<第1実施形態>
以下、本発明に係る遊技機の第1実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図10を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄SD(図4(c)参照)の変動表示が可能なものである。そしてさらに、液晶表示装置41は、当該液晶表示装置41の真下に配設されている特別図柄始動口42の内部に設けられている特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、始動保留球数を所定数(例えば、4個)表示可能なものである。この始動保留球数は、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄SD(図4(c)参照)の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、特別図柄始動口42の右側には、大入賞口43が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ43a(図3参照)が設けられている。そして、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口44が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口43の右側及び上記特別図柄始動口42の左側には、一般入賞口45が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。
一方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置46であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置46の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置47が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車48が配設されている。
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口42への入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ42aと、普通図柄始動口44の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44aと、一般入賞口45への入賞を検出する一般入賞口スイッチ45aと、大入賞口43への入賞を検出する大入賞口スイッチ43aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄表示装置46と、普通図柄表示装置47とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口スイッチ42a又は普通図柄始動口スイッチ44aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄SD(図4(c)参照)の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に送信する。これにより、特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ45a、大入賞口スイッチ43aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
一方、払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドを受信し、その受信した払出制御コマンドに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM901と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM902とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI903と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM904とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ16が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM902内に一時的に格納する。
演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI903に送信する。これを受けて音LSI903は、当該制御信号に対応する音データを音ROM904より読み出し、スピーカ16に出力する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そして演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
ここで、上記説明した制御装置のうち、本発明の特徴部分は、液晶制御基板120にて処理される特別図柄のデザインに関する部分であるため、この点につき、図4を参照して具体的に説明する。
まず、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドに対応した演出パターンを演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドとして液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120は、その液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図4(a),(b)に示すものである。
図4(a),(b)に示す画面例は、リーチ演出が実行されている例を示すもので、図4(a)は従来のリーチ演出の画面例を示し、図4(b)は本実施形態に係るリーチ演出の画面例を示すものである。図4(a)に示す液晶表示装置41に表示されている画面例では、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の特別図柄SD10(画像表示P1参照)と「右」の特別図柄SD10(画像表示P3参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、「中」の特別図柄SD10が変動中(画像表示P2参照)で、「左」の特別図柄SD10(画像表示P1参照)と「右」の特別図柄SD10(画像表示P3参照)と同一の状態で停止すれば、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されている。この際、特別図柄SD10と同系色の背景色が存在した場合、すなわち、図4(a)に示すように、特別図柄SD10とキャラクタCHが同系色であった場合(画像表示P1,P3参照)、キャラクタCHに特別図柄SD10が埋没してしまい、特別図柄SD10と背景との境界が不明瞭となり、もって、特別図柄SD10が非常に視認しづらくなるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、上記問題を解決するべく、図4(b),(c)に示すように、特別図柄のデザインを変更している。すなわち、図4(b)に示す液晶表示装置41に表示されている画面例は、「左」「中」「右」の組合せ図柄のうち、「左」の特別図柄SD(画像表示P10参照)と「右」の特別図柄SD(画像表示P12参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、「中」の特別図柄SDが変動中(画像表示P11参照)で、「左」の特別図柄SD(画像表示P10参照)と「右」の特別図柄SD(画像表示P12参照)と同一の状態で停止すれば、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されているもので、図4(a)に示す画面例と同じく、特別図柄SDと背景であるキャラクタCHが同系色となっている(画像表示P10,P12参照)。
しかしながら、この特別図柄SDは、従来の特別図柄SD10(図4(a)参照)とは異なり2重輪郭となっているため、これによって、特別図柄と背景との境界を明確にし、もって、視認性を向上させるようにしている。
すなわち、この点、より具体的に、図4(c)も用いて説明すると、特別図柄SDは、図柄(図示では7)が表示されている特別図柄本体SD1と、その特別図柄本体SD1の輪郭を形成している第1輪郭SD2と、さらに、その第1輪郭SD2の輪郭を形成している第2輪郭SD3とで構成されている。この特別図柄本体SD1は、図4(b)に示すように、背景であるキャラクタCHと同系色に形成されており、第1輪郭SD2及び第2輪郭SD3は背景であるキャラクタCHとは異なる色となっている。
ここで、より詳しく第1輪郭SD2及び第2輪郭SD3の色について説明する。まず、色は、一般的に、色相・明度・彩度の三大要素が組み合わさって成り立つことが知られている。色相は、赤、黄、緑、青、紫という言葉で区別できる色の性質を示し、明度は、色の明るさの度合いを示し、彩度は、色の鮮やかさを示すものである。この点、第1輪郭SD2と第2輪郭SD3の色相は、反対色相となっている。すなわち、第1輪郭SD2の色相が白で形成されれば、第2輪郭SD3の色相が黒で形成され、第1輪郭SD2の色相が赤で形成されれば、第2輪郭SD3の色相が緑で形成されるというように第1輪郭SD2の色相と第2輪郭SD3の色相が反対色相となっている。より具体的に説明すれば、色相環において、第1輪郭SD2の色相(例えば、赤)に対応する補色(反対色)、すなわち、第2輪郭SD3の色相は、中心点から時計回りに60度(A)、反時計回りに60度(B)の範囲にある色、すなわち、中心点から(A)を経由する直線と、中心点から(B)を経由する直線の間(120度)の範囲にある色(例えば、緑)となっている。このように、第1輪郭の色相と第2輪郭の色相を反対色相とすれば、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性が向上することとなる。
また、第2輪郭SD3の色相は、上記記載したように、第1輪郭SD2の色相と反対色相となっているが、図4(c)に示すように、第2輪郭SD3の第1輪郭SD2側の側周面SD3aは、特別図柄本体SD1の色相と同じ色が配色されている。すなわち、特別図柄本体SD1の色相が青で形成され、第1輪郭SD2の色相が白で形成され、第2輪郭SD3の色相が黒で形成されれば、第2輪郭SD3の第1輪郭SD2側の側周面SD3aには青が配色されている。これにより、特別図柄本体SD1側から順に、白、青、黒と輪郭の色が配色されることとなるため、特別図柄SDの立体感を創出することができ、もって、視認性をより向上させることができる。なお、本実施形態においては、第2輪郭SD3の第1輪郭SD2側の側周面SD3aに、特別図柄本体SD1の色相と同じ色が配色されている例を示したが、それに限らず、第1輪郭SD2の第2輪郭SD3側の側周面に、特別図柄本体SD1の色相と同じ色が配色されていても良く、さらには、第2輪郭SD3の第1輪郭SD2側の側周面SD3aと第1輪郭SD2の第2輪郭SD3側の側周面に、特別図柄本体SD1の色相と同じ色が配色されていても良い。
一方、第1輪郭SD2と第2輪郭SD3の明度は、第1輪郭SD2が明るければ、第2輪郭SD3が暗くなるように設定され、第1輪郭SD2が暗ければ、第2輪郭SD3が明るくなるように設定されている。すなわち、黒(カラーコード#000000)に相当する明度を0、白(カラーコード#FFFFFF)に相当する明度を255と定義し、明度情報を256段階で定義した場合、第1輪郭SD2の明度と第2輪郭SD3の明度との明度差が128以上あれば、一方の輪郭(例えば、第1輪郭SD2)が他方の輪郭(例えば、第2輪郭SD3)よりも明るくなるように設定することができる。このように、一方の輪郭(例えば、第1輪郭SD2)が他方の輪郭(例えば、第2輪郭SD3)よりも明るくなるように設定すれば、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性が向上することとなる。
また、第1輪郭SD2と第2輪郭SD3の彩度は、第1輪郭SD2が鮮やかであれば、第2輪郭SD3が鮮やかでないように設定され、第1輪郭SD2が鮮やかでなければ、第2輪郭SD3が鮮やかになるように設定されている。すなわち、彩度を上記明度と同じく256段階で定義した場合、第1輪郭SD2の彩度と第2輪郭SD3の彩度との彩度差が192以上あれば、一方の輪郭(例えば、第1輪郭SD2)が他方の輪郭(例えば、第2輪郭SD3)よりも鮮やかになるように設定することができる。このように、一方の輪郭(例えば、第1輪郭SD2)が他方の輪郭(例えば、第2輪郭SD3)よりも鮮やかになるように設定すれば、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性が向上することとなる。
かくして、このように、2重輪郭を備えた特別図柄SDとし、その2重輪郭の色相・明度・彩度を調整するようにすれば、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性が向上することとなる。
なお、本実施形態においては、背景が停止している場合の例を示したが、背景が動いている(例えば、画面右から左に動く等)場合であっても、特別図柄SDと背景との境界は明確なままである。よって、この場合であっても、視認性が向上することとなる。
また、特別図柄SDは、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)することで行われる通常変動時、又は、リーチ演出が行われるリーチ変動時には透過率を上げて変動するようになっているが、この場合であっても、特別図柄SDと背景との境界が明確となっていることから、特別図柄SDの形を捉えることが可能となる。
一方、第1輪郭SD2と第2輪郭SD3の太さは、同じであっても、どちらか一方が他方より太くても良いが、特別図柄SDのデザイン性を考慮すれば、第1輪郭SD2と第2輪郭SD3の太さは同じ方が好ましい。ただし、同じ太さにしても、人間の目には、明るい色の方が太く見えるため、第1輪郭SD2を第2輪郭SD3より明るい色にした場合、第2輪郭SD3の太さを第1輪郭SD2の太さよりも太めに調整し、人間の目には、同じ太さに見えるように調整しても良い。
また、特別図柄SDは、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)することで行われる通常変動よりもリーチ演出が行われるリーチ変動の方が高速で変動するようになっている。この場合、変動の速さに区別をつけるため、通常変動時よりもリーチ変動時(高速変動時)の方が、特別図柄SDが細長く表示されるようになっている。それゆえ、特別図柄SDが細長く表示されるように、特別図柄SDの第1輪郭SD2の太さ、及び/又は、第2輪郭SD3の太さは、通常変動時よりもリーチ変動時(高速変動時)の方が細くなるように設定されている。
次に、上記内容を踏まえ、主制御基板60及び演出制御基板90にて処理される演出に関する部分の処理内容を、図5〜図10を参照してさらに具体的に説明する。
<主制御基板処理>
まず、本発明の特徴部分に係る主制御基板60の主制御ROM601内に格納されているプログラムの概要を図5〜図7を用いて説明する。
<主制御基板:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600(図3参照)は、図5に示す主制御メイン処理を行う。主制御CPU600は、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定すると共に(ステップS1)、当該主制御CPU600内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600は、電源基板130より出力されている電圧異常信号ALARM(図示せず)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600の内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS3)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS4:YES)、ステップS3の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS4:NO)、ステップS5の処理に進む。すなわち、主制御CPU600は、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS3〜S4)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600は、主制御RAM602(図3参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS5)。このように、電圧異常信号ALARMの正常レベル(正常値)を検出するまで主制御RAM602へのデータ書き込みを禁止することにより、電源基板130に供給される外部電源(交流電圧AC24V)が安定して供給される前に、不安定な信号が主制御RAM602にアクセスし、主制御RAM602に記憶されているデータを書き換えてしまうという事態を防止することができる。
次いで、主制御CPU600は、演出制御基板90に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような演出制御コマンド(待機画面表示コマンド)を送信し(ステップS6)、バックアップフラグBFLの内容を判定する(ステップS7)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図6に示す電圧監視処理の動作が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS7:OFF)であれば、後述する図6に示す電圧監視処理の動作が実行されていないこととなり、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS7:ON)であれば、後述する図6に示す電圧監視処理の動作が実行されていることとなるため、主制御CPU600は、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う(ステップS8)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM602の作業領域を対象とする8ビット加算演算である。
そして、主制御CPU600は、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM602内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS9)。そして、記憶された演算結果は、主制御RAM602内に記憶されている他のデータと共に、電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と上記ステップS8の処理にて算出されたチェックサム値が不一致(ステップS9:NO)であれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。そして一致(ステップS9:YES)していれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS10)。
次いで、主制御CPU600は、ステップS10及びステップS11の処理後、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600は、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS12)。そして次いで、主制御CPU600は、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS13)で、各種の乱数カウンタの更新処理を行う(ステップS14)。この各種乱数更新処理には、普通図柄の当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数の初期値変更に使用する普通図柄当り判定用初期値乱数の更新や、特別図柄変動パターンコマンドを決定するための抽選に使用する変動パターン用乱数値の更新等が含まれる。
そしてその後、主制御CPU600は、割込み許可状態に戻して(ステップS15)、ステップS13に戻る処理を行う。
<主制御基板:タイマ割込み処理>
続いて、図6を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600内のレジスタ群の内容を主制御RAM602のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS20)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS21)。この電圧監視処理は、電源基板130(図3参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM602内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM602内に保存する処理を行うというものである。
次いで、主制御CPU600は、上記電圧監視処理(ステップS21)が終了すると、各遊技動作の時間を管理しているタイマのタイマ減算処理を行う(ステップS22)。ここで減算されたタイマは、大入賞口43(図2参照)の開放時間、普通図柄の変動時間、特別図柄SD(図4(c)参照)の変動時間等の遊技演出時間、不正情報タイマ等を管理するために使用されるものである。
そして続いて、主制御CPU600には、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)と、一般入賞口スイッチ45a(図3参照)と、大入賞口スイッチ43a(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM602内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS23)。なお、このスイッチ入力処理は、不正入賞があった場合に、立ち上がり状態を無効(入賞無効)にする処理も行い、賞球を払出すために上記大入賞口スイッチ43a,一般入賞口スイッチ45aに何個の遊技球が入賞したのかのカウントも行っている。
その後、主制御CPU600は、エラー管理処理を行う(ステップS24)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったりなど、機器内部に異常が生じていないかの判定を含むものである。
次いで、主制御CPU600は、賞球管理処理を実行する(ステップS25)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドを出力しているものである。
次いで、主制御CPU600は、各変動表示ゲームに係る乱数を更新する乱数管理処理を実行する(ステップS26)。この乱数管理処理は、当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数を更新する処理や、特別図柄の種類を決める特別図柄用乱数を更新する処理等を実行するものである。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄処理を実行する(ステップS27)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行、すなわち、上記ステップS26にて更新処理した普通図柄当り判定用乱数の乱数値と、図7(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLに格納されている判定値とを比較して、普通図柄の当たり判定を行う。この、普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLには、図7(a)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として249,上限値として250が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として4,上限値として250が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が249〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が4〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そしてさらに、普通図柄処理は、この抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定する。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄処理を実行する(ステップS28)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行、すなわち、当該主制御CPU600内に内蔵されているハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)の値(大当たり判定用乱数値)を取得し、その取得した大当たり判定用乱数値と、図7(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLに格納されている判定値とを比較、又は、図7(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLに格納されている判定値とを比較して、特別図柄の当たり判定を行う。すなわち、特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLには、図7(b)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として10001,上限値として10164が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として10001,上限値として11640が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜10164の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜11640の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLには、図7(c)に示すように、下限値として20001,上限値として20164が格納されている。そのため、大当たり判定用乱数値が20001〜20164の場合、特別図柄は小当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そしてさらに、特別図柄処理は、その抽選の結果に基づいて特別図柄SD(図4(c)参照)の変動パターンや特別図柄SD(図4(c)参照)の停止表示態様(停止特別図柄)を決定する。
次いで、主制御CPU600は、LED管理処理を実行する(ステップS29)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置46や普通図柄表示装置47への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。
次いで、主制御CPU600は、大入賞口43(図2参照)等の開閉動作を実現するソレノイドの駆動処理を実行し(ステップS30)、割込み許可状態に戻し(ステップS31)、主制御RAM602のスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS32)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図5参照)に戻ることとなる。
<演出制御基板処理>
次に、本発明の特徴部分に係る演出制御基板90の演出制御ROM901内に格納されているプログラムの概要を図8〜図10を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900は、図8に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS100)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドを格納する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化する(ステップS101)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS102)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化し(ステップS103)、音LSI903(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI903は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS104)。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM902内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物は初期位置に戻ることとなる(ステップS105)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS106)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS107:YES)、ステップS109に進み、0以外であれば(ステップS107:NO)、予告演出乱数カウンタの乱数値等を更新する処理を行う(ステップS108)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS111にて生成された装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM902内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS109)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。この決定した演出パターンが液晶制御コマンドとして上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納される(ステップS110)。これにより、図4(b)に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。より詳しく説明すると、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドが、後述する図10に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、当該液晶制御基板120にてその液晶制御コマンドに応じた内容が液晶表示装置41に表示されるように処理される。この液晶制御コマンドには、始動保留球数の情報や特別図柄SD(図4(c)参照)の変動/停止の内容等が含まれており、それゆえ、図4(b)に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。その際、特別図柄SDは、液晶制御基板120(VDP)にて、色相・明度・彩度が調整された2重輪郭を備えたデザインに処理され、もって、液晶表示装置41に、図4(b),(c)に示すような特別図柄SDのデザインが表示されることとなる。これにより、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性が向上することとなる。なお、特別図柄SDの輪郭(第1輪郭SD2,第2輪郭SD3)の太さや特別図柄SDの透過率も、液晶制御基板120(VDP)にて、調整されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS110の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGM又は効果音等の音を決定すると共に、可動役物を動作させるモータの動作内容及びソレノイドの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下げさせるような演出があるか否かも決定される(ステップS111)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI903に送信する。そして、音LSI903は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM904から読み出す。これにより、音LSI903は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ16へ出力する処理を行う(ステップS112)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS111にて決定されたソレノイドの動作内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM902内に格納する(ステップS113)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS112の処理に関し、音LSI903が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI903にアクセスし確認する(ステップS114)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS114の処理を終えた後、再度ステップS107の処理に戻り、ステップS107〜S114の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理>
続いて、図9を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンド及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図9に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS201)、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS202)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS203)、ステップS201にて読み出した値とステップS203にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS204)。一致していなければ(ステップS204:NO)、ステップS207に進み、一致していれば(ステップS204:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドを格納する(ステップS205)。なお、この格納された演出制御コマンドが、図8に示すステップS110の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS206)、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS207)。これにより、図8に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理>
続いて、図10を参照して、演出制御メイン処理のステップS106(図8参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図10に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS250)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS251)。
続いて、演出制御CPU900は、図8に示すステップS113にて処理した演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS252)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS253)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図8に示すステップS111の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS254)。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS110の処理にて演出制御RAM902内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS255)。これにより、液晶表示装置41に、その液晶制御コマンドに応じた内容が表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS254にて確認したモータの位置に基づき、図8に示すステップS111にて決定された可動役物を動作させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する(ステップS256)。なお、この演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS252の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS109の処理にて演出制御RAM902内に格納した装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS257)。これにより、LEDランプ等の装飾ランプがそれぞれ点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図8に示すステップS107の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS258)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS250の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS259)。これにより、図8に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、特別図柄SDと背景との境界が明確となり、視認性を向上させることができる。
<第2実施形態>
次に、本発明に係る遊技機の第2実施形態を、図11〜図13を参照して説明する。なお、第1実施形態と同一構成については、同一の符号を付し、説明は省略する。
第2実施形態と第1実施形態の異なる点は、特別図柄のデザインを変更するのではなく、予告演出等で使用される画像を変更したものである。すなわち、人間の目において、白等の明度が高い画像や暖色系の画像は大きく感じ(前進)、赤などの明度が低い画像や寒色系の画像は小さく感じ(後進)てしまう。それゆえ、同じピクセル情報のまま、色相を変えただけでチャンスアップ等の予告演出をしてしまうと、本来であれば、白より赤の方が、信頼度(遊技者に有利な特別状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)可能性を示す値)が高いにも関わらず、人間の目において、白より赤の方が小さく感じてしまう。それゆえ、遊技者に信頼度の誤認を与える可能性があるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることにより、遊技者に誤認を与えないことを目的としている。以下では、この点について、図11〜図13を用いて説明することとする。
まず、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドに対応した演出パターンを演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し(図8に示すステップS110参照)、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドとして液晶制御基板120に送信する(図10に示すステップS255参照)。これにより、液晶制御基板120は、その液晶制御コマンドに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図11に示すものである。図11(a)〜(c)に示す画面例は、予告演出が実行されている例を示している。より具体的に説明すれば、図11(a)〜(c)に示す画面例は、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示PL参照)と「右」の図柄(画像表示PR参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P50a〜P50c)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知する予告演出が実行されているものを示している。この際、図11(a)に示す、例えば、青色で表現されている「カランコロン」という画像表示P50aは、図11(b)に示す、例えば、緑色で表現されている「カランコロン」という画像表示P50bより信頼度が低く、図11(b)に示す「カランコロン」という画像表示P50bは、図11(c)に示す、例えば、赤色で表現されている「カランコロン」という画像表示P50cより信頼度が低く設定されている。すなわち、信頼度としては、画像表示P50a<画像表示P50b<画像表示P50cとなっている。
それゆえ、本実施形態においては、この信頼度に応じた画像表示とするため画像サイズを変更している。すなわち、図11(a)に示す「カランコロン」という画像表示P50aの画像サイズより図11(b)に示す「カランコロン」という画像表示P50bの画像サイズを大きくし、図11(b)に示す「カランコロン」という画像表示P50bの画像サイズより図11(c)に示す「カランコロン」という画像表示P50cの画像サイズを大きくしている。すなわち、画像サイズとしては、画像表示P50a<画像表示P50b<画像表示P50cとなっている。このように、信頼度に応じた画像サイズとすることにより、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることができ、もって、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。なお、画像表示P50a及びP50cは、それぞれ「カランコロン」に明度の高い(図示では、白)輪郭を付けることにより、画像表示のデザイン性を向上させ、赤や青より大きく感じる緑と差別化できるようにしている。
一方、図11に示したように画像サイズを変更しなくとも、図12に示すようにすることもできる。すなわち、図12(a)〜(b)に示す画面例は、予告演出が実行されている例を示している。なお、この予告演出が液晶表示装置41に表示されるまでの処理は、図11に示す画面例を説明した際と同一の処理内容であるため説明は省略する。
この図12(a)〜(b)に示す画面例は、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示PL参照)と「右」の図柄(画像表示PR参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P60a〜P60b)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知する予告演出が実行されているものを示している。この際、図12(a)に示す、鬼太郎というキャラクタが発する台詞である、例えば、白色で表現されている「行くぞ!一反木綿!」という画像表示P60aは、図12(b)に示す、鬼太郎というキャラクタが発する台詞である、例えば、赤色で表現されている「妖怪王!覚悟しろ!」という画像表示P60bより信頼度が低く設定されている。すなわち、信頼度としては、画像表示P60a<画像表示P60bとなっている。
それゆえ、本実施形態においては、この信頼度に応じた画像表示とするため台詞の文字(テキスト画像のフォント)の太さを変更している。すなわち、図12(b)に示す「妖怪王!覚悟しろ!」という画像表示P60bの文字(フォント)の太さを、図12(a)に示す「行くぞ!一反木綿!」という画像表示P60aの文字(フォント)の太さよりも太くしている。すなわち、文字の太さとしては、画像表示P60a<画像表示P60bとなっている。このように、信頼度に応じて、文字の太さを変更するようにすれば、その文字部分が強調されるため、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることができ、もって、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。また、図12(b)に示す画像表示P60bの文字(フォント)は、明度の高い(図示では、白)輪郭をつけることにより、「妖怪王!覚悟しろ!」という文字(フォント)をより強調し、より遊技者に誤認を与えないようにしている。
また一方、図11に示したように画像サイズを変更しなくとも、図13に示すようにすることもできる。すなわち、図13(a)〜(b)に示す画面例は、予告演出が実行されている例を示している。なお、この予告演出が液晶表示装置41に表示されるまでの処理は、図11に示す画面例を説明した際と同一の処理内容であるため説明は省略する。
この図13(a)〜(b)に示す画面例は、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示PL参照)と「右」の図柄(画像表示PR参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P70a〜P70b)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知する予告演出が実行されているものを示している。この際、図13(a)に示す、例えば、青色で表現され、様々な方向に向いているリング形状が重なり合って表現されている画像表示70aは、図13(b)に示す、例えば、赤色で表現され、様々な方向に向いているリング形状が重なり合って表現されている画像表示70bより信頼度が低くなるように設定されている。すなわち、信頼度としては、画像表示P70a<画像表示P70bとなっている。
それゆえ、この信頼度に応じた画像表示とするため、図13においては、画像表示70bを強調するようにしている。すなわち、図13(b)に示す画像表示70bの光の拡散描画を、図13(a)に示す画像表示70aの光の拡散描画の面積に比べ大きくとっている。換言すれば、図13(b)に示す画像表示70bに付加されている明度の高い表現(発光表現)の面積比率を、図13(a)に示す画像表示70aに付加されている明度の高い表現(発光表現)の面積比率よりも高くなるように設定している。これにより、図13(b)に示す画像表示70bを図13(a)に示す画像表示70aよりも強調するようにしている。このように、信頼度に応じて、発光表現を付加し、画像を強調するようにすれば、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることができ、もって、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。
また、図13(c)に示すように、画像の大部分に明度の高い色(図示では、白)を付加するようにすることもできる。このようにすれば、本来の色をぼかすことで、人間の目の錯覚を無くすることができ、もって、画像の大きさ(外形)を統一することもできる。すなわち、図13(c)に示すように、青色で表現されている画像表示80aと、緑色で表現されている画像表示80bと、赤色で表現されている画像表示80cとが存在した場合、それぞれの画像表示の大部分に明度の高い色(図示では、白)を付加するようにすれば、本来の色をぼかすことで、人間の目の錯覚を無くすることができ、もって、画像の大きさ(外形)を統一することもできる。このように画像の大きさ(外形)を統一するようにしても、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることができ、もって、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。なお、本実施形態においては、明度の高い色(図示では、白)を付加する例を示したが、明度の低い色(例えば、黒)を付加するようにしても良い。明度の低い色(例えば、黒)を付加するようにすると、明度の高い色(例えば、白)を付加した場合に比べ、画像としては全体的に小さく見え、本来の色は色濃く見えるものの、大きさ(外形)の統一を図ることはできる。しかして、このようにしても、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることができ、もって、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。
他方、図14に示すように、光りの拡散描画(発光エフェクト)を利用することもできる、すなわち、図14(a)〜(d)に示す画面例は、予告演出が実行されている例を示している。なお、この予告演出が液晶表示装置41に表示されるまでの処理は、図11に示す画面例を説明した際と同一の処理内容であるため説明は省略する。
この図14(a)〜(d)に示す画面例は、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示PL参照)と「右」の図柄(画像表示PR参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P90a〜P90b,画像表示P91a〜P91b)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知する予告演出が実行されているものを示している。この際、図14(a)に示す画像表示P90aは、従来の画像表示を示すもので、図示右に位置する球の表示(画像表示P90a1参照)は、「赤色」よりも信頼度の高い「金色」を表現しているものであるが、「金色」のようなメタリックカラーを「金色」に見えるように描画しようとすると、単に「黄色」に見えてしまうということが多々あり、遊技者が信頼度を誤認してしまうという問題があった。
そこで、図14(b)に示す画像表示P90bに示すように、図示右に位置する球の表示(画像表示P90b1参照)を光りの拡散描画(発光エフェクト)を利用して表示する。すなわち、図14(a)に示す画像表示P90a1の色のRGB値に近い粒子状のエフェクトを描画することにより、図14(b)に示す画像表示P90b1にすることができる。これにより、「金色」のようなメタリックカラーを表現することができ、もって、遊技者に信頼度の誤認を与えないようにすることができる。
また、上記のような方法は、図14(c)に示す画像表示P91aに示すような、「どうだ!」というセリフと共に描画されているキャラクタ(画像表示P91a1参照)の背後に、俗にオーラと言われているような描画(画像表示P91a2参照)がされている場合にも適用可能である。すなわち、図14(c)に示す画像表示P91aでは、光りの拡散描画(発光エフェクト)を利用して表示されていないため、キャラクタ(画像表示P91a1参照)の背後に描画されているオーラ(画像表示P91a2参照)を「赤色」よりも信頼度の高い「金色」で表現しようとしても、単に「黄色」に見えてしまうということがあり、もって、遊技者が信頼度を誤認してしまうという問題がある。
そこで、図14(d)に示す画像表示P91bに示すように、キャラクタ(画像表示P91b1参照)の背後に描画されているオーラ(画像表示P91b2参照)を光りの拡散描画(発光エフェクト)を利用して表示する。すなわち、図14(c)に示す画像表示P91a2の色のRGB値に近い粒子状のエフェクトを描画することにより、図14(d)に示す画像表示P91b2にすることができる。これにより、「金色」のようなメタリックカラーを表現することができ、もって、遊技者に信頼度の誤認を与えないようにすることができる。
なお、本実施形態においては、「金色」のようなメタリックカラーを表現する例を示したが、それに限らず、「銀色」にも適用可能である。「銀色」の場合は、「白」に見えてしまう場合があるため、「銀色」のようなメタリックカラーを表現するため、白色のRGB値に近い粒子状のエフェクトを描画するようにすれば良い。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、人間の目が捉える色情報による錯覚を無くし、本来の信頼度に応じた画像表示をすることにより、遊技者に誤認を与えないようにすることができる。
ところで、本実施形態においては、リーチ状態における予告演出態様を例示したが、これに限らず、例えば、特別図柄の変動中に発生する予告演出、あるいは、1回の抽選で複数回の変動を行っているかのように見せる疑似連変動における各疑似変動中に発生する予告演出であっても適用可能である。
また、第1実施形態及び第2実施形態においては、パチンコ遊技機を例に説明したが、それに限らず、回胴遊技機(スロット)のリール図柄であっても適用可能である。
またさらに、第1実施形態の構成と第2実施形態の構成を適宜選択して、又は、適宜組み合わせて実施することも可能である。