以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図17を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<外観構成の説明>
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、その発射ハンドル15の左側近傍及び前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタ、文字(キャラクタの会話や歌詞テロップ等)あるいは図柄(装飾図柄)の変動表示が可能なものである。そしてこのような液晶表示装置41の周囲には、装飾用の上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cが設けられており、この上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cの背面側には可動役物装置43が配設されている。なお、上飾り42a、左飾り42b、右飾り42cには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
この可動役物装置43は、図2に示すように、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う上可動役物43aと、左可動役物43bと、右可動役物43cと、左上可動役物43dと、さらに、上・左・右・左上可動役物43a〜43dを、夫々、駆動する2相のステッピングモータ等のモータ(図示せず)とで構成されている。なお、これら上・左・右・左上可動役物43a〜43dには、光の装飾により演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
一方、液晶表示装置41の真下には、特別図柄始動口44が配設され、その内部には入賞球を検出する特別図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。そしてこの特別図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、始動保留球数が所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この始動保留球数は、特別図柄始動口44へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ44a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、特別図柄始動口44の右側には、図2に示すように、大入賞口45が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。そして、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口46が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ46a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口45の右側及び上記特別図柄始動口44の左側には、一般入賞口47が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ47a(図3参照)が設けられている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置48であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置48の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置49が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車50が配設されている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM610と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM620とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。
そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口44への入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ44aと、普通図柄始動口46の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ46aと、一般入賞口47への入賞を検出する一般入賞口スイッチ47aと、大入賞口45の入賞を検出する大入賞口スイッチ45aとが接続されている。またさらには、特別図柄表示装置48と、普通図柄表示装置49とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口スイッチ44a又は普通図柄始動口スイッチ46aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置48又は普通図柄表示装置49に送信する。これにより、特別図柄表示装置48又は普通図柄表示装置49に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ47a、大入賞口スイッチ45aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出制御基板70に送信することで、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM910と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM920とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI930と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM940とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ16が接続され、遊技の進行に伴い所定の演出動作を行う可動役物装置43が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM920内に一時的に格納する。
そして、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI930に送信する。これを受けて音LSI930は、当該制御信号に対応する音データを音ROM940より読み出し、スピーカ16に出力する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
さらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)1200と、演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されているCGROM1210と、作業領域やフレームバッファメモリ等として機能するDDR2SDRAM1220とが搭載されている。
またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、可動役物に関する制御信号を可動役物装置43に送信する。これにより、可動役物装置43は、上記決定された演出パターンに対応した可動をすることとなる。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。この電源基板130は、電圧生成部1300と、電圧監視部1310と、システムリセット生成部1320とを含んで構成されている。この電圧生成部1300は、遊技店に設置された図示しない変圧トランスから供給される外部電源である交流電圧AC24Vを受けて複数種類の直流電圧を生成するもので、その生成された直流電圧は、図示はしないが各基板に供給されている。
また、電圧監視部1310は、上記交流電圧AC24Vの電圧を監視するもので、この電圧が遮断されたり、停電が発生したりして電圧異常を検出した場合に電圧異常信号ALARMを主制御基板60に出力するものである。なお、電圧異常信号ALARMは、電圧異常時には「L」レベルの信号を出力し、正常時には「H」レベルの信号を出力する。
また、一方、システムリセット生成部1320は、電源投入時のシステムリセット信号を生成するもので、その生成されたシステムリセット信号は、図示はしないが各基板に出力されている。
<画像に関する説明>
ここで、上記説明した制御装置のうち、本発明の特徴部分は、液晶表示装置41に表示される画面内容、特に、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であったことを遊技者に認識させるための方法であるため、この点、以下に詳しく説明する。
まず、特別図柄始動口44(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ44a)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドDI_CMDとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドLCD_CMDとして液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120(VDP1200)は、その液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図4〜図9に示すものである。
図4(a)に示す画面例は、リーチ演出が実行されている例を示している。より具体的に説明すれば、「左」「中」「右」の組み合わせ図柄のうち、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、リーチ状態となり、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる表示(画像表示P3)をし、変動表示結果が「大当たり」となる可能性があることを遊技者に報知するリーチ演出が実行されているものを示している。
このリーチ演出では、変動表示結果が「大当たり」か否かの分岐演出として、画像表示P3の特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH1がぶつかることによって、キャラクタCH2と戦い、さらに、粒状の拡散描画(エフェクト)P4が液晶表示装置41の画面全体に及ぶように、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続けているものを示している。
そして、この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図4(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図4(b)に示すように、液晶表示装置41に表示されている表示内容を静止画にする。すなわち、図4(b)に示すように、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続けている粒状の拡散描画(エフェクト)P4(図4(a)参照)が表示されず、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる画像表示P3の特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH1がぶつかり、キャラクタCH2と戦っている状態で静止している静止画が液晶表示装置41に表示されている。これにより、遊技者は、早々に画像が静止したことにより変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
すなわち、従来においては、例えば、図4(a)に示す状態から、キャラクタCH1がキャラクタCH2を倒せば変動表示結果が「大当たり」となるリーチ演出であった場合に、キャラクタCH2が逃げ出してしまう等の倒したか倒していないかの曖昧な表現を行うことが多く、このような場合、キャラクタCH1がキャラクタCH2を倒していないため、変動表示結果が「大当たり」とならないが、遊技者の中には、それが「大当たり」の演出であると勘違いしてしまい、もって、変動表示結果が「ハズレ」ではなく、「大当たり」であると誤認してしまうケースが多々あるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、従来のような曖昧な表現による遊技者の誤認を低減させるべく、図4(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図4(b)に示すように、液晶表示装置41に表示されている表示内容を静止画にするようにしている。このようにすれば、早々に画像が静止したことにより、このリーチ演出は、変動表示結果が「ハズレ」の演出であると遊技者にしっかりと認識させることができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、液晶表示装置41に表示される画像のカット数とは、画面切り替えの数を意味し、本実施形態においては、図4(a)では、液晶表示装置41に表示されている粒状の拡散描画(エフェクト)P4が、図4(b)では、表示されていない表示内容となっているため、画面切り替えが1回であるため、1カットと表現することができる。また、2カット以内に静止画にするのは、あまりカット数を多くすると、連続演出が発生したと遊技者に誤解を与えてしまい、図4(b)に示す状態からさらに演出が発生し、「大当たり」と発展する演出なのではないかと遊技者に誤認させてしまう可能性があるためである。そこで、本実施形態においては、そのような誤解を遊技者に与えない最適なカット数として2カット以内に静止画にするようにしている。
ところで、変動表示結果が「ハズレ」であることを遊技者に認識させる手法としては、図4に示すような方法に限らず、図5に示すよう方法でも良い。
すなわち、図5(a)に示す画面例は、図4(a)に示す画面例と同じく、リーチ演出が実行されている例を示しており、図4(a)と同一の表示内容が液晶表示装置41に表示されている。そして、この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図5(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図5(b)に示すような画面を液晶表示装置41に表示させるようにしている。すなわち、図5(b)に示すように、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる画像表示P3の特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH1がぶつかりキャラクタCH2と戦っている状態が表示され、さらに、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続けている粒状の拡散描画(エフェクト)P4が表示されている。そして、特別図柄(画像表示P1,P2,P3参照)の背面に位置するキャラクタCH2を含む背景画像との間に半透明の黒ベタ(黒色)の画像(画像表示P10参照)が挿入されている。これにより、キャラクタCH2を含む背景画像が、黒っぽく表示されることとなる。
しかして、このようにしても、遊技者は、早々に画像が黒っぽく表示されたことにより変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、本実施形態においては、特別図柄(画像表示P1,P2,P3参照)の背面に位置するキャラクタCH2を含む背景画像との間に半透明の黒ベタ(黒色)の画像(画像表示P10参照)を挿入し、遊技者が特別図柄(画像表示P1,P2,P3参照)を視認し易いようにしたが、これに限らず、半透明の黒ベタ(黒色)の画像を図5(a)に示す表示内容の上に配置させ、画面全体を黒っぽく表示させるようにしても良い。このようにしても、遊技者は、早々に画面が黒っぽく表示されたことにより変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
なお、図5(b)に示す画面例では、静止画にしてはいないが、図4(b)に示す画面例のように静止画にしても良い。
他方、変動表示結果が「ハズレ」であることを遊技者に認識させる手法としては、図6に示すよう方法でも良い。
すなわち、図6(a)に示す画面例は、図4(a)に示す画面例と同じく、リーチ演出が実行されている例を示しており、図4(a)と同一の表示内容が液晶表示装置41に表示されている。そして、この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図6(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図6(b)に示すような画面を液晶表示装置41に表示させるようにしている。すなわち、図6(b)に示すように、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる画像表示P3の特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH1がぶつかることによってキャラクタCH2と戦い、さらに、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続けている粒状の拡散描画(エフェクト)P4が表示されている。そして、そのような内容が表示されている画面全体がモノクロ画像(画像表示P20参照)として表示されている。
しかして、このようにしても、遊技者は、早々に画面がモノクロ画像に切り替わったことにより変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、本実施形態においては、画面全体がモノクロ画像(画像表示P20参照)として表示されているが、図5(b)に示す画面例のように、特別図柄(画像表示P1,P2,P3参照)の背面に位置するキャラクタCH2を含む背景画像のみモノクロ画像にしても良い。また、図6(b)に示す画面例では、静止画にしてはいないが、図4(b)に示す画面例のように静止画にしても良い。
ところで、本実施形態にて示すモノクロ画像の処理としては、図6(a)に示すカラー画像を、VDP1200(図3参照)にてモノクロ画像となるように処理しても良いし、CGROM1210(図3参照)内に図6(a)に示すカラー画像と図6(b)に示すモノクロ画像を2つ記憶させておき、VDP1200(図3参照)にて、図6(a)に示すカラー画像を図6(b)に示すモノクロ画像に差替えるようにしても良い。
一方、変動表示結果が「ハズレ」であることを遊技者に認識させる手法としては、図7に示すよう方法でも良い。
すなわち、図7(a)に示す画面例は、図4(a)に示す画面例と同じく、リーチ演出が実行されている例を示しており、図4(a)と同一の表示内容が液晶表示装置41に表示されている。そして、この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図7(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図7(b)に示すような画面を液晶表示装置41に表示させるようにしている。すなわち、図7(b)に示すように、「左」の図柄(画像表示P1参照)と「右」の図柄(画像表示P2参照)の変動表示が同一状態で停止し(図示では、「7」)、さらに、液晶表示装置41の表示領域に組み合わせ図柄と異なる画像表示P3の特別図柄(図示では、「6」)にキャラクタCH1がぶつかることによって、キャラクタCH2と戦い、さらに、0.1〜0.3秒程度の高速ループ状態で飛び散り続けている粒状の拡散描画(エフェクト)P4が表示されている。そして、そのような内容が表示されている画面に、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であったことを示す「残念・・・」という文字(画像表示P30参照)が表示されている。
しかして、このようにしても、遊技者は、早々に、「残念・・・」という文字(画像表示P30参照)が表示されたことにより変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、本実施形態においては、「残念・・・」という文字を表示させたが、それに限らず、「失敗・・・」でも「敗北・・・」でも、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であったことを示すような文字であればどのようなものでも良い。また、図7(b)に示す画面例では、静止画にしていないが、図4(b)に示す画面例のように静止画にしても良く、図5(b)に示すように、半透明の黒ベタ(黒色)の画像(画像表示P10参照)を挿入しても良く、図6(b)に示すように、モノクロ画像にしても良い。
他方、変動表示結果が「ハズレ」であることを遊技者に認識させる手法としては、液晶表示装置41に表示される画像に限らず、図8に示すように音を変化させるようにしても良い。
すなわち、図8(a)に示す画面例は、図4(a)に示す画面例と同じく、リーチ演出が実行されている例を示しており、図4(a)と同一の表示内容が液晶表示装置41に表示されている。そして、この際、スピーカ16(図2参照)よりBGM等の音MUが発せられている。
この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図8(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図8(b)に示すように、図4(b)と同じく、液晶表示装置41に静止画が表示される。そして、この際、先程までスピーカ16(図2参照)より発せられていた音MUが、スピーカ16(図2参照)より発せられなくなり、無音となる。
しかして、このようにしても、遊技者は、スピーカ16(図2参照)より何の音も発せられない、無音となったことにより、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、本実施形態においては、無音にするようにしたが、それに限らず、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際、スピーカ16より発せられる音の音量よりも小さくすると共に音の長さを短くするようにしても良い。このようにしても、遊技者は、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、この際、キャラクタ等のセリフをスピーカ16(図2参照)より発するようにしても良い。
また、液晶表示装置41に表示される画面例としては、図8(b)に示すような画面例に限らず、図5(b),図6(b),図7(b)に示す画面例でも良く、又、液晶表示装置41に表示されている画面自体は、図8(a)のままにしておき、スピーカ16(図2参照)より発せられる音MUだけを変化させるようにしても良い。
一方、変動表示結果が「ハズレ」であることを遊技者に認識させる手法としては、液晶表示装置41に表示される画像に限らず、図9に示すように光を変化させるようにしても良い。
すなわち、図9(a)に示す画面例は、図4(a)に示す画面例と同じく、リーチ演出が実行されている例を示しており、図4(a)と同一の表示内容が液晶表示装置41に表示されている。そして、この際、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが点滅(点灯又は消灯が繰り返されるランプ演出)している。なお、図示では、上飾り42aに配設されている装飾ランプが点滅している状態を示している。
この際、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図9(a)に示す状態から、液晶表示装置41に表示される画像のカット数、2カット以内(例えば、4秒以内)に、図9(b)に示すように、図4(b)と同じく、液晶表示装置41に静止画が表示される。そして、この際、先程まで点滅していた装飾ランプが消灯することとなる。なお、図示では、上飾り42aに配設されている装飾ランプが消灯している状態を示している。
しかして、このようにしても、遊技者は、装飾ランプが消灯することにより、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、本実施形態においては、消灯にするようにしたが、それに限らず、通常遊技状態にて実行されるランプ演出と同じ点滅(点灯又は消灯)をさせても良く、又、装飾ランプより発せられる色を青緑、青、青紫などの冷たさを感じさせる寒色だけで点灯させるようにしても良い。このようにしても、遊技者は、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
また、上記のような方法に限らず、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合に、ランプ演出を実行させる際、そのランプ演出は、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際実行されるランプ演出にて発せられる装飾ランプの光量に比べ少ない光量にて装飾ランプを発光させるようにしても良い。このようにしても、遊技者は、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
また、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合に、ランプ演出を実行させる際、そのランプ演出は、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際実行されるランプ演出にて発せられる装飾ランプの点灯パターンの変化よりも少ない点灯パターンにしても良い。このようにしても、遊技者は、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
また、液晶表示装置41に表示される画面例としては、図9(b)に示すような画面例に限らず、図5(b),図6(b),図7(b)に示す画面例でも良く、又、液晶表示装置41に表示されている画面自体は、図9(a)のままにしておき、装飾ランプの光だけを変化させるようにしても良い。またさらに、図8を参照して説明した音の変化と組み合わせるようにしても良い。
ここで、上記説明した処理に関し、主制御基板60及び演出制御基板90にて処理される処理内容を、図10〜図17を参照してさらに具体的に説明する。
<主制御基板処理の説明>
まず、本発明の特徴部分に係る主制御基板60の主制御ROM610(図3参照)内に格納されているプログラムの概要を図10〜図14を用いて説明する。
<メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)の電圧生成部1300にて生成された直流電圧が各制御基板に投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600(図3参照)は、図10に示す主制御メイン処理を行う。主制御CPU600は、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定する(ステップS1)。
次いで、主制御CPU600は、当該主制御CPU600内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600は、電源基板130(電圧監視部1310)より出力されている電圧異常信号ALARM(図3参照)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600の内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS3)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS4:YES)、ステップS3の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS4:NO)、ステップS5の処理に進む。すなわち、主制御CPU600は、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS3〜S4)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600は、主制御RAM620(図3参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS5)。このように、電圧異常信号ALARMの正常レベル(正常値)を検出するまで主制御RAM620へのデータ書き込みを禁止することにより、電源基板130に供給される交流電圧AC24Vが安定して供給される前に、不安定な信号が主制御RAM620にアクセスし、主制御RAM620に記憶されているデータを書き換えてしまうという事態を防止することができる。
次いで、主制御CPU600は、演出制御基板90に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような処理コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を送信し(ステップS6)、バックアップフラグBFLの内容を判定する(ステップS7)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図11に示す電圧監視処理の動作が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS7:OFF)であれば、後述する図11に示す電圧監視処理の動作が実行されていないこととなり、主制御CPU600は、主制御RAM620内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS7:ON)であれば、後述する図11に示す電圧監視処理の動作が実行されていることとなるため、主制御CPU600は、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う(ステップS8)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM620の作業領域を対象とする8ビット加算演算である。
そして、主制御CPU600は、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM620内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS9)。そして、記憶された演算結果は、主制御RAM620内に記憶されている他のデータと共に、電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と上記ステップS8の処理にて算出されたチェックサム値が不一致(ステップS9:NO)であれば、主制御CPU600は、主制御RAM620内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。そして一致(ステップS9:YES)していれば、主制御CPU600は、主制御RAM620内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS10)。
かくして、主制御CPU600は、上記ステップS10又はステップS11の処理を終えた後、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600は、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS12)。
次いで、主制御CPU600は、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS13)で、各種の乱数カウンタの更新処理を行う(ステップS14)。この各種乱数更新処理には、普通図柄の当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数の初期値変更に使用する普通図柄当り判定用初期値乱数の更新や、特別図柄変動パターンコマンドを決定するための抽選に使用する変動パターン用乱数値の更新等が含まれる。
そしてその後、主制御CPU600は、割込み許可状態に戻して(ステップS15)、ステップS13に戻る処理を行う。
<タイマ割込み処理の説明>
続いて、図11を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600内のレジスタ群の内容を主制御RAM620のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS20)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS21)。この電圧監視処理は、電源基板130(図3参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM620内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM620内に保存する処理を行う。
次いで、主制御CPU600は、上記電圧監視処理(ステップS21)が終了すると、各遊技動作の時間を管理している各種タイマ(普通図柄変動タイマ、普通図柄役物タイマ等)のタイマ減算処理を行う(ステップS22)。
そして続いて、主制御CPU600には、特別図柄始動口スイッチ44a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ46a(図3参照)と、一般入賞口スイッチ47a(図3参照)と、大入賞口スイッチ45a(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM620内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS23)。なお、このスイッチ入力処理は、不正入賞があった場合に、立ち上がり状態を無効(入賞無効)にする処理も行い、賞球を払出すために上記大入賞口スイッチ45a,一般入賞口スイッチ47aに何個の遊技球が入賞したのかのカウントも行っている。
次いで、主制御CPU600は、エラー管理処理を行う(ステップS24)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったりなど、機器内部に異常が生じていないかの判定を含むものである。
次いで、主制御CPU600は、賞球管理処理を実行する(ステップS25)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力している。
次いで、主制御CPU600は、各変動表示ゲームに係る乱数を更新する乱数管理処理を実行する(ステップS26)。この乱数管理処理は、当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数を更新する処理や、特別図柄の種類を決める特別図柄用乱数を更新する処理等を実行するものである。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄処理を実行する(ステップS27)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行、すなわち、上記ステップS26にて更新処理した普通図柄当り判定用乱数の乱数値と、図14(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLに格納されている判定値とを比較して、普通図柄の当たり判定を行う。この、普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLには、図14(a)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として249,上限値として250が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として4,上限値として250が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が249〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が4〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そしてさらに、普通図柄処理は、この抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定する。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄処理を実行する(ステップS28)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定する。なお、この特別図柄処理の詳細については、後述することとする。
次いで、主制御CPU600は、LED管理処理を実行する(ステップS29)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置48や普通図柄表示装置49への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。
次いで、主制御CPU600は、大入賞口45(図2参照)等の開閉動作を実現するソレノイドの駆動処理を実行し(ステップS30)、割込み許可状態に戻し(ステップS31)、主制御RAM620のスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS32)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図10参照)に戻ることとなる。
<特別図柄処理の説明>
次に、図12〜図14を参照して、上記特別図柄処理(図11のステップS28)について詳細に説明する。図12に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄始動口44(図2参照)の特別図柄始動口スイッチ44a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認する(ステップS40)。
<特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、図13を用いて詳しく説明する。主制御CPU600は、特別図柄始動口44に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄始動口44の特別図柄始動口スイッチ44aのレベルを確認する(ステップS50)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS50:NO)、始動口チェック処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS50:YES)、主制御CPU600は、始動保留球が所定数、主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納されているか否かを確認する(ステップS51)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップ51:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS52)。
次いで、主制御CPU600は、図11に示すステップS26にて管理されている特別図柄の変動停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値を始動保留球数が格納されている主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納する(ステップS53)。
次いで、主制御CPU600は、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS54)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS54:NO)、主制御CPU600は、上記ステップS53にて主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS55)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS56)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS55にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS56にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS53にて主制御RAM620内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(16R確変大当り、16R非確変大当たり等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS57)。
次いで、主制御CPU600は、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS58)。
一方、主制御CPU600は、上記ステップS58の処理を終えるか、又は、上記ステップS51にて始動保留球が4以上であるか(ステップS51:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS54:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS59)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS58にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS59にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS60)。
かくして、上記のような処理を終えた後、主制御CPU600は、始動口チェック処理の処理を終える。
<特別図柄処理の説明>
次いで、主制御CPU600は、図12に示すステップS40の処理を終えると、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS41)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS41:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS41:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS42)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS42:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS43)。より詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS44)。この際、特別図柄の当否抽選が実行される。すなわち、主制御CPU600内に内蔵されているハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)の値(大当たり判定用乱数値)を取得し、その取得した大当たり判定用乱数値と、図14(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLに格納されている判定値とを比較、又は、図14(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLに格納されている判定値とを比較して、特別図柄の当たり判定を行う。すなわち、特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLには、図14(b)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として10001,上限値として10164が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として10001,上限値として11640が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜10164の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜11640の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLには、図14(c)に示すように、下限値として20001,上限値として20164が格納されている。そのため、大当たり判定用乱数値が20001〜20164の場合、特別図柄は小当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そしてこの抽選結果による特別図柄の変動パターン指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が演出制御基板90(図3参照)に送信される(ステップS44)。この際、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、上記演出制御コマンドDI_CMDに基づいて、演出パターンの抽選を行う。そして、この抽選結果によるリーチ演出が、図4〜図9に示すように液晶表示装置41に表示されることとなる。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS45)。この特別図柄変動中処理にて、特別図柄の変動停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が演出制御基板90(図3参照)に送信される。これにより、液晶表示装置41に表示される特別図柄が上記特別図柄変動開始処理にて生成された特別図柄の停止図柄の内容にて停止することとなる。なお、このような処理を終えた後、特別図柄動作ステータスフラグの値に03Hがセットされることとなる。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS46)。なお、このような処理を終えた後、特別図柄動作ステータスフラグの値に00Hがセットされることとなる。
かくして、主制御CPU600は、上記ステップS44〜S46の何れかの処理を終えた後、特別図柄の表示データの更新を行い(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
<演出制御基板処理の説明>
次に、本発明の特徴部分に係る演出制御基板90の演出制御ROM910内に格納されているプログラムの概要を図15〜図17を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900は、図15に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS100)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM920内のメモリ領域を初期化する(ステップS101)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS102)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM920内のメモリ領域を初期化し(ステップS103)、音LSI930(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI930は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS104)。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM920内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物装置43は初期位置に戻ることとなる(ステップS105)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS106)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS107:YES)、ステップS109に進み、0以外であれば(ステップS107:NO)、予告演出乱数カウンタの乱数値等を更新する処理を行う(ステップS108)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS111にて生成された装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM920内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS109)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM910内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。この決定した演出パターンが液晶制御コマンドLCD_CMDとして上記演出制御RAM920内のメモリ領域に格納される(ステップS110)。これにより、図4〜図9に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。より詳しく説明すると、演出制御RAM920内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、当該液晶制御基板120にてその液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた内容が液晶表示装置41に表示されるように処理される。すなわち、図4〜図9に示す画面を液晶表示装置41に表示させるにあたって、VDP1200(図3参照)が、上記液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた画像データをCGROM1210(図3参照)より読み出し、DDR2SDRAM1220(図3参照)を用いて処理する。これにより、図4〜図9に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、遊技者は、このような処理によって液晶表示装置41に表示された画面を確認し、もって、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができる。それゆえ、遊技者の誤認を低減させることができる。なお、上述したように、図6(b)に示すようなモノクロ画像を液晶表示装置41に表示させるにあたっては、VDP1200(図3参照)にて、図6(a)に示すカラー画像がモノクロ画像となるように処理するか、又は、CGROM1210(図3参照)内に図6(a)に示すカラー画像と図6(b)に示すモノクロ画像を2つ記憶させておき、VDP1200(図3参照)にて、図6(a)に示すカラー画像を図6(b)に示すモノクロ画像に差替えるように処理することができる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS110の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGM又は効果音等の音を決定すると共に、可動役物装置43を可動させるモータの動作内容及びソレノイドの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下させるような演出があるか否かも決定される(ステップS111)。この際、図8(a)に示す画面が液晶表示装置41に表示されていた際、BGM等の音MUが発せられるという内容が決定され、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図8(b)に示すように、BGM等の音MUがスピーカ16より発せられなくなるということが決定される。さらには、図9(a)に示す画面が液晶表示装置41に表示されていた際、LEDランプ等の装飾ランプが点滅(点灯又は消灯が繰り返されるランプ演出)されることが決定され、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図9(b)に示すように、点滅していた装飾ランプが消灯するということが決定される。
なお、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合に、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際スピーカ16より発せられる音の音量よりも小さくすると共に音の長さを短くする場合、この内容がステップS111にて決定されることとなる。また、通常遊技状態にて実行されるランプ演出と同じ点滅(点灯又は消灯)をさせるか、又、装飾ランプより発せられる色を青緑、青、青紫などの冷たさを感じさせる寒色だけで点灯させる際も、このステップS111にて決定されることとなる。さらに、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際実行されるランプ演出にて発せられる装飾ランプの光量に比べ少ない光量にて装飾ランプを発光させるか、及び/又は、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)抽選結果の際実行されるランプ演出にて発せられる装飾ランプの点灯パターンの変化よりも少ない点灯パターンにする際にも、このステップS111にて決定されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI930に送信する。そして、音LSI930は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM940から読み出す。これにより、音LSI930は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ16へ出力する処理を行う(ステップS112)。この際、図8(a)に示す画面が液晶表示装置41に表示されていた際、BGM等の音MUが発せられ、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図8(b)に示すように、BGM等の音MUがスピーカ16より発せられなくなることとなる。
しかして、遊技者は、スピーカ16(図2参照)より何の音も発せられない、無音となったことにより、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS111にて決定されたソレノイドの動作内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM920内に格納する(ステップS113)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS112の処理に関し、音LSI930が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI930にアクセスし確認する(ステップS114)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS114の処理を終えた後、再度ステップS107の処理に戻り、ステップS107〜S114の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理の説明>
続いて、図16を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンドDI_CND及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図16に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS201)、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS202)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS203)、ステップS201にて読み出した値とステップS203にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS204)。一致していなければ(ステップS204:NO)、ステップS207に進み、一致していれば(ステップS204:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS205)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図15に示すステップS110の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS206)、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS207)。これにより、図15に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図17を参照して、演出制御メイン処理のステップS106(図15参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図17に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM920内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS300)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS301)。
続いて、演出制御CPU900は、図15に示すステップS113にて処理した演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、可動役物装置43が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、可動役物装置43が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS302)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS303)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図15に示すステップS111の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、可動役物装置43のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS304)。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS110の処理にて演出制御RAM920内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS305)。これにより、液晶表示装置41に、その液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた内容、すなわち、図4〜図9に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS304にて確認したモータの位置に基づき、図15に示すステップS111にて決定された可動役物装置43を可動させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM920内のメモリ領域に格納する(ステップS306)。なお、この演出制御RAM920内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS302の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS109の処理にて演出制御RAM920内に格納した装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS307)。これにより、LEDランプ等の装飾ランプがそれぞれ点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。この際、図9(a)に示す画面が液晶表示装置41に表示されていた際、LEDランプ等の装飾ランプが点滅(点灯又は消灯が繰り返されるランプ演出)する。なお、図9(a)では、上飾り42aに配設されている装飾ランプが点滅している状態を示している。そして、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合、図9(b)に示すように、先程まで点滅していた装飾ランプが消灯することとなる。なお、図示では、上飾り42aに配設されている装飾ランプが消灯している状態を示している。
しかして、遊技者は、装飾ランプが消灯することにより、変動表示結果が「ハズレ」であることを認識することができ、もって、遊技者の誤認を低減させることができる。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS107の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS308)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS300の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS309)。これにより、図15に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させない(いわゆる「ハズレ」)抽選結果であった場合に、遊技者の誤認を低減させることができる。
なお、本実施形態においては、リーチ演出を例に説明したが、それに限らず、抽選結果が遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる(いわゆる「大当たり」)か否かの分岐演出(例えば、ステップアップ予告の予告演出)であれば、どのような演出にも適用可能である。
また、本実施形態においては、演出制御基板90と液晶制御基板120を別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。