JP2016215120A - 廃水処理設備 - Google Patents

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【課題】懸濁物質の処分が容易な廃水処理設備を提供する。【解決手段】廃水供給源1から廃水が供給される水路3と、水路3の下流端に接続された沈殿池4とを備え、水路3に廃水を濾過する濾過部材31、32が設けられている。水路3に廃水を流すと、廃水中の懸濁物質が濾過部材31、32に捕捉される。水路3への廃水の供給を停止すれば、水路3内において懸濁物質を乾燥できる。水路3から回収した乾燥後の懸濁物質はそのまま処分できるため、懸濁物質の処分が容易である。【選択図】図1

Description

本発明は、廃水処理設備に関する。さらに詳しくは、懸濁物質を含む廃水を処理するための廃水処理設備に関する。
鉱業廃水のなかには、重金属などの有害物質が含まれず、pH調整のみで系外に排出可能なものがある。採鉱操業がすでに終了している休廃止鉱山の廃水は、この例に当てはまる場合が多い。
休廃止鉱山の廃水の処理は、操業コストを抑えるために、安価な石灰乳(石灰に水を添加してスラリー状にしたもの)を用いてpH調整を行うことが一般的である。石灰乳を廃水に添加すると中和澱物が発生する。そこで、発生した中和澱物を分離、除去した後に、廃水を系外に排出する必要がある。
廃水中の中和澱物は沈殿池を用いて分離、除去できる。具体的には、沈殿池において廃水を十分な時間静置させる。そうすると、中和澱物が沈降して沈殿池の底に堆積する。沈殿池の上澄み水を処理後水として系外に排出する。
沈殿池への廃水の供給を長期間継続すると、中和澱物の堆積により沈殿池が浅くなる。これにより、沈殿池おける廃水の滞留時間が短くなり、中和澱物の分離が不十分となる。これを防止するため、沈殿池の底に堆積した中和澱物を回収する作業が定期的に行われる。
沈殿池から回収した中和澱物は、そのまま処分するには水分量が多い。例えば、産業廃棄物の汚泥として排出するための処分業者受入基準(含水率85%以下)を満たすように中和澱物を乾燥させた後に処分する必要がある。
中和澱物の乾燥処理は、操業コストを抑えるため、中和澱物をフレキシブルコンテナバッグに装入して一定期間保管し、自然乾燥させることで行われる。しかし、保管場所の降水量が多いと、フレキシブルコンテナバッグの内部に雨水が浸入することがあり、中和澱物が十分に乾燥しなくなる。そうすると、中和澱物の処分が進まず、中和澱物が装入されたフレキシブルコンテナバッグの数が増えて、保管場所が圧迫されるという問題がある。
特許文献1には、貯泥池内に排水管を敷設するとともに、排水管に連結した取水管を起立状態で設けることが開示されている。貯留池内に濁水を投入すると、取水管により濁水が脱水され、濾過水が排水管を通じて貯泥池の外に排出される。濁水中のスラッジは貯泥池内に堆積する。貯泥池がスラッジでいっぱいになった場合に、貯泥池を埋め立てる。そのため、濁水を長期間処理し続けるには、貯泥池用の土地を十分に確保しておく必要がある。
特開平10−337414号公報
本発明は上記事情に鑑み、懸濁物質の処分が容易な廃水処理設備を提供することを目的とする。
第1発明の廃水処理設備は、懸濁物質を含む廃水の処理設備であって、廃水供給源から前記廃水が供給される水路と、前記水路の下流端に接続された沈殿池と、を備え、前記水路に、前記廃水を濾過する濾過部材が設けられていることを特徴とする。
第2発明の廃水処理設備は、第1発明において、前記濾過部材は、前記水路の底部に敷設された底部濾過部材と、前記水路の下流端に設けられた堰形濾過部材と、を備えることを特徴とする。
第3発明の廃水処理設備は、第2発明において、前記底部濾過部材は、砕石を敷き詰めた砕石層を備えることを特徴とする。
第4発明の廃水処理設備は、第3発明において、前記底部濾過部材は、前記砕石層の上面に設けられたシート状濾材を備えることを特徴とする。
第5発明の廃水処理設備は、第2、第3または第4発明において、前記堰形濾過部材は、線材で形成された篭の中に砕石を詰めた蛇篭であることを特徴とする。
第6発明の廃水処理設備は、第1、第2、第3、第4または第5発明において、複数の前記水路と、前記廃水供給源から前記廃水が供給される前記水路を切り替える切替部材と、を備え、前記複数の水路のうち少なくとも一つに、前記濾過部材が設けられていることを特徴とする。
第1発明によれば、水路に濾過部材が設けられているので、水路に廃水を流すと、廃水中の懸濁物質が濾過部材に捕捉される。水路への廃水の供給を停止すれば、水路内において懸濁物質を乾燥できる。水路から回収した乾燥後の懸濁物質はそのまま処分できるため、懸濁物質の処分が容易である。
第2発明によれば、堰形濾過部材が抵抗となり水路内の流速を低減できるので、廃水中の懸濁物質を水路内に沈降させることができる。水路への廃水の供給を停止すれば、堆積した懸濁物質の水分が底部濾過部材を通して排出されるので、懸濁物質を速く乾燥できる。
第3発明によれば、底部濾過部材が安価な砕石で形成されるので、設備コストを低減できる。
第4発明によれば、シート状濾材により砕石層を形成する砕石の間に入り込む懸濁物質の量が少なくなるので、懸濁物質の回収が容易である。
第5発明によれば、堰形濾過部材が安価な砕石で形成されるので、設備コストを低減できる。
第6発明によれば、廃水が供給される水路を切り替えることで、一部の水路で懸濁物質の乾燥を行っている間、他の水路に廃水を流すことができる。そのため、廃水の処理を停止することなく操業できる。
本発明の一実施形態に係る廃水処理設備Aの平面図である。 水路3の縦断面図である。 (A)は図2におけるIIIa-IIIa線矢視断面図、(B)は図2におけるIIIb-IIIb線矢視断面図である。
つぎに、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。
本発明の一実施形態に係る廃水処理設備Aは、休廃止鉱山の廃水の処理設備である。休廃止鉱山の廃水にはpH調整のために石灰乳が添加される。これにより廃水には中和澱物が含まれている。この中和澱物が特許請求の範囲に記載の「懸濁物質」に相当する。
(廃水処理設備A)
まず、本実施形態の廃水処理設備Aの構成を説明する。
図1に示すように、廃水処理設備Aは、中和処理設備1と、配管2と、2本の水路3(3a、3b)と、沈殿池4とを備えている。なお、図1中、白抜き矢印は廃水の流れを示す。
中和処理設備1は廃水に石灰乳を添加することでpH調整を行う設備である。中和処理設備1から排出された廃水は水路3および沈殿池4で処理される。中和処理設備1が特許請求の範囲に記載の「廃水供給源」に相当する。
中和処理設備1から排出された廃水は、配管2を介して、2本の水路3a、3bのうちのいずれか一方に供給される。配管2は中和処理設備1と各水路3a、3bの上流端とを接続する分岐構造を有する。配管2にはバルブが設けられている。バルブの切り替えにより、廃水の供給先が切り替えられる。
配管2が特許請求の範囲に記載の「切替部材」に相当する。切替部材は廃水供給源から廃水が供給される水路3a、3bを切り替える機能を有していればよく、その構成は特に限定されない。例えば、バルブに代えてポンプを配管2に設け、ポンプの駆動切り替えにより廃水の供給先を切り替える構成としてもよい。
水路3は中和処理設備1と沈殿池4とを連結しており、中和処理設備1から供給された廃水を沈殿池4に導く。水路3の構成は後に詳説する。
沈殿池4は水路3の下流端に接続されている。沈殿池4は一般的な構成を有しており、廃水中の中和澱物を重力沈降させる。沈殿池4の上澄み水は処理後水として系外に排出される。
(水路3)
つぎに、水路3の構成を説明する。
なお、2本の水路3a、3bはいずれも同様の構成を有する。以下ではこれらを区別することなく水路3として説明する。
図2および図3に示すように、水路3は断面略U字形の一般的な水路である。水路3は例えば鉄筋コンクリート製であるが、その素材は特に限定されない。水路3は直線状であってもよいし、途中で屈曲してもよい。水路3の上面は開放されているか、グレーチングにより蓋がされている。
水路3には、廃水を濾過する濾過部材が設けられている。この濾過部材により、廃水中の中和澱物を捕捉する。本実施形態の濾過部材は、底部濾過部材31と、堰形濾過部材32とからなる。
底部濾過部材31は水路3の底部のほぼ全面にわたって敷設されている。底部濾過部材31は、水路3の底部に砕石を敷き詰めて形成された砕石層33と、砕石層33の上面に設けられたシート状濾材34とからなる。このように、底部濾過部材31は安価な砕石で形成されるので、設備コストを低減できる。
砕石層33を構成する砕石のサイズは、砕石間の隙間に中和澱物が補足されるサイズであればよく、例えば4cm以下である。砕石層33の厚みは特に限定されないが、例えば30cm程度である。シート状濾材34は特に限定されないが、例えば透水性を有するメッシュタイプの土木シートや金網を用いることができる。シート状濾材34の目開きは、中和澱物を捕捉できる目開きであればよく、例えば2mm程度である。
水路3に供給された廃水は、その一部がシート状濾材34を通過し、砕石層33の内部を通って下流に流れる。その過程で、廃水中の中和澱物がシート状濾材34および砕石層33に捕捉される。なお、中和澱物の大部分はシート状濾材34に捕捉される。シート状濾材34を通過した中和澱物が砕石層33に補足される。
堰形濾過部材32は水路3の下流端に設けられており、水路3の断面を塞ぐ堰の形状を有している。堰形濾過部材32は、ワイヤーなどの線材で形成された篭の中に砕石を詰めた蛇篭である。本実施形態では、水路3の断面形状が矩形であるので、堰形濾過部材32は水路3の断面形状に合った角形蛇篭である。このように、堰形濾過部材32は安価な砕石で形成されるので、設備コストを低減できる。
図2に示す例のごとく、堰形濾過部材32を水路3の底部に直接立設し、底部濾過部材31の下流側端面に接するように配置すればよい。また、堰形濾過部材32を底部濾過部材31の上面に立設してもよい。
堰形濾過部材32を構成する砕石のサイズは、砕石間の隙間に中和澱物が補足されるサイズであればよく、例えば4cm以下である。堰形濾過部材32の厚みは特に限定されないが、例えば30cm程度である。堰形濾過部材32の高さは、底部濾過部材31の上に堆積した中和澱物を保持するのに十分な高さであればよく、例えば150cm程度である。
水路3の下流端まで流れた廃水は、堰形濾過部材32を通過して沈殿池4に供給される。この際、廃水中の中和澱物が堰形濾過部材32に捕捉される。また、水路3の下流端に堰形濾過部材32が設けられることで、水路3内の廃水の流速が遅くなる。これにより、水路3内の廃水の滞留時間が長くなり、廃水中の中和澱物が沈降する。
(廃水処理方法)
つぎに、廃水処理設備Aによる廃水処理方法を説明する。
まず、中和処理設備1から排出された廃水を、一方の水路3aに供給する。廃水は水路3aを流れて沈殿池4に導かれる。この際、廃水中の中和澱物の大部分が水路3a内に捕捉される。沈殿池4に供給された廃水は、静置され、残存する中和澱物が重力沈降する。そして、沈殿池4の上澄み水が処理後水として系外に排出される。
水路3aには濾過部材が設けられているので、水路3aに廃水を流すと、廃水中の中和澱物が濾過部材に捕捉される。より詳細には、水路3aに供給された廃水は、その一部がシート状濾材34を通過し、砕石層33の内部を通って下流に流れる。その過程で、廃水中の中和澱物がシート状濾材34および砕石層33に捕捉される。また、水路3aの下流端まで流れた廃水は、堰形濾過部材32を通過して沈殿池4に供給される。この際、廃水中の中和澱物が堰形濾過部材32に捕捉される。
さらに、堰形濾過部材32が抵抗となり水路3a内の廃水の流速を低減できる。これにより、水路3内の廃水の滞留時間が長くなり、廃水中の中和澱物が水路3a内に沈降する。以上のように、中和澱物が捕捉され、沈降するため、水路3aに廃水を流し続けると、底部濾過部材31の上に中和澱物が堆積し、澱物層Pが形成される。
澱物層Pが所定の厚みに達すると、その時点で廃水の供給先を切り替える。すなわち、水路3aへの廃水の供給を停止し、他方の水路3bに廃水を供給する。そうすると、廃水は水路3bを流れて沈殿池4に導かれる。この場合にも、廃水中の中和澱物が水路3b内に捕捉される。
水路3aへの廃水の供給を停止すると、水路3a内の廃水は沈殿池4に排出され、底部濾過部材31の上に澱物層Pが残る。澱物層Pに含まれた水分は重力により下降し、その大部分が砕石層33を通って沈殿池4に排出される。これにより、澱物層Pは水分が絞られる。
水路3aへの廃水の供給を停止したままさらに放置すると、水路3aの内部において澱物層Pが自然乾燥する。ここで、澱物層Pは予め水分が絞られているので、速く乾燥する。なお、水路3aの上面は開放するか、グレーチングにより蓋をすることが好ましい。これにより水路3aの通気性がよくなり、澱物層Pの乾燥が速くなる。
以上のように、水路3aへの廃水の供給を停止すれば、水路3a内において中和澱物を乾燥できる。中和澱物の乾燥には特段の動力を要しないので、操業コストを低減できる。また、水路3a内で乾燥した中和澱物は、スコップなどで掘り出すことで回収できる。クレーンなどの重機を用いる必要がないため、操業コストを低減できる。
水路3aから回収した中和澱物は、乾燥しているためそのまま処分できる。回収した中和澱物をそのまま処分場に搬送してもよいし、一度フレキシブルコンテナバッグに装入して保管した後に、適したタイミングで処分してもよい。いずれの場合においても、中和澱物はすでに処分可能な含水率まで乾燥しているため、処分が容易である。
水路3aから中和澱物が回収されており、かつ、水路3b内の澱物層Pが所定の厚みに達した場合には、再度廃水の供給先を切り替える。すなわち、水路3bへの廃水の供給を停止し、水路3aに廃水を供給する。水路3b内の中和澱物が乾燥したら、水路3bから中和澱物を回収する。
このように、廃水が供給される水路3a、3bを切り替えることで、一方の水路3aで中和澱物の乾燥を行っている間、他方の水路3bに廃水を流すことができる。そのため、廃水の処理を停止することなく操業を継続できる。
廃水中の中和澱物の大部分が水路3a、3bに堆積するため、沈殿池4に流入する中和澱物の量が少なくなる。そのため、沈殿池4の底に堆積した中和澱物を回収する作業の頻度を低減できる。沈殿池4から中和澱物を回収するにはクレーンなどの重機が用いられる。また、沈殿池4から回収した中和澱物は、乾燥させる処理が必要となる。この作業の頻度を低減することで、操業コストを低減できる。
〔その他の実施形態〕
前記実施形態では底部濾過部材31が砕石層33とシート状濾材34とからなる構成としたが、シート状濾材34を設けない構成としてもよい。すなわち、底部濾過部材31が砕石層33のみからなる構成としてもよい。この場合、廃水中の中和澱物が砕石層33の上面に堆積することで、中和澱物自体がフィルタの役割を果たすようになる。いわゆるケーキ濾過により廃液を濾過できる。
砕石層33の上面にシート状濾材34を設けない場合、砕石層33の上に堆積した中和澱物をスコップで掘り出すと、中和澱物とともに砕石の一部も除去される恐れがある。砕石層33を構成する砕石が減少した場合には、水路3内に砕石を補充することで、砕石層33を所定の厚みに維持できる。
なお、砕石層33の上面にシート状濾材34を設ければ、大部分の中和澱物がシート状濾材34に捕捉されるため、砕石層33を形成する砕石の間に入り込む中和澱物の量が少なくなる。そのため、中和澱物の回収が容易になるとともに、砕石層33の補修回数を低減できる。堆積した中和澱物をシート状濾材34ごと取り出せば、中和澱物の回収にかかる時間が短くなり、しかも中和澱物の回収漏れを少なくできる。これらの観点からは、シート状濾材34を設けた方が好ましい。
底部濾過部材31および堰形濾過部材32の構成は、上記実施形態に限定されない。また、濾過部材の構成は、底部濾過部材31および堰形濾過部材32からなる構成に限定されない。濾過部材は、廃水を濾過して、水路3内において中和澱物を補足する機能があればよい。
水路3には雨水の流入を防止するために屋根を設けてもよい。また、水路3に、澱物層Pを乾燥させるための加熱手段を設けてもよい。
前記実施形態では水路3を2本としたが、水路3を1本としてもよい。この場合、水路3内に堆積した中和澱物を乾燥させる間は、中和処理設備1の稼働を一時中断するか、中和処理設備1から排出された廃水を貯留槽に貯留しておけばよい。
しかし、水路3を複数本とすれば、廃水が供給される水路3を切り替えることで、一部の水路3aで中和澱物の乾燥を行っている間、他の水路3bに廃水を流すことができる。そのため、廃水の処理を停止することなく操業できる。
水路3の本数は3本以上でもよい。廃水の供給先を切り替える切替部材は、複数本ある水路3のうちの1本を選択して、その水路3のみに廃水を供給してもよいし、一度に複数本の水路3に廃水を供給してもよい。
複数本の水路3を備える場合、そのうちの少なくとも一つに濾過部材が設けられていればよい。濾過部材が設けられていない一般的な水路3に廃水を流したとしても、沈殿池4において中和澱物を沈降させることができる。例えば、主として濾過部材が設けられている水路3aに廃水を供給し、その水路3aに堆積した中和澱物を乾燥させる間だけ、濾過部材が設けられていない水路3bに廃水を供給してもよい。
処理対象の廃水は懸濁物質を含む廃水であればよく、休廃止鉱山の廃水に限定されない。廃水に含まれる懸濁物質は中和澱物に限定されない。
つぎに、実施例を説明する。
(共通の条件)
廃水処理設備を用いて休廃止鉱山の廃水の処理を行った。中和処理設備1からの廃水の排水量は26.5m3/時である。水路3のサイズは幅1.8m、深さ1.8m、長さ24mである。水路3は鉄筋コンクリート製であり、その上面にグレーチング蓋が設けられている。沈殿池4のサイズは地表面積21m2、最深部深さ2.0m、最大容量468m3である。
(実施例1)
2本の水路3(3a、3b)を設ける構成とした。一方の水路3aには、底部濾過部材31および堰形濾過部材32を設けた。砕石層33の砕石として0〜40mm規格外タイプの砕石を用いた。砕石層33の厚みは30cm程度である。シート状濾材34として目開き2mm程度のメッシュタイプの土木シートを用いた。堰形濾過部材32はワイヤーで形成された篭の中に砕石を詰めた角形蛇篭である。篭の目開きは1cm程度である。砕石として0〜40mm規格外タイプの砕石を用いた。堰形濾過部材32の高さは150cm、厚みは30cmである。他方の水路3bは濾過部材を設けない一般的な水路とした。
まず、濾過部材を有する水路3aに廃水を供給した。廃水の供給開始から約3ヶ月後、堰形濾過部材32の半分程度の高さまで中和澱物が堆積した。この時点で、廃水の供給先を一般的な水路3bに切り替えた。
約1ヶ月間放置すると、水路3aに堆積した中和澱物は含水率85%まで乾燥した。水路3aから中和澱物を回収して別途処理した後、廃水の供給先を水路3aに切り替えた。
以上の操作を繰り返し行いながら1年間の操業を行った。その結果、水路3aから回収された中和澱物の総量は7,000kgであった。この中和澱物は十分に乾燥しているため、そのまま処分が可能であった。また、沈殿池4に堆積した中和澱物の量が少なかったため、沈殿池4から中和澱物を回収する作業は不要であった。
(比較例1)
濾過部材を設けない一般的な水路3のみを有する構成とした。操業開始から1年後、沈殿池4に堆積した中和澱物の量が上限に達したので、沈殿池4から中和澱物を回収する作業が必要となった。
沈殿池4から回収された中和澱物は水分量が多い状態である。そのため、中和澱物をフレキシブルコンテナバッグに装入して保管し、自然乾燥させた。半年後、中和澱物の含水率は92%までしか低減されておらず、乾燥のためにさらに長期の保管が必要であった。
以上より、実施例1によれば、中和澱物の処分が容易であることが確認された。
A 廃水処理設備
1 中和処理設備
2 配管
3 水路
31 底部濾過部材
32 堰形濾過部材
33 砕石層
34 シート状濾材
4 沈殿池

Claims (6)

  1. 懸濁物質を含む廃水の処理設備であって、
    廃水供給源から前記廃水が供給される水路と、
    前記水路の下流端に接続された沈殿池と、を備え、
    前記水路に、前記廃水を濾過する濾過部材が設けられている
    ことを特徴とする廃水処理設備。
  2. 前記濾過部材は、
    前記水路の底部に敷設された底部濾過部材と、
    前記水路の下流端に設けられた堰形濾過部材と、を備える
    ことを特徴とする請求項1記載の廃水処理設備。
  3. 前記底部濾過部材は、砕石を敷き詰めた砕石層を備える
    ことを特徴とする請求項2記載の廃水処理設備。
  4. 前記底部濾過部材は、前記砕石層の上面に設けられたシート状濾材を備える
    ことを特徴とする請求項3記載の廃水処理設備。
  5. 前記堰形濾過部材は、線材で形成された篭の中に砕石を詰めた蛇篭である
    ことを特徴とする請求項2、3または4記載の廃水処理設備。
  6. 複数の前記水路と、
    前記廃水供給源から前記廃水が供給される前記水路を切り替える切替部材と、を備え、
    前記複数の水路のうち少なくとも一つに、前記濾過部材が設けられている
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4または5記載の廃水処理設備。
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