JP2016211898A - 伝送線路及び検査治具 - Google Patents
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Abstract
Description
また、導体板15の片面又は両面には、絶縁層18が形成されていても良い(図8参照)。絶縁層18としては、例えば、ポリウレタンやポリイミドなどが挙げられる。絶縁層18の厚さは、例えば5μm以上50μm以下である。
ここで、距離hは、10μm以上100μm以下の範囲とされていることが好ましい。より好ましくは、距離hは、10μm以上25μm以下の範囲である。
チップホルダ24は、被検査体Sを保持するためのものであり、被検査体Sを保持した状態で上プレート21の凹部22に挿入されている。
なお、上プレート21の孔23及び下プレート25の孔27には、上述した15本の導体線11が挿通されており、上プレート21及び下プレート25にこれらの導体線11が支持されている。これにより、導体線11は、被検査体Sの電極Saと対応する配列とされる。
基板30に形成された電極の径は、例えば50μm以上100μm以下、ピッチは100μm以上200μm以下とされている。また、基板30の電極の材質は、例えば銅に金メッキを施したものである。
また、導体線11と対向する導体板15の面に絶縁層18が形成されている場合には、インピーダンスを低くすることによりインピーダンスの不整合をより低減することができる。
例えば上記の実施形態では、導体板15及び導体線11が、互いに略平行に配設されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、互いに傾斜する方向に配設されていても良い。また、上記の実施形態では、複数の導体線11が互いに略平行に配設されている場合について説明したが、導体線11同士が互いに傾斜する方向に配設されていても良い。
次に本発明の効果を確認するために行った実施例1〜3について説明する。まず実施例1について説明する。実施例1では、上述した実施形態で説明した検査治具1を用いてインピーダンスの不整合に関して実験を行った。
図8で示したように、導体板15の導体部分から導体線11の中心導体12までの距離をhとし、実施例1では、表1に示すように距離hを種々の値に設定して実験を行った。なお、導体板15の絶縁層18を表1に示すように設定して、実験を行った。実験の結果を表1に示す。なお、比較例1では、導体板を配置せずに実験を行った。
導体板と絶縁層(導体線の被膜)の間隔を10μm(距離h=20μm)にした場合、インピーダンスは60Ωとなった(発明例2)。さらに、導体板に10μmポリウレタン被膜を形成するとインピーダンスは54Ωになる(発明例3)。発明例3においてポリウレタンからポリイミドに被膜を変えた場合(発明例4)、インピーダンスは57Ωとなった。このことから、導体板に絶縁層を上記のように形成することによりインピーダンスを調整でき、インピーダンスの不整合をより低減可能であることが確認された。
次に、実施例2について説明する。実施例2では、伝達線路特性としてTDR(Time Domain Reflectometry)測定の実験結果を示す。TDR測定は、上述した実施形態の伝送線路10を適用した測定装置100(図10参照)を用いて測定を行った。測定装置100は、測定器101(TDR測定器:Tektronix社製、TDS8200)と、測定器101から延びる同軸線102と、検査治具1とを備えている。検査治具1の基板30に形成された基板30の線路31が、コネクタ105を介して同軸線102に接続されている。検査治具1の伝送線路10には被検査体Sが電気的に接続されている。また、測定装置100において、測定器101と反対側の末端には終端器104が設けられている。なお、図10においては、測定用の信号入出力コネクタや電源入力コネクタ等は、省略されている。
次に、実施例3について説明する。実施例3は、図12に示す測定装置200を用いて伝送線路伝達特性を評価したものである。測定装置200は、測定器201(ネットワークアナライザー:Agilent Technologies社製、N5230C PNA−L)と、測定器201から延びる同軸線202と、上述の実施形態で説明した検査治具1とを備えている。検査治具1には、被検査体Sが載置されている。また、同軸線202、203と検査治具1は、コネクタ205を介して接続されている。
図14と表2の実験結果から、中心導体を50μmとした場合、導体板と導体線の中心導体との距離を10以上100μm以下の範囲とするとインピーダンスの不整合を低減でき、電気信号を伝送することができる。さらに、導体板と中心導体との距離を10以上25μm以下の範囲に設定すると10GHzまでの伝送が可能になる。導体板と中心導体との距離を10μm以上50μm以下の範囲に設定すると7GHzまでの伝送が可能である。
10 伝送線路
11 導体線
12 中心導体
13 絶縁層
15 導体板
16 凸部
17 孔
18 絶縁層
20 プレート
21 上プレート
22 凹部
23 孔
24 チップホルダ
25 下プレート
26 開口部
27 孔
30 基板
31 線路
40 補強板
51、52 ノックピン
53、54 ネジ
100、200 測定装置
101、201 測定器
102、202、203 同軸線
104 終端器
105、205、205a、205b コネクタ
S 被検査体
Sa 電極
Claims (5)
- 線状に延伸し、一端部が被検査体に接続されるとともに他端部が基板に接続される複数の導体線と、
グランドに接続された導体板と、を備え、
前記導体線は電気信号を伝送する中心導体を有し、
前記導体板は、前記中心導体に対して間隔をあけて該中心導体の長手方向に沿うように配設されていることを特徴とする伝送線路。 - 前記導体線及び前記導体板は、互いに略平行に配設されていることを特徴とする請求項1に記載の伝送線路。
- 前記導体板は、該導体板の少なくとも一方の面に絶縁層が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の伝送線路。
- 前記導体線は、前記一端部及び他端部を除く領域に形成された絶縁層を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の伝送線路。
- 請求項1から4のいずれか一項に記載の伝送線路と、
前記導体線の一端部側を支持するプレートと、
前記導体線の他端部に接続される基板と、を備えることを特徴とする検査治具。
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