JP2016212232A - ホログラムスクリーン及びその製造方法 - Google Patents

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【課題】本願発明は、プロジェクタ装置や観測者の想定位置を考慮して、主光線の方向を制御可能なホログラムスクリーンを提供することを課題とする。【解決手段】ホログラムスクリーン製造装置20は、ホログラムデータに補正情報を付与するものであり、補正情報の算出に必要なパラメータとして、なす角を設定するパラメータ設定手段21と、パラメータ設定手段21で設定されたなす角に基づいて、所望の位置でホログラムが再生されるように補正情報を算出する補正情報算出手段22と、外部から入力されたホログラムデータに補正情報を付与するホログラムデータ生成手段23とを備える。【選択図】図1

Description

本願発明は、ホログラムデータが記録されたホログラムスクリーン及びその製造方法に関する。
立体映像表示技術の1つとして、インテグラルフォトグラフィ(以下、IP)が知られている。このIPは、レンズアレイ、凸型ミラーアレイ、凹型ミラーアレイ等の光学アレイ素子を介して、光線情報で構成された画像(IP画像)を表示することで立体像を再生する。このとき、光学アレイ素子は、IP画像の各画素の光を、光学アレイ素子を構成する要素光学素子の焦点距離によって所定の方向に伝搬させる。
従来より、光学アレイ素子の機能をホログラムスクリーン(HOEスクリーン)に置き換える技術が提案されている(非特許文献1)。この従来技術では、実在するレンズアレイにレーザ光を照射し、透過した光を物体光とみなし、反射型ホログラムとして記録する。この反射型ホログラムスクリーンは、凸型ミラーアレイと同等の機能を有するため、対応する光線情報をプロジェクタ装置で投影することで、IPに相当する立体映像を表示できる。
Two-dimensional and three-dimensional transparent screens based on lens-array holographic optical elements,K.Hong,et al.,OPTICS EXPRESS,16 June 2014,Vol.22,No12
前記した従来技術では、物体光の生成に実在する光学アレイ素子を用いるため、要素光学素子のサイズ又は焦点距離、プロジェクタ装置からの光の反射方向といった光学パラメータに制限が生じる。このため、光線情報を投影するプロジェクタ装置又は観測者とホログラムスクリーンとの位置関係に応じて、適切な光学パラメータを持つホログラムスクリーンを作成することが困難である。特に、光学パラメータに含まれる光の反射方向が、立体映像の画質や再生像を観測できる視域に大きく影響を及ぼす。
そこで、実在する光学アレイ素子を仮想的な光学アレイ素子(仮想光学アレイ素子)に置き換えてホログラムデータを生成し、プロジェクタ装置からの光の入射角や観測者の想定位置を考慮した補正情報を付与し、そのホログラムデータの再生光を物体光としてホログラムスクリーンを作成すれば、再生像の歪みを抑え、任意の位置に視域を設けることが可能となる。
図8を参照し、実在する光学アレイ素子、又は、補正情報を付与しない仮想光学アレイ素子によりホログラムスクリーンを作製し、従来のプロジェクタ装置で光線情報を投影した場合の問題を説明する。
この図8では、ホログラムスクリーン9が凸型ミラーアレイに相当する機能を備えるため、凸型ミラーアレイを構成する凸型ミラー90の一部を破線で図示した。また、図8では、光線情報を投影するプロジェクタ装置βの投影画角の範囲を一点鎖線で図示し、凸型ミラー90による反射光の延長部分を破線で図示し、各凸型ミラー90の主点(中心点)で反射される主光線を太線で図示した。
なお、図8では、説明を分かり易くするため、微小サイズの凸型ミラー90を拡大して図示した。
図8のように、凸型ミラー90の主点に投影された光線情報は、主光線の方向を中心として、予め設定した焦点距離に応じた画角内で反射される。このとき、観察者αはホログラムスクリーン9の正面での観察を想定することが多く、プロジェクタ装置βは斜め方向から斜投影する場合が多い。このため、ホログラムスクリーン9の位置に応じてプロジェクタ装置βへの入射角が異なる。そして、従来技術では、一律の光学パラメータを持つ凸型ミラー90をアレイ化した凸型ミラーアレイを用いるため、主光線の方向を制御できない。その結果、観測者αに光が到達しないことや、再生像に歪みが生じることがある。
本願発明は、プロジェクタ装置や観測者の想定位置を考慮して、主光線の方向を制御可能なホログラムスクリーン及びその製造方法を提供することを課題とする。
前記した課題に鑑みて、本願第1発明に係るホログラムスクリーンの製造方法は、仮想光学アレイ素子を介して生成されたホログラムデータを空間光変調器で表示し、表示された前記ホログラムデータが記録されたホログラムスクリーンの製造方法であって、前記ホログラムスクリーンに光線情報を投影するプロジェクタ装置からの光の入射方向又は正反射方向と、前記仮想光学アレイ素子からの主光線の方向とのなす角を設定するパラメータ設定工程と、前記なす角に基づいて、所望の位置で前記ホログラムが再生されるように補正情報を算出する補正情報算出工程と、前記補正情報に応じた前記ホログラムデータを生成するホログラムデータ生成工程と、前記補正情報に応じた前記ホログラムデータを前記空間光変調器に表示させる表示工程と、前記ホログラムデータが記録されていないホログラムスクリーンに前記空間光変調器が前記補正情報に応じて再生する物体光を照射することで、前記ホログラムデータを記録する記録工程と、を順に実行する手順とした。
かかる手順によれば、ホログラムスクリーンの製造方法では、実際にホログラムスクリーンが使われる際のプロジェクタ装置からの光線情報の入射角を考慮して、所望の位置(例えば、観察者の想定位置)に主光線の方向を制御する補正情報を、ホログラムデータに付与する。従って、ホログラムスクリーンの製造方法では、補正情報に応じて仮想光学アレイ素子の物体光が傾けられた状態でホログラムスクリーンに照射される。
なお、仮想光学アレイ素子からの主光線とは、仮想光学アレイ素子を構成する仮想要素光学素子の主点で反射された光線、又は、この主点を透過した光線のことである。
また、本願第2発明に係るホログラムスクリーンの製造方法は、前記表示工程において、光線再生方式(例えば、IP方式)に対応した前記ホログラムデータを前記空間光変調器に表示する手順とした。
かかる手順によれば、ホログラムスクリーンの製造方法では、IP立体映像を歪みにくく、視域の制限を少なくできる。
また、本願第3発明に係るホログラムスクリーンの製造方法は、前記補正情報算出工程において、前記なす角θと、波数ベクトルkと、前記補正情報が表す補正角θと、前記仮想光学アレイ素子の中心から前記ホログラムスクリーンの各画素までの距離dとで定義された式(1)及び式(2)を用いて、位相情報φpを、前記補正情報として算出する手順とした。
かかる手順によれば、ホログラムスクリーンの製造方法では、プロジェクタ装置からの光線情報の入射角に応じた補正情報を算出できるので、主光線の方向を正確に制御でき、立体映像がより歪みにくく、視域の制限をより少なくできる。
また、本願第4発明に係るホログラムスクリーンは、仮想光学アレイ素子を介して生成されたホログラムデータが記録されたホログラムスクリーンであって、前記ホログラムスクリーンに光線情報を投影するプロジェクタ装置からの光の入射方向又は正反射方向と前記仮想光学アレイ素子からの主光線の方向とのなす角に基づいて算出された補正情報に応じて、前記空間光変調器が再生する物体光により、前記ホログラムデータが記録された構成とした。
かかる構成によれば、ホログラムスクリーンは、光線情報を投影するプロジェクタ装置の入射角を考慮して、所望の位置に主光線の方向を制御する補正情報がホログラムデータに付与されている。従って、ホログラムを再生する際、補正情報に基づいて光線情報の反射方向又は透過方向を補正できるので、立体映像を歪みにくく、視域の制限を少なくできる。
本願発明によれば、以下のような優れた効果を奏する。
本願第1,4発明によれば、光線情報を投影するプロジェクタ装置の入射角を考慮した補正情報に応じて、仮想光学アレイ素子の物体光が傾けられた状態でホログラムスクリーンに照射されるので、主光線が所望の位置に透過又は反射されるように補正することができる。これにより、本願第1,第4発明によれば、立体映像を歪みにくく、視域の制限を少なくできるので、ホログラムスクリーンの画質を向上させることができる。
本願第2発明によれば、IP立体映像を歪みにくくできるので、IP方式で画質を向上させることができる。
本願第3発明によれば、正確な補正情報を算出するので、立体映像をより歪みにくく、視域の制限をより少なくし、ホログラムスクリーンの画質をさらに向上させることができる。
本願発明の実施形態に係るホログラム記録システムの構成を示すブロック図である。 反射型のホログラムスクリーンにおけるなす角の設定を説明する説明図である。 主光線が観察者の想定位置に反射された状態を説明する説明図である。 主光線が同一方向に反射された状態を説明する説明図である。 本願発明の実施形態に係るホログラムスクリーン製造方法を示すフローチャートである。 光線情報の反射方向の補正を説明する説明図である。 透過型のホログラムスクリーンにおけるなす角の設定を説明する説明図である。 従来技術を説明する説明図である。
図1を参照し、本願発明の実施形態に係るホログラム記録システム1について説明する。
図1のように、ホログラム記録システム1は、ホログラムデータをホログラムスクリーン9に記録(印刷)するものであり、ホログラム記録装置10と、ホログラムスクリーン製造装置20とを備える。
ホログラムスクリーン9は、ホログラムデータを記録するものである。例えば、ホログラムスクリーン9としては、ガラス又はプラスチックの基板にフォトポリマーと感光材とを積層させたものがあげられる。本実施形態では、ホログラムスクリーン9が反射型であることとする。
ここで、ホログラムデータとは、ホログラムの干渉縞を表したデータである。本実施形態では、ホログラムデータは、プロジェクタ装置からの光の入射角や主光線の方向を考慮した補正情報が付与されている。
なお、ホログラムデータは、仮想光学アレイ素子に基づいて生成される。言い換えるなら、ホログラムデータは、仮想的な凸型ミラーアレイのミラー径、焦点距離等の光学パラメータが予め設定された状態で、一般的な計算機合成ホログラム(CGH:Computer Generated Hologram)により生成される。
[ホログラム記録装置の構成]
まず、ホログラム記録装置10の構成について説明する。
ホログラム記録装置10は、レーザ100と、1/2波長板101と、レンズ102,103と、偏光ビームスプリッタ104と、物体光光学系110と、参照光光学系120と、ステージ130とを備える。
レーザ100は、レーザ光を発振するレーザ装置である。例えば、レーザ100としては、ホログラムスクリーン9の記録方式に応じて、連続発振レーザ又はパルスレーザを発振するレーザ装置の何れかを用いることができる。
1/2波長板101は、後記する偏光ビームスプリッタ104で分岐されるP偏光及びS偏光のバランスを調整するために、レーザ100からのレーザ光の偏光方向を変えるものである。
レンズ102は、例えば、1/2波長板101からのレーザ光のビーム径を拡大する凸レンズである。このレンズ102は、その機能を満たすものであれば、単レンズ又は複合レンズであってもよい(後記するレンズ103,113,115〜117も同様)。
なお、レンズ102で拡大されたレーザ光の光軸中心を長破線で図示し、レーザ光の両端を短破線で図示した。
レンズ103は、例えば、レンズ102からのレーザ光を平行光に変換する凸レンズである。
偏光ビームスプリッタ104は、レンズ103からのレーザ光を、物体光と参照光とに分岐するものである。つまり、偏光ビームスプリッタ104は、レンズ103からのレーザ光を、互いに直交するP偏光とS偏光とに分岐する。本実施形態では、偏光ビームスプリッタ104を透過したレーザ光を物体光(P偏光)とし、偏光ビームスプリッタ104で反射されたレーザ光を参照光(S偏光)とする。
物体光光学系110は、偏光ビームスプリッタ104を透過した物体光をホログラムスクリーン9に出射する光学系である。この物体光光学系110は、物体光光学系110からの物体光及び参照光光学系120からの参照光がホログラムスクリーン9の記録面上で同一位置に照射されるように配置されている。また、物体光光学系110は、偏光ビームスプリッタ111と、SLM(空間光変調器)112と、レンズ113と、HZP処理用マスク114と、レンズ115〜117とを備える。
偏光ビームスプリッタ111は、偏光ビームスプリッタ104からの物体光をSLM112に透過すると共に、SLM112からの物体光をレンズ113に向けて反射するものである。つまり、偏光ビームスプリッタ111は、SLM112で振幅が変調された物体光をレンズ113に向けて反射する。
SLM112は、ホログラムスクリーン製造装置20から入力されたホログラムデータを表示する振幅変調素子である。そして、SLM112は、偏光ビームスプリッタ111からの物体光の振幅をホログラムデータに従って変調し、ホログラムデータ(干渉縞)が反映された物体光を偏光ビームスプリッタ111に反射する。
レンズ113は、例えば、偏光ビームスプリッタ111で反射された物体光をHZP処理用マスク114に集光する凸レンズである。
HZP処理用マスク114は、妨害光を除去するHPZ(ハーフゾーンプレート)処理を行うために、レンズ113からの物体光の半分を遮蔽するマスクである。
レンズ115は、例えば、HZP処理用マスク114からの物体光を平行光に変換する凸レンズである。
レンズ116は、例えば、レンズ115からの物体光をレンズ117に集光する凸レンズである。
レンズ117は、例えば、レンズ116からの物体光をホログラムスクリーン9に出射する凸レンズである。
参照光光学系120は、偏光ビームスプリッタ104で反射された参照光をホログラムスクリーン9に出射する光学系であり、空間フィルタ121と、ミラー122,123とを備える。
空間フィルタ121は、偏光ビームスプリッタ104で反射された参照光の外周部を遮断するフィルタである。
ミラー122は、空間フィルタ121からの参照光をミラー123に反射するものである。
ミラー123は、ミラー122からの参照光をホログラム記録媒体9に反射するものである。
ステージ130は、ホログラムスクリーン9を搭載し、任意の位置に移動させるものである。例えば、ステージ130は、ホログラムデータを要素セル単位で記録する場合、搭載したホログラムスクリーン9を2軸方向に移動させてもよい。
以上の構成により、レーザ100が出射したレーザ光は、1/2波長板101により偏光方向が調整される。そして、このレーザ光は、偏光ビームスプリッタ104により、物体光(P偏光)と参照光(S偏光)とに分岐される。
物体光(P偏光)は、偏光ビームスプリッタ111を透過し、SLM112に入射する。このとき、SLM112は、補正情報が付与されたホログラムデータを表示している。従って、SLM112に入射した物体光は、SLM112に表示されたホログラムデータに応じて、その振幅が変調され、P偏光としてホログラムスクリーン9に出射される。
また、参照光(S偏光)は、空間フィルタ121によって物体光と同一ビーム径まで絞られ、ミラー122で反射される。そして、参照光は、参照光光学系120を介して、ホログラムスクリーン9に出射される。このように、物体光及び参照光が共にホログラムスクリーン9の同一位置に照射され、ホログラムデータ(干渉縞)が記録される。
[ホログラムスクリーン製造装置の構成]
次に、ホログラムスクリーン製造装置20の構成について説明する。
図1のように、ホログラムスクリーン製造装置20は、ホログラムデータに補正情報を付与するものであり、パラメータ設定手段21と、補正情報算出手段22と、ホログラムデータ生成手段23とを備える。
パラメータ設定手段21は、補正情報の算出に必要なパラメータとして、後記するなす角θを設定するものである。例えば、ホログラム記録装置10の利用者が、図示を省略したマウス、キーボード等の操作手段を用いて、パラメータをパラメータ設定手段21に入力(設定)する。そして、パラメータ設定手段21は、設定されたパラメータを補正情報算出手段22に出力する。
図2のように、なす角θは、プロジェクタ装置βの正反射方向Aと、主光線の方向Cとの角度を表す。すなわち、プロジェクタ装置βの正反射方向Aは、プロジェクタ装置βからの光で仮想凸型ミラー90の主点を通る光線が、仮想凸型ミラー90の主点で補正されずに反射する方向である。また、主光線の方向Cは、仮想凸型ミラー90の主点で反射される光線情報の方向である。
ここで、なす角θは、任意に設定できる。例えば、なす角θは、図3のように、主光線が観察者αの想定位置に反射されるように設定できる。また、なす角θは、図4のように、主光線が同一方向に反射されるように設定してもよい。
図1に戻り、ホログラムスクリーン製造装置20の構成について、説明を続ける。
補正情報算出手段22は、パラメータ設定手段21から入力されたなす角θに基づいて、所望の位置でホログラムが再生されるように補正情報を算出するものである。具体的には、補正情報算出手段22は、m個の仮想凸型ミラー90に対応する複素振幅分布毎に、(1)及び式(2)で表される位相情報φpを補正情報として算出する(但し、mは2以上の整数)。
θ=θ/2 …式(1)
φp=kd・sinθ …式(2)
ここで、kが波数ベクトルであり、k=2π/λとなる。このλは、レーザ100が出射したレーザ光の波長である。また、θが補正情報(補正角)である。また、dが、仮想凸型ミラー90の主点から仮想凸型ミラー90内の複素振幅分布の各画素までの距離である。
その後、補正情報算出手段22は、算出した補正情報をホログラムデータ生成手段23に出力する。
なお、利用者がなす角θgを直接入力せず、ホログラムスクリーン9に対するプロジェクタ装置βの位置と主光線の方向Cとをパラメータ設定手段21に入力してもよい。この場合、補正情報算出手段22が、入力されたプロジェクタ装置βの位置と主光線の方向Cとから、仮想凸型ミラー90毎に、幾何学的になす角θgを算出してもよい。
ホログラムデータ生成手段23は、補正情報に応じたホログラムデータを生成するものである。具体的には、ホログラムデータ生成手段23は、外部から入力された仮想光学アレイ素子の複素振幅分布に、補正情報算出手段22から入力された補正情報を加算する。そして、ホログラムデータ生成手段23は、補正情報が加算された複素振幅分布を一般的なホログラムエンコード手法でエンコードし、補正情報に応じたホログラムデータを生成する。その後、ホログラムデータ生成手段23は、生成したホログラムデータをSLM112に出力する。
なお、複素振幅分布とは、仮想光学アレイ素子の物体光の振幅及び位相を表した情報である。
[ホログラムスクリーンの製造方法]
図5を参照し、ホログラムスクリーン9の製造方法について説明する(適宜図1参照)。
ホログラムスクリーン製造装置20は、パラメータ設定手段21によって、パラメータとして、なす角θを設定する(ステップS1:パラメータ設定工程)。
ホログラムスクリーン製造装置20は、補正情報算出手段22によって、所望の位置で前記ホログラムが再生されるように補正情報(位相情報φp)を算出する(ステップS2:補正情報算出工程)。
ホログラムスクリーン製造装置20は、ホログラムデータ生成手段23によって、ステップS2の補正情報に応じたホログラムデータを生成する(ステップS3:ホログラムデータ生成工程)。
ホログラムスクリーン製造装置20は、ホログラムデータ生成手段23によって、補正情報に応じたホログラムデータをSLM112に出力する。すると、SLM112は、入射したレーザ光を補正情報に応じた仮想光学アレイ素子の物体光の一部として反射できる状態となる(ステップS4:表示工程)。
ホログラム記録装置10は、物体光光学系110を介して物体光をホログラムスクリーン9に照射し、参照光光学系120を介して参照光をホログラムスクリーン9に照射する。これにより、SLM112に表示されたホログラムデータが、ホログラムスクリーン9に記録される(ステップ5:記録工程)。
なお、ステップS5の処理において、ホログラムデータを要素セル単位で記録する場合、ホログラムスクリーン9を搭載したステージ130を2軸方向に移動させつつ、ホログラムデータを順次記録すればよい。
[ホログラムの再生位置の補正]
図6を参照し、ホログラムの再生位置の補正について説明する。
ここでは、プロジェクタ装置βの正反射方向と、仮想凸型ミラー90が反射する主光線の方向とが図2のなす角θに等しくなることとする。
図6のように、プロジェクタ装置βは、光線情報をホログラムスクリーン9に投影する。すると、光線情報は、ホログラムスクリーン9で反射され、IPに相当する立体映像が表示される。このとき、SLM112が補正情報に応じて物体光を傾けて記録しているので、光線情報が所望の位置に反射される。これにより、光線情報を観察者の想定位置に反射させたり(図3)、同一方向に反射させることができる(図4)。
なお、ホログラムスクリーンに投影する光線情報は、主光線の方向に応じて正しい運動視差を提示できるよう生成する。
[作用・効果]
以上のように、本願発明の実施形態に係るホログラム記録システム1は、補正情報に応じた物体光がホログラムスクリーン9に照射されるので、各要素光学素子で反射する主光線の方向を補正することができる。これにより、ホログラム記録システム1は、立体映像を歪みにくく、視域の制限を少なくできるので、ホログラムスクリーン9の画質を向上させることができる。
さらに、ホログラム記録システム1は、前記した式(1)及び式(2)を用いて、正確な補正情報を算出するので、立体映像をより歪みにくく、視域の制限をより少なくし、ホログラムスクリーン9の画質をさらに向上させることができる。
(変形例)
以上、本願発明の実施形態を詳述してきたが、本願発明は前記した実施形態に限られるものではなく、本願発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
ホログラム印刷装置の構成(例えば、光学系の構成)は、前記した実施形態に限定されない。
また、前記した実施形態では、空間光変調器が振幅変調素子であることとして説明したが、これに限定されない。例えば、空間光変調器は、位相変調素子、又は、DPH(double phase hologram)光学系等の位相及び振幅の両方を変調できる素子としてもよい。このように、共役光や0次光等の不要光が発生しない場合、フィルタ処理用の光学系(図1のレンズ113,115及びHZP処理用マスク114)を省略してもよい。
前記した実施形態では、反射型のホログラムスクリーンの反対方向から180度のなす角を設けて物体光及び参照光を入射させる例で説明したが、これに限定されない。例えば、物体光及び参照光のなす角は、任意に設定可能である。
前記した実施形態では、ホログラムスクリーンが反射型であることとして説明したが、これに限定されない。つまり、ホログラムスクリーンは、物体光及び参照光を同方向から入射させる透過型であってもよい。この場合、パラメータ設定手段は、図7のように、プロジェクタ装置βからの光の入射方向Bと、仮想レンズアレイ(仮想光学アレイ素子)を構成する仮想要素レンズ(仮想要素光学素子)91の主光線の方向Cとのなす角θを設定する。
本願発明は、ホログラムスクリーン及びプロジェクタ装置を用いた映像表示に関連した分野(例えば、広告又はデジタルサイネージ)で利用することができる。
1 ホログラム記録システム
9 ホログラムスクリーン
10 ホログラム記録装置
100 レーザ
101 1/2波長板
102,103,113,115〜117 レンズ
104,111 偏光ビームスプリッタ
110 物体光光学系
112 SLM(空間光変調器)
114 HZP処理用マスク
120 参照光光学系
121 空間フィルタ
122,123 ミラー
130 ステージ
20 ホログラムスクリーン製造装置
21 パラメータ設定手段
22 補正情報算出手段
23 ホログラムデータ生成手段

Claims (4)

  1. 仮想光学アレイ素子を介して生成されたホログラムデータを空間光変調器で表示し、表示された前記ホログラムデータが記録されたホログラムスクリーンの製造方法であって、
    前記ホログラムスクリーンに光線情報を投影するプロジェクタ装置からの光の入射方向又は正反射方向と、前記仮想光学アレイ素子からの主光線の方向とのなす角を設定するパラメータ設定工程と、
    前記なす角に基づいて、所望の位置で前記ホログラムが再生されるように補正情報を算出する補正情報算出工程と、
    前記補正情報に応じた前記ホログラムデータを生成するホログラムデータ生成工程と、
    記補正情報に応じたホログラムデータを前記空間光変調器に表示させる表示工程と、
    前記ホログラムデータが記録されていないホログラムスクリーンに前記空間光変調器が前記補正情報に応じて再生する物体光を照射することで、前記ホログラムデータを記録する記録工程と、
    を順に実行することを特徴とするホログラムスクリーンの製造方法。
  2. 前記表示工程では、光線再生方式に対応した前記ホログラムデータを前記空間光変調器に表示することを特徴とする請求項1に記載のホログラムスクリーンの製造方法。
  3. 前記補正情報算出工程では、前記なす角θと、波数ベクトルkと、前記補正情報が表す補正角θと、前記仮想光学アレイ素子の中心から前記ホログラムスクリーンの各画素までの距離dとで定義された式(1)及び式(2)を用いて、
    θ=θ/2 …式(1)
    φp=kd・sinθ …式(2)
    位相情報φpを、前記補正情報として算出することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のホログラムスクリーンの製造方法。
  4. 仮想光学アレイ素子を介して生成されたホログラムデータが記録されたホログラムスクリーンであって、
    前記ホログラムスクリーンに光線情報を投影するプロジェクタ装置から光の入射方向又は正反射方向と前記仮想光学アレイ素子からの主光線の方向とのなす角に基づいて算出された補正情報に応じて、前記空間光変調器が再生する物体光により、前記ホログラムデータが記録されたことを特徴とするホログラムスクリーン。
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