、
    前記第1の紙基材と前記第2の紙基材との密度の差が0.1g/cm以上0.4g/cm以下である記録用紙の製造方法。
  7. 前記第1の紙基材及び前記第2の紙基材の密度がそれぞれ0.4g/cm以上1.0g/cm以下である請求項6に記載の記録用紙の製造方法。
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