JP2018180261A - ホログラム生成装置、ホログラム生成プログラムおよびホログラフィックプロジェクションシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】ホログラム生成に必要となるデータを、効率良くリアルタイムに生成する。【解決手段】ホログラム生成装置1は、3次元モデルから光線情報を取得し、光線サンプリング面における要素画像を作成する光線情報取得変換手段11と、光線サンプリング面の光線情報を波面サンプリング面の波面情報に変換する光線波面変換手段12と、波面サンプリング面からホログラム面までの波面伝搬を計算し、ホログラムデータを算出する干渉縞計算手段13と、一つのセルに関するホログラムデータの生成要求に対応する複数の要素画像について並列処理するように制御する動作制御手段14と、を備える。動作制御手段14は、ホログラムデータがホログラムプリンタ2に出力されると、次に記録するセルの生成要求をホログラムプリンタ2から受信する前に、当該次に記録するセルに対応する複数の要素画像についての処理を実行させる。【選択図】図2
Description
本発明は、電子ホログラフィに利用するホログラムを生成するホログラム生成装置、ホログラム生成プログラムおよびホログラフィックプロジェクションシステムに関する。
従来、ホログラムの生成手法として、点光源からフレネル近似式を用いてホログラムを生成する手法が知られている。しかしながら、この手法では点群の3次元モデルしか扱うことが出来ず、写実的な3次元CG(Computer Graphics)モデルや実写の3次元モデルのような被写体を扱うことは難しいものであった。
これに対し、光線情報からホログラムを生成する手法が開発されている。この手法は、図5に示すように、被写体5の近くに光線サンプリング面P1を設け、光線サンプリング面P1上において、光線をサンプリングする。光線サンプリング面P1には、光線サンプリング点が高密度に配置されており、各光線サンプリング点を通過する光線群をその点の投影画像(要素画像)として取得する(処理[1]:光線情報の取得処理)。この投影画像の強度情報は角度スペクトルに相当するため、フーリエ変換処理により対応する光線サンプリング点近傍の小領域(要素画像)の波面情報に変換することができる(処理[2]:光線情報の波面情報への変換処理)。全ての光線サンプリング点の投影画像に対してフーリエ変換を行い、結果として取得した波面情報を光線サンプリング面P1に再配置することより、波面サンプリング面P2を得ることができる。そして、波面サンプリング面P2からホログラム面P3までの波面伝搬を計算し、ホログラム面P3上での参照光との干渉縞を計算することでホログラムパターン(干渉パターン)を得る(処理[3]:ホログラム面への伝搬計算処理)。
この光線サンプリング面P1を被写体5の近傍に設けることにより、ホログラム面P3から離れた物体でも光線のサンプリングや解析の影響によるぼけを抑えた光分解能な像再生が実現できる。また、陰影や質感といったCGの写実的な表現を再生像に反映させることができる。
また、CGではなく実写の被写体5から光線情報を生成する技術として、インテグラルフォトグラフィが知られている(非特許文献1参照)。このインテグラルフォトグラフィでは、多数の小さなレンズ(要素レンズ)が平面状に並んだレンズアレイを用いて、被写体5からの光(物体光)を記録する。このとき、記録面(光線サンプリング面)には、被写体5を異なる角度から観測した微小な像(要素画像)が多数記録される。このインテグラルフォトグラフィの手法で得た要素画像について、その複素振幅を要素毎にフーリエ変換することによりホログラム面P3の複素振幅を得て、ホログラムパターンを算出することができる。
Yasuyuki Ichihashi, Ryutaro Oi, Takanori Senoh, Kenji Yamamoto, and Taiichiro Kurita, "Real-time capture and reconstruction system with multiple GPUs for a 3D live scene by a generation from 4K IP images to 8K holograms," Optics Express, Vol. 20, Issue 19, pp. 21645-21655 (2012)
従来の手法では、ホログラムの作成のために必要な処理[1]〜処理[3]のそれぞれについて、膨大な量の情報を扱う必要がある。例えば、ホログラムプリンタにおいて20cm四方のホログラムを生成する場合には、約500Gバイトのデータを作成する必要がある。ホログラムプリンタでは、これらのデータの印刷を一度に行うのではなく、適当なサイズに分割したセル単位で行う。従って、セル単位でホログラムを生成し記録を逐次実行することが、リアルタイム性という点では望ましい。しかしながら、現時点では、この計算にスーパーコンピュータ等のクラウドサービスを利用しており、これらのサービスは、一般的にリアルタイム性を保証するものではないため、ホログラムプリンタの処理状況に合わせて逐次ホログラムの計算を効率良く実行するには適していない。
図6は、従来技術による、ホログラムの生成および印刷の流れを説明するための図である。
ホログラムを生成する際には、レンダリング用サーバ6が、他のPC(Personal Computer)等で作成されたCGの3次元モデルや、レンズアレイで撮影することにより得られた実写の3次元モデルを取得し、図5で示した処理[1]の光線サンプリングによる要素画像の取得処理を行う。そして、レンダリング用サーバ6が、その結果を大型のワークステーションやスーパーコンピュータ等のクラウドサービスに送信することにより、処理[2]の光線情報の波面情報への変換処理、および、処理[3]のホログラム面への伝搬計算処理を実行させてその結果(ホログラムデータ)を取得し、プリンタ制御用PC7へ出力する。プリンタ制御用PC7は、外部ストレージ3等にホログラムデータを記憶するとともに、ホログラムプリンタ2に印刷の指示を出力することによりホログラムを生成する。
ホログラムを生成する際には、レンダリング用サーバ6が、他のPC(Personal Computer)等で作成されたCGの3次元モデルや、レンズアレイで撮影することにより得られた実写の3次元モデルを取得し、図5で示した処理[1]の光線サンプリングによる要素画像の取得処理を行う。そして、レンダリング用サーバ6が、その結果を大型のワークステーションやスーパーコンピュータ等のクラウドサービスに送信することにより、処理[2]の光線情報の波面情報への変換処理、および、処理[3]のホログラム面への伝搬計算処理を実行させてその結果(ホログラムデータ)を取得し、プリンタ制御用PC7へ出力する。プリンタ制御用PC7は、外部ストレージ3等にホログラムデータを記憶するとともに、ホログラムプリンタ2に印刷の指示を出力することによりホログラムを生成する。
つまり、従来のシステムでは、リアルタイム性が保証されていないクラウドサービスを利用するため、ホログラムプリンタ等の処理に対応したセル単位のホログラムデータをリアルタイムに生成することができなかった。また、大量のデータをクラウドサービスとの間で送受信するため、通信ロスも発生していた。
そこで、本発明では、ホログラム生成に必要となるデータを、効率良くリアルタイムに生成することを課題とする。
前記課題を解決するために、本発明のホログラム生成装置は、被写体からの光線をサンプリングする光線サンプリング面を設定してホログラムを計算するホログラム生成装置であって、光線情報取得変換手段と、光線波面変換手段と、干渉縞計算手段と、動作制御手段と、を備える構成とした。
かかる構成において、ホログラム生成装置は、光線情報取得変換手段によって、被写体の3次元モデルから得られる異なる角度の光線情報を取得し、生成しようとするホログラムの仕様に合わせて、光線サンプリング面における、所定のサイズおよび所定の個数の要素画像を作成する。これによって、ホログラム生成装置は、生成しようとするホログラムの仕様に合わせて要素画像を生成することができる。
そして、ホログラム生成装置は、光線波面変換手段によって、作成した要素画像毎に、光線サンプリング面の光線情報を波面サンプリング面の波面情報に変換する。そして、ホログラム生成装置は、干渉縞計算手段によって、波面サンプリング面からホログラムを再生するホログラム面までの波面伝搬を要素画像毎に計算し、波面伝搬の計算で得られた物体光と参照光とのホログラム面上での干渉縞を計算してホログラムデータを算出し、算出したホログラムデータをホログラムプリンタに出力する。
これによって、ホログラム生成装置は、作成した要素画像毎に、光線情報を波面情報に変換した上で、ホログラム面上での干渉縞を計算し、ホログラムデータを算出することができる。
これによって、ホログラム生成装置は、作成した要素画像毎に、光線情報を波面情報に変換した上で、ホログラム面上での干渉縞を計算し、ホログラムデータを算出することができる。
そして、ホログラム生成装置は、動作制御手段によって、ホログラムプリンタがホログラムデータを用いて一度に記録する分割されたホログラムを示すセルのサイズと、光線情報取得変換手段が作成する要素画像の所定のサイズとを比較し、セルのサイズの方が大きい場合に、セルのサイズに合わせて対応する複数の要素画像を設定し、ホログラムプリンタからの一つのセルに関するホログラムデータの生成要求に対応する設定した複数の要素画像について、光線情報取得変換手段、光線波面変換手段、干渉縞計算手段のそれぞれが並列処理するように制御する。そして、動作制御手段は、設定した複数の要素画像について算出したホログラムデータを干渉縞計算手段がホログラムプリンタに出力すると、次に記録するセルの生成要求をホログラムプリンタから受信する前に、当該次に記録するセルに対応する複数の要素画像についての、光線情報取得変換手段、光線波面変換手段、干渉縞計算手段それぞれの処理を実行させる。
これによって、ホログラム生成装置は、ホログラムプリンタによる分割したセル単位でのホログラムの記録に合わせて、光線情報取得変換手段、光線波面変換手段、干渉縞計算手段の各処理を複数の要素画像について並列に実行することができる。また、ホログラム生成装置は、ローカルな環境で各処理を実行できるため、従来技術のようなクラウドサービスを利用する場合に比べ、通信ロスを削減することができる。
これによって、ホログラム生成装置は、ホログラムプリンタによる分割したセル単位でのホログラムの記録に合わせて、光線情報取得変換手段、光線波面変換手段、干渉縞計算手段の各処理を複数の要素画像について並列に実行することができる。また、ホログラム生成装置は、ローカルな環境で各処理を実行できるため、従来技術のようなクラウドサービスを利用する場合に比べ、通信ロスを削減することができる。
また、前記課題を解決するために、本発明のホログラフィックプロジェクションシステムは、上記したホログラム生成装置と、液晶ディスプレイを有する空間光変調器とを備えるホログラフィックプロジェクションシステムであって、ホログラム生成装置が、時系列に変化する被写体の3次元データを取り込んで生成したホログラムデータを空間光変調器に出力し、空間光変調器が、取得した時系列に変化するホログラムデータを液晶ディスプレイに表示させ、光源からの入射光を回折させることにより、動きのあるホログラムを再生するものとした。これによって、動きのあるホログラムをリアルタイムに再生することが可能となる。
本発明によれば、ホログラム生成に必要となるデータを、効率良くリアルタイムに生成することができる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、「実施形態」と称する。)について図面を参照して説明する。
図1に示すように、ホログラム生成システム100は、ユーザ端末4と、ホログラム生成装置1とホログラムプリンタ2を含んで構成される。なお、このホログラム生成システム100に、外部ストレージ3を備えるようにしてもよい。
図1に示すように、ホログラム生成システム100は、ユーザ端末4と、ホログラム生成装置1とホログラムプリンタ2を含んで構成される。なお、このホログラム生成システム100に、外部ストレージ3を備えるようにしてもよい。
ホログラム生成装置1は、ユーザ端末4から取得した被写体の3次元モデルを用いて、図5で示した、処理[1]光線情報の取得処理、処理[2]光線情報の波面情報への変換処理、処理[3]ホログラム面への伝搬計算処理、の各処理を実行することにより、ホログラム生成に必要なホログラムデータを生成する。
この際、ホログラム生成装置1は、従来技術と異なり、ローカルな環境で処理[1]〜処理[3]を実行する。よって、スーパーコンピュータ等のクラウドサービスを利用することがなく、通信ロスが発生しない。また、ホログラム生成装置1は、ホログラムプリンタ2における分割したセル単位での印刷に合わせて、処理[1],処理[2],処理[3]を独立して実行するとともに、各処理を要素画像単位で並列して実行する。これにより、ホログラムデータを、効率良くリアルタイムに生成することができる(詳細は後記)。
この際、ホログラム生成装置1は、従来技術と異なり、ローカルな環境で処理[1]〜処理[3]を実行する。よって、スーパーコンピュータ等のクラウドサービスを利用することがなく、通信ロスが発生しない。また、ホログラム生成装置1は、ホログラムプリンタ2における分割したセル単位での印刷に合わせて、処理[1],処理[2],処理[3]を独立して実行するとともに、各処理を要素画像単位で並列して実行する。これにより、ホログラムデータを、効率良くリアルタイムに生成することができる(詳細は後記)。
ホログラムプリンタ2は、ホログラム生成装置1が生成したホログラムデータを、記録媒体(透明フィルム等)に記録する装置である。ホログラムプリンタ2は、記録媒体への露光を、上記のように分割したセル単位で行い、一度の露光で記録されるホログラムを記録媒体上に並べていくことで一つの画像を生成する。また、ホログラムプリンタ2は、ホログラム生成装置1の処理結果として得たホログラム面の複素振幅分布を、256階調処理し、デジタルビジュアルインタフェース(DVI)などの標準的な映像出力により、ホログラムをディスプレイ(不図示)に表示させることもできる。
外部ストレージ3は、HDD(Hard Disk Drive:ハードディスク)やSSD(Solid State Drive)等により構成され、ビットマップ形式などの標準的な画像フォーマットにより、ホログラムデータを保存しておく。これにより、必要に応じて、ホログラムデータを外部ストレージ3から読み出して利用することが可能となる。
ユーザ端末4は、PC等からなり、ホログラムの対象となる被写体がCGにより作成された場合には、当該CGの3次元モデルを、ホログラム生成装置1に出力する。また、ユーザ端末4は、被写体がCGではなく実写である場合には、例えば、インテグラルフォトグラフィの手法によりレンズアレイで撮影することにより得られた実写の3次元モデルを、ホログラム生成装置1に出力する。
<ホログラム生成装置の構成>
次に、ホログラム生成装置1について、詳細に説明する。
ホログラム生成装置1は、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13、動作制御手段14を含んで構成される。
これらの各手段は、リアルタイムに逐次処理を実行するため、例えば、高速な計算処理が可能な画像処理演算装置(GPU:Graphics Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。そして、ホログラム生成装置1の機能を、SoB(System on Board)若しくはSoC(System on Chip)として実現することも可能である。
次に、ホログラム生成装置1について、詳細に説明する。
ホログラム生成装置1は、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13、動作制御手段14を含んで構成される。
これらの各手段は、リアルタイムに逐次処理を実行するため、例えば、高速な計算処理が可能な画像処理演算装置(GPU:Graphics Processing Unit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等により実現される。そして、ホログラム生成装置1の機能を、SoB(System on Board)若しくはSoC(System on Chip)として実現することも可能である。
光線情報取得変換手段11は、上記した図5の処理[1](光線情報の取得処理)を実行する。
光線情報取得変換手段11は、ユーザ端末4(図1参照)から、光線情報として、CGで作成された3次元モデルのデータを取得した場合には、生成するホログラムの仕様(例えば、要素ホログラムの大きさ(開口)、要素画像のサイズ、要素画像の個数、総画素数、画素ピッチ(サンプリング間隔))に合わせて、要素画像を作成する。
なお、ホログラム生成装置1が生成するホログラムの仕様の各パラメータについては、予め光線情報取得変換手段11に設定しておく。
光線情報取得変換手段11は、ユーザ端末4(図1参照)から、光線情報として、CGで作成された3次元モデルのデータを取得した場合には、生成するホログラムの仕様(例えば、要素ホログラムの大きさ(開口)、要素画像のサイズ、要素画像の個数、総画素数、画素ピッチ(サンプリング間隔))に合わせて、要素画像を作成する。
なお、ホログラム生成装置1が生成するホログラムの仕様の各パラメータについては、予め光線情報取得変換手段11に設定しておく。
光線情報取得変換手段11は、ユーザ端末4から、インテグラルフォトグラフィ等の手法により、実写映像による光線情報を取得した場合は、その光線情報を、生成するホログラムの仕様に合わせて変換処理を実行することにより要素画像を生成する。
この変換処理は、インテグラルフォトグラフィ等の手法を用いた場合に、レンズアレイを構成する要素レンズの数によって決まる光線情報(要素画像)の数と、生成しようとするホログラムの画素数とが異なる場合に、仮に生成しようとするホログラムの画素数の方が大きいとすると、単に、光線情報(要素画像)を拡大しただけでは、要素画像のサイズは増加するが、要素画像の数は変化しない。即ち、解像度は変わらず、拡大表示した分、画像の粗さが目立つだけになることに対応するための処理である。
光線情報取得変換手段11は、この変換処理を、公知の手法(例えば、特開2013-3396号公報に記載の手法)を用いて行う。
特開2013-3396号公報には、インテグラルフォトグラフィを用いて、レンズアレイを構成する各要素レンズにより撮影された各要素画像について、以下の処理を実行する。
各要素画像から同じ角度の光線の情報を持つ画素を集めて1つの画像とする。そしてこれらの画像を、それぞれ画像補間(既知の、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法)を用いて任意の画素数に拡大(または縮小)し、各画素をそれぞれ元のインテグラルフォトグラフィの画像中の対応する位置に戻す。このときの位置関係は、初めに集められた画素については元々と同じ状態を保つものとし、補間されて生成された光線の情報を持つ画素については、その補間の元となる画素(集められた画素)を持つ要素画像の間に新たな要素画像を生成し、その中の画素として配置する。このようにすることで、要素画像の大きさは変わらないが、要素画像の数が増える(または減る)ことになり、生成するホログラムの解像度を上げることができる。
特開2013-3396号公報には、インテグラルフォトグラフィを用いて、レンズアレイを構成する各要素レンズにより撮影された各要素画像について、以下の処理を実行する。
各要素画像から同じ角度の光線の情報を持つ画素を集めて1つの画像とする。そしてこれらの画像を、それぞれ画像補間(既知の、ニアレストネイバー法、バイリニア法、バイキュービック法)を用いて任意の画素数に拡大(または縮小)し、各画素をそれぞれ元のインテグラルフォトグラフィの画像中の対応する位置に戻す。このときの位置関係は、初めに集められた画素については元々と同じ状態を保つものとし、補間されて生成された光線の情報を持つ画素については、その補間の元となる画素(集められた画素)を持つ要素画像の間に新たな要素画像を生成し、その中の画素として配置する。このようにすることで、要素画像の大きさは変わらないが、要素画像の数が増える(または減る)ことになり、生成するホログラムの解像度を上げることができる。
また、光線情報取得変換手段11は、奥行きの深い複数の被写体を対象にする場合には、公知の物体間の隠面処理を行う(例えば、非特許文献2参照:Koki Wakunami, Masahiro Yamaguchi,“Calculation for computer generated hologram using ray-sampling plane,”Optics Express, Vol.19, Issue 10, pp.9086-9101(2011))。隠面処理を行うためには、後方から伝搬する波面を前方の物体表面で遮蔽する必要がある。この場合、光線情報取得変換手段11は、前方および後方の被写体に対して、それぞれ光線サンプリング面を設定する。そして、光線情報取得変換手段11は、ホログラム面から遠い方(後方)のサンプリング面を、前方のサンプリング面まで伝搬させ、そこで波面情報を光線情報に変換する。こうして得た、後方の光線情報に対して、対応する前方の光線情報を上書きすることにより、前後関係が適切な光線情報を生成でき、光線空間で隠面消去を行うことができる。
この隠面処理の手法では、サンプリングされた光線の全ての角度方向に対して隠面処理が適用されるため、遮蔽物体の形状を必要とせずに様々な観測位置に対して正確なオクルージョンを実現できる。
この隠面処理の手法では、サンプリングされた光線の全ての角度方向に対して隠面処理が適用されるため、遮蔽物体の形状を必要とせずに様々な観測位置に対して正確なオクルージョンを実現できる。
光線波面変換手段12は、上記した図5の処理[2](光線情報の波面情報への変換処理)を実行する。
光線波面変換手段12は、例えば、公知の角スペクトル法に基づき、要素画像毎に、当該要素画像の強度情報を用いてフーリエ変換処理を実行することにより、光線情報を波面情報(複素振幅)に変換することができる。これを、光線サンプリング面P1の各要素画像の全てについて計算ことにより、波面サンプリング面P2の波面情報(複素振幅分布)を求めることができる。
光線波面変換手段12は、例えば、公知の角スペクトル法に基づき、要素画像毎に、当該要素画像の強度情報を用いてフーリエ変換処理を実行することにより、光線情報を波面情報(複素振幅)に変換することができる。これを、光線サンプリング面P1の各要素画像の全てについて計算ことにより、波面サンプリング面P2の波面情報(複素振幅分布)を求めることができる。
干渉縞計算手段13は、波面サンプリング面P2からホログラム面P3まで(図5参照)の波面伝搬を計算する。具体的には、干渉縞計算手段13は、要素画像の複素振幅を、2次元フーリエ変換することによりホログラム面P3の複素振幅を求めることができる(例えば、非特許文献3参照:大井隆太朗、他3名、「インテグラルフォトグラフィを入力として用いたホログラムの生成技術」、情報通信研究機構季報、国立研究開発法人情報通信研究機構、Vol.56、Nos.1/2、2010年3・6月、p.19-28)。なお、この2次元フーリエ変換は、要素画像毎に独立した1次元フーリエ変換に分解して計算することができる。そして、干渉縞計算手段13は、計算したホログラム面P3の複素振幅で示される物体光と参照光との干渉縞を計算することにより、ホログラムパターン(ホログラムデータ)を算出する。
また、干渉縞計算手段13は、算出したホログラムデータを、外部装置であるホログラムプリンタ2や、外部ストレージ3に出力する。
また、干渉縞計算手段13は、算出したホログラムデータを、外部装置であるホログラムプリンタ2や、外部ストレージ3に出力する。
上記のように、光線情報取得変換手段11が生成した各要素画像の情報について、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13は、要素画像毎に独立して計算処理を実行できる。そして、干渉縞計算手段13が、ホログラムデータを算出することが可能となる。
動作制御手段14は、外部装置(以下、ここでは、ホログラムプリンタ2として説明する。)との間で信号を送受信することにより、ホログラム生成装置1内でのホログラム生成処理を、ホログラムプリンタ2との間で適切な処理タイミングで実行し、ホログラムデータを出力するように制御する。
なお、動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2が記録媒体(透明フィルム等)に記録する分割されたセル(以下、「サブホログラム」ともいう。)のサイズの情報を予め取得しておく。そして、動作制御手段14は、この印刷(露光)時のセル(サブホログラム)のサイズと、干渉縞計算手段13が生成する各要素画像に対応したホログラムデータ(要素ホログラム)のサイズとが異なる場合には、印刷に必要となるホログラムデータ(サブホログラムのデータ)がリアルタイムに計算されるように、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13を制御する。
なお、動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2が記録媒体(透明フィルム等)に記録する分割されたセル(以下、「サブホログラム」ともいう。)のサイズの情報を予め取得しておく。そして、動作制御手段14は、この印刷(露光)時のセル(サブホログラム)のサイズと、干渉縞計算手段13が生成する各要素画像に対応したホログラムデータ(要素ホログラム)のサイズとが異なる場合には、印刷に必要となるホログラムデータ(サブホログラムのデータ)がリアルタイムに計算されるように、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13を制御する。
具体的には、例えば、ホログラムプリンタ2が記録媒体に記録するセル(サブホログラム)のサイズが、要素ホログラムのサイズより大きい場合、動作制御手段14は、後記するホログラムの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)をホログラムプリンタ2に出力するため、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13のそれぞれが、印刷するセル(サブホログラム)に対応する複数の要素画像に関する処理を並列に実行するように制御する。これにより、ホログラム生成装置1は、ホログラムプリンタ2に対して、印刷に必要となるセル単位のホログラムデータをリアルタイムに出力することが可能となる。
以下、動作制御手段14を詳細に説明する。
なお、動作制御手段14は、クロック信号(CLK)(図2参照)を受信することにより、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13との間で同期をとっておく。
なお、動作制御手段14は、クロック信号(CLK)(図2参照)を受信することにより、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13との間で同期をとっておく。
動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2からリクエスト信号(REQ)(図2参照)を受信することにより、ホログラムプリンタ2が記録媒体(透明フィルム等)に記録する1つの分割されたセル(サブホログラム)に対応する1つ以上の要素画像について、処理の開始を示す制御信号(処理開始信号)を光線情報取得変換手段11に出力する。これにより、光線情報取得変換手段11は、3次元モデルのデータを取得し(DIN)、要素画像を生成する。この際、光線情報取得変換手段11は、必要に応じて、要素レンズの数等によって決まる光線情報(要素画像)の数と、生成しようとするホログラムの画素数を合わせる変換処理や、複数の被写体を対象にする場合の隠面処理を実行して要素画像を生成する。
そして、動作制御手段14は、光線情報取得変換手段11が実行する、ホログラムプリンタ2の印刷(露光)時における1つのセルに対応する1つ以上の要素画像についての生成処理が終了すると、次に、光線波面変換手段12により、光線情報の波面情報への変換処理を実行させる。続いて、干渉縞計算手段13によるホログラム面への伝搬計算処理を実行させ、1つのセルに対応する1つ以上の要素画像についてのホログラムデータを算出する。そして、干渉縞計算手段13が、算出したホログラムデータを、ホログラムプリンタ2に出力する(DOUT)。
動作制御手段14は、1つのセルに対応する1つ以上の要素画像についての全てのホログラムデータが出力されると、ホログラムプリンタ2に対し、当該セルに関するホログラムデータの生成完了、つまり、ホログラムの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)をホログラムプリンタ2に送信する。このプリンタ制御信号(ENA)を受信することにより、ホログラムプリンタ2は、当該セルについての印刷(露光)を実行する。ホログラムプリンタ2は、印刷(露光)が完了し、次のセルについての印刷準備が完了すると、ホログラム生成装置1に対し、次のセルについてのホログラムデータの生成要求を示すリクエスト信号(REQ)を送信する。
このように、動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2が印刷するセルに対応する要素画像についてのホログラムデータを、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13を制御し適宜計算させ、ホログラムプリンタ2に出力させることができる。
このように、動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2が印刷するセルに対応する要素画像についてのホログラムデータを、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13を制御し適宜計算させ、ホログラムプリンタ2に出力させることができる。
<動作制御手段14の処理>
次に、この動作制御手段14の処理に基づく、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13の各処理の並列化について、図3の状態遷移図を参照して説明する。
次に、この動作制御手段14の処理に基づく、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13の各処理の並列化について、図3の状態遷移図を参照して説明する。
動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2との同期をとるため、大きく分けて次の3つの状態を遷移し処理を実行する。ただし、後記するように、動作制御手段14は、(状態1)の待機状態とならないようにすることにより、リアルタイム性を高める制御を行う。
なお、図3に示す「REQ=0」はリクエスト信号を受信していない状態、「REQ=1」はリクエスト信号を受信している状態を示す。また、「ENA=0」はプリンタ制御信号を送信しない状態、「ENA=1」はプリンタ制御信号を送信する状態を示す。
なお、図3に示す「REQ=0」はリクエスト信号を受信していない状態、「REQ=1」はリクエスト信号を受信している状態を示す。また、「ENA=0」はプリンタ制御信号を送信しない状態、「ENA=1」はプリンタ制御信号を送信する状態を示す。
(状態1:待機状態)…<REQ=0,ENA=0>
(状態1)は、初期状態、若しくは、ホログラムプリンタ2にプリンタ制御信号(ENA)を出力し終え、動作制御手段14が、ホログラムプリンタ2から次のリクエスト信号(REQ)を受信するまでの状態である(ステップS1:待機状態)。動作制御手段14は、リクエスト信号を受信すると、処理の開始を示す制御信号(処理開始信号)を光線情報取得変換手段11に出力する。
(状態1)は、初期状態、若しくは、ホログラムプリンタ2にプリンタ制御信号(ENA)を出力し終え、動作制御手段14が、ホログラムプリンタ2から次のリクエスト信号(REQ)を受信するまでの状態である(ステップS1:待機状態)。動作制御手段14は、リクエスト信号を受信すると、処理の開始を示す制御信号(処理開始信号)を光線情報取得変換手段11に出力する。
(状態2:ホログラムデータ生成状態)…<REQ=1,ENA=0>
(状態2)は、動作制御手段14が、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13に対し、各処理を実行させることによりホログラムデータを生成させる状態である。ホログラム生成装置1は、上記のように、1つ以上のセルに対応する1つ以上の要素画像について、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13が、並列に処理することができる。これに加えて、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13の処理それぞれは、要素画像毎に独立して計算処理することが可能である。よって、各処理間も並列化することができる。
(状態2)は、動作制御手段14が、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13に対し、各処理を実行させることによりホログラムデータを生成させる状態である。ホログラム生成装置1は、上記のように、1つ以上のセルに対応する1つ以上の要素画像について、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12および干渉縞計算手段13が、並列に処理することができる。これに加えて、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13の処理それぞれは、要素画像毎に独立して計算処理することが可能である。よって、各処理間も並列化することができる。
(状態2)では、光線情報取得変換手段11が動作制御手段14から処理開始信号を受け取ることにより、光線情報取得変換手段11の3次元モデルのデータ取得(DIN)(ステップS2−1)、同じく光線情報取得変換手段11による要素画像の生成処理(ステップS2−2)、光線波面変換手段12の光線情報の波面情報への変換処理(ステップS2−3)、干渉縞計算手段13のホログラム面への伝搬計算処理(ステップS2−4:干渉縞計算処理)、同じく干渉縞計算手段13によるホログラムデータの出力(DOUT)(ステップS2−5)を順次実行していく。
(状態3:ホログラム印刷指示)…<REQ=0,ENA=1>
(状態3)は、干渉縞計算手段13が、ホログラムデータの出力(DOUT)(図2参照)を完了したことにより(状態2)から遷移し、動作制御手段14が、ホログラムプリンタ2に対して、ホログラムの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)を出力するまでの状態である。このとき、動作制御手段14は、次に印刷指示を出そうとしているセルのホログラムデータについて、ホログラムプリンタ2からリクエスト信号(REQ)を受信しているか否かを確認し、受信している場合に、そのリクエスト信号(REQ)に対応するセルの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)をホログラムプリンタ2に送信する(ステップS3)。
(状態3)は、干渉縞計算手段13が、ホログラムデータの出力(DOUT)(図2参照)を完了したことにより(状態2)から遷移し、動作制御手段14が、ホログラムプリンタ2に対して、ホログラムの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)を出力するまでの状態である。このとき、動作制御手段14は、次に印刷指示を出そうとしているセルのホログラムデータについて、ホログラムプリンタ2からリクエスト信号(REQ)を受信しているか否かを確認し、受信している場合に、そのリクエスト信号(REQ)に対応するセルの印刷指示を示すプリンタ制御信号(ENA)をホログラムプリンタ2に送信する(ステップS3)。
また、動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2にプリンタ制御信号(ENA)を送信すると、ホログラムプリンタ2からのリクエスト信号を待たずに、次のセル(次の印刷用ホログラムデータ)についての処理開始信号を光線情報取得変換手段11に出力する(ステップS4)。これにより、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13の各処理を開始させる。動作制御手段14は、ホログラムプリンタ2からリクエスト信号を受信する前に、次のセル(次の印刷用のホログラムデータ)の処理開始指示を出力しておくことにより、(状態1)の待機状態を削減し、時間的なロスを低減してリアルタイム性をより高めることができる。
このように、本実施形態に係るホログラム生成装置1によれば、ホログラムプリンタ2の印刷に適したホログラムデータの生成処理を、光線情報取得変換手段11、光線波面変換手段12、干渉縞計算手段13のそれぞれが、要素画像毎に独立して計算することが可能である。よって、各処理を並列化して実行することができる。また、ホログラム生成装置1の処理は、データの入力からホログラムデータの出力までの流れが1方向であり、従来技術のような各処理間での余分な通信は発生しない。よって、本実施形態に係るホログラム生成装置1によれば、ホログラム生成に必要となるデータを、効率良くリアルタイムに生成することができる。
(本実施形態の変形例)
次に本実施形態に係るホログラム生成装置1の変形例について説明する。
本実施形態に係るホログラム生成装置1は、外部装置としてホログラムプリンタ2と接続し、ホログラムプリンタ2の印刷をリアルタイムに実行できるものとして説明した。本実施形態の変形例に係るホログラフィックプロジェクションシステム200(図4参照)においては、ホログラム生成装置1をホログラムスクリーン(後記する、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ))に接続し、リアルタイムに投影して再生像を生成するものである。
図4は、本実施形態に係るホログラム生成装置1を含むホログラフィックプロジェクションシステム200の全体構成を示す図である。ホログラフィックプロジェクションシステム200は、ホログラム生成装置1と、ユーザ端末4と、光源21と、反射型LCD23を有する空間光変調器22と、ピンホールフィルタ24と、コリメータレンズ25と、ビームスプリッタ26と、レンズ27とを備える。
なお、本実施形態の変形例に係るホログラフィックプロジェクションシステム200においては、LCDを反射型LCD23として構成する例で説明するが、透過型LCDを用いてホログラフィックプロジェクションシステム200を構成することもできる。
次に本実施形態に係るホログラム生成装置1の変形例について説明する。
本実施形態に係るホログラム生成装置1は、外部装置としてホログラムプリンタ2と接続し、ホログラムプリンタ2の印刷をリアルタイムに実行できるものとして説明した。本実施形態の変形例に係るホログラフィックプロジェクションシステム200(図4参照)においては、ホログラム生成装置1をホログラムスクリーン(後記する、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ))に接続し、リアルタイムに投影して再生像を生成するものである。
図4は、本実施形態に係るホログラム生成装置1を含むホログラフィックプロジェクションシステム200の全体構成を示す図である。ホログラフィックプロジェクションシステム200は、ホログラム生成装置1と、ユーザ端末4と、光源21と、反射型LCD23を有する空間光変調器22と、ピンホールフィルタ24と、コリメータレンズ25と、ビームスプリッタ26と、レンズ27とを備える。
なお、本実施形態の変形例に係るホログラフィックプロジェクションシステム200においては、LCDを反射型LCD23として構成する例で説明するが、透過型LCDを用いてホログラフィックプロジェクションシステム200を構成することもできる。
図4に示すように、ホログラム生成装置1を、反射型LCD23を有する空間光変調器22に接続する。そして、ホログラム生成装置1から出力されたホログラムデータ(干渉縞)を、空間光変調器22により反射型LCD23に表示させ、光源21からの入射光を回折させることにより、3次元映像を再生する。ホログラム生成装置1は、例えば、CGで作成された動きのある3次元データ(例えば、鳥が羽ばたく様子などの被写体に動きのある3次元データ)をユーザ端末4から取り込んで、本実施形態で説明したように、各処理を並列化してホログラムデータを生成する。これにより、ホログラム生成装置1は、リアルタイムにホログラムデータを空間光変調器22に出力し、動きのあるホログラムの再生像を生成することができる。
このホログラム生成装置1は、LCDの仕様に基づき、総画素数や要素ホログラムのサイズ、画素ピッチ等を調整して、ホログラムデータを生成し空間光変調器22に出力する。また、ホログラム生成装置1は、ホログラムデータの生成に際して、クラウドサービスを利用しないローカルな環境で処理を実行し、かつ、ホログラムデータ生成のための各処理を並列化して実行することができる。よって、本実施形態の変形例に係るホログラフィックプロジェクションシステム200によれば、動きのあるホログラムをリアルタイムの再生することが可能となる。
1 ホログラム生成装置
2 ホログラムプリンタ
3 外部ストレージ
4 ユーザ端末
5 被写体
11 光線情報取得変換手段
12 光線波面変換手段
13 干渉縞計算手段
14 動作制御手段
21 光源
22 空間光変調器
23 反射型LCD
100 ホログラム生成システム
200 ホログラフィックプロジェクションシステム
2 ホログラムプリンタ
3 外部ストレージ
4 ユーザ端末
5 被写体
11 光線情報取得変換手段
12 光線波面変換手段
13 干渉縞計算手段
14 動作制御手段
21 光源
22 空間光変調器
23 反射型LCD
100 ホログラム生成システム
200 ホログラフィックプロジェクションシステム
Claims (3)
- 被写体からの光線をサンプリングする光線サンプリング面を設定してホログラムを計算するホログラム生成装置であって、
被写体の3次元モデルから得られる異なる角度の光線情報を取得し、生成しようとするホログラムの仕様に合わせて、前記光線サンプリング面における、所定のサイズおよび所定の個数の要素画像を作成する光線情報取得変換手段と、
作成した要素画像毎に、前記光線サンプリング面の光線情報を波面サンプリング面の波面情報に変換する光線波面変換手段と、
前記波面サンプリング面からホログラムを再生するホログラム面までの波面伝搬を前記要素画像毎に計算し、前記波面伝搬の計算で得られた物体光と参照光との前記ホログラム面上での干渉縞を計算してホログラムデータを算出し、前記算出したホログラムデータをホログラムプリンタに出力する干渉縞計算手段と、
前記ホログラムプリンタが前記ホログラムデータを用いて一度に記録する分割されたホログラムを示すセルのサイズと、前記光線情報取得変換手段が作成する前記要素画像の所定のサイズとを比較し、前記セルのサイズの方が大きい場合に、前記セルのサイズに合わせて対応する複数の要素画像を設定し、前記ホログラムプリンタからの一つの前記セルに関する前記ホログラムデータの生成要求に対応する前記設定した複数の要素画像について、前記光線情報取得変換手段、前記光線波面変換手段、前記干渉縞計算手段のそれぞれが並列処理するように制御する動作制御手段と、を備え、
前記動作制御手段は、前記設定した複数の要素画像について算出したホログラムデータを前記干渉縞計算手段が前記ホログラムプリンタに出力すると、次に記録するセルの前記生成要求を前記ホログラムプリンタから受信する前に、当該次に記録するセルに対応する前記複数の要素画像についての、前記光線情報取得変換手段、前記光線波面変換手段、前記干渉縞計算手段それぞれの処理を実行させること、
を特徴とするホログラム生成装置。 - コンピュータを、請求項1に記載のホログラム生成装置として機能させるためのホログラム生成プログラム。
- 請求項1に記載のホログラム生成装置と、液晶ディスプレイを有する空間光変調器とを備えるホログラフィックプロジェクションシステムであって、
前記ホログラム生成装置は、時系列に変化する被写体の3次元データを取り込んで生成したホログラムデータを前記空間光変調器に出力し、
前記空間光変調器は、取得した時系列に変化するホログラムデータを前記液晶ディスプレイに表示させ、光源からの入射光を回折させることにより、動きのあるホログラムを再生する
ことを特徴とするホログラフィックプロジェクションシステム。
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涌波光喜 外1名: "光線サンプリング面を用いた多視点画像群からのCGH計算法", 映像情報メディア学会技術報告, vol. 33, no. 35, JPN6021010765, 4 September 2009 (2009-09-04), pages 9 - 12, ISSN: 0004476107 * |
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