JP2016211988A - 測角装置、測角方法及び測角プログラム - Google Patents

測角装置、測角方法及び測角プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合でも、未知の電波源の方位を測角することができるようにする。【解決手段】方位評価関数PBF(θk)が示す方位θstart〜θendのスコアと閾値Thを比較して、スコアが閾値Th以上の探索方位θを特定し、その特定した探索方位θのスコアを探索方位θの獲得スコアとして積み上げるスコア算出部23を設け、方位θstart〜θendの獲得スコアの中から、獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出し、その検出した獲得スコアに対応する探索方位を、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして出力する。【選択図】図1

Description

この発明は、未知の電波源から送出された電波の到来方向を測角する測角装置、測角方法及び測角プログラムに関するものである。
以下の特許文献1には、未知の電波源から送出された電波を受信する複数の素子アンテナと、素子アンテナにより受信された電波を復調して、その電波の受信信号を出力する複数の受信機と、MUSIC法などの測角アルゴリズムを実施することで、複数の受信機より出力された受信信号から、電波の到来方位を推定するデータ処理部とを備えた測位装置が開示されている。
特開2012−173031号公報
従来の測角装置は以上のように構成されているので、アレーアンテナを構成している複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合、未知の電波源から送出された電波の到来方向を測角できなくなることがあるという課題があった。
近年、アレーアンテナの小型・軽量・広帯域化が求められており、小型・軽量・広帯域化を優先すると、複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性を均一に維持することが難しくなる。このため、アレーパターンにリップルが生じてしまうことがある。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合でも、未知の電波源の方位を測角することができる測角装置、測角方法及び測角プログラムを得ることを目的とする。
この発明に係る測角装置は、未知の電波源から送出された電波を受信する複数の素子アンテナと、素子アンテナにより受信された電波を復調して、その電波の受信信号を出力する複数の受信機と、複数の受信機から出力された受信信号と複数の素子アンテナのアンテナパターンを用いて、電波源に対する各探索方位のスコアとして、電波源が存在している可能性が高い探索方位のスコアほど、大きなスコアを示す方位評価関数を算出する方位評価関数算出部と、方位評価関数算出部により方位評価関数が算出される毎に、当該方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアと閾値を比較して、スコアが閾値以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げるスコア算出部とを設け、方位候補特定部が、スコア算出部により積み上げられた複数の探索方位の獲得スコアから電波源の方位候補を特定するようにしたものである。
この発明によれば、方位評価関数算出部により方位評価関数が算出される毎に、当該方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアと閾値を比較して、スコアが閾値以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げるスコア算出部を設け、方位候補特定部が、スコア算出部により積み上げられた複数の探索方位の獲得スコアから電波源の方位候補を特定するように構成したので、複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合でも、未知の電波源の方位を測角することができる効果がある。
この発明の実施の形態1による測角装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1による測角装置の方探信号処理部14を示す構成図である。 測角装置の方探信号処理部14(または方位推定部15)がコンピュータで構成される場合のハードウェア構成図である。 この発明の実施の形態1による測角装置の方探信号処理部14の処理内容を示すフローチャートである。 8本の素子アンテナ11−m(m=1,2,・・・,8)が円形のアレーアンテナを構成し、移動目標1の方位角θを測角する例を示す説明図である。 素子アンテナ11−1〜11−8のアンテナパターンを示す説明図である。 方位評価関数算出部22により算出されたビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)の一例を示す説明図である。 測角装置の円形アレーが理想的なアレーパターンを有している場合の円周上の振幅パターン及び位相パターンを示す説明図である。 測角装置の円形アレーがリップルが生じているアレーパターンを有している場合の円周上の振幅パターン及び位相パターンを示す説明図である。 独立試行の試行回数を10回として、1番目から9番目の独立試行の方位評価関数PBF(θ)を時系列順に並べたものを示す説明図である。 10回の独立試行に対する方位推定値を示す説明図である。 10回の独立試行における方位評価関数PBF(θ)を示す説明図である。 独立試行実行部20のスコア算出部23により設定された閾値Thを示す説明図である。 独立試行の試行回数を10回として、1番目から9番目の独立試行の方位評価関数PBF(θ)のスコアを時系列順に並べたものを示す説明図である。 全10回の独立試行終了後の獲得スコアを示す説明図である。 この発明の実施の形態2による測角装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による測角装置の方位推定部15を示す構成図である。 この発明の実施の形態2による測角装置の方位推定部15の処理内容を示すフローチャートである。 観測周期q(q=1,2,3)が増える毎に、移動目標1の真の方位が262°→261°→260°のように移動している場合の独立試行回数100回に対する獲得スコアの一例を示す説明図である。 この発明の実施の形態3による測角装置の方探信号処理部14を示す構成図である。 全10回の独立試行終了後の獲得スコアを示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による測角装置を示す構成図である。
図1において、移動目標1は未知の電波源であり、図1の測位装置の測角対象である。図1では、移動目標1が飛行機である例を示しており、移動目標1から電波2が送出されている。ただし、移動目標1は、飛行機に限るものではなく、例えば、人工衛星、船舶、車両などでもよい。
アレーアンテナ11はM本の素子アンテナ11−1,11−2,・・・,11−Mから構成されており、移動目標1から送出された電波2を受信する。
図1では、素子アンテナ11−1〜11−Mを直線のリニアアレー状に配置している例を示しているが、素子アンテナ11−1〜11−Mの配置はリニアアレー状の配置に限るものではなく、例えば、円形アレーの配置や他の任意の配置でも構わない。
受信機12−m(m=1,2,・・・,M)は素子アンテナ11−mにより受信された電波に対する一般的な信号受信処理を実施することで、その電波の受信信号x(t)を出力する。
信号受信処理としては、例えば、素子アンテナ11−mにより受信された電波の周波数を中間周波数に変換する周波数変換処理、その電波を検波する復調処理、検波された電波をデジタル化するA/D変換処理などが考えられる。
なお、受信機12−1〜12−Mから出力される受信信号x(t)〜x(t)はデジタル信号であり、ベクトルで表記すると[x(t) x(t) … x(t)]のように表される。
ここで、tは電波の観測時刻であり、右肩のTは行列やベクトルの転置を表す記号である。
素子アンテナパターン記憶部13は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターン(振幅と位相)を記憶している。
この実施の形態1では、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンは、測角装置を実運用する際に事前に電波暗室で計測されているものとする。あるいは、計算機によってシミュレーションされているものとする。
方探信号処理部14は素子アンテナ11−1を位相基準とする電波2の等位相面が、アレー構成面となす角θに応じて生じる素子アンテナ11−1〜11−Mの位相差と、素子アンテナ11−1〜11−Mの振幅パターンとを用いて、受信機12−1〜12−Mより出力される受信信号x(t)〜x(t)から、未知の電波源である移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nを特定する処理を実施する。
明細書の文章中では、電子出願の関係上、文字の上に「^」の記号を付することができないので、θハットのように表記している。
図2はこの発明の実施の形態1による測角装置の方探信号処理部14を示す構成図である。
図2において、独立試行実行部20は共分散行列生成部21、方位評価関数算出部22及びスコア算出部23から構成されており、移動目標1に対する各探索方位θの獲得スコアを算出する処理を実施する。
共分散行列生成部21は受信機12−1〜12−Mから受信信号x(t)〜x(t)が出力される毎に、当該受信信号x(t)〜x(t)から共分散行列Rを算出する処理を実施する。
方位評価関数算出部22は素子アンテナパターン記憶部13に記憶されている素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンから、電波2のサーチ用のステアリングベクトルa(θ)を構成し、そのステアリングベクトルa(θ)と共分散行列生成部21により算出された共分散行列Rを用いて、ビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)を算出する処理を実施する。方位評価関数PBF(θ)は、移動目標1に対する各探索方位θのスコアとして、移動目標1が存在している可能性が高い探索方位のスコアほど、大きなスコアを示す関数である。言い換えると、方位評価関数PBF(θ)は、移動目標1が存在している方位に近い探索方位ほど、大きなスコアを示す関数である。
スコア算出部23はスコア算出係数設定部24から出力されたスコア係数uを入力し、方位評価関数算出部22により方位評価関数PBF(θ)が算出される毎に、当該方位評価関数PBF(θ)が示す複数の探索方位のスコアのピーク値を特定し、そのピーク値よりスコア係数uだけ低いスコアを閾値Thに設定する処理を実施する。
また、スコア算出部23は方位評価関数PBF(θ)が示す複数の探索方位のスコアと閾値Thを比較して、スコアが閾値Th以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げる処理を実施する。
スコア算出係数設定部24は事前にスコア係数uが設定され、そのスコア係数uをスコア算出部23に出力する。この実施の形態1では、説明の便宜上、スコア係数uが0.5[dB]に設定されているものとする。
スコアピーク検出部25はスコア算出部23により算出された複数の探索方位の獲得スコアの中から、予め設定された獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出する処理を実施する。
方位推定値候補抽出部26はスコアピーク検出部25により検出された獲得スコアに対応する探索方位を、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして出力する処理を実施する。なお、スコアピーク検出部25及び方位推定値候補抽出部26から方位候補特定部が構成されている。
図2の例では、方探信号処理部14の構成要素である独立試行実行部20、スコア算出係数設定部24、スコアピーク検出部25及び方位推定値候補抽出部26のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定している。専用のハードウェアとしては、例えばCPUを実装している半導体集積回路や、ワンチップマイコンなどが考えられる。
ただし、方探信号処理部14は、コンピュータで構成されていているものであってもよい。
図3は測角装置の方探信号処理部14がコンピュータで構成される場合のハードウェア構成図である。
方探信号処理部14がコンピュータで構成される場合、独立試行実行部20、スコア算出係数設定部24、スコアピーク検出部25及び方位推定値候補抽出部26の処理内容を記述している測角プログラムをコンピュータのメモリ31に格納し、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されている測角プログラムを実行するようにすればよい。
図4はこの発明の実施の形態1による測角装置の方探信号処理部14の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
アレーアンテナ11を構成している素子アンテナ11−1〜11−Mは、移動目標1から送出された電波2を受信する。
受信機12−m(m=1,2,・・・,M)は、素子アンテナ11−mが電波2を受信すると、その電波に対する一般的な信号受信処理を実施することで、その電波の受信信号x(t)を出力する。
これにより、方探信号処理部14には、受信機12−1〜12−Mから受信信号ベクトル[x(t) x(t) … x(t)]が与えられる。
方探信号処理部14は、測角アルゴリズムの1つであるビームフォーマ法を実施することで、受信信号ベクトル[x(t) x(t) … x(t)]から、未知の電波源である移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nを特定する。
以下、方探信号処理部14による方位候補θハットkn=1,…,Nの特定処理を具体的に説明する。
この実施の形態1では、方探信号処理部14が、測角アルゴリズムとして、ビームフォーマ法を実施する例を説明するが、例えば、MUSIC法、最尤推定法、ESPRITアルゴリズムなどの他の測角アルゴリズムを実施するようにしてもよい。他の測角アルゴリズムを実施する場合でも、後述する方位評価関数の算出方法がビームフォーマ法と異なるだけであり、電波2の到来方位を推定する際に、方位評価関数のピークを検出する処理についてはビームフォーマ法と同一である。
方探信号処理部14の独立試行実行部20は、J回の独立試行を実行するため、独立試行の試行回数を示す変数jを1に初期設定するとともに、ビームフォーマ法の方位評価関数の獲得スコアPチルダBF(θ)として、下記の式(1)に示すように、各探索方位θstart〜θendの獲得スコアPチルダBF(θ)を0に初期化する(図4のステップST1)。
明細書の文章中では、電子出願の関係上、文字の上に「〜」の記号を付することができないので、Pチルダのように表記している。
Figure 2016211988
また、独立試行実行部20は、電波2を探索する空間方位である探索方位と、各探索方位に対する方位インデックスkを定義し、その方位インデックスkをkstartに初期設定する(ステップST2)。
電波2を一次元サーチする場合、例えば、θ=0°〜180°の空間方位を1°ステップに分割してサーチすることを想定すると、各方位に対する方位インデックスkは、kstart=0°、kstart+1=1°、・・・、kend=180°のように定義される。
また、電波2を二次元サーチする場合、例えば、方位θ=0°〜360°を1°ステップに分割し、仰角φ=0°〜90°を1°ステップに分割してサーチすることを想定すると、各方位・仰角に対するインデックスkは、kstart「θ=0°、φ=0°」、kstart+1「θ=1°、φ=0°」、・・・、k361「θ=360°、φ=0°」、k362「θ=0°、φ=1°」、・・・、kend「θ=360°、φ=90°」のように定義される。
これらのサーチ次元やサーチ方位の分割は、方位評価関数PBF(θ)の計算の細かさに依存するのみであって、測角アルゴリズム本体には計算負荷以外の支障を与えないため、これ以上の具体的な説明は省略する。
独立試行実行部20の共分散行列生成部21は、受信機12−1〜12−Mから受信信号ベクトル[x(t) x(t) … x(t)]を受けると、下記の式(2)に示すように、その受信信号ベクトル[x(t) x(t) … x(t)]から共分散行列Rを算出する(ステップST3)。
Figure 2016211988

式(2)において、SNAPはスナップショット数を示している。式(2)は観測時刻tのA/Dサンプルデータである受信信号ベクトルをSNAP数分だけ積分して最終的に平均化することを示している。右肩のHは、行列やベクトルの複素共役転置を表す記号である。
後で説明するが、SNAP数分のA/Dサンプルデータを用いて、1つの方位推定値θハットを出力する過程を1独立試行と定義する。したがって、次の独立試行を行う際は、t=SNAP+1からのSNAP数分のA/Dサンプルデータを用いて、式(2)の演算を行うことで、共分散行列Rを算出することになる。
独立試行実行部20の方位評価関数算出部22は、共分散行列生成部21が共分散行列Rを算出すると、素子アンテナパターン記憶部13から素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンを読み出し、そのアンテナパターンを用いて、下記の式(3)(4)に示すように、サーチ用のステアリングベクトルa(θ)を構成する(ステップST4)。
(θ)=A(θ)×exp(jφ(θ)) (3)

a(θ)=[a(θ) a(θ) … aM−1(θ) a(θ)](4)
式(3)において、A(θ)は素子アンテナ11−m(m=1,2,・・・,M)の方位θに対する振幅、φ(θ)は素子アンテナ11−mの方位θに対する位相であり、A(θ)及びφ(θ)は素子アンテナ11−mのアンテナパターンから得られる。
方位評価関数算出部22は、サーチ用のステアリングベクトルa(θ)を構成すると、そのステアリングベクトルa(θ)と共分散行列生成部21により算出された共分散行列Rを用いて、下記の式(5)に示すように、ビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)を算出する(ステップST5)。
Figure 2016211988
独立試行実行部20は、ビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)を算出すると、方位インデックスkがkendに到達(k=kend)したか否か判定する(ステップST6)。
まだ、方位インデックスkがkendに到達していなければ(ステップST6:NOの場合)、独立試行実行部20が方位インデックスkを1インクリメントして(ステップST7)、ステップST3〜ST6の処理を繰り返し実施する。
一方、全ての方位インデックスkstart〜kendに対して方位評価関数PBF(θ)を算出することで、方位インデックスkがkendに到達していれば(ステップST6:YESの場合)、ステップST8の処理に移行する。
この実施の形態1では、詳細は後述するが、独立試行実行部20のスコア算出部23が、方位評価関数PBF(θ)が示す探索方位θstart〜θendのスコアと閾値Thを比較して、スコアが閾値Th以上の探索方位θを特定するとともに、その特定した探索方位θのスコアを探索方位θの獲得スコアPチルダBF(θ)として積み上げる処理を実施したのち、スコアピーク検出部25が、積み上げられた獲得スコアPチルダBF(θ)の中から、予め設定された獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出し、方位推定値候補抽出部26が、スコアピーク検出部25により検出された獲得スコアに対応する方位を、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして出力することを特徴としている。
従来の一般的な測位装置では、スコア算出部23に相当する処理部が設けられていない。このため、探索方位θstart〜θendにおいて、方位評価関数PBF(θ)が最大となる方位θmaxを特定して、その方位θmaxを移動目標1の方位の推定値θハットとして出力するようにしている。
単に、方位評価関数PBF(θ)が最大となる方位θmaxを移動目標1の方位の推定値θハットとして出力する場合、アレーアンテナを構成している素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合、移動目標1の方位の推定精度が劣化してしまうことがある。以下、方位の推定精度が劣化する理由を説明する。
近年、電波環境として、使用周波数の広帯域化や過密化を図りたいという要求がある。また、移動プラットフォームに設置されている測角装置が、違法な電波源を方探できるようにしたいという要求がある。これらの要求から、アレーアンテナの小型・軽量・広帯域化が求められている。
素子アンテナのアンテナパターンを設計する上で、アレーアンテナの小型・軽量・広帯域化を優先すると、複数の素子アンテナのアンテナパターンの電気的特性を均一に維持することが難しくなる。このため、アレーパターンにリップルが生じてしまうことがあり、下記に示すような現象が発生する。
図5は8本の素子アンテナ11−m(m=1,2,・・・,8)が円形のアレーアンテナを構成し、移動目標1の方位角θを測角する例を示す説明図である。
このときの素子アンテナ11−1〜11−8は、図6に示すようなアンテナパターンを有していると仮定する。
図6に示している素子アンテナのアンテナパターンは、円周上で均一ではなく、ピークやヌルなどが細かく繰り返す複雑なリップルを持っている。
方位評価関数算出部22は、上述したように、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンを用いて、サーチ用のステアリングベクトルa(θ)を構成し、そのステアリングベクトルa(θ)と共分散行列生成部21により算出された共分散行列Rを用いて、ビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)を算出するが、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンが、図6に示すアンテナパターンのように複雑なリップルを有しているために、アレーパターンにリップルが生じている場合、その方位評価関数PBF(θ)は、ノイズ状に激しく乱れたものとなる。
図7は方位評価関数算出部22により算出されたビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)の一例を示す説明図である。
特に図7(a)は、複数の素子アンテナ11−mのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合の方位評価関数PBF(θ)を示しており、ノイズ状に激しく乱れたものとなっている。
図7(b)は、複数の素子アンテナ11−mのアンテナパターンが均一であって、アレーパターンにリップルが生じていない理想的な状態である場合の方位評価関数PBF(θ)を示している。
この方位評価関数PBF(θ)の算出においては、受信機12−mのノイズとして、移動目標1から送出される電波2と比較して、−10dBのガウスランダムノイズを加えている。
方位評価関数算出部22により算出された方位評価関数PBF(θ)が、図7(a)のようにノイズ状に激しく乱れている場合、その方位評価関数PBF(θ)のピークを検出する際、ある既定のスレッショルドを設定しても、そのスレッショルドを超えるピークが多数発生してしまうため、移動目標1の方位候補が多数現れてしまうという現象が発生する。
図8は測角装置の円形アレーが理想的なアレーパターンを有している場合の円周上の振幅パターン及び位相パターンを示す説明図である。
図9は測角装置の円形アレーがリップルが生じているアレーパターンを有している場合の円周上の振幅パターン及び位相パターンを示す説明図である。
図8に示すように、円周上の振幅パターンが均一であり、位相変化が方位に対して規則的に変化する場合、各素子アンテナ11−mにおける振幅×位相の値を並べたステアリングベクトルは全方位に対して一意に決まる。
これに対して、図9に示すように、円周上の振幅パターンが乱れ、位相変化が方位に対して不規則的に変化する場合、各素子アンテナ11−mにおける振幅×位相の値を並べたステアリングベクトルが同一になる方位が複数発生してしまう現象が発生する。
このような現象が発生すると、方位評価関数PBF(θ)上では同じ値を取るため、方位評価関数PBF(θ)のピークの中で、そのピークに対応する方位が移動目標1の真の方位であるのかを判定することができないという測角装置の機能・性能上の問題につながる。
仮に、図7(a)に示す方位評価関数PBF(θ)の乱れが、−10dBのガウスランダムノイズが受信機12−mのノイズとして加えられたことが原因であるとすれば、複数の独立試行を実行して、方位評価関数PBF(θ)の平均値を取れば、上記の問題はいくらか緩和されるはずである。
図10は独立試行の試行回数を10回として、1番目から9番目の独立試行の方位評価関数PBF(θ)を時系列順に並べたものを示す説明図である。
図10を詳しく見ると、各独立試行の方位評価関数PBF(θ)は、ガウスランダムノイズの影響で微妙に変化するが、大局的には大きく変化せず、どの独立試行においても、方位評価関数PBF(θ)のピークが多数発生している。
したがって、方位評価関数PBF(θ)のピークを検出する際、ある既定のスレッショルドを設定しても、そのスレッショルドを超えるピークが多数発生してしまうため、移動目標1の方位候補が多数現れて、移動目標1の方位候補を一点に定めることが困難である。どの独立試行においても、多数のピークが発生するため、方位評価関数PBF(θ)の平均効果が得られず、どのピークが尤もらしいのかを依然として判断することができない。
図11は10回の独立試行に対する方位推定値を示す説明図である。
図11の例では、移動目標1から送出される電波2の到来方向の真値が262°と設定しているにもかかわらず、1番目〜10番目の独立試行の全てにおいて、方位推定値が150°になっている。
この現象を詳しく調べるために、1番目〜10番目の独立試行における方位評価関数PBF(θ)の実際の値に注目する。
図12は10回の独立試行における方位評価関数PBF(θ)を示す説明図である。
図12において、三角と実線で示すプロットは、共分散行列Rと真の方位に対するステアリングベクトルa(262°)との相関値、即ち、下記の式(6)に示す方位評価関数PBF(262°)を示したものである。
Figure 2016211988

また、四角と波線で示すプロットは、共分散行列Rと誤った方位に対するステアリングベクトルa(150°)との相関値、即ち、下記の式(7)に示す方位評価関数PBF(150°)を示したものである。
Figure 2016211988
図12の例では、1番目〜10番目の独立試行の全てにおいて、式(6)に示す方位評価関数PBF(262°)より、式(7)に示す方位評価関数PBF(150°)の方が必ず大きい。したがって、この方位評価関数PBF(θ)の最大ピークを抽出すると、1番目〜10番目の独立試行の全てにおいて、真の方位ではない150°が方位推定値θハットとなる。
この誤推定の現象は、150°の方位だけではなく、他の誤った方位に対しても同様に起こることが容易に想定される。この場合、真の方位に対する方位評価関数PBF(262°)のピークが、真の方位ではない他の方位に対応するピークに埋もれて棄却されてしまう可能性がある。これがアレーパターンにリップルが生ずることに起因する方位推定値誤りの現象の過程である。
この実施の形態1では、複数の素子アンテナ11−1〜11Mのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーパターンにリップルが生じている場合でも、移動目標1の方位を高精度に測角することができるようにするために、スコア算出部23を設けている。
スコア算出係数設定部24には、事前にスコア係数uとして、この例では0.5[dB]が設定されており、そのスコア係数uがスコア算出部23に出力される。
独立試行実行部20のスコア算出部23は、方位評価関数算出部22が全ての方位インデックスkstart〜kendに対して方位評価関数PBF(θ)を算出すると、その方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendの評価値であるスコアのピーク値を特定する。
スコア算出部23は、方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアのピーク値を特定すると、そのピーク値よりスコア係数uだけ低いスコアを閾値Thに設定する。
スコア算出部23は、閾値Thを設定すると、方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアと閾値Thを比較して、スコアが閾値Th以上の探索方位θを特定するとともに、閾値Th以上のスコアPチルダBF(θ)を抽出する。
ここで、図13は独立試行実行部20のスコア算出部23により設定された閾値Thを示す説明図である。
図13の例では、第j回目〜第(j+3)回目の独立試行における方位評価関数PBF(θ)が重ねて描画されており、各方位評価関数PBF(θ)において、ピーク値Pmaxよりスコア係数u[dB]だけ低いスコアが閾値Thに設定されている。したがって、スコア算出部23によって、方位θstart〜θendのスコアの中から、閾値Th以上のスコアPチルダBF(θ)が抽出される。
この実施の形態1では、説明の便宜上、閾値Th以上のスコアとして、N個のスコアPチルダBF(θkn=1,…,N)が抽出されるものとする。
スコア算出部23は、スコアが閾値Th以上の探索方位θを特定して、N個のスコアPチルダBF(θkn=1,…,N)を抽出すると、下記の式(8)に示すように、それぞれ抽出したスコアPチルダBF(θkn=1,…,N)を、その探索方位θの獲得スコアPチルダBF(θ)として、それぞれ積み上げる処理を行う(ステップST8)。
Figure 2016211988

例えば、方位θstart〜θendの獲得スコアPチルダBF(θ)が0であるとき、方位がθのスコアPチルダBF(θ2n=1)と、方位がθM−1のスコアPチルダBF(θM-1n=2)とが抽出された場合、方位θの獲得スコアPチルダBF(θ)が0+PチルダBF(θ2n=1)に更新され、方位θM−1の獲得スコアPチルダBF(θM−1)が0+PチルダBF(θM-1n=2)に更新される。
なお、方位θ,方位θM−1以外の方位の獲得スコアPチルダBF(θ)は0が維持される。
独立試行実行部20は、スコア算出部23がN個のスコアPチルダBF(θkn=1,…,N)を抽出し、各抽出したスコアPチルダBF(θkn=1,…,N)を獲得スコアPチルダBF(θ)に積み上げると、独立試行の試行回数を示す変数jがJ(例えば、J=10)に到達(j=J)したか否か判定する(ステップST9)。
まだ、独立試行の試行回数を示す変数jがJに到達していなければ(ステップST9:NOの場合)、独立試行実行部20が変数jを1インクリメントして(ステップST10)、ステップST2〜ST9の処理を繰り返し実施する。
一方、変数jがJに到達していれば(ステップST9:YESの場合)、ステップST11の処理に移行する。
上記のように、独立試行が繰り返される毎に、閾値Th以上のスコアが抽出されて、その抽出されたスコアが獲得スコアPチルダBF(θ)に足し込まれていき、方位θstart〜θendの獲得スコアPチルダBF(θ)は、独立試行の終了時点の累積スコアになっている。
図14は独立試行の試行回数を10回として、1番目から9番目の独立試行の方位評価関数PBF(θ)のスコアを時系列順に並べたものを示す説明図である。
方位評価関数PBF(θ)のスコアを時系列順に見ていくと、独立試行が繰り返される毎に、閾値Th以上の大きなスコアの方位についての獲得スコアが更新されて大きくなっていることが分かる。
従来の一般的な測角装置による図10と図14を比較すると明らかなように、図10では、一見して、どのピークに対応する方位が尤もらしいかの判断が難しいが、図14では、大きなスコアを獲得したピークに対する方位に尤もらしいものが含まれることになる。
これにより、複数回の独立試行での方位評価関数PBF(θ)におけるスコアのピーク値に係る方位θが異なる場合や、方位評価関数PBF(θ)が図13に示すような単峰性ではなく、図7に示すように、あたかもノイズ状に激しく乱れた形になっている場合でも、より尤もらしい方位候補を単純なスレッショルドで切り捨てることなく救い上げることが可能になる。
図15は全10回の独立試行終了後の獲得スコアを示す説明図である。
この実施の形態1でも、図15に示すように、アレーアンテナパターンがリップルを持つことによって生ずる方位評価関数PBF(θ)の大小逆転現象により、真の方位が262°と設定しているにもかかわらず、150°や282°といった誤った方位に対してもピークが現れる。
しかし、従来の一般的な測角装置では、一見して、真の方位である262°が、尤もらしい方位であるのか、棄却してもよい方位であるのかを判別することができず、真の方位である262°のピークが棄却されることがある。これに対して、この実施の形態1では、真の方位である262°のピークが棄却されずに、明らかに誤っている方位のピークが棄却されて、移動目標1の方位候補が絞られている点で大きく相違している。
スコアピーク検出部25は、独立試行の試行回数を示す変数jがJに到達すると、スコア算出部23により算出された方位θstart〜θendの獲得スコアの中から、予め設定された獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出する。
図15の例では、仮に、獲得スコア検出用閾値が70に設定されていれば、方位が150°、262°、282°の獲得スコアが検出される。
ここでは、スコアピーク検出部25が獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出する例を示しているが、方位θstart〜θendの獲得スコアを比較して、値が大きい上位設定数個の獲得スコアを検出するようにしてもよい。
方位推定値候補抽出部26は、スコアピーク検出部25が獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出すると、その獲得スコアに対応する探索方位を、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして出力する(ステップST11)。
図15の例では、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして、150°、262°、282°の方位が出力される。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、方位評価関数算出部22により算出された方位評価関数PBF(θ)が示す探索方位θstart〜θendのスコアと閾値Thを比較して、スコアが閾値Th以上の探索方位θを特定し、その特定した探索方位θのスコアを探索方位θの獲得スコアとして積み上げるスコア算出部23を設け、スコアピーク検出部25が、スコア算出部23により算出された探索方位θstart〜θendの獲得スコアの中から、予め設定された獲得スコア検出用閾値以上の獲得スコアを検出し、方位推定値候補抽出部26が、スコアピーク検出部25により検出された獲得スコアに対応する探索方位を、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして出力するように構成したので、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンにリップルが生じている場合でも、移動目標1の方位を測角することができる効果を奏する。
実施の形態2.
図16はこの発明の実施の形態2による測角装置を示す構成図であり、図16において、図1と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
方位推定部15は方探信号処理部14により移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,N(q)が特定される毎に、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)を記憶し、その記憶した方位候補θハットkn=1,…,N(q)の遷移から、移動目標1の方位θハットを推定する処理を実施する。
ここで、qは、上記実施の形態1でスコアを算出するために実行される独立試行回数(例えば、10回)を1観測周期とする場合の第q観測周期(1≦q≦Q)を表す観測時刻インデックスである。また、Qは、第q観測周期における複数の方位候補θハットkn=1,…,N(q)の中から、移動目標1の方位θハットとして、最終的に絞り込むために必要な観測周期回数を表している。
図17はこの発明の実施の形態2による測角装置の方位推定部15を示す構成図である。
図17において、方位候補時系列記憶部41は例えばRAMやハードディスクなどの記憶装置から構成されており、方探信号処理部14により移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,N(q)が特定される毎に、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)を記憶する。
方位候補頻度算出部42は複数の探索方位θに対応する点数からなる頻度行列Ω(θ)の初期化処理を実施する。頻度行列Ω(θ)の初期化処理によって、複数の探索方位θに対応する点数はそれぞれ0になる。kは方位インデックスであり、k=kstart,…,kendである。
方位候補頻度算出部42は観測周期毎に、方位候補時系列記憶部41に記憶されている少なくとも1以上の方位候補θハットkn=1,…,N(q)を読み出し、頻度行列Ω(θ)における探索方位θの中で、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)と一致する探索方位θを特定し、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)と一致する探索方位θに対応する点数に1を加点する頻度行列Ω(θ)の更新処理を実施する。
頻度平均部43は方位候補頻度算出部42により全Q回の観測周期で頻度行列Ω(θ)が更新されたのち、更新後の頻度行列Ω(θ)を方位方向に平均化し、平均値をとる方位インデックスk=kaveを検出する処理を実施する。
最終方位推定値算出部44は頻度平均部43により検出された方位インデックスkaveに対応する方位候補θハットkaveを、移動目標1の最終的な方位推定値である方位θハットとして出力する。
図17の例では、方位推定部15の構成要素である方位候補頻度算出部42、頻度平均部43及び最終方位推定値算出部44のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定している。専用のハードウェアとしては、例えばCPUを実装している半導体集積回路や、ワンチップマイコンなどが考えられる。
ただし、方位推定部15は、コンピュータで構成されていているものであってもよい。
図3は測角装置の方位推定部15がコンピュータで構成される場合のハードウェア構成図である。
方位推定部15がコンピュータで構成される場合、方位候補時系列記憶部41を図3に示すコンピュータのメモリ31上に構成するとともに、方位候補頻度算出部42、頻度平均部43及び最終方位推定値算出部44の処理内容を記述しているプログラムをコンピュータのメモリ31に格納し、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されているプログラムを実行するようにすればよい。
図18はこの発明の実施の形態2による測角装置の方位推定部15の処理内容を示すフローチャートである。
次に動作について説明する。
方位推定部15を追加している点以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、方位推定部15の処理内容について説明する。
図19は観測周期q(q=1,2,3)が増える毎に、移動目標1の真の方位が、この例では262°→261°→260°のように移動すると想定した場合の独立試行回数100回に対する獲得スコアの一例を示す説明図である。
最初に、この実施の形態2の測位装置における動作の概念的な説明を行う。
図19の例では、q=1において、移動目標1の真の方位が262°、q=2において、移動目標1の真の方位が261°、q=3において、移動目標1の真の方位が260°である。
例えば、q=1においては、真の方位である262°の方位にピークが発生するほかに、150°と282°の方位に疑似ピークが発生しているとしても、q=2においては、150°の方位の疑似ピークが消失していることがある。
これは、方位が262°のステアリングベクトルと、方位が150°のステアリングベクトルとが、方位評価関数PBF(θ)の大小逆転現象を引き起こす方位の組み合わせであるのに対して、方位が261°のステアリングベクトルと、方位が150°のステアリングベクトルとが、方位評価関数PBF(θ)の大小逆転現象を引き起こす方位の組み合わせになっていないことが考えられる。
その代り、q=2において、261°の方位と組み合わされる別の疑似ピーク方位(150°の方位と別の疑似ピーク方位)が存在する可能性はある。また、282°の方位の疑似ピークについては依然として存在している。
q=3において、移動目標1の真の方位が260°に移動すると、真の方位である260°の方位にピークが発生するが、282°の方位の疑似ピークが消失していることがある。
これも、方位が260°のステアリングベクトルと、方位が282°のステアリングベクトルとが、方位評価関数PBF(θ)の大小逆転現象を引き起こす方位の組み合わせになっていないことが考えられる。
このように、150°の方位の疑似ピークと、282°の方位の疑似ピークとは、観測周期q(q=1,2,3)において、発生したり消失したりする。
このため、q=1,2,3の3回の観測を繰り返した中で、移動目標1の移動に追随して高いピークを示している262°→261°→260°が真の方位として尤もらしいと考えられる。
このように、異なる観測時刻の方位候補θハットkn=1,…,N(q)を時系列的に追尾することで、真の方位に対する正しいピークと、誤った方位に対する疑似ピークとの組み合わせを順次解いていき、観測周期qによって消失する疑似ピークは、アレーアンテナパターンが持つリップルの影響による誤った方位を示すものであり、全観測周期で均等に出現するピークが真の方位を示すものと把握することができる。
以下、方位推定部15による真の方位の推定処理を具体的に説明する。
方探信号処理部14が、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,N(q)を特定する毎に、方位推定部15の方位候補時系列記憶部41には、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)が記憶される。
方位推定部15の方位候補頻度算出部42は、観測時刻インデックスqを1に初期化するとともに、複数の探索方位θに対応する点数からなる頻度行列Ω(θ)を初期化する(図18のステップST21)。頻度行列Ω(θ)の初期化処理によって、複数の探索方位θに対応する点数はそれぞれ0になる。なお、kは方位インデックスであり、k=kstart,…,kendである。
方位推定部15の方位候補頻度算出部42は、方位候補時系列記憶部41に記憶されているN個の方位候補θハットkn=1,…,N(q)の読み出しを行う。Nは1以上の整数である。
次に、方位候補頻度算出部42は、頻度行列Ω(θ)における探索方位θの中で、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)と一致する探索方位θを特定する。
その方位候補θハットkn=1,…,N(q)と一致する探索方位θについては(真の方位又は疑似ピークが発生している方位)、下記の式(9)に示すように、その探索方位θの更新用行列であるΩ(θ(q))を“1”に設定する(ステップST22)。
k=kn=1,…,N → Ω(θ(q))=1 (9)
一方、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)と一致しない探索方位θについては(真の方位でも、疑似ピークが発生している方位でもない方位)、下記の式(10)に示すように、その方位θの更新用行列であるΩ(θ(q))を“0”に設定する(ステップST22)。
k≠kn=1,…,N → Ω(θ(q))=0 (10)
方位候補頻度算出部42は、探索方位θの更新用行列Ω(θ(q))を設定すると、下記の式(11)に示すように、その更新用行列Ω(θ(q))を用いて、頻度行列Ω(θ)の更新処理を実施する(ステップST23)。
Ω(θ)=Ω(θ)+Ω(θ(q)) (11)
例えば、q=1において、方探信号処理部14から、移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,Nとして、150°、262°、282°の探索方位が出力されている場合、頻度行列Ω(θ)の150°、262°、282°の探索方位に対応する点数が“1”に増えて、150°、262°、282°の探索方位以外の探索方位に対応する点数は“0”のままとなる。
方位候補頻度算出部42は、頻度行列Ω(θ)の更新処理を実施すると、観測時刻インデックスqがQ(例えば、Q=3)に到達(q=Q)したか否か判定する(ステップST24)。
観測時刻インデックスqがQに到達していなければ(ステップST24:NOの場合)、方位候補頻度算出部42が、観測時刻インデックスqを1インクリメントして(ステップST25)、ステップST22〜ST24の処理を繰り返し実施する。
一方、観測時刻インデックスqがQに到達していれば(ステップST24:YESの場合)、頻度行列Ω(θ)の更新処理を完了して、ステップST26の処理に移行する。
頻度平均部43は、方位候補頻度算出部42による頻度行列Ω(θ)の更新処理が完了すると、更新後の頻度行列Ω(θ)を方位方向に平均化し、平均値をとる方位インデックスk=kaveを検出する(ステップST26)。
これにより、移動目標1の真の方位が262°→261°→260°のように移動している場合、上記の平均値をとる方位インデックスkaveは、261°を重心とする探索方位に対する方位インデックスkになることが想定される。なぜなら、150°と282°の擬似ピークは、q=1,2,3のすべてにおいて発生していないため、261°を重心とする頻度への影響は軽微だからである。
最終方位推定値算出部44は、頻度平均部43が方位インデックスkaveを検出すると、その方位インデックスkaveに対応する方位候補θハットkaveを、移動目標1の最終的な方位推定値である方位θハットとして出力する(ステップST27)。
以上で明らかなように、この実施の形態2によれば、方位推定部15が、方探信号処理部14により移動目標1の方位候補θハットkn=1,…,N(q)が特定される毎に、その方位候補θハットkn=1,…,N(q)を記憶し、その記憶した方位候補θハットkn=1,…,N(q)の遷移から、移動目標1の方位θハットを推定するように構成したので、素子アンテナ11−1〜11−Mのアンテナパターンの電気的特性が均一でなく、アレーアンテナにリップルが生じている場合でも、移動目標1の方位を高精度に推定することができる効果を奏する。
実施の形態3.
図20はこの発明の実施の形態3による測角装置の方探信号処理部14を示す構成図であり、図20において、図2と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
規格化部27は方位評価関数算出部22により算出された方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアのピーク値である最大値Smaxを特定して、方位θstart〜θendのスコアを最大値Smaxで規格化し、方位θstart〜θendのスコアを規格化した方位評価関数PBF(θ)をスコア算出部23に出力する処理を実施する。
図20の例では、方探信号処理部14の構成要素である独立試行実行部20、スコア算出係数設定部24、スコアピーク検出部25及び方位推定値候補抽出部26のそれぞれが専用のハードウェアで構成されているものを想定している。専用のハードウェアとしては、例えばCPUを実装している半導体集積回路や、ワンチップマイコンなどが考えられる。
ただし、方探信号処理部14は、コンピュータで構成されていているものであってもよく、方探信号処理部14がコンピュータで構成される場合、独立試行実行部20、スコア算出係数設定部24、スコアピーク検出部25及び方位推定値候補抽出部26の処理内容を記述している測角プログラムを図3に示すコンピュータのメモリ31に格納し、コンピュータのプロセッサ32がメモリ31に格納されている測角プログラムを実行するようにすればよい。
次に動作について説明する。
独立試行実行部20の中に、規格化部27を追加している点以外は、上記実施の形態1,2と同様であるため、ここでは、規格化部27の処理内容を説明する。
上記実施の形態1,2では、事前に設定されたスコア係数uから閾値Thが設定されるため、スコア算出部23における獲得スコアの算出性能と、スコアピーク検出部25における獲得スコアの検出性能は、スコア係数uの値によって変化する。
上記実施の形態1における図15の獲得スコアは、スコア係数uが0.5[dB]に設定されているものである。
一方、図21はスコア係数uが1.0[dB]に設定されたときの、全10回の独立試行終了後の獲得スコアを示す説明図である。スコア係数u以外の獲得スコアの算出条件は、図15の獲得スコアと同じである。
図21の獲得スコアは、図15の獲得スコアと比較すると、スコアが積み上がっている150°、262°、282°の探索方位以外の探索方位に多数のスプリアス状ピークが発生している。このため、図15の獲得スコアよりも、方位候補になり得る探索方位が散逸しており、複数の方位候補の中で、どの方位候補が真の方位であるのかの見分けが困難である。
つまり、スコア係数uの働きは、各独立試行での方位評価関数PBF(θ)におけるスコアのピーク値よりスコア係数uだけ低いスコアを閾値Thに設定し、その閾値Th以上のスコアだけを抽出するというスコア算出部23の機能上、スコア係数uの値を小さくすると、方位候補になり得る探索方位が少数に絞られるが、真の方位を取りこぼす可能性が高くなる。
逆に、スコア係数uの値を大きくすると、方位候補になり得る探索方位が多くなり、真の方位とほとんど関係がない探索方位のスプリアスのピーク、あるいは、ガウスランダム雑音の影響によるスプリアスのピークまで広く積み上げることになる。このため、真の方位を取りこぼす可能性は低くなるが、スコアピーク検出部25により検出される獲得スコアの数が多くなり過ぎて、上記実施の形態2の方位推定部15を適用しても、真の方位を絞り込むまでに多くの観測周期を要する。また、図21の獲得スコアは見づらいものとなる。
ここで、ビームフォーマ法の方位評価関数PBF(θ)は、移動目標1から送出される電波2における各方位に対する受信電力を示すという特性がある。そのため、独立試行を繰り返す中で、移動目標1から送出される電波2の電力が変化した場合、各独立試行での方位評価関数PBF(θ)の大きさがばらつくことになる。このばらつきがスコア係数uの設定を難しくしている要因の一つである。
この実施の形態3では、観測環境が変化しても、スコア係数uを再設定することなく一定に保つことができるようにしている。
即ち、この実施の形態3では、規格化部27は、方位評価関数算出部22が各独立試行で方位評価関数PBF(θ)を算出する毎に、当該方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアのピーク値である最大値Smaxを特定する。
規格化部27は、最大値Smaxを特定すると、その方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアを最大値Smaxで規格化し、その最大値Smaxを既定の値(例えば、0[dB]など)に揃えるようにする。
これにより、各独立試行での方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアはそれぞれ規格化され、方位θstart〜θendのスコアの中の最大値Smaxが既定の値(例えば、0[dB]など)に揃えられているスコア規格化後の方位評価関数PBF(θ)がスコア算出部23に出力される。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、規格化部27が、方位評価関数算出部22により算出された方位評価関数PBF(θ)が示す方位θstart〜θendのスコアのピーク値である最大値Smaxを特定して、方位θstart〜θendのスコアを最大値Smaxで規格化し、方位θstart〜θendのスコアを規格化した方位評価関数PBF(θ)をスコア算出部23に出力するように構成したので、独立試行の繰り返しの中で、移動目標1から送出された電波2の受信電力が変わっても、方位評価関数PBF(θ)の大きさのばらつきを防いで、スコア算出部23により積み上げられた獲得スコアの数を適度に抑えることができる。このため、スコア算出係数設定部24で設定されるスコア係数uは、異なる観測条件においても、予め設定された一定値とすることができ、スコア係数uの設定方法を簡略化することができる。測角装置の実運用では、予め設定する必要のある係数やパラメータの設定を簡略化、または省略することで、装置規模や信号処理負荷を縮小化できるというメリットがある。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
1 移動目標(未知の電波源)、2 電波、11−m 素子アンテナ、12−m 受信機、13 素子アンテナパターン記憶部、14 方探信号処理部、15 方位推定部、20 独立試行実行部、21 共分散行列生成部、22 方位評価関数算出部、23 スコア算出部、24 スコア算出係数設定部、25 スコアピーク検出部(方位候補特定部)、26 方位推定値候補抽出部(方位候補特定部)、27 規格化部、31 メモリ、32 プロセッサ、41 方位候補時系列記憶部、42 方位候補頻度算出部、43 頻度平均部、44 最終方位推定値算出部。

Claims (6)

  1. 未知の電波源から送出された電波を受信する複数の素子アンテナと、
    前記素子アンテナにより受信された電波を復調して、前記電波の受信信号を出力する複数の受信機と、
    前記複数の受信機から出力された受信信号と前記複数の素子アンテナのアンテナパターンを用いて、前記電波源に対する各探索方位のスコアとして、前記電波源が存在している可能性が高い探索方位のスコアほど、大きなスコアを示す方位評価関数を算出する方位評価関数算出部と、
    前記方位評価関数算出部により方位評価関数が算出される毎に、当該方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアと閾値を比較して、スコアが前記閾値以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げるスコア算出部と、
    前記スコア算出部により積み上げられた複数の探索方位の獲得スコアから前記電波源の方位候補を特定する方位候補特定部と
    を備えた測角装置。
  2. 前記スコア算出部は、前記方位評価関数算出部により算出された方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアのピーク値を特定し、前記ピーク値より設定値であるスコア係数だけ低いスコアを前記閾値に設定することを特徴とする請求項1記載の測角装置。
  3. 前記方位候補特定部により電波源の方位候補が特定される毎に、当該方位候補を記憶し、その記憶した方位候補の遷移から、前記電波源の方位を推定する方位推定部を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の測角装置。
  4. 前記方位評価関数算出部により算出された方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアのピーク値を特定して、前記複数の探索方位のスコアを前記ピーク値で規格化し、前記スコアを規格化した方位評価関数を前記スコア算出部に出力する規格化部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の測角装置。
  5. 複数の素子アンテナが、未知の電波源から送出された電波を受信し、
    複数の受信機が、前記素子アンテナにより受信された電波を復調して、前記電波の受信信号を出力し、
    方位評価関数算出部が、前記複数の受信機から出力された受信信号と前記複数の素子アンテナのアンテナパターンを用いて、前記電波源に対する各探索方位のスコアとして、前記電波源が存在している可能性が高い探索方位のスコアほど、大きなスコアを示す方位評価関数を算出し、
    スコア算出部が、前記方位評価関数算出部により方位評価関数が算出される毎に、当該方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアと閾値を比較して、スコアが前記閾値以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げ、
    方位候補特定部が、前記スコア算出部により積み上げられた複数の探索方位の獲得スコアから前記電波源の方位候補を特定する
    測角方法。
  6. 複数の素子アンテナが、未知の電波源から送出された電波を受信し、複数の受信機が、前記素子アンテナにより受信された電波を復調して、前記電波の受信信号を出力すると、前記受信信号から、前記電波源の方位候補を特定する際にコンピュータが実行する測角プログラムであり、
    前記複数の受信機から出力された受信信号と前記複数の素子アンテナのアンテナパターンを用いて、前記電波源に対する各探索方位のスコアとして、前記電波源が存在している可能性が高い探索方位のスコアほど、大きなスコアを示す方位評価関数を算出する方位評価関数算出処理手順と、
    前記方位評価関数算出処理手順によって方位評価関数が算出される毎に、当該方位評価関数が示す複数の探索方位のスコアと閾値を比較して、スコアが前記閾値以上の探索方位を特定し、その特定した探索方位のスコアを当該探索方位の獲得スコアとして積み上げるスコア算出処理手順と、
    前記スコア算出処理手順によって積み上げられた複数の探索方位の獲得スコアから前記電波源の方位候補を特定する方位候補特定処理手順と
    が記述されている測角プログラム。
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