JP2016211810A - 空調システム - Google Patents
空調システム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2016211810A JP2016211810A JP2015097432A JP2015097432A JP2016211810A JP 2016211810 A JP2016211810 A JP 2016211810A JP 2015097432 A JP2015097432 A JP 2015097432A JP 2015097432 A JP2015097432 A JP 2015097432A JP 2016211810 A JP2016211810 A JP 2016211810A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- air conditioner
- air
- control device
- resident
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Air Conditioning Control Device (AREA)
Abstract
【課題】制御対象日の気温に関する予測情報に基づいて空調装置の運転を制御し、消費エネルギの抑制を図りながらも、居室を居住者の健康管理に適した温度環境とすることが可能な空調システムを提供する。【解決手段】制御装置30は、電子機器である携帯端末40から、居住者Uの生体情報である心拍数を受信するとともに、該心拍数に基づいて、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードと省エネモードとの間で移行させる。【選択図】図1
Description
本発明は、居室の温度の調整を行う空調システムに関する。
居室の温度の調整を行う空調システムでは、温度調整された空気を空調装置から吹き出すとともに、当該空調装置の運転を制御装置によって制御する(例えば下記特許文献1)。制御装置は、居住者に頻繁な手動操作を要求することなく、居室の温度を目標温度に一致させるように、空調装置に暖房運転や冷房運転を行わせる。これにより、居室を居住者が快適に過ごせる温度環境に維持し、居住者の健康管理を容易なものとすることができる。
居室の温度は、その日の気温の影響を受けやすい。したがって、居室を居住者にとって更に快適な環境とする手段として、空調装置の運転をその日の気温の変化に応じて調整し、居室の温度をきめ細かく調整することが考えられる。
そこで、本発明者らは、気温に関する予測情報に基づいて空調装置の運転を調整する空調システムについて検討を行った。詳細には、本発明者らは、目標温度の設定を、気象庁等から発表される予測情報に基づいて行うとともに、予測された気温が比較的居住者が過ごしやすいものである場合は、通常の運転と比べて消費エネルギを抑制した運転を行う空調システムに関する検討を行った。
しかしながら、このように予測情報に基づいて空調装置の運転を調整する場合、その予測に誤ったものであると、空調装置の運転を実際の居室の温度環境に適したものに制御できなくなるおそれがある。また、日射量や、窓の開閉状態、外気の流入等の居室ごとの事情により、同一の気温でも、実際の温度環境は居室ごとに異なるものとなる。このような要因により、居室を快適な温度環境に維持できなくなり、居住者が健康を害してしまうおそれがあった。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、制御対象日の気温に関する予測情報に基づいて空調装置の運転を制御し、消費エネルギの抑制を図りながらも、居室を居住者の健康管理に適した温度環境とすることが可能な空調システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る空調システムは、居室(R1,R2,R3)の温度の調整を行う空調システム(100)であって、空気の温度を調整して前記居室に吹き出す空調装置(10)と、外部機器から情報を受信する受信部(31)と、制御対象日の気温に関する予測情報を取得する予測情報取得部(32)と、前記空調装置を通常モードで運転させる通常モード実行部(33)と、前記通常モードと比べて消費エネルギが小さい省エネモードで前記空調装置を運転させる省エネモード実行部(34)と、を有し、前記予測情報に基づいて前記空調装置の運転を制御する制御装置(30)と、居住者の生体情報を取得する取得部(41)と、該取得部によって取得された生体情報を送信する送信部(42)とを有する電子機器(40)と、を備える。前記制御装置は、前記電子機器から前記生体情報を受信するとともに、該生体情報に基づいて、前記空調装置の運転を前記通常モードと前記省エネモードとの間で移行させる。
本発明では、電子機器が有する取得部によって、居住者の生体情報を取得する。そして、制御装置は、この生体情報に基づいて、空調装置の運転を通常モードと省エネモードとの間で移行させる。したがって、本発明によれば、省エネモードの実行によって消費エネルギの抑制を図りながらも、生体情報が適切なものとなるように空調装置の運転を2つのモード間で移行させることが可能となる。
また、本発明では、前記電子機器は、居住者が携帯する携帯端末(40)であることも好ましい。
本発明によれば、居住者が移動する場合でもその生体情報を確実に取得し、制御装置の制御を当該生体情報に基づいたものにすることが可能となる。
また、本発明では、前記制御装置は、前記生体情報が予め定められた所定状態から脱したことに基づいて、前記空調装置の運転を前記省エネモードから前記通常モードに移行させることを特徴とすることも好ましい。
本発明によれば、省エネモードの実行によって消費エネルギを抑制した結果、居室の温度が居住者Uの身体に過度の負担をかけるものとなるおそれがある場合は、通常モードの実行によって居室の温度を迅速に調整し、当該負担を回避することが可能となる。
本発明によれば、制御対象日の気温に関する予測情報に基づいて空調装置の運転を制御し、消費エネルギの抑制を図りながらも、居室を居住者の健康管理に適した温度環境とすることが可能な空調システムを提供することができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
本発明の実施形態に係る空調システム100は、全館空調システムとも称され、複数の居室の温度調整を一括して自動的に行う装置である。図1は、3つの居室R1,R2,R3を有する住居HSに、空調システム100が適用された例を模式的に示している。
住居HSは、居住者(空調システム100の使用者)の生活空間である居室R1,R2,R3と、天井裏の空間である部屋R0と、を有している。後述するように、空調システム100は、その構成の大部分が部屋R0に配置されている。空調システム100は、3つの居室R1,R2,R3の温度調整を一括して自動的に行うように構成されている。空調システム100は、空調装置10と、室外ユニット20と、制御装置30と、携帯端末40と、を備えている。
空調装置10は、加熱されて高温になった空気を居室R1等に吹き出す暖房運転と、冷却されて低温になった空気を居室R1等に吹き出す冷房運転と、を行うことが可能なユニットである。また、空調装置10は、空気の加熱や冷却を行うことなく、そのまま居室R1等に吹き出す送風運転を行うこともできる。空調装置10は、少なくともファン10Aと、熱交換器10Bと、を備えている。
ファン10Aは、電力の供給を受けることで駆動し、空気の吸引及び吹き出しを行う流体機器である。また、熱交換器10Bは、冷媒を流す複数の冷媒流路がその内部に形成されているほか、当該冷媒流路間に空気を通過させることができるように構成されている。熱交換器10Bを通過する空気は、冷媒流路を流れる冷媒と熱交換を行うことができる。ファン10Aによって吹き出された空気は、この熱交換器10Bにおける冷媒との熱交換によって加熱又は冷却されることで、その温度が上昇又は低下する。
空調装置10には、空調ダクト11,12,13の一端が接続されている。空調ダクト11,12,13は、その内部に流路が形成された管状部材であり、他端はそれぞれ居室R1,R2,R3に接続されている。熱交換器10Bにおける冷媒との熱交換によって温度を調整された空気は、この空調ダクト11,12,13を介して居室R1等に吹き出されることで、居室R1等の暖房や冷房が行われる。
また、空調装置10には、導入ダクト15と、排出ダクト16と、が接続されている。導入ダクト15及び排出ダクト16は、いずれも部屋R0に配置されている。
導入ダクト15は、空気を流す流路が内部に形成されている。空調装置10は、この導入ダクト15を介して外部から空気(外気)を吸引するとともに、当該空気を加熱又は冷却して居室R1等に吹き出す。
排出ダクト16は、空気を流す流路が内部に形成されている。住居HSは、空調装置10において暖房運転、冷房運転、送風運転のいずれかが行われ、居室R1等に空気が吹き出されると、居室R1等から押し出された空気が居室R1等の外部且つ住居HSの内側の空間を通過し、空調装置10に帰還するように構成されている。居室R1等から帰還した空気は、全て排出ダクト16を介して住居HSの外部に導かれる。つまり、本実施形態では、居室R1等の外側且つ住居HSの内側の空間が、所謂リターンダクトとして機能するように構成されている。
室外ユニット20は、圧縮機、熱交換器、送風ファン等(いずれも不図示)を備えたユニットであり、住居HSの外部に配置されている。室外ユニット20と空調装置10の間には冷媒配管21が配置されている。冷媒配管21は、往路と復路からなる二つの流路(不図示)を形成する一対の配管である。冷媒配管21を冷媒が流れることによって、室外ユニット20と空調装置10の間を冷媒が循環するように構成されている。室外ユニット20は、空調装置10から排出された冷媒を外気と熱交換させたのち、当該冷媒を空調装置10に戻す。
空調装置10の暖房運転時には、室外ユニット20の熱交換器において外気の熱が集められ、これによって冷媒が加熱される。加熱された冷媒は、圧縮機によって圧縮され温度を上昇させながら空調装置10の熱交換器10Bに供給され、熱交換器10Bを通過する空気と熱交換を行う。
空調装置10の冷房運転時には、室外ユニット20の熱交換器において冷媒から外気に熱が放出され、これによって冷媒が冷却される。冷却された冷媒は、膨張して温度を低下させながら空調装置10の熱交換器10Bに供給され、熱交換器10Bを通過する空気と熱交換を行う。
制御装置30は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースを備えたコンピュータシステムであり、空調システム100全体の動作を制御する電子機器である。制御装置30は、空調装置10及び室外ユニット20とそれぞれ通信を行い、これらの動作を制御する。また、制御装置30は、携帯端末40と無線による通信を行う。
具体的には、制御装置30は、空調装置10の運転(暖房運転、冷房運転、送風運転のいずれを行うか)を制御する。また、制御装置30は、室外ユニット20から空調装置10に供給される冷媒の温度を、空調装置10の運転に対応したものとするような制御も行う。
制御装置30は、その一部又は全部が、アナログ回路で構成されるか、デジタルプロセッサとして構成される。いずれにしても、受信した信号に基づいて制御信号を出力する機能を果たすため、制御装置30には機能的な制御ブロックが構成される。
図1は、制御装置30を機能的な制御ブロック図として示している。尚、制御装置30を構成するアナログ回路又はデジタルプロセッサに組み込まれるソフトウェアのモジュールは、必ずしも図1に示す制御ブロックに分割されている必要はなく、複数の制御ブロックの働きをするものとして構成されていても構わず、更に細分化されていても構わない。後述する処理を実行できるように構成されていれば、制御装置30の内部の実際の構成は当業者が適宜変更できるものである。
制御装置30は、機能的な制御ブロックとして、受信部31と、予測情報取得部32と、通常モード実行部33と、省エネモード実行部34と、時刻計測部35と、を有している。
受信部31は、携帯端末40から送信されるデータ信号を受信する部分である。後述するように、携帯端末40は居住者Uの生体情報を取得し、取得した情報をデータ信号に変換して送信するが、制御装置30は、受信部31において当該データ信号を受信する。
予測情報取得部32は、気温に関する予測情報を取得する部分である。具体的には、気温に関する予測情報が気象サーバ50に格納されており、予測情報取得部32は、制御装置30が空調装置10の制御を行う日(以下、「制御対象日」とも称する)の予測情報をこの気象サーバ50にアクセスして取得する。
ここで、気象サーバ50は、例えば気象庁や民間の気象予測業者等によって運営され、インターネットを介して気温に関する予測情報を提供するサーバである。また、気温に関する予測情報とは、将来において予想される気温の変化に関する情報である。本実施形態においては、特定の日における最高気温、最低気温、及び、平均気温(つまり、3つの数値からなる)の予測が、予測情報として気象サーバ50から提供される。
尚、提供される予測情報の形式としてはこのようなものに限られず、他の形式であってもよい。例えば、特定の日の午前0時からの24時間を30分毎の小期間に分けた上で、それぞれの小期間における気温を示す一群の数値からなるデータが、予測情報として提供されてもよい。
通常モード実行部33は、空調装置10を「通常モード」で運転(暖房運転、冷房運転、送風運転)させる部分である。この通常モードは、空調装置10の運転によって消費するエネルギの抑制よりも、居室R1等の温度を迅速且つ正確に目標値に一致させることを優先させる制御モードである。
省エネモード実行部34は、空調装置10を「省エネモード」で運転(暖房運転、冷房運転、送風運転)させる部分である。この省エネモードは、通常モードと比べて、居室R1等の温度を目標値に一致させる速度や精度は劣るものの、空調装置10の運転によって消費するエネルギを抑制させることが可能な制御モードである。
時刻計測部35は、所謂時計として機能する部分である。時刻計測部35は、現在の日時を常に計測している。
携帯端末40は、居住者Uが住居HS内で携帯する電子機器である。図1は、携帯端末40を機能的な制御ブロック図として示している。図1では、一人の居住者U及び一台の携帯端末40が図示されているが、住居HS内の居住者Uが複数である場合、携帯端末40の台数も居住者Uの人数に応じて増やすことが可能である。携帯端末40は、センサ41と、送信部42と、を有している。
センサ41は、居住者Uの健康に係る生体情報を検出(取得)する部分である。具体的には、センサ41は、居住者Uの手首等に装着される電極を有しており、当該電極で居住者Uの心拍数を検出する。
送信部42は、センサ41によって検出された居住者Uの生体情報をデータ信号に変換するともに、当該データ信号を外部に無線送信する部分である。前述したように、当該データ信号は制御装置30の受信部31によって受信される。携帯端末40を携帯する居住者Uが住居HS内に複数存在する場合は、送信部42が各居住者Uに割り当てられた識別信号とともにデータ信号を送信することで、受信部31は、受信したデータ信号がいずれの居住者Uの生体情報に係るものであるかを識別することが可能となる。
続いて、図2を参照しながら、本実施形態に係る制御装置30による制御の例について説明する。尚、以下では簡便のため、詳細には制御装置30の受信部31等の各部分によって行われる処理も、総括して制御装置30が行うとして説明する。
図2には、中間期(春又は秋)に、制御装置30によって制御されるファン10A及び熱交換器10Bの状態が模式的に示されている。具体的には、ファン10Aが吹き出す空気の風量と、熱交換器10Bの温度と、の変化が示されている。更に、図2には、空調装置10の運転に伴って変化する居室R1等の室内温度の変化と、居住者Uの心拍数が示されている。
まず、制御対象日の季節が春(例えば、3月から5月まで)である場合について説明する。時刻t1まで、制御装置30は、空調装置10を通常モードで冷房運転させる。すなわち、季節は春であるものの、制御対象日の気温は夏季と同等に高くなると予想されていることから、制御装置30は空調装置10を通常モードで冷房運転させ、室内温度が気温よりも低くなるように制御している。
具体的には、制御装置30は、ファン10Aの風量をQ2に設定するとともに、熱交換器10Bの温度をTe1に設定する。この温度Te1は、予測されている制御対象日の気温よりも低い値に設定されている。
この結果、熱交換器10Bにおける冷媒との熱交換によって大きく温度低下した空気が、比較的大きな風量で居室R1等に吹き出されることとなる。これにより、居室R1等の室内温度が目標値である温度Tr1程度に維持される。この温度Tr1は、居住者Uの心拍数が、健康管理の観点から適切と考えられるN1からN3の範囲に収まるような値に設定されている。
時刻t1で、制御装置30は、空調装置10の冷房運転を通常モードから省エネモードに移行させる。居室R1等の室内温度を温度Tr1に維持できていることから、時刻t1後は消費エネルギの抑制を優先させるために、制御装置30はファン10A及び熱交換器10Bの駆動を緩和させる。
具体的には、制御装置30は、時刻t1で、ファン10Aの風量をQ2よりも小さいQ1に変更するとともに、熱交換器10Bの温度をTe1よりも高いTe2とする。この温度Te2は、制御対象日の気温の予測値よりも低い値に設定されている。これにより、通常モードと比べて、ファン10Aが消費する電力と、熱交換器10Bに低温の冷媒を供給する室外ユニット20が消費する電力と、が抑制される。時刻t1後は、時刻t1前と比べて居室R1等に吹き出される空気の温度が上昇するとともに、風量が低下することで、居室R1等の室内温度は上昇する。
居室R1等の室内温度が上昇し、前述した温度Tr1から乖離することで、居住者Uの身体の負担が増加することとなる。このため、携帯端末40のセンサ41によって検出された居住者Uの心拍数は、居室R1等の室内温度の上昇とともに増加する。
時刻t2で、居住者Uの心拍数がN3を上回ると、制御装置30は、空調装置10の冷房運転を省エネモードから通常モードに移行させる。これにより、居室R1等に吹き出される空気の温度が低下するとともに、風量が増加することで、居室R1等の室内温度は低下する。
居室R1等の室内温度が低下し、前述した温度Tr1に近づくことで、居住者Uの身体への負担が軽減されることとなる。このため、携帯端末40のセンサ41によって検出された居住者Uの心拍数は、居室R1等の室内温度の低下とともに減少する。
時刻t3で、居住者Uの心拍数がN3以下となると、制御装置30は、空調装置10の運転を通常モードから省エネモードに移行させる。すなわち、居室R1等の室内温度が、再び居住者Uの健康管理に適した状態に復帰したと判断できることから、消費エネルギの抑制を優先させた空調装置10の運転を行わせる。
続いて、制御対象日の季節が秋(例えば、9月から11月まで)である場合について説明する。時刻t4まで、制御装置30は、空調装置10を通常モードで暖房運転させる。すなわち、季節は秋であるものの、制御日の気温が冬季と同等に低くなると予想されていることから、制御装置30は空調装置10を通常モードで暖房運転させることで室内温度を上昇させるように制御している。
具体的には、制御装置30は、ファン10Aの風量をQ2に設定するとともに、熱交換器10Bの温度をTe4に設定する。この温度Te4は、予測されている制御対象日の気温よりも高い値に設定されている。この結果、熱交換器10Bにおける冷媒との熱交換によって大きく温度上昇した空気が、比較的大きな風量で居室R1等に吹き出されることとなる。これにより、居室R1等の室内温度が目標値である温度Tr1程度に維持される。
時刻t4で、制御装置30は、空調装置10の暖房運転を通常モードから省エネモードに移行させる。居室R1等の室内温度を温度Tr1に維持できていることから、時刻t4後は消費エネルギの抑制を優先させるために、制御装置30はファン10A及び熱交換器10Bの駆動を緩和させる。
具体的には、制御装置30は、時刻t4で、ファン10Aの風量をQ2よりも小さいQ1に変更するとともに、熱交換器10Bの温度をTe4よりも低いTe3とする。この温度Te3は、制御対象日の気温の予測値よりも高い値に設定されている。これにより、通常モードと比べて、ファン10Aが消費する電力と、熱交換器10Bに高温の冷媒を供給する室外ユニット20が消費する電力と、が抑制される。時刻t4後は、時刻t4前と比べて居室R1等に吹き出される空気の温度が低下するとともに、風量が低下することで、居室R1等の室内温度は低下する。
居室R1等の室内温度が上昇し、前述した温度Tr1から乖離することで、居住者Uの身体の負担が増加することとなる。このため、携帯端末40のセンサ41によって検出された居住者Uの心拍数は、居室R1等の室内温度の上昇とともに減少する。
時刻t5で、居住者Uの心拍数がN1を下回ると、制御装置30は、空調装置10の暖房運転を省エネモードから通常モードに移行させる。これにより、居室R1等に吹き出される空気の温度が上昇するとともに、風量が増加することで、居室R1等の室内温度は上昇する。
居室R1等の室内温度が上昇し、前述した温度Tr1に近づくことで、居住者Uの身体への負担が軽減されることとなる。このため、携帯端末40のセンサ41によって検出された居住者Uの心拍数は、居室R1等の室内温度の上昇とともに増加する。
時刻t6で、居住者Uの心拍数がN1以上となると、制御装置30は、空調装置10の運転を通常モードから省エネモードに移行させる。すなわち、居室R1等の室内温度が、再び居住者Uの健康管理に適した状態に復帰したと判断できることから、消費エネルギの抑制を優先させた空調装置10の運転を行わせる。
続いて、図3を参照しながら、制御装置30において実行される処理の流れについて説明する。
まず、制御装置30は、ステップS1で、通常モードによる冷房運転又は暖房運転を空調装置10に行わせる。すなわち、制御装置30は、前述したように、風量が比較的大きくなるようにファン10Aを駆動させるとともに、熱交換を行った空気の温度上昇又は温度低下が比較的大きくなるように熱交換器10Bの温度を設定する。
次に、制御装置30は、ステップS2で、制御対象日の季節が中間期(春又は秋)か否かを判定する。制御対象日の季節が中間期ではないと判定した場合(S1:NO)、制御装置30は、通常モードによる冷房運転又は暖房運転を継続する。一方、制御対象日の季節が中間期であると判定した場合(S1:YES)、制御装置30は、次にステップS3の処理に進む。
次に、制御装置30は、ステップS3で、予測されている制御対象日の気温が快適範囲内であるか否かを判定する。予測されている制御対象日の気温が快適範囲内ではないと判定した場合(S3:NO)、制御装置30は、通常モードによる冷房運転又は暖房運転を継続する。一方、予測されている制御対象日の気温が快適範囲内であると判定した場合(S3:YES)、制御装置30は、次にステップS4の処理に進む。
次に、制御装置30は、ステップS4で、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードから省エネモードに移行させる。すなわち、前述したように、ファン10Aを、その風量が比較的小さくなるように駆動させるとともに、熱交換を行った空気の温度上昇又は温度低下が比較的小さくなるように熱交換器10Bの温度を設定する。
次に、制御装置30は、ステップS5で、居住者Uの心拍数が正常範囲内であるか否かを判定する。すなわち、制御装置30は、携帯端末40のセンサ41の検出値が、前述したN1からN3の範囲に収まっているか否かを判定する。居住者Uの心拍数が正常範囲内であると判定した場合(S5:YES)、制御装置30は、省エネモードによる冷房運転又は暖房運転を継続する。一方、居住者Uの心拍数が正常範囲内から脱していると判定した場合(S5:NO)、制御装置30は、次にステップS6の処理に進む。
次に、制御装置30は、ステップS6で、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を省エネモードから通常モードに移行させる。すなわち、前述したように、ファン10Aを、その風量が比較的大きくなるように駆動させるとともに、熱交換を行った空気の温度上昇又は温度低下が比較的大きくなるように熱交換器10Bの温度を設定する。
次に、制御装置30は、ステップS7で、居住者Uの心拍数が正常範囲に復帰したか否かを判定する。すなわち、制御装置30は、携帯端末40のセンサ41の検出値が、再びN1からN3の範囲に収まるものになったか否かを判定する。居住者Uの心拍数が正常範囲に復帰してないと判定した場合(S7:NO)、制御装置30は、通常モードによる冷房運転又は暖房運転を継続する。一方、居住者Uの居住者Uの心拍数が正常範囲に復帰したと判定した場合(S7:YES)、制御装置30は、次にステップS8の処理に進む。
次に、制御装置30は、ステップS8で、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードから省エネモードに移行させる。すなわち、前述したように、ファン10Aを、その風量が比較的小さくなるように駆動させるとともに、熱交換を行った空気の温度上昇又は温度低下が比較的小さくなるように熱交換器10Bの温度を設定する。
以上説明したように、本実施形態では、電子機器である携帯端末40が有するセンサ41によって、居住者Uの生体情報である心拍数を検出(取得)する。そして、制御装置30は、この心拍数に基づいて、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードと省エネモードとの間で移行させる。したがって、本実施形態によれば、省エネモードの実行によって消費エネルギの抑制を図りながらも、心拍数が適切なものとなるように空調装置10の運転を2つのモード間で移行させることが可能となる。
また、本実施形態では、生体情報である心拍数を取得する電子機器は、居住者が携帯する携帯端末40である。本実施形態によれば、居住者Uが移動する場合でもその心拍数を確実に取得し、制御装置30の制御を当該心拍数に基づいたものにすることが可能となる。
また、本実施形態では、生体情報である心拍数が予め定められたN1からN3の範囲からから脱したことに基づいて、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を省エネモードから通常モードに移行させる。したがって、本実施形態によれば、省エネモードの実行によって消費エネルギを抑制した結果、居室R1等の温度が居住者Uの身体に過度の負担をかけるものとなるおそれがある場合は、通常モードの実行によって居室R1等の温度を迅速に調整し、当該負担を回避することが可能となる。
また、本実施形態では、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を省エネモードから通常モードに移行させた後に、生体情報である心拍数がN1からN3の範囲に復帰したことに基づいて、空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードから省エネモードに移行させる。したがって、本実施形態によれば、通常モードを実行することで居住者Uの身体に過度の負担をかけないように居室R1等の温度を迅速に調整しながらも、当該負担が小さい温度環境に復帰した場合には、省エネモードを再度実行すること消費エネルギを確実に抑制することが可能となる。
また、本実施形態では、センサ41は、生体情報として居住者Uの心拍数を検出する。心拍数は、居住者Uが置かれた温度環境に応じて変化する生体情報の一つであり、その変化は比較的短時間で検出することができる。したがって、本実施形態によれば、居住者Uの心拍数に基づいて空調装置10の冷房運転又は暖房運転を通常モードと省エネモードとの間で移行させることで、居室R1等の温度環境を居住者Uの健康管理に更に適したものとすることが可能となる。
以上、具体例を参照しつつ本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明はこれらの具体例に限定されるものではない。すなわち、これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本発明の特徴を備えている限り、本発明の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。
例えば、前述した実施形態では、省エネモードとして、通常モードと比べてファン10Aの風量や熱交換器10Bの温度を変更する態様を示しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、省エネモードにおいて、ファン10A及び熱交換器10Bの少なくとも一方を間欠的に駆動させることで、消費するエネルギを通常モードと比べて抑制するように制御した場合にも、前述した実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
また、前述した実施形態では、携帯端末40のセンサ41によって居住者Uの生体情報である心拍数を取得しているが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、居住者Uに自身の生体情報をボタン等によって入力させたり、居室R1等の状況から生体情報を推測したりすることによって、生体情報を取得してもよい。
10:空調装置
30:制御装置
31:受信部
32:予測情報取得部
33:通常モード実行部
34:省エネモード実行部
35:時刻計測部
40:携帯端末(電子機器)
41:センサ(取得部)
42:送信部
100:空調システム
R1,R2,R3:居室
U:居住者
30:制御装置
31:受信部
32:予測情報取得部
33:通常モード実行部
34:省エネモード実行部
35:時刻計測部
40:携帯端末(電子機器)
41:センサ(取得部)
42:送信部
100:空調システム
R1,R2,R3:居室
U:居住者
Claims (5)
- 居室(R1,R2,R3)の温度の調整を行う空調システム(100)であって、
空気の温度を調整して前記居室に吹き出す空調装置(10)と、
外部機器から情報を受信する受信部(31)と、制御対象日の気温に関する予測情報を取得する予測情報取得部(32)と、前記空調装置を通常モードで運転させる通常モード実行部(33)と、前記通常モードと比べて消費エネルギが小さい省エネモードで前記空調装置を運転させる省エネモード実行部(34)と、を有し、前記予測情報に基づいて前記空調装置の運転を制御する制御装置(30)と、
居住者の生体情報を取得する取得部(41)と、該取得部によって取得された生体情報を送信する送信部(42)とを有する電子機器(40)と、を備え、
前記制御装置は、前記電子機器から前記生体情報を受信するとともに、該生体情報に基づいて、前記空調装置の運転を前記通常モードと前記省エネモードとの間で移行させることを特徴とする空調システム。 - 前記電子機器は、居住者が携帯する携帯端末(40)であることを特徴とする請求項1に記載の空調システム。
- 前記制御装置は、前記生体情報が予め定められた所定状態から脱したことに基づいて、前記空調装置の運転を前記省エネモードから前記通常モードに移行させることを特徴とする請求項2に記載の空調システム。
- 前記制御装置は、前記空調装置の運転を前記省エネモードから前記通常モードに移行させた後に、前記生体情報が前記所定状態に復帰したことに基づいて、前記空調装置の運転を前記通常モードから前記省エネモードに移行させることを特徴とする請求項3に記載の空調システム。
- 前記取得部は、前記生体情報として前記居住者の心拍数を検出することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の空調システム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015097432A JP2016211810A (ja) | 2015-05-12 | 2015-05-12 | 空調システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015097432A JP2016211810A (ja) | 2015-05-12 | 2015-05-12 | 空調システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016211810A true JP2016211810A (ja) | 2016-12-15 |
Family
ID=57550830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015097432A Pending JP2016211810A (ja) | 2015-05-12 | 2015-05-12 | 空調システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2016211810A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019196862A (ja) * | 2018-05-09 | 2019-11-14 | 株式会社デンソー | 空調制御装置 |
CN110749055A (zh) * | 2019-10-29 | 2020-02-04 | 珠海格力电器股份有限公司 | 控制空调的方法、装置和系统 |
CN111928434A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-11-13 | 海信(山东)空调有限公司 | 空调器的控制方法 |
JP2020200998A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 三菱電機株式会社 | 換気装置および換気システム |
WO2021038881A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
JP2021511476A (ja) * | 2018-01-24 | 2021-05-06 | ゲンサーム インコーポレイテッド | 心拍変動パラメータに基づいて占有者の快適さを実現するための環境の温度制御 |
WO2022222465A1 (zh) * | 2021-04-20 | 2022-10-27 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 空调系统控制方法、装置、电子设备和存储介质 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009056075A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Seiko Epson Corp | 環境機器制御システム、および環境機器制御装置 |
JP2011094881A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和機及び空気調和システム |
JP2013072635A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Daikin Industries Ltd | 空調システム |
-
2015
- 2015-05-12 JP JP2015097432A patent/JP2016211810A/ja active Pending
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009056075A (ja) * | 2007-08-31 | 2009-03-19 | Seiko Epson Corp | 環境機器制御システム、および環境機器制御装置 |
JP2011094881A (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-12 | Mitsubishi Electric Corp | 空気調和機及び空気調和システム |
JP2013072635A (ja) * | 2011-09-29 | 2013-04-22 | Daikin Industries Ltd | 空調システム |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2021511476A (ja) * | 2018-01-24 | 2021-05-06 | ゲンサーム インコーポレイテッド | 心拍変動パラメータに基づいて占有者の快適さを実現するための環境の温度制御 |
JP2019196862A (ja) * | 2018-05-09 | 2019-11-14 | 株式会社デンソー | 空調制御装置 |
JP7035782B2 (ja) | 2018-05-09 | 2022-03-15 | 株式会社デンソー | 空調制御装置 |
JP2020200998A (ja) * | 2019-06-11 | 2020-12-17 | 三菱電機株式会社 | 換気装置および換気システム |
WO2021038881A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-03-04 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
JPWO2021038881A1 (ja) * | 2019-08-30 | 2021-12-02 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
JP7090814B2 (ja) | 2019-08-30 | 2022-06-24 | 三菱電機株式会社 | 空気調和機 |
CN110749055A (zh) * | 2019-10-29 | 2020-02-04 | 珠海格力电器股份有限公司 | 控制空调的方法、装置和系统 |
CN111928434A (zh) * | 2020-07-31 | 2020-11-13 | 海信(山东)空调有限公司 | 空调器的控制方法 |
WO2022222465A1 (zh) * | 2021-04-20 | 2022-10-27 | 青岛海尔空调器有限总公司 | 空调系统控制方法、装置、电子设备和存储介质 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2016211810A (ja) | 空調システム | |
US10208976B2 (en) | Air-conditioning ventilation system | |
JP6537719B2 (ja) | 空調制御装置、空気調和機、及び空調システム | |
JP6334299B2 (ja) | 空調制御装置、空調制御方法、及びプログラム | |
JP5555873B2 (ja) | 省エネルギー装置及び省エネルギーシステム | |
JP6937261B2 (ja) | 空調制御装置、空調制御方法及びコンピュータプログラム | |
JP6440064B2 (ja) | 機器制御装置及びプログラム | |
EP3929497A1 (en) | Air conditioner system | |
TW201323793A (zh) | 空調控制裝置與方法 | |
CN109855253B (zh) | 用于空调器的控制方法 | |
JP6502820B2 (ja) | 全館温調システム | |
JP5389618B2 (ja) | 空気調和機の制御システム | |
US20200208863A1 (en) | Air-conditioning control device, air-conditioning system, and air-conditioning control method | |
CN104006502A (zh) | 空调运行方法和装置 | |
JP2017003192A (ja) | エネルギー管理装置、エネルギー管理方法及びエネルギー管理プログラム | |
JP6455311B2 (ja) | 全館空調システム | |
WO2020066581A1 (ja) | 空調システム、コントローラ、制御方法及びプログラム | |
TW201837389A (zh) | 室內空間舒適度調整方法及控制模組 | |
JP7145649B2 (ja) | 空調制御装置、空調制御システム、空調制御方法及びプログラム | |
JP2021071262A (ja) | 空気調和装置 | |
JP5771781B2 (ja) | 空調制御システム | |
JP2020200999A (ja) | 空調装置の制御システム | |
CN109240392B (zh) | 智能家居温湿度环境调节系统 | |
WO2021038694A1 (ja) | 遠隔操作システムおよび空気調和機 | |
JP2020112337A (ja) | 空気調和機 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20170728 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20180515 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20180518 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20181127 |