JP2016210871A - インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録方法は、インク小滴を記録媒体に付与して画像を形成する記録方法であり、その低価格化、記録速度の向上により、急速に普及が進んでいる。一般に、インクジェット記録方法で得られた記録物は、銀塩写真と比較してその画像の堅牢性が低い。特に、記録物が、光、湿度、熱、空気中に存在するオゾンガスなどの環境ガスに長時間さらされた際に、記録物の色材が劣化し、画像の色調変化や褪色が発生しやすいなどの問題がある。
光による画像の色調変化や褪色は、シアン、イエロー、及びマゼンタの各インクの中でも、特に耐光性が低いマゼンタインクが主たる要因となって起こることから、マゼンタインクの耐光性を向上するための数多くの提案がある。例えば、特定構造のアントラピリドン染料を含有するインクや、特定構造のキサンテン染料を含有するインクについての開示がある(特許文献1及び2参照)。
本発明者らは、発色性と耐光性がいずれも向上した画像を記録可能な、マゼンタインクを提供することを目的として、上記の特許文献1や2に記載された技術を中心に検討した。しかし、特許文献1に記載のアントラピリドン染料を含有するインクを用いた場合、記録される画像の発色性が不十分であることがわかった。また、特許文献2に記載のキサンテン染料を含有するインクを用いた場合、記録される画像の耐光性が不十分であることがわかった。
したがって、本発明の目的は、発色性、及び耐光性に優れた画像を記録可能なマゼンタのインクを提供することにある。また、本発明の別の目的は、前記インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明によれば、第1の色材及び第2の色材を含有するマゼンタのインクであって、前記第1の色材が、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方であり、前記第2の色材が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とするインクが提供される。
(前記一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
(前記一般式(2)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表し、Xは2価の連結基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表し、lは0乃至3の整数を表し、mは0乃至2の整数を表し、nは0乃至3の整数を表し、l+nは0乃至3の整数を表す)
(前記一般式(3)中、R21は、水素原子、又は下記一般式(4)で表される基を表し、R22は、OM、無置換の炭素数6乃至8のアルキル基、又はカルボン酸基で置換されたフェニル基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
本発明によれば、発色性、及び耐光性に優れた画像を記録可能なマゼンタのインクを提供することができる。また、本発明によれば、このインクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。なお、本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、マゼンタのインクのことを、単に「インク」と記載することがある。
上述の通り、特許文献1や特許文献2に記載されているものをはじめとした、従来のマゼンタインクに用いられてきた色材を用いても、発色性と耐光性とがバランス良く両立された画像を記録することはできていなかった。
本発明者らの検討の結果、インクに、特定の構造を有する化合物を色材として複数組み合わせて含有させることによって、発色性と耐光性を高いレベルで両立した画像を記録可能なマゼンタのインクが得られることを見出した。すなわち、本発明のインクは、特定の構造を有する化合物(染料)である第1の色材及び第2の色材を含有する。第1の色材は発色性が良好であり、第2の色材は耐光性が良好であるという特性をそれぞれ有するが、これらの色材を併用することで、両者の特性が損なわれることなく、発色性と耐光性を高いレベルで両立することができる。
<インク>
(第1の色材)
本発明のインクは、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を第1の色材として含有する。第1の色材は発色性が良好であるという特性を有する。
(第1の色材)
本発明のインクは、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方を第1の色材として含有する。第1の色材は発色性が良好であるという特性を有する。
(一般式(1)で表される化合物)
一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの無置換アルキル基;並びにヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、及びトリフルオロメチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。中でも、合成上の観点から、メチル基、エチル基、及びプロピル基などの炭素数1乃至3の無置換アルキル基が特に好ましい。アルキル基は、上述の置換アルキル基の具体例の通り、置換基を有していてもよく、置換基としては、合成上の観点から、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、及びハロゲン原子などが好ましい。R1、R5、R6及びR10は、発色性、及び合成上の観点から、全て同一であることが好ましい。
一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの無置換アルキル基;並びにヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、及びトリフルオロメチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。中でも、合成上の観点から、メチル基、エチル基、及びプロピル基などの炭素数1乃至3の無置換アルキル基が特に好ましい。アルキル基は、上述の置換アルキル基の具体例の通り、置換基を有していてもよく、置換基としては、合成上の観点から、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、及びハロゲン原子などが好ましい。R1、R5、R6及びR10は、発色性、及び合成上の観点から、全て同一であることが好ましい。
一般式(1)中、R2、R3、R4、R7、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの無置換アルキル基;並びにヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、及び4−スルホブチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。置換又は無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、及びイソプロポキシ基などの無置換アルコキシ基;並びにメトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、及び3−カルボキシプロポキシ基などの置換アルコキシ基を挙げることができる。置換又は無置換のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基及びナフトキシ基などの無置換アリールオキシ基;並びにp−メトキシフェノキシ基、o−メトキシフェノキシ基、トリルオキシ基、及びキシリルオキシ基などの置換アリールオキシ基を挙げることができる。
一般式(1)において、R2、R3、R4、R7、R8及びR9で表される、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びスルファモイル基は、上述の通り、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、及びイオン性基などを挙げることができる。イオン性基としては、例えば、トリエチルアンモニウム基、及びトリメチルアンモニウム基などのカチオン性基、並びにカルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びホスホン酸基などのアニオン性基を挙げることができる。
一般式(1)中のR2、R3、R4、R7、R8又はR9が、スルホン酸基又はカルボン酸基である場合、若しくは置換基として前述のイオン性基を有する場合、それらのスルホン酸基、カルボン酸基又はイオン性基は、酸型と塩型のいずれであってもよい。それらの基が塩型である場合の塩を形成するカウンターイオンとしては、例えばアルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどを挙げることができる。これらカウンターイオンの具体例は、後述するMの説明中と同様である。
一般式(1)で表される化合物においては、耐光性の点で、R3及びR8が、メチル基、エチル基、又はプロピル基であることが好ましい。また、合成上の点で、一般式(1)におけるR2とR7、R3とR8、及びR4とR9の組み合わせが、それぞれ同一であることが好ましい。
一般式(1)中、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどを挙げることができる。有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、及びエチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;並びにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなどの炭素数1以上4以下のモノ、ジ又はトリアルカノールアミン類などを挙げることができる。一般式(1)中のMは、いずれもアルカリ金属であることが好ましく、ナトリウムであることがより好ましい。
一般式(1)で表される化合物の好適例を遊離酸型で表すと、以下に示す例示化合物1−1〜1−23を挙げることができる。なお、本発明においては、一般式(1)の構造及びその定義に包含されるものであれば、一般式(1)で表される化合物は以下に示す例示化合物に限定されない。以下の例示化合物中、i−Pr基はイソプロピル基、t−Bu基はtert−ブチル基を表す。
(一般式(2)で表される化合物)
一般式(2)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、及びトリフルオロメチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。中でも、合成上の観点から、メチル基、エチル基、及びプロピル基などの炭素原子数1乃至3のアルキル基が特に好ましい。また、アルキル基は、上述の通り、置換基を有していてもよく、置換基としては、合成上の観点から、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、及びハロゲン原子などが好ましい。R11、R12、R13及びR14は、発色性、及び合成上の観点から、全て同一であることが好ましい。
一般式(2)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの無置換アルキル基;ヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、及びトリフルオロメチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。中でも、合成上の観点から、メチル基、エチル基、及びプロピル基などの炭素原子数1乃至3のアルキル基が特に好ましい。また、アルキル基は、上述の通り、置換基を有していてもよく、置換基としては、合成上の観点から、例えば、ヒドロキシ基、アルコキシ基、シアノ基、及びハロゲン原子などが好ましい。R11、R12、R13及びR14は、発色性、及び合成上の観点から、全て同一であることが好ましい。
一般式(2)中、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表す。置換又は無置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、及びtert−ブチル基などの置換アルキル基;並びにヒドロキシエチル基、メトキシエチル基、シアノエチル基、トリフルオロメチル基、3−スルホプロピル基、及び4−スルホブチル基などの置換アルキル基を挙げることができる。置換又は無置換のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、及びイソプロポキシ基などの無置換アルコキシ基;並びにメトキシエトキシ基、ヒドロキシエトキシ基、及び3−カルボキシプロポキシ基などの置換アルコキシ基を挙げることができる。置換又は無置換のアリールオキシ基としては、例えば、フェノキシ基及びナフトキシ基などの無置換アリールオキシ基;並びにp−メトキシフェノキシ基、o−メトキシフェノキシ基、トリルオキシ基、及びキシリルオキシ基などの置換アリールオキシ基を挙げることができる。
一般式(2)において、A1及びA2で表される、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、及びスルファモイル基は、上述の通り、置換基を有していてもよい。置換基としては、例えば、アルキル基、アリール基、アリールアルキル基、ヒドロキシ基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシ基、シアノ基、ハロゲン原子、及びイオン性基などを挙げることができる。イオン性基としては、例えば、トリエチルアンモニウム基、及びトリメチルアンモニウム基などのカチオン性基、並びにカルボン酸基、スルホン酸基、リン酸基、及びホスホン酸基などのアニオン性基を挙げることができる。
一般式(2)中のA1又はA2が、スルホン酸基又はカルボン酸基である場合、若しくは置換基として前述のイオン性基を有する場合、それらのスルホン酸基、カルボン酸基又はイオン性基は、酸型と塩型のいずれであってもよい。これらの基が塩型である場合の塩を形成するカウンターイオンとしては、例えば、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどを挙げることができる。これらカウンターイオンの具体例は、前述のMで表されるものと同様である。
一般式(2)中、Xは2価の連結基を表す。2価の連結基は、アルキレン基(例えばメチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、及びペンチレン基など)、アルケニレン基(例えばエテニレン基、及びプロぺニレン基など)、アルキニレン基(例えばエチニレン基、及びプロピニレン基など)、アリーレン基(例えばフェニレン基、及びナフチレン基など)、2価のヘテロ環基(例えば6−クロロ−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル基、ピリミジン−2,4−ジイル基、及びキノキサリン−2,3−ジイル基など)、−O−、−CO−、−NR−(Rは水素原子、アルキル基又はアリール基を表す)、−S−、−SO2−、−SO−、又はこれらの組み合わせであることが好ましい。
アルキレン基、アルケニレン基、アルキニレン基、アリーレン基、及び2価のヘテロ環基、並びに−NR−におけるRで表されるアルキル基及びアリール基は、置換基を有していてもよい。置換基の例としては、前記R2、R3、R4、R7、R8及びR9で表される基の置換基と同じである。Rで表されるアルキル基は前述と同義である。また、Rで表されるアリール基としては、例えば、フェニル基、及びナフチル基などを挙げることができる。
一般式(2)中、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどを挙げることができる。有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、及びエチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;並びにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなどの炭素数1以上4以下のモノ、ジ又はトリアルカノールアミン類などを挙げることができる。一般式(2)中のMは、いずれもアルカリ金属であることが好ましく、ナトリウムであることがより好ましい。
一般式(2)中、l(エル)は0乃至3の整数を表し、mは0乃至2の整数を表し、nは0乃至3の整数を表し、l(エル)+nは0乃至3の整数を表す。好ましい範囲は、l(エル)は0乃至1の整数、mは0乃至1の整数、nは0乃至1の整数、l(エル)+nは0乃至2の整数である。
一般式(2)で表される化合物の好適例を遊離酸型で表すと、以下に示す例示化合物2−1〜2−4を挙げることができる。本発明においては、一般式(2)の構造及びその定義に包含されるものであれば、一般式(2)で表される化合物は以下に示す例示化合物に限定されない。
(第2の色材)
本発明のインクは、下記一般式(3)で表される化合物を第2の色材として含有する。第2の色材は耐光性が良好であるという特性を有する。
本発明のインクは、下記一般式(3)で表される化合物を第2の色材として含有する。第2の色材は耐光性が良好であるという特性を有する。
一般式(3)中、R21は、水素原子、又は下記一般式(4)で表される基を表す。
一般式(4)中、R23は、無置換若しくはカルボン酸基で置換されたアニリノ基;無置換、若しくはスルホン酸基、カルボン酸基若しくはフェニル基で置換された、アルキル部分の炭素数が1乃至8のモノアルキルアミノ基;1つのアルキル部分の炭素数が1乃至8の無置換ジアルキルアミノ基;フェノキシ基;スルホン酸基若しくはカルボン酸基で置換されたフェニルチオ基;又は無置換若しくはカルボン酸基で置換された、アルキル部分の炭素数が1乃至10のアルキルチオ基を表す。
一般式(4)中、nは1乃至3の整数を表す。また、一般式(4)中、*は一般式(3)中の芳香環との結合部位を表す。
一般式(4)で表される基として、R23は、カルボン酸基で置換された、アルキル部分の炭素数が1乃至8(より好ましくは3乃至8)のモノアルキルアミノ基であることが好ましい。また、一般式(4)で表される基として、nは、1又は2であることが好ましく、1であることがより好ましい。
一般式(3)中、R22は、OM、無置換の炭素数6乃至8のアルキル基、又はカルボン酸基で置換されたフェニル基を表す。
R21が一般式(4)で表される基である場合、R22は、OMであることが好ましい。R22が無置換の炭素数6乃至8のアルキル基、又はカルボン酸基で置換されたフェニル基である場合、R21は水素原子であることが好ましい。
一般式(3)中、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す。アルカリ金属としては、例えば、リチウム、ナトリウム、及びカリウムなどを挙げることができる。有機アンモニウムとしては、例えば、メチルアミン、及びエチルアミンなどの炭素数1以上3以下のアルキルアミン類;並びにモノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン、及びトリイソプロパノールアミンなどの炭素数1以上4以下のモノ、ジ又はトリアルカノールアミン類などを挙げることができる。一般式(3)中のMは、いずれもアルカリ金属であることが好ましく、ナトリウムであることがより好ましい。
一般式(3)で表される化合物が、スルホン酸基又はカルボン酸基を有する場合、それらのスルホン酸基又はカルボン酸基は、酸型と塩型のいずれであってもよい。これらの基が塩型である場合の塩を形成するカウンターイオンとしては、例えば、アルカリ金属、アンモニウム、及び有機アンモニウムなどを挙げることができる。これらカウンターイオンの具体例は、前述のMで表されるものと同様である。
一般式(3)で表される化合物の好適例を遊離酸型で表すと、以下の表1に示す例示化合物3−1〜3−20を挙げることができる。本発明においては、一般式(3)の構造及びその定義に包含されるものであれば、一般式(3)で表される化合物は以下に示す例示化合物に限定されない。
(色材の含有量)
インク中の第1の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。この第1の色材の含有量(質量%)は、記録される画像の発色性を高める観点から、0.5質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。なお、インクが、第1の色材として、一般式(1)で表される化合物及び一般式(2)で表される化合物の両方を含有する場合、それら両方の含有量の合計を第1の色材の含有量とする。
インク中の第1の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。この第1の色材の含有量(質量%)は、記録される画像の発色性を高める観点から、0.5質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。なお、インクが、第1の色材として、一般式(1)で表される化合物及び一般式(2)で表される化合物の両方を含有する場合、それら両方の含有量の合計を第1の色材の含有量とする。
インク中の第2の色材の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。この第2の色材の含有量(質量%)は、記録される画像の耐光性を高める観点から、0.5質量%以上であることがより好ましく、1.0質量%以上であることがさらに好ましい。
インク中の第1の色材及び第2の色材の合計の含有量(質量%)は、2.0質量%以上10.0質量%以下であることが好ましい。第1の色材及び第2の色材の合計の含有量が2.0質量%未満であると、画像の発色性が十分に得られない場合がある。また、第1の色材及び第2の色材の合計の含有量が10.0質量%超であると、耐固着性などのインクジェット特性が十分に得られない場合がある。
インク全質量を基準とした、第1の色材の含有量(質量%)が、第2の色材の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.25倍以上4.00倍以下であることが好ましい。すなわち、「第1の色材の含有量A(質量%)」/「第2の色材の含有量B(質量%)」(A/B)が、0.25以上4.00以下であることが好ましい。上記の質量比率の範囲内にあると、画像の発色性及び耐光性を特にバランスよく向上することができる。一方、質量比率が0.25倍未満であると、画像の発色性がやや低くなる場合があり、質量比率が4.00倍超であると、画像の耐光性がやや低くなる場合がある。
(水性媒体)
本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。本発明においては、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性のインクとすることが好ましい。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
本発明のインクには、水、又は水及び水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を用いることができる。本発明においては、水性媒体として少なくとも水を含有する、水性のインクとすることが好ましい。水は、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、10.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましい。
水溶性有機溶剤は、水溶性であれば特に制限はなく、アルコール、多価アルコール、ポリグリコール、グリコールエーテル、含窒素極性溶媒、含硫黄極性溶媒などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下、さらには10.0質量%以上50.0質量%以下であることが好ましい。水溶性有機溶剤の含有量が上記した範囲を外れると、高いレベルのインクの吐出安定性が十分に得られない場合がある。
(その他の添加剤)
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
本発明のインクは、上記した成分以外にも必要に応じて、界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、酸化防止剤、還元防止剤、蒸発促進剤、キレート化剤、及び水溶性樹脂など、種々の添加剤を含有してもよい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明のインクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明のインクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。なお、成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<色材の合成>
(第1の色材)
一般式(1)で表される化合物及び一般式(2)で表される化合物として、国際公開第2013/99677号、特開2013−49776号公報、及び国際公開第2013/129265号の実施例に準じて合成した、ナトリウム塩型の化合物を用いた。具体的には、一般式(1)で表される化合物として、遊離酸型で表した前述の例示化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23のそれぞれナトリウム塩型の化合物を用いた。例示化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23のナトリウム塩型の化合物をそれぞれ、化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23とする。また、一般式(2)で表される化合物には、遊離酸型で表した前述の例示化合物2−1及び2−4のそれぞれナトリウム塩型の化合物2−1及び2−4を用いた。
(第1の色材)
一般式(1)で表される化合物及び一般式(2)で表される化合物として、国際公開第2013/99677号、特開2013−49776号公報、及び国際公開第2013/129265号の実施例に準じて合成した、ナトリウム塩型の化合物を用いた。具体的には、一般式(1)で表される化合物として、遊離酸型で表した前述の例示化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23のそれぞれナトリウム塩型の化合物を用いた。例示化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23のナトリウム塩型の化合物をそれぞれ、化合物1−10、1−11、1−17、1−18、1−19、1−20、及び1−23とする。また、一般式(2)で表される化合物には、遊離酸型で表した前述の例示化合物2−1及び2−4のそれぞれナトリウム塩型の化合物2−1及び2−4を用いた。
(第2の色材)
一般式(3)で表される化合物として、特許文献1の記載に準じて合成した、ナトリウム塩型の化合物を用いた。具体的には、一般式(3)で表される化合物として、遊離酸型で表した前述の例示化合物3−1、3−2、及び3−5のそれぞれナトリウム塩型の化合物3−1、3−2、及び3−5を用いた。
一般式(3)で表される化合物として、特許文献1の記載に準じて合成した、ナトリウム塩型の化合物を用いた。具体的には、一般式(3)で表される化合物として、遊離酸型で表した前述の例示化合物3−1、3−2、及び3−5のそれぞれナトリウム塩型の化合物3−1、3−2、及び3−5を用いた。
<インクの調製>
表2の上段に示す各成分(単位:%)を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ0.20μmのフィルタで加圧ろ過して各インクを調製した。なお、表2中の「アセチレノールE100」はノニオン性界面活性剤(川研ファインケミカル製)の商品名である。また、表2の下段には、第1の色材の含有量A(%)、第2の色材の含有量B(%)、及び、第1の色材の含有量A(%)/第2の色材の含有量B(%)の値を「A/Bの質量比率(倍)」として示した。
表2の上段に示す各成分(単位:%)を混合して十分に撹拌した後、ポアサイズ0.20μmのフィルタで加圧ろ過して各インクを調製した。なお、表2中の「アセチレノールE100」はノニオン性界面活性剤(川研ファインケミカル製)の商品名である。また、表2の下段には、第1の色材の含有量A(%)、第2の色材の含有量B(%)、及び、第1の色材の含有量A(%)/第2の色材の含有量B(%)の値を「A/Bの質量比率(倍)」として示した。
インクの調製に用いた比較化合物1にはC.I.アシッドレッド289を用い、比較化合物2には、国際公開第2006/075706号の実施例1の記載に準じて合成した、下記の構造式で示される化合物をナトリウム塩型として用いた。
<評価>
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS Pro9000MarkII」、キヤノン製)に搭載した。記録条件は温度23℃、相対湿度55%とした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に22ngのインクを付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。本発明においては、下記の各項目の評価基準で、「C」を許容できないレベル、「A」及び「B」を許容できるレベルとした。評価結果を表3に示す。
上記で得られた各インクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS Pro9000MarkII」、キヤノン製)に搭載した。記録条件は温度23℃、相対湿度55%とした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に22ngのインクを付与して記録したベタ画像を「記録デューティが100%である」と定義する。本発明においては、下記の各項目の評価基準で、「C」を許容できないレベル、「A」及び「B」を許容できるレベルとした。評価結果を表3に示す。
(発色性)
上記の記録装置を用いて、記録媒体(普通紙、商品名「PB PAPER」、キヤノン製)に、記録デューティが100%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で、得られた記録物におけるベタ画像のマゼンタ成分の光学濃度を測定した。そして、以下に示す評価基準にしたがって発色性を評価した。
A:光学濃度が1.25以上であった。
B:光学濃度が1.20以上1.25未満であった。
C:光学濃度が1.20未満であった。
上記の記録装置を用いて、記録媒体(普通紙、商品名「PB PAPER」、キヤノン製)に、記録デューティが100%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で、得られた記録物におけるベタ画像のマゼンタ成分の光学濃度を測定した。そして、以下に示す評価基準にしたがって発色性を評価した。
A:光学濃度が1.25以上であった。
B:光学濃度が1.20以上1.25未満であった。
C:光学濃度が1.20未満であった。
(耐光性)
上記の記録装置を用いて、記録媒体(光沢紙、商品名「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101」、キヤノン製)に、記録デューティが50%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で、得られた記録物におけるベタ画像のマゼンタ成分の光学濃度を測定した。
上記の記録装置を用いて、記録媒体(光沢紙、商品名「キヤノン写真用紙・光沢 ゴールド GL−101」、キヤノン製)に、記録デューティが50%であるベタ画像を記録して記録物を得た。得られた記録物を温度23℃、相対湿度55%の環境で24時間乾燥させた。分光光度計(商品名「Spectrolino」、Gretag Macbeth製)を用いて、光源:D50、視野:2°の条件で、得られた記録物におけるベタ画像のマゼンタ成分の光学濃度を測定した。
この記録物に、JEITA(社団法人 電子情報技術産業協会)発行のデジタルカラー写真プリント画像保存性評価方法(JEITA CP−3901)の屋内耐光性試験方法に準じて、キセノン光の照射を行った。この際、光源としてキセノンアーク式ランプ(70,000lx)を使用した。また、温度:23℃、湿度:50%R.H.、サンプル上に5mm以上の空気層と2mm厚のソーダライムガラス及び紫外線遮断フィルタを設置した条件で250時間、キセノン光の照射を行った。その後、ベタ画像のマゼンタ成分の光学濃度を再び測定した。そして、光学濃度の残存率(%)=(曝露後の光学濃度/曝露前の光学濃度)×100を算出し、以下に示す評価基準にしたがって耐光性を評価した。
A:光学濃度の残存率が65%以上であった。
B:光学濃度の残存率が55%以上65%未満であった。
C:光学濃度の残存率が55%未満であった。
A:光学濃度の残存率が65%以上であった。
B:光学濃度の残存率が55%以上65%未満であった。
C:光学濃度の残存率が55%未満であった。
Claims (4)
- 第1の色材及び第2の色材を含有するマゼンタのインクであって、
前記第1の色材が、下記一般式(1)で表される化合物及び下記一般式(2)で表される化合物の少なくとも一方であり、
前記第2の色材が、下記一般式(3)で表される化合物であることを特徴とするインク。
(前記一般式(1)中、R1、R5、R6及びR10は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表し、R2、R3、R4、R7、R8及びR9は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
(前記一般式(2)中、R11、R12、R13及びR14は、それぞれ独立に、置換又は無置換のアルキル基を表し、A1及びA2は、それぞれ独立に、水素原子、スルホン酸基、若しくはカルボン酸基、又は、置換若しくは無置換の、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、若しくはスルファモイル基を表し、Xは2価の連結基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表し、lは0乃至3の整数を表し、mは0乃至2の整数を表し、nは0乃至3の整数を表し、l+nは0乃至3の整数を表す)
(前記一般式(3)中、R21は、水素原子、又は下記一般式(4)で表される基を表し、R22は、OM、無置換の炭素数6乃至8のアルキル基、又はカルボン酸基で置換されたフェニル基を表し、Mは、それぞれ独立に、水素原子、アルカリ金属、アンモニウム、又は有機アンモニウムを表す)
(前記一般式(4)中、R23は、無置換若しくはカルボン酸基で置換されたアニリノ基;無置換、若しくはスルホン酸基、カルボン酸基若しくはフェニル基で置換された、アルキル部分の炭素数が1乃至8のモノアルキルアミノ基;1つのアルキル部分の炭素数が1乃至8の無置換ジアルキルアミノ基;フェノキシ基;スルホン酸基若しくはカルボン酸基で置換されたフェニルチオ基;又は無置換若しくはカルボン酸基で置換された、アルキル部分の炭素数が1乃至10のアルキルチオ基を表し、nは1乃至3の整数を表し、*は一般式(3)中の芳香環との結合部位を表す) - インク全質量を基準とした、前記第1の色材の含有量(質量%)が、前記第2の色材の含有量(質量%)に対する質量比率で、0.25倍以上4.00倍以下である請求項1に記載のインク。
- インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
前記インクが、請求項1又は2に記載のインクであることを特徴とするインクカートリッジ。 - インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
前記インクが、請求項1又は2に記載のインクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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JP2015094677A JP2016210871A (ja) | 2015-05-07 | 2015-05-07 | インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 |
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