以下、本発明に係る遊技機の一実施形態を、パチンコ遊技機を例にして、図1〜図17を参照して具体的に説明する。なお、以下の説明において、上下左右の方向を示す場合は、図示正面から見た場合の上下左右をいうものとする。
<外観構成の説明>
まず、図1及び図2を参照して、本実施形態に係るパチンコ遊技機の外観構成を説明する。
図1に示すように、パチンコ遊技機1は、木製の外枠2の前面に矩形状の前面枠3を開閉可能に取り付け、その前面枠3の裏面に取り付けられている遊技盤収納フレーム(図示せず)内に遊技盤4が装着された構成からなる。遊技盤4は、図2に示す遊技領域40を前面に臨ませた状態で装着され、図1に示すようにこの遊技領域40の前側に透明ガラスを支持したガラス扉枠5が設けられている。なお、上記遊技領域40とは、遊技盤4の面上に配設された球誘導レール6(図2参照)で囲まれた領域からなるものである。
一方、パチンコ遊技機1は、図1に示すように、ガラス扉枠5の下側に前面操作パネル7が配設され、その前面操作パネル7には上受け皿ユニット8が設けられ、この上受け皿ユニット8には、排出された遊技球を貯留する上受け皿9が一体形成されている。また、この前面操作パネル7には、球貸しボタン11及びプリペイドカード排出ボタン12(カード返却ボタン12)が設けられている。そして、上受け皿9の上皿表面部分には、内蔵ランプ(図示せず)点灯時に押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が設けられている。また、この上受け皿9には、当該上受け皿9に貯留された遊技球を下方に抜くための球抜きボタン14が設けられ、さらに、略十字キーからなる設定ボタン15が設けられている。この設定ボタン15は、各種設定が可能なもので、主に遊技者による操作が可能であり、中央部に設けられた円形の決定キー15aと、その決定キー15aの図示上側に設けられた三角形状の上キー15bと、その決定キー15aの図示左側に設けられた三角形状の左キー15cと、その決定キー15aの図示右側に設けられた三角形状の右キー15dと、その決定キー15aの図示下側に設けられた三角形状の下キー015eとで構成されている。
一方、図1に示すように、前面操作パネル7の右端部側には、発射ユニットを作動させるための発射ハンドル16が設けられ、その発射ハンドル16の左側近傍及び前面枠3の上部両側面側には、BGM(Background music)あるいは効果音を発するスピーカ17が設けられている。そして、上記前面枠3の周枠には、LEDランプ等の装飾ランプが配設されている。
他方、上記遊技盤4の遊技領域40には、図2に示すように、略中央部にLCD(Liquid Crystal Display)等からなる液晶表示装置41が配設されている。この液晶表示装置41は、表示エリアを左、中、右の3つのエリアに分割し、独立して数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が可能なものである。そしてさらに、液晶表示装置41の真下には、特別図柄始動口42が配設されており、その内部には、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)が設けられている。この特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)は、特別図柄始動口42への遊技球の入賞を検出するもので、特別図柄始動口42への遊技球の入賞が検出されると有効入球数、すなわち、始動保留球数が1加算(+1)されて液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、この始動保留球数は、所定数(例えば、4個)液晶表示装置41に表示可能なもので、数字やキャラクタあるいは図柄(装飾図柄)等の特別図柄の変動表示が開始されると、1減算(−1)されるというものである。
一方、特別図柄始動口42の右側には、大入賞口43が配設され、その内部には入賞球を検出する大入賞口スイッチ43a(図3参照)が設けられている。そして、上記液晶表示装置41の右上部にはゲートからなる普通図柄始動口44が配設され、その内部には、遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)が設けられている。また、上記大入賞口43の右側及び上記特別図柄始動口42の左側には、一般入賞口45が夫々配設され(図示では、右側に1つ、左側に3つ)、その内部には、夫々、遊技球の通過を検出する一般入賞口スイッチ45a(図3参照)が設けられている。
一方、上記遊技盤4の遊技領域40の右下周縁部には、7セグメントが3個並べて構成されており、そのうち2個の7セグメントが特別図柄表示装置46であり、他の7セグメントは始動保留球数等を表示するものである。この特別図柄表示装置46の左側には、2個のLEDからなる普通図柄表示装置47が設けられている。なお、上記遊技盤4の遊技領域40には、複数の遊技釘(図示せず)が配設され、遊技球の落下方向変換部材としての風車48が配設されている。
<制御装置の説明>
次に、上記のような外観構成からなるパチンコ遊技機1内に設けられる遊技の進行状況に応じて電子制御を行う制御装置を、図3を用いて説明する。この制御装置は、図3に示すように、遊技動作全般の制御を司る主制御基板60と、その主制御基板60からの制御コマンドに基づいて遊技球を払出す払出制御基板70と、画像と光と音についての制御を行うサブ制御基板80とで主に構成されている。なお、サブ制御基板80は、図3に示すように、演出制御基板90と、装飾ランプ基板100と、液晶制御基板120とで構成されている。
主制御基板60は、主制御CPU600と、一連の遊技制御手順を記述した遊技プログラム等を格納した主制御ROM601と、作業領域やバッファメモリ等として機能する主制御RAM602とで構成されたワンチップマイクロコンピュータを搭載している。そして、このように構成される主制御基板60には、払出モータMを制御して遊技球を払出す払出制御基板70が接続されている。そしてさらには、特別図柄始動口42への遊技球の入賞を検出する特別図柄始動口スイッチ42aと、普通図柄始動口44への遊技球の通過を検出する普通図柄始動口スイッチ44aと、一般入賞口45への遊技球の入賞を検出する一般入賞口スイッチ45aと、大入賞口43への遊技球の入賞を検出する大入賞口スイッチ43aとが接続されている。また、主制御基板60には、特別図柄表示装置46と、普通図柄表示装置47とが接続されている。
このように構成される主制御基板60は、特別図柄始動口スイッチ42a又は普通図柄始動口スイッチ44aからの信号を主制御CPU600にて受信すると、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させるか(いわゆる「大当たり」)、あるいは、遊技者に有利な特別遊技状態を発生させないか(いわゆる「ハズレ」)の抽選を行い、その抽選結果である当否情報に応じて特別図柄の変動パターンや停止図柄あるいは普通図柄の表示内容を決定し、その決定した情報を特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に送信する。これにより、特別図柄表示装置46又は普通図柄表示装置47に抽選結果が表示されることとなる。そしてさらに、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600は、その決定した情報を含む演出制御コマンドDI_CMDを生成し、演出制御基板90に送信する。なお、主制御基板60、すなわち、主制御CPU600が、一般入賞口スイッチ45a、大入賞口スイッチ43aからの信号を受信した場合は、遊技者に幾らの遊技球を払い出すかを決定し、その決定した情報を含む払出制御コマンドPAY_CMDを払出制御基板70に送信する。これにより、払出制御基板70が遊技者に遊技球を払出すこととなる。
より詳しく説明すると、払出制御基板70は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの払出制御コマンドPAY_CMDを受信し、その受信した払出制御コマンドPAY_CMDに基づいて払出モータ信号を生成する。そして、その生成した払出モータ信号にて、払出モータMを制御し、遊技者に遊技球を払出す。そしてさらに、払出制御基板70は、遊技球の払出動作を示す賞球計数信号や払出動作の異常に係るステイタス信号を送信し、遊技者の操作に応答して遊技球を発射させる発射制御基板71の動作を開始又は停止させる発射制御信号を送信する処理を行う。
一方、演出制御基板90は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの演出制御コマンドDI_CMDを受けて各種演出を実行制御する演出制御CPU900と、演出制御手順を記述した制御プログラム等が格納されているフラッシュメモリからなる演出制御ROM901と、作業領域やバッファメモリ等として機能する演出制御RAM902とで構成されている。そしてさらに、演出制御基板90は、所望のBGMや効果音を生成する音LSI903と、BGMや効果音等の音データ等が予め格納されている音ROM904とが搭載されている。
このように構成される演出制御基板90には、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプが搭載されている装飾ランプ基板100が接続され、さらに、内蔵されているランプ(図示せず)点灯時に遊技者が押下することにより演出効果を変化させることができる押しボタン式の演出ボタン装置13が接続され、主に遊技者による各種設定が可能な設定ボタン15が接続され、BGMや効果音等を発するスピーカ17が接続されている。またさらに、演出制御基板90には、液晶表示装置41を制御する液晶制御基板120が接続されている。
かくして、このように構成される演出制御基板90は、主制御基板60(主制御CPU600)より送信される大当たり抽選結果(大当たりかハズレの別)に基づく特別図柄変動パターン、現在の遊技状態、始動保留球数、抽選結果に基づき停止させる装飾図柄等に必要となる基本情報を含んだ演出制御コマンドDI_CMDを演出制御CPU900にて受信する。そして、演出制御CPU900は、受信した演出制御コマンドDI_CMDに対応した演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その決定した演出パターンを実行指示する制御信号を演出制御RAM902内に一時的に格納する。
演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、音に関する制御信号を音LSI903に送信する。これを受けて音LSI903は、当該制御信号に対応する音データを音ROM904より読み出し、スピーカ17に出力する。これにより、スピーカ17より上記決定された演出パターンに対応したBGMや効果音が発せられることとなる。
また演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、光に関する制御信号を装飾ランプ基板100に送信する。これにより、装飾ランプ基板100が、ランプ演出効果を現出するLEDランプ等の装飾ランプを点灯又は消灯する制御を行うため、上記決定された演出パターンに対応したランプ演出が実行されることとなる。
そして演出制御CPU900は、演出制御RAM902に格納しておいた演出パターンを実行指示する制御信号のうち、画像に関する液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。これにより、液晶制御基板120が、当該液晶制御コマンドLCD_CMDに基づく画像を表示させるように液晶表示装置41を制御することにより、上記決定された演出パターンに対応した画像が液晶表示装置41に表示されることとなる。なお、液晶制御基板120には演出内容に沿った画像を表示するための種々の画像データが記憶されており、さらに、演出出力全般の制御を担うVDP(Video Display Processor)が搭載されている。
ところで、上記説明した各基板への電源供給は、図3に示す電源基板130より供給されている。なお、図示では、電源供給ルートは、省略している。
<現在の遊技状態の報知に関する説明>
ここで、上記詳述した制御装置のうち、本実施形態の特徴部分は、現在の遊技状態の報知に関する部分であるため、その点につき、図4,図5を用いて説明する。
図4(a)に示すタイミングチャートは、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態が、所定条件が成立した際、その表示が終了する(消える)状態を示している。具体的に説明すれば、タイミングT1〜T2時、液晶表示装置41に、現在の遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態であることが表示されている。すなわち、図5(a)に示す画面例に示すように表示されている。具体的に説明すれば、図5(a)に示す液晶表示装置41には、その画面中央に、「左」(画像PL参照)「中」(画像PM参照)「右」(画像PR参照)の組み合わせ図柄の変動状態が表示され、「右」(画像PR参照)の図柄の上部に「低確率」(画像P1参照)という表示がされている。このように液晶表示装置41に、「低確率」(画像P1参照)という表示をすることで、遊技者に現在の遊技状態を報知するようにしている。
そして、このように液晶表示装置41に表示されている「低確率」(画像P1参照)という表示は、タイミングT1〜T2時、特別図柄の変動が所定回数(例えば、5回)に達すると、タイミングT2時以降、終了、すなわち、消えることとなる。なお、特別図柄の変動が所定回数(例えば、5回)に達しなかった場合、液晶表示装置41には、図5(a)に示す「低確率」(画像P1参照)が表示されたままとなる。
しかして、このように、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態を、特別図柄の変動が所定回数に達した際、その表示を終了、すなわち、消すようにすれば、遊技者へ現在の遊技状態を的確に認知させる事ができると共に、演出の妨げを低減させることができる。
なお、上記の方法は、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態である場合にのみ適用されるのが好ましい。遊技状態が潜伏確変状態などの高確率状態の場合、この情報は、遊技者にとって最も知りたい情報であるため、特別図柄の変動が所定回数に達した際、その表示を終了させてしまうと、低確率状態になったのではないかなど遊技者に誤解を与えかねず、もって、遊技の興趣を低下させてしまう可能性があるためである。それゆえ、図5(b)に示す画面例のように、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が高確率状態であることを示す「高確率」(画像P2参照)という表示がされている場合、そのままその表示を継続させた方が好ましい。なお、図5(b)に示す液晶表示装置41に表示されている画面例は、画面中央に、「左」(画像PL参照)「中」(画像PM参照)「右」(画像PR参照)の組み合わせ図柄の変動状態が表示され、「右」(画像PR参照)の図柄の上部に「高確率」(画像P2参照)という表示がされているものである。
ところで、表示の終了の仕方(消し方)は、突然消えるようにしても良いし、点滅しながら消えても良く、どのような方法でも良い。
一方、図4(a)に示すような方法に限らず、図4(b)に示すように、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態が、所定条件が成立した際、その表示を終了する(消える)ようにしても良い。具体的に説明すれば、タイミングT10〜T11時、液晶表示装置41に、現在の遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態であることが表示(図5(a)に示す画像P1参照)されている。そして、図4(a)に示すように、特別図柄の変動が所定回数(例えば、5回)に達するか否かに関わらず、所定時間経過後(タイミングT11時参照)、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(低確率状態)の表示(図5(a)に示す画像P1参照)が終了、すなわち、消えることとなる。
しかして、このようにしても、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態を、所定時間経過後、その表示を終了、すなわち、消すようにしているため、遊技者へ現在の遊技状態を的確に認知させる事ができると共に、演出の妨げを低減させることができる。なお、この方法も、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態である場合にのみ適用されるのが好ましい。
また一方、図4(a),(b)に示すような方法に限らず、図4(c)に示すように、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態が、所定条件が成立した際、その表示を終了する(消える)ようにしても良い。具体的に説明すれば、タイミングT20〜T21時、液晶表示装置41に、現在の遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態であることが表示(図5(a)に示す画像P1参照)されている。そして、図4(a)に示すように、特別図柄の変動が所定回数(例えば、5回)に達するか否かに関わらず、タイミングT21時、遊技状態が遊技者を待つ客待ち状態となった際(例えば、液晶表示装置41にデモ画面が表示された際、又は、節電モードになった際)、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(低確率状態)の表示(図5(a)に示す画像P1参照)が終了、すなわち、消えることとなる。
しかして、このようにしても、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態を、遊技状態が遊技者を待つ客待ち状態となった際、その表示を終了、すなわち、消すようにしているため、遊技者へ現在の遊技状態を的確に認知させる事ができると共に、演出の妨げを低減させることができる。なお、この方法も、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態である場合にのみ適用されるのが好ましい。
また一方、図4(a)〜(c)に示すような方法に限らず、図4(d)に示すように、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態が、所定条件が成立した際、その表示を終了する(消える)ようにしても良い。具体的に説明すれば、タイミングT30〜T31時、液晶表示装置41に、現在の遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態であることが表示(図5(a)に示す画像P1参照)されている。そして、図4(a)に示すように、特別図柄の変動が所定回数(例えば、5回)に達するか否かに関わらず、タイミングT31時、遊技者により設定ボタン15(例えば、設定ボタン15の決定キー15a)が押下されると、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(低確率状態)の表示(図5(a)に示す画像P1参照)が終了、すなわち、消えることとなる。なお、演出ボタン装置13は、演出効果を変化させることができるものであるため、この演出ボタン装置13の操作によって現在の遊技状態(低確率状態)の表示が終了しない、すなわち、消えないようにするのが好ましい。
しかして、このようにしても、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態を、遊技者により設定ボタン15(例えば、設定ボタン15の決定キー15a)が押下されると、その表示を終了、すなわち、消すようにしているため、遊技者へ現在の遊技状態を的確に認知させる事ができると共に、演出の妨げを低減させることができる。なお、この方法も、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態である場合にのみ適用されるのが好ましい。
また、設定ボタン15により、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(低確率状態)の表示を終了させるか否かの設定は、メニュー画面で設定できるようにしても良い。なお、このメニュー画面は、液晶表示装置41に遊技者が遊技中断中であることを示す遊技者を待つ客待ち画面(デモ画面、あるいは、節電モード画面)が表示されている際、遊技者等により設定ボタン15(図1参照)が操作されると、液晶表示装置41に表示されるものである。
次に、上記内容を踏まえ、主制御基板60及び演出制御基板90にて処理される現在の遊技状態の報知に関する処理内容を、図6〜図17を参照して具体的に説明する。
<主制御基板処理の説明>
まず、本発明の特徴部分に係る主制御基板60の主制御ROM601内に格納されているプログラムの概要を図6〜図14を用いて説明する。
<主制御基板:メイン処理の説明>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、主制御CPU600(図3参照)は、図6に示す主制御メイン処理を行う。主制御CPU600は、まず、最初に自らを割込み禁止状態に設定すると共に(ステップS1)、当該主制御CPU600内のレジスタ値等の初期設定を行う(ステップS2)。
続いて、主制御CPU600は、電源基板130より出力されている電圧異常信号ALARM(図示せず)を2回取得し、その2回取得した電圧異常信号ALARMのレベルが一致するか否かを確認した上で図示しない当該主制御CPU600の内部レジスタ内に格納し、その電圧異常信号ALARMのレベルを確認する(ステップS3)。そして電圧異常信号ALARMのレベルが「L」レベルであれば(ステップS4:YES)、ステップS3の処理に戻り、電圧異常信号ALARMのレベルが「H」レベルであれば(ステップS4:NO)、ステップS5の処理に進む。すなわち、主制御CPU600は、電圧異常信号ALARMが正常レベル(すなわち「H」レベル)に変化するまで同一の処理を繰り返す(ステップS3〜S4)。このように、電圧異常信号ALARMを2回取得することで、正確な信号を読み込むことができる。
次いで、主制御CPU600は、主制御RAM602(図3参照)へのデータ書込みを許可する(ステップS5)。このように、電圧異常信号ALARMの正常レベル(正常値)を検出するまで主制御RAM602へのデータ書き込みを禁止することにより、電源基板130に供給される外部電源(交流電圧AC24V)が安定して供給される前に、不安定な信号が主制御RAM602にアクセスし、主制御RAM602に記憶されているデータを書き換えてしまうという事態を防止することができる。
次いで、主制御CPU600は、液晶表示装置41に待機画面を表示させるような待機画面表示コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90に送信し(ステップS6)、バックアップフラグBFLの内容を判定する(ステップS7)。なお、このバックアップフラグBFLとは、図7に示す電圧監視処理の動作が実行されたか否かを示すデータである。
このバックアップフラグBFLがOFF状態(ステップS7:OFF)であれば、後述する図7に示す電圧監視処理の動作が実行されていないこととなり、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。一方、バックアップフラグBFLがON状態(ステップS7:ON)であれば、後述する図7に示す電圧監視処理の動作が実行されていることとなるため、主制御CPU600は、チェックサム値を算出するためのチェックサム演算を行う(ステップS8)。なお、チェックサム演算とは、主制御RAM602の作業領域を対象とする8ビット加算演算である。
そして、主制御CPU600は、上記チェックサム値が算出されたら、この演算結果を主制御RAM602内のSUM番地の記憶値と比較する処理を行う(ステップS9)。なお、この記憶された演算結果は、主制御RAM602内に記憶されている他のデータと共に、電源基板130にて生成されるバックアップ電源によって維持されている。
このSUM番地の記憶値と上記ステップS8の処理にて算出されたチェックサム値が不一致(ステップS9:NO)であれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内の全領域を全てクリアする処理を行う(ステップS11)。そして一致(ステップS9:YES)していれば、主制御CPU600は、主制御RAM602内に記憶されているデータに基づいて電源遮断時の遊技動作に復帰させる処理を行う(ステップS10)。
次いで、主制御CPU600は、ステップS10及びステップS11の処理後、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、主制御CPU600は、4ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS12)。
次いで、主制御CPU600は、自身への割込みを禁止状態にセットした状態(ステップS13)で、各種の乱数カウンタの更新処理を行う(ステップS14)。この各種乱数更新処理には、普通図柄の当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの初期値変更に使用する普通図柄当り判定用初期値乱数の更新や、特別図柄変動パターンコマンドを決定するための抽選に使用する変動パターン用乱数値の更新等が含まれる。
そしてその後、主制御CPU600は、割込み許可状態に戻して(ステップS15)、ステップS13に戻る処理を行う。
<主制御基板:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図7を参照して、上述したメイン処理を中断させて、4ms毎に開始されるタイマ割込みプログラムについて説明する。このタイマ割込みが生じると、主制御CPU600内のレジスタ群の内容を主制御RAM602のスタック領域に退避させる退避処理を実行し(ステップS20)、その後電圧監視処理を実行する(ステップS21)。この電圧監視処理は、電源基板130(図3参照)から出力される電圧異常信号ALARMのレベルを判定し、電圧異常信号ALARMが「L」レベル(異常レベル)であれば、主制御RAM602内に記憶されているデータのバックアップ処理、すなわち、当該データのチェックサム値を算出し、その算出したチェックサム値をバックアップデータとして主制御RAM602内に保存する処理を行うというものである。
次いで、主制御CPU600は、上記電圧監視処理(ステップS21)が終了すると、各遊技動作の時間を管理しているタイマのタイマ減算処理を行う(ステップS22)。ここで減算されたタイマは、大入賞口43(図2参照)の開放時間、普通図柄の変動時間、特別図柄の変動時間等の遊技演出時間、不正情報タイマ等を管理するために使用されるものである。
続いて、主制御CPU600には、特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)と、普通図柄始動口スイッチ44a(図3参照)と、一般入賞口スイッチ45a(図3参照)と、大入賞口スイッチ43a(図3参照)を含む各種スイッチ類のON/OFF信号が入力され、主制御RAM602内の作業領域にON/OFF信号レベルや、その立ち上がり状態が記憶される(ステップS23)。なお、このスイッチ入力処理は、不正入賞があった場合に、立ち上がり状態を無効(入賞無効)にする処理も行い、賞球を払出すために上記大入賞口スイッチ43a,一般入賞口スイッチ45aに何個の遊技球が入賞したのかのカウントも行っている。
その後、主制御CPU600は、エラー管理処理を行う(ステップS24)。なお、エラー管理処理は、遊技球の補給が停止したり、あるいは、遊技球が詰まったりなど、機器内部に異常が生じていないかの判定を含むものである。
次いで、主制御CPU600は、賞球管理処理を実行する(ステップS25)。この賞球管理処理は、払出制御基板70(図3参照)に払出し動作を行わせるための払出制御コマンドPAY_CMDを出力しているものである。
次いで、主制御CPU600は、各変動表示ゲームに係る乱数を更新する乱数管理処理を実行する(ステップS26)。この乱数管理処理は、当否抽選に使用する普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTを更新する処理や、特別図柄の種類を決める特別図柄用乱数を更新する処理等を実行するものである。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄処理を実行する(ステップS27)。この普通図柄処理は、普通図柄の当否抽選を実行し、その抽選結果に基づいて普通図柄の変動パターンや普通図柄の停止表示状態を決定したりするものである。なお、この普通図柄処理の詳細については、後述することとする。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄処理を実行する(ステップS28)。この特別図柄処理では、特別図柄の当否抽選を実行し、その抽選の結果に基づいて特別図柄の変動パターンや特別図柄の停止表示態様(停止特別図柄)を決定する。なお、この特別図柄処理の詳細については、後述することとする。
次いで、主制御CPU600は、LED管理処理を実行する(ステップS29)。このLED管理処理は、処理の進行状態に応じて、特別図柄表示装置46や普通図柄表示装置47への出力データを生成したり、当該データに基づく制御信号を出力したりする処理である。
次いで、主制御CPU600は、大入賞口43(図2参照)等の開閉動作を実現するソレノイドの駆動処理を実行し(ステップS30)、割込み許可状態に戻し(ステップS31)、主制御RAM602のスタック領域に退避させておいたレジスタの内容を復帰させタイマ割込みを終える(ステップS32)。これにより、割込み処理ルーチンからメイン処理(図6参照)に戻ることとなる。
<主制御基板:普通図柄処理の説明>
次に、図8を参照して、上記普通図柄処理(図7のステップS27)について詳述することとする。図8に示すように、普通図柄処理は、まず、ゲートからなる普通図柄始動口44(図2参照)において、遊技球の通過を検出したか否かを確認、すなわち、普通図柄始動口スイッチ44aの信号レベルを確認する(ステップS40)。そして遊技球の通過を検出した場合(ステップS40:YES)、主制御CPU600は、普通図柄始動保留球数が最大(例えば4以上)か否かを判断するため、普通図柄始動保留球数が格納されている主制御RAM602内の普通図柄始動保留領域を確認する(ステップS41)。そして、普通図柄始動保留球数が最大でなければ(すなわち、4未満)(ステップS41:≠MAX)、普通図柄始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS42)。
次いで、主制御CPU600は、図7に示すステップS26にて更新される普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値を抽出し、その抽出した乱数値を主制御RAM602内の普通図柄始動保留記憶領域に格納した上で(ステップS43)、ステップS44の処理に進む。
一方、主制御CPU600は、ステップS40にて、遊技球の通過を検出しなかった場合(ステップS40:NO)、又は、ステップS41にて、普通図柄始動保留球数が最大(すなわち、4以上)であると判断した場合(ステップS41:=MAX)、ステップS42〜S43の処理は行わず、ステップS44の処理に進む。
このようにしてステップS44の処理に進むと、主制御CPU600は、普通図柄当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS44)。普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS44:ON)、普通図柄が当たり中であると判断し、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS44:OFF)、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS45)。そして、普通図柄動作ステータスフラグが00Hであれば、主制御CPU600は、普通図柄の変動開始前の状態であると判断し、ステップS46に進み、普通図柄始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS46)。この際、主制御CPU600が、普通図柄始動保留球数が格納されている主制御RAM602内の普通図柄始動保留記憶領域を確認し、0であると判断した場合(ステップS46:=0)、普通図柄の表示データの更新を行った後(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
一方、0でないと判断した場合(ステップS46:≠0)、主制御CPU600は、普通図柄始動保留球数を1減算(−1)する(ステップS47)。その後、主制御CPU600は、上記ステップS43にて主制御RAM602内の普通図柄始動保留記憶領域に格納した普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値を用いて当たり判定を行う。具体的には、普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値と、図14(a)に示す普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLに格納されている判定値とを比較して、普通図柄の当たり判定を行う。すなわち、普通図柄当たり判定テーブルNPP_TBLには、図14(a)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として249,上限値として250が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として4,上限値として250が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値が249〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値が4〜250の場合、普通図柄は当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。このようにして、上記ステップS43にて主制御RAM602内の普通図柄始動保留記憶領域に格納した普通図柄当り判定用乱数NPP_CNTの乱数値の当たり判定が行われる(ステップS48)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップ48の抽選結果に基づいて、停止図柄(普通図柄停止図柄)を決定する(ステップS49)。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄の変動時間を短くする普通図柄時短フラグがONに設定されているかを確認し、ONに設定されていれば、普通図柄変動タイマにそれに応じた変動時間を設定し、OFFに設定されていれば、普通図柄変動タイマに通常の変動時間を設定する処理を行う(ステップS50)。
次いで、主制御CPU600は、普通図柄始動保留球数に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されている主制御RAM602内の記憶領域をシフトする(ステップS51)。すなわち、普通図柄始動保留球数を最大で4個保留できるとすると、普通図柄始動保留4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄始動保留3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM602領域にシフトし、普通図柄始動保留3に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄始動保留2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM602領域にシフトし、普通図柄始動保留2に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値を普通図柄始動保留1に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM602領域にシフトするという処理を行う。
この処理の後、主制御CPU600は、上記ステップS45にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し、普通図柄始動保留4に対応した普通図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM602の領域に00Hを設定する処理を行う(ステップS52)。
そして、主制御CPU600は、上記ステップS52の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
一方、主制御CPU600は、上記ステップS45にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が01Hであれば、普通図柄が変動中であると判断し、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS54)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS54:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS54:=0)、主制御CPU600は、上記ステップS45にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し、普通図柄の当否抽選結果を一定時間維持させるために、普通図柄変動タイマに例えば約600msの時間を設定する(ステップS55)。
そして、主制御CPU600は、上記ステップS55の処理を終えた後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
他方、主制御CPU600は、上記ステップS45にて、普通図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、普通図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、普通図柄が確認時間中(普通図柄の変動が終了して停止中)であると判断し、普通図柄変動タイマが0か否かを確認する(ステップS56)。普通図柄変動タイマが0でなければ(ステップS56:≠0)、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
一方、普通図柄変動タイマが0であれば(ステップS56:=0)、主制御CPU600は、上記ステップS45にて用いた普通図柄動作ステータスフラグに00Hを設定し(ステップS57)、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されているかを確認する(ステップS58)。
これにより、普通図柄当たり判定フラグがOFFに設定(5AHが設定されていない)されていれば(ステップS58:OFF)、主制御CPU600は、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。一方、普通図柄当たり判定フラグがONに設定(5AHが設定)されていれば(ステップS58:ON)、主制御CPU600は、ステップS44にて用いられる普通図柄当たり作動フラグをON(5AHを設定)に設定した(ステップS59)後、普通図柄の表示データの更新を行い(ステップS53)、図7に示すステップS27の普通図柄処理を終える。
<主制御基板:特別図柄処理の説明>
次に、図9〜図13を参照して、上記特別図柄処理(図7のステップS28)について詳細に説明する。図9に示すように、特別図柄処理は、先ず、特別図柄始動口42(図2参照)の特別図柄始動口スイッチ42a(図3参照)において、遊技球の入球(入賞球)を検出したか否かを確認する(ステップS70)。
<特別図柄処理:始動口チェック処理>
この処理について、図10を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄始動口42に遊技球が入球(入賞)したか否かを確認、すなわち、特別図柄始動口42の特別図柄始動口スイッチ42aのレベルを確認する(ステップS80)。これにより、遊技球の入球(入賞)を検出しなければ(ステップS80:NO)、図9に示すステップS70の処理を終える。
一方、遊技球の入球(入賞)を検出すれば(ステップS80:YES)、主制御CPU600は、特別図柄の変動契機となる特別図柄始動保留球数が所定数、主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納されているか否かを確認する(ステップS81)。その特別図柄始動保留球数が、4未満であれば(ステップS81:≠MAX)、当該特別図柄始動保留球数を1加算(+1)する(ステップS82)。
次いで、主制御CPU600は、図6のステップS14及び図7のステップS26にて更新された特別図柄停止の際用いられる特別図柄用乱数値及び変動パターン用乱数値を取得し、さらに、当該主制御CPU600内に内蔵されているハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)の値(大当たり判定用乱数値)を取得し、これら乱数値をそれぞれ、特別図柄の変動契機となる特別図柄始動保留球数が格納されている主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納する(ステップS83)。
次いで、主制御CPU600は、現在の遊技状態(特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか否か等)を確認し、先読み禁止状態か否かを判定する(ステップS84)。そして、先読み禁止状態でなければ(ステップS84:NO)、主制御CPU600は、上記ステップS83にて主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納した特別図柄の当否抽選に用いられる大当たり判定用乱数値を取得し(ステップS85)、さらに、図示しない始動口入賞時乱数判定テーブルを取得する(ステップS86)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS85にて取得した大当たり判定用乱数値及びステップS86にて取得した始動口入賞時乱数判定テーブルを用いて、大当たり抽選を行い、さらに、上記ステップS83にて主制御RAM602内の特別始動保留記憶領域に格納した特別図柄用乱数値を用いて、大当たりの種類(15R確変大当り、15R非確変大当たり等)を決定し、変動パターン用乱数値を用いて、変動パターンを決定し、それに応じた特別図柄始動口入賞コマンドを生成する(ステップS87)。
次いで、主制御CPU600は、上記生成された特別図柄始動口入賞コマンドに応じた下位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS88)。
一方、主制御CPU600は、上記ステップS88の処理を終えるか、又は、上記ステップS81にて特別図柄始動保留球数が4以上であるか(ステップS81:=MAX)、あるいは、先読み禁止状態であれば(ステップS84:YES)、増加した始動保留球数に応じた上位バイトの始動保留加算コマンドを生成する(ステップS89)。
次いで、主制御CPU600は、上記ステップS88にて生成した下位バイトの始動保留加算コマンドと、上記ステップS89にて生成した上位バイトの始動保留加算コマンドとを結合した上で、始動保留加算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行い(ステップS90)、図9に示すステップS70の処理を終える。
<主制御基板:特別図柄処理の説明>
かくして、図9に示すステップS70の処理を終えると、主制御CPU600は、特別図柄小当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS71)。特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS71:ON)、特別図柄が小当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS77)、図7に示すステップS28の特別図柄処理を終了する。
一方、特別図柄小当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS71:OFF)、特別図柄大当たり作動フラグがONに設定されているか、すなわち、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されているかを確認する(ステップS72)。特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていれば(ステップS72:ON)、特別図柄が大当たり中であると判断し、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS77)、図7に示すステップS28の特別図柄処理を終了する。
一方、特別図柄大当たり作動フラグに5AHが設定されていなければ(ステップS72:OFF)、特別図柄の挙動を示す処理状態、すなわち、特別図柄動作ステータスフラグの値を確認する(ステップS73)。より詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグの値が00H又は01Hであれば、特別図柄変動待機中(特別図柄の変動が行われておらず次回の変動のための待機状態であることを示す)であると判定し、特別図柄変動開始処理を行う(ステップS74)。
<特別図柄処理:特別図柄変動開始処理の説明>
この処理について、図11を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600は、特別図柄始動保留球数が0か否かを確認する(ステップS100)。すなわち、主制御CPU600は、主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域を確認し、特別図柄始動保留球数が0であると判断した場合(ステップS100:=0)、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hか否かを確認する(ステップS101)。特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hであれば(ステップS101:YES)、図9に示すステップS74の特別図柄変動開始処理を終了する。
一方、特別図柄動作ステータスフラグの値が00Hでなければ(ステップS101:NO)、主制御CPU600は、客待ちデモコマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS102)。これを受けて、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信し、もって、図4(c)に示すタイミングT21時、客待ち状態の画面(デモ画面)が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグに00Hをセットし(ステップS103)、図9に示すステップS74の特別図柄変動開始処理を終了する。
他方、主制御CPU600は、特別図柄始動保留球数が0でないと判断した場合(ステップS100:≠0)、特別図柄始動保留球数を1減算(−1)し(ステップS104)、始動保留減算コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして、演出制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS105)。
次いで、主制御CPU600は、図8に示すステップS51の処理と同様、特別図柄始動保留球数に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値(図10のステップS83にて格納した大当たり判定用乱数値)が格納されている主制御RAM602内の記憶領域をシフトし(ステップS106)、特別図柄始動保留4に対応した特別図柄の当否抽選に用いられる乱数値が格納されていた主制御RAM602の領域に0を設定する(ステップS107)。
次いで、主制御CPU600は、図10のステップS83にて主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納した大当たり判定用乱数値を用いて当たり判定を行う。具体的には、大当たり判定用乱数値と、図14(b)に示す特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLに格納されている判定値とを比較、又は、図14(c)に示す特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLに格納されている判定値とを比較して、特別図柄の当たり判定を行う。すなわち、特別図柄大当たり判定テーブルSDH_TBLには、図14(b)に示すように、遊技状態が通常状態の場合、下限値として10001,上限値として10164が格納され、遊技状態が確変状態(当たり抽選確率が通常より高確率状態である確率変動状態)の場合、下限値として10001,上限値として11640が格納されている。そのため、遊技状態が通常状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜10164の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。そして、遊技状態が確変状態で、大当たり判定用乱数値が10001〜11640の場合、特別図柄は大当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。また、特別図柄小当たり判定テーブルSDP_TBLには、図14(c)に示すように、下限値として20001,上限値として20164が格納されている。そのため、大当たり判定用乱数値が20001〜20164の場合、特別図柄は小当たりとなり、それ以外の乱数値はハズレとなる。このようにして、図10のステップS83にて主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納した大当たり判定用乱数値の当たり判定が行われる(ステップS108)。
次いで、主制御CPU600は、図10のステップS83にて主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納した特別図柄用乱数値を用いて、特別図柄の停止図柄を生成する(ステップS109)。
次いで、主制御CPU600は、通常状態(低確率状態)、時短状態、潜伏確変状態、突確状態等のいずれかの遊技状態に移行する準備を行う。そしてこの際、主制御CPU600は、現在の遊技状態を示す演出制御コマンドDI_CMDを演出制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS110)。
次いで、主制御CPU600は、図10のステップS83にて主制御RAM602内の特別図柄始動保留記憶領域に格納した変動パターン用乱数値を用いて特別図柄の変動パターンの生成を行う(ステップS111)。この際、特別図柄変動タイマに変動時間が設定される。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄変動中フラグに5AHを設定し、ON状態にする(ステップS112)。
次いで、主制御CPU600は、液晶表示装置41(図2参照)に表示される特別図柄の特別図柄指定コマンドを生成し(ステップS113)、その生成した特別図柄指定コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(図3参照)に送信する処理を行う(ステップS114)。これを受けて、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、特別図柄の変動を表示させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。そして、液晶制御基板120が、特別図柄変動画面を液晶表示装置41に表示させるよう制御すると、特別図柄変動画面が液晶表示装置41に表示されることとなる(図5に示す画像PL,PM.PR参照)。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグに02Hを設定し(ステップS115)、図9に示すステップS74の特別図柄変動開始処理を終了する。
他方、主制御CPU600は、図9に示すステップS73にて、特別図柄動作ステータスフラグの値が02Hであれば、特別図柄変動中(特別図柄が現在変動中であることを示す)であると判定し、特別図柄変動中処理を行う(ステップS75)。
<特別図柄処理:特別図柄変動中処理の説明>
この処理について、図12を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600は、まず、図11のステップS111にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS120)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS120:NO)、主制御CPU600は、図9に示すステップS75の特別図柄変動中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS120:YES)、主制御CPU600は、変動停止コマンドを演出制御コマンドDI_CMDとして演出制御基板90(図3参照)に送信する(ステップS121)。これを受けて、演出制御基板90(演出制御CPU900)は、特別図柄の変動を停止させる液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120に送信する。そして、液晶制御基板120が、特別図柄変動停止画面を液晶表示装置41に表示させるように制御すると、特別図柄の停止画面(すなわち、特別図柄が大当たりか否かの確定画面)が液晶表示装置41に表示されることとなる。
次いで、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグに03Hを設定し、特別図柄変動中フラグに00Hを設定する。そしてさらに、主制御CPU600は、特別図柄の当否抽選結果を一定時間維持するために、特別図柄変動タイマに例えば約500msの時間を設定する(ステップS122)。その後、主制御CPU600は、図9に示すステップS75の特別図柄変動中処理を終了する。
他方、主制御CPU600は、図9に示すステップS73にて、特別図柄動作ステータスフラグの値が03Hであれば、特別図柄確認中(特別図柄の変動が終了して停止中であることを示す)であると判定し、特別図柄確認時間中処理を行う(ステップS76)。
<特別図柄処理:特別図柄確認中処理の説明>
この処理について、図13を用いて詳しく説明すると、主制御CPU600は、まず、図11のステップS111にて特別図柄変動タイマに設定された変動時間が経過したか、すなわち、0になったか否かを確認する(ステップS130)。特別図柄変動タイマが0でなければ(ステップS130≠0)、主制御CPU600は、図9に示すステップS76の特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄変動タイマが0であれば(ステップS130=0)、主制御CPU600は、特別図柄動作ステータスフラグに01Hを設定し(ステップS131)、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS132)。特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS132:YES)、特別図柄大当たり判定フラグに00Hを設定し、図9のステップS72にて使用する特別図柄大当たり作動フラグに5AHを設定し、そして普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定し、後述する特別図柄時短回数カウンタ及び特別図柄確変回数カウンタに00Hを設定する処理を行う(ステップS133)。その後、主制御CPU600は、図9に示すステップS76の特別図柄確認時間中処理を終了する。
他方、特別図柄大当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS132:NO)、主制御CPU600は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されているか(5AHが設定されているか)を確認する(ステップS134)。特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていれば(5AHが設定されていれば)(ステップS134:YES)、特別図柄小当たり判定フラグに00Hを設定し、図9のステップ71にて使用する特別図柄小当たり作動フラグに5AHを設定する(ステップS135)。
主制御CPU600は、上記ステップS135の処理を終えた後、又は、特別図柄小当たり判定フラグがONに設定されていなければ(5AHが設定されていなければ)(ステップS134:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS136)。
特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS136:NO)、特別図柄時短回数カウンタの値を1減算(−1)し(ステップS137)、主制御CPU600は、再度、特別図柄時短回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS138)。そして、特別図柄時短回数カウンタの値が0であれば(ステップS138:YES)、普通図柄時短フラグに00Hを設定すると共に、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、さらに、普通図柄時短フラグに00Hを設定する(ステップS139)。
上記ステップS139の処理を終えた後、又は、特別図柄時短回数カウンタの値が0(ステップS136:YES)、あるいは、特別図柄時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS138:NO)、主制御CPU600は、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS140)。特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS140:YES)、主制御CPU600は、図9に示すステップS76の特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS140:NO)、主制御CPU600は、特別図柄確変回数カウンタの値を1減算(−1)し(ステップS141)、再度、特別図柄確変回数カウンタの値が0か否かを確認する(ステップS142)。特別図柄確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS142:NO)、主制御CPU600は、図9に示すステップS76の特別図柄確認時間中処理を終了する。
一方、特別図柄確変回数カウンタの値が0であれば(ステップS142:YES)、主制御CPU600は、普通図柄時短フラグに00Hを設定し、普通図柄確変フラグに00Hを設定し、特別図柄時短フラグに00Hを設定し、特別図柄確変フラグに00Hを設定する処理を行い(ステップS143)、図9に示すステップS76の特別図柄確認時間中処理を終了する。
<主制御基板:特別図柄処理の説明>
このようにして、主制御CPU600は、図8に示す特別図柄変動開始処理(ステップS74)、又は、特別図柄変動中処理(ステップS75)、あるいは、特別図柄確認時間中処理(ステップS76)を終えると、特別図柄の表示データの更新を行った後(ステップS77)、図7に示すステップS28の特別図柄処理を終了する。
<演出制御基板処理の説明>
次に、本発明の特徴部分に係る演出制御基板90の演出制御ROM901内に格納されているプログラムの概要を図15〜図17を用いて説明する。
<演出制御基板:メイン処理>
まず、パチンコ遊技機1に電源が投入されると、電源基板130(図3参照)から各制御基板に電源が投入された旨の電源投入信号が送られ、その信号を受けて、演出制御CPU900は、図15に示す演出制御メイン処理を行う。演出制御CPU900は、まず、内部に設けられているレジスタを初期化すると共に、入出力ポートの入出力方向を設定する。そしてさらに、出力方向に設定された出力ポートから送信されるデータがシリアル転送となるように設定する(ステップS200)。
その設定後、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを格納する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化する(ステップS201)。そして、演出制御CPU900は、上記主制御基板60(主制御CPU600)からの割込み信号を受信する入力ポートの割込み許可設定処理を行う(ステップS202)。
次いで、演出制御CPU900は、作業領域、スタック領域として使用する演出制御RAM902内のメモリ領域を初期化し(ステップS203)、音LSI903(図3参照)に初期化指令を行う。これにより、音LSI903は、その内部に設けられているレジスタを初期化する(ステップS204)。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物を動作させるモータに異常が発生しているか否か、そのモータを動作させるモータデータが格納される演出制御RAM902内のメモリ領域を確認する。異常データが格納されている場合は、演出制御CPU900は、当該モータを原点位置に戻す指令を行う。これにより、可動役物は初期位置に戻ることとなる(ステップS205)。
次いで、演出制御CPU900は、その内部に設けられている一定周期のパルス出力を作成する機能や時間計測の機能等を有するCTC(Counter Timer Circuit)の設定を行う。すなわち、演出制御CPU900は、1ms毎に定期的にタイマ割込みがかかるように上記CTCの時間定数レジスタを設定する(ステップS206)。
上記処理を終えた後、演出制御CPU900は、メインループ更新周期か否かを確認する。具体的には、0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTを16分周(すなわち、16で除算)した際の余りを確認し、その余りが0であれば(ステップS207:YES)、ステップS209に進み、0以外であれば(ステップS207:NO)、予告演出の乱数値等を更新する処理を行う(ステップS208)。なお、メインループカウンタML_CNTのインクリメント(+1)方法については、後述することとする。
次いで、演出制御CPU900は、後述するステップS211にて生成された装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を演出制御RAM902内のメモリ領域に書込みする処理を行う(ステップS209)。
続いて、演出制御CPU900は、上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されている上記主制御基板60(主制御CPU600)から受信する演出制御コマンドDI_CMDを読み出し、その内容に応じた演出パターンを、演出制御ROM901内に予め格納しておいた多数の演出パターンの中から抽選により決定し、その抽選結果に応じた液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する(ステップS210)。
この際、上記読み出した演出制御コマンドDI_CMD内に遊技状態を示すコマンドがあった場合、液晶表示装置41に遊技状態を報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、その液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた内容が液晶表示装置41に表示されることとなる。それゆえ、図4(a)に示すタイミングT1時、図4(b)に示すタイミングT10時、図4(c)に示すタイミングT20時、図4(d)に示すタイミングT30時、図5に示すように、液晶表示装置41に現在の遊技状態(画像P1,P2参照)が表示されることとなる。
そして、この表示している遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態が表示され(図5(a)に示す画像P1参照)、図4(a)に示す方法でその表示を終了する(消す)場合には、現在の遊技状態を報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成後、演出制御コマンドDI_CMDとして特別図柄の変動を停止させるコマンドを、何回受信したかをカウントし、所定回数(例えば、5回)に達すると、その表示を終了する(消す)液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、図4(a)に示すタイミングT2時、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(図5(a)に示す画像P1参照)が終了する(消える)こととなる。なお、表示の終了の仕方(消し方)は、上述したように、突然消えるよう制御しても良いし、点滅しながら消えるように制御しても良く、どのような方法でも良い。
一方、この表示している遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態が表示され(図5(a)に示す画像P1参照)、図4(b)に示す方法でその表示を終了する(消す)場合には、現在の遊技状態を報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成後、このステップS210にて、タイマTIMERを管理し、このタイマTIMERが所定値に達すると、その表示を終了する(消す)液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、図4(b)に示すタイミングT11時、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(図5(a)に示す画像P1参照)が終了する(消える)こととなる。
また一方、この表示している遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態が表示され(図5(a)に示す画像P1参照)、図4(c)に示す方法でその表示を終了する(消す)場合には、現在の遊技状態を報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成後、上記読み出した演出制御コマンドDI_CMDが客待ちデモコマンドであった場合、その表示を終了する(消す)液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、図4(c)に示すタイミングT21時、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(図5(a)に示す画像P1参照)が終了する(消える)こととなる。
さらに、上記読み出した演出制御コマンドDI_CMDが客待ちデモコマンドであった場合で、パチンコ遊技機1(図1参照)の背面に設けられている遊技場の従業員が操作可能なスイッチ(図示せず)の調整内容を確認(後述する図17に示すタイマ割り込み処理にて、設定内容を受信する)し、その調整内容が節電モードに設定されていれば、その表示を終了する(消す)液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、図4(c)に示すタイミングT21時、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(図5(a)に示す画像P1参照)が終了する(消える)こととなる。
他方、この表示している遊技状態が、遊技者に有利な特別遊技状態を付与するか否かの確率が低確率状態、すなわち、通常遊技状態と同じ確率である状態が表示され(図5(a)に示す画像P1参照)、図4(d)に示す方法でその表示を終了する(消す)場合には、現在の遊技状態を報知する液晶制御コマンドLCD_CMDを生成後、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際受信した設定ボタン15の押下内容を確認し、例えば、決定キー15aが押下されていれば、その表示を終了する(消す)液晶制御コマンドLCD_CMDを上記演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する。これにより、演出制御RAM902内に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDが、後述する図17に示すタイマ割込み処理の際、液晶制御基板120(図3参照)に送信され、図4(d)に示すタイミングT31時、液晶表示装置41に表示されている現在の遊技状態(図5(a)に示す画像P1参照)が終了する(消える)こととなる。
なお、上述したように、遊技状態が潜伏確変状態などの高確率状態の場合(図5(b)に示す画像P2参照)は、図4(a)〜(d)に示すようは方法で、表示を終了せず(消さず)、表示し続けた方が好ましい。遊技状態が潜伏確変状態などの高確率状態の場合、この情報は、遊技者にとって最も知りたい情報であるため、所定条件が成立することにより、その表示を終了させてしまうと、低確率状態になったのではないかなど遊技者に誤解を与えかねず、もって、遊技の興趣を低下させてしまう可能性があるためである。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS210の処理を終えた後、上記決定された演出パターンに対応するBGM又は効果音等の音を決定すると共に、図示しない可動役物を動作させるモータの動作内容及びソレノイドの動作内容を決定する。そして、上記決定された演出パターン内に、演出ボタン装置13(図1参照)を遊技者に押下させるような演出があるか否かも決定される(ステップS211)。
次いで、演出制御CPU900は、上記決定された音に関する制御信号を音LSI903に送信する。そして、音LSI903は、その制御信号に応じたBGMあるいは効果音を音ROM904から読み出す。これにより、音LSI903は、その読み出した音データに基づく処理を行い、音源データとしてスピーカ17へ出力する処理を行う(ステップS212)。
次いで、演出制御CPU900は、ステップS211にて決定されたソレノイドの作動内容に応じたソレノイドデータを生成し、その生成したソレノイドデータを演出制御RAM902内に格納する(ステップS213)。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS212の処理に関し、音LSI903が音データ等をデコード処理する際、ノイズ等により何らかのエラーが発生していないかを、当該音LSI903にアクセスし確認する(ステップS214)。
かくして、演出制御CPU900は、上記ステップS214の処理を終えた後、再度ステップS207の処理に戻り、ステップS207〜S214の処理を繰り返すこととなる。
<演出制御基板:コマンド受信割込み処理の説明>
続いて、図16を参照して、このような演出制御メイン処理の実行中に、主制御基板60(主制御CPU600)より演出制御コマンドDI_CMD及び割込み信号が送信されてきた際の処理について説明する。
図16に示すように、演出制御CPU900は、上記割込み信号を受信した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS220)。その後、演出制御CPU900は、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS221)、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを算出する(ステップS222)。
そしてその後、演出制御CPU900は、再度、演出制御コマンドDI_CMDを受信した入力ポートのレジスタを読み出し(ステップS223)、ステップS221にて読み出した値とステップS223にて読み出した値が一致しているか否かを確認する(ステップS224)。一致していなければ(ステップS224:NO)、ステップS227に進み、一致していれば(ステップS224:YES)、上記算出したポインタに対応するアドレス番地に、主制御基板60(主制御CPU600)より受信した演出制御コマンドDI_CMDを格納する(ステップS225)。なお、この格納された演出制御コマンドDI_CMDが、図15に示すステップS210の処理の際、演出制御CPU900に読み出されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のコマンド送受信用メモリ領域のアドレス番地を示すポインタを更新し(ステップS226)、ステップS220の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS227)。これにより、図15に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
<演出制御基板:タイマ割込み処理の説明>
続いて、図17を参照して、演出制御メイン処理のステップS206(図15参照)の処理にて設定した、1ms毎のタイマ割込みが発生した際の処理について説明する。
図17に示すように、演出制御CPU900は、1ms毎のタイマ割込みが発生した際、各レジスタの内容を演出制御RAM902内のスタック領域に退避させる退避処理を実行する(ステップS230)。その後、演出制御CPU900は、当該演出制御CPU900内に設けられている入出力ポートのレジスタをリフレッシュする(ステップS231)。
続いて、演出制御CPU900は、図15に示すステップS213にて処理した演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているソレノイドデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物等が動作することとなる。またさらに、演出制御CPU900は、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されているモータデータを出力ポートよりシリアル転送で送信する。これにより、図示しない可動役物が、そのモータデータに基づいた動作をすることとなる(ステップS232)。
次いで、演出制御CPU900は、演出ボタン装置13,設定ボタン15からの信号を受信する(ステップS233)。なお、演出ボタン装置13が遊技者によって押下されていた場合、演出制御CPU900は、図15に示すステップS211の処理を行う際、演出ボタン装置13が押下されたことを考慮した演出パターンを決定することとなる。また、上述したように、設定ボタン15の受信内容は、図15に示すステップS210にて使用される。そして、ステップS233にて、演出制御CPU900は、パチンコ遊技機1(図1参照)の背面に設けられている遊技場の従業員が操作可能なスイッチ(図示せず)の調整内容を受信することができる。そしてこの受信内容が、ステップS210にて、節電モードに設定されているか否かのフラグとして使用されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図示しない可動役物のモータ(図示せず)の位置を検出するモータセンサから送信される検出データに基づきモータの位置を確認する(ステップS234)。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS210の処理にて演出制御RAM902内のメモリ領域に格納された液晶制御コマンドLCD_CMDを液晶制御基板120(図3参照)に送信する(ステップS235)。これにより、液晶表示装置41に、その液晶制御コマンドLCD_CMDに応じた内容、すなわち、図4,図5に示すような内容が表示されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、上記ステップS234にて確認したモータの位置に基づき、図15に示すステップS211にて決定された可動役物を動作させるモータの動作内容に応じたモータデータを生成した上で、演出制御RAM902内のメモリ領域に格納する(ステップS236)。なお、この演出制御RAM902内のメモリ領域に格納されたモータデータが、次の1msのタイマ割込みの際、ステップS232の処理にて出力ポートよりシリアル転送にて送信されることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS209の処理にて演出制御RAM902内に格納した装飾ランプ基板100(図3参照)に搭載されているLEDランプ等の装飾ランプをそれぞれ点灯又は消灯させるのに必要な制御信号を装飾ランプ基板100に送信する(ステップS237)。これにより、LEDランプ等の装飾ランプがそれぞれ点灯又は消灯することとなり、所望のランプ演出が行われることとなる。
次いで、演出制御CPU900は、図15に示すステップS207の処理にて用いる0〜31までループ状にカウントするメインループカウンタML_CNTをインクリメント(+1)し、そのインクリメントした値を16分周(すなわち、16で除算)する処理を行う(ステップS238)。そしてその後、演出制御CPU900は、ステップS230の処理で退避しておいたレジスタを復帰させる(ステップS239)。これにより、図15に示す演出制御メイン処理に戻ることとなる。
しかして、以上説明した本実施形態によれば、遊技者へ現在の遊技状態を的確に認知させる事ができると共に、演出の妨げを低減させることができる。
なお、本実施形態においては、演出制御基板90と液晶制御基板120と別々に設ける例を示したが、一体的に設けても良い。