以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図18を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<外観構成の説明>
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40は、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられている。
また一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル15が設けられ、前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ16が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてさらに、液晶表示装置41は、当該液晶表示装置41の真下に配設されている特別図柄始動口42の内部に設けられている特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)が検出した有効入賞球数、すなわち、始動保留球数を所定数(例えば、4個)表示可能なものである。この始動保留球数は、特別図柄始動口42へ遊技球が入賞し、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出されると、1加算(+1)され、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、特別図柄始動口42の右側には、大入賞口43が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ43a(図3参照)が設けられている。そして、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口44が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口43の右側及び上記特別図柄始動口42の左側には、一般入賞口45が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。
一方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置46であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置46の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置47が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車48が配設されている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口42への入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ42aと、普通図柄始動口44の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44aと、一般入賞口45への入賞を検出する一般入賞口スイッチ45aと、大入賞口43への入賞を検出する大入賞口スイッチ43aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄表示装置46と、普通図柄表示装置47とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口スイッチ42a又は普通図柄始動口スイッチ44aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に送信する。これにより、特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ45a、大入賞口スイッチ43aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
一方、払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM901と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM902とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI903と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM904とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ16が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM902内に一時的に格納する。
演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI903に送信する。これを受けて音LSI903は、当該制御信号に対応する音データを音ROM904より読み出し、スピーカ16に出力する。これにより、スピーカ16より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そして演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
<予告演出に関する説明>
ここで、本発明の特徴部分は、予告演出に関する部分であるため、この点につき、図4〜図10を参照して具体的に説明する。
まず、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)すると、その入賞した遊技球(入賞球)に対して、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選が主制御基板60(主制御CPU600)にて行われる。そして、その抽選結果が演出制御コマンドDI_CMDとして主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御基板90に送信される。
そして、演出制御基板90は、上記演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信し、当該演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを液晶制御コマンドLCD_CMDとして液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120は、その液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御し、上記決定された演出パターンに対応した画像を液晶表示装置41に表示させる。この液晶表示装置41に表示される画面例が図4に示すものである。この図4に示す一連の画面例は、「リーチかも?」という予告内容を報知する場合を示している。この点、図5も用いてより具体的に説明すると、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)した際、図5に示すタイミングT1時、特別図柄の変動表示が開始され、図4(a)に示すように、画面左に位置する装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面中央に位置する装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面右に位置する装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が高速変動する(図示では、高速変動している状態を破線で示している)内容が液晶表示装置41に表示される。なお、ここで示す第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、第1特別図柄SD1から順に、第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3と変動が停止するものである。
次いで、図5に示すタイミングT2時、予告演出が開始され、図4(b)に示すようなキャラクタCH1を含む画像表示P1が液晶表示装置41に表示される。なお、この際、第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、遊技者が視認し難いように装飾図柄ではなく数字やキャラクタ等で構成され、小さく表示(図示では、画面左上隅に小さく表示)されることとなる。
次いで、図4(b)に示すような予告演出が実行(表示)されている間に、図5に示すタイミングT3時、第1特別図柄SD1が停止し、そして、タイミングT4時、図4(b)に示すキャラクタCH1を含む画像表示P1の表示が液晶表示装置41に表示されなくなる、すなわち、消失することとなる。この際、直ちに(図5に示すタイミングT5時)、第2特別図柄SD2の変動が高速変動から低速変動へ切り替わる。すなわち、図4(b)に示すキャラクタCH1を含む画像表示P1の表示が液晶表示装置41から消失した際、図4(c)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2,装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が液晶表示装置41の画面中央に表示されることとなる。具体的には、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1の変動は停止している状態が表示され、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2の変動は高速変動から低速変動(図示では、高速変動している状態を破線で示し、低速変動している状態を実線で示している)に切り替わろうとしている状態が表示され、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3の変動は高速変動している状態が表示されている。
しかして、このように装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2の変動が高速変動から低速変動に切り替わる直前に、液晶表示装置41からキャラクタCH1を含む画像表示P1の表示を消す、すなわち、消失させるようにすれば、「リーチかも?」というような文字画像を液晶表示装置41に表示させなくとも、「リーチかも?」というような予告内容を、遊技者は、感覚的に認識することができる。これにより、遊技者は、「リーチかも?」という予告内容ではないかと感覚的に認識していることから、半信半疑のまま装飾図柄で構成される特別図柄の変動表示(具体的には、第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3の変動内容)を視認することとなり、もって、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。なお、図4(c)に示すような表示内容が液晶表示装置41に表示された後、図5に示すタイミングT6時、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止し、タイミングT7時、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が停止し、最終的な特別図柄の変動表示結果が、液晶表示装置41に表示されることとなる。
すなわち、従来においては、予告演出による視覚効果によって、表示結果の予告をしているため、色や見た目等でその後の展開の予測がある程度ついてしまい、「リーチ」や「リーチかも?」等の文字画像が液晶表示装置41に出現した(表示された)段階で、表示結果が確定する前に、表示結果が分かってしまい、もって、遊技者が落胆し、遊技の興趣の低下をまねくおそれがあるという問題があった。
そこで、本実施形態においては、予告演出を消失させるタイミングによって、予告の内容を報知し、遊技者に感覚的に予告の内容を認識してもらうことで、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させるようにしている。これにより、遊技の興趣を向上させることができる。
一方、「リーチ」という予告内容を報知する場合には、図6に示す一連の画面例によって、報知することができる。この点、図7も用いてより具体的に説明すると、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)した際、図7に示すタイミングT10時、特別図柄の変動表示が開始され、図6(a)に示すように、画面左に位置する装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面中央に位置する装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面右に位置する装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が高速変動する(図示では、高速変動している状態を破線で示している)内容が液晶表示装置41に表示される。なお、ここで示す第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、第1特別図柄SD1から順に、第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3と変動が停止するものである。
次いで、図7に示すタイミングT11時、予告演出が開始され、図6(b)に示すようなキャラクタCH10を含む画像表示P10が液晶表示装置41に表示される。なお、この際、第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、遊技者が視認し難いように装飾図柄ではなく数字やキャラクタ等で構成され、小さく表示(図示では、画面左上隅に小さく表示)されることとなる。
次いで、図6(b)に示すような予告演出が実行されている間に、図7に示すタイミングT12時、第1特別図柄SD1が停止し、タイミングT13時、第2特別図柄SD2が高速変動から低速変動へ切り替わる(図4(c)に示す特別図柄SD2参照)。そして、図7に示すタイミングT14時、図6(b)に示すキャラクタCH10を含む画像表示P10の表示が液晶表示装置41に表示されなくなる、すなわち、消失されることとなる。そして、その焼失後、図6(c)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2,装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が液晶表示装置41の画面中央に表示されることとなる。具体的には、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1の変動は停止している状態が表示され、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2の変動は停止しようとしている状態が表示され、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3の変動は高速変動している状態が表示される。
しかして、このように液晶表示装置41からキャラクタCH10を含む画像表示P10の表示を消す、すなわち、消失させた後、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止しようとしている状態(図6(c)参照)が液晶表示装置41に表示されれば、「リーチ」というような文字画像を液晶表示装置41に表示させなくとも、「リーチ」というような予告内容を、遊技者は、感覚的に認識することができる。これにより、遊技者は、「リーチ」という予告内容ではないかと感覚的に認識していることから、半信半疑のまま装飾図柄で構成される特別図柄の変動表示(具体的には、第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3の変動内容)を視認することとなり、もって、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。なお、図6(c)に示すような表示内容が液晶表示装置41に表示された後、図7に示すタイミングT15時、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止し、タイミングT16時、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が停止し、最終的な特別図柄の変動表示結果が、液晶表示装置41に表示されることとなる。
また一方、「スペシャルリーチかも?」という予告内容を報知する場合には、図8に示す一連の画面例によって、報知することができる。この点、図9も用いてより具体的に説明すると、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)した際、図9に示すタイミングT20時、特別図柄の変動表示が開始され、図8(a)に示すように、画面左に位置する装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面中央に位置する装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面右に位置する装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が高速変動する(図示では、高速変動している状態を破線で示している)内容が液晶表示装置41に表示される。なお、ここで示す第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、第1特別図柄SD1から順に、第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3と変動が停止するものである。
次いで、図9に示すタイミングT21時、予告演出が開始され、図8(b)に示すようなキャラクタCH20,キャラクタCH21を含む画像表示P20が液晶表示装置41に表示される。なお、この際、第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、遊技者が視認し難いように装飾図柄ではなく数字やキャラクタ等で構成され、小さく表示(図示では、画面左上隅に小さく表示)されることとなる。
次いで、図8(b)に示すような予告演出が実行されている間に、図9に示すタイミングT22時、第1特別図柄SD1が停止し、タイミングT23時、第2特別図柄SD2が停止し、タイミングT24時、第3特別図柄SD3が高速変動から低速変動へ切り替わる。そして、図9に示すタイミングT25時、図8(b)に示すキャラクタCH20,キャラクタCH21を含む画像表示P20の表示が液晶表示装置41に表示されなくなる、すなわち、消失されることとなる。そして、その焼失後、図8(c)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2,装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が液晶表示装置41の画面中央に表示されることとなる。具体的には、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1の変動は停止している状態が表示され、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2の変動は停止している状態が表示され、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3の変動は低速速変動している状態が表示される。
しかして、このように液晶表示装置41からキャラクタCH20,キャラクタCH21を含む画像表示P20の表示を消す、すなわち、消失させた後、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止し、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が低速変動している状態(図8(c)参照)が液晶表示装置41に表示されれば、「スペシャルリーチかも?」というような文字画像を液晶表示装置41に表示させなくとも、「スペシャルリーチかも?」というような予告内容を、遊技者は、感覚的に認識することができる。これにより、遊技者は、「スペシャルリーチかも?」という予告内容ではないかと感覚的に認識していることから、半信半疑のまま装飾図柄で構成される特別図柄の変動表示(具体的には、第3特別図柄SD3の変動内容)を視認することとなり、もって、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。なお、図8(c)に示すような表示内容が液晶表示装置41に表示された後、図9に示すタイミングT26時、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が停止し、最終的な特別図柄の変動表示結果が、液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、このように、「リーチかも?」「リーチ」「スペシャルリーチかも?」等の予告の内容によって液晶表示装置41に表示されている予告演出の消失のタイミングを変化させることによって、遊技者は、予告内容を感覚的に認識することができる。これにより、遊技者は、半信半疑のまま装飾図柄で構成される特別図柄の変動表示を視認することとなり、もって、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。
なお、本実施形態においては、表示させない文字画像の例として、「リーチかも?」「リーチ」「スペシャルリーチかも?」という文字だけで構成される例を示したが、それに限らず、数字や記号等を含むものでも良い。
ところで、上記画面例では、液晶表示装置41に表示されている予告演出が一度消失されたら表示されない例を示したが、それに限らず、一度消失させた予告演出を再び表示させるようにしても良い。例えば、図10に示す画面例のようにすることができる。すなわち、特別図柄始動口42(図2参照)へ遊技球が入賞(特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)にて検出)した際、図10(a)に示すように、画面左に位置する装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面中央に位置する装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が高速変動し(図示では、高速変動している状態を破線で示している)、画面右に位置する装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が高速変動する(図示では、高速変動している状態を破線で示している)内容が液晶表示装置41に表示される。
次いで、図10(b)に示すように、液晶表示装置41の画面上部に位置する第1襖(画像表示P30a参照)が矢印Y1方向(破線位置から実線位置)に動き、液晶表示装置41の画面下部に位置する第2襖(画像表示P30b参照)が矢印Y2方向(破線位置から実線位置)に動き、第1襖(画像表示P30a参照)と第2襖(画像表示P30b参照)が密着し、襖が閉止した状態の画像表示P30が液晶表示装置41の画面全体に表示されるという予告演出が液晶表示装置41に表示される。この際、図10(b)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SDは、液晶表示装置41に表示されなくなる。なお、この際、図示はしていないが、第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、遊技者が視認し難いように装飾図柄ではなく数字やキャラクタ等で構成され、画面隅に、小さく表示されている。
次いで、所定時間経過(1〜2秒)後、第1襖(画像表示P30a参照)が矢印Y2方向(矢印Y1方向とは逆方向、すなわち、実線位置から破線位置)に動き、第2襖(画像表示P30b参照)が矢印Y1方向(矢印Y2方向とは逆方向、すなわち、実線位置から破線位置)に動き、第1襖(画像表示P30a参照)と第2襖(画像表示P30b参照)の表示が液晶表示装置41にされなくなる、すなわち、消失すると、図10(c)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1だけが停止している状態が液晶表示装置41に表示される。
続いて、再び、図10(d)に示すように、図10(b)と同一の予告演出が液晶表示装置41に表示される。すなわち、液晶表示装置41の画面上部に位置する第1襖(画像表示P30a参照)が矢印Y1方向(破線位置から実線位置)に動き、液晶表示装置41の画面下部に位置する第2襖(画像表示P30b参照)が矢印Y2方向(破線位置から実線位置)に動き、第1襖(画像表示P30a参照)と第2襖(画像表示P30b参照)が密着し、襖が閉止した状態の画像表示P30が液晶表示装置41の画面全体に表示される。この際、図10(d)に示すように、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SDは、液晶表示装置41に表示されなくなる。なお、この際、図示はしていないが、第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3は、遊技者が視認し難いように装飾図柄ではなく数字やキャラクタ等で構成され、画面隅に、小さく表示されている。
次いで、所定時間経過(1〜2秒)後、再び、第1襖(画像表示P30a参照)が矢印Y2方向(矢印Y1方向とは逆方向、すなわち、実線位置から破線位置)に動き、第2襖(画像表示P30b参照)が矢印Y1方向(矢印Y2方向とは逆方向、すなわち、実線位置から破線位置)に動き、第1襖(画像表示P30a参照)と第2襖(画像表示P30b参照)の表示が液晶表示装置41にされなくなる、すなわち、消失すると、図10(e)に示すように、第1特別図柄SD1と第3特別図柄SD3が同一状態で停止し、リーチ(テンパイ)となっている状態が液晶表示装置41に表示されることとなる。
しかして、このように、同じ予告演出を表示させたり消失させたりを繰り返すことにより、遊技者の「大当たり」への期待感を煽ることができ、「リーチ」あるいは「スペシャルリーチかも?」等の予告の内容を遊技者に感覚的に認識させることができる。それゆえ、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。
なお、本実施形態においては、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1だけが停止している状態が液晶表示装置41に表示された後(図10(c)参照)、再び、図10(d)に示すように、図10(b)と同一の予告演出を液晶表示装置41に表示させる例を示したが、それに限らず、図10(d)に示す予告演出を液晶表示装置41に表示させる前に、異なる予告演出(例えば、図6(b)に示すようなキャラクタCH10を含む画像表示P10のような予告演出、図8(b)に示すようなキャラクタCH20,キャラクタCH21を含む画像表示P20のような予告演出)を液晶表示装置41に表示させた後、図10(d)に示す予告演出を液晶表示装置41に表示させるようにしても良い。
一方、予告演出を消失させるタイミングとしては、例えば、画面左に位置する装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1が高速変動し、画面中央に位置する装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が高速変動し、画面右に位置する装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が高速変動する内容が液晶表示装置41に表示され、その変動開始時に、図6(b)に示すようなキャラクタCH10を含む画像表示P10のような予告演出が液晶表示装置41に表示され、その後、図10(b)に示すような襖が閉止した状態の画像表示P30のような予告演出が液晶表示装置41に表示された後、その画像表示P30に示す予告演出を消失させるようにしても良い。すなわち、特別図柄の変動開始時に液晶表示装置41に表示されていなかった予告演出を表示させ、所定時間後に、その表示を消失させるようにしても良い。
また、本実施形態の特徴部分は、予告演出を消失させるタイミングを予告の内容によって変化させるものであるから、図4(b),図6(b),図8(b),図10(b),(d)に示す予告演出の画像は、一枚画像で表現しても良い。このようにしても、予告演出に変化をつけることができ、さらに、プログラムの容量を大幅に削減することができると共に、処理速度を向上させることができる。
<プログラムの説明>
次に、上記内容を踏まえ、主制御基板60及び演出制御基板90にて処理される処理内容を、図11〜図18を参照してさらに具体的に説明する。
<主制御基板処理の説明>
まず、本発明の特徴部分に係る主制御基板60の主制御ROM601内に格納されているプログラムの概要を図11〜図15を用いて説明する。
<主制御基板:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600(図3参照)は、図11に示す主制御メイン処理を行う。主制御CPU600は、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定すると共に(ステップS1)、当該主制御CPU600内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600は、電源基板130より出力されている電圧異常信号ALARM(図示せず)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600の内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS3)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS4:YES)、ステップS3の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS4:NO)、ステップS5の処理に進む。すなわち、主制御CPU600は、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS3〜S4)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600は、主制御RAM602(図3参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS5)。このように、電圧異常信号ALARMの正常レベル(正常値)を検出するまで主制御RAM602へのデータ書き込みを禁止することにより、電源基板130に供給される外部電源(交流電圧AC24V)が安定して供給される前に、不安定な信号が主制御RAM602にアクセスし、主制御RAM602に記憶されているデータを書き換えてしまうという事態を防止することができる。
次いで、主制御CPU600は、演出制御基板90に液晶表示装置41に待機画面を表示させるような演出制御コマンドDI_CMDを送信し(ステップS6)、バックアップフラグBFLの内容を判定する(ステップS7)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図12に示す電圧監視処理の動作が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS7:OFF)であれば、後述する図12に示す電圧監視処理の動作が実行されていないこととなり、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS7:ON)であれば、後述する図12に示す電圧監視処理の動作が実行されていることとなるため、主制御CPU600は、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う(ステップS8)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM602の作業領域を対象とする8ビット加算演算である。
そして、主制御CPU600は、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM602内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS9)。そして、記憶された演算結果は、主制御RAM602内に記憶されている他のデータと共に、電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と上記ステップS8の処理にて算出されたチェックサム値が不一致(ステップS9:NO)であれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。そして一致(ステップS9:YES)していれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS10)。
次いで、主制御CPU600は、ステップS10及びステップS11の処理後、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600は、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS12)。そして次いで、主制御CPU600は、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS13)で、各種の乱数カウンタの更新処理を行う(ステップS14)。この各種乱数更新処理には、普通図柄の当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数の初期値変更に使用する普通図柄当り判定用初期値乱数の更新や、特別図柄変動パターンコマンドを決定するための抽選に使用する変動パターン用乱数値の更新等が含まれる。
そしてその後、主制御CPU600は、割込み許可状態に戻して(ステップS15)、ステップS13に戻る処理を行う。
<主制御基板:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図12を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600内のレジスタ群の内容を主制御RAM602のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS20)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS21)。この電圧監視処理は、電源基板130(図3参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM602内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM602内に保存する処理を行うというものである。
次いで、主制御CPU600は、上記電圧監視処理(ステップS21)が終了すると、各遊技動作の時間を管理しているタイマのタイマ減算処理を行う(ステップS22)。ここで減算されたタイマは、大入賞口43(図2参照)の開放時間、普通図柄の変動時間、特別図柄の変動時間等の遊技演出時間、不正情報タイマ等を管理するために使用されるものである。
そして続いて、主制御CPU600には、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)と、一般入賞口スイッチ45a(図3参照)と、大入賞口スイッチ43a(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM602内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS23)。なお、このスイッチ入力処理は、不正入賞があった場合に、立ち上がり状態を無効(入賞無効)にする処理も行い、賞球を払出すために上記大入賞口スイッチ43a,一般入賞口スイッチ45aに何個の遊技球が入賞したのかのカウントも行っている。
その後、主制御CPU600は、エラー管理処理を行う(ステップS24)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったりなど、機器内部に異常が生じていないかの判定を含むものである。
次いで、主制御CPU600は、賞球管理処理を実行する(ステップS25)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力しているものである。
次いで、主制御CPU600は、各変動表示ゲームに係る乱数を更新する乱数管理処理を実行する(ステップS26)。この乱数管理処理は、当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数を更新する処理や、特別図柄の種類を決める特別図柄用乱数を更新する処理等を実行するものである。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄処理を実行する(ステップS27)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行、すなわち、上記ステップS26にて更新処理した普通図柄当り判定用乱数の乱数値と、図15(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLに格納されている判定値とを比較して、普通図柄の当たり判定を行う。この、普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLには、図15(a)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として249,上限値として250が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として4,上限値として250が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が249〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、普通図柄当り判定用乱数の乱数値が4〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そしてさらに、普通図柄処理は、この抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定する。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄処理を実行する(ステップS28)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様を決定する。なお、この特別図柄処理の詳細については、後述することとする。
次いで、主制御CPU600は、LED管理処理を実行する(ステップS29)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置46や普通図柄表示装置47への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。
次いで、主制御CPU600は、大入賞口43(図2参照)等の開閉動作を実現するソレノイドの駆動処理を実行し(ステップS30)、割込み許可状態に戻し(ステップS31)、主制御RAM602のスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS32)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図11参照)に戻ることとなる。
<特別図柄処理の説明>
次に、図13〜図15を参照して、上記特別図柄処理(図12のステップS28)について詳細に説明する。図13に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄始動口42(図2参照)の特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出した否かを確認する(ステップS40)。
<特別図柄処理:始動口チェック処理の説明>
この処理について、図14を用いて詳しく説明する。主制御CPU600は、特別図柄始動口42に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄始動口42の特別図柄始動口スイッチ42aのレベルを確認する(ステップS50)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS50:NO)、始動口チェック処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS50:YES)、主制御CPU600は、始動保留球が所定数、主制御RAM602内の始動保留記憶領域に格納されているか否かを確認する(ステップS51)。その始動保留球数が、4未満であれば(ステップ51:≠MAX)、当該始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS52)。
次いで、主制御CPU600は、図12に示すステップS26にて管理されている特別図柄の変動停止の際用いられる乱数値及び変動パターン用乱数値を始動保留球数が格納されている主制御RAM602内の始動保留記憶領域に格納する。そしてさらに、主制御CPU600は、当該主制御CPU600内に内蔵されているハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)の値(大当たり判定用乱数値)を取得し、始動保留球数が格納されている主制御RAM602内の始動保留記憶領域に格納する(ステップS53)。
次いで、主制御CPU600は、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS54)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS54:NO)、主制御CPU600は、上記ステップS53にて主制御RAM602内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS55)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS56)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS55にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS56にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブル(図示せず)を用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS53にて主制御RAM602内の始動保留記憶領域に格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(16R確変大当り、16R非確変大当たり等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS57)。
次いで、主制御CPU600は、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS58)。
一方、主制御CPU600は、上記ステップS58の処理を終えるか、又は、上記ステップS51にて特別図柄の始動保留球が4以上であるか(ステップS51:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS54:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS59)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS58にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS59にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドを結合した上で、始動保留加算コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)として、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS60)。
かくして、上記のような処理を終えた後、主制御CPU600は、始動口チェック処理の処理を終える。
<特別図柄処理の説明>
次いで、主制御CPU600は、図8示すステップS40の処理を終えると、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS41)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS41:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS41:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS42)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS42:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS43)。より詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS44)。この際、特別図柄の特別図柄の当否抽選が実行される。すなわち、主制御CPU600内に内蔵されているハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)の値(大当たり判定用乱数値)を取得し、その取得した大当たり判定用乱数値と、図15(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLに格納されている判定値とを比較、又は、図15(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLに格納されている判定値とを比較して、特別図柄の当たり判定を行う。すなわち、特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLには、図15(b)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として10001,上限値として10164が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として10001,上限値として11640が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜10164の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜11640の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLには、図15(c)に示すように、下限値として20001,上限値として20164が格納されている。そのため、大当たり判定用乱数値が20001〜20164の場合、特別図柄は小当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、この際、主制御CPU600は、特別図柄の変動パターンの生成を行い、変動パターン指定コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)を演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う。この際、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、上記演出制御コマンドDI_CMDに基づいて、演出パターンの抽選を行う。そして、この抽選結果による演出内容に応じた図4,図6,図8,図10に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS45)。この特別図柄変動中処理にて、特別図柄の変動停止コマンド(演出制御コマンドDI_CMD)が演出制御基板90(図3参照)に送信される。これにより、図4,図6,図8,図10に示す液晶表示装置41に表示されている第1特別図柄SD1,第2特別図柄SD2,第3特別図柄SD3が、図4(c),図6(c),図8(c),図10(c),(e)のように停止することとなる。なお、このような処理を終えた後、特別図柄動作ステータスフラグの値に03Hがセットされることとなる。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hの場合、主制御CPU600は、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS46)。なお、このような処理を終えた後、特別図柄動作ステータスフラグの値に00Hがセットされることとなる。
かくして、主制御CPU600は、上記ステップS44〜S46の何れかの処理を終えた後、特別図柄の表示データの更新を行い(ステップS47)、特別図柄処理を終える。
<演出制御基板処理の説明>
次に、本発明の特徴部分に係る演出制御基板90の演出制御ROM901内に格納されているプログラムの概要を図16〜図18を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900は、図16に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS100)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化する(ステップS101)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS102)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化し(ステップS103)、音LSI903(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI903は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS104)。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM902内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物は初期位置に戻ることとなる(ステップS105)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS106)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS107:YES)、ステップS109に進み、0以外であれば(ステップS107:NO)、予告演出乱数カウンタの乱数値等を更新する処理を行う(ステップS108)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS111にて生成された装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM902内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS109)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定する。この決定した演出パターンが液晶制御コマンドLCD_CMDとして上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納される(ステップS110)。これにより、図4,図6,図8,図10に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。すなわち、抽選よって決定した演出パターンの内容が「リーチかも?」という予告内容を報知する場合には、図4,図5に示すように、第2特別図柄SD2の変動が高速変動から低速変動に切り替わる直前に、液晶表示装置41からキャラクタCH1を含む画像表示P1の表示を消す、すなわち、消失させるようにする。そして、「リーチ」という予告内容を報知する場合には、図6,図7に示すように、液晶表示装置41からキャラクタCH10を含む画像表示P10の表示を消す、すなわち、消失させた後、装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止しようとしている状態を液晶表示装置41に表示させるか、又は、図10に示すように、同じ予告演出を表示させたり消失させたりを繰り返すようにする。そしてさらに、「スペシャルリーチかも?」という予告内容を報知する場合には、図8,図9に示すように、液晶表示装置41からキャラクタCH20,キャラクタCH21を含む画像表示P20の表示を消す、すなわち、消失させた後、装飾図柄で構成される第1特別図柄SD1,装飾図柄で構成される第2特別図柄SD2が停止し、装飾図柄で構成される第3特別図柄SD3が低速変動している状態を液晶表示装置41に表示させるか、又は、図10に示すように、同じ予告演出を表示させたり消失させたりを繰り返すようにする。
しかして、このように、「リーチかも?」「リーチ」「スペシャルリーチかも?」等の予告の内容によって液晶表示装置41に表示されている予告演出の消失のタイミングを変化させることによって、遊技者は、予告内容を感覚的に認識することができる。これにより、遊技者は、半信半疑のまま装飾図柄で構成される特別図柄の変動表示を視認することとなり、もって、表示結果が確定する前に、遊技者が表示結果を分かってしまう事態を低減させることができる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS110の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGM又は効果音等の音を決定すると共に、可動役物を動作させるモータの動作内容及びソレノイドの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下げさせるような演出があるか否かも決定される(ステップS111)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI903に送信する。そして、音LSI903は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM904から読み出す。これにより、音LSI903は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ16へ出力する処理を行う(ステップS112)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS111にて決定されたソレノイドの動作内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM902内に格納する(ステップS113)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS112の処理に関し、音LSI903が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI903にアクセスし確認する(ステップS114)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS114の処理を終えた後、再度ステップS107の処理に戻り、ステップS107〜S114の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理の説明>
続いて、図17を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図17に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS200)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS201)、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS202)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS203)、ステップS201にて読み出した値とステップS203にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS204)。一致していなければ(ステップS204:NO)、ステップS207に進み、一致していれば(ステップS204:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS205)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図16に示すステップS110の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS206)、ステップS200の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS207)。これにより、図16に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図18を参照して、演出制御メイン処理のステップS106(図16参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図18に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS250)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS251)。
続いて、演出制御CPU900は、図16に示すステップS113にて処理した演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS252)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13からの信号を受信する(ステップS253)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図16に示すステップS111の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS254)。
次いで、演出制御CPU900は、図16に示すステップS110の処理にて演出制御RAM902内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS255)。これにより、液晶表示装置41に、その液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた内容が表示されることとなる。すなわち、上述した図4,図6,図8,図10に示すような画面が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS254にて確認したモータの位置に基づき、図16に示すステップS111にて決定された可動役物を動作させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する(ステップS256)。なお、この演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS252の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図16に示すステップS109の処理にて演出制御RAM902内に格納した装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS257)。これにより、LEDランプ等の装飾ランプがそれぞれ点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図16に示すステップS107の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS258)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS250の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS259)。これにより、図16に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態において示した予告の内容によって予告演出を消失させるタイミングを変化させるという手法は、上記説明した予告に限らず、ステップアップ予告など様々な予告に適用可能である。
また、本実施形態においては、演出制御基板90と液晶制御基板120を別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。